JPH07233473A - マグネトロンスパッタ装置 - Google Patents

マグネトロンスパッタ装置

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JPH07233473A
JPH07233473A JP2396094A JP2396094A JPH07233473A JP H07233473 A JPH07233473 A JP H07233473A JP 2396094 A JP2396094 A JP 2396094A JP 2396094 A JP2396094 A JP 2396094A JP H07233473 A JPH07233473 A JP H07233473A
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JP
Japan
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target
magnetic field
magnet
field generating
generating means
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JP2396094A
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English (en)
Inventor
Tomoyuki Kiyono
知之 清野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】マグネトロン磁場発生用磁石11,12,14
の外側の磁石11,14の移動方向と直交する方向に間
隙を設ける。あるいは、間隙を設けるべき場所の磁石の
磁束を打ち消す磁石を近接するか、磁性材を近接させて
磁束を吸収させる。また、マグネトロン磁場発生用磁石
の移動方向に位置するシールドと真空容器とを絶縁し、
陽極をマグネトロン磁場発生用磁石11,12,14の
移動方向と直交する方向に位置するシールドのみとす
る。 【効果】電子の通路を確保できるため、磁石の位置によ
らず安定な放電をえることができる。そのため磁石がタ
ーゲット中央部に位置するときでも高いプラズマ密度を
確保することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、大面積基板に膜厚,膜
質ともに均一な薄膜を形成するための薄膜形成装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】マグネトロンスパッタ法により大面積の
基板上に、膜厚および膜質が均一な薄膜を形成しようと
する場合、たとえば、特開平4−80358号公報に記載のマ
グネトロン磁場発生用磁石を回転するもの、あるいは特
開平4−21775号公報に記載のマグネトロン磁場発生用磁
石を揺動させるものなどがある。これらは大面積のカソ
ードを均一にスパッタするので、基板における膜の均一
性が向上するだけでなく、ターゲットの利用効率が良
い、パーティクル(ごみ)の発生が少ないなどの特徴が
ある。
【0003】直流電源をスパッタ電源として用いるDC
マグネトロンスパッタ法では、ターゲットから放出され
た電子はターゲット上をドリフトしたり、磁力線に沿っ
て運動してスパッタガスと衝突した後に、ターゲットを
取り囲んでいるアースシールドや、真空容器と同電位の
壁に流れる。マグネトロン磁場発生用の磁石を移動させ
た場合も同様に、電子電流の通路を確保する必要があ
る。大型のターゲットを使用し、磁石を移動させてプラ
ズマ領域をターゲット上で移動させる方式の磁石移動式
マグネトロンスパッタ装置では、プラズマがターゲット
の中央部に移動した場合の電子電流の通路の確保が問題
となる。基板が導電性の物質であれば基板を真空容器と
同電位にすることで基板にターゲットからの電子が流入
してくるので電子電流の通路は確保できるが、基板が絶
縁物の場合は電子電流を基板を通すのは不可能である。
そのため基板に絶縁物を用いた場合、プラズマがターゲ
ットの中央部に来ると電子電流の流入すべき場所、すな
わち、陽極が電子の放出場所から離れてしまう。その結
果、ターゲット中央部ではターゲット端部と比較して高
密度のプラズマを形成しにくくなり、磁石の位置によっ
てプラズマ形状が変化するという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ターゲット上のプラズ
マは、基板の温度上昇を引き起こしたり、膜とスパッタ
ガスとの反応を促進するなど、基板側へ与える影響は大
きい。そのため、マグネトロン磁場形成用磁石の位置を
変えたときにプラズマの形状が変化してしまうと、基板
上の膜質に分布が生じ、膜の均一性が低下してしまう。
膜の均一性を確保するには、磁石を移動させてもプラズ
マの形状が不均一にならないようにする必要がある。プ
ラズマの形状変化はスパッタ電圧の変化として顕著に表
れるので、磁石移動時のスパッタ電圧変化を小さくする
必要がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、本発明は磁石移動方向と直交する位置にあるマグネ
トロン磁場発生用磁石の一部に間隙部を設け、電子電流
の通路を確保する。また、マグネトロン磁場発生用磁石
の一部に間隙部を設けられなくとも、間隙部を設けるべ
き位置でマグネトロン磁場発生用磁石と異なる極性の磁
石をマグネトロン磁場発生用磁石に近接させるか、ある
いは磁性材をやはり間隙部を設けるべき位置に近接させ
る。さらに、磁石移動方向に位置するアースシールド部
を真空容器と絶縁処理し、陽極を磁石移動方向と直交す
る方向に位置するアースシールド部に限定する。
【0006】
【作用】マグネトロン磁石がターゲットのどの位置にあ
っても、磁石の間隙から電子が陽極に向かうため電子電
流の通路が確保でき、放電が安定化される。その結果、
プラズマも安定し、マグネトロン磁石の位置によるスパ
ッタ電圧の変化を最小に抑えることができる。陽極の位
置がマグネトロン磁石の移動方向と直交する方向に限定
されていれば、なお、スパッタ電圧の変化を小さくする
ことができる。その結果、磁石を移動した際の、プラズ
マが基板上の膜へ及ぼす影響も基板上の位置によらず一
様となり、基板上に形成される薄膜の膜質を均一化する
ことができる。
【0007】
【実施例】
(実施例1)本発明の実施例であるマグネトロンスパッ
タ装置の磁極を図1に示す。外側磁石11および14と
内側磁石12とは一体で矢印15の方向に揺動される。
ターゲット上で、外側磁石11および14と内側磁石1
2との間にレーストラック状の高密度プラズマ領域が形
成され、磁石が揺動されて移動するのに伴ってプラズマ
もレーストラック状のままターゲット上を移動する。タ
ーゲットから放出された電子は矢印13の反時計回りの
方向にドリフトし、その一部が外側磁石11と外側磁石
14との間隙から陽極(真空容器と同電位)へと流れ
る。残りの電子はターゲット上をドリフトしつづける。
本実施例では、電子が流出すべき間隙を内側磁石12の
長手方向の延長線上の位置としている。
【0008】(実施例2)外側磁石21と外側24との
間隙の位置が実施例1と異なる実施例を図2に示す。本
実施例でも電子は矢印23の方向へドリフトし、陽極へ
流れる。
【0009】(実施例3)実施例2における磁極の極性
を入れ替えた実施例を図3に示す。磁極が入れ替わった
ために電子のドリフト方向は矢印33の方向となり、実
施例2の場合とドリフト方向が反対で時計回りとなる。
そのため電子が陽極へと流出すべき間隙の位置も実施例
2の場合と対称の位置となる。
【0010】(実施例4)外側磁石41および外側磁石
44を直線状とした場合の実施例を図4に示す。本実施
例の場合、電子は矢印43の方向へドリフトした後に陽
極へ流出してしまい、ふたたびターゲット上をドリフト
する電子はほとんどなくなる。そのためターゲット上で
のプラズマ密度をそれほど高くすることはできないが、
機能的には実施例2の場合とほぼ同様である。
【0011】(実施例5)図8は従来のマグネトロンカ
ソードの磁極構造を示しており、外側磁石81には間隙
部がない。この従来の磁極構造でも、図5に示すように
磁石の移動方向55と直交する方向の外側磁石81に、
反対極性の補助磁石53を近接させても図1の実施例と
ほぼ同様の効果が得られる。
【0012】(実施例6)実施例5の補助磁石53のか
わりに、図6に示したように磁性材63を外側磁石61
に近接させても図1の実施例とほぼ同様の効果が得られ
る。すなわち磁石の移動方向65と直交する方向の外側
磁石61の磁束を短絡すればよい。
【0013】(実施例7)実施例1のマグネトロン磁場
発生用磁石の、移動方向と直交する方向に位置するシー
ルドのみを陽極とした実施例を図5に示す。レーストラ
ック状のプラズマ73はターゲット75上を、マグネト
ロン磁場発生用磁石の移動とともに矢印74の方向へ移
動する。マグネトロン磁場発生用磁石の移動方向に位置
するシールド72は真空容器と絶縁してあり、ターゲッ
ト74から放出される電子は流入しない。マグネトロン
磁場発生用磁石の移動方向と直交する方向に位置するシ
ールド71は真空容器と同電位とし、ターゲット74か
ら放出された電子はほとんどシールド71に流入する。
【0014】従来の電子のドリフト経路が閉じたアルミ
ニウム電極(サイズ5″×15″)で、ストロークを2
60mm(±130mm)で磁石を揺動し、DCスパッタ電源
を一定電力制御した場合、スパッタ電圧が350Vで変
動が±20Vであった。図1,図5,図6に示した本発
明の磁極で同様の試験を行ったところ、スパッタ電圧は
340Vで±10Vの変動で、従来の電圧変動を半減す
ることができた。図2,図3の実施例でも同様で、図4
の実施例ではスパッタ電圧が380Vで±10Vの変動
であった。図7の実施例ではスパッタ電圧は350Vで
変動は±8Vまで小さくすることができた。
【0015】
【発明の効果】本発明によれば、磁石移動時のスパッタ
電圧変化を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のマグネトロンカソードの磁
極の説明図。
【図2】本発明の第二の実施例のマグネトロンカソード
の磁極の説明図。
【図3】本発明の第三の実施例のマグネトロンカソード
の磁極の説明図。
【図4】本発明の第四の実施例のマグネトロンカソード
の磁極の説明図。
【図5】本発明の第五の実施例のマグネトロンカソード
の磁極の説明図。
【図6】本発明の第六の実施例のマグネトロンカソード
の磁極の説明図。
【図7】本発明の第七の実施例のマグネトロンカソード
の磁極の説明図。
【図8】従来のマグネトロンカソードの磁極構造の説明
図。
【符号の説明】
11,12,14…マグネトロン磁場発生用磁石、13
…電子のドリフト方向、15…磁石の揺動方向。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】真空容器中で、薄膜を形成すべき基板と、
    前記薄膜とすべき物質の塊であるターゲットと、前記タ
    ーゲットに対して平行な磁場を形成させるための磁場発
    生手段を有し、前記磁場発生手段を前記ターゲットに対
    して移動させる機構を有するマグネトロンスパッタ装置
    において、前記磁場発生手段の移動方向と直交する方向
    に位置する前記磁場発生手段の一部に間隙部を設けたこ
    とを特徴とするマグネトロンスパッタ装置。
  2. 【請求項2】真空容器中で、薄膜を形成すべき基板と、
    前記薄膜とすべき物質の塊であるターゲットと、前記タ
    ーゲットに対して平行な磁場を形成させるための磁場発
    生手段を有し、前記磁場発生手段を前記ターゲットの位
    置に対して移動させる機構を有するマグネトロンスパッ
    タ装置において、前記磁場発生手段の移動方向と直交す
    る方向に位置する前記磁場発生手段の一部に近接させ
    て、前記磁場発生手段と異なる極性の磁場発生手段を設
    けたことを特徴とするマグネトロンスパッタ装置。
  3. 【請求項3】真空容器中で、薄膜を形成すべき基板と、
    前記薄膜とすべき物質の塊であるターゲットと、前記タ
    ーゲットに対して平行な磁場を形成させるための磁場発
    生手段を有し、前記磁場発生手段を前記ターゲットの位
    置に対して移動させる機構を有するマグネトロンスパッ
    タ装置において、前記磁場発生手段の移動方向と直交す
    る方向に位置する前記磁場発生手段の一部に近接させ
    て、前記磁場発生手段の磁束を短絡する磁性材を設けた
    ことを特徴とするマグネトロンスパッタ装置。
  4. 【請求項4】請求項1において、前記磁場発生手段の移
    動方向に位置するシールド部材と前記真空容器とを絶縁
    し、前記磁場発生手段の移動方向と直交する方向に位置
    するシールドのみを陽極としたマグネトロンスパッタ装
    置。
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