JP5484381B2 - 示温性材料 - Google Patents

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Description

本発明は、温度が上昇または下降する際に、特定の温度範囲で可逆的に色相が変化することにより、温度領域を示す示温性材料に関するものである。
温度測定装置や温度計を使用せずに、物体の温度を表示するものとして温度表示ラベルや温度に応じて色相が可逆的に変化する示温性材料が知られている。
この示温性材料やそれを用いたインジケータは、色相の変化を観察することで簡便に温度を知ることができる。特に、温度によって可逆的色相が変化するインジケータは、簡単に表面温度を知ることができるため、温度管理を行う機械設備、器具や商品、火傷を防止する器具や道具に貼り付けられて使用されている。
このような示温性材料の中で、特定の温度で表面側の層が溶融することで色相が履歴温度によって非可逆的に変化する示温性材料を用いたインジケータは、広く使われているが、色相が履歴温度によって非可逆的に変化するため、現在の温度が分からないという欠点があった。
そこで、可逆的な示温性材料の検討が行われ、水銀含有ハロゲン化錯体化合物が開発された。しかし、この化合物は水銀を含んでおり、人体への安全性及び環境への配慮の観点から非水銀系の材料が望まれた。
このような水銀非含有の可逆的な示温性材料として、例えば、特許文献1には電子供与性呈色性有機化合物とフェノール性水酸基含有化合物とアルコール性水酸基含有化合物とを成分とする示温性材料、特許文献2では溶融性物質とロイコ染料と4−ヒドロキシクマリン誘導体とを含有する示温性材料、そして特許文献3には電子供与性呈色性有機化合物と電子受容性有機化合物とをマイクロカプセルに内包させた示温性材料が開示されている。
さらに、特許文献4では高分子ゲルのサーモクロミズムを用いた示温性材料、特許文献5には銅のような遷移金属の錯塩化合物であるサーモクロミズム性物質を含有する示温性材料も提案されている。
また、最近では特許文献6にアルキルアンモニウム塩化合物由来の両親媒性カチオンと、金属錯体化合物とのラメラ状態の混合物からなる示温性材料が提案されてきている。
ところで蛍光体は、蛍光灯などの発光装置やテレビ、PDPやFED等の表示装置に広く使われているが、紫外線や電子線で励起するものが多い。最近、白色LEDの進展に伴って近紫外から可視光、特に青色で励起可能な蛍光体が注目されている。
非特許文献1、2では、発光波長390〜405nmにおける発光効率が高い青緑蛍光体として、BaSiSが報告され、その発光特性が開示されている。また、非特許文献3では、ユーロピウム添加アルカリ土類金属硫化物−SiS系が報告され、ユーロピウム添加SrSiは青く発光することが示されている。
また、特許文献7にはAx−zSix+2y:B(ここで、Aは、Ca、Sr、Baの群から選ばれる少なくとも一種以上の元素で、Bは、発光中心イオンで、CeおよびEuから選ばれる少なくとも一種以上の元素で、x、y、zは、0<x<3、0<y<3、0.001<z<0.2で表される)として、CaSi:Ce、CaSi:Eu、CaSiS:Ce、CaSiS:Eu、SrSi:Ce、SrSi: Eu、SrSiS:Ce、SrSiS:Eu、BaSi:Ce、BaSi:Eu、BaSiS:Ce、BaSiS:Euが例示され、SrSiS: CeとBaSi:Euの蛍光特性が述べられている。
特許文献8には無機EL用材料として化学式MSiS:XとMSiαβ:X(0.3≦α≦1、1≦β≦4)(但し、Mはアルカリ土類金属、Xは希土類金属)、BaSiS:CeのEL膜が記載されている。
特公昭51−44706号公報 特公平2−19155号公報 特開平5−32045号公報 特開平5−70770号公報 特開2007−169215号公報 特開2009−036520号公報 特開2006−104413号公報 特開2007−211086号公報
大観光徳、大橋剛、"白色LED用青色蛍光体Ba2SiS4:CeにおけるAl添加による発光特性の改善"、第321回蛍光体同学会予稿 大橋剛、大観光徳、小林洋志、"青色蛍光体材料Ba2SiS4:Ceにおける発光特性の改善"、電子情報通信学会技術研究報告、Vol.106、No.499、p.25−28 J.Olivier−Fourcade、M.Ribes、E.Philippot、P.Merle、and M.Maurind、"Proprietes de luminescence des thiosilicates alcalins et alcalino−terreux"、Material Research Bulletin、1975、Vol.10、No.9、p.975−981
しかしながら、一般に上記に示したような有機系染料や有機系顔料等の有機化合物を用いた示温性材料は、有機化合物の耐久性が悪いため、長期安定性に欠けるという問題があり、一方、金属錯塩化合物を用いた示温性材料は、金属錯塩化合物の耐久性が良く、固有な特定の温度でのみ変色させることができるが、金属錯体、例えば臭化コバルト6水和物は水に溶けやすく耐湿性に問題がある。またアルキルアンモニウム塩、例えばヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミドでは融点、沸点が低いため200〜300℃を超える温度では使用できないという問題点がある。
非特許文献1および非特許文献2には、BaSiS:Ce3+に関する報告が主であり、その蛍光強度の温度依存性が小さいことが示され、ユーロピウム添加BaSiS(BaSiS:Eu2+)の蛍光強度の温度依存性に関してはほとんど示されていない。
一方、非特許文献3では、SrSi:Eu3+の発光特性が述べられている。しかしながら、BaSiS:Eu2+は紫外線で励起可能の青色であり、可視光で励起できない。SrSi:Eu3+は可視光でも励起できるが、黄緑色の発光であった。
特許文献7にはAx−zSix+2y:B(ここで、Aは、Ca、Sr、Baの群から選ばれる少なくとも一種以上の元素で、Bは、発光中心イオンで、CeおよびEuから選ばれる少なくとも一種以上の元素で、x、y、zは、0<x<3、0<y<3、0.001<z<0.2で表される)として種々の化合物が例示されているが、CaSiSの記載は無い。またSrSiS:CeとBaSi:Euのみの室温での蛍光特性が述べられている。
特許文献8には、BaSiS:Ce3+のEL特性に関する記載はあるが他の特性の記載は無い。
さらに、赤色の蛍光体では、温度依存性が大きいものは知られていなかった。
そこで本発明は、これらの課題を解決するためになされたもので、有害金属の水銀を含まず、温度に応じて色相を示す化合物からなる示温性材料を含む簡便な示温性材料を提供するものである。
本発明に係る第1の示温性材料は、温度によって蛍光輝度が変化する蛍光輝度の温度依存性を有する可視光応答型蛍光体と、透明な樹脂を含むことを特徴とする示温性材料である。
また、本発明に係る第2の示温性材料は、温度によって蛍光輝度が変化する蛍光輝度の温度依存性を有する可視光応答型蛍光体と、透明な樹脂との混練体であることを特徴とする示温性材料である。
さらに、それらの示温性材料における可視光応答型蛍光体は、一般式(Ca1−xSrx−yEu)SiS、又は(Ca1−xEu)SiSで表され、かつ0.2>x>0.02、0.2>y>0.005、x−y>0であることを特徴とし、さらに用いる透明な樹脂が、熱硬化性を有するとともに常温で流動性を有する樹脂であって、シリコーン樹脂またはエポキシ樹脂であることを特徴とするものである。
本発明に係る第3の発明は、(Ca、Sr、Eu)SとSiとS、または(Sr、Eu)Sと(Ca,Eu)SとSiとSを混合して、真空アンプル中で熱処理を行うことを特徴とする(Ca1−xSrx−yEu)SiS(但し、0.3>x>0.015、0.2>y>0.005、x−y>0)蛍光体、および(Ca、Eu)SとSiとS、または(Ca、Eu)SとSiとSを混合して、真空アンプル中で熱処理を行うことを特徴とする(Ca1−xEu)SiS(但し、0.3>x>0.015、0.2>y>0.005)蛍光体の製造方法である。
本発明に係る示温性材料は、温度によって蛍光輝度が変わる可視光応答型蛍光体と、熱硬化性を有すると共に常温で流動性を有する透明な樹脂とからなるもので、温度によって蛍光輝度が変わる可視光応答型蛍光体に、一般式(Ca1−xSrx−yEu)SiS、又は(Ca1−xEu)SiSで表され、かつ0.3>x>0.015、0.2>y>0.005、x−y>0である蛍光体、を用い、熱硬化性を有すると共に常温で流動性を有する透明な樹脂にシリコーン樹脂、2液硬化型のエポキシ樹脂から選ばれる樹脂と、インキ用溶剤を使用した混練体であり、示温性材料として耐久性、および耐湿性に優れた効果を発揮するものである。
本発明の(Ca1−xSrx−yEu)SiS可視光応答型蛍光体の合成方法を説明する図で、合成方法のフロー図である。 本発明の(Ca1−xSrx−yEu)SiS可視光応答型蛍光体の合成方法を説明する図で、真空アンプル中の熱処理過程の説明図である。 実施例1(熱処理温度850℃)の(Ca1−xSrx−yEu)SiS蛍光体に関するもので、第3工程における真空アンプル中の熱処理温度を変えて作製した硫化物粉末のX線回折測定結果を示す図である。 実施例1(熱処理温度850℃)の(Ca1−xSrx−yEu)SiS蛍光体に関するもので、蛍光スペクトルを示した図である。 同じく実施例1(熱処理温度850℃)の(Ca1−xSrx−yEu)SiS蛍光体に関するもので、励起波長440nmにおける蛍光スペクトルの温度依存性測定結果を示す図である。 同じく実施例1(熱処理温度850℃)の(Ca1−xSrx−yEu)SiS蛍光体に関するもので、蛍光スペクトルの温度依存性と、他のアルカリ土類金属チオシリケート蛍光体の比較を示す図である。 実施例2において、第3工程における真空アンプル中の熱処理温度を変えて作製した硫化物粉末のX線回折測定結果を示す図である。 実施例3に関するもので、第3工程におけるSr組成を変えて作製した硫化物粉末のX線回折測定結果を示す図で、真空アンプル中の熱処理温度が850℃の場合を示す。 同じく実施例3に関するもので、第3工程におけるSr組成を変えて作製した硫化物粉末のX線回折測定結果を示す図で、真空アンプル中の熱処理温度が800℃の場合を示す。 同じく実施例3で作製した硫化物粉末の励起発光特性を本発明と他の場合を比較した図である。 実施例4において、第3工程におけるEu組成を変えて作製した硫化物粉末のX線回折測定結果を示す図である。 同じく実施例4において、第3工程におけるEu組成を変えて作製した硫化物粉末の励起発光特性を比較した図である。 実施例5の(Ca0.9Sr0.097Eu0.03)SiSの組成を変えて作製した硫化物粉末の励起発光特性を比較した図である。 実施例6と比較例4の(Ca1−xSrx−yEu)SiS蛍光体の合成法で得られた蛍光体のXRD回折測定結果を示す図である。 比較例1、2、3の(Ca1−xSrx−yEu)SiS蛍光体の合成法で得られた蛍光体のXRD回折測定結果を示す図である。 実施例5の(Ca0.9Sr0.097Eu0.03)SiSとSrS:Eu、CaS:Eu、(Sr,Ca)S:Euの励起発光特性を比較した図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明するが、本発明の示温性材料はこれらの形態に限定されるものではない。
[示温性材料となる蛍光体]
本発明者らは、温度によって蛍光輝度が変わる可視光応答型蛍光体として鋭意検討した結果、一般式(Ca1−xSrx−yEu)SiSで表され、かつ0.3>x>0.015、0.2>y>0.005である蛍光体が有用であることを見出した。
この蛍光体は、図2−bに示すように近紫外(300nm)から可視光(450nm)で励起可能であり、赤色の蛍光を発光し、且つ図2−c、図2−dに示すように発光する蛍光強度が、常温(25℃)のときの蛍光強度を100とした場合、50℃で約47%、75℃で22%、100℃で10%、150℃では5%未満に低下し、その色相が赤色から白色に変化するものである。
したがって、この蛍光体を印刷可能な透明な樹脂材料と組み合わせる、例えば混合、練込み後に、温度測定対象物に塗布することにより、可逆的な示温性材料として使用することができることを見出し、本発明の完成に至ったものである。
本発明に係る示温性材料は、その励起特性から可視光でも使用可能であるが、図5−bの励起スペクトルからわかるように、励起波長300nmと470nm、特に350nmから450nmの光を含む照明下での利用が特に有効である。
[示温性材料を構成する蛍光体一般式((Ca1−xSrx−yEu)SiSで表され、かつ0.3>x>0.015、0.2>y>0.005、x−y>0)である蛍光体の製造方法]
本発明に係る示温性材料料を構成する蛍光体は、以下の工程により製造する。
なお、説明は一般式(Ca1−xSrx−yEu)SiSで表される蛍光体について行っているが、Srを含まない一般式(Ca1−xEu)SiSで表される蛍光体についても、Srが関わる部分を除いて同様の説明によって製造することができる。
(第1工程:希土類元素のEuが均一に分散したEu添加(Ca、Sr)COの作製)
第1工程は、図1−aに示すEuが均一に分散したEu添加(Ca、Sr)COを錯体重合法により作製する工程である。
まず、初めに酢酸ストロンチウム、酢酸カルシウムおよび酢酸ユーロピウムを、水に溶解する。それらの溶解液、それぞれを所定の組成式の成分比となるように混合し、室温で攪拌後、クエン酸を加えて、50℃から80℃の温度範囲で30分から1時間攪拌して錯化し、その後プロピレングリコールを加えて、80℃から150℃の温度範囲で5時間から12時間攪拌してエステル化を行い、有機物前駆体を得る。その得られた有機物前駆体を450℃で酸化分解し、その後750℃から950℃で焼成して、Euが均一に分散したEu添加(Ca、Sr)COを作製する。
なお、このプロピレングリコールに替えて、エチレングリコール等のグリコールあるいはポリビニルアルコールを使用することもできる。また、錯化剤として加えるクエン酸に替えて、リンゴ酸や酒石酸等を使用することもできる。
出発原料としてのユーロピウム原料は、炭酸塩や硝酸塩を使用しても良い。また、ストロンチウム源としては硝酸塩や炭酸ストロンチウムをクエン酸、リンゴ酸や酒石酸等に溶解したものを用いても良い。
(第2工程:ガス還元硫化法でEu添加(Ca、Sr)Sを作製)
次の第2工程は、第1の工程で作製したEuが均一に分散したEu添加(Ca、Sr)COを、HSを10%含む不活性ガス中でガス還元硫化してEuが均一に分散したEu添加(Ca、Sr)Sを作製する。
その条件として、ガス還元硫化温度は900から975℃の範囲が好ましく、特に950℃が好ましく、硫化時間は2時間から10時間が好ましい。HSを含んだガスの濃度は1%から50%の範囲で硫化することができる。しかし、50%を超えるHS濃度では配管やガスパッキンの劣化原因になるため、取り扱いにくく、また1%未満では硫化に必要とするHSを流すために大流量とすることが必要であったり、あるいは長時間処理が必要になったりするので好ましくない。
そこで、硫化の効率の点からは、反応条件により適宜変わるが、概ね、必要とされる硫黄量の1.5倍から6倍モル、より好ましくは3倍から5倍モルのHSガスを流すことが実用面で好ましい。
ここで用いる不活性ガスとしては、アルゴンガス等の不活性ガスが好ましい。この合成に使用する容器は、グラファイト、ジルコニア、アルミナ等の酸化物やBN等の耐熱容器を用いることが出来るが、高温ではアルミナが還元され、不純物が多くなるのでグラファイトやジルコニアが好ましい。
なお、硫化は不活性ガス中にCSを10%から50%含んだ雰囲気中で、900℃から975℃、1時間から4時間、より好ましくは1.5時間から3時間処理して硫化物を作製してもよい。この場合に用いる不活性ガスは、アルゴンガス等の不活性ガスが好ましい。なお、不活性ガスとしてはアルゴンガスのほか窒素を用いることもできるが、高温で窒素を用いることは、窒化物が形成されることがあるため好ましくない。
使用する二硫化炭素や不活性ガスの温度は、15℃以上46℃未満、特に20℃〜25℃が好ましい。
すなわち、15℃未満では不活性ガスに含まれる二硫化炭素の濃度が低くなり、還元硫化が進まないため好ましくなく、46℃以上では二硫化炭素の沸点以上となって蒸発量の制御が難しく、均一な還元硫化が難しくなるため好ましくない。
この不活性ガス中に二硫化炭素(CS)を含ませる方法としては、不活性ガスを液体の二硫化炭素中に通す方法が好適に利用できる。
なお、Euが均一に分散したEu添加(Ca、Sr)Sを用いることが好ましいが、図7(実施例6参照)に示すように、Euが均一に分散したEu添加CaSと、Euが均一に分散したEu添加SrSの混合物を用いても一般式(Ca1−xSrx−yEu)SiSで表され、かつ0.3>x>0.015、0.2>y>0.005、x−y>0である蛍光体の合成は可能である。
(第3工程:真空アンプル法を用いた一般式(Ca1−xSrx−yEu)SiSで表され、かつ0.3>x>0.015、0.2>y>0.005、x−y>0である蛍光体の作製)
第2工程により得られたEu添加(Ca、Sr)Sに、Si粉末と硫黄を加えて混合し、その後、圧縮成型してペレットを作製する。加えるSi粉末と硫黄のモル比は1:2として、0.2から0.5MPaの圧力で圧縮成型行うと良い。
続いて、ペレットをアンプルに入れて油回転型真空ポンプでアンプル内を真空に引き、酸素−水素バーナーで加熱して真空封入する。真空度は、1から10Pa程度とする。
アンプルの破裂による危険防止のため、このアンプルを金属パイプに入れてボックス炉で焼成する。その焼成条件は、図1−bに示すように室温から400℃、400℃から反応温度、反応温度で長時間焼成、炉で冷却の4段階で焼成を行う。
このように4段階の工程を踏まえる理由は、蒸気圧の高い硫黄を含むために、室温から硫黄が蒸発するまで(約400℃まで)は、ゆっくり温度を上昇させる(約2時間が好ましい)。
さらに、硫黄とSiが反応するように反応温度まで10時間かけて上昇させる。
反応温度は750℃から900℃未満の範囲とすることが必要である。750℃以下では、反応温度が足りず一般式(Ca1−xSrx−yEu)SiSで表され、かつ0.3>x>0.015、0.2>y>0.005、x−y>0の蛍光体が得られない。また900℃を以上では、CaSiSが形成してしまう。
さらに反応温度は、800℃〜875℃の範囲が好ましく、図2−a、図3に示すように、反応温度が800℃と850℃であれば、一般式(Ca1−xSrx−yEu)SiSで表され、かつ0.3>x>0.015、0.2>y>0.005、x−y>0の単相のみが得られる。
焼成時間は、12時間未満では反応が不十分であるため12時間以上とするのが好ましい。24時間で良好な粉末が得られ、36時間を越えると、この反応温度では硫黄蒸気圧が高いため硫化物表面から硫黄が分解揮発し、表面組成が変質する恐れがあるので焼成時間を12時間から36時間とするのが好ましい。
なお、Siの原料としては金属シリコーンを用いることが好ましく、図7の比較例4で示されるように、SiSを用いた場合には既知のCaSiSが生成した。これはSiとSを混ぜた方がSiの拡散が容易になるためと思われる。
また、SiとCaの比(Si/Ca)は0.7から1.0が好ましい。0.7以下ではSiが足りないため結晶相が形成できない。1.0を超えると輝度が低くなる。これは原料のEu添加(Ca,Sr)Sの表面酸化のため重量が変化し実際の組成比からずれたことが原因と思われる。
上記工程により作製したEuが均一に分散した一般式(Ca1−xSrx−yEu)SiSで表され、かつ0.3>x>0.015、0.2>y>0.005、x−y>0の蛍光体粉末について、X線回折による組成の同定を行い以下の知見を得た。
図4−aの実施例3に示されるように、CaとSrの比を変えて850℃で焼成した蛍光体のXRD回折結果からは、その組成比、Srが0%や1%では既知のCaSiSが主となるXRDパタンーンとなっている。Srが3%から10%では既知のCaSiSや原料とは異なる相が単相として存在している。このXRD回折結果が本発明の(Ca1−xSrx−yEu)SiS結晶相を示している。
さらに、図4−bの実施例3に示されるように、CaとSrの比を変えて800℃で焼成したXRD回折結果からはSrが25%(X=0.25)では本発明の結晶相とSiS、50%(X=0.5)ではSrSi+SiSと本発明の結晶相の混相となり、75%(X=0.75)では本発明の結晶相は見られず、既知のSrSi相であった。
一方、第3工程を真空アンプル法ではなくCS−ArやHS−Arのガス流通下で行った。
図8の「比較例参照」に示されるように、「CS」を用いるとCaSiSが生成し、「HS」では原料のCaSとSiのピークとなり、本発明の結晶相は得られなかった。
また、上記の第1工程から第3工程により得られた本発明のEuが均一に分散した一般式(Ca1−xSrx−yEu)SiSで表され、かつ0.3>x>0.015、0.2>y>0.005、x−y>0である蛍光体粉末について、蛍光特性を測定して、以下の知見を得た。
図2−bに示すように、本発明の一般式(Ca1−xSrx−yEu)SiSで表され、かつ0.3>x>0.015、0.2>y>0.005、x−y>0である蛍光体は、350nmから470nmで励起可能であり、発光波長が620nm程度の赤色発光を示す。
さらに、この励起発光特性は、図4−cに示すようにCaとSrの比を変えて800℃で焼成した結果からは、Srが25%(X=0.25)の本発明の結晶相からの発光は、50%(X=0.5)や100%(X=1)のSrSiの発光と発光波長が大きく異なる。またSrが0%のCaSiS:Euの発光とも発光スペクトルが大きく異なるものである。
さらに、図9に示すように原料であるSrS:Euとは励起波長が異なり、CaS:Euとは発光波長が大きく異なる。
また、図6(実施例5)に示すように、Eu濃度で発光形状が変化し、3%以上では単一ピークであるが、1%以下では2つ発光のピークが形成される。示温剤としては単一ピークが好ましいのでEu濃度は1%を超える濃度が好ましく、結晶性と蛍光特性からSrとEuを合わせた濃度は2%を超え、30%未満が好ましい。
次に、本発明の一般式(Ca1−xSrx−yEu)SiSで表され、かつ0.3>x>0.015、0.2>y>0.005、x−y>0である蛍光体の温度消光を測定した結果を示す。
実施例1に係る試料の温度消光を示す図2−cからは、室温(25℃)から温度を上げると発光の形状やピーク波長は変わらずにピーク強度が低下することが分かる。
また室温(25℃)時の蛍光強度を100とした場合、50℃で約47%、75℃で22%、100℃で10%、150℃では5%未満と低下していることが分かる。なお、200℃ではほとんど発光が見られない。
さらに、図2−dに示すように、強度の低下が大きく150℃までの温度変化で蛍光が大きく変化することがわかり、示温性材料として適した温度特性を示している。
すなわち、本発明の一般式(Ca1−xSrx−yEu)SiSで表され、かつ0.3>x>0.015、0.2>y>0.005、x−y>0である蛍光体は、発光波長375nmの近紫外LED(ナイトライド・セミコンダクター株式会社製:NS375L‐ERLM)を照射すると温度が室温程度の低温であると赤色であるが、温度上昇と共に白く色相が変化し、150℃以上で完全に白色となる。
また、上記工程で得られる一般式(Ca1−xSrx−yEu)SiSで表され、かつ0.3>x>0.015、0.2>y>0.005、x−y>0である蛍光体粉末が凝集している場合は、乾式、あるいは湿式ボールミルなどで解砕することが好ましい。しかしながら、強く解砕すると蛍光体に欠陥が生じて、かえって蛍光輝度が低下するため適度に粉砕圧を調整する必要がある。
蛍光体粒子の粒径は、0.1〜30μmが好ましく、0.5〜10μmが更に好ましい。粒径が0.1μm未満では、その粒径が小さいことにより流動性や、分散性が悪いため、透明な樹脂と均一に混合することは難しい。30μmを超える粒径では樹脂に混ぜたときに沈降して樹脂と均一に混合しないため好ましくない。また塗布後に凹凸が大きく表面の平坦性がなくなり、発光が不均一となるため好ましくない。
さらに、一般式(Ca1−xSrx−yEu)SiSで表され、かつ0.3>x>0.015、0.2>y>0.005、x−y>0である蛍光体粒子の耐環境性や樹脂との相溶性を改善するため、金属酸化物皮膜の形成やカップリング剤の添加などの表面処理を施しても良い。
本発明の示温性材料は、蛍光体を透明な樹脂に練り込むことにより樹脂組成物を調製し、それを温度測定対象物である基材へ印刷して吸着、吸収、または塗布させることによって、その基材の温度を表示する示温性材料として使用するものであり、蛍光体を含有する樹脂組成物は、熱硬化性を有するとともに常温で流動性を有するシリコーン樹脂、2液硬化型のエポキシ樹脂から選ばれる透明な樹脂に練り込んで使用する。さらに、インキ用樹脂とインキ用溶剤に混合して、インクとして塗布しても良い。
用いるシリコーン樹脂には、LEDなどで使われる2液エストラマタイプの半導体用シリコーン樹脂が使用できる。
また、エポキシ樹脂には、LEDなどで使われている(3’,4’−エポキシシクロヘキサン)メチル3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレートなどの脂環式エポキシ樹脂などが好適である。
また、本発明にかかる可視光応答型の一般式(Ca1−xSrx−yEu)SiSで表され、かつ0.3>x>0.015、0.2>y>0.005、x−y>0である蛍光体を、インク組成物として使用することも可能である。
このインク組成物は、蛍光体に、インキ用樹脂とインキ用溶媒とからなるビヒクルや、添加剤を添加して調製したものである。ビヒクルや添加剤の構成成分やその量は、印刷方法や、インキ組成物の物性を考慮して、適宜調整して使用することができる。
本発明の示温性材料に添加物として、温度に応じた示温性材料の色調の変化を際立たせたり、目視し易い色調に整えたりする調整顔料等を適宜添加しても良い。
以下に、実施例を示して更に本発明を詳細に説明する。実施例は図1−aに示す合成方法のフロー図に従って作製した。
実施例1では、(Ca0.9Sr0.09Eu0.01)SiS、x=0.10、y=0.01で表される蛍光体を作製した。
[第1工程]
第1工程では、錯体重合法によるEuが均一に分散したEu添加(Ca、Sr)COを作製する。
酢酸カルシウム(和光純薬株式会社製)と酢酸ストロンチウム0.5水和物(和光純薬株式会社製)を純水に溶解して其々1モル/Lの溶液と酢酸ユーロピウム(和光純薬株式会社製)を純水に溶解して0.2モル/Lの溶液を作製した。これら溶液をCa:Sr:Euのモル比が90:9:1になるように混合して原料溶液とした。溶液をホットプレート上80℃に加熱しクエン酸(和光純薬株式会社製 98%)を30.7g加え1時間攪拌して錯化した。さらにプロピレングリコール(関東化学株式会社製 99.5%)を12.2g加え、120℃で3時間攪拌して脱水縮合を行った。
得られたゲルをマントルヒーターで450℃に加熱し、ゲルを熱分解させて前駆体粉末を作製し、この前駆体粉末をメノウ乳鉢で軽く粉砕した後アルミナの坩堝に入れて800℃で2時間処理してEuが均一に分散したEu添加(Ca、Sr)COを作製した。
[第2工程]
第2工程では、ガス還元硫化法によるEuが均一に分散したEu添加(Ca、Sr)Sを作製する。
第1工程で得たEuが均一に分散したEu添加(Ca、Sr)COである焼成物をアルミナのボートに入れて管状炉に装入し、HSを10%含むArガス中で還元硫化した。ガス還元硫化条件は、温度950℃で5時間行い、ガス還元硫化中HSの使用量は金属成分の合計モル数の5倍モルになるように調整した。
[第3工程]
第3工程では、真空アンプル法で一般式(Ca1−xSrx−yEu)SiSで表され、かつ0.3>x>0.015、0.2>y>0.005である蛍光体を作製する。
第2工程で得たEu添加(Ca、Sr)S粉末0.0799gと市販のSi粉末0.0371gと硫黄粉末0.0847gをメノウ乳鉢で20分混合した混合物を、ハンドプレスを用いて2MPaまで加圧し、φ12mmの成型体(ペレット)を作製した。
その成型体を石英アンプルに真空封入し、この石英アンプルを金属製パイプに入れて図1−bに示す熱処理条件で900℃、850℃、800℃まで加熱し24時間保温して熱処理を行い、3種類の試料を作製した。
そのX線回折(XRD)結果を図2−aに示す。また850℃で作成した試料の蛍光測定結果を図2−b、蛍光体の温度消光の測定結果を図2−c、図2−dに示す。
実施例2では、(Ca0.966Sr0.024Eu0.01)SiS、x=0.034、y=0.01で表される蛍光体を作製した。
第1工程で調製する原料液のアルカリ土類金属およびEuの各成分において、Ca:Sr:Euのモル比が96.6:2.4:1とすることと、第3工程の真空アンプルの熱処理温度だけを、900℃と850℃の2条件に変えた以外は、実施例1と同じ条件で試料を作製して、そのXRDを測定した。その測定結果を図3に示す。
実施例3では、第1工程で調製する原料液のアルカリ土類金属およびEuの各成分において、Ca:Sr:Euのモル比を0.99A:0.99×(1−A):0.01として、A=0、0.25、0.50、0.75、1.0の5水準とし、第3工程の真空アンプルの熱処理温度だけを、800℃固定した以外は、実施例1と同じ条件で試料を作製して、そのXRDを測定した。その測定結果を図4−aに示し、蛍光測定結果を図4−bに示す。
実施例4では、第1工程で調製する原料液のアルカリ土類金属およびEuの各成分において、Srを含まない場合、「(Ca、Eu)SiS」で表される示温性材料に関する例を示す。
すなわち、Ca:Sr:Euのモル比を1−A:0:Aとして、Aの値を0、0.01、0.03、0.05、0.08、0.10とし、第3工程の真空アンプルの熱処理温度だけを、850℃固定した以外は、実施例1と同じ条件で試料を作製して、そのXRDを測定した。
その測定結果を図5−aに示し、蛍光測定結果を図5−bに示す。
A=0と0.01の試料は発光しなかった。またEu濃度が高くなると発光ピークが618nm(A=0.03)から626nm(A=0.10)まで長波長側に移動していた。さらに、Srを含まない場合では、Euの量は0.01より多い量が必要であることがわかる。
実施例5では、第1工程で調製する原料液のアルカリ土類金属およびEuの各成分において、Caの量を一定とし、SrとEuの量の変化による蛍光特性を示す。
Ca:Sr:Euのモル比を0.90:0.1−A:A(x=0.01、y=A)として、Aの値を0.005(0.5%)、0.01(1%)、0.03(3%)、0.05(5%)、0.08(8%)、0.10(10%)とし、第3工程の真空アンプルの熱処理温度だけを、850℃固定した以外は、実施例1と同じ条件で試料を作製した。
その蛍光測定結果を図6に示す。Aが0.005と0.01は発光が2つのピークを持つ。またEu濃度が高くなると発光ピークが621nm(A=0.03)から626nm(A=0.10)まで長波長側に移動した。
実施例6では、第1工程の炭酸塩をCaとSrと別々に作製して混合した場合の例を示す。
Euが均一に分散した(Ca、Sr)S:Euの代わりにCaS:EuとSrS:Euの混合物とし、第3工程の真空アンプルの熱処理温度だけを、850℃固定した以外は、実施例1と同じ条件で試料を作製して、そのXRDを測定した。
その測定結果を図7(実施例6)に示す。蛍光測定結果は実施例1の結果と同じであった。
(比較例1)
第3工程の真空アンプルの熱処理に代えてCS−Arで850℃2時間硫化した以外は、実施例1と同じ条件で試料を作製し、そのXRDを測定した。
その測定結果を図8(比較例1)に示す。CaSiSのピークで本発明の結晶相は得られなかった。
(比較例2)
第3工程の真空アンプルの熱処理に代えてCS−Arで850℃5時間硫化した以外は、実施例1と同じ条件で試料を作製して、そのXRDを測定した。
その測定結果を図8(比較例2)に示す。CaSiSのピークで本発明の結晶相は得られなかった。
(比較例3)
第3工程の真空アンプルの熱処理に代えてHS(10%)−Arで850℃5時間硫化した以外は、実施例1と同じ条件で試料を作製して、そのXRDを測定した。
その測定結果を図8(比較例3)に示す。原料のピークのみで本発明の結晶相は得られなかった。
(比較例4)
第3工程でSiとSの代わりにSiSとし、850℃にした以外は、実施例1と同じ条件で試料を作製して、そのXRDを測定した。
その測定結果を図7(比較例4)に示す。CaSiSのピークが主で本発明の結晶相は得られなかった。
[示温性材料の作製および評価]
上記手順により作製された(Ca0.9Sr0.09Eu0.01)SiS蛍光体を120℃の真空乾燥機にて1時間処理し、混錬機(「泡取り錬太郎」;株式会社シンキー製AR−250)を用いて熱硬化性を有すると共に、常温で流動性を有する透明な樹脂(東レ・ダウコーニング株式会社製、商品名:JCR6175)50重量部に、この蛍光体50重量部加え、攪拌4分、脱泡2.5分を行って、塗布用樹脂Aを得た。
次に、作製したCa0.9Sr0.09Eu0.01)SiS蛍光体を、120℃の真空乾燥機にて1時間処理し、混錬機(「泡取り錬太郎」:株式会社シンキー製AR−250)を用いてエポキシ樹脂100重量部(ペルノックス株式会社製、商品名:ME-562)に酸無水物系硬化剤60重量部(ペルノックス株式会社製、商品名:HV-562)と該蛍光体80重量部を加え、攪拌4分、脱泡2.5分を行って、塗布用樹脂Bを得た。
この示温性材料を含んだ塗布用樹脂AをAl基板に塗布し、熱風乾燥機で150℃の温度で2時間加熱して硬化接着させた。
次に塗布用樹脂BをAl基板に塗布し、熱風乾燥機で150℃の温度で16時間加熱して硬化接着させた。
両者ともに硬化後の蛍光特性に変化は無く、温度特性も蛍光体粒子の場合と同じであった。
効果を確認するため、本発明の示温性材料を含んだ樹脂を塗布したAl基板を加熱し、色の変化を見たところ、発光波長375nmの近紫外LED(ナイトライド・セミコンダクター株式会社製:NS375L‐ERLM)を照射すると温度が低い状態では赤であるが、温度上昇と共に白くなり150℃以上で白となることを確認した。また温度が低下すると元の色に戻り、繰り返し使用できることも確認した。
本発明の方法によれば、励起光が350nmから470nm程度の波長においては、実用的に十分な輝度を有しているため、示温性材料への利用のみならず、波長375nm近傍の近紫外LEDや波長400nm、波長450nmで赤色発光する蛍光体としての利用を可能である。

Claims (7)

  1. 温度によって蛍光輝度が変化する蛍光輝度の温度依存性を有する可視光応答型の一般式(Ca1−xSrx−yEu)SiS蛍光体(但し、0.3>x>0.015、0.2>y>0.005、x−y>0)、および透明な樹脂を含むことを特徴とする示温性材料。
  2. 温度によって蛍光輝度が変化する蛍光輝度の温度依存性を有する可視光応答型の一般式(Ca1−xSrx−yEu)SiS蛍光体(但し、0.3>x>0.015、0.2>y>0.005、x−y>0)と、透明な樹脂との混練体であることを特徴とする示温性材料。
  3. 温度によって蛍光輝度が変化する蛍光輝度の温度依存性を有する可視光応答型の一般式(Ca1−xEu)SiS蛍光体(但し、0.3>x>0.015、0.2>y>0.005)、および透明な樹脂を含むことを特徴とする示温性材料。
  4. 温度によって蛍光輝度が変化する蛍光輝度の温度依存性を有する可視光応答型の一般式(Ca1−xEu)SiS蛍光体(但し、0.3>x>0.015、0.2>y>0.005)と、透明な樹脂との混練体であることを特徴とする示温性材料。
  5. 前記透明な樹脂が、熱硬化性を有し、かつ常温で流動性を有するシリコーン樹脂、またはエポキシ樹脂から選ばれる透明な樹脂であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の示温性材料。
  6. (Ca、Sr、Eu)SとSiとS、または(Sr、Eu)Sと(Ca、Eu)SとSiとSを混合して、真空アンプル中で熱処理を行うことを特徴とする一般式(Ca1−xSrx−yEu)SiS(但し、0.3>x>0.015、0.2>y>0.005、x−y>0)蛍光体の製造方法。
  7. (Ca、Eu)SとSiとS、または(Ca、Eu)SとSiとSを混合して、真空アンプル中で熱処理を行うことを特徴とする一般式(Ca1−xEu)SiS(但し、0.3>x>0.015、0.2>y>0.005)蛍光体の製造方法。
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