JP5509537B2 - プロジェクタおよびその駆動方法 - Google Patents
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Description
本発明の第1の形態は、プロジェクタであって、
入力電極と出力電極とを有する複数のレーザダイオードと、
前記複数のレーザダイオードを駆動する駆動装置と、
前記複数のレーザダイオードによって発せられた光を、画像を投写するための投写光に変調する空間光変調部と、
前記投写光を投写する投写光学系と、
を備え、
前記駆動装置は、
前記複数のレーザダイオードに、電流のハイレベルとローレベルとを繰り返すパルス状の駆動電流を供給する電流駆動部と、
前記複数のレーザダイオードに並列に接続されて、前記入力電極と前記出力電極との間の電気的な接続をオン/オフする第1の電界効果トランジスタと、
前記第1の電界効果トランジスタに、前記接続を制御する駆動信号を供給するトランジスタ駆動部と、
を備え、
前記トランジスタ駆動部は、
前記駆動電流がハイレベルである時間範囲内では、前記駆動信号のレベルを、前記第1の電界効果トランジスタによる接続をオフにするための第1レベルに設定し、
前記駆動電流がローレベルである時間範囲内の少なくとも一部の範囲内では、前記駆動信号のレベルを、前記第1の電界効果トランジスタによる接続をオンにするための第2レベルに設定することで、前記駆動電流のレベルがハイからローに切り替わった際に前記入力電極側のストレーインダクタンスによって生じる電流を、前記第1の電界効果トランジスタと前記複数のレーザダイオードとを通るループ回路に流すことを特徴とする。
このような形態によれば、駆動電流がローレベルである時間範囲内の少なくとも一部の範囲内では、駆動信号のレベルが、第1の電界効果トランジスタによる接続をオンにするための第2レベルに設定されるので、ストレーインダクタンスの影響を抑えることができ、その結果、不具合が発生することを抑制することができる。
A.第1実施例:
B.第2実施例:
C.第3実施例:
D.変形例:
図1は、本発明の一実施例としての光源装置を示す説明図である。この光源装置900は、第1出力ラインLN1と第2出力ラインLN2とを有する電流供給回路700と、第1出力ラインLN1にアノードADが接続されたレーザダイオードLDと、レーザダイオードLDのカソードCDと第2出力ラインLN2との間に接続された第2トランジスタQ2と、レーザダイオードLDに並列に接続された第1トランジスタQ1と、第1ゲート駆動回路730と、を有している。なお、レーザダイオードLDのアノードADは、特許請求の範囲における「入力電極」に相当する。また、カソードCDは、「出力電極」に相当する。
図7は、光源装置の別の実施例を示す説明図である。図1に示す光源装置900との差違は、第2トランジスタQ2が、レーザダイオードLDのカソードCDと第2出力ラインLN2との間の代わりに、レーザダイオードLDのアノードADと第1出力ラインLN1との間に接続されている点だけである。他の構成は、図1の光源装置900と同じである。
図8は、上述の光源装置を利用したプロジェクタ500の説明図である。プロジェクタ500は、赤色光を射出する赤色レーザ光源装置501Rと、緑色光を射出する緑色レーザ光源装置501Gと、青色光を射出する青色レーザ光源装置501Bと、を備えている。
なお、上記各実施例における構成要素の中の、独立クレームでクレームされた要素以外の要素は、付加的な要素であり、適宜省略可能である。また、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
上述の各実施例において、駆動電流のローレベルは、ゼロよりも大きな値であってもよい。いずれの場合も、ローレベルがハイレベルよりも小さければ、レーザダイオードLDにかかる負荷を下げることができるので、レーザダイオードLDの寿命を延ばすことができる。また、パルス幅を調整することによって、レーザダイオードによって発せられる光の平均的な明るさを調整することができる。
上述の各実施例において、第1TR駆動回路731(図1、図7)による第1トランジスタQ1の制御方法としては、種々の方法を採用可能である。例えば、第1TR駆動回路731は、駆動電流のパルスに同期する所定のタイミングに従って、第1トランジスタQ1を制御してもよい。具体的には、第1TR駆動回路731は、第2トランジスタ駆動回路732による第2トランジスタQ2の制御タイミング(すなわち、第2ゲート駆動信号GDS2(第2ゲート電圧Vg2)の制御タイミング)に同期する所定のタイミングに従って、第1ゲート駆動信号GDS1(第1ゲート電圧Vg1)を制御してもよい。ここで、図4に示す時間Tbと時間DTbとのいずれか一方、あるいは、両方を、ゼロに設定してもよい。ただし、いわゆる貫通電流を防止するためには、これらの時間Tb、DTbをゼロより大きな値に設定することが好ましい。いずれの場合も、第2ゲート駆動信号GDS2のパルス幅が可変であってもよい。この場合には、第1TR駆動回路731は、第2ゲート駆動信号GDS2のパルス幅の変化に従って、第1ゲート駆動信号GDS1(第1ゲート電圧Vg1)のパルス幅を制御すればよい。
上述の各実施例において、第1トランジスタQ1としては、NチャネルのMOS FETに限らず、種々の電界効果トランジスタ(FET)を採用可能である。例えば、PチャネルのMOS FETを採用してもよい。また、MOS FETの代わりに、JFET(Junction FET)や、MES FET(Metal Semiconductor FET)を採用してもよい。FETを利用すれば、ダイオードやバイポーラトランジスタを利用する場合と比べて、導通時の電圧降下を小さくできる。その結果、レーザダイオードLDと第1トランジスタQ1とを通るループ回路において、ストレーインダクタンスによって生じる電圧が過剰に高くなることを適切に抑制することができる。また、レーザダイオードLDに印加される逆電圧を適切に下げることができる。なお、第1トランジスタQ1として、寄生ダイオードPD1の無い電界効果トランジスタを採用してもよい。また、第2トランジスタQ2としても、種々のFETを採用可能である。
上述の各実施例において、レーザダイオードLDとしては、種々のレーザダイオード(半導体レーザ素子)を利用することができる。また、マルチエミッタ技術を利用せずに、1つの発光素子を有するレーザダイオードを利用してもよい。いずれの場合も、第1トランジスタQ1(図1、図7)の利用は、上述の各実施例と同様に、種々の不具合を抑制できるという効果を奏する。なお、マルチエミッタ技術を利用する場合には、マルチエミッタ技術を利用しない場合と比べて、点灯時にレーザダイオードLDを流れる電流が大きい。従って、マルチエミッタ技術を利用する場合には、上述した種々の効果が特に顕著である。
上述の各実施例において、レーザダイオードLDの駆動装置の構成としては、図1、図7に示す構成に限らず、種々の構成を採用可能である。例えば、駆動電流の大きさを測定する電流センサが駆動装置に設けられてもよい。このような電流センサは、第1出力ラインLN1からレーザダイオードLDと第2トランジスタQ2とを通って第2出力ラインLN2へ至る経路の任意の位置に挿入可能である。また、レーザダイオードLDと第1トランジスタQ1とを通るループ経路の途中に電流センサが挿入されてもよい。また、電流センサに限らず、他の種々の回路を、これらの経路に挿入してもよい。このように、レーザダイオードLDと第1トランジスタQ1とが、他の回路を介して間接的に接続されてもよい。また、レーザダイオードLDと第2トランジスタQ2とが、他の回路を介して間接的に接続されてもよい。
上述の各実施例の光源装置(例えば、図1の光源装置900や、図7の光源装置910)の用途としては、プロジェクタに限らず、任意の用途を採用可能である。例えば、背面投写型ディスプレイの光源や、液晶パネルディスプレイのバックライトや、照明装置として、上述の各実施例の光源装置を利用してもよい。
上記各実施例において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部あるいは全部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。例えば、図1の第1TR駆動回路731の機能を、CPUとメモリとを有するコンピュータによって実現してもよい。
501B…青色レーザ光源装置
501G…緑色レーザ光源装置
501R…赤色レーザ光源装置
502R,502G,502B…インテグレータ光学系
504R,504G,504B…液晶ライトバルブ(液晶パネル)
506…クロスダイクロイックプリズム
507…投写レンズ
510…スクリーン
700…電流供給回路
720…第2ゲート駆動回路
730、730C…第1ゲート駆動回路
731…第1トランジスタ駆動回路
732…第2トランジスタ駆動回路
900、900C、910…光源装置(レーザ光源装置)
L…インダクタ
D1…ダイオード
Q1…第1トランジスタ
Q2…第2トランジスタ
Q3…第3トランジスタ
Q4…第4トランジスタ
C1…キャパシタ
C2…キャパシタ
LD…レーザダイオード
PD1…寄生ダイオード
LN1…第1出力ライン
LN2…第2出力ライン
Ls1…ストレーインダクタンス
LDe…発光素子
Claims (6)
- プロジェクタであって、
入力電極と出力電極とを有する複数のレーザダイオードと、
前記複数のレーザダイオードを駆動する駆動装置と、
前記複数のレーザダイオードによって発せられた光を、画像を投写するための投写光に変調する空間光変調部と、
前記投写光を投写する投写光学系と、
を備え、
前記駆動装置は、
前記複数のレーザダイオードに、電流のハイレベルとローレベルとを繰り返すパルス状の駆動電流を供給する電流駆動部と、
前記複数のレーザダイオードに並列に接続されて、前記入力電極と前記出力電極との間の電気的な接続をオン/オフする第1の電界効果トランジスタと、
前記第1の電界効果トランジスタに、前記接続を制御する駆動信号を供給するトランジスタ駆動部と、
を備え、
前記トランジスタ駆動部は、
前記駆動電流がハイレベルである時間範囲内では、前記駆動信号のレベルを、前記第1の電界効果トランジスタによる接続をオフにするための第1レベルに設定し、
前記駆動電流がローレベルである時間範囲内の少なくとも一部の範囲内では、前記駆動信号のレベルを、前記第1の電界効果トランジスタによる接続をオンにするための第2レベルに設定することで、前記駆動電流のレベルがハイからローに切り替わった際に前記入力電極側のストレーインダクタンスによって生じる電流を、前記第1の電界効果トランジスタと前記複数のレーザダイオードとを通るループ回路に流す、
プロジェクタ。 - 請求項1に記載のプロジェクタであって、
前記トランジスタ駆動部は、前記駆動電流がハイレベルからローレベルに変化した場合において、前記駆動電流がローレベルに変化した時間から所定の時間後に、前記駆動信号のレベルを、前記第1のレベルから前記第2のレベルに切り換える、
プロジェクタ。 - 請求項1または請求項2に記載のプロジェクタであって、
前記第1の電界効果トランジスタは、前記出力電極から前記第1の電界効果トランジスタを通って前記入力電極へ向かう電流を許容する寄生ダイオードを含む、
プロジェクタ。 - 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載のプロジェクタであって、
前記電流駆動部は、
第1と第2の出力ラインを備え、前記第1出力ラインから前記第2出力ラインへ流れる電流を供給する電流供給部と、
前記第1出力ラインと前記第2出力ラインとのいずれか一方と、前記複数のレーザダイオードとの間に接続されて、前記電流供給部と前記複数のレーザダイオードとの間の電気的な接続をオン/オフすることによって、前記パルス状の駆動電流を生成する第2の電界効果トランジスタと、を含む、
プロジェクタ。 - 入力電極と出力電極とを有する複数のレーザダイオードと、前記複数のレーザダイオードによって発せられた光を、画像を投写するための投写光に変調する空間光変調部と、前記投写光を投写する投写光学系と、を備えるプロジェクタの駆動方法であって、
前記複数のレーザダイオードに、電流のハイレベルとローレベルとを繰り返すパルス状の駆動電流を供給する工程と、
前記駆動電流がハイレベルである時間範囲内では、前記複数のレーザダイオードに並列に接続されて前記入力電極と前記出力電極との間の電気的な接続をオン/オフする第1の電界効果トランジスタに供給される駆動信号のレベルを、前記第1の電界効果トランジスタによる接続をオフにするための第1レベルに設定する工程と、
前記駆動電流がローレベルである時間範囲内の少なくとも一部の範囲内では、前記駆動信号のレベルを、前記第1の電界効果トランジスタによる接続をオンにするための第2レベルに設定することで、前記駆動電流のレベルがハイからローに切り替わった際に前記入力電極側のストレーインダクタンスによって生じる電流を、前記第1の電界効果トランジスタと前記複数のレーザダイオードとを通るループ回路に流す工程と、
を備える方法。 - 請求項5に記載のプロジェクタの駆動方法であって、
前記駆動信号のレベルを第2レベルに設定する工程では、前記駆動電流がハイレベルからローレベルに変化した場合において、前記駆動電流がローレベルに変化した時間から所定の時間後に、前記駆動信号のレベルを、前記第1のレベルから前記第2のレベルに切り換える、
方法。
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