JP5488491B2 - プレス加工装置及びプレス加工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、プレス加工装置及びプレス加工方法に関する。
自動車等の自動変速機に用いられるプラネタリキャリアの構成部品であるキャリア及びキャリアカバーは、底部と底部の全周から突出する側壁部とからなるカップ状部品である。上記キャリア及び上記キャリアカバーの底部には、ピニオンギヤを軸支するための軸穴を複数形成している。この軸穴は、下穴加工、ディンプル加工、仕上げ穴加工及び裏面付け加工の4つのプレス加工工程を順番で行って形成している。そして、軸穴の加工には、例えば、トランスファープレス(特許文献1)や、順送プレス(特許文献2)等を用いている。
特開2004−90016号公報 特開2006−110612号公報
しかしながら、上記のトランスファープレスや順送プレスにおいては、上記4つのプレス加工工程毎に、パンチとダイスとからなる加工ステーションを準備し、各加工ステーションに対してワークを順次送り出してプレス加工を行っている。そのため、設備が大型となり、設備投資費用が増大するだけでなく、生産工場に設置する際に広いスペースが必要となる。また、生産する製品の生産数に拘わらず、同じ設備が必要となり、製品の生産数の変動に対して、設備及びその設置スペースを変更することができない。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、設備の小型化及び省スペース化を図ることができるプレス加工装置及びプレス加工方法を提供しようとするものである。
第1の発明は、ワークを保持して回転移動可能なワーク保持部と、
該ワーク保持部に対する一方側に配設した一方側ツールベースと、
該一方側ツールベースにおいて仮想中心点の周りに所定の半径で並んで配設され、上記ワークに対してプレス加工を行う複数種類の加工ツールと、
該加工ツールとともに上記プレス加工を行うダイスと、を備えており、
上記加工ツールは、上記プレス加工を行うための加工状態と上記プレス加工を行わないための退避状態とにそれぞれ個別に切り替えが可能であり、
上記複数種類の加工ツールのうちの第1の加工ツールを上記加工状態とし、上記一方側ツールベースを上記ダイスに対して接近させて、上記ワークに対して1段階目のプレス加工を行い、上記ワーク保持部によって上記ワークを所定角度回転移動させるとともに上記複数種類の加工ツールのうちの第2の加工ツールを上記加工状態とし、上記一方側ツールベースを上記ダイスに対して再び接近させて、上記1段階目のプレス加工を行った部位に対して、上記第2の加工ツールによって2段階目のプレス加工を行うよう構成してあることを特徴とするプレス加工装置にある(請求項1)。
第2の発明は、ワークを保持して回転移動可能なワーク保持部と、該ワーク保持部に対する一方側に配設した一方側ツールベースと、該一方側ツールベースにおいて仮想中心点の周りに所定の半径で並んで配設され、上記ワークに対してプレス加工を行う複数種類の加工ツールと、該加工ツールとともに上記プレス加工を行うダイスと、を備え、上記加工ツールを、上記プレス加工を行うための加工状態と上記プレス加工を行わないための退避状態とにそれぞれ個別に切り替えが可能としたプレス加工装置を用いたプレス加工方法であって、
上記複数種類の加工ツールのうちの第1の加工ツールを上記加工状態とし、上記一方側ツールベースを上記ダイスに対して接近させて、上記ワークに対して1段階目のプレス加工を行い、上記ワーク保持部によって上記ワークを所定角度回転移動させるとともに上記複数種類の加工ツールのうちの第2の加工ツールを上記加工状態とし、上記一方側ツールベースを上記ダイスに対して再び接近させて、上記1段階目のプレス加工を行った部位に対して、上記第2の加工ツールによって2段階目のプレス加工を行い、
上記ワークにおける複数の部位に対して、上記1段目のプレス加工と上記2段目のプレス加工とを順次行うことを特徴とするプレス加工方法にある(請求項6)。
第1の発明のプレス加工装置においては、複数種類の加工ツールは、一方側ツールベースにおいて仮想中心点の周りに所定の半径で並んで配設してあり、上記加工状態と上記退避状態とにそれぞれ個別に切り替えが可能である。そして、各加工ツールは、プレス加工に応じて、上記加工状態と上記退避状態とに適宜切り替えることができる。また、プレス加工装置においては、ワーク保持部によってワークを所定角度回転移動させることにより、ワークの各部位を各加工ツールに対向する位置に順次送り出すことができる。
これにより、上記1段目のプレス加工及び上記2段目のプレス加工を、ワークの仮想中心点から所定の半径の位置にある各部位に対して、繰り返し行うことができる。つまり、複数の加工工程としての複数種類のプレス加工を、ワークの各部位に対して段階的に行うことができる。そのため、1台のプレスにおいて、複数種類のプレス加工を行うことができ、ワークに対して必要とされる複数種類のプレス加工を行うための設備、及びその配置スペースを小さくすることができる。これにより、設備投資費用を低減することができる。
また、上記プレス加工装置の構造により、複数種類のプレス加工に用いるダイスを1つにすることができ、プレスを小型化することができる。
さらに、ワークに複数種類のプレス加工を行って成形する製品の生産数の変化に応じ、使用するプレス加工装置の台数を変更することができる。これにより、製品の生産数の変動に対して柔軟に対応することができる。
第2の発明のプレス加工方法によれば、小型化したプレス加工装置によって、複数の加工工程としての複数種類のプレス加工を、ワークの各部位に対して段階的に行うことができる。
このように、本発明によれば、設備の小型化及び省スペース化を図ることができるプレス加工装置及びプレス加工方法を提供することができる。
実施例1における、プレス加工装置を示す要部斜視図。 図1のA矢視を示す説明図。 図1のB−B線矢視断面図。 図3のC−C線矢視断面図。 実施例1において、軸穴形成前のワークにおける(a)上面視説明図、(b)図5(a)のD−D矢視断面図。 実施例1において、軸穴形成後のワークにおける(a)上面視説明図、(b)図6(a)のE−E矢視断面図。 図6(a)のF−F矢視における、(a)下穴加工後の部分断面図、(b)ディンプル加工後の部分断面図、(c)仕上げ穴加工後の部分断面図、(d)裏面付け加工後の部分断面図。 実施例1における、(a)1段階目のプレス加工を示す説明図、(b)2段階目のプレス加工を示す説明図。 実施例1における、(a)3段階目のプレス加工を示す説明図、(b)4段階目のプレス加工を示す説明図。 実施例1における、(a)5段階目のプレス加工を示す説明図、(b)6段階目のプレス加工を示す説明図。 実施例1における、7段階目のプレス加工を示す説明図。 実施例2における、加工ツールの配置を示す説明図。 実施例2における、(a)軸穴形成後のワークを示す平面説明図、(b)図13(a)のG−G矢視断面図。 実施例2における、(a)1段階目のプレス加工を示す説明図、(b)2段階目のプレス加工を示す説明図。 実施例2における、(a)3段階目のプレス加工を示す説明図、(b)4段階目のプレス加工を示す説明図。 実施例2における、(a)5段階目のプレス加工を示す説明図、(b)6段階目のプレス加工を示す説明図。 実施例1における、(a)7段階目のプレス加工を示す説明図、(b)8段階目のプレス加工を示す説明図。 実施例3における、加工ツールの配置を示す説明図。
第1の発明において、プレス加工装置における、上記複数種類の加工ツールのうちのいずれか2つ以上を上記加工状態とし、該加工状態にした2つ以上の加工ツールによって、上記ワークにおいて互いに異なる位置に対して同時にプレス加工を行うよう構成してあることが好ましい(請求項2)。この場合には、複数箇所に対して同時にプレス加工を行うことができ、上記プレス加工装置の生産効率をより向上することができる。
また、上記複数種類の加工ツールは、上記ワークに対して段階的に加工を行う順番に、上記一方側ツールベースの上記仮想中心点の周りに配設してあり、上記複数種類の加工ツールによって、上記ワークの仮想中心点の周りの各部位に、上記複数種類の加工ツールを配設した順番に、段階的にプレス加工を行うよう構成してあることが好ましい(請求項3)。この場合には、複数種類の加工ツールにおいて加工順序を定めて同一箇所に対してプレス加工を行う際に、上記ワークの回転方向を1方向とすると共に、その回転角度を小さくすることができる。これにより、上記ワーク保持部により上記ワークを回転移動させる動作を簡単なものとすると共に、回転移動の効率を向上することができる。上記複数種類の加工ツールを配設した順番と、プレス加工の順序が異なる場合には、上記ワークの回転方向を反転させるか、回転角度を大きくする必要があり、上記ワーク保持部の動作が複雑となり、回転移動の効率が低下するおそれがある。
また、プレス加工装置は、上記ダイスに対して上記一方側ツールベースを配設した側とは反対側に配設した他方側ツールベースと、該他方側ツールベースにおいて上記仮想中心点に対向する位置から上記加工ツールの所定の半径と同じ半径の位置に配設され、上記加工位置に対してプレス加工を行う他方加工ツールと、を備えており、
上記2段階目のプレス加工を行った後、上記ワーク保持部によって上記ワークを再び所定角度回転移動させた後に、上記2段階目のプレス加工を行った部位に対して、上記他方加工ツールによって下方からのプレス加工を行うよう構成してあることが好ましい(請求項4)。この場合には、上記ワークの上面だけでなく、下面の加工も行うことができる。これにより、一台のプレス加工装置におけるプレス加工の自由度を向上し、生産効率を向上することができる。上記ワークの上面又は下面のいずれか一方しか加工ができない場合、両面に加工を行うためには二台のプレス加工装置が必要となり、配置スペースが増大すると共に、生産効率が低下する場合がある。
また、上記複数種類の加工ツールは、上記プレス加工としての打ち抜き加工又は成形加工を行うための複数種類のパンチであり、上記一方側ツールベースには、上記各パンチの基端部との間に、スライド駆動源によって出入り可能なカムプレートが配設してあり、上記各パンチは、上記カムプレートの出入りによって上記加工状態と上記退避状態とに切り替わるよう構成してあることが好ましい(請求項5)。この場合には、上記パンチにおける上記加工状態と上記退避状態との切り替えを、上記カムプレートの出入りによって容易に行うことができる。また、切り替え構造をシンプルにすることができるため、整備性及び保全性が向上する。
また、第2の発明において、上記ワークには、その仮想中心点の回りに所定の間隔で複数の加工位置が設定してあり、上記加工状態にある上記第1の加工ツールによって、第1の加工位置に上記1段階目のプレス加工を行い、次いで、上記加工状態にある上記第1の加工ツール及び上記第2の加工ツールによって、上記第1の加工位置に上記2段階目のプレス加工を行うと同時に第2の加工位置に上記1段階目のプレス加工を行い、その後、上記加工状態にある全ての上記加工ツールによって、全ての上記加工位置に同時にプレス加工を行い、次いで、上記第1の加工ツールに上記第1の加工位置が再び対向するときには、上記第1の加工ツールを上記退避状態にし、上記加工状態にある残りの上記加工ツールによって、複数のプレス加工を同時に行い、上記第2の加工ツールに上記第1の加工位置が再び対向するときには、上記第1の加工ツール及び上記第2の加工ツールを上記退避状態にし、上記加工状態にある残りの上記加工ツールによって、プレス加工を行い、上記ワークにおける全ての上記加工位置に対して、全ての上記加工ツールによって同じプレス加工を行うことが好ましい(請求項7)
この場合には、上記ワークを回転移動させながら上記第1の加工ツール及び上記第2の加工ツールによって順次プレス加工を行うことから、既にプレス加工を行った上記第1の加工ツール及び上記第2の加工ツールと、既に上記第1の加工ツール及び上記第2の加工ツールとによってプレス加工された上記加工位置とが、再度対向する場合がある。このとき、上記加工位置は、最終形状に成形されているが、上記第1の加工ツール及び上記第2の加工ツールにより再度プレス加工を行うことで、形状が変化するおそれがある。それに対し、上記のごとくプレス加工を行うことにより、第1の加工ツール及び上記第2の加工ツールによるプレス加工が終了した加工位置に対して、再び上記第1の加工ツール及び上記第2の加工ツールによってプレス加工を行い形状不良が生じることを防止することができる。
また、上記ワークには、その仮想中心点の回りに所定の間隔で複数の加工位置が設定してあり、上記加工状態にある上記第1の加工ツールによって、第1の加工位置に上記1段階目のプレス加工を行い、次いで、上記第1の加工ツールを上記退避状態にするとともに上記第2の加工ツールを上記加工状態にして、上記第1の加工位置に上記2段階目のプレス加工を行い、次いで、上記第1の加工ツール及び第3の加工ツールを上記加工状態にし、残りの上記加工ツールを上記退避状態にして、上記第1の加工位置に3段階目のプレス加工を行うと同時に第2の加工位置に上記1段階目のプレス加工を行い、上記ワークにおける全ての上記加工位置に対して、全ての上記加工ツールによって同じプレス加工を行うことが好ましい(請求項8)。
この場合には、上記第1の加工ツールによりプレス加工を行った後に、上記第2の加工ツールによるプレス加工を行い、さらに上記第1の加工ツール及び上記第3の加工ツールによりプレス加工を行う。すなわち、第1の加工ツールを含むプレス加工と、第2の加工ツールを含むプレス加工とを交互に行い、同時に加工を行う加工ツールの数を低減することができる。したがって、プレス加工に必要な荷重を低減することができる。それゆえ、プレス加工装置を小型化すると共に、プレス装置にかかる設備投資費を低減することができる。
また、上記ワークは、自動変速機用のキャリア又はキャリアカバーを構成するためのものであるとともに、底部と底部の全周から突出する側壁部とからなるカップ状をなしており、上記複数種類の加工ツールによって、ピニオンギヤを軸支するための軸穴を、上記底部の中心の周りに所定の間隔で形成することが好ましい(請求項9)。この場合には、上記軸穴を効率的、かつ容易に形成することができる。上記軸穴は、複数の加工を順番で行う必要があるため、上記のプレス加工方法を用いるのに適している。
(実施例1)
本発明の実施例にかかるプレス加工装置及びプレス加工方法を図1〜図11を用いて説明する。
本例のプレス加工装置は、図3に示すごとく、ワーク8を保持して回転移動可能なワーク保持部11と、該ワーク保持部11に対する一方側に配設した一方側ツールベース2と、該一方側ツールベース2において仮想中心点の周りに所定の半径で並んで配設され、ワーク8に対してプレス加工を行う複数種類の加工ツール23と、該加工ツール23と共に上記プレス加工を行うダイス12と、を備えている。該加工ツール23は、プレス加工を行うための加工状態とプレス加工を行わないための退避状態とにそれぞれ個別に切り替えが可能である。インデックスプレス1は、複数種類の加工ツール23のうちの第1加工ツール231を加工状態とし、一方側ツールベース2をダイス12に対して接近させて、ワーク8に対して1段階目のプレス加工を行う。次いで、ワーク保持部11によってワーク8を所定角度回転移動させた後に複数種類の加工ツール23のうちの第2加工ツール232を加工状態とする。そして、一方側ツールベース2をダイス12に対して再び接近させて、1段階目のプレス加工を行った部位に対して、第2加工ツール232によって2段階目のプレス加工を行うよう構成してある。
以下、さらに詳説する。
本例においては、一方側ツールベース2が配された側を上方とし、その反対側を下方とする。また、加工ツール23において、ワーク8に対向する側を先端とし、その反対側を基端とする。
本例に示すプレス加工装置は、ワークを回転移動させるインデックス機構を有するワーク保持部11を備えたインデックスプレス1である。該インデックスプレス1は、図5(a)及び図5(b)に示すキャップ状のワーク8の底部81に、図7(a)〜図7(d)に示す下穴加工、ディンプル加工、仕上げ穴加工及び裏面付け加工を、順番に行い軸穴85を形成するためのものである。ワーク8は、図6(a)及び図6(b)に示すごとく、自動車用変速機のプラネタリキャリアに用いられるキャリアを構成するものであり、形成される軸穴85は、ピニオンギヤを軸支するためのものである。
インデックスプレス1は、図1及び図3に示すごとく、プレス駆動部(図示略)により、上下方向に進退可能な上方スライド部13と、上方スライド部13の下面に配され3つの加工ツール23と1つの受け部234を設けた一方側ツールベース2と、3つの加工ツール23の基端部に配され、各加工ツール23を加工状態と退避状態とにそれぞれ個別に切り替えるカムプレート4を有している。また、インデックスプレス1は、3つの加工ツール23及び1つの受け部234の下方に配されたダイス12と、該ダイス12の下方に配されるとともに他方加工ツール31(図4)を設けた他方側ツールベース3(図4)と、ダイス12及び他方側ツールベース3の内側に挿通配置されたワーク保持部11と、を有している。
ワーク8は、図5(a)及び図5(b)に示すごとく、予めプレス成形され、円形の底部81と該底部81の外周部から垂直に突出した側壁部83とからなるカップ状を形成したものである。ワーク8の底部81の中心には、サンギアを軸支するための中心穴84が設けてあり、該中心穴84の中心点を仮想中心点Pとした。また、本例においては、ワーク8の底部81に軸穴85を4つ形成する必要があり、軸穴85を形成する位置を加工位置82(第1加工位置821〜第4加工位置824)としてある。該加工位置82は、図5(a)に示すごとく、仮想中心点Pに対して半径Rの円周S上において任意の位置に配された第1加工位置821に対し、仮想中心点Pを中心として反時計回りに90°回転した位置を第2加工位置822とした。該第2加工位置822に対し、仮想中心点Pを中心として反時計回りに90°回転した位置を第3加工位置823とすると共に、該第3加工位置823に対し、仮想中心点Pを中心として反時計回りに90°回転した位置を第4加工位置824とした。
インデックスプレス1に用いるプレス機は、加圧能力が110tのクランクプレス機であり、プレス駆動部は、駆動モータ(図示略)の回転運動を上下方向の直進運動に変換するように構成されている。本例においては、クランクプレスを用いたが、これに限定するものではなく、種々のプレス機を用いることができる。
プレス駆動部には、上方スライド部13(図3)が連結されており、プレス駆動部を駆動源として上下方向に進退可能に構成されるとともに、その下面に一方側ツールベース2(図3)を配設してある。
一方側ツールベース2は、図1に示すごとく円筒状をなしており、中心点P1は、図2に示すごとく、仮想中心点Pと同一箇所にある。図3に示すごとく、一方側ツールベース2において、上方スライド部13と対向する上面の中央には、下方に後退した円形の凹部122が形成されており、該凹部122の底面には3つの加工ツール23(第1加工ツール231〜第3加工ツール233)及び受け部234を挿通保持する挿通穴21(第1挿通穴211〜第4挿通穴214)が形成されている。該挿通穴21は、図2に示すごとく、中心点P1に対して半径Rの円周S上において任意の位置に配された第1挿通穴211に対し、中心点P1を回転中心として時計回りに90°回転した位置を第2挿通穴212とした。該第2挿通穴212に対し、中心点P1を回転中心として時計回りに90°回転した位置を第3挿通穴213とすると共に、該第3挿通穴213に対して、中心点P1を回転中心として時計回りに90°回転した位置を第4加工位置824とした。また、一方側ツールベース2の径方向において、第1挿通穴211〜第3挿通穴213の内側及び外側には、スプリング穴がそれぞれ1つずつ設けてある。該スプリング穴には、圧縮スプリング221が配設されている。
図1及び図3に示すごとく、一方側ツールベース2の挿通穴21に挿通配置された3つの加工ツール23(第1加工ツール231〜第3加工ツール233)は、一方側ツールベース2の挿通穴21内を上下方向に進退可能に挿通配置されている。第1加工ツール231〜第3加工ツール233は、それぞれ上記下穴加工、上記ディンプル加工及び上記仕上げ穴加工及び行うためのものである。第1加工ツール231は、図7(a)に示す丸形状の下穴を形成する打ち抜きパンチであり、第2加工ツール232は、図7(b)に示すディンプル形状を形成するための雄型である成形パンチである。また、第3加工ツール233は、図7(c)に示す上記ディンプル形状の底部81に仕上げ穴を形成する打ち抜きパンチである。
また、受け部234は、後述する他方加工ツール31において図7(d)に示す裏面付け加工における成形パンチの荷重を受けるためのものである。
第1加工ツール231〜第3加工ツール233の基端部には、図1及び図3に示すごとく、それぞれツール基部235を設けてある。該ツール基部235は、図3及び図4に示すごとく直方体の一辺に面取りを施して斜面238を形成してあり、該斜面238が一方側ツールベース2の径方向において外側でかつ上方に位置するように配してある。ツール基部235の下面は、一方側ツールベース2が有する圧縮スプリング221の上端と当接しており、ツール基部235を介し、第1加工ツール231〜第3加工ツール233に上方へ向けて付勢力を付与する。通常、圧縮スプリング221の付勢力により、第1加工ツール231〜第3加工ツール233は上昇し、先端部が一方側ツールベース2の下面よりも上方に後退した退避状態にある。
受け部234は、図4に示すごとく、第4挿通穴214に挿通する受け円柱部236と、上方スライド部13の下面に当接する円板状の受け基部237とからなり、上方スライド部13と一方側ツールベース2とによって受け基部237を挟持することにより保持されている。
図3及び図4に示すごとく、第1加工ツール231〜第3加工ツール233のツール基部235に対し、一方側ツールベース2の径方向外側の位置には、カムプレート4が配されている。該カムプレート4は、基本形状である直方体の一辺に面取りを施して斜面41を形成してあり、該斜面41がツール基部235の斜面238と対向するように、径方向において内側でかつ下方を向くように配してある。カムプレート4において斜面41を形成した先端部と反対側の位置には、カムプレート4を移動するためのスライド駆動源42が配してある。該スライド駆動源42は、空気圧を利用したエアシリンダであり、カムプレート4を進退可能に構成してある。スライド駆動源42により、カムプレート4をツール基部235の基端側に、挿入することでカムプレート4の厚み分だけ加工ツール23を下降させる。これにより、加工ツール23の先端部は、一方側ツールベース2の下面より下方に突出し加工状態となる。このように、カムプレート4を各加工ツール23の基端側に出入りすることで、図3の第1加工231のごとく、圧縮スプリング221の付勢力により加工ツール23が上昇し、加工ツール23先端部が一方側ツールベース2の内側に後退した状態である退避状態と、同図中の第3加工ツール233のごとく、カムプレート4によって加工ツール23を下降させ、加工ツール23先端部が一方側ツールベース2の下面から突出した状態である加工状態と、を切り替える。
図3及び図4に示すごとく、加工ツール23及び受け部234の下方には、ダイス12が設けてある。該ダイス12は、鉛直方向に立設した略中空円筒状をなしており、下端部外周の円筒面には、径方向に延びる基部が形成されている。また、ダイス12の内径には、ワーク保持部11を挿通配置してある。該ダイス12の中心点P2は、図2に示すごとく、ワーク8の仮想中心点Pと同一箇所にある。ダイス12の第1加工ツール231と対向する位置には、第1加工ツール231先端部の直径よりわずかに径が大きい第1ダイス穴121が形成してある。また、第2加工ツール232と対向する位置には、上記ディンプル形状を形成するための雌形にあたる凹部122を形成してある。また、第3加工ツール233(仕上げ穴加工パンチ)と対向する位置には、第3加工ツール233先端部の直径よりわずかに径が大きい第3ダイス穴123が形成してある。また、受け部234と対向する位置には、後述する他方加工ツール31を挿通する第4ダイス穴124が形成されている。第1ダイス穴121及び第3ダイス穴123は、後述する他方側ツールベース3に設けた2つの排出穴33と連通しており、第1加工ツール231及び第3加工ツール233により打ち抜き加工を行った際の端材を排出可能に構成されている。
図3及び図4に示すごとく、ダイス12の下面には、該ダイス12を支承する他方側ツールベース3が配してある。該他方側ツールベース3は、中空円筒状を有し、その内径部にはワーク保持部11を挿通配置してある。図2に示すごとく、他方側ツールベース3の中心点P3は上面視(図2)において、仮想中心点Pと同一箇所にある。他方側ツールベース3の上面には、中心点P3から半径Rの円周S上で、上方ツールに設けた受け部234と対向する位置に、他方加工ツール31を挿通する下方挿通穴32を設けてある。図4に示すごとく、他方側ツールベース3の径方向における下方挿通穴32の内側及び外側には、スプリング穴がそれぞれ1つずつ設けてある。該スプリング穴には、圧縮スプリング221が配設されている。また、ダイス12の第1ダイス穴121及び第3ダイス穴123と対応する位置には、穴抜き加工により形成される端材を排出するための排出穴33がそれぞれ形成されている。
他方加工ツール31は、軸穴85において、ワーク8の底部81におけるダイス12と対向する側の面に図7(d)に示す面付け加工を行う成形パンチである。図4に示すごとく、他方加工ツール31の基端部には、下方ツール基部311を設けてある。該下方ツール基部311は、直方体の一辺に面取りを施して斜面312を形成してあり、該斜面312が他方側ツールベース3の径方向において外側でかつ下方に位置するように配されている。下方ツール基部311の上面には、他方側ツールベース3が有する圧縮スプリング221が配されており、下方ツール基部311を介して他方加工ツール31に対して下方へ付勢力を付与している。圧縮スプリング221の付勢力により、通常、他方加工ツール31は下降し、先端部がダイス12の上面よりも下方に後退した退避状態にある。
図4に示すごとく、他方加工ツール31の下方ツール基部311に対し、他方側ツールベース3の径方向外側の位置には、加工ツール23と同様に、カムプレート4が配されている。該カムプレート4は、斜面41が下方ツール基部311の斜面312と対向するように、径方向において内側でかつ上方を向くように配してある。カムプレート4において斜面41を形成した先端部と反対側の位置には、カムプレート4を移動するためのスライド駆動源42が配してある。スライド駆動源42により、カムプレート4をツール基部235の基端側に、挿入することでカムプレート4の厚み分だけ加工ツール23を上昇させる。これにより、加工ツール23の先端部は、ダイス12の上面より上方に突出した状態である加工状態となる。このように、圧縮スプリング221の付勢力により加工ツール23を下降させ、加工ツール23先端部がダイス12の内側に後退した状態である退避状態と、カムプレート4によって加工ツール23を上昇させ、加工ツール23先端部がダイス12の上面から突出した状態である加工状態と、を切り替える。
図3及び図4に示すごとく、ダイス12及び下方ワーク8ベースの内径部に挿通配置されたワーク保持部11は、ワーク8の中心穴84を保持するチャック部を有しており、サーボモータからなる回転駆動部(図示略)によって、ワーク8を所望角度で回転移動させることができる。ワーク保持部11の回転中心は、上面視(図2)において、仮想中心点Pと同一箇所にある。本例においては、上面視において、90°ずつ、時計回りに回転移動するよう設定されている。
次に、本例のインデックスプレス1を用いて、上記ワーク8に軸穴85を形成する方法について説明する。
図8〜図11においては、第1加工ツール821〜第3加工ツール823及び他方加工ツール31の位置を破線で示すと共に、上記加工状態にある場合には、それぞれ第1加工ツール821a、第2加工ツール822a、第3加工ツール823a及び他方加工ツール31aと図示する。また、上記退避状態にある場合にはそれぞれ第1加工ツール821b、第2加工ツール822b、第3加工ツール823b及び他方加工ツール31bと図示する(後述の図14〜図17においても同様とする)。
また、表1は、本例における1段階目〜7段階目までの各プレス段数において、第1加工ツール821〜第3加工ツール823及び他方加工ツール31が、加工状態又は退避状態のいずれの状態であるかを示したものである。同表中において、ONの記載は加工状態を指し、OFFの記載は退避状態を指すものである。
Figure 0005488491
まず、図8(a)に示すごとく、1段階目のプレス加工を行う。第1加工ツール231と第1加工位置821とを対向させると共に、第1加工ツール231を上記加工状態とした後、一方側ツールベース2を上記ダイス12に対して接近させて、ワーク8の第1加工位置821に対して下穴加工を行う。
次いで、図8(b)に示すごとく、2段階目のプレス加工を行う。ワーク保持部11によってワーク8を時計方向に90°回転移動し、第1加工位置821を第2加工ツール232と対向させ、第2加工位置822を第1加工ツール231と対向させる。そして、第2加工ツール232を上記加工状態とした後、一方側ツールベース2をダイス12に対して再び接近させ、下穴加工を行った第1加工位置821に対して、第2加工ツール232によってディンプル加工を行う。同時に、上記加工状態にある第1加工ツール231によって、第2加工位置822に対して第1加工ツール231によって下穴加工を同時に行う。
次いで、図9(a)に示すごとく、3段階目のプレス加工を行う。ワーク保持部11によってワーク8を時計方向に90°回転移動し、第1加工位置821を第3加工ツール233と、第2加工位置822を第2加工ツール232と、第2加工位置822を第3加工ツール233とそれぞれ対向させる。そして、第3加工ツール233を上記加工状態とした後、一方側ツールベース2をダイス12に対して再び接近させて、下穴加工及びディンプル加工を行った第1加工位置821に対して、第3加工ツール233によって仕上げ穴加工を行う。同時に、下穴加工を行った第2加工位置822に対して、上記加工状態にある第2加工ツール232によってディンプル加工を行うと共に、上記加工状態にある第1加工ツール231によって、第3加工位置823に対して下穴加工を行う。
次いで、図9(b)に示すごとく、4段階目のプレス加工を行う。ワーク保持部11によってワーク8を時計方向に90°回転移動し、第1加工位置821を他方加工ツール31と、第2加工位置822を第3加工ツール233と、第3加工位置823を第2加工ツール232と、第4加工位置824を第1加工ツール231と、それぞれ対向させる。そして、他方加工ツール31を上記加工状態とした後、一方側ツールベース2をダイス12に対して再び接近させて、下穴加工、ディンプル加工及び仕上げ穴加工を行った第1加工位置821に対して、他方加工ツール31によって裏面付け加工を行い、第1加工位置821における軸穴85の形成が完了する。同時に、下穴加工及びディンプル加工を行った第2加工位置822に対して、上記加工状態にある第3加工ツール233によって仕上げ穴加工を行うと共に、下穴加工を行った第3加工位置823に対して、上記加工状態にある第2加工ツール232によってディンプル加工を行う。さらに、上記加工状態にある第1加工ツール231によって、第4加工位置824に対して下穴加工を行う。
次いで、図10(a)に示すごとく、5段階目のプレス加工を行う。ワーク保持部11によってワーク8を時計方向に90°回転移動させ、第2加工位置822を他方加工ツール31と、第3加工位置823を第3加工ツール233と、第4加工位置824を第2加工ツール232と、それぞれ対向させる。そして、第1加工ツール231を上記退避状態とした後、一方側ツールベース2をダイス12に対して再び接近させて、下穴加工、ディンプル加工及び仕上げ穴加工を行った第2加工位置822に対して、他方加工ツール31によって裏面付け加工を行い、第2加工位置822における軸穴85の形成が完了する。同時に、下穴加工及びディンプル加工を行った第3加工位置823に対して上記加工状態にある第3加工ツール233によって、仕上げ穴加工を行うと共に、下穴加工を行った第4加工位置824に対して、上記加工状態にある第2加工ツール232によってディンプル加工を行う。
次いで、図10(b)に示すごとく、6段階目のプレス加工を行う。ワーク保持部11によってワーク8を時計方向に90°回転移動させ、第3加工位置823を他方加工ツール31と、第4加工位置824を第3加工ツール233と、それぞれ対向させる。そして、第2加工ツール232を上記退避状態とした後、一方側ツールベース2をダイス12に対して再び接近させて、下穴加工、ディンプル加工及び仕上げ穴加工を行った第3加工位置823に対して、他方加工ツール31によって裏面付け加工を行い、第3加工位置823における軸穴85の形成が完了する。同時に、下穴加工及びディンプル加工を行った第4加工位置824に対して上記加工状態にある第3加工ツール233によって、仕上げ穴加工を行う。
次いで、図11に示すごとく、7段階目のプレス加工を行う。ワーク保持部11によってワーク8を時計方向に90°回転移動させ、第4加工位置824を第3加工ツール233と対向させる。そして、第3加工ツール233を上記退避状態とした後、一方側ツールベース2をダイス12に対して再び接近させて、下穴加工、ディンプル加工及び仕上げ穴加工を行った第4加工位置824に対して、他方加工ツール31によって裏面付け加工を行い、第4加工位置824における軸穴85の形成が完了する。これにより、第1加工位置821〜第4加工位置824における軸穴85の形成を完了する。
次に、本例におけるインデックスプレス1及びインデックスプレス方法を用いることにより得られる作用効果を説明する。
本例のインデックスプレス1においては、加工ツール23は、一方側ツールベース2において仮想中心点Pの周りに所定の半径で並んで配設してあり、上記加工状態と上記退避状態とにそれぞれ個別に切り替えが可能である。そして、各加工ツール23は、プレス加工に応じて、上記加工状態と上記退避状態とに適宜切り替えることができる。また、インデックスプレス1においては、ワーク保持部11によってワーク8を所定角度回転移動させることにより、ワーク8の各部位を各加工ツール23に対向する位置に順次送り出すことができる。
これにより、上記1段目のプレス加工〜上記7段目のプレス加工を、ワーク8の仮想中心点Pから所定の半径の位置にある各加工位置に対して、繰り返し行うことができる。つまり、複数の加工工程としての複数種類のプレス加工を、ワーク8の各加工位置に対して段階的に行うことができる。そのため、1台のプレスにおいて、複数種類のプレス加工を行うことができ、ワーク8に対して必要とされる複数種類のプレス加工を行うための設備、及びその配置スペースを小さくすることができる。これにより、設備投資費用を低減することができる。
また、インデックスプレス1の構造により、複数種類のプレス加工に用いるダイス12を1つにすることができ、プレスを小型化することができる。
さらに、ワーク8に複数種類のプレス加工を行って成形する製品の生産数の変化に応じ、使用するインデックスプレス1の台数を変更することができる。これにより、製品の生産数の変動に対して柔軟に対応することができる。
また、加工ツール23のうちのいずれか2つ以上を上記加工状態とし、該加工状態にした2つ以上の加工ツール23によって、ワーク8において互いに異なる位置に対して同時にプレス加工を行うよう構成してある。そのため、複数箇所に対して同時にプレス加工を行うことができ、上記インデックスプレス1の生産効率をより向上することができる。
また、複数種類の加工ツール23は、ワーク8に対して段階的に加工を行う順番に、一方側ツールベース2の仮想中心点Pの周りに配設してあり、加工ツール23によって、ワーク8の仮想中心点Pの周りの加工位置82(第1加工位置821〜第4加工位置824)に、加工ツール23を配設した順番に、段階的にプレス加工を行うよう構成してある。そのため、加工ツール23において加工順序を定めて同一箇所に対してプレス加工を行う際に、ワーク8の回転方向を1方向とすると共に、その回転角度を小さくすることができる。これにより、ワーク保持部11によりワーク8を回転移動させる動作を簡単なものとすると共に、回転移動の効率を向上することができる。
また、インデックスプレス1は、ダイス12に対する下方に配設した他方側ツールベース3と、該他方側ツールベース3において仮想中心点Pに対向する位置から加工ツール23の所定の半径と同じ半径の位置に配設され、加工位置82に対してプレス加工を行う他方加工ツール31と、を備えており、第1加工ツール231〜第3加工ツール233を用いたプレス加工を行った後、ワーク保持部11によってワーク8を再び回転移動させて、第1加工ツール231〜第3加工ツール233のプレス加工を行った加工位置82に対して、他方加工ツール31によって下方からのプレス加工を行うよう構成してある。そのため、ワーク8の上面だけでなく、下面の加工も行うことができる。これにより、一台のインデックスプレス1におけるプレス加工の自由度を向上し、生産効率を向上することができる。
また、加工ツール23は、プレス加工としての打ち抜き加工又は成形加工を行うための複数種類のパンチであり、一方側ツールベース2には、各パンチの基端部との間に、スライド駆動源によって出入り可能なカムプレート4が配設してあり、各パンチは、カムプレート4の出入りによって上記加工状態と上記退避状態とに切り替わるよう構成してある。そのため、上記パンチにおける上記加工状態と上記退避状態との切り替えを、カムプレート4の出入りによって容易に行うことができる。また、切り替え構造をシンプルにすることができるため、整備性及び保全性が向上する。
また、ワーク8には、その仮想中心点Pの回りに所定の間隔で加工位置82(第1加工位置821〜第4加工位置824)が設定してあり、上記のごとく、1段階目〜4段階目のプレス加工を行った後、上記5段階目〜上記7段階目のプレス加工において、第1加工ツール231〜第3加工ツール233のいずれかと第1加工位置821〜第3加工位置823のいずれかが再び対向するときには、対向する加工ツール23を上記退避状態にし、上記加工状態にある残りの加工ツール23によって、複数のプレス加工を同時に行い、ワーク8における全ての加工位置82に対して、全ての加工ツール23によって同じプレス加工を行っている。
本例においては、ワーク8を回転移動させながら第1加工ツール231〜第3加工ツール233及び他方加工ツール31によって順次プレス加工を行うことから、既にプレス加工を行った第1加工ツール231〜第3加工ツール233と、第1加工ツール231〜第3加工ツール233によって既にプレス加工された第1加工位置821〜第3加工位置823と、が再度対向する。このとき、第1加工位置821〜第3加工位置823は、最終形状に成形されているが、第1加工ツール231〜第3加工ツール233により再度プレス加工を行うことで、形状が変化するおそれがある。それに対し、上記のごとくプレス加工を行うことにより、第1加工ツール231〜第3加工ツール233及び他方加工ツール31によるプレス加工が終了した加工位置に対して、再び第1加工ツール231〜第3加工ツール233によってプレス加工を行い形状不良が生じることを防止することができる。
また、ワーク8は、自動変速機用のキャリア又はキャリアカバーを構成するためのものであるとともに、底部81と底部81の全周から突出する側壁部83とからなるカップ状をなしており、加工ツール23によって、ピニオンギヤを軸支するための軸穴85を、底部81の中心の周りに所定の間隔で形成してある。そのため、軸穴85を効率的、かつ容易に形成することができる。
また、本例のインデックスプレス1方法によれば、小型化したインデックスプレス1によって、複数の加工工程としての複数種類のプレス加工を、ワーク8の加工位置82に対して段階的に行うことができる。
尚、本例に示すプレス加工の条件(加工順序、加工ツール23の数、ワーク保持部11の回転角度、プレス加工の加工回数等)は、1つの例であり、これに限定するものではなく、適宜変更することができる。
このように、本例によれば、小型で、かつ生産数の変化及び生産する製品の変更に対して容易に対応することができるインデックスプレス1及びインデックスプレス方法を提供することができる。
(実施例2)
本例においては、ワーク8に設ける軸穴85の数及び加工位置82を変更した場合におけるプレス加工装置(インデックスプレス1)及びプレス加工方法を図12〜図17を用いて説明する。
本例のワーク8は、実施例1と同様に、円形の底部81と該底部81の外周部から垂直に突出した側壁部83とからなるカップ状を形成したものである(図5)。図13(a)及び図13(b)に示すごとく、底部81には、仮想中心点Pに対して半径Rの円周S上で、120°毎に配された、ピニオンギヤを軸支するための軸穴85を形成するための3つの加工位置82(第1加工位置821〜第3加工位置823)を設定してある。仮想中心点Pから半径Rの円周S上において、任意の位置に配した第1加工位置821を基準とし、反時計回りに120°の位置に第2加工位置822が設けてあり、該第2加工位置822から時計回りに120°の位置に第3加工位置823が設けてある。その他、ワーク8の構成は実施例1と同様である。
本例のインデックスプレス1において、一方側ツールベース2に形成される第1挿通穴211〜第4挿通穴214は、図12に示すごとく、中心点P1から半径Rの円周S上において、任意の位置に配した第1挿通穴211を基準とし、時計回りに60°の位置に第2挿通穴212が設けてあり、該第2挿通穴212から時計回りに60°の位置に第3挿通穴213が設けてある。そして、該第3挿通穴213から時計回りに120°の位置に第4挿通穴214が設けてある。その他、インデックスプレス1の構成は実施例1と同様である。
次に、本例のインデックスプレス1を用いて、上記ワーク8に軸穴85を形成する方法について説明する。
表2は、本例における1段階目〜8段階目までの各プレス段数において、第1加工ツール821〜第3加工ツール823及び他方加工ツール31が、加工状態又は退避状態のいずれの状態であるかを示したものである。同表中において、ONの記載は加工状態を指し、OFFの記載は退避状態を指すものである。
Figure 0005488491
まず、図14(a)に示すごとく、1段階目のプレス加工を行う。第1加工ツール231と第1加工位置821とを対向させると共に、第1加工ツール231を上記加工状態とした後、一方側ツールベース2を上記ダイス12に対して接近させて、ワーク8の第1加工位置821に対して下穴加工を行う。
次いで、図14(b)に示すごとく、2段階目のプレス加工を行う。ワーク保持部11によってワーク8を時計方向に60°回転移動させ、第2加工ツール232と第1加工位置821とを対向させる。そして、第2加工ツール232を上記加工状態とし、第1加工ツール231を上記退避状態とすると共に、一方側ツールベース2をダイス12に対して再び接近させて、下穴加工を行った第1加工位置821に対して、第2加工ツール232によってディンプル加工を行う。
次いで、図15(a)に示すごとく、3段階目のプレス加工を行う。ワーク保持部11によってワーク8を時計方向に60°回転移動させ、第1加工位置821を第3加工ツール233と、第2加工位置822を第1加工ツール231と、それぞれ対向させる。そして第3加工ツール233を上記加工状態とし、第2加工ツール232を上記退避状態とすると共に、一方側ツールベース2をダイス12に対して接近させて、下穴加工及びディンプル加工を行った第1加工位置821に対して仕上げ穴加工を行う。これと同時に、第2加工位置822に対して、上記加工状態にある第1加工ツール231によって下穴加工を行う。
次いで、図15(b)に示すごとく、4段階目のプレス加工を行う。ワーク保持部11によってワーク8を時計方向に60°回転移動させ、第2加工位置822を第2加工ツール232と対向させる。そして、第2加工ツール232を上記加工状態とし、第1加工ツール231及び第3加工ツール233を上記退避状態とした後、一方側ツールベース2をダイス12に対して接近させて、下穴加工を行った第2加工位置822に対してディンプル加工を行う。
次いで、図16(a)に示すごとく、5段階目のプレス加工を行う。ワーク保持部11によってワーク8を時計方向に60°回転移動させ、第1加工位置821を他方加工ツール31と、第2加工位置822を第3加工ツール233と、第3加工位置823を第1加工ツール231と、それぞれ対向させる。そして、第1加工ツール231、第3加工ツール233及び他方加工ツール31を上記加工状態とし、第2加工ツール232を上記退避状態とする。そして、一方側ツールベース2をダイス12に対して接近させて、下穴加工、ディンプル加工及び仕上げ穴加工を行った第1加工位置821に対して裏面付け加工を行い、第1加工位置821の軸穴85の形成が完了する。これと同時に、下穴加工及びディンプル加工を行った第2加工位置822に対して、上記加工状態にある第3加工ツール233によって仕上げ穴加工を行うと共に、第3加工位置823に対する下穴加工を行なう。
次いで、図16(b)に示すごとく、6段階目のプレス加工を行う。ワーク保持部11によってワーク8を時計方向に60°回転移動させ、第3加工位置823と第2加工ツール232とを対向させる。そして、第2加工ツール232を上記加工状態とし、第1加工ツール231、第3加工ツール233及び他方加工ツール31を上記退避状態とした後、一方側ツールベース2をダイス12に対して接近させて、下穴加工を行った第3加工位置823に対してディンプル加工を行う。
次いで、図17(a)に示すごとく、7段階目のプレス加工を行う。ワーク保持部11によってワーク8を時計方向に60°回転移動させ、第2加工位置822を他方加工ツール31と、第3加工位置823を第3加工ツール233と、それぞれ対向させる。そして、第3加工ツール233及び他方加工ツール31を上記加工状態とし、第2加工ツール232を上記退避状態とした後、一方側ツールベース2をダイス12に対して接近させて、下穴加工、ディンプル加工及び仕上げ穴加工を行った第2加工位置822に対して裏面付け加工を行い、第2加工位置822の軸穴85の形成が完了する。これと同時に、下穴加工及びディンプル加工を行った第3加工位置823に対して、上記加工状態にある第3加工ツール233によって仕上げ穴加工を行う。
次いで、図17(b)に示すごとく、8段階目のプレス加工を行う。ワーク保持部11によってワーク8を時計方向に120°回転移動させ、第3加工位置823を他方加工ツール31と対向させる。そして、第3加工ツール233を上記退避状態とした後、一方側ツールベース2をダイス12に対して接近させて、下穴加工、ディンプル加工及び仕上げ穴加工を行った第3加工位置823に対して、上記加工状態にある他方加工ツール31によって裏面付け加工を行い、第4加工位置824の軸穴85の形成が完了する。
本例においても、実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
(実施例3)
本例は、実施例2のワーク8において、加工ツール23及び他方加工ツール31の配設方法を変更した例である。
本例のワーク8は、図13(a)及び図13(b)に示す実施例2のワーク8と同形状を有するものであり、第1加工位置231〜第3加工位置233の3つの加工位置は、仮想中心点Pから半径Rの円周S上において、それぞれ120°の加工位置角度Iを介して配してある。
本例のインデックスプレス1において、一方側ツールベース2に形成される第1挿通穴211〜第3挿通穴214は、図18に示すごとく、ツール配設角度Jずつ回転した位置に配してある。ツール角度Jは、ワーク8における加工位置角度Iの2分の1の値としてあり、具体的には、中心点P1から半径Rの円周S上において、任意の位置に配した第1挿通穴211を基準とし、時計回りに60°の位置に第2挿通穴212が設けてあり、該第2挿通穴212から時計回りに60°の位置に第3挿通穴213が設けてある。そして、該第3挿通穴213から時計回りに60°の位置に第4挿通穴214が設けてある。その他、インデックスプレス1の構成は実施例1と同様である。
表3は、本例における1段階目〜8段階目までのプレス加工において、第1加工ツール821〜第3加工ツール823及び他方加工ツール31が、加工状態又は退避状態のいずれの状態であるかを示したものである。同表中において、ONの記載は加工状態を指し、OFFの記載は退避状態を指すものである。また、実施例1及び実施例2と同様に、1段階目〜8段階目までの各段階のプレス加工の間には、ワーク保持部11によってワークを所定角度回転移動させる。本例において、1段階目〜8段階目までの各段階のプレス加工の間おけるワークの回転移動角度は、全て60°としてある。
また、表3に示すごとく、1段階目〜8段階目までのプレス加工において、同時に加工状態となる加工ツールの数は、2つである。また、3段階目〜6段階目のプレス加工においては、第1加工ツール231及び第3加工ツール233の2つと、第2加工ツール232及び他方加工ツール31の2つと、が交互に上記加工状態と上記退避状態とに切り替わる。
Figure 0005488491
本例において、ワークには、その仮想中心点Pから半径Rの円周S上において、加工位置角度Iを介して加工位置82が設定してあり、上記加工状態にある第1加工ツール23によって、第1加工位置821にプレス加工を行い、次いで、第1加工ツール231を上記退避状態にするとともに第2加工ツール232を加工状態にして、第1加工位置821にプレス加工を行う。次いで、第1加工ツール231及び第3加工ツール233を上記加工状態にし、残りの加工ツール23を上記退避状態にして、第3加工ツール233によって第1加工位置821にプレス加工を行うと同時に、第1加工ツール231によって第2加工位置232にプレス加工を行う。次いで、第2加工ツール232及び他方加工ツール31を上記加工状態にし、残りの加工ツール23を上記退避状態にして、他方加工ツール31によって第1加工位置821にプレス加工を行うと同時に、第2加工ツール231によって第2加工位置232にプレス加工を行い、ワークにおける全ての加工位置82に対して、全ての加工ツール23によって同じプレス加工を行うってある。
第1加工ツール231によりプレス加工を行った後に、第2の加工ツール232によるプレス加工を行い、さらに第1加工ツール231及び上記第3加工ツール233によりプレス加工を行う。すなわち、第1加工ツール231を含むプレス加工と、第2加工ツール232を含むプレス加工とを交互に行い、同時に加工を行う加工ツールの数を低減することができる。したがって、プレス加工に必要な荷重を低減することができる。それゆえ、プレス加工装置を小型化すると共に、プレス装置にかかる設備投資費を低減することができる。
また、上記のごとく、ワーク8における加工位置82の加工位置角度Iと、加工ツール23及び他方加工ツール31のツール位置角度Jとの間にJ=0.5Iの関係が成立する場合、隣接する加工ツール23及び他方加工ツールが同時に加工状態となることがない。したがって、上述した作用効果を容易に得ることができる。その他、実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
1 インデックスプレス
11 ワーク保持部
12 ダイス
2 一方側ツールベース
23 加工ツール
8 ワーク
P 仮想中心点

Claims (9)

  1. ワークを保持して回転移動可能なワーク保持部と、
    該ワーク保持部に対する一方側に配設した一方側ツールベースと、
    該一方側ツールベースにおいて仮想中心点の周りに所定の半径で並んで配設され、上記ワークに対してプレス加工を行う複数種類の加工ツールと、
    該加工ツールとともに上記プレス加工を行うダイスと、を備えており、
    上記加工ツールは、上記プレス加工を行うための加工状態と上記プレス加工を行わないための退避状態とにそれぞれ個別に切り替えが可能であり、
    上記複数種類の加工ツールのうちの第1の加工ツールを上記加工状態とし、上記一方側ツールベースを上記ダイスに対して接近させて、上記ワークに対して1段階目のプレス加工を行い、上記ワーク保持部によって上記ワークを所定角度回転移動させるとともに上記複数種類の加工ツールのうちの第2の加工ツールを上記加工状態とし、上記一方側ツールベースを上記ダイスに対して再び接近させて、上記1段階目のプレス加工を行った部位に対して、上記第2の加工ツールによって2段階目のプレス加工を行うよう構成してあることを特徴とするプレス加工装置。
  2. 請求項1に記載のプレス加工装置において、上記複数種類の加工ツールのうちのいずれか2つ以上を上記加工状態とし、該加工状態にした2つ以上の加工ツールによって、上記ワークにおいて互いに異なる位置に対して同時にプレス加工を行うよう構成してあることを特徴とするプレス加工装置。
  3. 請求項1又は2に記載のプレス加工装置において、上記複数種類の加工ツールは、上記ワークに対して段階的に加工を行う順番に、上記一方側ツールベースの上記仮想中心点の周りに配設してあり、
    上記複数種類の加工ツールによって、上記ワークの仮想中心点の周りの等間隔の各部位に、上記複数種類の加工ツールを配設した順番に、段階的にプレス加工を行うよう構成してあることを特徴とするプレス加工装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のプレス加工装置において、該プレス加工装置は、上記ダイスに対して上記一方側ツールベースを配設した側とは反対側に配設した他方側ツールベースと、該他方側ツールベースにおいて上記仮想中心点に対向する位置から上記加工ツールの所定の半径と同じ半径の位置に配設され、上記ワークに対してプレス加工を行う他方加工ツールと、を備えており、
    上記2段階目のプレス加工を行った後、上記ワーク保持部によって上記ワークを再び所定角度回転移動させて、上記2段階目のプレス加工を行った部位に対して、上記他方加工ツールによって下方からのプレス加工を行うよう構成してあることを特徴とするプレス加工装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のプレス加工装置において、上記複数種類の加工ツールは、上記プレス加工としての打ち抜き加工又は成形加工を行うための複数種類のパンチであり、
    上記一方側ツールベースには、上記各パンチの基端部との間に、スライド駆動源によって出入り可能なカムプレートが配設してあり、
    上記各パンチは、上記カムプレートの出入りによって上記加工状態と上記退避状態とに切り替わるよう構成してあることを特徴とするプレス加工装置。
  6. ワークを保持して回転移動可能なワーク保持部と、該ワーク保持部に対する一方側に配設した一方側ツールベースと、該一方側ツールベースにおいて仮想中心点の周りに所定の半径で並んで配設され、上記ワークに対してプレス加工を行う複数種類の加工ツールと、該加工ツールとともに上記プレス加工を行うダイスと、を備え、上記加工ツールを、上記プレス加工を行うための加工状態と上記プレス加工を行わないための退避状態とにそれぞれ個別に切り替えが可能としたプレス加工装置を用いたプレス加工方法であって、
    上記複数種類の加工ツールのうちの第1の加工ツールを上記加工状態とし、上記一方側ツールベースを上記ダイスに対して接近させて、上記ワークに対して1段階目のプレス加工を行い、上記ワーク保持部によって上記ワークを所定角度回転移動させるとともに上記複数種類の加工ツールのうちの第2の加工ツールを上記加工状態とし、上記一方側ツールベースを上記ダイスに対して再び接近させて、上記1段階目のプレス加工を行った部位に対して、上記第2の加工ツールによって2段階目のプレス加工を行い、
    上記ワークにおける複数の部位に対して、上記1段目のプレス加工と上記2段目のプレス加工とを順次行うことを特徴とするプレス加工方法。
  7. 請求項6に記載のプレス加工方法において、上記ワークには、その仮想中心点の回りに所定の間隔で複数の加工位置が設定してあり、
    上記加工ツールは、上記加工位置の数と同じ数が上記一方側ツールベースに配設してあり、
    上記加工状態にある上記第1の加工ツールによって、第1の加工位置に上記1段階目のプレス加工を行い、
    次いで、上記加工状態にある上記第1の加工ツール及び上記第2の加工ツールによって、上記第1の加工位置に上記2段階目のプレス加工を行うと同時に第2の加工位置に上記1段階目のプレス加工を行い、
    その後、上記加工状態にある全ての上記加工ツールによって、全ての上記加工位置に同時にプレス加工を行い、
    次いで、上記第1の加工ツールに上記第1の加工位置が再び対向するときには、上記第1の加工ツールを上記退避状態にし、上記加工状態にある残りの上記加工ツールによって、複数のプレス加工を同時に行い、
    上記第2の加工ツールに上記第1の加工位置が再び対向するときには、上記第1の加工ツール及び上記第2の加工ツールを上記退避状態にし、上記加工状態にある残りの上記加工ツールによって、プレス加工を行い、
    上記ワークにおける全ての上記加工位置に対して、全ての上記加工ツールによって同じプレス加工を行うことを特徴とするプレス加工方法。
  8. 請求項6に記載のプレス加工方法において、上記ワークには、その仮想中心点の回りに所定の間隔で複数の加工位置が設定してあり、
    上記加工ツールは、上記加工位置の数よりも多い数が上記一方側ツールベースに配設してあり、
    上記加工状態にある上記第1の加工ツールによって、第1の加工位置に上記1段階目のプレス加工を行い、
    次いで、上記第1の加工ツールを上記退避状態にするとともに上記第2の加工ツールを上記加工状態にして、上記第1の加工位置に上記2段階目のプレス加工を行い、
    次いで、上記第1の加工ツール及び第3の加工ツールを上記加工状態にし、残りの上記加工ツールを上記退避状態にして、上記第1の加工位置に3段階目のプレス加工を行うと同時に第2の加工位置に上記1段階目のプレス加工を行い、
    上記ワークにおける全ての上記加工位置に対して、全ての上記加工ツールによって同じプレス加工を行うことを特徴とするプレス加工方法。
  9. 請求項6〜8のいずれか一項に記載のプレス加工方法において、上記ワークは、自動変速機用のキャリア又はキャリアカバーを構成するためのものであるとともに、底部と底部の全周から突出する側壁部とからなるカップ状をなしており、
    上記複数種類の加工ツールによって、ピニオンギヤを軸支するための軸穴を、上記底部の中心の周りに所定の間隔で形成することを特徴とするプレス加工方法。
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