JP5493923B2 - エレクトロルミネッセンス素子、有機elディスプレイ、液晶表示装置、照明装置 - Google Patents

エレクトロルミネッセンス素子、有機elディスプレイ、液晶表示装置、照明装置 Download PDF

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Description

本発明はエレクトロルミネッセンス素子、有機ELディスプレイ、液晶表示装置、照明装置に関する。
有機ELは自発光の素子であり、低消費電力、高応答速度、薄型という特徴を持ち、TVなどのディスプレイや照明へと使われ始めている。
一般的に有機ELの構成は、基板、透明電極、有機薄膜、金属電極である。
各層の屈折率は基板が1.5、透明電極が2.0、有機薄膜が1.7程度であり、有機薄膜で発光した光が透明電極/基板界面また基板/空気界面で全反射が起こるため、有機ELの外部に取り出せる光は発光した光に対して20%程度と低いという問題がある。
発光した光に対して取り出せる光の割合である取り出し効率を改善することで、消費電力を低くできると共に同じ輝度を得るのに低い電圧で駆動できるため有機ELの寿命が長くなるという利点がある。
取り出し効率を高める方法としては、例えば以下のような方法がある。
特許文献1は有機ELの発光層より視認側に散乱層を設け、全反射が起こり取り出すことができない光を散乱させその一部の光を取り出すというものである。この方法は比較的容易であるが、EL素子に垂直な方向に近い光も散乱させてしまいその一部の光は取り出せなくなってしまうため取り出し効果が低いという問題がある。
特許文献2は回折格子を用いて、全反射が起こる角度の光をよりEL素子に垂直に近い角度に回折させることにより取り出すというものであるが、波長依存性が大きく、角度により色が異なって見えるという問題がある。また、回折格子の周期方向に対して斜め方向からの光に対しては効果が弱く方向依存性が大きいという問題がある。
特許文献3は発光領域の隣に斜めに反射領域を形成するというものであるが、斜めに反射領域を形成する方法が難しく現実的ではないという問題がある。
特許文献4は基板に凹凸を形成し、それに沿って電極や発光層を形成することで、EL素子面に対して発光面積を増加させる効果と、凹凸での反射を利用し光の角度を変えることで全反射してしまう光を減らすことが可能であると考えられる。しかし、凹凸に対し発光層等は非常に薄く、凹凸を非常に滑らかに作製しないと短絡が起こるなどの問題がある。さらに凹凸上に均一に電極や発光層を形成することが難しく場所により膜厚差が発生することで膜の抵抗値が変化し、電流量に差ができ輝度ムラが発生する等の問題がある。
特許文献5はプリズムシートを用いてプリズムの斜面を利用して光の方向を変えて取り出せる角度の光に変換させるというものである。
しかしながら、プリズムシートを最表面に用いた場合は外光の反射が起こりディスプレイとしては使うことが難しく、また耐擦傷性も問題になる。
ELディスプレイの場合通常、外光の反射を抑えるためにカラーフィルターや円偏光フィルムを用いるが、その場合プリズムシートはそれらの部材よりも発光層側に用いることになる。そのとき、プリズムは凹凸界面を形成するため空気層を保持する必要が発生する。
特開2006−286616号公報 特許第2991183号公報 特開平4−306589号公報 特開2004−342521号公報 特許第2931211号公報
本発明は上述の背景に基づきなされてものであり、その目的は取り出し効率を高める上で有利なエレクトロルミネッセンス素子を提供することにある。
また、本発明の目的は、このようなエレクトロルミネッセンス素子を用いた有機ELディスプレイ、液晶表示装置、照明装置を提供することにある。
上記の課題を解決するための手段として、請求項1に記載の発明は、第一電極と、第二電極と、前記第一電極および第二電極の間に形成された発光層とを有するエレクトロルミネッセンス素子において、前記第一電極の前記発光層とは反対側、または、前記第二電極の前記発光層とは反対側に成形材料で形成されたプリズムシートが設けられ、前記プリズムシートは、凹凸部を備え、前記凹凸部は、頂部が鋭角をなす複数の山部と、それら山部の間に位置し平坦な底面を有する複数の谷部とで形成され、前記成形材料の屈折率とは異なる屈折率の充填材料で前記凹凸部を覆う充填層が設けられ、前記凹凸部とは反対に位置する前記充填層の箇所に、前記凹凸部とは反対に位置する前記プリズムシートの面に平行する平面が形成され、隣接する前記山部の周期、または、隣接する前記谷部の周期をP、前記谷部の底面から前記山部の先端までの高さをH、前記凹凸部とは反対に位置する前記プリズムシートの面と前記山部の斜面とが成す角度をβ、前記充填材料の屈折率nとすると数式1の関係を満たすことを特徴とするエレクトロルミネッセンス素子である。
Figure 0005493923
また、請求項に記載の発明は、前記山部の先端が前記発光層側を向いていることを特徴とする請求項記載のエレクトロルミネッセンス素子である。
た、請求項に記載の発明は、前記山部と前記谷部とは互いに平行して直線状に延在し、前記山部と前記谷部とは前記延在する方向と直交する方向に等間隔で形成されることで構成されていることを特徴とする請求項1または2記載のエレクトロルミネッセンス素子である。
また、請求項に記載の発明は、前記山部は、第1の方向に平行して延在し前記第1の方向に直交する第2の方向に等間隔をおいて配置された複数の第1の山部と、前記第1の方向と直交する方向に延在し前記第1の方向に等間隔をおいて配置された複数の第2の山部とを備え、前記谷部は、前記第1の山部と第2の山部の間に形成されていることを特徴とする請求項1乃至に何れか1項記載のエレクトロルミネッセンス素子である。
また、請求項に記載の発明は、前記凹凸部とは反対に位置する前記プリズムシートの面は、透明材料で形成されたベース基材に取着されている請求項1乃至に何れか1項記載のエレクトロルミネッセンス素子である。
また、請求項に記載の発明は、前記凹凸部とは反対に位置する前記充填層の面は、カラーフィルターに貼り付けられていることを特徴とする請求項1乃至に何れか1項記載のエレクトロルミネッセンス素子。
また、請求項に記載の発明は、請求項1乃至に何れか1項記載のエレクトロルミネッセンス素子を有する有機ELディスプレイである。
また、請求項に記載の発明は、請求項1乃至に何れか1項記載のエレクトロルミネッセンス素子を有する液晶表示装置である。
また、請求項に記載の発明は、請求項1乃至に何れか1項記載のエレクトロルミネッセンス素子を有する照明装置である。
一般的にエレクトロルミネッセンス素子からの発光光は等方的であるが、素子構成特に膜厚により発光分布は変化する。また、各層による吸収や界面での反射により影響を受け、ELディスプレイでは画素構造を有し、画素を仕切る隔壁の影響も加わり、最終的に素子外部に射出する光の強度分布が決定する。
しかしながら、発光層の屈折率は約1.7で、この発光層で発光した光がスネルの法則に従い屈折率1.0の空気まで到達できずに、空気界面や素子内部で全反射が起こり素子内部を導波してしまうため、素子外部である空気中に取り出すことができるのは、発光層での発光光に対して約20%程度となってしまう。
空気界面や素子内部で全反射を押さえるためには、素子に対して平行ではない斜面を有し、更にその斜面において屈折または反射を起こす必要がある。
凹凸構造(凹凸部)を有するプリズムシートを用いることで、素子に対して平行でない斜面を作り出すことができる。
更に、プリズムの凹凸面がプリズムシートを構成する材料(成形材料)とは異なる屈折率nの材料(充填材料)との界面で形成されていることにより、屈折率差を有していることから、その界面での屈折または反射が起こり、光の角度を変換することができる。
光の角度を変換することで全反射してしまう光の割合を減少させ、取り出せる光量を増加させることが可能になる。
本発明は、プリズムがない場合には全反射して取り出すことのできない光についてはプリズム斜面(山部の斜面)に入射させ、プリズムがなくても取り出すことが可能な光については平坦な面(谷部の底面)に入射させる割合を高めた凹凸構造を有している。
プリズム斜面に入射した光は屈折率の違いにより屈折が起こり光の角度が変換されるため、その内の一部が外部に取り出せる光となるため、プリズムを設けることで輝度を向上させることが可能になる。
プリズムがなくても空気界面や素子内部で全反射を起こさず取り出せる光が平坦部に入射する場合は、プリズム斜面での不要な屈折や反射が起こり、かえって取り出せない光を増加させてしまう斜面のみを有するプリズムに比べ、プリズムより光取り出し側への光の量を増やすことができる。
屈折や反射でプリズムから再び発光層側へ光を戻すと、金属電極で反射され再び光取り出し方向に戻ってくる場合でも、金属電極での反射率や発光層などでの吸収によりロスがあり、強度が減少してしまう。
プリズムで光の角度が変換されなくても取り出せる光が必ず平坦部を通る訳ではないがその確率を増加させるという効果を有する。
加えて、プリズムの凹凸が屈折率nの材料で埋めることで(充填材料で凹凸部を覆う充填層が設けられることで)、プリズムと屈折率1.0の空気の界面を利用する必要がなくなるので素子の内部にも空気層を保持することなく使用することが可能になる。したがって、プリズムシートを素子内部へ使用することが可能になり、プリズムを用いても中空な構造が必要なくなり安定な素子を作製することが可能になる。
式1については、山部の頂点と、その隣の山部斜面との間の平坦部の境界点を結ぶ直線とプリズムシートに垂直な方向との角度が、ちょうど屈折率nの材料と空気との臨界角になるような関係か、その関係を満たす凹凸高さよりもHが大きいことを示している。屈折率nの材料中で臨界角よりも大きな角度の光、すなわち、角度変換されなければ素子外部へ取り出せない光は、プリズムの斜面に入射することになり屈折により角度が変換されることになる。
請求項の発明は、屈折率nの材料がプリズムシートより内側にあることでより高い輝度向上効果を得ることが可能になる。
求項の発明は、一方向に周期を持ったプリズムにより、特に周期を有する方向の光を光取り出し方向に屈折させ輝度向上することが可能になる。
請求項の発明は、二方向に周期構造を形成することにより、一方向のみのときよりも多くの方向からの光について、取り出せる角度に変換する効果があるため1方向のみ周期を持つものに比べ高い輝度向上効果を得ることが可能になる。
請求項の発明は、凹凸部とは反対に位置するプリズムシートの面が透明材料で形成されたベース基材に取着されているので、ベース基材上に成形材料を形成したのち、成形材料に金型などを用いて凹凸部を形成することができる。
したがって、ベース基材上に成形材料を形成する方法として、液状の樹脂を金型とベース基材との間に流し込んだり、あるいは、液状の樹脂をベースフィルム上に塗工するなどさまざまな製造方法を用いる上で有利となる。
請求項の発明は、カラーフィルターがあることで色純度を向上させるととともに、外光の反射を抑え視認性を向上させることが可能になる。そのカラーフィルターにプリズムシートを貼り付けることで、取り出し効果を高めた視認性を向上させた素子を作成することが可能になる。
請求項の発明は、取り出し効果を高め、消費電力が小さく、寿命が長い有機ELディスプレイが作製することが可能になる。
請求項の発明は、取り出し効果が高め、消費電力が小さく、寿命が長いエレクトロルミネッセンス素子をバックライトとした液晶表示装置を作製することが可能になる。
請求項の発明は、取り出し効果が高く、消費電力が小さく、寿命が長いエレクトロルミネッセンス素子使用し、更に表面平坦な照明装置を作製することが可能になり、プリズムの凹凸を最表面に有する素子に比べ、耐刷性や防汚性が良く、デザインの幅が広い照明装置を作製することが可能になる。
本発明のエレクトロルミネッセンス素子の断面模式図である。 本発明のプリズムシートの模式図である。 本発明のプリズムシートの模式図である。
本発明のエレクトロルミネッセンス素子は、有機ELや無機EL、LED等の素子について示している。
エレクトロルミネッセンス素子は、素子構造や構成材料は異なるが、通常平面状に積層された構成を持ち、発光層の屈折率が高いため、発光光が素子内部を導波、減衰し、空気中に取り出せる光の割合が小さいことが共通の問題となっている。
また、本発明はボトムエミッション型、トップエミッション型どちらのタイプのエレクトロルミネッセンス素子にも本発明を用いることが可能である。
ボトムエミッション型とは、支持基板に積層して素子を作製していき支持基板を通して光を取り出すタイプのエレクトロルミネッセンス素子であり、トップエミッション型とは、支持基板から素子を作製していき支持基板とは逆側から光を取り出すタイプのエレクトロルミネッセンス素子であり、どちらの型においても発光層より視認側に、凹凸構造(凹凸部)を有するプリズムシートを設けることが可能で最表面にプリズムシートを設けることも可能である。
例えば、ボトムエミッション型の場合は支持基材と支持基材に近い電極層の間、または支持基材に対して発光層とは逆側の視認側に、トップエミッション型では、電極上に設けられたガスバリア性を有する封止層と封止ガラスまたはカラーフィルターとの間に用いることが可能である。
作製方法としては、例えば金属ロールにダイヤモンドバイトで切削を行い、プリズム形状を形成する。
ダイヤモンドバイトの形状により三角形状の山部の斜面を形成する。
V型バイトの切り込み深さにより三角形状の山部の高さが決定され、切削ピッチにより平坦な谷部である切削しない部分の大きさが決定する。
ダイヤモンドバイトの先端は必ずしも尖っていなくても良く、すなわち山部の頂点が数μm程度ならば平坦または曲線であっても良い。
このロール金型から成形材料であるUV硬化樹脂または熱可塑性樹脂により転写しフィルム状のプリズムシートを得る。
なお、プリズムシートは、成形材料に凹凸構造が形成されたものであればよく、成形材料のみで構成されていてもよいし、ベースフィルム(ベース基材)上に設けられた成形材料に凹凸構造が形成されたものであってもよい。言い換えると、プリズムシートがベースフィルムに取着された構成であってもよい。
また、ベースフィルムと成形材料の間に密着性を向上させるためのプライマー等を有しても良い。
ベースフィルムは、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレン等の透明なプラスチックシートを用いることができる。
UV硬化樹脂を使用する場合は、液状の樹脂を金型とベースフィルムの間に流し込み、その状態でUVを照射することにより硬化させ成形する方法や、UV硬化樹脂をあらかじめベースフィルム上に塗工しておき、加熱軟化させ金型に倣わせ、UVを照射することにより硬化する方法等を用いることができる。
熱可塑性樹脂を使用する場合は、あらかじめベースフィルム上に塗工しておいた樹脂を加熱軟化させて、金型に押し付け圧力を加えることにより樹脂を変形させる形成する方法や溶融した樹脂を金型に流し込むことにより成形する方法等を用いることができる。
プリズムシートの成形後、その凹凸面に成形材料とは異なる屈折率nの材料で構造を埋める。
凹凸の成形材料と屈折率nの材料の屈折率差は少なくとも0.05以上が必要で、好ましくは0.1以上あるとよい。
例えば、成形材料として一般的な屈折率である1.47から1.59程度のものを使用し、屈折率nの材料はそれよりも高屈折率または低屈折率の材料からなる。
屈折率nの材料として、高屈折材料はジルコニウムやチタン、亜鉛、アンチモンを含む酸化物粒子を含むものや、塩素や臭素、硫黄を含む有機物などがある。低屈折率材料としては、フッ素を含む有機物などがある。
プリズムシートの凹凸を容易に埋めるためコーティングできる材料が使用しやすく、液状の材料を塗布し乾燥、場合により硬化させることにより凹凸を埋めた表面平坦なシートを作製する。
この表面平坦なシートを粘着または接着剤で取り付けることによりエレクトロルミネッセンス素子を作製する。
図1は支持基板1に発光層や電極を含むEL層2があり、カバーガラス3で封止してあり、プリズムシート8の凹凸部を充填材料(充填層7)で埋めた表面平坦なシートを支持基板1に粘着層4を介して貼り付けた構成を示している。
図2、図3はプリズムシート8を凹凸面側から見たときの模式図である。
図2では1方向のみ周期を有するプリズムシートで、図3は2方向に周期を持つプリズムシートであり、山部9と谷部10を有している。
エレクトロルミネッセンス素子の構成をさらに詳細に説明する。
図1に示すように、本実施の形態のエレクトロルミネッセンス素子は、支持基板1と、EL層2と、カバーガラス3と、粘着層4と、プリズムシート8とを含んで構成されている。
支持基板1の一方の面にEL層2が形成され、支持基板1と反対側に位置するEL層2の面がカバーガラス3により封止されている。
EL層2と反対側に位置する支持基板1の面に粘着層4を介してプリズムシート8の凹凸部を充填材料で埋めた表面平坦なシートが取着されている。
EL層2は、第一電極と、第二電極と、第一電極および第二電極の間に形成された発光層とを有している。
第一電極と第二電極との間に電圧を印加することにより、発光層内で正孔と電子が結合することにより発光し、その光が第一電極および第二電極、支持基板を通って、EL層2の外部へ射出される。
プリズムシート8は、第一電極の発光層とは反対側、または、第二電極の発光層とは反対側に成形材料6で形成されている。
プリズムシート8は凹凸部を備え、凹凸部は、頂部が鋭角をなす複数の山部9と、それら山部9の間に位置し平坦な底面10Aを有する複数の谷部10とで形成されている。
本実施の形態では、凹凸部とは反対に位置するプリズムシート8の面8Aは、透明材料で形成されたベース基材5に取着されている。
より詳細には、プリズムシート8は、第一電極の発光層とは反対側に位置する面、または、第二電極の発光層とは反対側に位置する面に成形材料6で形成されている。また、凹凸部はプリズムシート8が発光層に対向する面に形成されている。
凹凸部は充填層7で覆われている。
充填層7は、成形材料6の屈折率とは異なる屈折率の充填材料で構成されている。
凹凸部とは反対に位置する充填層7の箇所に、凹凸部とは反対に位置するプリズムシート8の面8Aに平行する平面が形成されている。
ここで、山部9は、それらの先端が発光層側を向いている。このようにすると、充填層7がプリズムシート8よりも内側(発光層側)にあることで素子外部へ取り出せる角度の変換効率が高くより高い輝度向上効果を得る上で有利となる。
また、隣接する山部9の周期、または、隣接する谷部10の周期をP、谷部10の底面10Aから山部9の先端までの高さをH、凹凸部とは反対に位置するプリズムシート8の面と山部9の斜面とが成す角度をβとすると、下記の数式1の関係が満たされている。
Figure 0005493923
数式1については、山部9の頂点と、その隣の山部9の斜面との間の平坦部(谷部10の底面10A)の境界点を結ぶ直線と、プリズムシート8に垂直な方向との角度が、ちょうど充填層7と空気との臨界角になるような関係か、その関係を満たす凹凸高さよりもHが大きいことを示している。
充填層7で臨界角よりも大きな角度の光、すなわち、角度変換されなければ素子外部へ取り出せない光は、山部9の斜面に入射することになり屈折または反射により角度が変換されることになる。
ここで、前記の角度βは55度乃至75度であることが、エレクトロルミネッセンス素子の正面輝度を向上させる上で有利となる。ここで正面輝度とは発光層から出射された光のうち、真正面に射出された光の強度である。
なお、角度βが55度未満であると、あるいは、75度を超過すると、正面輝度向上の点で不利となる。
凹凸部は図2に示すような構成とすることができる。
山部9と谷部10とは互いに平行して直線状に延在している。
山部9と谷部10とは延在する方向と直交する方向に等間隔で形成されることで構成されている。
このような構成によれば、一方向に周期を持った凹凸構造(凹凸部)により、特に周期を有する方向の光を光取り出し方向に屈折させ輝度向上する上で有利となる。
また、凹凸部は図3に示すような構成とすることができる。
山部9は第1の山部9Aと第2の山部9Bとを備えている。
第1の山部9Aは、第1の方向に平行して延在し第1の方向に直交する第2の方向に等間隔をおいて複数配置されている。
第2の山部9Bは、第1の方向と直交する方向に延在し第1の方向に等間隔をおいて複数配置されている。
谷部10は、第1の山部9と第2の山部9の間に形成されている。
このような構成によれば、二方向に周期を持った凹凸構造(凹凸部)により、二方向に周期構造を形成することによって、図2に示す一方向のみに周期を持った凹凸構造(凹凸部)周期を持つものよりも多くの方向からの光について、光を取り出せる角度に変換する効果があるため、高い輝度向上効果を得る上でより一層有利となる。
ニッケル金型にV型70°のダイヤモンドバイトでピッチ20μm切り込み深さ15μmで直交2方向に切削を行った。
その金型から屈折率1.49のUV硬化樹脂(成形材料)でPETフィルム(ベース基材)上に転写を行い、金型形状が転写された凹凸面に屈折率1.65の材料(充填材料)を塗布して凹凸部を埋めた表面平坦なシートを作製した。
評価に用いたエレクトロルミネッセンス素子は画素構造を有するボトムエミッション型の有機ELで支持基材であるガラスから視認側に粘着シートを用いて前記シートを貼り付けて、ピーク波長約530nmの緑色を点灯させ有機ELに対面させた輝度計にて輝度を測定した。
表1の評価結果はプリズムシートを貼っていないときの輝度を基準として、プリズムシートを粘着シートで貼り付けたときの輝度の相対値を示す。
プリズムシートを外側すなわち視認側にして取り付けたときと、充填材料(充填層7)を外側すなわちプリズムシートを内側にして取り付け評価を行った。
前記同様にV型90°のダイヤモンドバイトでピッチ20μm切り込み深さ7μm、V型70°のダイヤモンドバイトでピッチ20μm切り込み深さ15μm、V型50°のダイヤモンドバイトでピッチ20μm切り込み深さ18μm、V型30°のダイヤモンドバイトでピッチ15μm切り込み深さ16μmでそれぞれ直交2方向切削を行い、その金型から屈折率1.49のUV硬化樹脂(成形材料)でPETフィルム(ベース基材)上に転写を行い、金型形状が転写された凹凸面に屈折率1.74の材料(充填材料)を塗布して凹凸部を埋めた前記シートを作製し、プリズムシートが外側になるように粘着シート(粘着層)で有機ELに貼り付け評価を行った。
前記同様にV型50°のダイヤモンドバイトでピッチ20μm切り込み深さ18μmで1方向のみの切削を行い、その金型から屈折率1.49のUV硬化樹脂(成形材料)でPETフィルム(ベース基材)上に転写を行い、金型形状が転写された凹凸面に屈折率1.74の材料(充填材料)を塗布して凹凸部を埋めた前記シートを作製し、プリズムシートが外側になるように粘着シートで有機ELに貼り付け評価を行った。
表1に示すように、プリズムシートを用いることにより、相対正面輝度の向上を図る上で有利となることがわかった。
Figure 0005493923
また、本発明に係るエレクトロルミネッセンス素子は、有機ELディスプレイ、液晶表示装置、照明装置に適用可能であり、前記と同様に相対正面輝度の向上を図る上で有利となる効果が奏される。
1・・・支持基板
2・・・EL層
3・・・カバーガラス
4・・・粘着層
5・・・ベース基材
6・・・成形材料
7・・・充填層
8・・・プリズムシート
9・・・山部
10・・・谷部
10A・・・底面
12・・・凹凸部

Claims (9)

  1. 第一電極と、第二電極と、前記第一電極および第二電極の間に形成された発光層とを有するエレクトロルミネッセンス素子において、
    前記第一電極の前記発光層とは反対側、または、前記第二電極の前記発光層とは反対側に成形材料で形成されたプリズムシートが設けられ、
    前記プリズムシートは、凹凸部を備え、
    前記凹凸部は、頂部が鋭角をなす複数の山部と、それら山部の間に位置し平坦な底面を有する複数の谷部とで形成され、
    前記成形材料の屈折率とは異なる屈折率の充填材料で前記凹凸部を覆う充填層が設けられ、
    前記凹凸部とは反対に位置する前記充填層の箇所に、前記凹凸部とは反対に位置する前記プリズムシートの面に平行する平面が形成され
    隣接する前記山部の周期、または、隣接する前記谷部の周期をP、前記谷部の底面から前記山部の先端までの高さをH、前記凹凸部とは反対に位置する前記プリズムシートの面と前記山部の斜面とが成す角度をβ、前記充填材料の屈折率nとすると数式1の関係を満たす、
    ことを特徴とするエレクトロルミネッセンスEL素子。
    Figure 0005493923
  2. 前記山部の先端が前記発光層側を向いていることを特徴とする請求項記載のエレクトロルミネッセンス素子。
  3. 前記山部と前記谷部とは互いに平行して直線状に延在し、前記山部と前記谷部とは前記延在する方向と直交する方向に等間隔で形成されることで構成されていることを特徴とする請求項1または2記載のエレクトロルミネッセンス素子。
  4. 前記山部は、第1の方向に平行して延在し前記第1の方向に直交する第2の方向に等間隔をおいて配置された複数の第1の山部と、前記第1の方向と直交する方向に延在し前記第1の方向に等間隔をおいて配置された複数の第2の山部とを備え、前記谷部は、前記第1の山部と第2の山部の間に形成されていることを特徴とする請求項1乃至に何れか1項記載のエレクトロルミネッセンス素子。
  5. 前記凹凸部とは反対に位置する前記プリズムシートの面は、透明材料で形成されたベース基材に取着されている請求項1乃至に何れか1項記載のエレクトロルミネッセンス素子。
  6. 前記凹凸部とは反対に位置する前記充填層の面は、カラーフィルターに貼り付けられていることを特徴とする請求項1乃至に何れか1項記載のエレクトロルミネッセンス素子。
  7. 請求項1乃至に何れか1項記載のエレクトロルミネッセンス素子を有する有機ELディスプレイ。
  8. 請求項1乃至に何れか1項記載のエレクトロルミネッセンス素子を有する液晶表示装置。
  9. 請求項1乃至に何れか1項記載のエレクトロルミネッセンス素子を有する照明装置。
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