JP5483300B2 - 測定装置及び測定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、自転車、フィットネスバイク等のクランクを備えた人力機械に加わっている力の測定装置に関する。
特許文献1には、クランク内部に圧電センサを埋め込み、クランクの歪みにより発生する電圧によってトルクを測定する技術が開示されている。
特許文献2には、クランク軸の歪みを測定し、クランクにかかるトルクを検知する技術が開示されている。
特開2009−006991号 特開平10−35567号
特許文献1の方法では、回転方向の力による損失量のみならずトルク等をも検出してしまい。どの程度の力が、損失量となっているのかを正確に知ることができないという問題があった。
特許文献2の方法では、ボトムブラケット部分に設置する必要があるのでボトムブラケットとにはフレーム加工及びクランク軸にはナーリング加工が必要になってしまうという問題があった。
本発明の目的は、簡便な方法で損失量を検出可能な測定装置を提供することである。
本発明の人力機械に加わっている力の測定装置は、人力機械のクランクの側面側に接合可能な側面歪ゲージセットと、前記側面歪ゲージセットからの出力が入力される側面ブリッジ回路と、を有し、前記側面歪ゲージセット及び前記側面ブリッジ回路は、前記クランクに加わっているねじり方向歪及び回転方向歪の少なくとも一部をキャンセルして、内外方向歪を検出可能であり、前記側面歪ゲージセットは、側面第1歪ゲージと側面第2歪ゲージを有し、前記側面第1歪ゲージの検出方向と、前記側面第2歪ゲージの検出方向は直交に形成されており、前記側面歪ゲージセットは、前記側面第1歪ゲージの検出方向と前記側面第2歪ゲージの検出方向との中間方向が前記クランクの長手方向になるように、前記クランクに接合され、前記側面第1歪ゲージと前記側面第2歪ゲージは前記側面ブリッジ回路の対角位置にそれぞれ接続され、もう一方の対角位置には、抵抗値が変化しない抵抗がそれぞれ接続される。
本発明の人力機械に加わっている力の測定方法は、人力機械のクランクの側面側に接合可能な側面歪ゲージセット、及び、前記側面歪ゲージセットからの出力が入力される側面ブリッジ回路は、前記クランクに加わっているねじり方向歪及び回転方向歪の少なくとも一部をキャンセルして、内外方向歪を検出可能であり、前記側面歪ゲージセットは、側面第1歪ゲージと側面第2歪ゲージを有し、前記側面第1歪ゲージの検出方向と、前記側面第2歪ゲージの検出方向は直交に形成されており、前記側面歪ゲージセットは、前記側面第1歪ゲージの検出方向と前記側面第2歪ゲージの検出方向との中間方向が前記クランクの長手方向になるように、前記クランクに接合され、前記側面第1歪ゲージと前記側面第2歪ゲージは前記側面ブリッジ回路の対角位置にそれぞれ接続され、もう一方の対角位置には、抵抗値が変化しない抵抗がそれぞれ接続される。
本発明の第1の実施形態に係る自転車の全体を示す説明図である。 サイクルコンピュータ、測定モジュー及びケイデンスセンサの位置関係等の説明図である。 サイクルコンピュータ、測定モジュール及びケイデンスセンサのブロック図である。 側面歪ゲージセット及び測定モジュール歪検出回路の説明図である。 右側クランクに加わる力の説明図である。 上下面部分に加わる力等の説明図である。 側面部分に加わる力等の説明図である。 クランクに設けられる側面歪ゲージセットの配置の説明図、側面歪ゲージセットに加わる力等がキャンセルされる理由の説明図である。 ケイデンスセンサの処理のフローチャートである。 測定モジュール及びサイクルコンピュータの処理のフローチャートである。 第2の実施形態における、サイクルコンピュータ、測定モジュール、ケイデンスセンサのブロック図である。 第2の実施形態における、測定モジュール歪検出回路、上下面歪ゲージセット及び側面歪ゲージセットの説明図である。 第2の実施形態における、クランクに設けられる上下面歪ゲージセットの配置の説明図、上下面歪ゲージセットに加わる力等がキャンセルされる理由の説明図である。 第2の実施形態における、クランクに設けられる側面歪ゲージセットの配置の説明図、側面歪ゲージセットに加わる力等がキャンセルされる理由の説明図である。 第2の実施形態における、測定モジュール及びサイクルコンピュータの処理のフローチャートである。
<本発明の第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態に係る自転車1の全体を示す説明図である。
図1のように、自転車1は、フレーム3、フロント車輪5、リア車輪7、ハンドル9、サドル11、フロントフォーク13、駆動機構101から構成されている。
フレーム3は、2つのトラス構造から構成されている。
またフロントフォーク13の前方方向には、フロントフォーク13が回転自在に接続されている。
フロントフォーク13は、ハンドル9と接続されている。
フロントフォーク13の下方向の先端位置において、フロントフォーク13とフロント車輪5とは回転自在に接続されている。
フロント車輪5は、ハブ部、スポーク部及びタイヤ部を有している。ハブ部はフロントフォーク13と回転自在に接続されている。そして、このハブ部とタイヤ部はスポーク部によって接続されている。
フレーム3は、後方の先端部分において、リア車輪7と回転自在に接続されている。
リア車輪7は、ハブ部、スポーク部及びタイヤ部を有している。ハブ部はフレーム3と回転自在に接続されている。そして、このハブ部とタイヤ部はスポーク部によって接続されている。
リア車輪7のハブ部はリアギア113と接続されている。
自転車1は、ユーザの足による踏み込み力を自転車1の駆動力に変換する駆動機構101を有している。
駆動機構101は、ペダル103、クランク機構104、フロントギア109、チェーン111、リアギア113を有している。
ペダル103は、ユーザが踏み込むための足と接する部分である。
クランク機構104は、クランク105とクランク軸107及びペダルクランク軸115(図示していない)から構成されている。
具体的には、クランク軸107はフレーム3を左右方向に貫通している。
クランク105は、このクランク軸107と直角に形成されている。
クランク軸107は、クランク105の端部において、クランク105と接続されている。
ペダルクランク軸115は、このクランク105と直角に形成されている。ペダルクランク軸115の軸方向は、クランク軸107と同一方向となっている。
ペダルクランク軸115は、クランク105のクランク軸107が形成されている側の端部とは反対側の端部において、クランク105と接続されている。
ペダルクランク軸115とペダル103とは、ペダル103が回転自在となるように接続されている。
クランク軸107は、フレーム3によって回転自在に支持されている。
クランク機構104は、このような構造を、自転車1の側面の反対側にも有している。
つまり、クランク機構104は、2個のクランク105及び2個のペダルクランク軸115を有し、そして、2個のペダル103を有している。
これらが自転車1の右側にあるか左側にあるかを区別する場合には、それぞれ右側クランク105a、左側クランク105b、右側ペダルクランク軸115a、左側ペダルクランク軸115b、右側ペダル103a及び左側ペダル103bと記載する。
また、右側クランク105aと左側クランク105bは、クランク軸107を中心として反対方向に伸びるように形成されている。
右側ペダルクランク軸115a、クランク軸107及び左側ペダルクランク軸115bは、同一の平面に形成されている。
右側ペダルクランク軸115a、クランク軸107及び左側ペダルクランク軸115bの軸は、平行に形成されている。
右側クランク105a及び左側クランク105bは、同一の平面上に形成されている。右側クランク105a及び左側クランク105bの長手方向の軸は、平行に形成されている。
右側ペダルクランク軸115a、クランク軸107及び左側ペダルクランク軸115bが形成される平面と、右側クランク105a及び左側クランク105bが形成される平面も同一である。
クランク軸107には、フロントギア109が接続されている。フロントギア109は、ギア比を変化させることができる可変ギアで形成されると好適である。
フロントギア109には、チェーン111が係合されている。
チェーン111は、リアギア113に係合している。
リアギア113は、可変ギアによって形成することが好適である。
リアギア113は、リア車輪7と接続されている。
このような駆動機構101によって、自転車1はユーザの踏み込み力をリア車輪7の回転力に変換している。
クランク105には、測定モジュール301が配置されている。
また、フレーム3には、サイクルコンピュータケイデンス無線受信部207及びサイクルコンピュータ無線受信部209が配置されている。
さらに、ハンドル9には、サイクルコンピュータ201が配置されている。
図2は、サイクルコンピュータ201、測定モジュール301及びケイデンスセンサ501の位置関係等の説明図である。
図2のように、サイクルコンピュータ201は、各種情報を表示するサイクルコンピュータ表示部203及びユーザの操作を受けるサイクルコンピュータ操作部205を有している。各種情報とは、自転車1の速度、位置情報、目的地までの距離、目的地までの予想到達時間、出発してからの移動距離、出発してからの経過時間、(平均)パワーP、(平均)損失量等である。なお、平均パワーPとはクランク105の回転方向に加わる力による時間当たりのエネルギー量である。そして、この平均パワーPによって、自転車1は駆動される。
一方、損失量とは、クランク105の回転方向とは別の方向に加わる力である。この回転方向とは別の方向に加わる力は、何ら自転車1の駆動に寄与しない無駄な力である。
したがって、ユーザは、平均パワーPをできるだけ増加させ、損失量をできるだけ減少させることによって、より効率的に自転車1を駆動させることが可能となる。
本発明の発展的な実施形態では、特に、サイクルコンピュータ表示部203は、クランク105の各角度(例えば、30°毎)それぞれにおける、ユーザが出力している回転方向の平均パワーP、ユーザが出力している人力の法線方向の損失量等を表示している。
また、サイクルコンピュータ201は、サイクルコンピュータケイデンス無線受信部207及びサイクルコンピュータ無線受信部209を有している。
サイクルコンピュータケイデンス無線受信部207及びサイクルコンピュータ無線受信部209は、配線を介してサイクルコンピュータ201の本体部分と接続されている。
なお、サイクルコンピュータケイデンス無線受信部207及びサイクルコンピュータ無線受信部209は、受信のみの機能を有する必要はない。例えば、送信部としての機能を有していても良い。以下、送信部又は受信部と記載した装置も、受信機能及び送信機能の両方を有していて良い。
ケイデンスセンサ501は、リードスイッチ505を有している(図3のケイデンスセンサ501側の部分を参照のこと)。リードスイッチ505は、リードスイッチ505がONになることから、磁石503の位置を検出する。
ここで、図2のように、磁石503はクランク105に設置されており、リードスイッチ505はフレーム3に固定されている。
つまり、リードスイッチ505がONになることを検出するということは、フレーム3のリードスイッチ505が配置されている位置にクランク105もその瞬間位置していることを検出することである。
このケイデンスセンサ501から、サイクルコンピュータ201は、ケイデンス[rpm]を得ることができる。
さらに、発展的な実施形態においては、クランク105の位置を算出するために、ケイデンスセンサ501を用いて良い。
このクランク105の位置(角度)情報から、クランク105の回転角度を推測する。つまり、リードスイッチ505がONになる時間間隔は、クランク105が360°回転する時間間隔と一致する。
したがって、クランク105の現在位置の推測は、直近のリードスイッチ505がONになってからの経過時間から推測することができる。
具体的には、(経過時間)/(リードスイッチ505がONになる間隔)×360°が、リードスイッチ505の位置を初期回転角度としたときのクランク105の回転角度となる。
もっとも、クランク105の角度ごとのデータを取る必要がない場合には、例えば360°を12分割して、その範囲で値を求めればよい。
この発展的な実施形態においては、ユーザに提示したいのは、ある一定範囲の回転区間の回転力である平均パワーP及び損失量であることから、360°を12分割している。
そして、サイクルコンピュータ201は、ケイデンスセンサ501からのクランク105の位置情報によって、各クランク回転角度(30°毎に区分された期間)について、平均パワーP及び損失量を算出している。
ケイデンスセンサ501は、ケイデンスセンサ無線送信部507を有する((図3のケイデンスセンサ501側の部分を参照のこと))。
このケイデンスセンサ無線送信部507は、サイクルコンピュータケイデンス無線受信部207に対して、ケイデンス情報を送信する。
なお、発展的な実施形態においては、磁石503とリードスイッチ505によって、クランク105の位置情報を検出・推測しているが、クランク105の位置を角度センサ(例えば、ロータリーエンコーダ等)によって検出することも可能である。
測定モジュール301は、クランク105に設けられた複数の歪センサ366を用いて、ペダル103にユーザが加えている人力を検出する(図3及び図1も参照のこと)。
具体的には、クランク105の回転力に寄与しない損失量を測定モジュール301は算出する。
図3は、サイクルコンピュータ201、測定モジュール301及びケイデンスセンサ501のブロック図である。
図3下方の図を用いて、ケイデンスセンサ501の構成を説明する。
図3下方の図のように、ケイデンスセンサ501は、リードスイッチ505、ケイデンスセンサ無線送信部507、ケイデンスセンサ制御部551、ケイデンスセンサ記憶部553及びケイデンスセンサタイマ561を有している。
リードスイッチ505は、磁石503が接近することによってONとなる。
そして、リードスイッチ505がONとなると、リードスイッチ505はその旨の情報信号をケイデンスセンサ制御部551に出力する。
ケイデンスセンサタイマ561は、タイマカウンタであり所定周期を有するクロックを常時カウントしている。
ケイデンスセンサタイマ561は、ケイデンスセンサ制御部551の値出力命令を受けると、タイマ値情報をケイデンスセンサ制御部551に出力する。
また、ケイデンスセンサタイマ561は、ケイデンスセンサ制御部551のリセット命令を受けると、タイマカウンタの値を初期値にリセットする。
さらに、ケイデンスセンサタイマ561は、ケイデンスセンサ無線送信部507に、送信のタイミングを命令する役割をも有している。具体的には、例えば、1秒ごとに、ケイデンスセンサ無線送信部507に送信タイミングを指令している。
ケイデンスセンサ無線送信部507は、ケイデンスセンサ記憶部553に記憶されているケイデンス情報を、サイクルコンピュータケイデンス無線受信部207に送信している。
このケイデンスセンサ無線送信部507による送信は、ケイデンスセンサタイマ561によって命令されることによって1秒ごとに行われている。または、ケイデンスセンサタイマ561の値に基づいた判断がケイデンスセンサ制御部551によって行われ、その判断に基づいて、このケイデンスセンサ無線送信部507による送信がケイデンスセンサ制御部551の命令によって行われても良い。
ケイデンスセンサ記憶部553には、各種情報が記憶される。
各種情報とは、例えば、ケイデンスセンサ制御部551の制御プログラム、ケイデンスセンサ制御部551が制御する際に必要とされる一時的な情報である。特に本実施形態では、リードスイッチ505がONとなる発生間隔であるケイデンスセンサタイマ561のタイマ値を記憶している。
なお、ケイデンスセンサ記憶部553は、ケイデンスセンサRAM555及びケイデンスセンサROM557から構成されている。ケイデンスセンサRAM555にはタイマ値等が記憶され、ケイデンスセンサROM557には制御プログラム等が記憶される。
ケイデンスセンサ制御部551は、ケイデンスセンサ501を包括的に制御している。
具体的には、ケイデンスセンサ制御部551は、リードスイッチ505がONとなった旨の情報信号の出力を受けると、以下の動作を行う。
ケイデンスセンサ制御部551は、ケイデンスセンサタイマ561にタイマ値情報の出力を命令する。
そして、ケイデンスセンサ制御部551、ケイデンスセンサタイマ561からタイマ値情報を受けると、そのタイマ値情報からケイデンスを算出する。
具体的には、タイマ値情報のカウント数(C)と1度のカウント間隔(クロックの所定周期)(T)をかけあわせることによって、リードスイッチ505がONとなる時間(周期)[s]を算出する。そして、60をこの周期で割ることによって、ケイデンス[rpm]を算出する。
さらに、ケイデンスセンサ制御部551は、このケイデンス情報をケイデンスセンサ記憶部553のケイデンスセンサRAM555に記憶させる。
また、ケイデンスセンサ制御部551は、ケイデンスセンサタイマ561にカウンタ値のリセット命令を出力する。
ケイデンスセンサ制御部551は、1秒間の間隔で、ケイデンスセンサ無線送信部507にケイデンスセンサ記憶部553に記憶されているケイデンス情報を送信させても良い。
図3中央の図を用いて、測定モジュール301の構成を説明する。
図3中央の図のように、測定モジュール301は、測定モジュール無線送信部309、測定モジュールタイマ361、測定モジュール制御部351、測定モジュール記憶部353、測定モジュールA/D363、測定モジュール歪検出回路365及び歪センサ366を有している。
歪センサ366はクランク105に接着されて、一体化される。
ここで、側面歪ゲージセット371等の総称を歪センサ366と呼んでいる。
側面歪ゲージセット371は、側面第1歪ゲージ371a及び側面第2歪ゲージ371bを有している。
そして、側面第1歪ゲージ371a及び側面第2歪ゲージ371bは、互いに直交している。つまり、側面第1歪ゲージ371aの歪検出方向と側面第2歪ゲージ371bの歪検出方向とは互いに直交している(図4、図8、図13、図14も参照のこと)。
側面第1歪ゲージ371a及び側面第2歪ゲージ371bのそれぞれの端子は、測定モジュール歪検出回路365に接続されている(具体的な、測定モジュール歪検出回路365の構成については図4を参照のこと)。
測定モジュール歪検出回路365は、側面第1歪ゲージ371aの出力及び側面第2歪ゲージ371bの出力を増幅及び調整する。
測定モジュール歪検出回路365によって増幅等された側面第1歪ゲージ371aの出力及び側面第2歪ゲージ371bの出力は、測定モジュールA/D363によって、アナログ情報からデジタル情報である歪情報に変換される。
そして、歪情報信号は測定モジュール記憶部353に出力される。測定モジュール記憶部353に入力された歪情報信号は、測定モジュールRAM355に歪情報として記憶される。
測定モジュールタイマ361は、タイマカウンタであり所定周期を有するクロックを常時カウントしている。
さらに、測定モジュールタイマ361は、測定モジュール無線送信部309に、送信のタイミングを命令する役割をも有している。具体的には、例えば、1秒ごとに、測定モジュール無線送信部309に送信タイミングを指令している。
測定モジュール無線送信部309は、測定モジュール制御部351が歪情報から算出した平均損失量情報を、サイクルコンピュータ無線受信部209に送信している。
この測定モジュール無線送信部309による平均損失量情報の送信は、測定モジュールタイマ361によって命令されることによって1秒ごとに行われている。または、測定モジュールタイマ361の値に基づいて測定モジュール制御部351が命令を出力することによって、測定モジュール無線送信部309は平均損失量情報を送信しても良い。
測定モジュール記憶部353には、各種情報が記憶される。
各種情報とは、例えば、測定モジュール制御部351の制御プログラム、及び、測定モジュール制御部351が制御を行う際に必要とされる一時的な情報である。特に本発明の実施形態では、歪情報を記憶している。
なお、測定モジュール記憶部353は、測定モジュールRAM355及び測定モジュールROM357から構成されている。測定モジュールRAM355には歪情報等が記憶される。測定モジュールROM357には制御プログラム、及び、歪情報から平均損失量を算出するための各種のパラメータ、定数、等が記憶される。
後述する第2の実施形態においては、測定モジュール記憶部353は、各計算式で必要とされるトルクを求めるために必要とされる各種のパラメータ等も記憶している。
測定モジュール制御部351は、測定モジュール301を包括的に制御している。
具体的には、測定モジュール制御部351は、歪情報から損失量を算出する。
その方法は、損失量は
損失量[N]=mg(Y−Yz)/(Yu−Yz)で計算される
(以下、この式を式(1)という。)。
ここで、Yが出力された歪量、クランク105が下死点においてペダル103に垂直にm[kg]を載せた場合の歪量がYuであり、それぞれの無負荷状態の場合における歪量がYzである。また、gは重力加速度である。
Yは、側面ブリッジ回路373Bを介して側面歪ゲージセット371から出力される歪情報である。
これによって、ユーザが出力している力の損失成分であるクランク105の法線方向の力を算出することが可能となる。
この損失量を複数時点毎に算出して、その平均をとったものが平均損失量となる。
そして、計算された平均損失量は、測定モジュール無線送信部309を介して1秒おきに、サイクルコンピュータ201に送信される。
また、一回転を12分割してサイクルコンピュータ表示部203に表示する発展的な実施形態の場合には、30°の範囲内の各時点における損失量を上記の式から計算し、その範囲に含まれる複数の損失量を平均して平均損失量を算出する。
図3上方の図を用いて、サイクルコンピュータ201の構成を説明する。
サイクルコンピュータ201は、サイクルコンピュータ表示部203、サイクルコンピュータ操作部205、サイクルコンピュータケイデンス無線受信部207、サイクルコンピュータ無線受信部209、サイクルコンピュータタイマ261、サイクルコンピュータ記憶部253及びサイクルコンピュータ制御部251を有している。
サイクルコンピュータ操作部205は、ユーザの指示(入力)を受ける。
例えば、サイクルコンピュータ操作部205は、ユーザから、サイクルコンピュータ表示部203に表示内容の指示を受ける。
サイクルコンピュータ表示部203は、ユーザの指示等に基づいて、各種の情報を表示する。
本実施形態においては、平均損失量を視覚化して表示する。
発展的な実施形態においては、クランク105の各角度(例えば、30°毎の)平均トルク(損失量)を視覚化して表示する。なお、視覚化の方法はどのような方法であっても良い。
ここでの、視覚化の方法は、例えば、ベクトル表示、グラフ表示、色分け表示、記号の表示、3次元表示等がありえ、どのような方法であってもよい。また、これらの組み合わせ等であってもよい。
サイクルコンピュータケイデンス無線受信部207は、ケイデンスセンサ501から送信されるケイデンス情報を受信する。
サイクルコンピュータ無線受信部209は、測定モジュール301から送信される平均損失量情報を受信する。
サイクルコンピュータタイマ261は、タイマカウンタであり所定周期を有するクロックを常時カウントしている。
サイクルコンピュータタイマ261によって生成されるこのタイマ値情報はサイクルコンピュータ制御部251等が様々に利用している。
サイクルコンピュータ記憶部253には、各種情報が記憶される。
各種情報とは、例えば、サイクルコンピュータ制御部251の制御プログラム、及び、サイクルコンピュータ制御部251が制御を行う際に必要とされる一時的な情報である。
なお、サイクルコンピュータ記憶部253は、サイクルコンピュータRAM255及びサイクルコンピュータROM257から構成されている。サイクルコンピュータROM257には制御プログラム、等が記憶されている。
サイクルコンピュータ制御部251は、サイクルコンピュータ201を包括的に制御している。さらに、ケイデンスセンサ501及び測定モジュール301をも包括的に制御していても良い。
また、後述する第2の実施形態においては、サイクルコンピュータ制御部251は、平均パワーPを算出する。
具体的には、サイクルコンピュータ制御部251は、平均トルク情報及びケイデンス情報から一定期間の平均パワーPを算出する。
平均パワーPは
平均パワーP[W]=(2PI/60)Tra×R で計算される
(以下、この式を式(2)という。)。
ここで、Traが平均トルク[Nm]であり、Rがケイデンス量[rpm]である。なお、PIは円周率である。
つまり、この式のTra及びRに平均トルク情報及びケイデンス情報を代入することによって、平均パワーPを算出することが可能となる。
また、発展的な実施形態のように一回転を12分割してサイクルコンピュータ表示部203に表示する場合には、30°の範囲内の平均パワーPを算出する。
なお、平均トルクTraは後述する式(3)によって算出される。
図4は、側面歪ゲージセット371及び測定モジュール歪検出回路365の説明図である。
図4(a)のように、側面第1歪ゲージ371aと側面第2歪ゲージ371bとは、直交かつ積層して配置されている。
側面第1歪ゲージ371aの抵抗値は、この側面第1歪ゲージ371aが圧縮又は伸長していない場合には、約R0である。
側面第2歪ゲージ371bの抵抗値は、この側面第2歪ゲージ371bが圧縮又は伸長していない場合には、約R0である。
側面第1歪ゲージ371a及び側面第2歪ゲージ371bは、図4(b)のように、圧縮されている場合には抵抗値が下がり、伸長されている場合には抵抗値が上がる。
この抵抗値の変化は、変化量がわずかな場合には比例している。
具体的には、Δl伸縮されている場合の抵抗値はR0+ΔR0となる。Δl圧縮されている場合の抵抗値はR0−ΔR0となる。
また、側面第1歪ゲージ371aの検出方向は、配線が伸びている方向であり、図4(a)中では右肩上がり方向が検出方向となる。
また、側面第2歪ゲージ371bの検出方向は、配線が伸びている方向であり、図4(a)中では右肩下がり方向が検出方向となる。
つまり、この検出方向において圧縮又は伸長が生じた場合に、側面第1歪ゲージ371a及び側面第2歪ゲージ371bに抵抗値の変化が生じる。
この検出方向以外において圧縮又は伸長が生じた場合には、側面第1歪ゲージ371a及び側面第2歪ゲージ371bに抵抗値の変化は生じない。
測定モジュール歪検出回路365は、側面ブリッジ回路373B、側面増幅回路375B及び側面基準電圧回路377Bを有している。
側面第1歪ゲージ371aと側面第2歪ゲージ371bは、側面ブリッジ回路373Bの対角位置に配置される。
具体的には、第1系統側では、電源Vccから順に、側面第1歪ゲージ371a、側面第1接続点373B−1、抵抗Rの順に接続されている。
第2系統側では、電源Vccから順に、抵抗R、側面第2接続点373B−2、側面第2歪ゲージ371bの順に接続されている。
ここで、第1系統の抵抗Rと第2系統の抵抗Rとは同一の抵抗値を有している。また、第1系統の抵抗Rと第2系統の抵抗Rとは、側面第1歪ゲージ371a及び側面第2歪ゲージ371bの圧縮又は伸長が生ずる前の抵抗値であるR0と同一の抵抗値を有する。
その結果、側面第1接続点373B−1と側面第2接続点373B−2との間に生ずる電圧差はほぼゼロとなる。
側面第1歪ゲージ371aの検出方向と側面第2歪ゲージ371bの検出方向の中間方向に(図4(b)中において左右方向)伸長変化が生じた場合には、側面第1歪ゲージ371a及び側面第2歪ゲージ371bは伸長する。その結果、側面第1歪ゲージ371a及び側面第2歪ゲージ371bの抵抗値は同じく例えばR0+ΔR0となる。
その場合には、第1系統の側面第1接続点373B−1の電圧降下は大きくなり、他方、第2系統の側面第2接続点373B−2の電圧降下は少なくなる。
その結果、測定モジュール歪検出回路365からは出力が検出される。
側面第1歪ゲージ371aと側面第2歪ゲージ371bとの両者が同じ量、圧縮された場合も同様である。
側面第1歪ゲージ371aが圧縮され、かつ、側面第2歪ゲージ371bが伸長されている場合には、側面第1歪ゲージ371aの抵抗値はR0−ΔR0となり、かつ、側面第2歪ゲージ371bの抵抗値はR0+ΔR0となる。
その場合には、第1系統の側面第1接続点373B−1の電圧降下は少なくなるが、他方、第2系統の電圧降下も少なくなる。なお、ここでは、ΔR0がR0に比して十分に小さい場合を想定している。
その結果、測定モジュール歪検出回路365からは出力が検出されない。
側面第1歪ゲージ371aが伸長され、かつ、側面第2歪ゲージ371bが圧縮されている場合も同様である。
さらに、側面第1歪ゲージ371a単体の内部で、圧縮と伸長が同時に起こり、かつ、圧縮量と伸長量が同一である場合には、側面第1歪ゲージ371aの抵抗値は変化しない。その結果、測定モジュール歪検出回路365からは出力は検出されない。
側面第2歪ゲージ371b単体の内部で、圧縮と伸長が同時に起こった場合も同様である。
側面増幅回路375B及び側面基準電圧回路377Bの構成は図4(c)のような構成を有している。
側面増幅回路375Bは、側面第1接続点373B−1と側面第2接続点373B−2の間の電位差を増幅する回路である。
側面基準電圧回路377Bは、側面増幅回路375Bからの出力が電源Vccの1/2を中心に増減するようにするための回路である。
側面基準電圧回路377Bが必要な理由を説明する。側面増幅回路375Bから出力された電圧は測定モジュールA/D363によってアナログ値からデジタル値へ変換される。
この時に、アナログデジタル変換器はプラスマイナスの両方を測定可能なものよりも、プラス側のみを測定可能なものの方が安価である。他方、側面第1接続点373B−1と側面第2接続点373B−2の間の電位差はプラス側及びマイナス側の両方に変化しうる。
そのため、側面第1接続点373B−1と側面第2接続点373B−2の間の電位差をプラス側でのみの変化に変更するために、側面基準電圧回路377Bが設けられている。
図5は、右側クランク105aに加わる力の説明図である。
図5のように、クランク機構104は、左側ペダル103b(図示せず)、左側ペダルクランク軸115b(図示せず)、左側クランク105b、クランク軸107、右側クランク105a、右側ペダルクランク軸115a、右側ペダル103aから構成されている。
そして、右側ペダル103aにはユーザにより加えられる人力FLが加えられる。人力FLは、クランク105の回転方向の力Fθとクランク105の法線方向の力Frから構成されている。ここで、回転方向及び法線方向に垂直な方向を内外方向と定義する。
以下、クランク105の回転方向に生ずるクランク105の歪を回転方向歪という。同様に、内外方向に生ずるクランク105の歪を内外方向歪という。さらに、クランク105に生ずるねじり力による歪をねじり方向歪という。
右側クランク105aの上面側(又は下面側)の中心部分を上下面部分117とする。右側クランク105aの側面の中心部分を側面部分119とする。
以下、上下面部分117および側面部分119に加わる力等(モーメント、トルク、せん断力、圧縮、引張力等)を説明する。
図6は、上下面部分117に加わる力等の説明図である。
図6(a)は、法線方向の力Frによって、上下面部分117に加わる力の説明図である。
図6(b)は、回転方向の力Fθによって、上下面部分117に加わる力の説明図である。
図6(a)のように、法線方向の力Frによって上下面部分117には、引張張力FrA及びモーメントMrAが発生している。
もっとも、引張張力FrAによる歪量はモーメントMrAによる歪量よりもかなり小さいので、モーメントMrAのみを考慮すれば足りる。
図6(b)のように、回転方向の力Fθによって上下面部分117には、せん断力FθA、モーメントMθA及びトルクTθAが発生している。
もっとも、せん断力FθAによる歪量はモーメントMθAによる歪量及びトルクTθAによる歪量よりもかなり小さいので、モーメントMθA及びトルクTθAのみを考慮すれば足りる。
以上より、上下面部分117に歪センサ366を設けた場合に、歪センサ366が検出する歪は、法線方向の力FrによるモーメントMrAによって内外方向に生ずる内外方向歪、回転方向の力FθによるモーメントMθAによって回転方向に生ずる回転方向歪及びトルクTθAによって生ずるねじり方向歪のみである。
図7は、側面部分119に加わる力等の説明図である。
図7(a)は、法線方向の力Frによって、側面部分119に加わる力の説明図である。
図7(b)は、回転方向の力Fθによって、側面部分119に加わる力の説明図である。
図7(a)のように、法線方向の力Frによって側面部分119には、引張張力FrB及びモーメントMrBが発生している。
もっとも、引張張力FrBによる歪量はモーメントMrBによる歪量よりもかなり小さいので、モーメントMrBのみを考慮すれば足りる。
図7(b)のように、回転方向の力Fθによって側面部分119には、せん断力FθB、モーメントMθA及びトルクTθBが発生している。
もっとも、せん断力FθBによる歪量はモーメントMθBによる歪量及びトルクTθBによる歪量よりもかなり小さいので、モーメントMθB及びトルクTθBのみを考慮すれば足りる。
以上より、側面部分119に歪センサ366を設けた場合に、歪センサ366が検出する歪は、法線方向の力FrによるモーメントMrBによって内外方向に生ずる内外方向歪、回転方向の力FθによるモーメントMθBによって回転方向に生ずる回転方向歪及びトルクTθBによって生ずるねじり方向歪のみである。
図8は、クランク105に設けられる側面歪ゲージセット371の配置の説明図、側面歪ゲージセット371に加わる力等がキャンセルされる理由の説明図である。
図8(a)のように、側面部分119に側面歪ゲージセット371が配置される。ここで、側面部分119は、クランク105の側面(ペダル103が配置される側又はその反対側)の中央部分に配置される。
クランク105の形状が直方体でない場合には、側面歪ゲージセット371はモーメントMθBによる歪の中心部分に配置されるのが適切である。より具体的には、図8(b)のようにモーメントMθBによる歪の中心が、側面歪ゲージセット371の中心に来るように配置される。
側面歪ゲージセット371は、図8(a)で示す位置のより右側(ペダル103側)又は図8(a)のより左側(クランク軸107側)に位置していても良い。
つまり、モーメントMθBによる歪の中心が側面歪ゲージセット371の中心に来るのであれば、側面歪ゲージセット371は、右側ペダル103a側又はクランク軸107側であっても良い。
側面歪ゲージセット371は、側面第1歪ゲージ371a及び側面第2歪ゲージ371bによって構成されている。
そして、側面第1歪ゲージ371aと側面第2歪ゲージ371bとは直交・重層して配置されている。
さらに、側面第1歪ゲージ371aの検出方向と側面第2歪ゲージ371bの検出方向との間の中間方向が、クランク105の長手方向になるように配置されている。つまり、側面第1歪ゲージ371aの検出方向とクランク105の軸の方向とは45度の角度を有する。
同様に、側面第2歪ゲージ371bの検出方向とクランク105の軸の方向とは45度の角度を有する(検出方向については、図4(a)も参照のこと)。
なお、図8(a)では、側面歪ゲージセット371はクランク105のペダル103の取り付け側に設けたが、側面歪ゲージセット371はペダル103取り付け側とは反対側に設けても良い。
また、側面歪ゲージセット371は、クランク105の内部に設けても良い。具体的には、側面歪ゲージセット371は、クランク105を中空にしてその中空内面に接着されていても良い。また、側面歪ゲージセット371は、クランク105内部に埋め込まれていても良い。
図8(a)のように、側面歪ゲージセット371(側面部分119)には、法線方向の力FrによるモーメントMrB、回転方向の力FθによるモーメントMθB及びトルクTθBが作用する(図7も参照のこと)。
次に、回転方向の力FθによるモーメントMθBがキャンセルされることを説明する。
モーメントMθBによる歪の中心が、側面歪ゲージセット371の中心に来るように配置されていると、側面歪ゲージセット371は図8(b)のように歪を生ずる(なお、図8(b)は、強調及び単純化して表示している。)。
そうすると、図8(b)のように、側面第1歪ゲージ371aの下側部分は伸長され、側面第1歪ゲージ371aの上側部分は圧縮される。
その結果、側面第1歪ゲージ371a内部で、伸長及び圧縮の両方が生じ側面第1歪ゲージ371aの抵抗値は変化しない。つまり、測定モジュール歪検出回路365(側面増幅回路375B)からの出力は変化しない。
よって、回転方向の力FθによるモーメントMθBをキャンセルすることができる。
なお、側面第2歪ゲージ371bも、同様である。
次に、回転方向の力FθによるトルクTθBがキャンセルされることを説明する。
トルクTθBが加わると、側面歪ゲージセット371は図8(c)のように歪を生ずる(なお、図8(c)は、強調及び単純化して表示している。)。
そうすると、図8(c)のように、側面第1歪ゲージ371aは伸長され、側面第2歪ゲージ371bは圧縮される。
側面第1歪ゲージ371aが伸長され、かつ、側面第2歪ゲージ371bが圧縮されている場合には、側面第1歪ゲージ371aの抵抗値はR0+ΔR0となり、かつ、側面第2歪ゲージ371bの抵抗値はR0−ΔR0となる。
その場合には、第1系統の側面第1接続点373B−1の電圧降下が大きくなるが、他方、第2系統の電圧降下も大きくなる。なお、ここでは、ΔR0がR0に比して十分に小さい場合を想定している。
その結果、測定モジュール歪検出回路365からは出力が検出されない。
よって、回転方向の力FθによるトルクTθBをキャンセルすることができる。
また、側面歪ゲージセット371の取り付け角が多少傾いていても、図8(c)のような回転力FθによるトルクTθBによる歪の場合には、側面第1歪ゲージ371aの変化と側面第2歪ゲージ371bの変化とは、互いに正負反対値に変化し、かつ、その変化量は同一となる。ここで、互いに正負反対値に変化とは、側面第1歪ゲージ371aが正側に変化した場合には側面第2歪ゲージ371bは負側に変化し、逆に、側面第1歪ゲージ371aが負側に変化した場合には側面第2歪ゲージ371bは正側に変化することをいう。
つまり、側面歪ゲージセット371の取り付けが傾いて配置されていても、回転方向の力FθによるトルクTθBをキャンセルすることができる。
以上より、側面歪ゲージセット371からの出力を測定モジュール歪検出回路365が処理した後の出力は、法線方向の力FrによるモーメントMrBのみの歪量を検出するために用いることができる。
したがって、側面歪ゲージセット371に生ずる歪みを検出すれば、法線方向の力Fr及びこの法線方向の力Frによる損失量を検出することができる。
つまり、側面ブリッジ回路373Bを介して側面歪ゲージセット371から出力される歪情報は、
損失量[N]=mg(Y−Yz)/(Yu−Yz)で計算される
(以下、この式を式(1)という。)。
ここで、Yが測定された歪量、クランク105が下死点でペダル103に垂直にm[kg]を載せた場合の歪量がYuであり、それぞれの無負荷状態の場合における歪量がYzである。また、gは重力加速度である。
つまり、この式のYに歪情報を代入することによって、損失量を算出することが可能となる。
この損失量を複数時点毎に算出して、その平均をとったものが平均損失量となる。
そして、計算された平均損失量は、測定モジュール無線送信部309を介して1秒おきに、サイクルコンピュータ201に送信される。
また、一回転を12分割してサイクルコンピュータ表示部203に表示する発展的な実施形態の場合には、30°の範囲内の各時点における損失量を上記の式から計算し、その範囲に含まれる複数の損失量を平均して平均損失量を算出する。
図9は、ケイデンスセンサ501の処理のフローチャートである。
図10は、測定モジュール301及びサイクルコンピュータ201の処理のフローチャートである。
図10(a)及び図10(b)は測定モジュール301の処理を説明しており、図10(c)はサイクルコンピュータ201の処理を説明している。
図9を用いて、ケイデンスセンサ501の処理を説明する。
ステップST51において、ケイデンスセンサ501のケイデンスセンサ制御部551は、リードスイッチ505の磁気の変化を検出する。
そして、ケイデンスセンサ制御部551は、リードスイッチ505を検出すると以下のステップST53及びステップST55の処理を開始する。
つまり、ケイデンスセンサ制御部551は、リードスイッチ505から出力を検出すると処理の割り込みを行い、ステップST53以下の処理を開始する。以下、割り込みとは、それまでの処理を中断して、指定された処理を実行することをいう。
ステップST53において、ケイデンスセンサ制御部551は、ケイデンス値を算出する。
ケイデンスセンサ制御部551は、タイマ値情報のカウント数(C)と1度のカウント間隔(T)をかけあわせることによって、リードスイッチ505がONになる時間(周期)[s]を算出する。
そして、ケイデンスセンサ制御部551は、60をこの時間(周期)で割ることによって、ケイデンス[rpm]を算出する。
さらに、ケイデンスセンサ制御部551は、このケイデンス情報をケイデンスセンサ記憶部553のケイデンスセンサRAM555に記憶させる。
ステップST55において、ケイデンスセンサ制御部551は、ケイデンスセンサタイマ561にカウンタ値のリセット命令を出力する。
これで、ケイデンスセンサ制御部551の制御のメインフローは終了する。そして、次にリードスイッチ505が磁気変化を検出すると割り込みを再び行い、ステップST51から処理を再開する。
ステップST57において、ケイデンスセンサ制御部551は、ケイデンスセンサ記憶部553に記憶されているケイデンス情報を、ケイデンスセンサ無線送信部507を用いて、サイクルコンピュータ201に送信する。
なお、ケイデンスセンサ制御部551を介さずに、ケイデンスセンサ無線送信部507のみによって送信を行っても良い。
ステップST59において、ケイデンスセンサ制御部551は、前回ウエイトしてから一定時間(例えば、1秒間)経過するまでウエイトしている。つまり、ケイデンスセンサ制御部551は、一定時間(例えば、1秒間)間隔で、ステップST57の処理を行うことになる。
なお、ウエイトの時間は必要に応じて異なる時間間隔に設定可能である。
図10(a)及び図10(b)を用いて、測定モジュール301等の処理を説明する。
ステップST11において、測定モジュールA/D363は、測定モジュール歪検出回路365からの出力を、アナログ値からデジタル値にA/D変換する。つまり、モーメントMθBによって生ずる歪量をデジタル値として検出する。
なお、ユーザが出力している人力の法線方向の力FrによってモーメントMrBは生じている。
ステップST13において、測定モジュールA/D363が検出(変換)した歪情報は、測定モジュール記憶部353の測定モジュールRAM355に記憶される。
ステップST15において、処理は、1/N[s]秒間ウエイトする。
ここで、Nの値は、一秒間に測定するデータポイントの数である。つまり、Nの値が大きいほど、歪データの数が多く、秒単位の分解能が高いことを意味する。
出来ればN値は大きいほどよいが、N値をあまり多くとると測定モジュールRAM355が大きな容量のものでなければならず、コストの増加になる。
したがって、N値をどの程度とするかは、コスト、必要とされる時間分解能及び測定モジュールA/D363がA/D変換するのに必要とされる時間等によって決定され得る。。
ステップST15の処理が終了すると、ステップST11の処理に再び戻る。
つまり、1秒間にN回のステップST11〜ステップST15の処理を繰り返し行う。
また、測定モジュール制御部351は、図10(b)の処理をおこなう。
ステップST31において、測定モジュール制御部351は、歪情報のデータ退避を行う。
その理由を説明する。まず、測定モジュール記憶部353の測定モジュールRAM355の容量には限りがある。ここで、測定モジュールRAM355の容量を大きくすれば歪情報のデータ退避は必要なくなるが、あまり余裕を持たせて設計するとコストの増加をもたらし適切ではない。また、歪情報は連続的に次々書き込まれるため、データ退避を行わないと、後述するステップST33での処理によって損失量を計算する前に、新たな情報が上書きされてしまうおそれがあるからである。
ステップST33において、測定モジュール制御部351は平均損失量を算出する。
具体的には、測定モジュール制御部351は、図3に関わる説明において記述した式(1)に歪情報を入力し損失量を算出する。さらに、測定モジュール制御部351は、この損失量をN個算出しその平均を算出する。つまり、測定モジュール制御部351は、1秒間の損失量の平均(平均トルク情報)を算出する。
ステップST35において、測定モジュール制御部351は、測定モジュール無線送信部309を介して、算出された平均損失量情報を送信する。
送信された平均損失量情報は、サイクルコンピュータ201のサイクルコンピュータ無線受信部209によって受信される。
ステップST37において、測定モジュール制御部351は、前回ウエイトしてから一定時間(例えば、1秒)経過するまでウエイトしている。
つまり、ケイデンスセンサ制御部551は、一定時間(例えば、1秒間)間隔で、ステップST31〜ステップST35の処理を行うことになる。
なお、1秒は一例であり必要に応じて可変である。
また、サイクルコンピュータ201のサイクルコンピュータ制御部251は、図10(c)の処理をおこなう。
ステップST71において、サイクルコンピュータ制御部251は、平均損失量情報及びケイデンス情報を受信すると割り込みが行われる。
つまり、サイクルコンピュータ無線受信部209が平均損失量情報及びケイデンス情報を受信したことをサイクルコンピュータ制御部251が検出した時には、サイクルコンピュータ制御部251は、処理を中断(割り込み)し、ステップST75以下の処理を開始する。
ステップST75において、サイクルコンピュータ制御部251は、サイクルコンピュータ表示部203に平均損失量を表示させる。
サイクルコンピュータ表示部203は、平均損失量を数値として表示、又は、その他の視覚化・聴覚化・触覚化した方法によってユーザに平均損失量の情報を伝達する。
ステップST77において、サイクルコンピュータ制御部251は、算出した平均損失量情報をサイクルコンピュータ記憶部253のサイクルコンピュータRAM255に記憶する。
その後、サイクルコンピュータ制御部251は、再びステップST71の割り込みが行われるまで他の処理を行う。
以上のように、側面第1歪ゲージ371aと側面第2歪ゲージ371bとを直交して配置し、かつ、側面ブリッジ回路373Bの対角位置に配置した構成とすることによって、取り付け角度に誤差があってもねじり方向歪による影響を除去することが可能となる。
つまり、このような構成としたことによって、法線方向の力Frによる内外方向の歪のみを検出することが可能となる。
その理由は、図8(c)のところで説明している。
つまり、側面歪ゲージセット371の取り付け角が多少傾いていても、側面第1歪ゲージ371aの変化と側面第2歪ゲージ371bの変化とは互いに正負反対値に変化し、かつ、その変化量は同一となり、その結果、測定モジュール歪検出回路365によってキャンセルされてしまうからである。
また、正確な位置に正確な方向を向いて側面歪ゲージセット371を配置することによって、回転方向の力FθによるモーメントMθBの影響を除去することが可能となる。
なお、ここで正確な位置とは、図8(b)のようにモーメントMθBによる歪の中心が、側面歪ゲージセット371の中心に来るような位置をいう。正確な方向とは、側面第1歪ゲージ371aの検出方向と側面第2歪ゲージ371bの検出方向との間の中間方向が、クランク105の長手方向になるような方向をいう。
つまり、側面歪ゲージセット371を、正確な位置かつ正確な方向に配置することによって、内外方向の歪のみを検出することが可能となり、法線方向の力Frを算出することができる。
その理由は、図8(b)のところで説明している。
つまり、側面第1歪ゲージ371a内部で、伸長及び圧縮の両方が生じ側面第1歪ゲージ371aの抵抗値は変化しない。つまり、測定モジュール歪検出回路365からの出力は変化しないからである。
さらに、この第1の実施形態のような方法であると、側面歪ゲージセット371を含む測定モジュール301は、自転車製造の後に取り付けることが可能となる。
つまり、ユーザ等は側面歪ゲージセット371を適切な位置に接着し測定モジュール301を配置することによって、ユーザ等は平均損失量を測定する機能を後付で設けることが可能となる。
<本発明の第2の実施形態>
第1の実施形態では、側面歪ゲージセット371は、モーメントMθBによる歪の中心が、側面歪ゲージセット371の中心に来るような位置に配置していた。
しかし、現実に側面歪ゲージセット371を、正確にモーメントMθBによる歪の中心に配置することは困難である。なぜなら、クランク105の形状は単純な直方体とは限らず、様々な形状を有しているからである。
この位置のずれは、モーメントMθBを側面歪ゲージセット371が検出してしまい、法線方向の力Frによって生ずるモーメントMrBによる歪のみを検出することができないことを意味する。
そこで、第2の実施形態では、側面歪ゲージセット371を正確にモーメントMrAによる歪の中心に配置できない場合の解決方法についての実施形態を記載する。
また、側面歪ゲージセット371では法線方向の力Frによる平均損失量のみが検出可能であり、回転方向の力Fθによる平均トルクは算出できない。
平均トルクは、ユーザが出力している力のうち、自転車1の駆動力となる力である。そして、この力をできるだけ多くすることが、効率よく自転車1を駆動することに繋がる。
したがって、この平均トルクをユーザに提供することは重要である。
また、ユーザの力が無駄に消費されているのは、法線方向の力Frだけではなく、トルクTθA及びトルクTθBを生ずる力も同様である。
したがって、トルクTθA及びトルクTθBを生ずる力も同様に検出して、ユーザに提供することは重要である。
図11は、第2の実施形態における、サイクルコンピュータ201、測定モジュール301、ケイデンスセンサ501のブロック図である。
図3と基本的な構成は同一であり、変わらない部分は説明を省略する。
図11のように、測定モジュール歪検出回路365には、側面歪ゲージセット371の出力に加えて上下面歪ゲージセット369の出力が入力されている。
この上下面歪ゲージセット369は、上下面第1歪ゲージ369a及び上下面第2歪ゲージ369bを有している。
図12は、第2の実施形態における、測定モジュール歪検出回路365、上下面歪ゲージセット369及び側面歪ゲージセット371の説明図である。
図12のように、測定モジュール歪検出回路365は、側面歪ゲージセット371用の側面ブリッジ回路373B及び側面増幅回路375Bに加えて、上下面歪ゲージセット369用の上下面ブリッジ回路373A及び上下面増幅回路375Aを有している。
上下面ブリッジ回路373Aの内部構成は第1の実施形態の側面ブリッジ回路373Bと基本的に同一である。また、上下面増幅回路375Aの内部構成も第1の実施形態の側面増幅回路375Bと同一である。
もっとも、この第2の実施形態における、側面ブリッジ回路373Bは、スイッチSWを有している。
スイッチSWは、測定モジュール制御部351の命令によって、SW1−SW3の接合側又はSW2−SW4の接合側に切り替えられる(図11も参照のこと)。
このスイッチSWがSW1−SW3の接合側に接続されている場合には、側面ブリッジ回路373Bは、上下面歪ゲージセット369及び第1の実施形態の側面歪ゲージセット371の場合と同一の回路構成となる。
具体的には、第1系統側は、電源Vccから順に、側面第1歪ゲージ371a、側面第1接続点373B−1、抵抗Rの順に接続されている。第2系統側は、電源Vccから順に、抵抗R、側面第2接続点373B−2、側面第2歪ゲージ371bの順に接続されている。
他方、このスイッチSWがSW2−SW4の接合側に接続されている場合には、側面第1歪ゲージ371aと側面第2歪ゲージ371bが直列に接続される回路構成となる。
具体的には、第1系統側は、電源Vccから順に、側面第1歪ゲージ371a、側面第1接続点373B−1、側面第2歪ゲージ371bの順に接続されている。
第2系統側は、電源Vccから順に、抵抗R、側面第2接続点373B−2、抵抗Rの順に接続されている。
図13は、第2の実施形態における、クランク105に設けられる上下面歪ゲージセット369の配置の説明図、上下面歪ゲージセット369に加わる力等がキャンセルされる理由の説明図である。
図13(a)のように、上下面部分117に上下面歪ゲージセット369が配置される。ここで、上下面部分117は、クランク105の上面又は下面の中央部分に配置される。
クランク105の形状が直方体でない場合には、上下面歪ゲージセット369はモーメントMrAによる歪の中心部分に配置される。より具体的には、図13(b)のようにモーメントMrAによる歪の中心が、上下面歪ゲージセット369の中心に来るように配置される。
上下面歪ゲージセット369は、図13(a)で示す位置のより右側又は図13(a)のより左側に位置していても良い。
つまり、モーメントMrAによる歪の中心が上下面歪ゲージセット369の中心に来るのであれば、上下面歪ゲージセット369は、右側ペダル103a側又はクランク軸107側であっても良い。
上下面歪ゲージセット369は、上下面第1歪ゲージ369a及び上下面第2歪ゲージ369bによって構成されている。
そして、上下面第1歪ゲージ369aと上下面第2歪ゲージ369bとは直交・重層して配置されている。
さらに、上下面第1歪ゲージ369aの検出方向と上下面第2歪ゲージ369bの検出方向との間の中間方向が、クランク105の長手方向になるように配置されている。つまり、上下面第1歪ゲージ369aの検出方向とクランク105の軸の方向とは45度の角度を有する。
上下面第2歪ゲージ369bの検出方向とクランク105の軸の方向とは45度の角度を有する(検出方向については、図4(a)も参照のこと)。
なお、図13(a)では、上下面歪ゲージセット369はクランク105の上面側に設けたが、上下面歪ゲージセット369はクランク105の下面側に設けても良い。
また、上下面歪ゲージセット369は、クランク105の内部に設けても良い。具体的には、上下面歪ゲージセット369は、クランク105を中空にしてその中空内面に接着されていても良い。また、上下面歪ゲージセット369は、クランク105内部に埋め込まれていても良い。
図13(a)のように、上下面歪ゲージセット369(上下面部分117)には、法線方向の力FrによるモーメントMrA、回転方向の力FθによるモーメントMθA及びトルクTθAが作用する(図6も参照のこと)。
次に、法線方向の力FrによるモーメントMrAがキャンセルされることを説明する。
モーメントMrAによる歪の中心が、上下面歪ゲージセット369の中心に来るように配置されていると、上下面歪ゲージセット369は図13(b)のように歪を生ずる(なお、図13(b)は、強調及び単純化して表示している。)。
そうすると、図13(b)のように、上下面第1歪ゲージ369aの下側部分は伸長され、上下面第1歪ゲージ369aの上側部分は圧縮される。
その結果、上下面第1歪ゲージ369a内部で、伸長及び圧縮の両方が生じ上下面第1歪ゲージ369aの抵抗値は変化しない。つまり、測定モジュール歪検出回路365からの出力は変化しない(図4(a)の説明部分も参照のこと)。
よって、法線方向の力FrによるモーメントMrAをキャンセルすることができる。
なお、上下面第2歪ゲージ369bも、同様である。
次に、回転方向の力FθによるトルクTθAがキャンセルされることを説明する。
トルクTθAが加わると、上下面歪ゲージセット369は図13(c)のように歪を生ずる(なお、図13(c)は、強調及び単純化して表示している。)。
そうすると、図13(c)のように、上下面第1歪ゲージ369aは伸長され、上下面第2歪ゲージ369bは圧縮される。
上下面第1歪ゲージ369aが伸長され、かつ、上下面第2歪ゲージ369bが圧縮されている場合には、上下面第1歪ゲージ369aの抵抗値はR0+ΔR0となり、かつ、上下面第2歪ゲージ369bの抵抗値はR0−ΔR0となる。
その場合には、第1系統の上下面第1接続点373A−1の電圧降下が大きくなるが、他方、第2系統の上下面第2接続点373A−2電圧降下も大きくなる。なお、ここでは、ΔR0がR0に比して十分に小さい場合を想定している。
その結果、測定モジュール歪検出回路365からは出力が検出されない(図4(a)の説明部分も参照のこと)。
よって、回転方向の力FθによるトルクTθAをキャンセルすることができる。
また、上下面歪ゲージセット369の取り付け角が多少傾いていても、図13(c)のような回転力FθによるトルクTθAによる歪の場合には、上下面第1歪ゲージ369aの変化と上下面第2歪ゲージ369bの変化とは、互いに正負反対値に変化し、かつ、その変化量は同一となる。
ここで、互いに正負反対値に変化とは、上下面第1歪ゲージ369aが正側に変化した場合には上下面第2歪ゲージ369bは負側に変化し、逆に、上下面第1歪ゲージ369aが負側に変化した場合には上下面第2歪ゲージ369bは正側に変化することをいう。
つまり、上下面歪ゲージセット369の取り付けが傾いて配置されていても、回転方向の力FθによるトルクTθAをキャンセルすることができる。
以上より、上下面歪ゲージセット369からの出力を処理した測定モジュール歪検出回路365の出力は、回転方向の力FθによるモーメントMθAによる歪みによるもののみとなる。
したがって、上下面歪ゲージセット369に生ずる歪みを検出すれば、回転方向の力Fθ及びこの回転方向の力Fθによるトルクを検出することができる。
その方法は、トルクTrは、
トルクTr[Nm]=mgL(X−Xz)/(Xc−Xz)で計算される
(以下の、この式を式(3)という。)。
ここで、Xが測定された歪量、クランク105が水平状態でペダル103に垂直にm[kg]を載せた場合の歪量がXcであり、それぞれの無負荷状態の場合における歪量がXzであり、クランク軸107からペダル103までの距離がLである。また、gは重力加速度である。
Xは、上下面ブリッジ回路373Aを介して上下面歪ゲージセット369から出力される歪情報である。
つまり、この式のXに歪情報を代入することによって、トルクを算出することが可能となる。
このトルクを複数時点毎に算出して、その平均をとったものが平均トルクとなる。
これによって、ユーザが出力している人力を算出することが可能となる。
そして、サイクルコンピュータ201は、この算出したトルクに各種の処理をして、サイクルコンピュータ表示部203に表示する。
具体的には、平均パワーPを算出してサイクルコンピュータ表示部203に表示する。
図14は、第2の実施形態における、クランク105に設けられる側面歪ゲージセット371の配置の説明図、側面歪ゲージセット371に加わる力等がキャンセルされる理由の説明図である。
第1の実施形態と同様に、側面歪ゲージセット371は側面部分119に接着される。
また、回転方向の力FθによるモーメントMθBによる歪がキャンセルされることは、図8(b)の場合と同様である。
回転方向の力FθによるトルクTθBの歪をキャンセルするのか、それとも、法線方向の力FrによるモーメントMrBの歪をキャンセルするのかは、スイッチSWがSW1−S3W側に接続されているのか、SW2−SW4側に接続されているのかに依存する。
まず、図14(c−1)の場合、つまり、スイッチSWがSW1−SW3側に接続されている場合には、図8(c)の場合と同様に、キャンセルされるのは回転方向の力FθによるトルクTθBの歪である。
つまり、スイッチSWがSW1−SW3側に接続されている場合には、測定モジュール歪検出回路365から出力されるのは、法線方向の力FrによるモーメントMrBの歪による出力のみである。
つまり、スイッチSWがSW1−SW3側に接続することによって、法線方向の力Frのみを検出・算出することができる。
まず、スイッチSWがSW2−SW4側に接続されている場合には、キャンセルされるのは法線方向の力FrによるモーメントMrBの歪である。
つまり、スイッチSWがSW2−SW4側に接続されている場合には、測定モジュール歪検出回路365から出力されるのは、法線方向の力FθによるトルクTθBの歪による出力のみである。
つまり、スイッチSWがSW2−SW4側に接続することによって、法線方向の力Fθによるねじり方向歪を検出することができる。
ここで、スイッチSWがSW2−SW4側にある場合に、法線方向の力FrによるモーメントMrBがキャンセルされる理由を説明する。
モーメントMrBが作用すると、側面歪ゲージセット371は、図14(c−2)のように、左右方向に伸長される。
それによって、側面歪ゲージセット371の側面第1歪ゲージ371a及び側面第2歪ゲージ371bの抵抗値は同じだけ増加することになる。
そうすると、側面第1接続点373B−1の電源Vcc側の側面第1歪ゲージ371aの抵抗値が上昇した分と同じだけ、側面第1接続点373B−1の接地側の側面第2歪ゲージ371bの抵抗値も上昇する。
したがって、側面第1接続点373B−1の電圧の変化はなくなる。
よって、法線方向の力FrによるモーメントMrBがキャンセルされることになる。
図15は、第2の実施形態における、測定モジュール301及びサイクルコンピュータ201の処理のフローチャートである。
図10と異なる点は、ステップST17を有している点のみである。
図15のステップST17において、スイッチSWは測定モジュール制御部351の命令によって、SW1−SW3側とSW2−SW4側を必要に応じて入れ替えられる。
以上のような構成を有することから、測定モジュール301は、上下面歪ゲージセット369からの出力から回転方向の力による(平均)トルク、さらには(平均パワーP)、を算出することができる。
また、測定モジュール301は、スイッチSWをSW1−SW3側にした場合に、側面歪ゲージセット371からの出力から回転方向の力Fθによるねじり力による損失量を算出することができる。
さらに、測定モジュール301は、スイッチSWをSW2−SW4側にした場合に、側面歪ゲージセット371からの出力から法線方向の力Frによる損失量を算出することができる。
しかし、前述したように、上下面歪ゲージセット369を正確に、モーメントMrAの歪の中心に配置することは困難である。同様に側面歪ゲージセット371も正確にモーメントMθBの歪の中心に配置することは困難である。
したがって、上下面歪ゲージセット369には、法線方向の力FrのモーメントMrAの影響が生ずる。同様に、側面歪ゲージセット371には、回転方向の力FθのモーメントMθAの影響が生ずる。
そこで、第2の実施形態では、以下の方法によって、その影響を除去している。
なお、前述したが、回転方向の力FθによるトルクTθA及びトルクTθBは取り付け位置が正確でなくても、取り付け方向が正確でなくてもキャンセルすることができる。
まず、上下面歪ゲージセット369に生ずる取り付け位置のずれ(モーメントMrAの歪の中心からのずれ)は、上下面歪ゲージセット369に以下のような影響を与える。
上下面歪ゲージセット369の歪値 X=r+kn (以下、この式を式(4)という。)
また、側面歪ゲージセット371にも、取り付け位置のずれ(モーメントMθBの歪の中心からのずれ)は、側面歪ゲージセット371に以下のような影響を与える。
側面歪ゲージセット371の歪値 Y=n+lr (以下、この式を式(5)という)
ここで、rは回転方向歪であり、nは法線方向歪であり、kは法線方向歪が回転方向歪に影響を与える影響係数であり、lは回転方向歪が法線方向歪に影響を与える影響係数である。
この式(4)及び式(5)から、法線方向歪nの影響を除去すると以下のような式が導き出せる。
r=(X−kY)/(1−kl)=A(X−kY) (以下、この式を式(6)という)
ここで、Aは1/(1−kl)であり比例定数である。
以上から、トルクTrは式(3)を修正して以下のように求めることができる。
トルクTr[Nm]=mgL(Xh−Xz)/(Xc−Xz)で計算される (以下、この式を式(7)という。)。
ここで、クランク105が水平状態でペダル103に垂直にm[kg]を載せた場合の歪量がXcであり、それぞれの無負荷状態の場合における歪量がXzであり、クランク軸107からはペダル103までの距離がLである。gは重力加速度である。
ここで、補正回転出力Xhは、以下のように求めることができる。
補正回転出力Xh=X−p(Y−Yz) (以下、この式を式(8)という。)
さらに、ここで、p値は以下のような式で求めることができる。
(Xu−Xz)=p(Yu−Yz) (以下、この式を式(9)という。)
クランク105が下死点における、XをXuとし、YをYuとしている。
つまり、下死点においてm[kg]を加え、Xu、Yuを現実に測定して記憶し、水平位置におけるXz及びYzを現実に測定して記憶する。そして、その値を式(9)に代入することによって、p値を算出する。
さらに、上下面歪ゲージセット369からの歪値X及び側面歪ゲージセット371からの歪値Yを式(8)に代入することによって、補正回転出力Xhを算出する。なお。ここでのYzは既に測定済みである。
さらに、Xhを式(7)に代入する事によって、トルクTrを算出可能である。なお、Xz及びXcも測定済みである。
以上によって、トルクTrを算出することが可能であるから、これを、用いて、平均パワーPを算出して、その後式(2)を用いることによって、平均パワーPを算出することができる(図10の説明部分を参照されたい)。
同様にして、損失量も算出することができる。
具体的には、式(4)及び式(5)は同様であるから、式(4)及び式(5)から、回転方向の力Frの影響を除去すると以下のような式が導き出せる。
n=(Y−lX)/(1−kl)=A(Y−lX) (以下、この式を式(10)という)
ここで、Aは1/(1−kl)であり比例定数である。
以上から、損失量は式(3)を修正して以下のように求めることができる。
損失量は、
損失量=mg(Yh−Yz)/(Yu−Yz)で計算される
(以下、この式を式(11)という。)。
ここで、クランク105が下死点においてペダル103に垂直にm[kg]を載せた場合の歪量がYuであり、それぞれの無負荷状態の場合における歪量がYzである。gは重力加速度である。
ここで、補正損失出力Yhは、以下のように求めることができる。
補正損失出力Yh=Y−q(X−Xz) (以下、この式を式(12)という。)
さらに、ここで、q値は以下のような式で求めることができる。
(Yu−Yz)=q(Xu−Xz) (以下、この式を式(13)という。)
クランク105が下死点における、XをXuとしている。
つまり、下死点においてm[kg]を加えXu、Yuを現実に測定して記憶し、水平位置におけるXz及びYzを現実に測定して記憶する。そして、その値を式(13)に代入することによって、q値を算出する。
さらに、上下面歪ゲージセット369からの歪値のX及び側面歪ゲージセット371からの歪値のYを式(12)に代入することによって、補正損失出力Yhを算出する。なお。ここでのXzは既に測定済みである。
さらに、Yhを式(11)に代入する事によって、損失量を算出可能である。なお、Xzも測定済みである。
以上のように構成したことから、側面第1歪ゲージ371aと側面第2歪ゲージ371bとを直交して配置し、かつ、側面ブリッジ回路373Bの対角位置に配置した構成とすることによって、取り付け角度に誤差があってもねじり方向歪による影響を除去することが可能となる。
つまり、このような構成としたことによって、法線方向の力の損失量のみを検出することが可能となる。
その理由は、図8(c)のところで説明している。
つまり、上下面歪ゲージセット369の取り付け角が多少傾いていても、側面第1歪ゲージ371aの変化と側面第2歪ゲージ371bの変化とは互いに正負反対値に変化し、かつ、その変化量は同一となり、その結果、測定モジュール歪検出回路365によってキャンセルされてしまうからである。
また、スイッチSWを設けることによって、損失量のうち法線方向の力Frによる損失量と、回転方向の力FθによるトルクTθA及びトルクTθBによる損失量とを別に求めることが可能となる。
さらに、上下面歪ゲージセット369を設けることによって、平均トルクを算出することが可能となる。
さらに、以上のような計算式を用いることによって、上下面歪ゲージセット369及び側面歪ゲージセット371の接着位置がずれても、正確に、平均損失量及び平均トルクを算出することが可能となる。
さらに、この第2の実施形態のような方法であると、上下面歪ゲージセット369及び側面歪ゲージセット371を含む測定モジュール301は、自転車1製造の後に取り付けることが可能となる。
つまり、ユーザ等は上下面歪ゲージセット369及び側面歪ゲージセット371を適切な位置に接着し、測定モジュール301を配置することによって、ユーザ等は平均パワーP及び平均損失量を測定する機能を、自転車1の一部を変更することなく後付で設けることが可能となる。
加えて、以上のような構成を有することから、クランク105に加わっている回転方向の力Fθ、法線方向の力Fr及びねじれの力を算出でき、これを3次元的に表現することも可能となる。
<第3の実施形態>
上記の各実施形態では、右側クランク105aに歪センサ366を設けていたが、左側クランク105bにも設けることが可能である。
これによって、ユーザは、左右のペダリングバランスを知ることが可能となる。
<第4の実施形態>
クランク105の製造過程において歪センサ366を、クランク105の内部に埋め込んでも良い。
また、クランク105が中空構造の場合には、歪センサ366を中空の内面に接着しても良い。
これらの方法によると、クランク105の外観を害せずに歪センサ366を配置することができる。また、外部に露出しないことから、
歪センサ366の耐久性を向上させることが可能となる。
<第5の実施形態>
上下面歪ゲージセット369及び側面歪ゲージセット371を積層している直交型ではなく、非積層の矢羽型を用いることも可能である。
矢羽型とすると、積層構造でないことからより安価に構成することが可能となる。
<第6の実施形態>
スイッチSWは、半導体で形成することも可能である。
この場合には、高速でスイッチSWを切り替えることが可能となり、より高い分解能で法線方向の力(法線方向の力による歪)及びねじれの力を検出可能となる。
本発明の実施形態における自転車1に加わっている力の測定装置は、自転車1のクランク105の側面側に接合可能な側面歪ゲージセット371と、側面歪ゲージセット371からの出力が入力される側面ブリッジ回路373Bと、を有し、側面歪ゲージセット371及び側面ブリッジ回路373Bは、クランク105に加わっているねじり方向歪及び回転方向歪の少なくとも一部をキャンセルして、内外方向歪を検出可能である。
このような構成を有することから、側面歪ゲージセット371を、正確な位置かつ正確な方向に配置することによって、法線方向の力Frによる損失量のみを検出することが可能となる。
本発明の実施形態における自転車1に加わっている力の測定方法は、自転車1のクランク105の側面側に接合可能な側面歪ゲージセット371、及び、側面歪ゲージセット371からの出力が入力される側面ブリッジ回路373Bは、クランク105に加わっているねじり方向歪及び回転方向歪の少なくとも一部をキャンセルして、内外方向歪を検出可能である。
このような方法を用いることによって、側面歪ゲージセット371を、正確な位置かつ正確な方向に配置することによって、法線方向の力Frによる損失量のみを検出することが可能となる。
本発明おける人力機械とは、自転車1、フィットネスバイク等のクランク105を備えた人力で駆動される機械をいう。つまり、クランク105を備えた人力で駆動(必ずしも場所的な移動をする必要はない)される機械であれば、人力機械はどの様なものであっても良い。
本発明における測定装置とは、サイクルコンピュータ201の一部であってもよいし、他の独立した装置であっても良い。さらに、物理的に別れた複数の装置の集合体であっても良い。場合によっては、歪センサ366以外は通信を介することとし全く別の場所にある装置であってもよい。つまり、測定モジュール301は、本発明における測定装置の一例である。
また、本発明における接合とは、接着等による一体化をいう。つまり、本発明における接合とは、一体化することができるものであればどの様なものであっても良い。
内外方向歪とは、例えば、法線方向の力FrによるモーメントMrAによって生ずる歪、及び、法線方向の力FrによるモーメントMrBによって生ずる歪である。つまり、内外方向歪は、クランク105に生ずる内外方向への歪である。
回転方向歪とは、例えば、回転方向の力FθによるモーメントMθAによって生ずる歪、及び、回転方向の力FθによるモーメントMθBによって生ずる歪である。つまり、回転方向歪は、クランク105に生ずる回転方向への歪である。
ねじり方向歪とは、例えば、回転方向の力FθによるトルクTθAによって生ずる歪、及び、回転方向の力FθによるトルクTθBによって生ずる歪である。つまり、ねじり方向歪は、クランク105に生ずるねじり方向への歪である。
歪ゲージセットとは、上下面歪ゲージセット369及び/又は側面歪ゲージセット371をいう。
第1歪ゲージとは、上下面第1歪ゲージ369a及び/又は側面第1歪ゲージ371aをいう。
第2歪ゲージとは、上下面第2歪ゲージ369b及び/又は側面第1歪ゲージ371bをいう。
また、本発明は以上の実施形態に限定されるものではなく、様々な変化した構造、構成、制御を行っていても良い。
1…自転車、3…フレーム、5…フロント車輪、5a・・・フロントスポーク、7…リア車輪、7a・・・リアスポーク、9…ハンドル、11…サドル、13…フロントフォーク、101…駆動機構、103…ペダル、104…クランク機構、105…クランク、107…クランク軸、109…フロントギア、111…チェーン、113…リアギア、115…べダルクランク軸、117…上下面部分、119…側面部分、
201…サイクルコンピュータ、203…サイクルコンピュータ表示部、205…サイクルコンピュータ操作部、207…サイクルコンピュータケイデンス無線受信部、209…サイクルコンピュータ無線受信部、251…サイクルコンピュータ制御部、253…サイクルコンピュータ記憶部、261…サイクルコンピュータタイマ、
301…測定モジュール(測定装置)、309…測定モジュール無線送信部、351…測定モジュール制御部、353…測定モジュール記憶部、361…測定モジュールタイマ、363…測定モジュールA/D、365…測定モジュール歪検出回路、366…歪センサ、369…上下面歪ゲージセット、369a…上下面第1歪ゲージ、369b…上下面第2歪ゲージ、371…側面歪ゲージセット、371a…側面第1歪ゲージ、371b…側面第2歪ゲージ、373A…上下面ブリッジ回路、373A−1…上下面第1接続点、373A−2…上下面第2接続点、373B…側面ブリッジ回路、373B−1…側面第1接続点、373B−2…側面第2接続点、375A…上下面増幅回路、375B…側面増幅回路、377A…上下面基準電圧回路、377B…側面基準電圧回路、
501…ケイデンスセンサ、503…磁石、505…リードスイッチ、507…ケイデンスセンサ無線送信部、551…ケイデンスセンサ制御部、553…ケイデンスセンサ記憶部、561…ケイデンスセンサタイマ、SW…スイッチ

Claims (9)

  1. 人力機械のクランクの側面側に接合可能な側面歪ゲージセットと、
    前記側面歪ゲージセットからの出力が入力される側面ブリッジ回路と、を有し、
    前記側面歪ゲージセット及び前記側面ブリッジ回路は、前記クランクに加わっているねじり方向歪及び回転方向歪の少なくとも一部をキャンセルして、内外方向歪を検出可能であり、
    前記側面歪ゲージセットは、側面第1歪ゲージと側面第2歪ゲージを有し、
    前記側面第1歪ゲージの検出方向と、前記側面第2歪ゲージの検出方向は直交に形成されており、
    前記側面歪ゲージセットは、前記側面第1歪ゲージの検出方向と前記側面第2歪ゲージの検出方向との中間方向が前記クランクの長手方向になるように、前記クランクに接合され、
    前記側面第1歪ゲージと前記側面第2歪ゲージは前記側面ブリッジ回路の対角位置にそれぞれ接続され、もう一方の対角位置には、抵抗値が変化しない第1抵抗と第2抵抗とがそれぞれ接続される
    人力機械に加わっている力の測定装置。
  2. 前記側面ブリッジ回路は、前記側面第1歪ゲージと前記側面第2歪ゲージとを、対角位置と直列位置に変更するスイッチを有し、
    前記スイッチを切り替え、前記側面第1歪ゲージと前記側面第2歪ゲージとを対角位置とすることによって、ねじり方向歪及び回転方向歪の少なくとも一部をキャンセルして内外方向歪を検出し、
    前記スイッチを切り替え、前記側面第1歪ゲージと前記側面第2歪ゲージとを前記側面ブリッジ回路の一方の直列位置とするとともに前記第1抵抗と前記第2抵抗とを前記側面ブリッジの他方の直列位置とすることによって、内外方向歪及び回転方向歪の少なくとも一部をキャンセルしてねじり方向歪を検出する
    請求項に記載の測定装置。
  3. 人力機械のクランクの上面側又は下面側に接合可能な上下面歪ゲージセットと、
    前記歪ゲージからの出力が入力される第2のブリッジ回路と、
    前記上下面歪ゲージセット及び前記第2のブリッジ回路は、前記クランクに加わっているねじり方向歪及び内外方向歪の少なくとも一部をキャンセルして、回転方向歪を検出可能な
    請求項に記載の測定装置。
  4. 前記上下面歪ゲージセットは、上下面第1歪ゲージと上下面第2歪ゲージを有し、
    前記上下面第1歪ゲージの検出方向と、前記上下面第2歪ゲージの検出方向は直交に形成されており、
    前記上下面歪ゲージセットは、前記上下面第1歪ゲージの検出方向と前記上下面第2歪ゲージの検出方向との中間方向が前記クランクの長手方向になるように、前記クランクに接合され、
    前記上下面第1歪ゲージと前記上下面第2歪ゲージは前記第2のブリッジ回路の対角位置にそれぞれ接続される
    請求項に記載の測定装置。
  5. 前記側面ブリッジ回路からの出力によって、前記上下面歪ゲージセットに含まれる内外方向歪の影響を除去する
    請求項又はに記載の測定装置。
  6. 検出されたねじり方向歪からねじれ損失及び内外方向歪から法線方向の損失を算出する
    請求項のいずれか1項に記載の測定装置。
  7. 検出された回転方向歪から回転方向の力を算出し、
    前記ねじれ損失及び法線方向の損失並びに回転方向の力を合成したベクトル表示を行う
    請求項に記載の測定装置。
  8. 前記側面歪ゲージセット及び前記上下面歪ゲージセットの少なくとも1つは、前記クランクの内部に形成されている
    請求項3〜7のいずれか1項に記載の測定装置。
  9. 人力機械のクランクの側面側に接合可能な側面歪ゲージセット、及び、前記側面歪ゲージセットからの出力が入力される側面ブリッジ回路は、前記クランクに加わっているねじり方向歪及び回転方向歪の少なくとも一部をキャンセルして、内外方向歪を検出可能であり、前記側面歪ゲージセットは、側面第1歪ゲージと側面第2歪ゲージを有し、前記側面第1歪ゲージの検出方向と、前記側面第2歪ゲージの検出方向は直交に形成されており、前記側面歪ゲージセットは、前記側面第1歪ゲージの検出方向と前記側面第2歪ゲージの検出方向との中間方向が前記クランクの長手方向になるように、前記クランクに接合され、前記側面第1歪ゲージと前記側面第2歪ゲージは前記側面ブリッジ回路の対角位置にそれぞれ接続され、もう一方の対角位置には、抵抗値が変化しない第1抵抗と第2抵抗とがそれぞれ接続される
    人力機械に加わっている力の測定方法。
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