JP5477402B2 - 音声処理装置 - Google Patents
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Description
本発明は、マルチチャンネル音声データを再生する音声処理装置に関する。
BD(ブルーレイディスク)プレーヤと、AVアンプと、ディスプレイ装置とを備える音声再生システムが利用されている。BDプレーヤからAVアンプに送信される音声データは、マルチチャンネル音声データがエンコードされたものである。例えば、マルチチャンネル音声データは、図3に示すように、左音声信号L、右音声信号R、中央音声信号C、低域音声信号SW、サラウンド左音声信号SL、及び、サラウンド右音声信号SRを含む。また、最近では、BDプレーヤ等で使用されるDolby True HD、Dolby Digital Plus、DTS-HD等のHD(High Definition)関連の音声フォーマットが登場してきており、これらのフォーマットにおいては、サラウンド後方左音声信号SBL、サラウンド後方右音声信号SBR、左外側音声信号LW、右外側音声信号RW、左上側音声信号LH、右上側音声信号RHがさらに追加されている。
しかし、これらの全てのチャンネルの音声信号に対応するアンプをAVアンプに設けると、合計11.1ch分のアンプを設けることになるので、コストが非常に高くなってしまう。また、上記の拡張チャンネルのいずれかに代えて(又は、上記の拡張チャンネルに加えて)、図7に示すように左中央側音声信号LC、右中央側音声信号RCが追加される場合も同様である。さらには、AVアンプが、リスニングモードに応じて、DSPにおいて上記の拡張チャンネルを生成する場合も同様である。
この問題を解決するために、図9に示す音声処理装置が考えられる。この音声処理装置によると、サラウンド後方左音声信号SBL、及び、左上側音声信号LHが含まれる場合、DAC511aからアンプ512aにサラウンド後方左音声信号SBLを供給し、DAC511bからアンプ512bに左上側音声信号LHを供給させる。そして、スイッチS513a、S513dをオン状態に制御し、S513b、S513cをオフ状態に制御することによって、アンプ512aによって増幅されたサラウンド後方左音声信号SBLは、サラウンド後方左SP端子514aに供給され、アンプ512bによって増幅された左上側音声信号LHは、左上側SP端子514cに供給される。
サラウンド後方左音声信号SBL、及び、左外側音声信号LWが含まれる場合、DAC511aからアンプ512aにサラウンド後方左音声信号SBLを供給し、DAC511bからアンプ512bに左外側音声信号LWを供給させる。そして、スイッチS513a、S513cをオン状態に制御し、S513b、S513dをオフ状態に制御することによって、アンプ512aによって増幅されたサラウンド後方左音声信号SBLは、サラウンド後方左SP端子514aに供給され、アンプ512bによって増幅された左外側音声信号LWは、左外側SP端子514bに供給される。また、プリアウト端子511dからも、左外側音声信号LWが出力される。従って、プリアウト端子511dに他のアンプ装置を接続して、他のアンプ装置によって増幅された左外側音声信号LWも再生することができる。
左外側音声信号LW、及び、左上側音声信号LHが含まれる場合、DAC511aからアンプ512aに左外側音声信号LWを供給し、DAC511bからアンプ512bに左上側音声信号LHを供給させる。そして、スイッチS513b、S513dをオン状態に制御し、S513a、S513cをオフ状態に制御することによって、アンプ512aによって増幅された左外側音声信号LWは、左外側SP端子514bに供給され、アンプ512bによって増幅された左上側音声信号LHは、左上側SP端子514cに供給される。また、プリアウト端子511cからも、左外側音声信号LWが出力される。従って、プリアウト端子511cに他のアンプ装置を接続して、他のアンプ装置によって増幅された左外側音声信号LWも再生することができる。
ここで、この音声処理装置によると、サラウンド後方左音声信号SBL、及び、左外側音声信号LWが含まれる場合と、左外側音声信号LW、及び、左上側音声信号LHが含まれる場合とで、上記の通り、左外側音声信号LWが出力されるプリアウト端子が変動するという問題がある。つまり、マルチチャンネル音声データに含まれるチャンネルの組合わせに応じて、プリアウト端子に接続する他のアンプの入力端子を変更する必要が生じる。
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、拡張左音声信号(又は、拡張右音声信号)が出力されるプリアウト端子を固定することができる音声処理装置を提供することである。
本発明の好ましい実施形態による音声処理装置は、第1拡張左音声信号(又は第1拡張右音声信号)、又は、第2拡張左音声信号(又は第2拡張右音声信号)、又は、第3拡張左音声信号(又は第3拡張右音声信号)を増幅する増幅部と、第1拡張左音声信号を出力する第1スピーカー端子と、第2拡張左音声信号を出力する第2スピーカー端子と、第3拡張左音声信号を出力する第3スピーカー端子と、第1拡張左音声信号、第2拡張左音声信号、及び、第3拡張左音声信号の内、プリアウト設定部によって設定された1つの音声信号を出力するプリアウト端子と、前記増幅部からの第1拡張左音声信号を前記第1スピーカー端子に供給するか否かを切換える第1スイッチと、前記増幅部からの第2拡張左音声信号を前記第2スピーカー端子に供給するか否かを切換える第2スイッチと、前記増幅部からの第3拡張左音声信号を前記第3スピーカー端子に供給するか否かを切換える第3スイッチと、ユーザ操作によって、第1拡張左音声信号、第2拡張左音声信号、及び、第3拡張左音声信号の中から、前記プリアウト端子に出力する音声信号を1つ選択して設定するプリアウト設定部と、マルチチャンネル音声データに、第1拡張左音声信号、第2拡張左音声信号、及び、第3拡張左音声信号において、前記プリアウト設定部によって設定されている音声信号以外の2つの音声信号のいずれが含まれているかを判断するチャンネル判断部と、第1拡張左音声信号が含まれていると判断された場合、前記第1スイッチに前記増幅部によって増幅された第1拡張左音声信号を前記第1スピーカー端子に供給させ、第2拡張左音声信号が含まれていると判断された場合、前記第2スイッチに前記増幅部によって増幅された第2拡張左音声信号を前記第2スピーカー端子に供給させ、第3拡張左音声信号が含まれていると判断された場合、前記第3スイッチに前記増幅部によって増幅された第3拡張左音声信号を前記第3スピーカー端子に供給させる切換制御部とを備える。
プリアウト設定部によって第1拡張左音声信号が設定されている場合、プリアウト端子からは第1拡張左音声信号が出力される。このとき、マルチチャンネル音声データに、第2拡張左音声信号が含まれている場合、増幅部によって増幅された第2拡張左音声信号が第2スイッチを介して第2スピーカー端子に供給される。一方、マルチチャンネル音声データに、第3拡張左音声信号が含まれている場合、増幅部によって増幅された第3拡張左音声信号が第3スイッチを介して第3スピーカー端子に供給される。
プリアウト設定部によって第2拡張左音声信号が設定されている場合、プリアウト端子からは第2拡張左音声信号が出力される。このとき、マルチチャンネル音声データに、第1拡張左音声信号が含まれている場合、増幅部によって増幅された第1拡張左音声信号が第1スイッチを介して第1スピーカー端子に供給される。一方、マルチチャンネル音声データに、第3拡張左音声信号が含まれている場合、増幅部によって増幅された第3拡張左音声信号が第3スイッチを介して第3スピーカー端子に供給される。
プリアウト設定部によって第3拡張左音声信号が設定されている場合、プリアウト端子からは第3拡張左音声信号が出力される。このとき、マルチチャンネル音声データに、第1拡張左音声信号が含まれている場合、増幅部によって増幅された第1拡張左音声信号が第1スイッチを介して第1スピーカー端子に供給される。一方、マルチチャンネル音声データに、第2拡張左音声信号が含まれている場合、増幅部によって増幅された第2拡張左音声信号が第2スイッチを介して第2スピーカー端子に供給される。
以上のように、本実施形態によると、第1拡張左音声信号、第2拡張左音声信号、及び、第3拡張左音声信号の中からユーザ操作によって設定された1つの音声信号が必ずプリアウト端子から出力されるので、音声信号が出力されるプリアウト端子を固定することができる。
好ましい実施形態においては、前記第1拡張左音声信号が、サラウンド後方左音声信号、左外側音声信号、左上側音声信号及び左中央側音声信号のいずれかであり(又は、前記第1拡張右音声信号が、サラウンド後方右音声信号、右外側音声信号、右上側音声信号及び右中央側音声信号のいずれかであり)、前記第2拡張左音声信号が、サラウンド後方左音声信号、左外側音声信号、左上側音声信号及び左中央側音声信号のいずれかであり、かつ、前記第1拡張左音声信号とは異なり(又は、前記第2拡張右音声信号が、サラウンド後方右音声信号、右外側音声信号、右上側音声信号及び右中央側音声信号のいずれかであり、かつ、前記第1拡張右音声信号とは異なり)、前記第3拡張左音声信号が、サラウンド後方左音声信号、左外側音声信号、左上側音声信号及び左中央側音声信号のいずれかであり、かつ、前記第1拡張左音声信号および前記第2拡張左音声信号とは異なる(又は、前記第3拡張右音声信号が、サラウンド後方右音声信号、右外側音声信号、右上側音声信号及び右中央側音声信号のいずれかであり、かつ、前記第1拡張右音声信号および前記第2拡張右音声信号とは異なる)。
拡張左音声信号(又は、拡張右音声信号)が出力されるプリアウト端子を固定することができる音声処理装置を提供することができる。
以下、本発明の好ましい実施形態によるディスク再生装置(以下、BDプレーヤという。)、音声処理装置(以下、AVアンプという。)及びディスプレイ装置を備える音声再生システムついて、図面を参照して具体的に説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。図1は、AVアンプ1、及び、各スピーカーの配置の一例を説明する図である。AVアンプ1には、左スピーカーSL、右スピーカーSR、中央スピーカーSC、低域スピーカーSSW、サラウンド左スピーカーSSL、サラウンド右スピーカーSSR、サラウンド後方左スピーカーSSBL、サラウンド後方右スピーカーSSBR、左上側スピーカーSLH、右上側スピーカーSRH、左外側スピーカーSLW、右外側スピーカーSRWが接続されている。
図2は、音声再生システムの構成を示すブロック図である。BDプレーヤ100、AVアンプ1及びディスプレイ装置200は、例えばHDMI規格に準拠し、HDMIケーブルを介して相互に接続されている。BDプレーヤ100は、マルチチャンネル音声データ及び映像データを含むHDMIデータをAVアンプ1に送信する。AVアンプ1は、BDプレーヤ100から受信したHDMIデータに含まれるマルチチャンネル音声データを増幅してスピーカーに出力する。また、AVアンプ1は、映像データを含むHDMIデータをディスプレイ装置200に送信する。ディスプレイ装置200は、AVアンプ1から受信したHDMIデータに含まれる映像データを表示する。
AVアンプ1は、制御部2と、HDMI受信部3と、HDMI送信部4と、音声処理部5と、操作部6と、表示部7と、HDMI端子8,9とを有している。AVアンプ1には、スピーカー300(図1の各スピーカーに相当)が接続されている。
HDMI受信部3は、BDプレーヤ100から送信されたHDMIデータを受信して、受信したHDMIデータから元の映像データを生成し、HDMI送信部4に供給する。また、HDMI受信部3は、受信したHDMIデータから元のマルチチャンネル音声データを生成して、音声処理部5に供給する。
音声処理部5は、HDMI受信部3から供給されたマルチチャンネル音声データをデコードし、音響処理、D/A変換処理、ボリューム調整処理、増幅処理等の各処理を実行し、スピーカー300に各チャンネルの音声信号を供給する。音声処理部5に供給されるマルチチャンネル音声データについて説明する。Dolby True HD、Dolby Digital Plus、DTS-HD等のHD(High Definition)関連の音声フォーマットにおいては、図3に示すように、例えば、左音声信号L(前方左音声信号)、右音声信号R(前方右音声信号)、中央音声信号C、低域音声信号SW、サラウンド左音声信号SL、サラウンド右音声信号SR、サラウンド後方左音声信号SBL、サラウンド後方右音声信号SBR、左外側音声信号LW、右外側音声信号RW、左上側音声信号LH、右上側音声信号RH等が含まれる。
サラウンド後方左音声信号SBLは、ユーザの後方左側の位置から再生される音声信号である。サラウンド後方右音声信号SBRは、ユーザの後方右側の位置から再生される音声信号である。左外側音声信号LWは、左音声信号Lの外側(左側)の位置(つまりユーザの前方左外側)から再生される音声信号である。右外側音声信号RWは、右音声信号Rの外側(右)の位置(つまりユーザの前方右外側)から再生される音声信号である。左上側音声信号LHは、左音声信号Lの上側の位置(つまりユーザの前方左上側)から再生される音声信号である。右上側音声信号RHは、右音声信号Rの上側の位置(つまりユーザの前方右上側)から再生される音声信号である。
図4、図5は、音声処理部5の要部を示すブロック図である。図4は左チャンネルに関する構成を示し、図5は右チャンネルに関する構成を示す。音声処理部5は、プリアウト部11と、パワーアンプ12と、SP(スピーカー)リレー13と、SP(スピーカー)端子14とを有する。図4、図5においては、基本の5.1ch分(左音声信号L、右音声信号R、中央音声信号C、低域音声信号SW、サラウンド左音声信号SL、サラウンド右音声信号SR)に関する各回路については従来と同じであるので省略している。また、プリアウト部11の前段に設けられるDSP等についても省略している。
DSPは、HDMI受信部3から供給されるマルチチャンネル音声データをデコードし、各チャンネルの音声データを生成する。生成された音声データは、プリアウト部11に供給される。
プリアウト部11は、DAC(デジタル−アナログ変換器)11a、11b、11d、11eと、左プリアウト端子11cと、右プリアウト端子11fとを有する。左プリアウト端子11cには、別のアンプ装置の左プリアウト入力端子に接続され、左プリアウト端子11cから出力される音声信号は別のアンプ装置で増幅される。同様に、右プリアウト端子11fには、別のアンプ装置の右プリアウト入力端子に接続され、右プリアウト端子11fから出力される音声信号は別のアンプ装置で増幅される。
DAC11aは、DSPから、サラウンド後方左音声信号SBLまたは左外側音声信号LWまたは左上側音声信号LHのいずれか1つが選択的に入力され、入力された信号をデジタル−アナログ変換する。DAC11aは、デジタル−アナログ変換した音声信号を、アンプ12aに供給する。
DAC11bは、DSPから、サラウンド後方左音声信号SBLまたは左外側音声信号LWまたは左上側音声信号LHのいずれか1つが選択的に入力され、入力された信号をデジタル−アナログ変換する。DAC11aは、デジタル−アナログ変換した音声信号を、左プリアウト端子11cに供給する。
DSPからDAC11bに供給される音声信号のチャンネルは、サラウンド後方左音声信号SBL、左外側音声信号LWおよび左上側音声信号LHの中からユーザ操作によって1つが選択される。選択されたチャンネルの情報は、図示しないメモリに保存されて、設定される。すなわち、左プリアウト端子11cに出力されるチャンネルはユーザ操作によって設定される。そして、制御部2は、メモリに記憶されているチャンネルの音声信号をDAC11bに供給するようにDSPを制御する。
また、DSPからDAC11aに供給される音声信号のチャンネルは、サラウンド後方左音声信号SBL、左外側音声信号LWおよび左上側音声信号LHにおいて、DAC11bに供給されるチャンネルを除く残りの2つのチャンネルの中から、マルチチャンネル音声データに含まれている方のチャンネルが選択される。そして、制御部2は、選択されたチャンネルの音声信号をDAC11aに供給するようにDSPを制御する。
DAC11dは、DSPから、サラウンド後方右音声信号SBRまたは右外側音声信号RWまたは右上側音声信号RHのいずれか1つが選択的に入力され、入力された信号をデジタル−アナログ変換する。DAC11dは、デジタル−アナログ変換した音声信号を、アンプ12bに供給する。
DAC11eは、DSPから、サラウンド後方右音声信号SBRまたは右外側音声信号RWまたは右上側音声信号RHのいずれか1つが選択的に入力され、入力された信号をデジタル−アナログ変換する。DAC11eは、デジタル−アナログ変換した音声信号を、右プリアウト端子11fに供給する。
DSPからDAC11eに供給される音声信号のチャンネルは、サラウンド後方右音声信号SBR、右外側音声信号RWおよび右上側音声信号RHの中からユーザ操作によって1つが選択される。選択されたチャンネルの情報は、図示しないメモリに保存され、設定される。すなわち、右プリアウト端子11fに出力されるチャンネルはユーザ操作によって設定される。そして、制御部2は、メモリに記憶されているチャンネルの音声信号をDAC11eに供給するようにDSPを制御する。
また、DSPからDAC11dに供給される音声信号のチャンネルは、サラウンド後方右音声信号SBR、右外側音声信号RWおよび右上側音声信号RHにおいて、DAC11eに供給されるチャンネルを除く残りの2つのチャンネルの中から、マルチチャンネル音声データに含まれている方のチャンネルが選択される。そして、制御部2は、選択されたチャンネルの音声信号をDAC11dに供給するようにDSPを制御する。
パワーアンプ12は、アンプ12a、12bを有する。アンプ12aは、DAC11aから供給されるサラウンド後方左音声信号SBL、又は、左外側音声信号LW、又は、左上側音声信号LHを増幅してSPリレー13(スイッチS13a、S13b、S13c)に供給する。
アンプ12bは、DAC11dから供給されるサラウンド後方右音声信号SBR、又は、右外側音声信号RW、又は、右上側音声信号RHを増幅してSPリレー13(スイッチS13d、S13e、S13f)に供給する。
SPリレー13は、リレースイッチ(以下スイッチという。)S13a〜S13fを有する。スイッチS13aは、アンプ12aから供給されるサラウンド後方左音声信号SBLを、サラウンド後方左SP端子14aに供給するか否かを切り換える。スイッチS13bは、アンプ12aから供給される左外側音声信号LWを、左外側SP端子14bに供給するか否かを切り換える。スイッチS13cは、アンプ12aから供給される左上側音声信号LHを、左上側SP端子14cに供給するか否かを切り換える。スイッチ13a〜S13cは、ユーザ操作によるプリアウト端子11cのチャンネル設定、及び、マルチチャンネル音声データに含まれるチャンネルに応じて制御部2の指示によって切換えられる。
スイッチS13dは、アンプ12bから供給されるサラウンド後方右音声信号SBRを、サラウンド後方右SP端子14dに供給するか否かを切り換える。スイッチS13eは、アンプ12bから供給される右外側音声信号RWを、右外側SP端子14eに供給するか否かを切り換える。スイッチS13fは、アンプ12bから供給される右上側音声信号RHを、右上側SP端子14fに供給するか否かを切り換える。スイッチ13d〜S13fは、ユーザ操作によるプリアウト端子11fのチャンネル設定、及び、マルチチャンネル音声データに含まれるチャンネルに応じて制御部2の指示によって切換えられる。
SP端子14は、SP端子14a〜14fを有する。サラウンド後方左SP端子14aにはサラウンド後方左スピーカーSSBLが接続される。左外側SP端子14bには左外側スピーカーSLWが接続される。左上側SP端子14cには左上側スピーカーSLHが接続される。サラウンド後方右SP端子14dにはサラウンド後方右スピーカーSSBRが接続される。右外側SP端子14eには右外側スピーカーSRWが接続される。右上側SP端子14fには右上側スピーカーSRHが接続される。
図2に戻り、HDMI送信部4は、HDMI受信部3から供給された映像データを、HDMIデータに変換し、ディスプレイ装置200に送信する。
制御部2は、内蔵又は接続された図示しないメモリに記憶されているAVアンプの動作プログラムに基づいて、各部を制御するものであり、例えば、マイクロコンピュータやCPU等である。制御部2は、左プリアウト端子11c、右プリアウト端子11fに出力する音声信号のチャンネルを、ユーザ操作に応じて選択して設定する。制御部2は、ユーザ操作によって設定されているチャンネルの音声信号が、左プリアウト端子11c、右プリアウト端子11fに出力されるようにDSPを制御する。なお、一般的には、左プリアウト端子11c、右プリアウト端子11fは相互に関連付けられたチャンネル(サラウンド後方左音声信号SBLとサラウンド後方右音声信号SBRとの組合わせ、左外側音声信号LWと右外側音声信号RWとの組合わせ、あるいは、左上側音声信号LHと右上側音声信号RHとの組合わせ)に設定される。
また、制御部2は、マルチチャンネル音声データに、サラウンド後方左音声信号SBL、左外側音声信号LW、及び、左上側音声信号LHにおいて、ユーザ操作によって左プリアウト端子11cに設定されているチャンネル以外の2つのチャンネルのいずれが含まれているかを判断する。制御部2は、この判断結果に基づいて、スイッチS13a〜S13cを制御する。同様に、制御部2は、マルチチャンネル音声データに、サラウンド後方右音声信号SBR、右外側音声信号RW、及び、右上側音声信号RHにおいて、ユーザ操作によって右プリアウト端子11fに設定されているチャンネル以外の2つのチャンネルのいずれが含まれているかを判断する。制御部2は、この判断結果に基づいて、スイッチS13d〜S13fを制御する。なお、マルチチャンネル音声データは、BD100プレーヤから受信する音声データに限定されず、DSPが生成して出力する音声データであってもよい。
HDMI受信部3は、HDMIデータから元のマルチチャンネル音声データを生成し、音声処理部5に供給する。音声処理部5は、マルチチャンネル音声データをデコードし、その情報領域に含まれているチャンネル情報を読み出して、制御部2に供給する。
以下、本発明の動作を説明する。図6は、制御部2の音声切換処理を示すフローチャートである。なお、本例では各左チャンネルのみについて説明するが、各右チャンネルについても同様である。
[左プリアウト端子11cがサラウンド後方左音声信号SBLに設定されている場合]
制御部2は、左プリアウト端子11cから出力する音声信号のチャンネルがユーザ操作によってサラウンド後方左音声信号SBLに設定されているか否かを判断する(S1)。サラウンド後方左音声信号SBLに設定されている場合(S1でYES)、制御部2は、DSPからサラウンド後方左音声信号SBLをDAC11bに入力させる(S2)。その結果、サラウンド後方左音声信号SBLは、左プリアウト端子11cから出力することができる。
制御部2は、左プリアウト端子11cから出力する音声信号のチャンネルがユーザ操作によってサラウンド後方左音声信号SBLに設定されているか否かを判断する(S1)。サラウンド後方左音声信号SBLに設定されている場合(S1でYES)、制御部2は、DSPからサラウンド後方左音声信号SBLをDAC11bに入力させる(S2)。その結果、サラウンド後方左音声信号SBLは、左プリアウト端子11cから出力することができる。
続いて、制御部2は、供給されるマルチチャンネル音声データに左外側音声信号LWが含まれているか否かを判断する(S3)。含まれている場合(S3でYES)、制御部2は、DSPからDAC11aに左外側音声信号LWを入力させる(S4)。そして、制御部2は、スイッチS13bをオン状態に、S13a、S13cをオフ状態に制御する(S4)。その結果、左外側音声信号LWは、アンプ12aで増幅され、スイッチS13bを介して、左外側SP端子14bに供給される。
一方、S3において、左外側音声信号LWが含まれていない場合(S3でNO)、制御部2は、供給されるマルチチャンネル音声データに左上側音声信号LHが含まれているか否かを判断する(S5)。含まれている場合(S5でYES)、制御部2は、DSPからDAC11aに左上側音声信号LHを入力させる(S6)。そして、制御部2は、スイッチS13cをオン状態に、S13a、S13bをオフ状態に制御する(S6)。その結果、左上側音声信号LHは、アンプ12aで増幅され、スイッチS13cを介して、左上側SP端子14cに供給される。
[左プリアウト端子11cが左外側音声信号LWに設定されている場合]
S1において左プリアウト端子11cから出力する音声信号のチャンネルがユーザ操作によってサラウンド後方左音声信号SBLに設定されていないと判断された場合(S1でNO)、制御部2は、左プリアウト端子11cから出力する音声信号のチャンネルがユーザ操作によって左外側音声信号LWに設定されているか否かを判断する(S7)。左外側音声信号LWに設定されている場合(S7でYES)、制御部2は、DSPから左外側音声信号LWをDAC11bに入力させる(S8)。その結果、左外側音声信号LWは、左プリアウト端子11cから出力することができる。
S1において左プリアウト端子11cから出力する音声信号のチャンネルがユーザ操作によってサラウンド後方左音声信号SBLに設定されていないと判断された場合(S1でNO)、制御部2は、左プリアウト端子11cから出力する音声信号のチャンネルがユーザ操作によって左外側音声信号LWに設定されているか否かを判断する(S7)。左外側音声信号LWに設定されている場合(S7でYES)、制御部2は、DSPから左外側音声信号LWをDAC11bに入力させる(S8)。その結果、左外側音声信号LWは、左プリアウト端子11cから出力することができる。
続いて、制御部2は、供給されるマルチチャンネル音声データにサラウンド後方左音声信号SBLが含まれているか否かを判断する(S9)。含まれている場合(S9でYES)、制御部2は、DSPからDAC11aにサラウンド後方左音声信号SBLを入力させる(S10)。そして、制御部2は、スイッチS13aをオン状態に、S13b、S13cをオフ状態に制御する(S10)。その結果、サラウンド後方左音声信号SBLは、アンプ12aで増幅され、スイッチS13aを介して、サラウンド後方SP端子14aに供給される。
一方、S9において、サラウンド後方左音声信号SBLが含まれていない場合(S9でNO)、制御部2は、供給されるマルチチャンネル音声データに左上側音声信号LHが含まれているか否かを判断する(S11)。含まれている場合(S11でYES)、制御部2は、DSPからDAC11aに左上側音声信号LHを入力させる(S12)。そして、制御部2は、スイッチS13cをオン状態に、S13a、S13bをオフ状態に制御する(S12)。その結果、左上側音声信号LHは、アンプ12aで増幅され、スイッチS13cを介して、左上側SP端子14cに供給される。
[左プリアウト端子11cが左上側音声信号LHに設定されている場合]
S7において左プリアウト端子11cから出力する音声信号のチャンネルがユーザ操作によって左外側音声信号LWに設定されていないと判断された場合(S7でNO)、制御部2は、左プリアウト端子11cから出力する音声信号のチャンネルがユーザ操作によって左上側音声信号LHに設定されていると判断する。従って、制御部2は、DSPから左上側音声信号LHをDAC11bに入力させる(S13)。その結果、左上側音声信号LHは、左プリアウト端子11cから出力することができる。
S7において左プリアウト端子11cから出力する音声信号のチャンネルがユーザ操作によって左外側音声信号LWに設定されていないと判断された場合(S7でNO)、制御部2は、左プリアウト端子11cから出力する音声信号のチャンネルがユーザ操作によって左上側音声信号LHに設定されていると判断する。従って、制御部2は、DSPから左上側音声信号LHをDAC11bに入力させる(S13)。その結果、左上側音声信号LHは、左プリアウト端子11cから出力することができる。
続いて、制御部2は、供給されるマルチチャンネル音声データにサラウンド後方左音声信号SBLが含まれているか否かを判断する(S14)。含まれている場合(S14でYES)、制御部2は、DSPからDAC11aにサラウンド後方左音声信号SBLを入力させる(S15)。そして、制御部2は、スイッチS13aをオン状態に、S13b、S13cをオフ状態に制御する(S15)。その結果、サラウンド後方左音声信号SBLは、アンプ12aで増幅され、スイッチS13aを介して、サラウンド後方SP端子14aに供給される。
一方、S14において、サラウンド後方左音声信号SBLが含まれていない場合(S14でNO)、制御部2は、供給されるマルチチャンネル音声データに左外側音声信号LWが含まれているか否かを判断する(S16)。含まれている場合(S16でYES)、制御部2は、DSPからDAC11aに左外側音声信号LWを入力させる(S17)。そして、制御部2は、スイッチS13bをオン状態に、S13a、S13cをオフ状態に制御する(S17)。その結果、左外側音声信号LWは、アンプ12aで増幅され、スイッチS13bを介して、左外側SP端子14bに供給される。
以上の処理によって、音声処理部5から供給されるマルチチャンネル音声データに含まれる入力信号のチャンネル情報の違いによって、音声信号が出力されるプリアウト端子が変動することが防止され、ユーザ操作によって設定されたチャンネルの音声信号が必ず左プリアウト端子11cから出力されるようにすることができる。
次に本発明の別の好ましい実施形態を説明する。図7に示すように、本例では、左外側音声信号LWに代えて(又は加えて)左中央側音声信号LCが存在し、右外側音声信号RWに代えて(又は加えて)右中央側音声信号RCが存在する。左中央側音声信号LCは、左音声信号Lと中央音声信号Cとの間の位置から再生される音声信号である。右中央側音声信号RCは、右音声信号Rと中央音声信号Cとの間の位置から再生される音声信号である。この場合に、図8に示すように、左外側音声信号LWを左中央側音声信号LCに置き換え、右外側音声信号RWを右中央側音声信号RCに置き換えた回路構成が採用されるとよい。
これらを踏まえて上記実施形態を一般的に表現すると、サラウンド後方左音声信号SBLを第1拡張左音声信号と定義し、サラウンド後方右音声信号SBRを第1拡張右音声信号と定義し、左外側音声信号LWを第2拡張左音声信号と定義し、右外側音声信号RWを第2拡張右音声信号と定義し、左上側音声信号LHを第3拡張左音声信号と定義し、右上側音声信号RHを第3拡張右音声信号と定義する。
そして、第1拡張左音声信号は、サラウンド後方左音声信号SBL、左外側音声信号LW、左上側音声信号LHおよび左中央側音声信号LCのいずれかであればよい。第2拡張左音声信号は、サラウンド後方左音声信号SBL、左外側音声信号LW、左上側音声信号LHおよび左中央側音声信号LCのいずれかであればよく、かつ、第1拡張左音声信号と異なるチャンネルであればよい。第3拡張左音声信号は、サラウンド後方左音声信号SBL、左外側音声信号LW、左上側音声信号LHおよび左中央側音声信号LCのいずれかであればよく、かつ、第1拡張左音声信号および第2拡張左音声信号と異なるチャンネルであればよい。
同様に、第1拡張右音声信号は、サラウンド後方右音声信号SBR、右外側音声信号RW、右上側音声信号RHおよび右中央側音声信号RCのいずれかであればよい。第2拡張右音声信号は、サラウンド後方右音声信号SBR、右外側音声信号RW、右上側音声信号RHおよび右中央側音声信号RCのいずれかであればよく、かつ、第1拡張右音声信号と異なるチャンネルの信号であればよい。第3拡張右音声信号は、サラウンド後方右音声信号SBR、右外側音声信号RW、右上側音声信号RHおよび右中央側音声信号RCのいずれかであればよく、かつ、第1拡張左音声信号および第2拡張左音声信号と異なるチャンネルの信号であればよい。
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。AVアンプの上記動作をコンピュータに実行させるためのプログラムおよびこれを記録した記録媒体という形態で提供されてもよい。
本発明は、AVアンプ等に好適に採用され得る。
1 AVアンプ
2 制御部
5 音声処理部
7 表示部
11 プリアウト部
12 パワーアンプ
13 SPリレー
14 SP端子
2 制御部
5 音声処理部
7 表示部
11 プリアウト部
12 パワーアンプ
13 SPリレー
14 SP端子
Claims (2)
- 第1拡張左音声信号(又は第1拡張右音声信号)、又は、第2拡張左音声信号(又は第2拡張右音声信号)、又は、第3拡張左音声信号(又は第3拡張右音声信号)を増幅する増幅部と、
第1拡張左音声信号を出力する第1スピーカー端子と、
第2拡張左音声信号を出力する第2スピーカー端子と、
第3拡張左音声信号を出力する第3スピーカー端子と、
第1拡張左音声信号、第2拡張左音声信号、及び、第3拡張左音声信号の内、プリアウト設定部によって設定された1つの音声信号を出力するプリアウト端子と、
前記増幅部からの第1拡張左音声信号を前記第1スピーカー端子に供給するか否かを切換える第1スイッチと、
前記増幅部からの第2拡張左音声信号を前記第2スピーカー端子に供給するか否かを切換える第2スイッチと、
前記増幅部からの第3拡張左音声信号を前記第3スピーカー端子に供給するか否かを切換える第3スイッチと、
ユーザ操作によって、第1拡張左音声信号、第2拡張左音声信号、及び、第3拡張左音声信号の中から、前記プリアウト端子に出力する音声信号を1つ選択して設定するプリアウト設定部と、
マルチチャンネル音声データに、第1拡張左音声信号、第2拡張左音声信号、及び、第3拡張左音声信号において、前記プリアウト設定部によって設定されている音声信号以外の2つの音声信号のいずれが含まれているかを判断するチャンネル判断部と、
第1拡張左音声信号が含まれていると判断された場合、前記第1スイッチに前記増幅部によって増幅された第1拡張左音声信号を前記第1スピーカー端子に供給させ、第2拡張左音声信号が含まれていると判断された場合、前記第2スイッチに前記増幅部によって増幅された第2拡張左音声信号を前記第2スピーカー端子に供給させ、第3拡張左音声信号が含まれていると判断された場合、前記第3スイッチに前記増幅部によって増幅された第3拡張左音声信号を前記第3スピーカー端子に供給させる切換制御部とを備える、音声処理装置。 - 前記第1拡張左音声信号が、サラウンド後方左音声信号、左外側音声信号、左上側音声信号及び左中央側音声信号のいずれかであり(又は、前記第1拡張右音声信号が、サラウンド後方右音声信号、右外側音声信号、右上側音声信号及び右中央側音声信号のいずれかであり)、
前記第2拡張左音声信号が、サラウンド後方左音声信号、左外側音声信号、左上側音声信号及び左中央側音声信号のいずれかであり、かつ、前記第1拡張左音声信号とは異なり(又は、前記第2拡張右音声信号が、サラウンド後方右音声信号、右外側音声信号、右上側音声信号及び右中央側音声信号のいずれかであり、かつ、前記第1拡張右音声信号とは異なり)、
前記第3拡張左音声信号が、サラウンド後方左音声信号、左外側音声信号、左上側音声信号及び左中央側音声信号のいずれかであり、かつ、前記第1拡張左音声信号および前記第2拡張左音声信号とは異なる(又は、前記第3拡張右音声信号が、サラウンド後方右音声信号、右外側音声信号、右上側音声信号及び右中央側音声信号のいずれかであり、かつ、前記第1拡張右音声信号および前記第2拡張右音声信号とは異なる)、請求項1に記載の音声処理装置。
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