JP5476924B2 - 計数プログラム、計数装置および計数方法 - Google Patents

計数プログラム、計数装置および計数方法 Download PDF

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Description

本開示技術は、撮影画像の中から所定の形状の移動体の数を計数する計数プログラム、計数装置および計数方法に関する。
従来より、百貨店やショッピングパークのエレベータホールでは、通常の乗客に加え、ベビーカーやショッピングカートといった運搬補助車を伴った乗客や車椅子を利用した乗客など多様な乗客が搭乗を待機するような状況が多く発生する。そこで、これら多様な乗客の潤滑な搭乗を支援する技術が求められている。対応策としては、搭乗待機中の乗客の中から、運搬補助車を伴った乗客を検知し、事前に運搬補助車を伴った乗客の搭乗を他の階やエレベータカゴ内に通知する技術がある。事前通知により、運搬補助車を伴った乗客に応じて、あらかじめ搭乗スペースを空けておくことができるため、スムーズな乗降が可能となる。
運搬補助車を検出するための具体的な技術としては、無線タグ、携帯端末、画像処理などを用いる手法がある。無線タグを利用する手法として、運搬補助車の利用者が所持する無線タグの計数によって台数を検出し、さらに上下の移動方向を利用者が操作した呼びボタンで検出する技術が提供されている(たとえば、下記特許文献1参照。)。携帯端末を利用する手法としては、運搬補助車の利用者が所持する携帯端末から行き先の階数を入力することによって、運搬補助車の台数や移動方向を検出する技術が提供さている(たとえば、下記特許文献2参照。)。
また、画像処理を利用する手法としては、搭乗待機中の乗客をカメラで撮影した画像の中から、乗客の顔領域を抽出する技術が一般的に利用されている。そして、抽出した顔領域を基準に顔下方の車イス領域を推定し、車イスなどの運搬補助車の領域画像を基準となる辞書画像と比較するテンプレートマッチングを行い、運搬補助車の有無を判定する技術が提供されている(たとえば、下記特許文献3参照。)。
特開2007−45559号公報 特開2005−178927号公報 国際公開第2002/056251号パンフレット
しかしながら、上述した従来技術を利用する場合、運搬補助車の有無を特定するには事前準備が必要となる。したがって、限られた環境・用途のなかで利用する場合であれば、運搬補助車としてベビーカーやカートを伴った乗客といった所望する移動体を特定して計数することが可能であった。ところが、不特定多数の歩行者が乗客として想定される場合には、正確な計数が期待できない。
たとえば、従来技術のように運搬補助車を特定するために無線タグや携帯端末を利用する場合、運搬補助車自体もしくは運搬補助車の利用者に無線タグや携帯端末を搭載(所持)させておかなければならない。したがって、乗客となる可能性のあるすべての利用者分の無線タグもしくは携帯端末を用意する必要があり、多大なコストを要してしまう。また、運搬補助車を検出するためには、エレベータ制御装置と携帯端末との通信機能が必要となり、既存のエレベータ設備へそのまま適用できないという問題もあった。
また、運搬補助車を特定するためにテンプレートマッチングを利用する場合、テンプレートとして多様な辞書画像を用意しなければならない。たとえば、多数の歩行者の中からベビーカーや車イスを使用した歩行者を特定したければ、検出が想定されるベビーカーや車イスに応じたテンプレートを種類ごとに用意しなければならない。
また、一般的にテンプレートマッチングは、外的要素によって検出精度が低下してしまう。上述のような運搬補助車が検出対象の場合、ベビーカーや車イスの種類、利用者の服装、車イスの姿勢、車両自体の大きさ、照明変化、オクルージョン、背景変化といった要素の撮影結果の影響による検出精度の低下は必至である。したがって、不特定多数の歩行者の中からベビーカーや車イスを伴った乗客の有無を判定するような処理は現実には実現困難であった。
本開示技術は、上述した従来技術による問題点を解消するため不特定多数の移動体の中から所定の移動体を計数して、人員構成の特定を可能にする計数プログラム、計数装置および計数方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本開示技術は、コンピュータにおいて、対象領域を撮影した画像を取得する処理と、取得された画像から所定の形状の移動体を検出する処理と、検出された移動体が撮影された前記対象領域内の位置に応じて前記移動体の種別を特定する処理と、所定時間ごとに前記移動体の数を、特定された種別ごとに計数する処理と、計数結果を出力する処理と、取得された画像から前記移動体の所定位置の特徴を特定する処理と、特定された前記移動体の所定位置から所定範囲内の背景の遮蔽の割合に応じて前記移動体が移動させる他の物体の有無を判断する処理と、を含み、前記他の物体を移動させると判断された前記移動体を、前記所定の形状の移動体として検出することを要件とする。
本計数プログラム、計数装置および計数方法によれば、不特定多数の移動体の中から所定の移動体を計数して、人員構成の特定を可能にすることができるという効果を奏する。
本実施の形態にかかる計数処理の一例を示す説明図である。 計数装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 計数装置の機能的構成を示すブロック図である。 計数処理の手順を示すフローチャートである。 実施例における計数処理用カメラの設置例を示す説明図である。 実施例における計数装置の機能的構成を示すブロック図である。 撮影された画像の画素を示す説明図である。 Haar−like特徴を示す説明図である。 Haar−like特徴の一例を示す説明図である。 Haar−like特徴の有無の判定例を示す説明図である。 頭部検出器の一例を示す説明図である。 走査例を示す説明図である。 頭部検出器による検出処理(非検出の場合)を示す説明図である。 頭部検出器による検出処理(検出の場合)を示す説明図である。 対象領域の撮影例を示す説明図である。 実施例における計数処理の手順を示すフローチャートである。 人員密度としきい値との関係を示すグラフである。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる計数プログラム、計数装置および計数方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態の一例)
図1は、本実施の形態にかかる計数処理の一例を示す説明図である。図1のように、本実施の形態にかかる計数装置100では、カメラ110によって対象領域を撮影して画像111を得る。そして計数装置100は、カメラ110から得られた画像111を利用して、所望する形状の移動体(図1の場合は、ベビーカーを伴った乗客)の有無を判断する。また、計数装置100は、画像111から所望する移動体が検出された場合、さらに、検出された移動体の位置関係に応じて、移動体の種別を特定する。
移動体の種別の具体的な内容は、計数装置100の利用者によって適宜設定することができる。たとえば、具体的には、ベビーカーの種類の違いに応じて移動体を種別分けする、行き先の違いに応じて移動体を種別分けするといった設定が挙げられる。なお、種別の設定は、上述のように画像111の情報から種別分け可能なものに限られる。
たとえば、移動体が歩行しているレーンの位置に応じて、上り用レーン/下り用レーンの判別が可能となり、移動体の行き先を特定することができる。
図1に例示した実施の形態の場合、カメラ110はエレベータへの搭乗レーンを対象領域として撮影している。また、搭乗レーンは、上り用レーンと下り用レーンとが用意されており、乗客の位置に応じてどちらのレーンに並んでいるかを判別することができる。したがって、計数装置100では、画像111に写された移動体の中から、所定の移動体としてベビーカーを伴った乗客を特定する(ステップS101)。さらに、計数装置100は、特定した乗客が上り用/下り用レーンのいずれのレーンに位置しているかを判別して、行き先の種別ごとにベビーカーを伴った乗客の数を計数する(ステップS102)。
計数装置100による計数結果103は、エレベータ制御装置120や、他の階のエレベータホールに用意された表示装置130に送信される。すなわち、計数装置100による計数結果103は、エレベータの搭乗に関連する装置(エレベータ制御装置120や表示装置130)やエレベータの乗客(エレベータの利用を思案中の乗客予定者も含む)に共有される。したがって、待機中の乗客の人員構成が特定され、想定外の混雑や、乗客の集中といった事態を防ぎ、潤滑な搭乗を支援することができる。
つぎに、上述した計数処理を実現する計数装置100の具体的な構成と処理手順について順に説明する。
(計数装置のハードウェア構成)
図2は、計数装置のハードウェア構成を示すブロック図である。図2において、計数装置100は、CPU(Central Processing Unit)201と、ROM(Read‐Only Memory)202と、RAM(Random Access Memory)203と、磁気ディスクドライブ204と、磁気ディスク205と、光ディスクドライブ206と、光ディスク207と、ディスプレイ208と、I/F(Interface)209と、キーボード210と、マウス211と、プリンタ212と、を備えている。また、各構成部はバス200によってそれぞれ接続されている。
ここで、CPU201は、計数装置100の全体の制御を司る。ROM202は、ブートプログラムや、計数処理を実現するための計数プログラムなどの各種プログラムを記憶している。RAM203は、CPU201のワークエリアとして使用される。磁気ディスクドライブ204は、CPU201の制御にしたがって磁気ディスク205に対するデータのリード/ライトを制御する。磁気ディスク205は、磁気ディスクドライブ204の制御で書き込まれたデータを記憶する。
光ディスクドライブ206は、CPU201の制御にしたがって光ディスク207に対するデータのリード/ライトを制御する。光ディスク207は、光ディスクドライブ206の制御で書き込まれたデータを記憶したり、光ディスク207に記憶されたデータをコンピュータに読み取らせたりする。
ディスプレイ208は、カーソル、アイコンあるいはツールボックスをはじめ、文書、画像、機能情報などのデータを表示する。このディスプレイ208は、たとえば、CRT、TFT液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどを採用することができる。
インターフェース(以下、「I/F」と略する。)209は、通信回線を通じてLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、インターネットなどのネットワーク213に接続され、このネットワーク213を介して他の装置(たとえば、図1のエレベータ制御装置120や表示装置130など)に接続される。そして、I/F209は、ネットワーク213と内部のインターフェースを司り、外部装置からのデータの入出力を制御する。I/F209には、たとえばモデムやLANアダプタなどを採用することができる。
キーボード210は、文字、数字、各種指示などの入力のためのキーを備え、データの入力を行う。また、タッチパネル式の入力パッドやテンキーなどであってもよい。マウス211は、カーソルの移動や範囲選択、あるいはウィンドウの移動やサイズの変更などを行う。ポインティングデバイスとして同様に機能を備えるものであれば、トラックボールやジョイスティックなどであってもよい。
プリンタ212は、画像データや計数結果に関する文書データなどを印刷する。プリンタ212には、たとえば、レーザプリンタやインクジェットプリンタを採用することができる。
なお、図2に例示したハードウェア構成は、計数装置100の一構成例であり、上述の構成に限定されない。極言すれば、CPU201、ROM202およびRAM203と入出力ポートが用意されていれば外部のカメラ110から画像111を取得し、計数処理を実現することができる。また、計数結果103は、計数装置100自体よりも、外部の装置(エレベータ制御装置120や表示装置130)に送信されてはじめて潤滑な搭乗の支援に活かされる情報となる。したがって、図2に例示したディスプレイ208〜プリンタ212の各ハードウェアについては、計数装置100の利用環境に応じて適宜調整してもよい。
(計数装置の機能的構成)
図3は、計数装置の機能的構成を示すブロック図である。計数装置100は、取得部301と、検出部302と、特定部303と、計数部304と、出力部305と、歩行者特定部306と、判断部307と、を含む構成である。この制御部となる機能(取得部301〜判断部307)は、具体的には、たとえば、図2に示したROM202、RAM203、磁気ディスク205、光ディスク207などの記憶装置に記憶された計数プログラムをCPU201に実行させることにより、または、I/F209により、その機能を実現する。
取得部301は、対象領域を撮影した画像111を取得する機能を有する。対象領域は、計数装置100において計数対象となる移動体の内容に応じて設定される。たとえば、図1に例示したように、エレベータの乗客の中からベビーカーなどの運搬補助車を伴った乗客の数を計数する場合には、エレベータの搭乗待ちレーンの全景が収まるように対象領域を設定する。また、店舗への入店客の種別を計数する場合などは、店舗への入店ゲートを対象領域としてもよい。いずれの場合も、対象領域は、計数対象となる移動体がもれなく画像111内に収まるように設定される。
また、取得部301がカメラ110から取得する画像111の画質も、後述する検出部302や特定部303によってどのような手法を用いるかによって調整することができる。たとえば、画像111内のエッジ特徴を参照して移動体の有無を判断する場合、各画素の濃淡が重要になる。したがって、濃淡が鮮明になるような画質に調整してもよい。また、画像111内に映っている移動体の色彩から種別を判断する場合には、当然モノクロ以外の画質に調整しておかなければならない。なお、取得された画像111は、RAM203、磁気ディスク205、光ディスク207などの記憶領域に記憶される。
検出部302は、画像111から所定の形状の移動体を検出する機能を有する。所定の形状の移動体とは、計数装置100によって計数したい移動体を意味する。したがって、計数装置100の用途に応じて適宜設定する。具体的には、たとえば、図1のような運搬補助車を伴った歩行者、車椅子の利用者、身長制限以下の歩行者などを特定の形状の移動体として設定する。画像111から所定の形状の移動体を検出する際には、従来の画像処理技術から適切な手法を選択して利用する。なお、検出結果は、RAM203、磁気ディスク205、光ディスク207などの記憶領域に記憶される。
特定部303は、検出部302によって検出された移動体の種別を特定する機能を有する。たとえば、移動体の種別として行き先別ごとに分ける場合には、撮影された対象領域内の位置に応じて移動体の種別を特定する。特定部303は、検出された移動体について、さらに詳細な種別に分けて計数したい場合にのみ利用される機能部である。したがって、検出部302によって検出された移動体の総数を計数したい場合には、上述の特定処理を行わずに、移動体の検出結果は、そのまま計数部304に渡される。なお、特定結果は、RAM203、磁気ディスク205、光ディスク207などの記憶領域に記憶される。
計数部304は、所定の形状の移動体の数を、種別ごとに計数する機能を有する。具体的には、所定時間に撮影された画像111について、検出部302によって所定の形状の移動体が検出された場合に、検出された移動体の数を特定部303によって特定された種別ごとに計数する。なお、計数部304による計数結果は、RAM203、磁気ディスク205、光ディスク207などの記憶領域に記憶される。
出力部305は、計数結果103を出力する機能を有する。具体的には、出力部305は、計数部304による計数処理によって得られた計数結果を、所定の出力形式に変換した計数結果103として出力させる。出力形式としては、たとえば、ディスプレイ208への表示、プリンタ212への印刷出力、I/F209による外部装置(エレベータ制御装置120や表示装置130)への送信がある。また、RAM203、磁気ディスク205、光ディスク207などの記憶領域に記憶することとしてもよい。
以上説明した取得部301〜出力部305が、計数処理に必要な基本的な機能部である。さらに、計数装置100は、画像111から所定の形状の移動体を検出する際の検出手法に応じた機能部が必要となる。計数装置100では、画像111の中から頭部を検出した後、頭部を基準に、移動体がどの程度背景を遮蔽しているかに応じて歩行者が運搬補助車を操作しているか否かを判断する処理を採用している。したがって、計数装置100には、歩行者特定部306と、判断部307とが用意されている。
歩行者特定部306は、取得部301によって取得された画像111から歩行者を特定する機能を有する。具体的には、歩行者特定部306は、画像111の中から円形の画像を抽出して、歩行者の頭部に相当する画像が含まれているかを判断する。頭部の画像があると判断されると、対象領域内に位置する歩行者として特定される。なお、特定結果は、RAM203、磁気ディスク205、光ディスク207などの記憶領域に記憶される。
判断部307は、歩行者特定部306によって特定された歩行者が運搬補助車を操作しているか否かを判断する機能を有する。具体的には、判断部307は、歩行者特定部306によって特定された歩行者の頭部から所定範囲内の背景の遮蔽の割合に応じて歩行者が運搬補助車を操作しているか否かを判断する。すなわち、運搬補助車を操作していない歩行者と比較して運搬補助車を操作している歩行者の場合、運搬補助車によって背景の遮蔽の割合が大きい。したがって、背景の遮蔽の割合がしきい値以上であれば、運搬補助車を操作している歩行者であると判断される。
また、歩行者による背景の遮蔽具合は、対象領域における人員密度によって変化する。すなわち、エレベータへの搭乗を待機する乗客数が増えれば歩行者によって遮蔽される背景の面積は減少する。したがって、判断部307は、特定された歩行者の人数に応じて運搬補助車を操作しているか否かの判断基準となるしきい値を変化させることができる。なお、判断結果は、RAM203、磁気ディスク205、光ディスク207などの記憶領域に記憶される。
(計数処理の手順)
図4は、計数処理の手順を示すフローチャートである。図4のフローチャートは、計数装置100が、カメラ110によって撮影した画像111から特定の形状の移動体を特定して、特定した移動体の種別ごとに計数する際の手順を示している。図4の各処理を実行することによって、所望する移動体を種別ごとに正確に計数することができる。
図4において、計数装置100は、まず、取得部301によってカメラ110から対象領域を撮影した画像111を取得する(ステップS401)。そして、計数装置100は、検出部302および歩行者特定部306によって、画像111の中から所定の形状の歩行者を検出する(ステップS402)。
つぎに、計数装置100は、ステップS402において検出した歩行者から所定範囲の背景の遮蔽の割合を特定する(ステップS403)。さらに、計数装置100は、ステップS403の特定内容に応じて検出した歩行者が運搬補助車を操作しているか否かを判断する(ステップS404)。ステップS404では、歩行者による背景の遮蔽の割合に応じて運搬補助車を操作しているか否かを判断する。すなわち、遮蔽の割合がしきい値よりも大きければ運搬補助車を操作していると判断する。
計数装置100は、ステップS404において、歩行者が運搬補助車を操作していると判断した場合(ステップS404:Yes)、さらに、歩行者の種別ごとに計数を行う(ステップS405)。計数装置100では、歩行者の位置関係から歩行者の行き先を特定する。また、ステップS404において、歩行者が運搬補助車を操作していないと判断された場合(ステップS404:No)、計数装置100は、上述したステップS405の処理をスキップして、ステップS406の処理に移行する。
その後、計数装置100は、画像111内の歩行者の計数が終了したか否かを判断する(ステップS406)。ステップS406において、画像111内の歩行者の計数が終了していないと判断された場合(ステップS406:No)、計数装置100は、ステップS402の処理に戻り、未処理の移動体の計数を行う。その後、画像111内の歩行者の計数が終了したと判断された場合(ステップS406:Yes)、計数装置100は、出力部305から計数部304による計数結果103を出力し(ステップS407)、一連の計数処理を終了する。
以上説明したように、本実施の形態にかかる計数処理では、対象領域を撮影した画像111を利用して、所定の移動体としてベビーカーを伴った乗客を特定すると共に、特定した乗客が上り用/下り用レーンのいずれのレーンに位置しているかに応じて行き先の種別ごとに総数を計数する。すなわち、従来技術のように、事前に乗客に無線タグや携帯端末といった識別子を配布しておく必要もなく、テンプレートマッチングのように、膨大な辞書画像を用意しておく必要もない。したがって、不特定多数の移動体の中から所定の移動体を特定して、正確な数量を計数することができる。
(実施例)
つぎに、上述した計数処理を適用した具体的な実施例について説明する。本実施例では計数装置600(下記、図6参照)によって、エレベータへの搭乗を待つ乗客の中からベビーカーを伴った利用者を上り/下りの行き先別に計数する。
図5は、実施例における計数処理用カメラの設置例を示す説明図である。本実施例では図5のように、カメラ501によってエレベータに搭乗するために搭乗レーン500に並んだ乗客を撮影することによって、乗客の中のベビーカーの台数を行き先(上り/下り)別に計数する。
図6は、実施例における計数装置の機能的構成を示すブロック図である。図6のように、実施例における計数装置600は、画像取得部601と、背景差分処理部602と、背景画像格納部603と、エッジ特徴抽出部604と、頭部領域抽出部605と、ベビーカー領域検出部606と、ベビーカー台数算出部607とを備えている。
<画像取得処理>
画像取得部601は、画像を撮影して対象領域の撮影画像を取得する。画像取得部601は、たとえば、図5において搭乗レーンを撮影するカメラ501のような形態によって提供される。画像取得部(たとえば図5のカメラ501)601は、上り用/下り用レーン付近の天井に取り付けられ、搭乗レーン500に並ぶ乗客を頭上から撮影する。画像取得部601は、取得した画像を定期的に背景差分処理部602へ送信して計数処理を実行させることによって、撮影内容と、実際の乗客との時間遅れによる誤差を生じることなく正確な計数を可能にする。
<背景差分処理>
背景差分処理部602は、画像取得部601によって取得した画像と、背景画像格納部603に格納されていた背景画像とを比較して背景差分画像を得る。具体的には、背景差分処理部602では、あらかじめ背景画像格納部603に格納してある搭乗レーン500の背景画像と、画像取得部601から送られてきた画像とを比較し、背景画像に写っていない物体を抽出する。
したがって、搭乗レーン500に乗客が並んだ場合には、背景画像格納部603に格納されている背景画像には写っていない物体として、乗客の形状が抽出される。背景差分処理部602における、背景差分処理としては、公知の画像処理技術を適用すればよい。たとえば、最も単純な背景差分処理として、比較対象となるそれぞれの画像(カメラ501によって撮影された画像と、格納されている背景画像)について、同一位置の画素の輝度を比較する手法がある。そして、輝度差が一定値以上の場合は非背景と判定する。
図7−1は、撮影された画像の画素を示す説明図である。図7−1の画面700を用いて画素を説明する。図7−1の画面700のように背景画像Iおよび取得画像Iを設定した場合、横方向p、縦方向qの輝度は、下記(1)式のように表現される。また、下記(2)式を利用して、背景画像Iとの取得画像Iとの輝度の差分がしきい値ITH以上か否かが判断される。
Figure 0005476924
上記(2)式によって求められた輝度の差分値が、しきい値ITH以上であれば、該当する画素は非背景、すなわち、なんらかの移動体を構成すると見なされる。背景差分処理部602は、同様の処理を全画素について実行した後、非背景と判定された画素のみを抽出する。そして、抽出された画素によってあらたに画像を生成することによって、背景画像に写っていない物体を抽出することができる。背景差分処理部602による背景差分処理後の画像IDの画素(p,q)は、下記(3)式のように設定される。すなわち、背景差分処理部602による背景差分処理後の画像では、背景部分を輝度ゼロで与えることになる。
Figure 0005476924
<エッジ特徴抽出処理>
エッジ特徴抽出部604は、取得した撮影画像中のエッジ特徴を抽出する。具体的には、撮影画像中の各物体領域の濃淡差に着目してエッジ特徴を抽出するための手法としては、たとえば、」Haar−like特徴量やHOG(Histograms of Oriented Gradients)特徴量などに着目した抽出技術が挙げられる。どのような手法を用いてもよく、本実施例では、一例としてHaar−like特徴に着目した手法を採用した場合について説明する。
図7−2は、Haar−like特徴を示す説明図である。エッジ特徴抽出部604は、Haar−like特徴を用いたブースティングによって人物の頭部を抽出する。Haar−like特徴は、図7−2のような黒色の領域と白色の領域との輝度差で表され、具体的には、下記(4)式によって求めることができる。
また、図7−2の特徴例710〜740に例示したように、黒色領域rと白色領域rの配置の組み合わせによって、多様なエッジ特徴を抽出することができる。また、図8は、Haar−like特徴の一例を示す説明図である。図8のように、特徴例710〜740を複数組み合わせた特徴例810〜840を利用することもできる。
具体的には、画面700のような撮影画像について(p,q)によって表された各画素について、下記(5)式を用いてHaar−like特徴が存在するか否かを判定する。下記(5)式によってHaar−like特徴があると判定された場合は1を出力し、Haar−like特徴がないと判定された場合は0を出力する。なお、下記(5)式において、Hthは、Haar−like特徴の有無を判定するためのしきい値である。
Figure 0005476924
<頭部領域抽出処理>
頭部領域抽出部605は、エッジ特徴から円形(頭部)を抽出する。上述のように、本実施例では、Haar−like特徴を利用するため、頭部領域抽出部605では、ブースティングによる人物の頭部抽出が行われる。具体的には、まず,頭部検出に有効なHaar−like特徴と、その重み値とを、あらかじめ用意してある頭部を含むサンプル画像(頭部画像)および頭部を含まないサンプル画像(非頭部画像)とに基づいて決定する。
図9は、Haar−like特徴の有無の判定例を示す説明図である。頭部領域抽出部605は、第一の処理としてn個のサンプル画像xi(i=0,...n)を、頭部画像/非頭部画像に分類する。頭部画像/非頭部画像の分類には、図9の(a)〜(d)のような処理が適用される。なお、サンプル画像xiは、下記(6)式によって表される。なお、yiは,頭部画像のときに1、非頭部画像のときに0となる。さらに、第二の処理として下記(7)式のように重み係数w1,iを初期化する。ただし、mは非頭部画像の枚数、lは頭部画像の枚数を意味する。
Figure 0005476924
その後、第三の処理として、学習回数をT回とし,t=1,...,Tについて下記1)〜3)の処理を繰り返す。
1)誤差εjを下記(8)式により算出する。
2)重み付けされた誤差εjが最小値εtとなる識別器htを選択する。
3)下記(9)式のように重み係数W1,iをWt+1,iへ更新する。
Figure 0005476924
図10は、頭部検出器の一例を示す説明図であり、図11は、走査例を示す説明図である。上述の頭部領域抽出処理を実現するためには、まず、乗客の頭部を抽出するために、頭部検出器1000のように、円形に対応したHaar−like特徴を設定する。カメラ501から撮影画像1100(ベビーカー領域1101と歩行者領域1102を含む)が取得された場合、頭部検出器1000が走査方向(右矢印)に割り当てられる。
図12は、頭部検出器による検出処理(非検出の場合)を示す説明図であり、図13は、頭部検出器による検出処理(検出の場合)を示す説明図である。図12のように、頭部検出器1000を利用してベビーカー領域1101に対して頭部抽出処理を行っている場合、図13のように、頭部検出器1000を利用して歩行者領域1102に対して頭部抽出処理を行っている場合、下記(10)式によって頭部の検出/非検出が判定される。
Figure 0005476924
上述のように、背景差分処理部602で得た非背景領域に対して走査領域zを設定し、上記(8)式によって算出された誤差εtを用いることによって、走査領域zに頭部領域が含まれるかどうかを判定する。
そして、頭部領域抽出部605は、走査領域を非背景領域が含まれるように走査し、頭部が存在すると判定された場合は、領域の中心位置(pc,qc)を検出した頭部位置とする。
<ベビーカー領域検出処理>
ベビーカー領域検出部606は、頭部領域抽出部605によって抽出された頭部領域を利用してベビーカー領域を検出する。具体的には、頭部領域抽出部605までの処理で抽出された頭部領域の位置情報に基づいて、撮影画像の中からベビーカーに該当する非背景領域を選定する。
図14は、対象領域の撮影例を示す説明図である。以下では、図14の撮影画像1100から抽出された頭部領域を基準としてベビーカー領域を検出するまでの処理の流れを説明する。なお、便宜上、上り用レーン上で検出された頭部pc2〜pc4に特化した説明を行うが、下り用レーンについても同様の処理を行ってベビーカー領域を検出することができる。
まず、ベビーカー領域検出部606は、下記(11)式撮影画像500内の隣接する頭部間の画面横方向(p方向)の画面上の距離Li,i+1を算出する。下記(12)式のように、求められた距離Li,i+1が、しきい値以上の場合は、ベビーカー領域候補と見なす。一方、下記(13)式のように、求められた距離Li,i+1が、しきい値に満たない場合は、ベビーカーは存在しないと判断する。
Figure 0005476924
つぎに、ベビーカー領域候補内の非背景領域が、実際にベビーカーであるかどうかを判定する。具体的には、画素(p,q)が下記(14)式の条件を満たす領域rを特定する。αは、上述した領域rに人物領域が含まれるのを防ぐため、あらかじめ与えたしきい値である。
Figure 0005476924
その後、背景差分処理後の画像Iを用いて、非背景領域の面積SNBを算出する。非背景領域の面積SNBは、下記(15)式によって算出される。また、下記(15)式内の背景・非背景の判別子となるFNB(p,q)は、下記(16)式によって二値に振り分けられる。算出された面積SNBについては、下記(17),(18)式に応じて運搬補助車、すなわち、ベビーカーが存在するか否かが判断される。
Figure 0005476924
<ベビーカー台数算出処理>
ベビーカー台数算出部607では、ベビーカー領域検出部606によって検知されたベビーカー領域を、上り用/下り用レーン別に算出して、待ち台数の総数を計数する。
<計数処理の手順>
図15は、実施例における計数処理の手順を示すフローチャートである。図15のフローチャートは、エレベータカゴへの搭乗を待つ際に並ぶ搭乗レーン500を撮影した画像を利用して、搭乗待機中の乗客の中からベビーカーを伴った乗客を行き先ごとに特定して計数する手順を示している。図15の各処理を実行することによって、不特定多数の乗客の中からベビーカーを伴った乗客を行き先別に計数することができる。
図15において、まず、計数装置600は、カメラ501によって撮影した画像を取得する(ステップS1501)。画像を取得すると、背景差分処理部602は、背景画像格納部603に格納されている背景画像と、ステップS601によって取得した画像とを用いて背景差分処理を実行して(ステップS1502)、画像の中から人物や運搬補助車(本実施例ではベビーカー)を抽出する。
そして、エッジ特徴抽出部604は、ステップS1502によって得られた人物や運搬補助車、すなわち、背景差分画像においてHaar−like特徴を作用させることによって、エッジ特徴量を抽出する(ステップS1503)。さらに、非背景領域を含むように、領域zを走査してHaar−like特徴に基づいたエッジ特徴量で円形を作り頭部領域を抽出する(ステップS1504)。
その後、頭部領域抽出部605は、隣接する各頭部領域の中心位置間の距離を算出し(ステップS1505)、中心位置間の距離が設定したしきい値以上離れている頭部領域を抽出する(ステップS1506)。たとえば、図14の撮影例の場合、pc2とpc3は条件を満たさず、pc3とpc4は条件を満足する。
また、頭部領域抽出部605は、ステップS1504において抽出した頭部領域の中間に非背景領域があれば、さらに抽出処理を行う(ステップS1507)。その後、ベビーカー領域検出部606は、ステップS1507において抽出した非背景領域をベビーカー領域と特定する(ステップS1508)。最後に、ベビーカー台数算出部607によってステップS1508において特定されたベビーカー領域をベビーカーの利用者として上り用/下り用レーンそれぞれで計数し(ステップS1509)、計数結果として出力することによって、一連の計数処理を終了する。
以上説明したように、本実施例では、Haar−like特徴によってベビーカーの利用者の有無を特定する。さらに、ベビーカーの利用者が特定された場合には、利用者が上り用レーンと下り用レーンのどちらに並んでいるかに応じて行き先を特定し、行き先別に待機中のベビーカー数を計数することができる。
<しきい値の自動調整>
本実施例の計数装置600では、エレベータ待ちレーンの混雑状況に応じてベビーカー検出の際に用いるしきい値を自動調整することができる。通常、搭乗待ち客が多数になり搭乗レーンが混雑してくると、必然的にレーンに並ぶ乗客同士の間隔が狭くなる。乗客同士の間隔が狭くなると、乗客によって遮蔽される背景の面積が減少する。そこで、計数装置600のベビーカー領域検出部606は、判断基準となるしきい値を混雑状況に応じて変化させることによって検出精度を向上させることができる。
計数装置600では、待機レーンの混雑状況を、検出エリア内の人員密度DHeadによって表現する。まず、対象領域を撮影した待機レーンの面積Sを下記(19)式によって算出する。(19)式において、p,qは、上下レーン縦横方向の画素長に相当し、p’,q’は、画面の縦横サイズに相当する。
Figure 0005476924
なお、上記(19)式のいずれを用いて面積Sを算出するかは、対象領域の状況に応じて適宜選択する。なお、以下の説明では、p,qを用いて面積Sを求めたとして計算を行う。続いて、算出した面積Sと、頭部領域抽出部605によって得た頭部位置の総計NHeadとを用いて、対象領域の人員密度DHeadを算出する。具体的には、人員密度DHeadは下記(20)式によって求められる。
Figure 0005476924
図16は、人員密度としきい値との関係を示すグラフである。ベビーカー領域検出部606では、ベビーカー領域候補を判定する時のしきい値LTHを、人員密度DHeadに応じて自動的に調整する。一例として、図16のグラフ1600に示す特性を下記(21)式によって設定することができる。ベビーカー領域検出部606は、搭乗レーン500の混雑度合いが変化した場合にはグラフ1600の特性に応じてしきい値LTHを調整する。
Figure 0005476924
具体的には、人員密度DHeadが大きくなった場合には、ベビーカー領域候補の判定基準となるしきい値LTHを小さくするように人員密度DHeadとしきい値LTHとの関係を設定しておく。このように、計数装置600は、人員密度DHeadが変化すると、グラフ1600の設定に応じて適宜しきい値LTHを変更させることによって、判定基準の自動調整が可能となる。
<計数結果の送信処理>
また、本実施例では、計数装置600による計数結果を、エレベータ制御装置120や、エレベータホールに備えられた表示装置130に送信することによって、潤滑な搭乗を支援することができる。
具体的には、計数装置600は、ベビーカー台数算出部607によって得た計数結果を、通信手段を介して外部の装置へ送信する。計数結果とは、上り用/下り用方向ごとのベビーカーの台数に関する情報である。そして、計数結果をエレベータ制御装置120やエレベータ管理室の表示装置130へ送信することによって、エレベータ管理者のエレベータ制御を支援することができる。
また、計数装置600は、計数結果を各階のエレベータ乗り場前やエレベータカゴ内の表示装置130へ送信してもよい。他の階でエレベータの搭乗を待つ利用者や、搭乗中の利用者にベビーカーの待機状態を報知することによって、事前にベビーカー搭乗用のスペースを空ける準備が可能となる。また、エレベータへの搭乗待機中の利用者に計数結果を報知することによって、他のエレベータカゴやエスカレータや階段を利用するといった選択の判断材料を提供することができ、結果としてスムーズな乗降動作を支援することができる。
以上説明したように、本実施例では、計数装置600を用いることにより、対象領域を撮影した画像を利用してエレベータへの搭乗待機中の利用者の中からベビーカーを伴った利用者を特定して行き先別に計数することができる。ベビーカーを伴った利用者を特定するには、歩行者と背景の遮蔽具合からベビーカーの有無を判定することができる。ベビーカーを伴った利用者が特定された場合には、さらに、待機レーンの位置関係に応じてエレベータの種別(上り/下り)ごとにベビーカー台数を計数することが可能となる。
以上説明したように、本実施の形態にかかる計数プログラム、計数装置および計数方法によれば、利用者が通過する領域を対象領域として撮影して得られた画像から、所望する形状の移動体の有無を判断すると共に、移動体の位置関係に応じて所望の移動体の数を種別ごとに計数することができる。したがって、事前準備することなく、不特定多数の移動体の中から所望する形状の移動体の数を計数し、対象領域内の人員構成を特定することができる。
また、上記の技術は、さらに、取得された画像から頭部を検出して歩行者を特定するとともに、特定された歩行者の頭部から所定範囲内の背景の遮蔽の割合に応じて歩行者が運搬補助車を操作しているか否かを判断することもできる。したがって、特別な識別子を用意することなく、不特定多数の歩行者の中からベビーカーやカートを伴った歩行者など、所望する移動体に関しての人員構成を特定することできる。
また、上記の技術は、さらに、取得した画像から特定された歩行者の数に応じて、歩行者が運搬補助車を操作しているか否かの判断基準を変更することもできる。したがって、エレベータの搭乗待ちレーンなど混雑具合によって撮影される画像の人員密度が変化する場合であっても、正確に歩行者が運搬補助車を操作しているか否かを判断することができる。
また、上記の技術は、さらに、撮影した画像から所定数以上の歩行者が特定された場合に、歩行者が運搬補助車を操作しているか否かを判断する基準となる所定範囲内の背景の遮蔽の割合を自動的に減少させることができる。したがって、搭乗待機中の乗客が増加することによって撮影された画像内の人員密度が増加した場合であっても、乗客の重なりを考慮した判断が行える。
また、上記の技術は、さらに、移動体が撮影された対象領域内の位置に応じて移動体の行き先を特定するため、移動体を行き先ごとに計数することができる。したがって、用途に応じた正確な計数が可能となる。
また、上記の技術では、計数結果を所定の機器に送信することによって、エレベータ制御装置や、他の階のエレベータ搭乗待ちの乗客や、エレベータ搭乗中の乗客に対して、運搬補助車の待機状態に関する情報が送信される。したがって、他の階におけるエレベータ待機状況が事前通知され、潤滑な乗降を促すことができる。
なお、本実施の形態で説明した計数方法は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することにより実現することができる。本計数プログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。また本計数プログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布してもよい。
また、本実施の形態で説明した計数装置100は、スタンダードセルやストラクチャードASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの特定用途向けIC(以下、単に「ASIC」と称す。)やFPGAなどのPLD(Programmable Logic Device)によっても実現することができる。具体的には、たとえば、上述した計数装置100の機能(取得部301〜判断部307)をHDL記述によって機能定義し、そのHDL記述を論理合成してASICやPLDに与えることにより、計数装置100を製造することができる。
上述した実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)コンピュータを、
対象領域を撮影した画像を取得する取得手段、
前記取得手段によって取得された画像から所定の形状の移動体を検出する検出手段、
前記検出手段によって検出された移動体が撮影された前記対象領域内の位置に応じて前記移動体の種別を特定する特定手段、
所定時間ごとに前記移動体の数を、前記特定手段によって特定された種別ごとに計数する計数手段、
前記計数手段による計数結果を出力する出力手段、
として機能させることを特徴とする計数プログラム。
(付記2)前記コンピュータを、さらに、
前記取得手段によって取得された画像から頭部を検出して歩行者を特定する歩行者特定手段、
前記歩行者特定手段によって特定された歩行者の頭部から所定範囲内の背景の遮蔽の割合に応じて前記歩行者が運搬補助車を操作しているか否かを判断する判断手段、として機能させ、
前記検出手段は、
前記判断手段によって前記運搬補助車を操作していると判断された歩行者を、前記所定の形状の移動体として検出することを特徴とする付記1に記載の計数プログラム。
(付記3)前記判断手段は、
前記歩行者特定手段によって、前記画像から特定された歩行者の数に応じて、前記歩行者が運搬補助車を操作しているか否かを判断する際の前記背景の遮蔽の割合の基準を変更することを特徴とする付記2に記載の計数プログラム。
(付記4)前記判断手段は、
前記歩行者特定手段によって、前記画像から所定数以上の歩行者が特定された場合、前記歩行者が運搬補助車を操作しているか否かを判断する際に、前記頭部から所定範囲内の背景の遮蔽の割合を減少させた基準に変更することを特徴とする付記3に記載の計数プログラム。
(付記5)前記特定手段は、
前記移動体が撮影された前記対象領域内の位置に応じて前記移動体の行き先を特定し、
前記計数手段は、
前記特定手段によって特定された行き先ごとに前記移動体の数を計数することを特徴とする付記1〜4のいずれか一つに記載の計数プログラム。
(付記6)前記出力手段は、
前記計数結果を所定の機器に送信することを特徴とする付記1〜5のいずれか一つに記載の計数プログラム。
(付記7)対象領域を撮影した画像を取得する取得手段と、
前記取得手段によって取得された画像から所定の形状の移動体を検出する検出手段と、
前記検出手段によって検出された移動体が撮影された前記対象領域内の位置に応じて前記移動体の種別を特定する特定手段と、
所定時間ごとに前記移動体の数を、前記特定手段によって特定された種別ごとに計数する計数手段と、
前記計数手段による計数結果を出力する出力手段と、
を備えることを特徴とする計数装置。
(付記8)コンピュータが、
対象領域を撮影した画像を取得する取得工程と、
前記取得工程によって取得された画像から所定の形状の移動体を検出する検出工程と、
前記検出工程によって検出された移動体が撮影された前記対象領域内の位置に応じて前記移動体の種別を特定する特定工程と、
所定時間ごとに前記移動体の数を、前記特定工程によって特定された種別ごとに計数する計数工程と、
前記計数工程による計数結果を出力する出力工程と、
を実行することを特徴とする計数方法。
100,600 計数装置
103 計数結果
110,501 カメラ
111 画像(撮影画像)
120 エレベータ制御装置
130 表示装置
301 取得部
302 検出部
303 特定部
304 計数部
305 出力部
306 歩行者特定部
307 判断部
601 画像取得部
602 背景差分処理部
603 背景画像格納部
604 エッジ特徴抽出部
605 頭部領域抽出部
606 ベビーカー領域検出部
607 ベビーカー台数算出部

Claims (7)

  1. コンピュータを、
    対象領域を撮影した画像を取得する取得手段、
    前記取得手段によって取得された画像から所定の形状の移動体を検出する検出手段、
    前記検出手段によって検出された移動体が撮影された前記対象領域内の位置に応じて前記移動体の種別を特定する特定手段、
    所定時間ごとに前記移動体の数を、前記特定手段によって特定された種別ごとに計数する計数手段、
    前記計数手段による計数結果を出力する出力手段、
    前記取得手段によって取得された画像から前記移動体の所定位置の特徴を特定する特徴特定手段、
    前記特徴特定手段により特定された前記移動体の所定位置から所定範囲内の背景の遮蔽の割合に応じて前記移動体が移動させる他の物体の有無を判断する判断手段、
    として機能させ
    前記検出手段は、
    前記判断手段によって前記他の物体を移動させると判断された前記移動体を、前記所定の形状の移動体として検出することを特徴とする計数プログラム。
  2. 前記特徴特定手段は、前記取得手段によって取得された画像から頭部を検出して歩行者を特定し、
    前記判断手段は、前記特徴特定手段によって特定された歩行者の頭部から前記所定範囲内の背景の遮蔽の割合に応じて前記歩行者が運搬補助車を操作しているか否かを判断し、
    記検出手段は、
    前記判断手段によって前記運搬補助車を操作していると判断された歩行者を、前記所定の形状の移動体として検出することを特徴とする請求項1に記載の計数プログラム。
  3. 前記判断手段は、
    前記特徴特定手段によって、前記画像から特定された歩行者の数に応じて、前記歩行者が運搬補助車を操作しているか否かを判断する際の前記背景の遮蔽の割合の基準を変更することを特徴とする請求項2に記載の計数プログラム。
  4. 前記特定手段は、
    前記移動体が撮影された前記対象領域内の位置に応じて前記移動体の行き先を特定し、
    前記計数手段は、
    前記特定手段によって特定された行き先ごとに前記移動体の数を計数することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の計数プログラム。
  5. 前記出力手段は、
    前記計数結果を所定の機器に送信することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の計数プログラム。
  6. 対象領域を撮影した画像を取得する取得手段と、
    前記取得手段によって取得された画像から所定の形状の移動体を検出する検出手段と、
    前記検出手段によって検出された移動体が撮影された前記対象領域内の位置に応じて前記移動体の種別を特定する特定手段と、
    所定時間ごとに前記移動体の数を、前記特定手段によって特定された種別ごとに計数する計数手段と、
    前記計数手段による計数結果を出力する出力手段と、
    前記取得手段によって取得された画像から前記移動体の所定位置の特徴を特定する特徴特定手段と、
    前記特徴特定手段により特定された前記移動体の所定位置から所定範囲内の背景の遮蔽の割合に応じて前記移動体が移動させる他の物体の有無を判断する判断手段と、
    を備え
    前記検出手段は、
    前記判断手段によって前記他の物体を移動させると判断された前記移動体を、前記所定の形状の移動体として検出することを特徴とする計数装置。
  7. コンピュータが、
    対象領域を撮影した画像を取得する取得工程と、
    前記取得工程によって取得された画像から所定の形状の移動体を検出する検出工程と、
    前記検出工程によって検出された移動体が撮影された前記対象領域内の位置に応じて前記移動体の種別を特定する特定工程と、
    所定時間ごとに前記移動体の数を、前記特定工程によって特定された種別ごとに計数する計数工程と、
    前記計数工程による計数結果を出力する出力工程と、
    前記取得工程によって取得された画像から前記移動体の所定位置の特徴を特定する特徴特定工程と、
    前記特徴特定工程により特定された前記移動体の所定位置から所定範囲内の背景の遮蔽の割合に応じて前記移動体が移動させる他の物体の有無を判断する判断工程と、
    を実行し、
    前記検出工程は、
    前記判断工程によって前記他の物体を移動させると判断された前記移動体を、前記所定の形状の移動体として検出することを特徴とする計数方法。
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