JP5496931B2 - 無線mimo通信システムにおけるダウンリンクチャネル応答及びアップリンクチャネル応答の校正 - Google Patents

無線mimo通信システムにおけるダウンリンクチャネル応答及びアップリンクチャネル応答の校正 Download PDF

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Description

本発明は、一般的には通信に関するものである。本発明は、より具体的には、無線多入力多出力(MIMO)通信システムにおけるダウンリンクチャネル応答及びアップリンクチャネル応答の校正技術に関するものである。
MIMOシステムは、データを送信するために複数(N本)の送信アンテナ及び複数(N本)の受信アンテナを採用する。N本の送信アンテナ及びN本の受信アンテナによって形成されるMIMOチャネルは、Nの空間チャネルに分解することができ、ここで、NS ≦ min{NT, NR}である。NSの空間チャネルは、全体的スループットの向上を目的としてデータを並行して送信するために又は信頼性向上を目的としてデータを冗長的に送信するために使用することができる。
高性能を達成させるためには、MIMOチャネルの応答を既知である必要があることがしばしばある。例えば、アクセスポイントは、ユーザー端末へのダウンリンク送信のための空間処理を行うためにダウンリンクチャネルの応答を既知である必要がある。1つの従来のチャネル推定法においては、アクセスポイントは、パイロットをダウンリンクで送信し、ユーザー端末は、該パイロットに基づいてダウンリンクチャネル応答を推定して該ダウンリンクチャネル応答推定値をアクセスポイントに送り戻す。このチャネル推定法は、アップリンク資源を利用し、更に、該チャネル応答推定値を送り戻す上での遅延を発生させる。これらは両方とも望ましくないことである。
TDDシステムは、ダウンリンク及びアップリンクの両方に関して単一の周波数帯を使用し、ダウンリンクには時間の一部分が割り当てられ、アップリンクには該時間の残りの部分が割り当てられる。TDDシステムの場合は、ダウンリンクチャネル応答及びアップリンクチャネル応答は、互いに相補的であると想定することができる。即ち、がアンテナアレイAからアンテナアレイBへのチャネル応答行列を表す場合は、相補チャネルは、アレイBからアレイAへの結合が によって与えられることを暗に意味しており、ここで、 は、の転置を表す。相補チャネルを有する場合は、一方のリンク(例えば、ダウンリンク)に関するチャネル応答は、他方のリンク(例えば、アップリンク)を介して受信されるパイロットに基づいて推定することができる。
アクセスポイント及びユーザー端末は、両方とも、送信のための送信チェーン及び受信のための受信チェーンをそれぞれ利用する。このため、ダウンリンク送信は、アクセスポイントにおける送信チェーンの応答及びユーザー端末における受信チェーンの応答を含む「有効な」ダウンリンクチャネル応答を観測することになる。それに対応して、アップリンク送信は、ユーザー端末における送信チェーンの応答及びアクセスポイントにおける受信チェーンの応答を含む有効なアップリンクチャネル応答を観測することになる。アクセスポイントにおける送信チェーンの応答及び受信チェーンの応答は、典型的には、ユーザー端末における送信チェーンの応答及び受信チェーンの応答とは異なる。その結果、典型的には、有効ダウンリンクチャネル応答及び有効アップリンクチャネル応答は、互いに相補的でない。一方のリンクに関して得られたチャネル応答推定値が他方のリンクに関する空間処理のために使用される場合は、アクセスポイント及びユーザー端末における送信/受信チェーンの応答のどのような違いも誤差となり、該誤差は、決定して対処しなければ性能を低下させるおそれがある。
従って、TDD MIMOシステムにおけるダウンリンクチャネル応答及びアップリンクチャネル応答を校正する技術が必要である。
本明細書では、アクセスポイント及びユーザー端末における送信チェーンの応答及び受信チェーンの応答の違いに対処するためにダウンリンクチャネル応答及びアップリンクチャネル応答を校正する技術が説明される。校正後は、1方のリンクに関して得られたチャネル応答推定値を、他方のリンクに関するチャネル応答推定値として使用することができる。このことは、チャネル推定及び空間処理を単純化することができる。
該校正は、2つの部分、即ち初期校正及び後続校正、に分けることができる。初期校正に関しては、アクセスポイント及びユーザー端末は、ダウンリンク及びアップリンクにおいてMIMOパイロット(後述)をそれぞれ送信する。これらのMIMOパイロットは、該当する送信/受信チェーンの応答を含む「有効な」ダウンリンクチャネル応答推定値及びアップリンクチャネル応答推定値
Figure 0005496931
を導き出すために使用される。チャネル推定値H ^ dn及びH ^ upは、補正行列K ^ ap及びK ^ utを導き出すために使用され、これらの補正行列は、後述されるように、各々の送信/受信チェーンの応答に対処するためにアクセスポイント及びユーザー端末によってのちにそれぞれ使用される。
後続校正に関しては、1方のエンティティ(例えば、アクセスポイント)は、MIMOパイロット及びステアリングされたリファレンス(steered reference)(後述)を送信する。他方のエンティティ(例えば、ユーザー端末)は、(1)「実際の受信された」送信行列V~ aを該ステアリングされたリファレンスに基づいて導き出し、(2)「仮定された」送信行列V~ hypをMIMOパイロット及び校正誤差行列Q ap及びQ utに基づいて導き出す。行列Q ap及びQ utは、補正行列K ^ ap及びK ^ ut内の誤差の推測値又は推定値をそれぞれ含む。送信行列V~ aV~ hypの差は、補正行列内の誤差の推定値の精度を示している。行列Q ap及びQ utは、V~ aV~ hypの誤差を最小にする適合型手順に基づいて調整することができる。以下では、行列Q ap及びQ utを反復的に調整する幾つかの適合型手順が説明される。補正行列K ^ ap及びK ^ utは、その後に、校正誤差行列Q ap及びQ utによってそれぞれ更新することができる。
以下では、本発明の様々な側面及び実施形態がさらに詳細に説明される。
TDD MIMOシステム内のアクセスポイント及びユーザー端末における送信部分と受信部分を示した図である。 アクセスポイント及びユーザー端末において送信/受信チェーンについて対処するために補正行列を使用することを示した図である。 初期校正、通常校正、及び後続校正のためにアクセスポイント及びユーザー端末によって実施されるプロセスを示した図である。 最小二乗平均誤差(MMSE)適合型手順を示した図である。 最急降下適合型手順を示した図である。 アクセスポイント及びユーザー端末のブロック図である。
本明細書における「典型的」という表現は、「1つの例、事例、又は実例」であることを意味する。本明細書において「典型的実施形態」として記述されているいずれの実施形態も、その他の実施形態よりも優先されるか又は有利であることを必ずしも意味するわけではない。
本明細書において説明されている校正技術は、単一搬送波TDD MIMOシステム及び多搬送波TDD MIMOシステムに関して使用することができる。説明を明確化するため、これらの校正技術は、単一搬送波TDD MIMOシステムを対象にして説明される。
図1は、TDD MIMOシステム100内のアクセスポイント110及びユーザー端末150における送信部分と受信部分のブロック図である。ダウンリンクの場合は、アクセスポイント110において、送信シンボル(ベクトルx dnによって表される)が送信チェーン114によって処理され、Nap本のアンテナ116から及びHの応答を有する無線MIMOチャネルで送信される。ユーザー端末150においては、Nap個のダウンリンク信号がNut本のアンテナ152受信され、受信チェーン154によって処理されて受信シンボル(ベクトルr dn)によって表される)が得られる。送信チェーン114による処理は、典型的には、デジタル−アナログ変換、増幅、フィルタリング、周波数アップコンバージョン、等を含む。受信チェーン154による処理は、典型的には、周波数ダウンコンバージョン、増幅、フィルタリング、アナログ−デジタル変換、等を含む。
アップリンクに関しては、ユーザー端末150において、送信シンボル(ベクトルx upによって表される)が送信チェーン164によって処理され、Nut本のアンテナからMIMOチャネルで送信される。アクセスポイント110においては、Nut個のアップリンク信号がNap本のアンテナ116によって受信され、受信チェーン124によって処理されて受信シンボル(ベクトルr upによって表される)が得られる。
ダウンリンクの場合は、ユーザー端末における受信ベクトルは次式のように表すことができる。
Figure 0005496931
ここで、
x dnは、Nap本のアクセスポイントアンテナから送信されたNapの送信シンボルを有するベクトルである。
r dnは、Nut本のユーザー端末アンテナを通じて得られたNutの受信シンボルを有するベクトルである。
T apは、アクセスポイント送信チェーンに関するNapの複素利得を有するNap×Nap対角行列であり、各アクセスポイントアンテナごとに1つの複素利得である。
R utは、ユーザー端末受信チェーンに関するNutの複素利得を有するNut×Nut対角行列であり、各アクセスポイントアンテナごとに1つの複素利得である。
は、ダウンリンクに関するNut×Napチャネル応答行列である。
送信/受信チェーン及びMIMOチャネルの応答は、典型的には、周波数の関数である。説明を単純化するため、定周波数応答を有するフラットフェージングチャネルであると想定されている。
アップリンクの場合は、アクセスポイントにおける受信ベクトルは次式のように表すことができる。
Figure 0005496931
ここで、
x upは、Nup本のユーザー端末アンテナから送信されたNupの送信シンボルを有するベクトルである。
r upは、Nap本のアクセスポイントアンテナを通じて得られたNapの受信シンボルを有するベクトルである。
T utは、ユーザー端末送信チェーンに関するNutの複素利得を有するNut×Nut 対角行列であり、各ユーザー端末アンテナごとに1つの複素利得である。
R utは、アクセスポイント受信チェーンに関するNapの複素利得を有するNap×Nap対角行列であり、各アクセスポイントアンテナごとに1つの複素利得である。
H Tは、アップリンクに関するNap×Nutチャネル応答行列である。
式(1)及び(2)から、該当する送信チェーン及び受信チェーンの応答を含む「有効な」ダウンリンクチャネル応答H dn及びアップリンクチャネル応答H upは、次式のように表すことができる。
Figure 0005496931
方程式の組(3)内の2つの式を結合させて次式を得ることができる。
Figure 0005496931
ここで、K apT −1 ap R ap及びK utT −1 ut R utである。K apは、アクセスポイントに関するNap×Nap対角行列であり、受信チェーン応答 apと送信チェーン応答T apの比によって得られる。ここで、該比は、各要素ごとに求められる。同様に、K utは、ユーザー端末に関するNut×Nut対角行列であり、受信チェーン応答R utと送信チェーン応答T utの比によって得られる。
式(4)は、次式のように表すこともできる。
Figure 0005496931
ここで、
H cupは、アップリンクに関する校正されたチャネル応答を表す。
H cdnは、ダウンリンクに関する校正されたチャネル応答を表す。
行列K ap及びK utは、アクセスポイント及びユーザー端末における送信/受信チェーンの違いに対処した値を含む。式(5)において示されているように、対角行列K ap及びK utを有効ダウンリンクチャネル応答及びアップリンクチャネル応答に当てはめることは、一方のリンクに関する校正されたチャネル応答を他方のリンクに関する校正されたチャネル応答によって表すことを可能にする。
初期校正は、行列K ap及びK utを決定するために行うことができる。典型的には、真のチャネル応答H及び送信/受信チェーン応答は不明であり、更には正確に確認することも簡単に確認することもできない。代替として、有効なダウンリンクチャネル応答及びアップリンクチャネル応答H dn及びH upは、ダウンリンク及びアップリンクでそれぞれ送られたMIMOパイロットに基づいて推定することができる。MIMOパイロットは、NT本の送信アンテナから送られたNTのパイロット送信を具備するパイロットであり、各送信アンテナからのパイロット送信は、受信エンティティによって識別可能である。このことは、例えば、各送信アンテナからのパイロット送信に関する異なる直交シーケンスを用いて達成させることができる。これで、行列K ap及びK ut(補正行列K ^ ap及びK ^ utと呼ばれる)の推定値は、後述されるように、有効ダウンリンクチャネル応答推定値H ^ dn及び有効ダウンリンクチャネル応答推定値H ^ upに基づいて導き出すことができる。行列K ^ ap及びK ^ utは、アクセスポイント及びユーザー端末における送信/受信チェーンの違いに対処することができる補正係数を含む。
図2は、アクセスポイント110及びユーザー端末150における補正行列K ^ ap及びK ^ utの使用を示した図である。ダウンリンクにおいては、最初に、装置112によって送信ベクトルx dnに補正行列K ^ apが乗じられる。ダウンリンクに関して送信チェーン114及び受信チェーン154が行う後続の処理は、図1に示されているとおりである。同様に、アップリンクにおいては、最初に、装置162によって送信ベクトルx upに補正行列K ^ utが乗じられる。アップリンクに関して送信チェーン164及び受信チェーン124が行う後続の処理も同じく図1に示されているとおりである。
MIMOシステムの場合は、データは、MIMOチャネルのNSの固有モードで送信することができる。これらの固有モードは、該MIMOチャネルの直交空間チャネルであるとみることができる。該MIMOチャネルのNSの固有モードを得るために、チャネル応答行列Hを「対角化」することができる。この対角化は、Hの特異値分解又はHの相関行列の固有値分解のいずれかを行うことによって達成させることができ、RH H Hであり、ここで、H Hは、Hの共役転置を表している。
表1は、ダウンリンク及びアップリンクに関する有効チャネル応答と校正されたチャネル応答、及び、校正されたダウンリンクチャネル応答行列とアップリンクチャネル応答行列の特異値分解を示した表である。
Figure 0005496931
表1において、U apは、H cupの左の固有ベクトルのNap×Napユニタリ行列であり、Σは、H cupの特異値のNap×Nut対角行列であり、V utは、H cupの右の固有ベクトルのNut×Nutユニタリ行列であり、“*”は、複素共役を表す。ユニタリ行列Mは、属性M H M = Iによって表され、ここで、Iは単位行列である。更に、行列V * ut及びU * apは、H cdnの左及び右のそれぞれの固有ベクトルの行列でもある。行列VV *V T及びV Hは、行列Vの異なる形である。説明を単純化するため、以下の説明において行列U ap及びV utに言及している場合は、その他の形にも言及しているとみなすことができる。行列U ap及びV ut(送信行列とも呼ばれる)は、アクセスポイント及びユーザー端末が空間処理のためにそれぞれ使用することができ、下付き文字によってそのように表される。
特異値分解は、本明細書によって参照されることによって本明細書に組み入れられているギルバート・ストラング著"Linear Algebra and Its Applications" (線形代数及びその応用)Second Edition, Academic Press, 1980においてさらに詳細に説明されている。
実際のシステムにおいては、行列H cdn及びH cupは利用できない。代替として、ユーザー端末は、アクセスポイントによって送信されたMIMOパイロットに基づいて、校正されたダウンリンク応答を推定することができる。次に、ユーザー端末は、校正されたダウンリンクチャネル応答推定値H ^ cdnの特異値分解を行い、H ^ cdnの左の固有ベクトルの対角行列Σ ^及び行列V ^* utを得ることができる。ここで、各行列の右横のハット記号(“^”)は、実際の行列の推定であることを示している。同様に、アクセスポイントは、ユーザー端末によって送信されたMIMOパイロットに基づいて、校正されたアップリンクチャネル応答を推定することができる。次に、アクセスポイントは、校正されたアップリンクチャネル応答推定値H ^ cupの特異値分解を行い、H ^ cupの左の固有ベクトルの対角行列Σ ^及び行列U ^ apを得ることができる。
相補チャネル及び校正に起因して、特異値分解は、ユーザー端末又はアクセスポイントのいずれかが実施するだけで両方の行列V ^ ut及びU ^ apを得ることができる。以下では、説明を明確化するため、後述されるように、ユーザー端末が校正されたダウンリンクチャネル応答推定値H ^ cdnを入手し、H ^ cdnの分解を行い、行列V^ utを空間処理のために使用し、ステアリングされたリファレンスを用いて行列U ^ apをアクセスポイントに送り戻す。ステアリングされたリファレンス(又は、ステアリングされたパイロット)は、全アンテナから及びMIMOチャネルの固有モードで送信されるパイロットである。
ユーザー端末は、アップリンクのステアリングされたリファレンスを次式のように送信することができる。
Figure 0005496931
ここで、
P mは、ステアリングされたリファレンスに関する固有モードmで送信されるパイロットシンボルである。
x up,mは、固有モードmに関するアップリンクのステアリングされたリファレンスに関する送信ベクトルである。
v ^ ut,mは、V ^ utのm番目の固有ベクトル又はカラムであり、ここで、V ^ ut=[v ^ ut,1 v ^ ut,2 ...v ^ ut,Nut]である。
アクセスポイントにおける受信されたアップリンクのステアリングされたリファレンスは、次式のように表すことができる。
Figure 0005496931
ここで、
r um,pは、固有ベクトルmに関するアップリンクのステアリングされたリファレンスに関する受信ベクトルである。
σ^ は、Σ ^のm番目の対角要素である。
u ^ ap,mは、U ^ apのm番目の固有ベクトル又はカラムであり、ここで、U ap = [u ^ ap,1 u ^ ap,2u ^ ap,Nap]である。
式(7)は、アクセスポイントにおける受信されたアップリンクのステアリングされたリファレンスは、雑音が存在しない状態ではu ^ ap,m σ^ mpmにほぼ等しいことを示している。アクセスポイントは、様々な推定法を用いて、ユーザー端末によって送られたステアリングされたリファレンスに基づいてアップリンクチャネル応答の推定値を得ることができる。
一実施形態においては、u ^ ap,m の推定値を得るために、最初に、受信されたベクトルr up,mにパイロットシンボルの複素共役р mが乗じられ、次に、各固有モードに関する複数の受信されたステアリングされたリファレンスシンボルに関して積分され、各固有モードmに関するu ^ ap,m σ^ mの推定値であるベクトル up,mが得られる。固有ベクトルは、単位のべき(unit power)を有するため、各固有モードに関する特異値σ^ mは、該固有モードに関するアップリンクのステアリングされたリファレンスの受信されたべきに基づいて推定することができ、σ^^ m= || r up,m||である。u ^ ap,mの推定値のNapの要素の各々は、r up,mのNapの要素のうちの対応する1つをσ^^ で除することによって得られる。
もう1つの実施形態においては、u ^ ap,mの推定値は、受信されたベクトルr up,mに基づき更にMMSE法を用いて得られる。パイロットシンボルрは既知であるため、アクセスポイントは、u ^ ap,mの該推定値を導き出すことができ、受信されたパイロットシンボルр^ v ut,mを用いて受信ベクトルr up,mに関するマッチングされたフィルタリングを実施後に得られる)と送信されたパイロットシンボルpとの間の平均二乗誤差が最小化される。
アクセスポイントは、u ^ ap,mの推定値に関する追加処理を行うことができ、ここで、m=1..NSである。例えば、これらの推定値は、一度に1つの固有ベクトルに関して入手されるため、NS個の固有ベクトル推定値は、例えば、受信されたステアリングされたリファレンス内の雑音、MIMOチャネル応答の変化、等に起因して互いに直交にならないことがある。この場合は、アクセスポイントは、グラム・シュミット直交化をNS個の固有ベクトル推定値に対して行って直交送信ベクトルを得ることができる。いずれの場合においても、アクセスポイントは、U ^ apの推定値である送信行列U ^^ apを入手し、他方、ユーザー端末は、該送信行列U ^^ apH ^ cdnに基づいて導き出す。アクセスポイントは、送信行列U ^^ apを用いてダウンリンク送信のための空間処理を行う。
1.後続校正
初期校正によって得られた補正行列K ^ ap及びK ^ utは、(1)初期校正に用いられたチャネル推定値H ^ dn及びH ^ upが不完全であること、(2)アクセスポイント及びユーザー端末における送信/受信チェーンの変化、等の様々な原因に起因する誤差を含んでいる可能性がある。補正行列内の誤差は、(1)ユーザー端末が空間処理のために使用し更にH ^ cdnから導き出される送信行列V ^ ut及び(2)アクセスポイントが空間処理のために使用し更にV ^ utを用いて送られるアップリンクのステアリングされたリファレンスから導き出される送信行列U ^^ apの両方において誤差を引き起こす。補正行列内のこれらの誤差を推定して取り除くことができれば、向上された性能を得ることができる。
アクセスポイント及び/又はユーザー端末は、補正行列K ^ ap及びK ^ ut内の誤差を推定するための後続校正を行うことができる。以下では、説明を明確化するため、ユーザー端末による後続校正を対象にしている。ユーザー端末による後続校正の場合は、アクセスポイントは、補正行列K ^ apを用いてダウンリンクでMIMOパイロットを送信し、更に、送信行列U ^^ ap及び補正行列K ^ apを用いてダウンリンクでステアリングされたリファレンスを送信する。ダウンリンクのステアリングされたリファレンスは、x dn,m = K ^ ap u ^^ ap,mpmとして表すことができ、ここで、U ^^ ap =[u ^^ ap,1 u ^^ ap,2 ...u ^^ ap,Nap]である。ユーザー端末は、アップリンクのステアリングされたリファレンスに関して上述されている推定値と類似したV ut Σ Tの推定値を、受信されたダウンリンクのステアリングされたリファレンスに基づいて得ることができる。説明を単純化するため、ダウンリンクのステアリングされたリファレンスから導き出されたV ut Σ Tの推定値は、「実際の受信された」送信行列V~ aと呼ばれており、該行列は、V utの推定値及びΣの推定値を含む非正規化行列である。(説明を明確化するため、行列の右横の“〜”は、該行列が非正規化行列であることを示している。)ユーザー端末は、アクセスポイントによって送信されたMIMOパイロットからH ^ cdnの別の型も入手する。
補正行列K ^ ap及びK ^ ut内の誤差は、対角校正誤差行列Q' ap及びQ' ut によってそれぞれ表すことができる。従って、補正行列K ^ ap及びK ^ utは、次式のように表すことができる。
Figure 0005496931
これらの補正行列内の誤差が小さい場合は、Q'ap及びQ'utの対角要素は、1+j0に近い複素値である。従って、校正されたダウンリンクチャネル応答推定値H ^ cdnは、次式によって表すことができる。
Figure 0005496931
行列Q'ap及びQ'ut、はK ^ ap及びK ^ ut内の「真の」誤差をそれぞれ含む。Q'ap及びQ'utの推測値又は推定値は、Q ap及びQ utとしてそれぞれ表すことができる。「仮定された」ダウンリンクチャネルは、次式のように定義することができる。
Figure 0005496931
仮定されたダウンリンクチャネルは、H ^ dn K apの推測値であり、当てはめられた正確な補正行列K ^ ap内の誤差はQ apであるという想定の下で導き出される。Q apが式(10)内のQ'apの完璧な推測値であり、H^ dnが式(9)内のHdnの完璧な推定値である場合は、Hhyp= Hcdn及びH hyp = Hcupである。
アクセスポイントにおける空間処理は、次式のように表すことができる。
Figure 0005496931
ここで、V ^ utは、H ^ cdnの特異値分解から得られ、 ^ cdnは、ダウンリンクMIMOパイロットから得られる。ユーザー端末は、Q'apに関する値は有しておらず、推測値Q ap のみを有している。従って、ユーザー端末は、仮定上において校正誤差行列がQ ap及びQ utであった場合にアクセスポイントによって得られていたことになる非正規化送信行列U~rxを次式のように計算する。
Figure 0005496931
式(12)は、Q apQ'ap の完璧な推測値であり更にQutQ'ut の完璧な推測値である場合は式(11)と等しい。この場合は、H hypH ^ dn K apである。
ユーザー端末は、アクセスポイントが受信されたアップリンクのステアリングされたリファレンスに関して行っていたことになるのと同じ方法で、U~rxに関する処理を行い、「生成された」送信行列Ugを得る。この「生成された」送信行列U gは、 ^ apに類似する正規化された送信行列である。例えば、アクセスポイントは、送信ステアリングベクトルの性能を向上させるために、受信された固有ベクトルu ^^ ap,mのグラム・シュミット直交化を行うことができる。この場合は、ユーザー端末は、~rx内の固有ベクトルに関して同じ直交化を行うことになる。ユーザー端末は、通常はアクセスポイント及びユーザー端末の両方によって行われる処理を単にエミュレートするが、校正誤差はQ ap及びQ utによって表されると想定する。行列U gは、ダウンリンクのステアリングされたリファレンスを送信するために及びダウンリンク送信を空間処理するためにアクセスポイントによって使用されていたことになる。
ユーザー端末における空間処理は、次式によって表すことができる。
Figure 0005496931
この場合も同じく、ユーザー端末は、Q'apは有しておらず、推測値Q apのみを有している。従って、ユーザー端末は、自己に関する仮定された送信行列~hypを次式のように計算する。
Figure 0005496931
式(14)は、H hypH ^ dn K apの完璧な推測値で、Q apQ'apの完全な推測値である場合に、式(13)と等しい。行列V~hypは、(アクセスポイント送信行列U gに対応する)ユーザー端末送信行列V gと、(Σに類似する)対角行列Σ gと、を含む非正規化行列である。行列V~hypはユーザー端末によって受け取られ、(1)ユーザー端末がV ^ utを用いてアップリンクのステアリングされたリファレンスを送信し、(2)アクセスポイントが該受け取られたアップリンクのステアリングされたリファレンスに関する通常処理を行って送信行列U gを導き出し、(3)アクセスポイントがU gを用いてダウンリンクのステアリングされたリファレンスを送信し、(4)補正行列K ^ ap及びK ^ utが行列Q ap及びQ utによってそれぞれ示された誤差を有すると仮定され、更に、(5)ダウンリンクMIMOパイロットからのH ^ cdn内にはチャネルス推定誤差が存在しないと想定される。
式(12)及び(14)は、校正誤差行列Q ap及びQ utが補正行列K ^ ap及びK ^ ut内の真の誤差をそれぞれ正確に示している場合に正確である。ダウンリンクのステアリングされたリファレンスから得られた実際の受信された送信行列V~aとダウンリンクMIMOパイロットから得られた仮定された送信行列V~hypの差は、次式のように計算することができる。
Figure 0005496931
ここで、Eは、V~aV~hypの間の誤差のNut×Nap行列である。誤差行列Eは、Q ap及びQ utに関する推測値の精度を示す。行列Qap及びQutを調整して誤差行列Eをゼロに近づけるようにするために様々な適合型手順を使用することができる。これらの適合型手順は、MMSE適合型手順及び最急降下適合型手順を含む。Q ap及びQ utの対角要素は、適合型手順に関して1+j0に初期設定することができる。
MMSE適合型手順においては、Q ap及びQ utの要素に関してEの要素の近似偏導関数が求められる。K ^ apの「先行」要素(左上隅の要素)が初期校正によって1+j0に設定された場合は、この要素は調整する必要がない。更に、誤差行列Eは、Q ut内の要素の大きさによる影響を受けない。従って、Q utは、例えば、Q utの先行要素の実数成分を1.0と定義することによって正規化することができる。更に、性能に影響を及ぼさずにいずれかの単位大きさの複素数によってスケーリングすること(又はいずれかの位相だけ回転させること)ができる。従って、一般性を失うことになしに、V~hypV~aに近づけるために一組の位相を選択することができる。この特性は、任意の単位大きさ係数によってQ utをスケーリングすることを考慮するものであり、このため、Q utの先行要素の虚数成分を0.0と定義することができる。
MMSE適合型手順は、次の方法で行われる。即ち、qは長さが2(Nap + Nut − 2)の実ベクトルで、Q ap及びQ utの対角要素の実数成分と虚数成分によって構成されるとする。ただし、1.0に設定される先行要素を除く。このベクトルqは、次式のように定義することができる。
Figure 0005496931
ここで、
qiは、qのi番目の要素である。
Qap(i,i)は、Q apのi番目の対角要素である。
Qut(i,i)は、Q utのi番目の対角要素である。
qの奇数インデックス要素は、Q ap及びQ utの対角要素の実数成分に関するものであり、qの偶数インデックス要素は、Q ap及びQ utの対角要素の虚数成分に関するものである。qの最初の2Nap−2の要素は、Q apの先行要素以外のNap−1の対角要素に関するものであり、qの最後の2Nut−2の要素は、Q utの先行要素以外のNut−1の対角要素に関するものである。
eは長さ2NapNutの実ベクトルで、Eの要素の実数成分と虚数成分によって構成されるとすると、ベクトルeは、次式のように定義することができる。
Figure 0005496931
ここで、
eiは、eのi番目の要素である。
E(i,j)は、Eのi番目のロー及びj番目のカラム内の要素である。
eの奇数インデックス要素は、Eの要素の実数成分に関するものであり、eの偶数インデックス要素は、Eの要素の虚数成分に関するものである。誤差ベクトルeは、式(10)、(12)、(14)、及び(15)をベクトルqによって評価することによって得ることができる。
MMSE適合型手順では、Q ap又はQ ut内の要素の実数成分又は虚数成分に関するE内の要素の実数成分又は虚数成分の偏導関数は、Q ap又はQ ut内の該要素の該成分を摂動(perturb)し更に式(10)、(12)、(14)、及び(15)によって定義された関数を計算することによって生成することができる。V~hypに関する計算の一環として、単一のejx項を選択して|V~a−ejxV~hyp|2が最小になるようにすることができる。このことは、Q utの先行要素の位相を正規化するために行われる。
qの要素に関するeの要素の近似偏導関数は、次式のように表すことができる。
Figure 0005496931
ここで、
Δjは、j番目の要素に関してはδの小さい実数値を含み、その他に関してはゼロを含む、長さ2(Nap + Nut − 2)のベクトルである。
A j,iは、qのi番目の要素に関するeのj番目の要素の近似偏導関数である。
近似偏導関数A j,iは、次の方法で得ることができる。即ち、最初に、ベクトルq iq i = q + Δ iとして計算される。次に、式(10)、(12)、及び(14)によって定義された関数が(Q ap,i及びQ ut,iを含む)q iに関して評価され、新しい(又は「修正された」)仮定送信行列V~hyp,iが得られる。次に、V~ a からV~hyp,iが減じられて新しい誤差行列E i = V~aV~hyp,iが得られ、該誤差行列は、新しい誤差ベクトルe iを形成するために用いられる。次に、式(16)においてe j(q)として表されているeのj番目の要素が、式(16)においてe j(q + Δ i)として表されているe iのj番目の要素から減じられる。該減算の結果がδによって除されてA j,iが得られる。
式(10)、(12)、(14)、及び(15)に関する計算は、qの2(Nap + Nut − 2)の要素の各々に関して行われ、対応する新しい誤差ベクトルe iが得られる。各々の新しい誤差ベクトルe iに関して、eの2NapNutの要素が、各要素ごとにe iの2NapNutの要素から減じられ、qのi番目の要素に関するeの2NapNutの要素の2NapNutの近似偏導関数が得られる。e及びqのすべての要素に関するすべての偏導関数を用いて、2NapNut×2(Nap + Nut − 2)の次元の行列Aを形成することができる。Aの各コラムには、qの1つの要素に関するeの2NapNutの要素に関する2NapNutの近似偏導関数が入っている。Aの2(Nap + Nut − 2)のカラムは、2(Nap + Nut − 2)の要素qに関するものである。
式(10)、(12)、(14)、及び(15)における関係がほぼ線形である場合は、qにおける校正誤差の推測値と実際の校正誤差との間の差の推定値は、次式のように表すことができる。
Figure 0005496931
ここで、yは、qと実際の校正誤差との間の推定差に関する更新ベクトルである。更新ベクトルyは、先行要素以外の先行要素以外のQ ap及びQ utの対角要素の実数成分及び虚数成分によって構成される実ベクトルであるベクトルqと同じフォーマット及び次元を有する。
Aが、典型的な事例である正方行列でない場合は、単純逆行列は存在しない。このため、Aのムーア・ペンローズ型疑似逆行列を式(17)に関して使用することができる。この疑似逆行列は、単純に、式AA −1 A = A及びA −1 AA −1 = A −1を満足させる行列である。該疑似逆行列は、A = U a DV H aであるAの特異値分解を行い、疑似逆行列をA −1 = U H a D −1 V aとして計算することによって生成することができ、ここで、D −1は、Dの対応するゼロ以外の対角要素の逆数によって構成される対角行列である。
偏導関数の行列Aは、式(10)乃至(13)によって定義された関数は評価中の大きさの校正誤差に関してほぼ線形であると想定して計算される。この線形に関する想定は完全に正確であるわけではないため、該手順は、正確な校正誤差を決定するために複数回繰り返すことができる。いくつかの事例に関しては、該手順は、収斂しない。しかしながら、収斂は、一般的には、校正誤差に関して異なる最初の推測値を単純に選択することによって達成させることができる。収斂が得られない場合は、ユーザー端末は、ダウンリンクのステアリングされたリファレンスの別の推定値及びダウンリンクのMIMOパイロットに基づいてV~a及びH~cdnの別の型を得ることができ、これらの新しい行列を用いてMMSE適合型手順を行うこともできる。
式(10)、(12)、(14)、及び(15)が線形である場合は、y + qは、eの要素の平均平方を最小にする。しかしながら、これらの方程式は線形ではないため、qy + qに置き換えられて手順が繰り返される。これで、校正誤差ベクトルは、次式のように更新することができる。
Figure 0005496931
ここで、
nは、繰り返し数に関する指数である。
q mmse(n)は、n回目の繰り返しに関する校正誤差ベクトルである。
y(n)は、n回目の繰り返しに関して得られた更新ベクトルである。
q mmse(n + 1)は、(n + 1)回目の繰り返しに関する校正誤差ベクトルである。
上述されている計算は、あらゆる回数だけ繰り返すことができる。各繰り返しは、前回の繰り返しから得られた更新された校正誤差ベクトルq mmse(n + 1)を使用する。該手順は、更新ベクトルy(n)が十分に小さいときに終了することができる。例えば、終了条件は、||y(n)||2 = y < yth1にすることができ、ここで、yは、y(n)の要素の大きさの平方の和で、yth1は、しきい値である。別の例として、終了条件は、すべてのiに関してyi < yth2にすることができ、ここで、yiは、y(n)のi番目の要素で、yth2は、別のしきい値である。すべての繰り返しが完了後は、校正誤差の最終推定値に関する行列は、Q ap,final及びQ ut,finalとして表すことができる。
最急降下適合型手順の場合は、総誤差は次式のように定義することができる。
Figure 0005496931
総誤差zは、Eの要素の大きさの二乗を合計することによって得られる。qの要素に関するzの偏導関数は、次式のように計算することができる。
Figure 0005496931
ここで、giは、qのi番目の要素に関するzの近似偏導関数、Δ iは、i番目の要素に関するδの小さい実数値及びその他に関するゼロを含む長さ2(Nap + Nut − 2)のベクトルである。近似偏導関数giは、次の手順で得られる。最初に、ベクトルq iq i = q + Δ iとして計算される。次に、式(10)、(12)、(14)、及び(15)によって定義された関数の評価がq iに関して行われ、新しい誤差ベクトルe iが得られる。次に、式(19)に示されているように、新しい誤差ベクトルe iに関する総誤差ziが計算される。式(20)ではz(q)として表されていて、qを用いて得られた総誤差zが、式(20)ではz(q + Δ i)として表されていて、qiを用いて得られた総誤差ziから減じられる。この減算結果がδによって除されてgiが得られる。この計算は、qの2(Nap + Nut − 2)の要素の各々に関して繰り返される。次元2(Nap + Nut − 2)のベクトルgは、qの2(Nap + Nut − 2)の要素に関して得られた近似偏導関数を用いて形成することができる。gの各要素は、qの対応する要素において評価された総誤差の傾きである。
従って、校正誤差ベクトルは、次式のように更新することができる。
Figure 0005496931
ここで、g(n)は、n回目の繰り返しに関して得られた傾きベクトルで、q sd(n)及びq sd(n + 1)は、最急降下手順におけるn番目の繰り返し及び(n + 1)番目の繰り返しに関するそれぞれの校正誤差ベクトルである。上述されている計算は、あらゆる回数だけ繰り返すことができる。各繰り返しは、前回の繰り返しから得られた更新された校正誤差ベクトルq sd(n + 1)を使用する。該手順は、総誤差zが十分に小さいとき、例えば、z番目のしきい値よりも小さいときに終了することができる。
上記では、実際の校正誤差の推定値を導き出すための2つの適合型手順が説明されている。その他の適合型手順及び非適合型手順も使用可能であり、この使用は、本発明の適用範囲内である。
ユーザー端末は、校正誤差に対処するために補正行列を次のように更新することができる。
Figure 0005496931
図2に示されているように、ユーザー端末は、アップリンク送信のための空間処理に関して、前回の補正行列K ^ utの代わりに新しい補正行列K ^ ut,newを使用する。ユーザー端末は、校正誤差行列Q ap,finalをアクセスポイントに送ることができ、アクセスポイントは、自己の補正行列をK ^ ap,new = K^ ap Q −1 ap,finalとして更新することができる。シグナリング量を減らすため、ユーザー端末は、校正誤差行列Qap,finalが何らかの予め決定されたしきい値を満たしている場合にしか該行列を送り戻すことができない。
図3は、アクセスポイント及びユーザー端末が初期校正、通常校正、及び後続校正に関して実施するプロセス300を示した図である。アクセスポイント及びユーザー端末は、それぞれの送信チェーンと受信チェーンを校正するため及び補正行列K ^ ap及びK ^ utを導き出すために初期校正を実施する(ブロック310)。以下では、初期校正について説明される。
その後は、正常に動作するため、アクセスポイントは、自己の補正行列K ^ apを用いてダウンリンクMIMOパイロットを送信する(ブロック322)。ユーザー端末は、ダウンリンクMIMOパイロットに基づいて、校正されたダウンリンクチャネル応答推定値H ^ cdnを入手してH ^ cdnの特異値分解を行い、送信行列V ^ utを得る(ブロック326)。次に、式(6)において示されているように、ユーザー端末は、V ^ ut及びK ^ utを用いてアップリンクのステアリングされたリファレンスを送信する(ブロック328)。アクセスポイントは、上述されているように、アップリンクのステアリングされたリファレンスを受信して送信行列U ^^ apを導き出す。(ブロック330)。アクセスポイント及びユーザー端末は、空間処理のために送信行列U ^^ ap及びV ^ utをそれぞれ使用する。
後続校正においては、アクセスポイントは、U ^^ ap及びK ^ apを用いてダウンリンクのステアリングされたリファレンスを送信し、K ^ apを用いてダウンリンクMIMOパイロットをさらに送信する(ブロック342)。ユーザー端末は、上述されているように、ダウンリンクのステアリングされたリファレンスに基づいて実際の非正規化送信行列V~aを導き出す(ブロック344)。更に、ユーザー端末は、式(10)及び(12)に示されているように、自己の送信行列V ^ ut、校正されたダウンリンクチャネル応答推定値H ^ cdn、及び校正誤差行列Q ap及びQ utに基づいて非正規化送信行列U~rxを計算し、U~rx = (H ^ cdn Q −1 ap)T Q ut V ^ utである(ブロック346)。ユーザー端末は、アクセスポイントによって行われていたことになる方法と同じ方法で U~rxをさらに処理し(例えば、直交化を行い)、正規化された送信行列U gを得る(ブロック348)。次に、ユーザー端末は、式(10)及び(14)に示されているように、送信行列U g及び校正されたダウンリンクチャネル応答推定値Hcdnに基づいて、仮定された非正規化送信行列V~hypを計算し、V~hyp = H ^ cdn U gである(ブロック350)。行列V~hypは、アクセスポイントがU gを用いてダウンリンクのステアリングされたリファレンスを送信した場合にユーザー端末が受信していたことになる非正規化送信行列である。次に、ユーザー端末は、送信行列V~a及びV~hypに基づいて校正誤差行列Q ap及びQ utを修正する(ブロック352)。ブロック346乃至352は、適合型手順を用いて実施することができる。その後、ユーザー端末は、校正誤差行列Q utによって自己の補正行列K ^ utを更新することができ、その後は、アクセスポイントは、校正誤差行列Q apによって自己の補正行列K ^ apを更新することができる(ブロック356)。
図4は、図3のブロック346乃至352に関して使用することができるMMSE適合型手順400を示した図である。最初に、仮定された送信行列V~hypが、H ^ cdn Q ap及びQ utに基づいて計算される(ブロック410)。ブロック410は、図3のブロック346乃至350に対応する。次に、式(15)において示されているように、誤差行列Eが、送信行列V~aV~hypの差として計算される(ブロック412)。次に、式(16)において示されているように、校正誤差行列Q ap及びQ ut内の要素(例えば、先行要素以外の全対角要素)のうちの選択された要素の各々に関して、誤差行列E内の要素の各々に関する偏導関数が導き出される。行列E及び行列Q apQ utは、上述されているように、計算を容易にするためにベクトルの形態にすることができる。これらの偏導関数は、同じく上述されているように、行列内の要素の実数成分及び虚数成分に関して別々に導き出すことができる。次に、式(17)において示されているように、更新ベクトルyが、偏導関数の行列A及び誤差行列Eに基づいて計算される(ブロック416)。次に、式(18)において示されているように、校正誤差行列Q ap及びQ utが、更新ベクトルyを用いて更新される(ブロック418)。次に、更新ベクトルyが終了条件を満たしているかどうかの決定が行われる(ブロック420)。更新ベクトルyが「終了条件を満たしている」と決定された場合は、プロセス400は終了する。更新ベクトルyが終了条件を満たしていないと決定された場合は、プロセスはブロック410に戻り、別の繰り返しを実施する。
図5は、図3のブロック346及び352に関しても使用することができる最急降下適合化手順500を示した図である。最初に、仮定された送信行列V~hypが、H ^ cdnQ ap及びQ utに基づいて計算される(ブロック510)。次に、式(19)において示されているように、総誤差zが||V~aV~hyp||2として計算される(ブロック512)。次に、式(20)において示されているように、校正誤差行列Q apQ ut内の要素のうちの選択された要素の各々に関する総誤差についての偏導関数が導き出される(ブロック514)。行列Q ap及びQ utは、ベクトルの形にすることができ、偏導関数は、行列内の要素の実数成分及び虚数成分に関して別々に導き出すことができる。次に、式(21)において示されているように、校正誤差行列Q ap及びQ utが該偏導関数によって更新される(ブロック516)。次に、総誤差zが終了条件を満たしているかどうかの決定が行われる(ブロック518)。総誤差zが「終了条件を満たしている」と決定された場合は、プロセス500は終了する。総誤差zが終了条件を満たしていないと決定された場合は、プロセスはブロック510に戻り、別の繰り返しを実施する。
上記の説明において、ユーザー端末は、補正行列K ^ ap及びK ^ utの両方における補正誤差を推定する。後続校正を単純化するため、ユーザー端末は、補正行列K ^ apには誤差が含まれていないと想定して補正行列K ^ ut内の誤差のみを推定するようにすることができる。この推定は、校正誤差行列Q apを単位行列に設定することに相当する。Q apを省くことによって、ベクトルqy、及びgと行列Aの次元が縮小され、該縮小は、計算を大幅に単純化される。
説明を明確化するため、上記の説明は、ユーザー端末が後続校正を実施する事例を対象にしている。アクセスポイントも後続校正を行うことができる。この場合は、アクセスポイント及びユーザー端末は、図3において役割を交替する。この場合は、ユーザー端末は、アップリンクのステアリングされたリファレンス及びアップリンクMIMOパイロットを送信することになり、アクセスポイントは、Q ap及びQ utを導き出す計算を行うことになる。
同じく説明を明確化するため、後続校正は、単搬送波MIMOシステムが対象になっている。後続校正は、多搬送波MIMOシステムに関して実施することもでき、直交周波数分割多重(OFDM)又はその他の何らかの多搬送波変調法を利用することができる。OFDMは、全体的なシステム帯域幅を複数(N)の直交サブバンドに有効に分割し、これらの直交サブバンドは、トーン、副搬送波、ビン、及び周波数チャネルとも呼ばれる。OFDMの場合は、各サブバンドは、データによって変調できる各々の副搬送波と関連づけられる。OFDMを利用するMIMOシステム(MIMO−OFDMシステム)の場合は、上述される計算は、複数のサブバンドの各々に関して実施することができる。近くのサブバンド間には高度の相関関係が存在するため、校正は、例えば、後続校正を行うためのサブバンド数を減らす、収斂を高速化させる、等を目的として、この相関関係を利用する形で実施することができる。
2.初期校正
初期校正を行って補正行列K ^ ap及びK ^ utを導き出す場合は、一方のエンティティ(ユーザー端末又はアクセスポイント)が、有効ダウンリンクチャネル応答推定値H ^ dn、及び有効アップリンクチャネル応答推定値H ^ upの両方を入手する。チャネル推定値H ^ dn及びH ^ upは、ダウンリンクMIMOパイロット及びアップリンクMIMOパイロットにそれぞれ基づいて得ることができる。補正行列は、行列比計算又はMMSE計算を用い更にH ^ dn及びH ^ upから求めることができる。
行列比計算では、最初にNut × Nap行列Cが次式のように計算される。
Figure 0005496931
ここで、該比は、各要素ごとに求められる。
アクセスポイントに関する補正行列K^ ap内の対角要素は、Cの正規化ローの平均に等しく設定される。最初に、の各ローが、該ロー内のNapの要素の各々を該ロー内の第1の要素でスケーリングすることによって正規化される。次に、正規化されたロー(ベクトルc rowで表される)の平均が、N utで除されたN utの正規化ローの和として計算される。次に、K ^ apN apの対角要素が、 c rowN apの要素と等しく設定される。正規化に起因して、K ^ apの先行要素は1に等しい。
ユーザー端末に関する補正行列K ^ ut内の対角行列が、Cの正規化カラムの逆数の平均に設定される。最初に、Cのj番目のカラムが、該カラム内の各々の要素をK ^ apのj番目の対角要素でスケーリングすることによって正規化され、ここで、j = 1 … Napである。次に、正規化カラム(ベクトルc colによって表される)の逆数の平均が、(1)各正規化カラムの逆数を得ることと、ここで、反転は各要素ごとに行われる、(2)Napの逆正規化カラムを合計することと、(3)その結果得られたカラム内の各要素をNapで除してc colを得ること、とによって計算される。K ^ utのNutの対角要素は、c colのNutの要素と等しく設定される。
MMSE計算においては、補正行列K ^ ap及びK ^ utが、有効ダウンリンクチャネル応答推定値H ^ dn及び有効アップリンクチャネル応答推定値H ^ upから導き出され、このため、校正されたダウンリンクチャネル応答とアップリンクチャネル応答との間の平均二乗誤差(MSE)が最小化される。この状態は、次式のように表すことができる。
Figure 0005496931
上式は、次のように書くこともできる。
Figure 0005496931
ここで、K ^ apは対角行列であるため K ^T ap = K ^ apである。
式(24)は、K ^ apの先行要素は1に設定されるという制約を受ける。この制約がない場合は、行列K ^ ap及びK ^ utの全要素がゼロに設定される自明な解が得られることになる。式(24)において、最初に行列YY = K ^ ap H ^T dnH ^ up K ^ utとして得られる。次に、YN ap N utの要素の各々に関して絶対値の二乗が得られる。これで、平均二乗誤差(又は、N ap N utによる除算は省かれるため二乗誤差)は、全ての二乗値の和に等しい。
MMSE計算は、次のように行われる。説明を単純化するため、H ^ dnの要素は{aij}として表され、H ^ upの要素は{bij}として表され、K ^ apの対角要素は{ui}として表され、K ^ utの対角要素は{vj}として表され、ここで、i = 1 … Nap及びj = 1 … Nutである。平均二乗誤差は、式(24)から次のように書き換えることができる。
Figure 0005496931
この式もu1 = 1の制約を受ける。最小平均二乗誤差は、u及びvに関する式(25)の偏導関数をとり、これらの偏導関数をゼロに設定することによって得ることができる。これらの演算の結果は次式である。
Figure 0005496931
式(26a)において、u1 = 1であり、従って、この場合に関する偏導関数は存在せず、指数iは、2乃至Napである。
方程式の組(26a)及び(26b)におけるNap + Nut − 1の式の組は、次のように行列形でより都合良く表すことができる。
Figure 0005496931
Figure 0005496931
行列Bは、Nap + Nut −1のローを含み、最初のNap − 1のローは、式の組(26a)からのNap − 1の式に対応し、最後のNutのローは、式の組(26b)からのNutの式に対応する。行列B及びベクトルzの要素は、H ^ dn及びH ^ upの要素に基づいて得ることができる。K ^ ap及びK ^ utの対角要素は、ベクトルk内に含まれており、次式のように得ることができる。
Figure 0005496931
MMSE計算の結果は、式(24)において示されているように、校正されたダウンリンクチャネル応答及びアップリンクチャネル応答における平均二乗誤差を最小化する補正行列K^ ap及びK^ utである。
3.空間処理
表2は、ユーザー端末及びアクセスポイントがMIMOチャネルの固有モードでのデータの送受信を目的として行う空間処理を要約したものである。
Figure 0005496931
図2及び表2に示されている実施形態においては、補正行列K ^ ap及びK ^ utは、アクセスポイント及びユーザー端末のそれぞれの送信側において当てはめられる。
4.システム
図6は、TDD MIMOシステムにおけるアクセスポイント110及びユーザー端末150の実施形態を示したブロック図である。ダウンリンクでは、アクセスポイント110において、送信(TX)データプロセッサ610は、データソース608からのトラフィックデータ及びコントローラ630からのシグナリングとその他のデータを受け取る。TXデータプロセッサ610は、異なる型のデータをフォーマット化、符号化、インターリービング、及び変調(又はシンボルマッピング)し、データシンボルを提供する。本明細書において用いられる「データシンボル」は、データに関する変調シンボルであり、「パイロットシンボル」は、パイロットに関する変調シンボルである。これらのパイロットシンボルは、アクセスポイント及びユーザー端末の両方によって先験的に知られている。TX空間プロセッサ620は、データシンボルをTXデータプロセッサ610から受け取り、これらのデータシンボルに関する空間処理を行い、(例えば、チャネル推定、校正、等のために)パイロットシンボルにおいて適宜多重化し、Napのストリームの送信シンボルをNapの変調器(MOD)622a乃至622apに提供する。各変調器622は、各々の送信シンボルストリームを受け取って処理し、対応するOFDMシンボルストリームを得る。該OFDMシンボルストリームは、変調器内の送信チェーンによってさらに処理され、対応するダウンリンク変調信号が得られる。次に、変調器622a乃至622apからのNapのダウンリンク変調信号が、Nap本のアンテナ624a乃至624apから送信される。
ユーザー端末150においては、Nut本のアンテナ652a乃至652utは、送信されたダウンリンク変調信号を受信し、各アンテナは、受信信号を各々の復調器(DEMOD)654に提供する。各復調器654(受信チェーンを含む)は、変調器622において行われた処理を補完する処理を実施し、受信シンボルを提供する。受信(RX)空間プロセッサ660は、Nutのすべての復調器654からの受信シンボルに関する受信装置空間処理を実施し、検出されたシンボルを得る。これらの検出されたシンボルは、アクセスポイントによって送信されたデータシンボルの推定である。後続校正においては、RX空間プロセッサ660は、(1)アクセスポイントによって送信されたダウンリンクMIMOパイロットから得られた校正済みダウンリンクチャネル応答推定値H ^ cdn及び(2)アクセスポイントによって送信されたダウンリンクのステアリングされたリファレンスに関する受信シンボルを提供する。RXデータプロセッサ670は、検出されたシンボルを処理(例えば、シンボルデマッピング、デインターリービング、及び復号)し、復号されたデータを提供する。これらの復号データは、回復されたトラフィックデータ、シグナリング、等を含み、保存するためにデータシンク672に提供され及び/又はさらなる処理を行うためにコントローラ680に提供される。
アップリンクに関する処理は、ダウンリンクに関する処理と同じであること又は異なることができる。データ及びシグナリングは、TXデータプロセッサ690によって処理(符号化、インターリービング、及び変調)され、更に、TX空間プロセッサ692によって空間処理されてパイロットシンボルともに多重化されて送信シンボルが得られる。これらの送信シンボルは、変調器654a乃至654utによってさらに処理されてNutのアップリンク変調信号が得られ、これらのアップリンク変調信号は、Nut本のアンテナ652a乃至652utを通じてアクセスポイントに送信される。ユーザー端末150は、初期校正のための補正K ^apを送り戻し、更に、後述される実装のために、後続校正用の校正誤差行列Q ap,finalを送り戻すことができる。アクセスポイント110において、アップリンク変調信号がアンテナ624によって受信され、復調器622によって復調され、更に、ユーザー端末において実施された処理を補完する形でRX空間プロセッサ640及びRXデータプロセッサ642によって処理される。RXデータプロセッサ642は、行列K ^ ap及びQ ap,finalをコントローラ630に提供する。
初期校正においては、アクセスポイント及びユーザー端末は、ダウンリンク及びアップリンクでMIMOパイロットをそれぞれ送信する。各エンティティは、自己のリンクに関する有効チャネル応答推定値を導き出す。一方のエンティティ(例えば、アクセスポイント)は、一方のエンティティと他方のエンティティ(例えば、ユーザー端末)の両方に関する補正行列K ^ ap及びK ^ utを計算するために他方のエンティティにチャネル推定値を送る。これらの補正行列を導き出すエンティティは、自己の補正行列を使用し、他方の補正行列を他方のエンティティに送り戻す。後続校正においては、一方のエンティティ(例えば、アクセスポイント)は、ステアリングされたリファレンス及びMIMOパイロットの両方を送信する。他方のエンティティは、上述されているように、受信パイロットに基づいて両方のエンティティに関する校正誤差行列Q ap,final及びQ ut,finalを導き出す。これらの校正誤差行列を導き出すエンティティは、自己の校正誤差行列を使用し、更に、他方の校正誤差行列を他方のエンティティに送り戻すことができる(例えば、誤差が十分に大きい場合)。
コントローラ630及び680は、アクセスポイント及びユーザー端末のそれぞれにおいて、様々な処理装置の動作を制御する。更に、コントローラ630及び/又は680は、初期校正及び後続校正に関する処理(例えば、補正行列K^ apとK^ ut及び校正誤差行列Qap,finalとQut,finalに関する計算)を行うこともできる。メモリ装置632及び682は、コントローラ630及び680によって用いられるデータ及びプログラムコードをそれぞれ格納する。
本明細書において説明されている校正技術は、様々な手段で実装することができる。例えば、これらの技術は、ハードウェア内に実装すること、ソフトウェア内に実装すること、又はその組合せ内に実装することができる。ハードウェア内に実装する場合は、初期校正及び/又は後続校正を行うために用いられる処理装置は、本明細書において説明されている機能を実施するように設計された1つ以上の特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理装置(DSPD)、プログラミング可能な論理デバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、その他の電子装置、又はその組合せの中に実装することができる。
ソフトウェア内に実装する場合は、これらの校正技術は、本明細書において説明されている機能を果たすモジュール(例えば、手順、関数、等)とともに実装することができる。ソフトウェアコードは、メモリ装置(例えば、図6のメモリ装置632又は682)に格納することができ、プロセッサ(コントローラ630又は680)によって実行することができる。該メモリ装置は、プロセッサ内に実装すること又はプロセッサの外部に実装することができ、プロセッサの外部に実装する場合は、当業において知られている様々な手段を通じて通信可能な形でプロセッサに結合させることができる。
見出しは、参照を目的として及び一定の節を探し出しやすいようにすることを目的として本明細書に含められている。これらの見出しは、本明細書において説明されている概念の適用範囲を限定することを意図するものではなく、これらの概念は、本明細書全体のその他の節においても適用可能である。
開示されている実施形態に関する上記の説明は、当業者が本発明を製造又は使用できるようにすることを目的とするものである。又、これらの実施形態に対する様々な修正が加えられた場合には、当業者は、該修正を容易に理解することが可能である。さらに、本明細書において定められている一般原理は、本発明の精神及び適用範囲を逸脱しない形でその他の実施形態に対しても適用することができる。以上のように、本発明は、本明細書において示されている実施形態に限定することを意図するものではなく、本明細書において開示されている原理及び斬新な特長に一致する限りにおいて最も広範な適用範囲が認められることになることを意図するものである。

Claims (21)

  1. アクセスポイントとユーザー端末とを含む無線多入力多出力(MIMO)通信システムにおいてダウンリンクチャネル及びアップリンクチャネルを校正する方法であって、
    前記アクセスポイントおよび前記ユーザー端末において、送信チェーン及び受信チェーンを校正し、前記アクセスポイントに関する第1の補正行列及び前記ユーザー端末に関する第2の補正行列をそれぞれ取得することと、
    前記アクセスポイントが、前記第1の補正行列を用いて第1のパイロットを送信することと、
    前記ユーザー端末が、前記第1のパイロットに基づいてMIMOチャネル応答推定値を算出することと、
    前記ユーザー端末が、前記MIMOチャネル応答推定値を分解することによって第1の送信行列を取得することと、
    前記ユーザー端末が、前記第1の送信行列に基づいてアップリンクのステアリングされたリファレンスを送信することと、
    前記アクセスポイントが、前記リファレンスに基づいて、第2の送信行列を生成することと、
    前記アクセスポイントが、前記第2の送信行列および前記第1の補正行列を用いてダウンリンクのステアリングされたリファレンスを送信することと、
    前記ユーザー端末が、前記ダウンリンクのステアリングされたリファレンスに基づいて第3の送信行列を導き出すことと、
    前記ユーザー端末が、前記MIMOチャネル応答推定値、第1の校正誤差行列及び第2の校正誤差行列に基づいて非正規化送信行列を算出し、算出された非正規化送信行列に直交化を含む処理を施すことにより第4の送信行列を導き出すことと、
    前記ユーザー端末が、前記第4の送信行列と前記MIMOチャネル応答推定値とに基づいて、第5の送信行列を算出することと、
    前記ユーザー端末が、前記第1の校正誤差行列及び前記第2の校正誤差行列を前記第3の送信行列及び前記第5の送信行列に基づいて修正することと、を具備し、
    前記MIMOチャネル応答推定値は、前記MIMOチャネルの応答の推定値であり更に前記MIMOチャネルを通じて受信された第2のパイロットに基づいて導き出され、前記第1の校正誤差行列は、前記第1の補正行列内の誤差の推定値を含み、前記第2の校正誤差行列は、前記第2の補正行列内の誤差の推定値を含む方法。
  2. 前記第1のパイロットは、前記MIMOチャネルの複数の固有モードを通じて受信されたステアリングされたパイロットである請求項1に記載の方法。
  3. 前記第2のパイロットは、信エンティティの複数の送信アンテナから送られた複数のパイロット送信を具備するMIMOパイロットであり、各送信アンテナからの前記パイロット送信は、信エンティティによって識別可能である請求項1に記載の方法。
  4. 第2の送信行列を前記導き出すことは、前記MIMOチャネル応答推定値を分解して前記MIMOチャネルに関する第1の固有ベクトル行列を得ることと、前記MIMOチャネル応答推定値及び前記第1の校正誤差行列と前記第2の校正誤差行列に基づいて前記MIMOチャネルに関する第2の固有ベクトル行列を計算することと、前記第2の固有ベクトル行列及び前記MIMOチャネル応答推定値に基づいて前記第2の送信行列を計算すること、とを具備する請求項1に記載の方法。
  5. 第2の送信行列を前記導き出すことは、前記第2の固有ベクトル行列を処理して第3の固有ベクトル行列を得ることをさらに具備し、前記第2の行列に関する前記処理は、信エンティティによって信エンティティから受信されたステアリングされたパイロットに基づいて送信行列を生成するために前記送信エンティティによって実施される処理と一致し、前記第2の送信行列は、前記第3の固有ベクトル行列及び前記MIMOチャネル応答推定値に基づいて計算される請求項4に記載の方法。
  6. 前記第2の固有ベクトル行列を前記処理することは、前記第2の行列内の前記固有ベクトルに関する直交化を行って前記第3の行列に関する直交固有ベクトルを導き出すことを具備する請求項5に記載の方法。
  7. 前記第1の校正誤差行列及び前記第2の校正誤差行列は、最小平均二乗誤差(MMSE)適合型手順に基づいて修正される請求項1に記載の方法。
  8. 前記第1の校正誤差行列及び前記第2の校正誤差行列を前記修正することは、前記第1の送信行列と前記第2の送信行列の差としての誤差行列を計算することと、前記第1の校正誤差行列及び前記第2の校正誤差行列内の要素のうちの選択された要素に関して前記誤差行列内の要素に関する偏導関数を導き出すことと、前記偏導関数及び前記誤差行列に基づいて更新ベクトルを計算することと、前記第1の校正誤差行列及び前記第2の校正誤差行列を前記更新ベクトルによって更新すること、とを具備する請求項1に記載の方法。
  9. 偏導関数を前記導き出すことは、修正された第2の送信行列を、前記MIMOチャネル応答推定値、前記第1の校正誤差行列、前記第2の校正誤差行列、及び誤差ベクトルに基づいて導き出すことと、前記第1の送信行列と前記修正された第2の送信行列の差としての修正された誤差行列を計算することと、前記偏導関数を前記誤差行列及び前記修正された誤差行列に基づいて計算することと、を具備する請求項8に記載の方法。
  10. 前記誤差行列、前記第1の校正誤差行列、及び前記第2の校正誤差行列は、複素値要素を含み、各複素値要素は、実数成分と虚数成分を有し、前記偏導関数は、前記実数成分及び前記虚数成分に関して別々に導き出される請求項8に記載の方法。
  11. 前記第1の校正誤差行列及び前記第2の校正誤差行列を前記修正することは、前記偏導関数によって行列を形成することをさらに具備し、前記更新ベクトルは、前記誤差行列及び前記偏導関数行列の逆数に基づいて計算される請求項8に記載の方法。
  12. 前記第1の校正誤差行列及び前記第2の校正誤差行列内の前記要素のうちの前記選択された要素は、前記第1の校正誤差行列及び前記第2の校正誤差行列内の左上隅の要素を除くすべての対角要素を含む請求項8に記載の方法。
  13. 前記第1の校正誤差行列及び前記第2の校正誤差行列を前記修正することは、誤差行列を前記導き出すこと、偏導関数を前記導き出すこと、更新ベクトルを前記計算すること、及び前記第1の校正誤差行列と前記第2の校正誤差行列を前記更新することを、前記更新ベクトルが終了条件を満たすまで複数回繰り返すことをさらに具備する請求項8に記載の方法。
  14. 前記第1の校正誤差行列及び前記第2の校正誤差行列は、最急降下適合型手順に基づいて修正される請求項1に記載の方法。
  15. 前記第1の校正誤差行列及び前記第2の校正誤差行列を前記修正することは、前記第1の送信行列と前記第2の送信行列の差としての誤差行列を計算することと、総誤差を前記誤差行列に基づいて計算することと、前記第1の校正誤差行列及び前記第2の校正誤差行列内の要素のうちの選択された要素に関して前記総誤差に関する偏導関数を導き出すことと、前記第1の校正誤差行列及び前記第2の校正誤差行列を前記偏導関数によって更新すること、とを具備する請求項1に記載の方法。
  16. 前記総誤差は、前記誤差行列内の要素の大きさの二乗の和として計算される請求項15に記載の方法。
  17. 前記第1の校正誤差行列及び前記第2の校正誤差行列を前記修正することは、誤差行列を前記計算すること、総誤差を前記計算すること、偏導関数を前記導き出すこと、及び前記第1の校正誤差行列と前記第2の校正誤差行列を前記更新することを、前記総誤差が終了条件を満たすまで複数回繰り返すことをさらに具備する請求項15に記載の方法。
  18. 前記第2の補正行列を前記第2の校正誤差行列によって更新することをさらに具備する請求項1に記載の方法。
  19. 前記第1の補正行列は、前記第1の校正誤差行列によって更新される請求項1に記載の方法。
  20. 前記受信エンティティは、時分割多重(TDD)MIMOシステムにおけるユーザー端末であり、前記送信エンティティは、アクセスポイントである請求項に記載の方法。
  21. 前記システムは、直交周波数分割多重(OFDM)を利用し、複数のサブバンドの各々に関して、前記サブバンドで受け取られた前記第1のパイロット及び前記第2のパイロットに基づいて一組の第1の及び第2の校正誤差行列が導き出される請求項1に記載の方法。
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