JP5501824B2 - R−Fe−B系永久磁石 - Google Patents
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また、Siを含む有機金属化合物を磁石粉末に添加することにより、有機金属化合物に含まれるSiを焼結前に予め磁石の粒界に対して偏在配置することが可能となる。従って、R−Fe(Co)−Si粒界相を均一に分散することが可能となる。
先ず、本発明に係る永久磁石1の構成について説明する。図1は本発明に係る永久磁石1を示した全体図である。尚、図1に示す永久磁石1は円柱形状を備えるが、永久磁石1の形状は成形に用いるキャビティの形状によって変化する。
本発明に係る永久磁石1としてはR−Fe−B系磁石を用いる。まず、永久磁石1の磁石組成について説明すると、原子百分率で12〜17%のR、0.1〜3%のSi、5〜5.9%のB、10%以下のCo及び残部Feからなる組成を有する。
なお、磁石組成としてCoを含まない場合もあるが、このとき当然ながら、主相11及びR−Fe(Co)−Si粒界相12にはCoが含まれないものとする。
次に、本発明に係る永久磁石1の第1の製造方法について図3を用いて説明する。図3は本発明に係る永久磁石1の第1の製造方法における製造工程を示した説明図である。
また、成形装置50には一対の磁界発生コイル55、56がキャビティ54の上下位置に配置されており、磁力線をキャビティ54に充填された磁石粉末43に印加する。印加させる磁場は例えば1MA/mとする。
また、湿式法を用いる場合には、キャビティ54に磁場を印加しながらスラリーを注入し、注入途中又は注入終了後に、当初の磁場より強い磁場を印加して湿式成形しても良い。また、加圧方向に対して印加方向が垂直となるように磁界発生コイル55、56を配置しても良い。
次に、本発明に係る永久磁石1の他の製造方法である第2の製造方法について図4を用いて説明する。図4は本発明に係る永久磁石1の第2の製造方法における製造工程を示した説明図である。
そこで、上記脱水素処理では、水素中仮焼処理によって生成された仮焼体82中のNdH3(活性度大)を、NdH3(活性度大)→NdH2(活性度小)へと段階的に変化させることによって、水素仮焼中処理により活性化された仮焼体82の活性度を低下させる。それによって、水素中仮焼処理によって仮焼された仮焼体82をその後に大気中へと移動させた場合であっても、Ndが酸素と結び付くことを防止し、残留磁束密度や保磁力を低下させることが無い。
一方、第1の製造方法では、成形体71は水素仮焼後に外気と触れさせることなく、後述の真空焼成に移るため脱水素工程は不要となる。従って、前記第2の製造方法と比較して製造工程を簡略化することが可能となる。但し、前記第2の製造方法においても、水素仮焼後に外気と触れさせることがなく焼成を行う場合には、脱水素工程は不要となる。
また、R−Fe−B系永久磁石の組織構成を、R2(Fe,(Co),Si)14B主相とR−Fe(Co)−Si粒界相を含み、Bリッチ相を含まない組織構成とすることによって、10kOe以上の保磁力を有する磁石を得ることができると共に、重希土類元素の含有量を従来の磁石よりも減らすことができる。
また、R−Fe(Co)−Si粒界相の体積率がRリッチ相の体積率よりも大きいので、保磁力の向上を図ることが可能となる。
また、磁石組織中にR−Si化合物相を含まないので、保磁力が低下することが無い。
更に、Rの一部としてDy及び/又はTbを含み、磁石におけるDy及びTbを合わせた濃度(原子百分率)をDとしたとき、磁石の保磁力iHcが少なくとも(10+5×D)kOe以上であるので、従来のR−Fe−B系磁石と比べて同量のDy,Tb添加で大幅に保磁力を向上させることが可能となる。
また、有機金属化合物が添加された磁石を、焼結前に水素雰囲気で仮焼することにより、有機金属化合物を熱分解させて磁石粒子中に含有する炭素を予め焼失(炭素量を低減)させることができ、焼結工程でカーバイドがほとんど形成されることがない。その結果、焼結後の磁石の主相と粒界相との間に空隙を生じさせることなく、また、磁石全体を緻密に焼結することが可能となり、保磁力が低下することを防止できる。また、焼結後の磁石の主相内にαFeが析出することなく、磁石特性を大きく低下させることがない。
また、磁石粉末の粉砕条件、混練条件、仮焼条件、焼結条件などは上記実施例に記載した条件に限られるものではない。
また、水素中仮焼処理や脱水素工程については省略しても良い。
11 R2(Fe,(Co),Si)14B相(主相)
12 R−Fe(Co)−Si粒界相
Claims (4)
- 原子百分率で12%〜17%のR(RはYを含む希土類元素のうち少なくとも2種以上で、かつNd及びPrを必須とする)、0.1%〜3.0%のSi、5.0%〜5.9%のB、10%以下のCo及び残部Fe(但し、Feは3原子%以下の置換量でAl,Ti,V,Cr,Mn,Ni,Cu,Zn,Ga,Ge,Zr,Nb,Mo,In,Sn,Sb,Hf,Ta,W,Pt,Au,Hg,Pb,Biから選ばれる1種以上の元素で置換されていてもよい)の組成を有し、R2(Fe,(Co),Si)14B金属間化合物を主相とする、少なくとも10kOe以上の保磁力を有するR−Fe−B系永久磁石において、
Bリッチ相を含まず、かつ原子百分率で25%〜35%のR、2%〜8%のSi、8%以下のCo、残部FeからなるR−Fe(Co)−Si粒界相を体積率で少なくとも磁石全体の1%以上有し、
磁石原料を磁石粉末に粉砕する工程と、
前記粉砕された磁石粉末に以下の構造式
Si−(OR)x
(式中、Rは炭素数2〜6のアルキル基のいずれかであり、直鎖でも分枝でも良い。xは任意の整数である。)
で表わされる有機金属化合物を添加することにより、前記磁石粉末の粒子表面に前記有機金属化合物を付着させる工程と、
前記有機金属化合物が粒子表面に付着された前記磁石粉末を成形することにより成形体を形成する工程と、
前記有機金属化合物が粒子表面に付着された前記磁石粉末を成形前又は成形後であって焼結前に水素雰囲気で仮焼する工程と、
前記成形体を焼結する工程と、により製造されることを特徴とするR−Fe−B系永久磁石。 - Rリッチ相を含み、R−Fe(Co)−Si粒界相の体積率がRリッチ相の体積率よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載のR−Fe−B系永久磁石。
- 磁石組織中にR−Si化合物相を含まないことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のR−Fe−B系永久磁石。
- Rの一部としてDy及び/又はTbを含み、磁石におけるDy及びTbを合わせた濃度(原子百分率)をDとしたとき、磁石の保磁力iHcが少なくとも(10+5×D)kOe以上であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のR−Fe−B系永久磁石。
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