JP5480752B2 - 切削機械および切削方法 - Google Patents

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Description

本発明は、切削機械および切削方法に関する。
既設コンクリート構造物に対して貫通孔を形成する場合や、既設トンネルの補修工事等のように、供用中の構造物に対して切削を行う場合には、所望の断面形状による切削が可能な切削機械を利用して、必要以上に既設構造物を破壊することがないように施工を行う必要がある。
特許文献1には、このような施工を行うはつり機として、はつり機本体と、はつり機本体を支持するアウトリガーと、はつり機本体の先端部に設けられた旋回アームと、旋回アームによりトンネルの円周方向に沿って移動するとともにトンネルの内壁面を切削するカッタードラムと、を備えたものが開示されている。
特開平7−424964号公報
前記従来のはつり機は、アウトリガーによりはつり機本体を床面(路面)に固定して、このはつり機本体の自重から反力をとって切削を行うものであるが、トンネルの壁面の切削時の振動等によりはつり機本体にブレが生じるおそれがあった。はつり機本体にブレが生じると、カッタードラムにもブレが生じるため、高精度な施工ができないおそれがある。
そのため、本発明は、高精度に既設構造物等に対して切削を行うことが可能な切削機械および切削方法を提案することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明の切削機械は、機体と、前記機体に設けられた複数のグリッパーと、前記機体に設けられたガイドフレームと、前記ガイドフレームに設けられた切削手段と、を備える切削機械であって、前記複数のグリッパーは、前記機体の全方向への移動が不能となるように先進導坑又は既設構造物に押し付けられ、前記切削手段は、外周面に複数のカッタービットが配設されたドラムと、ドラムを回転可能に保持する基部と、前記基部を回転可能かつ傾倒可能に保持するカッター姿勢調整機構と、を有し、前記ガイドフレームに沿って移動可能に設けられていることを特徴としている。
かかる切削機械によれば、機体を先進導坑または既設構造物に固定することができるので、切削時のブレを抑制することを可能としている。
また、切削手段はガイドフレームに沿って移動可能であるので、正確な位置で切削を行うことができる。
前記切削機械のガイドフレームは、前記切削手段を移動可能に保持する第一ガイド部材と、前記第一ガイド部材を前記切削手段の移動方向と直交する方向で移動可能に保持する第二ガイド部材と、を備えるものであってもよいし、前記切削手段により切削を行う断面形状に沿った形状に形成されたものであってもよい。
前記ドラムが、円筒状に形成されていれば、簡易に切削面の平坦度を高く施工することができる。
前記ガイドフレームが前後方向の移動機構を備えていれば、機体の据付回数を削減することが可能となり、工期短縮化を図ることができる。
前記切削手段が傾倒機構を備えているため、切削断面形状が変化する場合でも簡易に高品質施工を実施することができる。
また、本発明の切削方法は、計画断面の外縁部を残置した状態で形成された先進導坑内において、切削機械の機体を、全方向への移動が不能となるように固定する工程と、前記切削機械に設けられた切削手段により前記先進導坑の壁面を切削する工程と、を備えており、前記切削手段は、外周面に複数のカッタービットが配設されたドラムと、ドラムを回転可能に保持する基部と、前記基部を回転可能かつ傾倒可能に保持するカッター姿勢調整機構と、を有しており、前記機体に設けられたガイドフレームを介して前記外縁部に沿って移動することを特徴としている。
また、第二の切削方法は、既設構造物の内部において、切削機械の機体を、全方向への移動が不能となるように固定する工程と、前記切削機械に設けられた切削手段により前記既設構造物の内壁面を切削する工程と、を備えており、前記切削手段は、外周面に複数のカッタービットが配設されたドラムと、ドラムを回転可能に保持する基部と、前記基部を回転可能かつ傾倒可能に保持するカッター姿勢調整機構と、を有しており、前記機体に設けられたガイドフレームを介して前記外縁部に沿って移動することを特徴としている。
前記切削方法において、前記既設構造物がコンクリート構造物である場合には、当該コンクリート構造物の使用材料に応じて、切削する厚みを決定するのが望ましい。
かかる切削方法によれば、切削機械の機体を先進導坑又は既設構造物内において強固に固定するため、切削手段による切削にブレが生じることを抑制することができる。
また、切削手段は、ガイドフレームを介して正確な位置での切削を行うため、高精度に施工を行うことができる。
本発明の切削機械および切削方法によれば、既設構造物等に対して高精度に切削を行うことが可能となる。
本発明の実施の形態に係る切削機械を示す側面図である。 図1に示す切削機械の平面図である。 同切削機械の正面図である。 切削手段のドラムを示す図であって、(a)は縦断面図、(b)は横断面図である。 (a)〜(d)は、カッタービットによる切削状況を示す模式図である。 (a)および(b)は、切削機械による切削状況を示す正面図である。 (a)および(b)は、切削機械により変断面部の切削状況を示す側面図である。 切削機械の変形例を示す平面図である。 切削機械の他の変形例を示す正面図である。 切削機械のその他の変形例を示す側面図である。
本発明の実施の形態に係る切削機械1は、図1に示すように、機体10と、機体10に設けられた複数のアウトリガー20,20,…と、機体10に設けられたガイドフレーム30と、ガイドフレーム30に設けられた切削手段40と、を備えている。
機体10は、切削機械1の本体部分であって、形鋼材からなる柱11や柱11同士を連結する連結桁12を組み合わせることにより形成された骨組と、鋼板等の板状部材からなり骨組に固定された台座部13と、により構成されている。なお、機体10の構成や機体10を構成する材料は限定されるものではない。
図1および図2に示すように、台座部13には、油圧ユニット14、制御盤15、操作盤16、やバルブスタンド17等が配設されている。
機体10には、上下左右にそれぞれ伸張可能に構成されたアウトリガー20,20,…を備えている。各アウトリガー20の先端には、それぞれグリッパー21が配設されている。
本実施形態では、アウトリガー20を柱11または連結桁12の端部に配設したが、アウトリガー20の設置箇所は限定されるものではない。
グリッパー21は、アウトリガー20を伸張させることで、天井面、底面または壁面に押し付けられて、機体10を移動不能に固定する。
本実施形態では、機体10の上方、下方および側方に伸張するようにアウトリガー20を配置したが、アウトリガー20の配置は、機体10を移動不能に固定することが可能であれば限定されるものではない。
ガイドフレーム30は、機体10の前面に設けられており、切削手段40を移動可能に保持している。なお、ガイドフレーム30の配置は機体10の前面に限定されるものではなく、例えば機体10の後面や周囲に配置するなど、適宜設定することが可能である。
本実施形態のガイドフレーム30は、図3に示すように、第一ガイド部材31と第二ガイド部材32,32とを組み合わせることにより構成されている。
第一ガイド部材31は、切削手段40を縦方向(上下方向)で移動可能に保持する縦材であって、略垂直に設置されている。なお、第一ガイド部材31は必ずしも垂直に設置されている必要はない。
第一ガイド部材31は、図2に示すように、レール部31aと、取付部31bとを備えて構成されている。
レール部31aは、取付部31bの前面に固定されている。レール部31aは、取付部31bよりも幅の広い板状の部材により形成されており、切削手段40の走行レールとして機能する。なお、レール部31aを構成する材料や断面形状等は限定されるものではない。
取付部31bは、図1に示すように、レール部31aの背面(機体10側面)に形成されており、上下の第二ガイド部材32,32を左右方向に摺動する。取付部31bの構成は限定されるものではなく、適宜設定することが可能である。
第二ガイド部材32,32は、図3に示すように、第一ガイド部材31を横方向で移動可能に保持する横材である。本実施形態の第二ガイド部材32,32は、第一ガイド部材31と直交するように、略水平に配設されていて、取付部31bに挿通されている。
第二ガイド部材32は、機体10の前面に固定されており、第一ガイド部材31の走行レールとして機能する。第二ガイド部材32の機体10への固定方法は限定されるものではなく、適宜行えばよい。
第二ガイド部材32は、機体10に一体に固定されたフレーム受部材33を介して機体10に固定されているが、第二ガイド部材32の固定方法は、これに限定されるものではない。
第二ガイド部材32は、必ずしも水平である必要はない。また、本実施形態では、上下に2本の第二ガイド部材32を配置することにより第一ガイド部材31を保持するものとしたが、第二ガイド部材32の本数は限定されるものではない。
また、本実施形態では、第二ガイド部材32として、図1に示すように、断面視円形の鋼製部材を採用するが、第二ガイド部材32を構成する材料は限定されるものではない。
切削手段40は、図4(a)および(b)に示すように、外周面に複数のカッタービット42,42,…が配設された円筒状のドラム41(ドラム式カッターヘッド)を有している。
切削手段40は、図1に示すように、ドラム41を回転可能に保持する基部43と、第一ガイド部材31を把持する把持部44と、基部43と把持部44との間に介設されたカッター姿勢調整機構45とを備えている。
基部43には、ドラム41に隣接して設置されたカッター電動機46と、カッター電動機46の動力により回転するカッター減速機47(図4(a)参照)が設置されている。
ドラム41は、図4(a)に示すように、カッター減速機47を内挿した状態で、カッター減速機47に固定されている。ドラム41は、カッター減速機47を介してカッター電動機64により付与された回転力により、ドラム41の軸心を中心に回転する。
カッタービット42の配置は限定されるものではないが、本実施形態では螺旋状に配置されていて、図4(b)に示すように、ドラム41を正面視した際には15°ピッチで全周囲に配置されているとともに、図1に示すように、ドラム41を側面視した際にはカッタービット42の列がドラム41の軸方向に対して傾斜するように配置する。
本実施形態では、カッタービット42として、図5(a)に示すように、平ピックを採用する。平ピックは、岩盤に対し線接触するように構成されている。なお、カッタービット42の形式は限定されるものではない。
把持部44は、図2に示すように、断面視凹字状に形成された一対の凹状部材により、レール部31aの側部(取付部31bから突出している部分)を把持している。
把持部44は、図1に示すように、一対の凹状部材を上下2段備えており、レール部31aに遊びがない状態で係止されている。なお、レール部31aへの切削手段40の取付構造は限定されるものではない。
カッター姿勢調整機構45は、基部43を、回転可能かつ傾倒可能に保持するものである。基部43を回転させると、ドラム41が旋回するので(図6(b)参照)、コーナー部を切削することが可能となり、基部43を傾倒させると、ドラム41が傾斜するので、図7に示すように、傾斜面を切削することが可能となる。つまり、カッター姿勢調整機構45は、ドラム41を縦断方向で回転させるとともに断面方向で回転させる。
カッター姿勢調整機構45は、カッター姿勢調整機構45に隣接して配設されたカッター旋回モータ45aの動力により、基部43を回転させる。
次に、切削機械1を利用した切削方法について説明する。
本実施形態では、既設のコンクリート構造物に孔を形成する場合に、本発明の切削方法を採用する場合について説明する。
まず、既設のコンクリート構造物に対して、先進導坑Tを形成する。先進導坑Tは、計画断面の外縁部Tを残置した状態で形成する(図6(a)参照)。
なお、外縁部Tの厚みは、コンクリート構造物を構築する際に使用したコンクリートの性状(使用材料)に応じて設定する。本実施形態では、コンクリートの粗骨材の最大粒径が15cmであったため、外縁部Tの厚みを15cmに設定する。なお、外縁部Tの厚みの設定方法はこれに限定されるものではない。
次に、切削機械1により外縁部T(先進導坑の壁面)を切削する。
本実施形態の切削方法は、固定工程と、切削工程とを備えている。
固定工程は、先進導坑T内において、機体10を全方向への移動が不能となるように固定する工程である。
機体10の固定は、アウトリガー20,20,…を伸張させて、各グリッパー21を先進導坑Tの天井面、底面および左右の壁面の押し付けることにより行う。
このとき、機体10の位置決めは、レーザー視準等により絶対座標管理にて行う。なお、機体10の位置決め(測量)方法は限定されるものではない。
切削工程は、図6(a)および(b)に示すように、機体10が固定された状態で、切削手段40により先進導坑Tの外縁部Tを切削する工程である。
切削手段40は、ドラム41を高速回転(自転)させながらガイドフレーム30を利用して先進導坑Tに沿って移動する。
より詳細に説明すると、まず、図6(a)に示すように、切削手段40のドラム41の周面を先進導坑Tの壁面に当接させた状態で、ドラム41を回転させながら(カッタービット42により切削しながら)上方(外方向)移動させて、外縁部Tに入り込ませる。
ドラム41により、所定の厚み(外縁部)の切削が完了したら、ドラム41を回転させながら(カッタービット42により切削しながら)、第一ガイド部材31を側方(図6(a)では左方向)に移動させる。
ドラム41が先進導坑の角部に到達したら、第一ガイド部材31の移動を停止させる。
さらに、図6(b)に示すように、基部43を90°回転させることで、ドラム41を計画断面の隅角部の形状に応じて旋回移動させつつ、外縁部Tの隅角部の切削を行う。
基部43を90°回転させて、隅角部の切削が完了したら、基部43の回転(ドラム41の旋回)を停止し、切削手段40を第一ガイド部材31に沿って下方に移動させて、外縁部Tの側方部分の切削を行う。
以下、同様に、外縁部Tの下部分、側方部分、上部分の切削を順に行い、先進導坑Tの全周にわたって外縁部Tの切削を行う。
周方向での外縁部Tの切削が完了したら、切削機械1を前方に移動させ、固定工程と切削工程とを繰り返し実施する。
なお、外縁部T切削時の切削手段40の移動方向(旋回方向)や、切削開始点は限定されるものではない。
以上、本実施形態の切削機械1および切削方法によれば、グリッパー21,21,…により、機体10を移動不能に固定しているため、切削手段40による切削にともない、機体10の位置がぶれることがない。
また、切削手段40は、ガイドフレーム30により遊びなく保持されているため、切削手段40自体が切削時にぶれることもない。
そのため、外縁部Tの切削を高精度に実施することが可能となるため、既設構造物を削孔する場合であっても、計画通りの断面形状に形成することができる。
切削手段40は、ガイドフレーム30に沿って計画された形状を正確に移動するため、機体10の位置決めを正確に行うことで、高品質に施工を行うことができる。そのため、切削時に詳細に測量を行う必要がなく、施工性に優れている。
外縁部Tを残した状態で先進導坑Tを形成し、切削機械1により外縁部Tを切削するため、削孔の壁面に凹凸が形成されることがなく、高品質に施工を行うことができる。
また、外縁部Tの厚みは、既設構造物のコンクリートの粗骨材の形状に応じて設定されているため、粗骨材が抜け落ちること等により壁面の凹凸が形成されることを防止できる。
切削手段40として、円筒状のドラム41を備えたドラム式カッターヘッドを採用し、ドラム41の軸心と先進導坑のTの軸とを一致させた状態で切削することで、切削面の平坦性を維持することができる。そのため、削孔の壁面に凹凸が形成されることを抑制し、高精度に施工することができる。
カッタービット42として、平ピックを採用しているため、図5(b)〜(d)に示すように、切削時にチップがコンクリートに食い込むため、コンクリートを破壊するのではなく、削り取ることが可能となる。そのため、切削面に与える損傷が小さく、高品質に施工を行うことができる。
また、カッタービット42は、切削抵抗が小さいため、切削機械1の揺動が小さく、切削精度がより向上するとともに、比較的小出力による切削が可能である。また、低振動での施工が可能となり、供用中の構造物に対する施工であっても、振動による弊害が少ない。
ガイドフレーム30は、第一ガイド部材31と第二ガイド部材32とにより、切削手段40を自由な位置に配置することができるため、切削可能な断面形状が限定されることない。
また、ガイドフレーム30の変更や鋼材の追加により、断面変更に対応することが可能である。
切削手段40のカッター姿勢調整機構45が、傾倒機構45bを備えているため、図7(a)および(b)に示すように、孔の断面形状が変更する場合であっても対応可能である。つまり、傾倒機構45bを利用して、ドラム41を傾斜させることで、傾斜面に沿ってドラム41の側面を配置させて切削することができる。
機体10に制御盤15や油圧ユニット14等が配置されているため、電源供給のみで切削手段40等を作動させることが可能である。別途、油圧ユニット14等の配置スペースを確保する必要がなく、先進導坑T内の空間を有効に利用することができる。
機体10の下部の空間を利用することで、切削したコンクリート片(ズリ等)の搬出や重機や車両等の通過が可能である。
切削機械1の構成が比較的簡易なため、製造コストが安価である。
カッター姿勢調整機構45による回転角度を調節することで、隅角部の半径の変更にも対応することができる。
一種類の切削手段40により、直線部とアール部の切削が可能なため、カッターヘッドの交換に要する手間や費用を削減することができる。
切削手段40による切削をメカニカルに制御することができるため、制御手段に要する費用を削減することができる。
切削機械1は、操作性に優れているため、特殊な技能を要することなく、簡易に管理することができる。
以上、本発明について、好適な実施形態について説明した。しかし、本発明は、前述の各実施形態に限られず、前記の各構成要素については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更が可能である。
例えば、前記実施形態では、既設のコンクリート構造物を削孔する場合について説明したが、本発明の施工の対象はこれに限定されるものではない。例えば、既設トンネルやボックスカルバート等の補修時における覆工コンクリート(壁面)の切削や、トンネルや既設構造物等の拡径、拡幅等に採用してもよい。
また、新設構造物(トンネル等)の壁面の仕上げ掘削に、本発明の切削機械を採用してもよい。
切削機械1は、図8に示すように、ガイドフレーム30を前後方向に移動させる移動機構34(例えば、ジャッキ等)を備えていてもよい。移動機構34によりガイドフレーム30を前方に移動させることで、機体10の移動回数を削減し、施工時の手間の省略および工期短縮を図ることができる。
また、前記実施形態のガイドフレーム30は、第一ガイド部材31と第二ガイド部材32とを組み合わせることにより、切削手段40の位置を自由に配置する構成としたが、ガイドフレーム30の構成は限定されるものではない。例えば、図9に示すように、ガイドフレーム30が、切削手段40により切削を行う断面形状に沿った形状に形成されていてもよい。これにより、切削手段40をガイドフレーム30に沿って移動させるのみで、所望の形状による切削を行うことが可能となる。また、第一ガイド部材31や第二ガイド部材32の駆動機構や制御機構を省略することで、切削機械1をより簡易な構成にすることができる。
また、ガイドフレーム30は、例えば、円形であってもよいし、その形状は適宜設定することが可能である。また、例えば、第一ガイド部材31が水平部材で、第二ガイド部材32、32が垂直部材であってもよい。
図9に示すように、ガイドフレーム30(機体10)の内側空間に落石防護シェルS等を配置すれば、供用中のトンネルを使用しつつ、覆工の切削(補修)作業を行うことができる。
また、機体10は、図10に示すように、車輪18,18,…等の移動手段を備えていてもよい。機体10が車輪18を備えていれば、レールR上等を走行させることで、切削機械の移動を簡易に行うことができる。
ドラム41は、円筒状に限定されるものではなく、適宜形成すればよい。
また、切削機械1は、コンクリートの切削に限定されるものではなく、例えば、地山の切削に採用してもよい。
1 切削機械
10 機体
20 アウトリガー
21 グリッパー
30 ガイドフレーム
31 第一ガイド部材
32 第二ガイド部材
34 移動機構
40 切削手段
41 ドラム
42 カッタービット
45 カッター姿勢調整機構
45b 傾倒機構
先進導坑(既設構造物)
外縁部

Claims (8)

  1. 機体と、
    前記機体に設けられた複数のグリッパーと、
    前記機体に設けられたガイドフレームと、
    前記ガイドフレームに設けられた切削手段と、を備える切削機械であって、
    前記複数のグリッパーは、前記機体の全方向への移動が不能となるように先進導坑又は既設構造物に押し付けられ、
    前記切削手段は、外周面に複数のカッタービットが配設されたドラムと、ドラムを回転可能に保持する基部と、前記基部を回転可能かつ傾倒可能に保持するカッター姿勢調整機構と、を有し、前記ガイドフレームに沿って移動可能に設けられていることを特徴とする、切削機械。
  2. 前記ガイドフレームが、前記切削手段を移動可能に保持する第一ガイド部材と、
    前記第一ガイド部材を前記切削手段の移動方向と直交する方向で移動可能に保持する第二ガイド部材と、を備えることを特徴とする、請求項1に記載の切削機械。
  3. 前記ガイドフレームが、前記切削手段により切削を行う断面形状に沿って形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の切削機械。
  4. 前記ドラムが、円筒状であることを特徴とする、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の切削機械。
  5. 前記ガイドフレームを前後方向に移動させる移動機構を備えることを特徴とする、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の切削機械。
  6. 計画断面の外縁部を残置した状態で形成された先進導坑内において、切削機械の機体を、全方向への移動が不能となるように固定する工程と、
    前記切削機械に設けられた切削手段により前記先進導坑の壁面を切削する工程と、を備える切削方法であって、
    前記切削手段は、外周面に複数のカッタービットが配設されたドラムと、ドラムを回転可能に保持する基部と、前記基部を回転可能かつ傾倒可能に保持するカッター姿勢調整機構と、を有しており、前記機体に設けられたガイドフレームを介して前記外縁部に沿って移動することを特徴とする、切削方法。
  7. 既設構造物の内部において、切削機械の機体を、全方向への移動が不能となるように固定する工程と、
    前記切削機械に設けられた切削手段により前記既設構造物の内壁面を切削する工程と、を備える切削方法であって、
    前記切削手段は、外周面に複数のカッタービットが配設されたドラムと、ドラムを回転可能に保持する基部と、前記基部を回転可能かつ傾倒可能に保持するカッター姿勢調整機構と、を有しており、前記機体に設けられたガイドフレームを介して前記壁面に沿って移動することを特徴とする、切削方法。
  8. 前記既設構造物がコンクリート構造物である場合には、当該コンクリート構造物の使用材料に応じて、切削する厚みを決定することを特徴とする、請求項に記載の切削方法。
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