JP5484655B2 - コンクリート或いはモルタルのアルカリ骨材反応抑制方法 - Google Patents

コンクリート或いはモルタルのアルカリ骨材反応抑制方法 Download PDF

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Description

本発明は、コンクリート或いはモルタルのアルカリ骨材反応抑制方法に関するものである。
コンクリート或いはモルタルは、砕石等の骨材を含んだセメント硬化体よりなる複合材料であるが、骨材の特性如何によりいわゆるアルカリ骨材反応が生じるという問題がある。このアルカリ骨材反応とは、コンクリート或いはモルタルを構成する材料中に含まれるアルカリ(主にセメント中のアルカリ)と、反応性の高い骨材とが反応してコンクリート或いはモルタルに異常な膨張を引き起す現象をいう。
上記アルカリ骨材反応を避ける方法として、従来、アルカリシリカ反応性の試験法(JIS A 1145及びJIS A 1146)に基づいてアルカリ骨材反応に関して「無害でない」と判定された骨材を使用しない、つまり「無害である」と判定された骨材のみを使用することが原則とされている。
しかしながら、日本の地質的要因などから「無害でない」と判定された骨材をすべて排除することは難しく、止むを得ず「無害でない」と判定された骨材を使用する場合には、従来、JIS A 5308 付属書2に記載されている方法、即ち、
(1) コンクリート中のアルカリ総量を規制する、
(2) アルカリシリカ反応を抑制する効果のある混合セメントなどを使用する、
などの方法が主として採用されている。
一方、高炉スラグ等の素材産業で発生する副産物を細骨材として利用する方法が研究開発されている。例えば、特許文献1には、高炉スラグ細骨材とその製造方法が開示されている。特許文献2には、高炉スラグ細骨材と石灰石砕砂を含有するコンクリートが開示されている。特許文献3には、特定の高炉スラグ細骨材用分散剤を使用した高炉スラグ細骨材含有コンクリートが開示されている。
特開2005−219958号公報 特開2000−302499号公報 特開2001−322853号公報
アルカリ骨材反応を避ける方法として、上記「無害でない」と判定された骨材を使用しない方法による場合には、川砂や海砂等が主に使用されることとなるが、最近ではこれらの天然資源枯渇の問題や、川砂や海砂の採取による地形の変化や生息生物の固体数の減少、及び濁りの拡散という環境破壊の問題があり、今後、川砂や海砂の採取には大きな制約が生じると考えられる。
また、高炉セメントやフライアッシュセメント等の混合セメントを用いてアルカリ骨材反応を抑制する方法では、強度発現性、耐久性、経済性等の面で汎用性のある方法ではないといった問題がある。また、高炉スラグ微粉末がアルカリ骨材反応による膨張を抑制することも広く知られているが、高炉セメントを使用した場合と同様の問題がある。
いずれにしても、上記した従来の技術は、セメント側からアルカリ骨材反応を抑制するという技術思想に基づくものであり、骨材側からアルカリ骨材反応を抑制するというものではない。上記特許文献1〜3に開示された高炉スラグ細骨材を含有するコンクリート等においても、何らアルカリ骨材反応抑制効果については考慮されていない。
一方、細骨材のJIS規格に定められている粒度分布は0.15〜5mmである。ポルトランドセメント、高炉セメント、フライアッシュセメント等のセメントの粒度は0.09mm残分が1.0%以下であり、0.032mm残分で15〜20%程度である。また、上記のように高炉スラグ微粉末をアルカリ骨材反応の抑制に用いたとしても、例えば、ブレーン4000級の高炉スラグ微粉末の粒度は0.09mm残分が1.0%以下であり、0.032mm残分で5%程度である。したがって、これらを材料として用いてコンクリート或いはモルタルとした場合、0.032〜0.09mmの粒子が不足し、コンクリート或いはモルタルのフレッシュ性状がよくないという課題も存在した。
本発明は、上述した背景技術の実状に鑑みて骨材側からアルカリ骨材反応を抑制する観点に立って成されたものであって、アルカリ骨材反応を効果的に抑制でき、従来使用不可能とされてきたアルカリ骨材反応において「無害でない」と判定された骨材をも使用可能なものとし、川砂や海砂の採取による問題を回避できると共に、銑鉄生産時に大量に副生する高炉スラグの有効利用を図ったコンクリート或いはモルタルのアルカリ骨材反応抑制方法を提供することを目的とする。
また、付随的にコンクリート或いはモルタルに不足する0.032〜0.09mmの粒子を補充し、コンクリート或いはモルタルのフレッシュ性状の改善を図ることも目的とする。
本発明者等は、上記した目的を達成すべく鋭意研究を進めた結果、特定の粒径の高炉スラグ粉粒体が、優れたアルカリ骨材反応抑制効果があることを見出し、本発明を完成させた。即ち、本発明は、
〔1〕コンクリート或いはモルタル用細骨材として、粒径0.3mm以下の高炉スラグ粉粒体が5〜40重量%含まれていると共に、該粒径0.3mm以下の高炉スラグ粉粒体中に、粒径0.032〜0.09mmの高炉スラグ粉粒体が30〜60重量%含まれている細骨材を用いることを特徴とする、コンクリート或いはモルタルのアルカリ骨材反応抑制方法
〔2〕上記粒径0.3mm以下の高炉スラグ粉粒体以外の細骨材中に、アルカリシリカ反応性の試験法(JIS A 1145及びJIS A 1146)に基づいてアルカリ骨材反応に関して無害でないと判定される細骨材が含まれていることを特徴とする、請求項1に記載のコンクリート或いはモルタルのアルカリ骨材反応抑制方法
上記した本発明によれば、セメントの種類や高炉スラグ微粉末等によるセメント混和材を考慮しなくても、コンクリート或いはモルタルのアルカリ骨材反応を効果的に抑制できるため、従来使用不可能とされてきたアルカリ骨材反応において「無害でない」と判定された骨材をも使用可能となり、また、銑鉄生産時に副生する高炉スラグを資源として有効に利用することができる。
より具体的には、高価なセメントやセメント混和材を使用することなく、粒径0.3mm以下の高炉スラグ粉粒体を、従来、アルカリ骨材反応が起るとして使用が躊躇されてきた細骨材に混和すれば、アルカリ骨材反応が生じ難いコンクリート或いはモルタル用細骨材として使用可能となることから、安価なコンクリート或いはモルタルが製造可能となる。特に、しらす砂や火山灰砂、火山岩等が細骨材として利用可能になることから、無用の廃棄物を有用な資源へと転換でき、自然環境保全コストや社会コストについても低減可能となる。また、0.3mm以下の高炉スラグ粉粒体に0.032〜0.09mmの粒子を多く含ませておき、それを混和することによって、コンクリート或いはモルタルに不足する0.032〜0.09mmの粒子を補充でき、コンクリート或いはモルタルのフレッシュ性状を改善できる効果も期待できる。
以下、上記した本発明の実施の形態を、詳細に説明する。
高炉スラグ粒は、銑鉄生産時に鉱石から金属を取り出す際に副生されるスラグを空冷或いは水冷等の手段により急速冷却することにより製造されたもので、粒径が約7mm以下のガラス質の固形スラグである。本発明の粒径0.3mm以下の高炉スラグ粉粒体は、この高炉スラグ粒を、適宜粉砕・分級して調整したものである。
本発明に係るコンクリート或いはモルタル用細骨材は、上記高炉スラグ粉粒体、特に、粒径0.3mm以下の高炉スラグ粉粒体を5〜40重量%含むものであり、残りは、通常コンクリート或いはモルタルに用いられる細骨材であり、特に限定されるものではない。 また、高炉スラグ粉粒体の下限の粒径値は特には限定されないが、0.032〜0.09mmの粉粒体を含むことが必須であり、この粒径の粉粒体の割合は0.3mm以下の高炉スラグ粉粒体中30〜60重量%である。これによって、コンクリート或いはモルタルにおけるセメントから細骨材の粒度分布が連続的となり、コンクリート或いはモルタルのフレッシュ性状は改善される。残りは、主として、0.09mmを超え、0.3mm以下の高炉スラグ粉粒体である。
本発明において、特に粒径0.3mm以下の高炉スラグ粉粒体の配合量を規定することとしたのは、細骨材中におけるこの粒径の高炉スラグ粉粒体の存在が、特にアルカリ骨材反応の抑制に効果があることが後述する試験により判明したためである。また、この粒径の高炉スラグ粉粒体の配合量を5〜40重量%としたのは、5重量%に満たない量ではアルカリ骨材反応の抑制効果が十分ではなく、逆に40重量%を超える量存在すると、全体としての細骨材の粒度分布が著しく小径に片寄ったものとなり、該細骨材をそのまま用いたコンクリート或いはモルタルの流動性等のフレッシュ性状や硬化体の性状に支障が生じるためである。
また、本発明に係るコンクリート或いはモルタル用細骨材は、上記粒径の高炉スラグ粉粒体と、他の細骨材、例えば粒径が異なる他の高炉スラグ細骨材、川砂,海砂,陸砂などの天然細骨材、岩石や玉石などを破砕して作った人工細骨材、廃コンクリート塊から得られる再生細骨材などを含むものとすることができ、特にアルカリシリカ反応性の試験法(JIS A 1145及びJIS A 1146)に基づいてアルカリ骨材反応に関して無害でないと判定される細骨材(反応性細骨材)をも含むものとすることができる。これは、使用する細骨材中に反応性細骨材を含んでいても、上記所定粒径の高炉スラグ粉粒体を含むことにより、該細骨材を用いたコンクリート或いはモルタルのアルカリ骨材反応が抑制されるためである。このように、使用する細骨材中に反応性細骨材を含む場合、特に本発明の効果が顕著に現れる。
上記アルカリシリカ反応(アルカリ骨材反応)を生じる可能性がある物質としては、シリカ質鉱物(石英,クリストバライト,トリジマイト,オパール)、ガラス(火山ガラス)、シリケート鉱物(雲母,粘土鉱物)などが挙げられるが、これらの鉱物を含む細骨材、例えば、しらす砂や火山灰砂、火山岩の破砕物なども本発明においては細骨材として利用可能になることから、無用の廃棄物を有用な資源へと転換でき、川砂,海砂などの良質な天然細骨材の枯渇の問題にも対処することが可能となる。また、廃コンクリート塊を破砕して作った再生細骨材はアルカリ骨材反応を生じる可能性が高いが、このような再生細骨材に本発明を適用して高炉スラグ粉粒体を混和することによって、そのアルカリ骨材反応を抑制できるため、今後大量に発生する再生細骨材の高度利用に有効である。
上記細骨材中の粒径0.3mm以下の高炉スラグ粉粒体の配合量は、上記5〜40重量%の範囲内において、該高炉スラグ粉粒体を混和する他の細骨材のアリカル骨材反応性の程度を予備調査することによって調整することが好ましい。この調整方法としては、例えば、使用する他の細骨材を用いてJIS A 1146に記載された「骨材のアルカリ反応性試験方法(モルタルバー法)」に準拠した試験、或いは更に簡易な促進試験を行ない、使用する他の細骨材がアリカル骨材反応を起こし易いか否かを予測し、この予測結果に基づき、該細骨材への高炉スラグ粉粒体の配合量を決定すればよい。
また、必要に応じて行われるコンクリート或いはモルタル用細骨材の粒度分布の調整は、公知の種々の方法を採用することができるが、該調整に用いる細骨材は、高炉スラグ細骨材或いはアルカリシリカ反応性の試験法(JIS A 1145及びJIS A 1146)に基づいてアルカリ骨材反応に関して無害と判定される細骨材(無害細骨材)がよい。即ち、例えば使用する反応性細骨材に粒径0.3mm以下の高炉スラグ粉粒体を所定量混和した後の細骨材の粒度分布を調べるか、事前に求めた該反応性細骨材と該高炉スラグ粉粒体の粒度分布をもとに粒度分布の設計をし、例えばJIS規格粒度分布に適合しない粒度範囲について、別途、粒度調整した高炉スラグ細骨材或いは無害細骨材を適合する量まで加えて調整すればよい。
また、0.3mm以下の高炉スラグ粉粒体を5〜40重量%含むコンクリート或いはモルタル用細骨材を得るには、予め、別途用意した粒径0.3mm以下のものが50重量%以上含まれている高炉スラグ粉粒体(本発明においては、これを『細骨材混和用高炉スラグ粉粒体』という)を、使用する反応性細骨材に粒径0.3mm以下の高炉スラグ粉粒体が5〜40重量%になるよう所定量混和することにより行ってもよい。前記細骨材混和用高炉スラグ粉粒体中には、0.3mm以下のものが50重量%以上含まれていないと、細骨材混和用高炉スラグ粉粒体として実用に供し難い。残りは0.3mmを超え、5mm以下のものである。また前述の通り、この細骨材混和用高炉スラグ粉粒体中に、粒径0.032〜0.09mmのものを含有させておくことは好ましい。更に、細骨材混和用高炉スラグ粉粒体の粒度分布等の品質を一定範囲のものにしておくことは、実用面からして好ましい。
このように粒度分布等の品質のわかった細骨材混和用高炉スラグ粉粒体を用いれば、使用する反応性細骨材を本発明のコンクリート或いはモルタル用細骨材に変えたりJIS規格粒度分布に適合するように粒度調整したりし易くなる。また、高炉スラグ粉粒体と共に、アルカリシリカ反応性の試験法(JIS A 1145及びJIS A 1146)に基づいてアルカリ骨材反応に関して無害と判定される無害細骨材、例えば、ケイ石、石灰石などを用いて、反応性細骨材の性状及び粒度分布の調整を行ってもよい。
上記した本発明に係るコンクリート或いはモルタル用細骨材を用いたコンクリートやモルタルの調整は、一般のコンクリート、モルタルと同様に行うことができる。即ち、使用目的に合わせてスランプ、空気量、水セメント比、細骨材率を設定し、該設定値を満たすように所定量のセメント、本発明に係る0.3mm以下の高炉スラグ粉粒体を所定量含む細骨材、粗骨材及び減水剤を混合し、更には必要に応じて分散剤、充填材、消泡剤等の一般的に用いられる混和剤を一般的な量添加し、所定の水セメント比となるように水を加えたものを混練して製造することができる。混合方法、混練方法は特に限定されるものではなく、一般的な方法が何ら問題なく使用できる。混練後のコンクリート又はモルタルは、型枠に充填し、脱型、養生を経る一般的な製法で、コンクリート或いはモルタルの構造物、二次製品等を得ることができる。
本発明に係るコンクリート或いはモルタル用細骨材を用いたコンクリートやモルタルの構造物或いは二次製品等は、含有されている所定粒径の高炉スラグ粉粒体の存在により、アルカリ骨材反応が効果的に抑制され、この点で耐久性を維持したものとなる。
以上、本発明に係るコンクリート或いはモルタルのアルカリ骨材反応抑制方法の実施の形態について説明したが、本発明は、何ら既述の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の技術的思想の範囲内において、更に種々の変形、変更を加えたコンクリート或いはモルタルのアルカリ骨材反応抑制方法とすることができることは当然である。
試験例
次に、参考として本発明を見出した試験例(モデル試験)につき記載する。
なお各試験例は、JIS A 1146に記載された「骨材のアルカリ反応性試験方法(モルタルバー法)」に準拠して行った。
−使用材料−
反応性細骨材(陸砂)
ケイ石細骨材
高炉スラグ粉粒体
−粒度調整−
上記各使用材料を、表1に示す粒度分布になるように粉砕、篩い分けを行ない粒度を調整した。なお、粒度は、通常、コンクリート或いはモルタル用細骨材の粒度範囲として定められたものとした。
Figure 0005484655
−モルタルの配合−
・モルタルの配合は、重量比でセメント1,水0.5,細骨材2.25とした。
・1回に練り混ぜるセメント,細骨材,水の量は、次のものとした。
水+NaOH水溶液 : 300ml
セメント : 600g
細骨材(表乾) : 1350g
・NaOH水溶液の量は、セメントの全アルカリがNa2 O換算で1.2%となるように計算して定めた。
−モルタルの練混ぜ,供試体の作成,養生,長さ変化の測定−
モルタルの練混ぜ、供試体の作成、養生、および長さ変化の測定は、JIS A 1146に記載された「骨材のアルカリ反応性試験方法(モルタルバー法)」に準拠して行った。
〔試験例1〜9〕
高炉スラグ粉粒体のアルカリ骨材反応抑制効果を確認するため、細骨材として、反応性細骨材を100重量%用いたもの、反応性細骨材の一部(25,50,75,100重量%)をケイ石細骨材或いは高炉スラグ粉粒体で置換した細骨材について、それぞれ作成したモルタルの膨張量を測定した。
表2及び表3に各試験例における細骨材の配合割合を記載する。なお、表中、最初の数値が「反応性細骨材」の割合、真中の数値が「ケイ石細骨材」の割合、最後の数値が「高炉スラグ粉粒体」の配合割合をそれぞれ示す。
また、図1に表2に示した配合割合の細骨材をそれぞれ用いたモルタルの膨張量の測定結果を示す。また図2に表3に示した配合割合の細骨材をそれぞれ用いたモルタルの膨張量の測定結果を示す。
Figure 0005484655
Figure 0005484655
図1から、反応性細骨材の一部を無害な細骨材であるケイ石細骨材で置換した場合、25重量%、50重量%とケイ石細骨材に置換した方が、6ヵ月の膨張量は反応性細骨材が100重量%の場合に比べて大きいことがわかる。これはアルカリ骨材反応特有のペシマム現象によるものである。75重量%置換した場合でも6ヵ月で0.32%と、『無害』の判断基準0.10%を上回る。
一方、図2から、高炉スラグ粉粒体の場合、置換割合が増加するにつれて、膨張量は確実に減少していることがわかる。50重量%置換した場合で膨張量は半減するが、ペシマム現象を考慮すると希釈効果以上の効果を発揮していることがわかる。そして、75重量%置換した時と反応性細骨材が0重量%の場合には、ほとんど膨張しないことがわかる。 上記の試験結果から、高炉スラグ粉粒体は、単なる希釈効果以上のアルカリ骨材反応による膨張抑制に効果があることがわかった。
〔試験例10〜14〕
高炉スラグ粉粒体のどの粒径のものがアルカリ骨材反応による膨張抑制に大きく寄与しているかを確認するため、反応性細骨材の50重量%をケイ石細骨材で置換したものをベースに、さらに各粒径のケイ石細骨材を高炉スラグ粉粒体で順次置換した配合の細骨材について、それぞれ作成したモルタルの膨張量を測定した。
表4に各試験例における細骨材の配合割合を記載する。
また、図3に表4に示した配合割合の細骨材をそれぞれ用いたモルタルの膨張量の測定結果を示す。
Figure 0005484655
〔試験例10,15〜17,7〕
前記試験と同様に、高炉スラグ粉粒体のどの粒径のものがアルカリ骨材反応による膨張抑制に大きく寄与しているかを確認するため、反応性細骨材の50重量%をケイ石細骨材で置換したものをベースに、さらに小粒径のケイ石細骨材のものから順次累積的に高炉スラグ粉粒体で置換した配合の細骨材について、それぞれ作成したモルタルの膨張量を測定した。
表5に各試験例における細骨材の配合割合を記載する。
また、図4に表5に示した配合割合の細骨材をそれぞれ用いたモルタルの膨張量の測定結果を示す。
Figure 0005484655
〔試験例14,18〜20,7〕
前記試験と同様に、高炉スラグ粉粒体のどの粒径のものがアルカリ骨材反応による膨張抑制に大きく寄与しているかを確認するため、反応性細骨材の50重量%をケイ石細骨材で置換したものをベースに、さらに大粒径のケイ石細骨材のものから順次累積的に高炉スラグ粉粒体で置換した配合の細骨材について、それぞれ作成したモルタルの膨張量を測定した。
表6に各試験例における細骨材の配合割合を記載する。
また、図5に表6に示した配合割合の細骨材をそれぞれ用いたモルタルの膨張量の測定結果を示す。
Figure 0005484655
図3から、0.15〜0.3mmの高炉スラグ粉粒体を混和した場合には、顕著なアルカリ骨材反応の抑制効果が認められるが、他の粒径範囲の高炉スラグ粉粒体には、ほとんどアルカリ骨材反応の抑制効果がないことがわかる。
図4から、0.15〜0.3mmの高炉スラグ粉粒体以外の粒径範囲の高炉スラグ粉粒体をいくら混和しても、アルカリ骨材反応の抑制効果は向上しないことがわかる。
図5から、粒径の小さな高炉スラグ粉粒体を混和するほど、アルカリ骨材反応の抑制効果は高まることがわかる。
以上の試験結果から、0.3mm以下の高炉スラグ粉粒体には、顕著なアルカリ骨材反応の抑制効果があるが、0.3mmを超える粒径範囲の高炉スラグ細骨材にはほとんど抑制効果がないことがわかった。このことは、高炉スラグ粒をアルカリ骨材反応の抑制に使用する上で極めて意義のある知見である。
表2に示した配合割合の細骨材をそれぞれ用いたモルタルの膨張量の測定結果を示したグラフである。 表3に示した配合割合の細骨材をそれぞれ用いたモルタルの膨張量の測定結果を示したグラフである。 表4に示した配合割合の細骨材をそれぞれ用いたモルタルの膨張量の測定結果を示したグラフである。 表5に示した配合割合の細骨材をそれぞれ用いたモルタルの膨張量の測定結果を示したグラフである。 表6に示した配合割合の細骨材をそれぞれ用いたモルタルの膨張量の測定結果を示したグラフである。

Claims (2)

  1. コンクリート或いはモルタル用細骨材として、粒径0.3mm以下の高炉スラグ粉粒体が5〜40重量%含まれていると共に、該粒径0.3mm以下の高炉スラグ粉粒体中に、粒径0.032〜0.09mmの高炉スラグ粉粒体が30〜60重量%含まれている細骨材を用いることを特徴とする、コンクリート或いはモルタルのアルカリ骨材反応抑制方法
  2. 上記粒径0.3mm以下の高炉スラグ粉粒体以外の細骨材中に、アルカリシリカ反応性の試験法(JIS A 1145及びJIS A 1146)に基づいてアルカリ骨材反応に関して無害でないと判定される細骨材が含まれていることを特徴とする、請求項1に記載のコンクリート或いはモルタルのアルカリ骨材反応抑制方法
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