JP5477166B2 - エンジンの異常検出方法及び異常検出装置 - Google Patents

エンジンの異常検出方法及び異常検出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5477166B2
JP5477166B2 JP2010120152A JP2010120152A JP5477166B2 JP 5477166 B2 JP5477166 B2 JP 5477166B2 JP 2010120152 A JP2010120152 A JP 2010120152A JP 2010120152 A JP2010120152 A JP 2010120152A JP 5477166 B2 JP5477166 B2 JP 5477166B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air
fuel ratio
abnormality
fuel
sensor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2010120152A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011247149A (ja
Inventor
元 末次
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP2010120152A priority Critical patent/JP5477166B2/ja
Publication of JP2011247149A publication Critical patent/JP2011247149A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5477166B2 publication Critical patent/JP5477166B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

本発明は、エンジンの異常、特に空燃比を制御する燃料供給システムの異常を検出する方法および装置に関する。
自動車用等のエンジンでは、燃料消費量を低減させると共に排気ガスに含まれる有害物質の排出量を低減するために、エンジンの燃焼室に供給される空気と燃料との混合比(空燃比)が理論空燃比又はその付近の適正範囲になるように制御される。具体的に、空燃比は、排気通路に設けられた空燃比センサの出力値に基づき、排気ガス中の残存酸素濃度が多いとき(リーン)には燃料噴射量を増量し、残存酸素濃度が少ないとき(リッチ)には燃料噴射量を減量して、前記理論空燃比ないしその付近の適正範囲にフィードバック制御される。
前記空燃比センサとしては、リニア酸素センサとラムダ酸素センサとが知られている。リニア酸素センサは、理論空燃比に対する実際の空燃比のずれ量を検出できる利点を有するが、理論空燃比及びその付近における感度がラムダ酸素センサよりも劣る。一方、ラムダ酸素センサは、理論空燃比及びその付近においてリッチ又はリーンのいずれであるかを高感度で検出できるが、理論空燃比に対する実際の空燃比のずれ量を検出できない欠点を有する。つまり、上記フィードバック制御に使用する上で、いずれのセンサにも一長一短がある。
そこで、リニア酸素センサとラムダ酸素センサのそれぞれの短所を補うべく、排気通路において排気浄化触媒の上流側に設けたリニア酸素センサと、前記触媒の下流側に設けたラムダ酸素センサとを組み合わせて使用することで、空燃比のフィードバック制御を行う技術が開発されている。
この技術について具体的に説明すると、上流側センサ(リニア酸素センサ)の出力値が目標値前後の所定範囲を逸脱しているときは、上流側センサの出力値と前記目標値とのずれ量に応じた量だけ燃料噴射量を増減し、上流側センサの出力値が前記所定範囲内にあるときは、下流側センサ(ラムダ酸素センサ)の出力に基づいて燃料噴射量を増減することで、空燃比のフィードバック制御を行う。このように上流側センサと下流側センサとを組み合わせて使用するフィードバック制御によれば、空燃比が目標値から大きくずれているときは、上流側センサの出力値に基づく制御により空燃比を素早く目標値に近づけることができ、空燃比が目標値に比較的近いときは、下流側センサの出力に基づき空燃比を精密に制御することができる。
なお、このフィードバック制御を行っているにも拘わらず、上流側センサ又は下流側センサの出力がリッチ側又はリーン側に固定されるようになったときは、燃料供給システムの異常が判定される。
ところで、多気筒エンジンの場合、複数気筒の排気通路が合流した排気集合部に空燃比センサが設けられるため、特定の一部の気筒について空燃比の異常が発生しているにも拘わらず、全体としては空燃比のずれが比較的小さくなって、この異常が空燃比センサの出力に反映されないことがある。この場合、燃料システムの異常が判定されないことになるが、近年、このような場合にも異常判定できるようにすることが要求されつつある。
特許文献1には、排気通路における触媒の上流側に設けられた空燃比センサ(リニア酸素センサ)の出力値に基づき、特定の一部の気筒についてのみ空燃比異常が発生している場合でも該空燃比異常を判定できるようにするための技術が開示されている。
具体的に、特許文献1の技術では、空燃比異常の判定に際して、空燃比センサの出力値の変化率の絶対値が所定時間積算され、この積算値が判定に用いられる。より具体的に説明すると、いずれの気筒にも空燃比異常が発生していない場合、空燃比センサの出力値は大きく変動しないため、前記積算値は比較的小さくなるが、特定の一部の気筒について空燃比異常が発生すると、この気筒(異常気筒)からの排気時に空燃比センサの出力変化が大きくなるため、前記積算値が大きくなる。よって、該積算値が所定値以上であるか否かによって、いずれかの気筒で空燃比異常が発生しているかどうかを判定することができる。
特開2008−121533号公報
しかしながら、多気筒エンジンの場合、各気筒から排気集合部までの排気通路の形状が気筒によって異なるため、該集合部下流の排気集合通路における集合部に比較的近い位置に設けられる触媒上流の空燃比センサに対しては、排気ガスの当たり方が気筒毎に異なる。そのため、同程度の空燃比異常であっても、いずれの気筒で発生したかにより触媒上流の空燃比センサの出力値の変化量が異なる。したがって、特許文献1の方法により特定気筒についての空燃比異常の有無を判定する際、いずれの気筒に空燃比異常が発生している場合にも対応し得る閾値を設定することが困難であり、それゆえ、高精度の判定が困難である。
また、排気通路における触媒の下流側に設けられた空燃比センサの出力に基づいて、特定の気筒についての空燃比異常の有無を判定することも考えられる。しかしながら、下流側のセンサは、各気筒から比較的遠い位置に配置されるとともに、触媒を経由した排気ガス中の酸素濃度を検出することになるため、触媒の上流側に設ける空燃比センサの出力に比べて、気筒間の空燃比ずれによる出力変化が顕著に現れ難い。よって、下流側のセンサの出力に基づき特定気筒についての空燃比異常の有無を判定することも困難である。
そこで、本発明は、特定の一部の気筒についてのみ空燃比異常が発生している場合に、この異常を精度よく検出することができるエンジンの異常検出方法及び異常検出装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明に係るエンジンの異常検出方法及び異常検出装置は、次のように構成したことを特徴とする。
まず、本願の請求項1に記載の発明は、
各気筒の燃焼室内における混合気の空燃比の異常を検出する多気筒エンジンの異常検出方法であって、
前記エンジンの排気集合通路における排気浄化触媒よりも上流側に設けられた上流側空燃比センサにより前記空燃比を検出する第1の空燃比検出工程と、
該第1の空燃比検出工程における前記上流側空燃比センサの出力値が、所定の目標値よりも大きな上限値よりも大きいとき、及び、前記目標値よりも小さな下限値よりも小さいとき、該上流側空燃比センサの出力値と前記目標値との差に基づいて、空燃比が前記目標値に近づくように前記燃焼室への燃料噴射量を増減する燃料噴射量制御工程と、
前記排気集合通路における前記排気浄化触媒よりも下流側に設けられた下流側空燃比センサにより前記空燃比を検出する第2の空燃比検出工程と、
前記第1の空燃比検出工程における前記上流側空燃比センサの出力値が前記下限値以上前記上限値以下であるとき、該上流側空燃比センサの出力値ではなく、前記第2の空燃比検出工程における前記下流側空燃比センサの出力値と前記目標値との比較に基づいて、空燃比が前記目標値に近づくように前記燃焼室への燃料噴射量を補正する燃料噴射量補正工程と、
該燃料噴射量補正工程中の燃料噴射量の補正状態の異常の有無を判定する第1の異常判定工程と、
前記燃料噴射量補正工程中に、前記第1の空燃比検出工程において前記上側空燃比センサにより検出される空燃比の変動状態の異常の有無を判定する第2の異常判定工程と、
前記第1及び第2の異常判定工程の判定結果に基づき、前記空燃比の異常の有無を判定する空燃比異常判定工程と、を有し、
該空燃比異常判定工程では、前記第1の異常判定工程において燃料噴射量の補正状態が異常であると判定され、且つ、前記第2の異常判定工程において空燃比の変動状態が異常であると判定されたとき、前記エンジンの一部の気筒における空燃比が異常であると判定することを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の発明において、
前記空燃比異常判定工程では、前記第1の異常判定工程において燃料噴射量の補正状態が異常であると判定され、且つ、前記第2の異常判定工程において空燃比の変動状態が正常であると判定されたとき、前記一部の気筒における空燃比異常以外の空燃比異常が発生していると判定することを特徴とする。
さらに、請求項3に記載の発明は、前記請求項1または請求項2に記載の発明において、
前記空燃比異常判定工程では、前記第1の異常判定工程において燃料噴射量の補正状態が正常であると判定されたとき、前記空燃比が正常であると判定することを特徴とする。
またさらに、請求項4に記載の発明は、前記請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の発明において、
前記第2の異常判定工程で判定される空燃比の変動状態は、前記上流側空燃比センサの出力値の振幅又は変化率であり、
前記第2の異常判定工程は、前記振幅又は変化率が所定値以上であるとき、空燃比の変動状態が異常であると判定することを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、
各気筒の燃焼室内における混合気の空燃比の異常を検出する多気筒エンジンの異常検出装置であって、
前記エンジンの排気集合通路における排気浄化触媒よりも上流側に設けられ、前記空燃比を検出する上流側空燃比検出手段と、
前記排気集合通路において前記排気浄化触媒よりも下流側に設けられ、前記空燃比を検出する下流側空燃比検出手段と、
前記燃焼室へ燃料を噴射する燃料噴射手段と、
前記上流側空燃比検出手段の出力値が、所定の目標値よりも大きな上限値よりも大きいとき、及び、前記目標値よりも小さな下限値よりも小さいときは、該上流側空燃比検出手段の出力値と前記目標値との差に基づいて、空燃比が前記目標値に近づくように前記燃料噴射手段による燃料噴射量を増減することで前記空燃比を制御し、前記上流側空燃比検出手段の出力値が前記下限値以上前記上限値以下であるときは、該上流側空燃比検出手段の出力値ではなく、前記下流側空燃比検出手段の出力値と前記目標値との比較に基づいて、空燃比が前記目標値に近づくように前記燃料噴射手段による燃料噴射量を補正することで前記空燃比を制御する空燃比制御手段と、
前記空燃比の異常の有無を判定する判定手段と、を有し、
前記判定手段は、
前記下流側空燃比検出手段の出力値と前記目標値との比較に基づいた前記空燃比制御手段による燃料噴射量の補正状態が異常であり、且つ、該補正中に前記上流側空燃比検出手段により検出される空燃比の変動状態が異常であるとき、前記エンジンの一部の気筒における空燃比が異常であると判定することを特徴とする。
まず、請求項1に記載の発明によれば、下流側空燃比センサの出力に基づく燃料噴射量の補正状態の異常の有無が判定されるとともに、上側空燃比センサにより検出される空燃比の変動状態の異常の有無が判定されて、これらの判定の結果、下流側空燃比センサの出力に基づく燃料噴射量の補正状態が異常であり、且つ、空燃比の変動状態が異常であるとき、エンジンの一部の気筒における空燃比が異常であると判定されるため、かかる空燃比異常を精度よく検出することができる。
また、請求項1に記載の発明に請求項2に記載の発明を適用すれば、下流側空燃比センサの出力に基づく燃料噴射量の補正状態が異常であり、且つ、空燃比の変動状態が正常であるとき、一部の気筒における空燃比異常以外の空燃比異常が発生していると判定されるため、空燃比異常が発生している場合において、その異常の態様を判別することができる。
さらに、請求項1または請求項2に記載の発明に請求項3に記載の発明を適用すれば、下流側空燃比センサの出力に基づく燃料噴射量の補正状態が正常であるとき、上側空燃比センサの出力状態を検出するまでもなく、空燃比が正常であると判定することができる。
また、請求項4に記載の発明によれば、上流側空燃比センサの出力値の振幅又は変化率が所定値以上であるとき、空燃比の変動状態が異常であると判定されることにより、請求項1から請求項3のいずれかに記載の発明を有効に実現することができる。
さらに、請求項5に記載の発明によれば、下流側空燃比センサの出力に基づく燃料噴射量の補正状態が異常であり、且つ、上側空燃比センサにより検出される空燃比の変動状態が異常であるとき、エンジンの一部の気筒における空燃比が異常であると判定されるため、かかる空燃比異常を精度よく検出することができる。
車両用エンジンの制御システムの概略構成図である。 エンジンの排気通路を示す図である。 空燃比と三元触媒の浄化率との関係を示す図である。 上流側センサによる空燃比制御と、下流側センサによる空燃比制御との使い分けを説明するための図である。 上流側センサによる空燃比のフィードバック制御の各処理の流れを示すフローチャートである。 下流側センサによる空燃比のフィードバック制御の各処理の流れを示すフローチャートである。 下流側センサの出力に基づく燃料噴射量の補正制御の一例を示す図である。 第1の実施形態に係る空燃比異常の判定制御の各処理の流れを示すフローチャートである。 上流側センサの出力値の推移に関して、正常時と、特定の一部の気筒についての空燃比異常時とを比較した図である。 第2の実施形態に係る空燃比異常の判定制御の各処理の流れを示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る車両用エンジンの制御システムの概略構成図である。
エンジン1は、直列4気筒型の火花点火式直噴ガソリンエンジンであり、エンジン1の各種動作は、CPU、ROM、RAM、I/Oインターフェース回路等で構成されたPCM21により制御される。なお、図1では、4気筒のうち1気筒のみが図示されており、残りの3気筒の図示を省略している。
エンジン1は、シリンダブロック3と、該シリンダブロック3の上部に固定されたシリンダヘッド5とを備えている。シリンダブロック3は気筒毎にシリンダ13を有する。各シリンダ13内には、往復動可能なピストン7が嵌挿されており、該ピストン7の上方には、該ピストン7の頂面とシリンダ13の内壁面とシリンダヘッド5のペントルーフ型の底面とに囲まれた燃焼室11が形成されている。また、ピストン7は、コネクティングロッド17を介して、該ピストン7の下方のクランクケース内に配設された図示しないクランク軸に連結されている。
また、シリンダブロック3には、図示しないウォータジャケット内を流れる冷却水の温度を検出するためのエンジン水温センサ23と、エンジンオイルの温度を検出するためのエンジンオイル温度センサ33とが設けられている。
一方、シリンダヘッド5には、シリンダ13毎に点火プラグ9が設けられている。各点火プラグ9は、その先端電極が燃焼室11内を臨むように配設されるとともに、例えばシリンダヘッド5上部に設けられた点火回路19に接続されている。
点火回路19は、PCM21から送信される制御信号に基づき点火放電電流を流し、点火プラグ9を点火放電させるように構成されている。また、点火回路19は、点火プラグ9の点火放電によって充電されるコンデンサ19aと、該コンデンサ19aの充電電荷が放電することで流れる電流をイオン電流として検出するイオン電流検出回路19bとを備え、イオン電流検出回路19bによって検出されたイオン電流の検出信号をPCM21へ出力するように構成されている。
さらに、シリンダヘッド5には、燃焼室11に連通する吸気ポート15と排気ポート25とが燃焼室11毎に2つずつ形成されている。吸気ポート15のポート開口部には吸気弁35が、排気ポート25のポート開口部には排気弁45がそれぞれ設けられており、これら吸気弁35及び排気弁45は、電磁VVT(電磁式の可変バルブタイミング機構)35a,45aによって所定タイミングで独立に開閉動作が行われるようになっている。また、吸気弁35及び排気弁45は、電磁VVT35a,45aによって、開閉動作タイミングが進角側及び遅角側に変更可能となっており、これによりオーバーラップ期間が変化し、燃焼室11に残留する既燃ガスの量を変化させることが可能となっている。
またさらに、各気筒には、吸気ポート15に連通するように吸気通路55が配設されているとともに、排気ポート25に連通するように排気通路65が配設されている。これら吸気通路55と排気通路65とはEGR通路85を介して接続されており、該EGR通路85に設けられた開度調節可能な電気式のEGR弁51により、排気通路65の排気ガスの一部が吸気通路55に還流されるようになっている。
また、吸気通路55には、上流側から順に、エアクリーナ75、吸気温度センサ43、吸気流量を検出するエアフローセンサ29、吸気通路55を絞るスロットル弁41、燃焼室11内の吸気流動の強さを調整するTSCV(タンブルスワールコントロール弁)31、供給されるガソリンを燃焼室11内に直接噴射供給するためのガソリン直噴用のインジェクタ(燃料噴射弁)39とが配設されている。
一方、図2に示すように、4つの気筒♯1〜♯4からそれぞれ延びる排気通路65(65a〜65d)は排気集合部(エグマニ集合部)95で集合するように設けられており、該排気集合部95から下流側に向かって排気集合通路66が形成されている。
この排気集合通路66には、エンジン1の排気ガス中の酸素濃度に基づいて燃焼室11内における混合気の空燃比を検出する空燃比センサ47,147と、排気ガスを浄化するための触媒コンバータ49とが配設されている。空燃比センサ47,147としては、排気集合通路66において触媒コンバータ49よりも上流側に配設された上流側センサ47と、触媒コンバータ49よりも下流側に配設された下流側センサ147とが用いられている。上流側センサ47としては、例えば、酸素濃度を連続的に検出するリニア酸素センサが用いられ、下流側センサ147としては、例えば、理論空燃比(λ=1)に対応する所定値に比べて酸素濃度が高いか否かを検出するラムダ酸素センサが用いられている。一方、触媒コンバータ49としては、例えば、HC、CO、NOxの3成分を同時に浄化し得る三元触媒を用いることができる。
図1に戻って、PCM21は、上述したエンジン水温センサ23、エアフローセンサ29、及び空燃比センサ47,147に加えて、スロットル開度を検出するスロットル開度センサ53、及びエンジン回転数を検出するエンジン回転数センサ57に電気的に接続されており、これらのセンサの出力信号が入力されるようになっている。また、PCM21は、エンジン11の動作に関連する各種機器に電気的に接続されており、該各種機器へ、各種センサから受信した信号に基づく制御信号を送信することで、エンジン1の種々の動作を制御するように構成されている。
このPCM21は、空燃比センサ47,147の出力に基づき空燃比をフィードバック制御するフィードバック制御部21aと、燃焼室11に供給される混合気の空燃比異常の有無を判定する空燃比異常判定部21bとを有する。
[空燃比のフィードバック制御]
図3は、空燃比と触媒コンバータ49による排気浄化率との関係を示す。図3に示すように、空燃比が理論空燃比(λ=1)又はその付近の適正範囲(図3における斜線部分)であるときはHC、CO、NOxのいずれについても高い浄化率を示すが、空燃比が前記適正範囲よりもリッチであるときはHC、COが浄化されないまま排出されやすくなり、空燃比が前記適正範囲よりもリーンであるときはNOxの排出量が増大する。なお、前記適正範囲は、例えば、理論空燃比に対して約0.25リッチ側の空燃比から約0.25リーン側の空燃比までの範囲をいう。
よって、HC、CO、NOx等の有害物質の排出量を抑制するため、前記フィードバック制御部21aは、空燃比が前記適正範囲に収まるように空燃比センサ47,147の出力に基づくフィードバック制御を行う。
本実施形態において、空燃比のフィードバック制御には、上流側センサ47と下流側センサ147とが組み合わせて使用される。具体的には、図4に示すように、上流側センサ47の出力値O1が、目標値TGよりも小さな所定値αよりも小さいとき、及び、目標値TGよりも大きな所定値βよりも大きいときに、上流側センサ47の出力に基づくフィードバック制御が行われる。一方、上流側センサ47の出力値O1が所定値α以上で且つ所定値β以下であるときは、下流側センサ147の出力に基づくフィードバック制御が行われる。

図5のフローチャートを参照しながら、上流側センサ47の出力に基づく空燃比のフィードバック制御について説明する。
先ず、ステップS1では、上流側センサ47により空燃比が検出されて、ステップS2に進む。
ステップS2では、ステップS1における上流側センサ47の出力値O1が前記所定値βよりも大きいか否かが判定される。ステップS2において、上流側センサ47の出力値O1が所定値βよりも大きいと判定されるとステップS4に進み、所定値β以下であると判定されるとステップS3に進む。
ステップS3では、上流側センサ47の出力値O1が前記所定値αよりも小さいか否かが判定される。ステップS3において、上流側センサ47の出力値O1が所定値αよりも小さいと判定されるとステップS4に進み、所定値α以上であると判定されるとステップS7に進み、フラグFがF=1にセットされて、図5のルーチンが終了する。
ここで、フラグFは、下流側センサ147の出力に基づくフィードバック制御の実行条件が成立したときに「1」にセットされ、該実行条件が成立していないときに「0」にセットされるフラグである。
ステップS4では、前記フラグFがF=0にセットされて、ステップS5に進む。
ステップS5では、上流側センサ47の出力値O1と目標値TGとのずれに基づいて、燃料噴射量の増減量Xが算出される。具体的に、この増減量Xは、例えば、出力値O1と目標値TGとのずれ量Dに所定の係数k(0<k<1)を乗じることで得られる。
最後に、ステップS6では、ステップS5で算出された増減量Xだけ燃料噴射量が増量または減量されることで、空燃比が目標値TGに近づくように制御されて、図5のルーチンが終了する。
このように、上流側センサ47の出力値O1が目標値TGから大きくずれているときは、上流側センサ47の出力に基づいて、空燃比が目標値TGに素早く近づくようにフィードバック制御される。
続いて、図6のフローチャートを参照しながら、下流側センサ147の出力に基づく空燃比のフィードバック制御について説明する。
先ず、ステップS11では、前記フラグFがF=1にセットされているか否か、すなわち、下流側センサ147の出力に基づくフィードバック制御の実行条件が成立しているか否かが判定される。このステップS11において、F=0にセットされていると判定されると図6のルーチンは終了し、F=1にセットされていると判定されるとステップS12に進む。
ステップS12では、下流側センサ147により空燃比が検出されて、ステップS13に進む。
ステップS13では、ステップS12における下流側センサ147の出力に基づき、空燃比が目標値TGよりもリッチであるか否かが判定される。このステップS13において、リッチであると判定されると燃料噴射量が減量され(ステップS14)、リーンであると判定されると燃料噴射量が増量されて(ステップS15)、図6のルーチンが終了する。
このように、上流側センサ47の出力値O1が目標値TGに比較的近いときは、下流側センサ147の出力に基づいて、空燃比が目標値TG前後に維持されるように精密にフィードバック制御される。
図7は、下流側センサ147の出力に基づく空燃比のフィードバック制御、具体的には燃料噴射量の補正の一例を示している。
下流側センサ147の出力に基づく燃料噴射量の補正に関しては、該補正開始時の燃料噴射量(基準量)Foよりも所定量dだけ少ない下限値Faと、前記基準量Foよりも所定量dだけ多い上限値Fbとが設定されており、燃料噴射量は下限値Fa以上で且つ上限値Fb以下の範囲内で補正されるようになっている。なお、下限値Faと上限値FbとはPCM21に予め記憶されている。
図7の実線は、下流側センサ147の出力に基づく燃料噴射量の補正状態が正常である場合について、下流側センサ147の出力および燃料噴射量の推移の一例を示している。図7の実線に示す例によれば、補正開始時において、下流側センサ147の出力は目標値TGよりもリッチであるため、燃料噴射量は減量され(図6のステップS14)、これにより空燃比がリーン側に変化する。この結果、下流側センサ147の出力は、燃料噴射量が下限値Faまで減量される前にリッチからリーンに切り替わる。このように下流側センサ147の出力がリーンになると、燃料噴射量は増量され(図6のステップS15)、これにより空燃比がリッチ側に変化する。この結果、下流側センサ147の出力は、燃料噴射量が上限値Fbまで増量される前にリーンからリッチに切り替わる。このように、燃料噴射量の補正状態が正常であれば、燃料噴射量の増減が繰り返されながら、空燃比は常に目標値TG前後に維持される。
一方、図7の二点鎖線は、下流側センサ147の出力に基づく燃料噴射量の補正状態が異常である場合について、下流側センサ147の出力および燃料噴射量の推移の一例を示している。図7の二点鎖線に示す例によれば、補正開始時において、下流側センサ147の出力は目標値TGよりもリッチであるため、正常時と同様、燃料噴射量は減量される(図6のステップS14)。ところが、燃料噴射量が下限値Faに達し、この時点から所定時間t1が経過しても、下流側センサ147の出力はリッチからリーンへ切り替わらないという異常が発生している。
このように、下流側センサ147の出力に基づく燃料噴射量の補正状態が正常であれば、空燃比は正常に制御されるが、該補正状態に異常が発生すると、空燃比制御は適正に制御されなくなる。よって、下流側センサ147の出力に基づく燃料噴射量の補正状態が正常であるか否かによって、空燃比が正常に制御されているか否かを判定することができる。
[空燃比異常の判定制御]
(第1の実施形態)
図8のフローチャートを参照しながら、第1の実施形態に係る空燃比異常の判定制御について説明する。
なお、図8のルーチンは、所定の実行条件が成立しているとき、すなわち、空燃比異常の有無を適正に判定し得る運転状態であるときに実行される。該実行条件の成立の有無は、例えば、エンジン回転数センサ57により検出されたエンジン回転数Ne1、スロットル開度センサ53により検出されたスロットル開度Th1、エアフローセンサ29により検出された吸気流量A1、エンジン水温センサ23により検出されたエンジン水温Tw1等に基づき判定される。具体的には、例えば、エンジン水温Tw1が暖機完了を示す所定温度以上になっているとき、及び/又は、エンジン回転数Ne1、吸気充填効率及び/又はスロットル開度Th1の変動量が十分に小さく且つ安定しているとき、前記実行条件が成立していると判定される。
先ず、ステップS21では、下流側センサ147の出力に基づく空燃比のフィードバック制御における燃料噴射量の補正状態が検出される。図7を参照しながら具体的に説明すると、該補正状態として、例えば、燃料噴射量の前記基準量Foからの増加量Yまたは減少量Zが検出され、該増加量Y又は減少量Zが前記所定量dに達している場合、すなわち、燃料噴射量が前記上限値Fb又は前記下限値Fbに達している場合は、さらに、燃料噴射量が上限値Fb又は下限値Faに達してから経過した時間tが検出される。
次のステップS22では、ステップS21で検出された補正状態が正常であるか否かが判定される。具体的には、例えば、ステップS21で検出された増加量Y又は減少量Zが所定量d未満であるか否かが判定され、この判定の結果、増加量Y又は減少量Zが所定量dに達している場合は、さらに、ステップS21で検出された前記経過時間tが前記所定時間t1未満であるか否かが判定される。ただし、ステップS22の判定方法は、燃料噴射量を所定量以上補正したにも拘わらず、下流側空燃比センサ147の出力がリッチ側からリーン側へ、又はリーン側からリッチ側へ変化しなかったときに、燃料噴射量の補正状態が異常であると判定するものであれば特に限定されるものでない。
ステップS22において、補正状態が正常であると判定されたとき、具体的には、例えば、増加量Y又は減少量Zが所定量d未満であるか、又はステップS21で検出された経過時間tが所定時間t1未満であるときはステップS23に進み、空燃比制御が正常に実行されていると判定される。
一方、ステップS22において、補正状態が異常であると判定されたとき、具体的には、例えば、ステップS21で検出された経過時間tが所定時間t1以上であるときは、空燃比制御に何らかの異常が発生しているとみなされて、ステップS24以降の処理が実行される。
ステップS24では、上流側センサ47の出力状態が検出される。ここでいう上流側センサ47の出力状態とは、上流側センサ47の出力値の変動状態を指し、一部の気筒について空燃比の異常が発生しているか否かを判定するために検出される。つまり、気筒間に空燃比差が生じていない場合は図9の実線で示されるように上流側センサ47の出力値の変動が少なく、気筒間に空燃比差が生じている場合、すなわち、一部の気筒について空燃比の異常が発生している場合は図9の破線のような高周波の波形を描くように空燃比センサ47の出力値が短い周期で大きく変動することに鑑みて、上流側センサ47の出力値の変動状態が検出される。
ステップS24において検出される上流側センサ47の出力状態として、具体的には、例えば、所定時間t2における上流側センサ47の出力値の振幅(センサ47の出力値の最大値と最小値との差)L、所定時間t3における上流側センサ47の出力値の変化率(所定時間t3よりも短い単位時間当たりのセンサ47の出力値の変化量)P等が挙げられる。
続くステップS25では、ステップS24で検出された出力状態が正常であるか否かが判定される。具体的には、例えば、ステップS24で検出されたセンサ47の出力値の振幅Lが所定値Lo未満であるか否か、又は、ステップS24で検出されたセンサ47の出力値の変化率Pが所定値Po未満であるか否かが判定される。
このステップS25では、例えば図9の実線で示されるようにセンサ47の出力値の変動が小さい場合、センサ47の出力状態が正常であると判定され、例えば図9の破線のような高周波の波形を示すようにセンサ47の出力値が周期的に大きく変動する場合、センサ47の出力状態が異常であると判定される。
ステップS25の判定は、ステップS22において空燃比制御に何らかの異常があると判定された後に実行されるものであるため、ステップS25の判定に使用される閾値(例えば前記所定値Lo又は/及び前記所定値Po)は、仮にステップS22の判定処理を省略する場合、すなわち上流側センサ47のみを用いて空燃比異常の判定制御を行う場合に比べて低い値に設定することができる。
ステップS25において、出力状態が正常であると判定された場合は、特定気筒の空燃比異常以外の空燃比異常が発生していると判定される(ステップS26)。特定気筒の空燃比異常以外の空燃比異常としては、例えば、燃料供給ポンプ又は空燃比センサ47,147の故障等に起因する全気筒についての空燃比異常が考えられる。
一方、ステップS25において、出力状態が異常であると判定された場合、特定の一部の気筒について空燃比異常が発生していると判定される(ステップS27)。
以上のように、本実施形態によれば、上流側センサ47と下流側センサ147とを組み合わせて使用することで、ステップS25の判定に使用する閾値を低く設定できるため、特定の一部の気筒についての空燃比異常が発生している場合、この異常気筒がいずれの気筒であっても、その異常を高精度で検出することができる。
(第2の実施形態)
図10のフローチャートを参照しながら、第2の実施形態に係る空燃比異常の判定制御について説明する。
なお、図10のルーチンは、図8のルーチンと同様の所定の実行条件が成立しているときに実行される。
先ず、ステップS31では、上流側センサ47の出力状態が検出される。この上流側センサ47の出力状態として、具体的には、例えば、所定時間t2における上流側センサ47の出力値の振幅(センサ47の出力値の最大値と最小値との差)L、所定時間t3における上流側センサ47の出力値の変化率(所定時間t3よりも短い単位時間当たりのセンサ47の出力値の変化量)P等が挙げられる。
続くステップS32では、ステップS31で検出された出力状態が正常であるか否かが判定される。具体的には、例えば、ステップS31で検出されたセンサ47の出力値の振幅Lが所定値Lo未満であるか否か、又は、ステップS31で検出されたセンサ47の出力値の変化率Pが所定値Po未満であるか否かが判定される。
このステップS32では、例えば図9の実線で示されるようにセンサ47の出力値の変動が小さい場合、センサ47の出力状態が正常であると判定され、例えば図9の破線のような高周波の波形を示すようにセンサ47の出力値が周期的に大きく変動する場合、センサ47の出力状態が異常であると判定される。
ステップS32において、出力状態が正常であると判定された場合は、特定の一部の気筒についての空燃比異常が発生していないと判定される(ステップS33)。
一方、ステップS32において、出力状態が異常であると判定された場合、特定の一部の気筒について空燃比異常が発生している可能性があるため、ステップS34以降の処理が実行される。
ステップS34では、下流側センサ147の出力に基づく空燃比のフィードバック制御における燃料噴射量の補正状態が検出される。図7を参照しながら具体的に説明すると、該補正状態として、例えば、燃料噴射量の前記基準量Foからの増加量Yまたは減少量Zが検出され、該増加量Y又は減少量Zが前記所定量dに達している場合、すなわち、燃料噴射量が前記上限値Fb又は前記下限値Fbに達している場合は、さらに、燃料噴射量が上限値Fb又は下限値Faに達してから経過した時間tが検出される。
次のステップS35では、ステップS34で検出された補正状態が正常であるか否かが判定される。具体的には、例えば、ステップS34で検出された増加量Y又は減少量Zが所定量d未満であるか否かが判定され、この判定の結果、増加量Y又は減少量Zが所定量dに達している場合は、さらに、ステップS34で検出された前記経過時間tが前記所定時間t1未満であるか否かが判定される。ただし、ステップS35の判定方法は、燃料噴射量を所定量以上補正したにも拘わらず、下流側空燃比センサ147の出力がリッチ側からリーン側へ、又はリーン側からリッチ側へ変化しなかったときに、燃料噴射量の補正状態が異常であると判定するものであれば特に限定されるものでない。
ステップS35おいて、補正状態が正常であると判定されたとき、具体的には、例えば、増加量Y又は減少量Zが所定量d未満であるか、又は経過時間tが所定時間t1未満であるときは、空燃比制御が正常に実行されていると判定される(ステップS36)。
一方、ステップS35において、補正状態が異常であると判定されたとき、具体的には、例えば、ステップS34で検出された経過時間tが所定時間t1以上であるときは、特定の一部の気筒について空燃比異常が発生していると判定される(ステップS37)。
以上のように、本実施形態においても、上流側センサ47と下流側センサ147とを組み合わせて使用することで、特定の一部の気筒についての空燃比異常が発生している場合、この異常を高精度で検出することができる。
以上、上述の実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。
1:エンジン、11:燃焼室、21:PCM、21a:フィードバック制御部、21b:空燃比異常判定部、39:インジェクタ(燃料噴射手段)、47:上流側センサ、49:触媒コンバータ、65:排気通路、66:排気集合通路、95:排気集合部、147:下流側センサ。

Claims (5)

  1. 各気筒の燃焼室内における混合気の空燃比の異常を検出する多気筒エンジンの異常検出方法であって、
    前記エンジンの排気集合通路における排気浄化触媒よりも上流側に設けられた上流側空燃比センサにより前記空燃比を検出する第1の空燃比検出工程と、
    該第1の空燃比検出工程における前記上流側空燃比センサの出力値が、所定の目標値よりも大きな上限値よりも大きいとき、及び、前記目標値よりも小さな下限値よりも小さいとき、該上流側空燃比センサの出力値と前記目標値との差に基づいて、空燃比が前記目標値に近づくように前記燃焼室への燃料噴射量を増減する燃料噴射量制御工程と、
    前記排気集合通路における前記排気浄化触媒よりも下流側に設けられた下流側空燃比センサにより前記空燃比を検出する第2の空燃比検出工程と、
    前記第1の空燃比検出工程における前記上流側空燃比センサの出力値が前記下限値以上前記上限値以下であるとき、該上流側空燃比センサの出力値ではなく、前記第2の空燃比検出工程における前記下流側空燃比センサの出力値と前記目標値との比較に基づいて、空燃比が前記目標値に近づくように前記燃焼室への燃料噴射量を補正する燃料噴射量補正工程と、
    該燃料噴射量補正工程中の燃料噴射量の補正状態の異常の有無を判定する第1の異常判定工程と、
    前記燃料噴射量補正工程中に、前記第1の空燃比検出工程において前記上側空燃比センサにより検出される空燃比の変動状態の異常の有無を判定する第2の異常判定工程と、
    前記第1及び第2の異常判定工程の判定結果に基づき、前記空燃比の異常の有無を判定する空燃比異常判定工程と、を有し、
    該空燃比異常判定工程では、前記第1の異常判定工程において燃料噴射量の補正状態が異常であると判定され、且つ、前記第2の異常判定工程において空燃比の変動状態が異常であると判定されたとき、前記エンジンの一部の気筒における空燃比が異常であると判定することを特徴とするエンジンの異常検出方法。
  2. 前記空燃比異常判定工程では、前記第1の異常判定工程において燃料噴射量の補正状態が異常であると判定され、且つ、前記第2の異常判定工程において空燃比の変動状態が正常であると判定されたとき、前記一部の気筒における空燃比異常以外の空燃比異常が発生していると判定することを特徴とする請求項1に記載のエンジンの異常検出方法。
  3. 前記空燃比異常判定工程では、前記第1の異常判定工程において燃料噴射量の補正状態が正常であると判定されたとき、前記空燃比が正常であると判定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のエンジンの異常検出方法。
  4. 前記第2の異常判定工程で判定される空燃比の変動状態は、前記上流側空燃比センサの出力値の振幅又は変化率であり、
    前記第2の異常判定工程は、前記振幅又は変化率が所定値以上であるとき、空燃比の変動状態が異常であると判定することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のエンジンの異常検出方法。
  5. 各気筒の燃焼室内における混合気の空燃比の異常を検出する多気筒エンジンの異常検出装置であって、
    前記エンジンの排気集合通路における排気浄化触媒よりも上流側に設けられ、前記空燃比を検出する上流側空燃比検出手段と、
    前記排気集合通路において前記排気浄化触媒よりも下流側に設けられ、前記空燃比を検出する下流側空燃比検出手段と、
    前記燃焼室へ燃料を噴射する燃料噴射手段と、
    前記上流側空燃比検出手段の出力値が、所定の目標値よりも大きな上限値よりも大きいとき、及び、前記目標値よりも小さな下限値よりも小さいときは、該上流側空燃比検出手段の出力値と前記目標値との差に基づいて、空燃比が前記目標値に近づくように前記燃料噴射手段による燃料噴射量を増減することで前記空燃比を制御し、前記上流側空燃比検出手段の出力値が前記下限値以上前記上限値以下であるときは、該上流側空燃比検出手段の出力値ではなく、前記下流側空燃比検出手段の出力値と前記目標値との比較に基づいて、空燃比が前記目標値に近づくように前記燃料噴射手段による燃料噴射量を補正することで前記空燃比を制御する空燃比制御手段と、
    前記空燃比の異常の有無を判定する判定手段と、を有し、
    前記判定手段は、
    前記下流側空燃比検出手段の出力値と前記目標値との比較に基づいた前記空燃比制御手段による燃料噴射量の補正状態が異常であり、且つ、該補正中に前記上流側空燃比検出手段により検出される空燃比の変動状態が異常であるとき、前記エンジンの一部の気筒における空燃比が異常であると判定することを特徴とするエンジンの異常検出装置。
JP2010120152A 2010-05-26 2010-05-26 エンジンの異常検出方法及び異常検出装置 Expired - Fee Related JP5477166B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010120152A JP5477166B2 (ja) 2010-05-26 2010-05-26 エンジンの異常検出方法及び異常検出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010120152A JP5477166B2 (ja) 2010-05-26 2010-05-26 エンジンの異常検出方法及び異常検出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011247149A JP2011247149A (ja) 2011-12-08
JP5477166B2 true JP5477166B2 (ja) 2014-04-23

Family

ID=45412715

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010120152A Expired - Fee Related JP5477166B2 (ja) 2010-05-26 2010-05-26 エンジンの異常検出方法及び異常検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5477166B2 (ja)

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3157067B2 (ja) * 1993-06-30 2001-04-16 本田技研工業株式会社 空燃比検出装置の異常診断装置
JP3487050B2 (ja) * 1995-12-15 2004-01-13 株式会社デンソー 空燃比センサ異常検出装置
JP2009074388A (ja) * 2007-09-19 2009-04-09 Toyota Motor Corp 多気筒内燃機関の気筒間空燃比ばらつき異常検出装置
JP2010112244A (ja) * 2008-11-05 2010-05-20 Fujitsu Ten Ltd 制御装置、及び制御方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011247149A (ja) 2011-12-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7933710B2 (en) Abnormality diagnosis device of internal combustion engine
JP2010112244A (ja) 制御装置、及び制御方法
JPH01253543A (ja) エンジンの空燃比制御装置
WO2006018975A1 (ja) 内燃機関の燃焼状態判定方法
JP4766074B2 (ja) 内燃機関の燃料噴射制御装置
JP2005048730A (ja) 内燃機関の空燃比制御装置
WO2019230406A1 (ja) 内燃機関の制御装置および内燃機関の制御方法
JP5446759B2 (ja) エンジンの異常検出方法及び異常検出装置
US9567938B2 (en) Control device for internal combustion engine
JP5267600B2 (ja) 多気筒内燃機関の制御装置
JP5721378B2 (ja) 多気筒エンジンの診断方法及び診断システム
JP5617272B2 (ja) 空燃比検出手段の出力特性測定方法及び出力特性測定装置
JP2009250086A (ja) 空燃比センサの異常診断装置
US10995681B2 (en) Combustion control device for engine
JP4868173B2 (ja) 内燃機関の異常診断装置
JP3847052B2 (ja) 内燃機関の燃料噴射制御装置
JP2004300999A (ja) エンジンの燃焼室環境検出装置、燃焼室環境検出方法、及びエンジンの制御装置
JP5477166B2 (ja) エンジンの異常検出方法及び異常検出装置
JP2010127259A (ja) エンジンの始動時燃料噴射制御装置
JP4396178B2 (ja) 内燃機関のノッキング抑制装置
JP5565096B2 (ja) 空燃比検出手段の出力特性測定方法及び出力特性測定装置
JP2010096015A (ja) 内燃機関の空燃比制御装置
JP2010053758A (ja) 内燃機関の燃料噴射量制御装置
JP5386388B2 (ja) 異常判定装置
JP3879596B2 (ja) 空燃比センサ状態判定装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130313

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131015

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131017

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131216

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140114

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140127

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5477166

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees