JP2004214015A - 蒸着マスク、蒸着方法、有機elパネルの製造方法および有機el表示パネル - Google Patents
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Abstract
【課題】マスク蒸着において、蒸着マスクを基板に対して一定の間隔を保持しながら近接させた状態で設置するにあたって、作業性が良好で、蒸着マスクの着脱時に蒸着膜や他の構成部材に損傷を与えないこと等の蒸着マスクを提供する。
【解決手段】蒸着パターンに応じた開口部1aを形成した蒸着マスク1であって、蒸着マスク1の基板11が設置される側に板体自身を押圧変形させることにより形成される突出部1bを設ける。それにより、基板11に対し一定の間隔を保持しながら近接させて蒸着マスク1を設置する。
【選択図】 図4
【解決手段】蒸着パターンに応じた開口部1aを形成した蒸着マスク1であって、蒸着マスク1の基板11が設置される側に板体自身を押圧変形させることにより形成される突出部1bを設ける。それにより、基板11に対し一定の間隔を保持しながら近接させて蒸着マスク1を設置する。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、蒸着マスクに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
基板上に導電薄膜や機能性薄膜のパターンを形成する手法として、ステンレス等の金属板に開口部を形成した蒸着マスクを用い、蒸着源と基板との間にこの蒸着マスクを介在させることによって、蒸着マスクの開口部に応じたパターンの薄膜を形成するマスク蒸着法が一般に知られている。このマスク蒸着法は、耐熱性或いは耐薬品性が低いことでフォトレジスト法でパターニングすることができない有機材料の薄膜パターン形成に有効であることから、有機EL素子の電極を含む各層のパターン形成に用いられている。
【0003】
このようなマスク蒸着法によるパターン形成においては、基板の被蒸着面と蒸着マスクとの間隙を大きく離して配置すると、蒸着マスクの開口部に斜めに入射した蒸着流によって回り込みが生じるため微細なパターンを形成することができなくなり、比較的大きな基板を一枚の蒸着マスクで覆って単一の蒸着源で蒸着する際には、基板の周辺部でこの傾向が顕著になるという問題がある。また、基板上に蒸着マスクを密着させた場合には、このような問題は無くなるが、有機EL媒体層や電極、成膜による電極を分割するための隔壁を損傷したり、蒸着マスクからゴミや汚れが付着してしまう等の問題が生じる。
【0004】
これに対処するためには、基板の被蒸着面と蒸着マスクとの間隙を蒸着膜の厚さより若干大きい間隙で保持することが有効である。図1は、これを実現するための従来技術を示す説明図である(下記特許文献1参照)。これによると、蒸着源100に対して、開口部101aを有する蒸着マスク101を介して基板111の被蒸着面にパターニングされた蒸着膜112を形成するにあたって、基板111と蒸着マスク101との間にスペーサ113を介在させ、蒸着マスク101を基板111側に磁気吸着させている。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−273976号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来技術によると、別部材のスペーサ113を基板111と蒸着マスク101との間に介在させる必要があるので、スペーサ113の位置決め或いは固定等の取り扱いに手間取り、作業性が悪化するという問題がある。また、蒸着パターン形成後には、蒸着マスク101と別にスペーサ113を取り外す必要があるので、この取り外し中にスペーサ113が基板111上で移動して、形成された蒸着パターンやその他の構成部材に接触し、これらを破損してしまうという問題があった。更には、蒸着処理後には、蒸着マスク101及びスペーサ113を洗浄する後処置が必要であるが、スペーサを別途設けると洗浄する部材が増えて作業に手間が掛かるという問題があった。
【0007】
これに対して、基板111上或いは蒸着マスク101の基板側対向面に予め所定厚の層を形成して、この層をスペーサ113とすることも考えられるが、層を形成するためにエッチング等の工程が追加されることになり、形成プロセスを複雑にする問題があった。また、蒸着マスク101側にスペーサ113となる層を形成する場合には、蒸着マスクの洗浄時等にこのスペーサが剥がれることがあり、蒸着マスクの再利用が困難になるという問題があった。
【0008】
本発明は、このような問題に対処することを課題の一例とするものである。すなわち、マスク蒸着において、基板に対して蒸着マスクを近接させた状態で必要な間隔を保持するにあたって、蒸着マスクの取り扱い等において良好な作業性を得ること、蒸着マスクの取り外し時等に、形成された蒸着膜や他の構成部材に損傷を与えないこと、蒸着処理後の後処置作業に手間を掛けないこと、形成プロセスを複雑にしないこと、蒸着マスクの再利用を可能にすること等が本発明の目的である。
【0009】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明による蒸着マスク、この蒸着マスクを用いた蒸着方法、有機EL表示パネルの製造方法、有機EL表示パネルは、以下の各独立請求項に係る構成を少なくとも具備するものである。
【0010】
第1には(請求項1)、基板を覆う板体に蒸着パターンに応じた開口部を形成した蒸着マスクであって、前記基板と前記板体との間隙を一定に保つために、前記板体に、該板体自身の前記基板側表面を突出させる突出部を設けたことを特徴とする。
【0011】
第2には(請求項5)、板体に開口部を形成した蒸着マスクで基板を覆い、該基板上に前記開口部に応じた蒸着パターンを形成する蒸着方法であって、前記板体自身の前記基板側表面を突出させた突出部を有する蒸着マスクを用い、該突出部を前記基板上に当接させて、前記基板と前記板体との間隙を一定に保った状態で前記蒸着パターンの形成を行うことを特徴とする。
【0012】
第3には(請求項6)、有機EL素子の各層を形成する蒸着工程を有し、該蒸着工程では、板体に開口部を形成した蒸着マスクで基板を覆い、該基板上に前記開口部に応じた蒸着パターンを形成する有機EL表示パネルの製造方法であって、前記板体自身の前記基板側表面を突出させた突出部を有する蒸着マスクを用い、該突出部を前記基板上に当接させて、前記基板と前記板体との間隙を一定に保った状態で前記蒸着パターンの形成を行うことを特徴とする。
【0013】
第4には(請求項8)、基板上に形成された有機EL素子を表示単位とする有機EL表示パネルであって、前記基板上の前記有機EL素子が形成されない非表示領域に、前記基板上を覆う板体からなる蒸着マスクの該板体自身の表面を突出させた突出部が当接され、該蒸着マスクの開口部を介した蒸着によって前記有機EL素子の各層が形成されることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態について図2〜4を参照しながら説明する。
【0015】
第1には、図2を参照すると、基板11を覆う板体に蒸着パターンに応じた開口部1aを形成した蒸着マスク1であって、基板11と蒸着マスク1との間隙を一定に保つために、蒸着マスク1の板体に、該板体自身の基板側表面を突出させる突出部1bを設けたことを特徴とする。
【0016】
このような特徴によれば、蒸着マスク1の突出部1bを基板11に当接させて、基板11に対し一定の間隔を保持しながら近接させた状態で蒸着マスク1を設置することができる。したがって、蒸着マスク1の開口部1a周辺で、蒸着源100から飛散される蒸着流100aの回り込む量が減り、また蒸着マスク1を基板11から取り外す時に、蒸着パターン12のエッジを損傷することもないので、微細な蒸着パターン12を精度良く形成することができる。さらに、蒸着マスク1の突出部1bは、蒸着マスク1の板体の一部を突出して形成されているので、洗浄等によって剥離することがなく、蒸着マスク1を繰り返し使用することができる。
【0017】
第2には、上述の蒸着マスク1の特徴と併せて、突出部1bは、蒸着マスク1の板体の背面側から基板11の表面に向けた押圧変形によって形成されることを特徴とする。図3は、突出部1bを形成する方法の一例を示す図であって、同図によれば、蒸着マスク1を凹部22aが設けられている受部材22に載置し、押部材21により蒸着マスク1の板体の一部を凹部22aに押出して変形することにより突出部1bを形成している。なお、例えば銅又はアルミ等の比較的柔らかい金属からなる受部材22を使用し、前記凹部22aを形成しない平坦な表面を有する受部材22に蒸着マスク1を載置し、蒸着マスク1の板体の一部を押部材21の先端で押圧して、突出部1bを形成してもよい。
【0018】
このような特徴によれば、蒸着マスク1の突出部1bを押圧変形するので、蒸着工程の前に、予め簡単に形成することができる。また、蒸着マスク1は、基板11に当接するだけで、一定の間隔を保持しながら近接させた状態で設置することができる。したがって、蒸着作業の準備工程を複雑化することなしに微細な蒸着パターン12を形成することができる。
【0019】
第3には、図4を参照すると、上述の蒸着マスク1の特徴と併せて、蒸着マスク1は、開口部1aによる複数の蒸着パターン形成領域1cを有し、突出部1bは、蒸着パターン形成領域1c外の蒸着マスク1の周辺部、又は蒸着パターン形成領域1c間のスペースに設けられることを特徴とする。
【0020】
このような特徴によれば、蒸着マスク1を基板11に設置した際に、突出部1bの先端は基板11の蒸着パターンが形成されない領域11bに当接するので、蒸着マスク1の着脱時又は位置決め時に、仮に蒸着マスク1が移動しても蒸着パターンや他の構成部材、又はそれらが形成される下地等に損傷を与えることはない。
【0021】
第4には、図4を参照し、板体に開口部1aを形成した蒸着マスク1で基板11を覆い、基板11上に開口部1aに応じた蒸着パターン12を形成する蒸着方法であって、前記板体自身の基板側表面を突出させた突出部1bを有する蒸着マスク1を用い、突出部1bを基板11上に当接させて、基板11と蒸着マスク1との間隙を一定に保った状態で蒸着パターン12の形成を行うことを特徴とする。
【0022】
このような特徴によれば、蒸着マスク1の突出部1bを基板11に当接させて、基板11に対し一定の間隔を保持しながら近接させた状態で蒸着マスク1を設置するので、蒸着マスク1の開口部1a周辺で、蒸着源100から飛散される蒸着流100aの回り込む量が減り、また蒸着マスク1を取り外す時に蒸着パターン12を損傷することもない。したがって、微細な蒸着パターン12を精度良く形成することができる。また、突出部1bは予め形成されているので、蒸着マスク1を基板11に当接するだけで一定の間隔を保持して蒸着マスク1を設置することができ、準備工程を含めた蒸着作業を複雑化させずに微細な蒸着パターン12を形成することができる。
【0023】
第5には、図4に示す蒸着方法を有機EL素子の蒸着工程に応用した有機EL表示パネルの製造方法である。すなわち、有機EL素子の各層を形成する蒸着工程を有し、該蒸着工程では、板体に開口部1aを形成した蒸着マスク1で基板11を覆い、基板11上に開口部1aに応じた蒸着パターン12を形成する有機EL表示パネルの製造方法であって、蒸着マスク1の前記板体自身の基板側表面を突出させた突出部1bを有する蒸着マスク1を用い、突出部1bを基板上11に当接させて、基板11と前記板体との間隙を一定に保った状態で蒸着パターン12の形成を行うことを特徴とする。
【0024】
このような特徴によれば、有機EL素子を構成する各層の蒸着工程において、蒸着マスク1の突出部1bを基板11に当接させて、基板11に対し一定の間隔を保持しながら近接させた状態で蒸着マスク1を設置するので、蒸着マスク1の開口部1a周辺での蒸着流100aの回り込む量が減り、また蒸着マスクを取り外す時に、蒸着パターン12を損傷することもない。したがって、微細な有機EL素子を精度良く形成することができ、小型化や高精細化に対応した有機EL表示パネルを製造することができる。
【0025】
また、突出部1bは予め形成されているので、蒸着マスク1を基板11に当接するだけで蒸着マスク1を設置することができ、準備工程を含めた蒸着作業を複雑化することはない。したがって、多くの蒸着層から構成される有機EL表示パネルの製造においては、有機EL素子を構成する各層の蒸着に本蒸着方法を採用することにより、有機EL表示パネルの生産性を向上させる効果が顕著に得られる。
【0026】
第6には、上述の有機EL表示パネルの製造方法における特徴に併せて、基板11上には、ドットマトリクス状に配列された複数の有機EL素子からなる表示領域11aが複数形成され、表示領域11a間のスペースに複数の突出部1bを当接させることを特徴とする。
【0027】
このような特徴によれば、蒸着マスク1を基板11に設置した際に、突出部1bの先端を基板11上の表示領域11a間のスペースに当接させるので、蒸着マスク1の着脱時又は位置決め時に、仮に蒸着マスク1が移動しても有機EL素子や有機EL素子が形成される下地等に損傷を与えることはない。したがって、ひとつの基板上に複数の表示領域11aを形成する多面取り生産においても、有機EL素子の製造歩留まりが向上する。これにより、生産性の高い量産化が可能になる。
【0028】
第7には、図4に示す蒸着方法を有機EL素子の蒸着工程に応用して製造される有機EL表示パネルである。すなわち、基板11上に形成された有機EL素子を表示単位とする有機EL表示パネルであって、基板11上の前記有機EL素子が形成されない非表示領域11bに、基板11上を覆う板体からなる蒸着マスク1の該板体自身の表面を突出させた突出部1bが当接され、蒸着マスク1の開口部1aを介した蒸着によって前記有機EL素子の各層が形成されることを特徴とする。
【0029】
このような特徴によれば、有蒸着マスク1を基板11に設置した際に、突出部1bの先端が基板11上の有機EL素子が形成されない非表示領域11bに当接されるので、蒸着マスク1の着脱時又は位置決め時に、仮に蒸着マスク1が移動しても有機EL素子や有機EL素子が形成される下地等に損傷を与えることはない。したがって、ドット落ち等が少ない高い表示品質が確保される。また、有機EL素子を構成する各層の蒸着工程において、蒸着マスク1の突出部1bを基板11に当接させて、基板11に対し一定の間隔を保持しながら近接させた状態で蒸着マスク1を設置するので、微細な有機EL素子を精度良く形成することができる。したがって、本有機EL表示パネルは、高精細な画像表示を可能とする。また、非表示領域11bに突出部1bに対応した位置決め用の凹部を形成することで、基板11に対する蒸着マスク1の位置決めを簡単に行うことができる。
【0030】
【実施例】
次に、このような特徴を有する本発明の蒸着マスク1を使用し、有機EL素子の発光層である有機層の蒸着パターンを形成する実施例について、図面を参照しながら説明する。なお、前述した本発明の実施形態における構成要素と同一、又は相当する部分を同一符号で示す。
【0031】
図5は、有機EL表示パネルの基板30に形成された有機EL素子を例示する断面図である。透明なガラス等からなる支持体31に、ITO(Indium Tin Oxygen)等の透明電極からなる陽極層32が所定の間隔をおいて互いに平行な方向に伸長して配列されており、陽極層32とほぼ直交する方向に、逆テーパー形状の断面形状を有する絶縁層からなる絶縁隔壁35が配列されている。絶縁隔壁35に沿った陽極層32上には、有機層33a、33b、33cが各々積層されている。さらに有機層33a、33b、33c上には、アルミ(Al)等の金属電極からなる陰極層34が積層され、陰極層34は、絶縁隔壁35により有機層33a、33b、33cに沿って絶縁されている。
【0032】
そして、陽極層32と陰極層34とが交差する部分に表示単位となる有機EL素子が形成され、これら有機EL素子は、基板30上にドットマトリクス状に配列され、有機EL表示パネルの表示領域を構成している。
【0033】
図6は、本実施例に係る蒸着マスク1の外観形状を示す斜視図である。蒸着マスク1は、例えばステンレス等の金属からなり、約10〜500μmの厚さの板形状を有している。蒸着マスク1には、有機層33aのパターン形状に対応する開口部1aが形成されている。開口部1aは、例えばエッチング、電鋳、レーザ加工法又は電子ビーム描画法等の精密加工法により穿孔されている。また、蒸着マスク1には、開口部1aにより蒸着パターン形成領域1cを構成している。
【0034】
蒸着パターン形成領域1cの外側である蒸着マスク1の周辺部には、複数の突出部1bが形成されている。この突出部1bは、蒸着マスク1を設置する際の基板30側において、各々例えば約2〜100μmの均等の長さで突出している。また、必要に応じて突出部1bの突出長さを異なるように設定してもよい。
【0035】
図7は、蒸着マスク1と突出部1bを形成する方法を例示する断面図である。同図において、蒸着マスク1は、突起部21aが設けられている金型21と溝形状の凹部22aが形成されている金型22により、板材等の材料からプレス加工して形成される。このとき、突起部21aにより凹部22aに押出された蒸着マスク1の一部が変形し、突出部1bが形成される。このように、蒸着マスク1は、金型を使った押出変形により突出部1bとともに一括して形成される。
【0036】
次に、本実施例の蒸着工程を説明する。図8は、蒸着マスク1を使用し有機層33aを蒸着する方法を示す図である。
【0037】
基板30には、陽極層32及び絶縁隔壁35等が既に形成されている。有機層33aの蒸着工程は、まず、予め開口部1a、及び突出部1bが形成された蒸着マスク1を基板30に当接する。このとき、蒸着マスク1の突出部1bの先端は有機EL素子等が形成されない非表示領域に当たるようにする。これによって、蒸着マスク1は、突出部1bの突出量の間隔をおいて近接した状態で基板30に設置される。次に、有機層33aがパターン形成される所定の領域に開口部1aが合うように、微調整をしながら蒸着マスク1の位置決めを行う。蒸着マスク1を設置した基板30を、図示しない容器内の所定の場所にセットし、真空状態の中で、蒸着源100から加熱された蒸着材料である蒸着流100aを基板30に向けて飛散させ、蒸着マスク1の開口部1aが開口する領域の基板30に有機層33aを成膜する。最後に、蒸着マスク1を基板30から取り外すことにより、有機層33aの蒸着パターンを形成する。
【0038】
このような本実施例の蒸着マスク1によれば、有機層33aの蒸着工程において、蒸着マスク1の突出部1bを基板30に当接させて、基板30に対し一定の間隔を保持しながら近接させた状態で蒸着マスク1を設置することができる。したがって、蒸着マスク1の開口部1a周辺における蒸着流100aの回り込み量を減らし、微細な有機層33aの蒸着パターンを精度良く形成することができる。また、突出部1bは、蒸着パターン形成領域1cの外側である蒸着マスク1の周辺部に形成されているので、突出部1bの先端を基板30上の有機EL素子等が形成されない非表示領域に当接させて、蒸着マスク1を設置することができる。したがって、蒸着マスク1の着脱時又は位置決めのための微調整時において、有機EL素子等に損傷を与えることはない。また、突出部1bはプレス加工により形成されるので、蒸着マスク1を突出部1bとともに一括して簡単に製造することができる。さらに突出部1bは洗浄等により剥離することはなく、蒸着マスク1を繰り返し使用することができる。
【0039】
また、本実施例の蒸着マスク1を用いた蒸着方法によれば、蒸着マスク1に予め突出部1bが形成されているので、蒸着マスク1を基板30に当接するだけで、一定の間隔をおいて接近させた状態で蒸着マスク1を設置することができる。したがって、蒸着作業を複雑化せずに微細な有機層33aのパターン形成をすることができる。
【0040】
次に、本発明の実施例における変形例を図9及び図10を参照しながら説明する。
【0041】
図9は、蒸着マスク1の外観形状を示す斜視図である。蒸着マスク1は、有機層33aのパターン形状に対応する開口部1aが形成されており、これら開口部1aによって複数の蒸着パターン形成領域1cが構成されている。上述の突出部1bは、この蒸着パターン形成領域1cの間のスペースに複数形成されている。
【0042】
図10は、蒸着マスク1を用いた有機層33aの蒸着方法を示す図である。有機EL表示パネルの基板30には、有機EL素子等が形成されない非表示領域に、蒸着マスク1を基板30に設置した際に各突出部1bが嵌合する凹部31aがそれぞれ形成されている。
【0043】
このような本実施例の蒸着マスク1によれば、突起部1bの先端を前記有機EL素子等が形成されない非表示領域の凹部31aに嵌合して蒸着マスク1を設置するので、蒸着マスク1の着脱時又は位置決め時に有機EL素子等に損傷を与えることはない。
【0044】
また、このような本実施例の蒸着方法によれば、基板30の非表示領域に凹部31aが形成されているので、蒸着マスク1を設置するときに、蒸着マスク1の突出部1bをこの凹部31aに嵌合させることにより、蒸着マスク1の位置決めが簡単になる。また、蒸着マスク1は、突出部1bを基板30の凹部31aに嵌合して設置されるので、蒸着マスク1が移動することによる位置ずれが生じることがなく、大径の基板30上に多数の表示領域が形成される有機EL表示パネルを、均一の品質を確保しながら一括して製造することができる。
【0045】
なお、本実施例では、単層の有機層33aを蒸着対象として説明したが、それに限定するものではなく、例えば有機ホール注入層、有機ホール輸送層、有機電子輸送層、又は有機電子注入層を蒸着対象にしてもよい。また、本実施例の蒸着対象は、有機層に限らず、例えばガラス等の支持体31にパターン蒸着されるITO等の陽極層32、又は有機層に積層されるアルミ等の陰極層34等の各有機EL素子を構成する蒸着層についても適用することができる。
【0046】
本発明の実施例によれば、有機EL素子の蒸着工程において、蒸着マスク1の突出部1bを基板30に当接させて、基板30に対し一定の間隔を保持しながら近接させた状態で蒸着マスク1を設置するので、微細な有機EL素子の蒸着パターンを精度良く形成することができる。また、蒸着マスク1の突出部1bの先端を有機EL素子等が形成されない非表示領域に当接して蒸着マスク1を設置するので、蒸着マスク1の着脱時又は位置決めのための微調整時において、有機EL素子等に損傷を与えることはない。また、突出部1bは予め形成されているので、蒸着マスク1を基板30に当接するだけで一定の間隔を保持して設置することができ、蒸着工程を複雑化せずに微細な蒸着パターンを形成することができる。また、突出部1bは洗浄等により剥離することはなく、蒸着マスク1を繰り返し使用することができる。また、蒸着マスク1には突出部1bが形成されるので、蒸着マスク1自体が補強されて剛性が増大する。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の蒸着マスクを使用した蒸着方法を示す断面図である。
【図2】実施形態に係る蒸着マスクを使用した蒸着方法を示す断面図である。
【図3】実施形態に係る蒸着マスクの形成方法を示す断面図である。
【図4】実施形態に係る蒸着マスクを使用した蒸着方法を更に示す断面図である。
【図5】有機EL素子の一例を示す断面図である。
【図6】実施例に係る蒸着マスクを示す斜視図である。
【図7】実施例に係る蒸着マスクの形成方法を示す断面図である。
【図8】実施例に係る蒸着マスクを使用した蒸着方法を示す断面図である。
【図9】実施例に係る蒸着マスクを更に示す斜視図である。
【図10】実施例に係る蒸着マスクを使用した蒸着方法を更に示す断面図である。
【符号の説明】
1 蒸着マスク
1a 開口部
1b 突出部
1c 蒸着パターン形成領域
11 基板
11a 表示領域
11b 非表示領域
12 蒸着パターン
21 押部材
22 受部材
30 基板(有機EL表示パネル)
33a 有機層
100 蒸着源
【発明の属する技術分野】
本発明は、蒸着マスクに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
基板上に導電薄膜や機能性薄膜のパターンを形成する手法として、ステンレス等の金属板に開口部を形成した蒸着マスクを用い、蒸着源と基板との間にこの蒸着マスクを介在させることによって、蒸着マスクの開口部に応じたパターンの薄膜を形成するマスク蒸着法が一般に知られている。このマスク蒸着法は、耐熱性或いは耐薬品性が低いことでフォトレジスト法でパターニングすることができない有機材料の薄膜パターン形成に有効であることから、有機EL素子の電極を含む各層のパターン形成に用いられている。
【0003】
このようなマスク蒸着法によるパターン形成においては、基板の被蒸着面と蒸着マスクとの間隙を大きく離して配置すると、蒸着マスクの開口部に斜めに入射した蒸着流によって回り込みが生じるため微細なパターンを形成することができなくなり、比較的大きな基板を一枚の蒸着マスクで覆って単一の蒸着源で蒸着する際には、基板の周辺部でこの傾向が顕著になるという問題がある。また、基板上に蒸着マスクを密着させた場合には、このような問題は無くなるが、有機EL媒体層や電極、成膜による電極を分割するための隔壁を損傷したり、蒸着マスクからゴミや汚れが付着してしまう等の問題が生じる。
【0004】
これに対処するためには、基板の被蒸着面と蒸着マスクとの間隙を蒸着膜の厚さより若干大きい間隙で保持することが有効である。図1は、これを実現するための従来技術を示す説明図である(下記特許文献1参照)。これによると、蒸着源100に対して、開口部101aを有する蒸着マスク101を介して基板111の被蒸着面にパターニングされた蒸着膜112を形成するにあたって、基板111と蒸着マスク101との間にスペーサ113を介在させ、蒸着マスク101を基板111側に磁気吸着させている。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−273976号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来技術によると、別部材のスペーサ113を基板111と蒸着マスク101との間に介在させる必要があるので、スペーサ113の位置決め或いは固定等の取り扱いに手間取り、作業性が悪化するという問題がある。また、蒸着パターン形成後には、蒸着マスク101と別にスペーサ113を取り外す必要があるので、この取り外し中にスペーサ113が基板111上で移動して、形成された蒸着パターンやその他の構成部材に接触し、これらを破損してしまうという問題があった。更には、蒸着処理後には、蒸着マスク101及びスペーサ113を洗浄する後処置が必要であるが、スペーサを別途設けると洗浄する部材が増えて作業に手間が掛かるという問題があった。
【0007】
これに対して、基板111上或いは蒸着マスク101の基板側対向面に予め所定厚の層を形成して、この層をスペーサ113とすることも考えられるが、層を形成するためにエッチング等の工程が追加されることになり、形成プロセスを複雑にする問題があった。また、蒸着マスク101側にスペーサ113となる層を形成する場合には、蒸着マスクの洗浄時等にこのスペーサが剥がれることがあり、蒸着マスクの再利用が困難になるという問題があった。
【0008】
本発明は、このような問題に対処することを課題の一例とするものである。すなわち、マスク蒸着において、基板に対して蒸着マスクを近接させた状態で必要な間隔を保持するにあたって、蒸着マスクの取り扱い等において良好な作業性を得ること、蒸着マスクの取り外し時等に、形成された蒸着膜や他の構成部材に損傷を与えないこと、蒸着処理後の後処置作業に手間を掛けないこと、形成プロセスを複雑にしないこと、蒸着マスクの再利用を可能にすること等が本発明の目的である。
【0009】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明による蒸着マスク、この蒸着マスクを用いた蒸着方法、有機EL表示パネルの製造方法、有機EL表示パネルは、以下の各独立請求項に係る構成を少なくとも具備するものである。
【0010】
第1には(請求項1)、基板を覆う板体に蒸着パターンに応じた開口部を形成した蒸着マスクであって、前記基板と前記板体との間隙を一定に保つために、前記板体に、該板体自身の前記基板側表面を突出させる突出部を設けたことを特徴とする。
【0011】
第2には(請求項5)、板体に開口部を形成した蒸着マスクで基板を覆い、該基板上に前記開口部に応じた蒸着パターンを形成する蒸着方法であって、前記板体自身の前記基板側表面を突出させた突出部を有する蒸着マスクを用い、該突出部を前記基板上に当接させて、前記基板と前記板体との間隙を一定に保った状態で前記蒸着パターンの形成を行うことを特徴とする。
【0012】
第3には(請求項6)、有機EL素子の各層を形成する蒸着工程を有し、該蒸着工程では、板体に開口部を形成した蒸着マスクで基板を覆い、該基板上に前記開口部に応じた蒸着パターンを形成する有機EL表示パネルの製造方法であって、前記板体自身の前記基板側表面を突出させた突出部を有する蒸着マスクを用い、該突出部を前記基板上に当接させて、前記基板と前記板体との間隙を一定に保った状態で前記蒸着パターンの形成を行うことを特徴とする。
【0013】
第4には(請求項8)、基板上に形成された有機EL素子を表示単位とする有機EL表示パネルであって、前記基板上の前記有機EL素子が形成されない非表示領域に、前記基板上を覆う板体からなる蒸着マスクの該板体自身の表面を突出させた突出部が当接され、該蒸着マスクの開口部を介した蒸着によって前記有機EL素子の各層が形成されることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態について図2〜4を参照しながら説明する。
【0015】
第1には、図2を参照すると、基板11を覆う板体に蒸着パターンに応じた開口部1aを形成した蒸着マスク1であって、基板11と蒸着マスク1との間隙を一定に保つために、蒸着マスク1の板体に、該板体自身の基板側表面を突出させる突出部1bを設けたことを特徴とする。
【0016】
このような特徴によれば、蒸着マスク1の突出部1bを基板11に当接させて、基板11に対し一定の間隔を保持しながら近接させた状態で蒸着マスク1を設置することができる。したがって、蒸着マスク1の開口部1a周辺で、蒸着源100から飛散される蒸着流100aの回り込む量が減り、また蒸着マスク1を基板11から取り外す時に、蒸着パターン12のエッジを損傷することもないので、微細な蒸着パターン12を精度良く形成することができる。さらに、蒸着マスク1の突出部1bは、蒸着マスク1の板体の一部を突出して形成されているので、洗浄等によって剥離することがなく、蒸着マスク1を繰り返し使用することができる。
【0017】
第2には、上述の蒸着マスク1の特徴と併せて、突出部1bは、蒸着マスク1の板体の背面側から基板11の表面に向けた押圧変形によって形成されることを特徴とする。図3は、突出部1bを形成する方法の一例を示す図であって、同図によれば、蒸着マスク1を凹部22aが設けられている受部材22に載置し、押部材21により蒸着マスク1の板体の一部を凹部22aに押出して変形することにより突出部1bを形成している。なお、例えば銅又はアルミ等の比較的柔らかい金属からなる受部材22を使用し、前記凹部22aを形成しない平坦な表面を有する受部材22に蒸着マスク1を載置し、蒸着マスク1の板体の一部を押部材21の先端で押圧して、突出部1bを形成してもよい。
【0018】
このような特徴によれば、蒸着マスク1の突出部1bを押圧変形するので、蒸着工程の前に、予め簡単に形成することができる。また、蒸着マスク1は、基板11に当接するだけで、一定の間隔を保持しながら近接させた状態で設置することができる。したがって、蒸着作業の準備工程を複雑化することなしに微細な蒸着パターン12を形成することができる。
【0019】
第3には、図4を参照すると、上述の蒸着マスク1の特徴と併せて、蒸着マスク1は、開口部1aによる複数の蒸着パターン形成領域1cを有し、突出部1bは、蒸着パターン形成領域1c外の蒸着マスク1の周辺部、又は蒸着パターン形成領域1c間のスペースに設けられることを特徴とする。
【0020】
このような特徴によれば、蒸着マスク1を基板11に設置した際に、突出部1bの先端は基板11の蒸着パターンが形成されない領域11bに当接するので、蒸着マスク1の着脱時又は位置決め時に、仮に蒸着マスク1が移動しても蒸着パターンや他の構成部材、又はそれらが形成される下地等に損傷を与えることはない。
【0021】
第4には、図4を参照し、板体に開口部1aを形成した蒸着マスク1で基板11を覆い、基板11上に開口部1aに応じた蒸着パターン12を形成する蒸着方法であって、前記板体自身の基板側表面を突出させた突出部1bを有する蒸着マスク1を用い、突出部1bを基板11上に当接させて、基板11と蒸着マスク1との間隙を一定に保った状態で蒸着パターン12の形成を行うことを特徴とする。
【0022】
このような特徴によれば、蒸着マスク1の突出部1bを基板11に当接させて、基板11に対し一定の間隔を保持しながら近接させた状態で蒸着マスク1を設置するので、蒸着マスク1の開口部1a周辺で、蒸着源100から飛散される蒸着流100aの回り込む量が減り、また蒸着マスク1を取り外す時に蒸着パターン12を損傷することもない。したがって、微細な蒸着パターン12を精度良く形成することができる。また、突出部1bは予め形成されているので、蒸着マスク1を基板11に当接するだけで一定の間隔を保持して蒸着マスク1を設置することができ、準備工程を含めた蒸着作業を複雑化させずに微細な蒸着パターン12を形成することができる。
【0023】
第5には、図4に示す蒸着方法を有機EL素子の蒸着工程に応用した有機EL表示パネルの製造方法である。すなわち、有機EL素子の各層を形成する蒸着工程を有し、該蒸着工程では、板体に開口部1aを形成した蒸着マスク1で基板11を覆い、基板11上に開口部1aに応じた蒸着パターン12を形成する有機EL表示パネルの製造方法であって、蒸着マスク1の前記板体自身の基板側表面を突出させた突出部1bを有する蒸着マスク1を用い、突出部1bを基板上11に当接させて、基板11と前記板体との間隙を一定に保った状態で蒸着パターン12の形成を行うことを特徴とする。
【0024】
このような特徴によれば、有機EL素子を構成する各層の蒸着工程において、蒸着マスク1の突出部1bを基板11に当接させて、基板11に対し一定の間隔を保持しながら近接させた状態で蒸着マスク1を設置するので、蒸着マスク1の開口部1a周辺での蒸着流100aの回り込む量が減り、また蒸着マスクを取り外す時に、蒸着パターン12を損傷することもない。したがって、微細な有機EL素子を精度良く形成することができ、小型化や高精細化に対応した有機EL表示パネルを製造することができる。
【0025】
また、突出部1bは予め形成されているので、蒸着マスク1を基板11に当接するだけで蒸着マスク1を設置することができ、準備工程を含めた蒸着作業を複雑化することはない。したがって、多くの蒸着層から構成される有機EL表示パネルの製造においては、有機EL素子を構成する各層の蒸着に本蒸着方法を採用することにより、有機EL表示パネルの生産性を向上させる効果が顕著に得られる。
【0026】
第6には、上述の有機EL表示パネルの製造方法における特徴に併せて、基板11上には、ドットマトリクス状に配列された複数の有機EL素子からなる表示領域11aが複数形成され、表示領域11a間のスペースに複数の突出部1bを当接させることを特徴とする。
【0027】
このような特徴によれば、蒸着マスク1を基板11に設置した際に、突出部1bの先端を基板11上の表示領域11a間のスペースに当接させるので、蒸着マスク1の着脱時又は位置決め時に、仮に蒸着マスク1が移動しても有機EL素子や有機EL素子が形成される下地等に損傷を与えることはない。したがって、ひとつの基板上に複数の表示領域11aを形成する多面取り生産においても、有機EL素子の製造歩留まりが向上する。これにより、生産性の高い量産化が可能になる。
【0028】
第7には、図4に示す蒸着方法を有機EL素子の蒸着工程に応用して製造される有機EL表示パネルである。すなわち、基板11上に形成された有機EL素子を表示単位とする有機EL表示パネルであって、基板11上の前記有機EL素子が形成されない非表示領域11bに、基板11上を覆う板体からなる蒸着マスク1の該板体自身の表面を突出させた突出部1bが当接され、蒸着マスク1の開口部1aを介した蒸着によって前記有機EL素子の各層が形成されることを特徴とする。
【0029】
このような特徴によれば、有蒸着マスク1を基板11に設置した際に、突出部1bの先端が基板11上の有機EL素子が形成されない非表示領域11bに当接されるので、蒸着マスク1の着脱時又は位置決め時に、仮に蒸着マスク1が移動しても有機EL素子や有機EL素子が形成される下地等に損傷を与えることはない。したがって、ドット落ち等が少ない高い表示品質が確保される。また、有機EL素子を構成する各層の蒸着工程において、蒸着マスク1の突出部1bを基板11に当接させて、基板11に対し一定の間隔を保持しながら近接させた状態で蒸着マスク1を設置するので、微細な有機EL素子を精度良く形成することができる。したがって、本有機EL表示パネルは、高精細な画像表示を可能とする。また、非表示領域11bに突出部1bに対応した位置決め用の凹部を形成することで、基板11に対する蒸着マスク1の位置決めを簡単に行うことができる。
【0030】
【実施例】
次に、このような特徴を有する本発明の蒸着マスク1を使用し、有機EL素子の発光層である有機層の蒸着パターンを形成する実施例について、図面を参照しながら説明する。なお、前述した本発明の実施形態における構成要素と同一、又は相当する部分を同一符号で示す。
【0031】
図5は、有機EL表示パネルの基板30に形成された有機EL素子を例示する断面図である。透明なガラス等からなる支持体31に、ITO(Indium Tin Oxygen)等の透明電極からなる陽極層32が所定の間隔をおいて互いに平行な方向に伸長して配列されており、陽極層32とほぼ直交する方向に、逆テーパー形状の断面形状を有する絶縁層からなる絶縁隔壁35が配列されている。絶縁隔壁35に沿った陽極層32上には、有機層33a、33b、33cが各々積層されている。さらに有機層33a、33b、33c上には、アルミ(Al)等の金属電極からなる陰極層34が積層され、陰極層34は、絶縁隔壁35により有機層33a、33b、33cに沿って絶縁されている。
【0032】
そして、陽極層32と陰極層34とが交差する部分に表示単位となる有機EL素子が形成され、これら有機EL素子は、基板30上にドットマトリクス状に配列され、有機EL表示パネルの表示領域を構成している。
【0033】
図6は、本実施例に係る蒸着マスク1の外観形状を示す斜視図である。蒸着マスク1は、例えばステンレス等の金属からなり、約10〜500μmの厚さの板形状を有している。蒸着マスク1には、有機層33aのパターン形状に対応する開口部1aが形成されている。開口部1aは、例えばエッチング、電鋳、レーザ加工法又は電子ビーム描画法等の精密加工法により穿孔されている。また、蒸着マスク1には、開口部1aにより蒸着パターン形成領域1cを構成している。
【0034】
蒸着パターン形成領域1cの外側である蒸着マスク1の周辺部には、複数の突出部1bが形成されている。この突出部1bは、蒸着マスク1を設置する際の基板30側において、各々例えば約2〜100μmの均等の長さで突出している。また、必要に応じて突出部1bの突出長さを異なるように設定してもよい。
【0035】
図7は、蒸着マスク1と突出部1bを形成する方法を例示する断面図である。同図において、蒸着マスク1は、突起部21aが設けられている金型21と溝形状の凹部22aが形成されている金型22により、板材等の材料からプレス加工して形成される。このとき、突起部21aにより凹部22aに押出された蒸着マスク1の一部が変形し、突出部1bが形成される。このように、蒸着マスク1は、金型を使った押出変形により突出部1bとともに一括して形成される。
【0036】
次に、本実施例の蒸着工程を説明する。図8は、蒸着マスク1を使用し有機層33aを蒸着する方法を示す図である。
【0037】
基板30には、陽極層32及び絶縁隔壁35等が既に形成されている。有機層33aの蒸着工程は、まず、予め開口部1a、及び突出部1bが形成された蒸着マスク1を基板30に当接する。このとき、蒸着マスク1の突出部1bの先端は有機EL素子等が形成されない非表示領域に当たるようにする。これによって、蒸着マスク1は、突出部1bの突出量の間隔をおいて近接した状態で基板30に設置される。次に、有機層33aがパターン形成される所定の領域に開口部1aが合うように、微調整をしながら蒸着マスク1の位置決めを行う。蒸着マスク1を設置した基板30を、図示しない容器内の所定の場所にセットし、真空状態の中で、蒸着源100から加熱された蒸着材料である蒸着流100aを基板30に向けて飛散させ、蒸着マスク1の開口部1aが開口する領域の基板30に有機層33aを成膜する。最後に、蒸着マスク1を基板30から取り外すことにより、有機層33aの蒸着パターンを形成する。
【0038】
このような本実施例の蒸着マスク1によれば、有機層33aの蒸着工程において、蒸着マスク1の突出部1bを基板30に当接させて、基板30に対し一定の間隔を保持しながら近接させた状態で蒸着マスク1を設置することができる。したがって、蒸着マスク1の開口部1a周辺における蒸着流100aの回り込み量を減らし、微細な有機層33aの蒸着パターンを精度良く形成することができる。また、突出部1bは、蒸着パターン形成領域1cの外側である蒸着マスク1の周辺部に形成されているので、突出部1bの先端を基板30上の有機EL素子等が形成されない非表示領域に当接させて、蒸着マスク1を設置することができる。したがって、蒸着マスク1の着脱時又は位置決めのための微調整時において、有機EL素子等に損傷を与えることはない。また、突出部1bはプレス加工により形成されるので、蒸着マスク1を突出部1bとともに一括して簡単に製造することができる。さらに突出部1bは洗浄等により剥離することはなく、蒸着マスク1を繰り返し使用することができる。
【0039】
また、本実施例の蒸着マスク1を用いた蒸着方法によれば、蒸着マスク1に予め突出部1bが形成されているので、蒸着マスク1を基板30に当接するだけで、一定の間隔をおいて接近させた状態で蒸着マスク1を設置することができる。したがって、蒸着作業を複雑化せずに微細な有機層33aのパターン形成をすることができる。
【0040】
次に、本発明の実施例における変形例を図9及び図10を参照しながら説明する。
【0041】
図9は、蒸着マスク1の外観形状を示す斜視図である。蒸着マスク1は、有機層33aのパターン形状に対応する開口部1aが形成されており、これら開口部1aによって複数の蒸着パターン形成領域1cが構成されている。上述の突出部1bは、この蒸着パターン形成領域1cの間のスペースに複数形成されている。
【0042】
図10は、蒸着マスク1を用いた有機層33aの蒸着方法を示す図である。有機EL表示パネルの基板30には、有機EL素子等が形成されない非表示領域に、蒸着マスク1を基板30に設置した際に各突出部1bが嵌合する凹部31aがそれぞれ形成されている。
【0043】
このような本実施例の蒸着マスク1によれば、突起部1bの先端を前記有機EL素子等が形成されない非表示領域の凹部31aに嵌合して蒸着マスク1を設置するので、蒸着マスク1の着脱時又は位置決め時に有機EL素子等に損傷を与えることはない。
【0044】
また、このような本実施例の蒸着方法によれば、基板30の非表示領域に凹部31aが形成されているので、蒸着マスク1を設置するときに、蒸着マスク1の突出部1bをこの凹部31aに嵌合させることにより、蒸着マスク1の位置決めが簡単になる。また、蒸着マスク1は、突出部1bを基板30の凹部31aに嵌合して設置されるので、蒸着マスク1が移動することによる位置ずれが生じることがなく、大径の基板30上に多数の表示領域が形成される有機EL表示パネルを、均一の品質を確保しながら一括して製造することができる。
【0045】
なお、本実施例では、単層の有機層33aを蒸着対象として説明したが、それに限定するものではなく、例えば有機ホール注入層、有機ホール輸送層、有機電子輸送層、又は有機電子注入層を蒸着対象にしてもよい。また、本実施例の蒸着対象は、有機層に限らず、例えばガラス等の支持体31にパターン蒸着されるITO等の陽極層32、又は有機層に積層されるアルミ等の陰極層34等の各有機EL素子を構成する蒸着層についても適用することができる。
【0046】
本発明の実施例によれば、有機EL素子の蒸着工程において、蒸着マスク1の突出部1bを基板30に当接させて、基板30に対し一定の間隔を保持しながら近接させた状態で蒸着マスク1を設置するので、微細な有機EL素子の蒸着パターンを精度良く形成することができる。また、蒸着マスク1の突出部1bの先端を有機EL素子等が形成されない非表示領域に当接して蒸着マスク1を設置するので、蒸着マスク1の着脱時又は位置決めのための微調整時において、有機EL素子等に損傷を与えることはない。また、突出部1bは予め形成されているので、蒸着マスク1を基板30に当接するだけで一定の間隔を保持して設置することができ、蒸着工程を複雑化せずに微細な蒸着パターンを形成することができる。また、突出部1bは洗浄等により剥離することはなく、蒸着マスク1を繰り返し使用することができる。また、蒸着マスク1には突出部1bが形成されるので、蒸着マスク1自体が補強されて剛性が増大する。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の蒸着マスクを使用した蒸着方法を示す断面図である。
【図2】実施形態に係る蒸着マスクを使用した蒸着方法を示す断面図である。
【図3】実施形態に係る蒸着マスクの形成方法を示す断面図である。
【図4】実施形態に係る蒸着マスクを使用した蒸着方法を更に示す断面図である。
【図5】有機EL素子の一例を示す断面図である。
【図6】実施例に係る蒸着マスクを示す斜視図である。
【図7】実施例に係る蒸着マスクの形成方法を示す断面図である。
【図8】実施例に係る蒸着マスクを使用した蒸着方法を示す断面図である。
【図9】実施例に係る蒸着マスクを更に示す斜視図である。
【図10】実施例に係る蒸着マスクを使用した蒸着方法を更に示す断面図である。
【符号の説明】
1 蒸着マスク
1a 開口部
1b 突出部
1c 蒸着パターン形成領域
11 基板
11a 表示領域
11b 非表示領域
12 蒸着パターン
21 押部材
22 受部材
30 基板(有機EL表示パネル)
33a 有機層
100 蒸着源
Claims (8)
- 基板を覆う板体に蒸着パターンに応じた開口部を形成した蒸着マスクであって、前記基板と前記板体との間隙を一定に保つために、前記板体に、該板体自身の前記基板側表面を突出させる突出部を設けたことを特徴とする蒸着マスク。
- 前記突出部は、前記板体の背面側から前記表面に向けた押圧変形によって形成されることを特徴とする請求項1に記載の蒸着マスク。
- 前記突出部は、前記板体の周辺部に設けられることを特徴とする請求項1又は2に記載の蒸着マスク。
- 前記蒸着マスクは、前記開口部による複数の蒸着パターン形成領域を有し、前記突出部は、該蒸着パターン形成領域間のスペースに設けられることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の蒸着マスク。
- 板体に開口部を形成した蒸着マスクで基板を覆い、該基板上に前記開口部に応じた蒸着パターンを形成する蒸着方法であって、
前記板体自身の前記基板側表面を突出させた突出部を有する蒸着マスクを用い、該突出部を前記基板上に当接させて、前記基板と前記板体との間隙を一定に保った状態で前記蒸着パターンの形成を行うことを特徴とする蒸着方法。 - 有機EL素子の各層を形成する蒸着工程を有し、該蒸着工程では、板体に開口部を形成した蒸着マスクで基板を覆い、該基板上に前記開口部に応じた蒸着パターンを形成する有機EL表示パネルの製造方法であって、
前記板体自身の前記基板側表面を突出させた突出部を有する蒸着マスクを用い、該突出部を前記基板上に当接させて、前記基板と前記板体との間隙を一定に保った状態で前記蒸着パターンの形成を行うことを特徴とする有機EL表示パネルの製造方法。 - 前記基板上には、ドットマトリクス状に配列された複数の有機EL素子からなる表示領域が複数形成され、該表示領域間のスペースに複数の前記突出部を当接させることを特徴とする請求項6に記載の有機EL表示パネルの製造方法。
- 基板上に形成された有機EL素子を表示単位とする有機EL表示パネルであって、前記基板上の前記有機EL素子が形成されない非表示領域に、前記基板上を覆う板体からなる蒸着マスクの該板体自身の表面を突出させた突出部が当接され、該蒸着マスクの開口部を介した蒸着によって前記有機EL素子の各層が形成されることを特徴とする有機EL表示パネル。
Priority Applications (1)
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