JP5492174B2 - クランクシャフト構造 - Google Patents

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Description

本発明は、クランクウェブに肉抜き部が凹設されたクランクシャフト構造に関する。
従来、クランクシャフトの軽量化を図るために、クランクシャフトに肉抜き部(肉抜き穴)を設けることが行なわれている。例えば、特許文献1、2には、クランクピンの一端側からクランクピンを貫通するように肉抜き部を形成したクランクシャフトが開示されている。
また、特許文献3には、クランクジャーナルと、クランクピンと、クランクジャーナルとクランクピンとを連結するクランクウェブと、クランクウェブの側部であってクランクピンの両側に形成された一対の孔部(肉抜き部)と、クランクピンの内部に形成されたオイル流路とを備えるクランクシャフトが開示されている。この孔部におけるオイル流路に最も近接している一面は、オイル流路に略平行に延在している。
実開平02−069116号公報 実開平03−000110号公報 特開2010−230027号公報
しかし、クランクピンには、クランクピンとコンロッドとの摺動部を潤滑するための油路が設けられるため、クランクピンを貫通するように肉抜き部を形成すると、肉抜き部と油路とが干渉(重複)してしまう。そのため、特許文献1,2に記載のクランクシャフト構造では、油路から供給された潤滑油が肉抜き部から漏れないように、肉抜き部の開口部をメクラプラグや栓で塞ぐ処理が必要となり、部品点数の増加や製造工程の煩雑化を招いていた。
また、特許文献3に記載のクランクシャフトでは、孔部におけるオイル流路に最も近接している一面がオイル流路に略平行に延在しているため、オイル流路と肉抜き部との干渉は回避されているが、クランクピンの内部に肉抜き部とオイル流路の双方が形成されているため、クランクピンの剛性の低下が懸念される。
本発明は、これらの問題に鑑みて成されたものであり、クランクシャフトの軽量化とクランクピンの剛性確保の両立を図ることが可能なクランクシャフト構造を提供することを課題とする。
本発明に係るクランクシャフト構造は、複数のクランクジャーナルと、隣り合うクランクジャーナルの間に配置されたクランクピンと、前記各クランクジャーナルと前記各クランクピンを連結する複数のクランクウェブと、前記クランクジャーナルから前記クランクピンへ至る油路と、を有する内燃機関のクランクシャフト構造であって、前記クランクウェブは、前記クランクピンのクランク軸方向両側に位置する部位に、前記クランクピンに向かって凹設された一対の肉抜き部を有し、前記一対の肉抜き部は、前記クランクピンと前記クランクウェブとの境界面よりも前記クランクウェブ側のみに設けられており、前記油路は、前記クランク軸方向の中央で前記クランク軸に直交する平面に対して対称に一対設けられ、それぞれの前記油路は、1つのクランクジャーナルと、前記1つのクランクジャーナルの両側に配置された2つのクランクピンと、を連通するとともに、クランク軸方向の中央側からクランク軸方向の端部側に向かって穿設されており、前記油路の底部は、前記2つのクランクピンのうちクランク軸方向の端部側のクランクピンと、この端部側のクランクピンのさらに端部側に設けられたクランクウェブとの境界面よりもクランク軸方向の中央側に設けられており、
前記端部側のクランクウェブに形成された肉抜き部は、クランク軸方向の中央側に設けられた他のクランクウェブの肉抜き部よりも大きいことを特徴とする。
これによれば、一対の肉抜き部は、クランクピンとクランクウェブとの境界面よりもクランクウェブ側のみに設けられているので、クランクピンの内部に肉抜き部が形成されていない。そのため、クランクピンの剛性を低下させずに、クランクシャフトの軽量化を図ることができる。
また、一対の肉抜き部が、クランクウェブのうちクランクピンのクランク軸方向両側に位置する部位に凹設されているので、クランクピンに形成された油路と肉抜き部とが干渉することがない。そのため、肉抜き部に潤滑油が流入することがないので、肉抜き部の開口を閉塞する部材とその取付工程を省略することができ、部品点数の低減と製造工程の簡素化を図ることができる。
また、一対の肉抜き部がクランクピンの両側に凹設されているので、クランクシャフトの重量バランスを向上させることができる。
さらに、これによれば、前記油路は、前記クランク軸方向の中央で前記クランク軸に直交する平面に対して対称に一対設けられ、それぞれの前記油路は、1つのクランクジャーナルと、前記1つのクランクジャーナルの両側に配置された2つのクランクピンと、を連通するとともに、クランク軸方向の中央側からクランク軸方向の端部側に向かって穿設されており、前記油路の底部は、前記2つのクランクピンのうちクランク軸方向の端部側のクランクピンと、この端部側のクランクピンのさらに端部側に設けられたクランクウェブとの境界面よりもクランク軸方向の中央側に設けられているので、端部側のクランクウェブの内部に油路が形成されることがない。そのため、境界面に干渉しない範囲で肉抜き部を大きくしてクランクウェブを軽量化することができる。また、クランクウェブが軽量化された分だけカウンターウェイトを軽量化することができるので、クランクシャフト全体を大幅に軽量化することができる。
さらにまた、これによれば、クランクシャフトの端部側が中央側よりも軽量になるので、クランクシャフトの共振周波数が高くなり、振動及び剛性の面で有利となる。
本発明によれば、クランクシャフトの軽量化とクランクピンの剛性確保の両立を図ることが可能なクランクシャフト構造を提供することができる。
本実施形態に係るクランクシャフト構造を備える内燃機関の側面図である。 クランクシャフトの断面図である。 (a)は図2のA−A矢視断面図、(b)は図2のB−B矢視断面図である。 図2のC部に示すクランクピン付近の拡大断面図である。 図2のD部に示すクランクピン付近の拡大断面図である。
本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。説明において、同一の要素には同一の番号を付し、重複する説明は省略する。
本実施形態においては、自動車に横置きされた直列4気筒エンジンのクランクシャフトを例にとって説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。以下の説明において方向を説明する場合は、シリンダ軸線に沿う方向を「上下方向」とし、クランクシャフトの回転軸に沿う方向を「左右方向」として説明する。また、説明において、「クランク軸方向の端部側」とは、クランクシャフト10の両端部に設けられたクランクジャーナル11a又はクランクジャーナル11eに接近する方向をいい、「クランク軸方向の中央側」とは、クランクシャフト10の中央に設けられたクランクジャーナル11cに接近する方向をいうものとする。
図1は、エンジンの側面図であり、図2はクランクシャフトの断面図である。
図1に示すように、エンジン1は、直列4気筒型のエンジンであり、オイルパン2、シリンダブロック3、シリンダヘッド4、ヘッドカバー5を下から順次積層して構成されている。エンジン1の左端部には、チェーンケース6がオイルパン2からヘッドカバー5に跨って装着されている。シリンダブロック3の内部には、クランクシャフト10が回転自在に軸支されているとともに、コンロッド7、ピストン8、シリンダ9(図2参照)などが設けられている。シリンダヘッド4には、排気マニホールド41等が接続されている。
なお、クランクシャフト10の左端側には、クランクシャフト10の回転によって駆動するオイルポンプPが連結されている。オイルポンプPに吸い上げられた潤滑油は、オイルフィルターFを通った後、エンジン1の内部に形成された油路を通って、クランクシャフト10やカムシャフト(図示せず)等の摺動部に供給されている。
図2に示すように、クランクシャフト10は、クランクシャフトの主回転軸CLを構成する5つのクランクジャーナル11と、コンロッドの下端部が軸着される4つのクランクピン12と、各クランクジャーナル11と各クランクピン12とを連結するクランクウェブ13と、クランクウェブ13に連続して形成されたカウンターウェイト14と、を有している。また、クランクシャフト10は、クランクジャーナル11からクランクウェブ13を通ってクランクピン12に至る油路15を有している。さらに、クランクシャフト10は、クランクウェブ13に肉抜き部16を有している。クランクシャフト10は、例えば鍛造成形(熱間鍛造成形)によって製造されている。
クランクジャーナル11は、クランクシャフト10の主回転軸CLを構成する円柱形状の部位である。クランクジャーナル11は、後記する油路15が設けられているクランクジャーナル11b,11dと、油路15が設けられていないクランクジャーナル11a,11c,11eと、に分けられる。各クランクジャーナル11は、シリンダブロック3に設けられたベアリングキャップなどの支持部32に(より詳しくは、支持部32の先端に設置されたメタル軸受に)回転可能に軸支されている。支持部32は、油路32aを有しており、この油路32aからクランクシャフト10の油路15(ジャーナル油路15c,15f)に潤滑油が供給されているとともに、メタル軸受の潤滑が図られる。クランクシャフト10の油路15については後述する。
図示は省略するが、油路15が設けられていないクランクジャーナル11a,11c,11eを支持する支持部32の油路32aの適所には、潤滑油の供給量を調整するためのオリフィス(絞り)が設けられている。これにより、油路15が設けられていないクランクジャーナル11a,11c,11eに供給される潤滑油の供給量を油路15が設けられているクランクジャーナル11b,11dに供給される潤滑油の供給量よりも少なくできる。そのため、油路15が設けられていないクランクジャーナル11a,11c,11eにおけるオイル漏れを抑制して、潤滑油の配分の最適化とオイルポンプの小型化を図ることができる。
なお、このようなクランク軸の給油構造については、特開2008−196396において公開されている。
クランクピン12は、コンロッド7の下端部を摺動可能に軸支する円柱形状の部位である。クランクピン12は、その両側に設けられた一対のクランクウェブ13,13を介してクランクジャーナル11に支持されている。本実施形態では、4つのクランクピン12(以下、左側から順に「クランクピン12a,12b,12c,12d」という場合がある。)が、5つのクランクジャーナル11(以下、左側から順に「クランクジャーナル11a,11b,11c,11d,11e」という場合がある。)の間に配置されている。
ここで、両端の2つのクランクピン12a,12dは、クランクジャーナル11に対して径方向の一方側(例えば図2の上方向)にずれて配置されており、中間部の2つのクランクピン12b,12cは、クランクジャーナル11に対して、両端の2つのクランクピン12a,12dと180°反対の方向(例えば図2の下方向)にずれて配置されている。つまり、クランクジャーナル11の軸線位置と、クランクピン12の軸線位置は、同一平面上に配置されており、いわゆるシングルプレーン式のクランクシャフトを構成している。そのため、両端の2つのクランクピン12a,12dにコンロッド7を介して連結されたピストン8が上死点に位置しているときに、中間部の2つのクランクピン12b,12cにコンロッド7を介して連結されたピストン8は、下死点に位置していることとなる。
クランクウェブ13は、クランクジャーナル11とクランクピン12とを連結する壁状の部位である。クランクウェブ13は、クランクピン12のクランク軸方向両側に設けられている。各クランクウェブ13のクランクピン12と反対側の側面には、肉抜き部16がクランクピン12に向かって凹設されている。換言すれば、クランクウェブ13は、クランクピン12のクランク軸方向両側に位置する部位に、クランクピン12に向かって凹設された一対の肉抜き部16,16を有している。肉抜き部16については後述する。
カウンターウェイト14は、クランクピン12及びクランクウェブ13との重量バランスをとるための部位であり、クランクウェブ13からクランクピン12と反対方向に延設されている。
油路15は、クランクジャーナル11に供給された潤滑油をクランクピン12に供給するための油路である。本実施形態の油路15は、1つのクランクジャーナル11から複数(本実施形態では2つ)のクランクピン12に潤滑油を供給する集約油路構造を採用している。油路15は、クランクシャフト10の主回転軸CLに対して互いに逆向きに(側面視でハ字状に)傾斜した第1油路15aと第2油路15bとで構成されている。
第1油路15aは、左から2番目のクランクジャーナル11bと、その両側のクランクピン12a,12bと、を結ぶように略直線状に穿設されている。第2油路15bは、左から4番目のクランクジャーナル11dと、その両側のクランクピン12c,12dと、を結ぶように略直線状に穿設されている。
なお、第1油路15a及び第2油路15bを穿設するために、クランク軸方向の中央側のクランクジャーナル11cに近接するクランクウェブ13に形成された開口部は、金属ボールpを圧入することで閉塞されている。また、図2、図5(特に図5)に示すように、第1油路15a及び第2油路15bは、クランクシャフト10の左右の端部に配置されたクランクウェブ13,13に到達していない。
図2、図3に示すように、第1油路15aは、クランクジャーナル11bの軸方向の中央部を径方向に貫通するジャーナル油路15cと交差している。また、第1油路15aは、クランクピン12a,12bの軸方向の中央部を径方向に貫通するピン油路15d,15eと交差している。同様に、第2油路15bは、クランクジャーナル11dの軸方向の中央部を径方向に貫通するジャーナル油路15fと交差している。また、第2油路15bは、クランクピン12c,12dの軸方向の中央部を径方向に貫通するピン油路15g,15hと交差している。これにより、クランクジャーナル11から供給された潤滑油がクランクピン12とコンロッド7との摺動面に供給されることとなる。
図4は、図2のC部に示すクランクピン付近の拡大断面図である。
図4に示すように、各クランクピン12の両側に形成された一対の肉抜き部16,16は、クランクピン12とクランクウェブ13との境界面mよりもクランクウェブ13側に設けられている。換言すれば、肉抜き部16は、クランクウェブ13のみに設けられており、クランクピン12までは達していない。そのため、クランクピン12の内部は中実な構造となっており、油路15を自由に形成することができる。
なお、境界面mは、クランクピン12とクランクウェブ13との境界に設けられ、クランクピン12の軸方向に直交する平面である。
本実施形態では、各肉抜き部16は、クランクシャフト10の鍛造成形時において、肉抜き部16に対応する可動型(「パンチ」ともいう。(図示省略))をクランクウェブ13に挿入した後に型抜きすることで形成されている。このとき、可動型(図示せず)は、クランクシャフト10の主回転軸CLから離れる方向に型抜きされている(図4の符号K2,K3参照)。
そして、各肉抜き部16の側壁16a又は底壁16bは、油路15の延設方向K1に沿って(より詳しくは平行に)形成されている。さらに詳しく言えば、肉抜き部16の型抜き方向K2が、油路15の延設方向K1に対して平行な場合は、肉抜き部16の側壁16aが油路15の延設方向K1に平行に形成される。一方、肉抜き部16の型抜き方向K3が、油路15の延設方向K1に対して直交する場合は、肉抜き部16の底壁16bが油路15の延設方向K1に平行に形成される。
図2、図5(主に図5)に示すように、クランクシャフト10の左右の端部に設けられたクランクウェブ13の肉抜き部16は、他のクランクウェブ13に形成された肉抜き部16に比較して大型に形成されている。以下、図5を参照して、右端のクランクウェブ13Aに形成された肉抜き部16Aを例にとって説明する。
図5に示すように、肉抜き部16Aは、型抜き方向K2が第2油路15bの延設方向K1に対して平行になっている。そのため、肉抜き部16Aの第2油路15b側の側面16Aaは、第2油路15bの延設方向K1に対して平行になっている。
ここで、図5に仮想線(2点鎖線)で示すように、右端のクランクウェブ13Aを貫通するまで第2油路15bが延設されていると仮定した場合、肉抜き部16Aの側面16Aaは、第2油路15bの側面n(クランクジャーナル11eに最も近い側面n)に対してかぶり厚W以上離れた位置に設ける必要がある(符号16a’参照)。
これに対して、本実施形態では、第2油路15bの底部15b1が、クランクピン12dと、このクランクピン12dのさらに端部側(右側)に設けられたクランクウェブ13Aとの境界面mよりもクランク軸方向の中央側(クランクピン12d側)に設けられている。つまり、右端のクランクウェブ13Aには第2油路15bが設けられていないので、かぶり厚Wを考慮する必要がなく、第2油路15bの側面nを考慮せずに肉抜き部16Aの側面16Aaの位置を設定することができる。そのため、肉抜き部16Aを自由に大型化することができる。
なお、肉抜き部16aの底面の一部である端面16Acは、クランクピン12dとクランクウェブ13Aとの境界面mに対して略平行に形成されており、当該境界面mに近接して形成されている。
左端のクランクウェブ13に形成された肉抜き部16についても同様である。
本実施形態に係るクランクシャフト構造は、基本的に以上のように構成されるものであり、次に、クランクシャフト構造の作用効果について説明する。
本実施形態に係るクランクシャフト構造によれば、一対の肉抜き部16、16が、クランクウェブ13のうちクランクピン12のクランク軸方向両側に位置する部位に凹設されているので、クランクピン12に形成された油路15と肉抜き部16とが干渉することがない。そのため、肉抜き部16に潤滑油が流入することがないので、肉抜き部16の開口を閉塞する部材とその取付工程を省略することができ、部品点数の低減と製造工程の簡素化を図ることができる。
また、一対の肉抜き部16,16がクランクピン12の両側に凹設されているので、クランクシャフト10の重量バランスを向上させることができる。
また、一対の肉抜き部16、16は、クランクピン12とクランクウェブ13との境界面mよりもクランクウェブ13側に設けられているので、クランクピン12の内部に肉抜き部16が形成されていない。そのため、クランクピン12の剛性を低下させずに、クランクシャフト10の軽量化を図ることができる。
また、図5に示すように、第2油路15bは、1つのクランクジャーナル11dと、1つのクランクジャーナル11dの両側に配置された2つのクランクピン12c,12dと、を連通するとともに、クランク軸方向の中央側(クランクジャーナル11c側)からクランク軸方向の端部側(クランクジャーナル11e側)に向かって穿設されており、第2油路15bの底部15b1は、2つのクランクピン12c,12dのうちクランク軸方向の端部側のクランクピン12dと、この端部側のクランクピン12dのさらに端部側に設けられたクランクウェブ13Aとの境界面mよりもクランク軸方向の中央側(クランクピン12d側)に設けられているので、端部側のクランクウェブ13Aの内部に第2油路15bが形成されることがない。そのため、境界面mに干渉しない範囲で肉抜き部16Aを大きくしてクランクウェブ13Aを軽量化することができる。また、クランクウェブ13Aが軽量化された分だけカウンターウェイト14を軽量化することができるので、クランクシャフト10全体を大幅に軽量化することができる。
図2の左端のクランクウェブ13に形成された肉抜き部16及び第1油路15aについても同様である。
また、図5に示すように、右端部側のクランクウェブ13Aに形成された肉抜き部16Aは、クランク軸方向の中央側に設けられた他のクランクウェブ13の肉抜き部16よりも大きいので、クランクシャフト10の端部側が中央側よりも軽量になる。そのため、クランクシャフト10の共振周波数が高くなり、振動及び剛性の面で有利となる。
図2の左端のクランクウェブ13に形成された肉抜き部16についても同様である。
また、油路15は、クランクジャーナル11からクランクピン12へ略直線状に延設されており、肉抜き部16の側壁16a又は底壁16bは油路15の延設方向K1に沿って略平行に形成されているので、油路15に沿う方向に肉抜き部16を大きく形成することができる。
ちなみに、肉抜き部16を大きくすると、カウンターウェイト14をその分小さくすることができるので、クランクシャフト10全体を効果的に軽量化することができる。
また、肉抜き部16は、鍛造成形において可動型を型抜きすることで形成される部位であり、当該肉抜き部16は、クランクシャフト10の主回転軸CLから離れる方向に型抜きされて成るので、型抜きする際に可動型とクランクシャフト10との干渉を回避することができる。そのため、肉抜き部16を大きくしながら容易に型抜きすることができる。
また、本実施形態によれば、クランクシャフト10の主回転軸CLから離れる方向であって、油路15に対して平行又は直交する方向に可動型を型抜きすることによって肉抜き部16が形成されているので、肉抜き部16の側壁16a又は底壁16bを油路15の延設方向K1と平行にすることが容易になり、肉抜き部16を容易に大型化することができる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本実施形態では、すべてのクランクピン12の両側に配置されたクランクウェブ13,13に一対の肉抜き部16を形成したが、本発明はこれに限定されるものではなく、複数のクランクピン12のうち少なくとも一つのクランクピン12の両側に配置されたクランクウェブ13,13に一対の肉抜き部16が設けられていればよい。
また、本実施形態では、1つのクランクジャーナル11と2つのクランクピン12とを直線状に結ぶように合計2本の油路15を形成したが、本発明はこれに限定されるものではなく、1つのクランクジャーナル11と1つのクランクピン12とを直線状に結ぶように合計4本の油路を形成してもよい。
また、本実施形態のクランクシャフト構造は、自動車のエンジンに搭載された場合を例にとって説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば船舶や汎用機械等の自動車以外の内燃機関に適用可能であることはいうまでもない。
また、本実施形態では、鍛造成形によってクランクシャフト10を製造することとしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、鋳造成形などの他の製造方法で製造したものであってもよい。
また、本実施形態では、図2に示すように、すべての(4つの)クランクピン12の両側のクランクウェブ13,13において、一対の肉抜き部16,16が境界面mよりもクランクウェブ13側に位置することとしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、クランクシャフト10に設けられた複数組のクランクウェブ13,13のうち、少なくとも1組のクランクウェブ13,13に設けられた一対の肉抜き部16,16が、境界面mよりもクランクウェブ13側に配置されていればよい。このような構成によれば、クランクシャフト10の軽量化を図りながら、複数のクランクピン12のうち特定のクランクピン12の剛性を強化することができる。
なお、他のクランクウェブ13においては、肉抜き部16が境界面16を跨いでクランクピン12側まで形成されていてもよいし、あるいは、肉抜き部16が形成されていなくてもよい。
1 エンジン
10 クランクシャフト
11 クランクジャーナル
12 クランクピン
13 クランクウェブ
14 カウンターウェイト
15 油路
16 肉抜き部

Claims (1)

  1. 複数のクランクジャーナルと、隣り合う前記クランクジャーナルの間に配置された複数のクランクピンと、前記各クランクジャーナルと前記各クランクピンを連結する複数のクランクウェブと、前記クランクジャーナルから前記クランクピンへ至る油路と、を有する内燃機関のクランクシャフト構造であって、
    前記クランクウェブは、前記クランクピンのクランク軸方向両側に位置する部位に、前記クランクピンに向かって凹設された一対の肉抜き部を有し、
    前記一対の肉抜き部は、前記クランクピンと前記クランクウェブとの境界面よりも前記クランクウェブ側のみに設けられており、
    前記油路は、前記クランク軸方向の中央で前記クランク軸に直交する平面に対して対称に一対設けられ、
    それぞれの前記油路は、1つのクランクジャーナルと、前記1つのクランクジャーナルの両側に配置された2つのクランクピンと、を連通するとともに、クランク軸方向の中央側からクランク軸方向の端部側に向かって穿設されており、
    前記油路の底部は、前記2つのクランクピンのうちクランク軸方向の端部側のクランクピンと、この端部側のクランクピンのさらに端部側に設けられたクランクウェブとの境界面よりもクランク軸方向の中央側に設けられており、
    前記端部側のクランクウェブに形成された肉抜き部は、クランク軸方向の中央側に設けられた他のクランクウェブの肉抜き部よりも大きいことを特徴とするクランクシャフト構造。
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