JP6281422B2 - 積層型熱交換器 - Google Patents

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本発明は、冷凍サイクルの冷媒と熱媒体とを熱交換する積層型熱交換器に関する。
従来、特許文献1には、高温流体と低温流体とを熱交換させる積層型熱交換器が記載されている。この従来技術では、複数の略平板状の伝熱プレートを、間隔をおいて重ね合わせることにより、伝熱プレート間に高温流体流路と低温流体流路とを交互に形成している。
さらに、この従来技術では、伝熱プレートに凹凸形状を設定するとともに、隣り合う伝熱プレートの凹凸同士をろう付け接合している。これにより、凹凸形状部分によって伝熱面積を増大させて、高温流体と低温流体との間の熱交換を促進することができる。
特許5194011号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の積層型熱交換器では、高温流体流路および低温流体流路の流路形状は凹凸形状部分によって規定されるため、高温流体流路および低温流体流路の流路形状が同一になる。このため、高温流体および低温流体の物性に応じて、任意に伝熱面積や流路断面積等を設定し、伝熱特性および圧力損失特性を最適化することが困難となる。
本発明は上記点に鑑みて、冷凍サイクルの冷媒と熱媒体とを熱交換する積層型熱交換器において、熱交換性能を向上させることを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、冷凍サイクルの冷媒と熱媒体とを熱交換させる熱交換部(12)を備え熱交換部(12)は、複数の板状部材(11)が互いに積層されて接合されることによって形成されており、複数の板状部材(11)同士の間には、冷媒が流れる複数の冷媒流路(121)、および熱媒体が流れる複数の熱媒体流路(122)が形成され、複数の冷媒流路(121)および複数の熱媒体流路(122)は、複数の板状部材(11)の積層方向に並んで配置されており、複数の冷媒流路(121)は、第1冷媒流路(121A)、および、第1冷媒流路(121A)を流れる冷媒よりも乾き度の低い冷媒が流れる第2冷媒流路(121B)を有しており、第1冷媒流路(121A)内には、冷媒と接触する第1壁部(41)が設けられており、第2冷媒流路(121B)内には、冷媒と接触する第2壁部(42)が設けられており、板状部材(11)の積層方向から見た第1冷媒流路(121A)の断面において、冷媒の流れ方向と第1壁部(41)の長手方向とが成す、0°以上、90°以下の角度を、第1傾斜角度とし、板状部材(11)の積層方向から見た第2冷媒流路(121B)の断面において、冷媒の流れ方向と第2壁部(42)の長手方向とが成す、0°以上、90°以下の角度を、第2傾斜角度としたとき、第2傾斜角度は、第1傾斜角度よりも小さく、熱交換部(12)は、冷媒の流れと熱媒体の流れとが互いに反対方向になるように構成されており、熱交換部(12)は、複数の冷媒流路(121)に対して冷媒の分配および集合を行う冷媒用第1タンク空間(13)および冷媒用第2タンク空間(14)と、複数の熱媒体流路(122)に対して熱媒体の分配および集合を行う熱媒体用第1タンク空間(15)および熱媒体用第2タンク空間(16)とを有しており、板状部材(11)は、矩形状であり、板状部材(11)の四隅のうち対角線上にある2つの隅部に、冷媒用第1タンク空間(13)および冷媒用第2タンク空間(14)が設けられており、残りの2つの隅部に熱媒体用第1タンク空間(15)および熱媒体用第2タンク空間(16)が設けられており、第1壁部(41)は、複数の板状部材(11)の積層方向から見た断面において、冷媒の流れ方向と直交する方向に延びており、第2壁部(42)は、複数の板状部材(11)の積層方向から見た断面において、冷媒の流れ方向と平行な方向に延びていることを特徴としている。
これによれば、第2傾斜角度を第1傾斜角度よりも小さくすることで、乾き度の高い冷媒が流れる第1冷媒流路(121A)においては、第1壁部(41)に冷媒が衝突して第1冷媒流路(121A)内に冷媒が拡散される。このため、第1冷媒流路(121A)において冷媒と熱媒体との熱交換を促進させることができる。一方、乾き度の低い冷媒が流れる第2冷媒流路(121B)においては、第2壁部(42)による前縁効果を得つつ、冷媒の圧力損失を第1冷媒流路(121A)よりも低減することができる。
このように第1冷媒流路(121A)と第2冷媒流路(121B)との構成を異ならせることで、第1冷媒流路(121A)および第2冷媒流路(121B)を、冷媒の状態に対して最適化することができる。これにより、熱交換器全体として熱交換性能を向上させることが可能となる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
第1実施形態に係る熱交換器を示す平面図である。 図1のII方向から見た矢視図である。 図2のIII−III断面図である。 図3のIV部拡大図である 第1実施形態における上流側冷媒流路のインナーフィンを示す斜視図である。 第1実施形態における下流側冷媒流路のインナーフィンを示す斜視図である。 第1実施形態における板積層方向から見た上流側冷媒流路を示す拡大断面図である。 第1実施形態における板積層方向から見た下流側冷媒流路を示す拡大断面図である。 第2実施形態における熱交換部の要部を示す分解斜視図である。 第2実施形態における板積層方向から見た上流側冷媒流路を示す拡大平面図である。 第2実施形態における板積層方向から見た下流側冷媒流路を示す拡大平面図である。 第3実施形態における熱交換部の要部を示す拡大断面図である。 第3実施形態における熱交換部の要部を示す拡大斜視図である。 図13のXIV方向から見た模式的な矢視図である。
以下、本発明の実施形態について図1〜図8に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について図に基づいて説明する。第1実施形態に係る熱交換器10は、車両用空調装置の冷凍サイクルを構成している。本実施形態の熱交換器10は、冷凍サイクルの高圧側冷媒と冷却水(熱媒体)とを熱交換して高圧側冷媒を凝縮させる凝縮器である。
冷却水としては、例えば、少なくともエチレングリコール、ジメチルポリシロキサンもしくはナノ流体を含む液体、または不凍液体等を用いることができる。本実施形態では、冷却水として、エチレングリコール系の不凍液(LLC)が用いられている。
図1に示すように、熱交換器10は、多数の板状部材11が積層されて接合されることによって一体的に形成されている。以下では、板状部材11の積層方向(図1の例では上下方向)を板積層方向という。また、板積層方向の一端側(図1の例では上端側)を板積層方向一端側という。また、板積層方向の他端側(図1の例では下端側)を板積層方向他端側という。
板状部材11は細長の略矩形状の板材である。板状部材11の具体的材質としては、例えば、アルミニウム芯材にろう材をクラッドしたクラッド材が用いられる。
略矩形状の板状部材11の外周縁部には、略板積層方向(換言すれば、板状部材11の板面と略直交する方向)に突出する張出部111が形成されている。多数の板状部材11は、互いに積層された状態で張出部111同士がろう付けにより接合されている。
多数の板状部材11は、張出部111の突出先端が互いに同じ側(図1の例では略下方側)を向くように配置されている。
多数の板状部材11は、熱交換部12、冷媒用第1タンク空間13、冷媒用第2タンク空間14、冷却水用第1タンク空間15および冷却水用第2タンク空間16を形成している。熱交換部12は、複数の冷媒流路121および複数の冷却水流路122で構成されている。
複数の冷媒流路121および複数の冷却水流路122は、多数枚の板状部材11同士の間に形成されている。冷媒流路121および冷却水流路122の長手方向は、板状部材11の長手方向と一致している。
冷媒流路121および冷却水流路122は板積層方向に1本ずつ交互に積層配置(並列配置)されている。板状部材11は、冷媒流路121と冷却水流路122とを仕切る隔壁の役割を果たしている。冷媒流路121を流れる冷媒と、冷却水流路122を流れる冷却水との熱交換は、板状部材11を介して行われる。
冷媒用第1タンク空間13および冷却水用第1タンク空間15は、熱交換部12に対して、冷媒流路121および冷却水流路122の一方側(図1の例では左 方側)に配置されている。冷媒用第2タンク空間14および冷却水用第2タンク空間16は、熱交換部12に対して、冷媒流路121および冷却水流路122の 他方側(図1の例では右方側)に配置されている。
冷媒用第1タンク空間13および冷媒用第2タンク空間14は、複数の冷媒流路121に対して冷媒の分配および集合を行う。冷却水用第1タンク空間15および冷却水用第2タンク空間16は、複数の冷却水流路122に対して冷却水の分配および集合を行う。
図2に示すように、冷媒用第1タンク空間13、冷媒用第2タンク空間14、冷却水用第1タンク空間15および冷却水用第2タンク空間16は、板状部材11の四隅(図2の例では上下左右の四隅)に形成された連通孔によって構成されている。本実施形態では、略矩形状の板状部材11の四隅のうち対角線上にある2つの隅部に、冷媒用第1タンク空間13および冷媒用第2タンク空間14が設けられており、残りの2つの隅部に冷却水用第1タンク空間15および冷却水用第2タンク空間16が設けられている。
図1に示すように、熱交換部12を構成する多数枚の板状部材11のうち最も板積層方向一端側に位置する第1最端板状部材11Aには、第1ジョイント21および第1冷却水パイプ22が取り付けられている。第1ジョイント21は、冷媒配管を接合するための部材であり、熱交換器10の冷媒入口101を形成している。第1冷却水パイプ22は、熱交換器10の冷却水出口102を形成している。
熱交換部12を構成する多数枚の板状部材11のうち最も板積層方向他端側に位置する第2最端板状部材11Bには、第2ジョイント23および第2冷却水パイプ24が取り付けられている。第2ジョイント23は、冷媒配管を接合するための部材であり、熱交換器10の冷媒出口103を形成している。第2冷却水パイプ24は、熱交換器10の冷却水入口104を形成している。
冷媒入口101および冷媒出口103は冷媒用第1タンク空間13に連通している。冷却水出口102および冷却水入口104は冷却水用第1タンク空間15に連通している。
図3および図4に示すように、本実施形態では、熱交換部12を構成する多数枚の板状部材11は、当該板状部材11の四隅に板積層方向の一端側または他端側に向かって突出する略円筒状の突出部11fを有している。この突出部11fにより、冷媒用第1タンク空間13、冷媒用第2タンク空間14、冷却水用第1タンク空間15および冷却水用第2タンク空間16が、それぞれ形成されている。
図4に示すように、多数枚の板状部材11のうちの1つには、冷媒用第1タンク空間13を構成する突出部11fを閉塞する閉塞部11gが設けられている。以下、閉塞部11gが設けられた板状部材11を、閉塞用板状部材11Cという。本実施形態では、閉塞用板状部材11Cは、板積層方向の中央部よりも他端側、すなわち冷媒出口103に近い側に位置している。
閉塞用板状部材11Cに閉塞部11gを設けることにより、冷媒用第1タンク空間13は、板積層方向に2つの空間に仕切られている。なお、閉塞部11gは、突出部11f、すなわち閉塞用板状部材11Cと一体に形成されている。
ここで、熱交換部12を構成する複数の冷媒流路121のうち、閉塞部11gよりも冷媒流れ上流側に配置される冷媒流路を上流側冷媒流路(第1冷媒流路)121Aという。また、熱交換部12を構成する複数の冷媒流路121のうち、閉塞部11gよりも冷媒流れ下流側に配置される冷媒流路を下流側冷媒流路(第2冷媒流路)121Bという。
図1および図3に示すように、熱交換部12は、複数の上流側冷媒流路121Aを有して構成される第1熱交換部12A、および、複数の下流側冷媒流路121Bを有して構成される第2熱交換部12Bを備えている。また、熱交換部12は、上流側冷媒流路121Aからの冷媒が、下流側冷媒流路121Bへ導かれるように構成されている。このため、下流側冷媒流路121Bを流れる冷媒は、上流側冷媒流路121Aを流れる冷媒よりも乾き度が低くなっている。
本実施形態では、閉塞用板状部材11Cは、板積層方向の中央部よりも冷媒出口103に近い側に配置されているので、下流側冷媒流路121Bの数は、上流側冷媒流路121Aの数よりも少ない。
ここで、本実施形態の熱交換器10における冷媒の流れについて説明する。図1の実線矢印に示すように、冷媒入口101から流入した冷媒は、上流側冷媒流路121Aを、冷媒用第1タンク空間13側から冷媒用第2タンク空間14側へ向かって流れ、冷媒用第2タンク空間14へ流入する。冷媒用第2タンク空間14へ流入した冷媒は、下流側冷媒流路121Bを、冷媒用第2タンク空間14側から冷媒用第1タンク空間13側へ向かって流れて、冷媒出口103から流出する。
このように、熱交換器10は、 冷媒の流れが1回Uターンするように構成されている。すなわち、上流側冷媒流路121Aにおける冷媒の流れ向きと、下流側冷媒流路121Bにおける冷媒の流れ向きとが、反対になっている。なお、本実施形態の閉塞用板状部材11Cの閉塞部11gが、本発明のUターン部に相当している。
図示は省略しているが、同様に、閉塞用板状部材11Cでは、冷却水用第1タンク空間15を構成する突出部11fも閉塞されている。これにより、冷却水用第1タンク空間15は板積層方向に2つの空間に仕切られている。
ここで、本実施形態の熱交換器10における冷却水の流れについて説明する。図1の一点鎖線矢印に示すように、冷却水入口104から流入した冷却水は、板積層方向他端側の冷却水流路122を、冷却水用第1タンク空間15側から冷却水用第2タンク空間16側へ向かって流れ、冷却水用第2タンク空間16へ流入する。冷却水用第2タンク空間16へ流入した冷却水は、板積層方向一端側の冷却水流路122を、冷却水用第2タンク空間16側から冷却水用第1タンク空間15側へ向かって流れて、冷却水出口102から流出する。
このように、熱交換器10は、冷却水の流れが1回Uターンするように構成されている。また、熱交換器10は、冷媒の流れと冷却水の流れとが互いに反対方向(対向流)になるように構成されている。
板状部材11同士の間には、図5および図6に示すインナーフィン3が配置されている。インナーフィン3は、板状部材11同士の間に介在し、冷媒と熱媒体との間での熱交換を促進させる伝熱部材である。
本実施形態では、インナーフィン3としてオフセットフィンが用いられている。具体的には、インナーフィン3は、部分的に切り起こされた切り起こし部30が形成された板状の部材である。切り起こし部30は、冷媒および冷却水の流れ方向と平行な方向に多数個形成されている。切り起こし部30は、板積層方向から見た断面形状が、板積層方向と直交する方向に延びる略長方形状となるように形成されている。
冷媒および冷却水の流れ方向と平行な方向に隣り合う切り起こし部30同士は、互いにオフセットされている。多数個の切り起こし部30は、冷媒および冷却水の流れ方向と平行な方向に千鳥配置されている。
インナーフィン3は、隣り合う両方の板状部材11にろう付けにより接合されている。したがって、インナーフィン3は、隣り合う板状部材11同士を接合し、かつ冷媒流路121および冷却水流路122を板積層方向に横断する内部壁を構成している。
上流側冷媒流路121Aおよび下流側冷媒流路121Bには、互いに異なるインナーフィン3がそれぞれ配置されている。以下、インナーフィン3のうち、上流側冷媒流路121Aに配置されるインナーフィン3を上流側インナーフィン31といい、下流側冷媒流路121Bに配置されるインナーフィン3を下流側インナーフィン32という。
ところで、図5および図7に示すように、上流側冷媒流路121Aの内部には、上流側冷媒流路121Aを流れる冷媒と接触する第1壁部41が複数設けられている。本実施形態では、第1壁部41は、上流側インナーフィン31の切り起こし部30により構成されている。
また、図6および図8に示すように、下流側冷媒流路121Bの内部には、下流側冷媒流路121Bを流れる冷媒と接触する第2壁部42が複数設けられている。本実施形態では、第2壁部42は、下流側インナーフィン32の切り起こし部30により構成されている。
ここで、図7に示すような、板積層方向から見た上流側冷媒流路121Aの断面において、冷媒の流れ方向と第1壁部41の長手方向とが成す、0°以上、90°以下の角度を、第1傾斜角度という。また、図8に示すような、板積層方向から見た下流側冷媒流路121Bの断面において、冷媒の流れ方向と第2壁部42の長手方向とが成す、0°以上、90°以下の角度を、第2傾斜角度という。
図7に示すように、第1壁部41は、板積層方向から見た断面において、冷媒の流れ方向と交差する方向に延びている。具体的には、第1壁部41は、板積層方向から見た断面において、冷媒の流れ方向と直交する方向に延びている。このため、第1壁部41の第1傾斜角度は90°となっている。
図8に示すように、第2壁部42は、板積層方向から見た断面において、冷媒の流れ方向と平行な方向に延びている。このため、第2壁部42の第2傾斜角度は0°となっている。したがって、第2傾斜角度は、第1傾斜角度よりも小さくなっている。
本実施形態では、上流側インナーフィン31および下流側インナーフィン32を、同一種類のインナーフィン3により構成している。すなわち、上流側インナーフィン31を90°回転させて配置することにより、下流側インナーフィン32を構成している。
なお、本実施形態では、冷却水流路122には、下流側冷媒流路121Bと同じ種類のインナーフィン3を配置している。このため、冷却水流路122に配置されたインナーフィン3についての説明は省略する。
ところで、本実施形態のような凝縮器においては、冷媒入口側には気相冷媒(乾き度=1)が流入するため、気相冷媒を拡散させて熱交換させることが望ましい。そして、冷媒の凝縮が進むにつれて液相冷媒の割合が増加する、すなわち冷媒の乾き度が低くなるため、冷媒出口側では冷媒流路121における冷媒の圧力損失を低減させることが望ましい。
これに対し、本実施形態では、上流側冷媒流路121Aに設けられた第1壁部41の第1傾斜角度を90°とするとともに、下流側冷媒流路121Bに設けられた第2壁部42の第2傾斜角度を0°としている。すなわち、下流側冷媒流路121Bに設けられた第2壁部42の第2傾斜角度を、上流側冷媒流路121Aに設けられた第1壁部41の第1傾斜角度よりも小さくしている。
これによれば、乾き度の高い冷媒が流れる上流側冷媒流路121Aにおいては、図7に示すように、第1壁部41に冷媒が衝突して第1冷媒流路121A内に冷媒が拡散される。このため、上流側冷媒流路121Aにおいて、冷媒と冷却水との熱交換を促進させることができる。一方、乾き度の低い冷媒が流れる下流側冷媒流路121Bにおいては、図8に示すように、第2壁部42による前縁効果を得つつ、冷媒の圧力損失を第1冷媒流路121Aよりも低減することができる。
このように、本実施形態では、流通する冷媒の乾き度が互いに異なる上流側冷媒流路121Aと下流側冷媒流路121Bとにおいて、冷媒が衝突する壁部41、42の構成を異ならせている。これにより、2種類の冷媒流路121A、121Bを、冷媒の状態に対して最適化することができるので、熱交換器10全体として熱交換性能を向上させることが可能となる。
また、本実施形態では、下流側冷媒流路121Bの数を、上流側冷媒流路121Aの数よりも少なくしている。すなわち、冷媒流れの下流側に向かうにつれて、冷媒流路121の数(積層段数)を少なくしている。これにより、冷媒流路121内の冷媒の流速を速くすることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について図9〜図11に基づいて説明する。本第2実施形態は、上記第1実施形態と比較して、インナーフィン3を廃止した点が異なるものである。
図9に示すように、本実施形態の板状部材11は、冷媒流路121または冷却水流路122側に向けて突出する複数の突起部50を有している。突起部50は、板状部材11と一体に成形されている。
突起部50は、四角柱状に形成されている。突起部50の板積層方向から見た断面形状は、矩形状となっている。突起部50における板積層方向の端面500は、隣接する板状部材11に接合されている。
冷媒および冷却水の流れ方向と平行な方向に隣り合う突起部50同士は、互いにオフセットされている。複数の突起部50は、冷媒および冷却水の流れ方向と平行な方向に千鳥配置されている。
図10に示すように、上流側冷媒流路121Aにおいて、複数の突起部50は、上流側冷媒流路121Aを流れる冷媒と衝突(接触)するように構成されている。このため、本実施形態では、上流側冷媒流路121Aに設けられた突起部50により、第1壁部41が構成されている。
図11に示すように、下流側冷媒流路121Bにおいて、複数の突起部50は、下流側冷媒流路121Bを流れる冷媒と衝突するように構成されている。このため、本実施形態では、下流側冷媒流路121Bに設けられた突起部50により、第2壁部42が構成されている。
第1壁部41および第2壁部42の構成は、第1実施形態と同様である。したがって、本実施形態の熱交換器10によれば、第1実施形態と同様に、2種類の冷媒流路121A、121Bを、冷媒の状態に対して最適化することができるので、熱交換器10全体として熱交換性能を向上させることが可能となる。
さらに、本実施形態では、第1壁部41および第2壁部42を板状部材11の一部により構成しているため、インナーフィンを廃止することができる。このため、部品点数を削減することが可能となる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について図12〜図14に基づいて説明する。本第3実施形態は、上記第1実施形態と比較して、インナーフィン3を廃止した点が異なるものである。
図12および図13に示すように、本実施形態の板状部材11は、板状部材11の長手方向(冷媒の流れ方向)から見た断面形状が波形状となるように構成されている。すなわち、板状部材11は、複数の山部115と、複数の谷部116とを有して構成されている。
図13および図14に示すように、隣り合う2つの板状部材11のうち、一方の板状部材11の谷部116は、他方の板状部材11の山部115と接触している。また、隣り合う2つの板状部材11は、一方の板状部材11の山部115の稜線115Aと、他方の板状部材11の山部115の稜線115Bとが交差するように配置されている。
これにより、図14の実線矢印に示すように、冷媒流路121において、冷媒は、板状部材11の内壁面に衝突しながら、板積層方向および板状部材11の短手方向(図14の例では左右方向)に蛇行して流れる。同様に、冷却水流路122において、冷却水は、板状部材11の内壁面に衝突しながら、板積層方向および板状部材11の短手方向に蛇行して流れる。
ここで、板状部材11の山部115の稜線方向から見た断面において、隣り合う山部115間の長さをピッチ寸法Pという。下流側冷媒流路121Bを構成する板状部材11のピッチ寸法Pは、上流側冷媒流路121Aを構成する板状部材11のピッチ寸法Pよりも大きくなっている。
これによれば、乾き度の高い冷媒が流れる上流側冷媒流路121Aにおいては、板状部材11の内壁面に冷媒が衝突し易くなる。すなわち、板状部材11の内壁面と冷媒との衝突割合が大きくなる。このため、第1冷媒流路121A内に冷媒が拡散され、上流側冷媒流路121Aにおいて、冷媒と冷却水との熱交換を促進させることができる。
一方、乾き度の低い冷媒が流れる下流側冷媒流路121Bにおいては、上流側冷媒流路121Aと比較して板状部材11の内壁面に冷媒が衝突し難くなる。すなわち、上流側冷媒流路121Aと比較して板状部材11の内壁面と冷媒との衝突割合が小さくなる。このため、第2冷媒流路121Bにおいて、冷媒の圧力損失を第1冷媒流路121Aよりも低減することができる。
このように、本実施形態では、流通する冷媒の乾き度が互いに異なる上流側冷媒流路121Aと下流側冷媒流路121Bとにおいて、波状の板状部材11の構成を異ならせている。これにより、2種類の冷媒流路121A、121Bを、冷媒の状態に対して最適化することができるので、熱交換器10全体として熱交換性能を向上させることが可能となる。
(他の実施形態)
本発明は上述の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、例えば以下のように種々変形可能である。また、上記各実施形態に開示された手段は、実施可能な範囲で適宜組み合わせてもよい。
(1)上記実施形態では、本発明に係る熱交換器10を凝縮器に適用した例について説明したが、これに限らず、例えば冷凍サイクルの低圧側冷媒と冷却水とを熱交換して低圧側冷媒を蒸発させる蒸発器に適用してもよい。
この場合、上流側冷媒流路に液相冷媒(乾き度=0)が流入する。そして、冷媒流れ下流側に向かうにつれて蒸発が進行し、下流側冷媒流路には、上流側冷媒流路を流れる冷媒よりも乾き度の高い冷媒が流れる。
したがって、本発明に係る熱交換器10を蒸発器に適用する場合、上流側冷媒流路が本発明の第2冷媒流路に相当し、下流側冷媒流路が本発明の第1冷媒流路に相当する。すなわち、本発明に係る熱交換器10を蒸発器に適用する場合、上流側冷媒流路に配置された第2壁部の第2傾斜角度を、下流側冷媒流路に配置された第1壁部の第1傾斜角度より小さくしてもよい。
(2)上記第1、第2実施形態では、第1壁部41の第1傾斜角度を90°とするとともに、第2壁部42の第2傾斜角度を0°とした例について説明したが、第1傾斜角度および第2傾斜角度はこれらに限定されない。すなわち、第1傾斜角度および第2傾斜角度を、それぞれ、第2傾斜角度が第1傾斜角度よりも小さいという関係を満たす角度であれば任意の角度としてもよい。
(3)上記実施形態では、熱交換器10を、冷媒の流れが1回Uターンするように構成した例について説明したが、これに限らず、冷媒の流れが2回以上Uターンするように構成してもよい。この場合、冷媒流れ下流側に向かうにつれて、冷媒流路121の本数(積層段数)を少なくしてもよい。これにより、冷媒流路121における冷媒の流速を速くすることができる。
(4)上記実施形態では、複数の冷媒流路121のうち、一部の冷媒流路121により上流側冷媒流路121Aを構成するとともに、残部の全ての冷媒流路121により下流側冷媒流路121Bを構成した例について説明したが、これに限らず、残部の一部の冷媒流路121により下流側冷媒流路121Bを構成してもよい。
11 板状部材
12 熱交換部
41 第1壁部
42 第2壁部
121 冷媒流路
121A 上流側冷媒流路(第1冷媒流路)
121B 下流側冷媒流路(第2冷媒流路)
122 冷却水流路(熱媒体流路)

Claims (5)

  1. 冷凍サイクルの冷媒と熱媒体とを熱交換させる熱交換部(12)を備え、
    前記熱交換部(12)は、複数の板状部材(11)が互いに積層されて接合されることによって形成されており、
    前記複数の板状部材(11)同士の間には、前記冷媒が流れる複数の冷媒流路(121)、および前記熱媒体が流れる複数の熱媒体流路(122)が形成され、
    前記複数の冷媒流路(121)および前記複数の熱媒体流路(122)は、前記複数の板状部材(11)の積層方向に並んで配置されており、
    前記複数の冷媒流路(121)は、第1冷媒流路(121A)、および、前記第1冷媒流路(121A)を流れる前記冷媒よりも乾き度の低い前記冷媒が流れる第2冷媒流路(121B)を有しており、
    前記第1冷媒流路(121A)内には、前記冷媒と接触する第1壁部(41)が設けられており、
    前記第2冷媒流路(121B)内には、前記冷媒と接触する第2壁部(42)が設けられており、
    前記板状部材(11)の積層方向から見た前記第1冷媒流路(121A)の断面において、前記冷媒の流れ方向と前記第1壁部(41)の長手方向とが成す、0°以上、90°以下の角度を、第1傾斜角度とし、
    前記板状部材(11)の積層方向から見た前記第2冷媒流路(121B)の断面において、前記冷媒の流れ方向と前記第2壁部(42)の長手方向とが成す、0°以上、90°以下の角度を、第2傾斜角度としたとき、
    前記第2傾斜角度は、前記第1傾斜角度よりも小さく、
    前記熱交換部(12)は、前記冷媒の流れと前記熱媒体の流れとが互いに反対方向になるように構成されており、
    前記熱交換部(12)は、前記複数の冷媒流路(121)に対して前記冷媒の分配および集合を行う冷媒用第1タンク空間(13)および冷媒用第2タンク空間(14)と、前記複数の熱媒体流路(122)に対して前記熱媒体の分配および集合を行う熱媒体用第1タンク空間(15)および熱媒体用第2タンク空間(16)とを有しており、
    前記板状部材(11)は、矩形状であり、
    前記板状部材(11)の四隅のうち対角線上にある2つの隅部に、前記冷媒用第1タンク空間(13)および前記冷媒用第2タンク空間(14)が設けられており、残りの2つの隅部に前記熱媒体用第1タンク空間(15)および前記熱媒体用第2タンク空間(16)が設けられており、
    前記第1壁部(41)は、前記複数の板状部材(11)の積層方向から見た断面において、前記冷媒の流れ方向と交差する方向に延びており、
    前記第2壁部(42)は、前記複数の板状部材(11)の積層方向から見た断面において、前記冷媒の流れ方向と平行な方向に延びていることを特徴とする積層型熱交換器。
  2. 前記第1傾斜角度が90°であることを特徴とする請求項に記載の積層型熱交換器。
  3. 前記熱交換部(12)は、前記冷媒流路(121)を流通する前記冷媒の流れをUターンさせるUターン部(11g)を有しており、
    前記第1冷媒流路(121A)は、前記Uターン部(11g)よりも前記冷媒の流れ方向の上流側に配置されており、
    前記第2冷媒流路(121B)は、前記Uターン部(11g)よりも前記冷媒の流れ方向の下流側に配置されており、
    前記第2冷媒流路(121B)の数は、前記第1冷媒流路(121A)の数より少ないことを特徴とする請求項1または2に記載の積層型熱交換器。
  4. 前記冷媒流路(121)内には、前記冷媒と前記熱媒体との熱交換を促進するインナーフィン(3)が設けられており、
    前記第1冷媒流路(121A)内に設けられた前記インナーフィン(3)により、前記第1壁部(41)が構成されており、
    前記第2冷媒流路(121B)内に設けられた前記インナーフィン(3)により、前記第2壁部(42)が構成されていることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の積層型熱交換器。
  5. 前記第1冷媒流路(121A)を構成する前記板状部材(11)の一部により、前記第1壁部(41)が構成されており、
    前記第2冷媒流路(121B)を構成する前記板状部材(11)の一部により、前記第2壁部(42)が構成されていることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の積層型熱交換器。
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