JP5485883B2 - 全有機ナノ結晶ネットワークを用いた効率のよい太陽電池 - Google Patents

全有機ナノ結晶ネットワークを用いた効率のよい太陽電池 Download PDF

Info

Publication number
JP5485883B2
JP5485883B2 JP2010517141A JP2010517141A JP5485883B2 JP 5485883 B2 JP5485883 B2 JP 5485883B2 JP 2010517141 A JP2010517141 A JP 2010517141A JP 2010517141 A JP2010517141 A JP 2010517141A JP 5485883 B2 JP5485883 B2 JP 5485883B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
organic
organic semiconductor
semiconductor material
donor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2010517141A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010533981A (ja
JP2010533981A5 (ja
Inventor
ヤン,ファン
フォレスト,ステファン,アール.
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Princeton University
Original Assignee
Princeton University
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Princeton University filed Critical Princeton University
Publication of JP2010533981A publication Critical patent/JP2010533981A/ja
Publication of JP2010533981A5 publication Critical patent/JP2010533981A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5485883B2 publication Critical patent/JP5485883B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K30/00Organic devices sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation
    • H10K30/20Organic devices sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation comprising organic-organic junctions, e.g. donor-acceptor junctions
    • H10K30/211Organic devices sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation comprising organic-organic junctions, e.g. donor-acceptor junctions comprising multiple junctions, e.g. double heterojunctions
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y10/00Nanotechnology for information processing, storage or transmission, e.g. quantum computing or single electron logic
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K30/00Organic devices sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation
    • H10K30/30Organic devices sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation comprising bulk heterojunctions, e.g. interpenetrating networks of donor and acceptor material domains
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K30/00Organic devices sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation
    • H10K30/50Photovoltaic [PV] devices
    • H10K30/57Photovoltaic [PV] devices comprising multiple junctions, e.g. tandem PV cells
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K30/00Organic devices sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation
    • H10K30/60Organic devices sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation in which radiation controls flow of current through the devices, e.g. photoresistors
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K71/00Manufacture or treatment specially adapted for the organic devices covered by this subclass
    • H10K71/10Deposition of organic active material
    • H10K71/16Deposition of organic active material using physical vapour deposition [PVD], e.g. vacuum deposition or sputtering
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K85/00Organic materials used in the body or electrodes of devices covered by this subclass
    • H10K85/20Carbon compounds, e.g. carbon nanotubes or fullerenes
    • H10K85/211Fullerenes, e.g. C60
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K85/00Organic materials used in the body or electrodes of devices covered by this subclass
    • H10K85/30Coordination compounds
    • H10K85/311Phthalocyanine
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/549Organic PV cells

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Nanotechnology (AREA)
  • Mathematical Physics (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Photovoltaic Devices (AREA)

Description

合衆国政府の権利
本発明は、米国エネルギー省、再生可能エネルギー研究所(National Renewable Energy Laboratory)により授与された契約No.339−4012に基づく合衆国政府の支援でなされた。合衆国政府は、本発明について一定の権利を有する。
共同研究の合意
特許請求の範囲に記載された発明は、大学−企業間協力研究の合意に対して以下の一以上の団体によって、該団体のために、および/または該団体に関連してなされた:プリンストン ユニヴァシティ、ザ ユニヴァシティ オブ サウス カリフォルニア、およびグローバル フォトニック エネルギー コーポレーション。この合意は、特許請求の範囲に記載された発明がなされた日以前に有効であり、特許請求の範囲に記載された発明は、この合意の範囲内で取り組まれた活動の結果としてなされたものである。
関連出願
本願は、2006年11月20日に提出された米国特許出願第11/561,448号の一部継続出願であり、2006年7月11日に提出された米国特許出願第11/483,641号の一部継続出願であり、これらの開示は全体を本明細書中に引用される。
本発明の分野
本発明は、全般に有機感光性光電子デバイスに関する。より詳細には、本発明は、活性領域で全有機ナノ結晶ネットワークを有する有機感光性光電子デバイスに関する。
背景
光電子デバイスは、電子的に電磁放射を発生するもしくは検出するまたは周囲の電磁放射から電力を発生させるのに、物質の光学的および電子的性質に頼っている。
感光性光電子デバイスは、電磁放射を電気信号または電力に変換する。太陽電池は、光起電装置(photovoltaic device)(「PV」)とも称されるが、電力を発生させるのに特に使用される感光性光電子デバイスの一つのタイプである。光伝導セルは、吸収した光により変化を検出するためにデバイスの抵抗をモニターする信号検出回路と連結して使用される感光性光電子デバイスの一つのタイプである。光検出器は、印加されたバイアス電圧を受けてもよいが、光検出器が電磁放射に暴露されたときに発生する電流を測定する電流検出回路と連結して使用される感光性光電子デバイスの一つのタイプである。
これら3種類の感光性光電子デバイスは、下記で定義する整流接合が存在するかどうかによって、また、デバイスがバイアスまたはバイアス電圧として知られる、外部からの印加電圧で動作するかによって区別することができる。光伝導セルは整流接合を有しておらず、通常はバイアスによって動作する。PVデバイスは、少なくとも1の整流接合を有し、バイアスでは動作しない。PVデバイスの1つのタイプである、光検出器は、少なくとも1の整流接合を有し、必ずしもそうではないが一般的にバイアスによって動作する。
本明細書中で使用される、「整流」ということばは、とりわけ接触面が非対称な導電特性を有する、すなわち接触面が好ましくは一方向の電荷輸送を支持することを意味する。「半導体」ということばは、電荷キャリアが熱的または電磁的励起によって誘起されたときに電気を通すことができる材料を意味する。「光導電性」ということばは、通常、キャリアが材料中の電荷を通す(すなわち輸送する)ことができるように、電磁放射エネルギーを吸収し、それにより電荷キャリアの励起エネルギーに転換するプロセスに関連する。「光導電性材料」ということばは、電磁放射を吸収して電荷キャリアを生じるその性質のために使用される半導体材料を意味する。本明細書中で使用される、「上部」は基板から最も遠いことを意味し、一方「下部」は基板に最も近いことを意味する。第1層が第2層に「物理的に接触している」または「直接上にある」と記載されていない限り、(例えば、もし第1層が第2層「上に」または「を覆って」いる際に)中間層があってもよい;しかしながら、これは、表面処理(例えば、第1層の紫外オゾンまたはプラズマ照射)を除くものではない。
適当なエネルギーの電磁放射が有機半導体材料に入射すると、光子を吸収して分子の励起状態を生成し得る。有機光導電性材料では、生成した分子状態は、通常、「励起子」、すなわち、準粒子として輸送される束縛状態の電子−正孔対であると考えられている。励起子は、ジェミネート再結合(「クエンチング」)の前にかなりの寿命を有することができ、これは(他の対由来の正孔または電子との再結合とは対照的に)元の電子と正孔とが互いに再結合することを意味する。光電流を発生するために、励起子を生成する電子−正孔は、典型的には整流接合で分離する。
感光性デバイスの場合は、整流接合は光電ヘテロ接合と称される。有機光電ヘテロ接合のタイプには、ドナー材料とアクセプター材料との接触面で形成されるドナー−アクセプターヘテロ接合、および光導電性材料と金属との接触面で形成されるショットキー−バリアヘテロ接合がある。
図1は、ドナー−アクセプターヘテロ接合の例を示すエネルギー準位図である。有機材料との関連において、「ドナー」および「アクセプター」ということばは、接触しているが異なる2つの有機材料の最高被占分子軌道(Highest Occupied Molecular Orbital)(「HOMO」)および最低空分子軌道(Lowest Unoccupied Molecular Orbital)(「LUMO」)のエネルギー準位の相対的な位置を意味する。別の材料に接触しているある材料のLUMOエネルギー準位がより低ければ、その材料はアクセプターとなる。そうでなければ、ドナーとなる。ドナー−アクセプター接合部の電子がアクセプター材料中に移動することが、「外部の」バイアスが存在しない場合には、エネルギー的に望ましい。
本明細書中で使用される、第1HOMOまたはLUMOエネルギー準位は、第1エネルギー準位が真空エネルギー準位10に近ければ、第2HOMOまたはLUMOエネルギー準位よりも「大きい」または「高い」。より高いHOMOエネルギー準位は、真空準位に対してより絶対エネルギーが小さいイオン化ポテンシャル(「IP」)に対応する。同様にして、より高いLUMOエネルギー準位は、真空準位に対して絶対エネルギーがより小さい電子親和力(「EA」)に対応する。通常のエネルギー準位図では、真空準位を最上部に置き、材料のLUMOエネルギー準位は、同じ材料のHOMOエネルギー準位よりも高い。
ドナー152またはアクセプター154における光子6の吸収により励起子8が生じた後、励起子8は整流接触面で分離する。ドナー152は正孔(白丸)を輸送し、アクセプター154は電子(黒丸)を輸送する。
有機半導体の重要な性質の一つにキャリア移動性がある。移動性は、電荷キャリアが電場に応答して導電性材料中を動くときの動きやすさを評価する。有機感光性デバイスとしての観点からは、高い電子移動性により電子によって優先的に伝導する材料は、電子輸送材料と称されうる。高い正孔移動性により正孔によって優先的に伝導する材料は、正孔輸送物質と称されうる。デバイス中の移動性および/または位置により、電子によって優先的に伝導する層は、電子輸送層(「ETL」)と称されうる。デバイス中の移動性および/または位置により、正孔によって優先的に伝導する層は、正孔輸送層(「HTL」)と称されうる。好ましくは、しかし必ずしもそうでなくてもよいが、アクセプター材料は電子輸送材料であり、ドナー材料は正孔輸送材料である。
キャリア移動性ならびに相対的なHOMOおよびLUMO準位に基づき、光電ヘテロ接合でドナーおよびアクセプターとして機能するためにはどのようにして2つの有機光導電性材料が対になるのかは、当該分野においてよく知れられており、ここでは説明しない。
本明細書中で使用される、「有機」ということばは、有機光電子デバイスの製造に用いられてもよい低分子有機材料に加えてポリマー材料をも含む。「低分子」とはポリマーではないあらゆる有機材料を意味し、「低分子」は実際にはかなり大きいこともあり得る。低分子は、場合によっては、繰り返し単位を含み得る。例えば、長鎖のアルキル基を置換基として使用しても、分子は「低分子」の分類から除かれない。また、低分子は、例えばポリマー骨格のペンダント基としてまたは骨格の一部分として、ポリマーに組み込まれていてもよい。低分子はまた、コア部分に構築された一連の化学的シェルから構成される、デンドリマーのコア部分として機能していてもよい。デンドリマーのコア部分は、蛍光または燐光の低分子発光体であり得る。デンドリマーは「低分子」でもあり得る。通常、低分子は分子同士で同じ分子量を有するある規定された化学式を有し、一方ポリマーは分子によって変わり得る分子量を有するある規定された化学式を有する。本明細書中で使用される、「有機」は、ヒドロカルビルおよびヘテロ原子で置換されたヒドロカルビルリガンドの金属錯体を含む。
それらの一般的な構造、性質、材料および特徴などの、有機感光性デバイスの技術水準のさらなる背景説明および記述のために、Forrestらの米国特許第6,657,378号明細書、Forrestらの米国特許第6,580,027号明細書、およびBulovicらの米国特許第6,352,777号明細書を参照により本明細書中に引用する。
要約
本発明の一実施形態による感光性光電子デバイスの製造方法は、第1電極に第1有機半導体材料を蒸着して、連続し、平面状の第1層を形成することを包含する。前記第1有機材料は、ドナータイプの材料または1以上のアクセプタータイプの材料のいずれかである。必要であれば、同じタイプのさらなる有機半導体材料を添加することによって、トポグラフィーを変更してもよい。第1層が形成された後、前記第1層に第2有機半導体材料を蒸着して、第1層の一部が露出したままである、不連続第2層を形成する。前記第2有機半導体材料は、前記第1有機半導体材料とは異なるタイプの材料(ドナーまたはアクセプター)である。前記第1有機半導体材料を前記第2層中に蒸着して、少なくとも第2層の一部が露出したままである、不連続第3層を形成してもよい。前記第1および第2有機半導体材料の蒸着を、必要であれば多数回交互に行う。第2有機材料の最後の層を蒸着して、連続層を形成する。第2電極を前記最後の層に蒸着するが、この際、少なくとも前記第1電極および第2電極の一方は透明である。
図1は、ドナー−アクセプターヘテロ接合を示すエネルギー準位図である。 図2は、ドナー−アクセプターヘテロ接合を含む有機感光性デバイスを示す。 図3は、平面ヘテロ接合を形成するドナー−アクセプター2層を示す。 図4は、ドナー層とアクセプター層との間に混合ヘテロ接合を含むハイブリッドヘテロ接合を示す。 図5は、バルクヘテロ接合を示す。 図6は、ショットキー−バリアヘテロ接合を含む有機感光性デバイスを示す。 図7は、直列のタンデム(tandem)感光セルを示す。 図8は、並列のタンデム(tandem)感光セルを示す。 図9Aは、[C60(3nm)/CuPc(3nm)]ナノ結晶ネットワークの成長課程のシミュレーションを示し、この際、プロットは、二乗平均平方根(rms)表面粗さおよび平面ドナー/アクセプター接合に対する接触面を示す;さらに、質量流量及び圧力変化を、シリンダーバルブがoff位置でのC60/CuPc構造の有機気相蒸着中に記録し、キャリアガスが有機分子をシリンダーから運べるように有機材料がシリンダーからon位置で拡散するのを防止する。 図9Bは、[C60(3nm)/CuPc(3nm)]ナノ結晶ネットワークの成長課程のシミュレーションを示し、この際、プロットは、二乗平均平方根(rms)表面粗さおよび平面ドナー/アクセプター接合に対する接触面を示す;さらに、質量流量及び圧力変化を、シリンダーバルブがoff位置でのC60/CuPc構造の有機気相蒸着中に記録し、キャリアガスが有機分子をシリンダーから運べるように有機材料がシリンダーからon位置で拡散するのを防止する。 図10Aは、インジウムスズ酸化物(ITO)基板上に成長したC60/CuPcナノ結晶フィルムの構造的な特徴を示す。 図10Bは、インジウムスズ酸化物(ITO)基板上に成長したC60/CuPcナノ結晶フィルムの構造的な特徴を示す。 図10Cは、インジウムスズ酸化物(ITO)基板上に成長したC60/CuPcナノ結晶フィルムの構造的な特徴を示す。 図11Aは、ナノ結晶[C60(3.1nm)/CuPc(3.1nm)]17フィルムの吸収、ならびにαNC=0.48αC60+0.23αCuPcによる適合およびCuPcの低エネルギーQバンドにおける標準化吸収スペクトルを示す。 図11Bは、ナノ結晶[C60(3.1nm)/CuPc(3.1nm)]17フィルムの吸収、ならびにαNC=0.48αC60+0.23αCuPcによる適合およびCuPcの低エネルギーQバンドにおける標準化吸収スペクトルを示す。 図12Aは、CuPc(14.5±0.2nm)/[C60(3.2±0.2nm)/CuPc(3.20±0.2nm)]/C60(50.0±0.5nm)/BCP(10nm)/Ag太陽電池の性能を示し、この際、nは、0〜12まで変化し、活性層の全厚みは、54.5〜141nmまで変化する。 図12Bは、CuPc(14.5±0.2nm)/[C60(3.2±0.2nm)/CuPc(3.20±0.2nm)]/C60(50.0±0.5nm)/BCP(10nm)/Ag太陽電池の性能を示し、この際、nは、0〜12まで変化し、活性層の全厚みは、54.5〜141nmまで変化する。 図13Aは、図12a〜12bの太陽電池の室温での電力変換効率に影響を与えるパラメーターを示す。 図13Bは、図12a〜12bの太陽電池の室温での電力変換効率に影響を与えるパラメーターを示す。 図13Cは、図12a〜12bの太陽電池の室温での電力変換効率に影響を与えるパラメーターを示す。 図13Dは、図12a〜12bの太陽電池の室温での電力変換効率に影響を与えるパラメーターを示す。 図14Aは、本発明の一実施形態により構築された太陽電池に関する波長の関数としての分光応答度および分光放射照度を示す。 図14Bは、本発明の一実施形態により構築された太陽電池に関する波長の関数としての分光応答度および分光放射照度を示す。
上記図は、必ずしも原寸に比例して描かれていない。
詳細な説明
有機光起電(PV)電池の電力変換効率は、ドナー/アクセプター(DA)へテロ接合が導入されてから、着実に増加してきている。もつれた(entangled)または「バルク−ヘテロ接合(bulk-heterojunction)」(BHJ)構造では、さらなる改良が報告されており、この際、光子の吸収により生成する励起子は(理想的には)常にDA接触面の励起子拡散距離(約10nm)内にはいる。しかしながら、これらのBHJアモルファス有機ブレンドの高い直列抵抗は活性層の厚みを制限し、これにより低い曲線因子およびゆえに低い太陽エネルギー変換効率を発揮しながら、光の吸収が減少する。不規則な有機フィルムでの電荷キャリアの低い移動性に対処する一つの手段としては、有機材料中に秩序や結晶性をもたらす処置方法を展開することがある。過去には、結晶性を得るための成長条件や方法が同時に過度の表面粗さ、ボイド及びピンホールをもたらし、性能を低くしていた。
本実施形態では、活性層が電荷を抜き取るための高伝導ネットワークを形成するナノ結晶有機領域から構成されるPV電池が提供される。この電池は、従来の方法の欠点なく、結晶性有機物を高表面積のバルクへテロ接合と組み合わせた利点の多くを保持する。構造分析から、構成成分であるドナー分子、銅フタロシアニン(CuPc)、およびアクセプター分子、C60の結晶相の存在が確認される。この新規なデバイス構造により、平面HJ太陽電池のコントロールに比して電力変換効率が3倍増加できる。
有機BHJの電池直列抵抗を低くするためには、低い抵抗にして電荷キャリア伝導になるような接触面形態および結晶秩序にして、キャリアの抜き取りを妨げる障壁や島をなくすことが必要でありうる。実際、鉛直相分離により誘導される空間的な整列により、有機/無機量子ドットハイブリッド電池の電荷収集が、無秩序な電池では1.7%から2.8%にまで増加できる。結晶性ドナー突起物および平坦化アクセプター層によって形成され、有機気相蒸着(OVPD)によって成長する、規則的で互いにかみ合ったDA接触面を有する、有機太陽電池が提供されてもよい。ここで、有機フィルムの結晶化及び形状の制御を行うことにより、太陽電池構造物に使用されると、下記以外は同一である平坦なHJに比べて効率が有意に向上した、抵抗のより低い、規則的で互いにかみ合った接触面が得られる。本実施形態では、DA結晶接触面の概念を、大容量の、高度に相互接続し、もつれた相互浸透ネットワークにまで拡張する。結晶有機領域は、HJ接触面領域を有意に増加する光吸収(η)にとって好ましく、これらの領域の結晶性が効率よく電荷を電池の反対の電極に伝える励起子拡散(ηED)にとって好ましく、電荷収集(ηcc)にとって好ましい、より厚いDA領域を可能にする匹敵するアモルファス層またはドメインに対する全体の直列抵抗を低くする。米国特許第7,196,366号明細書を参照。
有機感光性デバイスは、光を吸収して励起子を形成した後、励起子は電子及び正孔に分離しうる、少なくとも一つの光活性領域を有する。図2は、光活性領域150がドナー−アクセプターヘテロ接合を有する有機感光性光電子デバイス100の一例を示す。「光活性領域」は、電磁放射線を吸収して電流を発生するために分離しうる励起子を生成する感光性デバイスの部分である。デバイス100は、基板110上に、アノード120、アノード平滑層122、ドナー152、アクセプター154、励起子遮断層(「EBL」)156、およびカソード170を有する。
EBL156の例は、EBLに関する開示を目的として参照によって本明細書中に引用される、Forrestら米国特許第6,451,415号明細書に記載されている。EBLについてのさらなる背景の説明は、Peumans et al., “Efficient photon harvesting at high optical intensities in ultrathin organic double-heterostructure photovoltaic diodes,” Applied Physics Letters 76, 2650-52 (2000)にみうけられる。EBLは、ドナーおよび/またはアクセプター材料から励起子が移動することを防ぐことによって、クエンチングを低減する。
「電極」および「接触」ということばは、本明細書において同じ意味で用いられ、光によって発生した電流を外部回路に運搬するためのまたはバイアス電流もしくは電圧をデバイスに供給するための媒体を提供する層を称する。図2に示されるように、アノード120およびカソード170は例である。電極は、金属または「金属置換体」で構成される。本明細書において、「金属」ということばは、元素的に単一な金属で構成される物質および二以上の元素的に単一な金属で構成される物質である金属合金双方を包含するよう用いられる。「金属置換体」ということばは、通常の定義に含まれる金属ではなく、導電性等の金属様の性質を有する、ドープされたワイドバンドギャップ半導体、縮退半導体、導電性酸化物および導電性ポリマー等の材料を称する。電極は、単層または多層(「化合物」電極)を含んでもよく、透明、半透明、または不透明でもよい。電極および電極材料の例としては、Bulovicらの米国特許第6,352,777号およびParthasarathyらの米国特許第6,420,031号に開示されるものがあり、それぞれはこれらのそれぞれの特徴を開示するために参考で本明細書中に引用される。本明細書で使用される際に、関連する波長の周囲の電磁放射のうち少なくとも50%を透過すれば、その層は「透明」であるとする。
基板110は、所望の構造上の性質を提供する任意の適当な基板であり得る。基板は、柔軟であってもまたは剛性があってもよく、平面であってもまたは平面でなくてもよい。基板は、透明、半透明または不透明であってもよい。硬いプラスチックおよびガラスは好ましい剛性のある基板材料の例である。柔軟なプラスチックおよび金属箔は好ましい柔軟な基板材料の例である。
アノード−平滑層122が、アノード層120とドナー層152との間に存在していてもよい。アノード−平滑層は、この特徴に関連する開示を目的として参考で本明細書中に引用される、Forrestらの米国特許第6,657,378号明細書に記載されている。
図2では、光活性領域150は、ドナー材料152およびアクセプター材料154を含む。光活性領域で使用される有機材料としては、環金属化した(cyclometalated)有機金属化合物などの、有機金属化合物がありうる。本明細書中に使用される「有機金属」ということばは、当業者が一般的に理解するのと同様であり、例えば、Chapter 13 of “Inorganic Chemistry” (2nd Edition) by Gary L. Miessler and Donald A. Tarr, Prentice Hall (1999)に示されるのと同様である。
有機層は、真空蒸着、スピンコーティング、溶解処理、有機気相蒸着、インクジェット印刷、有機気相ジェット印刷および当該分野において既知の他の方法を用いて作製され得る。
様々なタイプのドナー−アクセプターヘテロ接合の例が図3〜5に示される。図3は、平面ヘテロ接合を形成するドナー−アクセプター2層を示す。図4は、ドナーおよびアクセプター材料の混合物を含む混合ヘテロ接合153を含むハイブリッドヘテロ接合を示す。図5は、理想の「バルク」ヘテロ接合を示す。実際のデバイスでは典型的には多層の接触面が存在するが、理想的な光電流の場合の、バルクヘテロ接合は、ドナー材料252とアクセプター材料254との間に単一の連続接触面を有する。混合およびバルクヘテロ接合は、物質の複数のドメイン(domain)を有する結果、複数のドナー−アクセプター接触面を有し得る。反対のタイプの物質に囲まれるドメイン(例えば、アクセプター材料に囲まれるドナー材料のドメイン)は電気的に孤立するため、これらのドメインは光電流に貢献しない可能性がある。他のドメインは透過経路(連続した光電流経路)によって接続されるため、これら他のドメインが光電流に貢献する可能性がある。混合およびバルクヘテロ接合の相違は、ドナーおよびアクセプター材料間の相分離の程度にある。混合ヘテロ接合では、相分離が非常に少ないまたは全くない(ドメインは非常に小さく、例えば数nmよりも小さい)が、バルクヘテロ接合では、かなりの相分離が存在する(例えば、数nm〜100nmの大きさのドメインを形成する)。
例えば、真空蒸着または気相蒸着を用いたドナーおよびアクセプター材料の共蒸着により、低分子混合ヘテロ接合を形成してもよい。例えば、制御成長、蒸着後にアニーリングを行う共蒸着、または溶液処理によって、低分子バルクヘテロ接合を形成してもよい。例えば、ドナーおよびアクセプター材料のポリマーブレンドの溶液処理によって、ポリマー混合またはバルクヘテロ接合を形成してもよい。
光活性領域が混合層(153)またはバルク層(252,254)ならびにドナー層(152)およびアクセプター(154)層の一方または双方を含む場合には、光活性領域は「ハイブリッド」ヘテロ接合を含むと言える。図4の層の配列は一例である。ハイブリッドヘテロ接合についての追加説明のために、2005年10月13日公開のJiangeng Xueらの米国特許出願公開第2005/0224113 Al、発明の名称”High efficiency organic electrovoltaic cells employing hybridized mixed−planar heterojunction”は参考で引用される。
通常、平面ヘテロ接合は良好なキャリア伝導性を有するが、励起子分離性に劣る;混合層は良好な励起子分離性を有するが、キャリア伝導性及び収集性に劣る;バルクヘテロ接合は良好な励起子分離性およびキャリア伝導性を有するが、材料の端部「行き止まり(cul−de−sacs)」で電荷の蓄積が起こり、収集性および全体の電力効率を低下させる可能性がある。特記されない限り、平面、混合、バルクおよびハイブリッドヘテロ接合は、本明細書に開示される実施の形態を通してドナー−アクセプターヘテロ接合として相互に使用されうる。
図6は、光活性領域350がショットキー障壁ヘテロ接合の一部である有機感光性光電子デバイス300の例を示している。デバイス300は、透明接触320、有機光導電性材料358を含む光活性領域350、およびショットキー接触370を含む。ショットキー接触370は、一般的には金属層として形成される。光導電性層358がETLである場合には、金等の仕事関数の高い金属が用いられ得るが、光導電性層がHTLである場合には、アルミニウム、マグネシウムまたはインジウム等の仕事関数の低い金属が用いられ得る。ショットキー障壁セルでは、ショットキー障壁に関連する埋め込みの電場が励起子中の電子および正孔を分離して引きぬく。通常、この電場に補助された励起子の分離は、ドナー−アクセプター接触面における分離ほど効率的ではない。
図示したデバイスは素子190に連結され得る。デバイスが光電デバイスである場合には、素子190は電力を消費または貯蔵する負荷抵抗である。デバイスが光検出器である場合には、素子190は、光検出器に光を照射した際に発生する電流を測定し、バイアスをデバイスに印加し得る電流検出回路である(例えば、Forrestらの2005年5月26日公開の米国特許出願公開第2005−0110007 Alに記載されている)。整流接合が(例えば、光活性領域として単一の光導電性材料を用いて)デバイスから除かれる場合は、結果として得られる構造は光伝導セルとして使用でき、その場合には素子190は光吸収によるデバイスの抵抗の変化をモニターする単一の検出回路である。特記しない限り、これらの配置および修飾は、ここに開示される各図面および実施の形態中のデバイスに用い得る。
有機感光性光電子デバイスはまた、透明電荷移動層、電極、または電荷再結合帯を含み得る。電荷移動層は、有機物または無機物であってもよく、光導電により活性を有していても有していなくてもよい。電荷移動層は電極に類似するが、デバイスとの外部の電気的な接続を有しておらず、電荷キャリアを光電子デバイスのある区分から隣り合う区分に運ぶのみである。電荷再結合帯は電荷移動層に類似するが、光電子デバイスの隣り合う区分の間で電子と正孔とを再結合させることができる。電荷再結合帯は、例えば、Forrestら米国特許第6,657,378号;2006年2月16日公開のRandらの米国特許出願公開第2006−0032529 Al、発明の名称”Organic photosensitive device”;および2006年2月9日公開のForrestら米国特許出願公開第2006−0027802 Al、発明の名称”Stacked organic photosensitive device”に記載されるように、半透明金属またはナノクラスター、ナノ粒子および/またはナノロッドを含む半透明な金属または金属置換体再結合中心を含んでもよい;各公報は再結合帯の材料や構造の開示のために参考で本明細書中に引用される。電荷再結合帯は、再結合中心が埋め込まれた透明マトリックス層を含んでもよく、または含まなくてもよい。電荷移動層、電極、または電荷再結合帯は、光電子デバイスの区分のカソードおよび/またはアノードとして機能してもよい。電極または電荷移動層はショットキー接触として機能してもよい。
図7および8は、このような透明電荷移動層、電極および電荷再結合帯を含むタンデムデバイスの例を示す。図7のデバイス400では、光活性領域150および150’は、介在導電性領域460と電気的に直列に積層されている。外部の電気的接続のない場合には図示されるように、介在導電性領域460は、電荷再結合帯であってもよく、または電荷移動層であってもよい。再結合帯としては、領域460は透明マトリックス層を伴うまたは伴わない再結合中心461を含む。マトリックス層がなければ、帯を形成する材料の配列は領域460を通して連続でなくともよい。図8中のデバイス500は、電気的に並列に積層された光活性領域150および150’を示す。ここで、最上部のセルは逆の配置に描かれている(すなわちカソードが下)。図7および8のそれぞれでは、光活性領域150および150’ならびに遮断層156および156’は、用途に応じて、それぞれ同じ材料で形成しても、異なる材料で形成してもよい。同様に、光活性領域150および150’は同じタイプの(すなわち、平面、混合、バルク、ハイブリッド)のヘテロ接合であってもよく、または異なるタイプであってもよい。
上記の各デバイスでは、平滑層および励起子遮断層等の層が省略されていてもよい。反射層または追加の光活性領域等の他の層が加えられてもよい。層の順序は変更しても逆にしてもよい。集線装置またはトラッピング配置が効率向上のために使用されてもよく、これらは、例えば、参考で本明細書中に引用される、Forrestら米国特許第6,333,458号およびPeumansら米国特許第6,440,769号に記載される。光学的エネルギーをデバイスの所望の領域に集中させるためにコーティングを使用してもよく、例えば、参考で本明細書中に引用される、Peumansらによる米国特許出願公開第2005−0266218 Al、発明の名称”Aperiodic dielectric multilayer stack”、米国特許第7,196,835号に記載される。タンデムデバイスでは、透明絶縁層がセルの間に形成されてもよく、この際、セル間の電気的な接合は電極を通して提供される。またタンデムデバイスでは、一以上の光活性領域が、ドナー−アクセプターヘテロ接合ではなくショットキー障壁ヘテロ接合であってもよい。具体的に記載されるもの以外の配置を使用してもよい。
経済的な製造コストで許容し得る光電変換効率を実現するために、有機光電電池の使用に努力が集中されてきた。有機材料中の励起子の効率的な分離は、強電場の下で、または接触する有機材料間の電子親和性およびイオン化ポテンシャルの違いが励起子結合エネルギーを超えるのに十分大きいドナー−アクセプターヘテロ接合において生じる。後者のメカニズムは、電力変換効率ηp〜1%のドナー−アクセプターヘテロ接合光電セルを形成するために使用され、光吸収長さ(L〜100nm)よりもずっと短い励起子拡散距離(L〜10〜40nm)によって制限される。太陽電池に使用される有機材料は、一般的に厚さl00nmで入射光の90%を超を吸収する。
ドナー−アクセプターヘテロ接合の励起子拡散距離内で発生する励起子は、ヘテロ接合で効率よく分離する可能性が高い。逆に、ドナー−アクセプターヘテロ接合から励起子拡散距離を超えて発生する励起子は、通常、効率的に分離しにくく、光電流に貢献する可能性が低い。
図5と共に上記で説明したように、バルクヘテロ接合は、ドナー−アクセプターヘテロ接合の励起子への近接性を最大にする努力のうちに開発された。バルクヘテロ接合は、入射放射線の吸収により発生した励起子が常にヘテロ接合に近付き、これにより、光電流に貢献しやすくなるように、ドナーおよびアクセプター材料の非常に相互に折りたたまれるまたは相互に浸透するネットワークを有することが好ましい。
初期のバルクヘテロ接合は、可溶性タイプのドナーおよびアクセプター材料の混合物をスピンコートした後、高温アニーリングによってこの混合物を相分離させることによって作製された。スピンコーティングおよび溶媒蒸発の間に、ドナーおよびアクセプター材料は相分離し、これらの2つの相間に大きな接触面面積を有する相互に浸透する入り組んだネットワークを生じる。得られた構造物の形態は、スピン条件、溶媒、相対的な材料濃度を変化させることで制御された。スピンコート法で形成されたバルクヘテロ接合は従来の二層設計に比較して電力変換効率が改善されたが、バルクデバイスは接触面層の不規則な構造により高い直列抵抗を示した。スピンコーティング中の相分離およびアニーリングに誘起された相分離は共に、接触面形成工程のエントロピーによりドナー層およびアクセプター層間にランダムに構造化された相互嵌合という特徴のある熱力学的に進行する方法である。
バルクデバイスの性能はスピンコーティングから有機気相蒸着(OVPD)へと切り替えることにより改善され、このことは、Shteinらの米国特許出願公開第2005/0227390 Al、発明の名称”Method of fabricating an optoelectronic device having a bulk heterojunction”およびYang ら”Controlled growth of a molecular bulk heterojunction photovoltaic cell”、Nature Material Vol.4,37−41(2005)に記載されており、両者は参考で本明細書中に引用される。
OVPDは、キャリアガスを用いて蒸気を蒸着チャンバー内に輸送するという点で広く使用されている真空熱蒸発(VTE)とは本質的に異なる。蒸発および輸送の機能を空間的に分けることにより、蒸着工程における精密な制御が可能になり、有機表面形態、例えば平坦で滑らかな表面または突起のある層などの制御が可能になる。VTEに比較した、OVPDの別の特徴には、分子表面拡散性が大きく、表面に到達する分子の示す非弾道性(non−ballistic)の軌跡がある。OVPDは予め存在する空隙および他の表面の不均一性を埋めるのに特に有効であるが、VTEは入射分子の示す長い平均自由経路及び弾道軌道により有効ではない。
OVPDで用いられる典型的な蒸着条件において、基板周囲のキャリアガスの流れは、分子輸送が拡散で制限される流体力学的境界層を形成する。蒸着速度、蒸着効率、およびフィルム形態は、有機物質濃度、流体力学、および表面拡散性を調節することにより制御される。OVPDを利用すると、低分子材料を用いて成長した規則的なバルクヘテロ接合(ordered−bulk hetrojunction)は、初期のスピンコートしたバルクヘテロ接合設計に比べて直列抵抗が改善した。
スピンコート設計に比べてキャリア移動性、直列抵抗、および全体の効率が向上したことに加えて、OVPDで成長させたバルクヘテロ接合の規則性により、電極への浸透経路によって電気的に電極に接続していないドナーおよびアクセプター材料のポケットの発生を除くことができる。
しかしながら、OVPDで成長させたバルクヘテロ接合の吸収効率は、空間的に制限される。通常、ヘテロ接合の吸収特性は異なる吸収スペクトルを有するドナー材料およびアクセプター材料を選択することによって最大化される。入射した光子が第2の材料ではなく第1の材料の吸収ピークに近くに波長を有し、さらに入射した光子が第2の材料を介してバルクヘテロ接合を優先的に通過する(例えば、第2の材料の「指(figer)」の長さ分下に通過する)場合には、光子が光電流に貢献する可能性が減少する。
励起子が分離するドナー−アクセプター接触面面積及び全体の層厚みを増加することによって光子から励起子への変換効率をさらに上げつつ、励起子が分離前に移動する距離は短い等、規則的に配置されたバルクヘテロ接合の利点は維持することが有益である。
ナノ結晶ネットワークは、所定の層が下にある層を完全に被覆しないようにドナー及びアクセプター分子の交互に積層された極薄層の成長によっている。不完全な被覆は、表面の湿りが不足することと、OVPDを用いたフィルム形態および結晶構造の制御との組み合わせにより達成される(下記に記載されるとおり)。
ナノ結晶ドナー/アクセプター(または「DA」)ネットワークの成長をシミュレートし、結果を図9aに示す(下記に記載される通り)。このシミュレーションから、ネットワークの成長は、透明な導電性基板、例えば、インジウムスズ酸化物(ITO)上に予め蒸着された銅フタロシアニン(CuPc)の連続した平坦化ドナー層で始まることが推測される。平坦化層は特定量の粗さをもっていてもよい。または、CuPcのドナー層を作製した後、別のドナー材料をこの層に添加して、そのトポグラフィーを変更してもよい。本実施形態では、ドナー層をまず作製したが、アクセプター層を最初に作製してもよい。ドナー材料の後に、アクセプターの非常に薄い層、C60を添加して、表面の湿りが不完全であるために結晶性の島が形成され、下層のCuPc層の一部は露出したままである。第2の薄い結晶CuPc層を蒸着して、第1の連続したCuPc層と直接接触する第2のCuPc層でC60を部分的に被覆する。OVPDの拡散流れにより、全フィルム表面エネルギーを最小にするように隣接するC60結晶間のくぼみにCuPc分子を導入することが好ましい。C60及びCuPcの蒸着を交互に連続して行うことによって、C60及びCuPcが相互に浸透する3Dナノ結晶ネットワークが形成される。成長シミュレーションにより、交互に形成されるドナー/アクセプター2層の数が増えるに従って、接触面領域が単調に増加することが示される。図9aに示されるように、最後の接触面領域は平面接触面の6倍である。すべてのナノ結晶フィルムの二乗平均平方根(rms)表面粗さは、2.0〜2.5nmの間であり、約2.2nmの最大に達する。最終段階はネットワークのトップへの連続したC60層の成長であり、短絡防止するためにフィルム表面を平坦化する。上述したように、第1層がアクセプター層である場合には、この最終層はドナー層であろう。
OVPDで成長した(図9bに示され、下記に記載される方法によって成長した)多層の結晶フィルム構造は、図10で示されるように、透過型電子顕微鏡(TEM)、X線回折(XRD)及び原子間力顕微鏡(AFM)によって確認される。[C60(6.1nm)/CuPc(6.1nm)]10の断面TEM画像を図10aに示す。(ここで、[A(xnm)/D(ynm)]は、それぞれ、アクセプター層及びドナー層の厚み、x、yを意味し、nは、DA対の数を示す。)アクセプター層/ドナー層の「対」の数を本明細書に記載するが、別のドナー層またはアクセプター層があるなど、別の層が存在することも可能である。C60及びCuPc相は結晶2層フィルムでみられるものと同様である。C60相は明らかに規則正しく配置され、密に充填された分子平面を有するが、単斜晶CuPc格子は、画像が単一の結晶平面の映像を伴わないので、あまり規則的でないように見える。電子線回折及びX線回折では双方とも、C60及びCuPcの結晶ドメインの存在が確認される。結晶ドメインの大きさは、5nm〜10nmの範囲であり、この大きさはC60の均一フィルムで見られる大きさと同様であるが、熱蒸発によって得られるZnPc結晶より小さい。[C60(3.1nm)/CuPc(3.1nm)]17の同様のTEM画像を得たが、ここでは、結晶は、予想されるとおり、形状が同じであるが、大きさが若干小さい。高角の環状の暗視野像で、CuPcの凝集体の存在が確認され、その大きさは図10aで観察されるドメインの大きさに匹敵する。
平面図(図10b、差し込み図)における同様の[C60(6.1nm)/CuPc(6.1nm)]10フィルムの所定領域の電子拡散画像から、α−CuPc及び面心立方(fcc)C60の規則的なドメインに相当する拡散が示される。これらの結晶は、断面で見られるのと同様の大きさ及び分布を有する。明確な回折点は、プローブビームの領域内での高度な結晶秩序や配向を示す。加えて、図10bに示される[C60(3.5nm)/CuPc(3.5nm)]及び[C60(1.9nm)/CuPc(1.9nm)]10のXRDパターンから、2サンプル中のαCu−Pcの存在が確認される。その大きな格子定数(a=14.16Å)により、スキャン範囲ではC60回折点は同定できない。これらの構造研究から、同時蒸発によって成長するアモルファスCuPc:C60混合フィルム(下部スキャン、図10b)とは異なり、OVPDを用いてドナー及びアクセプター材料の成長を交互に行うことによって結晶相が得られることが示され、この際、結晶相分離は制限される。図10cに示されるように、AFMで観察される同様の[C60(6.1nm)/CuPc(6.1nm)]10フィルムの表面形態から、二乗平均平方根(rms)表面粗さが12.7nmである結晶構造が示され、これはrms粗さが3nm未満であるITO基板に比べて結晶成長によって起こる粗面効果(図9a参照)を反映したものである。
ナノ結晶フィルムの吸収スペクトルは、純粋なCuPc及びC60吸収スペクトル(それぞれ、αCuPc及びαC60)の線形和に適合する。図11は、αNC=0.48αC60+0.23αCuPcを用いて適合した、石英ガラスで成長した[C60(3.1nm)/CuPc(3.1nm)]17の吸収係数を示す。様々なドナー/アクセプターサイクル厚を有するフィルムを同様の式を用いて適合する。純粋なCuPcフィルムは、それぞれ、ダイマー及びモノマーの吸収に相当する、λ=620及び695nmの波長に中心がある2つのピークを有する。アモルファスCuPc:C60混合物では、λ=695nmでの吸収が、分子間距離が大きくなることにより促進する。比較により、λ=695nmでのナノ結晶層ピークは、混合フィルムに比べてあまりはっきりせず、これから、高密度のCuPc結晶の存在が示唆される(図11b)。これらの適合で得られるC60及びCuPc吸収の非対称性はこれらの2つの分子成分で結晶サイズが異なる効果である可能性がある。
これらの結晶構造は、CuPc及び3,4,9,10−ペリレン四酢酸ビスベンズイミダゾール(PTCBI)のアニール混合物で観察されるのと同様、準安定な構造というよりむしろ、安定な構造である。さらに、110〜150℃でアニールすることによって調製される相分離したポリマー電池に比べると、これらの電池における低分子量フィルムは、高いガラス転移点(>400℃)を有する。したがって、これらの電池のさらなる相分離は、このようなデバイスの一般的な操作条件や要求される稼働寿命で起こるとは思われない。
一連のCuPc(14.5±0.2nm)/[C60(3.2±0.2nm)/CuPc(3.2±0.2nm)]/C60(50.0±0.5nm)/BCP(10nm)/Ag(BCP−バソクプロイン(bathocuproine))ダブルヘテロ接合PV電池を作製し、この際、nは0〜12の範囲であった。ここで、BCPは、励起子遮断層として使用した。C60(3.2nm)/CuPc(3.2nm)多層の公称厚みは、6.4〜76.8nmであり、すべてのサンプルでC60:CuPc=1を維持した。ここで、n=12での、全有機活性フィルムの厚みは141nmであり、これは、公知の2層の低分子量電池の典型的な厚みである、t=100nmより大きい。同様に、これにより、厚みへの指数関数的依存性による光吸収が増加する(すなわち、電池応答性が(1−exp[−αt])に従う)、なお、αは有機材料の吸収係数である。さらに、トップのC60層は、粗いフィルム表面(図9c参照)を平坦化する必要があるため、最適化された2層電池で使用されるのに比べて厚い。
すべての電池の暗電流密度−電圧(J−V)特性は、図12aに示されるように、>10at±1Vの整流率を有するが、1Vでの順方向電流密度は、n=0からn=12で10倍低下する。理想的なダイオード方程式を用いて順方向J−V曲線を適合すると、特定の直列抵抗、RSAが図12中の交互に形成されるドナー/アクセプター対の数(ゆえに、全活性層厚み)の関数として得られる。2層(n=0)電池は、RSA=0.25Ωcmであり、n=12では1.7Ωcmにまで増加する。厚みは2倍であるだけである電池で約7倍上記RSAが増加したことから、ナノ結晶領域は電荷伝導に対する障壁が完全にないわけではないことが示される。しかしながら、周期のより少ない多層ではRSAが2〜3倍増加するのみであることから、不規則性は最も深いスタック(deepest stack)でのみ有意に増加することが示唆される。
100±4mW/cm AM 1.5Gの太陽放射(スペクトル補正後、下記参照)下で測定される図12と同様の電池の光応答性を、図13aに示す。短絡回路電流(JSC)、開回路電圧(VOC)及び曲線因子(FF)を図13bにプロットする。nが2から6に増加するに従い、大きくかつもつれた(entangled)結晶ネットワークを有する最も厚い電池の高い直列抵抗により、JSCが2層電池では10.3±0.3mA/cmから31.3±0.3mA/cmにまで3倍近く増加した後、nがさらに増加しても、飽和する。同じ図中、VOCは、同様の傾向を示し、2層電池(n=0)での0.42±0.01Vから始まり、その後、n>6では0.50±0.01Vの飽和値にまで増加する。最終的には、FFは、図12bに示されるように、再度最も深いスタックで抵抗が増加するのに反映して、n=0の0.56±0.01からn=6の0.48にまで減少し、n=12で0.36±0.01にまで落ち込む。
波長の関数としての外部量子効率(EQE)を図13cに示す。EQEピークは、λ=450〜470nmの間に中心があるが、C60吸収により得られるが、λ=620〜695nmのピークは、CuPc吸収による(図11a参照)。C60/CuPc対の数がn=0からn=6まで増加するに従い、EQEはすばやく増加する、すなわち、λ=620nmでのピークが25%から61%にまで増加し、λ=450nmでのピークが10%から36%にまで増加し、双方ともnにより>2.5倍の増加を示す。EQEは、抵抗の増加からキャリア収集効率が低くなるためnが大きくなると減少し、このことから、おそらく、ナノ結晶のネットワークによって形成される浸透伝導路が障壁または島(island)によって妨げられることが示される。C60吸収に相当する広範なピークは、厚みによる光場変化の結果、nが増加するに従って短い波長にシフトする。暗所で測定されるEQEスペクトルは、100mW/cm白色光であふれた照明(white-light flooded illumination)下で試験されたものと同じであることから、高い光生成キャリア濃度での最小の電荷キャリア再結合が示唆される。これに対して、光応答性は、アニールによって得られる有機BHJ太陽電池では光強度に伴い、およびポリマー−無機ハイブリッド電池では伝導路が規則的でなくなるにつれ減少する。
組織化された互いに入り込むドナー/アクセプター接触面の成長により、同様の平面的なものに比べてCuPc/PTCBI太陽電池での効率が2.7倍増加するが、その構造はCuPc/C60システムが使用された際には何ら改善を示さなかった。改善がなかったことは、C60での長い(約40nm)励起子拡散距離が原因であり、この長さは互いに入り込んだ形態の幅を超えていた。CuPc/PTCBI電池に特徴的な拡散距離は<10nm、または形状サイズの半分であり、ゆえに、効率の向上が観察された。これに対して、ナノ結晶電池でのCuPc及びC60の光応答性は双方とも、2.5倍以上増加することから、大きな浸透ネットワーク(extended, percolating network)での高いキャリア移動性が主として効率の向上に関与することが示唆される。
電力変換効率、η、を図13d中でnの関数としてプロットする。ここで、2層デバイス(n=0)でのη=2.3±0.3%は、n=6で最大6.9±0.4%にまで、3倍増加し、これは、38nmのナノ結晶領域の全厚みに相当し、混合CuPc:C60太陽電池活性領域の最適厚みのほとんど2倍である。効率は、n=12で4.7±0.4%までに再度減少する(roll off)。最適化されていないCuPc/C602層コントロール電池の電力効率は、真空熱蒸発によって成長する同じ材料システムを用いた平面電池で報告されている最良の値ほど高くないものの、他のグループで報告された値と同等である。National Renewable Energy Laboratory(NREL)の較正されたSi電池で記載される空気中で測定された解梱されたデバイスの光電流及び電力効率は、標準的なスペクトルミスマッチ因子を用いて1 sun AM 1.5G太陽光照射に修正された。EQE及びAM 1.5Gスペクトルの重なり積分により、以前に観察されるのと同様、おそらく破嚢されていない(unencapsulated)デバイスの劣化により、実測された値より光電流がより小さくなる。
上記実施の形態は、励起子分離に好ましい大きなドナー/アクセプターHJ接触面領域、および光吸収のためのより大きな厚みの双方を有する全有機ナノ結晶ネットワークを含む有機太陽電池構造を導入する。結晶秩序は同様の厚みのアモルファス層と比較するとこれらのデバイスの直列抵抗の増加を抑制する。ゆえに、結晶層が厚くなると、厚くなるに従い直列抵抗の増加が少なくなり、これにより、1対1の比較では平面HJコントロールに比べて3倍効率が増加する可能性がある。太陽電池活性領域の厚みは>100nmであり、活性領域の厚みを増加しつつ、より薄い電池で一般的に観察される短絡を排除することにより、光吸収を急激に増加できる。これらの電池はOVPDによって成長する一方、このようなドナー/アクセプターネットワークはまた、真空熱蒸発または有機分子ビーム蒸着によっても達成されなければならない。さらに、ナノ結晶サイズを変更し、ドナー/アクセプター比率を変更し、2以上の分子成分を添加して太陽スペクトルのより広い被覆を得、さらにタンデム構造に複数の電池を使用することによって、より効率を高くしてもよい。2004年8月5日に出願された米国特許出願第10/911,560号を参照。この開示は参考で全体を本明細書中に引用される。上記実施の形態から、完全に有機ナノ結晶形態の制御により、太陽エネルギー変換デバイスの新たな出現に対する潜在用途のある励起子分離および電荷収集双方を有意に向上する高度に相互接続したナノ結晶ネットワークが得られる。
シミュレーションでは、[C60(3nm)/CuPc(3nm)]構造を、周期的境界条件のある80×80nmの大きさを想定して、予め蒸着した平坦なCuPc層上に成長させる。第1の不連続層をシミュレーションすると、C60結晶は、2.2結晶/100nmの密度で下部の平坦なCuPc層上にランダムに核を形成する(nucleate)。半球状のC60結晶は、4nmの平均半径、及び2nmの標準偏差で正規分布し、これは観察された結晶サイズと一致する(図10参照)。第2の不連続なCuPc層を第1の不連続なC60層上に蒸着し、この際、特定の格子サイズ(x,y)の核形成の可能性(nucleation probability)Pはその高さhxyに反比例する:Pexp(h−hxy)。この際、hは、下層フィルムの最も薄い点の高さである。これは、全フィルム表面エネルギーを最小にするOVPDにおける平坦化効果をシミュレートするものである。追加のC60/CuPc層を、所望の全層数になるまで同じ方法を用いてシミュレートする。このシミュレーションは、シミュレーションパラメーター、即ち、結晶寸法及び密度をTEM及びXRDによって観察されるものからとりつつ、気相蒸着法に基づいた近似式である。蒸着した結晶の形状を、材料が表面エネルギーを最小にしようとすると仮定して半球としてシミュレートする。シミュレートされた3Dネットワークからは、ナノ結晶のより正確なシミュレーションは蒸着条件や結晶速度等の動的なことを考慮するであろうが、推定された実験的な構造と同様の構造が得られる。
有機源材料:CuPc、C60及びBCPを、使用する前に傾斜昇華(gradient sublimation)によって精製した。フィルムを、300nm厚のITO被覆ガラス基板(日本板硝子株式会製)上に蒸着し、有機溶媒で予め洗浄し、<0.09Torrの基準圧のOVPDチャンバーにロードする前に紫外線/オゾンに暴露した。OVPDでは、質量流量コントローラー及び絞り弁で調節した有機源シリンダー(organic source barrel)に精製Nを連続して流した。基板温度Tsubを、すべての成長で15±0.5℃に維持した。第1のCuPc連続層の成長条件は下記のとおりであった:源温度、TCuPc=446±1℃、N流量=150sccm(立方センチメートル毎分);反応容器圧P=−0.587±0.001Torr;および成長時間t=2.5分。最後のC60平坦化層の条件は下記のとおりであった:TC60=471±2℃、N流量=100sccm、P 0.421±0.001Torr、およびt=7.9分。不連続なCuPc及びC60ナノ結晶の成長では、源温度は、下記のとおりであった:それぞれ、TCuPc=420±1℃、TC60=463±2℃。2種の分子源シリンダーによりキャリアガスの流れのオン・オフをすばやく切り換えることによって、OVPDによって成長した各層の厚みを制限する(図9b 差し込み図)。蒸着中CuPcまたはC60分子源シリンダーに20sccmで常時Nを流し、この際、同じN流量を、蒸着前にチャンバー中でのドナー及びアクセプター分子の材料混合を最小限にするために、Cu60及びCuPcの切り替えには9s間使用した。一定流量により、成長中は0.166±0.007Torrの安定した圧力であった(図9b参照)。各C60/CuPcサイクルでは、C60を0.14±0.01nm/sの速度で蒸着し、CuPcを0.25±0.01nm/sの速度で蒸着し、生成したフィルム厚を偏光解析を用いて測定する既知の成長ランから較正した。源流れを切る際のチャンバーへの有機材料の拡散を防止するために、シリンダーノズル出口に錐体形状のストッパーを使用した。CuPc/C60成長後、10nm厚のBCP層、及び100nm厚のAgカソードを1mm直径の円形開口部を有するシャドーマスクにより4×10−7Torr未満の圧力での熱蒸発を用いて蒸着した真空チャンバー中にNグローブボックスを介してサンプルを移した。
断面TEMでは、100ラン厚のAu層を、細線化プロセス中に有機材料を保護するために有機フィルムの上部に蒸着した。このような2片を対面で一緒に接着した。次に、サンプルを粉砕し、研磨し、イオンミリングによって100nm未満にまで細かくした。高分解能電子顕微鏡および高角環状暗視野画像には、200 kV JEOL JEM2010F STEM/TEMを使用した。基板から剥した平面有機フィルムには、制限視野電子回折(Selected area electron diffraction)(SEAD)を使用した。SEAD回折結果をAuサンプルに対して較正したところ、算出された格子定数はα−CuPcでは<5%およびC60では<2.5%の誤差で文献値と一致する。石英ガラス基板上で成長したサンプルでは、吸収スペクトルをPerkin−Elmer Lambda 800 UV/vis分光計を用いて測定した。
太陽電池の性能を、容器に封入せずに空気中で大気条件で試験した。EQEを測定するために、Xeランプの光の単色ビームを400Hzで向きを変え(chop)、1mm直径のデバイス上のスポットに焦点をあわせた。光強度を、NREL−標準物質で較正したSi光検出器を用いて測定し、光電流スペクトルをチョッパー周波数(chopper frequency)に言及したロックイン増幅器を用いて測定した。デバイスのJ−V特性及び電力変換効率を、AMLSGフィルター(Newport)を備えたOriel 150−W太陽シミュレータ(Oriel 150-W solar simulator)を用いて測定し、標準スペクトルミスマッチ修正法(standard spectral mismatch correction procedure)に従って参照1sun(100mW/cm)AM1.5G照射に修正した。それぞれの条件セットについて、3〜4検出器からのデータを得て、結果の再現性を確保した。
太陽電池のI−V特性を測定する際には、1mm直径のデバイスの活性領域のみへの照射に限定できるように、サンプルを1.23mm直径の開口部のある金属板に押し付けた。スペクトル不整合率を標準100mW/cmAM1.5G照射の値に修正した有機太陽電池の光電流の算出は、参照AM1.5G照射ERef(λ)、Si参照電池(デバイスID:PVM42)のNRELで較正した分光応答度S(λ)、太陽シミュレータ出力スペクトルEs(λ)及びデバイスEQEスペクトルS(λ)に基づく。波長ドメイン{λ,λ}に対するスペクトル不整合修正率(M)は、下記式を用いて算出できる:
Figure 0005485883
これらのCuPc/C60太陽電池及び太陽シミュレータでは、{λ,λ}が参照及び有機電池双方の光応答範囲をカバーするように、λ=300nm及び、λ=900nmとした。上記式から、M=0.88±0.02が得られ、これは、同様の電池の結果と一致する。次に、有効照射(Eeff)が標準1 sun(100mW/cm)強度と等しくなるようにランプの強度を調節しながら、Si参照の光電流をシミュレートした光下で測定した。次に、下記式:
Figure 0005485883
この調節によって、Eeff 100±4mW/cm)が得られた。ここで、IR,Sは、太陽シミュレータで測定した参照電池の光電流であり、さらに、CN=0.113A/Wは、参照電池較正数(calibration number)である。次に、有機太陽電池の光電流を、前記と同様にして算出したスペクトル不整合率Mを用いて実際のAM1.5Gスペクトルに修正した。このようにして、有機電池の修正された光電流(IT,R)は、下記のとおりである:
Figure 0005485883
ここで、IR,Rは、標準AM 1.5G照射下で測定された参照電池の光電流であり、およびIT,Sは、実験太陽シミュレータで試験した有機電池の光電流である。波長の関数としての分光応答度及び分光放射照度を図14a〜14bに示す。
本発明の特定の例が本明細書に説明されるおよび/または記載される。しかしながら、本発明の修飾や変更は、本発明の思想および範囲から逸脱しない限り、上記示唆により保護され、添付の請求の範囲内であることは理解されるであろう。

Claims (12)

  1. 第1電極に第1有機半導体材料を蒸着して、第1連続層を形成し;
    前記第1連続層に第2有機半導体材料および前記第1有機半導体材料を蒸着して交互層を形成し、この際、前記交互層の各層は、下層の一部が露出したままとなるように不連続であり
    前記交互層に前記第2有機半導体材料を蒸着して、第2連続層を形成し;さらに
    前記第2連続層に第2電極を蒸着する、
    ことを有し、
    前記第1電極および第2電極の少なくとも一方は透明であり、および
    前記第1有機半導体材料は、前記第2有機半導体材料に対して、1以上のドナータイプの材料または1以上のアクセプタータイプの材料であり、前記第2有機半導体材料は、他方の材料タイプの1以上の材料であり、前記交互層がナノ結晶ネットワークを形成する、感光性光電子デバイスの製造方法。
  2. 前記第1有機半導体材料は銅フタロシアニンであり、前記第2有機半導体材料はC60である、請求項に記載の方法。
  3. 前記第1及び第2有機半導体材料のそれぞれが、有機気相蒸着(organic vapor phase deposition)により蒸着される、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記第2連続層と前記第2電極との間に励起子遮断層を蒸着することをさらに有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記第1連続層、前記交互層、及び前記第2連続層は、第1有機光活性領域の一部であり、前記第1光活性領域と前記第2電極との間に第2光活性領域を形成することをさらに有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記第1連続層上に前記交互層を蒸着する前に、前記第1連続層上に別の第1有機半導体材料を蒸着することをさらに有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 少なくとも一方が透明である、第1電極および第2電極;
    前記第1電極と第2電極との間に蒸着される第1有機光活性層であって、前記第1有機光活性層は、
    第1有機半導体材料を含む、第1連続層
    前記第1連続層上に配置される第2有機半導体材料および前記第1有機半導体材料の交互層であって、この際、前記交互層は、各層が、下層の一部が露出したままとなるように不連続である
    前記交互層上に配置される前記第2有機半導体材料を含む第2連続層
    を有し、
    この際、前記第1有機半導体材料は、前記第2有機半導体材料に対して、1以上のドナータイプの材料または1以上のアクセプタータイプの材料であり、前記第2有機半導体材料は、他方の材料タイプの1以上の材料であり、前記交互層がナノ結晶ネットワークを形成する、感光性光電子デバイス。
  8. 前記第1有機半導体材料は銅フタロシアニンであり、前記第2有機半導体材料はC60である、請求項に記載のデバイス。
  9. 前記第1及び第2有機半導体材料のそれぞれが、有機気相蒸着(organic vapor phase deposition)により蒸着される、請求項7または8に記載のデバイス。
  10. 励起子遮断層が、前記第2連続層と前記第2電極との間にさらに蒸着されてなる、請求項7〜9のいずれか1項に記載のデバイス。
  11. 前記第1有機光活性層と前記第2電極との間に第2有機光活性領域をさらに有する、請求項7〜10のいずれか1項に記載のデバイス。
  12. 前記第1連続層は、前記第1連続層上に前記交互層を蒸着する前に、前記第1連続層上に別の第1有機半導体材料がさらに蒸着されてなる、請求項7〜11のいずれか1項に記載のデバイス。
JP2010517141A 2007-07-19 2008-07-16 全有機ナノ結晶ネットワークを用いた効率のよい太陽電池 Expired - Fee Related JP5485883B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US11/880,210 US11031567B2 (en) 2006-07-11 2007-07-19 Efficient solar cells using all-organic nanocrystalline networks
US11/880,210 2007-07-19
PCT/US2008/070208 WO2009012324A1 (en) 2007-07-19 2008-07-16 Efficient solar cells using all-organic nanocrystalline networks

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2010533981A JP2010533981A (ja) 2010-10-28
JP2010533981A5 JP2010533981A5 (ja) 2011-09-01
JP5485883B2 true JP5485883B2 (ja) 2014-05-07

Family

ID=39874016

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010517141A Expired - Fee Related JP5485883B2 (ja) 2007-07-19 2008-07-16 全有機ナノ結晶ネットワークを用いた効率のよい太陽電池

Country Status (10)

Country Link
US (1) US11031567B2 (ja)
EP (1) EP2171776A1 (ja)
JP (1) JP5485883B2 (ja)
KR (1) KR101536017B1 (ja)
CN (1) CN101803055B (ja)
AU (1) AU2008276054B2 (ja)
CA (1) CA2692763A1 (ja)
HK (1) HK1144983A1 (ja)
TW (1) TWI521727B (ja)
WO (1) WO2009012324A1 (ja)

Families Citing this family (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101065798B1 (ko) * 2009-03-26 2011-09-19 한양대학교 산학협력단 태양 전지 및 그 제조 방법
JP5742204B2 (ja) * 2010-03-26 2015-07-01 三菱化学株式会社 光電変換素子、太陽電池及び太陽電池モジュール
US8933436B2 (en) * 2010-10-13 2015-01-13 The Regents Of The University Of Michigan Ordered organic-organic multilayer growth
JP2012156255A (ja) * 2011-01-25 2012-08-16 Tokyo Institute Of Technology 光電変換素子およびその作製方法
TWI553887B (zh) * 2011-02-21 2016-10-11 美國密西根州立大學 嵌入電子傳導激子阻隔層的有機光伏打電池
CN102694123B (zh) * 2011-03-22 2017-12-26 中国科学院长春应用化学研究所 有机半导体微纳米晶阵列、制法及其在光伏电池中的应用
JP5395842B2 (ja) * 2011-04-12 2014-01-22 大学共同利用機関法人自然科学研究機構 真空蒸着成膜方法、真空蒸着成膜システム、結晶性真空蒸着膜
TWI467782B (zh) * 2011-06-21 2015-01-01 Asiatree Technology Co Ltd 薄膜太陽能電池
JP6003071B2 (ja) * 2012-02-03 2016-10-05 コニカミノルタ株式会社 タンデム型有機光電変換素子
US9508945B2 (en) * 2012-06-27 2016-11-29 Regents Of The University Of Minnesota Spectrally tunable broadband organic photodetectors
JP6490009B2 (ja) * 2012-11-22 2019-03-27 ザ リージェンツ オブ ザ ユニヴァシティ オブ ミシガン 有機光起電装置のためのハイブリッド平面混合ヘテロ接合
FR3044827B1 (fr) * 2015-12-04 2018-03-16 Centre National De La Recherche Scientifique - Cnrs - Cellule photovoltaique
JP2017175714A (ja) * 2016-03-22 2017-09-28 公益財団法人神奈川科学技術アカデミー 電流電圧測定システム及び電流電圧測定方法
EP3618115A1 (en) * 2018-08-27 2020-03-04 Rijksuniversiteit Groningen Imaging device based on colloidal quantum dots
DE102021130501A1 (de) 2021-11-22 2023-05-25 Heliatek Gmbh Schichtsystem mit mindestens einer photoaktiven Schicht mit mindestens einer Zwischenschicht für ein organisches elektronisches Bauelement

Family Cites Families (27)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AUPM483494A0 (en) 1994-03-31 1994-04-28 Pacific Solar Pty Limited Multiple layer thin film solar cells
US6420031B1 (en) 1997-11-03 2002-07-16 The Trustees Of Princeton University Highly transparent non-metallic cathodes
US6451415B1 (en) 1998-08-19 2002-09-17 The Trustees Of Princeton University Organic photosensitive optoelectronic device with an exciton blocking layer
CA2306833C (en) * 1998-08-19 2013-02-12 The Trustees Of Princeton University Organic photosensitive optoelectronic device
US6352777B1 (en) * 1998-08-19 2002-03-05 The Trustees Of Princeton University Organic photosensitive optoelectronic devices with transparent electrodes
US6333458B1 (en) 1999-11-26 2001-12-25 The Trustees Of Princeton University Highly efficient multiple reflection photosensitive optoelectronic device with optical concentrator
US6440769B2 (en) 1999-11-26 2002-08-27 The Trustees Of Princeton University Photovoltaic device with optical concentrator and method of making the same
GB0002958D0 (en) * 2000-02-09 2000-03-29 Cambridge Display Tech Ltd Optoelectronic devices
US6657378B2 (en) 2001-09-06 2003-12-02 The Trustees Of Princeton University Organic photovoltaic devices
US6580027B2 (en) 2001-06-11 2003-06-17 Trustees Of Princeton University Solar cells using fullerenes
CA2480518C (en) * 2002-03-29 2016-07-19 Massachusetts Institute Of Technology Light emitting device including semiconductor nanocrystals
JP2004214015A (ja) 2002-12-27 2004-07-29 Tohoku Pioneer Corp 蒸着マスク、蒸着方法、有機elパネルの製造方法および有機el表示パネル
JP4241094B2 (ja) 2003-02-28 2009-03-18 富士ゼロックス株式会社 フラーレンデバイスの製造方法、およびフラーレンデバイス
MXPA06000223A (es) * 2003-06-25 2006-03-21 Univ Princeton Celulas solares mejoradas.
KR100796122B1 (ko) * 2003-09-09 2008-01-21 삼성전자주식회사 화합물 반도체 나노결정의 표면 처리를 통한 양자효율 향상
JP3794407B2 (ja) * 2003-11-17 2006-07-05 セイコーエプソン株式会社 マスク及びマスクの製造方法、表示装置の製造方法、有機el表示装置の製造方法、有機el装置、及び電子機器
US6972431B2 (en) 2003-11-26 2005-12-06 Trustees Of Princeton University Multilayer organic photodetectors with improved performance
US7419846B2 (en) 2004-04-13 2008-09-02 The Trustees Of Princeton University Method of fabricating an optoelectronic device having a bulk heterojunction
US8586967B2 (en) 2004-04-13 2013-11-19 The Trustees Of Princeton University High efficiency organic photovoltaic cells employing hybridized mixed-planar heterojunctions
KR101416989B1 (ko) 2004-04-13 2014-07-08 더 트러스티즈 오브 프린스턴 유니버시티 벌크 이형접합부를 갖는 광전자 장치의 제조 방법
US7196835B2 (en) 2004-06-01 2007-03-27 The Trustees Of Princeton University Aperiodic dielectric multilayer stack
US7326955B2 (en) 2004-08-05 2008-02-05 The Trustees Of Princeton University Stacked organic photosensitive devices
US7375370B2 (en) 2004-08-05 2008-05-20 The Trustees Of Princeton University Stacked organic photosensitive devices
US7196366B2 (en) 2004-08-05 2007-03-27 The Trustees Of Princeton University Stacked organic photosensitive devices
US8592680B2 (en) 2004-08-11 2013-11-26 The Trustees Of Princeton University Organic photosensitive devices
US7947897B2 (en) 2005-11-02 2011-05-24 The Trustees Of Princeton University Organic photovoltaic cells utilizing ultrathin sensitizing layer
US7897429B2 (en) 2006-11-20 2011-03-01 The Trustees Of Princeton University Organic hybrid planar-nanocrystalline bulk heterojunctions

Also Published As

Publication number Publication date
CA2692763A1 (en) 2009-01-22
JP2010533981A (ja) 2010-10-28
KR20100057618A (ko) 2010-05-31
US20100025663A1 (en) 2010-02-04
KR101536017B1 (ko) 2015-07-10
HK1144983A1 (en) 2011-03-18
WO2009012324A1 (en) 2009-01-22
CN101803055B (zh) 2013-07-10
AU2008276054A1 (en) 2009-01-22
EP2171776A1 (en) 2010-04-07
TW200913299A (en) 2009-03-16
US11031567B2 (en) 2021-06-08
TWI521727B (zh) 2016-02-11
CN101803055A (zh) 2010-08-11
AU2008276054B2 (en) 2013-11-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5485883B2 (ja) 全有機ナノ結晶ネットワークを用いた効率のよい太陽電池
JP5555402B2 (ja) ナノスケールでモルフォロジー制御された粗い電極上に成長した有機感光性デバイス
JP5583408B2 (ja) 有機ハイブリッド平面ナノ結晶バルクヘテロ接合
KR101387188B1 (ko) 극박 감광층을 이용하는 유기 광전지
EP2089920B1 (en) Organic photovoltaic cells utilizing ultrathin sensitizing layer
JP2014030032A (ja) 秩序結晶性有機膜の成長
US20110030771A1 (en) Organic photosensitive optoelectronic device with near-infrared sensitivity
MX2007012849A (es) Dipositivos organicos fotosensibles optoelectronicos con sensibilidad al infrarrojo cercano.

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110712

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110712

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130129

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130130

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20130422

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20130430

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20130529

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20130605

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130627

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130924

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131217

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140121

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140220

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5485883

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees