JP5476226B2 - 鉄道車両制振装置 - Google Patents

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Description

車体と台車の間に介装されたダンパ手段が発生すべき減衰力を積極的に制御する鉄道車両制振装置に関する。
鉄道車両の走行時、例えば横風又は加減速等により、車体には通常約0.5Hzから約10Hzまでの周波数領域(以下、「制御周波数領域」と呼ぶ)の左右振動が生じる。この左右振動は、乗客の乗り心地を悪化させるものであり、車体と台車の間に介装されたダンパ手段が上記した左右振動を積極的に減衰することが望まれている。そこで、近年、車体に対し枕木方向の振動加速度を検出可能な加速度検出手段と、検出された振動加速度に基づいてダンパ手段が発生すべき減衰力に応じたダンパ制御指令値を決定する制振制御手段とを備えた鉄道車両制振装置が採用されている。
上記した鉄道車両制振装置においては、鉄道車両の走行時、車体に上述したような制御周波数領域の左右振動が生じると、加速度検出手段は図7に示したような振動加速度を検出し、制振制御手段がこの振動加速度に基づいてダンパ制御指令値を決定(算出)する。即ち、制振制御手段は、車体が右方向に振動しているとき、この振動を抑制する左向きの減衰力に応じたダンパ制御指令値を算出し、車体が左方向に振動しているとき、この振動を抑制する右向きの減衰力に応じたダンパ制御指令値を算出する。これにより、鉄道車両の走行時、ダンパ手段は、発生させる減衰力の向きを的確に切り替えて、制御周波数領域の左右振動を抑制している。
ところで、鉄道車両の走行時、車体には、上記した制御周波数領域の左右振動に加えて、制御周波数領域より低い約0.1から約0.2Hzまでの周波数領域(以下、「低周波数領域」と呼ぶ)の低周波振動が生じる場合がある。この低周波振動は、例えば、鉄道車両が定常加速度で曲線通過するとき(以下、「車両曲線通過時」と呼ぶ)車体に作用する遠心力に基づいて生じるものであり、又は、レールが直線方向に対して僅かに歪んでいることにより鉄道車両が直線通過するときの長波長軌道狂いに基づいて生じるものである。この低周波振動が生じると、加速度検出手段は図8に示したような振動加速度を検出する。
ここで、通常、低周波数領域の低周波振動が有するエネルギーは、制御周波数領域の左右振動が有するエネルギーに比して大きいため、加速度検出手段は、図8の(A)に示したように、加速度の大きさが大きく且つ加速度の向きが一方向である振動加速度を検出する。このとき、この振動加速度に基づいて制振制御手段がダンパ制御指令値を算出すると、ダンパ手段は一方向にのみ大きな減衰力を発生させ、制御周波数領域の左右振動に対して減衰力の向きが的確に切り替わらなくなる。即ち、制振制御手段が、約0.1Hzから約0.2Hzまでの低周波数領域の振動加速度に反応してダンパ制御指令値を算出すると、ダンパ手段が約0.5Hzから約10Hzまでの制御周波数領域の左右振動を的確に抑制できなくなる。
そこで、上記した問題に対処すべく、例えば下記特許文献1に記載された鉄道車両制振装置においては、図9に示したように、制振制御手段110が、加速度検出手段120により検出された振動加速度αのうち、低周波数領域の低周波成分を除去する低周波成分除去フィルタ130(ハイパスフィルタ130)を有している。これにより、制御指令値決定部140は、低周波成分除去フィルタ130を通過したフィルタ出力信号βに基づいて、ダンパ手段150が発生すべき減衰力に応じたダンパ制御指令値Fを算出している。
特開平11−268647号公報
しかしながら、低周波成分除去フィルタ130では、一般に低周波数領域の低周波成分を除去する除去能力が高いほど、このフィルタを通過したフィルタ出力信号βの位相遅れが大きくなる。
従って、低周波数領域の低周波成分を大きく除去(減衰)する、即ち除去能力が高い低周波成分除去フィルタ130を用いた場合には、車両曲線通過時など低周波振動が生じたときに、低周波数領域の振動加速度αが的確に除去され、ダンパ手段150が発生させる減衰力の向きが的確に切り替わり、ダンパ手段150の制振効果を的確に得ることができる。しかし、フィルタ出力信号βの位相遅れが大きく、ダンパ手段150が減衰力を発生させるタイミングのずれが大きくなって、車両直線走行時など低周波振動が生じていないときにダンパ手段150の制振効果が低下する。
一方、低周波数領域の低周波成分を小さく除去(減衰)する、即ち除去能力が低い低周波成分除去フィルタ130を用いた場合には、フィルタ出力信号βの位相遅れが小さく、ダンパ手段150が減衰力を発生させるタイミングのずれがほとんどなくて、低周波振動が生じていないときにダンパ手段150の制振効果が低下することを防止できる。しかし、低周波振動が生じたときに、低周波数領域の振動加速度αが的確に除去されず、ダンパ手段150が発生させる減衰力が一方向にのみ大きくなり、ダンパ手段の制振効果を的確に得られなくなる。
本発明は、上記した課題を解決すべく、低周波振動が生じていないときに位相遅れに起因してダンパ手段の制振効果が低下することを防止できるとともに、低周波振動が生じたときに低周波成分を的確に除去することによりダンパ手段の制振効果を的確に得ることができる鉄道車両制振装置を提供することを目的とする。
本発明に係る鉄道車両制振装置は、車体に対し枕木方向の振動加速度を検出可能な加速度検出手段と、前記車体と台車の間に介装され前記車体の枕木方向の振動を抑制可能なダンパ手段と、前記加速度検出手段により検出された振動加速度に基づいて前記ダンパ手段が発生すべき減衰力に応じたダンパ制御指令値を決定する制振制御手段とを備えたものであって、前記制振制御手段は、前記検出された振動加速度に基づく信号から低周波成分を除去する第1低周波成分除去フィルタと、この第1低周波成分除去フィルタより前記低周波成分を除去する除去能力が高い第2低周波成分除去フィルタとを並列させたフィルタ処理部と、前記第1低周波成分除去フィルタから得られる第1信号と前記第2低周波成分除去フィルタから得られる第2信号とに基づいて前記車体の振動状態を判別し、その判別に従い前記第1信号及び前記第2信号の何れかの信号を選択して前記ダンパ制御指令値を決定する制御指令値決定部とを有するものであることを特徴とする。
ここで、「低周波成分」とは、前記ダンパ手段が前記車体に作用する左右振動を抑制する周波数領域である制御周波数領域(例えば、約0.5Hzから約10Hzの間)より低い周波数領域(例えば、約0.1Hzから約0.2Hzの間)の成分をいう。
また、「この第1低周波成分除去フィルタより前記低周波成分を除去する除去能力が高い第2低周波成分除去フィルタ」とは、前記低周波成分を除去する第1低周波成分除去フィルタ及び第2低周波成分除去フィルタのうち、前記第2低周波成分除去フィルタが前記第1低周波成分除去フィルタより前記低周波成分を大きく除去(減衰)できるフィルタであることを意味している。
また、本発明に係る鉄道車両制振装置において、前記第1低周波成分除去フィルタは、前記振動加速度に基づく信号と、前記振動加速度に基づく信号がローパスフィルタによりローパスフィルタ処理された信号との差をとるようにしたものであることが好ましい。
また、本発明に係る鉄道車両制振装置において、前記制御指令値決定部は、前記第1低周波成分除去フィルタを通過した第1フィルタ出力信号を用いて第1ダンパ制御指令値を算出するとともに、前記第2低周波成分除去フィルタを通過した第2フィルタ出力信号を用いて第2ダンパ制御指令値を算出する指令値算出部分と、前記第1ダンパ制御指令値と前記第2ダンパ制御指令値との差を算出して、その差が所定値より小さい場合には前記第1ダンパ制御指令値を選択し、その差が前記所定値以上である場合には前記第2ダンパ制御指令値を選択する信号選択部分とを有していても良い。
また、本発明に係る鉄道車両制振装置において、前記制御指令値決定部は、前記第1低周波成分除去フィルタを通過した第1フィルタ出力信号と、前記第2低周波成分除去フィルタを通過した第2フィルタ出力信号との差を算出して、その差が所定値より小さい場合には前記第1フィルタ出力信号を選択し、その差が前記所定値以上である場合には前記第2フィルタ出力信号を選択する信号選択部分と、前記選択された第1フィルタ出力信号又は前記選択された第2フィルタ出力を用いてダンパ制御指令値を算出する指令値算出部分とを有していても良い。
車両直線走行時など低周波振動が生じていないとき、制御指令値決定部は、第1低周波成分除去フィルタから得られる第1信号と第2低周波成分除去フィルタから得られる第2信号とに基づいて、低周波振動が生じていない状態と判別し、位相遅れが第2低周波成分除去フィルタより小さい第1低周波成分除去フィルタから得られる第1信号を選択してダンパ制御指令値を決定する。従って、ダンパ手段が減衰力を発生させるタイミングのずれを極めて小さくすることができ、低周波振動が生じていないときに位相遅れに起因してダンパ手段の制振効果が低下することを防止できる。
一方、車両曲線通過時など低周波振動が生じたとき、制御指令値決定部は、第1低周波成分除去フィルタから得られる第1信号と第2低周波成分除去フィルタから得られる第2信号とに基づいて、低周波振動が生じた状態と判別し、低周波成分を除去する除去能力が第1低周波成分除去フィルタより高い第2低周波成分除去フィルタから得られる第2信号を選択してダンパ制御指令値を決定する。従って、ダンパ手段が発生させる減衰力の向きを的確に切り替えることができ、低周波振動が生じたときに低周波成分を的確に除去することによりダンパ手段の制振効果を的確に得ることができる。
鉄道車両制振装置が適用された鉄道車両を概念的に示した全体構成図である。 図1に示した電子制御装置がダンパ制御指令値を決定する制御内容を説明するための機能ブロック図である。 図2に示した低周波成分除去フィルタの除去能力を説明するために減衰比と周波数との関係を示したグラフである。 図2に示した低周波成分除去フィルタの位相遅れを説明するために位相と周波数との関係を示したグラフである。 第2実施形態においてダンパ制御指令値を決定する制御内容を説明するための機能ブロック図である。 第3実施形態においてダンパ制御指令値を決定する制御内容を説明するための機能ブロック図である。 制御周波数領域の左右振動が生じた場合に検出された振動加速度と時間との関係を示した図である。 制御周波数領域の左右振動に加えて低周波振動が生じた場合に検出された振動加速度と時間との関係を示した図である。 従来の鉄道車両制振装置がダンパ制御指令値を決定する制御内容を説明するための機能ブロック図である。
次に、本発明に係る鉄道車両制振装置の実施形態について、図面を参照しながら以下に説明する。図1は、鉄道車両制振装置40が適用された鉄道車両1を概念的に示した正面図である。この鉄道車両1においては、前後方向に二台設けられた台車10に空気バネ20を介して車体30が搭載されていて、車体30に作用する振動を積極的に減衰させる鉄道車両制振装置40が設けられている。鉄道車両制振装置40は、加速度検出手段としての加速度センサ41と、ダンパ手段としてのダンパ装置42と、制振制御手段としての電子制御装置43とを備えている。
加速度センサ41は、車体30に対し枕木方向(鉄道車両1の進行方向及び上下方向に直交する方向)の振動加速度αを検出するものであり、検出した振動加速度αを電子制御装置43に出力する。ダンパ装置42は、車体30に作用する左右振動に応じて、車体30の枕木方向の振動を抑制するための減衰力を発生するものである。このダンパ装置42は、車体30と台車10との間に介装されていて、電子制御装置43に接続されている。そして、ダンパ装置42は、電子制御装置43から入力されるダンパ制御指令値Fにより、図示しない電磁弁の開き量が調節されて、発生する減衰力を調整できるように構成されている。
ここで、鉄道車両の走行時においては、例えば横風、加減速、車両通過等により、車体30に約0.5Hzから約10Hzまでの間の周波数領域H1(図3参照)(以下、「制御周波数領域H1」と呼ぶ)の左右振動が生じる。なお、車体30に作用する約0.5Hzから約2Hzまでの周波数領域の左右振動とは、乗客が「ゆらゆら」と感じる程度の振動であり、車体30に作用する約5Hzから約10Hzまでの周波数領域の左右振動とは、乗客が「がたがた」と感じる程度の振動である。このような左右振動が生じると、加速度センサ41は、加速度の大きさが小さく且つ加速度の向きが交互に切り替わる振動加速度αを検出し(図7参照)、電子制御装置43は、この制御周波数領域H1の振動加速度αに基づいてダンパ装置42を制御して、左右振動を抑制する。即ち、制御周波数領域H1とは、ダンパ装置42が左右振動を抑制する周波数領域のことである。
具体的に、電子制御装置43は、加速度センサ41により検出された振動加速度αに基づいて、ダンパ制御指令値Fを決定する。ここで、ダンパ制御指令値Fとは、車体30に作用する左右振動に応じてダンパ装置42が的確に減衰力を発生するように、電子制御装置43が適宜決定する値である。従って、電子制御装置43は、車体30が右方向に振動するとき、ダンパ装置42が車体30の右向きの振動を抑制する左向きの減衰力を発生するように、ダンパ制御指令値Fを決定し、車体30が左方向に振動するとき、ダンパ装置42が車体30の左向きの振動を抑制する右向きの減衰力を発生するように、ダンパ制御指令値Fを決定する。
ところで、鉄道車両1の走行時、車体30には、上述したような制御周波数領域H1の左右振動に加えて、制御周波数領域H1より低い約0.1Hzから約0.2Hzまでの低周波数領域H2の低周波振動が生じる場合がある。この低周波振動は、鉄道車両1が定常加速度で曲線通過するとき車体30に作用する遠心力に基づいて生じるものであり、又は、レールが直線方向に対して僅かに歪んでいることにより鉄道車両1が直線通過するときの長波長軌道狂いに基づいて生じるものである。この低周波振動が生じると、加速度センサ41は、加速度の大きさが大きく且つ加速度の向きが一方向である低周波数領域H2の振動加速度αを検出する(図8の(A)参照)。そして、このような低周波数領域H2の振動加速度αに反応して電子制御装置43がダンパ制御指令値Fを決定すると、ダンパ装置42は一方向にのみ大きな減衰力を発生させることになり、減衰力の向きが的確に切り替わらなくて、制振効果を的確に得られなくなる。
そこで、電子制御装置43は、検出された振動加速度αに対して低周波数領域H2の低周波成分を除去するフィルタ処理部50と、このフィルタ処理部50から出力される信号に基づいてダンパ制御指令値Fを決定する指令値決定部60とを有している。この電子制御装置43がダンパ制御指令値Fを決定する制御内容について、図2の機能ブロック図を用いて説明する。フィルタ処理部50では、低周波数領域H2の低周波成分を除去する除去能力が低い第1低周波成分除去フィルタとしての第1フィルタ51と、この第1フィルタ51より除去能力が高い第2低周波成分除去フィルタとしての第2フィルタ52とが並列されている。言い換えると、フィルタ処理部50では、約0.1Hzから約0.2Hzまでの低周波成分を小さく減衰させる第1フィルタ51と、約0.1Hzから約0.2Hzまでの低周波成分を第1フィルタ51より大きく減衰させる第2フィルタ52とが並列されている。
具体的に、第1フィルタ51は、検出された振動加速度αと、検出された振動加速度αがローパスフィルタ51aによりローパスフィルタ処理された振動加速度α1との差を、第1フィルタ出力信号β1とするものである。また、第2フィルタ52は、検出された振動加速度αがハイパスフィルタ52aによりハイパスフィルタ処理された振動加速度α2を、第2フィルタ出力信号β2(α2=β2)とするものである。
ところで、低周波成分除去フィルタでは、一般に低周波数領域H2の低周波成分を除去する除去能力が高いほど、フィルタを通過した信号の位相遅れが大きくなる関係がある。この関係を、図3及び図4を用いて説明する。図3は、低周波成分除去フィルタを通過する信号の周波数と、減衰比との関係を示したグラフである。なお、減衰比は、このフィルタを通過する前の信号の大きさに対するこのフィルタを通過した後の信号の大きさの比であり、減衰比が小さいほど低周波成分除去フィルタの除去能力が高いことを意味している。
図4は、低周波成分除去フィルタを通過する信号の周波数と、位相遅れとの関係を示したグラフである。なお、位相遅れは、このフィルタを通過する前の信号の位相とこのフィルタを通過した後の信号の位相との差である。図3及び図4では、振動加速度αが第1フィルタ51を通過した場合の結果が実線で示されていて、振動加速度αが第2フィルタ52を通過した場合の結果が破線で示されている。
先ず、図3では、特に約0.1Hzから約0.2Hzまでの低周波数領域H2において、実線と破線とを比較する。これは、上述したように、低周波数領域H2の振動加速度α(図8の(A)参照)に反応して電子制御装置43がダンパ制御指令値Fを決定すると、ダンパ装置42は一方向にのみ大きな減衰力を発生させることになるためである。従って、図3において、低周波領域H2の振動加速度αが、第1、第2フィルタ51,52により、どのくらい減衰(除去)されるのかを確認する。
図3では、実線で示した第1フィルタ51において、0.1Hzのとき減衰比が約0.7であり、0.2Hzのとき減衰比が約1.2である。一方、破線で示した第2フィルタ52において、0.1Hzのとき減衰比が約0.05であり、0.2Hzのとき減衰比が約0.2である。即ち、図3では、第2フィルタ52が第1フィルタ51より低周波数領域H2の低周波成分を大きく減衰(除去)することが示されている。従って、第2フィルタ52は、第1フィルタ51に比して、低周波数領域H2の振動加速度αを的確に除去できるため、低周波数領域H2の振動加速度αが検出されたときには、第2フィルタ52を用いることが好ましい。
次に、図4では、特に約0.5Hzから約10Hzまでの制御周波数領域H1において、実線と破線を比較する。これは、上述したように、ダンパ装置42が制御周波数領域H1の左右振動を抑制しようとするものの、フィルタを通過した後の振動加速度αの位相遅れが大きい場合、制振効果が低下するためである。即ち、位相遅れが大きい振動加速度αに基づいて電子制御装置43がダンパ制御指令値Fを決定すると、ダンパ装置42が減衰力を発生させるタイミングのずれが大きくなって、制振効果が低下するためである。従って、図4において、制御周波数領域H1の振動加速度αに対して、第1、第2フィルタ51,52が、どのくらい位相遅れを生じさせるかを確認する。
図4では、実線で示した第1フィルタ51において、0.5Hz〜10Hzのとき位相が0degである。一方、破線で示した第2フィルタ52において、0.5Hz〜10Hzのとき位相が70deg〜0degである。即ち、図4では、第1フィルタ51が第2フィルタ52より制御周波数領域H1の位相遅れを極めて小さくすることが示されている。従って、第1フィルタ51は、第2フィルタ52に比して、位相遅れを極めて小さくすることができるため、低周波数領域H2の振動加速度αが検出されないときには、第1フィルタ51を用いることが好ましい。
ここで、第1フィルタ51が、検出された振動加速度αと、検出された振動加速度αがローパスフィルタ51aによりローパスフィルタ処理された振動加速度α1との差を、第1フィルタ出力信号β1とするように構成(図2参照)されている理由を説明する。仮に第1フィルタ51に換えて、制御周波数領域H1において第1フィルタ51と同様の位相遅れとなるハイパスフィルタ(以下、「仮ハイパスフィルタ」と呼ぶ)を用いた場合、図3及び図4に仮ハイパスフィルタの結果を一点鎖線で示す。仮ハイパスフィルタは、簡単な構成であるものの、除去能力が極めて低いものとなる。言い換えると、仮ハイパスフィルタの位相遅れと第1フィルタ51の位相遅れとが同様になるように、仮ハイパスフィルタを構成すると、仮ハイパスフィルタの除去能力は、第1フィルタ51に比して極めて低いものとなる。従って、上述したように構成された第1フィルタ51は、仮ハイパスフィルタに比して、除去能力が高く且つ位相遅れの小さい低周波成分除去フィルタといえる。
次に、指令値決定部60について説明する。この指令値決定部60は、入力される各信号を用いて、各信号にそれぞれ対応するダンパ制御指令値Fを算出する指令値算出部分61と、入力される各信号のうち一の信号を選択する信号選択部分62とを有している。指令値算出部分61は、入力される第1フィルタ出力信号β1を用いてダンパ制御指令値Fに対応する第1ダンパ制御指令値F1(第1信号)を算出するとともに、入力される第2フィルタ出力信号β2を用いてダンパ制御指令値Fに対応する第2ダンパ制御指令値F2(第2信号)を算出するように構成されている。なお、指令値算出部分61では、H∞制御理論により設計されたH∞制御器と可変ゲインとを用いて、振動加速度αに応じて可変ゲインを変化させるゲインスケジュール制御が適用されている。
ここで、第1ダンパ制御指令値F1の大きさと第2ダンパ制御指令値F2の大きさについて説明する。低周波振動が生じていないとき、即ち検出された振動加速度αに低周波数領域H2の低周波成分が含まれないときには、第1フィルタ出力信号β1と第2フィルタ出力信号β2は同様の信号となる。このとき、指令値算出部分61は同様の信号に基づいて第1,第2ダンパ制御指令値F1、F2を算出するため、第1ダンパ制御指令値F1と第2ダンパ制御指令値F2は同程度の大きさになる。一方、低周波振動が生じたとき、即ち検出された振動加速度αに低周波数領域H2の低周波成分が含まれるときには、第2フィルタ52は第1フィルタ51より低周波成分を的確に除去するため、第1フィルタ出力信号β1が第2フィルタ出力信号β2より大きくなる。このとき、指令値算出部分61は上述した信号に基づいて第1,第2ダンパ制御指令値F1、F2を算出するため、第1ダンパ制御指令値F1が第2ダンパ制御指令値F2より大きくなる。
信号選択部分62は、第1ダンパ制御指令値F1と第2ダンパ制御指令値F2との差を算出して、その差の絶対値|F1−F2|が所定値Faより小さい場合には、第1ダンパ制御指令値F1を選択するように構成されている。これにより、低周波振動が生じていないときには絶対値|F1−F2|が所定値Faより小さくなるため、第1フィルタ51から得られる第1ダンパ制御指令値F1が選択されるようになる。そして、第1ダンパ制御指令値F1が選択された場合、第1ダンパ制御指令値F1がダンパ制御指令値Fとして決定される。
また、信号選択部分62は、上記した絶対値|F1−F2|が所定値Fa以上である場合には、第2ダンパ制御指令値F2を選択するように構成されている。これにより、低周波振動が生じたときに絶対値|F1−F2|が所定値Fa以上になるため、第2フィルタ52から得られる第2ダンパ制御指令値F2が選択されるようになる。そして、第2ダンパ制御指令値F2が選択された場合、第2ダンパ制御指令値F2がダンパ制御指令値Fとして決定される。
ここで、上記した所定値Faは、車体30の振動状態を判別するための値である。即ち、信号選択部分62は、所定値Faを基準として、絶対値|F1−F2|が所定値Faより小さい場合には、車体30に低周波振動が生じていない状態と判別して、第1ダンパ制御指令値F1を選択することになる。また、信号選択部分62は、絶対値|F1−F2|が所定値Fa以上である場合には、車体30に低周波振動が生じた状態と判別して、第2ダンパ制御指令値F2を選択することになる。この所定値Faは、車両走行試験等により予め設定されるものであって、例えば4kNに設定されている。
上述したように構成された鉄道車両制振装置40の作用効果について説明する。
車両直線走行時など低周波振動が生じていないとき、加速度センサ41は約0.5Hzから約10Hzまでの制御周波数領域H1の振動加速度αを検出し、この振動加速度αは、位相遅れが極めて小さい第1フィルタ51及び位相遅れが大きい第2フィルタ52を通過する。そして、指令値算出部分61は、位相遅れが極めて小さな第1フィルタ出力信号β1を用いて第1ダンパ制御指令値F1を算出するとともに、位相遅れが大きな第2フィルタ出力信号β2を用いて第2ダンパ制御指令値F2を算出する。このとき、第1ダンパ制御指令値F1と第2ダンパ制御指令値F2は、同程度の大きさであり、これら各指令値F1,F2が信号選択部分62に入力される。
このため、車両直線走行時など低周波振動が生じていないとき、絶対値|F1−F2|が所定値Faより小さくて、信号選択部分62は第1ダンパ制御指令値F1をダンパ制御指令値Fとして決定する。そして、このダンパ制御指令値Fは、位相遅れが極めて小さな第1フィルタ出力信号β1に基づく値であるため、ダンパ装置42が減衰力を発生させるタイミングのずれを極めて小さくできる。従って、低周波振動が生じていないときに位相遅れに起因してダンパ装置42の制振効果が低下することを防止できる。
一方、車両曲線通過時など低周波振動が生じたとき、加速度センサ41は制御周波数領域H1の振動加速度αに加えて約0.1Hzから約0.2Hzまでの低周波数領域H2の振動加速度α(低周波成分)を検出し、この振動加速度αは、低周波成分を小さく減衰させる(的確に除去できない)第1フィルタ51及び低周波成分を大きく減衰させる(的確に除去できる)第2フィルタ52を通過する。そして、指令値算出部分61は、低周波成分が的確に除去されていない第1フィルタ出力信号β1を用いて第1ダンパ制御指令値F1を算出するとともに、低周波成分が的確に除去されている第2フィルタ出力信号β2を用いて第2ダンパ制御指令値F2を算出する。このとき、第1ダンパ制御指令値F1は第2ダンパ制御指令値F2に比して十分大きくて、これら各指令値F1,F2が信号選択部分62に入力される。
このため、車両曲線走行時など低周波振動が生じたとき、絶対値|F1−F2|が所定値Fa以上になり、信号選択部分62は第2ダンパ制御指令値F2をダンパ制御指令値Fとして決定する。そして、このダンパ制御指令値Fは、低周波成分が的確に除去されている第2フィルタ出力信号β2に基づく値であるため、ダンパ装置42が発生させる減衰力の向きを的確に切り替えることができる。従って、低周波振動が生じたときに低周波成分を的確に除去することによりダンパ装置42の制振効果を的確に得ることができる。
なお、低周波振動が車両曲線通過時に車体30に作用する遠心力に基づいて生じる場合、この低周波振動は、ダンパ装置42により抑制されるわけではなく、例えば、車体30の傾斜角を制御する車体傾斜制御等により抑制される。従って、制御周波数領域H1の左右振動に加えて、遠心力に基づいて低周波振動が生じた場合、制御周波数領域H1の左右振動はダンパ装置42により抑制され、遠心力に基づく低周波振動は車体傾斜制御等で抑制される。
次に、第2実施形態について説明する。図5は、第2実施形態においてダンパ制御指令値Fを決定する制御内容を説明するための機能ブロック図である。この第2実施形態の指令値決定部70においては、第1実施形態の指令値決定部60に対して、信号選択部分と指令値算出部分とが入れ替わっている。
信号選択部分71は、第1フィルタ51を通過した第1フィルタ出力信号β1と、第2フィルタ52を通過した第2フィルタ出力信号β2との差の絶対値|β1−β2|を算出して、その差の絶対値|β1−β2|が所定値βaより小さい場合には第1フィルタ出力信号β1を選択し、その差の絶対値|β1−β2|が所定値βa以上である場合には第2フィルタ出力信号β2を選択するように構成されている。選択された第1フィルタ出力信号β1又は選択された第2フィルタ出力信号β2がフィルタ出力信号βとして、指令値算出部分72に入力される。
指令値算出部分72は、フィルタ出力信号βを用いてダンパ制御指令値Fを算出するように構成されている。その他の構成は、上記した第1実施形態の構成と同様であるため、その説明を省略する。上記した第2実施形態の効果は、第1実施形態の効果と同様に、低周波振動が生じていないときに位相遅れに起因してダンパ装置42の制振効果が低下することを防止できるとともに、低周波振動が生じたときに低周波成分を的確に除去することによりダンパ装置42の制振効果を的確に得ることができる。
次に、第3実施形態について説明する。図6は、第3実施形態においてダンパ制御指令値Fを決定する制御内容を説明するための機能ブロック図である。この第3実施形態のフィルタ処理部80においては、第1実施形態のフィルタ処理部50に対して、第3低周波成分除去フィルタとしての第3フィルタ53が追加されている。
第3フィルタ53は、第1フィルタ51より低周波数領域H2の低周波成分を除去する除去能力が高く、第2フィルタ52より除去能力が低い低周波成分除去フィルタである。第3フィルタ53から出力された第3フィルタ出力信号β3は、指令値決定部90の指令値算出部分91に入力され、指令値算出部分91は第3フィルタ出力信号β3を用いて第3ダンパ制御指令値F3を算出する。
ここで、第3ダンパ制御指令値F3の大きさについて説明する。低周波振動が生じていないとき、振動加速度αに一方向にのみ大きな低周波数領域H2の低周波成分が含まれないため、第1ダンパ制御指令値F1、第2ダンパ制御指令値F2、第3ダンパ制御指令値F3はそれぞれ同程度の大きさとなる。しかし、低周波振動が生じたとき、第3フィルタ53の除去能力が、第1フィルタ51の除去能力より高く且つ第2フィルタ52の除去能力より低いため、第3ダンパ制御指令値F3は、第1ダンパ制御指令値F1より小さく且つ第2ダンパ制御指令値F2より大きくなる。
次に、信号選択部分92について説明する。信号選択部分92は、絶対値|F1−F2|が所定値Faより小さい場合には第1ダンパ制御指令値F1を選択するように構成されている。そして、この信号選択部分92は、絶対値|F1−F2|が所定値Fa以上であり且つ絶対値|F2−F3|が所定値Fb以上である場合には第2ダンパ制御指令値F2を選択し、絶対値|F1−F2|が所定値Fa以上であり且つ絶対値|F2−F3|が所定値Fbより小さい場合には第3ダンパ制御指令値F3を選択するように構成されている。なお、所定値Fbは、低周波振動が生じたときに車体30の振動状態を細かく判別するための値であり、例えば2kNに設定されている。その他の構成は、上記した第1実施形態の構成と同様であるため、その説明を省略する。
上記のように構成された第3実施形態においては、低周波振動が生じていないとき、絶対値|F1−F2|が所定値Faより小さくなる。このとき、信号選択部分92は、低周波振動が生じていない状態と判別して、第1ダンパ制御指令値F1をダンパ制御指令値Fとして決定する。一方、比較的大きな低周波振動が生じた場合、即ち検出された振動加速度αに低周波数領域H2の低周波成分が比較的多い場合には、絶対値|F1−F2|が所定値Fa以上になり且つ絶対値|F2−F3|が所定値Fb以上になる。このとき、信号選択部分92は、比較的大きな低周波振動が生じた状態と判別して、第2ダンパ制御指令値F2をダンパ制御指令値Fとして決定する。
また、比較的小さな低周波振動が生じた場合、即ち検出された振動加速度αに低周波数領域H2の低周波成分が比較的少ない場合には、絶対値|F1−F2|が所定値Fa以上になり且つ絶対値|F2−F3|が所定値Fbより小さくなる。このとき、信号選択部分92は、比較的小さな低周波振動が生じた場合と判別して、第3ダンパ制御指令値F3をダンパ制御指令値Fとして決定する。
従って、この第3実施形態においては、上記した第1実施形態に比して、車両の振動状態を細かく判別することができ、ダンパ装置の制振効果を的確に得ることができる。
また、上記した第3実施形態の効果は、第1実施形態の効果と同様、低周波振動が生じていないときに位相遅れに起因してダンパ装置42の制振効果が低下することを防止できるとともに、低周波振動が生じたときに低周波成分を的確に除去することによりダンパ装置42の制振効果を的確に得ることができる。
以上、本発明に係る鉄道車両制振装置について説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、上記した第3実施形態においては、3つの低周波成分除去フィルタ51,52,53を並列させたが、4つ以上の低周波成分除去フィルタを並列させても良い。
また、各実施形態において、低周波成分除去フィルタに対して、検出された振動加速度αを通過させたが、低周波成分除去フィルタを通過させる信号は振動加速度αに限定されることはなく、例えば、低周波成分除去フィルタに対して、検出された振動加速度αを積分した振動速度(検出された振動加速度に基づく信号)を通過させても良い。
また、各実施形態において、制御周波数領域H1を約0.5Hzから約10Hzまでの周波数領域に設定し、低周波数領域H2を約0.1Hzから約0.2Hzまでの周波数領域に設定し、所定値Faを4kNに設定したが、制御周波数領域H1、低周波数領域H2及び所定値Faは上記した値に限定されるものではなく、適宜変更可能である。
また、各実施形態において、鉄道車両制振装置40は、アクチュエータ等による駆動エネルギー源を有していないセミアクティブサスペンションに適用されるものであっても良く、又は、アクチュエータ等による駆動エネルギー源を有しているフルアクティブサスペンションに適用されるものであっても良い。
10 台車
20 空気バネ
30 車体
40 鉄道車両制振装置
41 加速度センサ
42 ダンパ装置
43 電子制御装置
50,80 フィルタ処理部
51 第1フィルタ
52 第2フィルタ
53 第3フィルタ
60,70,90 指令値決定部
61,72,91 指令値算出部分
62,71,92 信号選択部分

Claims (4)

  1. 車体に対し枕木方向の振動加速度を検出可能な加速度検出手段と、
    前記車体と台車の間に介装され前記車体の枕木方向の振動を抑制可能なダンパ手段と、
    前記加速度検出手段により検出された振動加速度に基づいて前記ダンパ手段が発生すべき減衰力に応じたダンパ制御指令値を決定する制振制御手段とを備えた鉄道車両制振装置において、
    前記制振制御手段は、
    前記検出された振動加速度に基づく信号から低周波成分を除去する第1低周波成分除去フィルタと、この第1低周波成分除去フィルタより前記低周波成分を除去する除去能力が高い第2低周波成分除去フィルタとを並列させたフィルタ処理部と、
    前記第1低周波成分除去フィルタから得られる第1信号と前記第2低周波成分除去フィルタから得られる第2信号とに基づいて前記車体の振動状態を判別し、その判別に従い前記第1信号及び前記第2信号の何れかの信号を選択して前記ダンパ制御指令値を決定する制御指令値決定部とを有していることを特徴とする鉄道車両制振装置。
  2. 請求項1に記載する鉄道車両制振装置において、
    前記第1低周波成分除去フィルタは、前記振動加速度に基づく信号と、前記振動加速度に基づく信号がローパスフィルタによりローパスフィルタ処理された信号との差をとるようにしたものであることを特徴とする鉄道車両制振装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載する鉄道車両制振装置において、
    前記制御指令値決定部は、
    前記第1低周波成分除去フィルタを通過した第1フィルタ出力信号を用いて第1ダンパ制御指令値を算出するとともに、前記第2低周波成分除去フィルタを通過した第2フィルタ出力信号を用いて第2ダンパ制御指令値を算出する指令値算出部分と、
    前記第1ダンパ制御指令値と前記第2ダンパ制御指令値との差を算出して、その差が所定値より小さい場合には前記第1ダンパ制御指令値を選択し、その差が前記所定値以上である場合には前記第2ダンパ制御指令値を選択する信号選択部分とを有していることを特徴とする鉄道車両制振装置。
  4. 請求項1又は請求項2に記載する鉄道車両制振装置において、
    前記制御指令値決定部は、
    前記第1低周波成分除去フィルタを通過した第1フィルタ出力信号と、前記第2低周波成分除去フィルタを通過した第2フィルタ出力信号との差を算出して、その差が所定値より小さい場合には前記第1フィルタ出力信号を選択し、その差が前記所定値以上である場合には前記第2フィルタ出力信号を選択する信号選択部分と、
    前記選択された第1フィルタ出力信号又は前記選択された第2フィルタ出力を用いて前記ダンパ制御指令値を算出する指令値算出部分とを有していることを特徴とする鉄道車両制振装置。
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