JP5481130B2 - ハンドル装置、及びこれを備えた開閉扉 - Google Patents

ハンドル装置、及びこれを備えた開閉扉 Download PDF

Info

Publication number
JP5481130B2
JP5481130B2 JP2009195523A JP2009195523A JP5481130B2 JP 5481130 B2 JP5481130 B2 JP 5481130B2 JP 2009195523 A JP2009195523 A JP 2009195523A JP 2009195523 A JP2009195523 A JP 2009195523A JP 5481130 B2 JP5481130 B2 JP 5481130B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lock
pair
door
handle
seat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2009195523A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011047173A (ja
Inventor
順也 酒井
康雄 西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2009195523A priority Critical patent/JP5481130B2/ja
Publication of JP2011047173A publication Critical patent/JP2011047173A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5481130B2 publication Critical patent/JP5481130B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Lock And Its Accessories (AREA)

Description

本発明は、扉に取り付けられるハンドル装置、及びこれを備えた開閉扉に関する。
従来、レバーハンドルの回動操作に連動させて、ラッチボルト(ラッチ部)を扉の端面から扉に内蔵したラッチ錠装置(錠前)内に没入させることで、開扉が可能となるラッチ錠を備えた扉が知られている。
このような扉としては、サムターンの操作に連動させて、ラッチ錠装置に設けられたデッドボルトを扉の戸先側端面から突出させ、扉枠のデッドボルト受け部にデッドボルトを挿入させてロックする構成としたロック機構を備えたものがある。
または、このようなデッドボルトを設けずに、サムターンの操作に連動させて、ラッチ錠装置内に設けたロック手段により、ラッチボルトの没入を規制することでロックする構成としたロック機構を備えたものも知られている。
上述のようなものでは、ラッチ錠装置内にサムターンの操作に連動するデッドボルトやロック手段を設ける必要があるため、これらに連結手段等を介して連結されるサムターンを、レバーハンドルの回動軸から比較的、離間させて設ける必要があった。そのため、レバーハンドルの回動基部を受け入れる開口を形成した受座に、サムターンを設ける場合は、該受座を比較的大きくする必要があり、レバーハンドルの大きさとのバランスが悪くなり、見栄えが悪いという問題があった。
一方、レバーハンドルの受座を、比較的小さくし、サムターンを受座とは別体として設ける構成としたものがある。
しかし、このようなものでは、扉の表面には、レバーハンドル用及びサムターン用の二つの加工孔が形成される。そのため、扉に加工孔を事前に形成している場合には、一つの加工孔のみ必要なロック機構を有さない空錠と、二つの加工孔を必要とするロック機構を有した間仕切り錠(または表示錠)とを、現場対応にて変更することが困難であるという問題もあった。
下記特許文献1では、座板(受座)の表面側に設けた摘みを回動操作することにより、この摘みに連設されたロック片が座板の内方空間をロック側と解除側とに移動し、このロック片がハンドルの角芯に結合された回動盤の突片を規制することで、レバーハンドルの回動操作を規制する構成としたロック機構を備えたラッチ錠が提案されている。
また、下記特許文献2では、座(受座)の表面側に設けた摘み(ロックレバー)を回動操作することで、座の内側空間に位置する摘みの回動軸に連設されたカム部が回動し、このカム部のカム作用により、レバーハンドル回動規制板が移動して、この回動規制板に形成された突部が、レバーハンドルの基端部に設けられた段部に係止し、レバーハンドルの回動操作を規制する構成としたロック機構を備えたレバーハンドル錠が提案されている。
これら各特許文献に記載されたものでは、受座の内側にロック機構を設け、受座の表面側にロック機構を操作する操作部を設けた構成としているので、上述のようなラッチ錠装置内の各部材とサムターンの回動操作とを連動させるための連結手段等を設ける必要がなく、上述のような問題をある程度は低減することができるものであった。
特開平8−74460号公報(図1及び図2参照) 特開平8−232513号公報(図1〜図3及び図8参照)
しかしながら、上記各特許文献に記載されたものでは、受座を比較的、コンパクトにできるものではあるが、そのためにロック操作及び解除操作をするための摘み(ロックレバー)がレバーハンドルに近接した位置となり、この摘みを回動操作する際に操作性が悪いという問題があった。また、上述のような扉は、手前開きの状態で、右側を吊元とした右勝手で施工する態様と、左側を吊元とした左勝手で施工する態様とがあり、上記特許文献2では、左右勝手のいずれの施工態様にも対応が可能な構成としているが、このような左右勝手のいずれにも対応が可能な構成とした場合にも、その操作性の改善が望まれる。
また、上述のようなものでは、使用者の意図に反してロック機構のロックまたは解除がなされないよう、容易に摘みが回動しないように付勢手段により付勢する必要がある。そのため、このようなものでは、摘みの回動操作に要するトルクが大きくなり、上述のように、レバーハンドルに近い位置での操作となることと相俟って、操作性が悪くなる傾向があった。摘みを大きくすることで、操作性を向上させることも考えられるが、見栄えが悪くなるという問題があった。
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであり、左右勝手のいずれの施工態様とされた扉にも取り付け得るとともに、ロック操作及び解除操作における操作性を向上させ、かつ、ハンドル装置全体の見栄えを向上し得るハンドル装置、及びこれを備えた開閉扉を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明に係るハンドル装置は、扉に設けられたラッチ錠装置に連結される連結軸を介して前記扉の表面側及び裏面側にそれぞれ配される一対のレバーハンドルと、これらレバーハンドルの回動基部を受け入れる開口をそれぞれに形成した一対の受座とを備えたハンドル装置であって、前記一対の受座のうちのいずれか一方の内部に設けられ、前記レバーハンドルの両方向への回動をロックし得るロック機構と、いずれか一方の受座の表面側の右側部位及び左側部位に設けられ、前記ロック機構のロック及び解除が押し操作によりなされる一対の操作部とを備えており、前記一対の操作部は、前記レバーハンドルの開扉側への回動をロックするロック操作部と、そのロックを解除する解除操作部とが、左勝手及び右勝手のいずれの扉に当該ハンドル装置が取り付けられた場合にも当該操作部を設けた受座におけるレバーハンドルの上側側部に沿って横並びに配されるように前記扉の左右勝手に応じて反転する構成とされていることを特徴とする。
上記構成とされた本発明では、レバーハンドルの両方向への回動をロックし得るロック機構を備え、レバーハンドルの開扉側への回動をロックするロック操作部と、そのロックを解除する解除操作部とが前記扉の左右勝手に応じて反転する一対の操作部を備えている。従って、扉の左右勝手に応じて、ロック機構により、開扉側へのレバーハンドルの回動をロックすることができ、一対の操作部のうちのいずれか一方がロック操作部として機能し、他方が解除操作部として機能する。これにより、右開き及び左開きの扉のいずれにも対応した汎用性の高いハンドル装置となる。また、上記一対の操作部は、ロック及び解除が押し操作によりなされる構成とされているので、従来のような摘みを回動操作するものと比べて、操作性を向上させることができる。
さらに、レバーハンドルに比較的、近接した位置に一対の操作部を設けた場合でも、操作性が良いため、サムターンを設けるために受座を大きくしたりする必要がないこととも相俟って、一対の操作部を設けた受座を効率的にコンパクトにでき、見栄えが良い。
さらにまた、ロック機構を受座の内部に設けているので、ラッチ錠装置にロック手段を設ける必要がなく、また、サムターンを別体として設けるための加工孔も必要がない。従って、ラッチ錠装置の種類に関わらず、現場対応にて、ロック機構を有さない空錠タイプの扉のハンドル装置を、本発明に係るロック機構を有したハンドル装置に変更することも可能となる。
本発明においては、前記一対の操作部を、当該操作部を設けた受座におけるレバーハンドルの一側部に沿って、横並びに配され、かつ一体的に形成された操作スイッチとしてもよい。
このような構成とすれば、例えば、一対の操作部を離間させて設けるような構成としたものと比べて、ロック操作時及び解除操作時における操作性をより向上させることができるとともに、操作部を簡易なものとできる。
また、本発明においては、前記一対の操作部を設けていない他方の受座に、前記ロックの解除が押し込み操作によりなされる非常解除用操作部を設けるようにしてもよい。
このような構成とすれば、ドライバーやコイン等で回動操作する必要がある従来の非常解除用の操作部と比べて、他方側からの操作性も向上させることができる。
上記構成に加えて、前記非常解除用操作部を、前記レバーハンドルの回動支点と略同じ高さ位置に設けるようにしてもよい。
このような構成とすれば、扉の施工態様が、左右勝手のいずれの場合にも、他方の受座を180度回転させて取り付けることで、レバーハンドルの戸先側に非常解除用操作部を位置させることができる。従って、レバーハンドルにより、非常解除用操作部の操作性が損なわれることがなく、操作性をより向上させることができる。
また、本発明においては、前記ロック機構を、前記一対の操作部の押し操作に連動して前記連結軸の軸方向に概ね沿って、かつ互いに逆側に移動する一対のロック片と、該連結軸に取着されるとともに、前記一対のロック片にそれぞれが係合し得る構成とされ、かつ、一方が係合したときには、他方が非係合となる一対の回動規制係合部とを備えたものとし、前記非常解除用操作部に、その押し込み操作がなされる際に、前記一対のロック片のうちロック側とされた一方を解除側に押動する解除ピンを連設するようにしてもよい。
このような構成とすれば、ロック機構が連結軸廻りに配される構造となり、ロック機構を設けた受座を効率的にコンパクトにできる。また、押し操作される操作部に連動して、ロック片が軸方向に概ね沿って移動する構造とされているので、従来のような摘みの回動に連動させてカム作用によって回動規制板等を移動させるようなものと比べて、効率的にロック機構の剛性を高めることができる。
また、非常解除用操作部による解除操作が解除ピンによるロック片の押動によりなされるため、解除機構を簡易な構成とできるとともに、軸方向に沿った直進の動きにより解除ができるため解除機構に損傷等が生じ難い。
また、前記目的を達成するために、本発明に係る開閉扉は、扉パネルと、この扉パネルの戸先側端面から出没するラッチボルトを有したラッチ錠装置と、このラッチ錠装置に連結軸を介して連結された前記いずれかのハンドル装置とを備えていることを特徴とする。
本発明に係るハンドル装置は、上述のような構成としたことで、左右勝手のいずれの施工態様とされた扉にも取り付けることができるとともに、ロック操作及び解除操作をするための操作部の操作性を向上させることができ、また、ハンドル装置全体の見栄えを向上させることができる。
(a)、(b)は、いずれも本発明の一実施形態に係るハンドル装置を備えた開閉扉の一例を模式的に示し、(a)は、図3(b)におけるY方向から見た同開閉扉の概略要部拡大正面図、(b)は、(a)におけるX1−X1線矢視に対応させた一部破断概略横断面図である。 (a)、(b)は、いずれも同ハンドル装置のロック解除状態を示し、それぞれ図1(a)、(b)に対応させた図である。 (a)、(b)は、いずれも同開閉扉の施工状態の一例を模式的に示し、(a)は、概略正面図、(b)は、(a)におけるX2−X2線矢視に対応させた一部破断概略横断面図である。 (a)、(b)は、いずれも同ハンドル装置の一部分解概略斜視図である。 (a)〜(g)は、いずれも同ハンドル装置の構成部材の一部を模式的に示す概略背面図(正面図)である。 (a)〜(c)は、いずれも同ハンドル装置の一部分解概略縦断面図である。 (a)、(b)は、いずれも同ハンドル装置の一部分解概略斜視図である。 (a)は、同ハンドル装置の一部材を模式的に示す概略背面図、(b)は、同ハンドル装置の一部分解概略横断面図である。 同ハンドル装置の扉への組み付け例を模式的に示す一部破断概略斜視図である。 (a)〜(c)は、それぞれ同ハンドル装置におけるロック状態、ロック解除操作、及びロック解除状態を模式的に示す説明図である。 (a)、(b)は、いずれも同ハンドル装置を備えた開閉扉の他例を示し、それぞれ図1(a)、(b)に対応させた図である。
以下に本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
図1〜図11は、本実施形態に係るハンドル装置、及びこれを備えた開閉扉を示す説明図である。
尚、図1(b)、図2(b)、図10(a)〜(c)及び図11(b)では、一対のレバーハンドルの図示を省略している。
本実施形態では、図3に示すように、開閉扉1を、住居等の内壁3に開設された開口部4に取り付けられた一対の縦枠5,6及び上枠7からなる扉枠内に設置した例を示している。この開口部4は、例えば、個室や脱衣室、洗面所、トイレ等の内側空間9と、その外側空間8(例えば、リビングや廊下等)とを区画する内壁3に、出入口として設けられており、開閉扉1によって閉塞または開放される。
開閉扉1は、平板状の扉パネル50と、この扉パネル50に収容されたラッチ錠装置60と、このラッチ錠装置60に連結されたハンドル装置2とを備えている。
扉パネル50は、図3(b)に示すように、その吊元側端部が、扉連結部材としての蝶番5aによって吊元側縦枠5に連結されて吊元側縦枠5に支持されており、蝶番5aのヒンジピン等を開閉支点として開閉される。図例では、扉パネル50を、手前開きの状態で、その左側端部を吊元とした左吊元(左勝手)として施工した状態を示している。
尚、図3(b)において、符号5b,6bは、各縦枠5,6に設けられた戸当り部材である。
この扉パネル50の戸先側端面53には、ラッチ錠装置60を収容する収容凹部が設けられている。
また、この扉パネル50の戸先側に寄った位置には、図9に示すように、ハンドル装置2を組み込むための加工孔54が設けられている。この加工孔54は、図9では、扉パネル50の一方の面52側のみを示しているが、他方の面51側にも同様に設けられており、この加工孔54は、ラッチ錠装置60を収容する収容凹部に連通している。
ハンドル装置2は、図3(b)に示すように、扉パネル50を挟んで、その内側空間9側の面(内側面)51側、及び外側空間8側の面(外側面)52側に、それぞれ対向するように配置された一対のレバーハンドル30,40と、これら一対のレバーハンドル30,40の各回動基部31,41(図9参照)に配された一対の受座10,20とを備えている。
これら一対のレバーハンドル30,40は、連結軸45を介して結合されており、この連結軸45は、ラッチ錠装置60に連結されている。
尚、ハンドル装置2の詳細については、後述する。
ラッチ錠装置60は、図9に示すように、錠本体61と、この錠本体61の戸先側に設けられ、扉パネル50の戸先側端面53と略面一状に配された取付板62と、この取付板62に形成された開口から出没するラッチボルト63とを有している。このラッチボルト63は、略四角柱形状とされた連結軸45が嵌挿される四角孔を有したハブ64の回動に連動して、錠本体61から突出(図1参照)、または錠本体61内に没入する(図2参照)。
このハブ64には、ラッチボルト63を突出させる側に向けて回転モーメントが圧縮コイルバネ等の第1付勢手段によって付与されている。また、このハブ64は、レバーハンドル30,40が図1(a)に示す通常状態よりも反開扉側に回動(図1(a)における反時計廻りの回動)しないように、ストッパー部材によって規制されている。
また、ラッチボルト63は、錠本体61内において、出没自在にスライド手段等で支持、案内されるとともに、突出方向に向けて圧縮コイルバネ等の第2付勢手段によって付勢されており、ハブ64の回動に関わらず、没入方向への外力が付与されることで、この第2付勢手段の付勢力に抗して没入が可能となっている。
また、ラッチボルト63は、回転可能とされており、扉パネル50の左右勝手に応じて、その傾斜形状とされた滑り面が、内側空間9(図3(b)参照)側に向くように変更可能とされている。
このような構成とされた開閉扉1では、ハンドル装置2が備える一対のレバーハンドル30,40の回動操作に伴い連結軸45が回動し、これに連動してラッチボルト63が出没する。
レバーハンドル30,40を図1(a)に示す上記通常状態から開扉側へ回動(図1(a)における時計廻りの回動)すれば、図2(a)に示すように、ラッチボルト63が没入し、開扉が可能となる。一方、この状態で、レバーハンドル30,40を離して開扉側への回転モーメントを除荷すれば、ハブ64に作用するラッチボルト63を突出させる側への上記第1付勢手段による回転モーメントにより、レバーハンドル30,40が閉扉側へ回動(図2(a)における反時計廻りの回動)し、上記通常状態に復帰するとともに、ラッチボルト63が突出する。
上記のように、ラッチボルト63が突出した状態で、かつ、開閉扉1が、図3(b)に示すように、閉扉された状態では、扉パネル50の戸先側端面53から突出したラッチボルト63が戸先側端面53に対面する戸先側縦枠6に形成されたラッチ受凹部6a内に挿し入れられて、開扉が規制される。
また、レバーハンドル30,40を回動操作することなく、開閉扉1を開扉状態から閉扉する際には、ラッチボルト63の上記滑り面と、戸先側縦枠6の手前側縁部との作用により、ラッチボルト63が上記した第2付勢手段の付勢力に抗して没入し、閉扉方向への開閉扉1の移動が可能となる。更なる閉扉方向への開閉扉1の移動を伴い、ラッチボルト63がラッチ受凹部6aに至れば、上記第2付勢手段による突出方向への付勢により、ラッチボルト63がラッチ受凹部6a内に向けて突出し、閉扉が可能となる。
また、ラッチ受凹部6aの周囲には、金属製等のラッチ受プレートが設けられている。
次に、開閉扉1が備えるハンドル装置2の詳細について説明する。
尚、以下では、扉パネル50の内側面51側に配されたレバーハンドル30及び受座10を、それぞれ内側レバーハンドル30及び内側受座10として説明し、扉パネル50の外側面52側に配されたレバーハンドル40及び受座20を、それぞれ外側レバーハンドル40及び外側受座20として説明する。
また、各受座10,20の説明における正面側(手前側(表面))及び背面側(背面)、並びに左右は、当該ハンドル装置2が扉パネル50に取り付けられた状態で、扉パネル50の内側面51または外側面52に対面した使用者を基準として説明する。
また、図5では、図5(c)のみ正面から見た状態を示しており、その他は、いずれも背面図である。
一対のレバーハンドル30,40は、図3(b)及び図9に示すように、略同様の外郭形状とされており、円柱形状とされた回動基部31,41と、各回動基部31,41に連成された角柱状部32,42と、各角柱状部32,42の端部から上記通常状態において吊元側に向けて水平状に延びる把持部33,43とを有している(図1(a)も参照)。
これら一対のレバーハンドル30,40のうち、一方の内側レバーハンドル30の回動基部31には、連結軸45の先端部が嵌め入れられる四角穴31aが扉パネル50に向けて開口して形成されている。また、この内側レバーハンドル30の角柱状部32には、四角穴31aに対して略直交して設けられ、この四角穴31aに連通した雌ねじ孔32aが形成されている。
これら一対のレバーハンドル30,40のうち、他方の外側レバーハンドル40の回動基部41には、扉パネル50の厚さ方向に向けて延びる連結軸45が設けられている。この連結軸45は、外側レバーハンドル40に一体的に形成されたものとしてもよく、または、上記した内側レバーハンドル30と同様の四角穴41a(図7(a)参照)に基端部を嵌め入れて外側レバーハンドル40に固着するようにしてもよい。この連結軸45には、図9に示すように、係止凹溝45aが軸方向に沿って形成されている。
また、これら一対のレバーハンドル30,40は、外側レバーハンドル40に設けられた連結軸45を、上記したラッチ錠装置60のハブ64の四角孔に嵌挿し、この連結軸45の先端部を内側レバーハンドル30の四角穴31aに嵌め入れ、雌ねじ孔32aに皿ねじ等の固定止具を螺入して、その固定止具の先端を、連結軸45の係止凹溝45aに圧接することで、連結するようにしてもよい。
一対の受座10,20のうち、一方の内側受座10は、図4に示すように、内側レバーハンドル30の回動基部31を受け入れるハンドル受開口部11aを形成した受座本体11と、この受座本体11に設けられ、レバーハンドル30,40の両方向への回動をロックし得るロック機構(スイッチベース13、回動規制円盤15)と、受座本体11の表面側に配され、ロック機構13,15のロック及び解除が押し操作によりなされる操作スイッチ12と、受座本体11の背面開口をカバーする背面プレート16とを備えている。
操作スイッチ12は、図1(a)及び図5(a)に示すように、正面視(背面視)して左右に横長とされるとともに、内側レバーハンドル30の把持部33の一側部(図例では上側側部)に沿って、かつ、この内側レバーハンドル30の回動基部31に比較的近接して配されており、その外郭上部側の形状がレバーハンドル30,40の回動支点を円心とする略円弧形状とされる一方、外郭下部側の形状が略水平な形状とされた扁平な略楕円形状とされている。
この操作スイッチ12の背面側の中央部位には、図6(a)に示すように、背面側に向けて膨出した膨出部が形成されており、この膨出部には、スイッチ軸18が挿通される上下に貫通した軸孔12aが形成されている。この膨出部の上下には、段部がそれぞれ形成されており、この上側段部と、受座本体11のスイッチ開口11bの上側縁部に形成された段部とが係合する。また、下側段部に、スイッチベース13の正面側上端部中央部位が係合する。
また、この操作スイッチ12の背面側の左右には、図4(a)及び図5(a)に示すように、スイッチベース13の正面側上端部の左右にそれぞれ形成された一対の嵌合突部13b,13b(図4(b)及び図5(c)参照)が嵌め込まれる一対の嵌合凹部12b,12bが形成されている。
この操作スイッチ12は、図1(b)及び図2(b)に示すように、軸孔12aに挿通されたスイッチ軸18を回動支点として左右に揺動し、この回動支点を挟んで横並びに一対の操作部12L,12Rを配したシーソー型のスイッチとされている。本例では、後記するように、戸先側の左側操作部12Lがロック操作部として機能し、吊元側の右側操作部12Rが解除操作部として機能する。
このように、内側レバーハンドル30の一側部に沿って、横並びにロック操作部12Lと解除操作部12Rとを配し、かつ一体的に形成された操作スイッチ12とすることで、後記するロック操作時及び解除操作時における操作性をより向上させることができるとともに、操作部を簡易なものとできる。
また、この操作スイッチ12は、図10に示すように、いずれか一方の押し操作がなされた際には、その押し操作がなされた側の操作部の表面が受座本体11の表面に略平行に配されて、僅かに突出した状態となり、かつ、他方の操作部が受座本体11の表面から比較的、突出した状態となる。このようなシーソー型の操作スイッチ12として左右に揺動し、非操作側が操作側よりも突出する構成とすることで、操作性をより向上させることができる。
ロック機構は、図1及び図2、図6に示すように、上記した操作スイッチ12の押し操作に連動して、連結軸45の軸方向に概ね沿って、かつ互いに逆側に移動する一対のロック片部13L,13Rを有したスイッチベース13と、連結軸45に取着されるとともに、一対のロック片部13L,13Rにそれぞれが係合し得る構成とされ、かつ、一方が係合したときには、他方が非係合となる一対の回動規制係合部15L,15Rを有した回動規制円盤15とを備えている。
回動規制円盤15は、図1、図4、図5(f)及び図6(a)に示すように、手前側の大径円盤部15aとこの大径円盤部15aの背面側に同心状に連成された小径円盤部15cとを有し、この小径円盤部15cには、連結軸45が嵌挿される四角孔15dが形成されている。
また、大径円盤部15aの下方側には、正面視(背面視)して、下方に向けて拡開するような回動規制片部15bが連成されており、この回動規制片部15bの左右側部のそれぞれが、スイッチベース13の一対のロック片部13L,13Rが係合し得る一対の回動規制係合部15L,15Rとなる。
また、この大径円盤部15aの中央には、内側レバーハンドル30の回動基部31(図4(a)参照)が嵌め込まれるとともに、小径円盤部15cの四角孔15dに連通する円形中空部15eが形成されている。また、この大径円盤部15aの左右外周面には、ストッパー部15f,15fがそれぞれ形成されている。このストッパー部15f,15fが、図1(b)及び図2(b)に示すように、背面プレート16の手前面及びスイッチベース13の一対のロック片部13L,13Rの一方の背面に当接し、当該回動規制円盤15の軸方向への移動が規制される。
スイッチベース13は、図4、図5(c)及び図6(a)に示すように、上端部中央に、スイッチ軸18が挿通される上下に貫通した軸孔13aを形成しており、この上端部中央の背面側には、背面側に向けて突出し、かつ平面視して先細り状とされた係合突起13d(図10も参照)が形成されている。
このスイッチベース13の中央には、図5(c)に示すように、上記した回動規制円盤15の手前側部位の外郭形状に対応させた規制円盤受入開口13cが形成されている。この規制円盤受入開口13cは、操作スイッチ12の左右への揺動に伴うスイッチベース13の移動が可能な程度に、回動規制円盤15の手前側部位の外郭形状よりも大きく形成されている。
この規制円盤受入開口13cの左右の枠状の部位が、一対のロック片部13L,13Rとされ、これらロック片部13L,13Rのそれぞれ開口内周縁13Lc,13Rcのいずれか一方が、回動規制円盤15の一対の回動規制係合部15L,15Rのいずれか一方に係合して、これらに当接し、回動規制円盤15の開扉側への回動を規制する。
このスイッチベース13の背面側には、クッションバネ部材14と、操作スイッチ12の操作がなされる際に、節度感を付与する節度付勢手段を構成する節度バネ部材17とが配されている。
クッションバネ部材14は、図4、図5(d)及び図6に示すように、中央に、スイッチ軸18が挿通される上下に貫通した貫通孔14aが形成され、略水平に配された薄板状の上部片と、この上部片の背面側左右端部から下方に向けてそれぞれ延設された左右片部とを有した形状とされている。これら左右片部は、上下方向の略中央部位において背面側に向けて少許、屈曲されており、この屈曲された部位が、バネ片部14L,14Rとして機能する。これら一対のバネ片部14L,14Rは、それぞれ上記したスイッチベース13における一対のロック片部13L,13Rの背面側に配置され、各バネ片部14L,14Rと、ロック片部13L,13Rとの間には、これら一対のバネ片部14L,14Rの弾性変形を許容する変形代としての隙間が形成されている(図10も参照)。
節度バネ部材17は、図4、図5(e)及び図6(a)に示すように、略中央下部に、手前側に向けて突出し、かつ平面視して先細り状とされたバネ突条17a(図10も参照)を有し、このバネ突条17aの左右側面が、上記したスイッチベース13の係合突起13dの左右側面に当接乃至は弾接して配置される。
また、この節度バネ部材17の上部側の左右には、受座本体11に取り付けるための係合孔17b,17cがそれぞれ形成されている。
上記した操作スイッチ12並びに、スイッチベース13、回動規制円盤15、クッションバネ部材14、及び節度バネ部材17は、いずれもレバーハンドル30,40の回動支点を通る垂線を挟んで略左右対称の形状とされている。
上記した各部材を収容する受座本体11は、図4、図5(b)及び図6(a)に示すように、略有底円筒形状とされ、その底に対応する部位が表面側とされ、その表面側の略中央に、内側レバーハンドル30の回動支点を円心とする円形状のハンドル受開口部11aが形成されている。このハンドル受開口部11aには、図4(a)に示すように、ハンドル基部ワッシャ19を介在させて、内側レバーハンドル30の回動基部31が嵌め入れられる。
また、このハンドル受開口部11aの上方側部位には、操作スイッチ12の形状に対応させた左右に横長のスイッチ開口11bが形成されている。
このスイッチ開口11bの背面側かつ下方側部位には、スイッチ軸18が配置される軸受凹溝部11fが設けられている。また、このスイッチ開口11bの背面側には、円筒形状の内周面上端部から下方に向けて垂れ下る垂下部11hが設けられている。
この垂下部11hの左右方向中央には、隙間が形成されており、この隙間を挟さんで左右に分離された垂下部11hの左右背面のそれぞれには、背面側に向けて突出し、節度バネ部材17に形成された二つの係合孔17b,17c(図5(e)参照)にそれぞれ挿通されて係合する係合突部11i,11jが形成されている。
また、ハンドル受開口部11aの左右には、扉パネル50を挟むようにして、当該内側受座10と外側受座20とを連結する皿ねじ等の固定止具B(図1(a)参照)のための一対の皿孔(ザグリ孔)11c,11cが形成されている(図1(b)も参照)。これら一対の皿孔11c,11cは、レバーハンドル30,40の回動支点と略同じ高さ位置に設けられるとともに、該回動支点から等距離となるようにそれぞれ形成されている。つまり、これら一対の皿孔11c,11cは、レバーハンドル30,40の回動支点と略同高さ位置で、この回動支点を挟んで左右対称に形成されている。
また、この受座本体11の内周面の左右部位には、円筒形状の内周面から円心側に向けて張り出すように肉厚部が設けられており、上記した一対の皿孔11c,11cがこの肉厚部を背面側に向けて貫通して形成されている。
この肉厚部における一対の皿孔11c,11cの上方側部位には、受座本体11に対して背面プレート16を固定するための皿ねじ等の固定止具Bが螺入される雌ねじ穴11d,11dがそれぞれ形成されている。
また、受座本体11の内周面下端部には、背面プレート16の下端部に設けられた係合突部16eが係合する切欠凹所11eが形成される一方、受座本体11の上記した垂下部11hの上端部位には、背面プレート16の上端部に手前側に向けて突出するように設けられた係合突片16gが嵌め入れられる係合凹所11gが形成されている(図5(g)及び図6(c)も参照)。
尚、受座本体11の大きさは、例えば、内装用扉に設ける場合には、外周径が40mm〜70mm程度、厚み(扉パネル50の厚さ方向と同方向の厚み)が10mm〜30mm程度の比較的、コンパクトなものとしてもよい。
背面プレート16は、図4、図5(g)及び図6(a)に示すように、正面視(背面視)して、最外周輪郭が略円形状とされており、上記した受座本体11の円筒形状の中空部内に嵌め込まれる大きさとされている。
この背面プレート16の中央には、上記した回動規制円盤15の小径円盤部15cが挿通される円盤開口16aが形成されている。
この円盤開口16aの左右には、後記する解除ピン23(図1(b)参照)が挿通されるピン挿通孔16b,16bが、上記した一対の皿孔11c,11cと同様、左右対称にそれぞれ形成されている。
これらピン挿通孔16b,16bのさらに外方側左右には、切欠部16c,16cが形成されている。これら切欠部16c,16cは、上記した受座本体11に形成された一対の皿孔11c,11cに整合する位置に形成されている。
また、これら切欠部16c,16cの上方側部位には、背面プレート16を、受座本体11に対して固定する皿ねじ等の固定止具Bのための一対の皿孔16d,16dが、上記した受座本体11に形成された一対の雌ねじ穴11d,11dに整合する位置に形成されている。
また、この背面プレート16の円盤開口16aの上部及び下部は、それぞれ上方及び下方に向けて切欠が形成されており、下部側の切欠の下端部には、背面側に向けて屈曲された位置決め突片16fが形成されている一方、上部側の切欠の上端部には、手前側に向けて屈曲された軸規制突片16hが形成されている。この軸規制突片16hと、上記した受座本体11の軸受凹溝部11fとにより、操作スイッチ12、クッションバネ部材14及びスイッチベース13に挿通されたスイッチ軸18が受座本体11内において回動自在に軸支される。尚、スイッチ軸18を回動自在に軸支する軸受部としては、このような態様に限られず、受座本体11に枢支凹部等を適宜、設けるようにしてもよい。
また、背面プレート16の上端部の左右には、それぞれ手前側に向けて屈曲された節度バネ規制突片16i,16iが形成されている。これら節度バネ規制突片16i,16iは、節度バネ部材17の係合孔17b,17cに、受座本体11の垂下部11hの係合突部11i,11jが挿通されて、垂下部11hに取り付けられた節度バネ部材17の抜け止め手段として機能する。
上記した受座本体11、スイッチベース13及び回動規制円盤15は、例えば、アルミニウムや亜鉛合金等の金属材料から鋳造成型されたダイキャスト製等としてもよい。また、スイッチベース13と回動規制円盤15とが少なくとも当接する部位における、これらのうちの少なくともいずれか一方には、適宜、鋼板等を付設して補強するようにしてもよい。
また、上記した操作スイッチ12及びハンドル基部ワッシャ19は、ポリアセタール等の合成樹脂材料から射出成型されたプラスチック製等としてもよい。
また、上記したクッションバネ部材14及び節度バネ部材17は、ステンレスやステンレス鋼、ニッケルクロム合金等の金属バネ材料から製されたものとしてもよい。
また、背面プレート16は、適宜、鋼板等の金属材料から製されたものとしてもよい。
上記構成とされた内側受座10の各部材は、図4及び図6に示すように、操作スイッチ12を、受座本体11の表面側からスイッチ開口11bに挿し込むように配置し、その背面側の嵌合凹部12b,12bに、クッションバネ部材14を上端部に載置した状態のスイッチベース13の嵌合突部13b,13bを圧入して結合する。また、その操作スイッチ12の軸孔12a、クッションバネ部材14の貫通孔14a、及びスイッチベース13の軸孔13aを整合させてスイッチ軸18を挿通し、スイッチ軸18を軸受凹溝部11fに配置させる。
次いで、節度バネ部材17を、上述のように受座本体11の垂下部11hに取り付ける。また、回動規制円盤15の小径円盤部15cを、背面プレート16の手前側から円盤開口16aに挿通させた状態で、背面プレート16を受座本体11の背面開口をカバーするように嵌め込む。
さらに、背面プレート16の一対の皿孔16d,16dを介して、固定止具B,Bを受座本体11に形成された一対の雌ねじ穴11d,11dに螺入して組み付けるようにしてもよい。
一対の受座10,20のうち、他方の外側受座20は、図7に示すように、外側レバーハンドル40の回動基部41を受け入れるハンドル受開口部21aを形成した受座本体21と、この受座本体21の表面側に開口した表示ボタン案内孔21bに出没自在に収容される表示ボタン22と、この表示ボタン22の背面側に連設される解除ピン23と、この解除ピン23に外装される解除バネ24と、一対のねじ柱25,25とを備えている。
表示ボタン22は、図7(b)に示すように、正面視した形状が縦長の扁平楕円形状とされた扁平楕円柱状体とされている。このように、表示ボタン22の形状を、正面視して縦長にすることで、横長形状にしたものと比べて、表示ボタン22と外側レバーハンドル40の角柱状部41との干渉を防止しながらも、表示ボタン22を効率的に角柱状部41に近接した位置に設けることができる。
また、この表示ボタン22の側面の少なくとも後記するロック状態において露出する部位、及び表面(表示部22a)のうちの少なくとも一方には、赤やオレンジ等のロック状態表示用の着色が施されている。
尚、表示部22aの側面のみに、ロック状態表示用着色を施し、表示部22aの表面(手前面)には受座本体21の表面と同系色の着色を施すようにしてもよい。これによれば、受座本体21の表面から当該表示部22aが突出していない状態(後記するロック解除状態)では、当該表示部22aと受座本体21との違和感を低減でき、見栄えが良い。
また、この表示ボタン22の背面側には、図8(b)に示すように、解除ピン23の手前端部23bが圧入される嵌合穴22bが形成されている。この表示ボタン22は、上記操作スイッチ12と同様、合成樹脂材料から製されたものとしてもよい。
この表示ボタン22は、ロック状態において受座本体21の表面から突出する表示部22aを有してロック状態を表示する手段として機能するとともに、後記するように非常解除時に押し込み操作がなされる非常解除用操作部として機能する。
また、この表示ボタン22は、図10(b)に示すように、その表面が受座本体21の表面と略面一状とされた状態から、背面側(内側空間9側)への更なる押し込み操作が手指等では困難な程度の外径とされている。
解除ピン23は、ステンレスやステンレス鋼等の金属材料から製されており、図8(b)に示すように、途中部位に大径規制部23cを有した細長棒状とされ、その表示ボタン22側の手前端部23bの外周には、表示ボタン22の抜け止め段部が形成されている。
また、この解除ピン23は、その背面端部が、図10に示すように、上記したクッションバネ部材14のバネ片部14L,14Rの一方に当接する当接部23aとされている。この解除ピン23は、後記するように、外側空間8側からロック解除操作をする際に、表示ボタン22が背面側に向けて押し込まれて、その表面と受座本体21の表面とが少なくとも略面一状とされた状態においては、ロック解除がなされないように、適宜の長さに形成されている。
受座本体21は、上記した内側受座10と同様、略有底円筒形状とされ、その底に対応する部位である表面側の略中央には、レバーハンドル30,40の回動支点を円心とする円形状のハンドル受開口部21aが形成されている。このハンドル受開口部21aには、ハンドル基部ワッシャ29を介在させて、外側レバーハンドル40の回動基部41が嵌め入れられる。
また、上記した表示ボタン22が収容される表示ボタン案内孔21bは、表示ボタン22の形状に対応させた形状とされ、レバーハンドル30,40の回動支点と略同高さ位置に設けられるとともに、ハンドル受開口部21aの左右側部位のいずれか側、すなわち、扉パネル50に取り付けられた状態において、レバーハンドル30,40の戸先側に位置するように設けられている(図1も参照)。
この表示ボタン案内孔21bの深さは、表示ボタン22の形状に対応させて表示ボタン22の全体を収容し得るとともに、表示ボタン22が押し込まれた際に、その表面が受座本体21の表面よりも内方(背面側)に位置するように設定されている。
受座本体21の背面側には、図8に示すように、背面側に向けて延びる一対のねじ基部が形成されている。これら一対のねじ基部には、一対の雌ねじ穴21c,21cが形成されている。これら一対の雌ねじ穴21c,21cには、背面側に雌ねじ穴25b,25bをそれぞれに形成した一対のねじ柱25,25の各手前端部に設けられた雄ねじ部25a,25aが螺入されて、一対のねじ柱25,25が結合される。
尚、このように一対のねじ柱25,25を別体として設ける構成に代えて、受座本体21の背面側に、これらと略同様のものを一体的に形成したものとしてもよい。
これら一対の雌ねじ穴21c,21cは、ハンドル受開口部21aを挟んで、上記した内側受座10の一対の皿孔11c,11cと同様、左右対称に形成されるとともに、これら一対の皿孔11c,11cに整合する位置に形成されている(図1(b)も参照)。
また、一対の雌ねじ穴21c,21cがそれぞれ形成された上記一対のねじ基部のうちの一方には、図8(b)に示すように、解除ピン23の大径規制部23cの径に対応させた大径ピン案内孔21eと、大径規制部23cよりも小径とされた手前側部位の径に対応させた小径ピン案内孔21dとが背面側から表面側に向けてこの順に上記した表示ボタン案内孔21bに連通して形成されている。
また、解除バネ24は、例えば、圧縮コイルバネ等からなり、解除ピン23の大径規制部23cよりも小径とされた手前側部位に外装されている。この解除バネ24は、その手前側が大径ピン案内孔21eと小径ピン案内孔21dとの段部に規制され、その背面側が解除ピン23の大径規制部23cに規制される。
尚、この外側受座20の受座本体21の外周径は、意匠性の観点から上記した内側受座10の受座本体11の外周径と略同様にしてもよい。また、この外側受座20の受座本体21の厚みは、上述のような各種ロック機構等を設ける必要がないので、内側受座10の受座本体11に比べて、より薄くするようにしてもよい。
上記構成とされた外側受座20は、受座本体21の表示ボタン案内孔21bに表示ボタン22を収容し、手前側部位に解除バネ24を外装した解除ピン23を大径ピン案内孔21eに挿しこみ、手前側部位を小径ピン案内孔21dに挿通し、その手前端部23bを表示ボタン22の嵌合穴22bに圧入して組み付けるようにしてもよい。
このように組み付けられた状態では、解除ピン23は、解除バネ24によって、背面側に向けて付勢されている。この解除バネ24と、上記したクッションバネ部材14の一対のバネ片部14L,14Rとは、これら一対のバネ片部14L,14Rのバネ定数が、解除バネ24のバネ定数よりも大きくなるよう設定されている。
上記のようにそれぞれ組み付けられた内側受座10及び外側受座20は、図9に示すように、扉パネル50を挟んで対向させて配置し、以下のように組み付けるようにしてもよい。
内側受座10を、扉パネル50の内側面51側の加工孔に配置する。この際、内側受座10に設けられた位置決め突片16fを加工孔の下端縁に係合させて位置決めするようにしてもよい。
また、外側受座20の一対のねじ柱25,25及び解除ピン23を、外側面52側から扉パネル50に設けられた加工孔54を介して、扉パネル50に収容されたラッチ錠装置60の貫通孔乃至は切欠部等に挿通し、内側面51側に突出させ、内側受座10に係合させる。すなわち、図1(b)に示すように、内側受座10の背面プレート16のピン挿通孔16b,16bの一方(図例では戸先側)に、解除ピン23を挿通する。また、内側受座10の背面プレート16の切欠部16c,16c(図5(g)参照)を介して、一対のねじ柱25,25を、上記した受座本体11の肉厚部に近接乃至は当接させて位置決めし、その各雌ねじ穴25b,25bを、受座本体11に設けられた一対の皿孔11c,11cに整合させる。
次いで、一対の皿孔11c,11cに、皿ねじ等の固定止具B(図1(a)参照)を挿通し、一対のねじ柱25,25の各雌ねじ穴25b,25bに螺入して、これら内側受座10と外側受座20とを連結し、扉パネル50に対して取り付けるようにしてもよい。
また、このように、扉パネル50に取り付けられた各受座10,20のハンドル受開口部11a,21aに、上記したように、一対のレバーハンドル30,40の各回動基部31,41を嵌め入れ、一対のレバーハンドル30,40を、連結軸45を介して結合することで、当該ハンドル装置2を、扉パネル50に組み付けるようにしてもよい。
尚、内側受座10と外側受座20との連結は、上述のような皿ねじ等の固定止具B及び一対のねじ柱25,25を用いた態様に限られず、適宜の連結手段により連結するようにしてもよく、または、各受座を連結せずに、それぞれを個別に扉パネルに対して固定止具により固定するようにしてもよい。
次に、上記構成とされたハンドル装置2を備えた開閉扉1のロック状態、ロック解除操作、ロック解除状態及びロック操作並びに非常解除時におけるロック解除操作について、図1、図2及び図10に基づいて説明する。
尚、以下では、開閉扉1が閉扉された状態を基準として説明する。
<ロック状態>
図1に示すように、操作スイッチ12の左側操作部(ロック操作部)12Lの押し操作がなされた状態では、この操作スイッチ12にスイッチ軸18を介して結合されたスイッチベース13の左側ロック片部13Lが、他方の右側ロック片部13Rよりも背面側(外側空間8側)に位置し、回動規制円盤15の左側回動規制係合部15Lに係合している。
この状態では、レバーハンドル30,40の開扉側への回動がロックされた状態となる。すなわち、レバーハンドル30,40の連結軸45に取着された回動規制円盤15の開扉側への回動(図1(a)における時計廻りの回動)が、その左側回動規制係合部15Lに係合したスイッチベース13の左側ロック片部13Lによって規制される。尚、この状態では、回動規制円盤15の右側回動規制係合部15Rとスイッチベース13の右側ロック片部13Rとは、非係合とされた状態であるので、回動規制円盤15の反開扉側への回動(図1(a)における反時計廻りの回動)は、スイッチベース13によっては規制されていないが、上述のように、ラッチ錠装置60により、連結軸45(実質的には、この連結軸45が嵌挿されたハブ64)の反開扉側への回動が規制されている。従って、このロック状態では、レバーハンドル30,40は、両方向への回動が規制された状態である。
また、この状態では、図10(a)に示すように、操作スイッチ12に結合されたスイッチベース13の係合突起13dの一側面が節度バネ部材17のバネ突条17aの一側面に当接乃至は弾接しており、これにより、操作スイッチ12が容易にロック解除側に回動しないよう規制されている。
また、この操作スイッチ12にスイッチ軸18を介して結合されたクッションバネ部材14の左側バネ片部14Lが、他方の右側バネ片部14Rよりも外側空間8側に位置し、解除ピン23の当接部23aに当接乃至は弾接している。
この状態では、解除ピン23に外装された解除バネ24が弾性変形を伴い圧縮された状態とされるとともに、解除ピン23に連設された表示ボタン22の表示部22aが、外側受座20の受座本体21の表面から突出した状態となる。このように、ロック状態において、外側受座20の表面から突出する表示部22aを有した表示ボタン22を設けることで、外側空間8側から、当該開閉扉1のロック状態を容易に識別することができる。特に、この表示ボタン22の表示部22aを、上記のように着色しておくことで、ロック状態をより容易に識別することができる。また、表示ボタン22は、受座本体21の戸先側に設けられているので、外側レバーハンドル40によって隠蔽されることがなく、当該表示ボタン22の表示部22aを見易く、目立ち易くすることができる。さらに、本実施形態では、この表示ボタン22が、非常解除用操作部としても機能するので、このような位置に設けることで、後記する非常解除操作時における操作性を向上させることができる。
<ロック解除操作>
上記ロック状態において、操作スイッチ12の右側操作部(解除操作部)12Rの押し操作がなされれば、図10に示すように、操作スイッチ12がスイッチ軸18を回動支点として、ロック側から解除側に回動(図10における反時計廻りの回動)する。この際、節度バネ部材17の弾性変形を伴い、スイッチベース13の係合突起13dがバネ突条17aを乗り越えて解除側に移動する。
また、この操作スイッチ12の移動に連動して、スイッチベース13の左側ロック片部13L及びクッションバネ部材14の左側バネ片部14Lが、概ね連結軸45の軸方向に沿って、手前側(内側空間9側)に移動する。ここで、スイッチベース13及びクッションバネ部材14は、操作スイッチ12と同様、スイッチ軸18を回動支点として回動し、この回動により、これらスイッチベース13の左側ロック片部13L及びクッションバネ部材14の左側バネ片部14Lも同様に回動支点廻りに移動するが、その移動量は比較的、小さいため、このような移動も概ね連結軸45の軸方向に沿った移動としている。
これらスイッチベース13の左側ロック片部13L及びクッションバネ部材14の左側バネ片部14Lの移動により、解除バネ24の弾性復元を伴い、これに付勢された解除ピン23が内側空間9側に向けて移動し、これに連設された表示ボタン22が外側受座20の表示ボタン案内孔21b内を没入方向に向けて移動する。
<ロック解除状態>
上記ロック解除操作により、ロック解除がなされた状態では、図2及び図10(c)に示すように、スイッチベース13の右側ロック片部13Rが、他方の左側ロック片部13Lよりも外側空間8側に位置し、回動規制円盤15の右側回動規制係合部15Rに係合する。つまり、この状態では、左側ロック片部13Lが、他方の右側ロック片部13Rよりも内側空間9側に位置し、回動規制円盤15の左側回動規制係合部15Lと左側ロック片部13Lとは非係合とされた状態となる。
この状態では、レバーハンドル30,40の連結軸45に取着された回動規制円盤15の左側回動規制係合部15Lがスイッチベース13の左側ロック片部13Lによる規制を受けることなく、回動規制円盤15の開扉側への回動(図2(a)における時計廻りの回動)が可能となり、開閉扉1の開扉が可能となる。
また、この状態では、図10(c)に示すように、スイッチベース13の係合突起13dの他側面が節度バネ部材17のバネ突条17aの他側面に当接乃至は弾接しており、これにより、操作スイッチ12が容易にロック側に回動しないよう規制されている。
また、他方の右側バネ片部14Rよりも内側空間9側に位置されたクッションバネ部材14の左側バネ片部14Lに、解除ピン23の当接部23aが当接乃至は弾接し、この解除ピン23に連設された表示ボタン22が没入した状態となり、外側空間8側から、当該開閉扉1のロック解除状態を識別することができる。
<ロック操作>
上記ロック解除状態において、操作スイッチ12の左側操作部(ロック操作部)12Lの押し操作、すなわち、ロック操作がなされる際は、上記ロック解除操作とは逆側に各部が移動する。
つまり、図10に示すように、操作スイッチ12がスイッチ軸18を回動支点として、解除側からロック側に回動(図10における時計廻りの回動)する。この際、節度バネ部材17の弾性変形を伴い、スイッチベース13の係合突起13dがバネ突条17aを乗り越えてロック側に移動する。
また、この操作スイッチ12の移動に連動して、スイッチベース13の左側ロック片部13L及びクッションバネ部材14の左側バネ片部14Lが外側空間8側に移動し、解除バネ24の弾性変形を伴い、解除ピン23が外側空間8側に向けて移動する。これにより、解除ピン23に連設された表示ボタン22が外側受座20の表示ボタン案内孔21b内を突出方向に向けて移動する。
このロック操作により、上記ロック状態となる。
<非常解除操作>
一方、上記ロック状態において、外側空間8側からロック状態を解除する際には、表示ボタン22をして以下のようにして行うことができる。
図10(a)に示すように、ロック状態とされ、外側受座20の受座本体21の表面から突出した表示ボタン22の表示部22aを、内側空間9側に向けて押し込む。この表示ボタン22の押し込み操作により、解除ピン23が内側空間9側に向けて移動する。
この解除ピン23の移動により、クッションバネ部材14の左側バネ片部14Lが弾性変形する一方、スイッチベース13は、その係合突起13dが節度バネ部材17により、ロック解除側への移動が規制された状態である。つまり、クッションバネ部材14の各バネ片部14L,14Rの付勢力よりも、スイッチベース13の係合突起13dをロック側またはロック解除側に付勢して移動を規制する節度バネ部材17のバネ突条17aの付勢力が大となるように設定されている。
図10(b)に示すように、表示ボタン22の表面が、外側受座20の受座本体21の表面と略面一状となるまで、または受座本体21の表面よりも僅かに内方側に位置するまでは、クッションバネ部材14の左側バネ片部14Lの上記した変形代により、解除ピン23の移動が直接的にはスイッチベース13に伝達されず、スイッチベース13の左側ロック片部13Lの少なくとも一部が、回動規制円盤15の左側回動規制係合部15Lに係合した状態である。
上記状態から、図10(c)に示すように、表示ボタン22が、外側受座20の受座本体21の表面よりも更に内方(内側空間9側)に向けて押し込まれれば、解除ピン23が更に内側空間9側に向けて移動し、節度バネ部材17の弾性変形を伴いながら、スイッチベース13の左側ロック片部13Lがロック解除側に押動され、回動規制円盤15の左側回動規制係合部15Lと左側ロック片部13Lとの係合状態が解除される。このような表示ボタン22の更なる内方への押し込み操作は、上述のように、手指等では容易になされないように構成されているので、棒状のピン部材等により押し込み操作をするようにしてもよい。
また、スイッチベース13の上記移動に連動して、操作スイッチ12も同様に、ロック側から解除側に回動し、ロック解除状態、すなわち、解除操作部12R側が押し操作された状態となる。
このように、非常解除用操作部としての表示ボタン22の押し込み操作により、外側空間8側からロック解除が可能であるので、ドライバーやコイン等で回動操作する必要がある従来の非常解除用の操作部と比べて、操作性を向上させることができる。
また、ロック状態において外側受座20の受座本体21の表面から突出した表示ボタン22の突出分、すなわち表示部22aを内方側に押し込むだけでは、ロック解除がなされない構成としているので、外側空間8側からの安易なロック解除を防止することができる。特に、本実施形態では、表示ボタン22の押し込み操作がなされる際には、クッションバネ部材14及び節度バネ部材17の付勢力が作用しているので、安易なロック解除をより効果的に防止することができる。
さらに、表示ボタン22の押し込み操作による解除操作が、解除ピン23によるロック片部13L,13Rの一方の押動によりなされるため、解除機構を簡易な構成とできるとともに、軸方向に沿った直進の動きにより解除ができるため解除機構に損傷等が生じ難い。
以上のように、本実施形態に係るハンドル装置2によれば、操作スイッチ12の押し操作により、ロック及び解除が可能であるので、従来のような摘み等を回動操作するものと比べて、ロック操作時及び解除操作時における操作性を向上させることができる。
また、本実施形態のように、操作スイッチ12を、内側レバーハンドル30に比較的、近接した位置に設けた場合でも、操作性が良いため、サムターンを設けるために受座を大きくしたりする必要がないこととも相俟って、操作スイッチ12を設けた内側受座10を効率的にコンパクトにでき、見栄えが良い。
さらに、一方の受座(図例では、内側受座10)内に、ロック機構を構成する一対のロック片部13L,13R及び一対の回動規制係合部15L,15Rを設けているので、ラッチ錠装置にロック手段を設ける必要がなく、また、サムターンを別体として設けるための加工孔も必要がない。従って、ラッチ錠装置の種類に関わらず、現場対応にて、ロック機構を有さない空錠タイプの扉のハンドル装置を、本実施形態に係るロック機構を有したハンドル装置2に変更することも可能となる。
また、内側受座10に、上記ロック機構を設けることで、外側受座20を、比較的、薄くでき、コンパクトにできるので、外側空間8からの見栄えが良い。また、ロック機構を設けた内側受座10の表面側に操作スイッチ12を設けることで、例えば、外側受座20にロック機構を設け、連結ピンやアーム等で操作スイッチとスイッチベースとを結合するようなものと比べて、剛性を効率的に向上させることができる。
さらにまた、本実施形態では、ロック機構を構成する一対のロック片部13L,13R及び一対の回動規制係合部15L,15Rを連結軸45の廻りに配する構造としているので、ロック機構を設けた内側受座10を効率的にコンパクトにできる。また、押し操作される操作スイッチ12に連動して、一対のロック片部13L,13Rが軸方向に概ね沿って移動する構造とされているので、従来のような摘みの回動に連動させてカム作用によって回動規制板等を移動させるようなものと比べて、効率的にロック機構の剛性を高めることができる。
さらにまた、操作スイッチ12をロック側(または解除側)に操作する際には、上述のように、スイッチベース13の係合突起13dが、節度バネ部材17のバネ突条17aを乗り越えてロック側(または解除側)に移動する構成としているので、操作スイッチ12を操作する使用者に対して、節度感を付与することができる。これにより、使用者に対してロック側または解除側への操作感を与えることができ、ロック側または解除側への操作の確実性を向上させることができる。
次に、本実施形態に係るハンドル装置2を備えた開閉扉の他例について、図11に基づいて説明する。
尚、上記した例と異なる構成及び動作について主に説明し、同様の構成及び動作については、同一符号を付して、その説明を省略、或いは簡略に説明する。
図11では、上記例の開閉扉1と異なり、扉パネル50を、手前開きの状態で、その右側端部(図11(a)では、内側空間9側から見た状態を示しているので、左右方向が逆となっている)を吊元として施工される右吊元(右勝手)の開閉扉1Aを示している。
また、この開閉扉1Aの左右勝手に応じて、ラッチ錠装置60のラッチボルト63を上記した例から180度回転させて、その滑り面を内側空間9側に向かせ、ラッチ錠装置60を扉パネル50に収容している。
また、この開閉扉1Aの左右勝手に応じて、ハンドル装置2が扉パネル50に取り付けられている。
ハンドル装置2の内側受座10は、上記例と同様に取り付けられる一方、外側受座20は、連結軸45廻りに上記した例の取り付け状態を、180度回転させて取り付けられている(図1(b)及び図11(b)参照)。また、レバーハンドル30,40は、上記例とは逆側に回動(図11(a)における反時計廻りの回動)することで、開扉が可能とされている。
上記のように本実施形態では、内側受座10の受座本体11と、外側受座20の受座本体21とを固定止具Bによって連結するための一対の皿孔11c,11c及び一対のねじ柱25,25を、回動支点と略同高さ位置で、この回動支点を挟んで左右対称に形成しているので、一方の内側受座10に対して、他方の外側受座20を、連結軸45廻りに180度回転させて連結することが可能となる。
また、外側受座20の解除ピン23が挿通される、内側受座10のピン挿通孔16b,16bも上記同様、左右対称にそれぞれ形成されているので、一方の内側受座10に対して、他方の外側受座20を、連結軸45廻りに180度回転させて連結した際に、解除ピン23を、いずれかのピン挿通孔16b,16bに挿通することが可能となる。
加えて、本実施形態では、上述のように、内側受座10に設けた操作スイッチ12並びに、スイッチベース13、回動規制円盤15、クッションバネ部材14、及び節度バネ部材17を、いずれもレバーハンドル30,40の回動支点を通る垂線を挟んで略左右対称の形状としているので、上記例とは開扉側への回動が逆側とされた本例においても、ロック及びその解除が可能となる。
すなわち、図11に示すロック状態では、操作スイッチ12は、上記した例とは逆側の右側操作部12Rがロック操作部となり、この押し操作がなされた状態である。つまり、操作スイッチ12の各操作部12L,12Rは、レバーハンドル30,40の開扉側への回動をロックするロック操作部と、そのロックを解除する解除操作部とが、開閉扉1(1A)の左右勝手に応じて反転する構成とされている。
この状態では、スイッチベース13の右側ロック片部13Rが、他方の左側ロック片部13Lよりも背面側(外側空間8側)に位置し、回動規制円盤15の右側回動規制係合部15Rに係合しており、レバーハンドル30,40の開扉側への回動がロックされた状態となる。また、この状態では、上記同様、表示ボタン22の表示部22aが外側受座20の受座本体21の表面から突出している。
一方、上記ロック状態を解除する際には、操作スイッチ12の左側操作部(解除操作部)12Lを押し操作または表示ボタン22を上記同様に押し込み操作することで、ロック解除がなされる。
すなわち、図示は省略するが、ロック解除状態では、右側ロック片部13Rが、他方の左側ロック片部13Lよりも内側空間9側に位置し、回動規制円盤15の右側回動規制係合部15Rと右側ロック片部13Rとが非係合となり、レバーハンドル30,40の開扉側への回動操作が可能となる。
このように、本実施形態に係るハンドル装置2によれば、開閉扉1(1A)の左右勝手に応じて、いずれにも適用が可能となり、汎用性の高いハンドル装置となる。
また、本実施形態では、表示ボタン22を収容する表示ボタン案内孔21bを、レバーハンドル30,40の回動支点と略同高さ位置に設けている。この結果、開閉扉1(1A)の左右勝手に応じて、外側受座20を180度回転させて取り付けた際に、いずれの態様においても、表示ボタン22が外側レバーハンドル40の戸先側に位置することとなる。従って、当該表示ボタン22の識別性、及び操作性を向上させることができる。
尚、本実施形態では、操作スイッチの各操作部を内側レバーハンドルの上側側部に沿って横並びに設けた例を示しているが、内側レバーハンドルの下側側部に沿わせて設けるようにしてもよい。この場合は、適宜、上記したロック機構を変形するようにすればよい。
また、ロック操作部と解除操作部とを一体的に形成した操作スイッチに限られず、別体としたものとしてもよい。この場合は、横並びに配置する態様に限られず、上下に異ならせた位置に設けるようにしてもよい。
さらに、本実施形態では、操作スイッチを、正面視して円形状とされた内側受座の受座本体の形状に対応させて、扁平な略楕円形状としているが、正面視して方形状のものとしてもよく、または他の形状としてもよい。
また、本実施形態では、操作スイッチを設けた内側受座に、ロック機構を設けた例を示しているが、ロック機構を外側受座に設けるようにしてもよい。この場合は、内側受座に設けた操作スイッチと、外側受座に設けたロック機構(スイッチベース等)とを、ピンやリンクアーム等で連結し、操作スイッチの押し操作にロック機構を連動させる態様としてもよい。
さらにまた、本実施形態では、表示ボタンを、正面視して縦長の扁平楕円形状としているが、横長の扁平楕円形状としてもよく、方形状やその他の形状としてもよい。この場合は、表示ボタンの形状に合わせて、適宜、表示ボタン案内孔を形成するようにすればよい。
また、本実施形態では、開閉扉の左右勝手に応じて、取り付けられた外側受座のいずれの態様においても、表示ボタンが外側レバーハンドルの戸先側に位置するようにした例を示しているが、上記通常状態とされた外側レバーハンドルによって、表示ボタンが少なくとも隠蔽されない位置に設ける態様としてもよい。この場合は、開閉扉の左右勝手のいずれにも適用が可能なように、外側受座を180度回転させて取り付けた際に、表示ボタンに連設された解除ピンの当接部が、クッションバネ部材を介してスイッチベースに当接し得るように、適宜、解除ピンまたはクッションバネ部材及びスイッチベース、背面プレート等を変形するようにしてもよい。
さらにまた、本実施形態では、上記した非常解除操作時に、表示ボタンの表示部を内方側に押し込むだけでは、ロック解除がなされないよう、解除ピンとスイッチベースのロック片部との間に、クッションバネ部材のバネ片部を介在させた構成としているが、表示ボタンとスイッチベースのロック片部との間に、表示ボタンの突出分のロック解除側への移動量を吸収し得る付勢部材等を設ける構成としてもよい。例えば、クッションバネ部材に代えて、解除ピンの当接部側に、スイッチベースのロック片部に当接乃至は弾接し得る圧縮コイルバネ等の付勢部材を設けたり、解除ピンの途中部位に、このような付勢部材を設けたりするようにしてもよい。
また、本実施形態では、表示ボタンの表示部が外側受座の受座本体の表面からロック状態において突出し、表示手段として機能する例を示しているが、ロック状態において、外側受座の受座本体の表面と略面一状にその表面が配置される、または表面が僅かに没入するものとしてもよい。この場合は、表示部としての機能は有さないが非常解除用の操作部として機能させることができる。また、この場合は、上記したようなクッションバネ部材の変形代を設ける必要がないので、クッションバネ部材を設けないようにしてもよい。
さらには、このような表示ボタン乃至は非常解除用操作部に代えて、外側空間側からキー等によってロック解除がなされるものとしてもよい。
また、本実施形態では、回動規制円盤の一対の回動規制係合部に係合し得る一対のロック片を、操作スイッチの背面側に結合され、操作スイッチとともにスイッチ軸を回動支点として回動するスイッチベースによって構成した例を示しているが、操作スイッチの押し操作に連動して連結軸の軸方向に概ね沿ってまたは軸方向に沿って、かつ互いに逆側に移動し、一方のロック片が回動規制円盤の一方の回動規制係合部に係合するものとしてもよい。この場合は、操作スイッチと一対のロック片とを連結アーム等で連結し、一対のロック片が軸方向に沿って、かつ互いに逆側に移動するように案内する案内部等を設けるようにしてもよい。
また、本実施形態では、各受座の受座本体の平面視における形状を、円形状としているが、方形状等、その他の形状としてもよい。
さらに、レバーハンドルの形状も図例のような把持部が角柱形状とされたものに限られず、丸棒形状とされたものや他の形状としてもよい。
さらにまた、レバーハンドルに結合される連結軸の形状は、略四角柱形状とされたものに限られず、ラッチ錠装置のハブの嵌挿孔に応じて、適宜の形状とすればよい。
また、本実施形態では、開閉扉として、一枚扉(シングルドア)を例示しているが、二枚扉からなる観音開きタイプのいわゆる親子ドアにも本実施形態に係るハンドル装置の適用が可能である。
さらに、本実施形態では、内装用の扉にハンドル装置を設けた例を示しているが、外装用の扉に本実施形態に係るハンドル装置を適用するようにしてもよい。
1,1A 開閉扉
2 ハンドル装置
10 内側受座
11a ハンドル受開口部(開口)
12 操作スイッチ(一対の操作部)
12L ロック操作部(または解除操作部)
12R 解除操作部(またはロック操作部)
13L,13R 一対のロック片部(ロック片、ロック機構)
15L,15R 一対の回動規制係合部(回動規制係合部、ロック機構)
20 外側受座
21a ハンドル受開口部(開口)
22 表示ボタン(非常解除用操作部)
23 解除ピン
30 内側レバーハンドル
31 回動基部
40 外側レバーハンドル
41 回動基部
45 連結軸
50 扉パネル(扉)
51 扉の内側面(扉の表裏面)
52 扉の外側面(扉の表裏面)
53 扉の戸先側端面
60 ラッチ錠装置
63 ラッチボルト

Claims (6)

  1. 扉に設けられたラッチ錠装置に連結される連結軸を介して前記扉の表面側及び裏面側にそれぞれ配される一対のレバーハンドルと、これらレバーハンドルの回動基部を受け入れる開口をそれぞれに形成した一対の受座とを備えたハンドル装置であって、
    前記一対の受座のうちのいずれか一方の内部に設けられ、前記レバーハンドルの両方向への回動をロックし得るロック機構と、いずれか一方の受座の表面側の右側部位及び左側部位に設けられ、前記ロック機構のロック及び解除が押し操作によりなされる一対の操作部とを備えており、
    前記一対の操作部は、前記レバーハンドルの開扉側への回動をロックするロック操作部と、そのロックを解除する解除操作部とが、左勝手及び右勝手のいずれの扉に当該ハンドル装置が取り付けられた場合にも当該操作部を設けた受座におけるレバーハンドルの上側側部に沿って横並びに配されるように前記扉の左右勝手に応じて反転する構成とされていることを特徴とするハンドル装置。
  2. 請求項1において、
    前記一対の操作部は一体的に形成された操作スイッチとされていることを特徴とするハンドル装置。
  3. 請求項1または2において、
    前記一対の操作部を設けていない他方の受座には、前記ロックの解除が押し込み操作によりなされる非常解除用操作部が設けられていることを特徴とするハンドル装置。
  4. 請求項3において、
    前記非常解除用操作部は、前記レバーハンドルの回動支点と略同じ高さ位置に設けられていることを特徴とするハンドル装置。
  5. 請求項3または4において、
    前記ロック機構は、前記一対の操作部の押し操作に連動して前記連結軸の軸方向に概ね沿って、かつ互いに逆側に移動する一対のロック片と、
    該連結軸に取着されるとともに、前記一対のロック片にそれぞれが係合し得る構成とされ、かつ、一方が係合したときには、他方が非係合となる一対の回動規制係合部とを備えており、
    前記非常解除用操作部には、その押し込み操作がなされる際に、前記一対のロック片のうちロック側とされた一方を解除側に押動する解除ピンが連設されていることを特徴とするハンドル装置。
  6. 扉パネルと、この扉パネルの戸先側端面から出没するラッチボルトを有したラッチ錠装置と、このラッチ錠装置に連結軸を介して連結された請求項1乃至5のいずれか1項に記載のハンドル装置とを備えていることを特徴とする開閉扉。
JP2009195523A 2009-08-26 2009-08-26 ハンドル装置、及びこれを備えた開閉扉 Active JP5481130B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009195523A JP5481130B2 (ja) 2009-08-26 2009-08-26 ハンドル装置、及びこれを備えた開閉扉

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009195523A JP5481130B2 (ja) 2009-08-26 2009-08-26 ハンドル装置、及びこれを備えた開閉扉

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011047173A JP2011047173A (ja) 2011-03-10
JP5481130B2 true JP5481130B2 (ja) 2014-04-23

Family

ID=43833764

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009195523A Active JP5481130B2 (ja) 2009-08-26 2009-08-26 ハンドル装置、及びこれを備えた開閉扉

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5481130B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5524732B2 (ja) * 2010-06-22 2014-06-18 美和ロック株式会社 レバーハンドル錠

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6028754Y2 (ja) * 1981-09-28 1985-08-31 株式会社ゴ−ル 扉錠
JPS58142252U (ja) * 1982-03-23 1983-09-26 株式会社西製作所 ドア用の引手

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011047173A (ja) 2011-03-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN105782228B (zh) 双轴铰链及使用此双轴铰链的电子装置
JP5288314B2 (ja) 車両用ドアラッチ装置
JP2002147084A (ja) 車両ドアラッチ装置のロック機構
EP3653424B1 (en) Lid device for vehicle
JP5481130B2 (ja) ハンドル装置、及びこれを備えた開閉扉
JP5484828B2 (ja) ハンドル装置、及びこれを備えた開閉扉
JP4917936B2 (ja) 錠装置
JP2010229718A (ja) 引戸用鎌錠
JP4368565B2 (ja) 錠前の反転ラッチ用ストッパー機構
JP2011047175A (ja) ハンドル装置、及びこれを備えた開閉扉
JP2008144450A (ja) ドアロック具の表示装置
JP4815383B2 (ja) グローブボックス装置
JPH0782939A (ja) 車両ドアロック装置におけるチャイルドロック機構
JP3763898B2 (ja) ロック装置
JP4815382B2 (ja) グローブボックス装置
JP6020059B2 (ja) 車両用副開閉体のラッチ切替装置
JP2001098817A (ja) グローブボックス用リッドロック装置
CN211258065U (zh) 把手结构及门锁
JP3165102B2 (ja) ドアハンドル装置
JP5130256B2 (ja) 室内扉のサムターン錠の締め出し防止装置
JP4464795B2 (ja) 両開き扉付収納装置
KR200146380Y1 (ko) 쌍수 도어 록
JP4206173B2 (ja) グローブボックス用リッドロック装置
JPH0118088Y2 (ja)
JP4228921B2 (ja) ラッチ錠

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20120113

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120509

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130314

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130319

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130515

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140121

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140217

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5481130

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250