JP5500433B2 - カメラ - Google Patents

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Description

本発明は、カメラの保持性能の向上に係り、特に沈胴式の撮影レンズ鏡胴を有するカメラに好適なカメラに関するものである。
近年において、いわゆるコンパクトタイプのディジタルカメラは、より一層の小型化が進んでいる。一方、この種のコンパクトタイプのディジタルカメラにおける光学ズームの高倍率化も顕著であり、望遠側の焦点距離は、より長大化される傾向にある。焦点距離が長く大きければ長く大きいほど、そしてカメラの大きさが小さければ小さいほど、撮影時における手ぶれや被写体ぶれ等の画像ぶれを起こし易くなる。
このような画像ぶれの発生を低減/防止するためには、シャッタ速度の高速化、スピードライト、すなわちストロボ、の使用および保持の確実化等が有効である。絞りを開き、照明を明るくすることにより、シャッタ速度を高速化することが可能であり、光量が不足する場合には、ストロボの高速発光を利用することにより、画像ぶれを有効に低減することができる。特に、手ぶれ等による画像ぶれを低減/防止するためには、カメラの保持を確実にするか、三脚等を利用するかすることが有効である。さらに、画像ぶれを低減/防止するために、手ぶれ等の生じ易い条件を検出して、ユーザーに対して警告することも有効である。
例えば、特許文献1(特開2004−170709号)等には、このような画像ぶれの低減/防止についての技術が開示されている。すなわち、特許文献1に記載されたカメラは、手ぶれ防止モードを有する沈胴タイプのカメラにおいて、ユーザーがカメラの撮影レンズ鏡筒の所定の箇所を保持したことを検出するスイッチ手段と、このスイッチ手段の検出結果に従って、撮影の動作シーケンスを制御するシーケンス制御手段と、当該カメラのファインダ接眼部の近傍に設けられた表示手段を切り換える切換制御手段とを具備している。そして、手ぶれ防止モードが設定されている場合には、前記スイッチ手段の検出に基づいて、ユーザーの把持位置から手ぶれが発生し易い状態を検出し、手ぶれが発生し易い状態のときは、前記シーケンス制御手段によって手ぶれ防止モードに設定し、前記切換制御手段を介して、手ぶれ防止モード状態を表示させる。手ぶれ防止モードにおいては、手ぶれ検出手段により手ぶれを検出すると、手ぶれを軽減すべく、高速シャッタに設定したり、ストロボを発光させたり、警告を表示したりする。
さらに、上述した手ぶれに対しては、ジャイロセンサ等の手ぶれ検出手段を用いて撮影時の揺動等の動きを検知し、この動きに合わせて撮像素子を移動させることによって、画像ぶれを防止する技術が考えられており、既に知られている。
しかしながら、上述したような従来の手ぶれ等の画像ぶれの防止技術では、対応可能な焦点距離またはシャッタスピードに限界があった。例えば、具体的には、夕暮れ時や室内等のような比較的暗いシチュエーションにて望遠側で撮影を行なう場合、一般的なズームレンズでは、望遠側の開放F値が大きい(すなわち暗い)ため、光量を稼ぐにはシャッタスピードを遅くしなければならず、画像ぶれを起こし易いという傾向がある。このような状況で撮影を行なう場合には、三脚を用いてカメラをしっかりと固定することが望ましい。ところが、三脚を用意することができないような状況では、カメラを把持したときに、なるべくぶれにくくなるようにしっかりと保持する必要がある。これに対して、コンパクトタイプのカメラでは、カメラが小さいためにかえって把持しにくく、特に沈胴タイプの鏡胴で、ズーミング動作中に把持部位に対応する鏡筒が回転してしまう場合には、ユーザーはしっかりと保持することができず、カメラのホールド性が悪くなってしまうという問題があった。 このことは、カメラを把持する手を使い手動操作で鏡筒を回転させることによりズーミングやフォーカシング等を行っていた古典的なカメラにおいては、ユーザー自身が回転操作するためにあまり問題になっていなかったが、電子化が進みズーミング等の操作をスイッチボタンによって行い、モータを介して鏡胴を駆動するカメラにおいては、カメラのホールド性を損なう大きな原因となる。
特に、近年、ディジタルカメラにおいては、静止画(スティル画像)だけでなく、動画(ビデオ画像)も撮像し得るものが多く、動画撮像時には、動画撮像中にズーミングすることも多く、上述したホールド性の問題は、画像の大きな揺れの原因となり、さらに問題となる。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、回転駆動される鏡筒の把持部位に対応する部分のホールド性を高め、安定で確実な保持を可能とするカメラを提供することを目的としている。
本発明の請求項1の目的は、特に、簡単な構成で把持部位のホールド性を高め、常に安定で確実な保持を可能とするカメラを提供することにある。
本発明の請求項2の目的は、特に、簡単な構成で把持部位のホールド性を高め、常に安定で確実な保持を可能とするカメラを提供することにある。
本発明の請求項の目的は、特に、簡単な構成で一層把持部位のホールド性を高めることを可能とするカメラを提供することにある。
本発明の請求項の目的は、特に、より安定で確実な保持を可能とするカメラを提供することにある。
本発明の請求項の目的は、特に、簡単な構成でより効果的に把持部位のホールド性を高めることを可能とするカメラを提供することにある。
本発明の請求項の目的は、特に、簡単な構成でより一層効果的に把持部位のホールド性を高めることを可能とするカメラを提供することにある。
本発明の請求項の目的は、特に、簡単な構成でさらに一層効果的に把持部位のホールド性を高めることを可能とするカメラを提供することにある。
本発明の請求項の目的は、特に、簡単な構成で容易に把持部位のホールド性を高めることを可能とするカメラを提供することにある
請求項1に記載した本発明に係るカメラは、上述した目的を達成するために、
撮影レンズ鏡胴の基部外周側に設けられ、ズーミング動作に伴って回転駆動される回転鏡筒と、
前記回転鏡筒のさらに外周に配置される環状部材と、
を具備するカメラにおいて、
前記回転鏡筒外周部は、光軸方向の像面側に位置する第1の規制部材と、光軸方向の被写体側に位置する第2の規制部材とを有し、
前記第1および第2の規制部材は、前記回転鏡筒に対して光軸方向の移動を規制され、
前記環状部材は、前記第1および第2の規制部材に挟まれて、前記回転鏡筒の光軸方向の移動を規制され、前記回転鏡筒に対して相対的に回動自在に設けられることを特徴としている。
請求項2に記載した本発明に係るカメラは、請求項1のカメラであって、
前記第1の規制部材は、前記回転鏡筒外周部の円周方向に延びる段差部であり、第2の規制部材は、前記回転鏡筒外周部に固定される化粧リングであることを特徴としている。
請求項に記載した本発明に係るカメラは、請求項1または請求項2のカメラであって、
前記環状部材と前記回転鏡筒との接触面の少なくとも一方には、潤滑コート層をさらに設けてなることを特徴としている。
請求項に記載した本発明に係るカメラは、請求項1請求項3のいずれか1項のカメラであって、
前記環状部材の少なくとも一部をゴム系の材料で構成してなることを特徴としている。
請求項に記載した本発明に係るカメラは、請求項のカメラであって、
前記環状部材におけるゴム系の材料で構成する部位の位置は、ユーザーが当該カメラを把持した際に少なくとも親指および人差し指が触れる位置にほぼ対応していることを特徴としている。
請求項に記載した本発明に係るカメラは、請求項1〜請求項のいずれか1項のカメラであって、
前記環状部材の表面にすべり止めの粗面を形成してなることを特徴としている。
請求項に記載した本発明に係るカメラは、請求項のカメラであって、
前記すべり止めの粗面は、ユーザーが当該カメラを把持した際に少なくとも親指および人差し指が触れる位置にほぼ対応して形成したことを特徴としている。
請求項に記載した本発明に係るカメラは、請求項1〜請求項のいずれか1項のカメラであって、
当該カメラをユーザーが把持した際に指が触れる位置にほぼ対応する部位の表面色を他の部位と異ならせて形成したことを特徴としている
本発明によれば、回転駆動される鏡筒の把持部位に対応する部分のホールド性を高め、安定で確実な保持を可能とするカメラを提供することができる。
すなわち本発明の請求項1のカメラによれば、
撮影レンズ鏡胴の基部外周側に設けられ、ズーミング動作に伴って回転駆動される回転鏡筒と、
前記回転鏡筒のさらに外周に配置される環状部材と、
を具備するカメラにおいて、
前記回転鏡筒外周部は、光軸方向の像面側に位置する第1の規制部材と、光軸方向の被写体側に位置する第2の規制部材とを有し、
前記第1および第2の規制部材は、前記回転鏡筒に対して光軸方向の移動を規制され、
前記環状部材は、前記第1および第2の規制部材に挟まれて、前記回転鏡筒の光軸方向の移動を規制され、前記回転鏡筒に対して相対的に回動自在に設けられることにより、
特に、簡単な構成で把持部位のホールド性を高めて、常に安定で確実に保持することが可能となる。
本発明の請求項2のカメラによれば、請求項1のカメラにおいて、
前記第1の規制部材は、前記回転鏡筒外周部の円周方向に延びる段差部であり、第2の規制部材は、前記回転鏡筒外周部に固定される化粧リングであることにより、特に、簡単な構成で把持部位のホールド性を高め、常に安定で確実に保持することが可能となる。
本発明の請求項のカメラによれば、請求項1または請求項2のカメラにおいて、
前記環状部材と前記回転鏡筒との接触面の少なくとも一方に、潤滑コート層をさらに設けることにより、
特に、簡単な構成で環状部材が軽快に作動し、一層把持部位のホールド性を高めることが可能となる。
本発明の請求項のカメラによれば
求項1請求項3のいずれか1項のカメラにおいて、
前記環状部材の少なくとも一部をゴム系の材料で構成することにより、
特に、より安定で確実な保持が可能となる。
本発明の請求項のカメラによれば、請求項のカメラにおいて、
前記環状部材におけるゴム系の材料で構成する部位の位置は、ユーザーが当該カメラを把持した際に少なくとも親指および人差し指が触れる位置にほぼ対応していることにより、
特に、簡単な構成でより効果的に把持部位のホールド性を高めることが可能となる。
本発明の請求項のカメラによれば、請求項1〜請求項のいずれか1項のカメラにおいて、
前記環状部材の表面にすべり止めの粗面を形成することにより、
特に、簡単な構成でより一層効果的に把持部位のホールド性を高めることが可能となる。
本発明の請求項のカメラによれば、請求項のカメラにおいて、
前記すべり止めの粗面は、ユーザーが当該カメラを把持した際に少なくとも親指および人差し指が触れる位置にほぼ対応して形成したことにより、
特に、簡単な構成でさらに一層効果的に把持部位のホールド性を高めることが可能となる。
本発明の請求項のカメラによれば、請求項1〜請求項のいずれか1項のカメラにおいて、
当該カメラをユーザーが把持した際に指が触れる位置にほぼ対応する部位の表面色を他の部位と異ならせて形成することにより、
特に、簡単な構成で容易に把持部位のホールド性を高めることが可能となる。
本発明の一つの実施の形態に係るカメラとしてのディジタルカメラの撮影時の全体構成を示す被写体側から見た斜視図である。 図1のディジタルカメラのシステム構成を示すブロック図である。 図1のディジタルカメラの撮影レンズ鏡胴を含むコア部分の詳細な構成を一部を切欠して断面として示す一部切欠斜視図である。 図1のディジタルカメラの本発明に係る要部の断面を詳細に示す要部詳細断面図である。
以下、本発明に係る実施の形態に基づき、図面を参照して本発明のカメラを詳細に説明する。
図1〜図4は、本発明の一つの実施の形態に係るカメラとしてのディジタルカメラの要部の構成を示している。図1は、本発明の一つの実施の形態に係るディジタルカメラの撮影時の全体構成を示す被写体側から見た斜視図、図2は、図1のディジタルカメラの主として電子的なシステム構成を示すブロック図、図3は、図1のディジタルカメラの撮影レンズ鏡胴を含むコア部分の詳細な構成を一部を切欠して断面として示す一部切欠斜視図、そして図4は、図1のディジタルカメラの本発明に係る要部の断面を詳細に示す要部詳細断面図である。
図1に示すディジタルカメラ10は、撮影レンズ11、レンズ鏡胴12、赤外線投光部14、ストロボ(発光部)15、電源ボタン16、レリーズボタン17、ズームレバー18およびモード切替ダイヤル19を具備している。
図1のディジタルカメラ10を電子的に制御駆動する制御系は、図2に示すように、図1に示された撮影レンズ11およびストロボ15に加えて、操作部101、レンズユニット102、固体撮像素子〔CMOS(相補型金属酸化物半導体)撮像素子またはCCD(電荷結合素子)撮像素子等〕103、CDS回路(相関二重サンプリング回路)104、A/D(アナログ−ディジタル)変換器105、ディジタル信号処理回路(DSP)106、圧縮/伸張回路107、DRAM(ダイナミックランダムアクセスメモリ)108、メモリカード109、液晶表示部(LCD)110、ドライバ111、SG部(制御信号生成部)112、CPU(中央処理装置)113、マイクロフォン116、増幅(アンプ)・フィルタ部117、121、A/D(アナログ−ディジタル)変換部118、音声圧縮/伸張回路119、D/A(ディジタル−アナログ)変換部120、スピーカ122、OSD(オンスクリーンディスプレイ)回路123、CPUバス124、DC/DC(直流−直流)コンバータ125、絞り・メカニカルシャッタ機構126、電池127およびAC(交流)アダプタ128を備えている。
さらに、レンズ鏡胴12は、図3および図4に示すように、第1の回転筒201、第2の回転筒202、直進筒203、固定枠204、自由環301および化粧リング302を有している。
次に、図1〜図4を参照して、この実施の形態に係るディジタルカメラ10の構成および動作を詳細に説明する。ディジタルカメラ10は、撮影レンズ系に沈胴タイプのレンズ鏡胴12を有するレンズユニット102を用いており、次のような特徴を有している。
すなわち、ディジタルカメラ10の、例えばズーミング時に回転駆動される第1の回転鏡筒である第1のレンズ鏡筒201の外周部に光軸まわりに自由に回転可能な環状部材としての自由環301を撮影時の保持部材として設け、撮影時にこの自由環301をユーザーが把持してカメラを保持し得るようにしている。そのため、撮影時にユーザーが画角を調整しようとしてズームレバー18を操作してズーミング動作をさせた場合にも第1のレンズ鏡筒201の回転に自由環301が追随せず、ディジタルカメラ10を確実に保持することができる。
まず、図1に外観を示すディジタルカメラ10の概略構成を説明する。
図1に示すディジタルカメラ10は、内部に撮影レンズ11を保持するレンズ鏡胴12を備えている。撮影レンズ11は、被写体からの入射光を透過屈折し、CMOS撮像素子またはCCD撮像素子等の固体撮像素子103(図2参照)の受光面に被写体の光学像を形成する。また、ディジタルカメラ10のボディ前面には、レンズ鏡胴12の斜め上方(図示左上方)に、被写体距離を測定するために赤外線を投光する赤外線投光部14が配設されている。赤外線投光部14のさらに側方(図示左方)には、ストロボ15の発光部が配置されている。
また、ディジタルカメラ10のボディ上面には、電源をオン/オフ操作するための電源スイッチの電源ボタン16と、撮影時、つまり画像の記録時、に押下操作されるレリーズボタン17と、ズーミング動作を行なわせる時に操作されるズームレバー18とが並設されている。レリーズボタン17は、2段押し操作が可能であり、押下ストロークが小さい第1段の半押し操作と、押下ストロークの大きい第2段の全押し操作との2段階の押下操作に応動する。レリーズボタン17を半押し操作すると、撮影レンズ11のフォーカス調節および絞り調節等の撮影準備が行われる。レリーズボタン17は、第1段の半押し操作によって撮影準備が行われた状態からさらに押し込むことで全押し操作となり、固体撮像素子によって撮像された画像が静止画の画像データとして記録される。レリーズボタン17に隣接して(図示左方)、ユーザー独自の設定を呼び出したり、撮影モードを切り替えたりする時に操作するモード切替ダイヤル19が設けられている。
図1のディジタルカメラ10の電子的制御システムのブロック構成を、図2に示している。
図2において、レンズユニット102は、変倍のためのズーミングレンズおよびオートフォーカシング(自動合焦)のためのフォーカシングレンズを含む撮影レンズ11、機械的な絞りと機械的なシャッタを含む絞り・メカニカルシャッタ機構126およびこれらを保持収容するレンズ鏡胴12を含んでいる。なお、絞り・メカニカルシャッタ機構126は、一般に、撮影レンズ11を構成する各々1以上のレンズからなる複数のレンズ群の中間部または像面側(固体撮像素子103側)端部に配置される。さらに、レンズユニット102の最も像面側のレンズと固体撮像素子103との間には、必要に応じて光学フィルタが配設される。レンズユニット102の撮影レンズ11および絞り・メカニカルシャッタ機構126等は、CPU113によって制御されるドライバ111によって駆動制御されて、ズーミング、フォーカシング、絞り調整およびシャッタ開閉等の動作を行う。また、レンズユニット102の物体側(被写体側)には、非使用時におけるレンズ保護のためのレンズキャップまたはレンズバリアが用意される。
レンズキャップは、非使用時に最も物体側のレンズの前面側に取り付けられ、使用時には、取り外される。レンズバリアの場合には、非使用時には閉じて最も物体側のレンズの前方を覆い、使用時には、開いて最も物体側のレンズを露出させる。また、レンズユニット102の最も物体側には、レンズユニット102全体を長焦点距離化(望遠化)するためのテレコンバータまたは短焦点距離化(広角化)するためのワイドコンバータ等のコンバージョンレンズが取り付けられる場合もある。
固体撮像素子103は、例えばCMOS撮像素子またはCCD撮像素子等からなり、固体撮像素子103の出力は、CDS回路104で相関二重サンプリングされ、A/D変換器105でディジタル信号に変換されて、ディジタル画像データとしてディジタル信号処理回路106に与えられる。これらCPU113によって制御されるSG部112にて生成される制御信号によって動作する。ディジタル信号処理回路(DSP)106、圧縮/伸張回路107、DRAM108、メモリカード109およびCPU113は、CPUバス124によって、相互に接続され、相互間において画像データの授受を行う。OSD回路123は、CPU113によって駆動され、液晶表示部110への表示データを生成し、ディジタル信号処理回路106に与える。
操作部101は、図1の電源ボタン16、レリーズボタン17、ズームレバー18およびモード切替ダイヤル19等を含み、ユーザーによる操作に応じた情報をCPU113に与える。CPU113には、処理にかかわる情報を格納するRAM(ランダムアクセスメモリ)113aが含まれている。ストロボ15は、CPU113によって制御されて、図1に示した発光部を発光させ、被写体を照明する。
マイクロフォン116からの出力は、アンプ・フィルタ部117で増幅され、不要な信号が除去されて、A/D変換部118でディジタル音声データに変換されて、音声データ圧縮/伸張回路119を介してCPU113に与えられる。音声データ圧縮/伸張回路119を介してCPU113から取り出されるディジタル音声データは、D/A変換部120でアナログ音声信号に、変換されて、アンプ・フィルタ部121で増幅され、不要な成分が除去されて、スピーカ122で再生される。DC/DCコンバータ125は、電池127およびACアダプタ128から供給される直流電圧を所要の電圧に電圧変換して、各部に電源電力を供給する。これらマイクロフォン116、アンプ・フィルタ部117、121、A/D変換部118および音声データ圧縮/伸張回路119からなる構成は、主として動画等の撮像時に周囲の音声を取り込んで、録画した画像・映像と共に格納するために用いられ、音声データ圧縮/伸張回路119、D/A変換部120、アンプ・フィルタ部121およびスピーカ122からなる構成は、撮像時に取り込まれ、主として動画等の映像データと共に液晶表示部110に出力表示するために用いられる。
次に、このようなディジタルカメラ10の構成のうち、映像に関する信号処理部分について説明する。
CMOS撮像素子またはCCD撮像素子のような固体撮像素子103は、レンズユニット102を介して結像された被写体映像を、電気信号であるアナログ画像データ信号に変換し、このアナログ画像データ信号は、CDS回路104によって相関二重サンプリングされてノイズが低減される。A/D変換器105は、CDS回路104によって低ノイズ化されたアナログ画像データ信号を、例えば、NTSC(National Television System Committee)信号のサブキャリア周波数の整数倍等の最適なサンプリング周波数でディジタル信号に変換し、ディジタル画像データを得る。
ディジタル信号処理回路106は、A/D変換器105によってディジタル化されたディジタル画像データを、輝度データと色差データとに分け、そしてγ(ガンマ)補正および画像データの圧縮/伸張に供するためのデータ処理等を行う。圧縮/伸張回路107は、JPEG(Joint Photographic Experts Group)規格に準拠しており、非圧縮のディジタル画像データを直交変換・ハフマン符号化してJPEG圧縮し、あるいはJPEG圧縮されているディジタル画像データをハフマン復号化・逆直交変換して伸張する。
一方、音声に関する信号処理においては、音声−電気信号変換素子としてのマイクロフォン116によって音声を電気信号であるアナログ音声データ信号に変換した後、アンプ・フィルタ部117によって増幅し且つ不要帯域成分を除去して必要帯域成分のみを取り出す。A/D変換部118は、アナログ音声データ信号を所定帯域の2倍以上のサンプリング周波数でサンプリングしてディジタル音声データに変換し、音声データ圧縮/伸張回路119にてディジタル音声データの圧縮・符号化処理を行う。
このようにして、圧縮処理されたディジタル画像データは、画像データファイルとして、また圧縮処理されたディジタル音声データは、音声データファイルとしてメモリカード109に記録する。また、DRAM108は、圧縮処理されたディジタル画像データを一時的に格納する。
CPU113は、RAM113aを内蔵するとともに、CPUバス124を介して、ディジタル信号処理回路106、DRAM108およびメモリカード109等に接続されている。そして、CPU113は、操作部101の操作による動作指示やリモートコントローラ(いわゆるリモコン〜図示せず)等による外部からの動作指示に応じて、ROM(リードオンリメモリ〜図示せず)に格納された制御プログラムに従って、ディジタルカメラ10の各部の動作を制御する。例えば、CPU113は、メモリカード109へのディジタル画像データおよびディジタル音声データの記録動作の処理制御、メモリカード109に記録されているディジタル画像データおよびディジタル音声データの再生動作の処理制御等を行う。
また、DC/DCコンバータ125は、電池127およびACアダプタ128の少なくともいずれかから入力される電源電圧を変圧してディジタルカメラ10の各部に電源電力を供給する。
次に、この実施の形態のディジタルカメラの主要部であるレンズ鏡胴を含むコア部分、つまり本発明の要旨であるカメラホールド用の環状部材としての自由環およびその周辺部分の詳細について、コア部分を断面として示す図3および図4を参照して説明する。
図3において、レンズ鏡胴12には、撮影時にディジタルカメラ10のカメラボディ外の被写体側へ突出して露出する3個のレンズ鏡筒が設けられている。これら3個の鏡筒は、カメラボディ側から、順次、第1の回転筒201、第2の回転筒202および直進筒203である。但し、第1の回転筒201は、詳細を後述するように、その外周面を自由環301によって覆うなどしており、厳密には、自由環301等が露出していて、第1の回転筒201自体は露出していない。
収納状態においては、これら3つの鏡筒201、202および203は、カメラボディ内部に収容されている。電源ボタン16を押下すると、電源がオンとなり、撮影準備状態に移行するため、第1の回転筒201および第2の回転筒は回転しながら被写体側へ繰り出されるが、直進筒203は回転せずに繰り出される。このとき、第1の回転筒201は、レンズ鏡胴12のベースとなる固定枠204のヘリコイド部204aにガイドされるので、回転しながら繰り出される動作となる。固定枠204は、ボディ側に固定されている。そして、撮影時においても、ズーミング動作に際しては、第1の回転筒201は、繰り出された状態のまま、さらに回転駆動される。
そして、図4に詳細を示すように、環状部材としての自由環301は、筒状をなし、第1の回転筒201の外周面を覆って設けられ、環状の保持部材として機能する。
すなわち、第1の回転筒201の外周部には、金属の薄板等により筒状に形成された自由環301が設けられている。この場合、自由環301は、第1の回転筒201に若干のクリアランスを確保しつつ緩く嵌合しており、且つ光軸方向には、第1の回転筒201の基端部(ボディ側端部つまり像面側端部)近傍にほぼフランジ状に膨出して形成された段差部201aおよび先端部(被写体側端部)に取り付けられる自由環301の抜け止め用の化粧リング302によって、位置規制されている。このため、自由環301は、光軸方向には、段差部201aおよび化粧リング302によって、脱落を防止されるために第1の回転筒201に対して相対的に位置規制されているが、回転方向には、規制されていないので、第1の回転筒201に対して相対的に自在に回転させることができる。
なお、この場合、製造時の組み立てに際しては、先ず第1の回転筒201を自由環301に挿通して自由環301を装着した後に、第1の回転筒201の先端部に化粧リング302を接着固定するようにする。
撮影時において、ユーザーが、第1の回転筒201の位置を左手で保持していても、左手は、自由環301を介して間接的に第1の回転筒201を保持しており、ズーミング動作によって第1の回転筒201が回転しても、相対的に自由環301が回転して、ズーミング動作の妨げにならないので、そのまま安定に且つ確実にズーミング動作を行なうことが可能である。したがって、ディジタルカメラ10のホールド性が向上し、手ぶれの発生を効果的に防止することができる。
なお、上述した自由環301は、カメラの把持時に、指で支える個所が回転駆動されてしまうことを防止するために、第1の回転筒201のように、指で支える部位に位置して回転駆動される鏡筒の外周を当該鏡筒に対して相対的に回動自在に設けられるものであり、寸法形状については、適宜状況に応じて選定することができる。
さらに、環状部材である自由環301と、回転鏡筒である第1の回転筒201との接触面の少なくとも一方に、潤滑剤を塗布した潤滑コート層をさらに設けて、相対的な回動をより円滑にするようにしてもよく、環状部材である自由環301と、回転鏡筒である第1の回転筒201と、を一般的な軸受けと軸と同様のベアリング構造で円滑な相対的回動を実現するようにしてもよい。また、環状部材である自由環301と、回転鏡筒である第1の回転筒201との間に、摩擦抵抗の少ない素材からなる筒状の潤滑摺動部材を介挿するようにしてもよい。
そして、環状部材である自由環301の少なくとも一部、特に外周面のユーザーがカメラを把持した際に少なくとも親指および人差し指が触れる位置にほぼ対応する部位、をゴム系の材料で構成して、ホールド時のすべりを防止し且つ柔軟な感触を得られるようにしてもよい。また、環状部材である自由環301の表面、特に外周面のユーザーがカメラを把持した際に少なくとも親指および人差し指が触れる位置にほぼ対応する部位、にすべり止めの粗面を形成して、ホールド時のすべりを効果的に防止するようにしてもよい。
また、カメラのホールド時に、ユーザーが、環状部材である自由環301の該当部位を適切に把持するように、ユーザーが適切に把持した際に指が触れる位置にほぼ対応する部位の表面色を他の部位と異ならせて形成して、把持位置を明確にするようにしてもよい。
さらに、本発明の他の実施の形態として、上述した環状部材である自由環301を保持部材として固定枠204に係合させて、固定枠204に対して自由環301の相対的な回転を規制し且つ光軸方向については相対的な移動を可能として、回転鏡筒である第1の回転筒201に対して保持部材としての自由環301が、相対的に回動自在であるだけでなく固定枠204に対しては回動が阻止されるようにして、カメラのホールドをさらに安定に且つ確実にするようにしてもよく、さらにこの場合保持部材としての自由環301は、カメラボディに対して回転しないので、カメラをユーザーが把持した際に指が触れる位置にほぼ対応する部位さえ存在すれば、保持確実にする目的を達成することができるので、それ以外の部分に該当する筒状の一部を欠落して形成してもよい。
10 ディジタルカメラ
11 撮影レンズ
12 レンズ鏡胴
14 赤外線投光部
15 スピードライト(ストロボ)
16 電源ボタン
17 レリーズボタン
18 ズームレバー
19 モード切替ダイヤル
101 操作部
102 レンズユニット
103 固体撮像素子(CMOS(相補型金属酸化物半導体)撮像素子またはCCD(電荷結合素子)撮像素子等)
104 CDS回路(相関二重サンプリング回路)
105 A/D(アナログ−ディジタル)変換器
106 ディジタル信号処理回路(DSP)
107 圧縮/伸張回路
108 DRAM(ダイナミックランダムアクセスメモリ)
109 メモリカード
110 液晶表示部(LCD)
111 ドライバ
112 SG部(制御信号生成部)
113 CPU(中央処理装置)
116 マイクロフォン
117、121 増幅(アンプ)・フィルタ部
118 A/D(アナログ−ディジタル)変換部
119 音声圧縮/伸張回路
120 D/A(ディジタル−アナログ)変換部
122 スピーカ
123 OSD(オンスクリーンディスプレイ)回路
124 CPUバス
125 DC/DC(直流−直流)コンバータ
126 絞り・メカニカルシャッタ機構
127 電池
128 AC(交流)アダプタ
201 第1の回転筒(回転鏡筒)
202 第2の回転筒
203 直進筒
204 固定枠
301 自由環(環状部材、保持部材)
302 化粧リング
特開2004−170709号公報

Claims (8)

  1. 撮影レンズ鏡胴の基部外周側に設けられ、ズーミング動作に伴って回転駆動される回転鏡筒と、
    前記回転鏡筒のさらに外周に配置される環状部材と、
    を具備するカメラにおいて、
    前記回転鏡筒外周部は、光軸方向の像面側に位置する第1の規制部材と、光軸方向の被写体側に位置する第2の規制部材とを有し、
    前記第1および第2の規制部材は、前記回転鏡筒に対して光軸方向の移動を規制され、
    前記環状部材は、前記第1および第2の規制部材に挟まれて、前記回転鏡筒の光軸方向の移動を規制され、前記回転鏡筒に対して相対的に回動自在に設けられることを特徴とするカメラ。
  2. 前記第1の規制部材は、前記回転鏡筒外周部の円周方向に延びる段差部であり、第2の規制部材は、前記回転鏡筒外周部に固定される化粧リングであることを特徴とする請求項1に記載のカメラ。
  3. 前記環状部材と前記回転鏡筒との接触面の少なくとも一方には、潤滑コート層をさらに設けてなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のカメラ。
  4. 前記環状部材の少なくとも一部をゴム系の材料で構成してなることを特徴とする請求項1請求項3のいずれか1項に記載のカメラ。
  5. 前記環状部材におけるゴム系の材料で構成する部位の位置は、ユーザーが当該カメラを把持した際に少なくとも親指および人差し指が触れる位置にほぼ対応していることを特徴とする請求項に記載のカメラ。
  6. 前記環状部材の表面にすべり止めの粗面を形成してなることを特徴とする請求項1〜請求項のいずれか1項に記載のカメラ。
  7. 前記すべり止めの粗面は、ユーザーが当該カメラを把持した際に少なくとも親指および人差し指が触れる位置にほぼ対応して形成したことを特徴とする請求項に記載のカメラ。
  8. 当該カメラをユーザーが把持した際に指が触れる位置にほぼ対応する部位の表面色を他の部位と異ならせて形成したことを特徴とする請求項1〜請求項のいずれか1項に記載のカメラ。
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