JP5477868B2 - マグネトロン型スパッタ装置 - Google Patents

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Description

この発明は、磁力を作用させてスパッタを行うマグネトロン型スパッタ装置に関するものである。
ターゲットをスパッタして薄膜などを形成する装置として、スパッタ効率をあげるために磁力を利用したマグネトロン型スパッタ装置が知られている。
しかし、マグネトロン型スパッタ装置は、スパッタ効率に優れるものの、磁力の作用によってターゲットのエロージョンが偏ってターゲットの使用効率が低減するという問題を有している。このため、ターゲットのエロージョンの偏りを防止することを意図したマグネトロンスパッタ装置が各種提案されている(例えば特許文献1〜5参照)。以下に、その一部を説明する。
図10は、特許文献1に記載された従来のプレーナマグネトロンスパッタ装置を示している。図10(a)は該装置におけるターゲット及び永久磁石の配置を示す平面図であり、図10(b)は図10(a)の断面図であり、磁場の垂直成分Hvの分布及び磁力線をあわせて示している。
このプレーナマグネトロンスパッタ装置では、長円形状のターゲット24の裏面には、中心軸線に沿って伸びる直線状の中央磁石20と、中央磁石20の周囲に一定の間隔を開けて配置された長円環状の外側磁石21とが設けられている。中央磁石20と外側磁石21との間には、同心的に配列された長円環状の補助磁石22と、補助磁石22と外側磁石21との間にこれら磁石の直線状部分に沿って平行に配列された直線状の補助磁石23とが設けられている。図10(b)には、上記磁石配置におけるターゲット上に形成される垂直磁場Hvの分布と磁力線の形態が模式的に示されている。垂直磁場Hvは、三度ゼロレベルを通る分布となっている。
上記特許文献1には、上記磁力線の二つの山とその間を埋める広い帯状の部分で電子の濃度が最も高くなり、この部分にイオンも集まってきて、このイオンがシース電圧で加速されてターゲットを打ち、従って広いU字型のエロージョンプロファイルが得られることが記載されている。また、従来の15%から50%以上へと使用効率を高めることができるとされている。
図11は、特許文献2に記載された従来のマグネトロンスパッタ装置の平面を示している。
このマグネトロンスパッタ装置は、ターゲットの裏面に設けられたマグネトロン磁場発生用磁石30、31、33と、マグネトロン磁場発生用磁石30、31、33を矢印34の方向に揺動させる機構とを有している。図示32は、電子のドリフト方向を示すものである。ターゲットの周囲には、マグネトロン磁場発生用磁石の移動方向と直交する方向に位置するシールドと、マグネトロン磁場発生用磁石の移動方向に位置するシールドとが設けられている。ターゲット上では、レーストラック状のプラズマが、マグネトロン磁場発生用磁石の移動とともに移動する。
上記特許文献2では、マグネトロン磁場発生用磁石30とマグネトロン磁場発生用磁石33との間に間隙部を設けて電子電流の通路を確保することにより、プラズマが安定し、マグネトロン磁石の位置によるスパッタ電圧の変化を最小に押えることができるとされている。
また、図12は、特許文献3に記載された従来のスパッタリング装置を示している。図12(a)は該装置の内部を示す断面図であり、図12(b)はマグネトロン磁石装置の移動経路を示す平面図である。
スパッタリング装置40は、基板状の第一、第二のターゲット41a、41bが配置されている。第一、第二のターゲット41a、41bの裏面には、磁石走行軌道42が敷設されている。磁石走行軌道42には、大きさが異なる第一、第二のマグネトロン磁石装置43、44がそれぞれ一個、又は二個以上取り付けられている。
各マグネトロン磁石装置は、磁石走行軌道42に沿って並んで配置されており、第一、第二のマグネトロン磁石装置43、44は、磁石移動装置45によって、順番を変えずに磁石走行軌道42上を移動する。
上記スパッタリング装置40では、スパッタリングの際に、第一、第二のマグネトロン磁石装置43、44が第一、第二のターゲット41a、41b裏面位置で長辺に沿って直線的に移動される。これにより、第一、第二のターゲット41a、41bの表面には、二本づつ、帯状のエロージョン領域が形成される。これらエロージョン領域によって、ターゲット表面の広い領域が均一にスパッタされ、ターゲット使用効率が向上するとされている。
特開平6−21041号公報 特開平7−233473号公報 特開2009−97057号公報 特開平8−209343号公報 特表2003−514991号公報
しかしながら、前記した従来のマグネトロン型スパッタ装置では、良好なエロージョンプロファイルを十分に得るには至っていない。
例えば、従来の装置のうち、特許文献1の装置では、ターゲットのエロージョン領域を広げかつエロージョン深さを均一にするために、ターゲットに平行な面における垂直磁場成分Hvが三度ゼロレベルを通る分布とすることにより、磁力線の二つの山の部分とその間を埋める広い帯状の部分で電子の濃度が最も高くなり、この部分にイオンも集まってきて、シース電圧で加速されてターゲットを打ち、従って広いU字型のエロージョンプロファイルが得られる、としている。
上記のような磁力線の二つの山の頂付近は、垂直磁場成分Hvがゼロレベルを切る一回目と三回目のターゲット位置とほぼ同じ位置であり、磁力線の山の頂においては水平磁場成分Hhが最大となる。ここにおいて、ターゲット表面に垂直な電場Eと水平磁場成分Hhとのベクトルクロス積E×Hhの方向(水平磁場Hhと電場Eの両方に垂直な方向)に電子はサイクロイド軌道あるいはトロコイド軌道を描いてドリフトしていく。この軌道をドリフトする間にアルゴンなどの中性粒子と衝突してイオンが発生し、そのイオンはターゲットへ向かって衝突し、ターゲット材料のスパッタ粒子と二次電子の放出が行われる。その二次電子は最初の電子と同じように振舞うことで、イオンが発生しプラズマは成長する。電子と中性粒子との衝突は、中性粒子の密度分布と絶対温度によって計算される電子の平均自由行程λによって決まる。電子は平均自由行程λを移動する間に少なくとも1回中性粒子と衝突すると考えられる。従ってターゲット上においてトロコイド軌道を描いてドリフトしていく電子の移動距離が長いほど中性粒子との衝突回数は増えて発生するイオンが増加し、プラズマ密度も大きくなる。
上記プラズマ成長のメカニズムにより、図10(b)のような垂直磁場成分Hvがゼロレベルを切る一回目と三回目のターゲット位置において電子密度ならびにプラズマ密度は大きく、そこにおいてエロージョンは鋭くV字型のプロファイルとなる。V字型エロージョンが顕著となれば、ターゲット寿命は短くなる。
一方、中央の永久磁石20の真上においては垂直磁場Hvは非常に大きく、この位置付近のターゲット上では電子は発散し、プラズマ密度は極端に小さい。従ってここにおいてはエロージョンはされずに、逆にその周囲からのスパッタ物質が堆積する。それが酸化物であればその付近のターゲットは絶縁物で覆われることになり、異常放電の原因となる。
上記マグネトロン磁場を有するスパッタ装置では、エロージョンプロファイルは必ずしもU字型とはならず、垂直磁場成分Hvがゼロレベルを切る一回目と三回目のターゲット位置においてV字型エロージョンとなる傾向が強く、ターゲット寿命はそれ程には改善されていない。またターゲット中央では垂直磁場Hvは非常に大きく、ここには周囲からのスパッタ物質が堆積し、ターゲットの使用効率を低下させ、その物質が酸化物であれば、異常放電の原因となっている。
また、従来の装置のうち、特許文献2の装置では、大面積のターゲット裏面においてマグネトロン磁場発生用磁石を揺動させる機構を有する。また磁場発生用磁石に間隙部を設けて電子電流の通路を確保することにより、プラズマが安定し、マグネトロン磁石の位置によるスパッタ電圧の変化を最小に抑えることができる、と説明される。しかし、スパッタ電圧の変動は間隙部がない場合±20Vから間隙部を設けた場合±10Vに半減された程の効果である。これは、マグネトロン磁場発生用磁石の揺動とともにプラズマもレーストラック状のままターゲット上を移動するため、ターゲット表面に垂直な電場も変化し、プラズマ密度がターゲット全面に渡って均一とならないためと考えられる。従ってプラズマが基板上の膜へ及ばす影響も基板の位置によって一様とはならず、形成される薄膜の膜質も均一にならない可能性がある。
さらに、従来の装置のうち、特許文献3の装置では、ターゲットの使用効率を向上させる目的で、マグネトロン磁石装置をターゲット裏面において位置を移動させる駆動機構を有している。しかも、当該装置では、大きさの異なるマグネトロン磁石装置を多数組み込み、二つのターゲット裏面を周回させる駆動機構を有する。このため磁石装置の部品点数が多く駆動機構は複雑であるため、装置の信頼性を低下させ、装置コストおよびメンテナンス・コストが増える。またエロージョン領域も限定的であり、ターゲット使用効率が著しく向上されたとは言いがたい。
本発明は、上記事情を背景としてなされたものであり、複雑な構成を必要とすることなく、スパッタターゲットの使用効率を効果的に向上することができるマグネトロン型スパッタ装置を提供することを目的とする。
すなわち、本発明のマグネトロン型スパッタ装置のうち、第1の本発明は、装置内に設置されたターゲットの裏面側に位置して前記ターゲット表面側に磁力を及ぼすように磁石およびシムが配置されたマグネトロン型スパッタ装置において、
前記ターゲット裏面の外周縁に沿って配置され、前記磁力を生じる磁極を有する外周磁石と、前記外周磁石の内周側に位置するシムと、を備え、
前記外周磁石は、前記ターゲットの短軸方向両端部に位置して前記ターゲットの長軸方向に伸長し、互いに異極となる前記磁極を有する長軸磁石部と、前記ターゲットの長軸方向両端部に位置して、それぞれ長さ方向で二つに分割され、隣接する前記長軸磁石部と同極の前記磁極を有する短軸磁石部とからなることを特徴とする。
また、本発明の他の形態のマグネトロン型スパッタ装置は、装置内に設置されたターゲットの裏面側に位置して前記ターゲット表面側に磁力を及ぼすように磁石およびシムが配置されたマグネトロン型スパッタ装置において、
前記ターゲット裏面の外周縁に沿って配置され、前記磁力を生じる磁極を有する外周磁石と、前記外周磁石の内周側に前記外周磁石と間隔を有して周回配置された周回シムと、前記ターゲット裏面の中央部で前記ターゲットの長軸方向に沿って伸張して前記周回シム内周側と間隔を有して配置された中央シムと、を備え、
前記外周磁石は、前記ターゲットの短軸方向両端部に位置して前記ターゲットの長軸方向に伸長し、互いに異極となる前記磁極を有する長軸磁石部と、前記ターゲットの長軸方向両端部に位置して、それぞれ長さ方向で二つに分割され、隣接する前記長軸磁石部と同極の前記磁極を有する短軸磁石部とを有することを特徴とする。
本発明では、長軸磁石と、長さ方向で分割された短軸磁石とによって構成される。これら長軸磁石と短軸磁石とは、ターゲットの外形形状に従って直状であってもよく、また、ターゲットの外形形状に従って弧状に形成されるものであってもよい。例えば、ターゲットが略矩形形状を有し、短軸形状が半円弧形状を有する場合、長軸磁石部の形状を直状とし、分割された短軸磁石部の形状を4半円弧状とする。
なお、長軸磁石部と、隣接する両端部の短軸磁石部とは、一体に形成したものとすることができ、また、別体で構成したものとすることもできる。さらに、長軸磁石部や短軸磁石部を複数の磁石で構成することも可能である。なお、外周磁石は、通常は永久磁石により構成されるが、一部または全部を電磁石で構成するようにしてもよい。
本発明ではターゲット外周縁に沿って長軸方向に配置された長軸磁石部によって形成される水平磁場成分Bhは明らかに短軸(短辺)方向となるが、ターゲット外周の短軸方向に配置された短軸磁石部によって形成される水平磁場成分Bhは、図3に磁力線が模式的示されるように湾曲する。隣接する短軸磁石部同士は、隙間なく配置されるものでもよいが、互いに間隙を有して配置されるものであってもよい。隣接する短軸磁石部間の間隙が狭いほど湾曲した前記水平磁場成分Bhは大きい。したがって、間隙の大きさによって上記水平磁場成分Bhの大きさを調整することができる。すなわち、水平磁場成分Bhに直交する速度成分uを有する電子は、その両成分に直交する方向(ベクトル積−u×Bhの方向)へローレンツ力が作用されるので、短軸磁石部付近において、電子の跳ね返し力を調整(制御)する利点がある。
図4に、ターゲット表面上の磁力線(分布)の概略を示す。ターゲット裏面の中央には中央シムとその中央シムを囲むように周回シムを設けた形態では、その形状ならびに配置位置は、図5、6のグラフに示されるように、垂直方向磁場と水平方向磁場の分布が形成されるように設ける。なお、周回シムと中央シムは、強磁性体で構成することができ、特定の材質に限定されるものではなく、例えば鉄によって構成することができる。周回シムと中央シムとで材質が異なるものとしてもよい。
垂直磁場成分がゼロレベルを切る7回のターゲット位置において、水平磁場成分が最大となる。ここにおいて、ターゲット表面に垂直な電場Eと水平磁場成分Bhとのベクトルクロス積E×Bhの方向(水平磁場Bhと電場Eの両方に直角な方向)に電子はサイクロイド軌道あるいはトロコイド軌道を描いてドリフトしていく。(これを電子のマグネトロン運動という。)この軌道をドリフトする間にアルゴンなどの中性粒子と衝突してイオンが発生し、そのイオンはターゲットへ向かって衝突し、ターゲット材料のスパッタ粒子と二次電子の放出が行われる。その二次電子は最初の電子と同じように振舞うことで、イオンが発生しプラズマは成長する。
ターゲットの大部分の範囲における電子は上記の軌道をドリフトして、ターゲット短辺の端部あるいは磁場による拘束力が及ばないターゲット上空へ運動する。端部においては図3に磁力線が模式的に示されるように水平磁場Bhは湾曲しているため、電子の運動方向vと水平磁場Bhとの両方に直角な方向に力が働き、かつ電場Eによる力も作用して、電子はある角度をもって跳ね返される。その後の電子はマグネトロン運動とは異なる電磁場の作用を受け、中性粒子あるいはイオンとの衝突によりエネルギーを失うまで、あるいは磁場による拘束力が及ばない領域に散逸するまでターゲット上をランダムに運動する。その様子は電子運動シミュレーションによって確認されている。上記した電子の跳ね返しでは、前記長軸方向両端部の分割された短軸磁石部によって形成される湾曲した磁力が大きいと顕著になる。すなわち、前記湾曲部での最大水平方向磁場が500ガウス以上であるのが望ましい。500ガウス未満では電場の作用力が磁場による作用力(ローレンツ力)より大きい場合には、電子は、正電位が印加されるアノード電極に引き込まれ、衝突して失われる。
上記電子の跳ね返しは、上記した外周磁石の構成によって達成される。
電子と中性粒子との衝突は、中性粒子の密度分布と絶対温度によって計算される電子の平均自由行程λによって決まる。電子は平均自由行程λを移動する間に少なくとも1回中性粒子と衝突すると考えられる。従ってターゲット上においてトロコイド軌道を描いてドリフトしていく電子の移動距離が長いほど、あるいは磁場による拘束力が及ばない領域まで運動する飛跡距離が長いほど、中性粒子との衝突回数は増えて発生するイオンが増加し、プラズマ密度も大きくなる。本発明のスパッタ装置では、例えば真空チャンバー圧力p=0.5[Pa]、中性粒子エネルギー温度T=300〜1000[K]において、電子の平均自由工程λ=6.6〜22[cm]である。プラズマ中の電子エネルギーを20eV程度(例えばアルゴンの第一電離電圧は15.8Vであり、アルゴンのイオン化のためには15.8V以上が必要である)とすれば、電子が平均自由行程λを移動する間に少なくともl回中性粒子と衝突する飛行時間τ=20〜68[nsec]となる。すなわち当該装置のマグネトロン電源からプラズマ発生のために電圧を印加して、少なくとも上記の飛行時間τ=20〜68[nsec]において電子はターゲット上に生存し運動を継続しなければ、電子は中性粒子と衝突せず、従ってプラズマは成長しない。
本発明のマグネトロン磁場では、前記のように図5、6のグラフに示されるように、上記垂直方向磁場Bvと水平方向磁場Bhの分布が形成され、ターゲットの短辺端部においては図3に磁力線が模式的に示されるように、水平磁場Bhは湾曲しているため、そこにおいて電子はある角度をもって跳ね返されるので、電子は上記の飛行時間τ=20〜68[nsec]を大きく上回ってターゲット上で運動を継続する。この結果、ターゲットには均一なエロージョンが生じる。
以上説明したように、本発明のマグネトロン型スパッタ装置によれば、生成されるプラズマ密度がターゲット全面に渡って一様となり、ターゲット・エロージョン・プロファイルをほぼ均一とすることができ、ターゲットの使用効率が格段に向上し、長寿命を可能とする。また、磁石やシムの駆動を必要とすることがなく、複雑な駆動機構を要することなく良好なターゲット・エロージョン・プロファイルが得られる。なお、本発明としては、磁石やシムの駆動を排除するものではなく、これら駆動を行うものも発明の範囲内に含むものである。
本発明のマグネトロン型スパッタ装置は、半導体基板上における導体電極膜、超伝導体薄膜、透明導電性薄膜の製造あるいは各種配向薄膜の製造に利用することができる。
本発明の一実施形態のマグネトロン型スパッタ装置を示す平面図である。 同じく、ターゲットを設置した状態の図1のII−II線断面図である。 同じく、ターゲット上の模式的な磁力線(分布)を示す、一部を断面した斜視図である。 同じく、ターゲットおよびシム近傍の磁力線を示す、図1のII−II線断面図である。 本発明の実施例における、ターゲット短軸方向距離に対する水平方向磁場と垂直方向磁場を示すグラフである。 同じく、ターゲット長軸方向距離に対する水平方向磁場と垂直方向磁場を示すグラフである。 同じく、単一電子の運動シミュレーションを示し、長軸方向端部における電子の跳ね返しの様子(例)を示す図である。 同じく、集団電子の運動シミュレーション結果であり、集団電子の運動開始から500n秒後の電子位置分布(x−y分布)を示す図である。 同じく、集団電子の運動シミュレーション結果であり、集団電子の運動開始から500n秒後の電子位置分布(y−z分布)を示す図である。 従来のマグネトロンスパッタ装置を示す図である。 従来の他のマグネトロンスパッタ装置を示す図である。 従来のさらに他のマグネトロンスパッタ装置を示す図である。
以下に、本発明の一実施形態を図1、2に基づいて説明する。
装置内に設置されるターゲット5は、長軸な矩形形状を有しており、該ターゲット5の裏面側に位置して前記ターゲット5の外周縁に沿うように、外周磁石1が配置されている。外周磁石1は、設置されたターゲット5の裏面と僅かに隙間を有するように位置している。
外周磁石1は、ターゲット5の短軸方向両側に位置してターゲット5の長軸方向に伸長する長軸磁石部2、3と、ターゲット5の長軸方向両側に位置して長さ方向で分割された短軸磁石部2a、2b、3a、3bとを有している。短軸磁石部2a、3a間と、短軸磁石部2b、3b間には間隙が形成されている。長軸磁石部2と短軸磁石部2a、2bは一体に形成されている。但し、本発明としてはこれら磁石部を分割して構成することも可能である。また、長軸磁石部3と短軸磁石部3a、3bが一体に形成されている。但し、本発明としてはこれら磁石部を分割して構成することも可能である。
長軸磁石部2、3は、ターゲット裏面に対向する面に、互いに異極となる磁極を有しており、長軸磁石部2がS極、長軸磁石部3がN極になっている。また、長軸磁石部2に連なる短軸磁石部2a、2bは、長軸磁石部2と同極の磁極、すなわちS極を有し、長軸磁石部3に連なる短軸磁石部3a、3bは、長軸磁石部3と同極の磁極、すなわちN極を有している。
なお、上記短軸磁石部2a、3aおよび短軸磁石部2b、3bにおける間隙では、異極の磁極を有する磁石が対峙することになる。上記の間隙を含む長軸端部においては、水平磁場は湾曲しているため、電子の運動方向uと水平磁場Bhとの両方に直角な方向に力が働き、かつ電場Eによる力も作用して、電子はある角度をもって跳ね返される。上記の間隙の距離は、電子に対して上記の作用を可能にする湾曲部の水平磁場が得られるように決められる。
上記外周磁石1の内周側には、外周磁石1と間隔を有して鉄製の周回シム6が配置されている。周回シム6は、平面視でレーストラック形状を有しており、4隅のコーナ部を除いて直状に形成され、4隅のコーナ部の外周側は弧状に形成されている。コーナ部外周側を弧状とすることで、前記形状の周回シム6と短軸磁石部2a、3a、2b、3bによって形成される磁場によって湾曲水平磁場がつくられ、これに直交して運動する電子に跳ね返り力として作用する。周回シム6は、板形状を有しており、薄肉に形成されている。なお、周回シム6は、設置されたターゲット5の裏面に上面がほぼ沿う位置に配置されている。これにより、外周磁石1から出た磁力線がより効果的に周回シム6に集束し、垂直磁場成分がゼロレベルを切る4つの位置を決める構成要素となる。また、周回シム6は、後述する中央シムよりも幅広に形成されており磁力線をより平坦に近づけ、水平磁場成分を大きくする。
周回シム6の内周側には、ターゲット5の中央部で長軸方向に沿った鉄製の中央シム7が配置されている。中央シム7は、周回シム6の内周側と略同じ間隙を有して配置されている。中央シム7は、断面角柱形状を有し、厚肉に形成されている。これにより中央部における磁力の集束を強め、垂直磁場成分がゼロレベルを切る3つの位置を決める構成要素となる。
周回シム6と中央シム7の形状ならびに配置位置は、好適には、実施例で示す図5に示す磁場分布(垂直方向磁場Bvと水平方向磁場Bh)が形成されるように決められる。
上記ターゲット5と、レーストラック状の周回シム6と角柱棒状の中央シム7とは、バッキングプレート9と称する冷却用部材に一体化されて冷却され、カソードとして負極電位が付加される。一方、バッキングプレート9の外周側に絶縁スペーサ8を介して真空チャンバーフランジ10が設けられており、該真空チャンバーフランジ10の上部側に、前記ターゲット5の上面に臨むようにアノード11が取り付けられている。アノード11は正極性電位とし、通常接地電位と同電位にさせる。
上記カソードへの通電によって、マグネトロンスパッタが行われ、ターゲット5のエロージョンが均一化される。
上記実施形態のマグネトロン型スパッタ装置を用いて、以下の条件でシミュレーションを行った。
ターゲット上に発生する集団電子の初期条件は、5000個の電子の標準偏差エネルギーを20eVとして、ガウス分布するとし、かつターゲット面からターゲット上空1cmの領域に5000個の電子の初期位置は乱数分布によって決める。上記形態のマグネトロン・スパッタ磁場および電場分布を条件として、5000個の電子集団が運動を開始し、時間が500n秒経過するまで、すべての電子の運動をシミュレーションして、その結果500n秒後にターゲット上空の空間に生き残った電子を(X−Y)平面、(Y−Z)平面にプロットする。
図5に、ターゲット表面の3mm上のターゲットと平行な面における垂直方向磁場Bvと水平方向磁場Bhを示す。ターゲットの広い領域において、どちらもある一定範囲の値にある。垂直方向磁場Bvは7回ゼロレベルを通る分布を示し、ゼロレベルを切る1回目と7回目の間には垂直方向磁場Bvの3つの山と3つの谷が形成されそれぞれの山と谷の絶対値は200ガウス以内となっている。垂直磁場成分Bvがゼロレベルを切る1回目、3回目、5回目、7回目のターゲット位置において、水平磁場成分Bhが最大となる。
図6にはターゲット長軸方向位置における水平磁場分布を示す。磁場の湾曲部はターゲット中心から23〜26cmの位置にあり、湾曲部の水平方向磁場Bhは500〜1000ガウスになっている。
図7は、電子運動シミュレーションを示す図である。電子は同図の例えば位置座標(−16.5,0)から出発し、位置座標(−24.8,0)付近で折り返し、位置座標(−4.5,−4.2)に至るような飛跡をたどる。位置座標(−24.8,0)付近は、ターゲット外周の二辺短辺において磁場の境界となる間隙付近であり、水平方向磁場が非常に強く磁場が湾曲している。
図8、9には、本発明のスパッタ装置における5000個の電子運動シミュレーションの結果の電子位置分布を示す。運動開始時の5000個の電子は、最初の500[nsec]までに約85%生存して、ターゲット上にほぼ一様に分布する。図8は、x−y分布(x:長辺方向,y:短辺方向)が示され、図9はy−z分布(y:短辺方向,z:高さ方向)が示される。ターゲットの位置は図8では、x=−26〜26,y=−6〜6の範囲にあり、図9ではy=−6〜6,z=4.5〜5の範囲にある。上記のように電子は運動開始から500[nsec]までに約85%の確率で生存して、ターゲット上にほぼ一様に分布するので、電子と中性粒子との衝突回数は増えて発生するイオンが増加し、プラズマ密度も大きくなる。
以上、本発明について上記実施形態に基づいて説明を行ったが、本発明は、上記説明の内容に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない限りは適宜の変更が可能である。
1 外周磁石
2 長軸磁石部
3 長軸磁石部
2a短軸磁石部
2b短軸磁石部
3a短軸磁石部
3b短軸磁石部
6 周回シム
7 中央シム
8 絶縁スペーサ
9 バッキングプレート
10 真空チャンバーフランジ
11 アノード

Claims (6)

  1. 装置内に設置されたターゲットの裏面側に位置して前記ターゲット表面側に磁力を及ぼすように磁石およびシムが配置されたマグネトロン型スパッタ装置において、
    前記ターゲット裏面の外周縁に沿って配置され、前記磁力を生じる磁極を有する外周磁石と、前記外周磁石の内周側に位置するシムと、を備え、
    前記外周磁石は、前記ターゲットの短軸方向両端部に位置して前記ターゲットの長軸方向に伸長し、互いに異極となる前記磁極を有する長軸磁石部と、前記ターゲットの長軸方向両端部に位置して、それぞれ長さ方向で二つに分割され、隣接する前記長軸磁石部と同極の前記磁極を有する短軸磁石部とからなることを特徴とするマグネトロン型スパッタ装置。
  2. 装置内に設置されたターゲットの裏面側に位置して前記ターゲット表面側に磁力を及ぼすように磁石およびシムが配置されたマグネトロン型スパッタ装置において、
    前記ターゲット裏面の外周縁に沿って配置され、前記磁力を生じる磁極を有する外周磁石と、前記外周磁石の内周側に前記外周磁石と間隔を有して周回配置された周回シムと、前記ターゲット裏面の中央部で前記ターゲットの長軸方向に沿って伸張して前記周回シム内周側と間隔を有して配置された中央シムと、を備え、
    前記外周磁石は、前記ターゲットの短軸方向両端部に位置して前記ターゲットの長軸方向に伸長し、互いに異極となる前記磁極を有する長軸磁石部と、前記ターゲットの長軸方向両端部に位置して、それぞれ長さ方向で二つに分割され、隣接する前記長軸磁石部と同極の前記磁極を有する短軸磁石部とを有することを特徴とするマグネトロン型スパッタ装置。
  3. 前記一方の長軸磁石部と、該長軸磁石部に隣接する両端部の短軸磁石部とが、それぞれ一体に形成されているか、または分割して配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載のマグネトロン型スパッタ装置。
  4. 前記短軸磁石部は、隣接する短軸磁石部間に間隙を有して配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のマグネトロン型スパッタ装置。
  5. 前記周回シムは板状からなり、前記中央シムは、前記周回シムよりも厚肉の角柱体からなることを特徴とする請求項2に記載のマグネトロン型スパッタ装置。
  6. 前記長軸方向両端部の分割された短軸磁石部によって、ターゲット中心側に湾曲する磁力が形成されており、前記湾曲部での最大水平方向磁場が500ガウス以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のマグネトロン型スパッタ装置。
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