JP5480420B1 - 磁気メモリ - Google Patents

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Abstract

【課題】消費を抑制することのできる磁気メモリを提供する。
【解決手段】磁気メモリは第1および第2端子を有する第1MTJ素子と、第3乃至第5端子を有し第3端子が第1MTJ素子の第1端子に接続され、行選択信号に基づいて第1MTJ素子を選択する第1選択部と、を備えている複数のメモリセルと、複数のメモリセルの各行に対応して設けられ、対応する行のメモリセルの第1選択部の第5端子に接続され行選択信号を第1選択部に送信するワード線と、複数のメモリセルの各列に対応して、一対の第1および第2ビット線間に設けられ、制御信号に基づいて動作し第1および第2ビット線のうちの一方のビット線の電荷を他方のビット線に移動させるイコライズ回路と、を備えている。
【選択図】図4

Description

本発明の実施形態は、磁気メモリに関する。
近年、スマートフォンに代表されるような携帯機器に搭載されるプロセッサの高性能化が急速に進んでいる。高性能モバイル用アプリケーションプロセッサにおいて、バッテリーの駆動時間が短くなるという問題点が顕著に表れており、プロセッサの処理性能だけでなく消費電力が重要な指標となっている。プロセッサの消費電力を削減する方策として、近年注目されている技術に、STT−MRAM(Spin Transfer Torque -Magnetic Random Access Memory)をはじめとする不揮発性メモリをプロセッサのキャッシュとして利用する研究が注目されている。不揮発性メモリは、SRAMなどの揮発性メモリと違い、電源が供給されていなくてもデータを保持することができるため、スタンバイ電力を削減すると期待されている。
しかし、不揮発性メモリは一般に動作時の消費電力が大きいという課題があった。そのため、不揮発性メモリをキャッシュとして利用するアイデアは多数発表されているが、実際に不揮発性メモリをキャッシュに利用した高性能プロセッサはいまだ実用化されていない。さらには、高性能プロセッサに利用できるほどの動作速度と動作電力を満たす不揮発性メモリは実現されていない。
WL線におけるハーフセレクト回避のために、全ての ビット線をサイクルが始まる前にプリチャージあるいはプリディスチャージを行うことが知られている。しかし、後述するように、プリチャージあるいはプリディスチャージを行うことによって消費されている消費電流は、メモリの動作に本質的なものではなく、誤動作を防ぐために行われる。また、ビット線対の充放電電力は、読み出し動作、書き込み動作の後、すべてのビット線対をプリチャージ、もしくはプリディスチャージするためのものであり、余計に消費してしまっている。
米国特許公開第2011/0299330号明細書 米国特許公開第2010/0259993号明細書
本実施形態は、消費を抑制することのできる磁気メモリを提供する。
本実施形態による磁気メモリは、アレイ状に配列された複数のメモリセルであって、各メモリセルは第1および第2端子を有する第1MTJ素子と、第3乃至第5端子を有し前記第3端子が前記第1MTJ素子の前記第1端子に接続され、行選択信号に基づいて前記第1MTJ素子を選択する第1選択部と、を備えている、複数のメモリセルと、前記複数のメモリセルの各列に対応して設けられた一対の第1および第2ビット線であって、前記第1ビット線が対応する列のメモリセルの前記第1MTJ素子の前記第2端子に接続され前記第2ビット線が対応する列のメモリセルの前記第1選択部の前記第4端子に接続され、列選択信号によって選択される第1および第2ビット線と、前記複数のメモリセルの各行に対応して設けられ、対応する行のメモリセルの前記第1選択部の前記第5端子に接続され前記行選択信号を前記第1選択部に送信するワード線と、前記複数のメモリセルの各列に対応して、前記一対の第1および第2ビット線間に設けられ、制御信号に基づいて動作し前記第1および第2ビット線のうちの一方のビット線の電荷を他方のビット線に移動させるイコライズ回路と、を備え、前記制御信号は、前記列選択信号によって選択された列に設けられた前記イコライズ回路を動作させず、前記列選択信号によって選択されない列に設けられた前記イコライズ回路を動作させる。
カラム選択構造を持つメモリアレイの概念図。 ハーフセレクト状態となるセルと、アクセスするセルが混在するメモリアレイを示す図。 誤動作を防止するために行われるプリチャージ、プリディスチャージ動作を説明する図。 第1実施形態による磁気メモリを示す回路図。 第1実施形態において、消費電力を削減するメカニズムを説明する図。 図6(a)乃至6(f)は、1Rタイプのメモリセルの例を示す図。 図7(a)乃至7(f)は、2Rタイプのメモリセルの例を示す図。 図8(a)乃至8(f)は、1Rタイプのメモリセルにイコライズ回路を設けた例を示す図。 図9(a)乃至9(f)は、2Rタイプのメモリセルにイコライズ回路を設けた例を示す図。 イコライズ回路の制御信号の論理動作を示す図。 イコライザ回路を制御する制御信号とカラム選択信号を含むイコライザ回路の接続関係を示す図。 図11に示す回路の動作波形の一例を示す図。 メモリセルが2Rタイプである回路の動作波形の一例を示す図。 イコライズ回路の一例を示す図。 イコライズ回路の他の例を示す図。 読み出し動作を説明する図。 図17(a)、17(b)は書き込み動作を説明する図。 スタンバイ状態において、イコライズ回路が選択された場合を説明する図。
実施形態を説明する前に、実施形態に至った経緯について説明する。
一般に、2端子の抵抗変化型不揮発性素子であるMTJ(Magnetic Tunneling Junction)素子は、2つの磁性層と、これらの磁性層間に設けられた非磁性層とを有し、2つの磁性層の磁化の向きが平行であるか、または反平行であるかによって、2つの磁性層間の抵抗値が低抵抗状態(以下、“P”状態ともいう)となるか、または高抵抗状態(以下、“AP”状態ともいう)となる。この抵抗変化型素子は、この抵抗状態を不揮発に保持することができる。
また、抵抗状態を変更するには、そのMTJ素子に起因した反転電流値I以上の電流を流すことによって、電流の流れた向きに応じて、AP状態とP状態の任意の抵抗状態に状態を変化させることができる。通常、このタイプの不揮発性メモリは、選択トランジスタ(大抵はnMOSで構成される)と、抵抗変化型素子とで1bitのメモリセルを構成する、1T−1R型の構成をとる。
この1T−1R型のメモリセルを有するメモリにおいては、ワード線WLが1本選択され、選択されたワード線WLの電位が”H”になると、そのワード線WLに接続されている選択トランジスタが”ON”状態となり、抵抗変化型素子がビット線対BL、/BLに電気的に接続される。セルが選択されると、ビット線BLとビット線/BLの電位に応じて抵抗変化型素子に電流が流れ、読出し動作と書込み動作を行う。読出し時には、流れた電流値から抵抗値をセンスアンプ回路によって読み取り、書込み時には、書き込む値に応じた方向に電流を流す。1T−1R型のメモリ構成では、読出し動作時に、センスアンプに、比較のための参照電流IRefを流す必要がある。参照電流は、高抵抗状態で流れる電流IAPよりも高い電流値であり、かつ、低抵抗状態で流れる電流値Iよりも低い電流値である必要がある(IAP <IRef <I)。一般に、この参照電流は、高抵抗状態の素子RAPと低抵抗状態の素子Rを並列に接続した合成抵抗RRef=(RAP+R)/2からなる参照セルを用いて生成される。
参照電流IRefは、高抵抗状態のセルに流れる電流値IAPと低抵抗状態のセルに流れる電流値Iの中間の電流値IRef=(IAP+I)/2であるため、読出し回路(センスアンプ)が増幅しなければならない電流差は、抵抗変化率(MR比)に起因する電流値IAPと電流値Iとの差の半分以下となってしまう。センスアンプは、数μA程度という非常に小さな電流差を増幅する必要があり、読出し動作速度の劣化、センスアンプ回路面積の増加の原因となっている。
この課題を解決するために、抵抗変化型素子を2つ用いて、2T−2R型とする構成も提案されており、2つの抵抗変化型素子に高抵抗状態”AP”と低抵抗状態”P”を相補的に格納する。2本の読出しビット線BL、/BLでの読出し電流を比較して読出し動作を行う。ワード線WLが1本選択され、選択されたワード線WLの電位が”H”になると、そのワード線WLに接続されているすべての選択トランジスタ(アクセストランジスタとも言う)が”ON”状態となり、抵抗変化型素子がビット線対BLとSL、/BLと/SLにそれぞれ電気的に接続される。
2T−2R型メモリの読出しでは、2つの抵抗素子に流れるセル電流をセンスアンプで差動増幅するため、参照電流が不要となる。増幅する電流差は、電流値IAPと電流値Iとなり、1T−1R型セルのように参照電流IRefと比較する方式に比べ、増幅する電流差が2倍となっているため、1T−1R型に比べ高速に読出し動作をすることが可能である。
SRAMを始めとするメモリアレイでは、カラム方向とロウ方向で選択されたセルがアクティベートされ、データを読書きする構成が一般的である。抵抗変化型素子を用いた不揮発性メモリでは、メモリセルの集積度を上げることが重視されており、ワード線WL方向(カラム方向)、ビット線BL方向(ロウ方向)には256ビットから1024ビットを超える数のメモリセルが接続される。
しかし、一度に入出力されるデータビット数は、入力および出力部(以下、I/Oともいう)の幅分のビット数であり、センスアンプの個数も通常、I/O数分しか実装されていない。すなわち、ワード線WLが選択されたとき、I/Oの幅、もしくはセンスアンプの個数分のセルは読み出しまたは書き込みの動作をするが、それ以外はNOP状態(データを保持するだけで、読み出しや書き込みの動作はしない状態)となる。このワード線WLが選択されているが、ビット線対が選択されていない状態をハーフセレクト状態と呼ぶ。
同じく、ビット線対BL,/BLが選択されてワード線WLが選択されていない状態もハーフセレクト状態となる。すなわち、ハーフセレクト状態とは、カラム方向のみ、もしくはロウ方向のみ選択されているセルのことである。
図1にカラム選択構造を持つメモリアレイの概念図を示す。各センスアンプには、接続されるビット線対を選択するためのカラム選択回路が接続される。例えば、m:1のカラム選択回路は、m対のビット線対のうち、Yアドレスにより生成されたm本のカラム選択信号CLsにより、カラムを選択し、該当ビット線対のみをセンスアンプ回路と接続する。選択されたビット線対以外のビット線は接続されない。
ハーフセレクト状態となったセルはワード線WLもしくはビット線対BL、/BLの電位が変化するためデータ保持特性(SNM)が非選択セルよりも悪くなってしまう問題がある。カラム方向のハーフセレクトでは、アクセストランジスタが選択されていないため、セルに電流が流れることはなく、データ保持特性は基本的に劣化しない。ロウ方向のハーフセレクトでは、選択トランジスタが選択されてしまっているため、ビット線対の電位に応じてセル(抵抗変化型素子)に電流が流れてしまう。その時に流れる電流値によっては、内部保持データが失われる可能性がある。つまり、ハーフセレクトセルに流れる電流値が書込み電流値I以上の電流値であれば、抵抗変化型素子の抵抗値が書き換えられ、保持データが破壊される。
MRAMのように抵抗変化型素子の抵抗変化率が低い不揮発性メモリでは、抵抗変化型素子に一定以上(>I)の電流が流れてしまうと容易にデータが反転してしまう可能性があるためディスターブの原因となる。そこで内部ノードが保持しているデータを破壊しないために、ビット線対の電位を等しく保っておく必要がある。このため、すべてのビット線をサイクルが始まる前に放電する、ディスチャージ機構を導入することが知られている。ディスチャージによってビット線対の電位が“L”電位に吊り下げられ、ワード線WLが選択されたハーフセレクトセルにもセル電流は流れない。
同様に、ビット線をプリチャージすることで“H”に吊り上げることも知られている。これらのプリチャージ機構もしくは、プリディスチャージ機構により、ハーフセレクトセルに電流が流れるのを防ぐことができる。
しかし、全ビット線を“H”電位、または“L”電位に充放電する必要があるため、消費電力が増大する要因となる。
図2に示すように、ハーフセレクト状態となるセルと、アクセスするセルが混在するメモリアレイを考える。なお、各セルは、MTJ素子10と、選択トランジスタ12とを有している。このメモリセルアレイにおいて、図3に示すように、あるビットに着目した時、ビット線対の挙動は、アクセスするセルとアクセスするセルとの間でプリチャージもしくはプリディスチャージが発生することになる。例えば、書き込み動作によって、ビット線対(BL、/BL)の電位がそれぞれ、ハイレベル、ロウレベル、すなわち(H、L)状態に設定され、次に非アクセスとなり、(L、L)に放電され、その後、アクセスされて(H、L)と設定された場合を考える。この時のビット線対の充放電電力は、アクセス時に
BL=1/2・CBL・VDD
となる。ここで、CBLはビット線の容量である。次に非アクセス状態となって(L、L)状態に放電した時、放電のために、再度PBLのエネルギーを消費する。その後、再度アクセスがあった時にPBLのエネルギーを消費することになる。更に、非アクセスのセルにおいてもリーク電流が流れるため、アクセスしていないビット線の電位がリーク電流によって充電もしくは放電されることとなる。それらのビット線を、プリチャージもしくはプリディスチャージすることにより、毎回、“H”電位、または“L”電位に充放電することになり、無駄な電力を消費することとなる。アクセスしていないセルが電力を消費してしまうと、大容量のメモリセルを搭載した高集積メモリにとって、電力の増大する致命的な要因となってしまう。
ワード線WLにおけるハーフセレクト回避のために行われるプリチャージ、あるいはプリディスチャージによって消費される消費電流は、メモリの動作に本質的なものではなく、誤動作を防ぐために行われる。図3に示すように、ビット線対の充放電電力は、読み出し動作、書き込み動作の後、すべてのビット線対をプリチャージ、もしくはプリディスチャージするために、余計に消費してしまっている。
そこで、本発明者達は、非選択セルの消費電力を削減することができれば、磁気メモリの消費電力を大幅に削減できると考えた。
(実施形態の原理)
次に、実施形態の原理について説明する。上述したように、2端子の抵抗変化型素子を用いた抵抗変化型不揮発性メモリ(1T−1Rタイプ、2T−2Rタイプ、またはnT−nRタイプ)では、書込み時に、読出し時に比べ大きな電流を抵抗素子に流す。これにより、安定した書込み動作と、十分小さい電流による誤書込みの少ない読出し動作を実現する。すなわち、読出し時と書込み時で設定されるビット線対の電位差が異なる。例えば、ビット線対(BL、/BL)の電位を、読出し時に読み出し電位VReadと基準電位VSS、書込み時に書き込み電位VWriteと基準電位VSSのように設定する。このとき、書き込み電位VWriteは読み出し電位VReadの2倍以上であることが多い。書込み動作後にビット線対BL、/BLが書き込み電位VWriteの電位差を保持していると、ハーフセレクトによって誤書込みを引き起こしてしまう。このため、この電位差は、次のサイクルの動作が始まる前に解消される必要がある。従来では、ビット線対BL、/BLを読み出し動作に合わせてプリチャージ、もしくはプリディスチャージしていた。プリチャージ機構を有するメモリでは、書込み動作の後、書き込み電位VWriteに充電していた側のビット線BLを読み出し電位VReadに放電し、基準電位VSSに放電していた側のビット線BLを読み出し電位VReadに充電するという動作をサイクルの終わりに実行していた。プリディスチャージ機構を有するメモリでは、書込み動作の後、書き込み電位VWriteに充電していた側のビット線例えばビット線BLを基準電位VSSに放電し、基準電位VSSに放電していた側のビット線例えばビット線/BLは基準電位VSSに保つという動作をサイクルの終わりに実行していた。どちらも、書込み動作後にPBL_Write=1/2・CBL・VWrite のエネルギーを消費する計算となる。
そこで、以下の実施形態では、書き込み電位VWriteに充電していたビット線の電荷を、基準電位VSSに放電されていた他方のビット線に移動させ(以下、チャージシェアリング手法ともいう)、ビット線対の電位を読み出し電位VReadやまたは基準電位VSSに設定するのではなくフローティング(Floating)にする機構を有する。このチャージシェアリングにより、書込み動作後の消費電力を削減することが可能となり、さらに、同時にハーフセレクトも回避することができる。
(第1実施形態)
第1実施形態の磁気メモリを図4に示す。この第1実施形態の磁気メモリは、アレイ状に配列された複数のメモリセルを有している。各メモリセルは、MTJ素子10と、選択トランジスタ12とを備えている。同一列のメモリセルはビット線対BL、/BLを共有し、同一行のメモリセルはワード線WLを共有する。各メモリセルのMTJ素子10は、一端が対応するビット線対の一方のビット線BLに接続され、他端が選択トランジスタ12のソースおよびドレインの一方に接続される。また、各メモリセルの選択トランジスタ12は、ソースおよびドレインの他方が対応するビット線対の他方のビット線/BLに接続され、ゲートが対応するワード線WLに接続される。
更に、本実施形態においては、ビット線対BL、/BL間にイコライザ回路20が設けられた構成を有している。このイコライザ回路20が動作すると、ビット線対BL、/BL間の電位差がなくなり、MTJ素子に電流が流れなくなる。これにより、ハーフセレクト状態となっているセルにも電流が流れなくなり、ハーフセレクト状態によるデータ破壊は発生しない。また、イコライザ回路20は、後述するように、例えばMOSトランジスタとすることができ、このMOSトランジスタのソースおよびドレイン間で電位差が無くなれば、イコライズ回路12には電流はすぐに流れなくなり、定常的に電力を消費することはない。
次に、本実施形態において、消費電力を削減するメカニズムについて図5を参照して説明する。大容量メモリアレイでは必ずハーフセレクト状態となるセルが存在する。書込み動作後に消費するエネルギーについて計算する。書込み動作によってビット線対BL、/BLは書き込み電位VWriteと基準電位VSSの電位にそれぞれ設定される。書込み動作後に、図4に示すイコライザ回路20によってビット線対BL、/BL間でチャージシェアリングが行われる。これにより、書き込み電位VWriteと基準電位VSSに設定されていた電位は、ともにVWrite/2の電位になる。このとき、イコライズ回路20によって多少の電力の消費があるが、イコライズ回路20が電流を流す期間は数100psオーダーであり、電荷の損失はほとんど無視できる程度となる。すなわち、このチャージシェアリングによって電力を消費することはない。したがって、従来のプリチャージ、もしくはプリディスチャージで消費していたPBL_Write=1/2・CBL・VWrite のエネルギー消費を削減することができる。
さらに、スピン注入型MRAM(STT−MRAM)では、書き込み電位VWriteがほぼ読み出し電位VReadの2倍程度であるため、このチャージシェアリングによって、ビット線対の電位がほぼ読み出し電位VReadに設定されることとなる。したがって、次に読出し動作を行う際にはビット線を読み出し電位VReadに充電するためのエネルギーをほぼ消費しないという効果が得られる。
また、本実施形態と異なり、プリチャージ、もしくはプリディスチャージを行うどちらのタイプでも、1/2・CBL・VWrite のエネルギーを消費する。
これに対して、イコライズした後の次の動作が書込みであった場合も、VWrite/2の電位から、書き込み電位VWriteと基準電位VSSにそれぞれ設定する。このため、本実施形態では、1/2・CBL・(1/2・VWrite・2=1/4・CBL・VWrite のエネルギー消費となる。すなわち、プリチャージ、もしくはプリディスチャージを行う場合に比べ、書込み時の電圧設定に必要なエネルギーを半分にすることが可能となる。
不揮発性抵抗変化型素子の書込みエネルギーは、書込みパルス幅で積算されるため、この初期設定のエネルギーに、さらに抵抗変化型素子に流れる電流パルスのエネルギーが必要となる。しかし、この書込みパルスの時間幅と電流値は抵抗変化型素子の微細化に従い減少する傾向であるので、電圧設定のための消費エネルギーを半分にすることができる本実施形態の技術は消費電力削減効果が大きい。
さらに、本実施形態では、ビット線対をプリチャージ、もしくはディスチャージというアクティブな制御をするのではなく、チャージシェアリングによってフローティングという状態にするため、長期にわたりアクセスされないビット線対は、リーク電流により自律的に安定電位に落ち着く。このため、意図的にある電圧値に設定するような強制回路を設ける場合に比べ、十分に時間が経過した後の定常状態におけるリーク電流を減らすことができる。また、フローティングという状態にすることで最も効率よくスタンバイ消費電力を減らすことが可能となる。
さらに、プロセッサのキャッシュメモリに応用する場合では、数サイクルアクセスがないときにキャッシュメモリはスタンバイ状態となる。しかし、SRAMなどの揮発性メモリでは、データ保持のために一定以上の電圧をメモリセルに供給し続ける必要がある。また、プリチャージ、プリディスチャージ機構で構成された不揮発性メモリでは、ビット線をプリチャージ、もしくはプリディスチャージするために定常的に電力を消費し続けることになる。
しかし、本実施形態では、チャージシェアリングを行うイコライズ回路をビット線対間に設けているので、データ保持のために電力を消費する必要がない。さらにビット線対を完全にフローティングにすることができ、メモリセルアレイ部分の電力の消費を「ほぼゼロ」にすることが可能となる。しかし、ビット線対を単純に完全にフローティングにしてしまうと、ワード線WLの電位が浮いてきて選択トランジスタがオンした状態となった時に、ビット線対BL、/BLの電位差に応じてセルに電流が流れてしまう可能性がある。
本実施形態は、ワード線WLの電位が浮いてしまっても、ビット線対の電位差が一切ないため抵抗変化型素子(MTJ素子)に電流が流れることはなく、誤書込みが発生してしまうことはない。すなわち、パワーゲーティングを高速に行うために有効である。
以上説明したように、本実施形態によれば、余計な充放電をできるだけ行わないであるので、低消費電力化を促進することができる。
図4に示す第1実施形態の磁気メモリの各メモリセルは、抵抗変化型素子であるMTJ素子10と、選択トランジスタ12とを備えていた。各メモリセルは、図6(a)乃至6(f)に示す構成を有していてもよい。例えば、図6(a)に示すメモリセルは、抵抗変化型素子10と、選択トランジスタ12とを備え、抵抗変化型素子10は、一端がビット線BLに接続され、他端が選択トランジスタ12のソースおよびドレインの一方に接続される。また、選択トランジスタ12はソースおよびドレインの他方がビット線/BLに接続され、ゲートがワード線WLに接続される。
図6(b)に示すメモリセルは、図6(a)に示すメモリセルにおいて、抵抗変化型素子10の一端をビット線/BLに接続し、選択トランジスタ12のソースおよびドレインの他方をビット線BLに接続した構成となっている。
また、図6(c)に示すメモリセルは、図6(a)に示すメモリセルにおいて、選択トランジスタ12をnMOSトランジスタおよびpMOSトランジスタからなるトランスファーゲート12Aに置き換えた構成となっている。このトランスファーゲート12Aのゲートはワード線WLに接続される。また、図6(d)に示すメモリセルは、図6(b)に示すメモリセルにおいて、選択トランジスタ12をトランスファーゲート12Aに置き換えた構成となっている。
また、図6(e)に示すメモリセルは、抵抗変化型素子10と、2つの選択トランジスタ12a、12bとを有し、抵抗変化型素子10は、一端が選択トランジスタ12aのソースおよびドレインの一方に接続され、他端が選択トランジスタ12bのソースおよびドレインの一方に接続される。選択トランジスタ12aのソースおよびドレインの他方はビット線BLに接続され、選択トランジスタ12bのソースおよびドレインの他方はビット線/BLに接続される。選択トランジスタ12a、12bのそれぞれのゲートはワード線WLに接続される。
図6(f)に示すメモリセルは、図6(e)に示すメモリセルにおいて、選択トランジスタ12a、12bをそれぞれトランスファーゲート12Aa、12Abに置き換えた構成となっている。
また、図7(a)乃至7(f)に示すように、2つのセルで1ビットの値を保持するメモリセルであってもよい。このメモリセルにおいては、データの読み出しは差動読み出しで行う。図7(a)に示すメモリセルは、抵抗変化型素子10aおよび選択トランジスタ12aを有する第1セルと、抵抗変化型素子10bおよび選択トランジスタ12bを有する第2セルと、を備えている。第1セルにおいては、抵抗変化型素子10aは一端がビット線BLに接続され、他端が選択トランジスタ12aのソースおよびドレインの一方に接続される。また、選択トランジスタ12aはソースおよびドレインの他方が読み出し線SLに接続され、ゲートがワード線WLに接続される。第2セルにおいては、抵抗変化型素子10bは一端がビット線/BLに接続され、他端が選択トランジスタ12bのソースおよびドレインの一方に接続される。また、選択トランジスタ12bはソースおよびドレインの他方が読み出し線/SLに接続され、ゲートがワード線WLに接続される。なお、ビット線BLと読み出し線SLが一組みのビット線対を構成し、読み出し線/SLとビット線/BLが一組のビット線対を構成していると、考えることもできる。これは、以下の7(b)乃至7(f)に示すメモリセルにおいて、同様である。
図7(b)に示すメモリセルは、抵抗変化型素子10aおよび選択トランジスタ12aを有する第1セルと、抵抗変化型素子10bおよび選択トランジスタ12bを有する第2セルと、を備えている。第1セルにおいては、抵抗変化型素子10aは一端が読み出し線SLに接続され、他端が選択トランジスタ12aのソースおよびドレインの一方に接続される。また、選択トランジスタ12aはソースおよびドレインの他方がビット線BLに接続され、ゲートがワード線WLに接続される。第2セルにおいては、抵抗変化型素子10bは一端が読み出し線/SLに接続され、他端が選択トランジスタ12bのソースおよびドレインの一方に接続される。また、選択トランジスタ12bはソースおよびドレインの他方がビット線/BLに接続され、ゲートがワード線WLに接続される。
図7(c)に示すメモリセルは、図7(a)に示すメモリセルにおいて、第1および第2セルの選択トランジスタ12a、12bをトランスファーゲート12Aa、12Abにそれぞれ置き換えた構成となっている。
図7(d)に示すメモリセルは、図7(b)に示すメモリセルにおいて、第1および第2セルの選択トランジスタ12a、12bをトランスファーゲート12Aa、12Abにそれぞれ置き換えた構成となっている。
図7(e)に示すメモリセルは、抵抗変化型素子10aおよび選択トランジスタ12a、12aを有する第1セルと、抵抗変化型素子10bおよび選択トランジスタ12b、12bを有する第2セルと、を備えている。第1セルにおいては、抵抗変化型素子10aは一端が選択トランジスタ12aのソースおよびドレインの一方に接続され、他端が選択トランジスタ12aのソースおよびドレインの一方に接続される。選択トランジスタ12aのソースおよびドレインの他方がビット線BLに接続され、選択トランジスタ12aのソースおよびドレインの他方が読み出し線SLに接続される。選択トランジスタ12a、12aのそれぞれのゲートがワード線WLに接続される。また、第2セルにおいては、抵抗変化型素子10bは一端が選択トランジスタ12bのソースおよびドレインの一方に接続され、他端が選択トランジスタ12bのソースおよびドレインの一方に接続される。選択トランジスタ12bのソースおよびドレインの他方が読み出し線/SLに接続され、選択トランジスタ12bのソースおよびドレインの他方がビット線/BLに接続される。選択トランジスタ12b、12bのそれぞれのゲートがワード線WLに接続される。
図7(f)に示すメモリセルは、図7(e)に示すメモリセルにおいて、第1セルの選択トランジスタ12a,12aをそれぞれトランスファーゲート12Aa、12Aaに置き換え、第2セルの選択トランジスタ12b,12bをそれぞれトランスファーゲート12Ab、12Abに置き換えた構成となっている。
なお、図6(a)、6(b)、6(e)、7(a)、7(b)、7(e)においては、選択トランジスタはnMOSトランジスタであったが、pMOSトランジスタを用いてよい。
また、一定以上の電流値を確保するためにトランジスタを複数並列に並べるセル構成をとる場合も本実施形態は適用可能である。
次に、図6(a)乃至6(f)に示すメモリセルにおいて、メモリセルが接続されるビット線対BL、/BL間にイコライズ回路20を設けた例を図8(a)乃至8(f)に示す。
また、図7(a)乃至7(f)に示すメモリセルにおいて、メモリセルが接続されるビット線BLおよび読み出し線SL間と、ビット線/BLおよび読み出し線/SL間にそれぞれイコライズ回路20a、20bを設けた例を図9(a)乃至9(f)に示す。
図6(a)乃至6(f)に示す、1個の抵抗変化型素子を有するメモリセル構成(1Rタイプ)をとる場合、各ビット線対BL、/BL間にイコライザ回路20は接続される。イコライザ回路20を制御する制御信号ELはカラム選択信号(CL)と排他的に制御される。すなわち、カラム選択信号CLが選択されたとき、制御信号ELが非選択となり、カラム選択信号CLが非選択の間は、制御信号ELが選択される。これにより、アクセスしているセルのみイコライザ回路20がOFF状態となり、カラムが選択されていないセル、すなわち、非選択セルまたはハーフセレクトセルは、イコライザ回路20がON状態となる。
イコライザ回路20を制御する制御信号ELの動作論理は図10に示すように。カラム選択信号CLの反転論理によって制御される。すなわち、カラムが選択されると、イコライザ回路がOFF状態となり、カラムが非選択の間はイコライザ回路が動作し続ける。これにより、ビット線対の電位差をなくすことができ、ハーフセレクトによるデータ破壊は発生しない。また、書込み後のビット線対BL、/BLの電位差をチャージシェアリングすることで、エネルギーを失うことなく、ビット線対BL、/BLに電荷を保持することが可能となる。これにより、ビット線対BL、/BLでの電荷の再利用性が高まり、ビット線の充放電電力を削減することが可能となる。
図11に、イコライザ回路を制御する制御信号ELとカラム選択信号を含むイコライザ回路の接続関係を示す。図11では1Rタイプのセルで構成されたセルを想定したブロック図となっているが、2Rタイプ、すなわち、図7(a)乃至7(f)に示すように、2個の抵抗変化型素子で構成されたメモリセルであっても、この接続関係はほぼ同じで、図8(a)乃至8(f)と図9(a)乃至9(f)の関係のように、ビット線対の追加に従い、イコライズ回路の個数が増えるだけである。
図11においては、メモリセルは簡略化のため四角形で表している。カラム選択信号CLは、1つのセンスアンプ回路で選択可能なカラムの個数(図11ではm個)分、ワード線WLと同じ向きに配線され、すべてのカラムセレクター回路に入力される。イコライザ回路を制御する制御信号ELも同じ本数(図11ではm本)だけ、ワード線WLと同じ向きに配線され、イコライザ回路20のON/OFFを制御する。各制御信号ELには、同時にアクセスされるビット数(図11ではセンスアンプの個数、すなわちI/Oビット数と同じk個)と同じ数だけイコライザ回路20が接続される。ワード線WLは、各ビット線に接続されるビット数(図11ではn個)分だけ配線される。
図11に示すように、イコライザ回路20をカラム毎に配置し、カラム選択信号CLと反対の論理で制御することにより、ワード線WLとカラム選択線CLの両方が選択されたアクセスセルにのみセル電流が流れる。この時、本実施形態においては、従来のようなプリチャージ回路、またはプリディスチャージ回路を実装する必要がなく、プリチャージ回路、またはプリディスチャージ回路を動作させるために消費していた消費電流を削減することができる。ワード線WL、イコライズ回路20の制御信号EL、カラム選択信号CLは、プリデコード回路(PDEC)でアドレス信号をプリデコードした結果に基づいて、CLK信号を元に生成されたタイミングによってXデコーダー回路で生成される。
図11に示す回路図では、タイミング生成回路(TG回路)がPDEC回路に含まれる場合を図示しており、センスアンプを動作させるタイミング信号SE信号は、PDEC回路から出力される。
図11に示す回路の動作波形の一例を図12に示す。また、メモリセルが2Rタイプである回路の動作波形の一例を図13に示す。いずれの場合も、イコライザ回路20によってビット線対間の電位差を無くしているため、スムーズに遅延なく次の動作を行うことができていることがわかる。こうした遅延時間の短縮も、イコライザ回路20を設けることによって達成することができる。
イコライズ回路20をどのように構成するかについてバリエーションがあるが、図14に典型的な回路構成を示す。図14では、ローカルビット線にnMOSトランジスタで構成されたイコライズ回路20が接続されている。この図14に示す例では、データを保持するメモリセルと、イコライズ回路20とは抵抗変化型素子の有無が異なるのみで、構成が似ているため、メモリセルアレイの規則的なレイアウトをそのまま、下に1行追加するだけでイコライズ回路20を構成することが可能となる。
また、抵抗変化型素子が入っていてもイコライズ動作することが可能となる。このため、図15に示すように、メモリセルアレイの周辺に歩留まり向上のために配置されたダミーメモリセルをそのままイコライズ回路20として利用することができる。これは、1T−1Rで構成されたメモリセルアレイの特徴である。
他に、イコライズ回路20をpMOS回路で構成してもよいし、nMOSとpMOSを組み合わせたトランスファーゲートによって構成することもできる。
次に、2Rタイプのメモリセルの読み出し動作について図16を参照して説明する。ワード線WL1に接続された第1セルの抵抗変化型素子10aが高抵抗状態(AP状態)で、第2セルの抵抗変化型素子10bが低抵抗状態であるとする。この状態で、ワード線WL1を選択状態、すなわち「H」レベルにし、ワード線WL2を非選択状態、すなわち「L」レベルにする。そして、読み出し線SLおよびビット線/BLに読み出し電位VReadを印加するとともに、ビット線BLおよび読み出し線/SLに基準電位Vssを印加する。すると、読み出し線SLから第1セルの選択トランジスタ12aおよび抵抗変化型素子10aを介してビット線BLに読み出し電流が流れるとともに、ビット線/BLから第2セルの選択トランジスタ12bおよび抵抗変化型素子10bを介して読み出し線/SLに読み出し電流が流れる。このとき、ビット線BLおよび読み出し線/SLを流れる電流をセンスアンプ回路30によって比較し、第1セルに記憶されたデータが高抵抗であることを検知する。この図16においては、第1および第2セルに記憶されたデータは相補的であり、第1および第2セルのうちの一方のセルの記憶されたデータを検知すればよい。
次に、2Rタイプのメモリセルの書き込み動作について図17(a)、17(b)を参照して説明する。図17(a)、17(b)はそれぞれ、「0」および「1」データの書き込みを行う場合を説明する図である。図17(a)において、「0」データの書き込みを行う。すなわち、第1セルの抵抗変化型素子10aが高抵抗状態(AP状態)でかつ第2セルの抵抗変化型素子10bが低抵抗状態(P状態)のとき、第1セルの抵抗変化型素子10aを低抵抗状態(P状態)でかつ第2セルの抵抗変化型素子10bを高抵抗状態(AP状態)にする。まず、ワード線WLを「H」レベルにし、ワード線WL2を「L」レベルにする。その後、読み出し線SLおよび読み出し線/SLにそれぞれ書き込む電位VWriteを印加し、ビット線BLおよびビット線/BLに基準電位Vssを印加する。すると、読み出し線SLから第1セルの選択トランジスタ12aおよび抵抗変化型素子10aを介してビット線BLに書き込み電流が流れ、第1セルの抵抗変化型素子10aの抵抗が高抵抗状態から低抵抗状態に変化するとともに、読み出し線/SLから第2セルの抵抗変化型素子10bおよび選択トランジスタ12bを介してビット線/BLに書き込み電流が流れ、第2セルの抵抗変化型素子10bの抵抗が低抵抗状態から高抵抗状態に変化する。
図17(b)において、「1」データの書き込みを行う。すなわち、第1セルの抵抗変化型素子10aが低抵抗状態(P状態)でかつ第2セルの抵抗変化型素子10bが高抵抗状態(AP状態)のとき、第1セルの抵抗変化型素子10aを高抵抗状態(AP状態)でかつ第2セルの抵抗変化型素子10bを低抵抗状態(P状態)にする。まず、ワード線WLを「H」レベルにし、ワード線WL2を「L」レベルにする。その後、ビット線BLおよびビット線/BLにそれぞれ書き込む電位VWriteを印加し、読み出し線SLおよび読み出し線/SLに基準電位Vssを印加する。すると、ビット線BLから第1セルの抵抗変化型素子10aおよび選択トランジスタ12aを介して読み出し線SLに書き込み電流が流れ、第1セルの抵抗変化型素子10aの抵抗が低抵抗状態から高抵抗状態に変化するとともに、ビット線/BLから第2セルの選択トランジスタ12bおよび抵抗変化型素子10bを介して読み出し線/SLに書き込み電流が流れ、第2セルの抵抗変化型素子10bの抵抗が高抵抗状態から低抵抗状態に変化する。
図18にスタンバイ状態において、イコライズ回路20が選択された場合について説明する。このスタンバイ状態においては、ワード線WL1およびWL2は「L」レベルとなっており、制御信号ELは「H」レベルとなり、イコライズ回路20はオン状態となる。このとき、ビット線BL、読み出し線SL、読み出し線/SL、およびビット線/BLはフローティング状態になっている。
以上説明したように、本実施形態によれば、消費を抑制することのできる磁気メモリを提供することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
10 MTJ素子(抵抗変化型素子)
12 選択トランジスタ
20 イコライズ回路

Claims (9)

  1. アレイ状に配列された複数のメモリセルであって、各メモリセルは第1および第2端子を有する第1MTJ素子と、第3乃至第5端子を有し前記第3端子が前記第1MTJ素子の前記第1端子に接続され、行選択信号に基づいて前記第1MTJ素子を選択する第1選択部と、を備えている、複数のメモリセルと、
    前記複数のメモリセルの各列に対応して設けられた一対の第1および第2ビット線であって、前記第1ビット線が対応する列のメモリセルの前記第1MTJ素子の前記第2端子に接続され前記第2ビット線が対応する列のメモリセルの前記第1選択部の前記第4端子に接続され、列選択信号によって選択される第1および第2ビット線と、
    前記複数のメモリセルの各行に対応して設けられ、対応する行のメモリセルの前記第1選択部の前記第5端子に接続され前記行選択信号を前記第1選択部に送信するワード線と、
    前記複数のメモリセルの各列に対応して、前記一対の第1および第2ビット線間に設けられイコライズ回路と、
    選択されたメモリセルへの書き込み動作終了後に、前記選択されたメモリセルに接続する前記一対の第1および第2ビット線間に設けられた前記イコライズ回路に制御信号を送信して前記イコライズ回路を動作させ、前記書き込み動作時の前記第1および第2ビット線の電位をイコライズし、フローティング状態にする制御回路と、
    を備えている磁気メモリ。
  2. 前記イコライズ回路は、第6乃至第8端子を有する第2選択部を備え、前記第6端子が前記第1ビット線に接続され前記第7端子が前記第2ビット線に接続され、前記第8端子に前記制御信号を受ける請求項1記載の磁気メモリ。
  3. 前記イコライズ回路は、前記第1ビット線と前記第6端子との間に設けられる第2MTJ素子を更に備えている請求項2記載の磁気メモリ。
  4. 前記第1および第2選択部はそれぞれ、MOSトランジスタである請求項2または3記載の磁気メモリ。
  5. 前記第1および第2選択部はそれぞれ、トランスファーゲートである請求項2または3記載の磁気メモリ。
  6. 各メモリセルは、前記第1ビット線と前記第1MTJ素子との間に設けられ第6乃至第8端子を有する第2選択部を更に備え、前記第6端子が前記第1ビット線に接続され、前記第7端子が前記第1MTJ素子の前記第2端子に接続され、前記第8端子が前記ワード線に接続される請求項1記載の磁気メモリ。
  7. 前記第1および第2選択部はそれぞれ、MOSトランジスタである請求項6記載の磁気メモリ。
  8. 前記第1および第2選択部はそれぞれ、トランスファーゲートである請求項6記載の磁気メモリ。
  9. 前記制御回路は、選択されたメモリセルへの読み出し動作終了後に、前記選択されたメモリセルに接続する前記一対の第1および第2ビット線間に設けられた前記イコライズ回路に前記制御信号を送信して前記イコライズ回路を動作させ、前記読み出し動作時の前記第1および第2ビット線の電位をイコライズし、フローティング状態にする請求項1乃至8のいずれかに記載の磁気メモリ。
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