JP5490569B2 - 半導体装置の作製方法 - Google Patents

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Description

フォトダイオードを有する光電変換装置の作製方法、及びダイオードを有する半導体装置の作製方法に関する。
フォトダイオードは、半導体の接合部に光があたると電流が発生する性質を有するダイオードであり、受光素子の中でも特に応答時間が短い、受光感度が高い、光の強度に対する電流の直線性が良好であるという特性を有する。さらに、pin接合を有するフォトダイオードは接合容量が低いので、pn接合を有するフォトダイオードよりも、応答時間が短いというメリットを有する。フォトダイオードは、受光時に得られる電流が非常に小さいため、通常は電流を増幅させる増幅回路と組み合わせて用いられている。増幅回路、定電圧回路、シュミットトリガ回路等の集積回路を構成するトランジスタと、フォトダイオードとを1つのチップ上に作ったものが、フォトICと呼ばれている。
pin接合を有するフォトダイオードなどのダイオードには、p型の導電性を有する半導体膜(p層)、i型の導電性を有する半導体膜(i層)、及びn型の導電性を有する半導体膜(n層)が積層された縦型接合タイプと、連続した一つの半導体膜内にp型の導電性を有する領域と、i型の導電性を有する領域と、n型の導電性を有する領域とが形成された横型接合タイプとに分類できる。縦型接合タイプのダイオードは、横型接合タイプのダイオードに比べて広い接合面を確保することができるため、サージ電流によって流れ込む電荷を接合面全体に分散させることで電界集中を防ぐことができる。また、縦型接合タイプのダイオードは、各層の膜厚を横型接合タイプのダイオードよりも厚くすることができるため、耐圧が高い。そのため、劣化しにくく、絶縁破壊が起こりにくい。
下記の特許文献には、pin接合を有する縦型接合タイプのダイオードの構造について、記載されている。
特開平10−107299号公報
ところで、縦型接合タイプのpin接合を有するダイオード(pinダイオード)は、通常、p層、i層、n層の半導体膜を順に積層した後、或いはn層、i層、p層の半導体膜を順に積層した後、これら積層された半導体膜をエッチング等により島状に加工することで、作製することができる。しかし、上記作製方法で得られるpinダイオードは、半導体膜を島状に加工した際に形成される、絶縁体であるはずのi層の側面において、欠陥や、導電性を有する不純物の付着などにより電流の経路が形成されやすい。そして、i層の側面において電流の経路が形成されると、ブレークダウン電圧の絶対値が小さくなるため、ダイオードの整流性が低くなってしまう。
特に、pinダイオードをフォトダイオードとして用いる場合、上記i層の側面に形成される電流の経路は、入射光のない場合に発生する暗電流の経路となる。暗電流によりもたらされる光の強度の誤差は、校正により補正可能であるが、照度が低い場合だと、補正により光の強度に対する電流の直線性が得られにくくなる。よって、本来、暗電流は低い方が望ましい。
上記問題を回避するために、最上層に位置するp層或いはn層を、その下層に位置するi層よりもひとまわり小さく形成することは、有効な方法の一つである。最上層に位置するp層或いはn層の端部とi層の端部との間に距離を設けることで、ダイオードの側面における最上層と最下層の距離を稼ぐことができ、i層の側面に電流の経路が形成されるのを防ぐことができるからである。
しかし、この場合、i層の形状と、最上層に位置するp層或いはn層の形状が異なる。そのため、フォトリソグラフィ法を用いて各層の形状を加工する際に、形状の異なるマスクが少なくとも2枚必要となり、ダイオードの作製に要するコストを抑えにくい。
上述の課題に鑑み、本発明は、高い整流性が得られるダイオードを用いた半導体装置を、マスクの枚数を増やすことなく作製できる方法の提供を、目的の一とする。または、本発明は、暗電流を抑えることができるフォトダイオードを用いた光電変換装置を、マスクの枚数を増やすことなく作製できる方法の提供を、目的の一とする。
本発明の一態様では、同一の形状を有するマスクを用いた露光を、一のフォトレジスト層に対して複数回行い、なおかつ、各露光により上記フォトレジスト層において形成される像を、部分的に重ね合わせる。そして、上記像が重ね合わされた領域に、最上層のp層或いはn層の形状を加工するためのレジストマスクを選択的に形成する。また、i層の形状を加工するためのレジストマスクも、上記マスクと同一の形状を有するマスクを用いた露光により、形成する。
さらに、本発明の一態様では、最上層のp層或いはn層の形状を加工するためのレジストマスクが形成される領域と、i層の形状を加工するためのレジストマスクが形成される領域とが、重なるように、フォトレジスト層に対するマスクの相対的な位置を調整して露光を行う。
上記構成により、同一の形状を有するマスクを用いながらも、最上層のp層或いはn層の形状を加工するためのレジストマスクのパターンを、i層の形状を加工するためのレジストマスクのパターンよりも、1回り小さく形成することができる。よって、最上層のp層或いはn層のパターンが、その下層に位置するi層のパターンよりも1回り小さいダイオードを、形成することができる。
具体的に、本発明の一態様では、積層タイプのフォトダイオードの作製方法において、一の導電性を有する第1の半導体膜と、第2の半導体膜と、前記一の導電性とは異なる導電性を有する第3の半導体膜とを順に積層し、マスクを用いた第1の露光を行うことで、前記第3の半導体膜上に第1のレジストマスクを形成し、前記第1のレジストマスクを用いた第1のエッチングにより、前記第1の半導体膜、前記第2の半導体膜、及び前記第3の半導体膜の形状を加工することで、島状の第1の半導体膜、島状の第2の半導体膜、及び島状の第3の半導体膜を形成し、前記マスクを用いた第2の露光を複数回行うことで、前記島状の第3の半導体膜上に、第2のレジストマスクを形成し、前記島状の第3の半導体膜の外周部を、前記第2のレジストマスクを用いた第2のエッチングにより除去し、前記外周部が除去された前記島状の第3の半導体膜が形成されている第1の領域は、前記島状の第2の半導体膜が形成されている第2の領域と重なっており、なおかつ、前記第1の領域の周縁部と前記第2の領域の周縁部は部分的に、或いは完全に離れている。
また、本発明の一態様では、積層タイプのフォトダイオードの作製方法において、一の導電性を有する第1の半導体膜と、第2の半導体膜と、前記一の導電性とは異なる導電性を有する第3の半導体膜とを順に積層し、マスクを用いた第1の露光を複数回行うことで、前記第3の半導体膜上に第1のレジストマスクを形成し、前記第1のレジストマスクを用いた第1のエッチングにより、前記第3の半導体膜を部分的に除去することで、島状の第3の半導体膜を形成し、前記マスクを用いた第2の露光を行うことで、前記第1の半導体膜、前記第2の半導体膜及び前記島状の第3の半導体膜上に、第2のレジストマスクを形成し、前記第2のレジストマスクを用いた第2のエッチングにより、前記第1の半導体膜及び前記第2の半導体膜を部分的に除去することで、島状の第1の半導体膜及び島状の第2の半導体膜を形成し、前記島状の第3の半導体膜が形成されている第1の領域は、前記島状の第2の半導体膜が形成されている第2の領域と重なっており、なおかつ、前記第1の領域の周縁部と前記第2の領域の周縁部は部分的に、或いは完全に離れている。
上記構成により、同一の形状を有するマスクを用いながらも、最上層のp層或いはn層の形状を加工するためのレジストマスクのパターンを、i層の形状を加工するためのレジストマスクのパターンよりも、1回り小さく形成することができる。よって、最上層のp層或いはn層のパターンが、その下層に位置するi層のパターンよりも1回り小さいダイオードを、形成することができる。
よって、マスクの枚数を増やすことなく、高い整流性が得られるダイオードを用いた半導体装置の作製方法を提供することができる。或いは、マスクの枚数を増やすことなく、暗電流を抑えることができるフォトダイオードを用いた光電変換装置の作製方法を提供することができる。
半導体装置の作製方法を示す図。 半導体装置の作製方法を示す図。 フォトレジスト層の露光の様子を示す図。 フォトレジスト層の露光の様子を示す図。 ダイオードの斜視図。 未露光領域の形状を示す図。 未露光領域の形状を示す図。 太陽電池の作製方法を示す図。 フォトICの回路図。 フォトICの上面図。 半導体装置の作製方法を示す図。 半導体装置の作製方法を示す図。 半導体装置の作製方法を示す図。 フォトICの斜視図。 フォトICのブロック図。 電子機器の図。 ダイオードの断面を走査透過電子顕微鏡により撮影したSTEM像と、ダイオードの上面を光学顕微鏡により撮影した写真。
以下では、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。ただし、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは、当業者であれば容易に理解される。したがって、本発明は、以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
なお、本発明は、太陽電池、フォトIC、タッチパネルなどの光電変換装置の他に、マイクロプロセッサ、画像処理回路などの集積回路や、RFタグ、半導体表示装置等、ダイオードを用いたありとあらゆる半導体装置の作製に用いることができる。半導体表示装置には、液晶表示装置、有機発光素子(OLED)に代表される発光素子を各画素に備えた発光装置、電子ペーパー、DMD(Digital Micromirror Device)、PDP(Plasma Display Panel)、FED(Field Emission Display)等や、半導体膜を用いた回路素子を駆動回路に有しているその他の半導体表示装置がその範疇に含まれる。
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明の一態様に係る半導体装置、或いは光電変換装置が有するダイオードの作製方法について説明する。
まず、図1(A)に示すように、基板100上に、p層101、i層102、n層103を順に積層するように形成する。
なお、本実施の形態では、ダイオードの作製方法に焦点を絞って説明を行う。実際の半導体装置或いは光電変換装置の作製においては、絶縁膜や、ダイオードと他の回路素子との接続を行うための導電膜などを、p層101、i層102、n層103の形成前に形成する。
p層101、i層102、n層103は、スパッタ法、LPCVD法、またはプラズマCVD法等により形成された、非晶質半導体膜、多結晶半導体膜、微結晶半導体膜などを用いて形成することができる。これらの作製方法を用いる場合、p層101、i層102、n層103は、その界面にゴミなどが付着するのを防ぐために、大気に曝さずに連続して形成することが望ましい。
または、SOI法で形成された単結晶半導体膜を、p層101、i層102、n層103として用いても良い。単結晶半導体膜を用いる場合、ダイオード内において、キャリアの移動を阻害する要因となる結晶欠陥が少ない。よって、ダイオードのより高速でのスイッチング特性を確保することができる。或いは、フォトダイオードの光電変換効率を高めることが出来る。
また、p層101、i層102、n層103に用いられる半導体の材料として、珪素、炭化シリコンを含む珪素、ゲルマニウム、シリコンゲルマニウムなどを用いることができる。
例えば、非晶質珪素を用いたp層101、i層102、n層103は、モノシラン、ジシランなどの珪素を含む成膜ガスを、グロー放電分解することにより形成することができる。具体的には、例えば、プラズマCVD法を用いる場合、モノシランと水素の流量をそれぞれ25sccm、反応圧力を40Pa、基板温度250℃、高周波(60MHz)とすれば良い。
また、p層101は、例えばp型を付与する不純物元素としてボロンを用いる場合、ボラン、ジボラン、三フッ化ホウ素などを、成膜ガスに加えることで形成することができる。n層103は、例えばn型を付与する不純物元素として例えばリンを用いる場合、ホスフィンなどを、成膜ガスに加えることで形成することができる。
なお、i層102に用いられる半導体は、含まれるp型若しくはn型を付与する不純物が1×1020cm−3以下の濃度であり、暗伝導度に対して光伝導度が100倍以上である半導体を指す。i層102には、周期表第13族若しくは第15族の不純物元素を有するものも、その範疇に含む。すなわち、i型の半導体は、価電子制御を目的とした不純物元素を意図的に添加しないときに弱いn型の電気伝導性を示すので、i型の半導体は、p型を付与する不純物元素を、成膜時或いは成膜後に、意図的若しくは非意図的に添加されたものをその範疇に含む。
また、炭化珪素を有する非晶質珪素を用いたp層101、i層102、n層103は、炭素を含む気体と珪素を含む気体とを成膜ガスとして用い、該成膜ガスをグロー放電分解することにより形成することができる。炭素を含む気体としては、メタン、エタンなどが挙げられる。珪素を含む気体としては、シラン、ジシランが挙げられる。珪素を含む気体を、水素、水素及びヘリウムで希釈して用いても良い。
また、珪素を有する微結晶半導体を用いたp層101、i層102、n層103は、珪素を含む気体を水素で希釈したガスを用い、周波数が数十MHz乃至数百MHzの高周波プラズマCVD法、または周波数が1GHz以上のマイクロ波プラズマCVD装置を用いることで形成できる。珪素を含む気体は、シラン、ジシランなどの水素化シリコン、フッ化シリコンまたは塩化シリコンを用いればよい。また、水素に加え、ヘリウム、アルゴン、クリプトン、ネオンから選ばれた一種または複数種の希ガスで希釈してもよい。
また、多結晶半導体を用いたp層101、i層102、n層103は、非晶質半導体または微結晶半導体を、レーザ結晶化法、熱結晶化法、またはニッケルなどの結晶化を助長する触媒元素を用いた熱結晶化法等を単独で、或いは複数組み合わせて実施することで、形成することができる。また、多結晶半導体を、スパッタ法、プラズマCVD法、熱CVD法などを用いて、直接形成しても良い。
なお、i層102を形成する前に、p層101の表面に水素を用いてプラズマ処理を施すことで、p層101とi層102の界面における結晶欠陥の数を減らすことが出来る。具体的には、例えば、水素の流量を175sccnとし、反応圧力67Pa、基板温度250℃、高周波(13.56MHz)とし、p層101の表面にプラズマ処理を行う。上記プラズマ処理において、水素にアルゴンを加えても良い。アルゴンを加える場合、その流量を、例えば60sccmとすれば良い。
なお、本実施の形態では、p層101、i層102、n層103を順に積層することでpin接合を形成する場合を例示しているが、本発明はこの構成に限定されない。n層103、i層102、p層101の順に積層することで、pin接合を形成するようにしても良い。
次いで、図1(B)に示すように、最上層のn層103上にフォトレジスト層104を形成する。フォトレジスト層104は、ポジ型のレジストを用い、塗布法などにより形成することができる。例えば、本実施の形態では、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)と、ノボラック樹脂と、感光剤の混合物を、レジストとして用いる。そして、具体的には、レジストを塗布した後、例えば、110℃、150秒の加熱処理(プリべーク)を施すことで、フォトレジスト層104を形成することができる。
次いで、図1(C)に示すように、フォトレジスト層104に対して露光を複数回行った後、露光後のフォトレジスト層104を現像することで、n層103上にレジストマスク105を選択的に形成する。そして、該レジストマスク105を用いてn層103をエッチングすることで、所望の形状に加工(パターニング)された島状のn層106が形成される。
本発明の一態様では、n層103の形状を加工するためのレジストマスク105を形成する際、フォトレジスト層104の露光は、同一の形状を有するマスクを用いて、複数回に渡って行われる。さらに、本発明の一態様では、各露光により上記フォトレジスト層104において形成される像、すなわち、露光されていない未露光領域からなる像を、部分的に重ね合わせる。上記像が重ね合わされた領域は、1回も露光されていない未露光領域となり、それ以外の領域は、少なくとも1回は露光された露光領域となる。
そして、フォトレジスト層104はポジ型のレジストを用いているので、露光後の現像により、露光領域が選択的に除去され、未露光領域が残存する。この、フォトレジスト層104のうち、現像後において残存した部分が、n層103の形状を加工するためのレジストマスク105となる。
例えば、フォトレジスト層104に対して露光を2回行う場合について考察する。図3(A)に示すように、1回目の露光では、マスク200により露光装置からの光が部分的に遮蔽され、フォトレジスト層104に未露光領域201が形成される。次いで、図3(B)に示すように、マスク200に対するフォトレジスト層104の相対的な位置を移動させた後、2回目の露光を行う。2回目の露光でも、マスク200により露光装置からの光が部分的に遮蔽され、フォトレジスト層104に未露光領域202が形成される。
そして、1回目の露光による未露光領域201と、2回目の露光による未露光領域202とは部分的に重なっている。この、未露光領域201と未露光領域202が重なることで得られる領域は、1回も露光がなされていない未露光領域203となる。また、未露光領域203以外の領域は、上記2回の露光により、露光装置からの光が少なくとも1回は照射されたことになるので、露光領域204となる。
なお、本発明の一態様では、複数回の露光によりフォトレジスト層104において形成される未露光領域の像は、多角形であることが望ましく、三角形または四角形であることがさらに望ましい。そして、複数回の露光によりフォトレジスト層104において形成される未露光領域の各像は、ほぼ互いに平行関係にあることが望ましい。上記構成により、少ない露光回数であっても、重なり合う領域を、上記各像の形状に対して、内側に一定のオフセットをかけた形状にすることができる。すなわち、未露光領域の各像の周縁部と、重なり合う領域の周縁部とが、一定の間隔を有し、なおかつ、未露光領域の各像よりも重なり合う領域の方を一回り小さくすることができる。そのため、後に形成される最上層のp層或いはn層の周縁部と、その下層に位置するi層の周縁部とを、互いに重なることなく離隔させることができる。さらには、後に形成される最上層のp層或いはn層の周縁部と、その下層に位置するi層の周縁部とを、互いに重なることなく、一定の間隔を有するように離隔させることができる。
具体的に、図3では、未露光領域201と未露光領域202とが、マスク200の形状を反映し、矩形状を有している場合を例示している。そして、未露光領域201と未露光領域202とが重なり合うことで形成される未露光領域203の形状も矩形である。すなわち、未露光領域203は、未露光領域201及び未露光領域202に対して、内側に一定のオフセットをかけた形状を有している。
上記複数回の露光により、1回の露光により形成されるレジストマスクよりも、1回り小さい形状を有するレジストマスク105を形成することができる。レジストマスク105を現像により形成した後は、例えば、115℃、200秒の加熱処理(ポストベーク)を施し、レジストマスク105内の溶媒、水分を除去しておくことが望ましい。
そして、n層103のエッチングは、レジストマスク105を用いたドライエッチング、ウェットエッチングを用いることができる。
ドライエッチングで行う場合、エッチングガスには、塩素、塩化硼素、塩化珪素または四塩化炭素などの塩素系ガス、四弗化炭素、弗化硫黄または弗化窒素などのフッ素系ガス、酸素などを適宜用いることができる。また、ドライエッチングは、例えば、反応性イオンエッチング(RIE:Reactive Ion Etching)法、ICP(Inductively Coupled Plasma)エッチング法、ECR(Electron Cyclotron Resonance)エッチング法、平行平板型(容量結合型)エッチング法、マグネトロンプラズマエッチング法、2周波プラズマエッチング法またはヘリコン波プラズマエッチング法等を用いれば良い。
例えば、ICPエッチング法を用いる場合、塩素の流量120sccm、六フッ化硫黄の流量360sccm、酸素の流量80sccm、反応圧力1.0Pa、コイル型の電極に投入するRF(13.56MHz)電力5000W、下部電極(バイアス側)に投入する電力500Wとすれば良い。
なお、n層103のエッチングにより、n層103の下層に位置するi層102の露出した領域が、オーバーエッチングされても良い。ただし、i層102のオーバーエッチングにより、最下層に位置するp層101が露出することのないように、n層103のエッチングを行うようにする。
なお、ドライエッチングを用いる場合、n層103とi層102の選択比を確保することが難しいので、n層103のパターニングは時間で制御する。例えば、上記条件を用いたICPエッチング法で、膜厚が80nmのn層103をパターニングし、なおかつ、i層102を膜厚200nm分だけオーバーエッチさせる場合、エッチング時間を35secとすれば良い。
また、ウェットエッチングを用いる場合、エッチング液には、水酸化テトラメチルアンモニウム(tetramethylammonium hydroxide、略称:TMAH)溶液を用いることができる。ウェットエッチングの場合も、n層103とi層102の選択比を確保することが難しいので、n層103のパターニングは時間で制御することが望ましい。
エッチングによりn層106を形成した後は、アッシング等によりレジストマスク105を除去する。
次いで、図1(D)に示すように、最上層のn層106及びi層102上にフォトレジスト層107を形成する。フォトレジスト層107は、フォトレジスト層104と同様に、ポジ型のレジストを用い、塗布法などにより形成することができる。具体的なレジストの材料及びその作製方法については、フォトレジスト層104と同じであるので、ここでは説明を省略する。
次いで、図1(E)に示すように、フォトレジスト層107に対して露光を行った後、露光後のフォトレジスト層107を現像することで、n層106及びi層102上にレジストマスク108を選択的に形成する。そして、該レジストマスク108を用いてi層102及びp層101をエッチングすることで、所望の形状に加工(パターニング)されたi層109及びp層110が形成される。
本発明の一態様では、i層102及びp層101の形状を加工するためのレジストマスク108を形成する際、フォトレジスト層107の露光は、レジストマスク105を形成する際に用いたマスクと、同一の形状を有するマスクを用いる。そして、露光により上記フォトレジスト層107において形成される像、すなわち、露光されていない未露光領域からなる像がn層106と重なるように、露光を行う。
例えば、図4に、フォトレジスト層104に対して露光を2回行うことで形成される未露光領域203と、フォトレジスト層107に対して露光を行うことで形成される未露光領域205の位置関係を、模式的に示す。
図4に示すように、フォトレジスト層107に対する露光では、マスク200により露光装置からの光が部分的に遮蔽されることで、フォトレジスト層107に未露光領域205と露光領域206が形成される。未露光領域205の一部は、フォトレジスト層104に形成される未露光領域203と重なっている。
なお、未露光領域205の周縁部と、未露光領域203の周縁部は、部分的に重なっていても良いが、離隔していることが望ましい。前者の構成の場合、n層106の周縁部と、i層109の周縁部とを部分的に離隔させることができ、i層109の側面にn層106とp層110を結ぶ電流の経路が形成されるのを防ぐことができる。後者の場合、n層106の周縁部と、i層109の周縁部とを完全に離隔させることができ、i層109の側面にn層106とp層110を結ぶ電流の経路が形成されるのを、前者の場合よりもさらに防ぐことができる。そして、電流の経路が形成されるのを防ぐことで、n層106、i層109、p層110で形成されるダイオードの、ブレークダウン電圧の絶対値が小さくなるのを防ぐことができ、整流性を高めることができる。また、電流の経路が形成されるのを防ぐことで、n層106、i層109、p層110で形成されるフォトダイオードの、暗電流を抑えることができる。
また、フォトレジスト層104に対する露光の場合と同様に、本発明の一態様では、露光によりフォトレジスト層107において形成される未露光領域の像は、多角形であることが望ましく、三角形または四角形であることがさらに望ましい。そして、露光によりフォトレジスト層107において形成される未露光領域は、複数回の露光によりフォトレジスト層104において形成される未露光領域の形状に対して、外側に一定のオフセットをかけた形状であることが望ましい。
具体的に、図4では、未露光領域205が、マスク200の形状を反映し、矩形状を有している場合を例示している。そして、未露光領域205は、未露光領域203に対して、外側に一定のオフセットをかけた形状を有している。上記構成により、図4に示すように、未露光領域205の周縁部と、未露光領域203の周縁部とを、ほぼ一定の間隔で離隔させることができる。そのため、間隔の狭い箇所においてn層106とp層110を結ぶ電流の経路が形成されるのを防ぐことができる。したがって、n層106、i層109、p層110で形成されるダイオードの、ブレークダウン電圧の絶対値が小さくなるのを、さらに効果的に防ぐことができ、整流性を高めることができる。また、n層106、i層109、p層110で形成されるフォトダイオードの、暗電流をさらに抑えることができる。
なお、図3、図4では、マスクの形状と、当該マスクを用いた1回の露光により形成される未露光領域の形状とが、等倍の関係である場合を例示しているが、本発明はこの構成に限定されない。未露光領域の形状が、マスクの形状を縮小させたものであっても良い。
フォトレジスト層104、フォトレジスト層107の露光は、例えば、プロキシミティ露光方式、ミラープロジェクション露光方式、ステッパ露光方式などの公知の露光方式を採用した露光装置を用いることができる。
そして、フォトレジスト層107はポジ型のレジストを用いているので、露光後の現像により、露光領域が選択的に除去され、未露光領域が残存する。この、フォトレジスト層107のうち、現像後において残存した部分が、i層102及びp層101の形状を加工するためのレジストマスク108となる。
レジストマスク108を現像により形成した後は、レジストマスク105の場合と同様に、ポストベークを施し、レジストマスク108内の溶媒、水分を除去しておくことが望ましい。
そして、i層102及びp層101のエッチングは、n層103のエッチングの場合と同様に、レジストマスク108を用いたドライエッチング、ウェットエッチングを用いることができる。
例えば、オーバーエッチ後の膜厚が200nmのi層102及び膜厚が60nmのp層101を、ICPエッチング法を用いたドライエッチングでパターニングする場合、四フッ化メタンの流量400sccm、酸素の流量400sccm、反応圧力10.0Pa、コイル型の電極に投入するRF(13.56MHz)電力5000W、下部電極(バイアス側)に投入する電力500Wとし、エッチング時間を200secとすれば良い。
エッチングにより島状のi層109及びp層110を形成した後は、図1(F)に示すように、アッシング等によりレジストマスク108を除去する。上記工程により、p層110、i層109、n層106が積層された構成を有するダイオードを形成することができる。
図5に、図1(F)に示すダイオードの斜視図を示す。本発明の一態様では、同一の形状を有するマスクを用いながらも、n層106を形成するためのレジストマスク105のパターンを、i層109及びp層110を形成するためのレジストマスク108のパターンよりも、1回り小さく形成することができる。そのため、図5に示すように、マスクの枚数を増やすことなく、i層109及びp層110よりも1回り小さいパターンを有するn層106を、形成することができる。
よって、マスクの枚数を増やすことなく、高い整流性が得られるダイオードを用いた半導体装置を作製することができる。或いは、マスクの枚数を増やすことなく、暗電流を抑えることができるフォトダイオードを用いた光電変換装置を作製することができる。
次いで、図17(A)に、本実施の形態に示した作製方法を用いて形成されたダイオードの断面を、走査透過電子顕微鏡により撮影したSTEM像を示す。図17(A)では、p層1701、i層1702、n層1703が、下から順に積層されているダイオードの断面を観察することができる。なお、図17(A)に示すダイオードは、p層1701とn層1703が微結晶の珪素を用いて形成されており、i層1702は非晶質の珪素を用いて形成されている。
そして、図17(A)に示すダイオードでは、最上層に位置するn層1703の周縁部1704と、その下層に位置するi層1702の周縁部1705の間には、約3.1μmの間隔dが設けられている。この様に、n層1703の周縁部1704と、その下層に位置するi層1702の周縁部1705の間に距離が設けられることで、i層1702の側面にn層1703とp層1701を結ぶ電流の経路が形成されるのを防ぐことができる。
また、図17(B)に、図17(A)に示すダイオードの上面を光学顕微鏡により撮影した、倍率500倍の写真を示す。図17(B)の写真から、n層1703の周縁部とi層1702の周縁部の間に、一定の間隔dが設けられているのが分かる。
なお、一のレジストマスクを用いて、積層されたp層、i層、n層を一括でエッチングする場合、i層の膜厚やエッチングの条件にもよるが、エッチング時にレジストマスクが後退することで、エッチング後のi層の端部に傾斜が形成されることがある。この場合も、最上層のn層の周縁部と、その下層に位置するi層の周縁部の間に距離が設けられる。しかし、レジストマスクの後退を利用して上記周縁部間に意図的に距離を設ける場合には、i層の膜厚、レジストマスクの膜厚、エッチング条件など、全てを最適化せねばならず、周縁部間の距離を精密に制御するのが容易ではない。本発明の一態様に係る作製方法では、露光領域をずらすだけで良いので、複雑なプロセスを伴うことなく、上記周縁部間の距離を任意に設定することができる。
また、ネガ型のレジストを用いてフォトレジスト層を作製する場合だと、複数の露光領域が重なり合う領域を、レジストマスクが形成される領域にする必要がある。そのため、全ての露光領域が重なり合う領域のみ適切な露光量とし、それ以外の領域では露光量不足となるように、各露光における露光量をレジストの感度に合わせて設定し直す必要がある。しかし、本発明の一態様に係る作製方法では、ポジ型のレジストを用いてフォトレジスト層を作製しているため、1回の露光によりレジストマスクを形成する場合でも、複数回の露光によりレジストマスクを形成する場合でも、各露光によりフォトレジスト層に照射される露光量は同じで良い。よって、露光装置における露光量の設定が煩雑になることがない。
(実施の形態2)
本実施の形態では、実施の形態1とは異なる、半導体装置、或いは光電変換装置が有するダイオードの作製方法について説明する。
まず、図2(A)に示すように、基板300上に、p層301、i層302、n層303を順に積層するように形成する。
なお、本実施の形態においても、実施の形態1と同様に、ダイオードの作製方法に焦点を絞って説明を行う。実際の半導体装置或いは光電変換装置の作製においては、絶縁膜や、ダイオードと他の回路素子との接続を行うための導電膜などを、p層301、i層302、n層303の形成前に形成する。
また、p層301、i層302、n層303に用いられる半導体材料、半導体材料の結晶構造、及び作製方法については、実施の形態1に示したp層101、i層102、n層103と同様であるので、本実施の形態では説明を省略する。
なお、本実施の形態では、p層301、i層302、n層303を順に積層することでpin接合を形成する場合を例示しているが、本発明はこの構成に限定されない。n層303、i層302、p層301の順に積層することで、pin接合を形成するようにしても良い。
次いで、図2(B)に示すように、最上層のn層303上にフォトレジスト層304を形成する。フォトレジスト層304は、ポジ型のレジストを用い、塗布法などにより形成することができる。フォトレジスト層304の具体的な材料、及びその作製方法については、実施の形態1に示したフォトレジスト層104と同様であるので、本実施の形態では説明を省略する。
次いで、図2(C)に示すように、フォトレジスト層304に対して露光を行った後、露光後のフォトレジスト層304を現像することで、n層303上にレジストマスク305を選択的に形成する。そして、該レジストマスク305を用いてp層301、i層302及びn層303をエッチングすることで、所望の形状に加工(パターニング)された島状のp層306、i層307及びn層308が形成される。
フォトレジスト層304はポジ型のレジストを用いているので、露光後の現像により、露光領域が選択的に除去され、未露光領域が残存する。この、フォトレジスト層304のうち、現像後において残存した部分がレジストマスク305となる。
レジストマスク305を現像により形成した後は、実施の形態1に示したレジストマスク105の場合と同様に、ポストベークを施し、レジストマスク305内の溶媒、水分を除去しておくことが望ましい。
そして、p層301、i層302及びn層303のエッチングは、レジストマスク305を用いたドライエッチング、ウェットエッチングにより行うことができる。エッチングの詳細については、実施の形態1において示したn層103のエッチング、またはi層102、p層101のエッチングについての記載を参照することができる。
エッチングによりp層306、i層307及びn層308を形成した後は、アッシング等によりレジストマスク305を除去する。
次いで、図2(D)に示すように、p層306、i層307及びn層308を覆うように、フォトレジスト層309を形成する。フォトレジスト層309は、フォトレジスト層304と同様に、ポジ型のレジストを用い、塗布法などにより形成することができる。具体的なレジストの材料及びその作製方法については、実施の形態1に示したフォトレジスト層104と同様であるので、本実施の形態では説明を省略する。
次いで、図2(E)に示すように、フォトレジスト層309に対して露光を複数回行った後、露光後のフォトレジスト層309を現像することで、n層308上にレジストマスク310を選択的に形成する。そして、該レジストマスク310を用いてn層308をエッチングすることで、所望の形状に加工(パターニング)されたn層311が形成される。
本発明の一態様では、n層308の形状を加工するためのレジストマスク310を形成する際、フォトレジスト層309の露光は、レジストマスク305を形成する際に用いたマスクと同一の形状を有するマスクを用いて、複数回に渡って行われる。さらに、各露光により上記フォトレジスト層309において形成される像、すなわち、露光されていない未露光領域からなる像を、部分的に重ね合わせる。上記像が重ね合わされた領域は、最終的に1回も露光されていない未露光領域となり、それ以外の領域は、少なくとも1回は露光された露光領域となる。上記複数回の露光により、1回の露光により形成されるレジストマスク305よりも、1回り小さい形状を有するレジストマスク310を形成することができる。
さらに、本実施の形態では、複数回の露光により形成される上記未露光領域が、n層308と重なるように、露光を行う。
なお、複数回の露光によりフォトレジスト層309に形成される未露光領域の周縁部と、先に行われた露光によりフォトレジスト層304に形成される未露光領域の周縁部とは、部分的に重なっていても良いが、離隔していることが望ましい。前者の構成の場合、n層311の周縁部と、i層307の周縁部とを部分的に離隔させることができ、i層307の側面にn層311とp層306を結ぶ電流の経路が形成されるのを防ぐことができる。後者の場合、n層311の周縁部と、i層307の周縁部とを完全に離隔させることができ、i層307の側面にn層311とp層306を結ぶ電流の経路が形成されるのを、前者の場合よりもさらに防ぐことができる。そして、電流の経路が形成されるのを防ぐことで、n層311、i層307、p層306で形成されるダイオードの、ブレークダウン電圧の絶対値が小さくなるのを防ぐことができ、整流性を高めることができる。また、電流の経路が形成されるのを防ぐことで、n層311、i層307、p層306で形成されるフォトダイオードの、暗電流を抑えることができる。
また、フォトレジスト層304に形成される未露光領域と、フォトレジスト層309に形成される未露光領域は、多角形であることが望ましく、三角形または四角形であることがさらに望ましい。そして、複数回の露光によりフォトレジスト層309において形成される未露光領域は、露光によりフォトレジスト層304において形成される未露光領域の形状に対して、内側に一定のオフセットをかけた形状を有していることが望ましい。
上記構成により、上記2つの未露光領域をほぼ一定の間隔で離隔させることができるため、間隔の狭い箇所においてn層311とp層306を結ぶ電流の経路が形成されるのを防ぐことができる。したがって、n層311、i層307、p層306で形成されるダイオードの、ブレークダウン電圧の絶対値が小さくなるのを、さらに効果的に防ぐことができ、整流性を高めることができる。また、n層311、i層307、p層306で形成されるフォトダイオードの、暗電流をさらに抑えることができる。
なお、フォトレジスト層304、フォトレジスト層309の露光は、実施の形態1に示した露光方式を採用した露光装置を、用いることができる。
そして、フォトレジスト層309はポジ型のレジストを用いているので、露光後の現像により、露光領域が選択的に除去され、未露光領域が残存する。この、フォトレジスト層309のうち、現像後において残存した部分が、n層308の形状を加工するためのレジストマスク310となる。
レジストマスク310を現像により形成した後は、実施の形態1に示したレジストマスク105の場合と同様に、ポストベークを施し、レジストマスク310内の溶媒、水分を除去しておくことが望ましい。
そして、n層308のエッチングは、実施の形態1に示したn層103のエッチング、またはi層102、p層101のエッチングの場合と同様に、レジストマスク310を用いたドライエッチング、またはウェットエッチングにより行うことができる。
なお、n層308のエッチングにより、n層308の下層に位置するi層307の露出した領域が、オーバーエッチングされても良い。ただし、i層307のオーバーエッチングにより、最下層に位置するp層306が露出することのないように、n層308のエッチングを行うようにする。
エッチングによりi層307及びp層306を形成した後は、図2(F)に示すように、アッシング等によりレジストマスク310を除去する。上記工程により、p層306、i層307、n層311が積層された構成を有するダイオードを形成することができる。
本発明の一態様では、同一の形状を有するマスクを用いながらも、n層311を形成するためのレジストマスク310のパターンを、i層307及びp層306を形成するためのレジストマスク305のパターンよりも、1回り小さく形成することができる。そのため、マスクの枚数を増やすことなく、i層307及びp層306よりも1回り小さいパターンを有するn層311を、形成することができる。
よって、マスクの枚数を増やすことなく、高い整流性が得られるダイオードを用いた半導体装置を作製することができる。或いは、マスクの枚数を増やすことなく、暗電流を抑えることができるフォトダイオードを用いた光電変換装置を作製することができる。
また、本発明の一態様に係る作製方法では、複雑なプロセスを伴うことなく、露光領域をずらすだけで、n層311の周縁部とi層307の周縁部間の距離を任意に設定することができる。
また、実施の形態1でも説明したように、本発明の一態様に係る作製方法では、ポジ型のレジストを用いてフォトレジスト層を作製している。そのため、1回の露光によりレジストマスクを形成する場合でも、複数回の露光によりレジストマスクを形成する場合でも、1回の露光によりフォトレジスト層に照射される露光量は同じで良く、露光装置における露光量の設定が煩雑になることがない。
本実施の形態は、上記実施の形態と適宜組み合わせて実施することが可能である。
(実施の形態3)
本実施の形態では、マスクにより光が遮蔽されることで形成される、未露光領域の形状について説明する。
本発明の一態様では、1回の露光によりフォトレジスト層に形成される未露光領域の像が、三角形または四角形などの多角形であることが望ましい。上記形状を有するマスクを用いることで、少ない露光回数で、最上層のp層或いはn層の周縁部と、その下層に位置するi層の周縁部とを、互いに重なることなく離隔させることができる。さらには、最上層のp層或いはn層の周縁部と、その下層に位置するi層の周縁部とを、互いに重なることなく、一定の間隔を有するように離隔させることができる。
図6(A)に、矩形状の未露光領域401と未露光領域402とが重なり合う領域に、1回り小さい矩形状の未露光領域403が形成されている様子を示す。
未露光領域401と未露光領域402は、矩形状であり、なおかつ、ほぼ互いに平行関係にある。上記構成により、未露光領域403を、未露光領域401または未露光領域402の形状に対して、内側に一定のオフセットをかけた形状にすることができる。
図6(B)に、未露光領域404と、未露光領域403とが、重なり合っている様子を示す。未露光領域404は、未露光領域401及び未露光領域402と同一の形状を有する。そして、未露光領域404には、ダイオードのi層と、最下層の半導体膜(n層またはp層)が形成される。また、未露光領域403には、ダイオードの最上層の半導体膜(n層またはp層)が形成される。
未露光領域403は、未露光領域404の形状に対して、内側に一定のオフセットをかけた形状を有している。そのため、未露光領域404と未露光領域403とを、対応する辺どうしがほぼ一定の間隔を有するように、配置することができる。すなわち、間隔D1、間隔D2、間隔D3、間隔D4が全て等しくなるように、未露光領域403と未露光領域404とを配置することができる。
上記構成により、間隔の狭い箇所において、n層とp層を結ぶ電流の経路がi層の側面に形成されるのを防ぐことができる。よって、ダイオードのブレークダウン電圧の絶対値が小さくなるのを防ぐことができ、整流性を高めることができる。また、n層、i層、p層で形成されるフォトダイオードの、暗電流をさらに抑えることができる。
また、本発明の一態様に係る作製方法では、発明を実施する者が、間隔D1、間隔D2、間隔D3、間隔D4の値を、複雑なプロセスを伴うことなく、任意に設定することができる。
なお、未露光領域404と未露光領域403は、必ずしも、その周縁部が重なることなく離隔している必要はなく、部分的に周縁部が重なっていても良い。周縁部が重なることなく離隔していることで、n層とp層を結ぶ電流の経路がi層の側面に形成されるのを防ぐという効果を最も高くすることができるが、部分的に周縁部が重なっていても、上記効果を得ることはできる。
次いで、図7(A)に、三角形状の未露光領域411と未露光領域412とが重なり合う領域に、1回り小さい三角形状の未露光領域413が形成されている様子を示す。
未露光領域411と未露光領域412は、三角形状であり、なおかつ、ほぼ互いに平行関係にある。上記構成により、未露光領域413を、未露光領域411または未露光領域412の形状に対して、内側に一定のオフセットをかけた形状にすることができる。
図7(B)に、未露光領域414と、未露光領域413とが、重なり合っている様子を示す。未露光領域414は、未露光領域411及び未露光領域412と同一の形状を有する。そして、未露光領域414には、ダイオードのi層と、最下層の半導体膜(n層またはp層)が形成される。また、未露光領域413には、ダイオードの最上層の半導体膜(n層またはp層)が形成される。
未露光領域413は、未露光領域414の形状に対して、内側に一定のオフセットをかけた形状を有している。そのため、未露光領域414と未露光領域413とを、対応する辺どうしがほぼ一定の間隔を有するように、配置することができる。すなわち、間隔E1、間隔E2、間隔E3が全て等しくなるように、未露光領域413と未露光領域414とを配置することができる。
上記構成により、間隔の狭い箇所において、n層とp層を結ぶ電流の経路がi層の側面に形成されるのを防ぐことができる。よって、ダイオードのブレークダウン電圧の絶対値が小さくなるのを防ぐことができ、整流性を高めることができる。また、n層、i層、p層で形成されるフォトダイオードの、暗電流をさらに抑えることができる。
また、本発明の一態様に係る作製方法では、発明を実施する者が、間隔E1、間隔E2、間隔E3の値を、複雑なプロセスを伴うことなく、任意に設定することができる。
なお、未露光領域414と未露光領域413は、必ずしも、その周縁部が重なることなく離隔している必要はなく、部分的に周縁部が重なっていても良い。周縁部が重なることなく離隔していることで、n層とp層を結ぶ電流の経路がi層の側面に形成されるのを防ぐという効果を最も高くすることができるが、部分的に周縁部が重なっていても、上記効果を得ることはできる。
本実施の形態は、上記実施の形態と適宜組み合わせて実施することが可能である。
(実施の形態4)
本実施の形態では、光電変換装置の一つである太陽電池の作製方法について説明する。
図8(A)に示すように、基板500上にパターニング(所定の形状に加工)された導電膜501を形成する。本実施の形態では、基板500側から光が入射することを想定した光電変換装置を例にあげて説明しているので、基板500は可視光に対して透光性を有していることが望ましい。例えば、基板500として、青板ガラス、白板ガラス、鉛ガラス、強化ガラス、セラミックガラスなど市販されている様々なガラス板を用いることができる。また、アルミノシリケート酸ガラス、バリウムホウケイ酸ガラス、アルミノホウケイ酸ガラスなどの無アルカリガラス基板、石英基板、セラミック基板を用いることができる。プラスチック等の可撓性を有する合成樹脂からなる基板(プラスチック基板)は、上記基板と比較して耐熱温度が一般的に低い傾向にあるが、作製工程における処理温度に耐え得るのであれば用いることが可能である。
プラスチック基板として、ポリエチレンテレフタレート(PET)に代表されるポリエステル、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)、ポリアミド系合成繊維、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリスルホン(PSF)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリアリレート(PAR)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリイミド、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリ酢酸ビニル、アクリル樹脂などが挙げられる。
また、本実施の形態では、基板500側から光が入射することを想定した光電変換装置を例にあげて説明しているので、導電膜501は、可視光に対して透光性を有する導電材料、例えば、インジウム錫酸化物(ITO)、酸化珪素を含むインジウム錫酸化物(ITSO)、有機インジウム、有機スズ、酸化亜鉛(ZnO)、酸化亜鉛を含むインジウム亜鉛酸化物(IZO(Indium Zinc Oxide))、ガリウム(Ga)をドープしたZnO、酸化スズ(SnO)、酸化タングステンを含むインジウム酸化物、酸化タングステンを含むインジウム亜鉛酸化物、酸化チタンを含むインジウム酸化物、酸化チタンを含むインジウム錫酸化物などを用いて形成することができる。また、透光性を有する導電材料として、導電性高分子材料(導電性ポリマーともいう)を用いることができる。導電性高分子材料としては、π電子共役系導電性高分子を用いることができる。例えば、ポリアニリン及び又はその誘導体、ポリピロール及び又はその誘導体、ポリチオフェン及び又はその誘導体、これらの2種以上の共重合体などがあげられる。
導電膜501は、40nm乃至800nm、好ましくは400nm乃至700nmの膜厚となるように形成する。また、導電膜501のシート抵抗は、20Ω/□乃至200Ω/□程度とすれば良い。
本実施の形態では、厚さ1.1mmのソーダガラスの基板500上に、膜厚150nmの酸化珪素膜、表面に凹凸を有する膜厚約600nmの酸化スズを用いたベタの導電膜が順に積層された旭硝子社製の基板(商品名:Asahi−U)を用いる。そして、上記ベタの導電膜をパターニングすることで、導電膜501を形成することが出来る。なお、導電膜501は、ベタの導電膜をエッチングやレーザ等でパターニングする方法の他にも、メタルマスクを用いた蒸着法、液滴吐出法などを用いて形成することができる。なお、液滴吐出法とは、所定の組成物を含む液滴を細孔から吐出または噴出することで所定のパターンを形成する方法を意味し、インクジェット法などがその範疇に含まれる。
また、導電膜501のうち、後に形成される光電変換層508側の面に凹凸を形成しておくことで、導電膜501において光が屈折または乱反射するため、光電変換層508内における光の吸収率を高め、光電変換効率を高めることが出来る。
次に、図8(B)に示すように、導電膜501上に、p層502、i層503、n層504を、順に積層するように形成する。なお、最下層のp層502を形成する前に、導電膜501の表面における清浄度を向上させるため、ブラシ洗浄、PVA(ポリビニルアルコール)系の多孔質体を用いた洗浄、薬液を用いた洗浄などを行い、異物を除去しておいても良い。本実施の形態では、上記PVA(ポリビニルアルコール)系の多孔質体を用いて導電膜501の表面を洗浄した後、0.5%のフッ化水素水溶液を用いて導電膜501の表面を洗浄する。
なお、p層502、i層503、n層504に用いることができる半導体材料、半導体材料の結晶構造、及び作製方法については、実施の形態1に示したp層101、i層102、n層103と同様であるので、本実施の形態では説明を省略する。
本実施の形態では、p層502に炭化珪素を含む非晶質珪素、i層503に非晶質珪素、n層504に微結晶珪素を用いる場合について説明する。
具体的に、炭化珪素を含むp型の非晶質珪素を用いたp層502は、メタン、モノシラン、水素、ジボランを、それぞれ18sccm、6sccm、150sccm、40sccmの流量とし、反応圧力67Pa、基板温度250℃、高周波(13.56MHz)として、プラズマCVD法で形成することができる。そして、p層502の膜厚は10nmとする。
また、非晶質珪素を有するi層503は、モノシラン、水素を、それぞれ25sccm、25sccmの流量とし、反応圧力40Pa、基板温度250℃、高周波(60MHz)として、プラズマCVD法で形成することができる。そして、i層503の膜厚は60nmとする。
なお、i層503を形成する前に、p層502の表面に水素を用いてプラズマ処理を施すことで、p層502とi層503の界面における結晶欠陥の数を減らし、光電変換効率を高めることが出来る。具体的に、本実施の形態では、水素の流量を175sccnとし、反応圧力67Pa、基板温度250℃、高周波(13.56MHz)とし、p層502の表面にプラズマ処理を行う。上記プラズマ処理において、水素にアルゴンを加えても良い。アルゴンを加える場合、その流量を、例えば60sccmとすることができる。
また、微結晶珪素を有するn層504は、モノシラン、水素、ホスフィンを、それぞれ5sccm、950sccm、40sccmの流量とし、反応圧力133Pa、基板温度250℃、高周波(13.56MHz)として、プラズマCVD法で形成することができる。そして、n層504の膜厚は60nmとする。
なお、導電膜501にインジウム錫酸化物を用いる場合、導電膜501上に直接非晶質半導体であるp層502を形成すると、p層502形成の際に水素が導電膜501中のインジウム錫酸化物を還元してしまうため、導電膜501の膜質が劣化することがある。インジウム錫酸化物を導電膜501に用いる場合、インジウム錫酸化物が還元されるのを防ぐために、インジウム錫酸化物を用いた導電膜上に、酸化スズを用いた導電膜、または、酸化亜鉛と窒化アルミニウムとの混合材料を含む導電性材料を用いた導電膜を、数十nmの膜厚で積層したものを、導電膜501として用いることが好ましい。
なお、本実施の形態では、p層502、i層503、n層504を順に積層することでpin接合を形成する場合を例示しているが、本発明はこの構成に限定されない。n層504、i層503、p層502の順に積層することで、pin接合を形成するようにしても良い。
次いで、図8(C)に示すように、p層502、i層503、n層504をエッチングすることで、所望の形状に加工された島状のp層505、i層506、n層507を形成する。p層502、i層503、n層504のエッチング方法については、実施の形態1または実施の形態2に示す方法に従って行うことができる。上記エッチングにより、p層505、i層506、n層507により構成されている、複数の光電変換層508が形成される。
次に、図8(D)に示すように、光電変換層508上に、パターニングされた導電膜509を形成する。本実施の形態では、基板500側から光が入射することを想定した光電変換装置を例にあげて説明しているので、導電膜509は、光を反射しやすい導電材料、具体的にはアルミニウム、銀、チタン、タンタルなどを用いる。
導電膜509は、40nm乃至800nm、好ましくは400nm乃至700nmの膜厚となるように形成する。また、導電膜509のシート抵抗は、20Ω/□乃至200Ω/□程度とすれば良い。具体的に本実施の形態では、スパッタ法で、アルミニウムを用いた膜厚300nmの導電膜と、銀を用いた膜厚100nmの導電膜と、アルミニウムを含む酸化亜鉛を用いた膜厚60nmの導電膜とを積層し、導電膜509として用いる。
導電膜509は、導電膜501と同様に、ベタの導電膜をエッチングやレーザ等でパターニングする方法の他にも、メタルマスクを用いた蒸着法、液滴吐出法などを用いて形成することができる。
なお、基板500上には、複数の導電膜501と、複数の光電変換層508と、複数の導電膜509とが形成されている。そして、導電膜509の1つは、光電変換層508の少なくとも1つと、n層507側において電気的に接続されている。そして、上記光電変換層508の、p層502側において電気的に接続されている導電膜501は、上記光電変換層508とは異なる光電変換層508の、n層507側において電気的に接続されている導電膜509と、電気的に接続されている。すなわち、導電膜501と導電膜509により、複数の光電変換層508が直列に接続された構成を有している。
上記作製方法を用いることで、太陽電池を作製することが出来る。
本発明の一態様に係る作製方法で形成された太陽電池は、同一の形状を有するマスクを用いながらも、光電変換層508の最上層に位置するn層507が、その下層に位置するi層506に比べて1回り小さくパターニングされている。そのため、i層506の側面に、n層507とp層502とを結ぶ電流の経路が形成されるのを防ぐことができる。よって、上記電流によって開放電圧が下がり、光電変換効率が低下するのを防ぐことができる。
本実施の形態は、上記実施の形態と適宜組み合わせて実施することが可能である。
(実施の形態5)
本実施の形態では、本発明の一態様に係る作製方法により形成された、フォトICの構成について説明する。
図9に示すフォトICは、フォトダイオード801と、フォトダイオード801に光が照射されることにより、該フォトダイオード801で生成された電流を増幅する増幅回路802とを有する。
図9では、増幅回路802に、トランジスタ803及びトランジスタ804を有するカレントミラーを用いた場合を例示している。具体的に、トランジスタ803とトランジスタ804は、ゲートが互いに接続されている。また、トランジスタ803のソースまたはドレインのいずれか一方は、トランジスタ803のゲートと接続されている。そして、トランジスタ803は、端子1と端子2の間において、フォトダイオード801と直列に接続されている。また、トランジスタ804は、端子1と端子2の間において、フォトダイオード801と並列になるように接続されている。
上記増幅回路802では、光の照射によりフォトダイオード801において生成した電流がトランジスタ803のソースとドレイン間に流れると、トランジスタ804のソースとドレイン間にも電流が生じる。トランジスタ804のソースとドレインの間に生じる電流は、トランジスタ803のチャネル長とチャネル幅の比と、トランジスタ804のチャネル長とチャネル幅の比によって制御することができる。より好ましくは、トランジスタ803のチャネル幅と、トランジスタ804のチャネル幅の比でトランジスタ804のソースとドレイン間に生じる電流を制御する方が、該制御をより正確に行うことができるので、望ましい。
次いで、図9に示したフォトICの上面図の一例を、図10に示す。
図10に示すフォトダイオード801は、アノードとして機能する最下層のp層と、p層上のi層819と、i層819上にあり、カソードとして機能する最上層のn層820とを有する。n層820の周縁部はi層819の周縁部よりも1回り小さい。従って、n層820の周縁部とi層819の周縁部には距離が設けられているため、i層819の側面においてn層820とp層とを結ぶ電流の経路が形成されるのを防ぐことができる。すなわち、フォトダイオード801における暗電流の発生を防ぐことができる。
フォトダイオード801のアノードは、導電膜810に接続されている。導電膜810は、導電膜811に接続されており、導電膜811は、その一部がトランジスタ803のゲート及びトランジスタ804のゲートとして機能している。また、導電膜811は導電膜812に接続されており、導電膜812はトランジスタ803のソースまたはドレインの一方に接続されている。導電膜813は、トランジスタ803のソースまたはドレインの他方と、トランジスタ804のソースまたはドレインの一方と接続されている。また、導電膜813は、導電膜814に接続されており、導電膜814は領域815において端子2に接続される。
導電膜816は、トランジスタ804のソースまたはドレインの他方と接続されている。また、導電膜816は導電膜817に接続されており、導電膜817は領域818において端子1に接続される。そして、導電膜817は、フォトダイオード801のカソードと接続されている。
なお、導電膜810、導電膜812、導電膜813、導電膜816は、一の絶縁膜上に形成された導電膜を所望の形状に加工(パターニング)することで、形成することができる。また、導電膜814、導電膜817は、一の絶縁膜上に形成された導電膜を所望の形状に加工(パターニング)することで、形成することができる。
本実施の形態は、上記実施の形態と適宜組み合わせて実施することが可能である。
(実施の形態6)
次に、本発明の半導体装置の作製方法について詳しく述べる。なお、本実施の形態では、トランジスタと、縦型接合タイプのフォトダイオードとを半導体素子の一例として示すが、光電変換装置に用いられるフォトダイオード以外の半導体素子は、トランジスタだけに限定されない。例えば、フォトダイオードの他に、記憶素子、抵抗、ダイオード、容量、インダクタなどを用いることができる。
まず、図11(A)に示すように、透光性を有する基板600上に、絶縁膜601、半導体膜602を順に形成する。絶縁膜601及び半導体膜602は、大気に触れることなく連続して形成することが可能である。
基板600は、透光性を有し、後の作製工程における加熱処理に耐えうる基板であれば良い。例えば、基板600には、フュージョン法やフロート法で作製されるガラス基板を用いることができる。ガラス基板には、例えば、アルミノシリケートガラス、アルミノホウケイ酸ガラス、バリウムホウケイ酸ガラスなどのガラス材料を用いることができる。なお、一般に、ホウ酸(B)と比較して酸化バリウム(BaO)を多く含ませることで、より実用的な耐熱ガラスが得られる。このため、BよりBaOを多く含むガラス基板を用いることが好ましい。また、プラスチック等の合成樹脂を含む、可撓性を有する基板は、一般的に上記基板と比較して耐熱温度が低い傾向にあるが、作製工程における処理温度に耐え得るのであれば用いることが可能である。本実施の形態では、基板600として、厚さ0.5mmの、無アルカリガラスであるアルミノ珪酸塩ガラス基板(旭硝子社製 商品名AN100)を用いる。
絶縁膜601は、基板600中に含まれるNaなどのアルカリ金属やアルカリ土類金属が、半導体膜602中に拡散し、トランジスタなどの半導体素子の特性に悪影響を及ぼすのを防ぐために設ける。よって、アルカリ金属やアルカリ土類金属の半導体膜602への拡散を抑えることができるバリア性の高い絶縁材料を用いて、絶縁膜601を形成するのが望ましい。なお、ガラス基板またはプラスチック基板のように、アルカリ金属やアルカリ土類金属が多少なりとも含まれている基板を用いる場合、不純物の拡散を防ぐという観点から基板600と半導体膜602との間に絶縁膜601を設けることは有効である。しかし、石英基板など不純物の拡散がさして問題とならない基板600の場合は、必ずしも設ける必要はない。
絶縁膜601は、CVD法やスパッタリング法等を用いて、酸化珪素、窒化珪素、酸化窒化珪素、窒化酸化珪素、窒化アルミニウム等の絶縁性を有する材料を用いて形成する。
なお、本明細書において酸化窒化物とは、その組成として、窒素よりも酸素の含有量が多い物質であり、また、窒化酸化物とは、その組成として、酸素よりも窒素の含有量が多い物質を意味する。例えば、酸化窒化珪素とは、酸素が50原子%以上70原子%以下、窒素が0.5原子%以上15原子%以下、珪素が25原子%以上35原子%以下、水素が0.1原子%以上10原子%以下の範囲で含まれる物質とすることができる。また、窒化酸化珪素とは、酸素が5原子%以上30原子%以下、窒素が20原子%以上55原子%以下、珪素が25原子%以上35原子%以下、水素が10原子%以上30原子%以下の範囲で含まれる物質とすることができる。但し、上記組成の範囲は、ラザフォード後方散乱法(RBS:Rutherford Backscattering Spectrometry)や、水素前方散乱法(HFS:Hydrogen Forward Scattering)を用いて測定した場合のものである。また、構成元素の含有比率は、その合計が100原子%を超えない値をとる。
絶縁膜601は、単数の絶縁膜を用いたものであっても、複数の絶縁膜を積層して用いたものであっても良い。本実施の形態では、膜厚50nmの窒化酸化珪素膜、膜厚140nmの酸化窒化珪素膜を順に積層して絶縁膜601を形成するが、各膜の材質、膜厚、積層数は、これに限定されるものではない。
半導体膜602は、絶縁膜601を形成した後、大気に曝さずに形成することが望ましい。半導体膜602の膜厚は20〜200nm(望ましくは40〜170nm、好ましくは50〜150nm)とする。なお、半導体膜602は、非晶質半導体、多結晶半導体、微結晶(セミアモルファス若しくはマイクロクリスタル)半導体などを用いることができる。半導体膜602は、スパッタ法、LPCVD法、またはプラズマCVD法等により形成することができる。
透光性のSOI基板が有する単結晶半導体膜を、半導体膜602として用いてもよい。上記構成により、特性やサイズや形状などのバラツキが少なく、電流供給能力が高く、サイズの小さいトランジスタを製造することができる。これらのトランジスタを用いると、回路の低消費電力化、又は回路の高集積化を図ることができる。
また、半導体膜602に用いられる半導体の材料として、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)などを用いることができる。
非晶質半導体膜は、例えば半導体として珪素を用いる場合、珪素を含む気体をグロー放電分解することにより形成することができる。珪素を含む気体としては、モノシラン、ジシランが挙げられる。この珪素を含む気体を、水素、水素及びヘリウムで希釈して用いても良い。
微結晶半導体膜は、水素で希釈したモノシラン、ジシランなどの珪素を含む気体を用い、周波数が数十MHz〜数百MHzの高周波プラズマCVD法、または周波数が1GHz以上のマイクロ波プラズマCVD装置により形成することができる。
多結晶半導体は、非晶質半導体膜または微結晶半導体膜を、レーザ結晶化法、熱結晶化法、またはニッケルなどの結晶化を助長する触媒元素を用いた熱結晶化法等を単独で、或いは複数組み合わせて実施することで、形成することができる。また、多結晶半導体を、スパッタ法、プラズマCVD法、熱CVD法などを用いて、直接形成しても良い。
半導体膜602を形成した後、半導体膜602に対して、p型を付与する不純物元素又はn型を付与する不純物元素を低濃度に添加するチャネルドープを行っても良い。
次に、半導体膜602をエッチングにより所望の形状に加工(パターニング)することで、図11(B)に示すように、島状に分離された半導体膜603、半導体膜604を形成する。なお、上述したチャネルドープは、半導体膜602に対して行うのではなく、パターニング後の半導体膜603、半導体膜604に対して行うようにしても良い。
次に、図11(C)に示すように、半導体膜603、半導体膜604を用いて、トランジスタ605、トランジスタ606を形成する。トランジスタ605、トランジスタ606は、公知の作製方法を用いて形成することができる。例えば、半導体膜603、半導体膜604を覆うようにゲート絶縁膜607を形成する。そして、ゲート絶縁膜607上に、所望の形状に加工(パターニング)された導電膜608及び導電膜609を形成する。導電膜608と、導電膜609とは、順にゲート絶縁膜607上に積層されている。半導体膜603と重なる導電膜608及び導電膜609が、トランジスタ605のゲート電極610として機能する。半導体膜604と重なる導電膜608及び導電膜609が、トランジスタ606のゲート電極611として機能する。
そして、導電膜608、導電膜609をマスクとして用いて、あるいはレジストマスクを用いて、半導体膜603、半導体膜604にn型またはp型を付与する不純物を添加し、ソース領域、ドレイン領域、さらにはLDD領域として機能する不純物領域等を形成する。なお、図11(C)では、トランジスタ605及びトランジスタ606がn型の場合を例示しているが、トランジスタ605とトランジスタ606は、いずれか一方がp型であっても良いし、共にp型であっても良い。
ゲート絶縁膜607として、例えば、酸化珪素膜、窒化珪素膜、酸化窒化珪素膜または窒化酸化珪素膜等を単層で、または積層させて用いることができる。また、ゲート絶縁膜607は、プラズマCVD法、減圧CVD法、スパッタ法などを用いて形成することができる。
また、導電膜608、導電膜609の形成にはCVD法、スパッタリング法等を用いることが出来る。本実施の形態では積層された2つの導電膜608、導電膜609を用いて、ゲート電極610、ゲート電極611を形成しているが、本発明はこの構成に限定されない。導電膜608、導電膜609の代わりに、単層の導電膜を用いてゲート電極610及びゲート電極611を形成しても良いし、積層した3つ以上の導電膜を用いてゲート電極610及びゲート電極611を形成しても良い。
ゲート電極610、ゲート電極611を形成するための導電膜は、タンタル(Ta)、タングステン(W)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、クロム(Cr)、ニオブ(Nb)、ネオジム(Nd)、コバルト(Co)、ジルコニウム(Zr)、亜鉛(Zn)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、白金(Pt)、アルミニウム(Al)、金(Au)、銀(Ag)等を用いることが出来る。また上記金属を主成分とする合金を用いても良いし、上記金属を含む化合物を用いても良い。
また、ゲート電極610、ゲート電極611を形成するための導電膜として、可視光に対して透光性を有する導電材料を用いることもできる。透光性の導電材料としては、インジウム錫酸化物(ITO)、酸化珪素を含むインジウム錫酸化物(ITSO)、有機インジウム、有機スズ、酸化亜鉛等を用いることができる。また、ゲート電極610、ゲート電極611を形成するための導電膜として、酸化亜鉛(ZnO)を含むインジウム亜鉛酸化物(IZO(Indium Zinc Oxide))、酸化亜鉛(ZnO)、ガリウム(Ga)をドープしたZnO、酸化スズ(SnO)、酸化タングステンを含むインジウム酸化物、酸化タングステンを含むインジウム亜鉛酸化物、酸化チタンを含むインジウム酸化物、酸化チタンを含むインジウム錫酸化物などを用いてもよい。
なお、マスクを用いずに、液滴吐出法を用いてゲート電極610、ゲート電極611を形成しても良い。液滴吐出法とは、所定の組成物を含む液滴を細孔から吐出または噴出することで所定のパターンを形成する方法を意味し、インクジェット法などがその範疇に含まれる。
次に、半導体膜603、半導体膜604への一導電型を付与する不純物の導入を行い、トランジスタ605、トランジスタ606の不純物領域を形成する。本実施の形態ではnチャネル型トランジスタを形成するので、n型を付与する不純物、例えばリン(P)、砒素(As)などを半導体膜603、半導体膜604に導入する。pチャネル型トランジスタを形成する場合は、p型を付与する不純物、例えばボロン(B)を半導体膜603、半導体膜604に導入すればよい。
上記一連の工程によって、トランジスタ605と、トランジスタ606とを形成することができる。なお、トランジスタの作製方法は、上述した工程に限定されない。
なお、本実施の形態では、シングルゲート構造のトランジスタについて例示しているが、ダブルゲート構造などのマルチゲート構造でもよい。
次に、図12(A)に示すように、トランジスタ605、トランジスタ606を覆うように、絶縁膜612を形成する。絶縁膜612は必ずしも設ける必要はないが、絶縁膜612を形成することで、アルカリ金属やアルカリ土類金属などの不純物が、トランジスタ605、トランジスタ606へ侵入するのを防ぐことが出来る。具体的に絶縁膜612として、窒化珪素、窒化酸化珪素、酸化窒化珪素、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化珪素などを用いるのが望ましい。
次に、絶縁膜612上に、絶縁膜614を形成する。絶縁膜614は、アクリル、ポリイミド、ベンゾシクロブテン、ポリアミド、エポキシ等の、耐熱性を有する有機材料を用いることができる。また上記有機材料の他に、低誘電率材料(low−k材料)、シロキサン系樹脂、酸化珪素、窒化珪素、酸化窒化珪素、窒化酸化珪素、PSG(リンガラス)、BPSG(リンボロンガラス)、アルミナ等を用いることができる。シロキサン系樹脂は、シリコン(Si)と酸素(O)との結合で骨格構造が構成される材料である。置換基として、水素の他、フッ素、フルオロ基、有機基(例えばアルキル基、芳香族炭化水素)のうち、少なくとも1種を有したものでも良い。なお、これらの材料で形成される絶縁膜を複数積層させることで、絶縁膜614を形成しても良い。
絶縁膜614の形成には、その材料に応じて、CVD法、スパッタ法、SOG法、スピンコート、ディップ、スプレー塗布、液滴吐出法(インクジェット法、スクリーン印刷、オフセット印刷等)、ドクターナイフ、ロールコーター、カーテンコーター、ナイフコーター等を用いることができる。
本実施の形態では、絶縁膜614としてCVD法で形成した酸化窒化珪素膜を用いる。
なお、本実施の形態では、絶縁膜612及び絶縁膜614が層間絶縁膜として機能しているが、単層の絶縁膜を層間絶縁膜として用いても良いし、積層させた3層以上の絶縁膜を、層間絶縁膜として用いても良い。
次に、半導体膜603、半導体膜604がそれぞれ一部露出するように、ゲート絶縁膜607、絶縁膜612、絶縁膜614にコンタクトホールを形成する。そして、該コンタクトホールを介して半導体膜603に接する導電膜615及び導電膜616と、該コンタクトホールを介して半導体膜604に接する導電膜617及び導電膜618と、導電膜619と、導電膜620とを形成する。なお、導電膜616は、半導体膜603のみならず、ゲート電極610にも接している。
導電膜615〜導電膜620は、CVD法やスパッタリング法等により形成することができる。具体的に導電膜615〜導電膜620として、タングステン(W)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)、ニッケル(Ni)、白金(Pt)、銅(Cu)、金(Au)、銀(Ag)、マンガン(Mn)、ネオジム(Nd)、炭素(C)、珪素(Si)等を用いることが出来る。また上記金属を主成分とする合金を用いても良いし、上記金属を含む化合物を用いても良い。導電膜615〜導電膜620は、上記金属を有する単数の膜を、または上記金属を有する積層された複数の膜を、用いることが出来る。
特に、チタン、モリブデン、チタンまたはモリブデンを主成分とする合金、チタンまたはモリブデンを含む化合物は、耐熱性が高く、後に形成されるフォトダイオードの半導体膜と接する部分が電蝕されにくく、半導体膜内への導電膜材料の拡散が抑えられるので、導電膜618として用いるのに適している。本実施の形態では、膜厚400nmのチタン膜を絶縁膜614上に形成し、該チタン膜を所望の形状に加工することで、導電膜615〜導電膜620を形成する。
次に、図12(B)に示すように、絶縁膜614上に、p層622と、i層623と、n層624とを、順に積層するように形成し、これらの積層された半導体膜をエッチングにより所望の形状に加工することで、フォトダイオード625を形成する。なお、p層622、i層623、n層624のエッチングは、実施の形態1または実施の形態2に示す方法に従って行うことができる。上記エッチングにより、p層622、i層623、n層624により構成されている、フォトダイオード625が形成される。フォトダイオード625が有するp層622は、導電膜618に接している。
本発明の一態様では、同一の形状を有するマスクを用いながらも、フォトダイオード625の最上層に位置するn層624が、その下層に位置するi層623に比べて1回り小さくパターニングされる。そのため、i層623の側面に、n層624とp層622を結ぶ電流の経路が形成されるのを防ぐことができる。よって、フォトダイオード625の暗電流を低く抑えることができる。
なお、本実施の形態では、p層622、i層623、n層624を順に積層することでpin接合を形成する場合を例示しているが、本発明はこの構成に限定されない。n層624、i層623、p層622の順に積層することで、pin接合を形成するようにしても良い。
次に、図12(C)に示すように、導電膜615〜導電膜620及びフォトダイオード625を覆うように、絶縁膜614上に絶縁膜628を形成する。絶縁膜628は、フォトダイオード625、またはトランジスタ605、トランジスタ606への、水分または有機物等の不純物の混入を防ぐことができる、バリア性の高い絶縁性の材料で形成するのが望ましい。例えば、絶縁膜628は、CVD法やスパッタリング法等を用いて、酸化珪素、窒化珪素、酸化窒化珪素、窒化酸化珪素、窒化アルミニウム、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)等の材料を用いれば良い。本実施の形態では、CVD法により形成した膜厚100nmの窒化珪素膜を、絶縁膜628として用いる。
次に、絶縁膜628上に絶縁膜629を形成する。絶縁膜629として、アクリル、ポリイミド、ベンゾシクロブテン、ポリアミド、エポキシ等の、耐熱性を有する有機材料を用いることができる。また上記有機材料の他に、低誘電率材料(low−k材料)、シロキサン系樹脂、酸化珪素、窒化珪素、酸化窒化珪素、窒化酸化珪素、PSG(リンガラス)、BPSG(リンボロンガラス)、アルミナ等を用いることができる。
本実施の形態では、有機シランガスを用いて化学気相成長法により形成される、膜厚800nmの酸化珪素膜を、絶縁膜629として用いる。有機シランガスとしては、珪酸エチル(TEOS:化学式Si(OC)、テトラメチルシラン(TMS:化学式Si(CH)、テトラメチルシクロテトラシロキサン(TMCTS)、オクタメチルシクロテトラシロキサン(OMCTS)、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)、トリエトキシシラン(SiH(OC)、トリスジメチルアミノシラン(SiH(N(CH)等のシリコン含有化合物を用いることができる。
次に、導電膜619、導電膜620、フォトダイオード625が有するn層624が、それぞれ一部露出するように、絶縁膜628及び絶縁膜629にコンタクトホールを形成する。そして、該コンタクトホールを介して、フォトダイオード625のn層624及び導電膜619に接する導電膜630と、導電膜620に接する導電膜631とを、絶縁膜629上に形成する。
導電膜630、導電膜631は、CVD法やスパッタリング法等により形成することができる。具体的に、導電膜630、導電膜631として、タングステン(W)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)、ニッケル(Ni)、白金(Pt)、銅(Cu)、金(Au)、銀(Ag)、マンガン(Mn)、ネオジム(Nd)、炭素(C)、珪素(Si)等を用いることが出来る。また上記金属を主成分とする合金を用いても良いし、上記金属を含む化合物を用いても良い。導電膜630、導電膜631は、上記金属を有する単数の膜を、または上記金属を有する積層された複数の膜を、用いることが出来る。
特にチタン、モリブデン、チタンまたはモリブデンを主成分とする合金、チタンまたはモリブデンを含む化合物は、耐熱性が高く、n層624と接する部分が電蝕されにくく、n層624、i層623、p層622内への導電膜材料の拡散が抑えられるので、導電膜630、導電膜631として用いるのに適している。本実施の形態では、スパッタ法を用いて膜厚200nmのチタン膜を絶縁膜629上に形成し、該チタン膜を所望の形状に加工することで、導電膜630、導電膜631を形成する。
次に、図13(A)に示すように、導電膜630、導電膜631を覆うように、絶縁膜629上に絶縁膜633を形成する。絶縁膜633は、フォトダイオード625、またはトランジスタ605、トランジスタ606への、水分または有機物等の不純物の混入を防ぐことができる、バリア性の高い絶縁性の材料で形成するのが望ましい。例えば、絶縁膜633は、CVD法やスパッタリング法等を用いて、酸化珪素、窒化珪素、酸化窒化珪素、窒化酸化珪素、窒化アルミニウム、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)等の材料を用いれば良い。本実施の形態では、CVD法により形成した膜厚100nmの窒化珪素膜を、絶縁膜633として用いる。
なお、フォトダイオード625を形成した後、絶縁膜628を形成する前に、光電変換装置の外周部分において、絶縁膜614をエッチングにより部分的に除去しておいても良い。この場合、絶縁膜614の端部と、絶縁膜612のうち光電変換装置の外周部分において露出する部分とが、後に形成される絶縁膜628によって、覆われる。さらに、導電膜630、導電膜631を形成した後、絶縁膜633を形成する前に、絶縁膜614が除去された光電変換装置の外周部分において、絶縁膜629、絶縁膜628、絶縁膜612及びゲート絶縁膜607をエッチングにより部分的に除去しておいても良い。この場合、絶縁膜629、絶縁膜628、絶縁膜612及びゲート絶縁膜607の端部と、絶縁膜601のうち光電変換装置の外周部分において露出する部分とが、後に形成される絶縁膜633によって、覆われる。上記構成により、フォトダイオード625、トランジスタ605、トランジスタ606を、バリア性の高い絶縁膜628及び絶縁膜633によって囲むことができる。従って、フォトダイオード625、またはトランジスタ605、トランジスタ606への、水分または有機物等の不純物の混入を、より防ぐことができる。
次に、絶縁膜633上に、膜厚が1μm乃至30μm程度の封止膜634を形成する。封止膜634を形成することで、外部ストレスからフォトダイオード625、トランジスタ605、トランジスタ606などの半導体素子を保護することができる。本実施の形態では、感光性のエポキシ−フェノール系樹脂であるオームコート1012B(ナミックス株式会社製)を用い、25μmの厚さで封止膜634を形成する。
次に、図13(B)に示すように、封止膜634を部分的に除去した後、導電膜630及び導電膜631が部分的に露出するように、絶縁膜633にコンタクトホールを形成する。そして、粒径が数nmから数十μmの導電体粒子を有機樹脂に溶解または分散させた導電性のペーストを用い、コンタクトホールを介して導電膜630に接続された導電膜635と、コンタクトホールを介して導電膜631に接続された導電膜636とを、封止膜634上に形成する。導電膜635と導電膜636とは、スクリーン印刷法などの印刷法を用い、1μm〜数十μmの膜厚、好ましくは10〜20μmの膜厚となるように形成する。導電体粒子としては、銀(Ag)、金(Au)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)およびチタン(Ti)等のいずれか一つ以上の金属粒子やハロゲン化銀の微粒子を用いることができる。また、導電性ペーストに含まれる有機樹脂には、例えば、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂等の有機樹脂を用いることができる。また、導電膜635及び導電膜636を形成する際、導電性のペーストを印刷した後に、該ペーストを焼成することが好ましい。本実施の形態では、ニッケルを導電体粒子として用いたペーストで、膜厚15μm程度になるように、導電膜635と導電膜636とを形成する。
なお、上記封止膜634に用いられる樹脂や、導電膜635及び導電膜636に用いられる導電性のペーストは、無機の絶縁膜に比べて比較的多く水分を含んでいる。上述したように、バリア性の高い絶縁膜628及び絶縁膜633によって、フォトダイオード625、トランジスタ605、トランジスタ606を囲むことで、上記樹脂やペーストに含まれる水分または有機物等の不純物が、フォトダイオード625、またはトランジスタ605、トランジスタ606に混入するのを防ぐことができるので、好ましい。
なお、導電膜635と導電膜636とは、樹脂を用いているので平坦性は高いが、ハンダとの密着性に乏しい。よって、ハンダとの密着性が高い導電材料で形成された導電膜640を導電膜635上に、同じくハンダとの密着性が高い導電材料で形成された導電膜641を導電膜636上に、それぞれ形成する。本実施の形態では、スパッタ法で、膜厚150nmのチタン膜637、膜厚750nmのニッケル膜638、膜厚50nmの金膜639を順に積層した導電膜640と、導電膜641とを、導電膜635と導電膜636との上に、それぞれ形成する。
本実施の形態では、導電膜635及び導電膜640が端子1として機能し、導電膜636及び導電膜641が端子2として機能する。
上記一連の工程によって、光電変換装置を形成することができる。
なお、実際には、大面積を有する基板上に複数の光電変換装置が形成されるので、上記一連の工程が終了した後に、各光電変換装置を分離するように、ダイシング法またはレーザカット法などを用いて、基板を分断する。
基板600を分断する前に、半導体素子が形成されている面とは反対の面(裏面)側から、ガラス研磨機、ガラス研削機などで基板600を研磨または研削し、薄くしておいても良い。基板600を薄くしておくことで、基板600を分断するのに用いる切削工具の消耗を低減することが可能となる。また、基板600を薄くすることで、光電変換装置の薄型化を実現することができる。なお、化学的機械研磨を行うことで、基板600を薄くするようにしても良い。基板600を薄くする工程は、例えば導電膜635及び導電膜636を形成した後、導電膜640及び導電膜641を形成する前に行うことができる。
また、基板600の裏面に、カラーフィルタとして機能する着色層を形成しても良い。着色層は、特定の波長領域の可視光を優先的に透過することができる層であればよく、例えば顔料を分散させた樹脂などを用いることができる。
図14(A)に、分断後の光電変換装置の外観を示す斜視図を、一例として示す。図14(A)に示す光電変換装置は、分断後の基板1501上に、フォトダイオード及び集積回路を含む素子層1502と、該素子層1502に電気的に接続された端子1 1503及び端子2 1504とが形成されている。基板1501が透光性を有しているので、矢印で示すように、基板1501の裏面側からの光を、素子層1502内のフォトダイオードにおいて受光することができる。
なお、図14(A)では、光電変換装置を1つずつに切り分けるよう、基板を分断した場合を例示しているが、光電変換装置を複数ずつ切り分けるよう、基板を分断しても良い。図14(B)に、3つずつに切り分けた光電変換装置の外観を示す斜視図を、一例として示す。図14(B)に示す光電変換装置は、分断後の基板1501上に、フォトダイオード及び集積回路を含む素子層1502a、素子層1502b、素子層1502cと、該素子層1502aに電気的に接続された端子1 1503a及び端子2 1504aと、該素子層1502bに電気的に接続された端子1 1503b及び端子2 1504bと、該素子層1502cに電気的に接続された端子1 1503c及び端子2 1504cとが形成されている。基板1501が透光性を有しているので、矢印で示すように、基板1501の裏面側からの光を、素子層1502a、素子層1502b、素子層1502c内のフォトダイオードにおいて受光することができる。
また、上記方法を用いて作製される半導体素子を、プラスチックなどの可撓性を有する基板上に転写することで、光電変換装置を形成しても良い。転写は、基板と半導体素子の間に金属酸化膜を設け、該金属酸化膜を結晶化により脆弱化して半導体素子を剥離し、転写する方法、基板と半導体素子の間に水素を含む非晶質珪素膜を設け、レーザ光の照射またはエッチングにより該非晶質珪素膜を除去することで基板と半導体素子とを剥離し、転写する方法、半導体素子が形成された基板を機械的に削除または溶液やガスによるエッチングで除去することで半導体素子を基板から切り離し、転写する方法等、様々な方法を用いることができる。なお転写は、発光素子を作製する前に行なうことが望ましい。
光電変換装置は、所定の機能を実現させるために必要な回路の全てが、1つの基板に形成されていてもよいし、機能によって別々の基板上に設けられ、実装によって電気的に接続されていてもよい。
なお、集積回路に用いられるトランジスタは、酸化物半導体を半導体材料として用いたトランジスタであっても良い。酸化物半導体を用いたトランジスタは、高耐圧、大電流を制御することができる。また、上記トランジスタは、温度によって特性に変化が生じにくいので、光電変換装置などの半導体装置が使用可能な温度範囲を広げることができる。また、上記トランジスタは、同一基板上に形成された素子間における特性のばらつきが小さいので、カレントミラーのようなトランジスタ間の特性のばらつきによって出力される電流値が大きく左右されやすい増幅回路に用いることで、光電変換装置などの半導体装置の性能を均一にすることができる。
また、酸化物半導体は、スパッタリング法や湿式法(印刷法など)により作製可能であり、量産性に優れるといった利点がある。また、酸化物半導体の成膜温度は、300〜500℃(最大でも700℃)程度であるので、単結晶シリコン等の半導体材料を用いた集積回路上に、酸化物半導体を用いたトランジスタを積層させることも可能である。
そして、電子供与体(ドナー)となる水分または水素などの不純物が低減されて高純度化された酸化物半導体(purified OS)は、i型(真性半導体)又はi型に限りなく近い。そのため、上記酸化物半導体を用いたトランジスタは、特にオフ電流またはリーク電流が著しく低いという特性を有する。具体的に、高純度化された酸化物半導体は、二次イオン質量分析法(SIMS:Secondary Ion Mass Spectroscopy)による水素濃度の測定値が、5×1019/cm以下、好ましくは5×1018/cm以下、より好ましくは5×1017/cm以下、さらに好ましくは1×1016/cm未満とする。また、ホール効果測定により測定できる酸化物半導体膜のキャリア密度は、1×1014/cm未満、好ましくは1×1012/cm未満、さらに好ましくは1×1011/cm未満とする。また、酸化物半導体のバンドギャップは、2eV以上、好ましくは2.5eV以上、より好ましくは3eV以上とする。水分または水素などの不純物濃度が十分に低減されて高純度化された酸化物半導体膜を用いることにより、トランジスタのオフ電流、リーク電流を下げることができる。
ここで、酸化物半導体膜中の、水素濃度の分析について触れておく。酸化物半導体膜中及び導電膜中の水素濃度測定は、二次イオン質量分析法(SIMS:Secondary Ion Mass Spectroscopy)で行う。SIMS分析は、その原理上、試料表面近傍や、材質が異なる膜との積層界面近傍のデータを正確に得ることが困難であることが知られている。そこで、膜中における水素濃度の厚さ方向の分布をSIMSで分析する場合、対象となる膜が存在する範囲において、値に極端な変動が無く、ほぼ一定の値が得られる領域における平均値を、水素濃度として採用する。また、測定の対象となる膜の厚さが小さい場合、隣接する膜内の水素濃度の影響を受けて、ほぼ一定の値が得られる領域を見いだせない場合がある。この場合、当該膜が存在する領域における、水素濃度の最大値または最小値を、当該膜中の水素濃度として採用する。さらに、当該膜の存在する領域において、最大値を有する山型のピーク、最小値を有する谷型のピークが存在しない場合、変曲点の値を水素濃度として採用する。
具体的に、高純度化された酸化物半導体膜を活性層として用いたトランジスタのオフ電流が低いことは、いろいろな実験により証明できる。例えば、チャネル幅が1×10μmでチャネル長が10μmの素子であっても、ソース電極とドレイン電極間の電圧(ドレイン電圧)が1Vから10Vの範囲において、オフ電流(ゲート電極とソース電極間の電圧を0V以下としたときのドレイン電流)が、半導体パラメータアナライザの測定限界以下、すなわち1×10−13A以下という特性を得ることができる。この場合、オフ電流をトランジスタのチャネル幅で除した数値に相当するオフ電流密度は、100zA/μm以下であることが分かる。また、容量素子とトランジスタ(ゲート絶縁膜の厚さは100nm)とを接続して、容量素子に流入または流出する電荷を当該トランジスタで制御する回路を用いた実験において、当該トランジスタとして高純度化された酸化物半導体膜をチャネル形成領域に用いた場合、容量素子の単位時間あたりの電荷量の推移から当該トランジスタのオフ電流を測定したところ、トランジスタのソース電極とドレイン電極間の電圧が3Vの場合に、10zA/μm乃至100zA/μmという、さらに低いオフ電流が得られることが分かった。したがって、高純度化された酸化物半導体膜を活性層として用いたトランジスタのオフ電流密度を、ソース電極とドレイン電極間の電圧によっては、100zA/μm以下、好ましくは10zA/μm以下、更に好ましくは1zA/μm以下にすることができる。このように、高純度化された酸化物半導体膜を活性層として用いたトランジスタは、オフ電流が、結晶性を有するシリコンを用いたトランジスタに比べて著しく低い。
また、高純度化された酸化物半導体を用いたトランジスタは、オフ電流の温度依存性がほとんど現れない。これは、酸化物半導体中で電子供与体(ドナー)となる不純物を除去して、酸化物半導体が高純度化することによって、導電型が限りなく真性型に近づき、フェルミ準位が禁制帯の中央に位置するためと言える。また、これは、酸化物半導体のエネルギーギャップが3eV以上であり、熱励起キャリアが極めて少ないことにも起因する。また、ソース電極及びドレイン電極が縮退した状態にあることも、温度依存性が現れない要因となっている。トランジスタの動作は、縮退したソース電極から酸化物半導体に注入されたキャリアによるものがほとんどであり、キャリア密度には温度依存性がないことから、オフ電流の温度依存性がみられないことを説明することができる。
なお、酸化物半導体は、四元系金属酸化物であるIn−Sn−Ga−Zn−O系酸化物半導体や、三元系金属酸化物であるIn−Ga−Zn−O系酸化物半導体、In−Sn−Zn−O系酸化物半導体、In−Al−Zn−O系酸化物半導体、Sn−Ga−Zn−O系酸化物半導体、Al−Ga−Zn−O系酸化物半導体、Sn−Al−Zn−O系酸化物半導体や、二元系金属酸化物であるIn−Zn−O系酸化物半導体、Sn−Zn−O系酸化物半導体、Al−Zn−O系酸化物半導体、Zn−Mg−O系酸化物半導体、Sn−Mg−O系酸化物半導体、In−Mg−O系酸化物半導体や、In−O系酸化物半導体、Sn−O系酸化物半導体、Zn−O系酸化物半導体などを用いることができる。なお、本明細書においては、例えば、In−Sn−Ga−Zn−O系酸化物半導体とは、インジウム(In)、錫(Sn)、ガリウム(Ga)、亜鉛(Zn)を有する金属酸化物、という意味であり、その化学量論比は特に問わない。また、上記酸化物半導体は、珪素を含んでいてもよい。
また、酸化物半導体は、化学式InMO(ZnO)(m>0)で表記することができる。ここで、Mは、Ga、Al、MnおよびCoから選ばれた一または複数の金属元素を示す。
本実施の形態は、上記実施の形態と適宜組み合わせて実施することが可能である。
(実施の形態7)
本実施の形態では、本発明の一態様に係る作製方法を用いて形成された、光電変換装置の構成について説明する。
光電変換装置は、フォトダイオードが感知した光の強度を含む情報を、デジタル信号で出力するデジタル出力タイプであっても良いし、アナログ信号で出力するアナログ出力タイプであっても良い。本実施の形態では、デジタル出力タイプの光電変換装置を例に挙げて、その構成について説明する。
図15に、光電変換装置のブロック図を一例として示す。図15に示す光電変換装置は、フォトダイオード1401と、増幅回路1402と、ADコンバータ(アナログデジタルコンバータ)1403と、レギュレータ1404と、オシレータ1405と、インターフェース1406とを有する。
フォトダイオード1401に光が照射されると、該光の強度に見合った大きさの電流が、フォトダイオード1401において生成される。増幅回路1402は、フォトダイオード1401において生成された電流を増幅する。ADコンバータ1403では、増幅回路1402において増幅された電流の値を、アナログからデジタルに変換し、該電流の値を情報として含むデジタル信号を生成する。
インターフェース1406は、光電変換装置の外部から与えられる基準となるクロック信号の、オシレータ1405への入力を制御する。また、インターフェース1406は、光電変換装置の外部から与えられる電源電圧の、レギュレータ1404への入力を制御する。そして、例えば、CPU等から光電変換装置に光の強度を含む情報を要求する命令が出されると、インターフェース1406は、ADコンバータ1403から出力されるデジタル信号に信号処理を施し、所定の規格を満たすデジタル信号に変換し、出力する。
オシレータ1405は、インターフェース1406を介して入力された基準となるクロック信号を用いて、ADコンバータ1403の動作を制御するためのクロック信号を生成する。また、レギュレータ1404は、インターフェース1406を介して入力された電源電圧を安定化させるか、またはその高さを調整した後、増幅回路1402、ADコンバータ1403、オシレータ1405に供給する。
本実施の形態は、上記実施の形態と適宜組み合わせて実施することが可能である。
本発明の一態様に係る作製方法を用いることで、マスクの枚数を抑えつつ、暗電流を低く抑えることができる光電変換装置を形成することができる。すなわち、高性能のフォトダイオードを備えた光電変換装置を安価で提供することができる。よって、上記光電変換装置を用いることで、電子機器の生産コストの上昇を抑えることができる。また、上記光電変換装置を用いることで、電子機器を高性能にすることができる。光電変換装置は、表示装置、ノート型パーソナルコンピュータ、記録媒体を備えた画像再生装置(代表的にはDVD:Digital Versatile Disc等の記録媒体を再生し、その画像を表示しうるディスプレイを有する装置)に用いることができる。その他に、光電変換装置を用いることができる電子機器として、携帯電話、携帯型ゲーム機または電子書籍、ビデオカメラ、デジタルスチルカメラ、ゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)、ナビゲーションシステム、音響再生装置(カーオーディオ、オーディオコンポ等)、などが挙げられる。これら電子機器の具体例を図16に示す。
図16(A)は表示装置であり、筐体5001、表示部5002、センサ部5003等を有する。光電変換装置は、センサ部5003に用いることができる。センサ部5003は外光の強度を検知する。表示装置は、検知した外光の強度に合わせて、表示部5002の輝度のコントロールを行うことができる。外光の強度に合わせて表示部5002の輝度のコントロールすることで、表示装置の消費電力を抑えることができる。なお、表示装置には、パーソナルコンピュータ用、TV放送受信用、広告表示用などの全ての情報表示用表示装置が含まれる。
図16(B)は携帯電話であり、本体5101、表示部5102、音声入力部5103、音声出力部5104、操作キー5105、センサ部5106等を有する。光電変換装置は、センサ部5106に用いることができ、センサ部5106により外光の強度を検知することができる。携帯電話は、検知した外光の強度に合わせて、表示部5102または操作キー5105の輝度のコントロールを行うことができる。外光の強度に合わせて表示部5102または操作キー5105の輝度のコントロールすることで、携帯電話の消費電力を抑えることができる。
本実施例は、上記実施の形態と適宜組み合わせて実施することが可能である。
100 基板
101 p層
102 i層
103 n層
104 フォトレジスト層
105 レジストマスク
106 n層
107 フォトレジスト層
108 レジストマスク
109 i層
110 p層
113 p層
200 マスク
201 未露光領域
202 未露光領域
203 未露光領域
204 露光領域
205 未露光領域
206 露光領域
300 基板
301 p層
302 i層
303 n層
304 フォトレジスト層
305 レジストマスク
306 p層
307 i層
308 n層
309 フォトレジスト層
310 レジストマスク
311 n層
401 未露光領域
402 未露光領域
403 未露光領域
404 未露光領域
411 未露光領域
412 未露光領域
413 未露光領域
414 未露光領域
500 基板
501 導電膜
502 p層
503 i層
504 n層
505 p層
506 i層
507 n層
508 光電変換層
509 導電膜
600 基板
601 絶縁膜
602 半導体膜
603 半導体膜
604 半導体膜
605 トランジスタ
606 トランジスタ
607 ゲート絶縁膜
608 導電膜
609 導電膜
610 ゲート電極
611 ゲート電極
612 絶縁膜
614 絶縁膜
615 導電膜
616 導電膜
617 導電膜
618 導電膜
619 導電膜
620 導電膜
622 p層
623 i層
624 n層
625 フォトダイオード
628 絶縁膜
629 絶縁膜
630 導電膜
631 導電膜
633 絶縁膜
634 封止膜
635 導電膜
636 導電膜
637 チタン膜
638 ニッケル膜
639 金膜
640 導電膜
641 導電膜
801 フォトダイオード
802 増幅回路
803 トランジスタ
804 トランジスタ
810 導電膜
811 導電膜
812 導電膜
813 導電膜
814 導電膜
815 領域
816 導電膜
817 導電膜
818 領域
819 i層
820 n層
1401 フォトダイオード
1402 増幅回路
1403 ADコンバータ
1404 レギュレータ
1405 オシレータ
1406 インターフェース
1501 基板
1502 素子層
1502a 素子層
1502b 素子層
1502c 素子層
1503a 端子1
1503b 端子1
1503c 端子1
1504a 端子2
1504b 端子2
1504c 端子2
1503
1504
1701 p層
1702 i層
1703 n層
1704 周縁部
1705 周縁部
5001 筐体
5002 表示部
5003 センサ部
5101 本体
5102 表示部
5103 音声入力部
5104 音声出力部
5105 操作キー
5106 センサ部

Claims (1)

  1. 第1の半導体層の上方に第2の半導体層を形成する第1の工程と、
    前記第2の半導体層の上方に第3の半導体層を形成する第2の工程と、
    前記第3の半導体層の上方に、少なくとも第1の領域と第2の領域と第3の領域とを有する第1のフォトレジスト層を形成する第3の工程と、
    前記第1の領域と前記第2の領域とにマスクが重なり、前記第3の領域に前記マスクが重ならないように、前記マスクを配置した状態で、前記第1のフォトレジスト層に対して第1の光を照射する第4の工程と、
    前記第1の領域と前記第3の領域とに前記マスクが重なり、前記第2の領域に前記マスクが重ならないように、前記マスクを配置した状態で、前記第1のフォトレジスト層に対して第2の光を照射する第5の工程と、
    前記第1のフォトレジスト層に対して第1の現像を行うことによって、前記第1の光及び前記第2の光が照射されていない箇所に、第1のレジストマスクを形成する第6の工程と、
    前記第3の半導体層をエッチングして第3の島状半導体層を形成する第7の工程と、
    前記第1のレジストマスクを除去する第8の工程と、
    前記第3の島状半導体層の上方に第2のフォトレジスト層を形成する第9の工程と、
    前記マスクの外周よりも内側に前記第3の島状半導体層の外周が位置するように前記マスクを配置した状態で、前記第2のフォトレジスト層に対して第3の光を照射する第10の工程と、
    前記第2のフォトレジスト層に対して第2の現像を行うことによって、前記第3の光が照射されていない箇所に第2のレジストマスクを形成する第11の工程と、
    前記第2の半導体層をエッチングして第2の島状半導体層を形成し、前記第1の半導体層をエッチングして第1の島状半導体層を形成する第12の工程と、
    前記第2のレジストマスクを除去する第13の工程と、を少なくとも有し、
    前記第1の半導体層は、少なくとも第1の元素を有し、
    前記第3の半導体層は、少なくとも第2の元素を有し、
    前記第1の元素は、前記第1の半導体層にn型又はp型の一方の導電型を付与することができる元素であり、
    前記第2の元素は、前記第3の半導体層にn型又はp型の他方の導電型を付与することができる元素であることを特徴とする半導体装置の作製方法。
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