JP5484905B2 - 排ガス処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、排ガス処理装置および当該排ガス処理装置を用いた排ガスの処理方法に関する。詳しくは、本発明は、ハニカム触媒ユニットを配置した排ガス処理装置において、排ガスがハニカム触媒ユニットと装置内壁との間隙を通過(リーク)して、未処理ガスとして排出されるのを効果的に防止し得るようにした排ガス処理装置および当該排ガス処理装置を用いた排ガスの処理方法に関する。
コークス炉排ガス、各種化学工場から排出されるガス、都市型清掃施設、都市型浄水施設、汚泥処理施設等から排出されるガスを処理する工程では、チタン等の触媒が充填された装置(排ガス処理装置)に排ガスを通過させ、排ガス中に含まれる有機性ガス等の有害成分の分解除去が行われる。このような排ガス処理装置では、排ガスと触媒とが接触して発熱反応が生じるため、操業中に昇温し、該装置の金属構成部材が熱膨張を起こす。それに伴って、例えば部材間(特に、排ガス処理装置内壁と中の触媒との間)に間隙が生じたり、部材に塑性変形が生じ、常温状態では起こり得ない様々な不具合を生じることがある。特に、間隙が部材間に生じると、触媒中のみならず、この間隙にも排ガスが流れる(リークする)が、この間隙には触媒が存在しないため、排ガス中に含まれる有機性ガス等の有害成分が触媒により分解除去されずに、そのまま大気中に放出されてしまうという問題がある。
このような問題を解決するための排ガス処理装置としては既にいくつかの装置が提案されている。例えば、特開2005−66407号公報には、ハニカム触媒ユニットを配置し、排ガスが上から下に向かうように構成してなる排ガス処理装置であって、ハニカム触媒ユニットと装置内壁との間隙に平均粒径0.5〜5mmの粒状物を充填して排ガスのリークを防止するようにした排ガス処理装置が提案されている。
一方、特開昭63−278531号公報には、ガスリークする可能性のある箇所をメタルタッチでガスシールすることにより、高温排ガスと接触する反応器内部部品と保温材により常温に保たれた反応器ケーシングとの熱伸び差だけ設けた隙間を、窒素酸化物の高濃度排ガスが通過するのを防止できるようにしたシール構造が開示されている。
また、特開平10−137549号公報には、排ガス処理用触媒装置において、外部躯体と内部躯体の間および内部躯体と触媒ブロックの間に設けられたシール装置を有し、装置内の触媒部を通らずバイパスする排ガスに対するシール部の温度による伸縮に対してシール性能を高く維持できるようにした排ガス処理用触媒装置が開示されている。
これらのうち、特開昭63−278531号公報および特開平10−137549号公報のいずれにおいても、シール部分の構造が複雑であり、施工に高度な技術を要する。また長期間の稼働によりシール部分のゆがみが生じ、シール効果が不十分となることが予想される。この場合、シール部材を交換するためには複雑な改修工事が必要となり、多大な時間と労力を要する。
また、上記特開2005−66407号公報に記載の排ガス処理装置では、間隙に存在する粒状物により、排ガスのリークをかなり防止することができる。しかし、粒状物の間をリークする排ガスも少量ではあるが存在するため、下記に述べるような厳しい排出規制の下では排ガスのリークを十分抑えるにはいたっていなかった。
上記に記載の排ガス処理装置は、排ガスのリークをそれなりに解決したものである。しかし、大気汚染防止法の改正に伴いVOC(揮発性有機化合物)の排出規制が強化され、今後もさらに国内の規制は強化されるものと見込まれる。また、欧米においては、日本よりもさらに厳しい排出規制が実施されている。このような状況から、未処理ガスの排出の防止効果を一段と高めた排ガス処理装置が望まれている。
かくして、本発明の目的は、ハニカム触媒ユニットを配置してなる排ガス処理装置において、排ガスがハニカム触媒ユニットと装置内壁との間隙を通過するのを、より効果的に防止し得るようにした排ガス処理装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、シール部分の構造が簡単であり、長期間の稼働によっても優れたシール効果を維持できる排ガス処理装置を提供することにある。
本発明の別の目的は、高温の排ガスであっても、排ガスをリークすることなくほとんどすべての排ガスを処理しうる排ガスの処理方法を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を行なった結果、ハニカム触媒ユニットを配置してなる排ガス処理装置において、ハニカム触媒ユニットと装置内壁との間隙をシールするプレートを装置内に設けることにより、上記目的が達成できることがわかった。また、上記構造の排ガス処理装置において、ハニカム触媒ユニットと装置内壁との間隙に粒状物や伸縮性繊維などをさらに充填することによって、排ガスのリークをより効果的に防止して、未処理ガスの排出をより確実に防止することができることをも知得した。本発明は、このような知見に基づいて完成されたものである。
すなわち、本発明は、排ガスを通過させて処理するためのハニカム触媒ユニットが配置された排ガス処理装置であって、排ガスがハニカム触媒ユニットと装置内壁との間隙を通過するのを防止するために、該間隙をシールするプレートを設けてなることを特徴とする排ガス処理装置に関するものである。
また、本発明は、本発明の排ガス処理装置を用いて、100〜700℃の排ガスを100〜100000Hr−1の空間速度で処理することを有する、排ガスの処理方法に関するものである。
本発明の排ガス処理装置によれば、排ガスのリークが効果的に防止され、未処理ガスの排出を確実に防止することができる。特に、高温時にハニカム触媒ユニットと装置内壁との間隙が拡張したときにも、排ガスのリークを効果的に防止することができる。
本発明のさらに他の目的、特徴および特質は、以後の説明および添付図面に例示される好ましい実施の形態を参酌することによって、明らかになるであろう。
本発明の第一は、排ガスを通過させて処理するためのハニカム触媒ユニットが配置された排ガス処理装置であって、排ガスがハニカム触媒ユニットと排ガス処理装置の内壁との間隙を通過するのを防止するために、該間隙をシールするプレートを設けてなることを特徴とする排ガス処理装置を提供する。
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
本発明の排ガス処理装置を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の排ガス処理装置の一実施態様を示す概略断面図である。なお、図1において、1は、排ガス処理装置を;2は、ハニカム触媒ユニットを;3は、シールプレートを;4は、間隙を;5は、金網を;6は、支持台を;7は、固定金具を;および8は、装置内壁を、それぞれ、示す。なお、図1において、排ガスは、装置上方から下方へと流される。
本発明の特徴は、排ガス処理装置の内壁とハニカム触媒ユニットとの間隙を排ガスが通過するのを防止するために、プレート(本明細書では、「シールプレート」とも称する)を排ガス処理装置内に設ける点にある。
本発明の排ガス処理装置1は、装置1の内部に取り付けられた支持台6の上に金網5が敷かれ、その上にハニカム触媒ユニット2が設置された構造を有する。ハニカム触媒ユニット2と装置内壁8との間には、間隙4が形成されている。特に、排ガスの処理中は排ガスと触媒との接触による発熱反応で、装置内、特にハニカム触媒ユニット2の下部がかなり高温にまで上昇するため、ハニカム触媒ユニットに比して装置の金属構成部材が熱膨張をより起こすため、間隙4がさらに大きくなる。そして、この間隙4に、排ガスがリークして、触媒に処理されることなく、そのまま大気中に放出される。このため、この間隙4に排ガスが通過する(リークする)のを防止するために、シールプレート3が排ガス処理装置1に設けられている。このように、排ガスが間隙4を通過するのを抑制・防止するように間隙4にシールプレート3を配置することによって、実質的に全ての排ガスがハニカム触媒ユニット2を通過することができる。
シールプレート3は、排ガスが間隙4を通過するのを抑制・防止し、実質的に全ての排ガスがハニカム触媒ユニット2を通過するようにし得るものであればいずれでもよく、その形状、大きさ、材質などに特に制限はない。ここで、シールプレート3の材質は、排ガスが間隙4を通過するのを抑制・防止して、実質的に全ての排ガスがハニカム触媒ユニット2を通過できるものであれば特に制限されないが、耐熱性、物理的強度などを考慮すると、金属製であることが好ましい。具体的には、鉄、ステンレス等の鉄合金;チタン合金などが挙げられる。好ましくは、シールプレート3は、鉄、ステンレス等の鉄合金で作製され、排ガス処理装置(内壁)、金網、支持台などと同じ材質であることがより好ましく、特に排ガス処理装置(内壁)と同じ材質であることがより好ましい。これにより、熱膨張が排ガス処理中に同程度に起こるため、間隙のシール性を有効に維持でき、排ガスのリークを適切に抑制防止することができるためである。また、同じ材料を使用することにより、取り扱いも容易である。
シールプレート3の形状や大きさは、排ガスが通過しないように、間隙4を実質的に完全に塞ぐ形状や大きさであれば特に制限されず、装置内壁8とハニカム触媒ユニット2との間に生じる間隙4の形状や大きさにあわせて適宜設定されうる。シールプレート3は、面方向において、間隙4を完全に覆うように間隙4の幅よりよりやや大きな幅を有することが好ましい。このため、例えば、排ガス処理装置1およびハニカム触媒ユニット2の断面が四角形である、即ち、間隙4が額縁状である場合には、シールプレート3もまた、図3に示されるように、額縁状であることが好ましい。図3において、シールプレート3は、排ガス処理装置の1辺に対して、複数のシールプレート材3’から構成され、シールプレート材間3’には隙間15が設けられている。これは、上述したように、排ガスと触媒との接触による発熱反応で、装置内の温度が上昇する。このような高温条件下では、シールプレート3もまた、熱変形、特に熱膨脹する。このため、シールプレート材3’間に隙間を設けることにより、当該隙間でシールプレート材の熱膨張部分を緩和でき、シールプレートの変形(特に、重なりによる盛り上がり)を有意に抑制・防止できる。ここで、シールプレート材の数は、上記したように熱変形を緩和できる限り、特に制限されない。例えば、排ガス処理装置1およびハニカム触媒ユニット2の断面が四角形である、即ち、間隙4が額縁状である場合には、熱変形の緩和、作製のしやすさ、排ガスのリークなどを考慮すると、シールプレートの1辺に対して、シールプレート材の数が、好ましくは2〜5枚(装置1周あたり、8〜20枚)、より好ましくは2〜4枚である。ここで、シールプレート材の数が上記範囲であれば、シールプレート材の熱変形を十分緩和でき、排ガスのリークを有効に防止できる。また、シールプレート材3’間の隙間15の長さ(図3中の「A」)は、シールプレート材の膨脹率によって異なる。具体的には、シールプレート材3’間の隙間15の長さAは、下記式(1)にしたがって算出されることが好ましい。より好ましくは、シールプレート材3’間の隙間15の長さAは、0.1〜20mm、特に好ましくは0.1〜15mmである。
また、シールプレート3が複数のシールプレート材から構成される場合の、シールプレート3の長さは、特に制限されない。具体的には、各シールプレート材が同程度の長さであることが好ましい。また、シールプレート3が複数のシールプレート材3’から構成される場合の、シールプレート3の幅は、排ガスのリークを有効に抑制・防止できる幅であれば特に制限されないが、より効果的に排ガスのリークを防止するために、ハニカム触媒ユニット2とシールプレート3とが一部接触していることが好ましい。具体的には、シールプレート3の幅(図3中の「B」)は、1.2L〜2.5Lの範囲に設定するのが好ましい。ここで、「L」は、間隙4の幅、すなわち、装置内壁8からハニカム触媒ユニット2までの距離とする(図1中の「L」参照)。あるいは、シールプレート3とハニカム触媒ユニット2との接触面の幅が、5mm〜30mmとなるようにするのが好ましく、5mm〜25mmとすることがより好ましい。上記範囲を下回ると、シール効果が不十分となり、十分な効果が発揮されないおそれがある。また、上記範囲を上回ると、触媒ユニットにおいてガスが触媒を通過する部分が少なくなり、実質的に空間速度(SV)が上昇するために処理効率が低下するおそれがある。
上述したように、より効果的に排ガスのリークを防止するために、ハニカム触媒ユニット2とシールプレート3とが一部接触していることが好ましい。ハニカム触媒ユニット2とシールプレート3とが一部重なっていることにより、排ガス処理装置が熱などにより膨脹してシールプレートが装置外部方向に向かって移動したとしても、シール性を維持できることから、長期間にわたって高い排ガス処理効率を達成することができる。ここで、ハニカム触媒ユニット2とシールプレート3との接触部分の面積は、排ガスのリークを効果的に防止すれば特に制限されない。具体的には、触媒ユニット2全体の断面積に対する、シールプレート3と触媒ユニット2との接触部分の占める面積の割合は、0.5〜10.0%とすることが好ましく、0.5〜5.0%とすることがさらに好ましい。上記範囲を下回ると、シール効果が不十分となり、十分な効果が発揮されないおそれがある。また、上記範囲を上回ると、触媒ユニットにおいてガスが触媒を通過する部分が少なくなり、実質的に空間速度(SV)が上昇するために処理効率が低下するおそれがある。
シールプレート3の大きさ(外周辺の長さ)は、特に制限されないが、装置内壁8に密接するように、装置内壁8とほぼ同じ大きさ(外周辺の長さ)であることが好ましい。これにより、排ガスのリークを有効に抑制・防止できる。また、シールプレート3の厚みもまた、特に制限されないが、ハニカム触媒ユニット2との接触などを考慮すると、0.5〜2.0mmであることが好ましい。
また、シールプレート3の排ガス処理装置1への設置形態は、排ガスが装置上流から下流へと流れるのを妨げることなく、かつ間隙4に排ガスが通過しないような形態であれば特に制限されない。例えば、ハニカム触媒ユニット2の上表面側上にシールプレート3を設置する;ハニカム触媒ユニット2の下表面側上にシールプレート3を設置する;ハニカム触媒ユニット2の上表面と下表面との間の間隙4のいずれかの位置にシールプレート3を設置する;などが、挙げられる。ここで、シールプレート3は、上記いずれかの形態で排ガス処理装置1に設置されても、あるいは上記2以上の形態を組み合わせて排ガス処理装置1に設置されてもよい。シールプレート3の設置や交換のしやすさ、排ガスのリークの抑制・防止効果、長期的な効果の維持などを考慮すると、シールプレート3がハニカム触媒ユニット2の上表面側および/または下表面側に設けられていることが好ましい。また、排ガスが装置上方から下方へと流れる場合には、少なくともシールプレート3がハニカム触媒ユニット2の下表面側に設けられていることがより好ましい。排ガスのリークを完全に抑えるには、ハニカム触媒ユニット2の上表面側および下表面側の両方にシールプレート3を設けるのが好ましい。また、シールプレート3がハニカム触媒ユニット2の上表面側上に設置(載置)される場合には、シールプレート3の固定を確実にするために、図1に示されるように、シールプレート3が、固定金具7により装置内壁8に取り付けられることが好ましい。一方、シールプレート3がハニカム触媒ユニット2の下表面側上に設置される場合には、シールプレート3は、ハニカム触媒ユニット2により所定の位置に十分固定されうるため、固定金具がなくとも、金網5の上に載せられることで十分である。ただし、このような場合であっても、シールプレート3を固定金具で固定してもよい。ここで、排ガスのリークの防止という点から、シールプレート3は、ハニカム触媒ユニット2の周辺部と直接接触するように設けられることが好ましい。
シールプレート3を排ガス処理装置1内に設ける方法については、特に限定されるものではなく、適宜選択することができる。例えば、シールプレート3をハニカム触媒ユニット2の上表面側に設ける場合は、図1に示すように、固定器具7を用いて装置内壁8に取り付けるのが一般的である。または、固定器具7に代えて、溶接などの手段により取り付けてもよい。また、シールプレート3をハニカム触媒ユニット2の下表面側に設ける場合は、図1、図2に示すように、所定の大きさの複数のプレートを金網5の上に載せて、間隙4をシールするようにするのが一般的であるが、装置内壁8に溶接などにより固定してもよい。
上述したように、本発明の特徴は、間隙4を排ガスが通過するのを防止するために、シールプレートを装置内に設ける点にある。このため、シールプレート以外の排ガス処理装置1については、特に制限はない。通常、排ガス処理装置1は、図1に示されるように、支持台6を取り付け、支持台6上に金網5を介して、ハニカム触媒ユニット2が配置される構造を有する。このため、その内部に設ける支持台6、金網5、さらに下記に詳述するが、必要であれば間隙4に充填する、粒状物やセラミックファイバーなどの充填物なども含めて、公知の排ガス処置装置(ハニカム触媒ユニット、支持台、金網、充填物などを含む)が使用される。例えば、特開2005−66407号公報等、上記関連技術として例示された公報に記載の排ガス処理装置を参考にして設計することができる。以下、本発明の好ましい排ガス処理装置の形態を説明する。しかし、本発明は、下記好ましい形態に限定されるものではない。
本発明の排ガス処理装置1は、シールプレート以外は、公知と同様の排ガス処理装置が使用できる。例えば、排ガス処理装置1としては、ハニカム触媒ユニットの形状に合わせて、直方体筒状または円筒状などの装置が使用される。通常、断面が角形の装置(角形反応器)が用いられる。しかし、本発明はこれに限定されない。
上記支持台6としては、公知のものが同様にして使用できる。例えば、材質としては、鉄、ステンレス等の鉄合金等のものを用いることができる。また、構造としては、グリッドバー型、マルチビーム型等、任意の構造のものを使用できる。その取り付けも、装置内壁に溶接やボルト・ナット等で固定する方法の他、装置内壁面に取り付けたフック等に懸架して固定する方法が使用できる。または、支持台6を、溶接などにより装置内壁に固定してもよい。
また、金網5が支持台6上に配置される。特に、圧損を高めないよう間隙の大きい支持台6を使用する場合には、上記支持台6上に、例えば網目の小さい金網5を敷いてから触媒ユニット2を配置することにより、触媒ユニット2の構成単位が比較的小さいものであっても脱落する恐れがないので、好ましい。なお、図示していないがハニカム触媒ユニット2の上部に押さえ具を配置してもよい。

上記金網5に、ハニカム触媒ユニット2が配置される。本明細書において、ハニカム状の触媒は、その形状が、本来の意である「蜂の巣状」のものの他、「格子状」や「コルゲート状(蛇腹状)」のものでもよく、六角形、四角形、三角形の開口形を有するものを包含する。該触媒に関しては、サイズ、細孔径、比表面積等についても特に限定するものでなく、公知の方法で製造されたハニカム状の触媒を制限なく用いることができる。ハニカム触媒ユニット2は、強度,接触効率性,耐圧損性に優れたものであることが好ましい。
ハニカム触媒ユニット2は、モノリスタイプのハニカム触媒でもよいが、排ガス処理装置1の大きさなどからして、通常、図6に示されるように、複数個のハニカム触媒を一段または多段、通常、2〜8段に一体的に配列して構成されている。このハニカム触媒において、その形状や、ハニカム触媒を構成する担体およびそれに担持する触媒などについては特に制限はなく、排ガスの処理、特に揮発性有機成分(VOC)の処理に有効であることが知られているハニカム触媒を用いることができる。例えば、使用するハニカム触媒は、目開き=0.5〜9.0mm、好ましくは0.9〜5.0mm、リブ厚=0.1〜2.0mm、セル数=6〜1000セル/645.16mm 2 平方インチ、好ましくは50〜500セル/645.16mm 2 平方インチ、触媒1個当たりの幅=50〜300mm、長さ=10〜1000mmであることが好ましい。
ハニカム触媒の組成については、適宜選択しうる。例えば、ハニカム触媒としては、Pt、Pd、Rh、Mn、ペロブスカイト、スピネル等の活性成分および/またはアルミナ、シリカ、チタニア、ゼオライト、希土類酸化物、Ce−Zr複合酸化物等を含むものが好適に用いられる。または、揮発性有機成分(VOC)を含む排ガスの処理に適用する場合は、該成分に対する酸化分解性能の高いPt、Pd、Rh、Fe、Co、Ni、Mn、Cu、Vなどの金属触媒を、例えばセラミックからなる担体に0.01〜3質量%程度担持させたものを用いてもよい。これらの金属触媒は、単独で使用し得る他、2種以上を任意の組み合わせで併用してもよい。上記触媒の中でもPt、Pd、Rhは、VOCに対してとりわけ優れた分解能を有し、かつ長期間高レベルの触媒活性を維持できるので望ましい。ここで、触媒成分を担持するための好ましい担体としては、例えばアルミナ、酸化チタン、酸化ケイ素、ジルコニア、酸化セリウム等が挙げられる。
これら触媒の調製方法については一般的な方法を用いることができ、ハニカム形状に成形されたステンレス、コージェライト、ムライト等の担体に触媒成分をコート、含浸等により担持する方法、または触媒成分を一体成形する方法等が用いられる。

ハニカム触媒ユニットにおける触媒の充填方法についても特に限定するものでなく、直方体筒状の触媒を縦横方向に配列する他、複数個の触媒を充填したセルを複数配列する構造であってもよい。
本発明では、ハニカム触媒ユニット2と装置内壁8との間隙4に、充填物を配置して、充填層を形成することが好ましい。ここで、間隙4に充填層10を形成した形態の一例を図2に示す。このように充填層を間隙に配置することによって、未処理ガスがリークするのをより確実に阻止し、排ガス処理率をより高めることができる。すなわち、装置内が排ガスと触媒との接触による発熱反応により高温になり、間隙が広がり空隙が生じた場合であっても、充填層が間隙の大きさに応じて適宜間隙を塞ぐ。このため、ハニカム触媒ユニットと装置内壁との間隙を高圧損状態に保つことができ、未処理ガスのリークをより有効に防止できる。
本発明では、上記シールプレートの設置のみでも未処理ガスのリークは大幅に低減されうる。しかし、通常、ハニカム触媒には若干のゆがみがあるため、シールプレートとハニカム触媒ユニットとの間隙を完全にゼロにすることは困難である。上記したような充填層を設けることにより、間隙からの未処理ガスのリークをより低減することができ、ハニカム触媒ユニットと装置内壁との間隙を高圧損状態に保つことができ、未処理ガスのリークをより有効に防止できる。また、下記に詳述するが、充填物に排ガス浄化触媒として作用できる金属を担持した場合には、充填層に排ガス処理能が付与されるため、より高い処理効率が要求される場合には有用である。
図2は、本発明の排ガス処理装置の他の実施態様を示す概略断面図である。なお、図2において、9は、セラミックファイバー充填層を;10は、充填層を;11は、金属網(デミスター)を、それぞれ、示し、上記以外の図番については、図1と同様である。
図2の排ガス処理装置1においては、ハニカム触媒ユニット2と装置内壁8との間隙にセラミックファイバー充填層9、充填層10および金属網(デミスター)11が設けられている。また、シールプレート3は、ハニカム触媒ユニット2の下表面側に、その周辺部と直接接触するように設けられている。上述の方法でシールプレートを設置することにより、高温により装置およびシールプレートが熱膨張した場合にもシールプレートと触媒が直接接触した状態が維持されるため、装置内壁と触媒との間隙をほぼゼロにすることが可能となり、未処理ガスのリークを防止することができる。なお、図2では、シールプレート3上の空隙4に、セラミックファイバー充填層9、金属網11および前記充填層10が下から順に形成された構造を示したが、当該構造に限定されるものではなく、例えば、シールプレート3上の空隙4に、金属網11、セラミックファイバー充填層9と前記充填層10とが下から順に形成された構造;シールプレート3上の空隙4に、セラミックファイバー充填層9と前記充填層10とが下から順に形成された構造;シールプレート3上の空隙4に、金属網11と前記充填層10とが下から順に形成された構造;シールプレート3上の空隙4に充填層10のみが形成された構造など、種々の変更・修飾が可能である。同様にして、図2では、充填層10上に、セラミックファイバー充填層9が配置された構造が示されている。しかし、該構造に限定されるものではなく、例えば、セラミックファイバー充填層9が配置されていない構造など、種々の変更・修飾が可能である。
ここで、充填物としては、上述したように、排ガスと触媒との接触による発熱反応により生じた間隙を有効に塞ぐことができるものであれば特に制限されない。具体的には、粒状物や伸縮性繊維などが好ましく使用できる。このうち、伸縮性繊維としては、ハニカム触媒ユニットと装置内壁との間隙を高圧損状態に保つことができるものであれば特に制限されない。例えば、セラミックファイバーなどが好ましく挙げられる。ここで、セラミックファイバーの材質としては、公知のものが使用でき、例えば、アルミナ、シリカ等が使用でき、これらの市販品を用いてもよい。この際、伸縮性繊維は、単独で使用されてもあるいは2種以上の混合物の形態で使用されてもよい。また、伸縮性繊維の大きさは、上記したような効果を奏するものであれば特に制限されない。
また、粒状物としては、上述したように、排ガスと触媒との接触による発熱反応により生じた間隙を有効に塞ぐことができるものであれば、大きさ、材質など特に制限されない。具体的には、粒状物の大きさは、平均粒径が5mm以下であることが好ましい。このような平均粒径範囲であれば、ハニカム触媒ユニットとの圧損比を高く維持することができ、未処理ガスのリークを効果的に抑制・防止できる。さらに好ましくは、平均粒径4mm以下の粒状物がよい。また下限は特に制限されないが、平均粒径が好ましくは0.5mm以上、より好ましくは1.0mm以上の粒状物を用いる。このような平均粒径の粒状物を使用すれば、流動性も維持でき、粒状物がハニカム触媒ユニットと装置内壁の間隔から脱落する可能性も低い。
粒状物の形状もまた、排ガスと触媒との接触による発熱反応により生じた間隙を有効に塞ぐことができるものであれば、特に制限されない。例えば、破砕物、円柱状物、多角形体、球状物等の様々な形状のものを使用することができるが、高温時の流動性を確保するには、球状物を使用することが推奨される。
粒状物の材質もまた、排ガスと触媒との接触による発熱反応により生じた間隙を有効に塞ぐことができるものであれば、特に制限されない。取り扱いが容易で高温時に流動性を有するセラミックを用いることが推奨される。セラミックとしては、例えば、アルミニウム、チタン、シリコン、ジルコニウム、セリウム、タングステンの酸化物等が挙げられるが、その中でもアルミナ、特にγ−アルミナを使用すれば、高温時にも化学的に安定しており、流動性にも優れているので好ましい。
また、粒状物を用いて充填層を形成する場合には、充填層は、粒状物の平均粒径が排ガス流れの方向に大きくなるよう充填されたものであるのがよい。このように排ガス流れの方向に従い粒状物の平均粒径が大きくなるよう充填して、触媒入口近辺の粒状物を平均粒径の小さなものとし、金網近辺の粒状物を平均粒径の大きなものとすることで、圧損比を高く維持しつつ、金網やセラミックウールの隙間から粒状物が脱落するのを防止することができる。また、セラミックウールと装置内壁の間に生じた空隙が早急に充填されて、未処理ガスのリークを確実に抑制することができる。
粒状物を用いて充填層を形成する場合には、図2に示されるように、セラミックファイバー充填層9が充填層10の下に配置されることが好ましい。セラミックファイバー充填層9は、充填物が落下することなく間隙により確実に配置されることを目的として存在する。このため、充填物が十分密に充填される場合には、セラミックファイバー充填層を設けなくてもよい。ここで、セラミックファイバー充填層を構成するセラミックファイバーの材質としては、特に制限されないが、アルミナ、シリカ等が使用でき、これらの市販品を用いてもよい。また、セラミックファイバーの充填量は、充填層から充填物がおちないような量であれば特に制限されない。具体的には、充填密度が0.1〜0.4g/cmとなるように、セラミックファイバーを充填することが好ましい。
また、図2においては、セラミックファイバー充填層9と充填層10との間に、金属網(デミスター)11が配置される。これにより、これにより、充填層10をより確実に安定化することができる。この際、金属網としては、鉄、ステンレス等の鉄合金製のものを用いることができる。なお、上述したように、金属網(デミスター)11は、必ずしも配置される必要はなく、省略することが可能である。
上記粒状物は、単独で使用されてもあるいは2種以上の混合物の形態で使用されてもよい。また、上記伸縮性繊維および粒状物は、それぞれ別個に使用されてもあるいは組み合わせて使用されてもよい。
本発明において、充填物の充填量は、排ガスと触媒との接触による発熱反応により生じた間隙を有効に塞ぐことができるものであれば、特に制限されない。しかし、排ガスリークの抑制・防止効果などを考慮すると、充填密度が、0.5〜1.5g/cm、より好ましくは0.6〜1.5g/cmとなるように、充填物を充填することが好ましい。
また、充填物は、上記粒状物または伸縮性繊維をそのままの形態で使用してもよいが、触媒作用を発揮するよう、予め処理されてもよい。このようなものを使用すれば、充填層に排ガスが流入した場合でも、排ガスの浄化を行うことができるので好ましい。このような機能を与えた粒状物または伸縮性繊維としては、例えば、Pt、Pd、Rh、Fe、Co、Ni、Mn、Cu、Vの如き排ガス浄化触媒としての作用を有する金属の1種以上を、例えば上記セラミック製の担体等の粒状物やセラミックファイバー等の伸縮性繊維に担持させたものが挙げられる。特に排ガス中の揮発性有機成分を有効に分解するには、Pt、PdおよびRhよりなる群から選択される1種以上をセラミック(特にγ−アルミナ)粒状物や伸縮性繊維に、好ましくはこれらの表層に担持させたものを用いるのがよい。このように、シールプレートと充填層を組み合わせることにより、高いガスリーク抑制・防止効果が達成されるのみでなく、充填層のみを設けた場合に比して、シールプレートの存在により充填層を通過する排ガス量が低減されるため、充填層の劣化もまた抑制されうる。したがって、より長期間にわたる高い排ガス処理効率が達成できる。
本発明の排ガス処理装置によると、触媒出口温度が触媒入口温度より100℃以上高い状態となる場合でも、未処理ガスがリークするのをより確実に阻止し、排ガス処理率を高めることができ、排ガス処理時に触媒ユニットの入口温度が300℃以上であり、触媒出口温度が該入口温度より更に100℃以上高い状態となる場合であっても、本発明の効果を十分に達成させることができる。
また、本発明の排ガス処理装置を構成する際には、ガスフィルタを設けたり、液体触媒槽を併設して別の有害成分を除去したり、触媒の特性に応じて予め排ガスを加熱すべくヒータを設置したり、処理後の廃熱を排ガスの加熱に再利用するため熱交換器を設置することも有効である。また複数の有害成分を除去するため、種類の異なる触媒をそれぞれ充填した複数の触媒充填装置を直列に配置してもよい。上記に代えてあるいは上記に加えて、連続的に操業するため同種類の触媒を充填した触媒充填装置を並列に配置し、自動弁により定期的にラインを切り替えるようにしてもよい。




本発明の排ガス処理装置であれば、シールプレート設置の施工は極めて容易であり、長期間の稼動によりシールプレートにゆがみが生じた場合も、容易に交換することが可能である。
本発明の排ガス処理装置を用いて処理する排ガスとしては、具体的に、燃焼排ガス、化学製造プラントや印刷、塗装等の工程から排出される排ガス、コークス炉排ガス、各種化学工場から排出されるガス、都市型清掃施設、都市型浄水施設、汚泥処理施設等から排出されるガスが挙げられる。処理対象とする各種排ガスの温度については、特に制限されないが、100℃〜700℃であることが好ましく、より好ましくは200〜700℃である。特に触媒入口温度が100〜400℃であり、触媒出口温度が触媒入口温度より100℃以上高い場合に、本発明の排ガス処理装置を用いて排ガスを処理するのに有効である。排ガス量は空間速度で100〜100000Hr−1、好ましくは1000〜100000Hr−1であり、線速度は0.5〜15.0m/s、ハニカム触媒ユニットにおける圧力損失は0.1〜1000mmHOであることが好ましい。

実施例
本発明の有利な実施態様を示している以下の実施例を挙げて、本発明を更に具体的に説明する。
(実施例1)
(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル製造過程で生じた廃液の処理工程で発生した排ガスを想定したモデルガスを、図5に示す工程を含む排ガス処理工程で処理した。図5において、ブロアー14により供給された排ガスは、熱交換器13およびヒータ12を経て排ガス処理装置1に導入される。
本実施例では、図1に示される排ガス処理装置を使用した。具体的には、一辺が2594mmのオーステナイト系ステンレス製の角形反応器1内に付設されたオーステナイト系ステンレス製のグリッドバータイプの支持台6上に金網(SUS304製)5を敷いた。
次いで、図4に示されるシールプレート3を使用した。具体的には、(1)855mm×40mm×厚み1mmの長方形SUS304製プレート4枚、および(2)上底815mm、下底855mm、幅40mm、厚み1mmの台形SUS304製プレート8枚を、間に約11mmの間隔を空けて敷設した。これは、図1のハニカム触媒ユニット2の下表面側に設けたシールプレート3に該当し、装置内壁8に接触するように敷設したものであるが、壁面などへの固定は行わなかった。
次いで、図6に示すように、貴金属(Pt)を担持させたサイズが150mm角で高さ50mmのハニカム触媒(目開き:1.4mm、リブ厚:0.35mm、セル数:200セル/645.16mm 2 平方インチ)を縦横17個ずつ1段に配置した。このときハニカム触媒と装置内壁8との間隙は22mmであり、またハニカム触媒の下表面周辺部とシールプレート3の上表面とは直接接触しており、接触部の幅は18mmであった。また、各シールプレート材間の隙間を、約11mmとした。なお、上記隙間は、上記式(1)にあてはめて下記のようにして算出した値をもとにした。この際、常温は25℃であり、SUS304の線膨脹係数は18.7×10-6である。次に、2〜5段目のハニカム触媒を上記1段目と同様に一体的に配列させてハニカム触媒ユニット2を設置した。
そして、ハニカム触媒ユニット2と装置内壁8との間隙にブランケット状のセラミックファイバー(イソライト工業株式会社製、商品名:Isowool(登録商標))を充填密度が0 .25g/mL(未使用状態の約2.5倍)となるよう充填した。
さらに、前記シールプレート3と同様に、長方形SUS304製プレート4枚、および台形SUS304製プレート8枚を、間に約10mmの間隔を空けて、ハニカム触媒ユニット2の上表面の外周部に敷設した。この際、固定金具(SUS304製)によってシールプレート3を装置内壁8に固定した。ハニカム触媒ユニット2の上表面周辺部とシールプレート3の下表面とは直接接しており、接触部の幅は18mmであった。触媒ユニット2全体の断面積に対する接触部の面積の割合は2.8%であった。
このような排ガス処理装置1を備えた図5の排ガス処理工程において、CO:5000ppm、CO:3.0%、プロピレン:1000ppm、プロパン:3200ppmを含有する排ガスを、触媒入口での温度が350℃となるよう予めヒータ12で加熱した後、処理装置1の上部から、ガス流量:810m(normal)/min、空間速度(SV):30000Hr−1の条件で流入させ、上記CO等の除去処理を行った。その結果、触媒出口温度は700℃にまで達した。ここで、当該処理直後のガス組成(下記表1中、運転初期)および当該運転(処理)を8000時間行なった後のガス組成(下記表1中、8000時間処理後)を測定し、結果を下記表1に示す。
(実施例2)
実施例1と同様に、グリッドバータイプの支持台6上に、金網(SUS304製)5を敷き、図4に示すように、シールプレート3を、装置内壁8に接触するように敷設した。壁面などへの固定は行わなかった。次いで、貴金属(Pt)を担持させたサイズが150mm角で高さ50mmのハニカム触媒を縦横17個ずつ1段配置した。このときハニカム触媒ユニット2と装置内壁8の間隙は22mmであり、またハニカム触媒ユニット2の下表面周辺部とシールプレート3の上面は直接接しており、接触部の幅は18mmであった。触媒ユニット2全体の断面積に対する接触部の面積の割合は2.8%であった。
そして、図2に示すとおり、上記間隙にブランケット状のセラミックファイバーを充填密度が0.25g/mL、高さが30mmとなるよう充填し、その上部にSUS304製のデミスター11を載置した。
次に、2〜5段目のハニカム触媒ユニット2を上記1段目と同様に設置し、その後、ハニカム触媒ユニット2と装置内壁8との間に、球状のγ−アルミナ(平均粒径:3mm)(住友化学工業(株)社製「NKH3−24」)にPdを担持した粒状物を、最上段(5段目)ハニカム触媒の上面より25mm下の位置まで充填した。その後、ハニカム触媒ユニット2の上面まで前記と同様のセラミックファイバーを充填した。
実施例1と同様にして排ガスの処理を行ったところ、触媒出口温度は700℃にまで達した。ここで、当該処理直後のガス組成(下記表1中、運転初期)および当該運転(処理)を8000時間行なった後のガス組成(下記表1中、8000時間処理後)を測定し、結果を下記表1に示す。
上記実施例1と実施例2の比較から、シールプレート3に加えて、前記粒状物として触媒機能を有する貴金属(Pd)を担持したものを隙間に充填すれば、ハニカム触媒と装置内壁の間隙に流入した排ガスも処理することができ、排ガス中の有害成分をより効率よく低減できることがわかる。
(比較例1)
実施例1において、シールプレート3を設置しなかったこと以外は、実施例1と同様にして排ガスの処理を行った。その結果、触媒出口温度は700℃にまで達した。ここで、当該処理直後のガス組成(下記表1中、運転初期)および当該運転(処理)を8000時間行なった後のガス組成(下記表1中、8000時間処理後)を測定し、結果を下記表1に示す。
(比較例2)
実施例2において、シールプレート3を設置しなかったこと以外は、実施例2と同様にして排ガスの処理を行った。その結果、触媒出口温度は700℃にまで達した。ここで、当該処理直後のガス組成(下記表1中、運転初期)および当該運転(処理)を8000時間行なった後のガス組成(下記表1中、8000時間処理後)を測定し、結果を下記表1に示す。
さらに、本出願は、2007年7月26日に出願された日本特許出願番号2007−194468号に基づいており、その開示内容は、参照され、全体として、組み入れられている。
本発明の排ガス処理装置の一実施態様を示す概略断面図である。 本発明の排ガス処理装置の他の実施態様を示す概略断面図である。 本発明に係るシールプレートの配置の好ましい一形態を示す説明図である。 実施例で金網の上に敷いたシールプレートの配置状態を示す説明図である。 本発明の排ガス処理装置を用いた排ガス処理工程を示す概略工程図である。 実施例における、各構成部材の配置状態を示す断面説明図である。

Claims (6)

  1. 排ガスを通過させて処理するためのハニカム触媒ユニットが配置された排ガス処理装置であって、排ガスがハニカム触媒ユニットと排ガス処理装置の内壁との間隙を通過するのを防止するために、該間隙をシールするプレートを設けてなり、
    該プレートがハニカム触媒ユニットの上表面側および/または下表面側に設けられており、
    該プレートは、1辺に対して2〜5枚(装置1周あたり、8〜20枚)のシールプレート材から構成され、該シールプレート材間には0.1〜20mmの隙間が設けられていることを特徴とする排ガス処理装置。
  2. プレートがハニカム触媒ユニット周辺部と直接接触している、請求項1に記載の排ガス処理装置。
  3. 間隙に充填層をさらに形成する、請求項1または2のいずれか1項に記載の排ガス処理装置。
  4. 該充填層は、粒状物および伸縮性繊維の少なくとも一方を含む、請求項3に記載の排ガス処理装置。
  5. 該ハニカム触媒ユニットが複数個のハニカム触媒を一段または多段に一体的に配列したものである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の排ガス処理装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の排ガス処理装置を用いて、100〜700℃の排ガスを100〜100000Hr−1の空間速度で処理することを有する、排ガスの処理方法。
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