JP5480651B2 - 画像処理装置および画像処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、入力画像に基づき、透明色材と少なくとも2色の有色色材に対応する画像形成用の画像データを生成する画像処理装置および画像処理方法に関する。
カラー印刷の分野では、CMYK(C:シアン、M:マゼンタ、Y:イエロー、K:ブラック)色材の被覆部を網点と呼ばれる周期配列に並べることで、安定した階調表現が得られることが知られている。そして、この網点の配置、傾斜角度を設定するための技術はスクリーン処理技術としてよく知られている。カラー印刷では、CMYK色版の網点の傾斜角度を異ならせることで、色版間で網点の重なりと非重なりを意図的に作り、版がずれることによる色味の変化を抑制するスクリーン処理が一般的に行われている。
しかし、CMYK色版の網点の傾斜角度を異ならせると、版ごとの網点の水平軸、垂直軸の周期がそれぞれ異なるために、色版間の網点の重なりと非重なりの周期が特徴的なパターン(色間モアレ)として視認されることがある。特に傾斜角度が近い色版の組み合わせでは、網点の重なりと非重なり周期が長くなる(低周波となる)ため、より視認されやすい。
ところで、オフセット印刷機に代表される印刷機においては、平面上に疎水性、親水性に分かれた画像の版に対してインクを塗布し、版を用紙と密着させて、用紙に画像を写すことで印刷を行う。用紙に写されたインクの溶媒は揮発するため、色材以外は紙面上にあまり残らない状態となる。このため、インクを多重に重ねるようなカラー印刷において、色版間の他色の色材に与える影響を少なくすることができ、結果として網点が重なる場合でも、重ならない場合でも、網点は比較的同じ面積(大きさ)で印刷される。
網点が比較的同じ面積(大きさ)となるメリットとしては以下のことがある。例えば、画像明度への寄与が小さいYと、画像明度への寄与が大きいKの色版の組み合わせを考えると、YKの網点が重なる場合でも、YKの網点が重ならない場合でも、明度への寄与率が大きいKの網点面積が同じとなるため、画像の明度はほぼ同じとなる。そのため、上述の色間モアレがより視認されやすい(網点傾斜角度の近い)色版組み合わせを選ぶ際には、積極的に画像明度への寄与率が小さいYを使うことにより(例えば、YK、CY、MY)、この色間モアレがほとんど視認されなくなるメリットがある。
一方、電子写真方式の印字装置においては、光学的に感光体に描画された電位画像を帯電した色材で現像し、これを紙に転写し、熱と圧力で定着させることによって印字を行う。電子写真方式の色材は、樹脂を含む構成となるため定着後時間が経っても全体が紙面上に残り続ける。その結果、電子写真方式では紙面上に残る色材の体積が、オフセット印刷より多くなる。特に、電子写真方式でカラー印刷を行う場合には、色材を多重に重ねる必要があるため、紙面に残る色材の体積はオフセット印刷よりも格段に多くなる。さらに、電子写真では、多重に重ねられた色材を、熱と圧力をかけて紙面に定着させるため、色材は平坦に押し広げられ、色材の面積が増加する。色材の面積の増加は色材の体積が多いほど顕著になるため、電子写真方式の印字装置でカラー印刷を行うときは、色材が重なった部分(2次色以上の部分)ほど色材面積が増加する。
例えば、画像明度への寄与が小さいYと、画像明度への寄与が大きいKの色版の組み合わせを考えると、YとKが重なる場合では、YとKが重ならない場合に比して、明度への寄与が大きいKの網点面積が増加するため、画像の明度は低下してしまう。そのため、電子写真方式で網点の傾斜角度が近い色版の組み合わせに、上述のオフセット印刷では視認されにくい、YK、CY、MYなどを選んだとしても、色間モアレが視認されてしまう。
すなわちまとめると、電子写真方式の印字装置では、オフセット印刷機では色間モアレが視認されにくい色版の組み合わせ(YK、CY、MY)でも、色材が押し広げられることでその色材の面積が増加して明度が低下するため、色間モアレが発生してしまう。
そこで、電子写真方式の印字装置において上記色間モアレを低減するための技術として、2つの色材が重なった部分において、一方の色材量を抑制することで色間モアレを低減する技術が提案されている(特許文献1)。この技術は、例えばK版とY版が重なる部分についてはY版の色材を形成しないことによって、重なり部の面積の増加を防ぎ、色間モアレを低減するものである。
特開2006−341521号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された技術には、以下のような課題がある。
例えば上記技術を、色材重なり部の色材の組み合わせとしてKを含まない組み合わせ等に適用した場合、一方の色材量を抑制することで色材重なり部の色が変わってしまう。例えば、該技術をCYの組み合わせに適用した場合、色材重なり部は理想的には緑色になって欲しいはずが、例えばYの色材量を抑制すると重なり部の色がCになってしまうため、色味が変わってしまう。また、重なり部のYの面積を抑制するという補正処理によってYの網点形状が変わってしまうため、Yが孤立点などの不安定なパターンとなってしまう場合がある。
本発明は、網点の色材重なり部の色変化や孤立点の発生を抑制しつつ、網点の色材重なり部における面積増加を低減することにより、色材重なり部の網点面積増加に起因する色間モアレの発生を抑制することを目的とする。
上記目的を達成するための一手段として、本発明は以下の構成を備える。
本発明にかかる画像処理は、入力画像に基づき、透明色材とN色(NはN≧2を満たす自然数)の有色色材に対応する画像形成用の画像データを生成する際に、前記入力画像を前記有色色材の各色に対応する画像データに色分解し、前記各色の画像データに対してスクリーン処理を行い、少なくとも二つの前記有色色材の色を対象色とし、前記対象色の画像データと前記スクリーン処理された前記対象色の画像データに基づき、前記透明色材に対応する画像データを生成し、前記対象色の色材が重なった領域であるM次色領域(MはN≧M≧2を満たす自然数)よりも、前記対象色のうち何れか一色の色材が形成され、色材が重なっていない一次色領域における前記透明色材の使用量が多くなるように、前記透明色材の画像データの生成を制御することを特徴とする。
本発明によれば、網点の色材重なり部の色変化や孤立点の発生を抑制しつつ、2次色以上の部分の面積増加を低減することが可能となり、色材重なり部の網点面積増加に起因する色間モアレを抑制することができる。
第1,第2実施形態における画像処理装置の構成を示すブロック図、 第1、第2実施形態における画像処理を示すフローチャート、 第1、第2実施形態における2値化処理の概要を示す図、 第1実施形態における色間モアレ成分算出部、単色被覆率計算部、透明色材生成処理部の詳細構成を示すブロック図、 第1、第2実施形態におけるCMYKの単色/混色の被覆率を示す図、 第1実施形態におけるモアレ抑制例を示す図、 第2実施形態における色間モアレ成分算出部、単色被覆率計算部、透明色材生成処理部の詳細構成を示すブロック図、である。
以下、添付の図面を参照して、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態において示す構成は一例に過ぎず、本発明は図示された構成に限定されるものではない。
<第1実施形態>
●装置構成
図1は、本実施形態における画像処理装置および画像形成装置の構成を示すブロック図であり、1が画像処理装置、2が画像形成装置を示し、これらは互いにインタフェース又は回路によって接続されている。なお、画像処理装置1は例えば一般的なパーソナルコンピュータにインストールされたドライバによって実施され得る。その場合、以下に説明する画像処理装置1の各部は、コンピュータが所定のプログラムを実行することにより実現されることになる。また、別の構成としては、例えば、画像形成装置2が画像処理装置1を含む構成としてもよい。
画像処理装置1は、入力端子101より印刷対象の画像データを入力し、これを入力画像バッファ102に格納する。色分解処理部103は、入力された画像データを画像形成装置2が備える色材色へ色分解する。この色分解処理に際しては、色分解用ルックアップテーブル(LUT)104が参照される。CMYKスクリーン処理部105は、スクリーン閾値テーブル106を参照して、色分解処理部103にて分解された各色材値を2値データに変換し、スクリーン画像格納バッファ107に格納する。
色間モアレ成分算出部108は、CMYKスクリーン処理部105におけるスクリーン処理結果である各色の2値スクリーンデータと、色分解処理部103にて分解された各色材値とに基づいて、色間モアレ成分を算出する。
単色被覆率計算部109は、紙面上にCMYK色材が単色で形成される被覆率を計算する。
透明色材生成処理部110は、色間モアレ成分算出部108と単色被覆率計算部109のそれぞれで算出した値と、スクリーン閾値テーブル106を参照して、透明色材を形成する領域の2値データを算出し、スクリーン画像格納バッファ107に格納する。つまり、透明色材生成処理部110は、透明色材データを生成する。
スクリーン画像格納バッファ107に格納された2値データは、出力端子111より画像形成装置2へ出力される。
画像形成装置2において、201、202、203、204、205は感光体ドラム、206は中間転写ベルト、207は転写部、208は定着部、209は用紙トレイ、210は印刷物堆積部、である。なお、図1に示す例では、画像形成用の色材として、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)、透明(T)の各色材を用いるものとする。
画像形成装置2においては、画像処理装置1から送られた2値のスクリーンデータに従って各色の感光体ドラム201〜205上に潜像画像が形成され、それぞれYMCYK、および透明色材Tによって現像される。さらに、YMCKおよびTの像が形成された各色の感光体ドラム201〜205から、各像を中間転写ベルト206上に転写することで、フルカラーの像が中間転写ベルト206に形成される。この像は、転写部207において、用紙トレイ209から供給された用紙上に転写され、定着部208にて定着され、印刷物堆積部210に送られ印刷物となる。
●画像処理
以下、上述した機能構成を備えた本実施形態の画像処理装置1における画像処理について、図2のフローチャートを用いて説明する。
まずS101において、多階調のカラー入力画像データが入力端子101より入力され、入力画像バッファ102に格納される。ここで入力画像データは、レッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の3つの色成分によりカラー画像データを構築している。
次にS102において、色分解処理部103にて、入力画像バッファ102に格納された多階調のカラー入力画像データに対し、色分解用LUT104を用いて、RGBからCMYKの色材プレーンへの色分解処理を行う。本実施形態では、色分解処理後の各画素データを8ビットとして扱うが、それ以上の階調数への変換を行っても構わない。
本実施形態における有色色材は、CMYK4種類の有色色材を保有する。そのため、RGBのカラー入力画像データは、CMYK各プレーンの計4プレーンの画像データへ変換される。即ち、次式(1)〜(4)のとおりに、4種類の有色色材に対応した4種類のプレーンの画像データが生成される。
D_c=C_LUT_3D(R,G,B) ・・・(1)
D_m=M_LUT_3D(R,G,B) ・・・(2)
D_y=Y_LUT_3D(R,G,B) ・・・(3)
D_k=K_LUT_3D(R,G,B) ・・・(4)
ここで、式(1)〜(4)の右辺に定義される各関数が、色分解用LUT104の内容に該当する。色分解用LUT104はRGBの3入力値から、各有色色材への出力値を定める。本実施形態では、CMYK4色を具備する構成であるため、3入力値から4出力値を得るLUT構成となる。
以上の処理により、本実施形態における色分解処理が完了する。
図2に戻り、次にS103において、CMYKスクリーン処理部105で色分解処理部103にて処理された有色色材データD_c、D_m、D_y、D_kに対してスクリーン処理を行う。CMYKスクリーン処理部105では、D_c、D_m、D_y、D_kそれぞれについて2値スクリーンデータを生成する。具体的には、スクリーン閾値テーブル106に格納されたCMYK4色分の閾値テーブルTh_c、Th_m、Th_y、Th_kと有色色材データD_c、D_m、D_y、D_kとの比較を行い、2値スクリーンデータを生成する。
ここで、図3にシアンを例として、スクリーン処理の概要を説明する。1001はシアン色分解後データD_cであり、すべて75である。1002は、シアンの2値化の規則となるしきい値テーブルであり、その要素値Th_c(0〜255)は印刷画像上のアドレス(位置)に対応した閾値群である。1001のシアン色分解後データD_cに対して1002のしきい値テーブルによる2値化を下式(5),(6)に示すように行う。これにより、1003のスクリーン処理されたシアンデータOut_cが得られる。
D_c≦Th_cのとき、Out_c=0 ・・・(5)
Th_c>D_cのとき、Out_c=255 ・・・(6)
なお、図3ではシアンを例にしたが、マゼンタ、イエロー、ブラックに対しても同様にスクリーン処理を行う。
次にS104において、色間モアレ成分算出部108にて、色間モアレ成分を算出する。本実施形態では、色間モアレ成分を算出する対象色をイエローとブラックの2色とし、イエローのスクリーン傾斜角が0度、ブラックのスクリーン傾斜角が15度(すなわちその傾斜角度差は15度)である場合を例とする。なお、本実施形態ではイエローとブラックの対象色同士が重なる色間モアレ成分を算出することを例として説明するが、もちろん他の色の組み合わせであっても良い。ただし、電子写真方式における色間モアレについては、スクリーンの傾斜角度差が小さい場合に視認されやすいため、優先すべき色の組み合わせは、スクリーン角度差が小さい組み合わせである。
以下、色間モアレ成分算出部108における処理について、図4を用いて詳細に説明する。図4は、色間モアレ成分算出部108、単色被覆率計算部109、透明色材生成処理部110の詳細構成を示すブロック図である。
まず、スクリーンデータ正規化部2001にて、スクリーン処理された各色データに対する正規化を行う。すなわち、シアンデータOut_c、マゼンタデータOut_m、イエローデータOut_y、ブラックデータOut_kに対して、下式(7)〜(10)に示すように、それぞれ1.0に正規化を行う。
Out_s_c=Out_c/255 ・・・(7)
Out_s_m=Out_m/255 ・・・(8)
Out_s_y=Out_y/255 ・・・(9)
Out_s_k=Out_k/255 ・・・(10)
本実施形態ではイエロー、ブラックの色間モアレについて説明するため、次に第1のモアレ成分算出手段であるスクリーンモアレ算出部2002にて、イエロースクリーンOut_s_yとブラックスクリーンOut_s_kの積をとる。この操作は下式(11)に示すように、イエロースクリーン、ブラックスクリーンが共に形成される重なり部を抽出し、本実施形態における第1のモアレ成分としてのスクリーンモアレ成分Out_s_ykを算出するのに相当する。
Out_s_yk=Out_s_y・Out_s_k ・・・(11)
次に、第1の低周波抽出手段であるスクリーンモアレ低周波成分算出部2003にて、スクリーンモアレ成分Out_s_ykに対して、下式(12)のように所定のローパスフィルタLPFによるフィルタ処理を行う。これは、注目画素のスクリーンモアレ成分Out_s_ykおよび近傍画素のスクリーンモアレ成分Out_s_ykに対して、画素位置に応じた係数を用いたコンボリューション演算である。これにより、注目画素のスクリーンモアレ低周波成分Out_f_ykが算出される。ただし、式(12)において*はコンボリューションを示す。
Out_f_yk=Out_s_yk*LPF ・・・(12)
次に、色分解データ正規化部2004にて、色分解されたイエローデューティデータD_y、ブラックデューティデータD_kに対して、下式(13),(14)に示すように、それぞれ1.0に正規化を行う。
D_s_y=D_y/255 ・・・(13)
D_s_k=D_k/255 ・・・(14)
次に、第2のモアレ成分算出手段であるモアレデューティ算出部2005にて、下式(15)に示すように正規化イエローデューティD_s_yと正規化ブラックデューティD_s_kの積を取る。これにより、YとKが重なるデューティ、すなわち本実施形態における第2のモアレ成分としてのモアレデューティD_s_ykが算出される。
D_s_yk=D_s_y・D_s_k ・・・(15)
次に、第2の低周波抽出手段であるモアレデューティ低周波算出部2006にて、モアレデューティD_s_ykに対して、下式(16)のように所定のローパスフィルタLPFによるフィルタ処理を行う。これにより、モアレデューティ低周波成分D_f_ykが算出される。ただし、式(16)において*はコンボリューションを示す。
D_f_yk=D_s_yk*LPF ・・・(16)
なお、上記式(16)では、式(12)と同じローパスフィルタ(以下、LPF)を用いる例を示したが、異なるLPFを用いてもよい。
次に減算部2007において、モアレデューティ低周波成分D_f_ykから、スクリーンモアレ低周波成分Out_f_ykを減算し、さらに重み積算部2008において、該減算結果に重み係数h(実数)を積算する。すなわち、下式(17)に示す演算により、色間モアレ成分P_ykを算出する。
P_yk=(−Out_f_yk+D_f_yk)×h ・・・(17)
以上で、色間モアレ成分算出部108におけるモアレ成分算出処理が終了する。
図2に戻り、次にS105で、単色被覆率計算部109にて、単色での被覆率を計算する。ここで単色の被覆率とは、スクリーン画像が形成される領域において、他の色との混色が起こらない領域の被覆率である。以下、単色被覆率計算部109における処理について、図4を用いて詳細に説明する。
まず、図4における色分解データ正規化部2009にて、色分解されたシアンデューティデータD_c、マゼンタデューティデータD_m、イエローデューティデータD_y、ブラックデューティデータD_kに対して、それぞれ1.0に正規化を行う。
D_s_c=D_c/255 ・・・(18)
D_s_m=D_m/255 ・・・(19)
D_s_y=D_y/255 ・・・(20)
D_s_k=D_k/255 ・・・(21)
次に、Y単色被覆率計算部2010、K単色被覆率計算部2011にてそれぞれ、イエロー、ブラックの単色被覆率計算を行う。
ここで図5に、CMYK4色のスクリーンにおける、C、M、Y、K単色、CM、CY、CK、MY、MK、YKの2次色、CMY、CMK、CYK、MYKの3次色、およびCMYK4次色の被覆率の計算方法を示す。図5によれば、例えばC単色で紙面上に形成される被覆率は、以下の式(22)で示される。
「紙面上C単色で形成される被覆率」=c(1−m)(1−y)(1−k) ・・・(22)
式(22)において、cは1.0に正規化されたCのデューティ(0≦c≦1.0)である。同様に、mはマゼンタのデューティ(0≦m≦1.0)、yはイエローのデューティ(0≦y≦1.0)、kはブラックのデューティ(0≦k≦1.0)である。
同様に、CY2次色の紙面上で形成される被覆率は、以下の式(23)で示される。
「紙面上CY2次色で形成される被覆率」=cy(1−m)(1−k) ・・・(23)
本実施形態では、イエローが紙面上単色で形成される被覆率と、ブラックが紙面上単色で形成される被覆率を計算する。イエローが紙面上単色で形成される被覆率をT_y、ブラックが紙面上単色で形成される被覆率をT_kとすると、これらは図5および式(18)〜(21)より下式(24),(25)のように算出される
T_y=D_s_y(1−D_s_c)(1−D_s_m)(1−D_s_k) ・・・(24)
T_k=D_s_k(1−D_s_c)(1−D_s_m)(1−D_s_y) ・・・(25)
以上のようにYK各単色の被覆率が算出されると、次にS106で、透明色材生成処理部110にて、透明色材が形成される領域を決定する。以下、透明色材生成処理部110における処理について、図4を用いて詳細に説明する。
まず、モアレ反映手段としての色間モアレ反映部2012にて、下式(26)に示すようにY単色被覆率と色間モアレ成分を加算し、該モアレ反映結果としての色間モアレ反映後YデータT_y_rを算出する。
T_y_r=T_y+P_yk ・・・(26)
次に、イエロースクリーン処理部2013にて、スクリーン閾値テーブル106に格納されているイエローのスクリーン閾値テーブルを用いて、下式(27),(28)に示す2値化を行う。これにより、色間モアレ反映後Y単色被覆率スクリーンデータOut_y_rが算出される。
T_y_r≦Th_yのとき、Out_y_r=0 ・・・(27)
Th_y>T_y_rのとき、Out_y_r=255 ・・・(28)
次に、色間モアレ反映部2014にて、下式(29)に示すようにK単色被覆率と色間モアレ成分を加算して、色間モアレ反映後KデータT_k_rを算出する。
T_k_r=T_k+P_yk ・・・(29)
次に、ブラックスクリーン処理部2015にて、スクリーン閾値テーブル106に格納されているブラックのスクリーン閾値テーブルを用いて、下式(30),(31)に示す2値化を行う。これにより、色間モアレ反映後K単色被覆率スクリーンデータOut_k_rが算出される。
T_k_r≦Th_kのとき、Out_k_r=0 ・・・(30)
Th_k>T_k_rのとき、Out_k_r=255 ・・・(31)
このように、イエロースクリーン処理部2013とブラックスクリーン処理部2015は、本実施形態における各単色の透明色材スクリーン処理手段として機能する。
次に、論理和演算手段としてのOR演算部2016にて、下式(32)に示すように、色間モアレ反映後Y単色被覆率スクリーンデータOut_y_rと、色間モアレ反映後K単色被覆率スクリーンデータOut_k_rの論理和を取る。これにより、透明色材形成領域Out_tが決定され、スクリーン画像格納バッファ107に格納される。
Out_t=OR(Out_y_r、Out_k_r) ・・・(32)
なお、式(32)による算出結果は、以下のようになる。
Out_y_r=0、Out_k_r=0のとき、Out_t=0
Out_y_r=0、Out_k_r=255のとき、Out_t=255
Out_y_r=255、Out_k_r=0のとき、Out_t=255
Out_y_r=255、Out_k_r=255のとき、Out_t=255
すなわち、本実施形態における透明色材は、YKのいずれも色間モアレ反映後の単色被覆率スクリーンデータが0である、すなわち該2色が重なる2次色領域には形成されず、それ以外のY,Kいずれかの単色からなる1次色領域には形成されることが分かる。
以上で、透明色材生成処理部110における処理が終了する。
画像処理装置1においては、以上説明した処理により、スクリーン画像格納バッファ107にCMYKの有色色材と透明色材のスクリーンデータが格納される。これらのスクリーンデータは、出力端子111より画像形成装置2へ出力され、上述したように用紙上にフルカラー画像として形成され、印刷物として出力される。
●色間モアレ抑制効果
以下、本実施形態における色間モアレの抑制効果について、図6を用いて説明する。
図6において、3001はYスクリーンデータ、3002はKスクリーンデータを示す。3003はY、Kのスクリーンデータを重ねた画像であり、その内部の3004は網点が重ならない領域、3005は網点が重なる領域を示す。3006は本実施形態において決定した透明色材形成領域であり、3007は3004と同じ領域、3008は3005と同じ領域を示す。
また、3009はYKスクリーンのみの印刷画像であり、その内部の3010は3004と同じ領域、3011は3005と同じ領域、をそれぞれ示している。なお、実際に形成される画像においてイエローは明るいため、Yスクリーンはほとんど視認されない。
さらに、3012は透明色材による印刷が重ねられることによって網点面積増加が抑制された印刷画像であり、その内部の3013は3004と同じ領域、3014は3005と同じ領域、をそれぞれ示している。
図6によれば、YKスクリーン3003のみで形成された印刷画像3009においては、網点が重ならない領域(色材が重ならない領域)3010に比して、重なる領域3011のほうが明度が低くなり、低周波な繰り返しパターンとなることが確認できる。
一方、本実施形態によって形成された印刷画像3012においては、Y、K単色部分に対して3006に示す透明色材が形成される。したがって、網点が重ならない領域(色材が重ならない領域)3013と重なる領域3014が共に同じ網点面積となり、低周波色間モアレが抑制されていることがわかる。
このように本実施形態によれば、電子写真印刷方式の印字装置において、網点が重なる領域における面積増大を低減することで、低周波な色間モアレの発生を抑制することができる。
●色間モアレ成分算出の効果
ここで、色間モアレ成分算出部108における色間モアレ成分算出処理の効果について説明する。
そもそも、YKの色材組み合わせを用いた場合、スクリーン画像における重なり部ほど、明度が低くなってしまうという課題があった。そこで本実施形態では色間モアレ成分算出部108において、スクリーンモアレ算出部2002でスクリーン画像における有色色材重なり部を算出し、減算部2007で該有色色材重なり部に対して負号を付す。これにより、有色色材重なり部には後述する透明色材を形成されにくくするという効果がある。
さらには、有色色材重なり部を算出して負号を付すだけでは、スクリーンモアレ成分Out_s_ykには高周波成分が存在するため、レジストレーションズレ(以下、レジズレ)に対して敏感になってしまう。そこで色間モアレ成分算出部108ではスクリーンモアレ低周波成分算出部2003において、スクリーンモアレ成分Out_s_ykに対してLPF処理を施すことにより、高周波成分を除去する。これにより、1次色領域と2次色領域の境界部分において透明色材の使用量を滑らかに変化させることができる。ただし、LPF処理は演算コストが嵩むため、必ずしも行う必要はない。
さらに、式(17)に示すように減算部2007においてモアレデューティ低周波成分D_f_ykを加算していることについては、以下の理由がある。
1点目の理由は、式(17)における括弧内の平均値を0にすることで、算出される色間モアレ成分P_ykの平均を常に0に保ち、透明色材の形成量制御を容易にするためである。スクリーンモアレ低周波成分Out_f_ykの平均値と、モアレデューティ低周波成分D_f_ykの平均値はほぼ一致するため、括弧内の平均値はほぼ0となる。これにより、Yが単色で形成される領域に、Y単色被覆率T_yと同量の透明色材を形成したい場合は、式(26)のように右辺にY単色被覆率T_yを与えることで、T_yと同量の透明色材が形成されることになる。このように、透明色材量を容易に制御可能となる。
2点目の理由は、出力画像の空間周波数特性制御を行うことである。レジズレに対して耐性を持たせるために、スクリーンモアレ低周波成分算出部2003でスクリーンモアレ成分Out_s_ykに対してLPF処理を行った。しかしながら、Out_s_ykだけにLPFをかけると、Out_f_ykとD_s_ykが空間周波数的に異なり、エッジ強調が発生してしまう。言い換えると、Out_s_ykにだけぼかし処理を行い、D_s_ykにはぼかし処理を行わないで減算を行うと、アンシャープマスキングと同等の処理となり、エッジ強調が発生してしまう。そこで、モアレデューティ低周波算出部2006においてD_s_ykにもOut_s_ykと同じフィルタをかければ、エッジ強調抑制が可能となる。ただし、上述したようにLPF処理は演算コストが嵩むため、必ずしも行う必要はない。
3点目の理由は、式(17)によれば、重み積算部2008にて重み係数hをかけることで、色間モアレ成分P_ykの強度を調整可能とすることである。例えば、h=1.0のときは、色間モアレ成分をそのままP_ykに反映し、h=0.0のときは色間モアレ成分がP_ykに反映されないことになる。なお、上述したように式(17)の括弧内は平均0になっているため、重み係数hがどのような値であっても、色間モアレ成分P_ykの平均値0は保たれる。
以上説明したように本実施形態によれば、1次色領域には透明色材を形成し、2次色以上の領域には透明色材を形成しないようにする。これにより、網点の色材重なり部の色変化や孤立点の発生を抑制しつつ、2次色の部分の面積増加を低減することが可能となり、色材重なり部の網点面積増加に起因する色間モアレを抑制できる。
なお本実施形態では、4つの有色色材CMYKのなかからYKの2次色の色間モアレ成分を算出し、その色間モアレを抑制するような透明色材形成領域を決定する例を示した。しかしながら、色間モアレはYKの関係に限らず、他の組み合わせ、例えばCM、CY、CK、MY、MKの組み合わせでも発生する。従って、YKのほかに上記5つの組み合わせの全ての色間モアレを考慮して、透明色材の形成領域を決定するようにしてもよい。
<第2実施形態>
以下、本発明に係る第2実施形態について説明する。上述した第1実施形態では、2次色の色間モアレについて、色材重なり部分の面積増加を低減することにより、網点面積増加に起因する色間モアレを抑制する例を示した。第2実施形態においては、さらに3次色以上の色間モアレについて、色材重なり部分の面積増加を低減することにより、網点面積増加に起因する色間モアレを抑制する例について説明する。
第2実施形態における画像処理装置の詳細構成は、色間モアレ成分算出部108、単色被覆率計算部109、透明色材生成処理部110以外は上述した第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。以下では説明を簡略化するため、CYK3次色の色間モアレ抑制を行う場合について説明する。
以下、第2実施形態における画像処理について説明するが、その流れは上述した第1実施形態における図2のフローチャートと同様である。特に、S101〜S103の処理についてはその詳細も上述した第1実施形態と同様であるため説明を省略し、第2実施形態におけるS104以降の処理について、図7を用いて詳細に説明する。図7は、第2実施形態における色間モアレ成分算出部108、単色被覆率計算部109、透明色材生成処理部110の詳細構成を示すブロック図である。
まずS104において、第2実施形態の色間モアレ成分算出部108にて、色間モアレ成分を算出する。第2実施形態では、色間モアレ成分を算出する対象色をシアン、イエロー、ブラックの3色とし、シアンのスクリーン傾斜角が75度(−15度)、イエローのスクリーン傾斜角が0度、ブラックのスクリーン傾斜角15度、である場合を例とする。すなわちイエローを基準とすると、シアン、ブラックが共に傾斜角度差15度における色間モアレ成分を算出することを例として説明するが、もちろん他の色の組み合わせであっても良い。
以下、色間モアレ成分算出部108における処理について詳細に説明する。
まず、スクリーンデータ正規化部4001にて、スクリーン処理された各色データに対する正規化を行う。すなわち、スクリーン処理されたシアンデータOut_c、マゼンタデータOut_m、イエローデータOut_y、ブラックデータOut_kに対して、下式(33)〜(36)に示すように、それぞれ1.0に正規化を行う。
Out_s_c=Out_c/255 ・・・(33)
Out_s_m=Out_m/255 ・・・(34)
Out_s_y=Out_y/255 ・・・(35)
Out_s_k=Out_k/255 ・・・(36)
第2実施形態ではシアン、イエロー、ブラックの色間モアレについて説明するため、次にスクリーンモアレ算出部4002にて、シアンスクリーンOut_s_c、イエロースクリーンOut_s_y、ブラックスクリーンOut_s_kの積をとる。この操作は下式(37)に示すように、シアンスクリーン、イエロースクリーン、ブラックスクリーンが共に形成される重なり部を抽出し、スクリーンモアレ成分Out_s_cykを算出するのに相当する。
Out_s_cyk=Out_s_c・Out_s_y・Out_s_k ・・・(37)
次に、スクリーンモアレ低周波成分算出部4003にて、スクリーンモアレ成分Out_s_cykに対して、下式(38)のように所定のローパスフィルタLPFによるフィルタ処理を行い、スクリーンモアレ低周波成分Out_f_cykを算出する。ただし、式(38)において*はコンボリューションを示す。
Out_f_cyk=Out_s_cyk*LPF ・・・(38)
次に、色分解データ正規化部4004にて、色分解されたシアンデューティデータD_c、イエローデューティデータD_y、ブラックデューティデータD_kに対して、下式(39),(40),(41)に示すように、それぞれ1.0に正規化を行う。
D_s_c=D_c/255 ・・・(39)
D_s_y=D_y/255 ・・・(40)
D_s_k=D_k/255 ・・・(41)
次に、モアレデューティ算出部4005にて、下式(42)に示すように正規化シアンデューティD_s_c、正規化イエローデューティD_s_y、正規化ブラックデューティD_s_kの積を取る。これによりCとYとKが重なるデューティを算出し、モアレデューティD_s_cykを算出する。
D_s_cyk=D_s_c・D_s_y・D_s_k ・・・(42)
次に、モアレデューティ低周波算出部4006にて、モアレデューティD_s_cykに対して、下式(43)のように所定のローパスフィルタLPFによるフィルタ処理を行って、モアレデューティ低周波成分D_f_cykを算出する。ただし、式(43)において*はコンボリューションを示す。
D_f_cyk=D_s_cyk*LPF ・・・(43)
なお、上記式(43)では、式(38)と同じローパスフィルタ(以下、LPF)を用いる例を示したが、異なるLPFを用いてもよい。
次に減算部4007において、モアレデューティ低周波成分D_f_cykから、スクリーンモアレ低周波成分Out_f_cykを減算し、さらに重み積算部4008において、該減算結果に重み係数h(実数)を積算する。すなわち、下式(44)に示す演算により、色間モアレ成分P_cykを算出する。
P_cyk=(−Out_f_cyk+D_f_cyk)×h ・・・(44)
以上で、第2実施形態の色間モアレ成分算出部108におけるモアレ成分算出処理が終了する。
図2に戻り、次にS105で、第2実施形態の単色被覆率計算部109にて、単色での被覆率を計算する。まず、図4における色分解データ正規化部2009にて、色分解されたシアンデューティデータD_c、マゼンタデューティデータD_m、イエローデューティデータD_y、ブラックデューティデータD_kに対して、それぞれ1.0に正規化を行う。
D_s_c=D_c/255 ・・・(45)
D_s_m=D_m/255 ・・・(46)
D_s_y=D_y/255 ・・・(47)
D_s_k=D_k/255 ・・・(48)
次に、C単色被覆率計算部4010、Y単色被覆率計算部4011、K単色被覆率計算部4012にてそれぞれ、シアン、イエロー、ブラックの単色被覆率計算を行う。第2実施形態では、シアン、イエロー、ブラックのそれぞれについて、紙面上単色で形成される被覆率を計算する。シアンが紙面上単色で形成される被覆率をT_y、イエローが紙面上単色で形成される被覆率をT_y、ブラックが紙面上単色で形成される被覆率をT_kとすると、これらは図5より下式(49),(50),(51)のように算出される
T_c=D_s_c(1−D_s_m)(1−D_s_y)(1−D_s_k) ・・・(49)
T_y=D_s_y(1−D_s_c)(1−D_s_m)(1−D_s_k) ・・・(50)
T_k=D_s_k(1−D_s_c)(1−D_s_m)(1−D_s_y) ・・・(51)
以上のようにCYK各単色の被覆率が算出されると、次にS106で、第2実施形態の透明色材生成処理部110にて、透明色材が形成される領域を決定する。
まず、図7における色間モアレ反映部4013にて、下式(52)に示すようにC単色被覆率と色間モアレ成分を加算して、色間モアレ反映後CデータT_c_rを算出する。
T_c_r=T_c+P_cyk ・・・(52)
次に、シアンスクリーン処理部4014にて、スクリーン閾値テーブル106に格納されているシアンのスクリーン閾値テーブルを用いて、下式(53),(54)に示す2値化を行う。これにより、色間モアレ反映後C単色被覆率スクリーンデータOut_c_rが算出される。
T_c_r≦Th_cのとき、Out_c_r=0 ・・・(53)
Th_c>T_c_rのとき、Out_c_r=255 ・・・(54)
次に、色間モアレ反映部4015にて、下式(55)に示すようにY単色被覆率と色間モアレ成分を加算して、色間モアレ反映後YデータT_y_rを算出する。
T_y_r=T_y+P_cyk ・・・(55)
次に、イエロースクリーン処理部4016にて、スクリーン閾値テーブル106に格納されているイエローのスクリーン閾値テーブルを用いて、下式(56),(57)に示す2値化を行う。これにより、色間モアレ反映後Y単色被覆率スクリーンデータOut_y_rが算出される。
T_y_r≦Th_yのとき、Out_y_r=0 ・・・(56)
Th_y>T_y_rのとき、Out_y_r=255 ・・・(57)
次に、色間モアレ反映部4017にて、下式(58)に示すようにK単色被覆率と色間モアレ成分を加算して、色間モアレ反映後KデータT_k_rを算出する。
T_k_r=T_k+P_cyk ・・・(58)
次に、ブラックスクリーン処理部4018にて、スクリーン閾値テーブル106に格納されているブラックのスクリーン閾値テーブルを用いて、下式(59),(60)に示す2値化を行う。これにより、色間モアレ反映後K単色被覆率スクリーンデータOut_k_rが算出される。
T_k_r≦Th_kのとき、Out_k_r=0 ・・・(59)
Th_k>T_k_rのとき、Out_k_r=255 ・・・(60)
次に、OR演算部4019にて、下式(61)に示すように、色間モアレ反映後の各単色被覆率スクリーンデータOut_c_r、Out_y_r、Out_k_rの論理和を取る。これにより、透明色材形成領域Out_tが決定され、スクリーン画像格納バッファ107に格納される。
Out_t=OR(Out_c_r、Out_y_r、Out_k_r) ・・・(61)
なお、式(61)による算出結果は、以下のようになる。
Out_c_r=0、Out_y_r=0、Out_k_r=0のとき、Out_t=0
Out_c_r=0、Out_y_r=0、Out_k_r=255のとき、Out_t=255
Out_c_r=0、Out_y_r=255、Out_k_r=0のとき、Out_t=255
Out_c_r=0、Out_y_r=255、Out_k_r=255のとき、Out_t=255
Out_c_r=255、Out_y_r=0、Out_k_r=0のとき、Out_t=255
Out_c_r=255、Out_y_r=0、Out_k_r=255のとき、Out_t=255
Out_c_r=255、Out_y_r=255、Out_k_r=0のとき、Out_t=255
Out_c_r=255、Out_y_r=255、Out_k_r=255のとき、Out_t=255
すなわち、第2実施形態における透明色材は、CYK3色のうち少なくとも2色が重なる2次色以上の領域には形成されす、それ以外のC,Y,Kいずれかの単色からなる1次色領域には形成されることが分かる。
以上で、透明色材生成処理部110における処理が終了する。
第2実施形態では以上説明した処理により、スクリーン画像格納バッファ107にCMYKの有色色材と透明色材のスクリーンデータが格納される。これらのスクリーンデータは、出力端子111より画像形成装置2へ出力され、上述したように用紙上にフルカラー画像として形成され、印刷物として出力される。
以上説明したように第2実施形態によれば、CYK3次色の組み合わせにおいても、1次色領域には透明色材を形成し、2次色以上の領域には透明色材を形成しないようにする。これにより、色材重なり部の網点面積増加に起因する色間モアレを抑制できる。
なお、第2実施形態では4つの有色色材CMYKのなかから、CYKの3次色の色間モアレ成分を計算し、その色間モアレを抑制するような透明色材形成領域を決定する例を示した。しかしながら、色間モアレはCYKの関係に限らず、他の組み合わせ、例えばCMY、CMK、MYKの組み合わせでも発生する。従って、CYKのほかに上記3つの組み合わせ全ての色間モアレを考慮して透明色材の形成領域を決定するようにしてもよい。
また、第2実施形態においては3次色における色間モアレ低減について述べたが、CMYK4次色についても同様に色間モアレを考慮して透明色材の形成領域を決定するようにしてもよい。
なお、上述した各実施形態では、電子写真方式における、色材重なり部の網点面積増加に対する色間モアレ抑制方法について説明した。しかしながら本発明は電子写真記録方式に限らず、その他の方式に従って記録を行う記録装置(例えばインクジェット方式、熱転写方式、オフセット印刷方式)に対しても同様に適用可能である。
<その他の実施形態>
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。

Claims (11)

  1. 入力画像に基づき、透明色材とN色(NはN≧2を満たす自然数)の有色色材に対応する画像形成用の画像データを生成する画像処理装置であって、
    前記入力画像を前記有色色材の各色に対応する画像データに色分解する色分解手段と、
    前記各色の画像データに対してスクリーン処理を行うスクリーン処理手段と、
    少なくとも二つの前記有色色材の色を対象色とし、前記対象色の画像データと前記スクリーン処理された前記対象色の画像データに基づき、前記透明色材に対応する画像データを生成する生成手段とを有し、
    前記生成手段は、前記対象色の色材が重なった領域であるM次色領域(MはN≧M≧2を満たす自然数)よりも、前記対象色のうち何れか一色の色材が形成され、色材が重なっていない一次色領域における前記透明色材の使用量が多くなるように、前記透明色材の画像データの生成を制御することを特徴とする画像処理装置。
  2. さらに、前記対象色の画像データと、前記スクリーン処理された前記対象色の画像データとから、前記対象色同士が重なる色間モアレ成分を抽出する抽出手段と、
    前記各色の画像データから、前記各色について単色被覆率を算出する算出手段とを有し、
    前記生成手段は、前記色間モアレ成分と前記各色の単色被覆率に基づき、前記透明色材の画像データの生成を制御することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記抽出手段は、前記スクリーン処理された前記対象色の画像データから、前記対象色同士が重なるモアレ成分の第一の低周波成分を抽出する手段と、
    前記色分解された画像データから、前記対象色同士が重なるモアレ成分の第二の低周波成分を抽出する手段と、
    前記第二の低周波成分から前記第一の低周波成分を減算する手段とを有し、
    前記減算の結果の低周波成分を前記色間モアレ成分として抽出することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記第一および第二の低周波成分は同じローパスフィルタを使用して抽出されることを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
  5. 前記生成手段は、前記各色の単色被覆率に前記色間モアレ成分を反映する手段と、
    前記対象色の各色について、前記色間モアレ成分が反映された単色被覆率をスクリーン処理する手段と、
    前記対象色の各色の前記スクリーン処理の結果を論理和する手段とを有し、
    前記論理和の結果に基づき前記透明色材の画像データの生成を制御することを特徴とする請求項1から請求項4の何れか一項に記載の画像処理装置。
  6. 前記単色被覆率に反映前の色間モアレ成分に重み係数が乗算されることを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
  7. 前記スクリーン処理する手段は、前記スクリーン処理手段と同じ閾値によるスクリーン処理を行うことを特徴とする請求項5または請求項6に記載の画像処理装置。
  8. 透明色材と複数色の有色色材に対応する画像形成用の画像データを生成する画像処理装置であって、
    前記有色色材の各色に対応する画像データに対してスクリーン処理を行って、前記有色色材それぞれのスクリーン画像データを生成するスクリーン処理手段と、
    前記有色色材のスクリーン画像データに基づき、前記複数の有色色材のうち何れか一色の色材が形成され、色材が重なっていない画素において前記透明色材を形成するように、前記透明色材に対応する画像データを生成する生成手段とを有することを特徴とする画像処理装置。
  9. 入力画像に基づき、透明色材とN色(NはN≧2を満たす自然数)の有色色材に対応する画像形成用の画像データを生成する画像処理方法であって、
    前記入力画像を前記有色色材の各色に対応する画像データに色分解し、
    前記各色の画像データに対してスクリーン処理を行い、
    少なくとも二つの前記有色色材の色を対象色とし、前記対象色の画像データと前記スクリーン処理された前記対象色の画像データに基づき、前記透明色材に対応する画像データを生成し、
    前記対象色の色材が重なった領域であるM次色領域(MはN≧M≧2を満たす自然数)よりも、前記対象色のうち何れか一色の色材が形成され、色材が重なっていない一次色領域における前記透明色材の使用量が多くなるように、前記透明色材の画像データの生成を制御することを特徴とする画像処理方法。
  10. 透明色材と複数色の有色色材に対応する画像形成用の画像データを生成する画像処理方法であって、
    前記有色色材の各色に対応する画像データに対してスクリーン処理を行って、前記有色色材それぞれのスクリーン画像データを生成し、
    前記有色色材のスクリーン画像データに基づき、前記複数の有色色材のうち何れか一色の色材が形成され、色材が重なっていない画素において前記透明色材を形成するように、前記透明色材に対応する画像データを生成することを特徴とする画像処理方法。
  11. コンピュータを請求項1から請求項8の何れか一項に記載の画像処理装置の各手段として機能させるためのプログラム。
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