JP5476949B2 - インクジェットヘッド - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェットヘッドに関する。
従来、インクジェット記録装置に設けられ、微細なノズルからインクを吐出して記録媒体に画像を形成するインクジェットヘッドが知られている。このインクジェットヘッドは、複数のノズルへ個別にインクを供給するための共通インク室を備えている。
この共通インク室にインクを導入するときや、共通インク室からノズルへのインクの充填速度が速かったり変動したりしたときには、インク液面が室壁に衝突して空気を巻き込むため、インクが泡立って気泡を含んでしまう。そして、この気泡を含んだインクがノズルに送られると、ノズルが気泡で塞がれてインクの吐出異常を起こす場合がある。
そこで、共通インク室内でインク中の気泡を除去することにより、ノズルへの気泡の流入を抑制する種々の技術が提案されている。
例えば、磁力で移動可能な可動部材を共通インク室の流路壁に設け、流路壁に付着した気泡をこの可動部材によって剥ぎ取る技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。その他にも、共通インク室に連通された液室と、共通インク室のインク中の気泡を検知可能な検出素子とを設け、共通インク室のインク中に気泡が検知された場合に、このインクを液室に送って共通インク室から気泡を排出する技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2008−98807号公報 特開2008−49672号公報
しかしながら、上記特許文献1,2に記載の技術では、共通インク室に可動部材を設けるか、或いは共通インク室とは別の液室や検出素子を設ける必要があるため、構造が複雑化して、装置の大型化や高コスト化といった問題が生じる。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、簡易な構造でノズルへの気泡の流入を抑制することのできるインクジェットヘッドの提供を目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、
インクを吐出する複数のノズルと、前記複数のノズルにインクを供給する共通インク室とを備えるインクジェットヘッドにおいて、
前記共通インク室は、内部へインクを導入するインク入口と、前記複数のノズルに連通されたインク出口と、内部で前記インク入口及び前記インク出口を連通するインク流路とを有し、
前記共通インク室内部には、
上下方向に延在し、前記共通インク室の側方の内壁と間隔をもって配置される流路壁と、
上下方向に延在し、下部に貫通孔を備え、前記流路壁と間隔をもって配置される貫通孔付き流路壁と、
前記流路壁と前記貫通孔付き流路壁よりも下方に配置され、前記流路壁と間隙を有し、前記貫通孔付き流路壁と接するように配置されると共に、上下方向と直交する方向に延在し、一端が前記共通インク室内部の側方の内壁の一方側と接し、他端が前記共通インク室内部の側方の内壁の他方側と間隙を有する下方流路壁と、
が形成され、
前記インク流路は、前記インク入口から流入して前記下方流路壁と前記流路壁との間隙を通ったインクのうち、一部のインクが前記貫通孔を通じて前記インク出口に供給される第一の流路と、他のインクが前記流路壁と前記貫通孔付き流路壁との間を通って共通インク室内の上方に流れる第二の流路とを有することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のインクジェットヘッドにおいて、
前記流路壁を第1流路壁とし、
前記共通インク室の側方の内壁と前記第1流路壁との間であり、前記共通インク室の下方の内壁と間隙を有する第2流路壁をさらに設け、
前記第1流路壁と前記第2流路壁は前記インク入口から流入したインクを前記第1流路壁と前記第2流路壁の間を通るように配置されることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項に記載のインクジェットヘッドにおいて、
前記第2流路壁は傾斜している構成であって、
前記第2流路壁は、前記インク入口から流入するインクが当該第2流路壁の傾斜面に沿って流れるように構成されることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載のインクジェットヘッドにおいて、
前記インク流路には、インク中の気泡を捕捉可能な多孔質部材が配設されていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載のインクジェットヘッドにおいて、
前記共通インク室は、インク中の気泡を外部へ排出するための気泡排出口を上部に有し、
前記気泡排出口は前記インク入口よりも開口径が小さいことを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば簡易な構造でノズルへの気泡の流入を抑制することができる。
請求項に記載の発明によれば、インク流路には、インク中の気泡を捕捉可能な多孔質部材が配設されているので、インク出口へ流れるインク中の気泡を多孔質部材によって捕捉することで、ノズルへの気泡の流入を更に抑制することができる。また、多孔質部材を通過するインクを適度に減速させることができる。
請求項3に記載の発明によれば、第2流路壁が傾斜しているので、当該第2流路壁が垂直に形成された場合に比べ、滑らかにインクを流すことができる。したがって、インク液面と流路壁との衝突を緩和して気泡の発生を抑制することができ、ノズルへの気泡の流入を更に抑制することができる。
請求項に記載の発明によれば気泡排出口はインク入口よりも開口径が小さいので、気泡排出口を通じて気泡とともにインクを外部へ排出する際に、排出されるインク量をインク入口から流入するインク量よりも少なくすることができる。これにより、共通インク室内部の加圧状態を維持することができ、インクの泡立ちを防止する事ができる。したがって、気泡の発生を抑制することができ、ノズルへの気泡の流入を更に抑制することができる。
実施形態におけるインクジェットヘッドの斜視図である。 実施形態及びその変形例におけるインクジェットヘッドの要部断面図である。 実施形態における共通インク室の斜視図である。 実施形態における共通インク室の分解斜視図である。 実施形態における共通インク室の側断面図である。 実施形態の変形例における共通インク室の側断面図である。
以下、本発明の実施形態について、図を参照して説明する。
<インクジェットヘッドの構成>
図1は、本発明に係るインクジェットヘッド1の斜視図であり、図2は、インクジェットヘッド1の要部断面図である。
これらの図に示すように、インクジェットヘッド1の下端には、インクを吐出する複数のノズル21がX方向及びY方向に配列された積層部材2が取り付けられている。積層部材2は、上下方向であるZ方向に多層状に積層されており、その上側には、複数のノズル21にインクを供給する共通インク室3が配設されている。積層部材2の内部には、複数のノズル21に個別に連通された複数の圧力室22と、複数の圧力室22の上部に個別に配設された複数の圧電素子23と、共通インク室3と各圧力室22とを個別に連通する複数の個別流路24とが設けられている。また、積層部材2の上側であってX方向の両端部には、複数の圧電素子23を駆動するためのフレキシブル基板4及びドライバ5が配設されている。
このインクジェットヘッド1では、共通インク室3内のインクが個別流路24を通じて圧力室22に供給される。そして、ドライバ5からの駆動信号に応じてフレキシブル基板4を通じて圧電素子23に電圧が印加されると、圧電素子23によって圧力室22が変形され、室内のインクが押し出されてノズル21から吐出される。
<共通インク室の構成>
図3は、共通インク室3の斜視図であり、図4は、共通インク室3の分解斜視図であり、図5は、共通インク室3の側断面図である。
図3に示すように、共通インク室3は、略直方体状に形成されており、その下板3aには、複数のノズル21へインクを供給するための複数のインク供給孔31が形成されている。この複数のインク供給孔31は、共通インク室3が積層部材2の上部に取り付けられたときに、積層部材2の上面に開口する複数の個別流路24と個別に連通されるように配列されている。つまり、この複数のインク供給孔31は、複数のノズル21に連通される共通インク室3のインク出口となっている。
図4に示すように、共通インク室3の上面には、図示しないインクタンクから共通インク室3の内部へインクを導入するためのインク導入口32と、外部へインクを排出するためのインク排出口33と、インク中の気泡を外部へ排出するための気泡排出口34とが設けられ、それぞれ内部に連通されている。インク導入口32は共通インク室3上面のX方向の一方側の端部に設けられ、インク排出口33は共通インク室3上面のX方向の他方側の端部に設けられ、気泡排出口34はインク導入口32とインク排出口33との間に設けられている。このうち、気泡排出口34は、インク導入口32及びインク排出口33よりも小さい開口径に形成されている。また、これらインク導入口32,インク排出口33及び気泡排出口34には、図示しない開閉弁がそれぞれ設けられ、開閉が可能となっている。
図5に示すように、共通インク室3の内部には、複数の流路壁によって形成されたインク流路70が設けられている。このインク流路70は、インク供給孔31,インク導入口32,インク排出口33及び気泡排出口34を共通インク室3の内部で連通している。
具体的には、共通インク室3の内部には、直線状の第1〜6流路壁61〜66がY方向に立設されている。
このうち、第1流路壁61は、上端部がインク導入口32の下方に位置するとともに下端部が共通インク室3のX方向の中央寄りに位置するように、X方向に傾斜している。また、第1流路壁61の上端部は、共通インク室3の上板3b及び一方の側板3cとの間に隙間を有している。
第2流路壁62は、第1流路壁61よりも共通インク室3のX方向の中央寄りに位置するとともに、当該第1流路壁61に対して平行に設けられている。また、第2流路壁62の上端部は、共通インク室3の上板3bとの間に隙間を有しており、下端部は、気泡排出口34のほぼ下方に位置している。
第3流路壁63は、インク導入口32と気泡排出口34との間のX方向の範囲で、X方向に沿って延在するように設けられている。また、第3流路壁63の一端部は、第2流路壁62の上端部に接合されている。
第4流路壁64は、気泡排出口34よりも僅かにインク排出口33側のX方向位置において、Z方向に沿って延在するように設けられている。この第4流路壁64の上端部は、共通インク室3の上板3bとの間に隙間を有している。また、第4流路壁64の下部であって第2流路壁62の下端部よりも僅かに上方の部分には、当該第4流路壁64をX方向に貫通する貫通孔64aが形成されている。この貫通孔64aは、インク導入口32の開口径よりも小さい断面径に形成されていることが好ましい。
第5流路壁65は、気泡排出口34とインク排出口33との間であって第4流路壁64よりも共通インク室3の他方の側板3d側のX方向位置において、Z方向に沿って延在するように設けられている。この第5流路壁65の上端部は、共通インク室3の上板3bに接合されており、下端部は、第4流路壁64の貫通孔64aよりも僅かに上方に位置している。
第6流路壁66は、第1〜5流路壁61〜65よりも下方に位置するとともに、下板3aに形成された複数のインク供給孔31の上方を覆うように、X方向に沿って延在するよう設けられている。この第6流路壁66は、一端部が共通インク室3の一方の側板3cに接合され、他端部が他方の側板3dとの間に隙間を有している。また、第6流路壁66は、第4流路壁64の下端部に接合されるとともに、第1流路壁61,第2流路壁62及び第5流路壁65の各下端部との間に隙間を有している。
以上のように配設された第1〜6流路壁61〜66により、共通インク室3内部のインク流路70には、第1〜8流路71〜78及び気泡捕捉空間79が形成される。
具体的には、第1流路71は、第1流路壁61と第2流路壁62との間の空間に形成されており、第2流路72は、第2流路壁62の下端部と第4流路壁64と第6流路壁66との間の空間に形成されている。第3流路73は、第4流路壁64の貫通孔64aの内部空間に形成されており、第4流路74は、貫通孔64aよりも下方の第4流路壁64と第6流路壁66と共通インク室3の他方の側板3dとの間の空間に形成されている。第5流路75は、第6流路壁66と共通インク室3の下板3aとの間の空間に形成されている。
また、第6流路76は、第1流路壁61と第6流路壁66と共通インク室3の一方の側板3cとの間の空間に形成されている。第7流路77は、下端部を除く第2流路壁62と第3流路壁63と第4流路壁64との間の空間に形成されており、第8流路78は、貫通孔64aよりも上方の第4流路壁64と第5流路壁65との間の空間に形成されている。
また、気泡捕捉空間79は、第1〜4流路壁61〜64よりも上方の空間であって、第5流路壁65と共通インク室3の上板3bと一方の側板3cとの間の空間に形成されている。この気泡捕捉空間79は、気泡排出口34と連通している。
これら第1〜8流路71〜78のうち、第1〜5流路71〜75は、後述するように、インク導入口32から複数のインク供給孔31へインクを流す主流路となっている。そして、残る第6〜8流路76〜78は、後述するように、上方へ向けて主流路から分岐されるとともに分岐点において当該主流路よりも上方へ向かう分岐流路となっている。この分岐流路は、主に気泡を含んだインクを流すための流路である。
また、気泡捕捉空間79は、分岐流路である第6〜8流路76〜78よりも上方に形成されるとともに当該分岐流路と連通する空間部となっており、分岐流路を通過したインクに含まれる気泡を捕捉する。
また、インク流路70のうち、第5流路壁65と第6流路壁66と共通インク室3の他方の側板3dとの間の空間には、直方体状の多孔質部材80が設けられている。多孔質部材80は、第4流路74の一部を遮るように配設されており、この多孔質部材80により、第4流路74を通過するインク中の気泡を捕捉可能となっている。
<インク流路におけるインクの流れ>
続いて、共通インク室3内のインク流路70を流れるインクの流れについて、図5を参照して説明する。なお、図5中の実線は、インク供給孔31へ向かうインク(主流路を通過するインク)の流れを示し、破線は、気泡をより多く含むインク(分岐流路を通過するインク)の流れを示す。
まず、インク排出口33が閉じられ気泡排出口34が開放された状態で、インク導入口32から共通インク室3内部にインクが導入される。導入されたインクは、第1流路71を通過して、第2流路72と第6流路76との分岐点Aに至る。
この分岐点Aでは、第6流路76が、図中の矢印で示すように、上方へ向けて第1流路71から分岐されるとともに、第2流路72よりも上方へ向かっているため、浮力によって上方へ向かう気泡が含まれたインクは、第2流路72よりも第6流路76へ流れやすい。したがって、気泡がより多く含まれたインクは第6流路76へ流れ、残りのインクは第2流路72へ流れる。
次に、第2流路72を通過したインクは、第3流路73と第7流路77との分岐点Bに至る。
この分岐点Bでは、第7流路77が、上方へ向けて第2流路72から分岐されるとともに、第3流路73よりも上方へ向かっているため、浮力によって上方へ向かう気泡が含まれたインクは、第3流路73よりも第7流路77へ流れやすい。したがって、気泡がより多く含まれたインクは第7流路77へ流れ、残りのインクは第3流路73へ流れる。
次に、第3流路73を通過したインクは、第4流路74と第8流路78との分岐点Cに至る。
この分岐点Cでは、第8流路78が、上方へ向けて第3流路73から分岐されるとともに、第4流路74よりも上方へ向かっているため、浮力によって上方へ向かう気泡が含まれたインクは、第4流路74よりも第8流路78へ流れやすい。したがって、気泡がより多く含まれたインクは第8流路78へ流れ、残りのインクは第4流路77へ流れる。
次に、第4流路74を流れるインクは、多孔質部材80を通過する。この通過の過程でインク中の気泡が多孔質部材80に捕捉される。
次に、多孔質部材80を通過したインクは、第5流路75に流入し、第5流路75内のインク供給孔31から共通インク室3の外部へ流出する。流出したインクは、個別流路24を通じて圧力室22へ供給され、圧力室22から押し出されることでノズル21から吐出される(図2参照)。
また、共通インク室3内のインクは、導入されるインク量の増加に伴って液面を高くしていき、第1流路71及び第6〜8流路76〜78へ流れたインクは気泡捕捉空間79へ流入する。したがって、第6〜8流路76〜78へ流れたインク中の気泡は気泡捕捉空間79に集まる。また、気泡を含むインクは液面の上昇に伴って第1流路71にも流れるため、このインク中の気泡は第1流路71を通じて気泡捕捉空間79に集まる。そして、気泡捕捉空間79に集められたインク中の気泡は、気泡排出口34を通じて外部へ排出される。
<作用・効果>
以上のインクジェットヘッド1によれば、共通インク室3内部のインク流路70は、インク供給孔31へインクを流す主流路(第1〜5流路71〜75)と、上方へ向けて主流路から分岐されるとともに当該主流路よりも上方へ向かう分岐流路(第6〜8流路76〜78)と、分岐流路よりも上方に形成されるとともに当該分岐流路と連通する気泡捕捉空間79とを有するので、浮力によって上方へ向かうインク中の気泡は、主流路と分岐流路との分岐点A〜Cでは、より上方へ向かう分岐流路へ流れる。そして、この気泡は、分岐流路に沿って上方へ流れ、遂には気泡捕捉空間79に捕捉されるため、インク供給孔31には到らない。これにより、共通インク室3からノズル21への気泡の流入を抑制することができる。
したがって、従来と異なり、共通インク室3に可動部材を設けたり、共通インク室3とは別の液室や検出素子を設けたりする必要なく、共通インク室3内の流路構造だけでノズル21への気泡の流入を抑制することができる。つまり、簡易な構造でノズル21への気泡の流入を抑制することができる。
また、主流路である第4流路74には、インク中の気泡を捕捉可能な多孔質部材80が配設されているので、インク供給孔31へ流れるインク中の気泡を多孔質部材80によって捕捉することで、ノズル21への気泡の流入を更に抑制することができる。また、多孔質部材80を通過するインクを適度に減速させることができる。
また、主流路である第1流路71が傾斜しているので、当該第1流路71が垂直に形成された場合に比べ、滑らかにインクを流すことができる。したがって、インク液面と第1流路壁61及び第2流路壁62との衝突を緩和して気泡の発生を抑制することができ、ノズル21への気泡の流入を更に抑制することができる。
また、気泡排出口34は気泡捕捉空間79に連通されているので、気泡捕捉空間79に集められたインク中の気泡を容易に外部へ排出することができる。
また、気泡排出口34はインク導入口32よりも開口径が小さいので、気泡排出口34を通じて気泡とともにインクを外部へ排出する際に、排出されるインク量をインク導入口32から流入するインク量よりも少なくすることができる。これにより、共通インク室3内部の加圧状態を維持することができ、インクの泡立ちを防止する事ができる。したがって、気泡の発生を抑制することができ、ノズル21への気泡の流入を更に抑制することができる。
また、分岐点A〜Cで主流路の方向が変更されるため、インクの流れを整流することができる。これにより、インク液面の波立ちを抑制して気泡の発生を防止することができ、ノズル21への気泡の流入を更に抑制することができる。
また、第4流路壁64の貫通孔64aを、インク導入口32の開口径よりも小さい断面径に形成することで、インク導入口32から導入するインク量の増加に伴って、貫通孔64aで形成される第3流路73においてインクの流れをチョークさせることができる。これにより、第3流路73の手前でインク液面を上昇させることができ、第4流路壁64の下部に形成された貫通孔64a(第3流路73)を通じて、確実に気泡を含まないインクを流すことができる。したがって、ノズル21への気泡の流入を更に抑制することができる。
[変形例]
続いて、上記実施形態の変形例について説明する。なお、上記実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
本変形例におけるインクジェットヘッド1Aは、図2に示すように、上記実施形態における共通インク室3に代えて、共通インク室3Aを備えている。
図6は、共通インク室3Aの側断面図である。
この図に示すように、共通インク室3Aには、上記実施形態における第1〜5流路壁61〜65に代えて、第1〜4流路壁61A〜64Aが立設されている。これら第1〜4流路壁61A〜64Aは、第6流路壁66の上方の共通インク室3Aの内部をX方向に略等間隔に分割するように、Z方向へ沿って延在するように設けられている。
より詳しくは、第1流路壁61Aは、インク導入口32よりも共通インク室3Aの中央寄りのX方向位置に設けられており、上端部が共通インク室3Aの上板3bに接合されている。また、第1流路壁61Aの下端部は、第6流路壁66との間に隙間を有している。
第2流路壁62Aは、第1流路壁61Aと第2流路壁63Aとの略中間のX方向位置に設けられている。この第2流路壁62A下端部は第6流路壁66に接合されており、上端部は共通インク室3Aの上板3bとの間に隙間を有している。また、第2流路壁62Aの中程の高さには、当該第2流路壁62AをX方向に貫通する貫通孔62aが形成されている。この貫通孔62aは、インク導入口32の開口径よりも小さい断面径に形成されていることが好ましい。貫通孔62aの下方であって第1流路壁61Aとは反対側の第2流路壁62Aの面には、貫通孔62aから当該第2流路壁62Aの下端までの溝が形成されている。また、第2流路壁62Aの上端部は、第1流路壁61Aとは反対側へ僅かに張り出している。
第3流路壁63Aは、第2流路壁62Aと第4流路壁64Aとの略中間のX方向位置に設けられている。この第3流路壁63Aの上端部及び下端部は、上板3b及び第6流路壁66との間に隙間を有している。また、第3流路壁63Aの上端部は、第2流路壁62Aと同じ高さに配置され、X方向の両側へ僅かに張り出している。
第4流路壁64Aは、気泡排出口34とインク排出口33との間であって第3流路壁63Aと他方の側板3dとの略中間のX方向位置に設けられている。この第4流路壁64Aの上端部及び下端部は、上板3b及び第6流路壁66に接合されている。第4流路壁64Aの上部であって第3流路壁63Aの上端部と同じ高さの部分は、第3流路壁63Aに向かって僅かに張り出している。また、第4流路壁64Aの下部には、当該第4流路壁64AをX方向に貫通する貫通孔64bが形成されている。この貫通孔64bは、インク導入口32の開口径よりも小さい断面径に形成されていることが好ましい。
なお、本変形例では、多孔質部材80は、第4流路壁64Aと第6流路壁66と共通インク室3の他方の側板3dとの間の空間に設けられている。
以上のように配設された第1〜5流路壁61A〜65A及び第6流路壁66により、共通インク室3A内部のインク流路70には、上記実施形態における第1〜8流路71〜78及び気泡捕捉空間79に代えて、第1〜8流路71A〜78A及び気泡捕捉空間79Aが形成される。
具体的には、第1流路71Aは、共通インク室3Aの一方の側板3cと第1流路壁61Aとの間の空間、第1流路壁61Aの下方の隙間、及び貫通孔62aよりも下方の第2流路壁62Aと第1流路壁61Aとの間の空間に形成されている。第2流路72Aは、第2流路壁62Aの貫通孔62aの内部空間に形成されている。第3流路73は、貫通孔62aよりも下方の第2流路壁62Aと第3流路壁63Aとの間の空間、第3流路壁63Aの下方の隙間、及び貫通孔64bよりも下方の第4流路壁64Aと第3流路壁63Aとの間の空間に形成されている。第4流路74Aは、第4流路壁64Aの貫通孔64bの内部空間、及び貫通孔64bよりも下方の第4流路壁64Aと他方の側板3dとの間の空間に形成されている。第5流路75Aは、上記実施形態における第5流路75と同様に形成されている。
また、第6流路76Aは、貫通孔62aよりも上方の第2流路壁62Aと第1流路壁61Aとの間の空間に形成されている。第7流路77Aは、貫通孔62aよりも上方の第2流路壁62Aと第3流路壁63Aとの間の空間に形成されており、第8流路78は、貫通孔64bよりも上方の第4流路壁64Aと第3流路壁63Aとの間の空間に形成されている。
また、気泡捕捉空間79Aは、第2,3流路壁62A,63Aよりも上方の空間であって、第1流路壁61Aと第4流路壁64Aとの間の空間に形成されている。この気泡捕捉空間79Aは、気泡排出口34と連通している。
これら第1〜8流路71A〜78Aのうち、第1〜5流路71A〜75Aは、上記実施形態における第1〜5流路71〜75と同様に、インク導入口32から複数のインク供給孔31へインクを流す主流路となっている。そして、残る第6〜8流路76A〜78Aは、上記実施形態における第6〜8流路76〜78と同様に、主に気泡を含んだインクを流すための分岐流路となっている。
また、気泡捕捉空間79Aは、上記実施形態における気泡捕捉空間79と同様に、分岐流路を通過したインクに含まれる気泡を捕捉する。
以上のインクジェットヘッド1Aによれば、上記実施形態におけるインクジェットヘッド1と同様の効果を奏することができる。但し、インクジェットヘッド1と異なり、主流路である第1流路71Aが垂直に形成されているため、インク導入口32から導入されたインクが第6流路壁66と衝突して気泡を発生させやすくなっている。
なお、本発明は上記実施形態及びその変形例に限定して解釈されるべきではなく、適宜変更・改良が可能であることはもちろんである。
例えば、上記実施形態及びその変形例においては、主流路と分岐流路との分岐点が複数設けられているが、当該分岐点は少なくとも1つ設けられていればよい。
1,1A インクジェットヘッド
3,3A 共通インク室
21 ノズル
31 インク供給孔(インク出口)
32 インク導入口(インク入口)
34 気泡排出口
70 インク流路
71〜75,71A〜75A 第1〜5流路(主流路)
76〜78,76A〜78A 第6〜8流路(分岐流路)
79,79A 気泡捕捉空間(空間部)
80 多孔質部材

Claims (5)

  1. インクを吐出する複数のノズルと、前記複数のノズルにインクを供給する共通インク室とを備えるインクジェットヘッドにおいて、
    前記共通インク室は、内部へインクを導入するインク入口と、前記複数のノズルに連通されたインク出口と、内部で前記インク入口及び前記インク出口を連通するインク流路とを有し、
    前記共通インク室内部には、
    上下方向に延在し、前記共通インク室の側方の内壁と間隔をもって配置される流路壁と、
    上下方向に延在し、下部に貫通孔を備え、前記流路壁と間隔をもって配置される貫通孔付き流路壁と、
    前記流路壁と前記貫通孔付き流路壁よりも下方に配置され、前記流路壁と間隙を有し、前記貫通孔付き流路壁と接するように配置されると共に、上下方向と直交する方向に延在し、一端が前記共通インク室内部の側方の内壁の一方側と接し、他端が前記共通インク室内部の側方の内壁の他方側と間隙を有する下方流路壁と、
    が形成され、
    前記インク流路は、前記インク入口から流入して前記下方流路壁と前記流路壁との間隙を通ったインクのうち、一部のインクが前記貫通孔を通じて前記インク出口に供給される第一の流路と、他のインクが前記流路壁と前記貫通孔付き流路壁との間を通って共通インク室内の上方に流れる第二の流路とを有することを特徴とするインクジェットヘッド。
  2. 前記流路壁を第1流路壁とし、
    前記共通インク室の側方の内壁と前記第1流路壁との間であり、前記共通インク室の下方の内壁と間隙を有する第2流路壁をさらに設け、
    前記第1流路壁と前記第2流路壁は前記インク入口から流入したインクを前記第1流路壁と前記第2流路壁の間を通るように配置されることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッド。
  3. 前記第2流路壁は傾斜している構成であって、
    前記第2流路壁は、前記インク入口から流入するインクが当該第2流路壁の傾斜面に沿って流れるように構成されることを特徴とする請求項に記載のインクジェットヘッド。
  4. 前記インク流路には、インク中の気泡を捕捉可能な多孔質部材が配設されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のインクジェットヘッド。
  5. 前記共通インク室は、インク中の気泡を外部へ排出するための気泡排出口を上部に有し、
    前記気泡排出口は、前記インク入口よりも開口径が小さいことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のインクジェットヘッド。
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