JP5485024B2 - 押出加工用ダイス装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば各種のアルミニウム熱交換器に用いられる扁平多穴チューブなどを押出加工する際に用いて好適な押出加工用ダイス装置に関する。
カーエアコン用エバポレータ、コンデンサ、ラジエータ等の熱交換器に用いられる各種のアルミニウム製熱交換用チューブを製造するにあたり、素材であるアルミニウムの融点が低いことから、押出加工法が広く用いられている。
このような押出加工法は、例えば図12に示すように、先端部にダイス101を固定したコンテナ102の孔部内にアルミニウム素材(ビレット)103を挿入し、このコンテナ102内のビレット103を加圧板(ステム)104によってダイス101に形成された開口部105方向へ押圧し、開口部105内に形成された一定の断面形状を有する隙間(型孔105a)から上記アルミニウム素材103を押出すことにより、上記素材を一定の断面形状の押出部品に押出加工するものである。この押出加工法によれば、コンテナ102内に挿入されたビレット103に圧縮力を作用させることにより、一段の変形で非常に複雑な形状の押出部品を得ることができる。
図13は、このようなアルミニウムの押出加工法によって成形される、アルミニウム製熱交換器用偏平多穴チューブ106の一例を示すものである。そして、この押出偏平多穴チューブ106の製造に好適な押出用ダイス装置として、従来から、以下の特許文献1に記載のインサート型のダイスが知られている。
図14と図15に、特許文献1に記載された従来のインサート型のダイス装置の一例を示すが、この例のダイス100は、図13に示すアルミニウム製の押出偏平多穴チューブ106を押出加工するためのもので、図15に示す円盤状のダイスホルダDに形成された複数の貫通孔Hに挿脱自在とされた、嵌合離脱自在な一対の厚肉円盤ブロック状のメスダイス111とオスダイス112とから構成されている。
図14においてメスダイス111は、先のオスダイス112と対向する端面の外周に、環状のメス側インロー部113が形成され、このインロー部113の中央側端面114に凹部115が形成されている。そして、凹部115の中央部には、メスダイス111の中心軸線に沿って一端から他端に向けて貫通するスリット状の孔部116が穿設されている。また、前記凹部115を囲む位置には、2つのねじ穴119と2つのピン穴120とが対称位置に形成されている。
図14においてオスダイス112は、先のメスダイス111と対向する端面にオス側インロー部122が形成されている。このオスダイス112の中央部には、複数の突起片からなる櫛歯状の突起部123が形成されている。この突起部123は、先のメスダイス111の孔部116内に挿入されることによって孔部116との間に製品形状となる間隙(型孔)を画成するためのものである。そして、オスダイス112には、突起部123の両側に沿うようにオスダイス112の両端面に開口する貫通孔124、124が形成されている。また、オスダイス112において先の貫通孔124、124の周囲側には、2つのねじ穴125と2つのピン126が形成されている。
そして、前記構成のオスダイス112とメスダイス111を互いのインロー部113、122を嵌合し、ピン126をピン穴120に嵌合させることにより両者を円柱状に一体化してダイス100が構成され、図15に示す円盤状のダイスホルダDに4基のダイス100を装着して全体を図12に示すコンテナ102に取り付けることで押出加工に供することができる。また、この構成のダイス100はダイスホルダDにおいて1基のダイス100が不良となった場合、該当する1基のダイス100のみ、あるいは、該当するメスダイス111かオスダイス112のみ交換することにより押出加工を再開できるので、一体型のダイスに比較して経済的であるなどの利点を有する。
また、本願出願人は、先の押出用の型孔を構成する突起部の部分をコア部材としてオスダイスの他の部分と個別に交換できるように構成したダイスについて特許出願している。(特許文献2、3参照)
これらの特許文献2、3に記載の技術によれば、突起部を備えたコア部材とコア部材を装着するボディとからオスダイスを構成し、コア部材を摩耗に強い超硬合金から、ボディを通常のダイス鋼から構成することにより、ダイスの長寿命化を図り、更に、部分的に損耗や破損などを生じた場合、コア部材とボディとオスダイスのいずれかのみを交換して他の部分は再度使用するなどの交換性を高めることができるという特徴を有していた。
特開平7−124634号公報 特開2002−45913号公報 特開2003−45913号公報
ところで、前述のダイスホルダDにダイス100を取り付けて押出加工を行う構成のダイス装置においては、ステム104がアルミニウム素材103をダイス100に押し付け、アルミニウム素材の流動性を利用してダイス100のオスダイス112側の貫通孔124、124からメスダイス111側の孔部116に突起部123を介して流動させながら押出加工がなされるが、扁平多穴チューブ106が小型薄肉タイプの場合、突起部123と孔部116との隙間が小さく、アルミニウム素材を流動させて押し出す際に高い圧力がかかるので、オスダイス112やメスダイス111をダイス鋼や超硬合金などの耐摩耗性の高い材料から構成していたとしても、これらの部分は相当な高温となり易く、長期間使用すると、損耗し易いなどの問題を生じ易い。
従って、オスダイス112とメスダイス111からなるダイス装置の長寿命化を図るため、あるいは、押出時の損傷や損壊を防止するため、これらの部品を冷却する機構が要望されているが、小型薄肉タイプの扁平多穴チューブ106用のダイス装置の場合、機構が複雑なので適切な冷却機構が提供されていない状況であった。
本発明は前記した問題に鑑み創案されたものであり、ダイホルダの支持孔に対して組立ダイスを安定支持した構造でバックプレートを備えたダイス装置において、組立ダイスが複数の部品から構成されていて、複雑な構造であっても、効率的な冷却構造を備えたダイス装置を提供できる技術の提供を目的とする。
本発明は前記した問題に鑑み創案されたものであり、ダイホルダの支持孔に対して複数の組立ダイスを安定支持した構造でバックプレートを備えたダイス装置において、各々の組立ダイスが複数の部品から構成されていて、複雑な構造であっても、ダイホルダに備えた全ての組立ダイスを均等に冷却することができる冷却構造を備えたダイス装置を提供できる技術の提供を目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明は、ダイホルダと、該ダイホルダに複数形成された支持孔に挿入されて前記ダイホルダに組み込まれた組立ダイスと、前記ダイホルダの背後側に設けられて前記組立ダイスを受けるバックプレートが具備され、前記組立ダイスを通過させるように素材ビレットを押圧して前記組立ダイスの型孔を通過させて押出成形し、次いで前記バックプレートに形成した通過孔を介して押出成形品を取り出し自在としたダイス装置において、前記バックプレートに形成した冷媒導入路を前記ダイホルダに複数設けた組立ダイスに到達させるようにバックプレートの面方向に沿って拡張路により拡張してなり、前記バックプレートに設けた拡張路を前記冷媒導入路側から前記組立ダイス側に至る部分まで次第に路幅を狭く、次第に深さを深くしてなることを特徴とする。
上記の課題を解決するため、本発明は、ダイホルダと、該ダイホルダに複数形成された支持孔に挿入されて前記ダイホルダに組み込まれた組立ダイスと、前記ダイホルダの背後側に設けられて前記組立ダイスを受けるバックプレートが具備され、前記組立ダイスを通過させるように素材ビレットを押圧して前記組立ダイスの型孔を通過させて押出成形し、次いで前記バックプレートに形成した通過孔を介して押出成形品を取り出し自在としたダイス装置において、前記組立ダイスが、突起部を有するオスダイスと、前記突起部を挿入する孔部を有するメスダイスを備え、前記メスダイスが前記オスダイスを一体化するための円柱状のボディを有してなり、前記支持孔に挿入された組立ダイスのボディの底面を前記バックプレート表面に当接させて該組立ダイスを支持孔内に位置決め固定してなり、前記バックプレートに該バックプレートを貫通する冷媒導入路を形成し、前記バックプレートに前記冷媒導入路からバックプレートの面方向に拡張する冷媒拡張路を形成するとともに、前記組立ダイスのボディに、その内部を通過して該ボディの底面に冷媒の流入口と流出口を開口する冷媒流路を形成し、前記冷媒拡張路を前記冷媒流路に接続してなり、前記バックプレートの冷媒拡張路が、前記冷媒導入路からバックプレートの外周側に向いて面方向に拡張形成された1次拡張路と、該1次拡張路から前記ダイホルダの複数の支持孔形成位置側に接近するように拡張形成された2次拡張路と、該2次拡張路から前記複数の支持孔内のボディの流入口側に拡張形成された3次拡張路とを具備してなり、前記1次拡張路と2次拡張路と3次拡張路の順に拡張路の路幅を順次小さく形成し、前記1次拡張路と2次拡張路と3次拡張路の順に拡張路の深さを順次大きく形成してなることを特徴とする。
本発明において、ダイホルダと、該ダイホルダに形成された支持孔に挿入されて前記ダイホルダに組み込まれた組立ダイスと、前記ダイホルダの背後側に設けられて前記組立ダイスを受けるバックプレートが具備され、前記組立ダイスを通過させるように素材ビレットを押圧して前記組立ダイスの型孔を通過させて押出成形し、次いで前記バックプレートに形成した通過孔を介して押出成形品を取り出し自在としたダイス装置において、前記組立ダイスが、突起部を有するオスダイスと、前記突起部を挿入する孔部を有するメスダイスを備え、前記メスダイスが前記オスダイスを一体化するための円柱状のボディを有してなり、前記支持孔に挿入された組立ダイスのボディの底面を前記バックプレート表面に当接させて該組立ダイスを支持孔内に位置決め固定してなり、前記バックプレートに該バックプレートを貫通してその表面側に開口部を形成する冷媒導入路を形成し、前記バックプレートの表面に、前記開口部から分岐してバックプレート表面に拡張形成されて前記組立ダイスのボディの底面との間に冷媒拡張路を形成するとともに、前記組立ダイスのボディに、その内部を通過して該ボディの底面に冷媒の流入口と流出口を開口する冷媒流路を形成し、前記バックプレートの表面を前記ボディの底面に面合わせすることで前記ボディの流入口に前記バックプレート表面の冷媒拡張路を接続してなることを特徴とする。
本発明において、前記バックプレートの冷媒拡張路が、前記冷媒導入路からバックプレートの外周側に向いて面方向に拡張形成された1次拡張路と、該1次拡張路から前記ダイホルダの複数の支持孔形成位置側に接近するように拡張形成された2次拡張路と、該2次拡張路から前記複数の支持孔内のボディの流入口側に拡張形成された3次拡張路とを具備してなり、前記1次拡張路と2次拡張路と3次拡張路の順に拡張路の路幅を順次小さく形成し、前記1次拡張路と2次拡張路と3次拡張路の順に拡張路の深さを順次大きく形成してなることを特徴とする。
本発明において、前記1次拡張路と2次拡張路と3次拡張路の順に拡張路の路幅を順次小さく形成し、前記1次拡張路と2次拡張路と3次拡張路の順に拡張路の深さを順次大きく形成するに際し、前記1次拡張路と2次拡張路と3次拡張路の横断面積を等価にしてなることを特徴とする構造を採用することができる。
本発明において、前記バックプレートに該バックプレートの通過孔と前記組立ダイスのボディの流出口とに接続される冷媒の流通路を構成したものでも良い。
以上説明したように本発明によれば、ダイホルダの支持孔に組立ダイスを備えダイホルダの背後にバックプレートを備えた構造において、バックプレートに冷媒拡張路を設けて複数の組立ダイスのボディに設けた冷媒流路にそれぞれ個別に冷媒を供給できるように構成することでバックプレートと組立ダイスのボディを介してバックプレートと組立ダイスを押出加工中に冷却することができる。よってオスダイスとメスダイスとを具備する組立ダイスを押出加工中に効率良く冷却することができ、ダイス装置の寿命を延ばすことができる。
また、バックプレートに形成した1次拡張路と2次拡張路と3次拡張路の路幅を順次小さく、深さを順次深くすることで、ダイホルダに複数設けた組立ダイスに拡張路が接近するにつれて単位面積当たりに設けることができる拡張路の路幅の余裕度が少なくなっても、拡張路を組立ダイスの位置に合わせてバックプレートの種々の位置に自由に配置できると共に、拡張路が狭くなっても拡張路の深さを大きくすることで冷媒を流すことができる流路断面積を確保し、効率良く確実にバックプレートと組立ダイスを冷却できる。
本発明において、1次拡張路と2次拡張路と3次拡張路の横断面積を同等とすることにより、各拡張路を通過する冷媒の流量を均一化できる結果として、バックプレートを均等に冷却することができる。また、ダイホルダに複数の組立ダイスを備えた構造の場合、複数の組立ダイスを均等に冷却できる。
組立ダイスのメスダイスのボディに冷媒流路を形成し、その内部側においてオスダイスと形成する型孔近くの部分まで冷媒を供給できるので、複数の部品の組み立て構造となっている複雑な構造の組立ダイスであっても、必要な部分を確実に冷却することができる。
バックプレートにおいてダイホルダ側の面に1次拡張路と2次拡張路と3次拡張路を形成することにより、幅と深さの異なる各拡張路であっても加工が確実にできるとともに、バックプレートとダイホルダとの突き合わせにより、各組立ダイスに対する1次拡張路から3次拡張路までの接続が完了するので、複数の組立ダイスを設けた構造であっても拡張路の接続を確実になし得る。
図1は、本発明に係る押出加工用ダイス装置の基本構造を備えた押出加工装置の一例を示す断面図。 図2は、同ダイス装置と押出部品とを示すための簡略図。 図3は、同ダイス装置に備えられるダイホルダの一例の平面図。 図4は、本発明に適用される組立ダイスの一例を示すもので、図4(A)はボディと入れ子部材とコアケースとコア部材とキャップ部材の組立図、図4(B)はボディの正面図、図4(C)は入れ子部材の正面図、図4(D)はコアケースの正面図、図4(E)はコア部材の正面図、図4(F)はキャップ部材の正面図。 図5は、本発明に適用される組立ダイスに備えられるボディの一例を示すもので、図5(A)は平面図、図5(B)は一部を断面とした右側面図、図5(C)は一部を断面とした正面図。 図6は、同組立ダイスのキャップ部分の一例を示すもので、図6(A)は正面図、図6(B)は右側面図、図6(C)は平面図。 図7は、同ダイス装置に適用されるダイホルダの第2の例を示す正面図。 図8は、ダイホルダの内部に支持されている組立ダイスとバックプレートに形成されている拡張路との接続状態を示す部分拡大略図。 図9は、ダイホルダと組立ダイスとバックプレートの配置関係を示す透視図。 図10はバックプレートに形成されている1次拡張路、2次拡張路、3次拡張路を示す構成図。 図11は同1次拡張路、2次拡張路、3次拡張路を示す平面図。 図12は従来の押出加工装置の一例を示す断面図。 図13は押出加工装置により製造される熱交換器用扁平多穴チューブの一例を示す斜視図。 図14は従来の押出加工装置に適用されている組立ダイス装置の一例を示す分解斜視図。 図15は同組立ダイス装置の一例が取り付けられるダイホルダの一例を示す斜視図。
以下に本発明の押出加工用ダイス装置の第1実施形態について説明する。
図1は本発明に係る第1実施形態の押出加工用ダイス装置を備えた押出加工装置の一例を示す断面図、図2は同押出加工装置の簡略図、図3は第1の例のダイスホルダの背面図、図4はダイスホルダに取り付けられる組立ダイスの一例を示す分解図、図5は同組立ダイスのボディ部分の詳細図、図6は同組立ダイスのキャップ部分の詳細図、図7はダイホルダの第2の例を示す背面図、図8は組立ダイスの拡張路への接続状態を示す斜視図、図9はダイホルダとバックプレートを示す斜視図、図10はバックプレートの冷媒拡張路を示す斜視図、図11は同冷媒拡張路の平面図である。
図1に示す実施形態の押出加工装置Aは、アルミニウムまたはアルミニウム合金などからなる素材ビレットBを収容する収容部1を備えた肉厚筒形容器であるコンテナ2と、このコンテナ2の一側に設けられて収容部1の素材ビレットBを押出自在に設けられたステム(加圧手段)3と、コンテナ2においてステム3の設置側と反対側に設けられたダイホルダ5とバックプレート6とボルスター7とを主体として構成されている。
図1に示す実施形態の構造では、ダイリング8の内側に肉厚円盤状のダイホルダ5とバックプレート6とを重ねた状態で挿入して両者を突き合わせて一体化した構成とされている。
前記ダイホルダ5の内部にはその中心軸回りの対称位置に4つの支持孔9が形成され、これらの支持孔9にそれぞれ図4に示す構造の組立ダイス10が装着されるように構成されている。なお、本願発明で意図する冷媒導入路と1次〜3次拡張路を設けるのは、実際には図7〜図9に示すダイホルダ50とバックプレート70との組み合わせの場合であるが、それらの説明の前に、基本構造の説明としてダイホルダ5とバックプレート6と組立ダイス10を設けた場合について説明する。
図4に示す如くこの例の組立ダイス10は、円筒ブロック状のボディ11と、このボディ11の中心部に装着される平面視レーストラック形状の厚肉のプレート部材(入れ子部材)12と、プレート部材12の上側においてボディ11に重ねるように装着されるコアケース13と、このコアケース13に挿入されるコア部材15と、このコア部材15を部分的に覆ってコアケース13とボディ11とに装着されるキャップ部材16とを主体として構成されている。これらの部材は素材ビレットBとしてアルミニウム合金を想定した場合、ハイスピード鋼、ダイス鋼、ハイスあるいは超硬合金から構成されることが好ましいが、特に、高圧の素材ビレットBと接触する部分が多い部材については超硬合金から形成することが望ましい。
前記ボディ11は、図5に詳細に示す如く、円筒状の基台部20と、この基台部20の上部側から傾斜面21を有して若干先窄まり状に形成された嵌合部22と、この嵌合部22の上部両側に180゜間隔で突出形成された2つの突起部23とを主体として構成されている。また、各突起部23はそれらの中央部分で嵌合溝部24を介して2つに分割されているとともに、各突起部23の外周面は上窄まり状のテーパを有した傾斜面23aとされている。更に、基台部20の上面側において左右の突起部23、23の間の部分は幅広で先の嵌合溝部24よりも若干深い位置にあって基台部20の両端部まで達する凹溝部30が形成されている。
前記基台部20の中央側には基台部20の中央部を貫通するスリット状の長円形状の中央孔25が形成されるとともに、基台部20の中央上部側には中央孔25に連通する入れ子用の挿入孔26が先の凹溝部30の中央部に開口するように形成されていて、この挿入孔26に前記プレート部材(入れ子部材)12が嵌め込まれるように構成されている。また、基台部20の両側には基台部20と嵌合部21とを貫通して嵌合溝部24の中央部に開口する取付孔27が形成されている。これらの取付孔27は、後述するコアケース13とキャップ部材16とをボディ11に装着した場合にそれらの両端側に後述の如く形成されている孔と位置合わせができるように形成されている。
前記ボディ11には、スリット状の中央孔25の両側を挟む位置にボディ11の底面と挿入孔26の底面に開口する冷媒流入路20aと冷媒流出路20bが形成され、中央孔25の一側に隣接する一対の冷媒流入路20aが挿入孔26の底面に形成されている凹部状の冷媒連絡路20cにより接続されて側面視コ字状の冷媒流路20Aが形成されている。
前記プレート部材(入れ子部材)12はその中央部にスリット状の長円形の孔部31が形成され、この孔部31は先のボディ11の中央孔25とほぼ同じ横断面形状とされている。このプレート部材12は前記ボディ11の挿入孔26に嵌め込み自在な大きさとされていて、挿入孔26にプレート部材12を嵌合した場合にプレート部材12の孔部31がボディ11の凹溝部30の中央部に位置して前記ボディ11の中央孔25と連通するように形成されている。
図4に示すコアケース13は、前記ボディ11における2分割された突起部23の間の嵌合溝部24に、コアケース13の左右両端部13aを嵌め込み自在な大きさの横長の板状に形成され、コアケース13の両端部13aを嵌合溝部24に嵌め込み接合した状態において、前記ボディ11の突起部23の外側面の凸曲面状の傾斜面23aに沿うように、コアケース13の両端部13aの外側面には凸曲面状の傾斜面13bが形状されている。
前記コアケース13は、前記嵌合溝部24の溝底側に向く底面13cとその両側に配置された前述の傾斜面13bと、これらの傾斜面13b、13bと底面13cに連続する支持面13d、13dと、前記底面13cに対向する支持面13eを有してなり、コアケース13の中央部には、後述のコア部材15を嵌め込むためのスリット状の嵌合孔35がコアケース13を貫通して底面13cと支持面13eの中央部に開口するように形成され、底面13cにおいて嵌合孔35の開口部の両側には突起部36が形成されている。
更に、コアケース13の両端部13aには、コアケース13の両端部13aを嵌合溝部24に嵌め込み接合した状態において前述のボディ11の取付孔27に連通するための挿通孔37が両端部13aを個々に貫通するように形成されている。また、前記突起36の底面13cからの突出長さは、図4(A)に示す如くコアケース13の両端部13aをボディ11の嵌合溝部24に嵌め込み接合した状態において、突起部36の先端がボディ11内のプレート部材12に若干の間隙をもって対向するように形成されている。
次にコアケース13の支持面13d、13dの中央側に、突起部36、36の間に位置して先の嵌合孔35の延在方向に沿って支持面13dの上部側から底部側にまで延出する段部13gが形成されている。これらの段部13g、13gは押出加工時にコアケース13に沿って流動する素材ビレットの流れを円滑にするための作用を奏する。
前記コア部材15は、前記コアケース13のスリット状の嵌合孔35に挿通自在な大きさの扁平のヘッド部15aとヘッド部15aの先端部側に形成された櫛刃状の突起部15bとヘッド部15aの後端側に左右に突出するように形成されたストッパ片15dとからなり、ヘッド部15aの後端部左右側において各ストッパ片15dの基端部側には半円形状の受部15eが形成されている。この構成のコア部材15は、ヘッド部15aを先のコアケース13の嵌合孔35に挿通すると同時に、ストッパ片15dがコアケース13の支持面13eに当接することにより、ヘッド部15の櫛刃部15bを先のプレート部材12の長円形状の孔部31に部分的に対峙させて、孔部31の開口部と櫛刃部15bの先端部との間に隙間を形成することで、この隙間を組立ダイス10における押出成形用の型孔10Aとするように構成されている。
前記キャップ部材16は、先のコアケース13の支持面13eに当接される所望の肉厚の横長の板状の部材であり、コアケース13の支持面13eに当接される底面16aと、この底面16aに連続する左右の側面16bと、正面または背面となる主面16dと、先の底面16aに対向する天面16eを有してなる。
また、キャップ部材16の主面16dの中央には、キャップ部材16とコアケース13とを接合一体化した際に先に説明のコアケース13に形成されている段部13gと連続する段部16gが形成されている。このキャップ部材16の段部16gにあっても先のコアケース13の段部と同様に押出加工時の素材ビレットの流れを円滑にする。
前記底面部16aの中央部には先のコア15のストッパ片15dを嵌め込み覆うことができる凹部16fが形成され、キャップ部材16の両端部側にはキャップ16をコアケース13の支持面13eに当接させた状態においてコアケース13の挿通孔37に連通するためのネジ穴40が形成されている。
これらのネジ穴40は、ボディ11に対して図4(A)に示すようにプレート部材12とコアケース13とコア部材15とキャップ部材16とを装着した状態において、コアケース13の挿通孔37とボディ11の段付き孔型の取付孔27とに連通するように形成されていて、これらの孔を貫通してネジ穴40にボルトなどの締結具を螺合することでボディ11とプレート部材12とコアケース13とコア部材15とキャップ部材16とを強固に一体化できるように構成されている。
以上説明の如く構成されたボディ11に、図4(A)に示す如くプレート部材12とコアケース13とコア部材15とキャップ部材16とを装着し、ボディ11の取付孔27とコアケース13の挿通孔37を介してボルトをキャップ部材16のネジ穴40に螺合することによりこれらを一体化し、組立ダイス10とすることができる。
この組立ダイス10を4基用意し、これらを図1に示すダイホルダ5の4つの支持孔9に個々に挿入することでダイホルダ5が完成する。
ダイホルダ5の支持孔9は、コンテナ2の収容部1側に向いて若干先窄まり状となっている輪郭釣鐘型形状とされている。この支持孔9において収容部1側が導入口9aとされ、この導入口9aの部分から若干拡がるように形成された保持孔9bの部分に図4(A)に示す如く組み立てられた組立ダイス10が挿入され、固定されている。支持孔9の導入口9aの部分にはこの導入口9aの中心部を通過するようにロッド状のブリッジ部41が形成されるとともに、導入口9aの開口周縁部には、ダイホルダ5の収容部1側の面に段部42を形成して導入口9aの開口部が拡張されている。
本実施形態において、円盤型のダイホルダ5には図3に示す如くその中心部を囲む点対称位置に等間隔で4つの支持孔9が設けられ、これら4つの支持孔9において各導入口9aに形成されている段部42の一例形状を図3に示す。ダイホルダ5において、4つの導入口9aは収容部1側から見ると図3に示す如く個々にブリッジ部41にて2分割されたように見えているので、実際に1つの導入口9aに対してそれぞれ対になるように上下に段部42a、42bが形成されている。
これらの支持孔9に組立ダイス10を嵌合して組立ダイス10をダイホルダ5に取り付ける場合、組立ダイス10のキャップ部材16をブリッジ部41の長さ方向に揃って隣接するように配置する。これにより、支持孔9の内部側に、ブリッジ部41の両側に配置された導入口9a、9aから、キャップ部材16の幅方向両側の空間部と、コアケース13の幅方向両側の空間部に連通する素材ビレットの流動路を画成することができる。また、この流動路はボディ11の凹溝部30に至り、組立ダイス10のコア部材15とプレート部材12の開口部との間に画成されている型孔10Aを介し、プレート部材12の内部空間を通過してボディ11の中央孔25に至る一連の流動路を構成する。
図3に示すダイホルダ5における段部42の配置構成において、4つの導入口9aの配置された領域において、内側よりに位置する4つの段部42aは、導入口9aの開口部の半円形状の部分を囲み、それよりも若干縦横ともに大きい正面視横長の長方形状に形成され、4つの導入口9aの配置された領域の外側よりに位置する他の4つの段部42bは、先の段部42aよりもダイホルダ5の外側よりの外側部分に膨出部42cが形成されて大きくされ、その他の部分は段部42aと同等の大きさに形成されてなる。
図3では一例として段部42bにおいてそれらの外側部分に膨出部42cを左右方向及び上下方向側に若干膨出させた形状として表記しているが、この膨出形状は一例に過ぎない。本発明では図3に示す形状に限るものではなく、4つの導入口9aがダイホルダ5の中央部側に90゜間隔で配置された場合、4つの導入口9aが占める領域の外側の領域に位置する段部42bの端部側を図3の上下左右のいずれかの方向に必要な幅のみ、任意の方向に他の段部と干渉しないように拡張すれば良い。このように段部を拡張してなる膨出部42bを備えることで、後述する素材ビレット3を押し出す場合の流動抵抗を低減することができる。
次に、前述の如く4つの支持孔9が形成されているダイホルダ5の背面側に図1に示す如く設けられたバックプレート6にはダイホルダ5の各支持孔9に連通する通過孔6aが形成され、更にその背面側に設けられているボルスター7にも同様に通過孔7aが形成され、組立ダイス10にて押出加工した押出部品Cを移動することができるように構成されている。なお、図1の構造ではボルスター7の外側に更にプッシュ部材Pが設けられているが、この部材は略しても差し支えない。
以上説明の如く構成された押出加工装置により熱交換器用の扁平多穴チューブなどの押出部品を製造するには、組立ダイス10をダイホルダ5に装着して図1に示す押出加工装置にセットし、収容部1にアルミニウムあるいはアルミニウム合金などの素材ビレットBを収容し、この素材ビレットBにステム3で圧力を加える。
この操作により素材ビレットBは収容部1から段部42a、42bを介してダイホルダ5の導入口9a側に流入し、キャップ部材16の幅方向両側の支持孔内空間部と、コアケース13の幅方向両側の支持孔内空間部を通過し、ボディ11の凹溝部30側に至り、組立ダイス10のコア部材15とプレート部材12の開口部との間に画成されている型孔10Aを通過し、この型孔10Aの形状に加工された後、バックプレート6の通過孔6aとボルスター7の通過孔7aとを通過して扁平多穴チューブ(押出部品)Cとして得られる。
本実施形態では図4に示す如く櫛刃状の突起部15bと長円形状の孔部31を有するプレート部材12とにより画成される型孔10Aにより、図2に概略で示す横断面形状の扁平多穴チューブ(押出部品)Cが得られる。この扁平多穴チューブCは、横断面長円形状の周壁55の内側に複数の隔壁56が平行に所定の間隔で複数並列形成された扁平筒形のものとなる。
以上説明した押出加工工程において、ステム3の押圧力により素材ビレットBに押出方向の面方向に均等に圧力を印加して4つの組立ダイス10側に押し出して成形しようとしても、4つの導入口9aの全面積において如何なる部分であっても等速で素材ビレットBが流動することにはならない。即ち、4つの導入口9aを図3に示すように視認した場合、ダイホルダ5の中心に近い側の導入口9aの一部分とダイホルダ5の外周に近い側の導入口9aの一部分との比較では、中心に近い側を流動する素材の流速が、外周に近い側を流動する素材の流速よりも早くなろうとする。
そこで本実施形態では、4つの導入口9aを配置した領域に位置する段部42において外側部分に膨出部42cを形成して段部の面積を大きくして導入口9aに素材を流れ込み易くしたので、4つの導入口9aの全断面積においてできるだけ素材ビレットBの流動状態を均一化できる結果として組立ダイス10の各部分に均等な圧力を付加することができ、組立ダイス10の各部分に対して適正な押出圧力を印加できる結果として、隔壁56の部分に偏肉の生じていない、均一な肉厚の高品質の扁平多穴チューブCを製造することができる。
また、本実施形態のダイス装置では、導入口9aの素材ビレットB側の開口部に段部42a、42bを設けることで、導入口9aに対する素材ビレットBの導入部分での面積を拡大し、素材導入時の流動抵抗を減少させているので、段部を設けていない従来のダイス装置よりも円滑な素材の流れを生み出すことができ、少ない抵抗で押出加工ができる特徴を有する。
次に、本実施形態のダイス装置では、組立ダイス10のキャップ部材16の素材ビレットB側にダイホルダ5のブリッジ部41を設け、このブリッジ部41が素材ビレットBからの圧力を直接受けるように構成し、ブリッジ部41の背後側に存在する組立ダイス10のキャップ部材16に作用する素材ビレットからの圧力を軽減したので、組立ダイス10の特にキャップ部材16に押出成形時の圧力が直に作用することを抑制することができ、ブリッジ部41によりキャップ部材16への圧力を軽減することができ、ひいては組立ダイス10の他の部分への印加圧力軽減をなし得るとともに、組立ダイス10を保護し、それらの破損や損傷を防止あるいは抑制することができる。
次に、先の実施形態のダイス装置では、キャップ部材16の主面16d、16dの中央部に段部16gを形成しているので、この段部16gに沿って素材ビレットBが流動する際の案内としなって素材ビレットの流れを安定化する。これにより素材ビレットBの流動性を制御して流動抵抗を軽減する。
そして、この素材ビレットBの流れは次にコアケース13の段部13gに至り、段部13gにおいても素材ビレットBの流動性を整えつつ櫛刃状の突起部15bとプレート部材12の孔部31との間に画成されている型孔10Aを通過して目的の形状に押出加工される。本実施形態のダイス装置では、このようにキャップ部材16とコアケース13のいずれにおいても素材ビレットBの流れを整えることができ、型孔10Aまでの素材ビレットBの流れを円滑にすることができ、押出加工においてもできる限り円滑な加工ができる特徴を有する。
また、本実施形態において組立ダイス10を支持孔9に嵌合した場合、メスダイスのボディ11の傾斜面23aが支持孔9の先窄まり形状の傾斜面9cに合致して位置決めとなるので、組立ダイス10の径方向及び長軸方向への位置ずれを防止することができ、この結果として肉厚変動の無い押出部品を製造することが可能であり、例えば、隔壁56の部分に偏肉の生じていない、均一な肉厚の高品質の扁平多穴チューブCを製造することができる。
更に本実施形態において、組立ダイス10を支持孔9に嵌合した場合、コアケース13の両端部に形成されている傾斜面13bが支持孔9の先窄まり状の内面と合致するので支持孔9の内面に挟まれた状態でコアケース13の位置決めもなされ、コアケース13の位置ずれも抑制される結果として、肉厚変動の無い押出部品を製造することが可能であり、例えば、隔壁56の部分に偏肉の生じていない、均一な肉厚の高品質の扁平多穴チューブCを製造することができる。
次に、図7は先に説明したダイス装置を6基備えるためのダイホルダの一例構成を示すもので、この例のダイホルダ50は、その中心回りに60゜間隔で6つの導入口59aが点対称に形成されてそれらの導入口59aに連通する支持孔59が個々に設けられた形のダイホルダ50であり、1つのダイホルダ50に6基の組立ダイス10が取り付けられるタイプの構造を示す。各支持孔59は先の実施形態の支持孔9と同等の構造とされ、各支持孔59には先の形態と同等構造の組立ダイス10が挿入されている。
図7に示す形状のダイホルダ50においても導入口59aにおいて、その周辺に段部50a、50bを設け、ダイホルダ50の中心に近い側の段部50aの面積よりもダイホルダ50の外周に近い側の段部50bの面積の方が大きくなるように膨出部50cが形成されている。
図7に示す構造では、各導入口59aの開口部中央を水平に横切るようにブリッジ部51を設け、図7の如く正面視するとブリッジ部51の幅方向両側に各開口60を設けた形状とされている。図7のようにブリッジ部51の両端側の付け根部分においてダイホルダ50の外周に近い部分側には、それぞれ段部50a、50bが形成されて導入口59aの開口部の面積が拡張されている。また、段部50cには膨出部50cが形成されて段部50bの面積が更に拡張されている。
以上説明した構造のダイホルダ50とそれに対応するバックプレート70に対して図8〜図11に示す冷却構造が適用されている。
まず、バックプレート70には先のダイホルダ50に形成されている支持孔59の中心に対応するようにバックプレート70の中心を囲む点対称位置に横断面長円形の6本の通過孔70Aが形成されている。これら6本の通過孔70Aは、互いの長軸方向を平行にして個々にバックプレート70を貫通するように形成されている。
次に、バックプレート70の中央部にこのバックプレート6を厚さ方向に貫通する冷媒導入路71が形成され、この冷媒導入路71が開口したバックプレート70のダイホルダ側の表面中央部から、バックプレート6の直径方向に直線状の1次拡張路72が形成されている。この1次拡張路72は、図10に示す如く、6つの通過孔70Aを左右に3つずつに区切るようにバックプレート70の中央側に形成され、1次拡張路72の両端部はバックプレート70の表面部分において通過孔70Aの形成位置より若干バックプレート70の外縁側まで延出されてそれらの各位置においてT字形に分岐されて個々に1次拡張路73、74が延出形成されている。
1次拡張路72の一端部側の1次拡張路73はその両方の端部73aをそれらに隣接する各通過路70Aの外側よりの開口端部70a付近まで延出するように形成されるとともに、1次拡張路72の他端部側の1次拡張路74はその両方の端部74aをそれらに隣接する通過路70Aの内側よりの開口端部70b付近まで延出するように形成されている。更に、1次拡張路73の各端部73aからそれらに隣接する通過孔70Aの外側の開口端部70a近くまで3次拡張路75が1次拡張路73と直角に形成され、1次拡張路74の各端部74aからそれらに隣接する通過孔70Aの内側の開口端部70b近くまで3次拡張路76が1次拡張路74と直角に形成されている。
前記1次拡張路72の中央部から先端部までの間の中間位置に1次拡張路72から直角方向に延出された2次拡張路77、78が、それぞれ複数の通過孔70Aの間に位置するように延出形成されている。2次拡張路77の両方の端部77aはバックプレート70の表面側において隣接する通過孔70Aの外側の開口端部70a近くまで延出されている。また、2次拡張路78の両方の端部78aはバックプレート70の表面において隣接する通過孔70Aの内側の開口端部70b近くまで延出されている。そして、2次拡張路77の各端部77aから、それに近接する通過孔70Aの外側の端部70a近くまで、3次拡張路79が前記2次拡張路77と直角に形成され、2次拡張路78の各端部78aから、それに近接する通過孔70Aの内側の開口端部70b近くまで、3次拡張路80が前記2次拡張路78と平行に形成されている。
前記2次拡張路77の中央部と両方の端部77aとの間の部分から、前記1次拡張路73側に向いて3次拡張路81が形成されている。これらの3次拡張路81はそれに隣接する通過孔70Aの内側の開口端部70b近くまで2次拡張路77に直角に形成されている。更に、2次拡張路78の中央部と両方の端部78aとの間の部分から、前記1次拡張路74側に向いて3次拡張路82が形成されている。これらの3次拡張路82はそれに隣接する通過孔70Aの外側の開口端部70a近くまで2次拡張路74に直角に形成されている。
次に、バックプレート70の表面側において各通過孔70Aの開口端部70a、70bのそれぞれに、コ字型の4次拡張路83が互いに逆向きに接続するように形成されている。これらの4字拡張路83はダイプレート50とバックプレート70を突き合わせた場合、組立ダイス10のボディ11に形成されている冷媒流出路20bに接続されて冷媒の排出路の一部となるとともに、この4字拡張路83を通過した冷媒は通過孔70Aを介して外部に排出されるようになっている。
前記1次拡張路72、73、74はいずれも同じ幅で同じ深さに形成され、前記2次拡張路77、78はいずれも同じ幅で同じ深さに形成され、前記3次拡張路75、76、79、80、81はいずれも同じ幅で同じ深さに形成されている。そして、1次拡張路72、73、74の幅と2次拡張路77、78の幅と3次拡張路75、76、79、80、81の幅は、1次、2次、3次の順に順次小さくなるように形成され、1次拡張路72、73、74の深さと2次拡張路77、78の深さと3次拡張路75、76、79、80、81の深さは、1次、2次、3次の順に順次深くなるように形成されている。そして、これらの1次拡張路72、73、74の横断面積と2次拡張路77、78の横断面積と3次拡張路75、76、79、80、81の横断面積とが等しくされていることが好ましい。この構成とすることで各拡張路を通過する冷媒の流量を均一化してバックプレート70と組立ダイス10をできるだけ均等に冷却することが可能となる。
以上の構成により、図9に示す如くダイホルダ50の6つの支持孔59に組立ダイス10を挿入固定し、バックプレート70を面合わせした状態において、各組立ダイス10のボディ11の中央口25とバックプレート70の各通過孔70Aとが位置合わせされて直線状に接続される。また、各組立ダイス10のボディ11の底面がバックプレート70の表面に面合わせされることにより、図8に拡大して示す如く、バックプレート70の第3拡張路79、80が対峙する組立ダイス10のボディ11の冷媒流入路20a、20aに接続され、他の第3拡張路75、81が対峙する組立ダイス10のボディ11の他の冷媒流入路20a、20aに接続され、他の第3拡張路76、82が対峙する組立ダイス10のボディ11の冷媒流入路20a、20aに接続されている。また、各組立ダイス10において2つの冷媒流出路20b、20bは4次拡張路83のいずれかに接続されている。
即ち、図9に示す如くバックプレート70をダイスホルダ50に面合わせすることで、冷媒導入路71から、第1拡張路72、73、74と、第2拡張路77、78と、第3拡張路75、81、79、80、82、76のいずれかを介して、複数の組立ダイス10の各ボディ11の冷媒流入路20a、冷媒連絡路20aに至り、ボディ11の内部を通過した後、冷媒流出路20aからバックプレート70の4次拡張路83を介して通過孔70Aに達する冷媒の流路を構成することができる。
本実施形態のダイス装置では、例えばNガスや冷却空気などの気体冷媒を冷媒導入路71からバックプレート70を介して各組立ダイス10のボディ11に供給し、ボディ11の内部を通過後、通過孔70Aに噴出させて排出することができる。これにより、1つ1つの組立ダイス10のボディ11を効率良く冷却することができる。
また、第1拡張路72、73、74と、第2拡張路77、78と、第3拡張路75、76、81、79、80、81、82は、これらの順に順次路幅が狭くなっているが、これら拡張路の深さはこれらの順に深く形成することで、各拡張路の横断面積を均一化していることから、ダイホルダ50のいずれのダイス装置10に対しても同等量の冷媒ガスを供給することができ、いずれのダイス装置10に対しても効率良く均一に冷却することができる。
また、バックプレート70とダイホルダ50の位置合わせを行うことで、バックプレート70に形成した第3拡張路75、81、79、80、82、76を各ダイス装置10の冷媒流入路20aに位置合わせすることができるので、1次〜3次の各拡張路とボディ11の流入路20aとの位置合わせも確実かつ容易になし得る。
冷媒により組立ダイス10を冷却することにより、ダイス装置の温度上昇を抑制できる効果と、冷却効率が向上する分、押出速度を高くすることができる効果を得ることができる。
A…押出加工装置、B…素材ビレット、C…扁平多穴チューブ(押出部品)、1…収容部、2…コンテナ、3…ステム、5…ダイホルダ、6…バックプレート、7…ボルスター、8…ダイリング、9…支持孔、10…組立ダイス、10A…型孔、11…ボディ、12…プレート部材(入れ子部材)、13…コアケース、13b…傾斜面、15…コア部材、15b…突起部、16…キャップ部材、24…溝部、31…孔部、41…ブリッジ部、55…周壁、56…隔壁、71…冷媒導入路、72、73、74…1次拡張路、77、78…2次拡張路、75、76、79、80、81、82…3次拡張路、

Claims (6)

  1. ダイホルダと、該ダイホルダに複数形成された支持孔に挿入されて前記ダイホルダに組み込まれた組立ダイスと、前記ダイホルダの背後側に設けられて前記組立ダイスを受けるバックプレートが具備され、前記組立ダイスを通過させるように素材ビレットを押圧して前記組立ダイスの型孔を通過させて押出成形し、次いで前記バックプレートに形成した通過孔を介して押出成形品を取り出し自在としたダイス装置において、
    前記バックプレートに形成した冷媒導入路を前記ダイホルダに複数設けた組立ダイスに到達させるようにバックプレートの面方向に沿って拡張路により拡張してなり、
    前記バックプレートに設けた拡張路を前記冷媒導入路側から前記組立ダイス側に至る部分まで次第に路幅を狭く、次第に深さを深くしてなることを特徴とするダイス装置。
  2. ダイホルダと、該ダイホルダに複数形成された支持孔に挿入されて前記ダイホルダに組み込まれた組立ダイスと、前記ダイホルダの背後側に設けられて前記組立ダイスを受けるバックプレートが具備され、前記組立ダイスを通過させるように素材ビレットを押圧して前記組立ダイスの型孔を通過させて押出成形し、次いで前記バックプレートに形成した通過孔を介して押出成形品を取り出し自在としたダイス装置において、
    前記組立ダイスが、突起部を有するオスダイスと、前記突起部を挿入する孔部を有するメスダイスを備え、前記メスダイスが前記オスダイスを一体化するための円柱状のボディを有してなり、前記支持孔に挿入された組立ダイスのボディの底面を前記バックプレート表面に当接させて該組立ダイスを支持孔内に位置決め固定してなり、
    前記バックプレートに該バックプレートを貫通する冷媒導入路を形成し、前記バックプレートに前記冷媒導入路からバックプレートの面方向に拡張する冷媒拡張路を形成するとともに、
    前記組立ダイスのボディに、その内部を通過して該ボディの底面に冷媒の流入口と流出口を開口する冷媒流路を形成し、前記冷媒拡張路を前記冷媒流路に接続してなり、
    前記バックプレートの冷媒拡張路が、前記冷媒導入路からバックプレートの外周側に向いて面方向に拡張形成された1次拡張路と、該1次拡張路から前記ダイホルダの複数の支持孔形成位置側に接近するように拡張形成された2次拡張路と、該2次拡張路から前記複数の支持孔内のボディの流入口側に拡張形成された3次拡張路を具備してなり、
    前記1次拡張路と2次拡張路と3次拡張路の順に拡張路の路幅を順次小さく形成し、前記1次拡張路と2次拡張路と3次拡張路の順に拡張路の深さを順次大きく形成してなることを特徴とする押出加工用ダイス装置。
  3. ダイホルダと、該ダイホルダに形成された支持孔に挿入されて前記ダイホルダに組み込まれた組立ダイスと、前記ダイホルダの背後側に設けられて前記組立ダイスを受けるバックプレートが具備され、前記組立ダイスを通過させるように素材ビレットを押圧して前記組立ダイスの型孔を通過させて押出成形し、次いで前記バックプレートに形成した通過孔を介して押出成形品を取り出し自在としたダイス装置において、
    前記組立ダイスが、突起部を有するオスダイスと、前記突起部を挿入する孔部を有するメスダイスを備え、前記メスダイスが前記オスダイスを一体化するための円柱状のボディを有してなり、前記支持孔に挿入された組立ダイスのボディの底面を前記バックプレート表面に当接させて該組立ダイスを支持孔内に位置決め固定してなり、
    前記バックプレートに該バックプレートを貫通してその表面側に開口部を形成する冷媒導入路を形成し、前記バックプレートの表面に、前記開口部から分岐してバックプレート表面に拡張形成されて前記組立ダイスのボディの底面との間に冷媒拡張路を形成するとともに、
    前記組立ダイスのボディに、その内部を通過して該ボディの底面に冷媒の流入口と流出口を開口する冷媒流路を形成し、前記バックプレートの表面を前記ボディの底面に面合わせすることで前記ボディの流入口に前記バックプレート表面の冷媒拡張路を接続してなることを特徴とする押出加工用ダイス装置。
  4. 前記バックプレートの冷媒拡張路が、前記冷媒導入路からバックプレートの外周側に向いて面方向に拡張形成された1次拡張路と、該1次拡張路から前記ダイホルダの複数の支持孔形成位置側に接近するように拡張形成された2次拡張路と、該2次拡張路から前記複数の支持孔内のボディの流入口側に拡張形成された3次拡張路とを具備してなり、
    前記1次拡張路と2次拡張路と3次拡張路の順に拡張路の路幅を順次小さく形成し、前記1次拡張路と2次拡張路と3次拡張路の順に拡張路の深さを順次大きく形成してなることを特徴とする請求項3に記載の押出加工用ダイス装置。
  5. 前記1次拡張路と2次拡張路と3次拡張路の順に拡張路の路幅を順次小さく形成し、前記1次拡張路と2次拡張路と3次拡張路の順に拡張路の深さを順次大きく形成するに際し、前記1次拡張路と2次拡張路と3次拡張路の横断面積を等価にしてなることを特徴とする請求項1、2または4のいずれかに記載の押出加工用ダイス装置。
  6. 前記バックプレートに該バックプレートの通過孔と前記組立ダイスのボディの流出口とに接続される冷媒の流通路を構成したことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の押出加工用ダイス装置。
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