JP5495982B2 - 導電性フイルムの製造方法および発光デバイス - Google Patents

導電性フイルムの製造方法および発光デバイス Download PDF

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Description

本発明は、導電性フイルムの製造方法および発光デバイスに関する。
導電性インキをスクリーン印刷で回路パターンを印刷する技術が知られている(例えば、引用文献1参照。)。また、基材に形成する導電層パターンのラインピッチを、基材上の特定領域と周辺領域とで異ならせる技術が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特許文献1 特開2010−043228号公報
特許文献2 特開2009−158678号公報
回路パターン等の導電パターンが形成された基板を変形すると、変形部分の導電性が変化してしまう場合がある。例えば、変形することで抵抗値が均一でなくなると、通電時に局所的な発熱が生じる場合がある。また、導電パターンが発光デバイス用の電極である場合、抵抗値が均一でなくなると、発光ムラが生じてしまう場合がある。
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様においては、導電性フイルムの製造方法であって、導電性フイルムの基材となる支持体を用意する用意段階と、導電性フイルムが予め定められた形状に変形される場合に支持体の延伸面が延伸する延伸量を取得する変形情報取得段階と、変形情報取得段階において取得された延伸量に基づいて、導電性フイルムが予め定められた形状に変形される場合に延伸面がより延伸する領域に、より密に配線された金属配線を形成する配線形成段階とを備える。
用意段階は、曲面変形される導電性フイルムの基材となる支持体を用意し、変形情報取得段階は、導電性フイルムが予め定められた曲面形状に変形される場合に延伸面が延伸する延伸量を取得し、配線形成段階は、導電性フイルムが予め定められた曲面形状に変形される場合に延伸面がより延伸する領域に、より密に配線された金属配線を形成してよい。
変形情報取得段階は、予め定められた曲面形状の曲率を示す情報を取得し、配線形成段階は、延伸面において曲率がより大きい領域に、より密に配線された金属配線を形成してよい。
配線形成段階は、延伸面がより延伸する領域に、より大きい幅を持つ複数の金属配線を形成してよい。延伸面がより延伸する領域に、延伸方向に直交する方向の幅がより大きい複数の金属配線を形成してよい。
配線形成段階は、延伸面がより延伸する領域に、複数の金属配線をより高い数密度で形成してよい。配線形成段階は、延伸面がより延伸する領域に、複数の金属配線を延伸方向により高い数密度で形成してよい。
配線形成段階は、銀塩感光材を含有する銀塩感光層を支持体の表面に形成する段階と、銀塩感光層の金属配線となる領域を選択的に露光する段階と、露光後の銀塩感光層を現像処理することにより、金属配線としての銀配線を形成する段階とを有してよい。
用意段階は、透光性を有する支持体を用意してよい。用意段階は、着色された支持体を用意してよい。用意段階は、延伸面がより延伸する領域により濃く着色された支持体を用意してよい。用意段階は、延伸面がより延伸する領域に着色材をより濃く印刷する段階を有してよい。
金属配線が配線された導電性フイルムを、予め定められた形状に変形する段階をさらに備えてよい。
本発明の第2の態様においては、発光デバイスであって、複数の金属配線を含む金属電極および複数の金属配線の間の透光部を有し、予め定められた形状に変形された導電性フイルムと、導電性フイルムの金属電極が形成された面に対向して背面電極が形成された背面基板と、背面電極と導電性フイルムとの間に設けられ、複数の金属配線と背面電極との間に電圧が印加されることにより発光する発光層とを備え、導電性フイルムは、予め定められた形状に変形される場合により延伸する延伸面上の領域により密に配線されて変形により延伸した複数の金属配線を有する。
複数の金属配線は、曲面変形によってより大きな曲率に変形される延伸面上の領域に、より密に配線されてよい。複数の金属配線は、延伸面がより延伸する領域に、より大きい幅の金属配線が配線されてよい。複数の金属配線は、延伸面がより延伸する領域に、より高い密度で配線される。
導電性フイルムは、透光性を有する支持体をさらに有し、複数の金属配線は、支持体の表面に形成された銀塩感光材を含有する銀塩感光層を露光し現像処理することにより形成された銀配線であってよい。
導電性フイルムは、延伸面がより延伸する領域により濃く着色されて変形により延伸した着色層を有してよい。発光層は、エレクトロルミネッセンス素子を含んでよい。エレクトロルミネッセンス素子は、有機エレクトロルミネッセンス素子であってよい。
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
一実施形態に係る導電性フイルムの一例を模式的に示す図である。 導電性フイルム10に形成された金属配線の一例を模式的に示す図である。 導電性フイルム12の一例を模式的に示す図である。 導電性フイルム10に形成された金属配線の他の一例を模式的に示す図である。 導電性フイルム12の一例を模式的に示す図である。 支持体100の色濃度分布の一例を示す図である。 支持体100上に金属配線を形成する方法の一例を示す図である。 導電性フイルム12の製造工程の一例を示す図である。 導電性フイルム10によって製造された照明装置1の構成を模式的に示す図である。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、一実施形態に係る導電性フイルムの一例を模式的に示す。本実施形態において、複数の金属配線によって導電性が与えられた導電性フイルムが提示される。
導電性フイルム10は、支持体100、導電部110、および、導電部120を備える。導電性フイルム10は、支持体100に、導電部110および導電部120を形成することによって、製造される。例えば、支持体100の少なくとも一方の面上に、導電部110および導電部120を形成することによって、導電性フイルム10が製造される。
支持体100は、導電性フイルム10の基材となる。支持体100は、変形可能な材料で形成されている。例えば、支持体100は、曲面に変形可能なフレキシブルな基材とする。
導電性フイルム10が製造された後、導電性フイルム10を予め定められた形状に変形することによって、支持体102、導電部112、および、導電部122を備える導電性フイルム12が製造される。支持体102は、導電性フイルム10を変形することによって、支持体100が変形したものに対応する。
ここで、導電部110は、支持体100上の領域のうち、導電性フイルム10を変形した場合に支持体100が変形する領域上に形成されている。一方、導電部120は、支持体100上の領域のうち、導電性フイルム10を変形した場合に支持体100が変形しない領域上に形成される。例えば、導電部110および導電部120は、支持体100上に複数の金属配線がメッシュ状に配設されて形成される。
したがって、導電部112は、導電性フイルム10を変形することによって導電部110が変形したものに対応する。例えば、変形によって支持体100が延伸する面に導電部110が形成されている場合、導電部110は、当該変形によって支持体100とともに延伸する。したがって、導電部112は、導電部110が支持体100の延伸方向に延びたものに対応する。したがって、導電部112には、支持体100の延伸方向には線幅が広がりつつ、導電部110よりも低ピッチで配設された金属配線が含まれる。
一方、導電部120は、導電性フイルム10を変形しても支持体100の変形が生じない面に形成されている。このため、導電部112を形成する金属配線の線幅およびピッチは、導電部120と実質的に略同等しい。
図示されるように、導電部110は、導電部112よりも金属配線をより密に配設することによって形成される。金属配線の密度を、線幅方向の単位長さあたりに金属配線が占める長さで定義すれば、金属配線を太くすることで金属配線は高密度で配設されることとなる。このため、より太い金属配線を配設することは、金属配線をより密に配設することとみなすことができる。したがって、金属配線をより密に配置するとは、金属配線をより高い数密度で配置すること、および、より太い金属配線を配置すること、の少なくとも一方の概念を含む。
仮に、導電性フイルム10とは異なり、変形する部分の導電部の金属配線を均一な密度で配設して導電性フイルムを製造した場合を考える。この場合、導電性フイルムの変形前後で、電気特性が変化する。例えば、変形される領域に形成された金属配線の単体の電気抵抗は、変形前よりも増加する。このため、変形しない領域よりも導電部の電気抵抗が高くなってしまう。つまり、導電性フイルムの変形後の電気抵抗が、面内で不均一になってしまう。このため、例えば、変形した導電性フイルムをヒータの発熱体として使用した場合には、発熱ムラが大きくなってしまう。また、後述するように発光デバイスの電極基板として使用した場合には、発光ムラが大きくなってしまう。また、変形した導電性フイルムを電磁シールドとして使用した場合に、電磁遮蔽効果が得られない領域が生じてしまう可能性がある。
これに対し、導電性フイルム10のように、導電部110の金属配線を予めより密に配設することで、導電部112の電気抵抗が導電部122よりも著しく増加することを未然に防ぐことができる。つまり、導電性フイルム12の電気抵抗を、面内で比較的に均一にすることができる。このため、導電性フイルム12の導電部をヒータの発熱体として使用した場合には、発熱ムラを抑制することができる。また、後述するように発光デバイスの電極基板として導電性フイルム12を使用した場合には、発光ムラを抑制することができる。また、導電性フイルムを電磁シールドとして導電性フイルム12を使用した場合に、全体にわたって均一な電磁遮蔽効果を得ることができる。
また、より太い金属配線で導電部110を形成することで、変形後に配線が著しく細くなってしまうことを未然に防ぐことができる。このため、変形時に断線する危険性を著しく低減することができる。例えば、導電性フイルム12をヒータの発熱体として使用する場合だと、上述したように電気抵抗が比較的に均一となることに加えて、金属配線も著しく細くはならないので、導電性フイルム12の実使用中に、局所的に発熱が生じて金属配線が断線してしまう可能性を著しく低減することができる。
図2は、導電性フイルム10に形成された金属配線の一例を模式的に示す。ここでは、導電性フイルム10の金属配線を分かり易く示すことを目的として、図1で模式的に示した導電性フイルム10よりも金属配線が低密度で配設された状態が図示されている。また、発明を分かり易く説明することを目的として、本実施形態の説明で用いられる図にわたって、導電性フイルムの変形後の形状、金属配線の配設例などが、強調して示されていることに注意すべきである。
導電性フイルム10の一面上には、複数の金属配線200a〜jおよび複数の金属配線210a〜dが形成されている。導電性フイルム12が製造される場合に導電性フイルム10が変形される領域が、領域250として示されている。複数の金属配線200および複数の金属配線210は、領域250上では線幅がより太く形成される。このように、支持体100上には、支持体100の延伸面がより延伸する領域250に、より大きい幅を持つ複数の金属配線200および金属配線210が形成される。一例として、金属配線200および金属配線210は、領域250で同じ線幅で形成されてよいが、異なる線幅で形成されてよいことは言うまでもない。
また、金属配線200および金属配線210は、領域250以外の領域では、領域250の近傍領域を除いて、同じ線幅で形成されてよい。金属配線200および金属配線210は、領域250以外の全領域において、同じ線幅で形成されてよい。
図3は、導電性フイルム12の一例を模式的に示す。本図には、導電性フイルム12の一断面として、図2のA−A断面に対応する断面が示されている。導電性フイルム12には、金属配線200a〜jにそれぞれ対応する金属配線202a〜jが形成されている。
金属配線200a〜cおよび金属配線200h〜jは、支持体100上の領域250以外の領域に形成されるので、導電性フイルム10を変形した場合に実質的に延伸することはない。したがって、金属配線200a〜cおよび金属配線200h〜jは、導電性フイルム12において金属配線202a〜cおよび金属配線202h〜jとなり、線幅は変形前後で実質的に変化しない。
一方、金属配線200d〜gは、支持体100上の領域250に形成され、導電性フイルム10を変形した場合に実質的に延伸する。したがって、金属配線200d〜gは、導電性フイルム12において金属配線202d〜gとなり、線幅は変形により実質的に増大する。
金属配線202d〜gは、金属配線200d〜gが延伸したものであるから、電気抵抗は変形によって増加する。しかし、既に説明したように、変形前の導電性フイルム10では、金属配線200d〜gは、金属配線200a〜cおよび金属配線200h〜jよりも太い線幅で形成される。つまり、金属配線200d〜gは、金属配線200a〜cおよび金属配線200h〜jよりも電気抵抗が小さくなるよう予め形成される。したがって、導電性フイルム10の変形は、導電性フイルム12上の金属配線202の電気抵抗を均一化する方向に作用する。
なお、領域250における金属配線210a〜dの電気抵抗についても同様である。すなわち、導電性フイルム10を変形した場合、金属配線210a〜dは、領域250では実質的に延伸するが、領域250以外の領域では実質的には延伸しない。したがって、金属配線210a〜dの電気抵抗は、領域250では変形によって実質的に増大するが、領域250以外の領域では変形によって実質的に変化しない。
しかし、変形前の導電性フイルム10の金属配線210a〜dは、領域250では領域250以外の領域よりも太い線幅で形成されている。つまり、領域250における金属配線210a〜dは、領域250以外の領域における金属配線210a〜dよりも電気抵抗が小さくなるよう予め形成される。したがって、導電性フイルム10の変形は、導電性フイルム12上のA−A方向に沿う金属配線210の電気抵抗を均一化する方向に作用する。
このため、変形前に比べると、導電性フイルム12における導電部の電気抵抗は、導電性フイルム10の変形によって均一化される。金属配線200および金属配線210を形成する金属線材が延伸することによる電気抵抗の増加率、および、導電性フイルム10の変形による領域250の延伸量に基づき、領域250に形成する金属配線200および金属配線200d〜gの線幅を設定しておくことで、導電性フイルム12における導電部の電気抵抗を実質的に一様にすることもできる。
図4は、導電性フイルム10に形成された金属配線の他の一例を模式的に示す。本例では、領域250での金属配線の数密度が、領域250以外での金属配線の数密度より高くなっている。一方で、領域250での金属配線の線幅は、領域250以外での金属配線の線幅と同一とする。導電性フイルム10の一面上には、複数の金属配線200a〜lが、支持体100の延伸方向に直交する方向に沿って並んで形成されている。また、支持体100の延伸方向に沿う方向には、領域250以外の領域では複数の金属配線210a〜dが、領域250では金属配線220a〜dが形成されている。
領域250上には、複数の金属配線200d〜iおよび複数の金属配線220が、領域250以外の領域よりも高い数密度で形成される。このように、支持体100上には、支持体100の延伸面がより延伸する領域250に、複数の金属配線200および複数の金属配線220がより高い密度で形成される。一例として、領域250では、金属配線200および金属配線220が同じ数密度で形成されてよいが、異なる数密度で形成されてよいことは言うまでもない。
また、領域250以外の領域では、金属配線200および金属配線210は、同じ数密度で形成されてよい。金属配線200および金属配線210は、領域250以外の全領域において、同じ数密度で形成されてよい。
図5は、導電性フイルム12の一例を模式的に示す。本図には、導電性フイルム12の一断面として、図4のA−A断面に対応する断面が示されている。導電性フイルム12には、金属配線200a〜lに対応する金属配線202a〜lが形成されている。
金属配線200a〜cおよび金属配線200j〜lは、支持体100上の領域250以外の領域に形成されるので、導電性フイルム10を変形した場合に実質的に延伸することはない。また、領域250以外の領域の支持体100も実質的には延伸しない。したがって、金属配線200a〜cおよび金属配線200j〜lは、導電性フイルム12において金属配線202a〜cおよび金属配線202j〜lとなり、金属配線の数密度は変形前後で実質的に変化しない。また、金属配線200a〜cおよび金属配線200j〜lは、変形前後で線幅も実質的に変化しない。
一方、金属配線200d〜iは、支持体100上の領域250に形成され、導電性フイルム10を変形した場合に実質的に延伸する。したがって、金属配線200d〜iは、導電性フイルム12において金属配線202d〜iとなり、変形により配線ピッチが実質的に増大する。また、金属配線200d〜iは、導電性フイルム12において金属配線202d〜iとなり、線幅も変形により実質的に増大する。
金属配線202d〜iは、金属配線200d〜iが延伸したものであるから、電気抵抗は変形によって増加する。しかし、既に説明したように、変形前の導電性フイルム10では、金属配線200d〜iは、金属配線200a〜cおよび金属配線200j〜lよりも高い数密度で形成される。つまり、金属配線200d〜iは、金属配線200a〜cおよび金属配線200h〜jよりも全体としての電気抵抗が小さくなるよう予め形成される。例えば、金属配線200d〜iが形成された領域250内での単位長さ当たりの電気抵抗は、領域250以外の領域内の単位長さ当たりの電気抵抗よりも小さい。したがって、導電性フイルム10の変形は、導電性フイルム12上の金属配線202の電気抵抗を均一化する方向に作用する。
なお、領域250における金属配線210a〜d、金属配線220a〜dの電気抵抗についても同様である。すなわち、導電性フイルム10を変形した場合、領域250に形成された金属配線220a〜dは実質的に延伸するが、領域250以外の領域に形成された金属配線210a〜dは実質的には延伸しない。したがって、金属配線220a〜dの電気抵抗は変形によって実質的に増大するが、金属配線210a〜dは導電性フイルム10の変形によって実質的に変化しない。
しかし、変形前の導電性フイルム10の金属配線220a〜dは、金属配線210a〜dよりも高い数密度で形成される。つまり、金属配線220a〜dは、金属配線210a〜dよりも全体としての電気抵抗が小さくなるよう予め形成される。したがって、導電性フイルム10の変形は、導電性フイルム12上のA−A方向に沿う方向の金属配線の電気抵抗を均一化する方向に作用する。
このため、変形前に比べると、導電性フイルム12における導電部の電気抵抗は、導電性フイルム10の変形によって均一化される。金属配線200および金属配線220を形成する金属線材が延伸することによる電気抵抗の増加率、および、導電性フイルム10の変形による領域250の延伸量に基づき、領域250に形成する金属配線220a〜dおよび金属配線200d〜jの数密度を設定しておくことで、導電性フイルム12における導電部の電気抵抗を実質的に一様にすることもできる。
ここで、図2の例では、金属配線200および金属配線210の線幅を、領域250以外の領域よりも領域250において太くするとした。他の例では、金属配線200および金属配線210の一方の線幅を、領域250以外の領域よりも領域250において太くしてもよい。
また、図4の例では、領域250に形成する金属配線220および金属配線200の数密度を、領域250以外の領域に形成する金属配線200および金属配線210よりも高くした。他の例では、領域250に形成する金属配線220および金属配線200の一方の数密度を、領域250以外の領域に形成する金属配線200および金属配線210よりも高くしてもよい。
これらの態様の他にも、領域250に形成する金属配線の線幅および数密度を、領域250以外の領域よりも高くしてもよい。例えば、図2の例において、金属配線200および金属配線210の少なくとも一方の線幅および数密度を、領域250以外の領域よりも領域250において高めることができる。
他にも、領域250において金属配線の線幅を太くするか数密度を高くするかを、金属配線が配設された方向、および、支持体100の延伸方向に基づいて定めてもよい。例えば、図2で示した金属配線210のように、支持体100の延伸方向に沿う方向に形成された金属配線については、領域250以外の領域より領域250において線幅を太くしてよい。一方、延伸方向に直交する方向に沿って形成された金属配線200については、図4の金属配線200d〜iで示したように、金属配線の数密度を高めてよい。
このように、領域250では、延伸方向に直交する方向の幅がより大きい金属配線を形成することが好ましい。特に、金属配線がグリッド状に配線された場合、延び方向に平行方向に配設された金属配線は、延伸方向に直交する方向の線幅を太くしてよい。そして、延伸方向に直交する方向に配線された金属配線は、高い数密度で形成してよい。
例えば、導電性フイルム12を、プラズマディスプレイ装置等の表示デバイスの電磁シールド、発光デバイス、車輌のヘッドライトのヒータなどに使用する場合、導電性フイルム12は光透過性を有する必要がある。この場合、延伸方向に直交する方向に沿う金属配線の線幅を太くすると、変形することで線幅がさらに太くなり、光を透過しない金属配線が目立ってしまう場合がある。
そこで、延伸方向に沿って配設された金属配線は線幅を太くしつつ、他方に沿って配設された金属配線の数密度を高くすることで、金属配線が目立ってしまうことを未然に防ぐことができる場合がある。さらには、変形後に金属配線の線幅が全領域にわたって略一定となるよう、延伸方向に直交する方向に配線された金属配線の線幅を、領域250以外の領域の金属配線の線幅より小さくしてもよい。領域250よりにおいて変形によって断線しない程度の線幅が少なくとも確保されていることを条件として、導電性フイルム12の光透過特性の点では効果的となる場合がある。
図6は、支持体100の色濃度分布の一例を模式的に示す。本図には、導電部110および導電部120が形成される面上の色濃度分布の一例が示されている。支持体100は、延伸面がより延伸する領域250に、より濃く着色されている。導電性フイルム12を製造すべく導電性フイルム10を変形することで領域250が延伸した場合、領域250の色濃度は低下する。一方、領域250以外の領域は、導電性フイルム10を変形しても実質的には延伸しないので、色濃度は低下しない。
したがって、導電性フイルム10の変形は、導電性フイルム12上の色濃度が均一化する方向に作用する。そして、支持体100の延伸量に応じた色濃度の低下率、および、導電性フイルム10の変形による領域250の延伸量に基づき、領域250の色濃度を設定しておくことで、変形後の導電性フイルム12における支持体102の色濃度を実質的に均一にすることもできる。
色濃度が均一化されることで、例えば導電性フイルム12を発光デバイスの電極基板として使用した場合、色ムラを抑制することができる。また、車輌のヘッドライト等の透光性を有するヒータとして導電性フイルム12を利用した場合、透過光量のムラを抑制することができる。
図7は、支持体100上に金属配線を形成する方法の一例を示す。本製造方法によると、金属配線は、支持体100の表面に形成された銀塩感光材を含有する銀塩感光層を露光し現像処理することで形成された銀材で形成される。本図および図8に関連して、金属配線200を形成するとして、一実施形態に係る金属配線の形成方法を説明するが、金属配線210および金属配線220の形成方法も同様とする。
具体的には、ハロゲン化銀710をゼラチン730に混ぜてなる銀塩感光層740を支持体100上に塗布する。ハロゲン化銀710としては、臭化銀粒子、塩臭化銀粒子、沃臭化銀粒子を例示することができる。なお、本図では、ハロゲン化銀710を含むことを粒々で表記してあるが、あくまでも製造方法の理解を助けるために誇張して示したものであって、大きさ、濃度、粒子位置等を示したものではない。
そして、支持体100を平面状態に保持して、銀塩感光層740に対して、金属配線200の配線パターンに対応する予め定められたパターンで露光する。例えば、銀塩感光層740に対して、金属配線200が形成されるべき位置を露光する。より具体的には、銀塩感光層740に対して、金属配線200の配線パターンに対応したマスクパターンを有するマスクを用いて露光してよい。ハロゲン化銀710は、光エネルギーを受けると感光して「潜像」と称される肉眼では観察できない微小な銀核を生成する。
そして、潜像を肉眼で観察できるパターン化された画像に増幅するために、現像処理を施す。具体的には、潜像が形成された銀塩感光層740を現像液にて現像処理する。現像液としてはアルカリ性溶液を用いることができるが、現像液として酸性溶液を用いてもよい。この現像処理とは、ハロゲン化銀粒子ないし現像液から供給された銀イオンが現像液中の現像主薬と呼ばれる還元剤により潜像銀核を触媒核として金属銀に還元されて、その結果として潜像銀核が増幅されてパターン化された現像銀750を形成する。
現像処理の後、銀塩感光層740中には光に感光できるハロゲン化銀710が残存するのでこれを除去する。具体的には、定着処理液により定着処理を施す。定着処理液としては、酸性溶液を用いることができるが、定着処理液としてアルカリ性溶液を用いることもできる。
定着処理を施すことで、露光された部位には金属銀部760が形成される。そして、定着処理を施すことで、露光されていない部位からハロゲン化銀710が実質的に除去されて、露光されていない部位にはゼラチン730が残存して、光透過性部780となる。すなわち、支持体100上に金属銀部760と光透過性部780との組み合わせが形成されることになる。金属銀部760は、導電性フイルム10における金属配線200となる。
ハロゲン化銀710として臭化銀を用い、チオ硫酸塩で定着処理した場合の定着処理の反応式は、AgBr(固体)+2個のS 2 3 イオン → Ag(S 2 3 2 (易水溶性錯体)で表される。
すなわち、2個のチオ硫酸イオンS 2 3 と、AgBrからのゼラチン730中の銀イオンが、チオ硫酸銀錯体を生成する。チオ硫酸銀錯体は水溶性が比較的に高いのでゼラチン730中から溶出されることになる。その結果、現像銀750が金属銀部760として定着されて残ることになる。
従って、現像工程は、潜像に対し還元剤を反応させて現像銀750を析出させる工程であり、定着工程は、現像銀750にならなかったハロゲン化銀710を水に溶出させる工程とみなすことができる。詳細は、T.H.James,The Theory of the Photographic Process,4th ed.,Macmillian Publishing Co.,Inc,NY,Chapter15,pp.438−442.1977を参照されたい。
なお、現像処理は多くの場合にアルカリ性溶液で行われることから、現像処理工程から定着処理工程に入る場合に、現像処理にて付着したアルカリ溶液が、多くの場合で酸性溶液である定着処理溶液に持ち込まれるので、定着処理液の活性が変わるといった問題がある。また、現像処理槽を出た後、膜に残留した現像液により意図しない現像反応が更に進行する懸念もある。そこで、現像処理後で、定着処理工程に入る前に、酢酸溶液等の停止液で銀塩感光層740を中和もしくは酸性化することが好ましい。
また、めっき処理を施して、金属銀部760に導電性金属を担持させてもよい。この場合、金属配線200は、支持体100上に金属銀部760と、当該金属銀部760に担持された導電性金属にて形成される。めっき処理としては、無電解めっき、電気めっき、または、無電解めっきおよび電気めっきの組み合わせを例示することができる。
本図に関連して、ハロゲン化銀写真感光材料を用いた金属配線200の形成方法を説明したが、金属配線200を形成する他の方法としては、支持体100上に形成された銅箔上のフォトレジスト膜を露光、現像処理してレジストパターンを形成して、レジストパターンから露出する銅箔をエッチングすることによって、金属配線200の配線パターンを形成してもよい。他にも、金属配線200上に金属微粒子を含むペーストを印刷して、ペーストに金属めっきを行うことによって、金属配線200の配線パターンを形成してもよい。他にも、支持体100に、金属配線200の配線パターンをスクリーン印刷版又はグラビア印刷版によって印刷形成してもよい。
なお、支持体100が透光性フイルムである場合、導電性フイルム10は光透過性部780が形成された部分で透光性を持つことができる。したがって、導電性フイルム10は、透明導電フイルムとして機能することができる。
図8は、導電性フイルム12の製造工程の一例を示す。S802において、支持体100を用意する。透光性を有する導電性フイルム10を製造する場合、透光性を有する支持体100が用意される。
S804において、支持体100が延伸する延伸量を取得する。後の工程で、予め定められた形状へと導電性フイルム10が変形されるが、ここでは導電性フイルム10が変形される場合に支持体100の延伸面が延伸する延伸量が取得される。例えば、導電性フイルム12の形状を示す形状データを取得して、取得した形状データに基づき延伸量を算出または抽出することで、延伸量を取得することができる。導電性フイルム10の領域毎に延伸量が異なる場合、導電性フイルム10の領域毎の延伸量が取得されてよい。一例として、導電性フイルム10が予め定められた曲面形状に変形される場合、延伸量としては、曲面形状の曲率を示す情報を例示することができる。
S806において、導電性フイルム10の変形によって延伸する領域250に対して、着色材を濃く印刷する。本工程は、支持体100が着色される必要がない場合、または、S802において領域250が濃く着色された支持体100が用意されている場合には、省略することができる。
本工程により、領域250がより濃く着色された支持体100が用意される。具体的には、延伸面がより延伸する領域250に着色材がより濃く印刷された支持体100が用意される。ここでいう着色とは、特定の波長帯域を選択的に透過する光透過特性を支持体100に与えること、および、透過光を減衰する光透過特性を支持体100に与えることを含む概念とする。また、印刷は、支持体100を着色する方法の一例であって、蒸着等の他の方法で着色されてよい。
S808において、支持体100上に金属配線を形成する配線形成装置に、支持体100を設置する。配線形成装置は、図7で説明した方法で金属配線200を支持体100上に形成する。配線形成装置には、S804で取得した延伸量が入力される。
S810において、配線形成装置によって、支持体100上の延伸する領域250に金属配線200を密に形成する。本工程では、図7で説明した工程に沿って、金属配線200を支持体100上に形成する。すなわち、銀塩感光材を含有する銀塩感光層740を支持体100の表面に形成して、銀塩感光層740の金属配線200となる領域を選択的に露光する。このとき、S804で取得された延伸量に基づき、領域250でより密な金属配線200が形成されるよう、露光パターンが制御される。そして、露光後の銀塩感光層740を現像処理することにより、金属配線200としての銀配線が形成される。
本工程により、S804で取得された延伸量に基づき、導電性フイルム10が予め定められた形状に変形される場合に延伸面がより延伸する領域250に、より密に配線された金属配線200が形成される。具体的には、導電性フイルム10が予め定められた曲面形状に変形される場合、曲面形状への変形で延伸面がより延伸する領域250に、より密に配線された金属配線210が形成される。例えば、延伸面において曲率がより大きい領域250に、より密に配線された金属配線210が形成される。
より具体的には、図2に関連して説明したように、延伸面がより延伸する領域250に、より大きい幅を持つ複数の金属配線200が形成されてよい。また、図4に関連して説明したように、延伸面がより延伸する領域250に、複数の金属配線210がより高い密度で形成されてよい。図5に関連して説明したように、延伸面がより延伸する領域250では、複数の金属配線210が延伸方向により高い数密度で形成されてもよい。
S820において、導電性フイルム10を変形して、導電性フイルム12が製造される。具体的には、金属配線210が配線された導電性フイルム10を、予め定められた形状に変形することで、導電性フイルム12が製造される。これにより、導電性フイルム12は、予め定められた形状に変形される場合に導電性フイルム10がより延伸する延伸面上の領域250により密に配線されて、当該予め定められた形状への変形により延伸した、複数の金属配線を有する。また、着色された支持体100が用いられた場合、導電性フイルム12は、延伸面がより延伸する領域250により濃く着色されて、当該予め定められた形状への変形により延伸した、着色層を有する。
また、導電性フイルム10を変形する加工方法とは、曲げ加工、延ばし加工、インライン成形などを例示することができる。変形可能なフレキシブルな導電性フイルム10として提供する場合は、本工程を省略することもできる。
図9は、導電性フイルム10によって製造された照明装置1の構成を模式的に示す。照明装置1は、発光デバイス900および電源912を有する。本実施形態において発光デバイス900は、有機エレクトロルミネッセンス装置であり、電源912は直流電源とする。
発光デバイス900は、支持体100、複数の金属配線910、有機EL素子層930、および、背面電極基板950を備える。背面電極基板950は、背面電極940および背面基板942を有する。
発光デバイス900が有する金属配線910は、導電部110および導電部120を形成する金属配線とする。すなわち、金属配線910は、金属配線200および金属配線210または金属配線220に対応する。金属配線910は、図7に関連して説明した方法によって支持体100上に形成された銀配線であってよい。この場合、金属配線910間の透光領域920は、図7で説明した光透過性部780に対応する。
支持体100は、発光デバイス900の射光側に設けられる。ここでの支持体100は、透光性の基材であるとする。支持体100は、絶縁性材料により形成されてよい。支持体100としては、プラスチックフイルム、プラスチック板、ガラス板等を例示することができる。
金属配線910は、支持体100における有機EL素子層930側の面に複数形成される。金属配線910は、光を実質的に透過しない。複数の金属配線910の配線間の領域は、光透過性を有する透光領域920となる。
そして、複数の金属配線910は、背面電極940との間で有機EL素子層930へ電圧を印加する金属電極部として機能することができる。発光デバイス900では、複数の金属配線910が陰極として機能することができ、背面電極940が陽極として機能することができる。
電源912は、背面電極940と複数の金属配線910との間に電圧を印加する。つまり、電源912は、背面電極940と複数の金属配線910との間に設けられた発光層に印加される電圧を供給する。電源912は、背面電極940を通じて有機EL素子層930に正孔を運ぶ。また、電源912は、複数の金属配線910を通じて有機EL素子層930に電子を運ぶ。
有機EL素子層930は、一例として、背面電極940側から、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、および、電子注入層が積層されて形成される。なお、有機EL素子層930は、正孔輸送層および電子輸送層を有さずともよい。すなわち、有機EL素子層930は、背面電極940側から、正孔注入層、発光層、電子注入層、および、電子輸送層が積層されて形成されてよい。
発光層は、エレクトロルミネッセンス素子の一例としての有機エレクトロルミネッセンス分子を含む。複数の金属配線910から形成される金属電極部と、背面電極940との間に電圧を印可すると、それぞれの電極から正孔と電子が注入層および輸送層に運ばれ、発光層内で結合する。この再結合によって生じるエネルギーにより発光層内の有機エレクトロルミネッセンス分子が励起される。励起された有機エレクトロルミネッセンス分子が励起状態から基底状態に戻ることで、発光層から光が放出される。
このように、背面電極基板950は、複数の金属配線910により形成される金属電極部に対向して設けられ、金属配線910との間で発光層へ電圧を印加する。一例として、背面電極基板950が有する背面電極940が、金属配線910との間で、発光層を含む有機EL素子層930へ電圧を印加する。そして、発光層は、当該電圧が印加されることにより発光する。
背面電極940は、背面基板942上に形成される。背面基板942は、絶縁性基板であってよい。背面電極940は、光透過性を有さずともよいが、光透過性を有していてもよい。背面電極940は、有機EL素子層930が設けられた面にわたって形成される。
背面電極940は、金属で形成され、発光層が発光する光を反射する。背面電極940は、発光層が発光し背面電極940に向かう光を、背面電極940で一度以上反射する。背面電極940で反射した光または背面電極940と金属配線910との間で多重反射した光の少なくとも一部は、支持体100上の複数の金属配線910が形成されていない透光領域920を通じて外部に出射される。
なお、ここでは照明装置1が備える発光デバイス900が、導電性フイルム10を有するとした。発光デバイス900が製造された後に上記の変形をすることで、変形した導電性フイルム12を有する発光デバイス、および、当該発光デバイスを備える照明装置1を製造することもできる。
なお、図7に関連して説明した製造方法で製造された金属配線は、表示デバイスで多く利用されるITO膜と比較して、表面抵抗を低くすることができる。このため、導電性フイルム10で大サイズの発光デバイスを形成しても、輝度の低下を防ぐことができる。また、照明装置1を比較的に低電圧で動作することができ、低消費電力化を実現することができる。
支持体100は、発光層で生じる光の波長に対して透光性を有していれば特に制限されないが、高透光性を有することが望ましい。支持体100としては、光透過性のプラスチックフイルムを用いることができる。
当該プラスチックフイルムの原料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、及びポリエチレンナフタレート等のポリエステル類;ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン、EVA等のポリオレフィン類;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のビニル系樹脂;その他、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリサルホン(PSF)、ポリエーテルサルホン(PES)、ポリカーボネート(PC)、ポリアミド、ポリイミド、アクリル樹脂、トリアセチルセルロース(TAC)等を用いることができる。透明性、耐熱性、取り扱い易さ及び価格の点から、上記プラスチックフイルムはポリエチレンテレフタレート(PET)又はポリエチレンナフタレート(PEN)であることが好ましい。
なお、支持体100は、5μm以上の厚さを有してよい。支持体100の厚さは、有機EL素子層930が発生する光に対する透過率に応じて定められてよい。
なお、金属配線910の高さ厚みは、0.1μm以上1μm以下であってよい。金属配線910の幅は、0.1μm以上20μm以下であってよい。金属配線910は、0.1μm以上300μm以下のピッチで配置されていてよい。金属配線910を配置することで少なくとも局所的に光透過率が減少する。光透過率の減少はできるだけ小さくすることが重要である。したがって、金属配線910のピッチを大きくしすぎたり、金属配線910の幅、高さを大きく取りすぎたりすることなく、金属配線910のピッチ、幅および高さが、照明装置1としての目的に応じた輝度および/または輝度ムラ、ならびに消費電力との関連で設定されることが望ましい。
支持体100に金属配線910が形成された透明導電フィルムを用いて、発光デバイス900を製造する場合、透明導電フィルムに、0.1μm以上0.2μm以下の厚さの有機EL素子層930を形成してよい。そして、金属配線910より仕事関数の高い金属材料で背面電極940を形成する。
また、上記の説明において、発光デバイス900として、有機エレクトロルミネッセンス装置を例示したが、発光デバイス900は有機エレクトロルミネッセンス装置に限られない。例えば、発光デバイス900を、発光層として無機エレクトロルミネッセンス素子などのエレクトロルミネッセンス素子を含むエレクトロルミネッセンス装置とすることができる。無機エレクトロルミネッセンス装置である発光デバイスを備える照明装置1には、電源912として交流電源を適用することができる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
1 照明装置
10 導電性フイルム
12 導電性フイルム
100 支持体
102 支持体
110、112、120、122 導電部
100 支持体
200 金属配線
210 金属配線
202 金属配線
220 金属配線
250 領域
710 ハロゲン化銀
730 ゼラチン
740 銀塩感光層
750 現像銀
760 金属銀部
780 光透過性部
900 発光デバイス
912 電源
910 金属配線
920 透光領域
930 有機EL素子層
940 背面電極
942 背面基板
950 背面電極基板

Claims (25)

  1. 導電性フイルムの製造方法であって、
    前記導電性フイルムの基材となる、透光性を有する支持体を用意する用意段階と、
    前記導電性フイルムが予め定められた形状に変形される場合に前記支持体の延伸面が延伸する延伸量を取得する変形情報取得段階と、
    前記変形情報取得段階において取得された延伸量に基づいて、前記導電性フイルムが予め定められた形状に変形される場合に前記延伸面がより延伸する領域に、より密に配線された金属配線を形成する配線形成段階と
    を備え
    前記用意段階は、前記延伸面がより延伸する領域により濃く着色された前記支持体を用意する
    製造方法。
  2. 前記支持体は、予め定められた曲面形状に変形される前記導電性フイルムの基材となる支持体であり
    前記変形情報取得段階は、前記導電性フイルムが前記予め定められた曲面形状に変形される場合に前記延伸面が延伸する延伸量を取得し、
    前記配線形成段階は、前記導電性フイルムが前記予め定められた曲面形状に変形される場合に前記延伸面がより延伸する領域に、より密に配線された前記金属配線を形成する
    請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記変形情報取得段階は、前記予め定められた曲面形状の曲率を示す情報を取得し、
    前記配線形成段階は、前記延伸面において前記曲率がより大きい領域に、より密に配線された前記金属配線を形成する
    請求項2に記載の製造方法。
  4. 前記配線形成段階は、前記延伸面がより延伸する領域に、より大きい幅を持つ複数の前記金属配線を形成する
    請求項1から3のいずれか一項に記載の製造方法。
  5. 前記配線形成段階は、前記延伸面がより延伸する領域に、延伸方向に直交する方向の幅がより大きい複数の前記金属配線を形成する
    請求項4に記載の製造方法。
  6. 前記配線形成段階は、前記延伸面がより延伸する領域に、複数の前記金属配線をより高い数密度で形成する
    請求項1から5のいずれか一項に記載の製造方法。
  7. 前記配線形成段階は、前記延伸面がより延伸する領域に、複数の前記金属配線を延伸方向により高い数密度で形成する
    請求項6に記載の製造方法。
  8. 導電性フイルムの製造方法であって、
    前記導電性フイルムの基材となる支持体を用意する用意段階と、
    前記導電性フイルムが予め定められた形状に変形される場合に前記支持体の延伸面が延伸する延伸量を取得する変形情報取得段階と、
    前記変形情報取得段階において取得された延伸量に基づいて、前記導電性フイルムを変形する場合に前記支持体が延伸しない第1領域に位置する金属配線と、前記第1領域に位置する金属配線と電気的に接続され前記導電性フイルムを変形する場合に前記支持体が延伸する第2領域に位置する金属配線とを形成する配線形成段階と
    を備え、
    前記配線形成段階は、前記導電性フイルムの変形前において前記第1領域の電気抵抗より前記第2領域の電気抵抗が小さくなるよう、前記変形情報取得段階において取得された延伸量に基づいて、前記第1領域に形成する前記金属配線の数密度よりも高い数密度で前記第2領域に前記金属配線を形成する
    製造方法。
  9. 前記配線形成段階は、前記延伸面がより延伸する領域に、より大きい幅を持ち、かつ、より高い数密度の前記金属配線を形成する
    請求項8に記載の製造方法。
  10. 前記配線形成段階は、前記延伸面がより延伸する領域に、より大きい幅を持つ前記金属配線を前記支持体が延伸する延伸方向に沿う方向に形成するとともに、前記延伸方向に直交する方向に沿う前記金属配線をより高い数密度で形成する
    請求項8に記載の製造方法。
  11. 前記用意段階は、透光性を有する前記支持体を用意する
    請求項8から10のいずれか一項に記載の製造方法。
  12. 前記用意段階は、着色された前記支持体を用意する
    請求項11に記載の製造方法。
  13. 前記用意段階は、前記延伸面がより延伸する領域により濃く着色された前記支持体を用意する
    請求項12に記載の製造方法。
  14. 前記用意段階は、前記延伸面がより延伸する領域に着色材をより濃く印刷する段階
    を有する請求項1から7および13のいずれか一項に記載の製造方法。
  15. 前記配線形成段階は、
    銀塩感光材を含有する銀塩感光層を前記支持体の表面に形成する段階と、
    前記銀塩感光層の前記金属配線となる領域を選択的に露光する段階と、
    露光後の前記銀塩感光層を現像処理することにより、前記金属配線としての銀配線を形成する段階と
    を有する請求項1から14のいずれか一項に記載の製造方法。
  16. 前記金属配線が配線された前記導電性フイルムを、前記予め定められた形状に変形する段階
    をさらに備える請求項1から15のいずれか一項に記載の製造方法。
  17. 複数の金属配線を含む金属電極および前記複数の金属配線の間の透光部を有し、予め定められた形状に変形された導電性フイルムと、
    前記導電性フイルムの前記金属電極が形成された面に対向して背面電極が形成された背面基板と、
    前記背面電極と前記導電性フイルムとの間に設けられ、前記複数の金属配線と前記背面電極との間に電圧が印加されることにより発光する発光層と
    を備え、
    前記導電性フイルムは、
    前記予め定められた形状に変形される場合により延伸する延伸面上の領域により密に配線されて前記変形により延伸した前記複数の金属配線と、前記延伸面がより延伸する領域により濃く着色されて前記変形により延伸した着色層とを有する
    発光デバイス。
  18. 前記複数の金属配線は、曲面変形によってより大きな曲率に変形される前記延伸面上の領域に、より密に配線される
    請求項17に記載の発光デバイス。
  19. 前記延伸面がより延伸する領域に、より大きい幅を持つ前記複数の金属配線が配線される
    請求項17または18に記載の発光デバイス。
  20. 前記複数の金属配線は、前記延伸面がより延伸する領域に、より高い密度で配線される
    請求項17から19のいずれか一項に記載の発光デバイス。
  21. 複数の金属配線を含む金属電極および前記複数の金属配線の間の透光部を有し、予め定められた形状に変形された導電性フイルムと、
    前記導電性フイルムの前記金属電極が形成された面に対向して背面電極が形成された背面基板と、
    前記背面電極と前記導電性フイルムとの間に設けられ、前記複数の金属配線と前記背面電極との間に電圧が印加されることにより発光する発光層と
    を備え、
    前記複数の金属配線は、
    前記予め定められた形状に変形される場合に延伸しない第1領域に配線された複数の金属配線と、
    前記第1領域に位置する前記複数の金属配線と電気的に接続され、前記導電性フイルムが前記予め定められた形状に変形される場合に延伸する第2領域に配線された複数の金属配線と
    を含み、
    前記第2領域に配線された前記複数の金属配線は、前記導電性フイルムの変形前において前記第1領域の電気抵抗より前記第2領域の電気抵抗が小さくなるよう前記第1領域に配線される前記複数の金属配線より高い数密度で配線されて前記変形により延伸されている
    発光デバイス。
  22. 前記導電性フイルムは、前記予め定められた形状に変形される場合により延伸する領域により濃く着色されて前記変形により延伸した着色層を有する
    請求項21に記載の発光デバイス。
  23. 前記導電性フイルムは、透光性を有する支持体
    をさらに有し、
    前記複数の金属配線は、前記支持体の表面に形成された銀塩感光材を含有する銀塩感光層を露光し現像処理することにより形成された銀配線である
    請求項17から22のいずれか一項に記載の発光デバイス。
  24. 前記発光層は、エレクトロルミネッセンス素子を含む
    請求項17から23のいずれか一項に記載の発光デバイス。
  25. 前記エレクトロルミネッセンス素子は、有機エレクトロルミネッセンス素子である
    請求項24に記載の発光デバイス。
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