JP5488491B2 - プレス加工装置及びプレス加工方法 - Google Patents
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該ワーク保持部に対する一方側に配設した一方側ツールベースと、
該一方側ツールベースにおいて仮想中心点の周りに所定の半径で並んで配設され、上記ワークに対してプレス加工を行う複数種類の加工ツールと、
該加工ツールとともに上記プレス加工を行うダイスと、を備えており、
上記加工ツールは、上記プレス加工を行うための加工状態と上記プレス加工を行わないための退避状態とにそれぞれ個別に切り替えが可能であり、
上記複数種類の加工ツールのうちの第1の加工ツールを上記加工状態とし、上記一方側ツールベースを上記ダイスに対して接近させて、上記ワークに対して1段階目のプレス加工を行い、上記ワーク保持部によって上記ワークを所定角度回転移動させるとともに上記複数種類の加工ツールのうちの第2の加工ツールを上記加工状態とし、上記一方側ツールベースを上記ダイスに対して再び接近させて、上記1段階目のプレス加工を行った部位に対して、上記第2の加工ツールによって2段階目のプレス加工を行うよう構成してあることを特徴とするプレス加工装置にある(請求項1)。
上記複数種類の加工ツールのうちの第1の加工ツールを上記加工状態とし、上記一方側ツールベースを上記ダイスに対して接近させて、上記ワークに対して1段階目のプレス加工を行い、上記ワーク保持部によって上記ワークを所定角度回転移動させるとともに上記複数種類の加工ツールのうちの第2の加工ツールを上記加工状態とし、上記一方側ツールベースを上記ダイスに対して再び接近させて、上記1段階目のプレス加工を行った部位に対して、上記第2の加工ツールによって2段階目のプレス加工を行い、
上記ワークにおける複数の部位に対して、上記1段目のプレス加工と上記2段目のプレス加工とを順次行うことを特徴とするプレス加工方法にある(請求項6)。
さらに、ワークに複数種類のプレス加工を行って成形する製品の生産数の変化に応じ、使用するプレス加工装置の台数を変更することができる。これにより、製品の生産数の変動に対して柔軟に対応することができる。
上記2段階目のプレス加工を行った後、上記ワーク保持部によって上記ワークを再び所定角度回転移動させた後に、上記2段階目のプレス加工を行った部位に対して、上記他方加工ツールによって下方からのプレス加工を行うよう構成してあることが好ましい(請求項4)。この場合には、上記ワークの上面だけでなく、下面の加工も行うことができる。これにより、一台のプレス加工装置におけるプレス加工の自由度を向上し、生産効率を向上することができる。上記ワークの上面又は下面のいずれか一方しか加工ができない場合、両面に加工を行うためには二台のプレス加工装置が必要となり、配置スペースが増大すると共に、生産効率が低下する場合がある。
本発明の実施例にかかるプレス加工装置及びプレス加工方法を図1〜図11を用いて説明する。
本例のプレス加工装置は、図3に示すごとく、ワーク8を保持して回転移動可能なワーク保持部11と、該ワーク保持部11に対する一方側に配設した一方側ツールベース2と、該一方側ツールベース2において仮想中心点の周りに所定の半径で並んで配設され、ワーク8に対してプレス加工を行う複数種類の加工ツール23と、該加工ツール23と共に上記プレス加工を行うダイス12と、を備えている。該加工ツール23は、プレス加工を行うための加工状態とプレス加工を行わないための退避状態とにそれぞれ個別に切り替えが可能である。インデックスプレス1は、複数種類の加工ツール23のうちの第1加工ツール231を加工状態とし、一方側ツールベース2をダイス12に対して接近させて、ワーク8に対して1段階目のプレス加工を行う。次いで、ワーク保持部11によってワーク8を所定角度回転移動させた後に複数種類の加工ツール23のうちの第2加工ツール232を加工状態とする。そして、一方側ツールベース2をダイス12に対して再び接近させて、1段階目のプレス加工を行った部位に対して、第2加工ツール232によって2段階目のプレス加工を行うよう構成してある。
本例においては、一方側ツールベース2が配された側を上方とし、その反対側を下方とする。また、加工ツール23において、ワーク8に対向する側を先端とし、その反対側を基端とする。
本例に示すプレス加工装置は、ワークを回転移動させるインデックス機構を有するワーク保持部11を備えたインデックスプレス1である。該インデックスプレス1は、図5(a)及び図5(b)に示すキャップ状のワーク8の底部81に、図7(a)〜図7(d)に示す下穴加工、ディンプル加工、仕上げ穴加工及び裏面付け加工を、順番に行い軸穴85を形成するためのものである。ワーク8は、図6(a)及び図6(b)に示すごとく、自動車用変速機のプラネタリキャリアに用いられるキャリアを構成するものであり、形成される軸穴85は、ピニオンギヤを軸支するためのものである。
プレス駆動部には、上方スライド部13(図3)が連結されており、プレス駆動部を駆動源として上下方向に進退可能に構成されるとともに、その下面に一方側ツールベース2(図3)を配設してある。
また、受け部234は、後述する他方加工ツール31において図7(d)に示す裏面付け加工における成形パンチの荷重を受けるためのものである。
受け部234は、図4に示すごとく、第4挿通穴214に挿通する受け円柱部236と、上方スライド部13の下面に当接する円板状の受け基部237とからなり、上方スライド部13と一方側ツールベース2とによって受け基部237を挟持することにより保持されている。
次いで、図8(b)に示すごとく、2段階目のプレス加工を行う。ワーク保持部11によってワーク8を時計方向に90°回転移動し、第1加工位置821を第2加工ツール232と対向させ、第2加工位置822を第1加工ツール231と対向させる。そして、第2加工ツール232を上記加工状態とした後、一方側ツールベース2をダイス12に対して再び接近させ、下穴加工を行った第1加工位置821に対して、第2加工ツール232によってディンプル加工を行う。同時に、上記加工状態にある第1加工ツール231によって、第2加工位置822に対して第1加工ツール231によって下穴加工を同時に行う。
さらに、ワーク8に複数種類のプレス加工を行って成形する製品の生産数の変化に応じ、使用するインデックスプレス1の台数を変更することができる。これにより、製品の生産数の変動に対して柔軟に対応することができる。
本例においては、ワーク8に設ける軸穴85の数及び加工位置82を変更した場合におけるプレス加工装置(インデックスプレス1)及びプレス加工方法を図12〜図17を用いて説明する。
本例のワーク8は、実施例1と同様に、円形の底部81と該底部81の外周部から垂直に突出した側壁部83とからなるカップ状を形成したものである(図5)。図13(a)及び図13(b)に示すごとく、底部81には、仮想中心点Pに対して半径Rの円周S上で、120°毎に配された、ピニオンギヤを軸支するための軸穴85を形成するための3つの加工位置82(第1加工位置821〜第3加工位置823)を設定してある。仮想中心点Pから半径Rの円周S上において、任意の位置に配した第1加工位置821を基準とし、反時計回りに120°の位置に第2加工位置822が設けてあり、該第2加工位置822から時計回りに120°の位置に第3加工位置823が設けてある。その他、ワーク8の構成は実施例1と同様である。
表2は、本例における1段階目〜8段階目までの各プレス段数において、第1加工ツール821〜第3加工ツール823及び他方加工ツール31が、加工状態又は退避状態のいずれの状態であるかを示したものである。同表中において、ONの記載は加工状態を指し、OFFの記載は退避状態を指すものである。
次いで、図14(b)に示すごとく、2段階目のプレス加工を行う。ワーク保持部11によってワーク8を時計方向に60°回転移動させ、第2加工ツール232と第1加工位置821とを対向させる。そして、第2加工ツール232を上記加工状態とし、第1加工ツール231を上記退避状態とすると共に、一方側ツールベース2をダイス12に対して再び接近させて、下穴加工を行った第1加工位置821に対して、第2加工ツール232によってディンプル加工を行う。
次いで、図16(a)に示すごとく、5段階目のプレス加工を行う。ワーク保持部11によってワーク8を時計方向に60°回転移動させ、第1加工位置821を他方加工ツール31と、第2加工位置822を第3加工ツール233と、第3加工位置823を第1加工ツール231と、それぞれ対向させる。そして、第1加工ツール231、第3加工ツール233及び他方加工ツール31を上記加工状態とし、第2加工ツール232を上記退避状態とする。そして、一方側ツールベース2をダイス12に対して接近させて、下穴加工、ディンプル加工及び仕上げ穴加工を行った第1加工位置821に対して裏面付け加工を行い、第1加工位置821の軸穴85の形成が完了する。これと同時に、下穴加工及びディンプル加工を行った第2加工位置822に対して、上記加工状態にある第3加工ツール233によって仕上げ穴加工を行うと共に、第3加工位置823に対する下穴加工を行なう。
次いで、図17(a)に示すごとく、7段階目のプレス加工を行う。ワーク保持部11によってワーク8を時計方向に60°回転移動させ、第2加工位置822を他方加工ツール31と、第3加工位置823を第3加工ツール233と、それぞれ対向させる。そして、第3加工ツール233及び他方加工ツール31を上記加工状態とし、第2加工ツール232を上記退避状態とした後、一方側ツールベース2をダイス12に対して接近させて、下穴加工、ディンプル加工及び仕上げ穴加工を行った第2加工位置822に対して裏面付け加工を行い、第2加工位置822の軸穴85の形成が完了する。これと同時に、下穴加工及びディンプル加工を行った第3加工位置823に対して、上記加工状態にある第3加工ツール233によって仕上げ穴加工を行う。
本例においても、実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
本例は、実施例2のワーク8において、加工ツール23及び他方加工ツール31の配設方法を変更した例である。
本例のワーク8は、図13(a)及び図13(b)に示す実施例2のワーク8と同形状を有するものであり、第1加工位置231〜第3加工位置233の3つの加工位置は、仮想中心点Pから半径Rの円周S上において、それぞれ120°の加工位置角度Iを介して配してある。
11 ワーク保持部
12 ダイス
2 一方側ツールベース
23 加工ツール
8 ワーク
P 仮想中心点
Claims (9)
- ワークを保持して回転移動可能なワーク保持部と、
該ワーク保持部に対する一方側に配設した一方側ツールベースと、
該一方側ツールベースにおいて仮想中心点の周りに所定の半径で並んで配設され、上記ワークに対してプレス加工を行う複数種類の加工ツールと、
該加工ツールとともに上記プレス加工を行うダイスと、を備えており、
上記加工ツールは、上記プレス加工を行うための加工状態と上記プレス加工を行わないための退避状態とにそれぞれ個別に切り替えが可能であり、
上記複数種類の加工ツールのうちの第1の加工ツールを上記加工状態とし、上記一方側ツールベースを上記ダイスに対して接近させて、上記ワークに対して1段階目のプレス加工を行い、上記ワーク保持部によって上記ワークを所定角度回転移動させるとともに上記複数種類の加工ツールのうちの第2の加工ツールを上記加工状態とし、上記一方側ツールベースを上記ダイスに対して再び接近させて、上記1段階目のプレス加工を行った部位に対して、上記第2の加工ツールによって2段階目のプレス加工を行うよう構成してあることを特徴とするプレス加工装置。 - 請求項1に記載のプレス加工装置において、上記複数種類の加工ツールのうちのいずれか2つ以上を上記加工状態とし、該加工状態にした2つ以上の加工ツールによって、上記ワークにおいて互いに異なる位置に対して同時にプレス加工を行うよう構成してあることを特徴とするプレス加工装置。
- 請求項1又は2に記載のプレス加工装置において、上記複数種類の加工ツールは、上記ワークに対して段階的に加工を行う順番に、上記一方側ツールベースの上記仮想中心点の周りに配設してあり、
上記複数種類の加工ツールによって、上記ワークの仮想中心点の周りの等間隔の各部位に、上記複数種類の加工ツールを配設した順番に、段階的にプレス加工を行うよう構成してあることを特徴とするプレス加工装置。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載のプレス加工装置において、該プレス加工装置は、上記ダイスに対して上記一方側ツールベースを配設した側とは反対側に配設した他方側ツールベースと、該他方側ツールベースにおいて上記仮想中心点に対向する位置から上記加工ツールの所定の半径と同じ半径の位置に配設され、上記ワークに対してプレス加工を行う他方加工ツールと、を備えており、
上記2段階目のプレス加工を行った後、上記ワーク保持部によって上記ワークを再び所定角度回転移動させて、上記2段階目のプレス加工を行った部位に対して、上記他方加工ツールによって下方からのプレス加工を行うよう構成してあることを特徴とするプレス加工装置。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載のプレス加工装置において、上記複数種類の加工ツールは、上記プレス加工としての打ち抜き加工又は成形加工を行うための複数種類のパンチであり、
上記一方側ツールベースには、上記各パンチの基端部との間に、スライド駆動源によって出入り可能なカムプレートが配設してあり、
上記各パンチは、上記カムプレートの出入りによって上記加工状態と上記退避状態とに切り替わるよう構成してあることを特徴とするプレス加工装置。 - ワークを保持して回転移動可能なワーク保持部と、該ワーク保持部に対する一方側に配設した一方側ツールベースと、該一方側ツールベースにおいて仮想中心点の周りに所定の半径で並んで配設され、上記ワークに対してプレス加工を行う複数種類の加工ツールと、該加工ツールとともに上記プレス加工を行うダイスと、を備え、上記加工ツールを、上記プレス加工を行うための加工状態と上記プレス加工を行わないための退避状態とにそれぞれ個別に切り替えが可能としたプレス加工装置を用いたプレス加工方法であって、
上記複数種類の加工ツールのうちの第1の加工ツールを上記加工状態とし、上記一方側ツールベースを上記ダイスに対して接近させて、上記ワークに対して1段階目のプレス加工を行い、上記ワーク保持部によって上記ワークを所定角度回転移動させるとともに上記複数種類の加工ツールのうちの第2の加工ツールを上記加工状態とし、上記一方側ツールベースを上記ダイスに対して再び接近させて、上記1段階目のプレス加工を行った部位に対して、上記第2の加工ツールによって2段階目のプレス加工を行い、
上記ワークにおける複数の部位に対して、上記1段目のプレス加工と上記2段目のプレス加工とを順次行うことを特徴とするプレス加工方法。 - 請求項6に記載のプレス加工方法において、上記ワークには、その仮想中心点の回りに所定の間隔で複数の加工位置が設定してあり、
上記加工ツールは、上記加工位置の数と同じ数が上記一方側ツールベースに配設してあり、
上記加工状態にある上記第1の加工ツールによって、第1の加工位置に上記1段階目のプレス加工を行い、
次いで、上記加工状態にある上記第1の加工ツール及び上記第2の加工ツールによって、上記第1の加工位置に上記2段階目のプレス加工を行うと同時に第2の加工位置に上記1段階目のプレス加工を行い、
その後、上記加工状態にある全ての上記加工ツールによって、全ての上記加工位置に同時にプレス加工を行い、
次いで、上記第1の加工ツールに上記第1の加工位置が再び対向するときには、上記第1の加工ツールを上記退避状態にし、上記加工状態にある残りの上記加工ツールによって、複数のプレス加工を同時に行い、
上記第2の加工ツールに上記第1の加工位置が再び対向するときには、上記第1の加工ツール及び上記第2の加工ツールを上記退避状態にし、上記加工状態にある残りの上記加工ツールによって、プレス加工を行い、
上記ワークにおける全ての上記加工位置に対して、全ての上記加工ツールによって同じプレス加工を行うことを特徴とするプレス加工方法。 - 請求項6に記載のプレス加工方法において、上記ワークには、その仮想中心点の回りに所定の間隔で複数の加工位置が設定してあり、
上記加工ツールは、上記加工位置の数よりも多い数が上記一方側ツールベースに配設してあり、
上記加工状態にある上記第1の加工ツールによって、第1の加工位置に上記1段階目のプレス加工を行い、
次いで、上記第1の加工ツールを上記退避状態にするとともに上記第2の加工ツールを上記加工状態にして、上記第1の加工位置に上記2段階目のプレス加工を行い、
次いで、上記第1の加工ツール及び第3の加工ツールを上記加工状態にし、残りの上記加工ツールを上記退避状態にして、上記第1の加工位置に3段階目のプレス加工を行うと同時に第2の加工位置に上記1段階目のプレス加工を行い、
上記ワークにおける全ての上記加工位置に対して、全ての上記加工ツールによって同じプレス加工を行うことを特徴とするプレス加工方法。 - 請求項6〜8のいずれか一項に記載のプレス加工方法において、上記ワークは、自動変速機用のキャリア又はキャリアカバーを構成するためのものであるとともに、底部と底部の全周から突出する側壁部とからなるカップ状をなしており、
上記複数種類の加工ツールによって、ピニオンギヤを軸支するための軸穴を、上記底部の中心の周りに所定の間隔で形成することを特徴とするプレス加工方法。
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