JP5475626B2 - シート材の方向検出方法及び装置、並びにシート材の切断方法、欠陥検査方法及びプリント方法 - Google Patents

シート材の方向検出方法及び装置、並びにシート材の切断方法、欠陥検査方法及びプリント方法 Download PDF

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本発明は、レンチキュラレンズ等の屈折部が形成されたシート材の方向検出方法及び装置、並びにこのシート材の方向検出方法を利用したシート材の切断方法、欠陥検査方法及びプリント方法に関するものである。
断面が半円形で線状に延びたレンチキュラレンズを左右方向に多数並べたレンチキュラシートを用いて、立体画像を観察できるようにした技術が知られている。これは、レンチキュラシートの背面側に、例えば左右の2視点から撮影した各視点画像をそれぞれ線状(ストライプ状)に分割した線状画像を交互に配置するとともに、1個のレンチキュラレンズの下に、隣接する2つの線状画像を位置させたものである。また、n個(nは3以上)の視点画像を撮影し、これらを線状に分割して、1個のレンチキュラレンズの背後に、N個の線状画像を並べて配置することによって、立体感を更に向上させる技術も知られている。
レンチキュラシートの背面側に線状画像を配置する手法としては、予め全ての線状画像を配列して記録したプリント(ハードコピー)をレンチキュラシートの背面に貼り付けるものもあるが、レンチキュラシートの背面に直接に線状画像を記録するプリンタも知られている。
レンチキュラシートの背面に直接に画像を記録する場合に、線状画像をレンチキュラレンズに対して傾くことなく記録する必要がある。例えば、プリンタの記録ヘッドが主走査方向に延びるラインを順次に記録し、1つの線状画像を1本あるいは数本のラインで記録する場合では、予め決まっている主走査方向に対してレンチキュラレンズの長手方向を平行とする必要がある。そこで、レンチキュラシートのエッジを基準にして、主走査方向にレンチキュラレンズの長手方向が平行となるように、レンチキュラシートの姿勢を調節するものも知られている。
一方、レンチキュラシートにレーザ光を照射し、レンチキュラレンズからの反射光を受光することによりレンズ位置を検出して、画像の記録開始位置を決めるようにしたプリンタが知られている(特許文献1参照)。このプリンタによれば、線状画像の記録位置を精密に制御することができ、レンチキュラレンズに対して、各線状画像を正しく配置することができる。
特開2000−292871号公報
上記のようにレンチキュラシートのエッジを基準にして、レンチキュラシートの姿勢を調節する手法は、レンチキュラシートのエッジがレンチキュラレンズの長手方向(ないし各レンズの境界線)に対して一定の角度、例えば平行になっていることを前提にしている。また、特許文献1のように画像の記録開始位置を特定できても、記録ヘッドに対してレンチキュラシートの姿勢が正しく調節されてなくては、レンチキュラレンズに対して線状画像を正しく記録できない。
ところで、レンチキュラシートは、打抜きなどで長尺なものを所定のサイズにカットすることにより作製されるが、レンチキュラレンズの長手方向に対してカット方向にズレがあると、作製されたレンチキュラシートのエッジに対してレンズの長手方向が、例えば平行にならならず、製品として不適当なものになってしまうという問題があった。このため、レンチキュラレンズの長手方向を正確に検出する必要がある。また、レンチキュラシートの欠陥を検査する際に、レンチキュラレンズの長手方向を基準に検査条件を設定する場合などにおいても、レンチキュラレンズの長手方向を正確に検出する必要がある。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであって、シート材に形成されたレンチキュラレンズ等の屈折部の長手方向を正確に検出することができるシート材の方向検出方法及び装置を提供することを目的とし、またこのシート材の方向検出方法を利用したシート材の切断方法、欠陥検査方法及びプリント方法を提供することを目的とする。
上記課題を達成するために、本発明のシート材の方向検出方法では、一方の面に断面凸状または凹状で線状に延びた複数の屈折部が長手方向と直交する方向に配列された検出対象となるシート材に対して、スポット光を垂直方向から照射することにより、スポット光を屈折部で屈折させてライン状の屈折光をシート材から透過させ、シート材から離れかつ前記スポット光の光軸から離れた位置で屈折光を検出することによって、前記スポット光の光軸回りで回転した屈折光の傾き方向と角度とを特定し、特定された屈折光の傾き方向と角度とに基づいて、屈折部の長手方向の傾き方向と角度とを検出するものである。
前記スポット光は、屈折部の配列ピッチよりも幅広にし、複数の屈折部に入射するのがよい。
また、前記スポット光の光軸に向かう方向と直交する直線上における屈折光の位置を検出し、この検出位置から屈折光の傾き方向と角度とを特定するのが簡便である。さらに、前記直線上に複数の受光素子が配されたラインセンサにより、屈折光の位置を検出するのがよい。
前記シート材が屈折部としてレンチキュラレンズが形成されたレンチキュラシートである場合に好適である。
また、本発明のシート材の方向検出方法では、一方の面に断面凸状または凹状で線状に延びた複数の屈折部が長手方向と直交する方向に配列された検出対象となるシート材を介して、明部と暗部とが直線状の境界をなす明暗部を観察して前記境界のシャープネスを判定し、前記明暗部をシート材に垂直な軸回りに回転させたときに前記境界のシャープネスが最も高くなる明暗部の回転方向と角度から前記屈折部の長手方向の傾き方向と角度とを検出するものである。
また、本発明のシート材の方向検出方法では、一方の面に断面凸状または凹状で線状に延びた複数の屈折部が長手方向と直交する方向に配列された検出対象となるシート材に、このシート材と同種の基準シートを重ね合せたときに観察されるモアレの方向と縞数を検出し、このモアレの方向と縞数から前記屈折部の長手方向の傾き方向と角度とを検出するものである。
また、本発明のシート材の切断方法では、上記のシート材の方向検出方法によってシート材のカットすべき部分の屈折部の長手方向の傾き方向と角度とを検出し、この検出結果に基づいて、屈折部の長手方向に沿ってカットされるようにカット方向を制御するものである。
また、本発明の欠陥検査方法では、上記のシート材の方向検出方法によってシート材の検査すべき部分の屈折部の長手方向の傾き方向と角度とを検出し、この検出結果に基づいて、検査時の光学的条件が一定となるように調整するものである。
また、本発明のプリント方法では、上記のシート材の方向検出方法によって屈折部の長手方向の傾き方向と角度とを検出し、この検出結果に基づいて、屈折部の長手方向が前記主走査方向と平行となるように、シート材の姿勢を調整してから記録を行うものである。
本発明のシート材の方向検出装置では、一方の面に断面凸状または凹状で線状に延びた複数の屈折部が長手方向と直交する方向に配列された検出対象となるシート材に対して、スポット光を垂直方向から照射する検出用光源と、スポット光が屈折部で屈折されてライン状となって屈折光を、シート材から離れかつ前記スポット光の光軸から離れた位置で検出し、前記スポット光の光軸回りで回転した屈折光の傾き方向と角度とを特定する特定手段と、前記特定手段の特定結果に基づいて、各屈折部の長手方向の傾き方向と角度とを検出する傾き検出手段とを備えたものである。
前記検出用光源は、屈折部の配列ピッチよりも幅広にされたスポット光を照射し、複数の屈折部にスポット光を入射させるようにするのがよい。
また、前記特定手段は、前記スポット光の光軸に向かう方向と直交する直線上における屈折光の位置を検出することにより、前記スポット光の光軸回りの屈折光の傾き方向と角度とを特定するのが簡便である。さらに、前記特定手段は、前記直線上に複数の受光素子が配されたラインセンサを有し、このラインセンサにより、屈折光の位置を検出するのがよい。
また、本発明のシート材の方向検出装置では、明部と暗部とが直線状の境界をなす明暗部と、一方の面に断面凸状または凹状で線状に延びた複数の屈折部が長手方向と直交する方向に配列された検出対象となるシート材を介して前記明暗部を撮影する撮像手段と、前記シート材に垂直な軸回りに前記明暗部を回転させる回転手段と、前記撮像手段で撮影される撮影画像中の前記境界のシャープネスを判定するシャープネス判定手段と、前記回転手段によって前記明暗部を回転させたときに、前記シャープネス判定手段で判定されるにシャープネスが最も高くなる前記明暗部の回転方向と回転角度とから前記屈折部の長手方向の傾き方向と角度とを検出する傾き検出手段とを備えるものである。
また、本発明のシート材の方向検出装置では、一方の面に断面凸状または凹状で線状に延びた複数の屈折部が長手方向と直交する方向に配列された検出対象となるシート材と同種のシートとして形成され、前記シート材に密着される基準シートと、前記シート材と前記基準シートとの密着部分に照明光を照射する光源と、前記シート材と前記基準シートとの密着部分からの透過光を受光することにより、密着部分を撮影する撮影手段と、前記撮影手段でから得られる撮影画像中のモアレの方向と縞数を判定するモアレ判定手段と、前記モアレ判定手段の判定結果に基づいて、前記屈折部の長手方向の傾き方向と角度とを検出する傾き検出手段とを備えるものである。
本発明によれば、検出対象となるシート材に照射した幅広なスポット光が屈折された屈折光を、シート材から離れかつ前記スポット光の光軸から離れた位置で検出して、スポット光の光軸回りで回転した屈折光の傾き方向と角度とを特定するので、それらに基づいて各屈折部の長手方向の傾き方向と角度とを正確に求めることができる。
また、検出対象となるシート材を介して明部と暗部とが直線状の境界をなす明暗部を観察し、その境界のシャープネスが最も高くなる明暗部の回転方向と角度から屈折部の長手方向の傾き方向と角度とを検出するので、各屈折部の長手方向の傾き方向と角度とを正確に求めることができる。さらに、検出対象となるシート材に、これと同種の基準シートを重ね合せたときに観察されるモアレの方向と縞数から屈折部の長手方向の傾き方向と角度とを検出するので、各屈折部の長手方向の傾き方向と角度とを正確に求めることができる。
また、正確に求められた各屈折部の長手方向の傾き方向と角度に基づいて、屈折部の長手方向に沿ってカットされるように、シート材に対するカット方向を制御するので、屈折部の長手方向と、カットによって作製されるシートのエッジとを正確に平行にすることができる。また、正確に求められた各屈折部の長手方向の傾き方向と角度に基づいて、シート材の欠陥検査時の光学的条件が一定となるように調整するので、一定な光学的条件の下で正しく欠陥検査を行うことができる。さらに、正確に求められた各屈折部の長手方向の傾き方向と角度に基づいて、屈折部の長手方向が記録ヘッドの主走査方向と平行となるように、シート材の姿勢を調整してから記録を行うので、ラインを屈折部の長手方向に正確に平行にして記録できる。
本発明を実施した切断装置の構成を示す斜視図である。 レンチキュラシートを示す斜視図である。 レンチキュラレンズの傾きを検出する検出ユニットの構成を示す斜視図である。 レンチキュラレンズの傾きと屈折光の断面中心の関係を示す説明図である。 ウエブを通して観察される明部と暗部の境界線のシャープネスの変化を利用してレンチキュラレンズの傾きを検出する検出ユニットの構成を示す斜視図である。 明部と暗部となるマーク部を示す説明図である。 境界線のシャープネスが高い状態を示す説明図である。 境界線のシャープネスが低い状態を示す説明図である。 基準レンズシートを密着させたときに観察されるモアレを利用してレンチキュラレンズの傾きを検出する検出ユニットの構成を示す斜視図である。 モアレの状態の例を示す説明図である。 欠陥検査装置を示すブロック図である。 プリンタを示すブロック図である。
[第1実施形態]
本発明を実施したシート材の切断装置を図1に示す。切断装置10は、長尺なシート材としてのウエブ11を所定サイズに打抜きしてレンチキュラシート12(図2参照)を作製する。この切断装置10は、ウエブ11に形成されたレンチキュラレンズ(以下、単にレンズという)14の傾き方向と角度とを判定して、その傾き方向と角度とに応じて打抜きのための刃の向きを調節する。なお、この例では、打抜きにより、ウエブ11からレンチキュラシート12を作製するが、他の切断手法によって作製してもよい。
図2に示すように、レンチキュラシート12は、長方形のシート状であり、表面に多数のレンズ14が配列され、背面が平面になっている。各レンズ14は、断面半円形で線状に延びており、その長手方向(矢線A方向)に直交する配列方向(矢線B方向)に多数配列されている。したがって、隣接する各レンズ14の境界線の方向は、長手方向と同じになっている。
1個のレンズ14のレンズ幅(配列方向の長さ)は、例えば約0.25mmとなっており、レンズ14の配列ピッチもそれと同じになっている。また、レンチキュラシート12は、例えば短辺が127mm、長辺が178mmの2Lサイズとなっており、正しく切断された正常なレンチキュラシート12は、短辺がレンズ14の長手方向に平行であり、長辺がレンズ14の配列方向に平行となっている。
なお、説明の便宜上、各図ではレンズ14を誇張して描いてある。また、上記のレンチキュラシート12のサイズやレンズ14のレンズ幅などは一例であり、種々のサイズにすることができる。
図1において、切断装置10には、ウエブ11がその製造装置などから供給される。ウエブ11は、レンチキュラシート12よりも幅広で、レンズ14の長手方向に長くなっている。切断装置10は、搬送機構15,検出ステージに設けられた検出ユニット16,切断ステージに設けられた切断ユニット17から構成される。
搬送機構15は、切断装置10内でウエブ11を搬送するものであり、搬送ローラやモータなどで構成されている。この搬送機構15は、ウエブ11を搬送方向(矢線X方向)に搬送する。この搬送では、ウエブ11は、表面側を上にした姿勢で、レンズ14の長手方向に沿って搬送される。ウエブ11を一定の長さだけ搬送するごとに、切断ユニット17を作動させて打抜きを行うため、搬送機構15は、この切断ユニット17の動作に同期して間欠的にウエブ11を搬送する。
切断ユニット17によって上述の正常なレンチキュラシート12を作製するために、ウエブ11の搬送は、レンズ14の長手方向が搬送方向と平行となるように調整されているが、種々の要因により平行とならずウエブ11が斜行して搬送されることがある。そこで、検出ユニット16によりレンズ14の傾き方向と角度θを検出し、その検出結果に基づいて切断ユニット17によるカット方向を調節する。
検出ユニット16は、切断ユニット17よりも搬送路の上流側に配されており、検出用光源21と、ラインセンサ22と、判定部23とからなる。この検出ユニット16は、ウエブ11に形成されたレンズ14の傾き方向とレンズ14の傾き角度θとを光学的に検出する。レンズ14の傾き方向は、搬送方向に対するレンズ14の長手方向の傾き方向であり、レンズ14の傾き角度θは、搬送方向に対するレンズ14の長手方向の傾き角度の大きさである。なお、搬送方向を基準方向として、レンズ14の傾き方向と傾き角度θを検出するが、基準方向はこれに限らず任意に設定することができる。
切断ユニット17は、ウエブ11をカットする。この切断ユニット17は、刃部25,上下機構26,回転機構27から構成される。刃部25は、ウエブ11の搬送路の下側に配された固定刃25aと、搬送路の上側で固定刃25aに対向する位置に配された可動刃25bとからなる。固定刃25aは、作製すべきレンチキュラシート12と同じサイズの開口を有する角筒形状をしており、切断時にウエブ11の下面を支持する。
可動刃25bは、その下面に刃が形成されている。この可動刃25bは、搬送路から上方に退避してウエブ11の搬送を許容する上昇位置と、固定刃25aとの間にウエブ11を挟み込んでカットする下降位置との間で移動自在になっている。上下機構26は、可動刃25bを上昇位置と下降位置との間で移動する。
上記可動刃25bが上下機構26によって下降位置に移動されることにより、ウエブ11から長方形のレンチキュラシート12が打ち抜かれる。レンチキュラシート12は、固定刃25aの中空な内部を通って固定刃25aの下側に排出される。
刃部25は、ウエブ11の搬送面に垂直、すなわちレンズ14の配列方向及び長手方向のいずれにも直交する回転軸28を中心に回動自在となっている。回転機構27は、モータや回転角度,方向を制御する制御回路などで構成され、刃部25を回転軸28を中心に回転する。この回転機構27は、判定部23からのレンズ14の傾き方向と角度θに基づいて、刃部25の回転方向と角度とを制御する。
斜行していない状態のウエブ11から正常なレンチキュラシート12を切断することができる回転位置を基準回転位置としたときに、回転機構27は、基準回転位置からレンズ14の傾き方向に、レンズ14の傾き角度θだけ刃部25を回転する。これにより、レンズ14の長手方向に平行な一対の辺、及び配列方向に平行な一対の辺を有する正常なレンチキュラシート12をウエブ11から打ち抜く。
図3に示すように、検出用光源21は、搬送路の上方に配されており、搬送面に垂直な方向からウエブ11に対してスポット光SPを照射する。この検出用光源21は、例えば半導体レーザ装置で構成されており、レーザ光をスポット光SPとして出力する。スポット光SPは、搬送方向と直交する方向(矢印Y方向:以下、搬送幅方向という)に幅広なビーム形状にしてある。スポット光SPをウエブ11に照射すると、このスポット光SPは、ウエブ11の各レンズ14の屈折作用によって、レンズ14の配列方向にライン状に広がる光(以下、屈折光という)TPに変換される。なお、スポット光SPをシート材11の表面側から照射しているが、背面側から照射するように構成してもよい。
上記のようにスポット光SPを幅広とするのは、検出精度を良くするために複数のレンズ14にスポット光SPを入射させるためである。すなわち、単一のレンズ14のみにスポット光SPを入射させて幅広な透過光を生成すると、スポット光SPのレンズ14に対する照射位置により屈折光TPの強度にバラツキがでること、またレンズ14のばらつきや偶然にスポット光SPの入射位置に欠陥などの特異点が存在した場合に検出精度が悪くなってしまう懸念があるが、複数のレンズ14による屈折作用の結果を重ね合せた屈折光TPとすることで検出精度を高くすることができる。
平均的に複数のレンズ14に入射させるために、スポット光SPの幅は、レンズ14の配列ピッチ(レンズ幅)以上としてある。この例では、レンズ14の配列ピッチ及びレンズ幅が0.25mmであるウエブ11に対して、スポット光SPは、その搬送幅方向の幅S1が約5mm、搬送方向の長さS2が約1mmとなっている。
ラインセンサ22は、複数の受光素子31をライン状に並べた受光面22aを有している。このラインセンサ22は、ウエブ11から下方に離されるとともに、屈折光TPを受光出来る範囲内でスポット光SPの光軸SPLから搬送幅方向に距離Zだけ離して配置してある。
上記の光軸SPLから離す距離Zを調整することにより、レンズ14の傾き角度の検出精度を調整することができる。また、この例では、光軸SPLから搬送幅方向にラインセンサ22を距離Zだけ離しているが、これは後述するように、屈折光TPの基準からのずれを搬送幅方向を基準にして検出するためである。したがって、光軸SPLからラインセンサ22を離す方向は、レンズ14の傾き方向,角度、レンズ14の配列方向や基準とする位置などに応じて適宜設定することができる。
ラインセンサ22は、受光面22aを上方に向け、受光素子31の並ぶ方向が搬送方向と一致する姿勢とされ、その位置からスポット光SPの光軸SPLに向かう方向と直交する直線上に各受光素子31が並ぶ向きに配してある。このように配されたラインセンサ22は、上述のようにレンズ14の配列方向にライン状に広がる屈折光TPを受光する。
図4に示すように、ウエブ11のレンズ14の長手方向が搬送方向と一致しているときには、すなわちレンズ14の傾き角度θが「0°」であるときには、屈折光TPの断面中心TP1が搬送幅方向と平行になる。このようにウエブ11が斜行していないときの断面中心TP1が受光面22aの中央の受光素子(以下、基準受光素子という)31上になるようにラインセンサ22を配してある。
スポット光SPは、上述のようにレンズ14の配列方向の屈折作用によって配列方向に広げられる。このため、ウエブ11が斜行している(傾き角度θ≠0°)ときには、二点鎖線で示すように、屈折光TPの広がる方向が搬送幅方向に対してレンズ14の傾き角度θだけ傾く。ウエブ11が斜行しているときの断面中心TP1を受光する受光素子(以下、検出受光素子という)31と基準受光素子31との距離をDとしたときに、レンズ14の傾き角度θとの関係は次の式(1)ようになる。
tanθ=[D/Z] ・・・(1)
判定部23は、式(1)の関係から、レンズ14の傾き角度θを次の式(2)より求める。式(2)中で、距離Zは既知である。また、基準受光素子31に対する検出受光素子31との受光素子31のずれの個数をずれ数N、受光素子31の既知のピッチをPとしたときに、「D=P・N」の関係がある。したがって、受光素子31のずれ数Nを検出することにより、レンズ14の傾き角度θを求めることができる。
θ=Tan−1[D/Z] ・・・(2)
また、判定部23は、基準受光素子31に対して検出受光素子31が搬送路の上流側か下流側かによってレンズ14の傾き方向を判定する。図4のように搬送方向の下流側に検出受光素子31がある場合には、ウエブ11を上方から見て、レンズ14の傾き方向は反時計方向となり、逆に上流側に検出受光素子31がある場合には、レンズ14の傾き方向は時計方向となる。
上記のように、この例においては、ラインセンサ22によって、搬送幅方向(基準方向)対する屈折光TPのずれを直線方向のずれとして検出し、その結果に基づいて、スポット光SPの光軸回りに回転した屈折光TPの傾き方向,角度θを判定部23によって特定し、その特定した傾き方向,角度θをレンズの傾き方向,角度θとしている。
ラインセンサ22のウエブ11から下方に離す距離、光軸SPLから離す距離Zを設けることによって、基準受光素子31に対する検出受光素子31のずれ数Nを大きくし、レンズ14の傾き角度の検出精度を高くしている。この例では、受光素子31の配列ピッチPを0.01mm、距離Zを300mmとしてあり、レンズ14の傾き角度θが「0.1°」のときに、ずれ数Nを「52(個)」として、またレンズ14の傾き角度θが「0.05°」のときにずれ数Nを「26(個)」として検出することができる。
次に上記構成の作用について説明する。製造装置によって製造されたウエブ11が切断装置10に送り込まれ、検出ステージを通って切断ステージに間欠的に搬送される。この搬送中でウエブ11の搬送が停止している間に、検出用光源21からのスポット光SPがウエブ11に向けて照射される。
ウエブ11に照射されたスポット光SPは、ウエブ11の複数のレンズ14に入射する。これにより、スポット光SPは、レンズ14の配列方向に幅広に広がるようにレンズ14で屈折されて、屈折光TPとなってウエブ11を透過する。そして、その一部がラインセンサ22の受光面22aに入射する。屈折光TPが受光面22aに入射すると、その屈折光TPが入射している各受光素子31から入射光量に応じた光電信号が出力され、その光電信号が判定部23に送られる。
判定部23では、各受光素子31からの光電信号に基づいて、各受光素子31のうちで屈折光TPの断面中心TP1に対応する検出受光素子31が特定される。これには、例えば屈折光TPが入射している各受光素子31を特定してから、それらの受光素子31の中央に位置する受光素子31を検出受光素子31として特定する。
続いて、基準受光素子31に対する上記のように特定した検出受光素子31とのずれ数Nが求められる。そして、このずれ数Nと配列ピッチPとから距離Dが求められ、この距離Dと予め設定されている距離Zとを上記の式(2)に適用することにより、レンズ14の傾き角度θが求められる。また、基準受光素子31に対して検出受光素子31がいずれの方向にあるかが判定され、これに基づいてレンズ14の傾き方向が判定される。そして、このように判定されたレンズ14の傾き方向と角度θが回転機構27に送られる。
ウエブ11が送られて、その搬送が停止するごとに、上記のように検出ユニット16によってスポット光SPの照射と屈折光TPの受光とを行い、その結果に基づいてレンズ14の傾き方向と角度θが判定されて、回転機構27に送られる。
レンズ14の傾き方向と角度θが判定されたウエブ11の部分が切断ステージに達すると、ウエブ11の搬送が停止される。回転機構27により、そのウエブ11の部分について判定されたレンズ14の傾き方向と角度θで、基準回転位置から刃部25が回転されてから、上下機構26によって可動刃25bが上昇位置から下降位置に移動される。これにより、切断ステージにあるウエブ11の部分が刃部25によって打ち抜かれ、レンチキュラシート12が作製される。
ウエブ11からレンチキュラシート12を打ち抜くと、可動刃25bが下降位置から上昇位置に移動される。上昇位置となっている間に、ウエブ11が一定長送られて、その搬送が再び停止される。そして、このときに切断ステージにあるウエブ11の部分のレンズ14の傾き方向と角度θで、刃部25が基準回転位置から回転された状態とされてから、可動刃25bが下降位置に移動されることにより、ウエブ11が打ち抜かれて、次のレンチキュラシート12が作製される。以降、同様にして順次にウエブ11を打ち抜いてレンチキュラシート12を次々に作製する。
このようにして刃部25でウエブ11を打ち抜いて作製されるレンチキュラシート12は、短辺がレンズ14の長手方向に平行であり、かつ長辺がレンズ14の配列方向に平行となった正常なレンチキュラシート12となっている。
上記の例では、ラインセンサによって、屈折光を受光しているが、エリアセンサーで受光したり、シート材の下方に配したスクリーンに屈折光を投影し、このスクリーンをラインカメラやエリアカメラで撮影するようにしても良い。また、例えばシート材の下方にシート材と平行に配したスクリーンに屈折光を投影し、そのスクリ−ンを撮影した画像を解析することによって、直接にスポット光の光軸回りに回転した屈折光TPの傾き方向,角度を検出し、これをレンズの傾き方向,角度としてもよい。
さらに、ウエブを間欠的に搬送する場合について説明したが、ウエブを連続搬送する場合にも同様にしてレンズの傾き方向と角度を検出することができる。
[第2実施形態]
第2実施形態は、明部と暗部の直線状の境界がレンズの長手方向と直交する方向になったときに、シート材を介して観察される明部と暗部の境界のシャープネスが最も高くなることを利用して、レンズの長手方向の傾き方向、角度を検出するものである。なお、以下に説明する他は、第1実施形態と同様であり、実質的に同じ構成部材には同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
図5に示すように、この例における検出ユニット16は、ライトボックス41、カメラ42、シャープネス判定部43、検出部回転機構44、エンコーダ45からなる。ライトボックス41は、検出ステージの搬送路の下側に配され、このライトボックス41に対向して、搬送路上側にカメラ42が配されている。
ライトボックス41は、その内部に光源(図示省略)が配され、上面に明暗部47が設けられている。明暗部47は、図6に示すように、搬送幅方向に長くされ、光を拡散する白色の拡散板47aと遮光する黒色の遮光板47bとが配されている。明部となる拡散板47aと暗部となる遮光板47bは、搬送方向に並べられており、搬送幅方向に平行な直線状の境界48が形成されている。
カメラ42は、撮影レンズ、イメージセンサなどで構成され、ウエブ11を介して明暗部47を撮影して画像信号を出力する。ライトボックス41とカメラ42とは、搬送面に垂直な回転軸51を中心に回動自在となっており、検出部回転機構44によって一体に回転される。
シャープネス判定部43は、カメラ42からの画像信号に基づいて、ウエブ11を介して撮影される境界48のシャープネス(鮮明さ)を判定し、そのシャープネスが最も高くなるように、検出部回転機構44を介してライトボックス41とカメラ42とを回転させる。
ウエブ11に形成された多数のレンズ14の屈折作用により、明暗部47の境界48がレンズ14の長手方向と直交しているときには、図7に示すように、境界48が鮮明な直線となったシャープネスが高い撮影画像が得られる。一方で、境界48がレンズ14の長手方向と直交していないときには、図8に示すように、境界48が不鮮明となりシャープネスの低い撮影画像になる。
そこで、シャープネス判定部43は、ライトボックス41とカメラ42とをウエブ11に対して回転させながら、各回転位置におけるカメラ42で撮影される撮影画像から境界48のシャープネスを判定し、そのシャープネスが最も高くなる回転位置を特定する。これにより、境界48がレンズ14の長手方向と直交している状態のライトボックス41とカメラ42の回転位置が特定される。
エンコーダ45は、回転軸51に取り付けられており、ライトボックス41とカメラ42の回転角度と回転方向を検出する。エンコーダ45で検出される回転角度と回転方向は、例えば境界48が搬送幅方向と平行になる回転位置を基準にしてあり、レンズ14の傾き方向と角度と同じになっている。
この例によれば、ウエブ11の搬送中あるいは搬送停止中に、ウエブ11を介してカメラ42で撮影される境界48のシャープネスをシャープネス判定部43によって評価しながら、ライトボックス41とカメラ42とを回転させる。そして、シャープネスが最も高くなる回転位置を特定し、そのときのエンコーダ45で検出されている回転角度と回転方向とがレンズ14の傾き方向と角度とされて、切断ユニット17に送られる。
上記では、ライトボックスとカメラとを回転させているが、ライトボックスのみを回転させてもよい。また、明暗部としては、明るさあるいは濃度に差のあるものを隣接させて、それらの領域の境界線が直線となるものであればよく、上記の構成のものに限られない。明暗部を、例えば不透明な白板の表面に黒色の帯を記したものとし、この明暗部を照明したものをシート材を介して観察してもよい。
[第3実施形態]
第3実施形態は、シート材と同種の基準レンズシートを重ね合わせたときに、双方のレンズの長手方向が傾いている場合にモアレが観察されることを利用して、レンズの長手方向の傾き方向、角度を検出するものである。なお、以下に説明する他は、第1実施形態と同様であり、実質的に同じ構成部材には同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
図9に示すように、この例における検出ユニット16は、基準レンズシート61、昇降機構62、光源63、カメラ64、判定部65から構成される。基準レンズシート61は、検出ステージの搬送路下側に配されている。この基準レンズシート61は、ウエブ11と同じ仕様になっている。したがって、基準レンズシート61には、複数のレンチキュラレンズ(以下、基準レンズという)67が形成されており、それらのサイズや形状、配列ピッチなどはウエブ11のものと同じになっている。また、基準レンズシート61には、基準レンズ67の配列方向に平行なライン68を記してある。この例では、油性のマーキングペンを用いて一定幅のラインを背面に記した。このライン68は、ウエブ11のレンズ14の傾き方向を判定するために用いられる。
基準レンズシート61は、ウエブ11と平行となる姿勢で、基準レンズ67の長手方向が搬送方向に平行になるように昇降機構62に取り付けられている。昇降機構62は、基準レンズシート61を、ウエブ11の下面に密着させた密着位置と、密着位置から下方に移動した退避位置との間で移動する。ウエブ11を搬送している間では、基準レンズシート61は、退避位置とされ、搬送が停止されてレンズ14の傾き方向と角度θを検出するときに密着位置とされる。光源63は、基準レンズシート61の下方に配されており、照明面63aからの照明光で基準レンズシート61の全面を照明する。なお、基準レンズシート61の移動方向は、上下方向に限られず、検出対象となるウエブ11の搬送形態等に応じて適宜変更できる。また、ウエブ11の搬送面に基準レンズシート61を配置しておき、ウエブ11が基準レンズシート61にほぼ密着した状態で搬送されるように構成してもよい。この場合には、基準レンズシート61を密着位置と退避位置との間で移動させる必要はない。
基準レンズシート61に対向して、搬送路上側にカメラ64が配されている。カメラ64は、撮影レンズ、イメージセンサなどで構成され、基準レンズシート61が密着したウエブ11の密着領域を撮影して画像信号を出力する。すなわち、カメラ64は、光源63からの光を基準レンズシート61、ウエブ11を介して受光し、撮像画像を生成する。
基準レンズシート61とウエブ11の各レンズの長手方向が互いに平行な状態で重なるときにはモアレは観察されない。一方、図10に模式的に示すように、搬送方向(矢線X方向)に対して、ウエブ11のレンズ14の長手方向(矢線A方向)が傾き角度θ(θ≠0°)であるとき、基準レンズ67の長手方向を搬送方向と一致させているので、基準レンズシート61とウエブ11の各レンズの長手方向が互いに平行ではない状態で重なる。このためモアレが密着領域内に観察される。モアレは、明部71と暗部72の周期的な繰り返しの縞模様として観察される。明部71と暗部72の繰り返し周期(間隔)は、レンズ14の傾き角度θが大きくなるほど短くなり、一定サイズの密着領域内で観察される明部71と暗部72の本数が多くなる。
また、基準レンズ67の長手方向に対するレンズ14の長手方向の傾き方向は、基準レンズ67の配列方向(矢線Y方向)に対するモアレの縞の延びる方向と同じになる。図10の例のように、基準レンズ67の長手方向に対してレンズ14の長手方向(矢線B方向)が反時計方向に傾いている場合には、基準レンズ67の配列方向に対して、モアレの縞の延びる方向もやはり反時計方向となる。
そこで、判定部65は、カメラ64で密着領域を撮影した撮影画像内にあるモアレの縞、例えば暗部72の本数をカウントし、この縞の本数からレンズ14の傾き角度θを判定する。また、判定部65は、基準レンズ67の配列方向と平行にされた撮影画像中のライン68に対するモアレの縞の傾き方向を判定し、その傾き方向をレンズ14の傾き方向とする。なお、基準レンズ67の配列方向に対するモアレの縞の斜行角度は「θ/2」となる。
この例によれば、ウエブ11の搬送停止ごとに、昇降機構62によって基準レンズシート61が密着位置とされて、ウエブ11の密着領域がカメラ64で撮影される。この撮影で得られる撮影画像を解析することにより、モアレの縞の本数がカウントされ、その縞の本数に基づいてレンズ14の傾き角度θが求められる。また、撮影画像中のライン68に対するモアレの縞の延びる方向の傾き方向が判定され、その傾き方向がレンズ14の傾き方向とされる。そして、このようにして得られるレンズ14の傾き方向と角度θが切断ユニット17に送られる。
なお、上述のように、基準レンズ67の配列方向(ライン)に対するモアレの縞の延びる方向の傾き角度は「θ/2」となるから、この傾き角度「θ/2」を撮影画像から角度を求めて、レンズ14の傾き角度θを算出してもよい。また、モアレの縞の周期から傾き角度θを求めてもよい。さらに、ライン68を用いてレンズ14の傾き方向を判定しているが、撮影範囲に対する基準レンズ67の長手方向あるいは配列方向が固定されている場合には、撮影画像から基準レンズ67の長手方向あるいは配列方向に対するモアレの縞の延びる方向の傾き方向を判断できるので、ライン68は必ずしも必要ではない。第2実施形態のように基準レンズシートを回転し、モアレの縞が観察されなくなる基準レンズシートの回転角度,方向から、レンズ14の傾き方向と角度θを求めてもよい。
上記の各実施形態では、ウエブのレンズの傾き方向と角度を検出する例について説明したが、レンズの傾き方向と角度を検出する対象となるシート材は長尺なものに限られない。したがって、カットされたレンチキュラシートのレンズの傾き方向と角度を検出することもできる。
また、各実施形態では、ウエブを切断して所定サイズのレンチキュラシートを作製する切断装置の例について説明したが、レンズの傾き方向と角度を検出する手法は、シート材の検査や、シート材にプリントを行う場合などの各種の用途・装置に利用することができる。
図11は、シート材の欠陥検査装置の例を示すものである。この欠陥検査装置81は、検査対象となるウエブ11が一対の偏光板82a,82bの間を搬送される。偏光板82a,82bは、互いにクロスニコル配置とされている。光源83は、偏光板82a,82bで挟まれたウエブ11の部分を偏光板82bを通して照明し、カメラ84は、照明された部分を偏光板82aを通して撮影する。欠陥判定部85は、カメラ84で撮影される画像を解析することにより、ウエブ11の光学的な欠陥の有無を判定する。
偏光板82a,82bは、ウエブ11に平行な面上で回動自在にされており、検出ユニット16で検出されたレンズ14の傾き方向と角度θとに基づいて、例えば偏光板82aの偏光方向がレンズ14の長手方向に平行となるように回転機構86によって一体に回転される。これにより、ウエブ11に形成されているレンズ14の作用による影響をなくすために、偏光板82a,82bは、クロスニコル配置とされながら、偏光板82aの偏光方向がレンズ14の長手方向に平行とした一定の光学的検査条件を満たすように調整される。
この例では、光学的検査条件として偏光板82a,82bの偏光方向とレンズ14の長手方向の条件を一定にしているが、検査手法や光学的検査条件としては、これに限られるものではない。例えば、カメラ84の撮影方向などを調整してもよい。
図12は、プリンタの例を示すものである。プリンタ91は、サーマルヘッド92でインクリボン93を加熱することにより、レンチキュラシート12の背面に画像を記録する。この記録では、搬送機構94によってレンチキュラシート12をレンズ14の配列方向に1ライン分ずつ送りながら、レンズ14の長手方向に平行なラインを記録する。
レンズ14の長手方向に平行なラインを記録するために、検出ユニット16で検出されたレンズ14の傾き方向と角度θとに基づいて、搬送機構94にセットする際のレンチキュラシート12の姿勢を回転機構95で調整する。この調整では、サーマルヘッド92がラインを記録する主走査方向にレンズ14の長手方向が平行となるようにする。そして、この姿勢を維持しながら搬送機構94がレンチキュラシート12を搬送し、この搬送中に記録を行う。
上記では、レンチキュラレンズが形成されたシート材を例にして説明したが、一方の面に線状に延びた屈折部が、その長手方向と直交する方向に複数配列されたシート材に対して本発明を利用することができる。例えば、断面が三角形の線状に延びるプリズムを多数配列したプリズムシートにも利用することができる。屈折部の形状は、レンチキュラレンズのように断面が凸状のものの他に凹状のものであってもよい。
10 切断装置
11 ウエブ
12 レンチキュラシート
14 レンチキュラレンズ
16 検出ユニット
17 切断ユニット
21 検出用光源
22 ラインセンサ
23 判定部
25 刃部
27回転機構

Claims (16)

  1. 一方の面に断面凸状または凹状で線状に延びた複数の屈折部が長手方向と直交する方向に配列された検出対象となるシート材に対して、スポット光を垂直方向から照射することにより、スポット光を屈折部で屈折させてライン状の屈折光をシート材から透過させ、
    シート材から離れかつ前記スポット光の光軸から離れた位置で屈折光を検出することによって、前記スポット光の光軸回りで回転した屈折光の傾き方向と角度とを特定し、
    特定された屈折光の傾き方向と角度とに基づいて、屈折部の長手方向の傾き方向と角度とを検出することを特徴とするシート材の方向検出方法。
  2. 前記スポット光は、屈折部の配列ピッチよりも幅広にされ、複数の屈折部に入射されることを特徴とする請求項1記載のシート材の方向検出方法。
  3. 前記スポット光の光軸に向かう方向と直交する直線上における屈折光の位置を検出し、この検出位置から屈折光の傾き方向と角度とを特定することを特徴とする請求項1または2記載のシート材の方向検出方法。
  4. 前記直線上に複数の受光素子が配されたラインセンサにより、屈折光の位置を検出することを特徴とする請求項3記載のシート材の方向検出方法。
  5. 前記シート材が屈折部としてレンチキュラレンズが形成されたレンチキュラシートであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のシート材の方向検出方法。
  6. 一方の面に断面凸状または凹状で線状に延びた複数の屈折部が長手方向と直交する方向に配列された検出対象となるシート材を介して、明部と暗部とが直線状の境界をなす明暗部を観察して前記境界のシャープネスを判定し、
    前記明暗部をシート材に垂直な軸回りに回転させたときに前記境界のシャープネスが最も高くなる明暗部の回転方向と角度から前記屈折部の長手方向の傾き方向と角度とを検出することを特徴とするシート材の方向検出方法。
  7. 一方の面に断面凸状または凹状で線状に延びた複数の屈折部が長手方向と直交する方向に配列された検出対象となるシート材に、このシート材と同種の基準シートを重ね合せたときに観察されるモアレの方向と縞数を検出し、このモアレの方向と縞数から前記屈折部の長手方向の傾き方向と角度とを検出することを特徴とするシート材の方向検出方法。
  8. 一方の面に断面凸状または凹状で線状に延びた複数の屈折部が長手方向と直交する方向に配列され、屈折部の長手方向に長尺にされたシート材を所定サイズにカットするシート材の切断方法において、
    請求項1ないし7のいずれか1項に記載されたシート材の方向検出方法によってシート材のカットすべき部分の屈折部の長手方向の傾き方向と角度とを検出し、
    この検出結果に基づいて、屈折部の長手方向に沿ってカットされるようにカット方向を制御することを特徴とするシート材の切断方法。
  9. 一方の面に断面凸状または凹状で線状に延びた複数の屈折部が長手方向と直交する方向に配列されたシート材の欠陥を光学的に検査する欠陥検査方法において、
    請求項1ないし7のいずれか1項に記載されたシート材の方向検出方法によってシート材の検査すべき部分の屈折部の長手方向の傾き方向と角度とを検出し、
    この検出結果に基づいて、検査時の光学的条件が一定となるように調整することを特徴とする欠陥検査方法。
  10. 記録ヘッドによって主走査方向に延びるラインをシート材に順次に記録するプリント方法において、
    請求項1ないし7のいずれか1項に記載されたシート材の方向検出方法によって屈折部の長手方向の傾き方向と角度とを検出し、
    この検出結果に基づいて、屈折部の長手方向が前記主走査方向と平行となるように、シート材の姿勢を調整してから記録を行うことを特徴とするプリント方法。
  11. 一方の面に断面凸状または凹状で線状に延びた複数の屈折部が長手方向と直交する方向に配列された検出対象となるシート材に対して、スポット光を垂直方向から照射する検出用光源と、
    スポット光が屈折部で屈折されてライン状となって屈折光を、シート材から離れかつ前記スポット光の光軸から離れた位置で検出し、前記スポット光の光軸回りで回転した屈折光の傾き方向と角度とを特定する特定手段と、
    前記特定手段の特定結果に基づいて、各屈折部の長手方向の傾き方向と角度とを検出する傾き検出手段とを備えることを特徴とするシート材の方向検出装置。
  12. 前記検出用光源は、屈折部の配列ピッチよりも幅広にされたスポット光を照射し、複数の屈折部にスポット光を入射させることを特徴とする請求項11記載のシート材の方向検出装置。
  13. 前記特定手段は、前記スポット光の光軸に向かう方向と直交する直線上における屈折光の位置を検出することにより、前記スポット光の光軸回りの屈折光の傾き方向と角度とを特定することを特徴とする請求項11または12記載のシート材の方向検出装置。
  14. 前記特定手段は、前記直線上に複数の受光素子が配されたラインセンサを有し、このラインセンサにより、屈折光の位置を検出することを特徴とする請求項13記載のシート材の方向検出装置。
  15. 明部と暗部とが直線状の境界をなす明暗部と、
    一方の面に断面凸状または凹状で線状に延びた複数の屈折部が長手方向と直交する方向に配列された検出対象となるシート材を介して前記明暗部を撮影する撮像手段と、
    前記シート材に垂直な軸回りに前記明暗部を回転させる回転手段と、
    前記撮像手段で撮影される撮影画像中の前記境界のシャープネスを判定するシャープネス判定手段と、
    前記回転手段によって前記明暗部を回転させたときに、前記シャープネス判定手段で判定されるにシャープネスが最も高くなる前記明暗部の回転方向と回転角度とから前記屈折部の長手方向の傾き方向と角度とを検出する傾き検出手段とを備えることを特徴とするシート材の方向検出装置。
  16. 一方の面に断面凸状または凹状で線状に延びた複数の屈折部が長手方向と直交する方向に配列された検出対象となるシート材と同種のシートとして形成され、前記シート材に密着される基準シートと、
    前記シート材と前記基準シートとの密着部分に照明光を照射する光源と、
    前記シート材と前記基準シートとの密着部分からの透過光を受光することにより、密着部分を撮影する撮影手段と、
    前記撮影手段でから得られる撮影画像中のモアレの方向と縞数を判定するモアレ判定手段と、
    前記モアレ判定手段の判定結果に基づいて、前記屈折部の長手方向の傾き方向と角度とを検出する傾き検出手段とを備えることを特徴とするシート材の方向検出装置。
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