JP5506322B2 - 光伝送媒体成形装置、光伝送媒体成形方法、および光伝送媒体製造方法 - Google Patents

光伝送媒体成形装置、光伝送媒体成形方法、および光伝送媒体製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、所定空間に架け渡された光伝送媒体の一部を上方から非接触で加熱しながらその光伝送媒体を曲げる光伝送媒体成形装置、その光伝送媒体成形装置で実施される光伝送媒体成形方法、および光伝送媒体製造方法に関する。
光ファイバ等の光伝送媒体を成形する技術に関しては、例えば、特許文献1および非特許文献1に記載された技術が知られている。
特許文献1には、光ファイバを曲げ加工する技術において、アーク放電を利用して、光ファイバの一部分を加熱し、光ファイバを所定の半径で曲げる技術が記載されている。
また、非特許文献1には、円筒状のセラミックヒータに光ファイバをあてがうことで光ファイバを曲げる技術が示されている。
特開2005−292718号公報
森本政仁、"R=1mm 90度曲げマルチモードファイバ2 〜BPMシュミレーションによる曲げ損失の検討"、電子情報通信学会技術研究報告、社団法人電子情報通信学会、2008年8月、信学技報Vol.108 No.193、p115〜119
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、光ファイバの曲げ加工を高い生産性で行う点について考慮されていないばかりか、光ファイバを曲げ加工するにあたり、光ファイバを所望の曲率半径に曲げるための精度向上についての対策も何ら考慮されていない。
また、非特許文献1の技術は、高温のセラミックヒータが光ファイバと接触するので、光ファイバの、セラミックヒータが接触した部分に細かなクラックなどが生じやすく光ファイバが折れ易くなるおそれがある。
本発明は上記事情に鑑み、光伝送媒体にクラックが生じにくく、かつ、所望の曲率半径に曲げるための精度を向上させた光伝送媒体成形装置、光伝送媒体成形方法、および光伝送媒体製造方法を提供することを目的とする。
(1)上記目的を解決する本発明の光伝送媒体成形装置は、所定空間に架け渡された光伝送媒体の一部を非接触で加熱する非接触加熱手段と、
上記光伝送媒体に力を加えて曲げる屈曲治具とを備え、
上記屈曲治具によって曲げられる光伝送媒体を該光伝送媒体の長手方向に移動可能に保持する光伝送媒体成形装置であって、
上記屈曲治具は、上記非接触加熱手段近傍を中心として回転するものであり、
上記光伝送媒体の、上記非接触加熱手段によって加熱される部分に下方から接する下支え部材と
先端側に移動する光伝送媒体に後端側に向けて引っ張る張力を付与するテンション付与手段とを備えることを特徴とする。
(2)本発明の光伝送媒体成形装置において、上記下支え部材は、上記光伝送媒体の長手方向に直交する回転軸を有する円筒状の周面を有するものであってもよい。
(3)本発明の光伝送媒体成形装置において、上記下支え部材は、上記屈曲治具によって曲げられている光伝送媒体が上記長手方向に移動することに追従して回転するものであることが好ましい。
(4)上記目的を解決する本発明の光伝送媒体成形装置は、所定空間に架け渡された光伝送媒体の一部を非接触で加熱する非接触加熱手段と、
上記光伝送媒体に力を加えて曲げる屈曲治具と、
上記光伝送媒体の、上記非接触加熱手段によって加熱される部分に下方から接する下支え部材とを備え、
上記下支え部材は、上記光伝送媒体の長手方向に直交する回転軸を有する円筒状の周面を有するものであることを特徴とする。
(5)上記目的を解決する本発明の光伝送媒体成形装置は、所定空間に架け渡された光伝送媒体の一部を非接触で加熱する非接触加熱手段と、
上記光伝送媒体に力を加えて曲げる屈曲治具と、
上記光伝送媒体の、上記非接触加熱手段によって加熱される部分に下方から接する下支え部材とを備えた光伝送媒体成形装置であって、
この光伝送媒体成形装置が、上記屈曲治具によって曲げられる光伝送媒体を該光伝送媒体の長手方向に移動可能に保持するものであって、
上記下支え部材は、上記屈曲治具によって曲げられている光伝送媒体が上記長手方向に移動することに追従して回転するものであることを特徴とする。
(6)本発明の光伝送媒体成形装置において、前上記下支え部材は、絶縁体であってもよい。
(7)本発明の光伝送媒体成形装置において、上記非接触加熱手段はアーク放電電極であることが好ましい。
(8)上記目的を解決する本発明の光伝送媒体成形方法は、非接触加熱手段を用いて光伝送媒体を屈曲させる光伝送媒体成形方法であって、
所定空間に光伝送媒体を架け渡すセット工程と、
所定空間に架け渡された光伝送媒体の一部を非接触加熱手段によって加熱しながら、該光伝送媒体に力を加えて曲げ加工を施す曲げ加工工程とを有し、
上記曲げ加工工程が、上記光伝送媒体を該光伝送媒体の長手方向に移動可能に保持し、該光伝送媒体の、上記非接触加熱手段によって加熱されている一部を下方から支えた状態で、先端側に移動する該光伝送媒体に、後端側に向けて引っ張る張力を付与しながら該光伝送媒体に曲げ加工を施す工程であることを特徴とする。
(9)本発明の光伝送媒体成形方法において、上記曲げ加工工程が、角速度を調節できる屈曲治具を用いて光伝送媒体に曲げ加工を施す工程であってもよい。
(10)本発明の光伝送媒体成形方法において、上記曲げ加工工程が、上記光伝送媒体の長手方向に直交する回転軸を有する円筒状の周面を有する下支え部材を用いて該光伝送媒体に曲げ加工を施す工程であることが好ましい。
(11)本発明の光伝送媒体成形方法において、上記曲げ加工工程が、上記下支え部材として、上記光伝送媒体が長手方向に移動することに追従して回転するものを用いて該光伝送媒体に曲げ加工を施す工程であってもよい。
(12)本発明の光伝送媒体成形方法において、上記曲げ加工工程が、上記下支え部材として絶縁体を用いる工程であってもよい。
(13)本発明の光伝送媒体成形方法において、上記曲げ加工工程が、上記非接触加熱手段近傍を中心として回転する屈曲治具を用いて光伝送媒体に曲げ加工を施す工程であってもよい。
(14)本発明の光伝送媒体成形方法において、上記曲げ加工工程が、光伝送媒体を90度曲げる曲げ加工を施す工程であってもよい。
(15)本発明の光伝送媒体成形方法において、上記曲げ加工工程が、上記非接触加熱手段としてアーク放電電極を用いる工程であってもよい。
(16)本発明の光伝送媒体成形方法において、上記光伝送媒体の複数箇所を順に屈曲させる方法であってもよい。
(17)上記目的を解決する本発明の光伝送媒体製造方法は、上記(8)から上記(16)のいずれか記載の光伝送媒体成形方法を用いて、屈曲した光伝送媒体を製造することを特徴とする。
本発明によれば、光伝送媒体にクラックが生じにくく、かつ、所望の曲率半径に曲げるための精度を向上させた光伝送媒体成形装置、光伝送媒体成形方法、および光伝送媒体製造方法を提供することができる。
本発明の光伝送媒体成形装置の一実施形態である光伝送媒体曲げ加工装置の側面図である。 図1に示す光伝送媒体曲げ加工装置を上から見た平面図である。 図1に示す光伝送媒体曲げ加工装置の、高さ調整ステージ15よりも先端側を後端側から見たときの図である。 一対のアーク放電電極16によって加熱されている光ファイバを模式的に示す図である。 水平状態の光ファイバ固定アーム14を下方へ向けて30度回転させた様子を示す図である。 水平状態の光ファイバ固定アーム14を下方へ向けて60度回転させた様子を示す図である。 水平状態の光ファイバ固定アーム14を下方へ向けて90度回転させた様子を示す図である。 図1に示す光伝送媒体曲げ加工装置10の変形例を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の光伝送媒体成形装置の一実施形態である光伝送媒体曲げ加工装置を説明するとともに、その光伝送媒体曲げ加工装置を用いた光伝送媒体曲げ加工方法について説明する。ここで説明する光伝送媒体曲げ加工方法は、本発明の光伝送媒体成形方法の一実施形態に相当し、セット工程と曲げ加工工程を有する。
図1は本発明の光伝送媒体成形装置の一実施形態である光伝送媒体曲げ加工装置の側面図であり、図2は図1に示す光伝送媒体曲げ加工装置を上から見た平面図である。
図1に示す光伝送媒体曲げ加工装置10は、数m程度に延在したテープ心線Fを90度折り曲げる装置である。テープ心線Fは、延在方向(図1では左右方向)に直交する幅方向(図1では紙面に対して垂直な方向)に等間隔に並べられた複数本のガラス製の光ファイバfを一つにまとめた光ファイバ構造体であって、本発明にいう光伝送媒体の一例に相当する。この光伝送媒体曲げ加工装置10は、複数本の光ファイバfを一度に曲げ加工することができる装置である。なお、曲げ加工を施す光ファイバは、ガラス、プラスチック等のいずれの材料からなるものであってもよく、用途に応じて適宜選択することができる。ただし、屈曲を正確に保つには、ガラス製の光ファイバが好ましい。また、一度に加工される光ファイバの本数に制限はなく、単心の光ファイバであってもよい。
図1に示す光伝送媒体曲げ加工装置10は、L字型ブラケット11、回転ステージ12、コ字状ブラケット13、光ファイバ固定アーム14、および高さ調整ステージ15を有する。L字型ブラケット11は、台座部111と立設部112を有する。立設部112には、回転ステージ12が回転自在に取り付けられている。回転ステージ12は、不図示のモータによって回転し、角速度を調節することができるものである。光ファイバ固定アーム14は、この回転ステージ12とともに回転するものである。この光ファイバ固定アーム14には、光ファイバ先端側載置部140が設けられている。図1に示すファイバ固定アーム14は水平状態にある。なお、回転ステージ12と光ファイバ固定アーム14を一体にして設けてもよい。また、L字型ブラケット11の台座部111には、高さ調整ステージ15が固定されている。高さ調整ステージ15には、光ファイバ保持治具151が水平に設けられている。
テープ心線Fは、先端から所定長(例えば、後述する実施例参照)にわたって被覆F1を除去した状態で、この光伝送媒体曲げ加工装置10にセットされる。なお、先端部分Ftには被覆F1を残し、その先端部分Ftよりも後端側を所定長にわたって被覆F1を除去した状態で、この光伝送媒体曲げ加工装置10にセットしてもよい。テープ心線Fの、被覆F1を除去された部分は、クラッドF2が露出しているが、後端側は被覆されていることから、この部分でも、光ファイバfは幅方向に等間隔に並んでいる。
図1に示すように、光ファイバ固定アーム14の光ファイバ先端側載置部140と光ファイバ保持治具151とは、間隔をあけて配置されており、テープ心線Fは、光ファイバ先端側載置部140と光ファイバ保持治具151との間の所定空間に架け渡される。すなわち、テープ心線Fの先端側が光ファイバ固定アーム14の光ファイバ先端側載置部140に載置され、テープ心線Fの後端側が光ファイバ保持治具151によって保持される。テープ心線Fの先端部分Ftは、光ファイバ先端側載置部140によって下から支えられ、テープ心線Fの直線性が維持されている。
図1および図2では、図の左側がテープ心線Fの先端側になり、図の右側がテープ心線Fの後端側になる。なお、図示省略されているが、テープ心線Fは後端側にさらに続くものである。光伝送媒体曲げ加工装置10においても、この光伝送媒体曲げ加工装置10にセットされたテープ心線Fの先端側を装置の先端側と称し、そのテープ心線Fの後端側を装置の後端側と称することがある。また、図の左右方向を長手方向と称することがある。
光ファイバ固定アーム14の光ファイバ先端側載置部140には、先端側に固定版141が設けられており、光ファイバ固定アーム14と光ファイバ保持治具151との間に架け渡されたテープ心線Fの先端側は、この固定板141によって光ファイバ先端側載置部140に押さえ付けられ、テープ心線Fは長手方向に移動不能に固定される。なお、テープ心線Fの先端は、固定板141よりも突出している。以上説明したように、テープ心線Fは、上記所定空間に架け渡され、そのテープ心線Fが長手方向に移動不能にテープ心線Fの先端側を固定板141によって光ファイバ先端側載置部140に固定するとともに、光ファイバ保持治具151にテープ心線Fの後端側を載置する(セット工程)。
また、L字型ブラケット11の立設部112には、上端部分にコ字状ブラケット13が取り付けられている。
さらに、光伝送媒体曲げ加工装置10は、一対のアーク放電電極16およびセラミックシャフト17を有する。
ここで、図1及び図2とともに図3も参照して説明を続ける。
図3は、図1に示す光伝送媒体曲げ加工装置の、高さ調整ステージ15よりも先端側を後端側から見たときの図である。この図3では、図の左右方向がテープ心線Fの幅方向になる。
一対のアーク放電電極16は、上記幅方向に間隔をあけて対向するよう、それぞれコ字状ブラケット13の垂直部131に設けられたものである。この一対のアーク電極16は、光ファイバ先端側載置部140と光ファイバ保持治具151との間に架け渡されるテープ心線Fから上方に離間した位置に配置されている。一対のアーク放電電極16の間では、アーク放電が発生し、テープ心線Fの、光ファイバ先端側載置部140と光ファイバ保持治具151との間における一部分、すなわちクラッドF2が露出した状態で上記幅方向に並んだ各光ファイバfを非接触で加熱する。非接触で加熱することで、光ファイバに傷をつけるおそれがない。この一対のアーク放電電極16は、本発明にいう非接触加熱手段の一例に相当する。
図4は、一対のアーク放電電極16によって加熱されている光ファイバを模式的に示す図である。この図4では、図の左右方向がテープ心線Fの幅方向になる。
セラミックシャフト17は、回転ステージ12の回転中心に一致した回転軸を有する絶縁性の円柱体であって、耐熱性に優れたものである。なお、セラミックシャフト17は円筒体であってもよい。セラミックシャフト17の回転軸は、長手方向に直交するものであり、図2および図3に示すように、光ファイバ固定アーム14における光ファイバ先端側載置部140の後端部において回転自在に軸支されている。また、図3および図4に示すように、セラミックシャフト17の周面171は、上記幅方向に並んだ各光ファイバfの、一対のアーク放電電極16によって加熱される部分に下方から接し、その部分を下方から支える。一対のアーク放電電極16の間で発生したアーク放電の温度分布は、一対のアーク放電電極16の間の中心が高温域、その高温域の周囲が中温域、その中温域の周囲が低温域になる。すなわち、アーク放電の温度分布は同心円状になる。光ファイバfの屈曲に適切な温度域は中温域であり、高温域では温度が高すぎて光ファイバが損傷してしまい、低温域では温度が低すぎて光ファイバfを曲げることが困難になる。上記幅方向に並んだ複数本の光ファイバfを一括して加熱しようとすると、幅方向中央の何本かの光ファイバfは中温域に入るものの、幅方向両側の光ファイバfは低温域に入ってしまい、幅方向両側の光ファイバfを曲げることが困難になる。また、上記幅方向に並んだ複数本の光ファイバfを一対のアーク放電電極16の間の中心を横切るように並べることも考えられるが、これでは、高温域に入ってしまう光ファイバfがでてきてしまい、その光ファイバfが損傷してしまう。そこで、本実施形態では、一対のアーク放電電極16の間の下に絶縁体(セラミックシャフト17)を設けている。図4に示すように、絶縁体(セラミックシャフト17)は一対のアーク放電電極16の間の近傍に位置し、一対のアーク放電電極16の間で発生したアーク放電Aが絶縁体(セラミックシャフト17)から離れるように迂回してゆがみ、アーク放電の温度分布は同心円状にならない。このゆがみにより、中温域の下部が略水平になり、上記幅方向に並んだ複数本の光ファイバfの総てを中温域内に入れることが可能になる。なお、上記幅方向一端の光ファイバからその幅方向他端の光ファイバまでの長さa/一対のアーク放電電極16の間隔bは0.5以上0.95以下が好ましく、より好ましくは0.5以上0.9以下である。
なお、絶縁体ではなく導体を、一対のアーク放電電極16の間の下に設けてもよい。導体を設けることで、一対のアーク放電電極16の間で発生したアーク放電が導体に引き寄せられてゆがみ、アーク放電の温度分布は同心円状にならない。このゆがみによっても、中温域の下部が略水平になり、上記幅方向に並んだ複数本の光ファイバの総てを中温域内に入れることが可能になる。また、一対のアーク放電電極16の間の上に、下に設けた電気的特性体と同じ電気的特性のものを設けてもよい。例えば、電極間の下に絶縁体を設けた場合は、電極間の上にも絶縁体を設けてもよい。この場合には、電極間と、上下に設けた絶縁体との距離を調整し、電流不足に陥らないように注意することが必要である。
続いて、光伝送媒体曲げ加工方法における曲げ加工工程について説明する。
曲げ加工工程では、一対のアーク放電電極16の間で発生したアーク放電によって各光ファイバfを非接触で加熱しながら、各光ファイバfに曲げ加工を施す。テープ心線Fの、一対のアーク放電電極16によって加熱されている一部分(以下、各光ファイバfの加熱部分と称する)には、セラミックシャフト17の周面171が下方から接し、各光ファイバfの加熱部分は、そのセラミックシャフト17によって下方から支えられている。この状態で、回転ステージ12を回転させることで、テープ心線Fの先端側が固定された光ファイバ固定アーム14を反時計回りに回転させる。すなわち、固定板141が、一対のアーク放電電極16の近傍を回転中心にして下方へ回転し、テープ心線Fの先端側を下方に向けて回転させる。言い換えれば、セラミックシャフト17の周面171の、テープ心線Fに接した部分の近傍(回転ステージ12の回転中心)を回転中心にして下方へ回転し、テープ心線Fの先端側を下方に向けて回転させる。したがって、回転手段である回転ステージ12と光ファイバ固定アーム14が、本発明にいう屈曲治具の一例に相当し、セラミックシャフト17が本発明にいう下支え部材の一例に相当する。光ファイバfは一定の範囲を連続的に加熱され、微小な曲げ加工が連続して屈曲部分が形成される。
図5は水平状態の光ファイバ固定アーム14を下方へ向けて30度回転させた様子を示す図であり、図6は水平状態の光ファイバ固定アーム14を下方へ向けて60度回転させた様子を示す図であり、図7は水平状態の光ファイバ固定アーム14を下方へ向けて90度回転させた様子を示す図である。
図5〜図7に示すように、各光ファイバfの加熱部分は、セラミックシャフト17の周面171に沿って曲げられ、上記幅方向に並んだ総ての光ファイバfが同じ曲率半径で曲げられる。したがって、セラミックシャフト17を、光ファイバfの径を考慮して所望の曲率半径を得るための曲率半径を有する周面のものにしておくことで、上記幅方向に並んだ総ての光ファイバfを、所望の曲率半径に曲げるための精度が向上する。
また、テープ心線Fに曲げ加工を施すと、テープ心線Fは先端側に引っ張られる。高さ調整ステージ15に設けられた光ファイバ保持治具151は、テープ心線Fが先端側に移動可能にそのテープ心線Fの後端側を保持するものであり、曲げ加工が施されているテープ心線Fの先端側への移動は許容される。光ファイバ保持治具151は、高さ調整ステージ15上で、テープ心線Fの先端側に移動可能なものであり、図5〜図7には、光ファイバ保持治具151が高さ調整ステージ15上で徐々に先端側に移動していく様子が示されている。こうしてテープ心線Fが先端側へ移動することに追従してセラミックシャフト17が回転する。このように本実施形態では、回転ステージ12の回転に同期させて、テープ心線Fの先端側への送り出し速度や、セラミックシャフト17の回転速度を制御することが不要になり、装置全体のコストアップを抑えることができる。なお、回転ステージ12の回転とセラミックシャフト17の回転とを別々に制御してもよく、この場合には、回転ステージ12の回転速度にセラミックシャフト17の回転速度を一致させることが好ましい。また、テープ心線Fの先端側への送り出しをボールネジ機構等を用いて制御してもよい。
さらに、セラミックシャフト17がテープ心線Fの移動に追従して回転することにより、各光ファイバfとセラミックシャフト17の周面171とがズレることなく、各光ファイバfとセラミックシャフト17の周面171との摩擦がなくなり、各光ファイバfにクラックがより生じにくくなる。また、セラミックシャフト17の周面171も加熱されることになるが、回転することによってその周面171の一部だけが連続的に加熱されることがなくなり、局所的な著しい温度上昇が抑えられる。セラミックシャフト17の周面171が局所的に著しく温度上昇すると、その著しい温度上昇部分に接している光ファイバfに細かなクラックが生じやすくなるが、本実施形態ではこの点からも光ファイバfにクラックが生じにくくしている。
さらに、光伝送媒体曲げ加工装置10はテンション付与手段18を有する。本実施形態では、このテンション付与手段18として、高さ調整ステージ15上でテープ心線Fの先端側に移動する光ファイバ保持治具151が相当する。上述のごとく、光ファイバ保持治具151は、テープ心線Fの長手方向に移動可能なものであるが、曲げ加工が施されてテープ心線Fが先端側に移動し始めると、所定の摩擦力に抗して移動することができるものである。したがって、本実施形態の光ファイバ保持治具151は、曲げ加工が施されて先端側に移動するテープ心線Fに、後端側に向けて引っ張る張力を所定の摩擦力によって付与する。ここでの張力は、光ファイバ1本当り数gfから数十gf程度である。このわずかな張力を付与することで、各光ファイバfをピンと張った状態で曲げることができ、所望の曲率半径に曲げるための精度がより向上する。
曲げ加工工程の実施が終了すると、自然冷却を行い、その後、テープ心線Fを光伝送媒体曲げ加工装置10から取り外すことで、テープ心線Fの成形が終了する。以上説明した光伝送媒体成形方法を用いて、屈曲したテープ心線Fを製造することができる。
なお、本発明の光伝送媒体成形方法を繰り返すことで、屈曲を2箇所以上に持つ光伝送媒体を製造することも可能である。具体的には光伝送媒体の複数箇所を順に屈曲させることで蛇行形状の光ファイバなどを形成することができる。
このように光路を自在に変更した光伝送媒体を用いれば、省スペースの光回路を作製することが可能になる。
以上説明したように、本実施形態の光伝送媒体曲げ加工装置10によれば、光伝送媒体にクラックが生じにくく、かつ、所望の曲率半径に曲げるための精度が向上する。
次に、本実施形態の光伝送媒体曲げ加工装置10の各種の調整について説明する。まず、一対のアーク放電電極16の間と各光ファイバfの加熱部分との距離を調整することで、光ファイバfの加熱温度を調整することができる。光ファイバfの加熱温度は、光ファイバfを構成する材料のひずみ点以上軟化点未満の温度が好ましい。さらに好ましくは、徐冷点以上軟化点未満である。なお、光ファイバfが複数の材料により構成されており、その温度が同一でない場合には、最も高い温度を採用する。ここにいう軟化点は、JIS−R3103−1に準拠して測定した値であり、ひずみ点、徐冷点は、JIS−R3103−2に準拠して測定した値である。本実施形態では、回転ステージ12の高さ位置およびセラミックシャフト17の高さ位置はともに固定であり、コ字状ブラケット13の垂直部131に設けられた一対のアーク放電電極16の高さ位置は変更可能である。一対のアーク放電電極16の間と各光ファイバfの加熱部分との距離の調整は、一対のアーク放電電極16の高さ位置を変更することによって調整する。一対のアーク放電電極16の高さ位置を変更する手段が、本発明にいう高さ調整手段の一例に相当する。
また、高さ調整ステージ15は昇降自在であり、光ファイバ固定アーム14は回転ステージ12に交換自在に取り付けられている。光ファイバ固定アーム14としては、光ファイバ先端側載置部140の厚みW(図1参照)が異なるものが複数用意されている。セラミックシャフト17を異なる曲率半径を有する周面のものに変更する場合には、高さ調整ステージ15を昇降させるとともに、光ファイバ固定アーム14を昇降させた高さ調整ステージ15の高さに応じた厚みWのものに取り替える。すなわち、光ファイバ先端側載置部140と光ファイバ保持治具151との間に架け渡されたテープ心線Fが一直線状になるように調整する。ここにいう一直線とは水平に限らず、後述するように斜めであってもよい。
なお、本実施形態では、回転ステージ12の高さ位置およびセラミックシャフト17の高さ位置はともに固定であるが、これらの高さ位置を変更できるようにしてもよい。回転ステージ12の高さ位置を変更すると、その回転ステージ12に取り付けられた光ファイバ固定アーム14における光ファイバ先端側載置部140の高さ位置も変わり、高さ調整ステージ15を昇降させることによって、光ファイバ先端側載置部140と光ファイバ保持治具151との間に架け渡されたテープ心線Fが一直線状になるように調整することができる。
図8は、図1に示す光伝送媒体曲げ加工装置10の変形例を示す図である。以下の説明では、これまで説明した構成要素と同じ構成要素には同じ符号を付し、重複する説明は省略する。
図8に示す光伝送媒体曲げ加工装置20では、光ファイバ固定アーム14における光ファイバ先端側載置部140は、先端側が高く後端側が低くなるように斜めに配置されており、テープ心線Fの先端側が載置される載置面140aも同様に傾斜している。また、光ファイバ保持治具151が設けられる高さ調整ステージ15の上面15aも、載置面140aと同様に先端側が高く後端側が低くなるように傾斜し、光ファイバ保持治具151も同様に斜めに配置されている。光ファイバ先端側載置部140の載置面140aの傾斜角度と光ファイバ保持治具151の傾斜角度は等しい。この結果、テープ心線Fは、先端側が高く後端側が低くなるように傾斜した状態で光ファイバ先端側載置部140と光ファイバ保持治具151との間に一直線状に架け渡される。図8に示す光伝送媒体曲げ加工装置20では、傾斜した光ファイバ保持治具151がテンション付与手段18に相当する。すなわち、曲げ加工が施されて先端側に移動するテープ心線Fに、後端側に向けて引っ張る張力を重力を利用して付与する。高さ調整ステージ15の上面15aの傾斜角度は調節可能であり、張力を高める場合には傾斜角度を大きくし、張力を弱める場合には傾斜角度を小さくすればよい。また、回転ステージ12を回転させ、光ファイバ先端側載置部140の傾斜角度が光ファイバ保持治具151の傾斜角度と同じになるように光ファイバ固定アーム14を回転させる。
なお、これまでの説明では、一対のアーク放電電極16を用いているが、一対のアーク放電電極16に代えて、各光ファイバfを非接触で加熱する他の加熱手段(例えば、バーナー等)を用いてもよい。ただし、高温で効率よく光ファイバを加熱する観点からみれば、アーク放電電極が好ましい。
また、セラミックシャフト17は円柱体のものを用いたが、回転軸方向中央に向かうほど径が漸次大きくなるまゆ型のものを用いてもよい。このまゆ型のものは、幅方向に曲率半径が異なり、異なった曲率半径のものを一度の曲げ加工によって得たい場合に用いればよい。また、まゆ型のものであれば、アーク放電Aの中温域とセラミックシャフト周面との距離を幅方向(回転軸方向)により均一にすることができる場合がある。
以下、実施例を用いてさらに説明する。
図1に示すL字型ブラケット11としてアルミニウム製のL字型ブラケットを用意し、光ファイバを保持する光ファイバ保持冶具を載置するための高さ調整ステージを台座部に取り付けた。また、図1に示す回転ステージ12として、ステッピングモータで駆動する自動θ軸回転ステージを用意し、その自動θ軸回転ステージをアルミ製L字型ブラケット壁面(図1に示す立設部112)に固定した。
さらに、一対のアーク放電電極と、図1に示すコ字状ブラケット13としてガラスエポキシ製のコ字状ブラケットを用意した。一対のアーク放電電極は、それぞれアーク放電用電源(古河電工社製光ファイバ融着装置を転用)に接続され、陰極、陽極両方の電極棒をコ字状ブラケットに向かい合わせで固定し、そのコ字状ブラケットをL字型ブラケットの壁面(図1に示す立設部112)に固定した。
自動θ軸ステージには、光ファイバ先端側載置部を有する光ファイバ固定アームを組み付け、光ファイバ固定アームにおける光ファイバ先端側載置部140の後端には、図1に示すセラミックシャフト17として、半径1.3mm、長さ2.2mmの円柱状のジルコニア製光ファイバ支持体を取り付けた。
光ファイバは石英光ファイバ(GI50マルチモード、クラッド径0.125mm、被覆外径0.25mm、古河電工社製)を用い、先端から30mmのところまで、被覆を除去した。そして、被覆を除去した部分の先端側を固定板により光ファイバ固定アームに固定した。一方、その光ファイバの後端側を光ファイバ保持冶具に保持させる。光ファイバ保持冶具には、先端側に移動する際に、その移動を妨げる所定の抵抗力が作用する。光ファイバ保持冶具は、10gf程度の張力を付与できるものとした。
また、光ファイバと一対のアーク放電電極間の中心との上下方向の距離を約1mmに調節し、アーク放電炎により光ファイバが非接触で赤熱するようにした。
自動θ軸ステージ、アーク放電用電源はコントローラに接続され、アーク放電をさせながら、自動θ軸ステージを角速度π/8(rad/s)で90度回転させるように制御し、セラミックシャフトである光ファイバ支持体の円弧に添って光ファイバを90度屈曲させた。
この実験を4回繰り返し、光ファイバの曲率半径を実測した。実測結果を表1に示す。
なお、90度屈曲された光ファイバの屈曲部分における曲率半径の理論値は、セラミックシャフトである光ファイバ支持体の半径1.3mmにクラッド径の半分である0.625mmを加えた1.3625mmとなる。
表1に示すように、実測値は、理論値よりも若干大きくなるがほぼ理論値と一致していた。
実施例1の光ファイバを4心テープ心線とした。それ以外は実施例1と同様に光ファイバを屈曲させ、光ファイバの曲率半径を実測した。実測結果を表2に示す。
なお、理論値は1.3625mmとなる。
表2に示すように、実測値は、理論値よりも若干大きくなるがほぼ理論値と一致していた。
図8に示す光伝送媒体曲げ加工装置20と同じ構成の光伝送媒体曲げ加工装置を用いた。具体的には光ファイバ保持冶具(高さ調整ステージの上面)を10度傾斜させ、回転ステージをそれに合わせて回転させ光ファイバ先端側載置部も10度傾斜させた。それ以外は実施例1と同様に光ファイバを屈曲させ、光ファイバの曲率半径を実測した。実測結果を表3に示す。
なお、理論値は1.3625mmとなる。
表3に示すように、ここでも実測値は、理論値よりも若干大きくなるがほぼ理論値と一致していた。
セラミックシャフトである光ファイバ支持体を、半径5.0mm、長さ2.2mmのものにした。それ以外は実施例3と同様に光ファイバを屈曲させ、光ファイバの曲率半径を実測した。実測結果を表4に示す。
なお、曲率半径の理論値は、光ファイバ支持体の半径5.0mmにクラッド径の半分である0.625mmを加えた5.0625mmとなる。
表4に示すように、実測値は、ここでも理論値よりも若干大きくなるがほぼ理論値と一致していた。
<評価>
(曲率半径のバラツキ)
実施例1から4について、曲率半径実測値の最大値と最小値の差を求めて「曲率半径のバラツキ」とした。
(傷の有無)
実施例1から4の光ファイバについて、市販のデジタルマイクロスコープで表面の傷の有無を確認した。評価結果を表5に示す。
表5に示すように、実施例1から4のいずれの実施例においても、セラミックシャフトである光ファイバ支持体に沿わせて光ファイバを曲げることにより、曲率半径のバラツキを小さくでき、さらに、光ファイバの移動に追従して光ファイバ支持体が回転することにより、光ファイバの表面に傷をつけないで屈曲させることができた。
特に実施例3では、傾斜を設けることで重力により安定した張力を光ファイバに印加することができ、曲率半径のバラツキを有効数字に現れないほど極めて小さくできた。
また、実施例4では、径の異なる光ファイバ支持体を使用することで、光ファイバを、実施例1から3の曲率半径とは異なる所望の曲率半径で屈曲させることができた。
以下、これまで説明したことを含めて付記する。
(付記1)所定空間に架け渡された光伝送媒体の一部を非接触で加熱する非接触加熱手段と、
上記光伝送媒体に力を加えて曲げる屈曲治具と、
上記光伝送媒体の、上記非接触加熱手段によって加熱される部分に下方から接する下支え部材とを備えることを特徴とする光伝送媒体成形装置。
付記1記載の光伝送媒体成形装置によれば、上記非接触加熱手段によって光伝送媒体を非接触で加熱するため光伝送媒体にクラックが生じにくい。また、上記光伝送媒体の、上記非接触加熱手段によって加熱される部分が上記下支え部材によって下支えされるため、例えば、その部分が光伝送媒体の自重によって下方へ曲がってしまうことが防止でき、所望の曲率半径に曲げるための精度が向上する。
ここで、上記屈曲治具によって曲げられる光伝送媒体をその光伝送媒体の長手方向に送り出す送り出し手段を備えたものであってもよい。
この送り出し手段による光伝送媒体の送り出し速度は、上記屈曲治具の回転速度に応じた速度である。
(付記2)付記1記載の光伝送媒体成形装置において、上記回転冶具は、上記非接触加熱手段近傍を中心として回転するものであってもよい。
(付記3)付記1記載の光伝送媒体成形装置において、さらに、上記屈曲治具によって曲げられている光伝送媒体に張力を付与するテンション付与手段を備えることが好ましい。
光伝送媒体に張力を付与することによって、光伝送媒体をピンと張った状態で曲げることができ、所望の曲率半径に曲げるための精度がより向上する。
(付記4)付記1記載の光伝送媒体成形装置において、上記下支え部材は、上記光伝送媒体の長手方向に直交する回転軸を有する円筒状の周面を有するものである態様も好ましい。
この態様によれば、光伝送媒体が、上記周面に沿って曲げられ、所望の曲率半径に曲げるための精度がより向上する。また、回転することによってその周面の一部だけが連続的に加熱されることがなくなり、局所的に温度が上昇することが抑えられて、光伝送媒体の、その周面に接した部分に細かなクラックなどが生じにくくなる。
なお、上記円筒状の周面を有するものは、円筒体であっても円柱体であってもよい(以下、同じ)。また、上記円筒状の周面を有するものは、自らが回転駆動するものであってもよく、自らが回転駆動する場合には、その回転速度は、上記屈曲治具の回転速度に一致した速度であることが好ましい。
ここで、上記下支え部材は、上記回転軸が上記屈曲治具の回転中心に一致したものであってもよい。
(付記5)付記1記載の光伝送媒体成形装置において、この光伝送媒体成形装置が、上記屈曲治具によって曲げられる光伝送媒体をその光伝送媒体の長手方向に移動可能に保持するものであって、
上記下支え部材は、上記屈曲治具によって曲げられている光伝送媒体が上記長手方向に移動することに追従して上記回転軸を中心に回転する円筒状の周面を有するものであってもよい。
こうすることで、上記屈曲治具の回転に同期させて、光伝送媒体の長手方向への送り出し速度や上記円筒状の周面の回転速度を制御することが不要になり、装置全体のコストアップを抑えることができる。また、光伝送媒体に接する上記下支え部材が、光伝送媒体の移動に追従して回転することで、光伝送媒体と下支え部材との摩擦がなくなり、光伝送媒体にクラックがより生じにくくなる。
(付記6)付記1記載の光伝送媒体成形装置において、上記下支え部材は絶縁体であってもよい。
上記下支え部材が絶縁体であることにより、光伝送媒体を、上記長手方向に直交する幅方向に均一に加熱することができるようになる。ただし、上記下支え部材は絶縁体に限らず、導体であってもよい。
(付記7)付記1記載の光伝送媒体成形装置において、上記非接触加熱手段はアーク放電電極であってもよい。
(付記8)付記1記載の光伝送媒体成形装置において、さらに、光伝送媒体と上記非接触加熱手段との高さを調節する高さ調節手段を備えた態様であってもよい。
(付記9)非接触加熱手段を用いて光伝送媒体を屈曲させる光伝送媒体成形方法であって、
所定空間に光伝送媒体を架け渡すセット工程と、
所定空間に架け渡された光伝送媒体の一部を非接触加熱手段によって加熱しながら、その光伝送媒体に力を加えて曲げ加工を施す曲げ加工工程とを有し、
上記曲げ加工工程が、上記光伝送媒体の、上記非接触加熱手段によって加熱されている一部を下方から支えた状態で行われる工程であることを特徴とする光伝送媒体成形方法。
付記9記載の光伝送媒体成形方法によれば、付記1記載の光伝送媒体成形装置において実施され、光伝送媒体にクラックが生じにくく、かつ、所望の曲率半径に曲げるための精度が向上する。
(付記10)付記9記載の光伝送媒体成形方法において、上記曲げ加工工程が、角速度を調節できる屈曲治具を用いて光伝送媒体に曲げ加工を施す工程であってもよい。
(付記11)付記9記載の光伝送媒体成形方法において、上記曲げ加工工程が、上記光伝送媒体に張力を付与しながら行う工程であることが好ましい。
(付記12)付記9記載の光伝送媒体成形方法において、上記曲げ加工工程が、上記下支え部材として上記光伝送媒体の長手方向に直交する回転軸を有する円筒状の周面を有するものを用いる工程であることも好ましい。
(付記13)付記9記載の光伝送媒体成形方法において、上記曲げ加工工程が、上記伝送媒体をその光伝送媒体の長手方向に移動可能に保持した状態で、上記下支え部材として、該光伝送媒体がその長手方向に移動することに追従して上記回転軸を中心に回転する円筒状の周面を有するものを用いて曲げ加工を施す工程であってもよい。
(付記14)付記9記載の光伝送媒体成形方法において、上記曲げ加工工程が、上記下支え部材として絶縁体を用いる工程であってもよい。
(付記15)付記9記載の光伝送媒体成形方法において、上記曲げ加工工程が、上記非接触加熱手段近傍を中心として回転する屈曲治具を用いて光伝送媒体に曲げ加工を施す工程であってもよい。
(付記16)付記9記載の光伝送媒体成形方法において、上記曲げ加工工程が、光伝送媒体を90度曲げる曲げ加工を施す工程であってもよい。
(付記17)付記9記載の光伝送媒体成形方法において、上記曲げ加工工程が、上記非接触加熱手段としてアーク放電電極を用いる工程であってもよい。
(付記18)付記9記載の光伝送媒体成形方法において、上記セット工程が、上記光伝送媒体としてガラス製光ファイバを所定空間に架け渡す工程であってもよい。
(付記19)付記9記載の光伝送媒体成形方法において、上記セット工程が、上記光伝送媒体として複数本の光ファイバで構成される光ファイバ構造体を所定空間に架け渡す工程であってもよい。
(付記20)付記9記載の光伝送媒体成形方法において、上記光伝送媒体の複数箇所を順に屈曲させる方法であってもよい。
(付記21)付記9から付記20のいずれか記載の光伝送媒体成形方法を用いて、屈曲した光伝送媒体を製造することを特徴とする光伝送媒体製造方法。
10,20 光伝送媒体曲げ加工装置
11 L字型ブラケット
12 回転ステージ
13 コ字状ブラケット
14 光ファイバ固定アーム
140 光ファイバ先端側載置部
141 固定版
15 高さ調整ステージ
151 光ファイバ保持治具
16 アーク放電電極
17 セラミックシャフト
171 周面
18 テンション付与手段
F テープ心線
f 光ファイバ

Claims (17)

  1. 所定空間に架け渡された光伝送媒体の一部を非接触で加熱する非接触加熱手段と、
    前記光伝送媒体に力を加えて曲げる屈曲治具とを備え、
    前記屈曲治具によって曲げられる光伝送媒体を該光伝送媒体の長手方向に移動可能に保持する光伝送媒体成形装置であって、
    前記屈曲治具は、前記非接触加熱手段近傍を中心として回転するものであり、
    前記光伝送媒体の、前記非接触加熱手段によって加熱される部分に下方から接する下支え部材と、
    先端側に移動する光伝送媒体に後端側に向けて引っ張る張力を付与するテンション付与手段とを備えたことを特徴とする光伝送媒体成形装置。
  2. 前記下支え部材は、前記光伝送媒体の長手方向に直交する回転軸を有する円筒状の周面を有するものであることを特徴とする請求項1記載の光伝送媒体成形装置。
  3. 前記下支え部材は、前記屈曲治具によって曲げられている光伝送媒体が前記長手方向に移動することに追従して回転するものであることを特徴とする請求項1又は2記載の光伝送媒体成形装置。
  4. 所定空間に架け渡された光伝送媒体の一部を非接触で加熱する非接触加熱手段と、
    前記光伝送媒体に力を加えて曲げる屈曲治具と、
    前記光伝送媒体の、前記非接触加熱手段によって加熱される部分に下方から接する下支え部材とを備え、
    前記下支え部材は、前記光伝送媒体の長手方向に直交する回転軸を有する円筒状の周面を有するものであることを特徴とする光伝送媒体成形装置。
  5. 所定空間に架け渡された光伝送媒体の一部を非接触で加熱する非接触加熱手段と、
    前記光伝送媒体に力を加えて曲げる屈曲治具と、
    前記光伝送媒体の、前記非接触加熱手段によって加熱される部分に下方から接する下支え部材とを備えた光伝送媒体成形装置であって、
    この光伝送媒体成形装置が、前記屈曲治具によって曲げられる光伝送媒体を該光伝送媒体の長手方向に移動可能に保持するものであって、
    前記下支え部材は、前記屈曲治具によって曲げられている光伝送媒体が前記長手方向に移動することに追従して回転するものであることを特徴とする光伝送媒体成形装置。
  6. 前記下支え部材は、絶縁体であることを特徴とする請求項1から5のうちいずれか1項記載の光伝送媒体成形装置。
  7. 前記非接触加熱手段はアーク放電電極であることを特徴とする請求項1から6のうちいずれか1項記載の光伝送媒体成形装置。
  8. 非接触加熱手段を用いて光伝送媒体を屈曲させる光伝送媒体成形方法であって、
    所定空間に光伝送媒体を架け渡すセット工程と、
    所定空間に架け渡された光伝送媒体の一部を非接触加熱手段によって加熱しながら、該光伝送媒体に力を加えて曲げ加工を施す曲げ加工工程とを有し、
    前記曲げ加工工程が、前記光伝送媒体を該光伝送媒体の長手方向に移動可能に保持し、該光伝送媒体の、前記非接触加熱手段によって加熱されている一部を下方から支えた状態で、先端側に移動する該光伝送媒体に、後端側に向けて引っ張る張力を付与しながら該光伝送媒体に曲げ加工を施す工程であることを特徴とする光伝送媒体成形方法。
  9. 前記曲げ加工工程が、角速度を調節できる屈曲治具を用いて光伝送媒体に曲げ加工を施す工程であることを特徴とする請求項8記載の光伝送媒体成形方法。
  10. 前記曲げ加工工程が、前記光伝送媒体の長手方向に直交する回転軸を有する円筒状の周面を有する下支え部材を用いて該光伝送媒体に曲げ加工を施す工程であることを特徴とする請求項8又は9項記載の光伝送媒体成形方法。
  11. 前記曲げ加工工程が、前記下支え部材として、前記光伝送媒体が長手方向に移動することに追従して回転するものを用いて該光伝送媒体に曲げ加工を施す工程であることを特徴とする請求項10記載の光伝送媒体成形方法。
  12. 前記曲げ加工工程が、前記下支え部材として絶縁体を用いる工程であることを特徴とする請求項10又は11記載の光伝送媒体成形方法。
  13. 前記曲げ加工工程が、前記非接触加熱手段近傍を中心として回転する屈曲治具を用いて光伝送媒体に曲げ加工を施す工程であることを特徴とする請求項8から12のうちいずれか1項記載の光伝送媒体成形方法。
  14. 前記曲げ加工工程が、光伝送媒体を90度曲げる曲げ加工を施す工程であることを特徴とする請求項8から13のうちいずれか1項記載の光伝送媒体成形方法。
  15. 前記曲げ加工工程が、前記非接触加熱手段としてアーク放電電極を用いる工程であることを特徴とする請求項8から14のうちいずれか1項記載の光伝送媒体成形方法。
  16. 前記光伝送媒体の複数箇所を順に屈曲させることを特徴とする請求項8から15のうちいずれか1項記載の光伝送媒体成形方法。
  17. 請求項8から16のいずれか記載の光伝送媒体成形方法を用いて、屈曲した光伝送媒体を製造することを特徴とする光伝送媒体製造方法。
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