JP5489217B2 - 難燃性樹脂組成物の製造方法及び難燃性樹脂成形体 - Google Patents
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Description
図6の表に示すように、組成材料の組成比率及び混練条件を変えて、ポリカーボネート樹脂に難燃剤とフッ素系樹脂とを溶融混練して混練物A−1〜混練物A−9を製造した。図6の表の組成材料の記号は次の通りであり、以下記号で説明する。
PC(2)…出光石油化学(社)製のポリカーボネート樹脂 A1900
PTFE…三井・デュポンフロロケミカル(社)製のポリテトラフルオロエチレン
PX200…大八化学製(社)製の縮合系リン酸エステル
なお、上記組成のPC(1)及びPC(1)は100〜130℃で4〜10時間乾燥したものを使用した。この場合、真空乾燥、熱風乾燥の何れでもよい。なお、二軸混練機10にオーブンベントを設けることで、乾燥なしで混練することも可能である。また、PTFE及びPX200はもともと低水分で問題ないので、乾燥しなかった。
・未溶融物の有無…二軸混練機から押し出されるストランドを切断したペレット10cm当たり未溶融物が2個以下であれば「無」と評価し、2個を超えて多ければ「有」と評価した。未溶融物は混練物(冷却後のもの)を手で触った際に表面に突起する突起物として確認することができる。
PC(1)が100質量部、PTFEが0.6質量部、PX200が25質量部の組成比率の組成材料を、図1に示した二軸混練機10を用いて、剪断速度87sec−1で溶融混練した。その結果、未溶融物及びブリードアウトともに「無」の評価であり、搬送性能も良かった。
PC(2)が100質量部、PTFEが0.6質量部、PX200が25質量部の組成比率の組成材料を、図1に示した二軸混練機10を用いて、剪断速度87sec−1で溶融混練した。その結果、未溶融物及びブリードアウトともに「無」の評価であり、搬送性能も良かった。
PC(1)が100質量部、PTFEが0.6質量部、PX200が25質量部の組成比率の組成材料を、図1に示した二軸混練機10を用いて、剪断速度58sec−1で溶融混練した。その結果、未溶融物及びブリードアウトともに「無」の評価であり、搬送性能も良かった。
PC(2)が100質量部、PTFEが0.6質量部、PX200が25質量部の組成比率の組成材料を、図1に示した二軸混練機10を用いて、剪断速度262sec−1で溶融混練した。その結果、未溶融物及びブリードアウトともに「無」の評価であり、搬送性能も良かった。
混練物A−2と同じ組成比率の組成材料を、剪断速度30sec−1で溶融混練した。その結果、剪断速度が小さ過ぎたために十分な混練が行われず、未溶融物が「有」になった。また、混練物A―5を製造する際の剪断速度が30sec−1と小さ過ぎたことが、難燃性樹脂組成物においてPTFEの分散不良を招き、図8の表の比較例3から分かるように難燃性に悪影響を及ぼしている。
混練物A−2と同じ組成比率の組成材料を、剪断速度436sec−1で溶融混練した。その結果、未溶融物及びブリードアウトともに「無」の評価であり、搬送性能も良かった。しかし、混練物A―6を製造する際の剪断速度が436sec−1と大き過ぎたことが、難燃性樹脂組成物においてPTFEの分散サイズのサイズ減少を招き、図8の表の比較例4から分かるようにドリップし易くなり、難燃性に悪影響を及ぼしている。
PC(2)が100質量部、PTFEが0.6質量部、PX200が9質量部の組成比率の組成材料を、図1に示した二軸混練機10を用いて、剪断速度87sec−1で溶融混練した。その結果、未溶融物及びブリードアウトともに「無」の評価であり、搬送性能も良かった。
(混練物A−8)
PC(2)が100質量部、PTFEが0.8質量部、PX200が67質量部の組成比率の組成材料を、図1に示した二軸混練機10を用いて、剪断速度87sec−1で溶融混練した。その結果、未溶融物は「無」の評価であったが、ブリードアウトが「有」の評価であった。また、混練物A−8を製造する際のPX200の量が多過ぎたことが、搬送性能不良を招き、混練物A−8を製造できなかった。
PC(2)が100質量部、PTFEが0質量部、PX200が25質量部の組成比率の組成材料を、図1に示した二軸混練機10を用いて、剪断速度87sec−1で溶融混練した。その結果、未溶融物及びブリードアウトともに「無」の評価であり、搬送性能も良かった。しかし、混練物A―9を製造する際のPTFEが0質量部であったことが、図8の表の比較例9から分かるように、難燃性樹脂組成物の成形体の燃焼時のドリップを発生させ、難燃性に悪影響を及ぼしている。
図7の表に示すように、組成材料の組成比率及び混練条件を変えて、セルロース系樹脂に可塑剤を溶融混練して混練物B−1〜混練物B−10を製造した。図7の表の組成材料の記号は次の通りであり、以下記号で説明する。
E(1)…大八化学(社)製のリン酸エステル(TPP)
E(2)…ダイセル化学(社)製のアジピン酸エステルODX−286
E(3)…グリセリントリベンゾエート
なお、DACは、80℃〜120℃で6〜12時間乾燥したものを使用した。この場合、真空乾燥、熱風乾燥の何れでもよい。なお、二軸混練機100のようにオーブンベントを設けることで、乾燥なしで混練することも可能である。また、E(1)〜E(3)は未乾燥で問題ないので、未乾燥で行った。
・未溶融物の有無…混練物Aでの評価方法と同様である。
DACが100質量部、E(1)が43質量部の組成比率の組成材料を、図3に示した二軸混練機100を用いて、剪断速度262sec−1で溶融混練した。その際の吐出溶融樹脂温度は270℃以下であった。その結果、未溶融物及びブリードアウトともに「無」の評価であり、ペレットカラーも○の評価であった。また、搬送性能も良かった。
DACが100質量部、E(2)が25質量部の組成比率の組成材料を、図3に示した二軸混練機100を用いて、剪断速度183sec−1で溶融混練した。その際の吐出溶融樹脂温度は270℃以下であった。その結果、未溶融物及びブリードアウトともに「無」の評価であり、ペレットカラーも○の評価であった。また、搬送性能も良かった。
DACが100質量部、E(2)が25質量部の組成比率の組成材料を、図3に示した二軸混練機100を用いて、剪断速度140sec−1で溶融混練した。その際の吐出溶融樹脂温度は270℃以下であった。その結果、未溶融物及びブリードアウトともに「無」の評価であり、ペレットカラーも○の評価であった。また、搬送性能も良かった。
DACが100質量部、E(2)が25質量部の組成比率の組成材料を、図3に示した二軸混練機100を用いて、剪断速度436sec−1で溶融混練した。その際の吐出溶融樹脂温度は270℃以下であった。その結果、未溶融物及びブリードアウトともに「無」の評価であり、ペレットカラーも○の評価であった。また、搬送性能も良かった。
DACが100質量部、E(3)が25質量部の組成比率の組成材料を、図3に示した二軸混練機100を用いて、剪断速度183sec−1で溶融混練した。その際の吐出溶融樹脂温度は270℃以下であった。その結果、未溶融物及びブリードアウトともに「無」の評価であり、ペレットカラーも○の評価であった。また、搬送性能も良かった。
DACが100質量部、E(1)が25質量部の組成比率の組成材料を、図3に示した二軸混練機100を用いて、剪断速度183sec−1で溶融混練した。その際の吐出溶融樹脂温度は270℃以下であった。その結果、未溶融物及びブリードアウトともに「無」の評価であり、ペレットカラーも○の評価であった。また、搬送性能も良かった。
DACが100質量部、E(3)が3質量部の組成比率の組成材料を、図3に示した二軸混練機100を用いて、剪断速度183sec−1で溶融混練した。その際の吐出溶融樹脂温度は270℃を超えた。その結果、未溶融物及びブリードアウトともに「無」の評価であったが、ペレットカラーが×の評価になった。搬送性能は良かった。また、混練物B―7を製造する際の可塑剤E(3)が少な過ぎたため、DACが着色や分子量の低下などの悪影響を起こしたことによって、図8の表の比較例6から分かるように、難燃性樹脂組成物を成形して得られた成形体のシャルピー衝撃強度を低下させている。
DACが100質量部、E(3)が53.8質量部の組成比率の組成材料を、図3に示した二軸混練機100を用いて、剪断速度183sec−1で溶融混練した。その結果、未溶融物及びブリードアウトともに「無」の評価であり、ペレットカラーも○の評価であった。しかし、混練物B―8を製造する際の可塑剤E(3)が多過ぎたことが搬送不良を招き、混練物B−8を製造できなかった。
DACが100質量部、E(3)が25質量部の組成比率の組成材料を、図3に示した二軸混練機100を用いて、剪断速度83.6sec−1で溶融混練した。その結果、未溶融物が「有」の評価であった。また、ペレットカラー、ブリードアウト、及び搬送性能は問題なかった。また、混練物B−9を製造した際の混練速度が83.6sec−1と小さ過ぎて未溶融物が残ったことが、図8の表の比較例7から分かるように、難燃性樹脂組成物を成形して得られた成形体のシャルピー衝撃強度を低下させている。
DACが100質量部、E(3)が25質量部の組成比率の組成材料を、図3に示した二軸混練機100を用いて、剪断速度650sec−1で溶融混練した。その結果、未溶融物、ブリードアウト、及び搬送性は問題なかったものの、ペレットカラーが×の評価になった。また、混練物B−10を製造した際の混練速度が650sec−1と大き過ぎたことで混練物B−10が着色や分子量の低下などを起こし、図8の表の比較例8から分かるように、難燃性樹脂組成物を成形して得られた成形体のシャルピー衝撃強度を低下させている。
図8の表に示すように、上記製造した9種類の混練物Aと、10種類の混練物Bとを組み合わせて、混練条件を変えることにより、実施例1〜12及び比較例1〜10の難燃性樹脂組成物を製造した。そして、製造した難燃性樹脂組成物を射出成形(バレル設定温度:220〜250℃、その他成形条件は成形状況に合わせて任意に変更)して成形体を得て、その品質を評価した。
製造された難燃性樹脂組成物を成形材料として、射出成形装置によって射出成形した長さ125±5mm、幅13±0.5mm、厚さ1.6mmの燃焼試験片(成形体)の破断面端部を、飛行時間型二次イオン質量装置(ION−TOF社製TOF-SIMS V)を用い、Bi3+一次イオンガンを使用し、高空間分解能(Burstmode)で測定、測定面積100μm×100μm、面分解能128×128ピクセル、積算1024回、帯電補正に20eVの電子銃を使用した。Posi、negaの双方で測定した(観察直径が1μm)ときに、フッ素樹脂が存在する部分は明るくなり(画像上は黒く見える以外の部分)、殆ど存在しない、又は存在するが分散サイズが1μm未満になる場合は観察できず暗くなる(画像上は黒くみえる)。100×100μm2の視野範囲内に長径が1〜20μmの島状態に分布しているフッ素系樹脂に相当する明部が50個以上存在するものを合格(○)とし、50個未満の場合を不合格(×)とした。なお、射出成形装置としては、電動式、型締め力100トンのFANUC社製の射出成形機を用い、任意の温度にシリンダー温度を設定して成形した。シリンダー温度は樹脂組成により若干異なるが、一例を挙げると220℃〜250℃の範囲であった。
難燃性樹脂組成物を射出成形した長さ125±5mm、幅13±0.5mm、厚さ1.6mmの燃焼試験片(成形体)として用いた。UL94はプラスチック部品などの燃焼性試験のうちでも最も基本的なもので、規定された寸法の試験片にガスバーナーの炎を当てて試験片の燃焼の程度を調べる。その等級は、難燃性が高い方から順にV−0,V−1,V−2があり、V−0の難燃性を合格(○)とし、V−1以下の難燃性を不合格(×)とした。
上記の難燃製試験UL94において、成形体が炎の熱で加熱、溶融、燃焼してもドリップ(滴下)しない場合を合格(○)とし、ドリップする場合を不合格(×)とした。
難燃性樹脂組成物を射出成形して得たシャルピー衝撃試験片(成形体)(長さ80mm±2mm、幅10mm±0.2mm、厚さ4mm±0.2mmとし、ノッチ加工(ノッチ半径0.25mm±0.05mm、ノッチ部の幅8.0mm±0.2mm))を用いた。成形装置や条件は燃焼試験片の成形と同様のものを利用した。試験装置はTOYOSEIKI社製のIMPACTTESTER(アナログ式)を用いた。そして、上記の実施例及び比較例で得られた試験片をJISK−7111に準じてシャルピー衝撃試験に供し、3(kJ/m2)以上を合格(○)とし、3(kJ/m2) 未満を不合格(×)とした。
上記4つの評価項目の全てが○の場合を合格(○)とし、4つの評価項目のうちの1つでも×があれば不合格(×)とした。
実施例1〜12、及び比較例1〜10の結果を図8の表に示す。混練物Aと混練物Bとの溶融混練は、図1の二軸混練機10を用いて行った。
混練物(A―1)50質量部と混練部(B―1)50質量部とを、剪断速度130sec−1、吐出溶融樹脂温度は270℃以下であった。即ち、実施例1の難燃性樹脂組成物は、次の(I)、(II)、(III)の全ての製造条件を満足する。
混練物(A―1)55質量部と混練部(B―2)45質量部とを、剪断速度130sec−1で溶融混練した。吐出溶融樹脂温度は270℃以下であった。実施例2についても上記(I)〜(III)の製造条件を満足したので、成形体による4つの物性評価項目の全てが合格(○)であり、総合評価も合格(○)になった。
混練物(A―2)50質量部と混練部(B―1)50質量部とを、剪断速度130sec−1で溶融混練した。吐出溶融樹脂温度は270℃以下であった。実施例3についても上記(I)〜(III)の製造条件を満足したので、成形体による4つの物性評価項目の全てが合格(○)であり、総合評価も合格(○)になった。
混練物(A―2)55質量部と混練部(B―2)45質量部とを、剪断速度130sec−1で溶融混練した。吐出溶融樹脂温度は270℃以下であった。実施例4についても上記(I)〜(III)の製造条件を満足したので、成形体による4つの物性評価項目の全てが合格(○)であり、総合評価も合格(○)になった。
混練物(A―2)55質量部と混練部(B―5)45質量部とを、剪断速度130sec−1で溶融混練した。吐出溶融樹脂温度は270℃以下であった。実施例5についても上記(I)〜(III)の製造条件を満足したので、成形体による4つの物性評価項目の全てが合格(○)であり、総合評価も合格(○)になった。
混練物(A―2)55質量部と混練部(B―6)45質量部とを、剪断速度130sec−1で溶融混練した。吐出溶融樹脂温度は270℃以下であった。実施例6についても上記(I)〜(III)の製造条件を満足したので、成形体による4つの物性評価項目の全てが合格(○)であり、総合評価も合格(○)になった。
混練物(A―3)55質量部と混練部(B―2)45質量部とを、剪断速度130sec−1で溶融混練した。吐出溶融樹脂温度は270℃以下であった。実施例7についても上記(I)〜(III)の製造条件を満足したので、成形体による4つの物性評価項目の全てが合格(○)であり、総合評価も合格(○)になった。
混練物(A―4)55質量部と混練部(B―2)45質量部とを、剪断速度130sec−1で溶融混練した。吐出溶融樹脂温度は270℃以下であった。実施例8についても上記(I)〜(III)の製造条件を満足したので、成形体による4つの物性評価項目の全てが合格(○)であり、総合評価も合格(○)になった。
混練物(A―1)55質量部と混練部(B―3)45質量部とを、剪断速度130sec−1で溶融混練した。吐出溶融樹脂温度は270℃以下であった。実施例9についても上記(I)〜(III)の製造条件を満足したので、成形体による4つの物性評価項目の全てが合格(○)であり、総合評価も合格(○)になった。
混練物(A―1)55質量部と混練部(B―4)45質量部とを、剪断速度130sec−1で溶融混練した。吐出溶融樹脂温度は270℃以下であった。実施例10についても上記(I)〜(III)の製造条件を満足したので、成形体による4つの物性評価項目の全てが合格(○)であり、総合評価も合格(○)になった。
混練物(A―2)55質量部と混練部(B―1)45質量部とを、剪断速度58sec−1で溶融混練した。吐出溶融樹脂温度は270℃以下であった。実施例11についても上記(I)〜(III)の製造条件を満足したので、成形体による4つの物性評価項目の全てが合格(○)であり、総合評価も合格(○)になった。
混練物(A―2)55質量部と混練部(B―1)45質量部とを、剪断速度262sec−1で溶融混練した。吐出溶融樹脂温度は270℃以下であった。実施例12についても上記(I)〜(III)の製造条件を満足したので、成形体による4つの物性評価項目の全てが合格(○)であり、総合評価も合格(○)になった。
混練物(A―1)55質量部と混練部(B―2)45質量部とを、剪断速度30sec−1で溶融混練した。吐出溶融樹脂温度は270℃以下であった。比較例1は、混練物(A―1)及び混練部(B―2)を製造する条件は上記(I)及び(II)を満足するが、混練物(A―1)と混練部(B―2)を混練する際の剪断速度と吐出溶融樹脂温度が上記(III)を満足しない。
混練物(A―2)55質量部と混練部(B―5)45質量部とを、剪断速度650sec−1で溶融混練した。吐出溶融樹脂温度は270℃を超えていた。比較例2は、混練物(A―2)及び混練部(B―5)を製造する条件は上記(I)及び(II)を満足するが、混練物(A―2)と混練部(B―5)を混練する際の剪断速度と吐出溶融樹脂温度が上記(III)を満足しない。
混練物(A―5)55質量部と混練物(B―5)45質量部とを、剪断速度130sec−1で溶融混練した。吐出溶融樹脂温度は270℃以下であった。比較例3は、上記(II)及び(III)の製造条件は満足するが、混練物(A―5)を製造する際の剪断速度が30sec−1であり、上記(I)の製造条件を満足しない。
混練物(A−6)55質量部と混練物(B―5)45質量部とを、剪断速度130sec−1で溶融混練した。吐出溶融樹脂温度は270℃以下であった。比較例4は、上記(II)及び(III)の製造条件は満足するが、混練物(A―6)を製造する際の剪断速度が436sec−1であり、上記(I)の製造条件を満足しない。
混練物(A―7)55質量部と混練物(B―6)45質量部とを、剪断速度130sec−1で溶融混練した。吐出溶融樹脂温度は270℃以下であった。比較例5は、上記(II)及び(III)の製造条件は満足するが、混練物(A―7)を製造する際の難燃剤PX200の量が少な過ぎたことが難燃性の評価において×になった。
混練物(A―2)55質量部と混練物(B―7)45質量部とを、剪断速度130sec−1で溶融混練した。吐出溶融樹脂温度は270℃を超えた。比較例6は、上記(I)の製造条件は満足するが、混練物(B―7)を製造する際の可塑剤E(3)の量が少な過ぎた結果、混練物(B―7)が可塑化不足となり、上記(II)の条件を満足しない。また、混練物(A―2)と混練物(B―7)とを混練した際の吐出溶融樹脂温度も上記(III)の条件を満足しない。
混練物(A―2)55質量部と混練物(B―9)45質量部とを、剪断速度130sec−1で溶融混練した。吐出溶融樹脂温度は270℃以下であった。比較例7は、上記(I)及び(III)の製造条件は満足するが、混練物(B―9)を製造する際の剪断速度が上記(II)の条件を満足しない。
混練物(A―2)55質量部と混練物(B―10)45質量部とを、剪断速度130sec−1で溶融混練した。吐出溶融樹脂温度は270℃以下であった。比較例8は、上記(I)及び(III)の製造条件は満足するが、混練物(B―10)を製造する際の剪断速度が上記(II)の条件を満足しない。
混練物(A―9)55質量部と混練物(B―5)45質量部とを、剪断速度130sec−1で溶融混練した。吐出溶融樹脂温度は270℃以下であった。比較例9は、上記(II)及び(III)の製造条件は満足するが、混練物(A―9)を製造する際にPTFEを配合しなかった点で上記(I)の条件を満足しない。
混練物(A―2)55質量部と混練物(B―5)45質量部とを、剪断速度300sec−1で溶融混練した。吐出溶融樹脂温度は270℃を超えた。比較例10は、上記(I)及び(II)の製造条件は満足するが、上記(III)の剪断速度範囲を満足しない。
Claims (6)
- ポリカーボネート樹脂に難燃剤とフッ素系樹脂とを、剪断速度58〜262sec−1の範囲で溶融混練して混練物Aを形成するA工程と、
セルロース系樹脂に可塑剤を、剪断速度140〜436sec−1の範囲、吐出溶融樹脂温度270℃以下で溶融混練して混練物Bを形成するB工程と、
前記混練物Aと前記混練物Bを、剪断速度58〜262sec−1の範囲、吐出溶融樹脂温度270℃以下で溶融混練するC工程と、を備え、
前記A工程、前記B工程、及び前記C工程をそれぞれ独立して行うことを特徴とする難燃性樹脂組成物の製造方法。 - 前記B工程で形成した混練物Bに対して、前記ポリカーボネート樹脂、難燃剤、フッ素系樹脂を添加することにより、前記A工程と前記C工程とを同時に行うことを特徴とする請求項1に記載の難燃性樹脂組成物の製造方法。
- 前記難燃性樹脂組成物は、セルロース系樹脂及びポリカーボネート樹脂のベース樹脂100質量部に対して、難燃剤が10〜30質量部の範囲、フッ素系樹脂が0.01〜2質量部の範囲であることを特徴とする請求項1又は2に記載の難燃性樹脂組成物の製造方法。
- 前記フッ素系樹脂はポリテトラフルオロエチレンであることを特徴とする請求項1〜3の何れか1に記載の難燃性樹脂組成物の製造方法。
- 前記難燃剤は、リン酸エステル、縮合リン酸エステルの少なくとも1つであることを特徴とする請求項1〜4の何れか1に記載の難燃性樹脂組成物の製造方法。
- 請求項1〜5の何れか1によって製造された難燃性樹脂組成物を成形材料として、射出成形装置によって射出成形した燃焼試験片の破断面端部を、飛行時間型二次イオン質量装置を用いて観察直径1μmで観察したときに、100×100μm2の視野範囲内に長径が1〜20μmの島状態に分布しているフッ素系樹脂に相当する明部が50個以上存在することを特徴とする難燃性樹脂成形体。
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