JP5483397B2 - 積層密閉型電池 - Google Patents

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Description

本発明は、フィルム状外装材に電池要素を収納した積層密閉型電池に関するものである。
近年、電気自動車やハイブリッド自動車の普及に伴って、長時間稼動させるための駆動電源となる非水電解液二次電池の高エネルギー化および高容量化への技術的要求は一段と高まっている。
これらの技術的要求に対応するため、リチウムを吸蔵、放出できる物質を使用した非水電解液二次電池の開発が活発に進められるようになった。この非水電解液二次電池のなかでも、電池要素以外が占める体積を減少させることが、電池の高エネルギー化および小型化に有利であるという技術的観点から、従来から電池外装材として使用されていた鉄やアルミニウム製の金属缶の代わりに、より薄肉化が可能で構造を自由に決定できるフィルム状外装材を使用した積層密閉型電池が注目されている。
上記フィルム状外装材は、電解液や水分およびガスの透過を防止することが可能なアルミニウム箔などの金属膜とナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのプラスチックフィルムとを貼り合わせて積層して構成される。この金属ラミネート樹脂フィルムが電池外装材として使用される場合には、電池要素を収納した状態でフィルム状外装材外周が熱融着により封止される構造が一般的に採用されている。
上記封止構造を採用する場合、フィルム状外装材の形態には大きく分けて2種類に分かれ、一つはフィルム状外装材をそのまま袋状に形成して、その内部に電池要素を収納する形態が採用されている。
他の一つは、フィルム状外装材にエンボス成形加工を施し、そのエンボス成形部分に電池要素を収納する形態である。後者の形態では、収納される電池要素の形状に合致した絞り成形部分を形成しているために、前者の袋状の外装材と比較して電池全体の体積に占める電池要素の割合を大きくすることができ、電池容量を高められるという利点がある。
例えば特許文献1には、電池要素である発電要素から延出している外部端子の電池内部の部分にも絶縁樹脂フィルムが熱融着されており、かつ、その絶縁樹脂フィルムが熱融着されている外部端子部分が絞り成形部の内部空間で発電要素に沿って折り曲げられて、電池容量を増加させたことが開示されている。
特開2005−222901号公報
図7は、従来の積層密閉型電池を示す図で、図7(a)は積層密閉型電池の斜視図、図7(b)は積層密閉型電池の分解斜視図である。
図7(b)に示すように、負極集電体露出部14が負極タブ15と、正極集電体露出部16が正極タブ17と接続されており、電池要素13がフィルム状外装材12に収納される。図7(a)に示すように、集電体を含めた電池要素はフィルム状外装材12の内部に収納され、負極タブ15と正極タブ17が外部に引き出され、フィルム状外装材12の外周を封止して、積層密閉型電池が作製される。
このように積層密閉型電池の高エネルギー化および高容量化への技術的要求に対応するため、電池要素は体積を増加する傾向にある。しかし積層密閉型電池を厚くすると、電池の充放電を繰り返すことにより電池内部に熱が蓄積される恐れがある。そこで電池内部への熱の蓄積を防止し、かつ高容量化に対応する為、積層密閉型電池の電極面積は拡大する傾向にある。
面積が大きくなるに従って、充電時の正極電極と負極電極の膨張率の相違または、正極電極と負極電極の蓄熱量の相違などにより電極が歪み、集電体がタブ溶接により固定されているため、均一な厚さの積層密閉型電池が得られない恐れがある。また電極の歪みがフィルム状外装材にも電池の歪み11として認識され、外観欠点となり歩留低下の一因となる恐れがある。これにより均一な厚さを有し、外観欠点の無い構造を持つ積層密閉型電池の提供が求められていた。
フィルム外装材を被覆した積層密閉型電池は製造工程が容易であるが、均一な厚さを有し、外観欠点をなくする技術開発が要求されている。
すなわち、本発明の技術的課題は、電池の歪み応力を吸収して均一な厚さで外観欠点のない積層密閉型電池を提供することにある。
本発明の積層密閉型電池は、タブ溶接部が引き出された集電体の活物質層形成部に活物質層が形成された正極電極と負極電極を、セパレータを介して積層し、正極タブと負極タブがそれぞれ前記集電体の前記タブ溶接部で溶接された電池要素を、前記正極タブと前記負極タブが外部に引き出されてフィルム状外装材に収納した積層密閉型電池であって、前記集電体の前記タブ溶接部と前記活物質層形成部間の集電体露出部であって前記フィルム状外装材の内部の部分にスリットが形成されており、前記スリットの幅は、前記タブ溶接部から前記活物質層形成部までの前記集電体露出部の長さの3分の1以下であり、前記スリットの深さは、前記集電体露出部の幅の6分の1以上かつ3分の1以下であることを特徴とする。
本発明の一態様における積層密閉型電池は、前記スリットは、正極集電体露出部または負極集電体露出部の少なくとも一方に形成したことを特徴とする。
本発明により、充電時などに発生する電池の歪み応力を吸収して均一な厚さで外観欠点のない積層密閉型電池の提供が可能となった。
本発明の積層密閉型電池の正面図。 本発明の積層密閉型電池の斜視図。 本発明に係る積層密閉型電池の実施の形態を説明する図、図3(a)は電池要素に正極タブおよび負極タブを溶接した正面図、図3(b)はスリットが形成された負極集電体露出部の詳細を示した正面図。 本発明に係る実施例2を説明する図、図4(a)は電池要素に正極タブおよび負極タブを溶接した正面図、図4(b)は空孔が形成された負極集電体露出部の詳細を示した正面図。 本発明に係る実施例3を説明する図、図5(a)は電池要素に正極タブおよび負極タブを溶接した正面図、図5(b)はスリットおよび空孔が形成された負極集電体露出部の詳細を示した正面図。 本発明に係る実施例4を説明する図、図6(a)は電池要素に正極タブおよび負極タブを溶接した正面図、図6(b)はスリットが形成された負極集電体露出部の詳細を示した正面図。 従来の積層密閉型電池を示す図、図7(a)は積層密閉型電池の斜視図、図7(b)は積層密閉型電池の分解斜視図。
本発明の実施の形態について図面を参照してより具体的に説明する。
図3は、本発明に係る積層密閉型電池の実施の形態を説明する図で、図3(a)は電池要素に正極タブおよび負極タブを溶接した正面図、図3(b)はスリットが形成された負極集電体露出部の詳細を示した正面図である。
負極電極21と正極電極の間にセパレータ20を介して所定の数量だけ積層して電池要素を作成する。負極集電体露出部14の先端部には負極タブ15が、正極集電体露出部16の先端部には正極タブ17が溶接される。
負極集電体露出部14にはスリット23が形成されている。同様に正極集電体露出部16にもスリット23が形成されている。ただし、集電体露出部とは集電体のタブ溶接部と活物質層形成部間の集電体とする。
負極電極21は、一辺から引き出された負極集電体露出部14と四角形の活物質層形成部を有している。正極電極も同様の構成になっており、四角形の活物質層形成部は負極の活物質層形成部とほぼ同じ大きさである。引き出された正極集電体露出部16の大きさは負極集電体露出部14とほぼ同じ大きさであって活物質層形成部の同じ辺から引き出されているが、引き出されている位置が負極とは異なっている。
負極電極は、負極集電体上に負極活物質層が形成されたものである。グラファイト粉末からなる負極活物質をPVDFからなる接着剤とともにスラリー状となるよう調整した調剤を、負極集電体の両面に塗布、乾燥し、ロールプレス機により圧延することで、負極電極が形成される。負極電極の電子の授受を行う負極集電体露出部に、スリットを形成させる。
正極電極は、正極集電体上に正極活物質層が形成されたものである。コバルト酸リチウムからなる正極活物質にPVDFからなる接着剤とアセチレンブラックからなる導電剤を添加してスラリー状となるように調整した調剤を、正極集電体の両面に塗布、乾燥し、ロールプレス機により圧延することで、正極電極が形成される。正極電極の電子の授受を行う正極集電体露出部に、スリットを形成させる。
負極電極と正極電極の間にはセパレータとしてポリエチレン不織布を介して所定の数量だけ積層して電池要素を作成する。負極タブを電池要素の負極集電体露出部と溶接する。また正極タブを電池要素の正極集電体露出部と溶接する。
図1は、本発明の積層密閉型電池の正面図である。スリット23が形成された負極集電体露出部の先端部で負極タブ15と、正極集電体露出部の先端部で正極タブ17と溶接されている。電池要素と電解液がフィルム状外装材12に収納されている。フィルム状外装材12の外周は斜線で示す封止部61にて封止されている。
フィルム状外装材は、ナイロン/アルミ/ポリプロピレンの3層構造を有しており、電池要素を収納するためフィルム状外装材に絞り加工による収納部をポリプロピレン側が凹状となるように設けた。
タブ溶接済みの電池要素をフィルム状外装材の電池要素収納部に収納し、もう一方のフィルム状外装材で電池要素を覆い、接合部を重ね合わせて熱融着によってフィルム状外装体の外周3辺を封止する。熱融着されていない1辺から電池要素収納部に電解液を注液する。注液後、真空にて熱融着によって封止を行いフィルム状外装材の外周に封止部を有する積層密閉型電池が作製される。
集電体露出部にスリットまたは空孔を設けることで、充電時などに発生する電極の歪み応力を吸収することができる。
スリット深さは集電体露出部の幅の6分の1以上、3分の1以下であるのが好ましい。6分の1未満では電極の歪み応力を吸収できず、3分の1を超えると集電体でタブの保持ができない恐れがあるからである。
スリット幅は集電体露出部の長さの3分の1以下であるのが好ましい。3分の1を超えると集電体でタブの保持ができない恐れがあるからである。ただし、集電体露出部の長さは、集電体のタブ溶接部と活物質層形成部間の長さとする。スリット幅は、0であってもよい。
スリットの数は1つ以上あれば良い。2つ以上ある場合は、スリットのピッチは問わずスリットの大きさは違っていても良く、スリット幅の合計が集電体露出部の長さの3分の1以下であればよい。
空孔は集電体露出部の面積に対する空孔の面積比が3.7%以上、22.9%以下であるのが好ましい。3.7%未満では電極の歪み応力を吸収できず、22.9%を超えると集電体でタブの保持ができない恐れがあるからである。
空孔の数は1つ以上あれば良い。2つ以上ある場合は、空孔のピッチは問わず空孔の大きさは違っていても良く、タブ溶接部と活物質層形成部の間の集電体の面積に対する空孔の面積の合計の比が3.7%以上、22.9%以下であればよい。また、空孔の形状は問わず、円である必要はない。
図2は、本発明の積層密閉型電池の斜視図である。図2は、図1の斜視図を示している。
図2では正極および負極のタブ溶接部が引き出された部分はいずれも四角形の活物質層形成部の同じ辺に配置されているが、異なる2辺に配置されていてもよい。
以下に本発明の実施例を詳述する。
(実施例1)
実施の形態に用いた図3で説明すると、負極活物質層は、厚さ10μmの銅箔からなる負極集電体上に負極活物質が形成されたものである。グラファイト粉末からなる負極活物質をPVDFからなる接着剤とともにスラリー状となるよう調整した調剤を負極集電体上の両面に塗布、乾燥し、ロールプレス機により圧延することで負極電極が形成された。負極電極21の電子の授受を行う負極集電体露出部14にスリット23を形成させた。
正極活物質層は、厚さ20μmのアルミニウム箔からなる正極集電体上に正極活物質が形成されたものである。コバルト酸リチウムからなる正極活物質に、PVDFからなる接着剤とアセチレンブラックからなる導電剤を添加してスラリー状となるように調整した調剤を正極集電体上の両面に塗布、乾燥し、ロールプレス機により圧延することで正極電極が形成された。正極電極の電子の授受を行う正極集電体露出部16にスリット23を形成させた。
正極集電体露出部16と、負極集電体露出部14は、いずれも幅と長さが同じであり、負極集電体露出部の幅25が50mmであり、負極集電体露出部の長さ34が12mmであった。また負極集電体露出部14と正極集電体露出部16のスリット23の形状は同じであった。すなわち、スリットは集電体露出部に左右交互に3ヵ所設け、スリット幅27は0.2mmであり、スリットピッチ28は2mmであった。50mmの負極集電体露出部の幅25をaとして、スリット深さ26がa/6、a/4、a/3の電極を作製し、それぞれ実施例1−1、1−2、1−3とした。
負極電極21と正極電極の間にはポリエチレン不織布のセパレータ20を介して負極を17層と正極を16層だけ積層させて電池要素を作製した。負極タブ15を負極集電体露出部14の先端部で溶接した。また正極タブ17を正極集電体露出部16の先端部で溶接した。フィルム状外装材は、ナイロン/アルミ/ポリプロピレンの3層構造を有し、電池要素を収納するため絞り加工による収納部をポリプロピレン側が凹状となるように設けた。
タブを溶接した電池要素を絞り加工を施したフィルム状外装材の電池要素収納部に収納し、同様に絞り加工を施したフィルム状外装材で電池要素を覆い、重ね合わせて熱融着によってフィルム状外装体の外周3辺を融着した。熱融着されていない1辺より電池要素収納部に電解液を注液した。注液後、真空にて熱融着機によって封止を行いフィルム状外装材で被覆した積層密閉型電池を作製した。なお、スリット深さa/2の電極を作製したが集電体でタブの保持ができず組立は不可であった。なお、積層密閉型電池の寸法は、縦200mm×横200mm×厚さ7mmであった。
作製した3個の積層密閉型電池に充電を行い、実際の充電後の電池の厚さと組立後(充電前)の電池の厚さの差を歪みとして、充電後の電池の歪みを測定した。
(比較例1)
集電体露出部にスリットを形成させない以外は実施例1と同様にして積層密閉型電池を作製した。作製した積層密閉型電池に充電を行い、実際の充電後の電池の厚さと組立後(充電前)の電池の厚さの差を歪みとして、充電後の電池の歪みを測定した。
スリット長さ、スリット幅、スリットピッチと充電後の電池の歪みの関係を調査した。その結果を表1に示す。
Figure 0005483397
比較例1では充電することにより正極電極と負極電極の膨張率の相違または、正極電極と負極電極の蓄熱量の相違などにより電極に歪み応力が発生するが、実施例1−1〜1−3では集電体露出部にスリットがあることで電池の歪み応力を吸収することが可能となり、均一な厚さで外観欠点の無い積層密閉型電池が得られた。
(実施例2)
次に、本発明の実施例2について説明する。図4は、本発明に係る実施例2を説明する図で、図4(a)は電池要素に正極タブおよび負極タブを溶接した正面図、図4(b)は空孔が形成された負極集電体露出部の詳細を示した正面図である。基本的な積層密閉型電池の作製方法は実施例1と同じであるが、集電体露出部に空孔31を形成させたことが異なる。
正極集電体露出部16と、負極集電体露出部14は、いずれも幅と長さが同じであり、負極集電体露出部の幅25が50mmであり、負極集電体露出部の長さ34が12mmであった。また負極集電体露出部14と正極集電体露出部16の空孔31の形状は同じであった。すなわち、幅方向空孔ピッチ32は12.5mm、長さ方向空孔ピッチ33は4mmであった。空孔31の数は負極集電体露出部14、正極集電体露出部16にそれぞれ7個千鳥に形成させた。空孔径が2、3、4、5mmの電極を作製し、それぞれ実施例2−1、2−2、2−3、2−4とした。なお、空孔径が6mmの電極を作製したが集電体でタブの保持ができず組立は不可であった。
積層密閉型電池を作製し、作製した4個の積層密閉型電池に充電を行い、実際の充電後の電池の厚さと組立後(充電前)の電池の厚さの差を歪みとして、充電後の電池の歪みを測定した。
(比較例2)
空孔径、空孔面積比と充電後の電池の歪みの関係を調査した。ここで空孔面積比とは、集電体露出部の面積に対する7個の空孔面積の合計の比率である。その結果を表2に示す。
Figure 0005483397
比較例1では充電することにより正極電極と負極電極の膨張率の相違または、正極電極と負極電極の蓄熱量の相違などにより電池に歪み応力が発生するが、実施例2−1〜2−4では集電体露出部に空孔があることで電池の歪み応力を吸収することが可能となり、均一な厚さで外観欠点の無い積層密閉型電池が得られた。
(実施例3)
次に、本発明の実施例3について説明する。図5は、本発明に係る実施例3を説明する図で、図5(a)は電池要素に正極タブおよび負極タブを溶接した正面図、図5(b)はスリットおよび空孔が形成された負極集電体露出部の詳細を示した正面図である。基本的な積層密閉型電池の作製方法は実施例1と同じであるが、集電体露出部にスリット23と空孔31を形成させたことが異なる。
正極集電体露出部16と、負極集電体露出部14は、いずれも幅と長さが同じであり、負極集電体露出部の幅25が50mmであり、負極集電体露出部の長さ34が12mmであった。また負極集電体露出部14と正極集電体露出部16のスリット23および空孔31の形状は同じであった。すなわち、集電体露出部にスリットを左右交互に3個設け、そのスリットの先端にそれぞれ空孔を形成した。スリット幅は0であり、スリットピッチ28は2mmで、空孔径は全て1mmであった。50mmの負極集電体露出部の幅25をaとして、スリット深さ26がa/6、a/4、a/3の電極を作製し、それぞれ実施例3−1、3−2、3−3とした。なお、スリット深さa/2の電極を作製したが集電体でタブの保持ができず組立は不可であった。
積層密閉型電池を作製し、作製した3個の積層密閉型電池に充電を行い、実際の充電後の電池の厚さと組立後(充電前)の電池の厚さの差を歪みとして、充電後の電池の歪みを測定した。
(比較例3)
集電体露出部にスリットを形成させない以外は実施例3と同様にして積層密閉型電池を作製した。作製した積層密閉型電池に充電を行い、実際の充電後の電池の厚さと組立後(充電前)の電池の厚さの差を歪みとして、充電後の電池の歪みを測定した。
スリット長さ、スリットピッチ、空孔径と充電後の電池の歪みの関係を調査した。その結果を表3に示す。
Figure 0005483397
比較例3では充電することにより正極電極と負極電極の膨張率の相違または、正極電極と負極電極の蓄熱量の相違などにより電池に歪み応力が発生するが、実施例3−1〜3−3では集電体露出部にスリットがあることで電池の歪み応力を吸収することが可能となり、均一な厚さで外観欠点の無い積層密閉型電池が得られた。
なお、比較例3に関して空孔面積比を求めると1.6%であって、3.7%より小さいので電池の歪み応力を吸収するには至らなかった。
(実施例4)
次に、本発明の実施例4について説明する。図6は、本発明に係る実施例4を説明する図で、図6(a)は電池要素に正極タブおよび負極タブを溶接した正面図、図6(b)はスリットが形成された負極集電体露出部の詳細を示した正面図である。基本的な積層密閉型電池の作製方法は実施例1と同じであるが、正極タブ17は負極タブ15が引き出されている辺の反対の辺に配置していること、スリットの数が4つであること、集電体露出部の左右2ヵ所に2段のスリットが形成されていていること、集電体露出部の幅が75mmであることが異なる。
正極集電体露出部16と、負極集電体露出部14は、いずれも幅と長さが同じであり、負極集電体露出部の幅25が75mm、負極集電体露出部の長さ34が12mmであった。負極集電体露出部14と正極集電体露出部16のスリット23の形状は同じであった。すなわち、スリット幅27は0.2mmであり、スリットピッチ28は2mmであった。75mmの負極集電体露出部の幅25をaとして、スリット深さ26がa/6、a/4、a/3の電極を作製し、それぞれ実施例4−1、4−2、4−3とした。なお、スリット深さa/2の電極を作製したが集電体でタブの保持ができず組立は不可であった。
積層密閉型電池を作製し、作製した3個の積層密閉型電池に充電を行い、実際の充電後の電池の厚さと組立後(充電前)の電池の厚さの差を歪みとして、充電後の電池の歪みを測定した。
(比較例4)
集電体露出部にスリットを形成させない以外は実施例4と同様にして積層密閉型電池を作製した。作製した積層密閉型電池に充電を行い、実際の電池の厚さと理論上の電池の厚さの差を歪みとして、充電後の電池の歪みを測定した。
スリット長さ、スリット幅、スリットピッチと充電後の電池の歪みの関係を調査した。その結果を表4に示す。
Figure 0005483397
比較例4では充電することにより正極電極と負極電極の膨張率の相違または、正極電極と負極電極の蓄熱量の相違などにより電池に歪み応力が発生するが、実施例4−1〜4−3では集電体露出部にスリットがあることで電池の歪み応力を吸収することが可能となり、均一な厚さで外観欠点の無い積層密閉型電池が得られた。
実施例の結果を総合して考慮すれば、スリットや空孔を集電体露出部に形成することにより充電時などに発生する電池の歪み応力を吸収することができるので均一な厚さで外観欠点の無い積層密閉型電池を提供することが可能となった。
以上、実施例を用いて、この発明の実施の形態を説明したが、この発明は、これらの実施例に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更があっても本発明に含まれる。すなわち、当業者であれば、当然なしえるであろう各種変形、修正もまた本発明に含まれる。
11 電池の歪み
12 フィルム状外装材
13 電池要素
14 負極集電体露出部
15 負極タブ
16 正極集電体露出部
17 正極タブ
20 セパレータ
21 負極電極
23 スリット
24 タブ溶接点
25 負極集電体露出部の幅
26 スリット深さ
27 スリット幅
28 スリットピッチ
31 空孔
32 幅方向空孔ピッチ
33 長さ方向空孔ピッチ
34 負極集電体露出部の長さ
61 封止部

Claims (2)

  1. タブ溶接部が引き出された集電体の活物質層形成部に活物質層が形成された正極電極と負極電極を、セパレータを介して積層し、正極タブと負極タブがそれぞれ前記集電体の前記タブ溶接部で溶接された電池要素を、前記正極タブと前記負極タブが外部に引き出されてフィルム状外装材に収納した積層密閉型電池であって、
    前記集電体の前記タブ溶接部と前記活物質層形成部間の集電体露出部であって前記フィルム状外装材の内部の部分にスリットが形成されており、
    前記スリットの幅は、前記タブ溶接部から前記活物質層形成部までの前記集電体露出部の長さの3分の1以下であり、前記スリットの深さは、前記集電体露出部の幅の6分の1以上かつ3分の1以下であることを特徴とする積層密閉型電池。
  2. 前記スリットは、正極集電体露出部または負極集電体露出部の少なくとも一方に形成したことを特徴とする請求項1に記載の積層密閉型電池。
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