JP5475181B1 - 身元確認支援システム - Google Patents

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Abstract

【課題】医師の技量や経験によらず、精度よく、速やかに身元不明者の身元を確認する。
【解決手段】身元確認支援システム1は、身元不明者の対象データを取得し、記憶する(S701)。次に、生前データを読み出し(S702)、対象データの右側輪郭データと、生前データの右側輪郭データとを照合する(S703)。右側の下顎枝遠心ラインが整合しなかった場合(S704のNO)、対象データの左側輪郭データと、生前データの左側輪郭データとを照合する(S705)。左側の下顎枝遠心ラインが整合せず(S706のNO)、未照合の生前データがあれば(S707のYES)、S702に戻って、次の生前データを読み出す。右側の下顎枝遠心ラインが整合した場合(S704のYES)、又は、左側の下顎枝遠心ラインが整合した場合(S706のYES)、OKの照合結果及び整合した生前データのIDを記憶し(S708)、表示する(S710)。
【選択図】図7

Description

本発明は、身元確認支援システムに関し、具体的には、身元不明者の口腔内のX線画像に基づいて個人を特定する身元確認支援システムに関する。
災害や事故の被害者の中には、周囲に、知人や身元を確認するための所持品等がなく、身元が確認できないでいる「身元不明者」がいる。そして、損壊が激しかったり、死後の経過時間が長かったりした遺体では、身元確認に繋がるような家族や第3者による情報も得られず、身元確認が困難となる。そして、このような場合における身元確認方法の一つとして、事前に記録しておいた個人の歯型や歯の治療痕等の歯の状態(以下、歯牙状態)に関わる情報(以下、歯牙状態情報)を手がかりとして身元を確認する方法がある。
この方法では、指紋のように、採取の機会が限られている情報ではなく、より多くの人が経験する歯科治療の機会に採取が可能な歯牙状態情報を用いている。火傷等で身元不明者の指紋が採取できないような場合にも適用できる。また、歯牙状態情報に基づく身元確認方法では、DNA鑑定のように、身元不明者の近親者と思われる人が存在し、その人のDNAが採取可能である、という前提も必要ない。
しかし、歯牙状態情報を手がかりとした身元確認方法では、歯牙状態情報の記録や身元不明者の歯牙状態に対する所見を歯科医が行うことになるため、大量の身元不明者が発生する大規模災害等では、その歯科医の数が圧倒的に不足し、迅速に身元を確認することが困難となる。そこで、非特許文献1等に記載されるようなデンタルチャート(個人の歯牙状態を所見によりデータ化したもの)を用いた身元確認方法が提案されている。
また、迅速な身元確認のためには、事前により多くの歯牙状態情報を収集しておくことが必要であることから、特許文献1には、歯科医院が毎月作成し審査機関に提出する診療報酬請求書(レセプト)からデンタルチャートを自動生成する方法について記載されている。
なお、非特許文献2には、本発明に関連する、回転断層方式による歯科パノラマX線撮影について記載されている。
特開2011−107827号公報
日本歯科医師会雑誌、Vol.58、No.10、2006−1(P.15〜P.25) 日本歯科医師会雑誌、Vol.65、No.8、2012−11(P.33〜P.41)
従来の歯牙状態情報を手がかりとした身元確認方法では、実質的にデンタルチャートが歯牙状態情報となる。そして、デンタルチャートの作成と、身元不明者に対する所見とは、必ずしも同じ歯科医が行うわけではない。特に、大規模災害時においては、技量や経験が全く異なる大勢の歯科医が所見にあたることになる。そのため、ある身元不明者のデンタルチャートが存在したとしても、医師によって所見の内容がそのデンタルチャートの内容と異なってしまう可能性がある。
また、大規模災害時では、その災害地域の歯科医だけでは数が不足する。歯科医自体が被災している場合もある。そのため、全国の歯科医が災害地域にて所見を行うことになる。しかし、デンタルチャートの書式や記載要領は完全には統一されておらず、身元不明者に対する所見によって得られた歯牙状態情報と、事前に作成されたデンタルチャートの内容とを照合させることができない場合もあり得る。もちろん、特許文献1についても、データベース化されたレセプトに基づいて効率よくデンタルチャートを作成できるが、身元不明者の判別確度は、所見を行う医師の技量や経験に左右されてしまう。また、所見を行う歯科医の所属地域によっては、その所見によって作成された歯牙状態情報と、デンタルチャートとの照合すら不可能となる。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、医師の技量や経験によらず、精度よく、速やかに身元不明者の身元を確認することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、身元不明者の身元確認を支援する身元確認支援システムであって、身元不明者となる可能性のある多数の人を身元確定者として、身元確定者の口腔内のパノラマ撮影のX線画像データ及び身元を特定するためのデータを含む身元情報を記憶する手段と、身元不明者の口腔内のパノラマ撮影のX線画像データを含む身元照合情報を記憶する手段と、前記X線画像データを処理して、下顎枝の領域において上方にある関節突起の頭頂から遠心側を下方に辿って下顎角に至るまでの外形線を表現するデータを下顎枝遠心ラインデータとして抽出する下顎枝遠心ライン抽出手段と、ある身元不明者についての身元照合情報が入力されると、当該身元照合情報に含まれる前記X線画像データから前記下顎枝遠心ライン抽出手段が抽出した下顎枝遠心ラインデータと、前記記憶した身元情報に含まれる前記X線画像データから前記下顎枝遠心ライン抽出手段が抽出した下顎枝遠心ラインデータとを照合することにより、該当する身元不明者の身元情報を特定し、その身元を特定するためのデータを出力する身元特定手段と、を備えたことを特徴とする。
下顎枝遠心ラインは、人の歯牙の近くにある下顎枝のうち、特に、上方にある関節突起の頭頂から遠心側を下方に辿って下顎角に至るまでの外形線のことをいう。本願の発明者らは、その下顎枝遠心ラインが、個人ごとに全く異なるとともに、年月が経過しても変化しないことを発見した。
この構成によれば、機会がある毎に、身元確定者のX線画像データ及び身元を特定できるデータを記憶し、数多くの人のデータを身元情報として蓄積しておく。次に、災害や事故等が発生したときに、身元不明者のX線画像データを身元照合情報として記憶する。そして、身元照合情報から抽出した下顎枝遠心ラインデータと、身元情報から抽出した下顎枝遠心ラインデータとを照合する。そして、身元照合情報と整合する身元情報があれば、その身元を特定できるデータを身元不明者の情報として出力する。
これによれば、個人に固有の下顎枝遠心ラインのデータを用いて、コンピュータでデータ照合の処理を実行することにより、高精度に、かつ、速く身元不明者の身元を確認することができる。
また、本発明の上記身元確認支援システムにおいて、前記X線画像データは、人の頭部のうち、左右両側にある下顎枝を挟み込むように固定して回転断層方式によって撮影された画像のデータであって、当該画像は、前記下顎枝の平面に対して垂直な方向から撮影された部位を含んでいることとしてもよい。
この構成によれば、人の口腔内のパノラマ撮影を行う装置には、人の顎を載せる台部と、人の頭部を左右両側から挟み込んで固定する2本のアーム部とが備わっており、それらを用いて、左右両側の下顎枝を固定する。その状態で、両下顎枝の平面に対して垂直にX線画像を撮影することにより、同じ人の下顎枝であれば、どこの撮影装置を使っても同じ形状の画像データが得られるので、高精度な身元確認を実現することができる。
また、本発明の上記身元確認支援システムにおいて、前記身元特定手段は、前記下顎枝遠心ラインデータのうち、2つの略円弧状の突起部に対して共通の接線を引き、前記身元照合情報の下顎枝遠心ラインデータの接線と、前記身元情報の下顎枝遠心ラインデータの接線とを合わせ、2つの突起部と、接線とが接する2つの接点のうち、いずれか一方が重なるように、前記身元照合情報又は前記身元情報の下顎枝遠心ラインデータを接線方向にずらし、いずれか一方の接点が重なった状態で前記身元照合情報と、前記身元情報との整合性を判断することとしてもよい。
下顎枝遠心ラインは、2つの突起部を有する、滑らかな曲線の形状をなしており、その2つの突起部に対して共通の接線を引くことが可能である。
この構成によれば、身元不明者の下顎枝遠心ラインデータと、身元確定者の下顎枝遠心ラインデータとの両方に接線を引き、その接線が合うように2つの下顎枝遠心ラインデータを重ね合わせた上で、上下2つの接点のうち、いずれか一方が重なるようにデータをずらす。この状態で、両データの整合性を判断する。これは、照合方法の一つを提供するものである。
また、本発明の上記身元確認支援システムにおいて、前記身元特定手段は、前記身元照合情報の下顎枝遠心ラインデータと、前記身元情報の下顎枝遠心ラインデータとを重ね合わせた状態で、両データが重ならない部分の面積の大きさ、又は、両データが重ならない部分の面積と、両データが重なる部分の面積との比率に基づいて、当該身元照合情報と、当該身元情報との整合性を判断することとしてもよい。
この構成によれば、下顎枝遠心ラインを含む形状に関して、2つの形状を重ね合わせたときに、両データが重ならない部分や両データが重なる部分の面積を用いて、身元不明者の身元照合情報と、身元確定者の身元情報との整合性を判断する。これは、整合性の判断方法の一つを提供するものである。
また、本発明の上記身元確認支援システムにおいて、前記身元特定手段は、前記下顎枝遠心ラインデータのうち、2つの略円弧状の突起部に対して共通の接線を引き、2つの突起部と、接線とが接する2つの接点間の距離を接線の長さとして計測し、前記身元照合情報の下顎枝遠心ラインにおける接線の長さと、前記身元情報の下顎枝遠心ラインにおける接線の長さとが同じである場合に、2つの接点間の接線上における所定の分割点から前記下顎枝遠心ラインまでの距離を法線の長さとして計測し、前記身元照合情報の下顎枝遠心ラインにおける法線の長さと、前記身元情報の下顎枝遠心ラインにおける法線の長さとに基づいて、当該身元照合情報と、当該身元情報との整合性を判断することとしてもよい。
下顎枝遠心ラインは、2つの突起部を有する、滑らかな曲線の形状をなしており、その2つの突起部に対して共通の接線を引くことが可能である。
この構成によれば、身元不明者の下顎枝遠心ラインデータと、身元確定者の下顎枝遠心ラインデータとの両方に接線を引き、それぞれ2つの接点間の距離(接線の長さ)を計測し、その接線の長さが同じであれば、さらに、接線上の所定の分割点から下顎枝遠心ラインまでの距離(法線の長さ)を計測する。そして、その法線の長さを用いて、身元不明者の身元照合情報と、身元確定者の身元情報との整合性を判断する。これは、整合性の判断方法の一つを提供するものである。
その他、本願が開示する課題及びその解決方法は、発明を実施するための形態の欄、及び図面により明らかにされる。
本発明によれば、医師の技量や経験によらず、精度よく、速やかに身元不明者の身元を確認することができる。
身元確認支援システム1のハードウェア構成を示す図である。 身元確認支援システム1の記憶部16に記憶されるデータの構成を示す図であり、(a)は生前データ16Aの構成を示し、(b)は対象データ16Bの構成を示す。 実際の生前データ16Aの例を示す図であり、(a)はX線画像データ16A3の一例を示し、(b)は左側輪郭データ16A5の一例を示す。 オルソパントモグラフィの撮影の前に人の頭部が固定されている状態を示す図である。 オルソパントモグラフィの撮影の際にX線源44及び受像器45(X線カメラ)が移動する様子を示す。 オルソパントモグラフィの撮影装置の外観を示す図である。 身元確認支援システム1による生前データ取得処理を示すフローチャートである。 個人情報入力画面の例を示す図である。 身元確認支援システム1による対象データ照合処理を示すフローチャートである。 輪郭データ(特に、左側輪郭データ)の照合処理の例を示す図であり、(a)は対象データの下顎枝遠心ラインに接線を引く処理を示し、(b)は生前データの下顎枝遠心ラインに接線を引く処理を示し、(c)は接線を使って対象データ及び生前データを照合する処理を示し、(d)は接線上の分割点から法線を引き、下顎枝遠心ラインまで延ばす処理を示す。 実際の輪郭データ(下顎枝遠心ライン)の照合例を示す図であり、(a)は輪郭データの平行移動により整合した例を示し、(b)は輪郭データの回転及び平行移動により整合した例を示し、(c)は輪郭データの回転及び平行移動を行っても整合しなかった例を示す。
===本発明の概要===
本発明に係る身元確認支援システムは、現時点では身元が確認されているが、いつか身元不明者となる可能性のある人(以下、「身元確定者」という)が事前に歯科医院等において歯牙及びその周辺を含む口腔内のX線写真を撮影しておき、その身元確定者のX線画像データと、身元不明者に対して撮影された口腔内のX線画像データとを照合させることにより、身元不明者の身元を特定する。そして、本発明の身元確認支援システムでは、歯科医療の分野において独特なX線写真であるオルソパントモグラフィを身元照合のための情報として用いている。
もちろん、オルソパントモグラフィやその撮影装置自体は広く普及し、周知の技術である。しかし、本発明では、歯科治療の痕跡や歯列の状態等に基づいて身元を特定するのではなく、本発明者らが発見した、個人を識別するための口腔内の部位を照合すべき情報としつつ、そのオルソパントモグラフィの撮影装置(以下、「OPT撮影装置」という)の特性を巧妙に利用して、その部位に関する情報を精度よく抽出できるようにしたことに特徴を有している。
具体的には、本発明者らは、人の下顎を縁取る所定の部位の形状は、個人により全く異なり、かつ、成人後の形状は、数十年経っても変化しないという特徴があることを見出し、その部位を身元確認に用いるデータとして利用すれば、非常に精度よく身元を確認できると確信した。そして、本来、歯列や歯科治療の痕跡を撮影するためのOPT撮影装置がその部位を精度よく撮影できることが判明した。本発明は、このような知見に基づいて、鋭意研究を重ねた結果なされたものである。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための形態を説明する。
===本発明の実施例===
≪システムの構成と概要≫
図1は、身元確認支援システム1のハードウェア構成を示す図である。身元確認支援システム1は、通信部11、表示部12、入力部13、画像データ取得部14、処理部15及び記憶部16を備え、各部がバス17を介してデータを送受信可能なように構成される。通信部11は、ネットワークを介して他の装置とIP(Internet Protocol)通信等を行う部分であり、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。表示部12は、処理部15からの指示によりデータ(例えば、個人情報入力画面や照合結果等)を表示する部分であり、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)等によって実現される。入力部13は、システムの利用者がデータ(例えば、個人情報等)や指示を入力する部分であり、例えば、キーボードやマウス、タッチパネル等によって実現される。
画像データ取得部14は、人の歯牙及びその周辺を撮影したX線画像データや、そのX線画像データから下顎の形状を抽出した画像データを取得する部分であり、例えば、印刷された画像を読み取るスキャナや、CD(Compact Disc)やUSB(Universal Serial Bus)メモリ等から所定の形式を有する画像データを取得する記憶媒体インタフェース等によって実現される。処理部15は、所定のメモリを介して各部間のデータの受け渡しを行うととともに、身元確認支援システム1全体の制御を行うものであり、CPU(Central Processing Unit)が所定のメモリに格納されたプログラムを実行することによって実現される。記憶部16は、処理部15からデータを記憶したり、記憶したデータを読み出したりするものであり、例えば、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等の不揮発性記憶装置によって実現される。
なお、身元確認支援システム1は、スタンドアロンの装置(専用装置等)であってもよいし、ネットワークを介して複数の端末と通信可能な装置(PC(Personal Computer)やサーバ等のコンピュータ)であってもよい。身元確認支援システム1が複数の端末とデータを相互に送受信可能である場合には、各端末がデータの表示、データや指示の入力、画像データの取得等を行い、身元確認支援システム1は専らデータの送受信、処理や記憶を行うようにしてもよい。また、身元確認支援システム1は、1台のコンピュータに限定されることはなく、複数台のコンピュータ各々が必要なデータを記憶しながら、相互に連携して身元確認の処理を実行するようにしてもよい。
≪データの構成≫
図2は、身元確認支援システム1の記憶部16に記憶されるデータの構成を示す図である。図2(a)は、生前データ16Aの構成を示す。生前データ16Aは、身元が確認されている人(身元確定者)が生前に歯科医院等で歯科撮影を受けた際に取得された身元情報であって、大量の人数分のデータが収集、蓄積されたものであり、データID16A1、個人情報16A2、X線画像データ16A3、右側輪郭データ16A4及び左側輪郭データ16A5を含む、個人ごとのレコードからなる。
データID16A1は、各生前データ16A(各個人のレコード)に固有の識別情報であり、例えば、歯科撮影を行った施設(歯科医院等)に固有の番号及び当該施設で管理される連番の組合せが設定される。これによれば、全国各地で取得される生前データ16Aに対して固有のIDが付与されることになり、生前データ16Aが一台のサーバに備わる記憶装置に蓄積されたとしても、他のデータとの識別が可能であり、データID16A1が決まれば、それに対応する生前データ16Aを一意に特定することができる。
個人情報16A2は、生前データ16Aに係る個人の情報であり、例えば、氏名、生年月日、性別、血液型、連絡先(住所、電話番号)等が設定される。X線画像データ16A3は、当該個人の歯牙及びその周辺を撮影した画像のデータである。図3(a)は、X線画像データ16A3の一例を示す。歯牙の状態がパノラマ状に撮影されている。右側輪郭データ16A4は、X線画像データ16A3から本人の右側下顎の形状を抽出したものである。左側輪郭データ16A5は、X線画像データ16A3から本人の左側下顎の形状を抽出したものである。図3(b)は、左側輪郭データ16A5の一例を示すものであり、実際には破線で囲んだ部分が該当する。これに関する詳細は、後記する。
図2(b)は、対象データ16Bの構成を示す。対象データ16Bは、災害や事故が発生したときに発見された身元不明者に関するデータであって、身元確認のために生前データ16Aとの照合対象となる身元照合情報であり、データID16B1、個人情報16B2、X線画像データ16B3、右側輪郭データ16B4、左側輪郭データ16B5、照合結果16B6及び整合生前データID16B7を含む。
データID16B1は、対象データ16Bに固有の識別情報であり、例えば、身元不明者を受け入れた施設(救急病院等)に固有の番号及び当該施設で管理される連番の組合せが設定される。個人情報16B2は、対象データ16Bに係る個人の情報であり、生前データ16Aの個人情報16A2と異なり、身元不明者に関する情報であるので、性別、推定年齢、発見された場所、その時の身体の状況、所持品、意識不明又は死亡等が設定される。
X線画像データ16B3、右側輪郭データ16B4及び左側輪郭データ16B5は、生前データ16AのX線画像データ16A3、右側輪郭データ16A4及び左側輪郭データ16A5と同様である。ただし、X線画像データ16B3は、歯科医療施設に限らず、車載型等の移動可能なX線カメラで撮影され、PCや携帯端末から送信されることもある。
照合結果16B6は、対象データ16Bと、大量の生前データ16Aとを照合した結果を示すものであり、対象データ16Bに整合した生前データ16Aがあれば、「OK」が設定され、整合した生前データ16Aがなければ、「NG」が設定される。整合生前データID16B7は、照合結果16B6が「OK」である場合に、対象データ16Bに整合した生前データ16AのデータID16A1が設定される。
≪下顎の形状に関する発見≫
本願の発明者らは、図3(b)のX線画像データのうち、破線により示される下顎枝(かがくし)に注目した。下顎枝は、歯牙の付近にあり、下顎体の後端から上(やや)後方に延びた、扁平な板状部である。そして、その下顎枝のうち、特に、「上方にある関節突起の頭頂から遠心(人体の中心から離れる方)側を下方に辿って下顎角に至るまでの外形線」(以下、「下顎枝遠心ライン」という)は、個人によって全く異なり、かつ、各個人の下顎枝遠心ラインの形状は、年齢を重ねても変化しないことを発見した。
実際に、本願の発明者らは、同じ本人の下顎枝遠心ラインは、二十数年経過の前後であっても、整合することを確認した。これは、約150人の被験者に関して、20年以上経過の前後で撮影した、2組の歯牙及びその周辺のX線画像データから下顎枝遠心ラインを抽出し、当該年数前後の下顎枝遠心ライン同士を照合した結果、本人同士の照合における整合率は100%であるという結果を得たことによる。一方、他人同士の照合では、不整合率が100%となった。また、以前のデータとしては、体の成長が止まる成人の生前データが有効であることも分かった。なお、図9に実際の照合例を示すが、詳細な説明は後記する。
図4A〜図4Cは、オルソパントモグラフィ撮影の概要を説明する図である。オルソパントモグラフィとは、口の中全体を見るためのX線写真であり、図3(a)に示すように、顎の部分をまるで骨を切り開いたように平面に撮影することができる。オルソパントモグラフィの撮影装置(OPT撮影装置)は、歯科医に特有の機器であり、本来は歯列を撮影するための物であるが、その撮影により取得される、歯科医が通常見ることのない下顎枝の画像を利用することが、本発明が創出された背景にある、新しい知見である。
図4Aは、オルソパントモグラフィの撮影の前に人の頭部が固定されている状態を示す。レントゲン撮影を受ける人は、まず、顎を台部41に載せる。続いて、左右にある、眼の下から耳の前までの眼耳平面のうち外耳孔の前方近傍と、その直下に位置する関節突起から下方に延びる下顎枝とをそれぞれ左右両側からアーム部42、43により挟み込んで固定する。特に、眼耳平面が水平になるように固定することにより、同じ人の下顎枝であれば、どのOPT撮影装置で撮影しても同じ形状のX線画像が得られ、その再現性は極めて高くなる。
図4Bは、オルソパントモグラフィの撮影の際にX線源44及び受像器45(X線カメラ)が移動する様子を示す。また、図4Cは、OPT撮影装置40の外観を示す図である。
回転断層方式による歯科X線パノラマ撮影を行うOPT撮影装置40において、X線源44及び受像器45から構成されるX線カメラは、略半円周上を回転移動する。X線源44は、人の歯牙に向けてX線を照射しながら、始点位置から終点位置まで移動する。一方、受像器45は、頭部を挟んでX線源44の反対側に位置し、右耳(アーム部42)の後方付近から左耳(アーム部43)の後方付近まで移動しながら、X線源44から照射されたX線を受けて、歯牙及びその周辺を含む画像情報を取得する。撮影方向は、X線源44から受像器45への向きになる。
下顎枝遠心ラインは、アーム部42、43により押さえた下顎枝の形状がX線カメラの基準点(始点位置及び終点位置の後方付近、すなわち、頭部の両側面に正対する位置)から撮影されるので、他の位置で撮影された画像よりも歪みが少なく、各施設におけるレントゲン撮影による誤差がない。すなわち、右側の下顎枝は、始点位置の後方付近に位置するX線源44による撮影方向に対して垂直に固定されているので、当該X線源44により当該下顎枝の平面画像が撮影されることになる。一方、左側の下顎枝は、終点位置の後方付近に位置するX線源44の撮影方向に対して垂直に固定されているので、当該X線源44により当該下顎枝の平面画像が撮影されることになる。なお、頭部の前後方向の傾きによっては、撮影された平面画像の角度が異なること(垂直面における回転のずれ)があるが、同じ人の下顎枝遠心ラインであれば、形状自体は変わらないので、下顎枝遠心ラインを照合する際に適宜回転することにより、整合性を確認することができる。
これによれば、OPT撮影装置により、頭部の両側にある下顎枝のX線画像データを取得することができ、しかも、どこの歯科医院で撮影してもほぼ同じ平面画像を取得することができる。そして、OPT撮影装置は、日本全国いずれの歯科医院にも備え付けられているので、広く生前データを集めることができる。これによれば、生前データが多ければ多いほど、より確実に身元確認を行うことができる。また、下顎枝は、骨の一部なので、歯の無い人でも、身元確認が可能になる。
改めて、「人の下顎枝遠心ラインの形状は、個人によって異なり、かつ、年数が経過しても変化しない」ことは、本願の発明者らによる発見であり、その発見を身元不明者の身元確認に応用したものが、本願発明に係る身元確認支援システム1である。
≪システムの処理≫
図5は、身元確認支援システム1による生前データ取得処理を示すフローチャートである。本処理は、身元確認支援システム1において、主として処理部15が、入力部13及び画像データ取得部14を介してデータを取得し、記憶部16のデータを更新しながら、生前データの取得及び格納を行うものである。本処理に係るシステムは、例えば、歯科医院等に設置された各端末において生前データを取得し、その生前データをネットワーク経由で、データセンタに設置されたサーバに送信し、サーバにおいて各端末から生前データを受信し、その生前データを記憶する構成であってもよい。
まず、身元確認支援システム1は、生前データ16Aを取得し、格納する際に、事前にデータIDを生成し、データID16A1として記憶部16に記憶する(S501)。データIDは、日本全国でユニークである必要があるので、例えば、歯牙のX線画像データを採取可能な施設(歯科医院等)に固有な番号と、当該施設で管理、付与される連番との組合せを用いることが考えられるが、それに限定されるものではない。
次に、身元確認支援システム1は、歯牙のX線画像データに係る個人情報を取得し、個人情報16A2として記憶部16に記憶する(S502)。個人情報の取得は、例えば、表示部12に個人情報入力画面を表示し、システムの利用者が必要な情報を入力部13から入力する操作に応じて行われる。
そして、身元確認支援システム1は、歯牙及びその周辺のX線画像データを取得し、X線画像データ16A3として記憶部16に記憶する(S503)。例えば、図3(a)に示すような画像のデータが格納される。
図6は、個人情報入力画面の例を示す図である。記憶部16のデータID16A1が確定すると、処理部16の指示により、表示部12は、生前データについての個人情報を入力するための画面(個人情報入力画面)60を表示する。表示された個人情報入力画面60には、データID16A1が所定の欄61に表示され、氏名を入力するためのテキストボックス62、生年月日を、年、月、日に分けて入力するためのリストダウンボックス63、男女いずれかの性別を指定するためのラジオボタン64、血液型のRh型の+及び−のいずれか一方を指定するためのラジオボタン65a、血液型のABO型を入力するためのリストダウンボックス65b、連絡先を入力するためのテキストボックス66、X線撮影画像データの指定欄67等が含まれている。なお、X線撮影画像データについては、例えば、データセンタに銀塩フィルムのX線撮影画像及び個人情報の記載用紙を含むセットが送られてきた場合に、身元確認支援システム1の利用者が、そのX線撮影画像をスキャナ(画像データ取得部14)で読み込ませてX線撮影画像データを作成しておき、記憶部16の適宜な格納場所(フォルダ等)に適宜なファイル名で記憶させておくことが考えられる。そして、当該利用者が、「参照」ボタン68を指示して、記憶部16におけるフォルダの階層構造を表示させ、該当するX線撮影画像データのファイルを指示する。それによって、そのファイル名が該当の指定欄67に設定される。
そして、この個人情報入力画面60にて所用の情報を入力、指定することにより、全ての情報が入力されたならば、「入力完了」ボタン69を指示する。これにより、個人情報入力画面60に入力、指定された個人情報が記憶部16に格納される。
続いて、身元確認支援システム1は、S503で取得したX線画像データから、右側輪郭データを抽出し、右側輪郭データ16A4として記憶部16に記憶する(S504)。そして、S503で取得したX線画像データから、左側輪郭データを抽出し、左側輪郭データ16A5として記憶部16に記憶する(S505)。例えば、図3(b)に示すような、破線で囲まれた下顎枝の画像、又は、頭頂から下顎までの下顎枝遠心ラインの画像が、所定のプログラムが行う画像処理により抽出され、記憶部16に格納される。
上記においては、S501〜S505の各ステップにて、データID、個人情報、X線画像データ、右側輪郭データ及び左側輪郭データを都度、不揮発性記憶装置である記憶部16に記憶するように説明したが、そのような記憶手順に限定されることはない。例えば、各データを一時的に揮発性のワークメモリに格納しておき、データIDから左側輪郭データまでのすべてのデータが確定した時点で、当該ワークメモリから一斉に記憶部16に格納するようにしてもよい。
図7は、身元確認支援システム1による対象データ照合処理を示すフローチャートである。本処理は、身元確認支援システム1において、主として処理部15が、入力部13及び画像データ取得部14を介してデータを取得し、記憶部16のデータを参照、更新しながら、対象データの照合及び結果の表示を行うものである。本処理に係るシステムは、被災地や事故現場に持ち込まれた各端末において対象データを取得し、その対象データをネットワーク経由で、データセンタに設置されたサーバに送信するとともに、サーバにおいて各端末から対象データを受信し、生前データと照合し、その照合した結果を端末に送信し、さらに端末においてサーバから照合結果を受信し、表示する構成であってもよい。
最初に、身元確認支援システム1は、身元確認のために照合すべき対象となる、身元不明者の対象データを取得し、対象データ16Bとして記憶部16に記憶する(S701)。このとき、対象データは、一時的にワークメモリに格納されているものとする。なお、対象データの取得及び記憶の処理は、図5に示す生前データ取得処理と同様であるので、詳細な説明は割愛する。ただし、個人情報の取得に関しては、その内容が異なるので、図2(b)の個人情報16B2に関する説明を参照のこと。
続いて、身元確認支援システム1は、S702〜S707において、対象データ16Bと、生前データ16Aとを照合する処理を繰り返す。この処理は、対象データ16Bがいずれかの生前データ16Aと整合するか、又は、すべての生前データ16Aとの照合が終了するまで行われる。
まず、身元確認支援システム1は、記憶部16からワークメモリに1個の生前データ16Aを読み出す(S702)。読み出す順番は、例えば、データID16A1の昇順や降順であってもよいし、記憶部16の論理的な格納位置(各レコードのブロック番号)の順序であってもよい。
次に、身元確認支援システム1は、ワークメモリ上で、対象データ16Bの右側輪郭データ16B4と、生前データ16Aの右側輪郭データ16A4とを照合する(S703)。照合の処理は、所定のプログラムによる画像処理によって行われる。
図8は、輪郭データ(特に、左側輪郭データ)の照合処理の例を示す図である。図8(a)は、対象データに対する処理を示す。輪郭データの遠心側(図に向かって左側)には、2つの略円弧状の突出部があるので、その2つの突出部に対して共通の接線を引く。同様に、図8(b)に示す生前データの輪郭データにも、2つの突出部に対して共通の接線を引く。そして、図8(c)に示すように、上記2本の接線を合わせた上で、上側接点同士が重なるように、対象データ又は生前データの輪郭データの位置を、接線方向にずらす。なお、下側接点同士が重なるように、輪郭データの位置をずらしてもよい。
図8(c)の状態で、下顎枝遠心ラインの形状が整合するか否かを判断する。例えば、下顎枝遠心ラインのうち、重ならない部分の面積の大きさやコントラスト比(重ならない部分の面積と、重なる部分の面積との比率)が基準値以下であるか否かを判断することが考えられる(図9(c)参照)。また、対象データ及び生前データの、接線の長さが同じか否かを判断し、同じである場合に、それぞれの輪郭データにおいて、図8(d)に示すように、上側接点から下側接点までの接線を等間隔で区切り、その区切った各分割点から接線の法線を輪郭線(下顎枝遠心ライン)の方向に引き、輪郭線と交わるまで延ばし、法線の長さ(すなわち、各分割点から輪郭線までの距離)を計測する。そして、対象データ及び生前データの間において、接線上の各分割点における法線の長さを比較し、対応する各分割点の法線同士が同じ長さであるときには、輪郭線が同じ形状であることを示すので、下顎枝遠心ラインが整合すると判断してもよい。なお、上側接点から下側接点までの接線を区切る際に、必ずしも等間隔で行う必要はなく、接線上に所定個数の分割点を任意の間隔で設けてもよい。
なお、下顎枝遠心ラインを照合する際に接線を使うのは一つの照合方法に過ぎず、他の方法を使ってもよく、例えば、指紋照合と同様に、下顎枝遠心ラインの形状自体を合わせるようにしてもよい。
図9は、実際の輪郭データの照合例を示す図である。図9(a)は、輪郭データの平行移動により整合した例を示す。図9(b)は、輪郭データの回転及び平行移動により整合した例を示す。図9(c)は、輪郭データの回転及び平行移動を行っても整合しなかった例を示す。すなわち、2つの輪郭データの間で、重ならない部分に斜線を施しており、下顎枝遠心ラインの形状が整合しないことを表示する。
輪郭データの照合方法としては、比較、照合する2つの輪郭データにそれぞれ異なる色A、Bを施して重ね合わせると、重なった部分は色A及び色Bの混合色になるが、ずれた部分は色A又は色Bの一色だけになるので、色の面積により整合性を判断してもよい。例えば、青色と赤色を施しておくと、重なった部分は黒色になる。一方、下顎枝遠心ラインを線として抽出し、それら2本の線が整合するか否かを判定することも考えられる。
身元確認支援システム1は、右側輪郭データの照合の結果、下顎枝遠心ラインが整合しなかった場合(S704のNO)、続いて、ワークメモリ上で、対象データ16Bの左側輪郭データ16B5と、生前データ16Aの左側輪郭データ16A5とを照合する(S705)。照合の処理は、所定のプログラムによる画像処理によって行われる。照合の結果、左側輪郭データの下顎枝遠心ラインが整合しなかった場合(S706のNO)、記憶部16にまだ対象データ16Bと照合していない生前データ16Aがあるか否かを判定する(S707)。未照合の生前データ16Aがあった場合(S707のYES)、S702に戻って、次の生前データ16Aを記憶部16から読み出して、照合の処理を行う。
S704において右側輪郭データの下顎枝遠心ラインが整合した場合(S704のYES)、又は、S706において左側輪郭データの下顎枝遠心ラインが整合した場合(S706のYES)、身元確認支援システム1は、対象データ16Bの照合結果16B6をOKとして記憶部16に記憶し、対象データ16Bの下顎枝遠心ラインと整合した生前データ16AのデータID16A1を整合生前データID16B7として記憶部16に記憶する(S708)。そして、その照合結果(すなわち、身元不明者の身元が確認できた旨)を表示部12に表示する(S710)。このとき、整合した生前データ16Aの個人情報16A2を記憶部16から読み出し、当該個人情報16A2を身元不明者に関する情報として表示部12に表示するようにしてもよい。
一方、S707において未照合の生前データ16Aがなかった場合(S707のNO)、対象データ16Bの下顎枝遠心ラインと整合するものが現状の生前データ16Aの中にないので、身元不明者の身元確認ができなったということであり、身元確認支援システム1は、対象データ16Bの照合結果16B6をNGとして記憶部16に記憶する(S709)。そして、その照合結果(すなわち、身元不明者の身元が確認できなかった旨)を表示部12に表示する(S710)。
なお、上記実施の形態では、図1に示す身元確認支援システム1内の各部を機能させるために、処理部15(CPU)で実行されるプログラムをコンピュータにより読み取り可能な記録媒体に記録し、その記録したプログラムをコンピュータに読み込ませ、実行させることにより、本発明の実施の形態に係る身元確認支援システムが実現されるものとする。この場合、プログラムをインターネット等のネットワーク経由でコンピュータに提供してもよいし、プログラムが書き込まれた半導体チップ等をコンピュータに組み込んでもよい。
以上説明した本発明の実施の形態によれば、人の歯牙及びその周辺を撮影したX線画像データのうち、下顎枝遠心ラインを用いることにより、身元不明者の身元確認を精度よく、かつ、速やかに行うことができる。
詳細には、まず、通常の歯科医院等に設置された、オルソパントモグラフィの撮影装置により、図3(b)に示すような、人の下顎枝遠心ラインの画像データを取得し、日本全国にある歯科医院等の、歯科撮影を行う施設から当該画像データを収集する。身元確認支援システム1は、図5に示す処理手順に従って、少なくとも下顎枝遠心ラインの画像データを個人情報とともに生前データ16Aとして記憶し、蓄積する。下顎枝遠心ラインは、人の下顎枝のうち、上方にある関節突起の頭頂から遠心(人体の中心から離れる方)側を下方に辿って下顎角に至るまでの外形線であり、本願の発明者らは、その下顎枝遠心ラインの形状が個人によって全く異なり、また、数十年経過しても下顎枝遠心ラインの形状は変化しないことを発見した。これによれば、下顎枝遠心ラインの画像データは、身元不明者の身元確認を行う際に非常に有用なデータであり、そのデータを蓄積することにより、確実な身元確認を実現することができる。
その後、災害や事故が発生した場合に、身元が分からない人がいるときに、図7に示す処理手順に従って、身元不明者の対象データ16Bと、蓄積された各生前データ16Aとを照合する処理を行う。このとき、最初に右側の下顎枝遠心ラインのデータを照合し、整合しなければ、次に左側の下顎枝遠心ラインのデータを照合し、左右いずれかの下顎枝遠心ラインが整合すれば、照合結果をOKとし、整合した生前データ16AのデータID16A1を記憶する。これによれば、左右いずれかの下顎枝遠心ラインの整合性を確認するので、一方が損傷等により整合しなくても、他方が無事で整合すれば、照合結果がOKとなり、身元不明者の身元を確認することができる。
さらに、下顎枝遠心ラインのデータを照合する際には、下顎枝遠心ラインに2つの略円弧状の突起部があることに注目して、図8に示すように、2つの突起部に共通の接線を引き、対象データ16Bの接線と、生前データ16Aの接線とを合わせ、接線方向に下顎枝遠心ラインのデータをずらして、上下いずれかの接点を重ねる方法が考えられる。そして、図9(c)に示すように、2つのデータの重ならない部分の面積や重なる部分の面積に基づいて、整合性を判断する。これによれば、比較的簡単な画像処理により、2つの下顎枝遠心ラインのデータを照合することができる。
≪その他の実施の形態≫
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、上記実施の形態は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物も含まれる。例えば、以下のような実施の形態が考えられる。
(1)上記実施の形態では、オルソパントモグラフィの撮影装置を用いるように説明したが、歯牙及びその周辺を含む口腔内のパノラマX線撮影ができれば、他の回転断層方式の撮影装置であってもよい。オルソパントモグラフィの撮影装置は3軸変換方式であるが、例えば、1軸回転方式であるパントモグラフィの撮影装置でもよいし、2軸変換方式であるパノレックスラジオグラフィの撮影装置であってもよい。
(2)上記実施の形態では、身元不明者の対象データ16Bと、日本全国から収集された生前データ16Aとに関して、人の下顎枝遠心ラインを比較、照合するように説明したが、さらに身元確認の精度を上げるために、歯の根の形状を照合するようにしてもよい。
(3)上記実施の形態では、歯牙及びその周辺のX線画像データを用いて身元確認を行うように説明したが、他の撮影方法により取得される画像データ、例えば、3D(立体形)データやCTスキャンのデータ等を用いてもよい。
1 身元確認支援システム
11 通信部
12 表示部
13 入力部
14 画像データ取得部
15 処理部
16 記憶部
16A 生前データ(身元情報)
16A2 個人情報
16A3 X線画像データ
16A4 右側輪郭データ
16A5 左側輪郭データ
16B 対象データ(身元照合情報)
16B3 X線画像データ
16B4 右側輪郭データ
16B5 左側輪郭データ

Claims (5)

  1. 身元不明者の身元確認を支援する身元確認支援システムであって、
    身元不明者となる可能性のある多数の人を身元確定者として、
    身元確定者の口腔内のパノラマ撮影のX線画像データ及び身元を特定するためのデータを含む身元情報を記憶する手段と、
    身元不明者の口腔内のパノラマ撮影のX線画像データを含む身元照合情報を記憶する手段と、
    前記X線画像データを処理して、下顎枝の領域において上方にある関節突起の頭頂から遠心側を下方に辿って下顎角に至るまでの外形線を表現するデータを下顎枝遠心ラインデータとして抽出する下顎枝遠心ライン抽出手段と、
    ある身元不明者についての身元照合情報が入力されると、当該身元照合情報に含まれる前記X線画像データから前記下顎枝遠心ライン抽出手段が抽出した下顎枝遠心ラインデータと、前記記憶した身元情報に含まれる前記X線画像データから前記下顎枝遠心ライン抽出手段が抽出した下顎枝遠心ラインデータとを照合することにより、該当する身元不明者の身元情報を特定し、その身元を特定するためのデータを出力する身元特定手段と、
    を備えたことを特徴とする身元確認支援システム。
  2. 請求項1に記載の身元確認支援システムであって、
    前記X線画像データは、
    人の頭部のうち、左右両側にある下顎枝を挟み込むように固定して回転断層方式によって撮影された画像のデータであって、当該画像は、前記下顎枝の平面に対して垂直な方向から撮影された部位を含んでいる
    ことを特徴とする身元確認支援システム。
  3. 請求項1又は2に記載の身元確認支援システムであって、
    前記身元特定手段は、
    前記下顎枝遠心ラインデータのうち、2つの略円弧状の突起部に対して共通の接線を引き、
    前記身元照合情報の下顎枝遠心ラインデータの接線と、前記身元情報の下顎枝遠心ラインデータの接線とを合わせ、
    2つの突起部と、接線とが接する2つの接点のうち、いずれか一方が重なるように、前記身元照合情報又は前記身元情報の下顎枝遠心ラインデータを接線方向にずらし、
    いずれか一方の接点が重なった状態で前記身元照合情報と、前記身元情報との整合性を判断する
    ことを特徴とする身元確認支援システム。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の身元確認支援システムであって、
    前記身元特定手段は、
    前記身元照合情報の下顎枝遠心ラインデータと、前記身元情報の下顎枝遠心ラインデータとを重ね合わせた状態で、両データが重ならない部分の面積の大きさ、又は、両データが重ならない部分の面積と、両データが重なる部分の面積との比率に基づいて、当該身元照合情報と、当該身元情報との整合性を判断する
    ことを特徴とする身元確認支援システム。
  5. 請求項1又は請求項2に記載の身元確認支援システムであって、
    前記身元特定手段は、
    前記下顎枝遠心ラインデータのうち、2つの略円弧状の突起部に対して共通の接線を引き、
    2つの突起部と、接線とが接する2つの接点間の距離を接線の長さとして計測し、
    前記身元照合情報の下顎枝遠心ラインにおける接線の長さと、前記身元情報の下顎枝遠心ラインにおける接線の長さとが同じである場合に、2つの接点間の接線上における所定の分割点から前記下顎枝遠心ラインまでの距離を法線の長さとして計測し、
    前記身元照合情報の下顎枝遠心ラインにおける法線の長さと、前記身元情報の下顎枝遠心ラインにおける法線の長さとに基づいて、当該身元照合情報と、当該身元情報との整合性を判断する
    ことを特徴とする身元確認支援システム。
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