JP5496298B2 - エレベータの地震管制運転システム - Google Patents
エレベータの地震管制運転システム Download PDFInfo
- Publication number
- JP5496298B2 JP5496298B2 JP2012220308A JP2012220308A JP5496298B2 JP 5496298 B2 JP5496298 B2 JP 5496298B2 JP 2012220308 A JP2012220308 A JP 2012220308A JP 2012220308 A JP2012220308 A JP 2012220308A JP 5496298 B2 JP5496298 B2 JP 5496298B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- elevator
- train
- earthquake
- vibration
- control operation
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Maintenance And Inspection Apparatuses For Elevators (AREA)
Description
本発明の実施形態は、エレベータの地震管制運転システムに関する。
従来から、地震発生時の揺れに対する安全を確保するために、エレベータには地震管制運転システムが導入されている。この地震管制運転システムでは、地震感知器が所定のレベル以上の建物の揺れを感知すると、エレベータの制御装置は、それまでの通常運転を地震管制運転に切り替え、乗りかごを最寄り階へ着床させて揺れがおさまるまで待機させる。
従来の地震管制運転システムでは、地震による揺れ以外にも、例えば、近隣で行われている建物の建築工事等で発生する揺れを地震感知器が感知してしまうことがあり、実際には地震は発生していないにもかかわらず、地震管制運転に切り替わってしまうことがあった。
そこで、地震以外による震動で地震管制運転システムが働いてしまうのを防止するために、従来から様々な対策が講じられている。例えば、特許文献1には、エレベータの設置地域内で複数の拠点に地震感知器を設置し、複数の拠点の地震検知器の作動情報に基づき、地震が発生したか否かを判定することが提案されている。
また、特許文献2には、地震感知器からの地震感知信号と、気象庁などから提供されるリアルタイム地震情報とに基づいて実際に地震が発生したか否かを判定することが提案されている。
地震管制運転システムの誤作動が問題となるのは、特に、鉄道の駅構内等に設置されるエレベータである。駅のプラットホームでは、頻繁に列車が停車したり、通過するため、エレベータの地震管制運転システムを構成している地震感知器が列車の走行に起因する震動を感知し作動してしまうことがある。特に、列車の出入の多いターミナル駅や、新幹線や特急列車が通過し、停車する駅では、列車の速度や重量などにより激しい振動が起こることがあり、地震感知器がその震動を感知して、地震管制運転に切り替わってしまう事態が発生することがあった。この間、地震が発生していないにもかかわらず、エレベータの利用者にはサービスを提供することができなくなるという問題があった。
そこで、本発明は、前記従来技術の有する問題点に鑑みなされたものであって、駅に停車し、または通過する列車に起因する建物の揺れによって地震感知器が誤作動し、地震管制運転に切り替わってしまうのを確実に防止できるようにしたエレベータの地震管制運転システムを提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、列車が通過または停車する駅の構内に設置されるエレベータと、前記エレベータに設置され、あらかじめ設定された大きさ以上の揺れを感知すると地震感知信号を出力する地震感知手段と、前記エレベータの運転を制御し、前記地震感知手段が作動し地震感知信号を受信した場合に、前記エレベータの揺れが地震によるものか、列車の走行によるものかを判定し、揺れが地震による場合には、乗りかごを最寄り階に着床させてエレベータの運行を一時的に停止する地震管制運転を行い、揺れが列車の走行による場合には前記地震感知信号を受信しても前記地震管制運転を行わないエレベータ制御装置と、を備え、前記エレベータ制御装置は、列車運行を管理する列車運行管理システムと接続され、前記列車運行管理システムから前記駅に列車が到着または通過することを知らせる列車到着信号を受信すると、その後に前記地震感知信号を受信しても前記地震管制運転を行わないことを特徴とする。
以下、本発明によるエレベータの地震管制運転装置の実施形態について、添付の図面を参照しながら説明する。
第1実施形態
図1は、本発明の第1実施形態によるエレベータの地震管制運転システムのシステム構成図である。この図1において、参照番号10は、エレベータの乗りかごを示す。この実施形態では、エレベータは、普通列車の他、新幹線の特急列車や在来線の急行列車、特急列車が発着する、例えば、東京駅や上野駅のようなターミナル駅や主要駅の構内や線路際に隣接している建物に設置されているエレベータである。参照番号12は、乗りかご10を昇降させる巻上機などからなる駆動部を示している。エレベータ制御装置14は、駆動部12を制御することによって、乗りかご10の運行を制御する。
図1は、本発明の第1実施形態によるエレベータの地震管制運転システムのシステム構成図である。この図1において、参照番号10は、エレベータの乗りかごを示す。この実施形態では、エレベータは、普通列車の他、新幹線の特急列車や在来線の急行列車、特急列車が発着する、例えば、東京駅や上野駅のようなターミナル駅や主要駅の構内や線路際に隣接している建物に設置されているエレベータである。参照番号12は、乗りかご10を昇降させる巻上機などからなる駆動部を示している。エレベータ制御装置14は、駆動部12を制御することによって、乗りかご10の運行を制御する。
エレベータの昇降路内には、地震感知器として、P波感知器15とS波感知器16が設置されている。このP波感知器15とS波感知器16はそれぞれ信号通信路を介してエレベータ制御装置14に接続されている。建物とともにエレベータが揺れ、その揺れの大きさが一定レベルを超えると、P波感知器15が作動し、このP波感知器15からP波信号がエレベータ制御装置14に送信される。このときエレベータ制御装置14は、地震管制運転を行う指令を駆動部12に送り、乗りかご10を最寄り階に着床させることになる。このようにして一定レベル以上の揺れを伴う地震が発生したときには、エレベータ制御装置14によって地震管制運転が行なわれる。
列車が駅に停車したときや通過するときの走行振動の影響を受けて、エレベータの設置されている建物が揺れ、P波感知器15が作動してしまう場合がある。この場合、エレベータ制御装置14側では、P波感知器15が地震によって作動したのか、列車の振動によって作動したのかを区別することができないため、地震管制運転に移行してしまう可能性がある。
ところで、駅に停車しまた通過する列車運行は、列車運行管理システム18によって管理されている。この第1実施形態では、この列車運行管理システム18と、エレベータ制御装置14とが接続されたシステムを構成することで、駅に列車が到着するときや通過するときには、列車が到着または通過することを知らせる信号(以下、列車到着信号という)がエレベータ制御装置14に送信されるようになっている。そして、エレベータ制御装置14は、P波感知器15からのP波信号と、列車運行管理システム18からの列車到着信号を受信した時間的前後を基準にして、揺れが列車の走行によるものか、本当の地震によるものかを判定し、列車の走行による振動による地震管制運転システムの誤作動を防止するようになっている。
以下、図2のフローチャートを参照しながら、本実施形態による地震管制運転システムの動作について説明する。
エレベータが通常運転されている間は、地震の発生に備えていつでも地震管制運転に切り替えられるように、所定のレベル、例えば、5GALを超える揺れがエレベータに発生するとP波検知器15が作動するようになっている。
他方、エレベータの設置されている建物のある駅には間断なく列車が到着し、また通過するので、P波感知器15が列車走行による振動を感知して作動する場合がある。
他方、エレベータの設置されている建物のある駅には間断なく列車が到着し、また通過するので、P波感知器15が列車走行による振動を感知して作動する場合がある。
そこで、この第1実施形態では、エレベータ制御装置14が列車運行管理システム18から送信されてくる列車到着信号を受信すると(ステップS10のyes)、その後、時間を隔てることなく直ちにP波感知器15が作動し、P波信号がエレベータ制御装置14に入力される(ステップS11のyes)。この場合のように、列車到着信号がP波信号よりも時間的に先にエレベータ制御装置14に入力されたという状況は、列車到着信号によって特定される列車が駅に到着または通過したときの振動でP波検知器15が作動した蓋然性が高いことを意味している。
そこで、エレベータ制御装置14は、地震による揺れに基づかないP波信号を無効とする処理を行う(ステップS12)。この結果、地震管制運転指令は、エレベータ制御装置14から駆動部12に送信されないので、エレベータは通常運転を継続することになる。
鉄道が運行されている時間帯では、本当の地震が発生しない限り、ステップS10〜ステップS12が繰り返されるので、列車の走行に起因する振動によって、P波感検知器15が作動したとしても、地震管制運転システム18が誤作動してエレベータの通常運転が地震管制運転に移行してしまうのを回避することができる。
これに対して、鉄道が運行されている間に、大きな揺れを伴う本当の地震が発生する可能性もある。地震は、駅での列車の到着、通過のタイミングとは全く無関係に発生する。多くの場合、地震の発生によってエレベータの設置されている駅構内外の建物が大きく揺れるような状況というのは、駅に列車の到着や通過がないのにもかかわらず、P波検知器15が作動するような状況である。
そこで、本実施形態では、列車到着信号がエレベータ制御装置14に入力されていないのに(ステップS10のNo)、P波感知器15が作動してP波信号の方が先にエレベータ制御装置14に入力された場合(ステップS13のyes)には、ステップS14において、エレベータ制御装置14は、駆動部12に地震管制運転を行わせる指令を送る。駆動部12は、地震管制指令に基づいて乗りかご10を最寄り階に着床させる(ステップS15)。その後、エレベータでは、保守管理者による地震被害の調査、点検等が行われる。エレベータの運行に問題がなければ、エレベータの通常運転が再開される。
以上のようにして、本実施形態によれば、エレベータ制御装置14は列車が駅のホームに到着しあるいは通過することを列車運行管理システム18から与えられる列車到達信号に基づいて事前に把握できるため、地震が発生しエレベータの安全を確保することが真に必要な場合には地震管制運転に移行することができ、列車の振動に起因してP波検知器15が誤作動してしまった場合には、地震管制運転に移行するのを回避することができる。
以上は、地震感知を主としてP波感知器15で行う場合の例であるが、本実施形態のように、P波感知器15とS波感知器16とを組み合わせている場合、横揺れのS波によりS波感知器16が作動し、エレベータ制御装置14にS波信号が入力された場合には、横揺れは地震によるある蓋然性が極めて高いので、エレベータ制御装置14は無条件で地震管制運転に切り替えるようにしてもよい。
第2実施形態
次に、本発明の第2実施形態によるエレベータの地震管制運転システムについて、図3並びに図4を参照しながら説明する。なお、図3において、図1の地震管制運転システムの構成要素と同一の構成要素には同一の参照番号を付して、その詳細な説明は省略する。
この第2実施形態の地震管制運転システムでは、列車運行管理システム18からエレベータ制御装置14に列車到達信号が送信される点は第1実施形態と同様であるが、この第2実施形態では、列車到達信号がエレベータ制御装置14に入力された場合には、エレベータ制御装置14はP波感知器15の作動するGAL値の設定値を引き上げるGAL値設定信号20をP波検知器15に出力するようになっている。
次に、本発明の第2実施形態によるエレベータの地震管制運転システムについて、図3並びに図4を参照しながら説明する。なお、図3において、図1の地震管制運転システムの構成要素と同一の構成要素には同一の参照番号を付して、その詳細な説明は省略する。
この第2実施形態の地震管制運転システムでは、列車運行管理システム18からエレベータ制御装置14に列車到達信号が送信される点は第1実施形態と同様であるが、この第2実施形態では、列車到達信号がエレベータ制御装置14に入力された場合には、エレベータ制御装置14はP波感知器15の作動するGAL値の設定値を引き上げるGAL値設定信号20をP波検知器15に出力するようになっている。
以下、図4のフローチャートを参照しながら、第2実施形態による地震管制運転システムの動作について説明する。
図3の地震管制運転システムにおいて、地震の発生に備えていつでも地震管制運転に切り替えられるように、列車による振動を考慮せずに、所定のレベルを超える揺れ、例えば5GALを越える振動が発生するとP波感知器15が作動するようになっているとする。
列車運行管理システム18から送信されてくる列車到着信号がエレベータ制御装置14に入力されると(ステップS20のyes)、エレベータ制御装置14は、P波感知器15が作動する設定値を5GALから10GALに引き上げる(ステップS21)。この変更後の設定値は、列車の走行による振動ではP波感知器15は作動し得ないような値である。この場合のように、列車到着信号がエレベータ制御装置14に入力されると直ちにGAL値を引き上げたということは、列車到着信号によって特定される列車が駅に到着または通過したときの振動ではP波感知器15が作動することはないことを意味している。この結果、P波検知器15からエレベータ制御装置14にP波信号が出力されることはないので(ステップS22のno)、エレベータはそのまま通常運転を継続することになる。
列車運行管理システム18から送信されてくる列車到着信号がエレベータ制御装置14に入力されると(ステップS20のyes)、エレベータ制御装置14は、P波感知器15が作動する設定値を5GALから10GALに引き上げる(ステップS21)。この変更後の設定値は、列車の走行による振動ではP波感知器15は作動し得ないような値である。この場合のように、列車到着信号がエレベータ制御装置14に入力されると直ちにGAL値を引き上げたということは、列車到着信号によって特定される列車が駅に到着または通過したときの振動ではP波感知器15が作動することはないことを意味している。この結果、P波検知器15からエレベータ制御装置14にP波信号が出力されることはないので(ステップS22のno)、エレベータはそのまま通常運転を継続することになる。
鉄道が運行されている時間帯では、次々と列車到着信号がエレベータ制御装置14に入力されるが(ステップS23のyes)、P波検知器15の設定GAL値は10GALのままであり、列車の走行に起因する振動によってP波検知器が作動し、地震管制運転システムの誤作動により通常運転が地震管制運転に移行してしまうのを未然に回避することができる。
これに対して、鉄道が運行されている間に、大きな揺れを伴う本当の地震が発生する可能性もある。この場合には、10GALに引き上げられているP波感知器15は作動してP波信号がエレベータ制御装置14に出力される(ステップS22のyes)。次いで、スステップS24では、エレベータ制御装置14は、駆動部12に地震管制運転を行わせる指令を送る。駆動部12は、地震管制運転指令に基づいて乗りかご10を最寄り階に着床させる(ステップS25)。その後、エレベータでは、保守管理者による地震被害の調査、点検等が行われる。エレベータの運行に問題がなければ、エレベータの通常運転が再開される。
他方、鉄道が運行されていない時間帯になると、列車運行管理システム18から列車到着信号はエレベータ制御装置14に送信されることはないので(ステップS23のno)、ステップS26において、列車到着信号の入力が所定の時間の間なければ(ステップS26のyes)、ステップS27に進み、P波感知器15の設定値を5GALに戻すことになる。
以上のようにして、第2実施形態によれば、エレベータ制御装置14は列車が駅のホームに到着しあるいは通過することを列車運行管理システム18から与えられる列車到達信号に基づいて事前に把握できるため、その場合にはP波検知器15の設定値を引き上げることで、列車の振動に起因してP波検知器15が作動し地震管制運転に移行してしまうのを回避することができる。
以上は、地震感知を主としてP波感知器15で行う場合の例であるが、本実施形態のように、P波感知器15とS波感知器16とを組み合わせている場合、横揺れのS波によりS波感知器16が作動し、エレベータ制御装置14にS波信号が入力された場合には、横揺れは地震によるある蓋然性が極めて高いので、エレベータ制御装置14は無条件で地震管制運転に切り替えるようにしてもよい。
第3実施形態
次に、本発明の第3実施形態によるエレベータの地震管制運転装置ついて、図5並びに図6を参照しながら説明する。なお、図5において、図1の地震管制運転システムの構成要素と同一の構成要素には同一の参照番号を付して、その詳細な説明は省略する。
この第3実施形態による地震管制運転システムでは、第1実施形態のように、列車到着信号を列車運行管理システム18から取り込む替わりに、列車到着検知手段から列車検知信号をエレベータ制御装置14に直接的に入力するようにしている。
次に、本発明の第3実施形態によるエレベータの地震管制運転装置ついて、図5並びに図6を参照しながら説明する。なお、図5において、図1の地震管制運転システムの構成要素と同一の構成要素には同一の参照番号を付して、その詳細な説明は省略する。
この第3実施形態による地震管制運転システムでは、第1実施形態のように、列車到着信号を列車運行管理システム18から取り込む替わりに、列車到着検知手段から列車検知信号をエレベータ制御装置14に直接的に入力するようにしている。
図5において、駅のプラットホーム付近には、列車到着検知手段としてセンサ光軸を列車50が横切るように受光側光電管センサ22aと投光側光電管センサ22bが設置されている。受光側光電管センサ22aはエレベータ制御装置14と接続されており、センサ光軸を列車50が遮ると、列車到着信号がエレベータ制御装置14に送信されるようになっている。列車到着検知手段としては光電管センサに限定されるものではない。そして、エレベータ制御装置14は、P波感知器15からのP波信号と、列車運行管理システム18からの列車到着信号を受信した時間的前後を基準にして、揺れが列車の走行によるものか、本当の地震によるものかを判定し、列車走行の振動による地震管制運転システムの誤作動を防止するようになっている。
以下、図6のフローチャートを参照しながら、本実施形態による地震管制運転の処理手順について説明する。
まず、受光側光電管センサ22aから送信されてくる列車到着信号をエレベータ制御装置14が受信すると(ステップS30のyes)、その後、時間を隔てることなく、P波感知器15が作動し、P波信号はエレベータ制御装置14に入力される(ステップS31のyes)。この場合のように、列車到着信号がP波信号より時間的に先にエレベータ制御装置14に入力されたという状況は、列車到着信号によって特定される列車が駅に到着または通過したときの振動でP波感知器15が作動した蓋然性が高いことを意味している。
そこで、エレベータ制御装置14は、地震による揺れに基づかないP波信号を無効とする処理を行う(ステップS32)。この結果、地震管制運転指令は、エレベータ制御装置14から駆動部12に送信されないので、エレベータは通常運転を継続する。
鉄道が運行されている時間帯では、本当の地震が発生しない限り、ステップS30〜ステップS32が繰り返されるので、列車の走行に起因する振動によって、P波感知器15が作動しても、エレベータの通常運転が地震管制運転に移行してしまうのを回避することができる。
これに対して、鉄道が運行されている間に、大きな揺れを伴う本当の地震が発生する可能性もある。地震は、列車の駅への到着、通過のタイミングとは全く無関係に発生する。多くの場合、地震の発生によりエレベータの設置されている駅構内外の建物が大きく揺れるような状況というのは、駅に列車の到着や通過がないのにもかかわらず、P波感検知器15が作動するような状況である。
そこで、本実施形態では、エレベータ制御装置14が列車到着信号を受信していないのに(ステップS30のNo)、P波感知器15が作動してP波信号の方が先にエレベータ制御装置14に入力された場合(ステップS33のyes)には、ステップS34において、エレベータ制御装置14は、駆動部12に地震管制運転を行わせる指令を送る。駆動部12は、地震管制運転指令に基づいて乗りかご10を最寄り階に着床させる(ステップS35)。その後、エレベータでは、保守管理者による地震被害の調査、点検等が行われる。エレベータの運行に問題がなければ、エレベータの通常運転が再開される。
以上のようにして、第3実施形態によれば、エレベータ制御装置14は列車が駅のホームに到着しあるいは通過することを列車到着検知手段からの列車到達信号に基づいて事前に直接把握できるため、地震が発生しエレベータの安全を確保することが真に必要な場合には地震管制運転に移行し、列車の振動に起因してP波検知器15が作動してしまった場合には、地震管制運転に移行するのを回避することができる。
以上は、地震感知を主としてP波感知器15で行う場合の例であるが、本実施形態のように、P波感知器15とS波感知器16とを組み合わせている場合、横揺れのS波によりS波感知器16が作動し、エレベータ制御装置14にS波信号が入力された場合には、横揺れは地震によるある蓋然性が極めて高いので、エレベータ制御装置14は無条件で地震管制運転に切り替えるようにしてもよい。
第4実施形態
次に、本発明の第4実施形態によるエレベータの地震管制運転システムについて、図7並びに図8を参照して説明する。なお、図7において、図5の地震管制運転システムの構成要素と同一の構成要素には、同一の参照番号を付してその詳細な説明は省略する。
次に、本発明の第4実施形態によるエレベータの地震管制運転システムについて、図7並びに図8を参照して説明する。なお、図7において、図5の地震管制運転システムの構成要素と同一の構成要素には、同一の参照番号を付してその詳細な説明は省略する。
この第4実施形態による地震管制運転システムは、第3実施形態の地震管制運転システムにおいて、受光側光電管センサ22aから送信されてくる列車到達信号を受信した場合には、エレベータ制御装置14はP波感知器15の作動するGAL値の設定値を引き上げるGAL値設定信号20をP波感知器15に出力するようにした実施の形態である。
以下、図8のフローチャートを参照しながら、第4実施形態による地震管制運転システムの動作について説明する。
図7の地震管制運転システムにおいて、地震の発生に備えていつでも地震管制運転に切り替えられるように、列車による振動は考慮せずに、所定のレベルを超える揺れ、例えば5GALを越える振動が発生するとP波検知器15が作動するようになっているとする。
受光側光電管センサ22aから送信されてくる列車到着信号をエレベータ制御装置14が受信すると(ステップS40のyes)、エレベータ制御装置14は、P波感知器15が作動する設定値をそれまでの5GALから10GALに引き上げる(ステップS21)。この変更後の設定値は、列車の走行による振動ではP波検知器15は作動し得ないような値である。この場合のように、列車到着信号がエレベータ制御装置14に入力された直後にGAL値を引き上げたということは、列車到着信号によって特定される列車が駅に到着または通過したときの振動ではP波検知器15が作動することはないことを意味している。この結果、P波感知器15からエレベータ制御装置14にP波信号が出力されることはないので(ステップS42のno)、エレベータはそのまま通常運転を継続することになる。
図7の地震管制運転システムにおいて、地震の発生に備えていつでも地震管制運転に切り替えられるように、列車による振動は考慮せずに、所定のレベルを超える揺れ、例えば5GALを越える振動が発生するとP波検知器15が作動するようになっているとする。
受光側光電管センサ22aから送信されてくる列車到着信号をエレベータ制御装置14が受信すると(ステップS40のyes)、エレベータ制御装置14は、P波感知器15が作動する設定値をそれまでの5GALから10GALに引き上げる(ステップS21)。この変更後の設定値は、列車の走行による振動ではP波検知器15は作動し得ないような値である。この場合のように、列車到着信号がエレベータ制御装置14に入力された直後にGAL値を引き上げたということは、列車到着信号によって特定される列車が駅に到着または通過したときの振動ではP波検知器15が作動することはないことを意味している。この結果、P波感知器15からエレベータ制御装置14にP波信号が出力されることはないので(ステップS42のno)、エレベータはそのまま通常運転を継続することになる。
鉄道が運行されている時間帯では、次々と列車到着信号がエレベータ制御装置14に入力されるので(ステップS43のyes)、P波感知器15の設定GAL値は10GALのままの設定になり、列車の走行に起因する振動によって、P波感知器15が作動し、エレベータの通常運転が地震管制運転に移行してしまうのを回避することができる。
これに対して、鉄道が運行されている間に、大きな揺れを伴う本当の地震が発生する可能性もある。この場合には、10GALに引き上げられているP波感知器15は地震を感知して作動し、真のP波信号がエレベータ制御装置14に出力される(ステップS42のyes)。次いで、ステップS44では、エレベータ制御装置14は、駆動部12に地震管制運転を行わせる指令を送る。駆動部12は、地震管制運転指令に基づいて乗りかご10を最寄り階に着床させる(ステップS45)。その後、エレベータでは、保守管理者による地震被害の調査、点検等が行われる。エレベータの運行に問題がなければ、エレベータの通常運転が再開される。
他方、鉄道が運行されていない時間帯になると、受光側光電管センサ22aからは列車到着信号がエレベータ制御装置14に送信されることはないので(ステップS43のno)、ステップS46において、列車到着信号の入力が所定の時間の間なければ(ステップS46のyes)、ステップS47に進み、P波検知器15の設定値を5GALに戻すことになる。
以上のようにして、本実施形態によれば、エレベータ制御装置14は列車が駅のホームに到着しあるいは通過することを直接検知した列車到達信号に基づいて事前に把握できるため、その場合にはP波感知器15の設定値を引き上げることで、列車の振動に起因してP波検知器15作動してしまい震管制運転に移行するのを回避することができる。
以上は、地震感知を主としてP波感知器15で行う場合の例であるが、本実施形態のように、P波感知器15とS波感知器16とを組み合わせている場合、横揺れのS波によりS波感知器16が作動し、エレベータ制御装置14にS波信号が入力された場合には、横揺れは地震によるある蓋然性が極めて高いので、エレベータ制御装置14は無条件で地震管制運転に切り替えるようにしてもよい。
第5実施形態
次に、本発明の第5実施形態によるエレベータの地震管制運転システムについて、図9乃至図11を参照して説明する。なお、図9において、図1の地震管制運転システムの構成要素と同一の構成要素には、同一の参照番号を付してその詳細な説明は省略する。
次に、本発明の第5実施形態によるエレベータの地震管制運転システムについて、図9乃至図11を参照して説明する。なお、図9において、図1の地震管制運転システムの構成要素と同一の構成要素には、同一の参照番号を付してその詳細な説明は省略する。
この第5実施形態による地震管制運転システムは、上述した第1乃至第4実施形態とは異なり、列車別の振動解析データを照合することで、エレベータの設置された建物の揺れが列車の振動によるものか、地震によるものかを判定するようにした実施の形態である。
図9において、参照番号30は、P波感知判定装置を示す。このP波感知判定装置30は、振動測定部31と、多種類の列車についての列車振動解析データ32が記憶されている記憶装置33と、振動測定部31で測定した振動波形と、列車振動解析データとを照合する処理を行う演算部34と、を備えている。
列車振動解析データ32としては、例えば、図10に示されるように、普通列車が駅に到着、通過するときの普通列車振動解析データ32a、在来線の特急列車が駅に到着、通過するときの特急列車振動解析データ32b、新幹線の特急列車が駅に到着、通過するときの新幹線振動解析データ32c、というように、駅に到着しあるいは通過する列車の種類毎にエレベータの揺れに伴う振動を測定し、それを解析して振動波形データとしたものである。普通列車、在来線の特急列車、新幹線の特急列車のうち、同じ種類の列車であれば、振動の振幅の変化に同じ波形パターンが現われ、その波形パターンは一定の周期で連続する。
これに対して、地震による揺れの場合は、次第に振幅が減衰していくという特徴があり、列車の振動波形とはあきらかに波形パターンが異なり、列車が通過するときの振動波形と区別することが可能である。もっとも、地震によるP波の波形は、その震源との位置関係、その地盤、地震の震度など様々なファクターが影響して様々な波形パターンがあり得るが、駅周辺に列車の通過以外他に振動源がないことがはっきりしている場合には、照合の結果、列車の振動波形のパターンと一致しなかった振動波形は、高度の蓋然性で地震によるものと推認することが可能である。
本実施形態による地震管制運転システムは、図11のフローチャートに従って動作し、振動測定部31で測定した振動波形と、列車振動解析データ32とを照合し、その振動、揺れが列車の停車、通過によると判定される場合は地震管制運転を行わずに通常運転を継続し、地震によると判定される場合には地震管制運転に移行する。
まず、列車が駅のプラットホームに到着あるいは通過したときに、エレベータの設置されている建物が揺れた場合について説明する。P波感知判定装置30の振動測定部31が建物の揺れを感知し振動を測定すると(ステップS50のyes)、演算部34は、この振動波形と、記憶装置33に記憶されている列車振動解析データ32とを照合する(ステップS51)。観測した振動波形が例えば新幹線振動解析データ32cの波形パターンと一致した場合には(ステップS52のyes)、P波信号はP波感知判定装置30からエレベータ制御装置14に出力されない。したがって、この場合のように、列車の走行に起因する揺れの場合には、エレベータは地震管制運転を行わずに通常運転を継続することになる(ステップS53)。
次に、実際に地震が発生した場合について説明する。
P波感知判定装置30の振動測定部31が揺れを感知し振動を測定すると(ステップS50のyes)、演算部34は、この振動波形と、記憶装置33に記憶されている列車振動解析データ32とを照合する(ステップS51)。地震による揺れの場合は、測定した振動波形のパターンと、列車振動解析データ32の波形パターンが一致しないので(ステップS52のno)、P波感知判定装置30からはP波信号がエレベータ制御装置14に出力される(ステップS54)。
P波感知判定装置30の振動測定部31が揺れを感知し振動を測定すると(ステップS50のyes)、演算部34は、この振動波形と、記憶装置33に記憶されている列車振動解析データ32とを照合する(ステップS51)。地震による揺れの場合は、測定した振動波形のパターンと、列車振動解析データ32の波形パターンが一致しないので(ステップS52のno)、P波感知判定装置30からはP波信号がエレベータ制御装置14に出力される(ステップS54)。
次いで、エレベータ制御装置14は、駆動部12に地震管制運転を行わせる指令を送る(ステップS55)。駆動部12は、地震管制運転指令に基づいて乗りかご10を最寄り階に着床させる(ステップS56)。その後、エレベータでは、保守管理者による地震被害の調査、点検等が行われる。エレベータの運行に問題がなければ、エレベータの通常運転が再開される。
以上のようにして、本実施形態によれば、P波感知判定装置30に記憶されている列車振動解析データ32と、測定した振動波形を照合することで、エレベータの揺れが地震によるものか、列車の振動によるものかを外部からの情報に頼らずに見極めることが可能になるとともに、列車の振動に起因して地震管制システムが誤動作して地震管制運転に移行してしまうことを確実に回避することができる。
以上は、地震感知を主としてP波をもって行う場合の例であるが、横揺れのS波によりS波感知器16が作動し、エレベータ制御装置14にS波信号が入力された場合には、横揺れは地震によるある蓋然性が極めて高いので、エレベータ制御装置14は無条件で地震管制運転に切り替えるようにしてもよい。
第6実施形態
次に、本発明の第6実施形態によるエレベータの地震管制運転システムについて、図12並びに図13を参照して説明する。なお、図12において、図10の地震管制運転システムの構成要素と同一の構成要素には、同一の参照番号を付してその詳細な説明は省略する。
次に、本発明の第6実施形態によるエレベータの地震管制運転システムについて、図12並びに図13を参照して説明する。なお、図12において、図10の地震管制運転システムの構成要素と同一の構成要素には、同一の参照番号を付してその詳細な説明は省略する。
この第6実施形態によるエレベータの地震管制運転システムは、振動解析データを照合することで、振動が列車の振動によるものか、地震によるものかを判定する点は第5実施形態と同様であるが、P波感知判定装置30と同等の機能を次のような手段から構成するようにした実施の形態である。
図12において、エレベータ制御装置14には、P波感知器15と、S波検知器16と、波形測定器36とが接続されている。波形測定器36は、P波感知器15が感知した振動の波形を測定し、振動の波形信号をエレベータ制御装置14に出力する。この実施形態では、エレベータ制御装置14は、多種類の列車についての列車振動解析データ32が記憶されている記憶装置37を備えており、波形測定器36で測定した揺れの波形信号と、列車振動解析データ32とを照合する処理を行う。列車振動解析データ32は、図10に示されるように、普通列車が停車、通過するときの普通列車振動解析データ32a、在来線の特急列車が停車、通過するときの急行列車振動解析データ32b、新幹線の特急列車が停車、通過するときの新幹線振動解析データ32cなどが用意されている。
次に、図13を参照しながら、本実施形態による地震管制運転システムの動作について説明する。
まず、列車が駅のプラットホームに到着あるいは通過したときに、エレベータの設置されている建物が揺れた場合について説明する。この建物の揺れによってP波感知器15が作動すると(ステップS60のyes)、P波信号がエレベータ制御装置14に出力される。波形測定器36は、このときの振動の波形を測定し、その波形信号をエレベータ制御装置14に出力する(ステップS61)。エレベータ制御装置14の演算部38は、この波形信号と、記憶装置37に記憶されている列車振動解析データ32とを照合する(ステップS62)。波形信号が例えば新幹線振動解析データ32cの波形パターンと一致した場合には(ステップS63のyes)、地震管制運転指令はエレベータ制御装置14から駆動部12に出力されない。したがって、この場合のように、列車の走行に起因する揺れと判定された場合には、地震管制運転は行われずにエレベータは通常運転を継続することになる。
まず、列車が駅のプラットホームに到着あるいは通過したときに、エレベータの設置されている建物が揺れた場合について説明する。この建物の揺れによってP波感知器15が作動すると(ステップS60のyes)、P波信号がエレベータ制御装置14に出力される。波形測定器36は、このときの振動の波形を測定し、その波形信号をエレベータ制御装置14に出力する(ステップS61)。エレベータ制御装置14の演算部38は、この波形信号と、記憶装置37に記憶されている列車振動解析データ32とを照合する(ステップS62)。波形信号が例えば新幹線振動解析データ32cの波形パターンと一致した場合には(ステップS63のyes)、地震管制運転指令はエレベータ制御装置14から駆動部12に出力されない。したがって、この場合のように、列車の走行に起因する揺れと判定された場合には、地震管制運転は行われずにエレベータは通常運転を継続することになる。
次に、実際に地震が発生した場合について説明する。
P波感知器15が揺れを感知すると(ステップS60のyes)、P波感知器15は作動してP波信号がエレベータ制御装置14に出力される。また、波形測定器36は、このときの振動の波形を測定し、その波形信号をエレベータ制御装置14に出力する(ステップS61)。エレベータ制御装置14は、波形信号と、記憶装置33に記憶されている列車振動解析データ32とを照合する(ステップS62)。地震による揺れの場合は、観測した振動波形のパターンと、列車区振動解析データ32の波形パターンが一致しないので(ステップS63のno)、エレベータ制御装置14は、駆動部12に地震管制運転を行わせる指令を送る(ステップS65)。駆動部12は、地震管制指令に基づいて乗りかご10を最寄り階に着床させる(ステップS66)。その後、エレベータでは、保守管理者による地震被害の調査、点検等が行われる。エレベータの運行に問題がなければ、エレベータの通常運転が再開される。
P波感知器15が揺れを感知すると(ステップS60のyes)、P波感知器15は作動してP波信号がエレベータ制御装置14に出力される。また、波形測定器36は、このときの振動の波形を測定し、その波形信号をエレベータ制御装置14に出力する(ステップS61)。エレベータ制御装置14は、波形信号と、記憶装置33に記憶されている列車振動解析データ32とを照合する(ステップS62)。地震による揺れの場合は、観測した振動波形のパターンと、列車区振動解析データ32の波形パターンが一致しないので(ステップS63のno)、エレベータ制御装置14は、駆動部12に地震管制運転を行わせる指令を送る(ステップS65)。駆動部12は、地震管制指令に基づいて乗りかご10を最寄り階に着床させる(ステップS66)。その後、エレベータでは、保守管理者による地震被害の調査、点検等が行われる。エレベータの運行に問題がなければ、エレベータの通常運転が再開される。
以上のようにして、本実施形態によれば、エレベータ制御装置14に記憶されている列車振動解析データ32に、波形測定器36からの波形信号を照合することで、エレベータの設置されている建物の揺れが地震によるものか、列車の振動によるものかを外部からの情報に頼らずに見極めることが可能になるとともに、列車の振動に起因して地震管制運転システムが誤作動して地震管制運転に移行してしまうことを確実に回避することができる。
以上は、地震感知を主としてP波感知器15で行う場合の例であるが、本実施形態のように、P波感知器15とS波感知器16とを組み合わせている場合、横揺れのS波によりS波感知器16が作動し、エレベータ制御装置14にS波信号が入力された場合には、横揺れは地震によるある蓋然性が極めて高いので、エレベータ制御装置14は無条件で地震管制運転に切り替えるようになっている。
以上、本発明の実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例示として挙げたもので、発明の範囲の制限を意図するものではない。もちろん、明細書に記載された新規な装置、方法およびシステムは、様々な形態で実施され得るものであり、さらに、本発明の主旨から逸脱しない範囲において、種々の省略、置換、変更が可能である。請求項およびそれらの均等物の範囲は、発明の主旨の範囲内で実施形態あるいはその改良物をカバーすることを意図している。
10…乗りかご、12…駆動部、14…エレベータ制御装置、15…P波感知器、16…S波感知器、18…列車運行管理システム、22a…受光側光電管センサ、22b…投光側光電管センサ、30…P波感知判定装置、32…列車振動解析データ
Claims (7)
- 列車が通過または停車する駅の構内に設置されるエレベータと、
前記エレベータに設置され、あらかじめ設定された大きさ以上の揺れを感知すると地震感知信号を出力する地震感知手段と、
前記エレベータの運転を制御し、前記地震感知手段が作動し地震感知信号を受信した場合に、前記エレベータの揺れが地震によるものか、列車の走行によるものかを判定し、揺れが地震による場合には、乗りかごを最寄り階に着床させてエレベータの運行を一時的に停止する地震管制運転を行い、揺れが列車の走行による場合には前記地震感知信号を受信しても前記地震管制運転を行わないエレベータ制御装置と、を備え、
前記エレベータ制御装置は、列車運行を管理する列車運行管理システムと接続され、前記列車運行管理システムから前記駅に列車が到着または通過することを知らせる列車到着信号を受信すると、その後に前記地震感知信号を受信しても前記地震管制運転を行わないことを特徴とするエレベータの地震管制運転装置。 - 列車が通過または停車する駅の構内に設置されるエレベータと、
前記エレベータに設置され、あらかじめ設定された大きさ以上の揺れを感知すると地震感知信号を出力する地震感知手段と、
前記エレベータの運転を制御し、前記地震感知手段が作動し地震感知信号を受信した場合に、前記エレベータの揺れが地震によるものか、列車の走行によるものかを判定し、揺れが地震による場合には、乗りかごを最寄り階に着床させてエレベータの運行を一時的に停止する地震管制運転を行い、揺れが列車の走行による場合には前記地震感知信号を受信しても前記地震管制運転を行わないエレベータ制御装置と、を備え、
前記エレベータ制御装置は、列車運行を管理する列車運行管理システムと接続され、前記列車運行管理システムから前記駅に列車が到着または通過することを知られる列車到着信号を受信した場合には、前記地震感知手段の作動設定値を引き上げることを特徴とするエレベータの地震管制運転装置。 - 列車の線路際に列車の到着を検知するセンサを配置し、前記エレベータ制御装置は、前記センサから前記駅に列車が到着または通過することを知らせる列車到着信号を受信した場合には、その後に前記地震感知信号を受信しても前記地震管制運転を行わないことを特徴とする請求項1または2に記載のエレベータの地震管制運転装置。
- 列車の線路際に列車の到着を検知するセンサを配置し、前記エレベータ制御装置は、前記センサから前記駅に列車が到着または通過することを知らせる列車到着信号を受信した場合には、前記地震感知手段の作動設定値を引き上げることを特徴とする請求項1または2に記載のエレベータの地震管制運転装置。
- 列車が通過または停車する駅の構内に設置されるエレベータと、
前記エレベータに設置され、あらかじめ設定された大きさ以上の揺れを感知すると地震感知信号を出力する地震感知手段と、
前記エレベータの運転を制御し、前記地震感知手段が作動し地震感知信号を受信した場合に、前記エレベータの揺れが地震によるものか、列車の走行によるものかを判定し、揺れが地震による場合には、乗りかごを最寄り階に着床させてエレベータの運行を一時的に停止する地震管制運転を行い、揺れが列車の走行による場合には前記地震感知信号を受信しても前記地震管制運転を行わないエレベータ制御装置と、を備え、
前記地震感知手段は、前記エレベータの揺れを感知しその振動波形を測定する振動測定部と、列車の種類別に予め測定し振動波形を解析した列車振動解析データを記憶した記憶装置と、前記エレベータの揺れの振動波形と、前記列車振動解析データとを照合する演算装置と、を有し、前記エレベータ制御装置は、前記エレベータの揺れの振動波形が前記列車振動解析データと一致した場合には前記地震管制運転を行わないようにしたことを特徴とするエレベータの地震管制運転装置。 - 前記地震感知手段は、エレベータの揺れの波形を測定する波形測定器を有し、前記エレベータ制御装置は、列車の種類別に予め測定し振動波形を解析した列車振動解析データを記憶した記憶装置と、前記エレベータの揺れの波形と、前記列車振動解析データとを照合する演算装置を備え、前記エレベータの揺れの波形が前記列車振動解析データと一致した場合には前記地震管制運転を行わないようにしたことを特徴とする請求項1、2、5のいずれかの項に記載のエレベータの地震管制運転装置。
- 前記地震感知手段がS波を感知した場合には、前記エレベータ制御装置は、エレベータの運転を無条件で地震管制運転に切り替えることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のエレベータの地震管制運転装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012220308A JP5496298B2 (ja) | 2012-10-02 | 2012-10-02 | エレベータの地震管制運転システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012220308A JP5496298B2 (ja) | 2012-10-02 | 2012-10-02 | エレベータの地震管制運転システム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014069967A JP2014069967A (ja) | 2014-04-21 |
JP5496298B2 true JP5496298B2 (ja) | 2014-05-21 |
Family
ID=50745524
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012220308A Expired - Fee Related JP5496298B2 (ja) | 2012-10-02 | 2012-10-02 | エレベータの地震管制運転システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5496298B2 (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05341052A (ja) * | 1992-06-12 | 1993-12-24 | Omron Corp | 管制装置 |
JP2007254037A (ja) * | 2006-03-20 | 2007-10-04 | Toshiba Elevator Co Ltd | エレベータの運転制御装置 |
JP2008285261A (ja) * | 2007-05-16 | 2008-11-27 | Hitachi Building Systems Co Ltd | エレベーターの地震管制運転制御システム |
-
2012
- 2012-10-02 JP JP2012220308A patent/JP5496298B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2014069967A (ja) | 2014-04-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5595582B2 (ja) | エレベータロープ揺れ検出装置 | |
US20140229011A1 (en) | Elevator apparatus and rope sway suppressing method therefor | |
JP5183185B2 (ja) | エレベーター装置及びエレベーターの管制運転方法 | |
JP4675390B2 (ja) | エレベータの地震復旧装置 | |
JP6272201B2 (ja) | エレベータ | |
CN108423521B (zh) | 升降机缆索监测系统 | |
JP6717390B2 (ja) | エレベーターの自動復旧システム | |
JP2006264882A (ja) | エレベータの管制運転装置及びエレベータ | |
JP5496298B2 (ja) | エレベータの地震管制運転システム | |
JP5041727B2 (ja) | エレベータの地震監視制御装置及びその地震監視制御システム | |
JP2008044701A (ja) | エレベータの地震管制運転装置 | |
JP5598608B2 (ja) | エレベーター装置 | |
JP5939354B2 (ja) | エレベータ装置 | |
JP2010070298A (ja) | エレベーターの管制運転装置 | |
KR100919548B1 (ko) | 엘리베이터의 제어 장치 및 제어 방법 | |
JP5896888B2 (ja) | エレベータ制御システムおよびエレベータ制御方法 | |
JP2014073906A (ja) | エレベータの群管理制御装置 | |
JP4862640B2 (ja) | エレベータの制御装置 | |
JP2008081290A (ja) | エレベータのロープ横揺れ検出装置 | |
JP4867813B2 (ja) | エレベータの地震時管制運転システム | |
JP2009173388A (ja) | エレベータ運転管理装置 | |
JP2014088242A (ja) | エレベータ用長周期振動検出装置およびエレベータ用長周期振動検出方法 | |
CN114007974B (zh) | 检查装置 | |
JP4262523B2 (ja) | 地震情報システム | |
JP6445644B1 (ja) | エレベータ異常検出システム、および、エレベータ異常検出方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20140204 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20140304 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5496298 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |