JP5494521B2

JP5494521B2 - 容量式流量計

Info

Publication number: JP5494521B2
Application number: JP2011025548A
Authority: JP
Inventors: 康博黒羽; 篤史小谷; 進大島
Original assignee: Tatsuno Corp
Current assignee: Tatsuno Corp
Priority date: 2011-02-09
Filing date: 2011-02-09
Publication date: 2014-05-14
Anticipated expiration: 2031-02-09
Also published as: KR101488277B1; KR20120092020A; JP2012163501A

Description

本発明は、ハウジング本体内に回転自在に配設された回転体の回転数によって流量を計測する容量式流量計に関する。

従来、上記のような容量式流量計として、特許文献１には、噛み合わせた一対のローラをケーシング内に配設し、これらを流体の流れに比例させて回転させつつ、その回転数を回転計に伝えて流量を測定する流量計が記載されている。この種の流量計には、脈動が生じないように、通常、歯にねじれを持たせたヘリカル式のロータが用いられる。

上記ヘリカル式のロータを有する容量式流量計の他の例として、図４に示すように、上蓋５２ａと下蓋５２ｂとからなるケーシング５２と、ケーシング５２内に配設され、回転軸５５（５５Ａ、５５Ｂ）と、タイミングギヤ５６（５６Ａ、５６Ｂ）と、ロータ５７（５７Ａ、５７Ｂ）からなる一対の回転体５８（５８Ａ、５８Ｂ）と、流路の密閉状態を維持するシール部材６０とを備える容量式流量計５１が用いられている。

一対の回転体５８の各々は、図２（ａ）に示すように、回転軸５５と、タイミングギヤ５６と、ロータ５７とがすべて別体で構成され、これらを一体化することで回転体５８が構成される。

上記構成を有する容量式流量計５１は、図４に示すように、ケーシング５２内に流入した流体によって回転体５８が回転することにより、流入口６１から流入した流体の一定量を、ロータ５７の外表面とケーシング５２の内壁面との間の計量室に収容して移動させ、最終的に流出口６２から流出させることで、ロータ５７の回転数と流体の流量の比例関係を維持し、ロータ５７の回転数に応じて流量を精度よく計測することができる。

特開昭６０−１００７２２号公報

しかし、上記容量式流量計５１のロータ５７は、一般に、鋳造により成形した上でフライス加工等により精度良く仕上げられるが、ロータ５７の歯型の形状が特殊で、軸方向にねじれを有する関係上、その成形には特殊な加工機を必要とするなど莫大な設備費を要する他、極めて困難な加工を強いられるという問題がある。

また、上記容量式流量計５１は、ロータ５７の回転時に圧力損失が無限に低いことが必要であり、そのためには、ロータ５７を互いに非接触で、両者の間の僅かな隙間を均等に維持することが必要であるため、タイミングギヤ５６を活用しているが、タイミングギヤ５６を回転軸５５に固定する際に、タイミングギヤ５６と回転軸５５が互いに回転し、一対のロータ５７同士の位置がずれて接触する虞があった。

そこで、本発明は、上記従来の技術における問題点に鑑みてなされたものであって、組立が容易で、製造コストの低い容量式流量計を提供することを目的とする。

上記目的を達成するため、本発明は、回転体をハウジング本体内に回転自在に配設し、前記回転体の回転数によって流量を計測する容量式流量計において、前記回転体は、回転軸と、該回転軸とともに回転する歯車及びロータとで構成され、前記ハウジング本体内に各々の回転体の回転軸が平行になるように２体配設され、各々の回転体のロータが互いに非接触の状態で回転するように各々の回転体の歯車が噛み合い、前記回転軸、前記歯車及び前記ロータを一体に形成することを特徴とする。

そして、本発明によれば、回転体を組み立てる必要がないため、製造工程を簡略化することができるとともに、組立による誤差が生じることがなく、組立寸法精度を向上させることができる。

上記容量式流量計において、前記歯車に、前記２つのロータの位置合わせを行うための位置合わせ手段を設けることができる。これによって、２つのロータの位置合わせを容易に行うことができるため、製造工程をさらに簡略化することができる。

上記容量式流量計において、前記回転体を、樹脂で成型することができる。これによって、鋳造成形後のフライス加工等が不要となるため、設備費を低減することができる。また、回転体の軽量化を図ることができ、回転抵抗を小さく抑え、圧力損失を低減することができるため、計量精度を向上させることができる。

以上のように、本発明によれば、組立が容易で、製造コストが低く、計量精度を向上させることのできる容量式流量計を提供することができる。

本発明にかかる容量式流量計の一実施の形態を示す図であって、（ａ）は、概略断面図、（ｂ）の一点鎖線より上側の図は、（ａ）のＡ−Ａ線断面図、（ｂ）の一点鎖線より下側の図は、（ａ）のＢ−Ｂ線断面図である。従来及び本発明にかかる回転体を示す概略断面図であって、（ａ）は、従来の容量式流量計に適用される回転体、（ｂ）は、本発明にかかる容量式流量計に適用される回転体を示す。図１に示す容量式流量計の動作説明図であって、図１（ａ）のＢ−Ｂ線断面図に相当する図である。従来の容量式流量計を示す概略断面図である。

次に、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら詳細に説明する。

図１は、本発明にかかる容量式流量計の一実施の形態を示し、この容量式流量計１は、大別して、ハウジング本体２（２ａ、２ｂ）と、ハウジング本体２内に配設される一対の回転体３、４と、回転体３の回転を伝達する回転駆動伝達手段６と、該回転駆動伝達手段６の回転を検出する発信器５等で構成される。

回転体３（４）は、図２（ｂ）に示すように、回転軸３ａ（４ａ）と、タイミングギヤ３ｂ（４ｂ）と、ロータ３ｃ（４ｃ）とが樹脂により一体に成型される。このように、回転体３、４を一体に形成したのが本発明の特徴であって、一体化によって、回転体３、４を組み立てる必要がないため、製造工程を簡略化することができるとともに、組立による製造誤差が生じることがなく、組立寸法精度を向上させることができる。また、従来のようなフライス加工等が不要となるため、設備費を低減することができる。さらに、回転体３、４を樹脂により一体に成型することにより、回転体３、４を軽量化し、回転抵抗を小さく抑え、圧力損失を低減することができるため、計量精度を向上させることができる。

また、タイミングギヤ３ｂ、４ｂの各々には、２つのロータ３ｃ、４ｃを、互いに非接触状態で位置決めを行いながら、タイミングギヤ３ｂ、４ｂ同士を互いに噛み合わせるための、マーキング３ｄ、４ｄが設けられる。これによって、２つのロータ３ｃ、４ｃの位置合わせを容易に行うことができるため、製造工程をさらに簡略化することができる。

ハウジング本体２内には、下側ハウジング２ｂと、ロータ３ｃ、４ｃ間の気密性を確保するために、シール部材７が配置されるとともに、回転体３、４のスラスト荷重による軸方向の変位を吸収するためのスラスト軸受８が配置される。

次に、本発明にかかる容量式流量計１の動作について、図１及び図３を参照しながら説明する。

流入口１０を介して、ハウジング本体２内の計量室２ｃ内に流入した流体により、回転体３は上面視反時計回りに回転する。これに伴い、タイミングギヤ３ｂ、４ｂを介して回転体４は上面視時計回りに回転する。この際、タイミングギヤ３ｂ、４ｂによって、ロータ３ｃと、ロータ４ｃとは互いに非接触で、両者の間の僅かな隙間を均等に維持しながら回転する。

ハウジング本体２の計量室２ｃ内は、常に流体で満たされているため、上記ロータ３ｃ、４ｃの回転により、図３に示すように、ロータ３ｃ、４ｃの外周面とハウジング本体２の内壁面との間の計量室２ｃ（ハッチング部等）に存在する流体は、図３（ａ）から図３（ｂ）に示すように移動し、最終的に流出口１１から流出する。そして、このロータ３ｃ（４ｃ）の回転に伴って回転駆動伝達手段６も回転し、この回転駆動伝達手段６の回転を発信器５が検出して表示器（不図示）に給油量として表示する。

１容量式流量計
２ハウジング本体
２ａ上側ハウジング
２ｂ下側ハウジング
２ｃ計量室
３、４回転体
３ａ、４ａ回転軸
３ｂ、４ｂタイミングギヤ
３ｃ、４ｃロータ
３ｄ、４ｄマーキング
５発信器
６回転駆動伝達手段
７シール部材
８スラスト軸受
１０流入口
１１流出口

Claims

回転体をハウジング本体内に回転自在に配設し、前記回転体の回転数によって流量を計測する容量式流量計において、
前記回転体は、
回転軸と、該回転軸とともに回転する歯車及びロータとで構成され、
前記ハウジング本体内に各々の回転体の回転軸が平行になるように２体配設され、
各々の回転体のロータが互いに非接触の状態で回転するように各々の回転体の歯車が噛み合い、
前記回転軸、前記歯車及び前記ロータが一体に形成されることを特徴とする容量式流量計。
前記歯車は、前記２つのロータの位置合わせを行うための位置合わせ手段を備えることを特徴とする請求項１に記載の容量式流量計。
前記回転体は、樹脂からなることを特徴とする請求項１又は２に記載の容量式流量計。