ところが、上記した従来の測定装置には、改善すべき以下の課題がある。すなわち、この測定装置では、例えば、ノイズの重畳や測定誤差によって測定値が変化した場合においても、その変化したポイントが極大点や極小点として検索されることがある。具体的には、図2に破線で示すように、ノイズの重畳がなくまた測定誤差がなかったときには、極大点に該当するポイントが1つだけ(同図におけるポイントPg1だけ)で、極小点に該当するポイントが存在しない波形であっても、実際には、ノイズの重畳や測定誤差が存在するため、これとは異なるポイント(同図の例では、ポイントPb1,Pc1,Pj1,Pk1,Pm1,Pn1)が極大点や極小点として検索され、本来あるべき検索結果とは異なる検索結果となることがある。このように、従来の測定装置には、ノイズの重畳や測定誤差が存在する場合において、極点の正確な検出が困難であるという課題が存在し、この点の改善が望まれている。
本発明は、かかる改善すべき課題に鑑みてなされたものであり、波形の極点を正確に検出し得る測定装置および測定方法を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく請求項1記載の測定装置は、第1パラメータについての第1パラメータ軸および第2パラメータについての第2パラメータ軸で構成される座標平面内において当該第1パラメータの変化に対する当該第2パラメータの変化を示す波形の極点を検索する検索処理を実行する処理部を備えた測定装置であって、前記処理部は、前記検索処理において、予め決められた値ずつ前記第1パラメータの値が異なる前記波形上の複数のポイントで構成されるポイント群内の1つのポイントである第1ポイントと、当該第1ポイントよりも前記第1パラメータ軸に沿って当該第1パラメータ軸の原点側に位置してN(Nは0以上の整数)個のポイントを挟んで隣接する第2ポイントと、前記第1ポイントよりも前記第1パラメータ軸に沿って当該第1パラメータ軸の先端側に位置してM(Mは0以上の整数)個のポイントを挟んで隣接する第3ポイントとを選択すると共に、当該3つのポイントにおける各々の前記第2パラメータの大小関係によって分類されるパターンが予め指定された第1指定パターンに該当するときに当該第1指定パターンに対して設定された重み付け値を前記第1ポイントとした前記ポイントの重み付け値として取得する処理を前記第1ポイントとなる前記ポイントを変更しつつ繰り返して行う第1取得処理を前記Nおよび前記Mの少なくとも一方を異ならせてL(Lは2以上の整数)回実行し、当該L回の第1取得処理において取得した前記重み付け値を前記第1ポイントとした各ポイント毎に合計し、その合計値が予め規定された第1規定値以上との条件を満たす前記ポイントを前記ポイント群における前記極点と判定する極点判定処理を実行する。
また、請求項2記載の測定装置は、請求項1記載の測定装置において、前記処理部は、前記極点判定処理において、前記合計値が最も大きい前記ポイントを前記条件を満たすポイントと判定する。
また、請求項3記載の測定装置は、請求項1または2記載の測定装置において、前記第1指定パターンが複数種類設けられると共に、当該各第1指定パターンに対して異なる大きさの前記重み付け値が設定され、前記処理部は、前記第2パラメータの大小関係によって分類される前記パターンがいずれかの前記第1指定パターンに該当するときに、当該該当する第1指定パターンに対して設定された前記重み付け値を前記第1ポイントとした前記ポイントの重み付け値として取得する。
また、請求項4記載の測定装置は、請求項1から3のいずれかに記載の測定装置において、前記処理部は、前記波形の前記ポイントにおける1つのポイントである第4ポイントと、当該第4ポイントよりも前記第1パラメータ軸に沿って当該第1パラメータ軸の原点側に位置してQ(Qは0以上の整数)個のポイントを挟んで隣接する第5ポイントと、前記第4ポイントよりも前記第1パラメータ軸に沿って当該第1パラメータ軸の先端側に位置してP(Pは0以上の整数)個のポイントを挟んで隣接する第6ポイントとを選択すると共に、当該3つのポイントにおける各々の前記第2パラメータの大小関係によって分類されるパターンが予め指定された第2指定パターンに該当するときに当該第2指定パターンに対して設定された重み付け値を前記第4ポイントの重み付け値として取得する処理を前記第4ポイントを変更しつつ繰り返して行う第2取得処理を前記Qおよび前記Pの少なくとも一方を異ならせてO(Oは2以上の整数)回実行し、当該O回の第2取得処理において取得した前記重み付け値を前記第4ポイントとした各ポイント毎に合計し、その合計値が予め規定された第2規定値以上の前記ポイントが連続する集合体を特定し、当該集合体を構成する全ての前記ポイントの前記合計値を累計し、その累計値が予め規定された第3規定値以上のときに当該集合体を前記ポイント群として前記検索処理を実行する。
また、請求項5記載の測定装置は、請求項4記載の測定装置において、前記Pおよび前記Qの少なくとも一方を任意に設定可能に構成されている。
また、請求項6記載の測定装置は、請求項4または5記載の測定装置において、前記Oを任意に設定可能に構成されている。
また、請求項7記載の測定装置は、請求項1から6のいずれかに記載の測定装置において、前記Mおよび前記Nの少なくとも一方を任意に設定可能に構成されている。
また、請求項8記載の測定装置は、請求項1から7のいずれかに記載の測定装置において、前記Lを任意に設定可能に構成されている。
また、請求項9記載の測定方法は、第1パラメータについての第1パラメータ軸および第2パラメータについての第2パラメータ軸で構成される座標平面内において当該第1パラメータの変化に対する当該第2パラメータの変化を示す波形の極点を検索する検索処理を実行する測定方法であって、前記検索処理において、予め決められた値ずつ前記第1パラメータの値が異なる前記波形上の複数のポイントで構成されるポイント群内の1つのポイントである第1ポイントと、当該第1ポイントよりも前記第1パラメータ軸に沿って当該第1パラメータ軸の原点側に位置してN(Nは0以上の整数)個のポイントを挟んで隣接する第2ポイントと、前記第1ポイントよりも前記第1パラメータ軸に沿って当該第1パラメータ軸の先端側に位置してM(Mは0以上の整数)個のポイントを挟んで隣接する第3ポイントとを選択すると共に、当該3つのポイントにおける各々の前記第2パラメータの大小関係によって分類されるパターンが予め指定された第1指定パターンに該当するときに当該第1指定パターンに対して設定された重み付け値を前記第1ポイントとした前記ポイントの重み付け値として取得する処理を前記第1ポイントとなる前記ポイントを変更しつつ繰り返して行う第1取得処理を前記Nおよび前記Mの少なくとも一方を異ならせてL(Lは2以上の整数)回実行し、当該L回の第1取得処理において取得した前記重み付け値を前記第1ポイントとした各ポイント毎に合計し、その合計値が予め規定された第1規定値以上との条件を満たす前記ポイントを前記ポイント群における前記極点と判定する極点判定処理を実行する。
請求項1記載の測定装置、および請求項9記載の測定方法では、波形の3つのポイント(第1ポイント〜第3ポイント)における各々の第2パラメータの大小関係によって分類されるパターンが予め指定された第1指定パターンに該当するときにその第1指定パターンに対して設定された重み付け値を取得する処理を3つのポイントを変更しつつ繰り返して行う第1取得処理を、3つのポイントの間に挟む他のポイントの数(NおよびM)を異ならせてL回実行し、各第1取得処理において取得した重み付け値の合計値が第1規定値以上との条件を満たす第1ポイントを極点と判定する極点判定処理を実行する。このため、この測定装置および測定方法では、例えば、L回の第1取得処理のうちの1回の第1取得処理において突発的な第2パラメータの変化のパターンが極点を示す第1指定パターンに該当すると判定されたとしても、他の第1取得処理においては極点を示す第1指定パターンに該当しないと判定されることがある。したがって、この測定装置および測定方法によれば、第2パラメータの突発的な変化のパターンが極点を示す第1指定パターンに該当するとの判定結果が、L回の第1取得処理の実行によって稀釈化され(つまり、極点を示す第1指定パターンに該当するか否かの判定結果が平均化され)、この結果、ノイズの重畳や測定誤差による突発的な第2パラメータの変化の影響が低減されて、本来極点として検索されるべきポイントだけを極点として正確に検出させることができる。
また、請求項2記載の測定装置によれば、L回の第1取得処理において取得した重み付け値の合計値が最も大きいポイントをポイント群における極点と判定することにより、ポイント群を構成する各ポイントの中で、波形における凸部の頂部に相当するポイントだけを極大点とし、波形における凹部の底部に相当するポイントだけを極小点として検出することができる。
また、請求項3記載の測定装置では、第1指定パターンが複数種類設けられると共に、各第1指定パターンに対して異なる大きさの重み付け値が設定されている。この場合、例えば、1つの第1指定パターンだけが指定されている構成では、3つのポイントにおける各々の第2パラメータの大小関係のパターンがその1つの第1指定パターンと僅かに異なっただけで、重み付け値が取得できずに、極点として検出されないこともある。これに対して、この測定装置では、第1指定パターンを複数種類設けたことで、いずれかの第1指定パターンに該当させることができる結果、このようなポイントを極点として判定することができる。
また、請求項4記載の測定装置では、波形上の各ポイントを対象として、3つのポイント(第4ポイント〜第6ポイント)における各々の第2パラメータの大小関係によって分類されるパターンが予め指定された第2指定パターンに該当するときにその第2指定パターンに対して設定された重み付け値を取得する処理を3つのポイントを変更しつつ繰り返して行う第2取得処理を、3つのポイントの間に挟む他のポイントの数(QおよびP)を異ならせてO回実行し、O回の第2取得処理において取得した重み付け値の合計値が第2規定値以上のポイントが連続するポイントの集合体を特定し、その集合体における全てのポイントの合計値を累計した累計値が第3規定値以上のときに、その集合体をポイント群として検索処理(第1取得処理および極点判定処理)を実行する。このため、この測定装置によれば、複数の凹凸部が存在する波形における極点を検索する場合において、各凹凸部をポイント群として特定することができる結果、各凹凸部のそれぞれにおける極点を別々に検索することができる。
また、請求項5記載の測定装置は、PおよびQの少なくとも一方を任意に設定可能に構成されている。このため、この測定装置によれば、PおよびQの少なくとも一方を大きい値に設定することで、ノイズの重畳や測定誤差によって突発的に第2パラメータが変化した部分のポイントを検索処理(第1取得処理および極点判定処理)の対象とするポイント群に含ませないようにすることができる。また、例えば、PおよびQの少なくとも一方を小さな値に設定することで、第2パラメータがある程度小さく変化した部分のポイントを検索処理の対象とするポイント群に含ませることができる。
また、請求項6記載の測定装置は、Oを任意に設定可能に構成されている。このため、この測定装置によれば、例えば、Oを大きな値に設定することで、ノイズの重畳や測定誤差によって突発的に第2パラメータが変化した部分のポイントを検索処理(第1取得処理および極点判定処理)の対象とするポイント群に含ませないようにすることができると共に、ポイント群を特定する処理の精度を十分に向上させることができる。また、例えば、Oを小さな値に設定することで、第2パラメータがある程度小さく変化した部分のポイントを検索処理の対象とするポイント群に含ませることができると共に、ポイント群を特定する処理の処理時間を十分に短くすることができる。
また、請求項7記載の測定装置は、MおよびNの少なくとも一方を任意に設定可能に構成されている。このため、この測定装置によれば、例えば、MおよびNの少なくとも一方を大きい値に設定して、3つのポイントの間に挟む他のポイントの数を多くすることで、ノイズの重畳や測定誤差による突発的な第2パラメータの変化の影響をさらに少なくすることができる。また、例えば、MおよびNの少なくとも一方を小さな値に設定して、3つのポイントの間に挟む他のポイントの数を少なくすることで、ある程度小さな第2パラメータの変化も極点として判定させたりすることができる。
また、請求項8記載の測定装置は、Lを任意に設定可能に構成されている。このため、この測定装置によれば、例えば、Lを大きな値に設定して第1取得処理の回数を多く設定することで、ノイズの重畳や測定誤差による突発的な第2パラメータの変化の影響をさらに少なくすることができると共に、極点を検索する検索処理の精度をさらに向上させることができる。また、例えば、Lを小さな値に設定して第1取得処理の回数を少なく設定することで、ある程度小さな第2パラメータの変化も極点として判定させたりすることができると共に、検索処理の処理時間を十分に短くすることができる。
以下、測定装置および測定方法の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
最初に、波形表示装置1の構成について、図面を参照して説明する。図1に示す波形表示装置1は、測定装置の一例であって、測定部11、表示部12、操作部13、制御部14および記録部15を備えて、測定方法に沿った処理を実行可能に構成されている。
測定部11は、制御部14の制御に従い、測定対象体に対して電気信号を供給したときの測定対象体についての物理量(第2パラメータに相当し、例えば、インピーダンス)を電気信号の周波数(第1パラメータに相当する)を変更しつつ測定して測定データDwを出力する。
表示部12は、一例として、液晶パネルで構成されて、制御部14の制御に従い、例えば図2,5,7に示す波形W1,W2,W3(以下、波形W1,W2,W3を区別しないときには「波形W」ともいう)を表示する。また、表示部12は、制御部14の制御に従い、波形W1の極点(極大点および極小点)における周波数およびインピーダンスを示す文字情報Ivを表示する。
操作部13は、モード切替えキー、記録開始キー、記録終了キー、波形表示キー、検索開始キー、および後述する「L」、「M」、「N」、「O」、「P」および「Q」を入力するための数字キーなどを備えて構成され、これらが操作されたときに操作信号Soを出力する。
制御部14は、操作部13から出力される操作信号Soに従って波形表示装置1を構成する各部に対する制御や、各種の処理を実行する。具体的には、制御部14は、測定部11によるインピーダンスの測定(測定処理)を制御すると共に、記録部15への測定データDwの記録や、記録部15からの測定データDwの読み出しを行う。
また、制御部14は、測定部11から出力された測定データDwに基づき、周波数軸Ax(第1パラメータ軸に相当し、この例ではX軸)およびインピーダンス軸Ay(第2パラメータ軸に相当し、この例ではY軸)で構成される座標平面(XY平面)内における周波数の変化に対するインピーダンスの変化を示す波形Wを表示部12に表示させる。
また、制御部14は、後述する検索処理を実行して波形Wにおける極点(極大点および極小点)を検索すると共に、検索した極点における周波数およびインピーダンスを示す文字情報Ivを表示部12に表示させる。
記録部15は、制御部14の制御に従い、測定部11から出力された測定データDwを記録する。また、記録部15は、操作部13に対する操作によって設定された後述する「L」、「M」、「N」、「O」、「P」および「Q」を示すデータを記録する。
さらに、記録部15は、制御部14によって実行される検索処理において用いられるパターンデータDpを記憶する。この場合、パターンデータDpには、周波数が予め決められた値ずつ異なる(つまり、周波数軸Axに沿って同じ間隔で離間する)波形W上の複数のポイント(例えば、図2に示すポイントPa1〜Po1:以下、区別しないときには「ポイントP」ともいう)で構成されるポイント群Cp内の3つのポイントPにおける各々のインピーダンスの大小関係によって分類されるパターンとして予め指定された複数種類(一例として、9種類)の第1指定パターンF1〜F9(図3参照:以下、第1指定パターンF1〜F9を区別しないときには「第1指定パターンF」ともいう)を示すデータが含まれている。また、パターンデータDpには、各第1指定パターンF1〜F9に対して設定されている重み付け値V(同図参照)を示すデータが含まれている。
この場合、図3に示す各第1指定パターンF1〜F9における真中の点、左側の点および右側の点が、後述する第1ポイントP1、第2ポイントP2および第3ポイントP3にそれぞれ相当する。また、第1ポイントP1、第2ポイントP2および第3ポイントP3におけるインピーダンスをそれぞれZ1、Z2およびZ3とすると、各第1指定パターンF1〜F9では、Z1、Z2およびZ3の大小関係が、次のように規定されている。
第1指定パターンF1:Z2<Z1<Z3
第1指定パターンF2:Z2<Z1=Z3
第1指定パターンF3:Z2<Z1>Z3
第1指定パターンF4:Z2=Z1<Z3
第1指定パターンF5:Z2=Z1=Z3
第1指定パターンF6:Z2=Z1>Z3
第1指定パターンF7:Z2>Z1<Z3
第1指定パターンF8:Z2>Z1=Z3
第1指定パターンF9:Z2>Z1>Z3
なお、第1指定パターンF1,F3,F7,F9については、Z2,Z1の差とZ1,Z3の差とが等しい場合および異なる場合の双方が含まれる。また、第1指定パターンF3は、極点と判定したポイントPが極大点であることを判別する際に用いられ、第1指定パターンF7は、極点と判定したポイントPが極小点であるかことを判別する際に用いられる。つまり、第1指定パターンF3は、極大点を示す第1指定パターンFとして指定され、第1指定パターンF7は極小点を示す第1指定パターンFとして指定されている。
次に、波形表示装置1を用いた測定方法、およびその際の波形表示装置1の動作について、図面を参照して説明する。
まず、操作部13のモード切替えキーを操作して、波形表示装置1を測定モードに切り替えた後に、操作部13の測定開始キーを操作する。この際に、制御部14が、操作部13から出力された操作信号Soに従って測定部11に対して測定処理を実行させる。この測定処理では、測定部11は、電気信号の周波数を変更しつつ、この電気信号を測定対象体に対して供給し、このときの測定対象体についてのインピーダンスを測定する。また、測定部11は、各周波数毎のインピーダンスを示す測定データDwを出力する。
次いで、制御部14は、測定部11から出力された測定データDwを記録部15に記録させる。続いて、測定を終了するときには、操作部13の測定終了キーを操作する。これに応じて、制御部14は、測定部11を制御して測定処理を停止させると共に、記録部15を制御して測定データDwの記録を終了させる。
次に、記録部15に記録した測定データDwに基づく波形W1を表示させる。具体的には、操作部13のモード切替えキーを操作して、波形表示装置1を波形表示モードに切り替える。この際に、制御部14は、操作部13から出力された操作信号Soに従い、記録部15に記録されている測定データDwの一部または全部を読み出す。次いで、制御部14は、表示部12を制御して、図2に示すように、読み出した測定データDwに基づく波形W1を表示させる。この場合、波形W1は、同図に示すように、周波数軸Axおよびインピーダンス軸Ayで構成される座標平面内における周波数の変化に対するインピーダンスの変化を示している。
次に、表示部12に表示されている波形W1における極点を検索させるときには、操作部13のモード切替えキーを操作して、波形表示装置1を設定モードに切り替える。次いで、操作部13の数字キーを操作して、後述する第1取得処理を制御部14に実行させる回数としてのL(Lは2以上の整数)を設定する。この例では、Lを「3」に設定したものとする。続いて、操作部13の数字キーを操作して、後述するN(Nは0以上の整数)およびM(Mは0以上の整数)を入力する。この場合、第1取得処理を実行する回数(この例では、1回目〜3回目)毎にNおよびMの少なくとも一方を異なる値に設定する。この例では、1回目の第1取得処理についてNおよびMをそれぞれ「0」に設定し、2回目の第1取得処理についてNおよびMをそれぞれ「1」に設定し、3回目の第1取得処理についてNおよびMをそれぞれ「2」に設定したものとする。また、制御部14は、設定されたL,M,Nを示すデータを記録部15に記録させる。
次いで、操作部13の検索開始キーを操作する。この際に、制御部14は、操作部13から出力された操作信号Soに従い、検索処理を実行する。この検索処理では、制御部14は、測定データDwに基づき、表示部12に表示されている波形W上における周波数が予め決められた値ずつ異なる複数のポイントP(例えば、図2に示すポイントPa1〜Po1)で構成されるポイント群Cpを特定する。
続いて、制御部14は、パターンデータDpを記録部15から読み出すと共に、L,M,Nを示すデータを記録部15から読み出す。次いで、制御部14は、1回目の第1取得処理を実行する。この第1取得処理では、制御部14は、ポイント群Cpを構成する各ポイントPのうちの1つのポイントP(例えば、図2に示すポイントPb1)を選択し、このポイントPb1を第1ポイントP1とする。続いて、制御部14は、第1ポイントP1よりも周波数軸Axに沿って周波数軸Axの原点側(同図における左側)に位置して他のポイントPを挟まずに(つまり、N個の一例としての0個のポイントPを挟んで)隣接するポイントPa1を選択し、このポイントPa1を第2ポイントP2とする。次いで、制御部14は、第1ポイントP1よりも周波数軸Axに沿って周波数軸Axの先端側(同図における右側)に位置して他のポイントPを挟まずに(つまり、M個の一例としての0個のポイントPを挟んで)隣接するポイントPc1を選択し、このポイントPc1を第3ポイントP3とする(図4における「1回目」の列の「Pb1」の欄参照)。
続いて、制御部14は、上記のようにして選択した3つのポイントPa1〜Pc1におけるインピーダンスの大小関係によって分類されるパターンが、図3に示す9つの第1指定パターンF1〜F9のうちのいずれかに該当するか否かを判定すると共に、いずれかの第1指定パターンFに該当したときにはその第1指定パターンFに対して設定されている重み付け値Vを第1ポイントP1の重み付け値Vとして取得する。この場合、図2に示すように、ポイントPa1〜Pc1におけるインピーダンスの大小関係によって分類されるパターンが、図3に示す第1指定パターンF3に該当するため、制御部14は、第1指定パターンF3に対して設定されている「3」の重み付け値Vを第1ポイントP1としたポイントPb1の重み付け値Vとして取得する(図4における「1回目」の列の「Pb1」の欄参照)。
次いで、制御部14は、MおよびNを変更せずに、上記した重み付け値Vを取得する処理を、第1ポイントP1〜第3ポイントP3として選択するポイントPを変更しつつ、ポイント群Cp内から第1ポイントP1〜第3ポイントP3を選択する全ての組み合わせについて繰り返して行い(図4における「1回目」の列参照)、1回目の第1取得処理を終了する。
続いて、制御部14は、2回目の第1取得処理を実行する。この2回目の第1取得処理では、制御部14は、第1ポイントP1よりも周波数軸Axの原点側に位置してN個の一例としての1個のポイントPを挟んで第1ポイントP1に隣接する(つまり、1個置きで隣接する)ポイントPを第2ポイントP2として選択し、第1ポイントP1よりも周波数軸Axの先端側に位置してM個の一例としての1個のポイントPを挟んで第1ポイントP1に隣接する(つまり、1個置きで隣接する)ポイントPを第3ポイントP3として選択して、上記した1回目の第1取得処理と同様の処理を行う(図4における「2回目」の列参照)。
次いで、制御部14は、2回目の第1取得処理が終了したときには、3回目の第1取得処理を実行する。この場合、制御部14は、第1ポイントP1よりも周波数軸Axの原点側に位置してN個の一例としての2個のポイントPを挟んで第1ポイントP1に隣接する(つまり、2個置きで隣接する)ポイントPを第2ポイントP2として選択し、第1ポイントP1よりも周波数軸Axの先端側に位置してM個の一例としての2個のポイントPを挟んで第1ポイントP1に隣接する(つまり、2個置きで隣接する)ポイントPを第3ポイントP3として選択して、上記した1回目の第1取得処理と同様の処理を行う(図4における「3回目」の列参照)。
続いて、制御部14は、極点判定処理を実行する。この極点判定処理では、制御部14は、上記した1回目から3回目までの3(Lの一例)回の第1取得処理において取得した重み付け値Vを各ポイントP毎に合計した合計値Vtを算出する(図4参照)。次いで、制御部14は、合計値Vtが第1規定値以上(一例として、「8」以上)でかつ最も大きいとの条件を満たすポイントP(この例では、ポイントPg1)をポイント群Cpにおける極点と判定する。ここで、制御部14は、第1取得処理において、ポイントPg1を第1ポイントP1とした3つのポイントPにおけるインピーダンスの大小関係によって分類されるパターンが、極大点を示す第1指定パターンF3に該当すると判定している(同図における「Pg1」の行参照)。この場合、制御部14は、L回の第1取得処理における1回以上の第1取得処理において、そのパターンが極大点を示す第1指定パターンF3に該当すると判定したときには、極点と判定したポイントP(この例では、ポイントPg1を)を極大点とする。続いて、制御部14は、表示部12を制御して、図2に示すように、極点として判定したポイントPg1を通ってポイントPg1が極点である旨を示すカーソル線Clを表示させると共に、そのポイントPg1における周波数およびインピーダンスを示す文字情報Ivを表示させる。
この場合、他のポイントPを挟まずに隣接する3つのポイントPにおけるインピーダンスの大小関係のパターンのみに基づいて極点を検索している従来の測定装置を用いて、図2に示す波形W1の極点を検索させたときには、本来極点として検索されるべきポイントPg1に加えて、ノイズの重畳や測定誤差によって測定値が変化した可能性が高いポイントPb1,Pc1,Pj1,Pk1,Pm1,Pn1までもが極点として検索されることとなり、検出結果が不正確となるおそれがある。これに対して、この波形表示装置1では、重み付け値Vを取得する処理を3つのポイントPを変更しつつ繰り返して行う第1取得処理を、3つのポイントPの間に挟む他のポイントPの数を異ならせて(つまり、3つのポイントPの相互の間隔を異ならせて)複数回実行する。このため、この波形表示装置1では、例えば、複数回の第1取得処理のうちの1回の第1取得処理において突発的なインピーダンスの変化パターンが極点を示す第1指定パターンFに該当すると判定されたとしても、他の第1取得処理においては極点を示す第1指定パターンFに該当しないと判定されることがある。したがって、この波形表示装置1では、突発的なインピーダンスの変化パターンが極点を示す第1指定パターンFに該当するとの判定結果が、複数回の第1取得処理の実行によって稀釈化され(つまり、極点を示す第1指定パターンFに該当するか否かの判定結果が平均化され)、この結果、ノイズの重畳や測定誤差による突発的なインピーダンスの変化の影響が低減されて、本来極点として検索されるべきポイントPg1だけを極点として正確に検出させることが可能となっている。また、この波形表示装置1では、3つのポイントPの間に挟む他のポイントPの数を多く設定したり、第1取得処理の回数を多く設定したりすることで、ノイズの重畳や測定誤差による突発的なインピーダンスの変化の影響を極力少なくしたり、3つのポイントPの間に挟む他のポイントPの数を少なく設定したり、第1取得処理の回数を少なく設定したりすることで、ある程度小さなインピーダンスの変化も極点として判定させたりすることが可能となっている。
次に、例えば、図5に示す波形W2を表示部12に表示させた状態において、表示されている波形W2における極点を検索させるときには、操作部13の検索開始キーを操作して、制御部14に検索処理を実行させる。この際に、制御部14は、表示されている波形W2上のポイントPa2〜Po2で構成されるポイント群Cpを特定し、次いで、上記した第1取得処理をNおよびMを異ならせて3(Lの一例)回実行する。
続いて、制御部14は、上記した極点判定処理を実行して、3回の第1取得処理において取得した重み付け値Vを各ポイントP毎に合計した合計値Vtを算出する(図6参照)。この場合、同図に示すように、ポイントPg2の合計値Vtが最も大きいため、このポイントPg2をポイント群Cpにおける極点と判定する。ここで、制御部14は、第1取得処理において、ポイントPg2を第1ポイントP1とした3つのポイントPにおけるインピーダンスの大小関係によって分類されるパターンが、極小点を示す第1指定パターンF7に該当すると判定している(同図における「Pg2」の行参照)。この場合、制御部14は、L回の第1取得処理における1回以上の第1取得処理において、そのパターンが極小点を示す第1指定パターンF7に該当すると判定したときには、極点と判定したポイントP(この例では、ポイントPg2を)を極小点とする。次いで、制御部14は、表示部12を制御して、図5に示すように、極点として判定したポイントPg2を通ってポイントPg2が極点である旨を示すカーソル線Clを表示させると共に、ポイントPg2における周波数およびインピーダンスを示す文字情報Ivを表示させる。この例においても、重み付け値Vを取得する処理を、3つのポイントPの間に挟む他のポイントPの数を異ならせて複数回実行するため、ノイズの重畳や測定誤差による突発的なインピーダンスの変化を極点として判定させないようにすることが可能な結果、波形W2における極点が正確に検出される。
このように、この波形表示装置1および測定方法では、波形W上の3つのポイントP(第1ポイントP1〜第3ポイントP3)における各々の第2パラメータの大小関係によって分類されるパターンが予め指定された第1指定パターンFに該当するときにその第1指定パターンFに対して設定された重み付け値Vを取得する処理を3つのポイントPを変更しつつ繰り返して行う第1取得処理を、3つのポイントPの間に挟む他のポイントPの数を異ならせて複数回実行し、各第1取得処理において取得した重み付け値Vの合計値Vtが第1規定値以上との条件を満たす第1ポイントP1を極点と判定する極点判定処理を実行する。このため、この波形表示装置1および測定方法によれば、例えば、複数回の第1取得処理のうちの1回の第1取得処理において突発的なインピーダンスの変化パターンが極点を示す第1指定パターンFに該当すると判定されたとしても、他の第1取得処理においては極点を示す第1指定パターンFに該当しないと判定されることがある。したがって、この波形表示装置1および測定方法によれば、突発的なインピーダンスの変化パターンが極点を示す第1指定パターンFに該当するとの判定結果が、複数回の第1取得処理の実行によって稀釈化され(つまり、極点を示す第1指定パターンFに該当するか否かの判定結果が平均化され)、この結果、ノイズの重畳や測定誤差による突発的なインピーダンスの変化の影響が低減されて、本来極点として検索されるべきポイントPだけを極点として正確に検出させることができる。
また、この波形表示装置1および測定方法によれば、L回の第1取得処理において取得した重み付け値Vの合計値Vtが最も大きいポイントPをポイント群Cpにおける極点と判定することにより、ポイント群Cpを構成する各ポイントPの中で、波形Wにおける凸部の頂部に相当するポイントPだけを極大点とし、波形Wにおける凹部の底部に相当するポイントPだけを極小点として検出することができる。
また、この波形表示装置1では、第1指定パターンFが複数種類設けられると共に、各第1指定パターンFに対して異なる大きさの重み付け値Vが設定されている。この場合、例えば、1つの第1指定パターンFだけを指定する構成では、3つのポイントPにおける各々の第2パラメータの大小関係のパターンがその1つの第1指定パターンFと僅かに異なっただけで、重み付け値Vが取得できずに、極点として検出されないこともある。これに対して、この波形表示装置1では、第1指定パターンFを複数種類設けたことで、いずれかの第1指定パターンFに該当させることができる結果、このようなポイントPを極点として判定することができる。
また、この波形表示装置1は、MおよびNの少なくとも一方を任意に設定可能に構成されている。このため、この波形表示装置1によれば、例えば、MおよびNの少なくとも一方を大きい値に設定して、3つのポイントPの間に挟む他のポイントPの数を多くすることで、ノイズの重畳や測定誤差による突発的なインピーダンスの変化の影響をさらに少なくすることができる。また、例えば、MおよびNの少なくとも一方を小さな値に設定して、3つのポイントPの間に挟む他のポイントPの数を少なくすることで、ある程度小さなインピーダンスの変化も極点として判定させたりすることができる。
また、この波形表示装置1は、Lを任意に設定可能に構成されている。このため、この波形表示装置1によれば、例えば、Lを大きな値に設定して第1取得処理の回数を多く設定することで、ノイズの重畳や測定誤差による突発的なインピーダンスの変化の影響をさらに少なくすることができると共に、極点を検索する検索処理の精度をさらに向上させることができる。また、例えば、Lを小さな値に設定して第1取得処理の回数を少なく設定することで、ある程度小さなインピーダンスの変化も極点として判定させたりすることができると共に、検索処理の処理時間を十分に短くすることができる。
また、図7に示すように、極小点および極大点を有する凹凸部A1〜A4(以下、区別しないときには「凹凸部A」ともいう)が複数存在する波形W3を表示部12に表示させた状態において、この波形W3を対象として上記の検索処理を実行することもできる。この際には、各凹凸部A1〜A4のうちのいずれか1つの凹凸部Aにおける1つのポイントPだけが極大点として検索され、いずれか1つの凹凸部Aにおける1つのポイントPだけが極小点として検索される。この波形W3の各凹凸部A1〜A4のそれぞれにおける極点を別々に検索させたいときには、制御部14に対して次のような処理を実行させる。
まず、制御部14は、表示部12に表示されている波形W3における全てのポイントPを対象として上記した第1取得処理と同様の第2取得処理を実行する。この第2取得処理では、上記した第1取得処理における第1ポイントP1、第2ポイントP2および第3ポイントP3をそれぞれ第4ポイント、第5ポイントおよび第6ポイントとし、NをQ(Qは0以上の整数)とし、MをP(Pは0以上の整数)とし、第1指定パターンを第2指定パターンとして、重み付け値Vを取得する処理を行う。また、制御部14は、この第2取得処理をO(Oは2以上の整数)回実行する。この場合、Q、PおよびOは、操作部13に対する操作によって任意に設定することが可能となっている。
続いて、制御部14は、O回の第2取得処理において取得した重み付け値Vを各第4ポイントP4毎に合計して合計値Vtを算出する。次いで、制御部14は、その合計値Vtが予め規定された第2規定値(特に限定されないが、例えば、「3」)以上の第4ポイントP4が連続する第4ポイントP4の集合体を特定する。続いて、制御部14は、その集合体を構成する全ての第4ポイントP4の合計値Vtを累計し、その累計値Vsが予め規定された第3規定値(特に限定されないが、例えば「20」)以上のときに集合体をポイント群Cpとして特定する。この処理を行うことにより、波形W3における複数の凹凸部Aがそれぞれポイント群Cpとして特定される。次いで、制御部14は、特定されたポイント群Cpに対して上記した検索処理(第1取得処理および極点判定処理)を実行する。これにより、波形W3においてポイント群Cpとして特定された複数の凹凸部Aのそれぞれにおける極点が別々に検索される。
このように、この構成によれば、波形W上の各ポイントPを対象とした第2取得処理を、QおよびPを変更してO回実行し、O回の第2取得処理において取得した重み付け値Vの合計値Vtが第2規定値以上の第4ポイントP4が連続する第4ポイントP4の集合体を特定し、その集合体における全ての第4ポイントP4の合計値Vtを累計した累計値Vsが第2規定値以上のときに、その集合体をポイント群Cpとして検索処理(第1取得処理および極点判定処理)を実行することにより、複数の凹凸部Aが存在する波形W3における極点を検索する場合において、各凹凸部Aをポイント群Cpとして特定することができるため、各凹凸部Aのそれぞれにおける極点を別々に検索することができる。
また、この構成によれば、PおよびQの少なくとも一方を任意に設定可能に構成したことにより、例えば、PおよびQの少なくとも一方を大きい値に設定することで、ノイズの重畳や測定誤差によって突発的にインピーダンスが変化した部分のポイントPを検索処理(第1取得処理および極点判定処理)の対象とするポイント群Cpに含ませないようにすることができる。また、例えば、PおよびQの少なくとも一方を小さな値に設定することで、インピーダンスがある程度小さく変化した部分のポイントPを検索処理の対象とするポイント群Cpに含ませることができる。
さらに、この構成によれば、Oを任意に設定可能に構成したことにより、例えば、Oを大きな値に設定することで、ノイズの重畳や測定誤差によって突発的にインピーダンスが変化した部分のポイントPを検索処理(第1取得処理および極点判定処理)の対象とするポイント群Cpに含ませないようにすることができると共に、ポイント群Cpを特定する処理の精度を十分に向上させることができる。また、例えば、Oを小さな値に設定することで、インピーダンスがある程度小さく変化した部分のポイントPを検索処理の対象とするポイント群Cpに含ませることができると共に、ポイント群Cpを特定する処理の処理時間を十分に短くすることができる。
なお、上記の構成および方法では、Nを「0」、「1」および「2」に設定し、Mを「0」、「1」および「2」に設定しているが、NおよびMは、0以上の任意の整数に設定することができる。また、上記の構成および方法では、NとMとを異なる値に設定することもできる。また、第1取得処理を実行させる回数としてのLを「3」に設定しているが、Lは、2以上の任意の整数に設定することができる(つまり、第1取得処理を2回以上の任意の回数実行させることができる)。また、L,M,N,O,P,Qを操作部13に対する操作によって設定する構成および方法に代えて、L,M,N,O,P,Qの一部または全部を予め設定しておく構成および方法を採用することもできる。
また、9個の第1指定パターンFが指定されている例について上記したが、第1指定パターンFは、上記した9個の第1指定パターンFのうちの1つであってもよいし、9個の第1指定パターンFのうちの任意の複数であってもよい。また、上記した9個の第1指定パターンFとは異なる第1指定パターンFを指定することもできる。具体的には、上記した第1指定パターンF1,F3,F7,F9については、Z2,Z1の差とZ1,Z3の差とが等しい場合および異なる場合の双方が含まれるが、上記した第1指定パターンF1,F3,F7,F9においてZ2,Z1の差とZ1,Z3の差とが等しい第1指定パターンFや、上記した第1指定パターンF1,F3,F7,F9においてZ2,Z1の差とZ1,Z3の差とが異なる第1指定パターンFを指定することができる。
また、合計値Vtが最も大きい第1ポイントP1を極点と判定する例について上記したが、合計値Vtが予め決められた値以上の第1ポイントP1を極点と判定する構成および方法を採用することもできる。
さらに、第1パラメータ軸としての周波数軸Axおよび第2パラメータ軸としてのインピーダンス軸Ayで構成される座標平面内において第1パラメータとしての周波数の変化に対する第2パラメータとしての物理量(上記の例では、インピーダンス)の変化を示す波形Wの極点を検出させる際に適用する例について上記したが、第2パラメータとしての電圧値、電流値、電力値、抵抗値および温度などの各種の物理量の変化を示す波形の極点を検出させる際に適用することができるのは勿論である。また、第1パラメータ軸としての時間軸および第2パラメータ軸で構成される座標平面内において、電圧値、電流値、電力値、抵抗値、インピーダンスおよび温度などの各種の物理量を第2パラメータとして、その第2パラメータについての経時変化を示す波形の極点を検出させる際に適用することができるのも勿論である。