JP5498809B2 - プレート式熱交換器 - Google Patents

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Description

本発明は、プレート式熱交換器に関し、特に、流体を加熱又は冷却するプレート式熱交換器に関する。
いわゆるプレート式熱交換器においては、複数のプレートが積層される。このようなプレート式熱交換器の一例として、第1流体流路が蛇行流の場合の圧力損失低減手段として、流体流ガイド流路の側壁(仕切り部)に開口を設けたが提案されている(特許文献1)。
また、蒸気圧縮冷凍サイクルに使用して好適な熱交換器として、第1流体流路と第2流体流路の断面積を異ならせ、かつ蛇行流とすることで冷媒の偏流を防止し、性能向上をはかったプレート式熱交換器が提案されている(特許文献2)。
特表2009−530582号公報 特開2009−186142号公報
特許文献1及び2によれば、片側あるいは両方の流体の流路を蛇行流としている。蛇行流とすることによって、流路断面積を小さくし、流速を大きくすることができるので性能を改善することが可能となる。しかし、その反面、流路が長くなってしまうので、圧力損失の増大が避けられない問題がある。特にプレートのサイズが大きくなった場合にはその傾向は一層顕著になる問題がある。
例えば、特許文献1によれば、蛇行流に、側壁に開口を設けることにより流れを部分的にショートパスさせて、圧力損失の低減を図っている。しかし、ショートパスを生じさせるために、性能低下が引き起こされる。具体的には、低温側流体を例にとって説明すると、図18(A)のような流れとなり、蛇行流ZとショートパスXとは分離部P#1で分離し、蛇行流ZとショートパスXの合流部P#2の前後の温度変化は図18(B)のようになる。蛇行流Z側はショートパスX側に流量を配分して流量が少なくなっているので、高温側流体と熱交換して速やかに温度が上昇する。その一方で、側壁に設けられた開口を通って迂回することなく、あまり加熱されずに温度が低いままのショートパスX側と混合し、蛇行流Z側の温度を下げてしまう。結果的に、低温側流体は、合流部P#2のような特徴的な温度変化をする。ショートパスXがなければ、ごく一般的な図18(C)に示すような温度変化となるが、合流部P#2の存在は、部分的に高温側流体と温度が接近することにより、交換熱量が小さくなるので、性能低下の要因となる。
なお、特許文献1に示すように、小さな開口を多数設ければ、言い換えれば小さなショートパスYを多数設ければ、合流部P#2での温度差を小さくすることができ、蛇行流Zと個々のショートパスX及びYの合流部における影響は小さくなる。しかし、プレート全面にわたり合流部が多数存在することになるので、結局、熱交換器全体としての性能は低下してしまう。ショートパスX及びYの存在は実質的に高温側流体と低温側流体の温度差が小さくなることによる性能低下であるから、高温側流体と低温側流体の温度差が大きな場合には、性能低下の程度は小さくあまり問題とはならない。しかし、一般的な熱交換器においては、看過できない問題である。
また、特許文献2によれば、蒸気圧縮冷凍サイクル用の熱交換器として性能向上を目的として、蛇行流にすることが提案されている。しかし、例えば蒸発器を例にとって考えると、気体と液体(通常70〜85wt%が液体)の二相状態で熱交換器に供給された冷媒は、高温側流体と熱交換し、液体部分の冷媒が蒸発し気化する。気化することで冷媒の容積は急激に増大する。その結果、冷媒の蒸発が進む下流側ほど流速は大きくなり、冷媒の気体成分がほとんど全てを占める熱交換器の出口近くにおいては、流速が過度に大きくなって圧力損失が増大するという問題がある。逆に、熱交換器の出口付近における冷媒流速の適正化をはかると、熱交換器の上流側において流速が小さくなりすぎて、上流側における伝熱性能が低くなってしまうという問題がある。
なお、本発明者は、第1流体流路の伝熱部において、仕切り部以外の隣接プレートとの接触部をなくして、不純物の堆積防止及び、水を0℃近く又は0℃以下に冷却しても凍結しにくいプレート式熱交換器を提案している(特願2009−81031)。
それによれば、第1流体流路では、プレートの伝熱部において、隣接のプレートと仕切り部以外は接触しないので、汚れなどが堆積することや繊維状の異物等が引っかかりを防止することができる構造としている。しかし、第1流体流路が蛇行流となるので流路が長くならざるをえず、圧力損失が大きくなりがちで、プレートが大きい場合にこの傾向がより顕著となる。
第1流体の圧力損失を低減するためには、仕切り部と仕切り部の間隙を広くすれば良い。しかし、第1流体流路の伝熱部では仕切り部以外は接触しない構造なので、第1流体流路の耐圧強度を著しく低下させる。これを補うためには大掛かりな補強部材を取り付けるなどの必要がある。
圧力損失低減の別の手段として、仕切り部の高さ(深さ)を大きくすることが考えられる。仕切り部の高さを大きくするためには、製作上の理由から(例えば、プレス成形などによって製造する場合)、仕切り部の幅も大きくならざるを得ない。しかし、仕切り部は伝熱部ではあるが、第2流体にとっては断面積が増大する箇所であり、第2流体の流速が小さくなるので、当該箇所の伝熱性能は低い。従って、仕切り部の幅を大きくすることは、伝熱性能の低い箇所の面積を増大させることになり、熱交換器全体としての性能を低下させる要因となってしまう。
本発明は、性能低下や耐圧強度の低下を生じることなく圧力損失を低減させ、小型化に適し、伝熱効率の優れた、簡易な製造方法により製造可能なプレート式熱交換器を提供することを目的とする。
本発明のプレート式熱交換器は、複数のプレートを積層し、隣接する前記プレート同士がその周縁部で永久接合されてなり、隣接する前記プレートの間に第1流体の流れる第1流体流路及び第2流体の流れる第2流体流路を交互に形成し、前記第1流体と前記第2流体とがその間に存在する前記プレートの伝熱部を介して熱交換を行う。本発明のプレート式熱交換器は、前記第1流体流路を挟んで対抗するプレートの一方又は双方の伝熱部に、前記プレートの中央から前記プレートの両端の方向に延びて、前記プレートの中央において前記第1流体流路の上流側と下流側とを区画し、かつ、前記プレートの両端に設けられた第1の連通部において当該区画を連通させるように形成された第1の仕切り部と、前記第1の仕切り部が設けられたプレートの伝熱部に、前記第1の仕切り部と交互に形成された第2の仕切り部であって、前記プレートの両端から前記プレートの中央の方向に延びて、前記プレートの両端において前記第1流体流路の上流側と下流側とを区画し、かつ、前記プレートの中央に設けられた第2の連通部において当該区画を連通させるように形成された第2の仕切り部とを備える。前記第1の仕切り部及び前記第2の仕切り部が、各々、当該プレートを前記第1流体流路に膨出させることにより形成される。前記第1の仕切り部及び第2の仕切り部が、各々、前記第1流体流路を挟んで対向するプレートと永久接合される。前記プレートの伝熱部における前記第1の仕切り部と第2の仕切り部との間隔が、前記第1流体流路の上流側と下流側とで異なる。
本発明のプレート式熱交換器によれば、第1の仕切り部及び第2の仕切り部が、プレートの伝熱部に交互に形成されて、プレートの両端及び中央において第1流体流路を交互に区画し連通させる。これにより、第1流体流路において、流路の中央(即ち、プレートの長手方向の中心線)を対称軸として線対称の2本の蛇行流をプレート間に構成することができるので、全体としての流路を短くして圧力損失の増大を避けることができ、また、流路断面積を小さくして流速を大きくすることができるので熱交換の性能を改善することができる。また、プレートの伝熱部における第1の仕切り部と第2の仕切り部との間隔を、第1流体流路の上流側と下流側とで異ならせる。これにより、下流側ほど断面積を広くして、適正な流速を得て、伝熱性能を低下させることなく、圧力損失を低減することができる。
本発明のプレート式熱交換器の一例を示す。 本発明のプレート式熱交換器におけるプレートの構造の一例を示す斜視図である。 プレートの拡大斜視図である。 プレートの拡大斜視図である。 プレートを積層した斜視図である。 図5の積層したプレートの一部断面図である。 図5の積層したプレートの一部断面図である。 図5の積層したプレートの一部断面図である。 第1流体流路の説明図である。 第2流体流路の説明図である。 プレートの熱交換の説明図である。 プレートの一部断面図である。 プレートの一部断面図である。 プレートの拡大斜視図である。 プレートの構造の一例を示す平面図である。 プレートの構造の他の一例を示す平面図である。 プレートの構造の更に他の一例を示す平面図である。 本発明者が検討した背景となる技術を説明する図である。
(第1の実施態様)
図1は、本発明のプレート式熱交換器1の一例を示し、特に、図1(A)はその外観を示す斜視図であり、図1(B)はその内部構造の概略を示す斜視図である。
プレート式熱交換器1は、図1(A)に示すように、複数のプレート(伝熱プレート)2を積層した構造を備える。プレート2は、例えば、ステンレス合金やチタン合金の平板を、後述する形状にプレス成形することにより形成される。
隣接するプレート2の間には、図1(B)に示すように、第1流体流路R1と第2流体流路R2とが、交互に形成される。第1流体流路R1は、第1流体の流れる流路である。第2流体流路R2は、第2流体の流れる流路である。第1流体と第2流体とは、その間に存在するプレート2の伝熱部30(図2参照)を介して熱交換を行う。これにより、いずれか一方の流体が、他方の流体により、加熱(又は冷却)される。
例えば、プレート式熱交換器1を浴槽のお湯の加熱に用いる場合、第1流体流路R1には第1流体としての浴槽のお湯(汚れ等を含む被加熱媒体)が流れ、第2流体流路R2には第2流体としての清浄な加熱媒体(高温のお湯又は蒸気)が流れる。また、例えば、プレート式熱交換器1を凝縮器に用いる場合、第1流体流路R1には第1流体としての水(汚れ等を含む被冷却媒体)が流れ、第2流体流路R2には第2流体としての清浄な加熱媒体(高温の媒体)が流れる。
プレート熱交換器1では、第1流体及び第2流体の双方において汚れ等が問題になることは稀であり、一方のみで問題となることが殆どである。そこで、この例では、後述するように、汚れ等を含む可能性のある流体(第1流体)は、汚れ等が澱む可能性が少なく洗浄も容易な第1流体流路R1に流通させる。一方、清浄な流体(第2流体)は、第2流体流路R2に流通させる。
なお、図1(B)においては、プレート2の枚数が6枚であるものとして図示しているが、実際には、プレート式熱交換器1は、図1(A)に示すように、多くの枚数のプレート2を有する。
図2は、本発明のプレート式熱交換器1におけるプレート2の構造の一例を示す斜視図である。図3及び図4は、プレート2(10a、20a)の拡大斜視図である。
図2は、図1(B)における隣接する4枚のプレート2の構造を示す。4枚のプレート10a、20a、10b、20bは、この順に隣接して設けられ、第1流体流路R1と第2流体流路R2とを形成する。
プレート10aとプレート10b、プレート20aとプレート20bは、同一の形状を備える。従って、本発明のプレート式熱交換器1は、2種類のプレートを含む。但し、例えばプレート10aとプレート10bとは、積層される場合における長手方向の向きが互いに異なる(180度異なる)。プレート20aとプレート20bについても、同様である。以上については後述する。
プレート10aとプレート20aとが第1流体流路R1を形成する。プレート20aとプレート10bとが第2流体流路R2を形成する。更に、プレート10bとプレート20bとが第1流体流路R1を形成する。4枚のプレート10a、20a、10b、20bを単位として、この順に積層が繰り返される。これにより、前述のように、複数の第1流体流路R1と複数の第2流体流路R2とが交互に形成される。
なお、図2においては、第1流体流路R1を先に形成し、次に第2流体流路R2を形成するものとして説明しているが、この形成の順は、これに限られない。即ち、この逆に、第2流体流路R2を先に形成するようにしても良い(例えば、図1(B)の例)。
プレート10a、20a、10b、20bは、図2に示すように、伝熱部30と、第2流体流入口31と、第2流体流出口32と、第1流体流入口33と、第1流体流出口34と、複数(この例では7個)の仕切り部35と、複数の凹凸部36とを備える。複数の仕切り部35と複数の凹凸部36とは、伝熱部30に形成される。複数の仕切り部35は、複数(この例では3個)の第1の仕切り部35aと、複数(この例では4個)の第2の仕切り部35bとを含む。複数の凹凸部36は、この例では、複数の凹部又は複数の凸部が直線状に延びるように形成される。即ち、複数の凹条又は凸条として形成される。
なお、第1流体流入口33に最も近い第2の仕切り部35bは、第1流体流入口33に対向する1個の第2の仕切り部35bのみが設けられる。第1流体流出口34に最も近い第2の仕切り部35bは、第1流体流出口34に対向する1個の第2の仕切り部35bのみが設けられる。
また、この例では、仕切り部35を7個設けているが、その総数はこれに限られない。従って、第1の仕切り部35a及び第2の仕切り部35bの数も3個及び4個に限られない。例えば、1個の第1の仕切り部35aと、1個の第2の仕切り部35bとを設けるようにしても良い。また、第1の仕切り部35aの数と第2の仕切り部35bの数は同じであっても異なっていても良い。従って、仕切り部35の総数nは偶数又は奇数である。いずれの場合にも、後述するように、第1流体流路R1は、プレート10a等の長手方向において、(n−1)個の区画に区切られる。各々の区画の当該長手方向における寸法は、図2の例においては相互に等しくされる。
また、第1流体流入口33に最も近い第2の仕切り部35bは、省略しても良い。第1流体流出口34に最も近い第2の仕切り部35bも、省略しても良い。これらの場合、第2の仕切り部35bの総数nは2であり、区画の数の関係は(n+1)である。
最初に、プレート10a等の構造の概略について説明する。
プレート10aを図2(A)に示し、また、その拡大図を図3に示す。プレート10aにおいて、仕切り部35は、プレート10aの裏面(図に表れない面、以下同じ)に突出するように、直線状に形成される。従って、プレート10aにおける仕切り部35は、その表面から見ると、凹条に形成される。
また、プレート10aにおいて、凹凸部36は、プレート10aの表面(図に表れる面、以下同じ)に突出する直線状の部分(凸条)と、裏面に突出する直線状の部分(凹条)とが、交互に形成される。従って、プレート10aにおける凹凸部36は、その表面から見ると、凸条と凹条とが交互に形成される。ここで、プレート10aの表面に凸条として現れる部分(凸部)は、その裏面から見ると、凹条(又は凹部)である。プレート10aの表面に凹条として現れる部分(凹部)は、その裏面から見ると、凸条(又は凸部)である。凹凸部36の延びる方向は、プレート10aの長手方向の中央で、第1の方向から第2の方向に変更される。第1の方向と第2の方向とは、例えば直交する方向である。以上は、他のプレート20a、10b、20bにおいても、同じである。
なお、図2(A)及び図3においては、プレート10aの凹凸部36は、凹条として図示している。
更に、第1の仕切り部35a及び第2の仕切り部35bが、各々、プレート10aを第1流体流路R1に膨出させることにより形成される。このようにして形成された第1の仕切り部35a及び第2の仕切り部35bが、各々、第1流体流路R1を挟んで対向するプレート20aと永久接合される。
以上は、他のプレート20a、10b、20bにおいても、同じである。
複数の凹凸部36は、プレート2の伝熱部における第1の仕切り部35a及び第2の仕切り部35b以外の領域に形成される。例えば、プレート10aの複数の凹凸部36は、第2流体流路R2において隣接するプレート20aの凸部と接触するように形成される。複数の凹凸部36が、各々、その凸部において、第2流体流路R2において接触させられた隣接するプレート20aの凸部と、相互に永久接合される。
また、複数の凹凸部36の高さが、第1の仕切り部35a及び第2の仕切り部35bの高さより低く形成される。
以上は、他のプレート20a、10b、20bにおいても、同じである。
プレート20aを図2(B)に示し、また、その拡大図を図4に示す。プレート20aにおいて、仕切り部35は、プレート20aの表面に突出するように、直線状に形成される。従って、プレート20aにおける仕切り部35は、その表面から見ると、凸条に形成される。また、凹凸部36は、プレート20aにおいても、前述のように、凸条と凹条とが交互に形成されるが、図2(B)及び図4においては、プレート20aの凹凸部36は、凸条として図示している。
プレート20aは、図3と図4との比較から判るように、プレート10aにおける仕切り部35の突出方向が、当該プレート10aの表裏方向(図2の上下方向)において逆となるように形成された形状を有する。プレート10aとプレート20aとは、前述のように、第1流体流路R1を形成する対のプレートである。
従って、プレート10aとプレート20aとが形成する第1流体流路R1において、双方のプレート10a及びプレート20aの仕切り部35は、共に当該第1流体流路R1の内側に膨出する。即ち、当該プレート10aとプレート20aとが、仕切り部35を形成するために、前述のように膨出させられる。従って、仕切り部35は、当該プレート10a又はプレート20aの一部であると考えても良い。この時、プレート10a及びプレート20aの仕切り部35が膨出する位置は、図3と図4との比較から判るように、同一の位置とされる。これにより、プレート10a及びプレート20aの仕切り部35は、相互に対向する位置で膨出する結果、相互に接触し、後述するように、永久接合が可能とされる。
また、プレート10aとプレート20aの一方の凹凸部36は、第1流体流路R1において、他方の凹凸部36と接触しないようにされる。この時、第1流体流路R1において、プレート10aとプレート20aの凹凸部36が膨出した凸条は、後述するように、これらの間を永久接合することなく第1流体流路R1として用いるために、同一の方向に直線状に延びるようにされる。
プレート10bを図2(C)に示す。プレート10bにおいて、仕切り部35は、プレート10bの裏面に突出するように、直線状に形成される。従って、プレート10bにおける仕切り部35は、その表面から見ると、凹条に形成される。また、凹凸部36は、プレート10bにおいても、前述のように、凸条と凹条とが交互に形成される。
プレート10bは、図2(A)と図2(C)との対比から判るように、プレート10aがその長手方向において反対向きとなるように、プレート10aが180度回転されて使用される(積層される)。この時、第2流体流入口31等の位置はそのままとされる。即ち、当該位置に存在する開口が第2流体流入口31等として用いられる。プレート10bの形状の詳細は、プレート10aとの関係と図3とから明らかであるので、拡大しての図示を省略する。
プレート20bを図2(D)に示す。プレート20bにおいて、仕切り部35は、プレート20bの表面に突出するように、直線状に形成される。従って、プレート20bにおける仕切り部35は、その表面から見ると、凸条に形成される。また、凹凸部36は、プレート20bにおいても、前述のように、凸条と凹条とが交互に形成される。
プレート20bは、図2(B)と図2(D)との対比から判るように、プレート20aがその長手方向において反対向きとなるように、プレート20aが180度回転されて使用される(積層される)。この時、第2流体流入口31等の位置はそのままとされる。即ち、当該位置に存在する開口が第2流体流入口31等として用いられる。プレート20bの形状の詳細は、プレート20aとの関係と図4とから明らかであるので、拡大しての図示を省略する。
プレート20aとプレート10bとは、前述のように、第2流体流路R2を形成する対のプレートである。従って、プレート20aとプレート10bとが形成する第2流体流路R2において、双方のプレート20a及びプレート10bの仕切り部35は、共に当該第2流体流路R2の外側に膨出する。即ち、プレート10a及びプレート20aの仕切り部35とは逆に、同一の位置で、反対方向に膨出する。
また、プレート20aとプレート10bの一方の凹凸部36は、第2流体流路R2において、他方の凹凸部36と接触するようにされる。この時、第2流体流路R2において、プレート20aとプレート10bの凹凸部36が膨出した凸条は、後述するように、これらの間を永久接合するために、異なる方向(直交する方向)に直線状に延びるようにされ、所定の位置で交差するようにされる。これにより、プレート20a及びプレート10bの凹凸部36が膨出した凸条は、これらが交差する所定の位置で、相互に接触し、後述するように、永久接合が可能とされる。
プレート10bとプレート20bとは、第1流体流路R1を形成する対のプレートである。プレート10bとプレート20bとの間が、プレート10aとプレート20aとの間と同様に、第1流体流路R1として形成される。仕切り部35及び凹凸部36も、プレート10aとプレート20aとの間における関係と同様とされる。
次に、プレート10a等における複数の仕切り部35について説明する。なお、以下ではプレート10aについて説明するが、他のプレート20a、10b、20bにおいても、同様である。
例えば、プレート10aにおいて、図2(A)及び図3に示すように、複数の第1の仕切り部35aと、複数の第2の仕切り部35bとは、当該プレート10aの長手方向(長辺)において、交互に形成される。
複数の第1の仕切り部35aは、プレート10aの中央からプレート10aの両端の方向に延びる。複数の第1の仕切り部35aは、プレート10aの両端には到達しないようにされる。これにより、複数の第1の仕切り部35aは、プレート10aの中央において第1流体流路R1の上流側と下流側とを区画し、かつ、プレート10aの両端において当該区画を連通させる。プレート10aの両端において当該区画を連通させる部分を、第1の連通部ということとする。
ここで、プレート10aの一端とは、当該プレート10aにおける長手方向(長辺)の一辺であって、第2流体流出口32と第1流体流出口34とが設けられた側の辺(端部)を言う。また、プレート10aの他端とは、当該プレート10aにおける長手方向の一辺であって、第2流体流入口31と第1流体流入口33とが設けられた側の辺(端部)を言う。即ち、プレート10aの両端とは、当該プレート10aの一端及び他端を言う。また、プレート10aの中央とは、当該プレート10aにおける長手方向(長辺)と直行する方向(幅方向)において、当該プレート10aを2等分する位置を言う。プレート10aは、長方形の角部を丸くした形状を有する。第1の仕切り部35aは、当該長方形の長辺に直交するように設けられる。
なお、図2等から判るように、仕切り部35a及び35bは、プレート10aの幅方向に予め定められた長さを有する。従って、実際には、プレート10aの両端とは、仕切り部35bの長さの大部分が存在する領域と考えて良い。また、プレート10aの中央とは、仕切り部35aの長さの大部分が存在する領域と考えて良い。一方、プレート10aの幅方向において、仕切り部35a及び35bが重なる領域は、両端でも中央でもないと考えて良い。
また、プレート10aにおいて、後述するように、第1流体流路R1の内部を流れる流体が、第1流体流入口33から流入して、直ちに1個目の仕切り部35a及び35bに衝突する構造となるようにされる必要がある。即ち、第1流体流入口33と1個目の仕切り部35a及び35bとが、対向して設けられる必要がある。一方、第2流体流入口31は、仕切り部35a及び35bとこのような関係である必要はない。
複数の第2の仕切り部35bは、プレート10aの両端からプレート10aの中央の方向に延びる。複数の第2の仕切り部35bは、プレート10aの中央には到達しないようにされる。これにより、複数の第2の仕切り部35bは、プレート10aの両端において第1流体流路R1の上流側と下流側とを区画し、かつ、プレート10aの中央において当該区画を連通させる。プレート10aの中央において当該区画を連通させる部分を、第2の連通部ということとする。
次に、プレート10a等における複数の凹凸部36について説明する。なお、以下ではプレート10aについて説明するが、他のプレート20a、10b、20bにおいても、同様である。
複数の凹凸部36は、プレート10aにおいて、プレート10aの伝熱部30における第1の仕切り部35a及び第2の仕切り部35b以外の領域に形成される。
複数の凹凸部36は、第1流体流路R1において隣接するプレートの凹凸部36の凸部と接触しないように形成される。従って、例えばプレート10aの凹凸部36の凸部は、プレート20aの凹凸部36の凸部とは、接触しないようにされる。なお、ここに言う凸部とは、第1流体流路R1から見た凸部である。即ち、凹凸部36の第1流体流路R1側に膨出する部分である。
プレート10a及びプレート20aの凹凸部36の凸部(凸条)は、第1の仕切り部35a及び第2の仕切り部35bに対して、所定の角度で(斜めに)交わるように形成される。所定の角度は、例えば鋭角(45度)である。一方、第1流体流路R1における第1流体の流通する方向は、後述するように、第1の仕切り部35a及び第2の仕切り部35bに平行となる。従って、プレート10a及びプレート20aの凹凸部36の凸部(凸条)は、第1流体の流路と、所定の角度で斜めに交わる。これにより、第1流体は、いわゆるショートパス(short pass)を形成することなく、適度の乱流を生じる。この結果、伝熱部30において、効率良く熱交換を行うことができる。
これに加えて、複数の凹凸部36は、第2流体流路R2において隣接するプレートの凸部と接触するように形成される。従って、例えばプレート20aの凹凸部36の凸部は、プレート10bの凹凸部36の凸部と、接触するようにされる。なお、ここに言う凸部とは、第2流体流路R2から見た凸部である。即ち、凹凸部36の第2流体流路R2側に膨出する部分である。
第2流体流路R2において相互に接触する凹凸部36の凸部は、後述するように、永久接合される。しかし、第2流体流路R2における流体は汚れ等を含まない清浄な流体であるので、流れが当該永久接合の部分で澱んだりしても、何ら支障はなく、また、清浄であるので内部を洗浄する必要も無い。
なお、第2流体流路R2において、例えば、プレート20aの凹凸部36の凸部が、プレート10bの凹凸部36の凸部と接触しないように形成しても良い。この場合、両者の間は永久接合されない。しかし、プレート20a等に凹凸部36を形成することにより、伝熱部30における伝熱効率を向上することができる。
次に、図5〜図10を参照して、プレート10a等における仕切り部35の永久接合と、凹凸部36の永久接合とについて説明する。
図5は、以上のような構造の4枚のプレート10a、20a、10b、20bを、この順に積層した状態を示す。実際には、図1(B)に示すように、より多数のプレート2が積層される。
図5におけるA−A切断線に沿う部分断面図を図6に示し、B−B切断線に沿う部分断面図を図7に示し、C−C切断線に沿う部分断面図を図8に示す。
第1の仕切り部35a及び第2の仕切り部35bは、図6、図7及び図8に示すように、同一の位置において、第1流体流路R1に膨出し、かつ、接触するように形成される。その上で、例えば、プレート10aの第1の仕切り部35aは、図6、図7及び図8に示すように、第1流体流路R1において、隣接するプレート20aの第2の仕切り部35bと、ロウ材40aにより、相互に永久接合される。これにより、第1の仕切り部35a及び第2の仕切り部35bは、一体とされて仕切り部35を形成する。仕切り部35及びその永久接合は、例えば図7の中央側と図8の両側とに顕著に現れる。また、第1の仕切り部35a及び第2の仕切り部35bの永久接合される領域を、図9の下段の図において、斜線を施して表す。
なお、永久接合は、例えば周知の銅板(又は銅箔)を用いたロウ付け(溶着)等により行われる(他においても同じ)。永久接合の手段は、これに限られず、他の手段、例えば溶接によっても良い。
この仕切り部35a及び35bの永久接合により、第1流体流路R1において、第1流体流路R1の上流側と下流側とを、確実に区画することができ、また、全体の強度を確保することができる。更に、第1流体流路R1において、仕切り部35a及び35bを相互に接触させることにより、例えば隣接するプレート10a及び20aの間隔を正確に保つことができる。
第1の仕切り部35a及び第2の仕切り部35bは、以上に述べた形状以外の種々の形状とすることもできる。
例えば、前述の例では、第1の仕切り部35aは、第1流体流路R1を挟んで対向するプレート(例えば、プレート10a及び20a)の双方に設けられる。しかし、第1の仕切り部35aを、第1流体流路R1を挟んで対向するプレートの一方にのみ、設けるようにしても良い。例えば、プレート10aのみに第1の仕切り部35aを設け、プレート20aには設けないようにしても良い(この逆でも良い)。この場合でも、プレート10aとプレート20aとの間隔は前述の例と等しくされる。従って、第1の仕切り部35aの高さは、前述の例における高さ(前記間隔の方向の寸法、以下同じ)の2倍とされる。
また、前述の例では、第1流体流路R1を挟んで対向する例えばプレート10aの第1の仕切り部35aの高さは、プレート20aの第1の仕切り部35aの高さと等しくなるように設けられる。しかし、プレート10aの第1の仕切り部35aの高さが、プレート20aの第1の仕切り部35aの高さと異なるようにしても良い。この場合でも、プレート10aとプレート20aとの間隔は前述の例と等しくされる。従って、前述の例においてプレート10aの第1の仕切り部35aの高さとプレート20aの第1の仕切り部35aの高さとの比が5:5であるとすると、この比が1:9〜9:1等であっても良い。
第2の仕切り部35bも、同様である。即ち、第2の仕切り部35bは、第1の仕切り部35aの設けられたプレートに、第1の仕切り部35aと同様に設けられる。
プレート20aの凹凸部36は、その凸部において、第2流体流路R2において接触させられた隣接するプレート10bの凹凸部36の凸部と、ロウ材40bにより、相互に永久接合される。凹凸部36及びその永久接合は、例えば図7の両側と図8の中央側とに顕著に現れる。また、凹凸部36の凸部の永久接合される領域を、図10の下段の図において、斜線を施して表す。
この複数の凹凸部36同士の凸部での永久接合により、第2流体流路R2において、全体の強度を確保することができる。また、第2流体流路R2において、複数の凹凸部36同士をその凸部で相互に接触させることにより、隣接するプレート20a及び10bの間隔を正確に保つことができる。
複数の凹凸部36の高さ(深さ)は、図6、図7及び図8に示すように、第1の仕切り部35(35a及び35b)の高さよりも、低く(浅く)される。即ち、第1流体流路R1を構成する2枚のプレートの間隔を、第1の仕切り部35以外の領域において、十分に広くすることができる。また、第2流体流路R2を構成する2枚のプレートの間隔を、第1の仕切り部35の領域において、十分に広くすることができる。
なお、図7及び図8に示すように、隣接するプレート2同士は、その周縁部において、相互に永久接合される。例えば、プレート10aは、その両端の折り曲げ部(周縁部)において、ロウ材40aにより、プレート20aと永久接合される。これにより、隣接するプレート2の間から、流体が外部に漏れないようにされる。このように、本発明によれば、周縁部に永久接合のための鍔部を設ける必要が無い。従って、本発明のプレート式熱交換器は、鍔部を備えるプレート式熱交換器と比較して、簡易な製造方法により製造することができる。
このように、プレート式熱交換器1は、図1(B)、図6、図7及び図8に示すように、積層された複数のプレート2の両端の流路が第2流体流路R2とされる。この場合、図6、図7及び図8に示すように、第2流体流路R2において、複数の凹凸部36が接合される。換言すれば、隣接するプレート2の間において、双方の凸条と凸条が斜めに交差して、当該交差する点の各々で相互に永久接合される。この結果、第2流体流路R2においては、隣接するプレート2が、図6、図7及び図8に示すように、多数の点で永久接合される。これにより、プレート式熱交換器1の両端ひいては全体の強度を確保することができる。
この結果、第1流体流路R1に第1流体の大きな圧力が作用した場合でも、永久接合された2枚のプレート2(即ち、第2流体流路R2)で圧力を受けることができる。
図9は、プレート10aとプレート20aとの永久接合(及びその間の第1流体流路R1)を示す。図10は、プレート20aとプレート10bの間の永久接合(及びその間の第2流体流路R2)を示す。
図9に示すように、第2流体流入口31の周囲において、プレート10aとプレート20aとが相互に密着させられ、永久接合される。第2流体流出口32についても、図示しないが、同様とされる。これにより、プレート10a及びプレート20aの間において、第2流体流入口31及び第2流体流出口32は、プレート10aとプレート20aとが形成する第1流体流路R1と完全に分離される。この結果、プレート10a及びプレート20aの間において、第2流体が第1流体と混合することは無い。
また、図10に示すように、第1流体流出口34の周囲において、プレート20aとプレート10bとが相互に密着させられ、永久接合される。第1流体流入口33についても、図示しないが、同様とされる。これにより、プレート20a及びプレート10bの間において、第1流体流入口33及び第1流体流出口34は、プレート20aとプレート10bとが形成する第2流体流路R2と完全に分離される。この結果、プレート20a及びプレート10bの間において、第1流体が第2流体と混合することは無い。
なお、図1(B)に示すように、積層された複数のプレート2の両端の外側には、カバープレート3及び4が積層され、プレート2と永久接合される。後部のカバープレート3には開口は設けられない。前部のカバープレート4には、4個の開口が設けられる。図1(A)及び図1(B)に示すように、第2流体流入口31に対応する開口にはノズル(又はコネクション)51が、第2流体流出口32に対応する開口にはノズル52が、第1流体流入口33に対応する開口にはノズル53が、第1流体流出口34に対応する開口にはノズル54が、各々、取り付けられる。
次に、本発明のプレート式熱交換器1における流体の流れについて説明する。
第1流体流路R1において、以上のような構造により、その内部を流れる第1流体の流路は、第1流体流入口33から流入して、1個目の永久接合された仕切り部35bに沿うように方向を変えて、2個目の永久接合された仕切り部35aに達し、これに沿うように方向を変えて、これにより均等な2つの流れに分流されて、プレート10a及び20aの両端(第1の連通部)に達する。仕切り部35a及び35bの数は、第1流体流路R1において、上流側から順に数えるものとする。以下、当該流体は、同様にして流れの方向を変えて、3個目の仕切り部35b、プレート10a及び20aの中央(第2の連通部)、4個目の仕切り部35a、プレート10a及び20aの両端(第1の連通部)、5個目の仕切り部35b、プレート10a及び20aの中央(第2の連通部)、6個目の仕切り部35a、プレート10a及び20aの両端(第1の連通部)の順に流れる。第2の連通部において、上流において均等に分流された2つの流れが合流する。この時、その地点までの2つの流れの流路の長さが等しい結果、両者の間に温度差が無いので、熱交換の性能を損なうことが無い。更に、当該伝熱部30の終端部及び7個目の仕切り部35bに沿うように方向を変えて、第1流体流出口34に達し、ここから流出する。
従って、汚れ等を含む可能性のある流体が流通する第1流体流路R1において、第1流体の流れは、仕切り部35a及び35bに平行な流れとされ、また、プレート10a及び20aの両端に平行な流れとされる。これに加えて、第1流体流路R1において、複数の凹凸部36は、隣接するプレートの凸部と接触しないように形成される。従って、第1流体流路R1には、澱みが発生する箇所が存在せず、また、繊維状の異物等が引っ掛かる箇所も存在しない。これにより、第1流体に汚れ等が混入していても、これらを第1流体流路R1の内部に蓄積することなく、これから排出することができる。また、第1流体流路R1の内部を洗浄した場合に、澱みが発生しないので、内部をほぼ完全に洗浄することができる。また、第1流体流路R1の内部に澱みが発生しないので、第1流体を0℃近傍又は0℃以下に冷却する場合であっても、第1流体に凍結が生じることを防止することができる。
これに加えて、第1流体流路R1において、その内部を流れる流体は、その流路の途中に存在する複数の凹凸部36を横切ることになる。これにより、当該流体は、いわゆるショートパスを形成することなく、適度の乱流を生じる。この結果、伝熱部30において、効率良く熱交換を行うことができる。
一方、第2流体流路R2において、以上のような構造により、その内部を流れる第2流体の流路は、第2流体流入口31から流入して、ほぼ当該プレート20a及び10bの両端と中央とを交互に流通して、当該対角線上に存在する第2流体流出口32に達し、ここから流出する。
この流路において、第2流体は、複数の凹凸部36の凸部が相互に永久接合された部分に当接して、その左右を分岐して通過する。しかし、第2流体は、前述のように、清浄な流体であるので、当該永久接合の部分に当っても何ら支障は無い。
以上のように、本発明のプレート式熱交換器においては、第1流体はプレート間を線対称の2本の蛇行流を形成しながら流れ、一方、第2流体はプレート間を蛇行せずに流れる。この時、第1流体と第2流体の流れは、基本的には斜めに交差する流れ(斜交流)となり、部分的には直交流となる箇所が存在する。即ち、第1流体と第2流体の流れが並行流となる部分は、全く存在しない。
これに対して、冷凍装置用の蒸発器、凝縮器用のプレート式熱交換器(以下、凝縮器用のプレート式熱交換器)においては、例えば、第1流体及び第2流体が双方共にプレート間を蛇行しながら流れ、かつ、第1流体と第2流体の流れが並行流となる形式のものがある。しかし、このような形式のプレート式熱交換器は、熱交換の効率が大きく低下するので、本発明のプレート式熱交換器が用いられる家庭用、風呂用等のプレート式熱交換器では、以下のような理由で、事実上、採用できない。
熱交換器における各要素の関係は、Q=K・ΔT・Aで表される。ここで、Q:交換熱量、K:熱通過率、ΔT:第1流体と第2流体の温度差、A:伝熱面積である。高効率な熱交換器は、交換熱量Qの値を確保しながら、伝熱面積Aを小さくすることにより、小型化を図る。
図11は、プレートの熱交換の温度条件の説明図であり、特に、図11(A)は、第1流体と第2流体が対向流の場合の温度条件の説明図であり、図11(B)は、第1流体と第2流体が並行流の場合の温度条件の説明図である。
例えば、第2流体を高温側、第1流体を低温側として、第1流体と第2流体とが対向流である場合(以下、対向流の場合)においては、図11(A)に示すとおりである。ここで、T1:第2流体入口温度、T2:第2流体出口温度、T3:第1流体出口温度、T4:第1流体入口温度である。この場合、T3>T2の温度条件にての運転(使用)は可能であり、実際にそのような条件で使用されることも多い。
一方、第2流体を高温側、第1流体を低温側として、第1流体と第2流体とが並行流である場合(以下、並行流の場合)においては、図11(B)に示すとおりである。即ち、T3>T2の温度条件にての運転は不可能であり、従って、並行流の場合は、大きな熱交換の効率低下となる。
また、T3<T2の条件での運転であったとしても、対向流の場合、第1流体と第2流体の温度差ΔTは、ΔT=((T1−T3)―(T2−T4))/(LN(T1−T3)/(T2−T4))で表される。一方、並行流の場合、第1流体と第2流体の温度差ΔTは、ΔT=((T1−T4)―(T2−T3))/(LN(T1−T4)/(T2−T3))で表される。これらの対比からから判るように、並行流の場合には、第1流体と第2流体の温度差ΔTが小さくなり、熱交換の効率低下となる。
以上に加えて、凝縮器用のプレート式熱交換器においては、熱交換の媒体は冷媒を対象としており、かつ、潜熱変化を前提としている。これは、以下の理由による。即ち、例えば第1流体側が冷媒とすると、第1流体入口温度T4と第1流体出口温度T3の差は小さく、対向流と並行流における第1流体と第2流体の温度差ΔTの差も小さくなる。このため、熱交換の効率低下は顕著にならない。
しかし、本発明のプレート式熱交換器が用いられる家庭用、風呂用等のプレート式熱交換器のように、水と水との熱交換を行うプレート式熱交換器においては、顕熱変化を前提とする。このため、第1流体及び第2流体が、双方とも、その入口温度及び出口温度が大きく変化する。従って、水と水との熱交換を行う場合においては、たとえ部分的とはいえども、プレート2のほぼ全領域に渡って並行流が存在すると、前述のように第1流体と第2流体の温度差ΔTが小さくなるので、結果的に熱交換の効率低下が大きくなってしまう。
これに対して、本発明のプレート式熱交換器においては、前述したように、第1流体と第2流体の流れが並行流となる部分は全く存在しない。従って、第1流体と第2流体の温度差ΔTについて、前記対抗流に近い効果を得ることができる。この結果、第1流体と第2流体の温度差ΔTは大きいままで維持され、この結果、熱交換の効率が低下することは無い。
なお、プレートの幅が小さい場合には、第1の仕切り部35aがプレートの中央から両端に延びる長さ及び第2の仕切り部35bがプレートの両端から中央に延びる長さは、ごく短いものであっても良い。
(第2の実施態様)
図12は、図5に対応するプレートの他の実施例におけるB−B切断線に沿う部分断面図であり、図13は、当該プレートのC−C切断線に沿う部分断面図である。なお、図5に対応する当該プレートのA−A切断線に沿う部分断面図は図示省略する。
第1の仕切り部35a及び第2の仕切り部35bは、図12及び図13に示すように、同一の位置において、第1流体流路R1に膨出し、かつ、接触するように形成される。その上で、例えば、プレート10aの第1の仕切り部35aは、図12及び図13に示すように、第1流体流路R1において、隣接するプレート20aの第2の仕切り部35bと、ロウ材40aにより、相互に永久接合される。
プレート20aの凹凸部36は、その凸部において、第2流体流路R2において接触させられた隣接するプレート10bの凹凸部36の凸部と、ロウ材40bにより、相互に永久接合される。凹凸部36及びその永久接合は、例えば図12の両側と図13の中央側とに顕著に現れる。
プレート20aの凹凸部36は、その凸部において、更に、第1流体流路R1において接触させられた隣接するプレート10aの凹凸部36の凸部と、ロウ材40aにより、相互に永久接合される。凹凸部36及びその永久接合は、例えば図12の両側と図13の中央側とに顕著に現れる。
複数の凹凸部36の高さが、図12及び図13に示すように、第1の仕切り部35a及び第2の仕切り部35bの高さと等しくされる。即ち、隣接するプレート2が、図12及び図13に示すように、多数の点で永久接合される。これにより、プレート式熱交換器1の全体の強度を確保することができる。
なお、図12及び図13に示すように、隣接するプレート2同士は、その周縁部において、ロウ材40a又は40bにより、相互に永久接合される。これにより、隣接するプレート2の間から、流体が外部に漏れないようにされる。
(第3の実施態様)
本発明のプレート式熱交換器1におけるプレートの構造の他の一例においては、複数の仕切り部35は図1の例と同様に設け、複数の凹凸部36として、各々が独立した複数の凹部(陥没部)又は複数の凸部(突出部)を形成するようにしても良い。凹部又は凸部(いわゆるディンプル形状)は、例えば円錐状又は半球状とされる。即ち、凹凸部36の形状は、直線状に限定されず、円錐状や半球状等の種々の形状であって良い。このような凹凸部36によっても、流体は、いわゆるショートパスを形成することなく、適度の乱流を生じる。この結果、伝熱部30において、効率良く熱交換を行うことができる。
(第4の実施態様)
図14は、本発明のプレート式熱交換器1におけるプレートの構造の更に他の一例を示す斜視図である。図14は、プレート2(20a)の拡大斜視図であり、図4に対応する図である。
図14において、第2の仕切り部35bの幅が、プレート20aの一端及び他端(両端)側において、プレート20aの中央側より広くなるように形成される(この点は、図4及び図5においても同じである)。
図14はプレート20aのみを示す。しかし、前述したように、プレート10aとプレート10b、プレート20aとプレート20bは、所定の関係を満たすような同一の形状を備える。従って、他のプレート20b、プレート10a及びプレート10bにおいても、第1及び第2の仕切り部35a及び35bの幅はプレート20aと同様とされる。
第1流体は、第2の仕切り部35bの一端及び他端において、180°向きを変えることになる。このため、第2の仕切り部35bの一端及び他端においては、第1流体の流れが澱みやすい。そこで、第2の仕切り部35bの根元(例えば、プレート20aの一端又は他端に接している側)の幅が、先端部(例えば、プレート20aの一端又は他端に接していない側、根元の反対側)の幅より広くなるように形成される。これにより、当該部分に第1流体が流れない構造とすることができ、第1流体の流れが澱むことを解消することができ、これにより、不純物の体積を抑制することができる。
第1流体は、特に、第1流体流入口33に対向する当該部分及び第1流体流出口34に対向する当該部分においては、更に、その流れが澱みやすい。そこで、特に、図14においては、第1流体流入口33及び第1流体流出口34に対向する第2の仕切り部35bの根元の幅が、他の第2の仕切り部35bの根元の幅よりも広くなるように形成される。これにより、第1流体流路R1の入口近傍及び出口近傍において、第1流体の流れが澱むことを解消することができる。
なお、図14においては、各々1個の第1流体流入口33及び第1流体流出口34に対向する第2の仕切り部35bの根元の幅が、他の第2の仕切り部35bの根元の幅よりも広くされるが、全ての第2の仕切り部35bの根元を、図14に示すより広い同様の構造としても良い。
(第5の実施態様)
図15は、本発明のプレート式熱交換器1におけるプレートの構造の一例を示す平面図であり、図3に示すプレートの拡大斜視図に対応する図である。特に、図15(A)は、仕切り部35の間隔と、連通部の長さとを示す図であり、図15(B)は、図15(A)に対応するプレートにおける第1流体の流れの説明図である。
ここで、図15(A)及び図15(B)において、上流側は、プレート10a及び20aの長手方向から見て第1流体流入口33側であり、下流側は、プレート10a及び20aの長手方向から見て第1流体流出口34側であるものとする。なお、後述する図16及び図17においても同様とする。なお、以下では、第1の仕切り部35aは、仕切り部35aと記し、第2の仕切り部35bは、仕切り部35bと記す。
複数の仕切り部35aは、図15(A)に示すように、プレート10a(及び20a)の伝熱部に、プレート10aの中央からプレート10aの両端の方向に延びる。仕切り部35aは、プレート10aの中央において第1流体流路R1の上流側と下流側とを区画し、かつ、プレート10aの両端に設けられた第1の連通部Sにおいて当該区画を連通させる。第1の連通部Sの長さが、隣接する仕切り部35aと仕切り部35bとの間隔mに等しくされる。
なお、隣接する仕切り部35aと仕切り部35bとの間隔mは、図15に示すように、プレート10aの長手方向における寸法である。また、第1の連通部Sの長さ及びその他の後述する連通部の長さは、図15に示すように、プレート10aの短手方向における寸法である。以上のことは、図16及び図17においても同様である。
複数の仕切り部35bは、図15(A)に示すように、プレート10aの両端からプレート10aの中央の方向に延びる。仕切り部35bは、プレート10aの両端において第1流体流路R1の上流側と下流側とを区画し、かつ、プレート10aの中央に設けられた第2の連通部tにおいて当該区画を連通させる。第2の連通部tの長さが、隣接する仕切り部35aと仕切り部35bとの間隔mの2倍とされる。
以下、図15(B)を参照しながら、図15(A)に示すプレート10a及び20aの第1流体流路R1における流体の動作について説明する。
第1流体は、上流側の第1流体流入口33から流入し、第1流体流入口33に対向する仕切り部35b(1番目とする)に沿って流れの方向を変える。当該流体は、更に、1番目の仕切り部35bと間隔m離れた2番目の仕切り部35aに沿って流れの方向を変えて、プレート10a及び20aの両端に達する。当該流体において、第1の蛇行流は、一端側にある第1の連通部Sに沿って流れの方向を変え、第2の蛇行流は、他端側にある第1の連通部Sに沿って流れの方向を変える。従って、当該流体は、第1流体流路R1において少なくとも2本の蛇行流を有する。なお、上流側から1番目の仕切り部35b、2番目の仕切り部35a等と順番を示し、他の仕切り部35a及び35bについても同様とする。また、後述する図16及び図17においても同様である。
次に、当該流体は、2番目の仕切り部35aと間隔m離れた3番目の仕切り部35bに沿って流れの方向を変えて、プレート10a及び20aの中央に達し、第2の連通部tに沿って流れの方向を変える。当該流体は、以下、同様にしてプレート10a及び20aの両端と中央とを順に流れの方向を変えて、更に、当該伝熱部30の終端部及び第1流体流出口34に対向する7番目の仕切り部35bに沿うように方向を変えて、下流側の第1流体流出口34に達し、ここから流出する。
この例のプレートの構造によれば、図15(B)に示すように、第1流体流路R1に2本以上の蛇行流を構成することができるため、流路断面積を小さくすることができる。また、第2の連通部tの長さが隣接する仕切り部35aと仕切り部35bとの間隔mの2倍であるため、第1の連通部Sにおいて流速が大きくなりすぎることによる圧力損失の増大を防止することができる。さらに、第1の連通部Sが両端にあるため、第2の連通部tにおいて流速が小さくなりすぎることによる性能低下を防止することができる。
(第6の実施態様)
図16は、本発明のプレート式熱交換器1におけるプレートの構造の他の一例を示す平面図である。特に、図16(A)は、仕切り部35の間隔と、連通部の長さとを示す図であり、図16(B)は、図16(A)に対応するプレートにおける第1流体の流れの説明図である。
複数の仕切り部35aが、図16(A)に示すように、更に、プレート10aの中央に第1流体流路R1の上流側と下流側との区画を連通する中央連通部U、Wを備えるように形成される。仕切り部35aにおいて、第1の連通部Sの長さが、隣接する仕切り部35aと仕切り部35bとの間隔mに等しい。
プレート10a(及び20a)の伝熱部における第1流体流路R1の最も上流側と最も下流側とに位置する仕切り部35aにおいて、中央連通部Uの長さが、隣接する仕切り部35aと仕切り部35bとの間隔mに等しいか又はそれより小さい。一方、プレート10aのこれ以外の仕切り部35aにおいて、中央連通部Wの長さが、隣接する仕切り部35aと仕切り部35bとの間隔mの2倍とされる。
複数の仕切り部35bが、図16(A)に示すように、更に、第2の連通部Vにプレート10aの中央において第1流体流路R1の上流側と下流側とを区画する中央仕切り部35b’を備えるように形成される。仕切り部35bにおいて、2つの第2の連通部Vの長さが、各々、隣接する仕切り部35aと仕切り部35bとの間隔mの2倍である。
以下、図16(B)を参照しながら、図16(A)に示すプレート10a及び20aの第1流体流路R1における流体の動作について説明する。
第1流体は、上流側の第1流体流入口33から流入し、第1流体流入口33に対向する1番目の仕切り部35bに沿って流れの方向を変える。当該流体は、更に、1番目の仕切り部35bと間隔m離れた2番目の仕切り部35aに沿って流れの方向を変えて、プレート10a及び20aの中央に達し、当該流体の第1の蛇行流は、中央連通部Uに沿って流れの方向を変える。更に、当該流体の第2及び第3の蛇行流は、2番目の仕切り部35aに沿って流れの方向を変えて、プレート10a及び20aの両端に達し、各々、第1の連通部Sに沿って流れの方向を変える。従って、当該流体は、第1流体流路R1において少なくとも3本の蛇行流を有する。
次に、当該流体の第1乃至第3の蛇行流は、各々、3番目の仕切り部35b及び中央仕切り部35b’に沿って流れの方向を変えて、プレート10a及び20aの中央に達し、第2の連通部Vに沿って流れの方向を変える。以下、同様にしてプレート10a及び20aの両端と中央とを順に流れの方向を変えて、更に、当該伝熱部30の終端部及び第1流体流出口34に対向する9番目の仕切り部35bに沿うように方向を変えて、下流側の第1流体流出口34に達し、ここから流出する。
なお、図16(A)に示すように、4番目及び6番目の仕切り部35aにおいては中央連通部Wであり、2番目及び8番目の仕切り部35aにおいては中央連通部Uである。また、図16(A)及び図16(B)の例では、中央連通部Uの長さは、中央連通部Wの長さよりも小さいものとする。
以上のように、この例によれば、図16(B)に示すように、第1流体流路R1に3本以上の蛇行流を構成することができる。このようにプレート内に複数の蛇行流を構成することにより、一つ一つの蛇行流の長さ(経路)を短く、つまりは適切な長さにすることができる。この結果、流速を低下させることなく、過度に圧力損失が大きくなることを防止することができる。また、本発明によれば、ショートパスを生じることもないので、性能低下することもない。
(第7の実施態様)
図17は、本発明のプレート式熱交換器1におけるプレートの構造の更に他の一例を示す平面図である。特に、図17(A)は、仕切り部35の間隔と、連通部の長さとを示す図であり、図17(B)は、図17(A)に対応するプレートにおける第1流体の流れの説明図である。
プレート10a(及び20a)の伝熱部における、隣接する仕切り部35aと仕切り部35bとの間隔m#1〜m#6が、図17(A)に示すように、各々、第1流体流路R1の上流側と下流側とで異なるように形成される。具体的には、例えば(間隔)m#1<m#2<m#3<m#4<m#5<m#6の大小関係とされる。
また、第1の連通部S#1〜S#3の長さが、図17(A)に示すように、各々、第1流体流路R1の上流側と下流側とで異なり、第2の連通部t#1及びt#2の長さが、図17(A)に示すように、各々、第1流体流路R1の上流側と下流側とで異なるように形成される。具体的には、例えばS#1(の長さ)<S#2<S#3、かつ、t#1(の長さ)<t#2の大小関係とされる。
以下、図17(B)を参照しながら、図17(A)に示すプレート10a及び20aの第1流体流路R1における流体の動作について説明する。
第1流体は、上流側の第1流体流入口33から流入し、第1流体流入口33に対向する1番目の仕切り部35bに沿って流れの方向を変える。当該流体は、更に、1番目の仕切り部35bと間隔m#1離れた2番目の仕切り部35aに沿って流れの方向を変えて、プレート10a及び20aの両端に達し、第1の連通部S#1に沿って流れの方向を変える。
次に、当該流体は、2番目の仕切り部35aと間隔m#2離れた3番目の仕切り部35bに沿って流れの方向を変えて、プレート10a及び20aの中央に達し、第2の連通部t#1に沿って流れの方向を変える。以下、同様にしてプレート10a及び20aの両端と中央とを順に(m#3〜m#6の間)流れの方向を変えて、更に、当該伝熱部30の終端部及び第1流体流出口34に対向する7番目の仕切り部35bに沿うように方向を変えて、下流側の第1流体流出口34に達し、ここから流出する。
以上のような図17(A)に示す構造のプレートを、例えば蒸気圧縮冷凍サイクル用の蒸発器に用いたとする。この蒸発器に第1流体を冷媒として使用した場合、冷媒は上流側の第1流体流入口33から流入し、冷媒の気化が進むにつれて、つまりは下流側ほど第1の仕切り部35aと第2の仕切り部35bとの間隔を広くすることによって、断面積を広くすることができる。これにより、常に適正な流速を得ることが可能となり、伝熱性能を低下させることなく、圧力損失を低減することができる。なお、流体の流入口通路(第1流体流入口33)は、図17に示す下側に限定されるものではない。
なお、中央連通部及び中央仕切り部の数は1個に限られず、複数の中央連通部と複数の中央仕切り部とを備えるようにしても良い。
例えば、図16において、各々の仕切り部35aに設けられた中央連通部U及びWは1個設けられているが、その数は複数であっても良い。1又は複数の中央連通部U及びWは、プレート10aの長手方向の中心線に対して左右の対象性を保つように設けられる。従って、中央連通部U及びWの数は、奇数とされる。
また、各々の仕切り部35bに設けられた中央仕切り部35b’は1個設けられているが、その数は複数であっても良い。1又は複数の中央仕切り部35b’は、プレート10aの長手方向の中心線に対して左右の対象性を保つように設けられる。従って、中央仕切り部35b’の数は、奇数とされる。
また、図17に示す実施例のプレート10aの仕切り部35aについても、1又は複数の中央連通部Wを設けても良い。なお、この場合においても、前述したように、プレート10aの長手方向の中心線に対して左右の対象性を保つように設けられる。従って、中央連通部Wの数は、奇数とされる。さらに、この場合の各々の仕切り部35aに設けられる中央連通部Wの長さは、第2の連通部t#1及びt#2の長さとの関係と同様に、上流側から下流側に設けられるほど、長くされる関係であっても良い。
1 プレート式熱交換器
2 プレート
10a、20a、10b、20b プレート
30 伝熱部
31 第2流体流入口
32 第2流体流出口
33 第1流体流入口
34 第1流体流出口
35a 第1の仕切り部
35b 第2の仕切り部
36 凹凸部
40a、40b ロウ材

Claims (10)

  1. 複数のプレートを積層し、隣接する前記プレート同士がその周縁部で永久接合されてなり、隣接する前記プレートの間に第1流体の流れる第1流体流路及び第2流体の流れる第2流体流路を交互に形成し、前記第1流体と前記第2流体とがその間に存在する前記プレートの伝熱部を介して熱交換を行うプレート式熱交換器において、
    前記第1流体流路を挟んで対抗するプレートの一方又は双方の伝熱部に、前記プレートの中央から前記プレートの両端の方向に延びて、前記プレートの中央において前記第1流体流路の上流側と下流側とを区画し、かつ、前記プレートの両端に設けられた第1の連通部において当該区画を連通させるように形成された第1の仕切り部と、
    前記第1の仕切り部が設けられたプレートの伝熱部に、前記第1の仕切り部と交互に形成された第2の仕切り部であって、前記プレートの両端から前記プレートの中央の方向に延びて、前記プレートの両端において前記第1流体流路の上流側と下流側とを区画し、かつ、前記プレートの中央に設けられた第2の連通部において当該区画を連通させるように形成された第2の仕切り部とを備え、
    前記第1の仕切り部及び第2の仕切り部が、各々、当該プレートを前記第1流体流路に膨出させることにより形成され、
    前記第1の仕切り部及び第2の仕切り部が、各々、前記第1流体流路を挟んで対向するプレートと永久接合され、
    前記プレートの伝熱部における前記第1の仕切り部と第2の仕切り部との間隔が、前記第1流体流路の上流側と下流側とで異なる
    ことを特徴とするプレート式熱交換器。
  2. 前記プレートの伝熱部における前記第1の仕切り部と第2の仕切り部との間隔が、前記第1流体流路の上流側よりも下流側が小さくされる
    ことを特徴とする請求項1に記載のプレート式熱交換器。
  3. 前記第1の仕切り部が、更に、前記プレートの中央に前記第1流体流路の上流側と下流側との区画を連通する中央連通部を備えるように形成され、
    前記第2の仕切り部が、更に、前記第2の連通部に前記プレートの中央において前記第1流体流路の上流側と下流側とを区画する中央仕切り部を備えるように形成される
    ことを特徴とする請求項1に記載のプレート式熱交換器。
  4. 前記プレートの伝熱部における前記第1流体流路の最も上流側と最も下流側とに位置する前記第1の仕切り部において、前記中央連通部の長さが、隣接する前記第1の仕切り部と第2の仕切り部との間隔に等しいか又はそれより小さい
    ことを特徴とする請求項に記載のプレート式熱交換器。
  5. 前記第1の連通部の長さが、隣接する前記第1の仕切り部と第2の仕切り部との間隔に等しく、かつ、前記第2の連通部の長さが、隣接する前記第1の仕切り部と第2の仕切り部との間隔の2倍である
    ことを特徴とする請求項1に記載のプレート式熱交換器。
  6. 前記第2の仕切り部の幅が、前記プレートの両端側において広くなるように形成される
    ことを特徴とする請求項1に記載のプレート式熱交換器。
  7. 前記プレートの伝熱部における前記第1の仕切り部及び第2の仕切り部以外の領域に形成された複数の凹凸部であって、前記第2流体流路において隣接する前記プレートの凸部と接触するように形成された複数の凹凸部とを備え、前記複数の凹凸部が、各々、その凸部において、前記第2流体流路において接触させられた隣接する前記プレートの凸部と、相互に永久接合される
    ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のプレート式熱交換器。
  8. 前記複数の凹凸部の高さが、前記第1の仕切り部及び第2の仕切り部の高さより低い
    ことを特徴とする請求項7に記載のプレート式熱交換器。
  9. 前記複数の凹凸部が、前記第1流体流路において隣接する前記プレートの凸部と接触しないように形成される
    ことを特徴とする請求項に記載のプレート式熱交換器。
  10. 前記積層された複数のプレートにより交互に形成される前記第1及び第2流体流路において、その両端の流路が前記第2流体流路で構成される
    ことを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載のプレート式熱交換器。
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