JP5478200B2 - 画像処理装置、画像処理方法、および画像処理プログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法、および画像処理プログラム Download PDF

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Description

本発明は、画像処理装置、画像処理方法、および画像処理プログラムに関するものである。
従来、静止画や動画の画像データ中のノイズを除去する画像処理方法として、バイラテラルフィルタを用いる方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。バイラテラルフィルタは、エッジ保存フィルタの一種であり、画像のエッジを保存しつつノイズを除去して画像を平滑化するものである。
ここで、バイラテラルフィルタの出力値Fは、注目画素の位置をa、aの周辺画素の位置をb、入力画素値をz、空間領域の標準偏差をσ、色空間領域の標準偏差をσとすると、以下のように定義される。
特開2006−180268号公報
しかしながら、バイラテラルフィルタを用いる画像処理方法は、上式に示されているように指数関数を含む演算を要する。このため、計算量が多くなって画像処理に時間がかかることが懸念される。
したがって、かかる点に鑑みてなされた本発明の目的は、バイラテラルフィルタを用いたノイズ除去と比較して、短時間で、元画像のエッジの鮮鋭度および形状を維持しつつ、ノイズを除去した出力画像が得られる画像処理装置、画像処理方法、および画像処理プログラムを提供することにある。
上記目的を達成する本発明に係る画像処理装置は、
入力画像データに基づいて各画素のエッジの方向を算出するエッジ方向算出部と、
前記エッジの方向に基づいて設定されたコンボリューション行列を記憶する記憶部と、
前記各画素の前記エッジの方向に対応する前記記憶部に記憶されているコンボリューション行列を用いて当該画素の出力画素値を算出し、該出力画素値に基づいて出力画像データを生成する出力画像生成部と、を備え、
前記エッジ方向算出部は、各画素およびその近傍の複数の画素のそれぞれの輝度値に基づく平面と、画像の水平軸および垂直軸からなる平面とが交わる直線の傾きをエッジ方向として算出することを特徴とするものである。
さらに、上記目的を達成する本発明に係る画像処理方法は、
入力画像データに基づいて各画素のエッジの方向を算出するステップと、
前記各画素の前記エッジの方向に対応する予め設定されたコンボリューション行列を用いて当該画素の出力画素値を算出し、該出力画素値に基づいて出力画像データを生成するステップと、を含み、
前記エッジの方向を算出するステップは、各画素およびその近傍の複数の画素のそれぞれの輝度値に基づく平面と、画像の水平軸および垂直軸からなる平面とが交わる直線の傾きをエッジ方向として算出することを特徴とするものである。
さらに、上記目的を達成する本発明に係る画像処理プログラムは、
画像処理装置として機能するコンピュータを、
入力画像データに基づいて各画素のエッジの方向を算出するエッジ方向算出部、
前記エッジの方向に基づいて設定されたコンボリューション行列を記憶する記憶部、
前記各画素の前記エッジの方向に対応する前記記憶部に記憶されているコンボリューション行列を用いて当該画素の出力画素値を算出し、該出力画素値に基づいて出力画像データを生成する出力画像生成部、としてさらに機能させ、
前記エッジ方向算出部は、各画素およびその近傍の複数の画素のそれぞれの輝度値に基づく平面と、画像の水平軸および垂直軸からなる平面とが交わる直線の傾きをエッジ方向として算出することを特徴とするものである。
本発明によれば、各画素のエッジの方向に基づいて予め設定されたコンボリューション行列を用いて当該画素の出力画素値を算出するので、バイラテラルフィルタを用いたノイズ除去と比較して、短時間で、元画像のエッジの鮮鋭度および形状を維持しつつ、ノイズを除去した出力画像を得ることができる。
本発明の一実施の形態に係る画像処理装置の要部の構成を示す機能ブロック図である。 図1に示した画像処理装置による画像処理の概略動作を示すフローチャートである。 図2に示したエッジ方向算出処理を説明するための図である。 図2に示した混合エッジ方向算出処理を説明するための図である。 図2に示した出力画像生成処理により出力画像を生成する際に、注目画素の近傍に設定する複数の補間点を示す図である。 図5に示した補間点における補間値算出例を説明するための図である。 図6の補間値算出例と等価なコンボリューション行列を示す図である。 図5に示した補間点aの補間値を求める混合エッジ方向に基づくコンボリューション行列の一例を示す図である。 図5に示した補間点bの補間値を求める混合エッジ方向に基づくコンボリューション行列の一例を示す図である。 図5に示した補間点cの補間値を求める混合エッジ方向に基づくコンボリューション行列の一例を示す図である。 図5に示した補間点dの補間値を求める混合エッジ方向に基づくコンボリューション行列の一例を示す図である。 図8〜図11に示した補間値算出用のコンボリューション行列から、出力画素値を算出する際に使用するコンボリューション行列を算出する2つの例を示す図である。 図1に示した記憶部に記憶する混合エッジ方向に応じたコンボリューション行列を示す図である。 図1に示した画像処理装置による出力画素値の算出例を示す図である。 図1に示した画像処理装置による処理画像とバイラテラルフィルタを用いた処理画像とを比較して示す図面代用写真である。
以下、本発明の好適実施の形態について、図を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る画像処理装置の要部の構成を示す機能ブロック図である。本実施の形態に係る画像処理装置は、画像入力部1、エッジ方向算出部2、混合エッジ方向算出部3、記憶部4、および、出力画像生成部5を有する。画像入力部1は、フレームメモリ等の画像メモリを有し、外部の画像メモリやネットワーク等から写真やイラスト画像等の行列(マトリックス)に配列された複数の画素からなる入力画像データを取得する。
エッジ方向算出部2は、画像入力部1が取得した入力画像データに基づいて、各画素のエッジの方向を算出して、その結果を混合エッジ方向算出部3へ出力する。混合エッジ方向算出部3は、各画素(注目画素)について、エッジ方向算出部2からの当該画素のエッジの方向と、その周辺画素のエッジの方向とを混合した混合エッジ方向を算出して、その結果を出力画像生成部5へ出力する。
記憶部4は、出力画像生成部5において注目画素の出力画素値を算出する際に使用するコンボリューション行列を記憶する。この記憶部4に記憶されるコンボリューション行列は、後述するように、注目画素の近傍に設定された複数の点(補間点)の補間値(輝度値)を混合して平均化するもので、混合エッジ方向算出部3により算出される混合エッジ方向に応じて設定される。
そして、出力画像生成部5は、各画素(注目画素)について、記憶部4に記憶されている当該画素の混合エッジ方向に対応するコンボリューション行列を用いて出力画素値を算出し、その出力画素値に基づいて出力画像データを生成する。これにより、入力画像の解像度を倍化して、元の解像度にダウンサンプリングした出力画像データを生成する。この出力画像データは、図示しないフレームメモリ等に記憶されて表示等に供される。
図2は、図1に示した画像処理装置による画像処理の概略動作を示すフローチャートである。先ず、画像処理装置は、画像入力部1において、画像処理すべき画像データを画像メモリに格納する等の画像入力処理を行う(ステップS201)。
次に、画像処理装置は、画像入力部1が取得した入力画像データに基づいて、エッジ方向算出部2により各画素のエッジの方向を算出するエッジ方向算出処理を実行する(ステップS202)。その後、画像処理装置は、混合エッジ方向算出部3において、各画素(注目画素)について、ステップS202で算出したエッジの方向と、その周辺画素におけるエッジの方向とを混合して混合エッジ方向を算出する混合エッジ方向算出処理を実行する(ステップS203)。
次に、画像処理装置は、出力画像生成部5において、各画素(注目画素)について、記憶部4に記憶されている当該画素の混合エッジ方向に対応するコンボリューション行列を用いて出力画素値を算出し、その出力画素値に基づいて出力画像データを生成する出力画像生成処理を実行し(ステップS204)、その出力画素データを図示しないフレームメモリ等に記憶する。これにより、注目画素の近傍に設定された複数の点(補間点)を補間して解像度を倍化し、それらの補間点の輝度値を混合して元の解像度にダウンサンプリングした出力画像データを生成する。
次に、上記のエッジ方向算出処理、混合エッジ方向算出処理、記憶部4に記憶するコンボリューション行列および出力画像生成処理について、さらに詳細に説明する。
(エッジ方向算出処理)
図3は、エッジ方向算出処理を説明するための図である。図3に示すX軸、Y軸、Z軸は、それぞれ画像の水平軸、垂直軸、輝度値に対応している。入力画像データの画素x,yにおける輝度値をz(x,y)としたとき、下記の4点P,P,P,Pを3次元空間にプロットすると、図3に示すような平面となる。
図3において、P,P,P,Pは、同一平面上に存在するものとする。本実施の形態に係る画像処理装置においては、エッジ方向算出部2により、P,P,P,Pの4点を通過する平面と、XY平面に平行な面とが交わる直線の傾きをエッジ方向として算出する。実際には、隣接する4点が同一平面上に存在しない場合もあるので、P,P,P,Pの4点から主成分分析により新たに3つの直交軸を求め、最も寄与率の低い1次元を除いた2次元平面を、これらの4点が作る平面とする。
ここで、4点の分散共分散行列Aは次のようになる。
これにより、3つの固有値を小さい順にλ,λ,λとすると、λ≦1/4,λ=1/4,λ≧1/4であることがわかる。λは寄与率が最も低いため無視し、λ,λに対応する固有ベクトルが作る面を求める。
ここで、λ=λのときの固有ベクトルBは、下式を満たす。
したがって、この場合の固有ベクトルBは、下式のようになる。なお、下式において、nは定数である。
上式において、固有ベクトルBは、z値が0であるXY平面上のベクトルなので、ベクトルBをエッジ方向とみなせる。これにより、画素(x,y)におけるエッジ方向ベクトルG(x,y)は、下式のように表される。
(混合エッジ方向算出処理)
図4(a)および(b)は、混合エッジ方向算出処理を説明するための図である。上述したエッジ方向算出処理により算出されるエッジ方向は、隣接する4画素から決定された局所的なエッジ方向である。このため、エッジ方向がばらつき、そのばらつきにより出力画像にノイズが出る場合がある。そこで、混合エッジ方向算出処理により、局所的にエッジ方向を混合して、エッジ方向のばらつきを抑制し、出力画像のノイズを軽減する。
図4(a)は、画素(x,y)の周辺9画素における重み付きエッジ方向を示す図である。この重み付きエッジ方向は、下式で表される。
上式において、W(i)は、中央のx,yに近いほど混合比率を高くするために設けられた重み関数である。ここでは次の重み関数を用いる。
以上により求めた重み付きエッジ方向を主成分分析して、図4(b)に示すように、最も寄与率の高い固有ベクトルMを混合エッジ方向として算出する。なお、画素(x,y)と、その周辺画素とにおける重み付きエッジ方向はG′からG′までの9個であるが、エッジ方向に向きは存在せず、180度回転させてもよいので、−G′から−G′を加えた18個のベクトルについて主成分分析を行う。この場合、18個のベクトルの平均値は、(0,0)である。
この場合、分散共分散行列Aは、次のようになる。
また、行列Aの固有値をλとすると、
これにより、固有値を寄与率の低い順にλ,λとすると、λ=SYY+p/18+(p+4q1/2/18である。したがって、λに対応する固有ベクトルMは、下式を満たす。
ただし、固有値の比λ/λが小さくなればなるほど、エッジ方向ベクトルG′からG′までの偏りが少なくばらついていることを意味するため、λ/λが閾値(≧1)以下であれば、
とする。
(記憶部4に記憶するコンボリューション行列および出力画像生成処理)
先ず、本実施の形態に係る画像処理装置による出力画像生成処理の原理について説明する。本実施の形態に係る画像処理装置は、注目画素の近傍に設定する複数の補間点を、図5に示すように、注目画素(i,j)から水平方向および垂直方向に±1/4画素離れた点a〜dの4点とする。すなわち、a=(i−1/4,j−1/4),b=(i−1/4,j+1/4),c=(i+1/4,j−1/4)およびd=(i+1/4,j+1/4)とする。そして、記憶部4に記憶された注目画素の混合エッジ方向に基づくコンボリューション行列を用いて演算することにより、各補間点における輝度値を混合して平均化した出力画素値を算出する。
すなわち、注目画素(i,j)の出力画素値をg(i,j)、4つの補間点a〜dにおける補間値をそれぞれ、f(i−1/4,j−1/4),f(i−1/4,j+1/4),f(i+1/4,j−1/4)およびf(i+1/4,j+1/4)とすると、出力画素値g(i,j)を次式により算出する。
g(i,j)={f(i-1/4,j-1/4)+f(i-1/4,j+1/4)
+f(i+1/4,j-1/4)+f(i+1/4,j+1/4)}/4
これにより、エッジを考慮した補間法により入力画像の解像度を水平方向および垂直方向に倍化し、それらの補間点の補間値を平均化してダウンサンプリングすることで、高周波成分の除去した元の解像度の出力画像データを生成する。ただし、注目画素(i,j)における混合エッジ方向が零ベクトルの場合は、注目画素(i,j)の周辺画素の例えば移動平均値を出力値g(i,j)とする。
ここで、補間点aの補間値f(a)は、例えば、当該補間点aを基点として対応する注目画素の混合エッジ方向に延ばした直線と、行または列との交点の値に基づいて、次式により算出することができる。
本実施の形態においては、重み関数Dは、簡単化のため次式を用いる。
また、VX(x),VY(x)も、単純化して、下記の最近隣内挿法により算出する(zは入力画素値)。
VX(x)=z(round(x))
VY(x)=z(round(x))
図6は、注目画素周辺の補間点における補間値算出例を説明するための図である。この例は、注目画素(i,j)に対して、a=(i−1/4,j−1/4)の補間点の補間値を算出する。図6では、補間点aから注目画素(i,j)の混合エッジ方向に伸ばした直線と、行および列との各交点h(a),h(a),v(a),v(a)を求めて、各点のround値(最近傍点)を求める。この場合、round(h)=(i+1,j−1)、round(h)=round(v)=(i−1,j)、round(v)=(i,j)となる。したがって、補間値f(a)は、次式に示すようになる。この補間値f(a)は、図7に示す3×3のコンボリューション行列を適用したのと同じとなる。
f(a)={2z(i−1,j)+z(i,j)+z(i+1,j−1)}/4
図8〜図11は、それぞれ補間点a〜dの補間値を求める混合エッジ方向に基づくコンボリューション行列の一例を示す図である。なお、図8〜図11に示すコンボリューション行列は、正規化していない。補間点a〜dにおいて、行および列との交点のround値が変わる境界に注目すると、それぞれ11種類のコンボリューション行列となる。例えば、図8に示す補間点aにおいて、混合エッジ方向の傾きが−5から−7/3までの場合、round(h)=(i,j−1)、round(h)=(i,j)、round(v)=(i,j−1)となり、vはD(v,a)=0なので無視すると、3×3のコンボリューション行列は、中央が重み「1」、中央下が重み「2」となる。
そして、注目画素の混合エッジ方向に基づく補間点a〜dの補間値を求めるコンボリューション行列を平均化して、出力画素値g(i,j)を算出するコンボリューション行列を求める。例えば、図8〜図11において、混合エッジ方向の傾きが「2」の場合の出力画素値g(i,j)を算出するコンボリューション行列は、図12(a)に示すように求められる。また、混合エッジ方向の傾きが「−4/5」の場合の出力画素値g(i,j)を算出するコンボリューション行列は、図12(b)に示すようにして求められる。
これにより、注目画素の近傍に設定された4点のそれぞれを基点として、注目画素の混合エッジ方向に延ばした直線と、入力画像データの画素を行毎または列毎に結ぶ直線との交点近傍の画素の重みが大きくなるように設定されたコンボリューション行列が得られる。本実施の形態に係る画像処理装置は、このようにして求められる出力画素値g(i,j)を算出する混合エッジ方向に応じたコンボリューション行列を、記憶部4に予め記憶しておく。
図13は、記憶部4に記憶する混合エッジ方向に応じたコンボリューション行列を示す図である。ただし、図13において、コンボリューション行列は、正規化していない。図13に示すように、出力画素値g(i,j)を算出する際に使用するコンボリューション行列は、22種類の混合エッジ方向(傾き)に対応して記憶部4に記憶される。なお、図13に示すコンボリューション行列は、フィルタの強度を制御するため中央の重みを変更したり、鮮鋭度を向上させるためにアンシャープマスクフィルタと組み合わせたりして調整してもよい。
そして、出力画像生成部5は、各画素(注目画素)について、記憶部4に記憶されている当該画素の混合エッジ方向に対応するコンボリューション行列を用いて出力画素値g(i,j)を算出し、その出力画素値に基づいて出力画像データを生成する。
図14(a)〜(c)は、本実施の形態に係る画像処理装置による出力画素値の算出例を示す図である。図14(a)は、注目画素を中心とする3×3の入力画像の各画素値を示し、図14(b)および(c)の右側は、注目画素の混合エッジ方向の傾きが「1.1」の場合の算出例を示し、図14(b)および(c)の左側は、注目画素の混合エッジ方向の傾きが不定の場合の算出例を示す。
図1において、混合エッジ方向算出部3により、図14(a)に示す画素値「120」の注目画素の混合エッジ方向の傾きが「1.1」と算出された場合、出力画像生成部5は、記憶部4に記憶されている図14(b)の右側に示す混合エッジ方向に対応するコンボリューション行列を読み出して、注目画素の出力画素値を算出する。この場合、注目画素の出力画素値は、図14(c)の右側に示すように「93」となる。
これに対し、混合エッジ方向算出部3により、注目画素の混合エッジ方向が不定(エッジ強度が閾値以下)と判定された場合、出力画像生成部5は、移動平均フィルタ、すなわち図14(b)の左側に示す全ての値が等しいコンボリューション行列を適用して、注目画素の出力画素値を算出する。この場合、注目画素の出力画素値は、図14(c)の左側に示すように「64」となる。
このように、本実施の形態に係る画像処理装置は、記憶部4に予め記憶されているコンボリューション行列を用いて注目画素の出力画素値を算出するので、バイラテラルフィルタを用いてノイズを除去する場合と比較して、短時間で出力画像を得ることができる。したがって、バッテリを電源とする携帯機器においては、バッテリの使用時間を長くできる。しかも、記憶部4には、注目画素の混合エッジ方向に基づいて設定されたコンボリューション行列が記憶されており、出力画像生成部5は、混合エッジ方向算出部3により算出された注目画素の混合エッジ方向に対応するコンボリューション行列を記憶部4から読み出して、当該注目画素の出力画素値を算出する。これにより、エッジを考慮した補間法により解像度を倍化してエッジ成分の保存を図り、その解像度が倍化された画像の補間値を混合してダウンサンプリングして解像度を元に戻すことで高周波成分の除去を図ることができる。したがって、画像(エッジ)の鮮鋭度および画像の印象(形状)を保持しながら、ノイズを除去することができる。
図15(a)〜(c)は、本実施の形態に係る画像処理装置による処理画像とバイラテラルフィルタを用いた処理画像とを比較して示す図面代用写真である。図15(a)は元画像を示し、図15(b)は本実施の形態に係る画像処理装置による処理画像を示し、図15(c)はバイラテラルフィルタを用いた処理画像を示す。図15(b),(c)の比較から明らかなように、本実施の形態に係る画像処理装置によれば、バイラテラルフィルタを用いた場合よりも、エッジの鮮鋭度および形状を保ちつつノイズが除去された出力画像が得られることがわかる。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、幾多の変形または変更が可能である。例えば、図1に示した構成において混合エッジ方向算出部3を省略し、エッジ方向算出部2により算出される各画素のエッジ方向を用いて、同様にして出力画素値を算出することもできる。この場合、記憶部4には、好ましくは、注目画素の近傍に設定された各補間点を基点として、当該注目画素のエッジ方向に延ばした直線と、入力画像データの画素を行毎または列毎に結ぶ直線との交点近傍の画素の重みが大きくなるように設定されたコンボリューション行列を記憶する。
また、各画素の近傍の補間点は、4点に限らず、任意の複数点とすることができるとともに、補間点の注目画素からの距離も、水平方向および垂直方向に±1/4画素離れた点に限らず、任意に設定することができる。さらに、記憶部4に記憶する出力画素値を算出する際のコンボリューション行列は、3×3に限らず、5×5等にすることもできる。
また、図1に示した画像処理装置は、コンピュータを含んで構成して、該コンピュータに、上述した画像入力部1、エッジ方向算出部2、混合エッジ方向算出部3、記憶部4、および、出力画像生成部5の機能を、画像処理プログラムによって実現させることもできる。
1 画像入力部
2 エッジ方向算出部
3 混合エッジ方向算出部
4 記憶部
5 出力画像生成部

Claims (3)

  1. 入力画像データに基づいて各画素のエッジの方向を算出するエッジ方向算出部と、
    前記エッジの方向に基づいて設定されたコンボリューション行列を記憶する記憶部と、
    前記各画素の前記エッジの方向に対応する前記記憶部に記憶されているコンボリューション行列を用いて当該画素の出力画素値を算出し、該出力画素値に基づいて出力画像データを生成する出力画像生成部と、を備え、
    前記エッジ方向算出部は、各画素およびその近傍の複数の画素のそれぞれの輝度値に基づく平面と、画像の水平軸および垂直軸からなる平面とが交わる直線の傾きをエッジ方向として算出することを特徴とする画像処理装置。
  2. 画像処理装置による画像処理方法であって、
    入力画像データに基づいて各画素のエッジの方向を算出するステップと、
    前記各画素の前記エッジの方向に対応する予め設定されたコンボリューション行列を用いて当該画素の出力画素値を算出し、該出力画素値に基づいて出力画像データを生成するステップと、を含み、
    前記エッジの方向を算出するステップは、各画素およびその近傍の複数の画素のそれぞれの輝度値に基づく平面と、画像の水平軸および垂直軸からなる平面とが交わる直線の傾きをエッジ方向として算出することを特徴とする画像処理方法。
  3. 画像処理装置として機能するコンピュータを、
    入力画像データに基づいて各画素のエッジの方向を算出するエッジ方向算出部、
    前記エッジの方向に基づいて設定されたコンボリューション行列を記憶する記憶部、
    前記各画素の前記エッジの方向に対応する前記記憶部に記憶されているコンボリューション行列を用いて当該画素の出力画素値を算出し、該出力画素値に基づいて出力画像データを生成する出力画像生成部、としてさらに機能させ、
    前記エッジ方向算出部は、各画素およびその近傍の複数の画素のそれぞれの輝度値に基づく平面と、画像の水平軸および垂直軸からなる平面とが交わる直線の傾きをエッジ方向として算出する画像処理プログラム。
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