JP5485336B2 - 直流電源装置 - Google Patents
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Description
従来、直流電源装置に内蔵されている継電器の動作試験を行う場合、一旦、直流電源装置の内部配線を当該継電器から取り外しておき、継電器に対して試験電圧を印加するようにして継電器の試験を実施している。
ここで、直流電源装置から継電器を取り外す際に、直流電源装置内部の低圧充電部に対して感電防止のため絶縁シートを用いて養生を行う必要があった。このため、継電器の動作試験を行うまでの準備に多くの時間を必要としていた。
しかし、直流電源装置から継電器を取り外す必要があるため、上述したように、継電器の動作試験を行うまでの準備に多くの時間を必要としていた。
上記の従来技術は、直流電源装置の内部に継電器を設けたものである。これとは異なり、直流電源装置に設けられたメインリレーの溶着検出を行う技術が開示されている。
詳しくは、メインリレーR1、R2とインバータ2との間において、電力ライン4と電力ライン5との間の電圧を電圧検出部8により検出する。そして、メインリレーR1、R2にオン指示を出してバッテリ1とインバータ2とを電気的に接続する際に、メインリレーR1、R2の内のメインリレーR1にオン指示を出して電圧検出部8による電圧検出を行わせ、その後に他方のメインリレーR2にオン指示を出す。そのとき、電圧検出部8により所定電圧値(例えば、バッテリ1の端子電圧値)が検出された場合には、メインリレーR2が溶着していると判定することが開示されている。
しかしながら、電圧検出部8の動作試験を行うには、バッテリ1の端子への配線を取り外しておき、当該配線に試験電圧を印加する必要がある。このため、感電防止のための養生を行う必要があり、動作試験を行うまでの準備に多くの時間を必要としていた。
また、直流電源装置から継電器やバッテリを取り外す際に、作業者が感電する虞があるため、装置内部の低圧充電部に対して感電防止のための養生を行う必要があるといった問題があった。さらに、従来の直流電源装置にあっては、直流電源装置が動作中に継電器の試験を行うことができなかった。
そこで、直流電源装置が動作中であっても、直流電源装置に内蔵されている継電器の試験を行うことができることが切望されている。
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、その目的としては、直流電源装置が動作中であっても、直流電源装置に内蔵されている継電器の動作試験を容易に行うことができ、動作試験に要する時間を短縮することができる直流電源装置を提供することにある。
請求項2記載の発明は、外部に出力する直流電圧に異常があるか否かを検出して報知するための継電器を有する直流電源装置であって、任意の試験用直流電圧を発生する試験用直流電圧発生手段と、前記試験用直流電圧発生手段により発生された前記試験用直流電圧を第1入力側に入力し、前記直流電圧を第2入力側に入力し、前記第1入力側と前記第2入力側とを切り替えて出力側に接続されている前記継電器に出力するスイッチ手段とを備え、前記スイッチ手段は、操作パネルに設けられた第1スイッチと、前記第1スイッチから前記直流電圧が供給された場合に前記第1入力側と前記出力側とを接続するように動作するリレーとを備え、前記第1入力側と前記出力側とが接続された場合に、前記試験用直流電圧発生手段により発生された前記試験用直流電圧を前記スイッチ手段を介して前記継電器に出力することを特徴とする。
<第1実施形態>
図1を参照して、本発明の第1実施形態に係る直流電源装置1の構成について説明する。
三相交流11は、例えば60Hz、210Vの位相が異なるR相、S相、T相の交流が入力される。負荷ブレーカ12は、遮断容量を超えた電流負荷がかかると、入力される三相交流11のR相、S相、T相の交流ラインを夫々に遮断する。三相トランス13は、一次側巻線のタップとして例えば190V、200V、210Vのタップを設け、三相交流の夫々の相が結線されており、二次側巻線は所望の巻き数比に応じた電圧に変圧される。整流器14は、三相トランス13から入力される夫々の相に接続されているスイッチング素子に対して位相の異なるタイミングでスイッチング制御することで高周波成分を有する直流電圧に変換し、コンデンサC1により高周波成分を除去する。電流計15は、整流器14から出力される直流電圧ライン上に設けられた電流センサSH1により検出された電流の大きさを表示する。負荷ブレーカ16は、遮断容量を超えた電流負荷がかかると、負荷ブレーカ16に設けられた内部接点を開放し、入力される直流電圧ライン(直流電圧、直流GND)を夫々に遮断する。
負荷ブレーカ16の出力側は直流電圧ラインL1(直流電圧)、L2(直流GND)と呼ばれ、負荷電圧補償部17に入力される。
負荷電圧補償部17は、直流電圧ラインL1から入力される直流電圧に対して、降圧チョッパ回路に設けられたスイッチング素子を制御して予め設定された所望の直流電圧を維持するように補償し、補償直流電圧を出力側の補償直流電圧ラインL3(補償直流電圧)、L4(直流GND)に出力する。
電圧計18は、補償直流電圧ラインL3、L4に接続され、補償直流電圧を表示する。
負荷ブレーカ19は、正常時に補償直流電圧ラインL3、L4を出力端子T1に接続し、出力端子T1に遮断容量を超えた電流負荷がかかると、負荷ブレーカ19に設けられた内部接点を開放し、入力される補償直流電圧ラインL3、L4を夫々に遮断し、出力端子T1への補償直流電圧の供給を停止する。
スイッチSW1は、1対の1接点スイッチを2回路分有するトグルスイッチであり、試験端子T3からの試験用直流電圧を第1入力側に入力し、補償直流電圧ラインL3、L4を第2入力側に入力し、パネル面Pに設けられたスイッチ操作部SW1aに対する手動操作に応じて、第1入力側と第2入力側とを切り替えて出力側に接続されている継電器20に出力する。
継電器20は、負荷過電圧を予め設定するための電圧調整ボリューム、負荷過電圧を検出してから検出結果を出力するまでのタイムラグを設定するための時間調整ボリュームを備え、出力端子T1に接続されている外部の負荷側機器に対して、例えば、予め設定された115V以上の負荷過電圧を検出した場合には、内部に設けられたリレーがONしてスイッチSW2の接点を閉結し、スイッチSW2の接点に接続されている出力端子T2に閉結状態を出力することで、115V以上の負荷過電圧を検出したことを外部に報知する。
バッテリ23は、直流電圧ラインL1、L2に接続されている、例えば公称電圧が2Vのセルを50個直列に接続した出力電圧が100Vの鉛蓄電池である。また、バッテリ23には、リチウムイオン電池やニッケルカドミウム電池等の2次電池を用いてもよい。
直流電源装置1に三相交流11が入力されている場合には、整流器14から出力される直流電圧が負荷ブレーカ16、直流電圧ラインL1を介してバッテリ23に入力され、バッテリ23を充電する。一方、三相交流11が停電した場合には、バッテリ23から直流電圧ラインL1に出力される直流電圧が負荷電圧補償部17に入力される。
スイッチSW3は、1対の1接点スイッチを2回路分有するトグルスイッチであり、試験端子T6からの試験用直流電圧を第1入力側に入力し、直流電圧ラインL1、L2を第2入力側に入力し、パネル面Pに設けられたスイッチ操作部SW3aに対する手動操作に応じて、第1入力側と第2入力側とを切り替えて出力側に接続されている継電器25に出力する。
継電器25は、直流不足電圧を予め設定するための電圧調整ボリューム、直流不足電圧を検出してから検出結果を出力するまでのタイムラグを設定するための時間調整ボリュームを備え、バッテリ23が例えば予め設定された85V以下の直流不足電圧となったことを検出した場合には、内部に設けられたリレーがONしてスイッチSW4の接点を開放し、スイッチSW4の接点に接続されている出力端子T5に開放状態を出力することで、バッテリ23が例えば85V以下の直流不足電圧となったことを外部に報知する。
<正常時の動作>
まず、正常時における直流電源装置1の動作について説明する。
直流電源装置1に三相交流11が入力されると、210Vの位相が異なるR相、S相、T相の交流が負荷ブレーカ12を介して夫々に三相トランス13の一次側巻線に入力され、三相トランス13の二次側巻線から整流器14に変圧された交流電圧が出力される。
整流器14では、三相トランス13から入力される夫々の相に接続されているスイッチング素子に対して位相の異なるタイミングでスイッチング制御することで高周波成分を有する直流電圧に変換し、コンデンサC1により高周波成分を除去する。整流器14から出力される直流電圧は負荷ブレーカ16を介して直流電圧ラインL1、L2に出力され、負荷電圧補償部17に入力される。
負荷ブレーカ19は、正常時(遮断容量>電流負荷)に補償直流電圧ラインL3、L4を出力端子T1に接続し、出力端子T1から補償直流電圧を出力する。
一方、負荷ブレーカ24は、正常時(遮断容量>電流負荷)に直流電圧ラインL1、L2を出力端子T4に接続し、出力端子T4から直流電圧を出力する。
次に、出力異常時における直流電源装置1の動作について説明する。
負荷ブレーカ19は、出力異常時(遮断容量<電流負荷)に負荷ブレーカ19に設けられた内部接点を開放し、入力される補償直流電圧ラインL3、L4を夫々に遮断し、出力端子T1への補償直流電圧の供給を停止する。
負荷ブレーカ24は、出力異常時(遮断容量<電流負荷)に負荷ブレーカ24に設けられた内部接点を開放し、入力される直流電圧ラインL1、L2を夫々に遮断し、出力端子T4への直流電圧の供給を停止する。
次に、バッテリ使用時における直流電源装置1の動作について説明する。
三相交流11が停電した場合には、直流電圧ラインL1を介してバッテリ23へ供給される直流電圧が低下し、直流電圧ラインL1の電位がバッテリ23の端子間電圧(開放時)まで到達すると、今度はバッテリ23から直流電圧ラインL1に直流電圧が放電され負荷電圧補償部17および負荷ブレーカ24に入力される。
負荷電圧補償部17は、バッテリ23から直流電圧ラインL1を介して入力される直流電圧に対して、降圧チョッパ回路に設けられたスイッチング素子を制御して予め設定された所望の直流電圧を維持するように補償し、補償直流電圧を出力側の補償直流電圧ラインL3、L4に出力する。負荷ブレーカ19は、正常時(遮断容量>電流負荷)に補償直流電圧ラインL3、L4を出力端子T1に接続し、出力端子T1から補償直流電圧を出力する。
一方、負荷ブレーカ24は、正常時(遮断容量>電流負荷)に直流電圧ラインL1、L2を出力端子T4に接続し、出力端子T4から直流電圧を出力する。
次に、図2(a)を参照して、補償直流電圧ラインL3、L4の電圧が正常値から異常値に切り替わった場合の継電器20における動作について説明する。
まず、パネル面Pに設けられたスイッチ操作部SW1aが手動操作により下方向(D)に押し下げられた場合、スイッチSW1の接点状態が図2(a)に示すようになる。すなわち、スイッチSW1の接点状態は、第2入力側の接点a1、a2が夫々に出力側の接点c1、c2に接続された状態になる。この結果、補償直流電圧ラインL3、L4が継電器20に接続される。
ここで、補償直流電圧ラインL3、L4、スイッチSW1を介して継電器20に加わる負荷電圧が例えば100Vから115V未満の場合は、継電器20に設定された負荷過電圧(115V)まで到達していないので、継電器20の内部に設けられたリレーはOFF状態にあり、スイッチSW2の接点が開放状態になっている。
一方、継電器20に加わる負荷電圧が例えば115V未満から115Vを超えた場合は、継電器20に設定された負荷過電圧(115V)まで到達しているので、継電器20の内部に設けられたリレーがONし、スイッチSW2の接点が閉結状態になり、出力端子T2に閉結状態を出力する。この結果、継電器20は、負荷過電圧を検出したことを外部に報知することができる。
次に、図2(b)を参照して、直流電圧ラインL1、L2の電圧が正常値から異常値に切り替わった場合の継電器25における動作について説明する。
まず、パネル面Pに設けられたスイッチ操作部SW3aが手動操作により下方向(D)に押し下げられた場合、スイッチSW3の接点状態が図2(b)に示すようになる。すなわち、スイッチSW3の接点状態は、第2入力側の接点a1、a2が夫々に出力側の接点c1、c2に接続された状態になる。この結果、直流電圧ラインL1、L2が継電器25に接続される。
ここで、直流電圧ラインL1、L2、スイッチSW3を介して継電器25に加わる負荷電圧が例えば85V以上の場合は、継電器25に予め設定された直流不足電圧(85V)まで低下していないので、継電器25の内部に設けられたリレーはOFF状態にあり、スイッチSW4の接点が閉結状態になっている。
一方、継電器25に加わる負荷電圧が例えば85V以下に低下した場合は、継電器25に予め設定された直流不足電圧(85V)以下に低下しているので、継電器25の内部に設けられたリレーがONし、スイッチSW4の接点が開放状態になり、出力端子T5に開放状態を出力する。この結果、継電器25が、直流不足電圧を検出したことを外部に報知することができる。
次に、図3(a)を参照して、継電器20に対する動作試験について説明する。
図3(a)に示すように、作業者は、安定化電源30とテスタ31とを準備する。作業者は、安定化電源30の出力端子30a、30bを直流電源装置1のパネル面Pに設けられた試験端子T3a、T3bに夫々の極性を合わせて接続する。また、作業者は、テスタ31のテストリード(棒)31a、31bをパネル面Pに設けられた出力端子T2に夫々接続し、テストツマミ31cを回転させて抵抗計を選択する。
そして、作業者が、直流電源装置1のパネル面Pに設けられたスイッチ操作部SW1aに対して、手動操作により上方向(U)に押し上げた場合、スイッチSW1の接点状態が図3(a)に示すようになる。すなわち、スイッチSW1の接点状態は、第2入力側の接点a1、a2が夫々に開放された状態になり、第1入力側の接点a3、a4が夫々に出力側の接点c3、c4に接続された状態になる。この結果、安定化電源30の出力電圧が継電器20に出力される。
安定化電源30からスイッチSW1を介して継電器20に加える試験電圧を例えば100Vから115V未満の場合は、継電器20に予め設定された負荷過電圧(115V)まで到達していないので、継電器20の内部に設けられたリレーがOFF状態にあり、スイッチSW2の接点が開放状態になっている。このため、テスタ31に設けられたメータ31dの針は抵抗表示として「∞」を示している。
一方、継電器20に加わる負荷電圧が例えば115V未満から115Vを超えた場合は、継電器20に予め設定された負荷過電圧(115V)まで到達しているので、継電器20の内部に設けられたリレーがONし、スイッチSW2の接点が閉結状態になり、出力端子T2に閉結状態を出力する。このため、テスタ31に設けられたメータ31dの針は抵抗表示として「0」を示すことになる。この結果、作業者は、継電器20が正常に動作していることを確認することができる。
なお、上記動作試験は、直流電源装置1が動作中であっても停止中であっても行うことが可能である。
次に、図3(b)を参照して、継電器25に対する動作試験について説明する。
図3(b)に示すように、作業者は、安定化電源30とテスタ31とを準備する。作業者は、安定化電源30の出力端子30a、30bを直流電源装置1のパネル面Pに設けられた試験端子T6a、T6bに夫々の極性を合わせて接続する。また、作業者は、テスタ31のテストリード(棒)31a、31bをパネル面Pに設けられた出力端子T5に夫々接続し、テストツマミ31cを回転させて抵抗計を選択する。
そして、作業者が、直流電源装置1のパネル面Pに設けられたスイッチ操作部SW3aに対して、手動操作により上方向(U)に押し上げた場合、スイッチSW3の接点状態が図3(b)に示すようになる。すなわち、スイッチSW3の接点状態は、第2入力側の接点a1、a2が夫々に開放された状態になり、第1入力側の接点a3、a4が夫々に出力側の接点c3、c4に接続された状態になる。この結果、安定化電源30の出力電圧が継電器25に出力される。
安定化電源30からスイッチSW3を介して継電器25に加える試験電圧を例えば85Vを超えた値から100Vの場合は、継電器25に予め設定された直流不足電圧(85V)以下に低下していないので、継電器25の内部に設けられたリレーがOFF状態にあり、スイッチSW4の接点が閉結状態になっている。このため、テスタ31に設けられたメータ31dの針は抵抗表示として「0」を示している。
なお、上記動作試験は、直流電源装置1が動作中であっても停止中であっても行うことが可能である。
図4を参照して、本発明の第2実施形態に係る直流電源装置2に設けられた継電器20の動作試験を行うための回路構成について説明する。なお、図4に示す回路構成は、図2(a)に示す回路構成の一部を変更したものであるが、図2(b)に示す回路構成の一部を変更してもよい。
図4に示す回路構成は、ボリュームVR1と、電圧計37とを備えたことを特徴とする。
ここで、試験用直流電圧が入力される試験端子T3の+端子が、ボリュームVR1の端子a1に接続されている。試験端子T3の−端子が、スイッチSW1の第1入力側の接点a4、抵抗R1の一端、電圧計37の−端子に接続されている。ボリュームVR1の端子a2は、スイッチSW1の第1入力側の接点a3、電圧計37の+端子に接続されている。ボリュームVR1の端子a3は、抵抗R1の他端に接続されている。
そこで、継電器20の入力電圧範囲を例えば100V〜120Vの範囲になるように、ボリュームVR1、抵抗R1の夫々の抵抗値を決めれば、継電器20の動作試験を行うことが可能になる。
作業者は、例えば外部にある120Vの直流電源またはバッテリ、テスタを準備する。作業者は、直流電源またはバッテリの出力端子を直流電源装置2のパネル面Pに設けられた試験端子T3+、T3−に夫々の極性を合わせて接続する。
ここで、作業者が、パネル面Pに設けられたスイッチSW1aに対して、手動操作により上方向(U)に押し上げた場合、スイッチSW1の接点状態が図4に示す状態から次の状態に切り替わる。すなわち、スイッチSW1の接点状態は、第2入力側の接点a1、a2が夫々に開放された状態になり、第1入力側の接点a3、a4が夫々に出力側の接点c3、c4に接続された状態になる。
外部にある120Vの直流電源またはバッテリから供給される電圧は、ボリュームVR1と抵抗R1との分圧比と、ボリュームVR1内部の分圧比とに応じて、ボリュームVR1の端子a2の電圧がスイッチSW1の接点a3に加わり、さらに、スイッチSW1の接点c3から継電器20の+端子に加わる。
継電器20の入力電圧は、作業者によるボリュームVR1のツマミ35の回転操作に応じて、100V〜120Vの範囲で可変され、継電器20の+端子に加わるので、継電器20の動作試験を行うことが可能になる。この際、電圧計37に表示された電圧値を目視確認することができる。
作業者は、テスタのテストリード(棒)をパネル面Pに設けられた出力端子T2に夫々接続し、抵抗計を選択しておけば、テスタに設けられたメータの針の動きにより、継電器20が正常動作するか異状態するかを確認することができ、動作試験に要する時間を従来よりも著しく短縮することができる。
図5を参照して、本発明の第3実施形態に係る直流電源装置3に設けられた継電器20の動作試験を行うための回路構成について説明する。なお、図5に示す回路構成は、図4に示す回路構成の一部を変更したものである。
図5に示す回路構成は、ボリュームVR2と、電圧計42、スイッチSW5、リレーRL1、DC/DCコンバータ45とを備えたことを特徴とする。
DC/DCコンバータ45は、入力される直流電圧をスイッチング素子によりスイッチングして直流電圧に変換する。DC/DCコンバータ45は、補償直流電圧ラインL3、L4を入力端子I+、I−に入力し、出力端子O+、O−から出力される直流電圧をリレーRL1の第1入力側の接点a3、a4に入力する。DC/DCコンバータ45の出力端子O+、O−は電圧計42の+端子、−端子に接続されている。DC/DCコンバータ45の可変電圧端子r1、r2、GにはボリュームVR2の端子a1、a2、a3が夫々に接続されている。
リレーRL1は、1対の1接点スイッチを2回路分有するリレーであり、DC/DCコンバータ45からの試験用直流電圧を第1入力側の接点a3、a4に接続し、補償直流電圧ラインL3、L4を第2入力側の接点a1、a2に接続されている。パネル面Pに設けられたスイッチSW5に対する手動操作に応じて、スイッチSW5がONすると、ソレノイドコイルLに補償直流電圧が印加され、第1入力側と第2入力側とを切り替えて出力側に接続されている継電器20に出力する。
作業者が、パネル面Pに設けられたスイッチSW5に対して、手動操作により上方向(U)に押し上げた場合、スイッチSW5の接点状態が図5に示す開放状態から閉結状態に切り替わる。
スイッチSW5が閉結状態に切り替わった場合、ソレノイドコイルLの他端がスイッチSW5を介して補償直流電圧ラインL4に接続されるので、補償直流電圧ラインL3から電流制限抵抗R3を介してリレーRL1のソレノイドコイルLに直流電流が流れ、リレーRL1の接続状態が切り替わる。すなわち、スイッチSW5が閉結状態に切り替わった場合、リレーRL1の接点状態は、第2入力側の接点a1、a2が夫々に開放された状態になり、第1入力側の接点a3、a4が夫々に出力側の接点c3、c4に接続された状態になる。
継電器20の入力電圧は、作業者によるボリュームVR2のツマミ41の回転操作に応じて、100V〜120Vの範囲で可変され、継電器20の+端子に加わるので、継電器20の動作試験を行うことが可能になる。この際、電圧計42に表示された電圧値を目視確認することができる。
作業者は、テスタのテストリード(棒)をパネル面Pに設けられた出力端子T2に夫々接続し、抵抗計を選択しておけば、テスタに設けられたメータの針の動きにより、継電器20が正常動作するか異状態するかを確認することができ、動作試験に要する時間を従来よりも著しく短縮することができる。
図6を参照して、本発明の第4実施形態に係る直流電源装置4に設けられた継電器20の動作試験を行うための回路構成について説明する。なお、図6に示す回路構成は、図5に示す回路構成の一部を変更したものである。
図6に示す回路構成は、AC/DCコンバータ48を備えたことを特徴とする。
図1に示すように、直流電源装置には三相交流11が入力されており、負荷ブレーカ12を介して位相が異なるR相、S相、T相の交流のうちの何れか2相をAC/DCコンバータ48の交流端子I1、I2に入力する。
AC/DCコンバータ48は、入力される交流電圧をスイッチング素子によりスイッチングして直流電圧に変換する。AC/DCコンバータ48は、出力端子O+、O−から出力される直流電圧をリレーRL1の第1入力側の接点a3、a4に出力する。AC/DCコンバータ48の出力端子O+、O−は電圧計47の+端子、−端子に接続されている。AC/DCコンバータ48の可変電圧端子r1、r2、GにはボリュームVR3の端子a1、a2、a3が夫々に接続されている。
作業者が、パネル面Pに設けられたスイッチSW5に対して、手動操作により上方向(U)に押し上げた場合、スイッチSW5の接点状態が図6に示す開放状態から閉結状態に切り替わる。
スイッチSW5が閉結状態に切り替わった場合、ソレノイドコイルLの他端がスイッチSW5を介して補償直流電圧ラインL4に接続されるので、補償直流電圧ラインL3から電流制限抵抗R3を介してリレーRL1のソレノイドコイルLに直流電流が流れ、リレーRL1の接続状態が切り替わる。すなわち、スイッチSW5が閉結状態に切り替わった場合、リレーRL1の接点状態は、第2入力側の接点a1、a2が夫々に開放された状態になり、第1入力側の接点a3、a4が夫々に出力側の接点c3、c4に接続された状態になる。
継電器20の入力電圧は、作業者によるボリュームVR3のツマミ46の回転操作に応じて、100V〜120Vの範囲で可変され、継電器20の+端子に加わるので、継電器20の動作試験を行うことが可能になる。この際、電圧計47に表示された電圧値を目視確認することができる。
作業者は、テスタのテストリード(棒)をパネル面Pに設けられた出力端子T2に夫々接続し、抵抗計を選択しておけば、テスタに設けられたメータの針の動きにより、継電器20が正常動作するか異状態するかを確認することができ、動作試験に要する時間を従来よりも著しく短縮することができる。
Claims (7)
- 外部に出力する直流電圧に異常があるか否かを検出して報知するための継電器を有する直流電源装置であって、
外部から試験用直流電圧を入力するための試験端子と、
前記試験端子からの前記試験用直流電圧を第1入力側に入力し、前記直流電圧を第2入力側に入力し、前記第1入力側と前記第2入力側とを切り替えて出力側に接続されている前記継電器に出力するスイッチ手段とを備え、
前記スイッチ手段は、操作パネルに設けられた第1スイッチと、前記第1スイッチから前記直流電圧が供給された場合に前記第1入力側と前記出力側とを接続するように動作するリレーとを備え、
前記第1入力側と前記出力側とが接続された場合に、前記試験端子からの前記試験用直流電圧を前記スイッチ手段を介して前記継電器に出力することを特徴とする直流電源装置。 - 外部に出力する直流電圧に異常があるか否かを検出して報知するための継電器を有する直流電源装置であって、
任意の試験用直流電圧を発生する試験用直流電圧発生手段と、
前記試験用直流電圧発生手段により発生された前記試験用直流電圧を第1入力側に入力し、前記直流電圧を第2入力側に入力し、前記第1入力側と前記第2入力側とを切り替えて出力側に接続されている前記継電器に出力するスイッチ手段とを備え、
前記スイッチ手段は、操作パネルに設けられた第1スイッチと、前記第1スイッチから前記直流電圧が供給された場合に前記第1入力側と前記出力側とを接続するように動作するリレーとを備え、
前記第1入力側と前記出力側とが接続された場合に、前記試験用直流電圧発生手段により発生された前記試験用直流電圧を前記スイッチ手段を介して前記継電器に出力することを特徴とする直流電源装置。 - 前記試験用直流電圧発生手段により発生される試験用直流電圧を可変する電圧可変手段と、
前記試験用直流電圧発生手段により発生された試験用直流電圧を表示する電圧計とを備えることを特徴とする請求項2に記載の直流電源装置。 - 前記試験用直流電圧発生手段は、前記直流電圧を任意の試験用直流電圧に変換するDC/DCコンバータであることを特徴とする請求項2に記載の直流電源装置。
- 前記試験用直流電圧発生手段は、交流電圧を任意の試験用直流電圧に変換するAC/DCコンバータであることを特徴とする請求項2に記載の直流電源装置。
- 前記試験端子と前記スイッチ手段の第1入力側との間に、前記試験端子からの前記試験用直流電圧を所定の電圧範囲で可変する電圧可変手段を備え、
前記電圧可変手段により可変された直流電圧を前記スイッチ手段の第1入力側に供給することを特徴とする請求項1に記載の直流電源装置。 - 前記スイッチ手段の第1入力側に供給される直流電圧を表示する電圧計を備えることを特徴とする請求項6に記載の直流電源装置。
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