JP5411528B2 - 薄膜トランジスタ及び表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、薄膜トランジスタ、若しくは該薄膜トランジスタを用いて動作する表示装置に関する。
電界効果トランジスタの一種として、絶縁表面を有する基板上に形成された半導体層を用いてチャネル領域が形成される薄膜トランジスタが知られている。薄膜トランジスタに用いられる半導体層として、非晶質シリコン、微結晶シリコン及び多結晶シリコンを用いる技術が開示されている(特許文献1乃至5参照)。薄膜トランジスタの代表的な応用例は、液晶テレビジョン装置であり、表示パネルを構成する各画素のスイッチングトランジスタとして実用化されている。
特開2001−053283号公報 特開平5−129608号公報 特開2005−049832号公報 特開平7−131030号公報 特開2005−191546号公報
非晶質シリコン層がチャネル形成領域となる薄膜トランジスタは、電界効果移動度及びオン電流が低いといった問題がある。一方、微結晶シリコン層をチャネル形成領域に用いた薄膜トランジスタは、非晶質シリコンによる薄膜トランジスタと比較して、電界効果移動度が向上するもののオフ電流が高くなってしまい、十分なスイッチング特性が得られないといった問題がある。
多結晶シリコン層をチャネル形成領域に用いた薄膜トランジスタは、上記二種類の薄膜トランジスタよりも電界効果移動度が格段に高く、高いオン電流が得られるといった特性がある。この薄膜トランジスタは、前記した特性により、画素に設けられるスイッチング用のトランジスタのみならず、高速動作が要求されるドライバ回路をも構成することができる。
しかし、多結晶シリコン層により薄膜トランジスタは、非晶質シリコン層を用いて薄膜トランジスタを形成する場合に比べ半導体層の結晶化工程が必要となり、製造コストが増大することが問題となっている。例えば、多結晶シリコン層の形成のために必要なレーザアニール技術は、レーザビームの照射面積が小さく大画面の液晶パネルを効率良く生産することができないといった問題がある。
ところで、表示パネルの製造に用いられているガラス基板は、第3世代(例えば、550mm×650mm)、第3.5世代(例えば、600mm×720mm、又は620mm×750mm)、第4世代(例えば、680mm×880mm、又は730mm×920mm)、第5世代(例えば、1100mm×1300mm)、第6世代(例えば、1500mm×1800mm)、第7世代(例えば、1900mm×2200mm)、第8世代(例えば、2200mm×2400mm)と年々大型化が進んでおり、今後は第9世代(例えば、2400mm×2800mm、2450mm×3050mm)、第10世代(例えば、2850mm×3050mm)へと大面積化が進むと予測されている。ガラス基板の大型化はコストミニマム設計の思想に基づいている。
これに対して、第10世代(2950mm×3400mm)におけるような大面積のマザーガラス基板に、高速動作が可能な薄膜トランジスタを、生産性良く製造することができる技術は依然として確立されておらず、そのことが産業界の問題となっている。
そこで本発明は、薄膜トランジスタのオン電流及びオフ電流に係る上記問題点を解決することを課題の一とする。本発明における他の課題は、高速動作が可能な薄膜トランジスタを提供することにある。
本発明に係る薄膜トランジスタの一は、ゲート電極を被覆するゲート絶縁層と、ゲート絶縁層上に設けられた微結晶半導体層と、微結晶半導体層及びゲート絶縁層に重畳する非晶質半導体層と、非晶質半導体層上に設けられ、ソース領域又はドレイン領域を形成する一導電型を付与する不純物元素が添加された一対の不純物半導体層とを有し、ゲート絶縁層は、微結晶半導体層の端部と接する近傍において、段差を有し、前記微結晶半導体層に接する第1の膜厚より、前記微結晶半導体層の外側の第2の膜厚が薄いことを特徴とする。
本発明に係る薄膜トランジスタの一は、ゲート電極を覆う微結晶半導体層と、ゲート電極及び微結晶半導体層の間に設けられ、微結晶半導体層と接する領域において、微結晶半導体層と接しない領域の表面より隆起しているゲート絶縁層と、微結晶半導体層及びゲート絶縁層に重畳する非晶質半導体層と、非晶質半導体層上に設けられ、ソース領域又はドレイン領域を形成する一導電型を付与する不純物元素が添加された一対の不純物半導体層と、を有することを特徴とする。
本発明に係る薄膜トランジスタの一は、ゲート電極を覆う微結晶半導体層と、ゲート電極及び微結晶半導体層の間に設けられ、微結晶半導体層と接する領域が凸状であるゲート絶縁層と、微結晶半導体層及びゲート絶縁層に重畳する非晶質半導体層と、非晶質半導体層上に設けられ、ソース領域又はドレイン領域を形成する一導電型を付与する不純物元素が添加された一対の不純物半導体層と、を有することを特徴とする。
なお、上記に示す薄膜トランジスタにおいて、ゲート絶縁層と非晶質半導体層とは、微結晶半導体層の周辺で接する。
本発明に係る薄膜トランジスタの一は、ゲート電極を被覆するゲート絶縁層と、ゲート絶縁層上に設けられた第1の微結晶半導体層及び第2の微結晶半導体層と、を有し、第1の微結晶半導体層及び第2の微結晶半導体層はドナーとなる不純物元素を含み、第1の微結晶半導体層、第2の微結晶半導体層及びゲート絶縁層上に、第3の微結晶半導体層を有し、第3の微結晶半導体層は第1の微結晶半導体層と第2の微結晶半導体層との間で前記ゲート絶縁層と接し、第3の微結晶半導体層上に非晶質半導体層を有し、非晶質半導体層上にソース領域及びドレイン領域と、を有し、ゲート絶縁層は、第1の微結晶半導体層と第2の微結晶半導体層との間の第1の領域で第1の膜厚を有し、第1の微結晶半導体層又は第2の微結晶半導体層に接する第2の領域で第2の膜厚を有し、第1の膜厚は第2の膜厚よりも薄いことを特徴とする。
なお、第1の微結晶半導体層又は第2の微結晶半導体層と、ゲート絶縁層との界面は、第3の微結晶半導体層と、非晶質半導体層との界面と、同じ又は概略同じ高さである。
また、第3の微結晶半導体層上の第4の微結晶半導体層を有し、第4の微結晶半導体層はドナーとなる不純物元素を含み、非晶質半導体層は第4の微結晶半導体層上に設けられる。
また、第1の微結晶半導体層上の第1のバッファ層と、第2の微結晶半導体層上の第2のバッファ層と、を有し、第3の微結晶半導体層は第1のバッファ層及び第2のバッファ層を覆い、第1のバッファ層は非晶質半導体層であり、第2のバッファ層は非晶質半導体層である。
また、第1の微結晶半導体層上の第1のバッファ層と、第2の微結晶半導体層上の第2のバッファ層と、を有し、第3の微結晶半導体層は第1のバッファ層及び第2のバッファ層を覆い、第1のバッファ層は非晶質半導体層及び非晶質半導体層上の絶縁層からなり、第2のバッファ層は非晶質半導体層及び非晶質半導体層上の絶縁層からなる。
本発明に係る薄膜トランジスタの一は、ゲート電極を被覆するゲート絶縁層と、ゲート絶縁層上に設けられた第1の微結晶半導体層及び第2の微結晶半導体層と、を有し、第1の微結晶半導体層及び第2の微結晶半導体層はドナーとなる不純物元素を含み、第1の微結晶半導体層、第2の微結晶半導体層及びゲート絶縁層と重なる非晶質半導体層と、を有し、非晶質半導体層は第1の微結晶半導体層と第2の微結晶半導体層との間で前記ゲート絶縁層と接し、非晶質半導体層上にソース領域及びドレイン領域と、を有し、ゲート絶縁層は、第1の微結晶半導体層と第2の微結晶半導体層との間の第1の領域で第1の膜厚を有し、第1の微結晶半導体層又は第2の微結晶半導体層に接する第2の領域で第2の膜厚を有し、第1の膜厚は前記第2の膜厚よりも薄いことを特徴とする。
本発明に係る薄膜トランジスタの一は、ゲート電極を被覆するゲート絶縁層と、ゲート絶縁層上に設けられた第1の微結晶半導体層と、を有し、第1の微結晶半導体層はドナーとなる不純物元素を含み、第1の微結晶半導体層及びゲート絶縁層と重なる第2の微結晶半導体層と、を有し、第2の微結晶半導体層は第1の微結晶半導体層の外側で前記ゲート絶縁層と接し、第2の微結晶半導体層上に非晶質半導体層を有し、非晶質半導体層上にソース領域及びドレイン領域と、を有し、ゲート絶縁層は、第1の微結晶半導体層と接する第1の領域で第1の膜厚を有し、第2の微結晶半導体層に接する第2の領域で第2の膜厚を有し、第2の膜厚は第1の膜厚よりも薄いことを特徴とする。
上記微結晶半導体層、第1の微結晶半導体層、及び第2の微結晶半導体層は、i型の微結晶半導体層、またはドナーとなる不純物元素が添加されてn型の微結晶半導体層である。
また、微結晶半導体層の電気伝導度は、非晶質半導体層の電気伝導度よりも低い。微結晶半導体層にドナーとなる不純物元素が含まれる場合、ドナー濃度は、1×1018atoms/cm以上5×1020atoms/cm以下である。微結晶半導体層は、少なくとも薄膜トランジスタのチャネル長方向に延在し、前記した電気伝導度を有することで高いオン電流を発生させるように作用する。
不純物半導体とは、電気伝導に関与するキャリアのほとんどが、半導体に添加された一導電型を付与する不純物元素により供給される半導体をいう。一導電型の不純物元素は、キャリアとして電子を供給するドナー又は正孔を供給するアクセプターとなり得る元素であり、代表的にはドナーは周期表第15族元素、アクセプターは周期表第13族元素が該当する。
また、上記微結晶半導体層及び非晶質半導体層の間に、さらに微結晶半導体層、またはドナーとなる不純物元素を有する微結晶半導体層を有してもよい。なお、微結晶半導体層及び非晶質半導体層の間に設けられる微結晶半導体層にドナーとなる不純物元素が含まれる場合、ソース領域又はドレイン領域を形成する一導電型を付与する不純物元素が添加された一対の不純物半導体層より低い濃度のドナーとなる不純物元素が含まれている。
微結晶半導体とは、例示的には結晶粒径が2nm以上200nm以下、あるいは10nm以上80nm以下、あるいは20nm以上50nm以下であり、暗伝導度が概略10−7S/cmから10−5S/cm、光伝導度が10−4S/cmから10−3S/cmである半導体であって、価電子制御により電気伝導度が10S/cm程度にまで高められる半導体をいう。尤も、本発明において、微結晶半導体の概念は前記した結晶粒径、電気伝導度の値のみに固定されるものではなく、同等の物性値を有するものであれば他の半導体材料に置換することもできる。非晶質半導体とは、結晶構造を有さない(原子の配列に長距離秩序を有さない)半導体を指す。なお、非晶質シリコンには水素が含まれていているものも含む。
「オン電流」とは、チャネル形成領域に電流を流すためにゲート電極に適切なゲート電圧を印加した時(即ち、薄膜トランジスタがオン状態の時)に、チャネル形成領域を流れる電流である。「オフ電流」とは、薄膜トランジスタのしきい値電圧より低いゲート電圧の場合(即ち、薄膜トランジスタがオフ状態の時)にソースとドレイン間に流れる電流である。
ゲート電極上において、微結晶半導体層と接するゲート絶縁層の厚さより、微結晶半導体層に接しないゲート絶縁層の厚さを薄くすることで、高いオン電流を得るとともに、オフ電流を低減させることができる。また、電界効果移動度を高めることができ、高速動作を可能とすることができる。
本実施の形態に係る薄膜トランジスタを説明する断面図である。 本実施の形態に係る薄膜トランジスタを説明する断面図である。 本実施の形態に係る薄膜トランジスタを説明する断面図である。 本実施の形態に係る薄膜トランジスタを説明する断面図である。 本実施の形態に係る薄膜トランジスタを説明する断面図である。 本実施の形態に係る薄膜トランジスタを説明する断面図である。 本実施の形態に係る薄膜トランジスタを説明する断面図である。 本実施の形態に係る薄膜トランジスタを説明する断面図である。 本実施の形態に係る薄膜トランジスタを説明する断面図である。 本実施の形態に係る薄膜トランジスタの作製工程を説明する断面図である。 本実施の形態に係る薄膜トランジスタの作製工程を説明する断面図である。 本実施の形態に係る薄膜トランジスタの作製工程を説明する上面図である。 本発明に適用可能な多階調マスクを説明する図である。 本実施の形態に係る薄膜トランジスタの作製工程を説明する断面図である。 本実施の形態に係る薄膜トランジスタの作製工程を説明する上面図である。 本実施の形態に係る素子基板を説明する平面図である。 本実施の形態に係る素子基板の端子部及び画素部を説明する断面図である。 本実施の形態に係る表示パネルを説明する斜視図である。 本実施の形態に係る表示装置を用いた電子機器を説明する斜視図である。 本実施の形態に係る表示装置を用いた電子機器を説明する図である。 本実施の形態に係る表示装置を用いた電子機器を説明する斜視図である。 実施例1により得られた素子基板の断面を示すSTEM図である。 本実施の形態に係る薄膜トランジスタを説明する断面図である。 本実施の形態に係る薄膜トランジスタを説明する断面図である。 デバイスシミュレーションに用いたモデル図及びデバイスシミュレーションにより得られた電流電圧特性を示す図である。
以下に開示する発明の実施の形態について、図面を用いて以下に説明する。但し、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細をさまざまに変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。以下に説明する本発明の構成において、同じものを指す符号は異なる図面間で共通して用いる。
また、以下の実施の形態では、ゲート電極05がゲート配線の一部である形態を示す。このため、ゲート電極05をゲート配線05と示す場合がある。また、同様に、配線63をソース配線63またはソース電極63と示す場合がある。また、同様に、配線65をドレイン電極65と示す場合がある。
(実施の形態1)
ここでは、微結晶半導体層をチャネル形成領域に有する薄膜トランジスタと比較してオフ電流が低く、非晶質半導体層をチャネル形成領域に有する薄膜トランジスタと比較して、高速動作が可能であり、オン電流が高い薄膜トランジスタの構造について、図1を用いて説明する。
図1に示す薄膜トランジスタは、基板01上にゲート電極05が形成され、ゲート電極05上にゲート絶縁層09が形成され、ゲート絶縁層09上に、分離された第1の微結晶半導体層51a、51bが形成され、第1の微結晶半導体層51a、51b及びゲート絶縁層09上に第2の微結晶半導体層58が形成される。また、第2の微結晶半導体層58を覆う非晶質半導体層55が形成される。非晶質半導体層55上に、ソース領域とドレイン領域を形成する一導電型を付与する不純物元素が添加された一対の不純物半導体層59、61が形成され、一導電型を付与する不純物元素が添加された一対の不純物半導体層59、61上に配線63、65が形成される。
ゲート絶縁層09は、第1の微結晶半導体層51a、51bと接する領域が凸状である。即ち、第1の微結晶半導体層51a、51bと重畳する領域のゲート絶縁層09の膜厚は、第1の微結晶半導体層51a、51bと接せず第2の微結晶半導体層58と接する領域のゲート絶縁層09の膜厚より厚い。
ここで、第1の微結晶半導体層51aの端部40の拡大図を図2に示す。
図2(A)に示すように、第1の微結晶半導体層51aと接するゲート絶縁層09の界面43と、第2の微結晶半導体層58に接する非晶質半導体層55の界面42がずれている。このため、第1の微結晶半導体層51a、51bと接する領域が凸状である。
また、第1の微結晶半導体層51a及びゲート絶縁層09の界面43と、第2の微結晶半導体層58及び非晶質半導体層55の界面42とが一致せず、距離dで離れていてもよい。このような場合、第1の微結晶半導体層51aに接するゲート絶縁層09と比較して、第2の微結晶半導体層58に接するゲート絶縁層09は、第2の微結晶半導体層58の膜厚以上の厚さで窪んでおり、凹部となっている。
また、図2(B)に示すように、第1の微結晶半導体層51a及びゲート絶縁層09の界面46と、第2の微結晶半導体層58及び非晶質半導体層55の界面44とが概略一致してもよい。第2の微結晶半導体層58は、膜厚方向において、厚くなればなるほど結晶性が高まる。また、第1の微結晶半導体層51aのゲート絶縁層09近傍と、第2の微結晶半導体層58の結晶性の高い領域とが概略一致する。このため、第1の微結晶半導体層51aのゲート絶縁層09近傍において誘起されたキャリアが、より短い距離で結晶性の高い第2の微結晶半導体層58を通過するため、オン電流が高くなると共に、電界効果移動度を高めることができる。
また、図2(C)に示すように、第1の微結晶半導体層51aに接するゲート絶縁層09の凸部領域において、凸部領域の側面が基板表面に対してθ1の角度を有するテーパー形状であってもよい。このときθ1の角度は20°以上85°未満、好ましくは30°以上60°以下である。
また、図2(D)に示すように、第1の微結晶半導体層51aに接するゲート絶縁層09の凸部領域において、凸部領域の側面が基板表面に対してθ2の角度を有する垂直状であってもよい。このときθ2の角度は85°以上95°未満、好ましくは88°以上92°以下である。
また、図2(E)に示すように、第1の微結晶半導体層51aに接するゲート絶縁層09の凸部領域において、凸部領域の側面が基板表面に対してθ3の角度を有するテーパー形状であってもよい。このときθ3の角度は95°以上160°以下、好ましくは120°以上150°以下である。
また、図2(F)に示すように、第1の微結晶半導体層51aの端部と、第1の微結晶半導体層51aに接するゲート絶縁層09の端部との位置、即ちゲート絶縁層09の凸部の側面との位置、がずれていてもよい。
ゲート絶縁層09はそれぞれ、厚さ50〜150nmの酸化シリコン層、窒化シリコン層、酸化窒化シリコン層、若しくは窒化酸化シリコン層を用いた単層または積層構造で形成することができる。積層構造の一形態としては、窒化シリコン層または窒化酸化シリコン層を形成し、その上に酸化シリコン層または酸化窒化シリコン層を形成して積層する例がある。また、窒化シリコン層または窒化酸化シリコン層を形成し、その上に酸化シリコン層または酸化窒化シリコン層を形成し、その上に、窒化シリコン層または窒化酸化シリコン層を形成して積層する例がある。
ゲート絶縁層として窒化シリコン層、または窒化酸化シリコン層を用いて形成することで、基板01とゲート絶縁層09の密着力が高まる。また、基板01としてガラス基板を用いた場合、基板01に含まれるナトリウム等の不純物元素が、第1の微結晶半導体層51、第2の微結晶半導体層58、及び非晶質半導体層55に拡散するのを防止することが可能であり、さらにゲート電極05の酸化防止が可能である。即ち、膜剥れを防止することができると共に、後に形成される薄膜トランジスタの電気特性を向上させることができる。また、ゲート絶縁層09は厚さ100nm以上であると、ゲート電極05の凹凸による被覆率の低減を緩和することが可能であるため好ましい。
ここでは、酸化窒化シリコン層とは、その組成として、窒素よりも酸素の含有量が多いものであって、ラザフォード後方散乱法(RBS:Rutherford Backscattering Spectrometry)及び水素前方散乱法(HFS:Hydrogen Forward Scattering)を用いて測定した場合に、組成範囲として酸素が50〜70原子%、窒素が0.5〜15原子%、シリコンが25〜35原子%、水素が0.1〜10原子%の範囲で含まれるものをいう。また、窒化酸化シリコン層とは、その組成として、酸素よりも窒素の含有量が多いものであって、RBS及びHFSを用いて測定した場合に、組成範囲として酸素が5〜30原子%、窒素が20〜55原子%、シリコンが25〜35原子%、水素が10〜30原子%の範囲で含まれるものをいう。但し、酸化窒化シリコンまたは窒化酸化シリコンを構成する原子の合計を100原子%としたとき、窒素、酸素、シリコン及び水素の含有比率が上記の範囲内に含まれるものとする。
ゲート絶縁層09は、第1の微結晶半導体層51a、51bと接する領域が凸状である。即ち、第1の微結晶半導体層51a、51bと重畳する領域のゲート絶縁層09の膜厚は、第1の微結晶半導体層51a、51bと接せず、第2の微結晶半導体層58と接する領域のゲート絶縁層09の膜厚より厚い。このような形状とすることで、ゲート電極05に電圧が印加された場合、ゲート絶縁層09の膜厚の薄い領域において、より高い電界が発生し、当該領域に接する第2の微結晶半導体層58において、より多くのキャリアが誘起される。このため、薄膜トランジスタのオン電流及び電界効果が高くなる。
第1の微結晶半導体層51a、51bは、微結晶シリコン層、微結晶シリコンゲルマニウム層、微結晶ゲルマニウム層、多結晶シリコン層、多結晶シリコンゲルマニウム層、または多結晶ゲルマニウム層等で形成される。
また、第1の微結晶半導体層51a、51bとして、キャリアとして電子を供給する元素であるドナーとなる不純物元素が添加された微結晶半導体層を用いることができる。ドナーとなる不純物元素は、代表的には周期表第15族元素であるリン、砒素、またはアンチモン等がある。
第1の微結晶半導体層51a、51bに添加されるドナーとなる不純物元素の濃度を、二次イオン質量分析法(SIMS:Secondary Ion Mass Spectroscopy)で測定した場合に1×1018atoms/cm以上5×1020atoms/cm以下とすることにより、ゲート絶縁層09及び第1の微結晶半導体層の界面における抵抗率を低減することが可能であり、また、高速動作が可能であり、オン電流の高い薄膜トランジスタを作製することができる。
ここで、微結晶半導体層は、非晶質と結晶構造(単結晶、多結晶を含む)の中間的な構造の半導体を含む層である。微結晶半導体は、自由エネルギー的に安定な第3の状態を有する半導体であって、短距離秩序を持ち格子歪みを有する結晶質な半導体であり、粒径が2nm以上200nm以下、あるいは10nm以上80nm以下、あるいは20nm以上50nm以下の柱状または針状結晶が基板表面に対して法線方向に成長している。また、電気伝導度が概略10−7S/cmから10−4S/cmであるものが、価電子制御により10S/cm程度にまで高められる半導体をいう。また、複数の微結晶半導体の間に非単結晶半導体が存在している。微結晶半導体の代表例である微結晶シリコンは、そのラマンスペクトルのピークが単結晶シリコンを示す520cm−1よりも低波数側に、シフトしている。即ち、単結晶シリコンを示す520cm−1とアモルファスシリコンを示す480cm−1の間に微結晶シリコンのラマンスペクトルのピークがある。また、未結合手(ダングリングボンド)を終端するため水素またはハロゲンを少なくとも1原子%またはそれ以上含ませてもよい。さらに、ヘリウム、アルゴン、クリプトン、またはネオンなどの希ガス元素を含ませてもよく、これにより格子歪みをさらに助長させることで、微結晶の構造の安定性が増し良好な微結晶半導体が得られる。このような微結晶半導体に関する記述は、例えば、米国特許4,409,134号で開示されている。尤も、本発明において、微結晶半導体の概念は前記した結晶粒径、電気伝導度の値のみに固定されるものではなく、同等の物性値を有するものであれば他の半導体材料に置換することもできる。
第1の微結晶半導体層51の厚さは5nm以上50nm以下、好ましくは5nm以上30nm以下となるように形成する。
また、第1の微結晶半導体層51a、51bには、酸素濃度及び窒素濃度は、ドナーとなる不純物元素の濃度の10倍未満、代表的には3×1019atoms/cm未満、更に好ましくは3×1018atoms/cm未満、炭素の濃度を3×1018atoms/cm以下とすることが好ましい。第1の微結晶半導体層51a、51bに混入する酸素、窒素、及び炭素の濃度を低減することで、微結晶半導体層の欠陥の生成を抑制する事ができる。さらには、酸素、または窒素が微結晶半導体層中に存在すると、結晶化を阻害する。このため、微結晶半導体層中の酸素濃度、窒素濃度を比較的低く抑え、且つドナーとなる不純物元素を添加することで、微結晶半導体層の結晶性を高くすることができる。
また、第1の微結晶半導体層51a、51bに、アクセプターとなる不純物元素を、成膜と同時に、或いは成膜後に添加することで、しきい値電圧制御をすることが可能となる。アクセプターとなる不純物元素としては、代表的には硼素であり、B、BFなどの不純物気体を1ppm〜1000ppm、好ましくは1〜100ppmの割合で水素化シリコンに混入させると良い。そしてボロンの濃度は、ドナーとなる不純物元素の10分の1程度、例えば1×1014〜6×1016atoms/cmとすると良い。
また、第1の微結晶半導体層51a、51bの代わりに、微結晶半導体粒子が分散されていてもよい。
第1の微結晶半導体層51a、51bを形成することで、当該領域は非晶質半導体層よりも電気伝導度が高いため、ゲート電極に電圧が印加された場合、第1の微結晶半導体層51a、51bに多数のキャリアが誘起される。このため、薄膜トランジスタのオン電流及び電界効果移動度が高くなる。
第2の微結晶半導体層58は、微結晶シリコン層、微結晶シリコンゲルマニウム層、微結晶ゲルマニウム層、多結晶シリコン層、多結晶シリコンゲルマニウム層、または多結晶ゲルマニウム層等で形成される。また、ドナーとなる不純物元素やアクセプターとなる不純物元素が添加されていないI型、若しくは実質的にI型(ドナーとなる不純物元素が低濃度添加されたN型や、アクセプターとなる不純物元素が低濃度添加されたP型も含む)の半導体層を形成する。第2の微結晶半導体層58の厚さは、5nm以上50nm以下、好ましくは10nm以上30nm以下となるように形成する。
非晶質半導体層55は、アモルファスシリコン層、またはゲルマニウムを含むアモルファスシリコン層等を用いて形成する。非晶質半導体層55は、I型、若しくは実質的にI型アモルファスシリコン層等を用いて形成することが好ましい。また、非晶質半導体層55にフッ素、塩素等が含まれていても良い。また、配線と重畳する非晶質半導体層55の厚さを50nm以上500nm未満とする。
非晶質半導体層55は、第1の微結晶半導体層51a、51bを第2の微結晶半導体層を介して覆う。また、第1の微結晶半導体層51a、51bの周辺部において、ゲート絶縁層09及び第2の微結晶半導体層58に接する。これらの構造により、第1の微結晶半導体層51a、51bと、一導電型を付与する不純物元素が添加された一対の不純物半導体層59、61とが隔離されるため、第1の微結晶半導体層51a、51bと、一導電型を付与する不純物元素が添加された一対の不純物半導体層59、61との間で生じるリーク電流を低減することができる。
また、ゲート絶縁層09が酸化シリコン層または酸化窒化シリコン層の場合、第1の微結晶半導体層51a、51bとして用いるドナーとなる不純物元素を添加した半導体層より、低い濃度のドナーとなる不純物元素が添加された微結晶半導体を第2の微結晶半導体層58に用いることで、しきい値電圧の変動を低減することが可能である。
基板01は、バリウムホウケイ酸ガラス、アルミノホウケイ酸ガラス、若しくはアルミノシリケートガラスなど、フュージョン法やフロート法で作製される無アルカリガラス基板、セラミック基板の他、本作製工程の処理温度に耐えうる耐熱性を有するプラスチック基板等を用いることができる。また、ステンレス合金などの金属基板の表面に絶縁層を設けた基板を適用しても良い。基板01がマザーガラスの場合、基板の大きさは、第1世代(例えば、320mm×400mm)、第2世代(例えば、400mm×500mm)、第3世代(例えば、550mm×650mm)、第3.5世代(例えば、600mm×720mm、又は620mm×750mm)、第4世代(例えば、680mm×880mm、または730mm×920mm)、第5世代(例えば、1100mm×1300mm)、第6世代(例えば、1500mm×1800mm)、第7世代(例えば、1900mm×2200mm)、第8世代(例えば、2200mm×2400mm)、第9世代(例えば、2400mm×2800mm、2450mm×3050mm)、第10世代(例えば、2850mm×3050mm)等を用いることができる。
ゲート電極05は、金属材料を用いて形成される。金属材料としてはアルミニウム、クロム、チタン、タンタル、モリブデン、銅などが適用される。ゲート電極05は、アルミニウム又はアルミニウムとバリア金属の積層構造体によって形成されることが好ましい。バリア金属としては、チタン、モリブデン、クロムなどの高融点金属が適用される。バリア金属はアルミニウムのヒロック防止、酸化防止のために設ける。
ゲート電極05は厚さ50nm以上300nm以下で形成する。ゲート電極05の厚さを50nm以上100nm以下とすることで、後に形成される半導体層や配線の段切れ防止が可能である。また、ゲート電極05の厚さを150nm以上300nm以下とすることで、ゲート電極05の抵抗を低減することが可能であり、大面積化が可能である。
なお、ゲート電極05上には半導体層や配線を形成するので、段切れ防止のため端部がテーパー形状になるように加工することが望ましい。また、図示しないがこの工程でゲート電極に接続する配線や容量配線も同時に形成することができる。
一導電型を付与する不純物元素が添加された一対の不純物半導体層59、61は、nチャネル型の薄膜トランジスタを形成する場合には、代表的な不純物元素としてリンを添加すれば良く、水素化シリコンにフォスフィンなどの不純物気体を加えれば良い。また、pチャネル型の薄膜トランジスタを形成する場合には、代表的な不純物元素としてボロンを添加すれば良く、水素化シリコンにジボランなどの不純物気体を加えれば良い。リンまたはボロンの濃度を1×1019〜1×1021atoms/cmとすることで、配線63、65とオーミックコンタクトすることが可能となり、ソース領域及びドレイン領域として機能する。一導電型を付与する不純物元素が添加された一対の不純物半導体層59、61は、微結晶半導体層、または非晶質半導体層で形成することができる。一導電型を付与する不純物元素が添加された一対の不純物半導体層59、61は10nm以上100nm以下、好ましくは30nm以上50nm以下の厚さで形成する。一導電型を付与する不純物元素が添加された一対の不純物半導体層59、61の膜厚を、薄くすることでスループットを向上させることができる。
分離された第1の微結晶半導体層51a、51bは一定の距離(距離c)を有する。また、一導電型を付与する不純物元素が添加された不純物半導体層59の端部と第1の微結晶半導体層51a端部は距離aで離れており、一導電型を付与する不純物元素が添加された不純物半導体層61の端部と第1の微結晶半導体層51bの端部は距離bで離れている。分離された第1の微結晶半導体層51a、51bの距離(距離c)より、距離a、bを大きくすることで、薄膜トランジスタのオフ電流を低減すると共に、オン電流を高め、高速動作させることができる。
配線63、65は、アルミニウムを用いて形成する。または、銅、シリコン、チタン、ネオジム、スカンジウム、モリブデンなどの耐熱性向上元素若しくはヒロック防止元素が添加されたアルミニウム合金を用いて形成する。さらには、上記アルミニウムまたはアルミニウム合金の単層または積層で形成することが好ましい。また、一導電型を付与する不純物元素が添加された一対の不純物半導体層と接する側の層を、チタン、タンタル、モリブデン、タングステン、またはこれらの元素の窒化物で形成し、その上にアルミニウムまたはアルミニウム合金を形成した積層構造としても良い。更には、アルミニウムまたはアルミニウム合金の上面及び下面を、チタン、タンタル、モリブデン、タングステン、またはこれらの窒化物で挟んだ積層構造としてもよい。ここでは、配線63、65としては、チタン層上にアルミニウム層を設け、該アルミニウム層層上にチタン層を設けた積層構造の導電層を用いることができる。
また、図1に示す薄膜トランジスタは、非晶質半導体層55が、配線63、65と接せず、一導電型を付与する不純物元素が添加された一対の不純物半導体層59、61を介して非晶質半導体層55上に配線63、65が形成される構造を示したが、図3に示すように、非晶質半導体層55及び第2の微結晶半導体層58の側面が、配線63、65と接する構造とすることができる。
本実施の形態で示す薄膜トランジスタは、第1の薄膜トランジスタTr01及び第2の薄膜トランジスタTr02が第3の薄膜トランジスタTr03に接続されている。第1の薄膜トランジスタTr01は、ゲート電極05、ゲート絶縁層09、第1の微結晶半導体層51a、第2の微結晶半導体層58、非晶質半導体層55、一導電型を付与する不純物元素が添加された不純物半導体層59、及び配線63で構成される。第2の薄膜トランジスタTr02は、ゲート電極05、ゲート絶縁層09、第1の微結晶半導体層51b、第2の微結晶半導体層58、非晶質半導体層55、一導電型を付与する不純物元素が添加された不純物半導体層61、及び配線65で構成される。第3の薄膜トランジスタTr03は、ゲート電極05、ゲート絶縁層09、第2の微結晶半導体層58、及び非晶質半導体層55で構成される。
第3の薄膜トランジスタTr03は、第2の微結晶半導体層58をチャネル形成領域に用いた薄膜トランジスタである。一方、第1の薄膜トランジスタTr01及び第2の薄膜トランジスタTr02において、キャリアが流れる領域は、第1の微結晶半導体層51a、51bである。第1の微結晶半導体層51a、51bが、ドナーとなる不純物元素が添加された微結晶半導体層、または電気伝導度の高い層の場合、微結晶半導体層と比較して抵抗率が低い。このため、ゲート電極05に、第1の薄膜トランジスタTr01及び第2の薄膜トランジスタTr02のしきい値電圧未満の正電圧が印加されている状態でも、第1の微結晶半導体層51a、51bに多数のキャリアが誘起された状態となる。第1の薄膜トランジスタTr01及び第2の薄膜トランジスタTr02のしきい値電圧以上の正電圧がゲート電極05に印加されると、第1の薄膜トランジスタTr01及び第2の薄膜トランジスタTr02がオンとなり、第1の微結晶半導体層51a、51bに誘起されていた多数のキャリアが、第1の薄膜トランジスタTr01の配線63または第2の薄膜トランジスタTr02の配線65へ流れる。即ち、第1の薄膜トランジスタTr01及び第2の薄膜トランジスタTr02が、第1の微結晶半導体層51a、51bに誘起されたキャリアを配線63または配線65へ流すスイッチとして機能する。
本実施の形態の薄膜トランジスタのチャネル長Lは、一導電型を付与する不純物元素が添加された不純物半導体層59の端部と第1の微結晶半導体層51aの端部との距離a、一導電型を付与する不純物元素が添加された不純物半導体層61の端部と第1の微結晶半導体層51bの端部との距離b、及び分離された第1の微結晶半導体層51a、51bの間隔(距離c)の和である。チャネル長Lに対して、一導電型を付与する不純物元素が添加された不純物半導体層59の端部と第1の微結晶半導体層51aの端部との距離a、及び一導電型を付与する不純物元素が添加された不純物半導体層61の端部と第1の微結晶半導体層51bの端部との距離bを長くすることで、第1の薄膜トランジスタTr01及び第2の薄膜トランジスタTr02のチャネル長をより長くし、分離された第1の微結晶半導体層51a、51bの距離cを短くし、キャリアの誘起量を増加させることで、オン電流が高くなり、電界効果移動度も高くなる。
なお、本実施の形態により第3の薄膜トランジスタTr03のチャネル長(即ち、距離c)、を短くすることが可能であるため、第3の薄膜トランジスタTr03において短チャネル効果が生じないように、ゲート絶縁層の膜厚を薄くすることが好ましい。
一方、ゲート電極05に負の電圧を印加すると、第1の薄膜トランジスタTr01乃至第3の薄膜トランジスタTr03の非晶質半導体層55をキャリアが流れる。非晶質半導体層は、電気伝導度が低く、抵抗率が高いため、オフ電流が低い。
以上のことから、本実施の形態に示す薄膜トランジスタは、オン電流及び電界効果移動度が高く、オフ電流の低い薄膜トランジスタである。
また、第1の薄膜トランジスタTr01及び第2の薄膜トランジスタTr02におけるゲート絶縁層09の厚さと比較して、第3の薄膜トランジスタTr03のゲート絶縁層09の厚さが薄いため、ゲート電極05に電圧が印加された場合、第3の薄膜トランジスタTr03のゲート絶縁層09及び第2の微結晶半導体層58の界面付近において、より多くのキャリアが誘起される。このため、本実施の形態の薄膜トランジスタのオン電流及び電界効果移動度を高めることができる。
また、ソース領域及びドレイン領域を繋ぐ非晶質半導体層55表面(バックチャネル)は凹凸状となっており、距離が長いため、ソース領域及びドレイン領域の間の非晶質半導体層55表面を流れるリーク電流の距離が長くなる。この結果、非晶質半導体層55表面に流れるリーク電流を低減することが可能である。
さらには、ゲート電極05と、一導電型を付与する不純物元素が添加された一対の不純物半導体層59、61の間には、ゲート絶縁層09のほかに第2の微結晶半導体層58、非晶質半導体層55が形成され、ゲート電極05と、一導電型を付与する不純物元素が添加された一対の不純物半導体層59、61の間隔が広がる。このため、ゲート電極05と、一導電型を付与する不純物元素が添加された一対の不純物半導体層59、61の間に生じる寄生容量を低減することができる。特に、ドレイン側の電圧降下を低減することができる。このため、当該構造を用いた表示装置は、画素の応答速度を向上させることができる。特に、液晶表示装置の画素に形成される薄膜トランジスタの場合、ドレイン電圧の電圧降下を低減できるため、液晶材料の応答速度を上昇させることが可能である。
また、図1においては、本実施の形態に示す薄膜トランジスタは、第1の薄膜トランジスタTr01のチャネル長a、第2の薄膜トランジスタTr02のチャネル長bがほぼ等しく示されているが、異なっていても良い。
また、本実施の形態に示す薄膜トランジスタにおいて、第1の微結晶半導体層51a、51bは、同一のフォトマスクを用いたフォトリソグラフィ工程により形成されるレジストマスクを用いてエッチングされる。このため、フォトマスクをサブミクロンレベルの精度でアライメントすることを必要としないため、第1の微結晶半導体層51aと第1の微結晶半導体層51bとの距離cのばらつきを低減することができる。また、露光装置の解像限界程度の距離にすることができる。また、位相差シフトマスクを用いることで、露光装置の解像限界以下の距離にすることができる。第1の微結晶半導体層51aと第1の微結晶半導体層51bとの距離cは、正のゲート電圧を印加したときに機能する第3の薄膜トランジスタのチャネル長であるため、本実施の形態の構造にすることで、バラツキが少なく、薄膜トランジスタのオン電流及び電界効果移動度を高めることができる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、実施の形態1と比較して更にオン電流及び電界効果移動度が高い薄膜トランジスタの構造について、図4を用いて示す。また、オフ電流を低減できるTFTの構造について示す。
本実施の形態で示す薄膜トランジスタは、実施の形態1に示す薄膜トランジスタにおいて、第1の微結晶半導体層51a、51bと、第2の微結晶半導体層58の間にバッファ層53a、53bが設けられている。また、バッファ層53a、53bは、第1の微結晶半導体層51a、51bに略重畳して設けられる。
バッファ層53a、53bは、非晶質半導体層を用いて形成する。バッファ層53a、53bは、I型、若しくは実質的にI型非晶質半導体層を用いて形成することが好ましい。または、フッ素、塩素等のハロゲンが添加された非晶質半導体層を用いる。バッファ層53a、53bの厚さを30nm〜200nm、好ましくは50nm〜150nmとする。非晶質半導体層としては、アモルファスシリコン層、またはゲルマニウムを含むアモルファスシリコン層等がある。
バッファ層53a、53bとして、非晶質半導体層、更には水素、窒素、またはハロゲンを含む非晶質半導体層を形成することで、第1の微結晶半導体層51a、51bの結晶粒の表面の自然酸化を防止することが可能である。特に、微結晶半導体層において、非晶質半導体と微結晶粒が接する領域では、応力が集中し、亀裂が入りやすい。この亀裂が酸素に触れると結晶粒は酸化され、酸化シリコンが形成される。しかしながら、第1の微結晶半導体層51a、51bの表面にバッファ層53a、53bを形成することで、微結晶粒の酸化を防ぐことができる。このため、キャリアが捕獲される欠陥、またはキャリアの進行を妨げる領域を低減することができ、薄膜トランジスタの高速動作が可能であり、オン電流を高めることができる。
また、バッファ層53a、53bとして、絶縁層を用いて形成してもよい。代表的には、バッファ層53a、53bを窒化シリコン層、酸化シリコン層、窒化酸化シリコン層、酸化窒化シリコン層、その他の無機絶縁層を用いて形成する。または、ポリイミド、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、その他の有機絶縁層を用いて形成する。また、バッファ層53a、53bの厚さを10nm〜150nmとする。バッファ層53a、53bを絶縁層で形成することにより、一導電型を付与する不純物元素が添加された一対の不純物半導体層59、61から非晶質半導体層55に流れるリーク電流をバッファ層53a、53bでせき止めることが可能であるため、リーク電流を低減することができる。また、オフ電流を低減することができる。
また、図23に示すように、半導体層で形成されるバッファ層53a、53b及び絶縁層で形成されるバッファ層53c、53dの積層構造としてもよい。バッファ層53a、53b、53c、53dの厚さを30nm〜200nm、好ましくは50nm〜150nmとする。具体的には、第1の微結晶半導体層51a、51bに接して、半導体層で形成されるバッファ層53a、53b、代表的には非晶質半導体層を設け、その上に絶縁層で形成されるバッファ層53c、53dを設けてもよい。この場合、第1の微結晶半導体層51a、51b上に半導体層で形成されるバッファ層53a、53bとして、代表的には非晶質半導体層が形成されることで、第1の微結晶半導体層51a、51bの酸化を低減することができ、第1の微結晶半導体層51a、51bの抵抗率の低減を抑制することができる。また、半導体層で形成されるバッファ層53a、53bの上に絶縁層で形成されるバッファ層53c、53dを形成することで、一導電型を付与する不純物元素が添加された一対の不純物半導体層59、61から第2の微結晶半導体層58に流れるリーク電流を絶縁層で形成されるバッファ層53c、53dでせき止めることが可能であるため、リーク電流を低減することができる。また、オフ電流を低減することができる。
なお、第1の微結晶半導体層51a、51bと重なるゲート絶縁層09の端部の形状は、図2のいずれをも適用することができる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、第2の微結晶半導体層の他の形態を図5を用いて示す。本実施の形態では、第2の微結晶半導体層を2層とし、ゲート絶縁層09及び第1の微結晶半導体層51a、51bに接する側をi型の微結晶半導体層または非晶質半導体層とし、非晶質半導体層55に接する側をn型の微結晶半導体層または非晶質半導体層とすることを特徴とする。
図5に示す薄膜トランジスタは、基板01上にゲート電極05が形成され、ゲート電極05上にゲート絶縁層09が形成され、ゲート絶縁層09上に、分離された第1の微結晶半導体層51a、51bが形成される。第1の微結晶半導体層51a、51b及びゲート絶縁層09上にi型の半導体層58aが形成され、i型の半導体層58a上に、ドナーとなる不純物が添加されたn型の半導体層58bが形成される。また、n型の半導体層58bを覆う非晶質半導体層55が形成される。非晶質半導体層55上に、ソース領域とドレイン領域を形成する一導電型を付与する不純物元素が添加された一対の不純物半導体層59、61が形成され、一導電型を付与する不純物元素が添加された一対の不純物半導体層59、61上に配線63、65が形成される。
ゲート絶縁層09は、第1の微結晶半導体層51a、51bと接する領域が凸状である。即ち、第1の微結晶半導体層51a、51bと重畳する領域のゲート絶縁層09の膜厚は、第1の微結晶半導体層51a、51bと接せずi型の半導体層58aと接する領域のゲート絶縁層09の膜厚より厚い。このため、ゲート絶縁層において、第1の微結晶半導体層51a、51bに接する領域は隆起している。
ドナーとなる不純物が添加されたn型の半導体層58bは、i型の半導体層58aで形成される非晶質半導体層及び微結晶半導体層よりも電気伝導度が高い。このため、ゲート絶縁層09において、第1の微結晶半導体層51a、51bの間に凹部を設けることで、n型の半導体層58b及び非晶質半導体層55の界面が、第1の微結晶半導体層51a、51b及びゲート絶縁層09の界面と概略同じ高さとなる。または、i型の半導体層58a及びゲート絶縁層09の界面より近づく。このため、キャリアが移動する距離が短くなり、オン電流及び電界効果移動度が上昇する。
n型の半導体層58bに含まれるドナーとなる不純物元素の濃度は、第1の微結晶半導体層51a、51bに含まれるドナーとなる不純物元素の濃度より低いことが好ましい。この結果、キャリアがn型の半導体層58bのみでなく、i型の半導体層58a、第1の微結晶半導体層51a、51bをも流れ、薄膜トランジスタとして機能する。
また、実施の形態1及び2と比較して、n型の半導体層58bは、i型の微結晶半導体層と比較して、電気伝導度が高いため、薄膜トランジスタのオン電流及び電界効果移動度を上昇させることができる。
なお、第1の微結晶半導体層51a、51bと重なるゲート絶縁層09の端部の形状は、図2のいずれをも適用することができる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、第1の微結晶半導体層51a、51b上に非晶質半導体層55が形成される薄膜トランジスタについて、図6を用いて示す。
図6に示す薄膜トランジスタは、基板01上にゲート電極05が形成され、ゲート電極05上にゲート絶縁層09が形成され、ゲート絶縁層09上に、分離された第1の微結晶半導体層51a、51bが形成され、第1の微結晶半導体層51a、51b及びゲート絶縁層09上に非晶質半導体層55が形成される。非晶質半導体層55上に、ソース領域とドレイン領域を形成する一導電型を付与する不純物元素が添加された一対の不純物半導体層59、61が形成され、一導電型を付与する不純物元素が添加された一対の不純物半導体層59、61上に配線63、65が形成される。
ゲート絶縁層09は、第1の微結晶半導体層51a、51bと接する領域が凸状である。即ち、第1の微結晶半導体層51a、51bと重畳する領域のゲート絶縁層09の膜厚は、第1の微結晶半導体層51a、51bと接せず、非晶質半導体層55と接する領域のゲート絶縁層09の膜厚より厚い。
本実施の形態に示す薄膜トランジスタは、オン電流及び電界効果移動度が高く、オフ電流の低い薄膜トランジスタである。なお、実施の形態1と比較して、本実施の形態に示す薄膜トランジスタは、第2の微結晶半導体層を形成せず、第1の微結晶半導体層51a、51b及びゲート絶縁層09上に非晶質半導体層55を形成している。このため、実施の形態1と比較して、オン電流及び電界効果移動度は低減するものの、スループットを高め、且つコストを削減することが可能である。
なお、第1の微結晶半導体層51a、51bと重なるゲート絶縁層09の端部の形状は、図2のいずれをも適用することができる。
(実施の形態5)
実施の形態1乃至実施の形態3において、第1の微結晶半導体層51a、51bの代わりに、導電層を形成することができる。
導電層としては、金属層、金属窒化物層、金属炭化物層、金属ホウ化物層、金属珪化物層、ドナーとなる不純物元素を添加した半導体層等がある。
金属層としては、代表的には、アルミニウム、銅、チタン、ネオジム、スカンジウム、モリブデン、タンタル、タングステン、コバルト、ニッケル、銀、金、白金、スズ、若しくはイリジウム等の金属層またはこれらの複数からなる金属合金層を適宜用いることができる。また、金属層は、上記の金属層もしくは金属合金層を単層で、または積層して形成することができる。
金属窒化物層としては、窒化チタン層、窒化ジルコニウム層、窒化ハフニウム層、窒化タンタル層、窒化バナジウム層、窒化ニオブ層、窒化クロム層、窒化ランタン層、若しくは窒化イットリウム層等を用いることができる。また、金属窒化層は、上記の金属窒化物層を単層で、または積層して形成することができる。
金属炭化物層としては、炭化チタン層、炭化ハフニウム層、炭化ニオブ層、炭化タンタル層、炭化バナジウム層、炭化ジルコニウム層、炭化クロム層、炭化コバルト層、炭化モリブデン層、若しくは炭化タングステン層等を用いることができる。また、金属炭化物層は、上記の金属炭化物層を単層で、または積層して形成することができる。
金属ホウ化物層としては、ホウ化チタン層を用いることができる。
金属珪化物層としては、珪化白金層、珪化チタン層、珪化モリブデン層、珪化ニッケル層、珪化クロム層、珪化コバルト層、珪化バナジウム層、珪化タングステン層、珪化ジルコニウム層、珪化ハフニウム層、珪化ニオブ層、若しくは珪化タンタル層等を用いることができる。また、金属珪化物層は、上記の金属珪化物層を単層で、または積層して形成することができる。
または、導電層として、金属層、金属窒化物層、金属炭化物層、金属ホウ化層、または金属珪化物層の複数を積層して形成することができる。
また、導電層として、金属層、金属窒化物層、金属炭化物層、金属ホウ化物層、または金属珪化物層を形成する場合、非晶質半導体層55と導電層をオーミック接触させるために、図7(A)に示すように、金属層、金属窒化物層、金属炭化物層、金属ホウ化物層、または金属珪化物層等で形成される層57a、57b上に、ドナーとなる不純物元素を添加した半導体層60a、60bを形成した積層構造としてもよい。
また、図7(B)に示すように、ドナーとなる不純物元素を添加した半導体層60c、60dが、金属層、金属窒化物層、金属炭化物層、金属ホウ化物層、または金属珪化物層等のいずれかで形成される層57a、57bの上面及び側面を覆っても良い。
また、ゲート絶縁層09上にドナーとなる不純物元素を添加した半導体層を形成し、その上に金属層、金属窒化物層、金属炭化物層、金属ホウ化物層、または金属珪化物層を形成する積層構造としてもよい。
このような構造とすることで、金属層、金属窒化物層、金属炭化物層、金属ホウ化物層、または金属珪化物層等のいずれかと非晶質半導体層の界面におけるショットキー接合を回避することが可能となり、薄膜トランジスタの特性が向上する。
また、導電層は電気伝導度が高いため、薄膜トランジスタのオン電流及び電界効果移動度を上昇させることができる。
なお、導電層57a、57bと重なるゲート絶縁層09の端部の形状は、図2のいずれをも適用することができる。また、ドナーとなる不純物元素を添加した半導体層60c、60dと重なるゲート絶縁層09の端部の形状は、図2のいずれをも適用することができる。
(実施の形態6)
本実施の形態では、実施の形態1乃至実施の形態5における薄膜トランジスタとは異なる構造の薄膜トランジスタについて、図8を用いて示す。具体的には、実施の形態1乃至実施の形態5に示す薄膜トランジスタにおいて、第1の微結晶半導体層51a、51bを分離せず一つとし、また、ソース領域及びドレイン領域として機能する一導電型を付与する不純物元素が添加された一対の不純物半導体層59、61が、第1の微結晶半導体層に重ならない構造の薄膜トランジスタである。
図8に示す薄膜トランジスタは、基板01上にゲート電極05が形成され、ゲート電極05上にゲート絶縁層09が形成され、ゲート絶縁層09上に、第1の微結晶半導体層51が形成され、第1の微結晶半導体層51及びゲート絶縁層09上に第2の微結晶半導体層58が形成される。また、第2の微結晶半導体層58を覆う非晶質半導体層55が形成される。非晶質半導体層55上に、ソース領域とドレイン領域を形成する一導電型を付与する不純物元素が添加された一対の不純物半導体層59、61が形成され、一導電型を付与する不純物元素が添加された一対の不純物半導体層59、61上に配線63、65が形成される。
本実施の形態で示す薄膜トランジスタは、第1の薄膜トランジスタTr01及び第2の薄膜トランジスタTr02が第3の薄膜トランジスタTr03に接続されている。第1の薄膜トランジスタTr01は、ゲート電極05、ゲート絶縁層09、第2の微結晶半導体層58、非晶質半導体層55、一導電型を付与する不純物元素が添加された不純物半導体層59、及び配線63で構成される。第2の薄膜トランジスタTr02は、ゲート電極05、ゲート絶縁層09、第2の微結晶半導体層58、非晶質半導体層55、一導電型を付与する不純物元素が添加された不純物半導体層61、及び配線65で構成される。第3の薄膜トランジスタTr03は、ゲート電極05、ゲート絶縁層09、第1の微結晶半導体層51、第2の微結晶半導体層58、及び非晶質半導体層55で構成される。
第1の薄膜トランジスタTr01及び第2の薄膜トランジスタTr02は、第2の微結晶半導体層58をチャネル形成領域に用いた薄膜トランジスタである。第3の薄膜トランジスタTr03において、キャリアが流れる領域は、第1の微結晶半導体層51である。当該領域にドナーとなる不純物元素が添加されると、電気伝導度が高く、通常の非晶質半導体層及び微結晶半導体層と比較して抵抗率が低い。このため、ゲート電極05に、第1の薄膜トランジスタTr01及び第2の薄膜トランジスタTr02のしきい値電圧未満の正電圧が印加されている状態でも、第1の微結晶半導体層51に多数のキャリアが誘起された状態となる。第1の薄膜トランジスタTr01及び第2の薄膜トランジスタTr02のしきい値電圧以上の正電圧がゲート電極05に印加されると、第1の薄膜トランジスタTr01及び第2の薄膜トランジスタTr02がオンとなり、第1の微結晶半導体層51に誘起されていた多数のキャリアが、第1の薄膜トランジスタTr01の配線63または第2の薄膜トランジスタTr02の配線65へ流れる。即ち、第1の薄膜トランジスタTr01及び第2の薄膜トランジスタTr02が、第1の微結晶半導体層51に誘起されたキャリアを配線63または配線65へ流すスイッチとして機能する。
本実施の形態の薄膜トランジスタのチャネル長Lは、一導電型を付与する不純物元素が添加された不純物半導体層59の端部と第1の微結晶半導体層51の端部との距離a、一導電型を付与する不純物元素が添加された不純物半導体層61の端部と第1の微結晶半導体層51の端部との距離b、及び第1の微結晶半導体層51の長さcの和である。チャネル長Lに対して、一導電型を付与する不純物元素が添加された不純物半導体層59の端部と第1の微結晶半導体層51の端部との距離a、及び一導電型を付与する不純物元素が添加された不純物半導体層61の端部と第1の微結晶半導体層51の端部との距離bを短くすることで、第1の薄膜トランジスタTr01及び第2の薄膜トランジスタTr02のチャネル長をより短くし、第1の微結晶半導体層51の長さcを長くし、キャリアの誘起量を増加させることで、オン電流が高くなり、電界効果移動度も高くなる。
また、第3の薄膜トランジスタTr03のゲート絶縁層09の厚さと比較して、第1の薄膜トランジスタTr01及び第2の薄膜トランジスタTr02におけるゲート絶縁層09の厚さが薄いため、ゲート電極05に電圧が印加された場合、第1の薄膜トランジスタTr01及び第2の薄膜トランジスタTr02のゲート絶縁層09及び第2の微結晶半導体層58の界面付近において、より多くのキャリアが誘起される。このため、本実施の形態の薄膜トランジスタのオン電流及び電界効果移動度を高めることができる。
なお、本実施の形態により第1の薄膜トランジスタTr01のチャネル長(即ち、距離a)、及び第2の薄膜トランジスタTr02のチャネル長(即ち、距離b)を短くすることが可能であるため、第1の薄膜トランジスタTr01及び第2の薄膜トランジスタTr02において短チャネル効果が生じないように、ゲート絶縁層の膜厚を薄くすることが好ましい。
一方、ゲート電極05に負の電圧を印加すると、第1の薄膜トランジスタTr01乃至第3の薄膜トランジスタTr03の非晶質半導体層55をキャリアが移動する。非晶質半導体層55は、微結晶半導体より電気伝導度が低く抵抗率が高いため、オフ電流が低い。
以上のことから、本実施の形態に示す薄膜トランジスタは、オン電流及び電界効果移動度が高く、オフ電流の低い薄膜トランジスタである。
なお、本実施の形態に示す一導電型を付与する不純物元素が添加された一対の不純物半導体層59、61と、第1の微結晶半導体層51の位置構成は、実施の形態1乃至実施の形態5に適宜適用することができる。
また、第1の微結晶半導体層51と重なるゲート絶縁層09の端部の形状は、図2のいずれをも適用することができる。
(実施の形態7)
本実施の形態では、実施の形態1乃至実施の形態5における薄膜トランジスタとは異なる構造の薄膜トランジスタについて、図9を用いて示す。具体的には、実施の形態1乃至実施の形態5に示す薄膜トランジスタにおいて、第1の微結晶半導体層51a、51bを分離せず一つとし、また、ソース領域及びドレイン領域として機能する一導電型を付与する不純物元素が添加された一対の不純物半導体層59、61の一方の端部が、第1の微結晶半導体層に重なり、ソース領域及びドレイン領域として機能する一導電型を付与する不純物元素が添加された一対の不純物半導体層59、61の他方の端部が、第1の微結晶半導体層に重ならない構造の薄膜トランジスタである。
図9に示す薄膜トランジスタは、基板01上にゲート電極05が形成され、ゲート電極05上にゲート絶縁層09が形成され、ゲート絶縁層09上に、第1の微結晶半導体層51が形成され、第1の微結晶半導体層51及びゲート絶縁層09上に第2の微結晶半導体層58が形成される。また、第2の微結晶半導体層58を覆う非晶質半導体層55が形成される。非晶質半導体層55上に、ソース領域とドレイン領域を形成する一導電型を付与する不純物元素が添加された一対の不純物半導体層59、61が形成され、一導電型を付与する不純物元素が添加された一対の不純物半導体層59、61上に配線63、65が形成される。また、一導電型を付与する不純物元素が添加された一対の不純物半導体層の一方の一端部は、第1の微結晶半導体層51に重ならない。また、一導電型を付与する不純物元素が添加された一対の不純物半導体層の他方の一端部は、第1の微結晶半導体層51に重なっている。
本実施の形態で示す薄膜トランジスタは、第1の薄膜トランジスタTr01及び第2の薄膜トランジスタTr02が接続されている。第1の薄膜トランジスタTr01は、ゲート電極05、ゲート絶縁層09、第1の微結晶半導体層51、第2の微結晶半導体層58、非晶質半導体層55、一導電型を付与する不純物元素が添加された不純物半導体層59、及び配線63で構成される。第2の薄膜トランジスタTr02は、ゲート電極05、ゲート絶縁層09、第2の微結晶半導体層58、非晶質半導体層55、一導電型を付与する不純物元素が添加された不純物半導体層61、及び配線65で構成される。
第2の薄膜トランジスタTr02は、第2の微結晶半導体層58をチャネル形成領域に用いた薄膜トランジスタである。第1の薄膜トランジスタTr01において、キャリアが流れる領域は、第1の微結晶半導体層51である。当該領域にドナーとなる不純物元素が添加されると、電気伝導度が高く、通常の非晶質半導体層及び微結晶半導体層と比較して抵抗率が低い。このため、ゲート電極05に、第2の薄膜トランジスタTr02のしきい値電圧未満の正電圧が印加されている状態でも、第1の微結晶半導体層51に多数のキャリアが誘起された状態となる。第2の薄膜トランジスタTr02のしきい値電圧以上の正電圧がゲート電極05に印加されると、第2の薄膜トランジスタTr02がオンとなり、第1の微結晶半導体層51に誘起されていた多数のキャリアが、第1の薄膜トランジスタTr01の配線63または第2の薄膜トランジスタTr02の配線65へ流れる。本実施の形態の薄膜トランジスタのチャネル長Lは、一導電型を付与する不純物元素が添加された不純物半導体層61と第1の微結晶半導体層51端部との距離a、及び一導電型を付与する不純物元素が添加された不純物半導体層59の端部と第1の微結晶半導体層51の端部との距離bの和である。チャネル長Lに対して、一導電型を付与する不純物元素が添加された不純物半導体層61と第1の微結晶半導体層51との距離aを短くすることで、第2の薄膜トランジスタTr02のチャネル長をより短くし、一導電型を付与する不純物元素が添加された不純物半導体層59の端部と第1の微結晶半導体層51の端部との距離bを長くし、キャリアの誘起量を増加させることで、オン電流が高くなり、電界効果移動度も高くなる。
また、第1の薄膜トランジスタTr01のゲート絶縁層09の厚さと比較して、第2の薄膜トランジスタTr02におけるゲート絶縁層09の厚さが薄いため、ゲート電極05に電圧が印加された場合、第2の薄膜トランジスタTr02のゲート絶縁層09及び第2の微結晶半導体層58の界面付近において、より多くのキャリアが誘起される。このため、本実施の形態の薄膜トランジスタのオン電流及び電界効果移動度を高めることができる。
なお、本実施の形態により第2の薄膜トランジスタTr02のチャネル長(即ち、距離a)を短くすることが可能であるため、第2の薄膜トランジスタTr02において短チャネル効果が生じないように、ゲート絶縁膜の膜厚を薄くすることが好ましい。
一方、ゲート電極05に負の電圧を印加すると、第1の薄膜トランジスタTr01及び第2の薄膜トランジスタTr02の非晶質半導体層55をキャリアが移動する。非晶質半導体層55は電気伝導度が低く抵抗率が高いため、オフ電流が低い。
以上のことから、本実施の形態に示す薄膜トランジスタは、オン電流及び電界効果移動度が高く、オフ電流の低い薄膜トランジスタである。
なお、本実施の形態に示す一導電型を付与する不純物元素が添加された一対の不純物半導体層59、61と、第1の微結晶半導体層51の位置構成は、実施の形態1乃至実施の形態5に適宜適用することができる。
また、第1の微結晶半導体層51と重なるゲート絶縁層09の端部の形状は、図2のいずれをも適用することができる。
(実施の形態8)
実施の形態1乃至実施の形態7においては、チャネルエッチ型の逆スタガ型薄膜トランジスタに関して示したが、実施の形態1乃至実施の形態7において、チャネル保護型の逆スタガ薄膜トランジスタを形成することができる。
図24に示す薄膜トランジスタは、チャネル保護型の薄膜トランジスタである。基板01上にゲート電極05が形成され、ゲート電極05上にゲート絶縁層09が形成され、ゲート絶縁層09上に、第1の微結晶半導体層51a、51bが形成され、第1の微結晶半導体層51a、51b及びゲート絶縁層09上に第2の微結晶半導体層58が形成される。また、第2の微結晶半導体層58を覆う非晶質半導体層55が形成される。非晶質半導体層55上に、チャネル保護層54が形成される。非晶質半導体層55及びチャネル保護層54上には、ソース領域とドレイン領域を形成する一導電型を付与する不純物元素が添加された一対の不純物半導体層59、61が形成され、一導電型を付与する不純物元素が添加された不純物半導体層59、61上に配線63、65が形成される。
本実施の形態に示す薄膜トランジスタは、オン電流及び電界効果移動度が高く、オフ電流の低い薄膜トランジスタである。
なお、第1の微結晶半導体層51a、51bと重なるゲート絶縁層09の端部の形状は、図2のいずれをも適用することができる。
(実施の形態9)
本実施の形態では、図4に示すような、高速動作が可能であり、オン電流が高く、且つオフ電流の低い薄膜トランジスタの作製工程について示す。
非晶質半導体層または微結晶半導体層を有する薄膜トランジスタは、p型よりもn型の方が、電界効果移動度が高いので駆動回路に用いるのにより適している。同一の基板上に形成する薄膜トランジスタを全て同じ極性にそろえておくことが、工程数を抑えるためにも望ましい。ここでは、nチャネル型の薄膜トランジスタを用いて説明する。
図4に示す薄膜トランジスタの作製工程について、図10乃至図13を用いて示す。なお、図10及び図11において左側は図12のA−Bの断面図であり、薄膜トランジスタが形成される領域の断面を示し、右側は図12のC−Dの断面図であり、画素においてゲート配線及びソース配線が交差する領域の断面を示す。
図10(A)に示すように、基板01上に導電層03を形成する。導電層03としては、実施の形態1に示すゲート電極05に列挙した材料を用いて形成することができる。導電層03は、スパッタリング法、CVD法、めっき法、印刷法、液滴吐出法等を用いて形成する。
次に、第1のフォトマスクを用いたフォトリソグラフィ工程を用いて形成したレジストマスクを用いて導電層03を所望の形状にエッチングして、図10(B)に示すように、ゲート配線05を形成する。この後、レジストマスクを除去する。
次に、ゲート配線05及び基板01上にゲート絶縁層09を形成する。ゲート絶縁層09としては、実施の形態1に示すゲート絶縁層09に列挙した材料を用いて形成することができる。ゲート絶縁層09は、CVD法やスパッタリング法等を用いて形成する。
次に、ゲート絶縁層09上に第1の微結晶半導体層11、及びバッファ層13を積層して形成する。第1の微結晶半導体層11は、プラズマCVD装置の反応室内において、シリコンまたはゲルマニウムを含む堆積性気体と、水素とを混合し、グロー放電プラズマにより、微結晶半導体層または非晶質半導体層を形成する。シリコンまたはゲルマニウムを含む堆積性気体の流量に対して、水素の流量を10〜2000倍、好ましくは50〜200倍に希釈して微結晶半導体層を形成する。
また、シリコンまたはゲルマニウムを含む堆積性気体の代表例としては、SiH、Si、GeH、Ge等がある。
また、第1の微結晶半導体層11として、ドナーとなる不純物元素を添加した微結晶半導体層の場合の成膜方法を以下に示す。
プラズマCVD装置の反応室内において、シリコンまたはゲルマニウムを含む堆積性気体と、水素とを混合し、グロー放電プラズマにより、微結晶半導体層または非晶質半導体層を形成する。シリコンまたはゲルマニウムを含む堆積性気体の流量に対して、水素の流量を10〜2000倍、好ましくは50〜200倍に希釈し、リン、砒素、アンチモン等を含む気体を混合することで、ドナーとなる不純物元素を添加した微結晶半導体層を形成することができる。ここでは、シランと、水素及び/または希ガスと共にフォスフィンを混合して、グロー放電プラズマにより、リンを含む微結晶シリコン層を形成することができる。基板の加熱温度は100℃〜300℃、好ましくは120℃〜220℃で行う。
なお、ドナーとなる不純物元素を添加した微結晶半導体層を形成する代わりに、ゲート絶縁層09としてドナーとなる不純物元素が添加された絶縁層を形成し、その上にドナーとなる不純物元素を含まない微結晶半導体層を形成してもよい。例えば、ドナーとなる不純物元素(リン、砒素、またはアンチモン)を含む酸化シリコン層、窒化シリコン層、酸化窒化シリコン層、または窒化酸化シリコン層等をゲート絶縁層として形成することができる。また、ゲート絶縁層09を積層構造とする場合、微結晶半導体層に接する層または基板01に接する層にドナーとなる不純物元素を添加してもよい。
ゲート絶縁層09としてドナーとなる不純物元素が添加された絶縁層の形成方法としては、絶縁層の原料気体と共に、ドナーとなる不純物元素を含む気体を用いて絶縁層を形成すればよい。例えば、シラン、アンモニア、及びフォスフィンを用いたプラズマCVD法によりリンを含む窒化シリコンを形成することができる。また、シラン、一酸化二窒素、及びアンモニア、並びにフォスフィンを用いたプラズマCVD法により、リンを含む酸化窒化シリコン層を形成することができる。
また、ゲート絶縁層09を形成する前に、成膜装置の反応室内にドナーとなる不純物元素を含む気体を流し、基板01表面及び反応室内壁にドナーとなる不純物元素を吸着させてもよい。この後、ゲート絶縁層09を形成することで、ドナーとなる不純物元素を取り込みながらゲート絶縁層が堆積するため、ドナーとなる不純物元素を添加した絶縁層を形成することができる。
また、ドナーとなる不純物元素を添加した微結晶半導体層を形成する前に、成膜装置の反応室内にドナーとなる不純物元素を含む気体を流し、ゲート絶縁層09及び反応室内壁にドナーとなる不純物元素を吸着させてもよい。この後、ドナーとなる不純物元素を添加した微結晶半導体層を堆積することで、ドナーとなる不純物元素を取り込みながら微結晶半導体層が堆積するため、ドナーとなる不純物元素を添加した微結晶半導体層を形成することができる。
また、第1の微結晶半導体層11の代わりに導電層を形成する場合、導電層として、金属層、金属窒化物層、金属炭化物層、金属ホウ化物層、または金属珪化物層を形成する場合、スパッタリング法、蒸着法、CVD法、液滴吐出法、印刷法等により導電層を形成する。
なお、ゲート絶縁層09が酸化シリコン層、または酸化窒化シリコン層の場合、第1の微結晶半導体層11を形成する前に、ゲート絶縁層09の表面をプラズマ処理してもよい。代表的には、水素プラズマ、アンモニアプラズマ、HOプラズマ、ヘリウムプラズマ、アルゴンプラズマ、ネオンプラズマ等のプラズマをゲート絶縁層09表面に曝す。この結果、ゲート絶縁層表面の欠陥を低減することができる。代表的には、ゲート絶縁層09表面のダングリングボンドを終端化することができる。この後、導電層または非晶質半導体層を形成すると、導電層または非晶質半導体の界面における欠陥を低減することが可能である。この結果、欠陥によるキャリアの捕獲を低減することが可能であり、オン電流を高めることが可能である。
次に、バッファ層13を形成する。バッファ層13として半導体層を形成する場合、シリコン、またはゲルマニウムを含む堆積性気体を用いたプラズマCVD法により非晶質半導体層を形成することができる。または、シリコン、またはゲルマニウムを含む堆積性気体に、ヘリウム、アルゴン、クリプトン、ネオンから選ばれた一種または複数種の希ガス元素で希釈して非晶質半導体層を形成することができる。または、シランガスの流量の1倍以上10倍以下、更に好ましくは1倍以上5倍以下の流量の水素を用いて、水素を含む非晶質半導体層を形成することができる。また、上記水素化半導体層に、フッ素、塩素等のハロゲンを添加してもよい。
また、バッファ層13は、ターゲットにシリコン、ゲルマニウム等の半導体ターゲットを用いて水素、または希ガスでスパッタリングして非晶質半導体層を形成することができる。
バッファ層13として絶縁層を形成する場合、ゲート絶縁層09と同様に形成することができる。または、ポリイミド、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、その他の有機絶縁層の原料を塗布した後、焼成して絶縁層を形成することができる。
また、プラズマCVD法によりバッファ層13を形成する場合、成膜温度を300℃〜400℃の温度にて成膜することが好ましい。この成膜処理により水素が第1の微結晶半導体層11に供給され、第1の微結晶半導体層11を水素化したのと同等の効果が得られる。すなわち、第1の微結晶半導体層11上にバッファ層13を堆積することにより、第1の微結晶半導体層11に水素を拡散させて、ダングリングボンドの終端をすることができる。
第1の微結晶半導体層11の表面に、バッファ層13として非晶質半導体層、更には水素、窒素、またはハロゲンを含む非晶質半導体層を形成することで、第1の微結晶半導体層11に含まれる結晶粒の表面の自然酸化を防止することが可能である。特に、非晶質半導体と微結晶粒が接する領域では、局部応力により亀裂が入りやすい。この亀裂が酸素に触れると結晶粒は酸化され、結晶粒の表面に酸化シリコンが形成される。しかしながら、第1の微結晶半導体層11の表面に非晶質半導体層を形成することで、微結晶粒の酸化を防ぐことができる。また、薄膜トランジスタへの印加電圧の高い(例えば15V程度)表示装置、代表的には液晶表示装置において、バッファ層の膜厚を厚く形成すると、ドレイン耐圧が高くなり、薄膜トランジスタに高い電圧が印加されても、薄膜トランジスタが劣化することを回避することができる。
次に、第2のフォトマスクを用いたフォトリソグラフィ工程を用いて形成したレジストマスクを用いて、バッファ層13及び第1の微結晶半導体層11を所望の形状にエッチングして、図10(C)に示すように、薄膜トランジスタを形成する領域において、第1の微結晶半導体層51a、51b、及びバッファ層19a、19bを形成する。また、ゲート配線及びソース配線が交差する領域において、第1の微結晶半導体層17、及びバッファ層21を形成する。この後、レジストマスクを除去する。
ここでは、エッチングされた第1の微結晶半導体層51a、51b、17、及びバッファ層19a、19b、21の表面に抵抗層が形成されない条件でエッチングすることが好ましい。
例えば、上記エッチングとしてウエットエッチングを用いて、図10(C)に示すように、エッチングされた第1の微結晶半導体層51a、51b、17、及びバッファ層19a、19b、21を形成する。この際、酸化物または窒化物、若しくは有機物で形成される抵抗層をエッチングすることが可能なエッチャントを用いて第1の微結晶半導体層11及びバッファ層13をエッチングすると、第1の微結晶半導体層51a、51b、17、及びバッファ層19a、19b、21の表面に、キャリアの移動を阻害する抵抗層が形成されず、後に形成される薄膜トランジスタのオン電流を高めることができる。
また、第1の微結晶半導体層11、及びバッファ層13のエッチングにより、第1の微結晶半導体層51a、51b、17、及びバッファ層19a、19b、21の表面に酸化物または窒化物、若しくは有機物で形成される抵抗層が形成された場合、当該酸化物または窒化物、若しくは有機物で形成される抵抗層をエッチングし、第1の微結晶半導体層51a、51b、17、及びバッファ層19a、19b、21の表面に形成された酸化物または窒化物、若しくは有機物で形成される抵抗層を除去すればよい。この結果、キャリアの移動を阻害する抵抗層が第1の微結晶半導体層51a、51b、17及びバッファ層19a、19b、21の表面に形成されず、後に形成される薄膜トランジスタのオン電流を高めることができる。
なお、上記エッチング工程において、ゲート絶縁層も一部エッチングする。例えば、ゲート絶縁層09を酸化シリコン層、または酸化窒化シリコン層を用いて形成し、エッチャントとして、例えばフッ酸を用いると、第1の微結晶半導体層51a、51b、17に覆われていない領域のゲート絶縁層もエッチングされるため、図10(C)の領域09b、09cに示すように、第1の微結晶半導体層51a、51b、17に覆われていない領域が、第1の微結晶半導体層51a、51b、17に覆われている領域と比較して、1〜100nm、好ましくは10〜30nm薄いゲート絶縁層09aが形成される。また、ゲート絶縁層09aは、第1の微結晶半導体層51a、51b、17に覆われる領域の端部と接する領域09b、09cにおいては、段差が形成される。
また、ゲート絶縁層の一部をエッチングすることで、第1の微結晶半導体層51a、51bの間に、第1の微結晶半導体層11のエッチング残渣物を排除することができる。このため、第1の微結晶半導体層51a、51bの間でのリーク電流を低減することができる。また、異なる薄膜トランジスタにおける電流電圧特性のばらつきを低減することができる。
このように、第1の微結晶半導体層51a、51bに接するゲート絶縁層09を凸状とし、後に形成される第2の微結晶半導体層と接する領域を凹部とすることで、第2の微結晶半導体層をチャネル形成領域とする薄膜トランジスタのゲート絶縁層の厚さが薄くなるため、薄膜トランジスタのオン電流を高めると共に、電界効果移動度を高めることができる。
次に、図10(D)に示すように、第2の微結晶半導体層24、非晶質半導体層23、及び一導電型を付与する不純物元素が添加された不純物半導体層25、導電層27を形成する。
第2の微結晶半導体層24としては、第1の微結晶半導体層11と同様に形成する。なお、第2の微結晶半導体層24に、ドナーとなる不純物元素を添加する場合は、第1の微結晶半導体層11に添加する濃度より低い濃度のドナーとなる不純物元素を添加する。
非晶質半導体層23としては、バッファ層13として半導体層を用いて形成する場合と同様に形成することができる。
なお、非晶質半導体層23を形成する際、プラズマCVD装置の成膜室内壁に窒化酸化シリコン層、窒化シリコン層、酸化シリコン層、酸化窒化シリコン層をプリコートした後に、シリコンまたはゲルマニウムを含む堆積性気体の流量に対して、水素の流量を10〜2000倍、好ましくは50〜200倍に希釈して半導体層を成膜すると、膜中に成膜室内壁の酸素、窒素等を取り込みながら膜が堆積するため、結晶化せず、緻密な非晶質半導体層を形成することができる。なお、半導体層に微結晶が含まれる場合もある。また、ゲート絶縁層09が窒化シリコン層の場合は、当該成膜方法により非晶質半導体層23を形成することで、膜剥れが生じず、歩留まりを高めることができる。
ここでは、nチャネル型の薄膜トランジスタを形成するため、一導電型を付与する不純物元素が添加された不純物半導体層25としては、シリコン、またはゲルマニウムを含む堆積性気体と、フォスフィンとを用いたプラズマCVD法により形成する。また、pチャネル型の薄膜トランジスタを形成する場合は、シリコン、またはゲルマニウムを含む堆積性気体と、ジボランとを用いたプラズマCVD法により形成する。
第1の微結晶半導体層11、バッファ層13、第2の微結晶半導体層24、非晶質半導体層23、及び一導電型を付与する不純物元素が添加された不純物半導体層25の形成工程においてグロー放電プラズマの生成は、1MHzから20MHz、代表的には13.56MHzの高周波電力、または20MHzより大きく120MHz程度までの高周波電力、代表的には27.12MHz、60MHzを印加することで行われる。
導電層27としては、実施の形態1に示す配線63、65に列挙した材料を用いて形成することができる。導電層27は、CVD法やスパッタリング法、印刷法、液滴吐出法等を用いて形成する。
次に、導電層27上にレジストを塗布する。レジストは、ポジ型レジストまたはネガ型レジストを用いることができる。ここでは、ポジ型レジストを用いて示す。
次に、第3のフォトマスクとして多階調マスクを用いて、レジストに光を照射した後現像して、レジストマスク29を形成する。
ここで、多階調マスクを用いた露光について、図13を用いて説明する。
多階調マスクとは、露光部分、中間露光部分、及び未露光部分に3つの露光レベルを行うことが可能なマスクであり、一度の露光及び現像工程により、複数(代表的には二種類)の厚さの領域を有するレジストマスクを形成することが可能である。このため、多階調マスクを用いることで、フォトマスクの枚数を削減することが可能である。
多階調マスクの代表例としては、図13(A)に示すようなグレートーンマスク159a、図13(C)に示すようなハーフトーンマスク159bがある。
図13(A)に示すように、グレートーンマスク159aは、透光性を有する基板163及びその上に形成される遮光部164並びに回折格子165で構成される。遮光部164においては、光の透過率が0%である。一方、回折格子165はスリット、ドット、メッシュ等の光透過部の間隔を、露光に用いる光の解像度限界以下の間隔とすることにより、光の透過率を制御することができる。なお、回折格子165は、周期的なスリット、ドット、メッシュ、または非周期的なスリット、ドット、メッシュどちらも用いることができる。
透光性を有する基板163は、石英等の透光性を有する基板を用いることができる。遮光部164及び回折格子165は、クロムや酸化クロム等の光を吸収する遮光材料を用いて形成することができる。
グレートーンマスク159aに露光光を照射した場合、図13(B)に示すように、遮光部164においては、光透過率166は0%であり、遮光部164及び回折格子165が設けられていない領域では光透過率166は100%である。また、回折格子165においては、10〜70%の範囲で調整可能である。回折格子165における光の透過率の調整は、回折格子のスリット、ドット、またはメッシュの間隔及びピッチの調整により可能である。
図13(C)に示すように、ハーフトーンマスク159bは、透光性を有する基板163及びその上に形成される半透過部167並びに遮光部168で構成される。半透過部167は、MoSiN、MoSi、MoSiO、MoSiON、CrSiなどを用いることができる。遮光部168は、クロムや酸化クロム等の光を吸収する遮光材料を用いて形成することができる。
ハーフトーンマスク159bに露光光を照射した場合、図13(D)に示すように、遮光部168においては、光透過率169は0%であり、遮光部168及び半透過部167が設けられていない領域では光透過率169は100%である。また、半透過部167においては、10〜70%の範囲で調整可能である。半透過部167に於ける光の透過率の調整は、半透過部167の材料により調整により可能である。
多階調マスクを用いて露光した後、現像することで、図10(D)に示すように、膜厚の異なる領域を有するレジストマスク29を形成することができる。
次に、レジストマスク29により、第2の微結晶半導体層24、非晶質半導体層23、一導電型を付与する不純物が添加された不純物半導体層25、及び導電層27をエッチングし分離する。この結果、図10(E)に示すような、第2の微結晶半導体層32、34、非晶質半導体層33、35、一導電型を付与する不純物元素が添加された不純物半導体層37、39、及び導電層41を形成することができる。
次に、レジストマスク29をアッシングする。この結果、レジストの面積が縮小し、厚さが薄くなる。このとき、膜厚の薄い領域のレジスト(ゲート配線05の一部と重畳する領域)は除去され、図10(E)に示すように、分離されたレジストマスク45を形成することができる。
次に、レジストマスク45を用いて、導電層41をエッチングし分離する。この結果、図11(A)に示すような、ソース配線63、ドレイン電極65を形成することができる。レジストマスク45を用いて導電層41をウエットエッチングすると、導電層41が等方的にエッチングされる。この結果、レジストマスク45より面積の小さいソース配線63、及びドレイン電極65を形成することができる。
ゲート配線05及びソース配線63の交差部においては、ゲート絶縁層09の他に、第1の微結晶半導体層17、バッファ層21、第2の微結晶半導体層34、及び非晶質半導体層35が形成され、ゲート配線05及び一導電型を付与する不純物元素が添加された不純物半導体層39の間隔が広がる。このため、ゲート配線05及びソース配線63が交差する領域での寄生容量を低減できる。
次に、レジストマスク45を用いて、一導電型を付与する不純物元素が添加された不純物半導体層37をエッチングして、一導電型を付与する不純物元素が添加された一対の不純物半導体層59、61を形成する。なお、当該エッチング工程において、非晶質半導体層33の一部もエッチングされ、非晶質半導体層55になる。
ここでは、ソース配線63、及びドレイン電極65の端部と、一導電型を付与する不純物元素が添加された一対の不純物半導体層59、61の端部は一致せずずれており、ソース配線63、ドレイン電極65の端部の外側に、一導電型を付与する不純物元素が添加された一対の不純物半導体層59、61の端部が形成される。この後、レジストマスク45を除去する。
次に、露出している非晶質半導体層55にHOプラズマを照射してもよい。代表的には、気化した水をプラズマで放電して生成したラジカルを、非晶質半導体層55、一導電型を付与する不純物元素が添加された一対の不純物半導体層59、61、及びソース配線63、ドレイン電極65の露出部に照射する。または、露出している非晶質半導体層55の表面に塩素プラズマを照射して、非晶質半導体層55の表面の残留不純物除去してもよい。上記により、薄膜トランジスタの高速動作が可能であり、オン電流を更に高めることができる。また、オフ電流を低減することができる。
以上の工程により、薄膜トランジスタを形成することができる。
次に、図11(B)に示すように、ソース配線63、ドレイン電極65、ゲート絶縁層09上に、保護絶縁層67を形成する。保護絶縁層67としては、窒化シリコン層、窒化酸化シリコン層、酸化シリコン層、または酸化窒化シリコン層を用いて形成することができる。なお、保護絶縁層67は、大気中に浮遊する有機物や金属物、水蒸気などの汚染不純物の侵入を防ぐためのものであり、緻密な膜が好ましい。
次に、保護絶縁層67上に平坦化層69を形成してもよい。平坦化層69としては、アクリル樹脂、ポリイミド、エポキシ樹脂、シロキサンポリマー等の有機絶縁層を用いて形成することができる。ここでは、感光性の有機樹脂を用いて平坦化層69を形成する。次に、平坦化層69を第4のフォトマスクを用いて感光した後、現像して、図11(C)に示すように、保護絶縁層67を露出する。次に、平坦化層69を用いて保護絶縁層67をエッチングして、ドレイン電極65の一部を露出するコンタクトホールを形成する。
次に、コンタクトホールに画素電極71を形成する。ここでは、平坦化層69上に導電層を形成した後、第5のフォトマスクを用いたフォトリソグラフィ工程により形成したレジストマスクを用いて導電層をエッチングして、画素電極71を形成する。
画素電極71は、酸化タングステンを含むインジウム酸化物、酸化タングステンを含むインジウム亜鉛酸化物、酸化チタンを含むインジウム酸化物、酸化チタンを含むインジウム錫酸化物、インジウム錫酸化物(ITOとも示す)、インジウム亜鉛酸化物、酸化ケイ素を添加したインジウム錫酸化物などの透光性を有する導電性材料を用いることができる。
また、画素電極71として、導電性高分子(導電性ポリマーともいう)を含む導電性組成物を用いて形成することができる。導電性組成物を用いて形成した画素電極は、シート抵抗が10000Ω/□以下、波長550nmにおける透光率が70%以上であることが好ましい。また、導電性組成物に含まれる導電性高分子の抵抗率が0.1Ω・cm以下であることが好ましい。
導電性高分子としては、いわゆるπ電子共役系導電性高分子が用いることができる。例えば、ポリアニリンまたはその誘導体、ポリピロールまたはその誘導体、ポリチオフェンまたはその誘導体、若しくはこれらの2種以上の共重合体などがあげられる。
ここでは、画素電極71としては、スパッタリング法によりITO膜を成膜した後、ITO膜上にレジストを塗布する。次に、第6のフォトマスクを用いてレジストを露光及び現像し、レジストマスクを形成する。次に、レジストマスクを用いてITO膜をエッチングして画素電極71を形成する。この後、レジストマスクを除去する。なお、図11(C)は、図12のA−B、及びC−Dの断面図に相当する。図12に示す薄膜トランジスタは、ソース領域及びドレイン領域が対向するチャネル形成領域の上面形状が直線型であるが、この代わりにチャネル形成領域の上面形状がC字(U字)状の薄膜トランジスタを作製してもよい。または、チャネル形成領域の上面形状が環状の薄膜トランジスタを作製してもよい。
以上により、オフ電流が低く、オン電流が高く、高速動作が可能である薄膜トランジスタを作製することができる。また、当該薄膜トランジスタを画素電極のスイッチング素子として有する素子基板を作製することができる。なお、本実施の形態においては、通常の逆スタガ型の薄膜トランジスタの作製工程と比較して、第1の微結晶半導体層及びバッファ層を所定の形状にエッチングするためのフォトマスクが1枚増えるが、第2の微結晶半導体層、非晶質半導体層、一導電型を付与する不純物元素が添加された一対の不純物半導体層、及び配線を所定の形状にエッチングするためのフォトマスクに多階調マスクを用いているため、当該プロセスでフォトマスク数を1枚削減することが可能であるため、作製工程全体としてはマスク枚数が増加していない。
(実施の形態10)
本実施の形態では、図3に類似する、高速動作が可能であり、オン電流が高く、オフ電流の低い薄膜トランジスタの作製工程について示す。
なお、図14の左側は図15のA−Bの断面図であり、薄膜トランジスタが形成される領域の断面を示し、右側は図15のC−Dの断面図であり、画素においてゲート配線及びソース配線が交差する領域の断面を示す。
実施の形態9に示す図10(A)の工程を経て、ゲート配線05を形成する。次に、ゲート配線05及び基板01上にゲート絶縁層09を形成する。
次に、図10(B)の工程を経てゲート絶縁層09上に、第1の微結晶半導体層11、及びバッファ層13を順に積層する。次に、フォトリソグラフィ工程により形成したレジストマスクを用いて、第1の微結晶半導体層11、及びバッファ層13をエッチングして、図14(A)に示すように、第1の微結晶半導体層51a、51b、17、及びバッファ層19a、19b、21を形成する。なお、この工程において、実施の形態9と同様に、第1の微結晶半導体層51a、51b、17、及びバッファ層19a、19b、21の表面に抵抗層が形成されないようにする。当該工程により、ゲート絶縁層09aは、第1の微結晶半導体層51a、51b、17に覆われる領域においては、段差が形成される。
次に、第2の微結晶半導体層24、非晶質半導体層23、及び一導電型を付与する不純物元素が添加された不純物半導体層25を形成する。
次に、フォトリソグラフィ工程を用いて形成したレジストマスクを用いて、一導電型を付与する不純物元素が添加された不純物半導体層25、非晶質半導体層23、及び第2の微結晶半導体層24を所望の形状にエッチングして、図14(B)に示すように、薄膜トランジスタを形成する領域において、第2の微結晶半導体層86、非晶質半導体層81、及び一導電型を付与する不純物元素が添加された不純物半導体層83を形成する。また、ゲート配線及びソース配線が交差する領域において、第2の微結晶半導体層88、非晶質半導体層82、及び一導電型を付与する不純物元素が添加された不純物半導体層84を形成する。この後、レジストマスクを除去する。なお、第1の微結晶半導体層51a、51b、17の側面が第2の微結晶半導体層86、88に覆われる。
次に、図14(C)に示すように導電層27を形成する。
次に、フォトリソグラフィ工程を用いて形成したレジストマスクを用いて導電層27を所望の形状にエッチングして、図14(D)に示すように、ソース配線85及びドレイン電極87を形成する。
ゲート配線05及びソース配線85の交差部においては、ゲート絶縁層09の他に、第1の微結晶半導体層17、バッファ層21、第2の微結晶半導体層88、及び非晶質半導体層82が形成され、ゲート配線05及びソース配線85の間隔が広がる。このため、ゲート配線05及びソース配線85が交差する領域での寄生容量を低減できる。
次に、レジストマスクを用いて一導電型を付与する不純物元素が添加された不純物半導体層83をエッチングして、一導電型を付与する不純物元素が添加された一対の不純物半導体層91、93を形成する。また、当該エッチング工程において、非晶質半導体層81もエッチングされる。一部エッチングされた、凹部が形成された非晶質半導体層を非晶質半導体層95と示す。ソース領域及びドレイン領域の形成工程と、非晶質半導体層95の凹部とを同一工程で形成することができる。この後、レジストマスクを除去する。
次に、露出している非晶質半導体層95にHOプラズマを照射してもよい。代表的には、気化した水をプラズマで放電して生成したラジカルを、非晶質半導体層95、一導電型を付与する不純物元素が添加された一対の不純物半導体層91、93、及びソース配線85、ドレイン電極87の露出部に照射することで、薄膜トランジスタの高速動作が可能であり、オン電流を更に高めることができる。また、オフ電流を低減することができる。
以上の工程により、高速動作が可能であり、オン電流が高く、オフ電流の低い薄膜トランジスタを形成する。
次に、図11(B)及び図11(C)に示す工程を経て、図14(E)に示すように、保護絶縁層67、平坦化層69、及びドレイン電極に接続する画素電極71を形成する。なお、図14(E)は、図15のA−B、及びC−Dの断面図に相当する。図15に示す薄膜トランジスタは、ソース領域及びドレイン領域が対向するチャネル形成領域の上面形状が直線型であるが、この代わりにチャネル形成領域の上面形状がC字(U字)状の薄膜トランジスタを作製してもよい。
以上により、オフ電流が低く、オン電流が高く、高速動作が可能である薄膜トランジスタを作製することができる。また、当該薄膜トランジスタを画素電極のスイッチング素子として有する素子基板を作製することができる。
(実施の形態11)
本実施の形態では、図16に示す素子基板300の周辺部に設けられた走査線入力端子部と信号線入力端子部の構造について、図17を用いて以下に示す。図17に、基板01の周辺部に設けられた走査線入力端子部及び信号線入力端子部、並びに画素部の薄膜トランジスタの断面図を示す。
なお、画素部に設けられる画素において、画素電極の電位を制御する薄膜トランジスタが設けられるアクティブマトリクス型表示装置の場合、走査線はゲート電極に接続される。または、走査線の一部がゲート電極として機能する。このため、以下、走査線をゲート配線05とも示す。また、信号線は、薄膜トランジスタのソースに接続されることから、以下、信号線をソース配線63とも示す。しかしながら、信号線が薄膜トランジスタのドレインに接続される場合は、信号線をドレイン配線とすることができる。
図16に示す素子基板300には画素部301が設けられ、画素部301と基板01周辺部の間に保護回路302、322、信号線323、走査線303が設けられる。また、図示しないが、保護回路302、322から画素部301へ信号線、走査線が形成される。信号線323、走査線303の端部には信号線入力端子部326、走査線入力端子部306が設けられる。信号線入力端子部326、走査線入力端子部306の端子にはそれぞれFPC324、304が接続され、FPC324、304には信号線駆動回路325、走査線駆動回路305が設けられる。また、画素部301には図示しないが、画素331がマトリクス状に配置されている。
図17(A)においては、走査線入力端子306aは、薄膜トランジスタ330のゲート配線05に接続される。また、信号線入力端子326aはソース配線63に接続される。
走査線入力端子306a、信号線入力端子326aはそれぞれ、画素部の薄膜トランジスタ330の画素電極71と同じ層で形成される。また、走査線入力端子306a、信号線入力端子326aは、ソース配線63上に形成される平坦化層69上に形成される。また、平坦化層69上において、走査線入力端子306a、信号線入力端子326aは、異方性導電接着剤307、327の導電性粒子308、328を介してFPC304、324の配線309、329に接続される。
なお、ここでは、ゲート配線05と走査線入力端子306aが接続されるが、ゲート配線05と走査線入力端子306aの間に、ソース配線63と同じ層で形成される導電層を設けてもよい。
図17(B)においては、走査線入力端子306bは、薄膜トランジスタ330のゲート配線05に接続される。また、信号線入力端子326bは、薄膜トランジスタ330のソース配線63に接続される。
走査線入力端子306b、信号線入力端子326bは、それぞれ画素部の薄膜トランジスタ330の画素電極71と同じ層で形成される。また、走査線入力端子306b、信号線入力端子326bは、平坦化層69及び保護絶縁層67上に形成される。また、平坦化層69及び保護絶縁層67の開口部において、走査線入力端子306b、信号線入力端子326bは、異方性導電接着剤307、327の導電性粒子308、328を介してFPC304、324の配線309、329に接続される。
基板01及びソース配線63の間に、ゲート絶縁層09の他に、非晶質半導体層35、一導電型を付与する不純物元素が添加された不純物半導体層39が形成され、信号線入力端子326bとFPC324の接続領域における信号線入力端子326bの位置が、高くなる。このため、信号線入力端子326bとFPC324の配線329の接続が容易となる。
(実施の形態12)
次に、本発明の一形態である表示パネルの構成について、以下に示す。
図18(A)に、信号線駆動回路6013のみを別途形成し、基板6011上に形成された画素部6012と接続している表示パネルの形態を示す。画素部6012、保護回路6016、及び走査線駆動回路6014が形成された素子基板は、上記実施の形態に示す素子基板を用いて形成する。非晶質半導体層をチャネル形成領域に用いた薄膜トランジスタよりも高い電界効果移動度が得られる薄膜トランジスタで信号線駆動回路を形成することで、走査線駆動回路よりも高い駆動周波数が要求される信号線駆動回路の動作を安定させることができる。なお、信号線駆動回路6013は、単結晶の半導体をチャネル形成領域に用いたトランジスタ、多結晶の半導体をチャネル形成領域に用いた薄膜トランジスタ、またはSOIをチャネル形成領域に用いたトランジスタであっても良い。SOIを用いたトランジスタにおいては、ガラス基板上に設けられた単結晶半導体層をチャネル形成領域に用いたトランジスタを含む。画素部6012と、信号線駆動回路6013と、走査線駆動回路6014とに、それぞれ電源の電位、各種信号等が、FPC6015を介して供給される。信号線駆動回路6013及びFPC6015の間、または信号線駆動回路6013及び画素部6012の間に、上記実施の形態に示す薄膜トランジスタで形成された保護回路6016を設けてもよい。保護回路6016は、上記実施の形態で示す薄膜トランジスタで形成された保護回路の代わりに、他の構造の薄膜トランジスタ、ダイオード、抵抗素子及び容量素子等から選択された1つ又は複数の素子によって構成される保護回路を設けてもよい。
なお、信号線駆動回路及び走査線駆動回路を、共に画素部と同じ基板上に形成しても良い。
また、駆動回路を別途形成する場合、必ずしも駆動回路が形成された基板を、画素部が形成された基板上に貼り合わせる必要はなく、例えばFPC上に貼り合わせるようにしても良い。図18(B)に、信号線駆動回路6023のみを別途形成し、基板6021上に形成された画素部6022、保護回路6026、及び走査線駆動回路6024が形成された素子基板とFPCが接続している表示装置パネルの形態を示す。画素部6022、保護回路6026、及び走査線駆動回路6024は、上記実施の形態に示す薄膜トランジスタを用いて形成する。信号線駆動回路6023は、FPC6025及び保護回路6026を介して、画素部6022と接続されている。画素部6022と、信号線駆動回路6023と、走査線駆動回路6024とに、それぞれ電源の電位、各種信号等が、FPC6025を介して供給される。FPC6025及び画素部6022の間に、上記実施の形態に示す薄膜トランジスタで形成された保護回路6026を設けてもよい。保護回路6026は、上記実施の形態で示す薄膜トランジスタで形成された保護回路の代わりに、他の構造の薄膜トランジスタ、ダイオード、抵抗素子及び容量素子等から選択された1つ又は複数の素子によって構成される保護回路を設けてもよい。
また、信号線駆動回路の一部または走査線駆動回路の一部のみを、上記実施の形態に示す薄膜トランジスタを用いて画素部と同じ基板上に形成し、残りを別途形成して画素部と電気的に接続するようにしても良い。図18(C)に、信号線駆動回路が有するアナログスイッチ6033aを、画素部6032、走査線駆動回路6034と同じ基板6031上に形成し、信号線駆動回路が有するシフトレジスタ6033bを別途異なる基板に形成して貼り合わせる表示装置パネルの形態を示す。画素部6032、保護回路6036、及び走査線駆動回路6034は、上記実施の形態に示す薄膜トランジスタを用いて形成する。信号線駆動回路が有するシフトレジスタ6033bは、FPC6035及び保護回路6036を介して画素部6032と接続されている。画素部6032と、信号線駆動回路と、走査線駆動回路6034とに、それぞれ電源の電位、各種信号等が、FPC6035を介して供給される。シフトレジスタ6033b及びアナログスイッチ6033aの間に、上記実施の形態に示す薄膜トランジスタで形成された保護回路6036を設けてもよい。保護回路6036は、上記実施の形態で示す薄膜トランジスタで形成された保護回路の代わりに、薄膜トランジスタ、ダイオード、抵抗素子及び容量素子等から選択された1つ又は複数の素子によって構成される保護回路を設けてもよい。
図18に示すように、本実施の形態の表示装置は、駆動回路の一部または全部を、画素部と同じ基板上に、上記実施の形態に示す薄膜トランジスタを用いて形成することができる。
なお、別途形成した基板の接続方法は、特に限定されるものではなく、公知のCOG方法、ワイヤボンディング方法、或いはTAB方法などを用いることができる。また接続する位置は、電気的な接続が可能であるならば、図18に示した位置に限定されない。また、コントローラ、CPU、メモリ等を別途形成し、接続するようにしても良い。
なお、本実施の形態で用いる信号線駆動回路は、シフトレジスタとアナログスイッチを有する。または、シフトレジスタとアナログスイッチに加え、バッファ、レベルシフタ、ソースフォロワ等、他の回路を有していても良い。また、シフトレジスタとアナログスイッチは必ずしも設ける必要はなく、例えばシフトレジスタの代わりにデコーダ回路のような信号線の選択ができる別の回路を用いても良いし、アナログスイッチの代わりにラッチ等を用いても良い。
(実施の形態13)
上記実施の形態により得られる素子基板、及びそれを用いた表示装置等によって、アクティブマトリクス型表示装置パネルに用いることができる。即ち、それらを表示部に組み込んだ電子機器全てに上記実施の形態を実施できる。
その様な電子機器としては、ビデオカメラ及びデジタルカメラ等のカメラ、ヘッドマウントディスプレイ(ゴーグル型ディスプレイ)、カーナビゲーション、プロジェクタ、カーステレオ、パーソナルコンピュータ、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話または電子書籍等)などが挙げられる。それらの一例を図19に示す。
図19(A)はテレビジョン装置である。表示パネルを、図19(A)に示すように、筐体に組みこんで、テレビジョン装置を完成させることができる。表示パネルにより主画面2003が形成され、その他付属設備としてスピーカ部2009、操作スイッチなどが備えられている。このように、テレビジョン装置を完成させることができる。
図19(A)に示すように、筐体2001に表示素子を利用した表示用パネル2002が組みこまれ、受信機2005により一般のテレビ放送の受信をはじめ、モデム2004を介して有線又は無線による通信ネットワークに接続することにより一方向(送信者から受信者)又は双方向(送信者と受信者間、又は受信者間同士)の情報通信をすることもできる。テレビジョン装置の操作は、筐体に組みこまれたスイッチ又は別体のリモコン操作機2006により行うことが可能であり、このリモコン操作機2006にも出力する情報を表示する表示部2007が設けられていても良い。
また、テレビジョン装置にも、主画面2003の他にサブ画面2008を第2の表示パネルで形成し、チャネルや音量などを表示する構成が付加されていても良い。この構成において、主画面2003を液晶表示パネルで形成し、サブ画面を発光表示パネルで形成しても良い。また、主画面2003を発光表示パネルで形成し、サブ画面2008を発光表示パネルで形成し、サブ画面2008は点滅可能とする構成としても良い。
図20はテレビ装置の主要な構成を示すブロック図を示している。表示パネル900には、画素部921が形成されている。信号線駆動回路922と走査線駆動回路923は、表示パネル900にCOG方式により実装されていても良い。
その他の外部回路の構成として、映像信号の入力側では、チューナ924で受信した信号のうち、映像信号を増幅する映像信号増幅回路925と、そこから出力される信号を赤、緑、青の各色に対応した色信号に変換する映像信号処理回路926と、その映像信号をドライバICの入力仕様に変換するためのコントロール回路927などを有している。コントロール回路927は、走査線側と信号線側にそれぞれ信号を出力する。デジタル駆動する場合には、信号線側に信号分割回路928を設け、入力デジタル信号をm個に分割して供給する構成としても良い。
チューナ924で受信した信号のうち、音声信号は、音声信号増幅回路929に送られ、その出力は音声信号処理回路930を経てスピーカ933に供給される。制御回路931は受信局(受信周波数)や音量の制御情報を入力部932から受け、チューナ924や音声信号処理回路930に信号を送出する。
勿論、テレビジョン装置に限定されず、パーソナルコンピュータのモニタをはじめ、鉄道の駅や空港などにおける情報表示盤や、街頭における広告表示盤など大面積の表示媒体としても様々な用途に適用することができる。
主画面2003、サブ画面2008において、上記実施の形態で説明した素子基板、及びそれを有する表示装置を適用することで、コントラスト等の画像品質を向上させたテレビ装置の量産性を高めることができる。
図19(B)は携帯電話機2301の一例を示している。この携帯電話機2301は、表示部2302、操作部2303などを含んで構成されている。表示部2302においては、上記実施の形態で説明した素子基板、及びそれを有する表示装置を適用することで、コントラスト等の画像品質を向上させた携帯電話の量産性を高めることができる。
また、図19(C)に示す携帯型のコンピュータは、本体2401、表示部2402等を含んでいる。表示部2402に、上記実施の形態に示す素子基板、及びそれを有する表示装置を適用することにより、コントラスト等の画像品質を向上させた携帯型のコンピュータの量産性を高めることができる。
図19(D)は卓上照明器具であり、照明部2501、傘2502、可変アーム2503、支柱2504、台2505、電源2506を含む。発光装置を照明部2501に用いることにより作製される。なお、照明器具には天井固定型の照明器具または壁掛け型の照明器具なども含まれる。上記実施の形態に示す素子基板、及びそれを有する表示装置を適用することにより、量産性を高めることができ、安価な卓上照明器具を提供することができる。
図21は上記実施の形態を適用したスマートフォン携帯電話機の構成の一例であり、図21(A)が正面図、図21(B)が背面図、図21(C)が展開図である。スマートフォン携帯電話機は、筐体1111及び1112二つの筐体で構成されている。スマートフォン携帯電話機は、携帯電話と携帯情報端末の双方の機能を備えており、コンピュータを内蔵し、音声通話以外にも様々なデータ処理が可能である。
筐体1111においては、表示部1101、スピーカ1102、マイクロフォン1103、操作キー1104、ポインティングディバイス1105、表面カメラ用レンズ1106、外部接続端子ジャック1107、イヤホン端子1108等を備え、筐体1112においては、キーボード1201、外部メモリスロット1202、裏面カメラ1203、ライト1204等を備えている。また、アンテナは筐体1111内部に内蔵されている。
また、上記構成に加えて、非接触ICチップ、小型記録装置等を内蔵していてもよい。
重なり合った筐体1111と筐体1112(図21(A))は、スライドし図21(C)のように展開する。表示部1101には、上記実施の形態に示される表示装置を組み込むことが可能であり、使用形態に応じて表示の方向が適宜変化する。表示部1101及び表面カメラ用レンズ1106を同一の面に備えているため、テレビ電話が可能である。また、表示部1101をファインダーとし裏面カメラ1203及びライト1204で静止画及び動画の撮影が可能である。
スピーカ1102及びマイクロフォン1103は音声通話に限らず、テレビ電話、録音、再生等の用途が可能である。操作キー1104では、電話の発着信、電子メール等の簡単な情報入力、画面のスクロール、カーソル移動等が可能である。
また、書類の作成、携帯情報端末としての使用等、取り扱う情報が多い場合は、キーボード1201を用いると便利である。更に、重なり合った筐体1111と筐体1112(図21(A))は、スライドし図21(C)のように展開し、携帯情報端末として使用できる場合は、キーボード1201、ポインティングディバイス1105を用い円滑な操作が可能である。外部接続端子ジャック1107はACアダプタ及びUSBケーブル等の各種ケーブルと接続可能であり、充電及びパーソナルコンピュータ等とのデータ通信が可能である。また、外部メモリスロット1202に記録媒体を挿入しより大量のデータ保存及び移動に対応できる。
筐体1112の裏面(図21(B))には、裏面カメラ1203及びライト1204を備えており、表示部1101をファインダーとし静止画及び動画の撮影が可能である。
また、上記機能構成に加えて、赤外線通信機能、USBポート、テレビワンセグ受信機能、非接触ICチップ、イヤホンジャック等を備えたものであってもよい。
上記実施の形態に示す表示装置を適用することにより、量産性を高めることができる。
本実施例では、段差を有するゲート絶縁層の形成工程について、及びその形状について、以下に示す。
基板上に窒化シリコン層、酸化窒化シリコン層、第1の微結晶半導体層、及び第1のバッファ層を同一成膜室内で積層した。
ここでは、基板としてガラス基板を用いた。
また、窒化シリコン層としては、プラズマCVD法により、厚さ110nmの窒化シリコン層を形成した。ここでは、RF電源周波数を13.56MHzとし、RF電源の電力を370Wとし、成膜温度を280℃とし、シラン流量:水素流量:窒素流量:アンモニア流量の比を4:50:55:14とし、100Paの圧力で成膜を行った。
また、酸化窒化シリコン層としては、プラズマCVD法により、厚さ110nmの酸化窒化シリコン層を形成した。ここでは、RF電源周波数を13.56MHzとし、RF電源の電力を50Wとし、成膜温度を280℃とし、シラン流量:一酸化二窒素流量の比を1:40とし、40Paの圧力で成膜を行った。
また、第1の微結晶半導体層としては、プラズマCVD法により厚さ20nmの微結晶シリコン層を形成した。ここでは、RF電源周波数を13.56MHzとし、RF電源の電力を50Wとし、成膜温度を280℃とし、水素流量とシランガス流量の比を150:1とし、280Paの圧力で成膜を行った。
第1のバッファ層としては、プラズマCVD法により厚さ50nmのアモルファスシリコン層を形成した。ここでは、RF電源周波数を13.56MHzとし、RF電源の電力を50Wとし、成膜温度を280℃とし、シラン流量と水素流量の比を14:15とし、170Paの圧力で成膜を行った。
次に、フォトリソグラフィ工程によりレジストマスクを形成し、当該レジストマスクを用いて第1の微結晶半導体層及び第1のバッファ層をドライエッチングして、第2の微結晶半導体層及び第2のバッファ層を形成した。
ここでは、ICP(Inductively Coupled Plasma:誘導結合型プラズマ)装置を用い、ICPパワー150W、バイアスパワー40W、圧力1.0Pa、エッチングガスに流量100sccmの塩素を用い、エッチング時間を57秒としたエッチング条件で、第1の微結晶半導体層及び第1のバッファ層をエッチングした。
この後、酸素アッシングした後、剥離液を用いてレジストマスクを除去した(第1の工程)。
試料1は、第1の工程の後、第2の工程としてフッ酸に40秒浸した。
試料2は、第1の工程の後、第2の工程として、ICPパワー150W、バイアスパワー40W、圧力1.0Pa、エッチングガスに流量100sccmの塩素を用い、エッチング時間を11秒としたエッチング条件で、第2のバッファ層の表面20nmをドライエッチングした。次に、ソースパワー2000W、圧力0.67Pa、エッチングガスに流量100sccmの塩素を用い、エッチング時間を30秒としたエッチング条件で第2のバッファ層の表面5nmをドライエッチングした。次に、フッ酸に60秒浸した。
試料3は、第1の工程の後、第2の工程として、ICPパワー150W、バイアスパワー40W、圧力1.0Pa、エッチングガスに流量100sccmの塩素を用い、エッチング時間を11秒としたエッチング条件で、第2のバッファ層の表面20nmをドライエッチングした。次に、ソースパワー2000W、圧力0.67Pa、エッチングガスに流量100sccmの塩素を用い、エッチング時間を30秒としたエッチング条件で第2のバッファ層の表面5nmをドライエッチングした。
第2の工程の後、第3の工程として、試料1乃至試料3において、プラズマCVD法により非晶質半導体層を形成した。
非晶質半導体層としては、プラズマCVD法により厚さ100nmのアモルファスシリコン層を形成した。ここでは、RF電源周波数を13.56MHzとし、RF電源の電力を50Wとし、成膜温度を280℃とし、シラン流量と水素流量の比を14:15とし、170Paの圧力で成膜を行った。
試料1乃至試料3の断面を、走査透過電子顕微鏡(Scanning Transmission Electron Microscope;STEM)により観察した。図22に、試料1乃至試料3の断面を走査透過電子顕微鏡により撮影したSTEM像を示す。図22(A)は試料1の断面STEM像であり、図22(B)は試料2の断面STEM像であり、図22(C)は試料3の断面STEM像である。
図22(C)から試料3には第2の微結晶半導体層402及び第2のバッファ層403の表面に白い領域で示される抵抗層404が見られる。特にキャリアが移動する第2の微結晶半導体層402及び第2のバッファ層403の側面に厚い白い領域が見える。一方、図22(A)及び(B)から試料1及び試料2には、若干第2の微結晶半導体層402及び第2のバッファ層403の表面に白い線が見られるものの、試料3と比較すると、膜厚が薄い。また、キャリアが移動する第2の微結晶半導体層402及び第2のバッファ層403の側面にはほとんど白い線が見えない。
また、試料1及び試料2において、第2の微結晶半導体層402の外側において、酸化窒化シリコン層401がエッチングされていることが分かる。試料1においては、酸化窒化シリコン層401の表面から15nmエッチングされている。
以上のことから、第1の微結晶半導体層及び第1のバッファ層をエッチングした後、フッ酸で処理することにより、ゲート絶縁層の一部をエッチングし、段差を有するゲート絶縁層を形成することができる。
本実施例では、実施の形態1に示す薄膜トランジスタの電流電圧特性をシミュレーションした結果を示す。なお、デバイスシミュレーションには、Silvaco社製デバイスシミュレータ”ATLAS”を用いた。
図25(A)に、本実施例のシミュレーションに用いた代表的なデバイス構造を示し、図25(B−1)、図25(C−1)、図25(D−1)それぞれにゲート絶縁層のエッチング量の異なる構造1、構造2、構造3を示す。
本実施例で用いるデバイス構造は、絶縁基板(図示しない。)上に、ゲート電極Moとして、厚さ150nmのモリブデンMoを形成している。モリブデンの仕事関数は4.6eVとしている。絶縁性基板としては、例えば酸化珪素を主成分とするガラス基板を用いることができる。デバイスシミュレーションにおいては、誘電率を4.1とし、ガラス基板の厚さを0.5μmとする。なお、実際の薄膜トランジスタ製造工程においては、ガラス基板は厚さ約0.5mm、約0.7mm等のものが多いが、デバイスシミュレーションにおいては、絶縁性基板の下面における電界が、薄膜トランジスタの電気的特性に影響が無い程度に十分厚くし、計算効率を考慮してガラス基板の厚さを決定する。
ゲート電極の上に、ゲート絶縁層SiONとして、酸化窒化シリコン(誘電率4.1)を設けている。
なお、図25(B−1)に示す構造1において、第1の微結晶半導体層μc−Si(n)に覆われるゲート絶縁層SiONの膜厚を220nmとし、第1の微結晶半導体層μc−Si(n)に覆われないゲート絶縁層の厚さを200nmとしている。即ち、第1の微結晶半導体層に覆われない領域のゲート絶縁層のエッチング量を20nmとしている。
また、図25(C−1)に示す構造2において、第1の微結晶半導体層μc−Si(n)に覆われるゲート絶縁層SiONの膜厚を220nmとし、第1の微結晶半導体層μc−Si(n)に覆われないゲート絶縁層SiONの厚さを160nmとしている。即ち、第1の微結晶半導体層μc−Si(n)に覆われない領域のゲート絶縁層SiONのエッチング量を60nmとしている。
また、図25(D−1)に示す構造3において、比較例として、第1の微結晶半導体層μc−Si(n)に覆われるゲート絶縁層SiONの膜厚と、第1の微結晶半導体層μc−Si(n)に覆われないゲート絶縁層SiONの厚さを等しくしている。即ち、第1の微結晶半導体層μc−Si(n)に覆われない領域のゲート絶縁層SiONのエッチング量を0nmとしている。
ゲート絶縁層SiONの上に、第1の微結晶半導体層μc−Si(n)として、リンが添加された微結晶シリコン層μc−Si(n)(厚さ20nm、ドナー濃度1×1019atoms/cm、活性化率100%)を積層している。
また、第1の微結晶半導体層μc−Si(n)及びゲート絶縁層上に、第2の微結晶半導体層μ−Si(i)として、微結晶シリコン層(厚さ20nm)を積層している。
また、第2の微結晶半導体層μ−Si(i)上に非晶質半導体層a−Si(i)として、アモルファスシリコン層を積層している。なお、アモルファスシリコン層は、一導電型を付与する不純物元素が添加された不純物半導体層に覆われる領域の厚さを90nmとし、一導電型を付与する不純物元素が添加された不純物半導体層に覆われない領域の厚さを20nmとしている。
図25(A)に示すように、非晶質半導体層a−Si(i)に、一導電型を付与する不純物元素が添加された一対の不純物半導体層a−Si(n)として、リンが添加されたアモルファスシリコン層(厚さ50nm)を積層している。構造1乃至3の薄膜トランジスタにおいて、リンが添加された一導電型を付与する不純物元素が添加された一対の不純物半導体層a−Si(n)の距離が、薄膜トランジスタのチャネル長Lに相当する。ここでは、チャネル長L=10μmとしている。また、チャネル幅を20μmとしている。また、一導電型を付与する不純物元素が添加された一対の不純物半導体層a−Si(n)のドナー濃度は1×1019atoms/cmとしており、高い導電性を有する。
一導電型を付与する不純物元素が添加された一対の不純物半導体層a−Si(n)上に、ソース電極Source及びドレイン電極Drainとして、モリブデン(厚さ100nm)を積層している。ソース電極及びドレイン電極と一導電型を付与する不純物元素が添加された一対の不純物半導体層との間は、オーミック接触を仮定している。
図25(B−2)、図25(C−2)、図25(D−2)にそれぞれ、図25(B−1)、図25(C−1)、図25(D−1)に示す薄膜トランジスタのデバイスシミュレーションを行った際の、電流電圧特性の結果を示す。それぞれにおいて、ドレイン電圧が1V、10Vのドレイン電流と、ドレイン電圧が1Vのときの最大電界効果移動度を示す。
図25(B−1)に示す構造1の薄膜トランジスタの最大電界効果移動度は4.0cm/Vsである。
図25(C−1)に示す構造2の薄膜トランジスタの最大電界効果移動度は、4.9cm/Vsである。
図25(D−1)に示す構造3の薄膜トランジスタの最大電界効果移動度は、3.6cm/Vsである。
図25(B−1)に示す構造1の薄膜トランジスタにおいて、ゲート電圧が20Vで、ドレイン電圧が1Vのときのオン電流は4.0×10−7Aであり、ドレイン電圧が10Vのときのオン電流は3.6×10−5Aである。
図25(C−1)に示す構造2の薄膜トランジスタにおいて、ゲート電圧が20Vで、ドレイン電圧が1Vのときのオン電流は4.0×10−7Aであり、ドレイン電圧が10Vのときのオン電流は3.9×10−5Aである。
図25(D−1)に示す構造3の薄膜トランジスタにおいて、ゲート電圧が20Vで、ドレイン電圧が1Vのときのオン電流は3.9×10−7Aであり、ドレイン電圧が10Vのときのオン電流は3.5×10−5Aである。
以上のことから、チャネル形成領域近傍のゲート絶縁層の厚さを部分的に薄くし、凹凸状とすることで、図25(D−1)に示すような薄膜トランジスタと比較して、薄膜トランジスタのオン電流及び電界効果移動度が上昇していることがわかる。

Claims (10)

  1. ゲート電極を被覆するゲート絶縁層と、
    前記ゲート絶縁層上に設けられた第1の微結晶半導体層及び第2の微結晶半導体層と、 前記第1の微結晶半導体層、前記第2の微結晶半導体層及び前記ゲート絶縁層上に、第
    3の微結晶半導体層と、
    前記第3の微結晶半導体層上に非晶質半導体層と、
    前記非晶質半導体層上にソース領域及びドレイン領域と、を有し、
    前記第1の微結晶半導体層及び前記第2の微結晶半導体層はドナーとなる不純物元素を含み、
    前記第3の微結晶半導体層は前記第1の微結晶半導体層と前記第2の微結晶半導体層との間で前記ゲート絶縁層と接し、
    前記ゲート絶縁層は、前記第1の微結晶半導体層と前記第2の微結晶半導体層との間の第1の領域で第1の膜厚を有し、前記第1の微結晶半導体層又は前記第2の微結晶半導体層に接する第2の領域で第2の膜厚を有し、
    前記第1の膜厚は前記第2の膜厚よりも薄いことを特徴とする薄膜トランジスタ。
  2. 請求項において、前記第1の微結晶半導体層又は前記第2の微結晶半導体層と、前記
    ゲート絶縁層との界面は、前記第3の微結晶半導体層と、前記非晶質半導体層との界面と
    、同じ又は概略同じ高さであることを特徴とする薄膜トランジスタ。
  3. 請求項において、前記第3の微結晶半導体層上の第4の微結晶半導体層を有し、前記
    第4の微結晶半導体層はドナーとなる不純物元素を含み、
    前記非晶質半導体層は前記第4の微結晶半導体層上に設けられることを特徴とする薄膜
    トランジスタ。
  4. 請求項において、前記第1の微結晶半導体層上の第1のバッファ層と、
    前記第2の微結晶半導体層上の第2のバッファ層と、を有し、
    前記第3の微結晶半導体層は前記第1のバッファ層及び前記第2のバッファ層を覆い、
    前記第1のバッファ層は非晶質半導体層であり、
    前記第2のバッファ層は非晶質半導体層であることを特徴とする薄膜トランジスタ。
  5. 請求項において、前記第1の微結晶半導体層上の第1のバッファ層と、
    前記第2の微結晶半導体層上の第2のバッファ層と、を有し、
    前記第3の微結晶半導体層は前記第1のバッファ層及び前記第2のバッファ層を覆い、
    前記第1のバッファ層は非晶質半導体層及び前記非晶質半導体層上の絶縁層からなり、
    前記第2のバッファ層は非晶質半導体層及び前記非晶質半導体層上の絶縁層からなるこ
    とを特徴とする薄膜トランジスタ。
  6. ゲート電極を被覆するゲート絶縁層と、
    前記ゲート絶縁層上に設けられた第1の微結晶半導体層及び第2の微結晶半導体層と、 前記第1の微結晶半導体層、前記第2の微結晶半導体層及び前記ゲート絶縁層と重なる非晶質半導体層と、
    前記非晶質半導体層上にソース領域及びドレイン領域と、を有し、
    前記第1の微結晶半導体層及び前記第2の微結晶半導体層はドナーとなる不純物元素を含み、
    前記非晶質半導体層は前記第1の微結晶半導体層と前記第2の微結晶半導体層との間で前記ゲート絶縁層と接し、
    前記ゲート絶縁層は、前記第1の微結晶半導体層と前記第2の微結晶半導体層との間の
    第1の領域で第1の膜厚を有し、前記第1の微結晶半導体層又は前記第2の微結晶半導体
    層に接する第2の領域で第2の膜厚を有し、
    前記第1の膜厚は前記第2の膜厚よりも小さいことを特徴とする薄膜トランジスタ。
  7. ゲート電極を被覆するゲート絶縁層と、
    前記ゲート絶縁層上に設けられた第1の微結晶半導体層と、
    前記第1の微結晶半導体層及び前記ゲート絶縁層と重なる第2の微結晶半導体層と、
    前記第2の微結晶半導体層上に非晶質半導体層と、
    前記非晶質半導体層上にソース領域及びドレイン領域と、を有し、
    前記第1の微結晶半導体層はドナーとなる不純物元素を含み、
    前記第2の微結晶半導体層は前記第1の微結晶半導体層の外側で前記ゲート絶縁層と接し、
    前記ゲート絶縁層は、前記第1の微結晶半導体層と接する第1の領域で第1の膜厚を有し、前記第2の微結晶半導体層に接する第2の領域で第2の膜厚を有し、
    前記第2の膜厚は前記第1の膜厚よりも小さいことを特徴とする薄膜トランジスタ。
  8. 請求項1乃至のいずれか一項において、前記微結晶半導体層、前記第1の微結晶半
    導体層、前記第2の微結晶半導体層、前記第3の微結晶半導体層、または前記第4の微結
    晶半導体層は、微結晶シリコン層であることを特徴とする薄膜トランジスタ。
  9. 請求項1乃至のいずれか一項において、前記非晶質半導体層は非晶質シリコン層で
    あることを特徴とする薄膜トランジスタ。
  10. 請求項1乃至のいずれか一項に記載の薄膜トランジスタが画素部の各画素に設けら
    れていることを特徴とする表示装置。
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