JP2011107827A - 身元確認支援方法及び身元確認支援システム - Google Patents

身元確認支援方法及び身元確認支援システム Download PDF

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Abstract

【課題】身元不明者の候補者絞込みを迅速かつ効率的に行うことが可能な身元確認支援方法の提供。
【解決手段】身元不明者の候補者絞込みを行う身元確認支援方法であって、検索元の歯牙有無パターンと検索対象の歯牙有無パターンとを比較照合して得られた歯牙有無状態の一致した本数に重み係数を掛けた評価値に、歯牙ごとに検索元と検索対象の治療痕を比較照合し一致した場合に検索対象の歯牙の治療痕に予め対応付けられた値を加算し、全ての歯牙について比較照合し終わった際に得られる評価値が大きいほど検索元と検索対象との類似度が高いものとして抽出する。
【選択図】図2

Description

本発明は、身元不明者に関し、本人の同意に基づき抽出されたレセプト情報よりデンタルチャート(歯牙の有無および歯牙の治療痕)を導出して大量の検索対象を得た中から、候補者を絞り込む身元確認支援方法及び身元確認支援システムに関するものである。
身元不明者の歯科所見による身元確認は現在人手に依存し、システム化の検討も遅れているため、数万人を越える犠牲者が想定される大規模災害時の身元確認問題に対して有効な手段がないのが実情である。
従って、大規模な災害・事故の発生時には、身元確認作業が極めて困難になると予想され、迅速で(一刻も早く遺族のもとへ遺体を帰す)、効率的な(膨大な作業負担を少しでも軽減する)対応が望まれるが、そのためには、事故発生にいたる充分以前から生存する人に関するできるだけ多くの情報を収集しておき、事故発生時には速やかに検索ができる仕組みが有効である。
そこで、従来から、例えば非特許文献1等に記載されるようなデンタルチャート(個人の歯牙状態を所見によりデータ化したもの)を用いた検索方法が提案されている。
日本歯科医師会雑誌 Vol.58 No.10 2006−1(P.15〜P.25)
しかしながら、非特許文献1等に記載される従来の検索方法では、検索対象となるデンタルチャートの収集に関しては、歯科医師が1件ずつ所見に基づき入力する方法で収集しており膨大な手間と時間を必要とする。また検索方法についても大量の検索対象について適用できる方法ではなく、身元不明者の候補者を迅速かつ効率的に絞り込むことは困難であり、大規模災害に備えるのには困難な状況である。
よって、検索対象となるデンタルチャートについて大規模災害に備えうる規模での収集を迅速かつ効率良く実施でき、且つ、収集した大量の検索対象から身元不明者の候補者を迅速かつ効率的に絞り込むことが可能な手段が要望されている。
本発明は、上述のような現状に鑑み、身元不明者に関し、本人の同意に基づき抽出されたレセプト情報よりデンタルチャート(歯牙の有無および歯牙の治療痕)を導出して大量の検索対象を得た中から、身元不明者の候補者絞込みを、迅速かつ効率的に行うことが可能な身元確認支援方法及び身元確認支援システムを提供することを目的としている。
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
検索元の歯牙有無パターンと検索対象の歯牙有無パターンとを比較照合して得られた歯牙有無状態の一致した本数に重み係数を掛けた評価値に、歯牙ごとに検索元と検索対象の治療痕を比較照合し一致した場合に検索対象の歯牙の治療痕に予め対応付けられた値を加算し、全ての歯牙について比較照合し終わった際に得られる評価値が大きいほど検索元と検索対象との類似度が高いものとして抽出することを特徴とする身元確認支援方法に係るものである。
また、前記検索対象の歯牙の治療痕に予め対応付けられた値として、歯科医院が毎月作成し審査機関に提出するものであって少なくとも治療内容情報と治療部位情報とが記載される診療報酬請求書の情報を用いて、前記治療部位情報から導出される歯牙に対して前記治療内容情報から導出される治療行為が均等に行われたとする実施確率値を用いることを特徴とする請求項1記載の身元確認支援方法に係るものである。
また、前記検索対象の歯牙有無パターンは、歯科医院が毎月作成し審査機関に提出するものであって少なくとも治療内容情報と治療部位情報とが記載される診療報酬請求書の情報を用いて作成することを特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載の身元確認支援方法に係るものである。
また、検索元の歯牙有無パターンと検索対象の歯牙有無パターンとを照合し、不可逆的な変化に矛盾する情報を持つ検索対象を抽出対象外とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の身元確認支援方法に係るものである。
また、検索元の性別、年齢、死亡推定日について、検索対象がもつ情報と照合し、矛盾する情報を持つ検索対象を抽出対象外とすることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の身元確認支援方法に係るものである。
また、歯科医院が毎月作成し審査機関に提出するものであって少なくとも治療内容情報と治療部位情報とが記載される診療報酬請求書の情報について対象となる患者個人若しくは当該情報を管理する法人より当該データの使用に同意を得た患者のみの当該情報を用いて前記検索対象の情報を蓄積することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の身元確認支援方法に係るものである。
また、検索元の歯牙有無パターンと記憶装置に記憶される検索対象の歯牙有無パターンとを比較照合して得られた歯牙有無状態の一致した本数に重み係数を掛けて評価値を算出する第一の評価値算出手段と、歯牙ごとに検索元と前記記憶装置に記憶される検索対象の治療痕を比較照合し一致した場合に検索対象の歯牙の治療痕に予め対応付けられた値を加算する第二の評価値算出手段と、全ての歯牙について比較照合し終わった際に得られる評価値が大きいほど検索元と検索対象との類似度が高いものとして抽出する抽出手段とを備えたことを特徴とする身元確認支援システムに係るものである。
また、前記検索対象の歯牙の治療痕に予め対応付けられた値として、歯科医院が毎月作成し審査機関に提出するものであって少なくとも治療内容情報と治療部位情報とが記載される診療報酬請求書の情報を用いて、前記治療部位情報から導出される歯牙に対して前記治療内容情報から導出される治療行為が均等に行われたとする実施確率値を用いるように前記第二の評価値算出手段を構成したことを特徴とする請求項7記載の身元確認支援システムに係るものである。
また、前記検索対象の歯牙有無パターンは、歯科医院が毎月作成し審査機関に提出するものであって少なくとも治療内容情報と治療部位情報とが記載される診療報酬請求書の情報を用いて作成されたものであることを特徴とする請求項7,8のいずれか1項に記載の身元確認支援システムに係るものである。
また、検索元の歯牙有無パターンと検索対象の歯牙有無パターンとを照合し、不可逆的な変化に矛盾する情報を持つ検索対象を抽出対象外とする第一の検索対象除外手段を備えたことを特徴とする請求項7〜9のいずれか1項に記載の身元確認支援システムに係るものである。
また、検索元の性別、年齢、死亡推定日について、検索対象がもつ情報と照合し、矛盾する情報を持つ検索対象を抽出対象外とする第二の検索対象除外手段を備えたことを特徴とする請求項7〜10のいずれか1項に記載の身元確認支援システムに係るものである。
また、歯科医院が毎月作成し審査機関に提出するものであって少なくとも治療内容情報と治療部位情報とが記載される診療報酬請求書の情報について対象となる患者個人若しくは当該情報を管理する法人より当該情報の使用に同意する同意情報若しくは同意しない不同意情報を送信する送信手段およびその同意情報若しくは不同意情報を受信して同意情報を送信した患者のみの当該情報を抽出して前記記憶装置に前記検索対象として蓄積する検索対象蓄積手段を備えたことを特徴とする請求項7〜11のいずれか1項に記載の身元確認支援システムに係るものである。
本発明は上述のようにするから、身元不明者に関し、本人の同意に基づき抽出されたレセプト情報よりデンタルチャート(歯牙の有無および歯牙の治療痕)を導出して大量の検索対象を得た中から、身元不明者の候補者絞込みを、迅速かつ効率的に行うことが可能な身元確認支援方法及び身元確認支援システムとなる。
本実施例の確率デンタルチャートの考え方を説明する説明図である。 本実施例の概略説明図である。 本実施例の検索入力画面の概略説明図である。 本実施例の確率デンタルチャートを用いた計算例を示す概略説明図である。 本実施例の処理手順を説明する概略説明図である。 本実施例の検索結果を示す概略説明図である。 累積識別精度特性曲線の説明図である。
好適と考える本発明の実施形態(発明をどのように実施するか)を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
検索元の歯牙有無パターンと検索対象の歯牙有無パターンとを比較照合して得られた歯牙有無状態の一致した本数に重み係数を掛けた評価値に、歯牙ごとに検索元と検索対象の治療痕を比較照合し一致した場合に検索対象の歯牙の治療痕に予め対応付けられた値を加算し、全ての歯牙について比較照合し終わった際に得られる評価値が大きいほど検索元と検索対象との類似度が高いものとして抽出することで、身元不明者(検索対象)の中から候補者(検索元と合致するか近似する者)を絞り込む。
具体的には、例えば、歯科医院が毎月作成し審査機関に提出する診療報酬請求書(レセプト)の情報を用いて患者毎のデンタルチャート(歯牙の有無、治療痕に関する所見等)を導出し蓄積しておき、このデンタルチャートに含まれる歯牙有無パターンと目視またはX線写真で確認可能な歯牙毎の治療痕の実施確率(確率デンタルチャート)を用いて候補者の絞込みを行う。まず検索元の歯牙有無パターンと検索対象の歯牙有無パターンとを比較照合し類似度の評価値を得、次に歯牙ごとに検索元と検索対象の治療痕を比較照合し一致した場合に該当する確率デンタルチャートの実施確率値を評価値に加算するが、その結果の評価値が大きいほど検索元と検索対象との類似度が高いとして、上位者を候補者リストに挙げることにより、身元不明者の候補者絞込みを、迅速かつ効率的に行うことが可能となる。
また、例えば、前段の処理として、検索条件として入力した性別、年齢、死亡推定日、及び歯牙有無状態と検索対象となるデンタルチャートの対応するデータ内容が矛盾する場合、当該検索対象データを候補者から除外する手段を備えることにより、一層効率的に身元不明者の候補者絞込みを行うことが可能となる。
また、上述のレセプトの情報を用いて治療内容からデンタルチャートを導出することにより、大量にしかも既にあるデータソースを用いてデンタルチャートを作成できることになり、一層迅速かつ効率的な候補者絞り込みが可能となるが、以下、レセプトについて説明する。
レセプト情報は既に一部デジタル化されており、かつ平成23年度からは、全国のほぼ全ての歯科医院がオンラインによるレセプトデータの提出を義務付けられており、歯科診療受診者のほぼ全てのレセプトデータが入手できる状態に成りつつある。
従来、レセプトデータによりデンタルチャートを作成することは困難とされていたが、その原因はレセプトデータにあっては、診療部位(個々の歯牙を示す)と診療内容が1対1に対応付けられておらず、全く独立したデータとして存在することにあった。
この問題を解決する為に、図1に示したように部位情報から導出される歯牙(1個または複数)に対して当該治療行為が均等に行われたとする実施確率値(確率デンタルチャート)を用いるという方法により、診療部位と診療データを確率的に対応付けることとした。
ここで、レセプトデータは個人情報であり、個人情報保護法により適切な扱いが求められているが、厚生省の「医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱のためのガイドライン」では、『個人情報の目的外利用や個人データの第三者提供の場合には、原則として本人の同意を得ることを求めている。
即ち、『医療機関等については、患者に適切な医療サービスを提供する目的のために、当該医療機関等において、通常必要と考えられる個人情報の利用範囲を施設内への掲示(院内掲示)により明らかにしておき、患者側から特段明確な反対・留保の意思表示がない場合には、これらの範囲内での個人情報の利用について同意が得られているものと考えられる。』としており、レセプトデータの使用にあっては、本人の同意または院内掲示により本人の同意を得た医療機関よりの同意表明を以って、そのデータを利用する必要があるが、例えば、レセプトデータの本来の持ち主である患者及びその患者の意思表明の下に代行する医療機関により運営主体に対して速やかに当該患者の同意または不同意の意思を伝える手段と、その意思を受取った運営主体により該当するレセプトデータを抽出しデンタルチャートを導出する手段を備えることにより、迅速且つ適式にレセプトデータを活用できることになる。
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
本実施例は、検索元の歯牙有無パターンと記憶装置に記憶される検索対象の歯牙有無パターンとを比較照合して得られた歯牙有無状態の一致した本数に重み係数を掛けて評価値を算出する第一の評価値算出手段と、歯牙ごとに検索元と前記記憶装置に記憶される検索対象の治療痕を比較照合し一致した場合に検索対象の歯牙の治療痕に予め対応付けられた値を加算する第二の評価値算出手段と、全ての歯牙について比較照合し終わった際に得られる評価値が大きいほど検索元と検索対象との類似度が高いものとして抽出する抽出手段とを備えたものである。
図2には、患者の同意取得から身元確認までのフローチャートでシステム全体の機能を示しているが、図中(1)でまず各歯科医院において、院内掲示にて患者のレセプト情報(治療内容情報と治療部位情報を含む)を災害等で身元不明になった場合に備えて使用する旨の掲示をしておき、それに対し一定期間の間に同意しない旨の申し出が患者からなかった場合には同意が得られたとするが、もし患者から不同意の申し出があった場合には当該患者について不同意があったと記録装置に登録しておく。
次に、図中(2)に示したように、各歯科医院等の診療機関からレセプト情報の参照の許諾(当該診療機関より提出されたレセプトを身元確認支援システムに使用して良いという許諾と、もし不同意の患者がいればそのリスト)情報を、インターネットVPNのようなセキュリティを確保されたネットワークを経由し、身元確認支援システム(各県システムのサーバ)に登録する。
次に、図中(3)に示したように、身元確認支援システム(各県システムのサーバ)には、別途各歯科医院等の診療機関より提出されたレセプト情報を集約保管してあるレセプトサーバより、図中(2)で登録された許諾情報に基づき、該当する診療機関のレセプト情報を不同意患者のリストに該当するデータを除外して抽出し、さらに検索対象として必要なデータのみを抽出編集し、各県毎のシステムに集約登録する集約登録手段(検索対象蓄積手段)を設けている。
尚、検索対象の情報としては、少なくとも、氏名、性別、生年月日、生死情報、治療内容情報、治療部位情報が含まれる。
この様にして集約登録された検索対象の情報に対して、図中(4)に示したように、警察や保険会社等において図3の画面を用いて身元不明者の歯牙の状態を検索条件として入力することにより、候補者の絞込みが行われ、絞り込まれた候補者については、その内容を生前情報として参照することができる。
一方図中(4)では、身元不明者の歯牙に関する情報を死後情報登録機能を用いて登録することができ、以後提供される身元不明者に対する情報により検索、突合できる事を可能にする。
次に、検索対象確率デンタルチャート(実施確率値)とデンタルスコア(評価値)算出の考え方について説明する。
図2(3)では、身元確認支援システムに各県毎の検索対象データを登録するが、患者毎の検索対象データの作成および登録は以下の方法により実施される。
レセプトデータでは、一ヶ月毎にまとめて作成される一患者のデータにおいて、該当月に処置を行ったすべての部位(歯牙のこと)が1レコードで表示され、一方で該当月に行った処置種類及び回数は1処置ごとに1レコードで表示されており、処置(治療内容情報)と部位病名(治療部位情報)とが対応付けされていないという前提がある。
当初は、処置に関して、どの歯かは特定できないが実施されている、という扱いで検索を行おうと考えていたが、この方法によれば十分な絞込みができないことが懸念されたので、今回の処置対象とされている部位と、処置を何らかの形で結び付けられないかと考えた。
結び付けの方法として、一ヶ月ごとにまとめて作成される一患者のレセプトデータにおいて、対象とされるすべての部位について、各処置は同じ確率で行われたと見ることとした(図1参照)。
このケースで対象部位が1の場合、部位と処置は1対1で対応付けられ通常のデンタルチャートをあらわすので、確率デンタルチャートは通常のデンタルチャートを包含する概念になり、通常のデンタルチャートを含め確率デンタルチャートと呼んでも良いことになる。
ところで、レセプトデータは1ヶ月ごとにまとめて作成されるので、同一処置が複数月に渡って実施される場合に、同一人の同一処置に関するこれら複数月にわたるすべてのデータについて部位ごとの実施確率を計算し合計することでその部位の特定処置に関する実施確率が得られるが、同一処置の実施回数がある程度以上になると1を超えることも考えられ、これは確率値としては不合理であるので、実態に即して以下の方法を考案した。
図4に示したように、各部位ごとに、同一人、同一処置に関する複数月にわたるすべてのデータについて処置されていない確率を計算し、これらをすべて掛け算することにより、一度もその処置を行わなかった確率を計算した上で、1からこれを引くと、その部位について1回以上その処置が実施された確率が得られるので、これを検索対象の「確率デンタルチャート」として採用することとした。
図4下部に示したように、検索条件として入力される部位ごとの処置状況の値を1として、これと比較対照される検索対象の同一部位・同一処置の確率的デンタルチャートの値をかけて、検索条件として入力されたすべての部位について計算値を合計したものを「当該処置のデンタルスコア」とし、全ての処置について合計して得られる全体の「デンタルスコア」を検索条件(検索元)と検索対象の類似度の判定指標にする。
ここで用いられる充填、歯冠修復等の処置に関する部位情報とは、同月レセプトの部位病名欄に記載されている部位病名より抽出され、義歯やブリッジのダミー部位、P(歯周病)関連、部位なし病名(口内炎)などを除くものを対象とする。
次に検索入力画面について説明する。
図2(4)身元検索においては、身元確認支援システム中の身元検索システムの入力画面(図3)が使われ、画面上部の属性情報(死亡推定日、性別、推定年齢)を入力する部分と、各歯牙についての歯牙情報(欠損状態、歯牙状態、根充状態)を入力する部分より構成されている(検索元情報入力手段)。
歯牙の配置に関しては、上顎と下顎に歯牙が円弧状に配列されているが、上顎と下顎をさらに左右に分け、門歯より親不知歯までを1から8と付番して管理しており、画面上には患者が口を開けた状態を図示し、患者側から見た右側の情報を画面の左側に、左側の情報を画面の右側に表示している。
図3の欠損状態については、現存歯、欠損歯、不明又は未入力がプルダウンメニューにより選択可能であり、歯牙状態については、充填、ジャケット冠関係、HJK、RJK,CRJK、インレー、FCK、前装冠、乳歯冠、4/5冠、3/4冠、該当なし又は健全歯又は見処置歯又は不明がプルダウンメニューにより選択可能であり、根充状態については、根充あり、根充なし、不明がプルダウンメニューにより選択可能な構成になっている。
欠損状態、歯牙状態については目視により判定できる内容とし、根充状態についてはX線画像より容易に判読できる内容としてあるが、レセプト情報より検索対象のデンタルチャートを導出する場合には、処置の結果これらの状態に導かれる処置が行われた場合には、当該歯牙がそれらの状態になったとして登録する。
次に検索入力(検索元)情報により検索対象の中から候補者を絞り込む仕組みについて説明する。
図3の身元検索システムの入力画面により検索条件が入力された場合に、入力情報により検索対象の中から候補者を絞り込むためには、図5に示したような5段階の処理、すなわち第一段階(患者属性のフィルタリング)、第二段階(欠損状態のフィルタリング)、第三段階(欠損状態の計算)、第四段階(歯牙状態の計算)、第五段階(並べ替え)が行われ、最終的には本人である確率が高いと思われる順番で表示される。
第一段階(患者属性のフィルタリング)については、患者属性の検索条件として、性別、推定年齢(範囲)、死亡推定日が入力されるが、これに対して検索対象データ中の当該項目を比較し矛盾する場合すなわち、性別が不一致、年齢が範囲外、死亡推定日以降も生存の場合は対象外データとして、候補者データとしてはこれ以外を抽出する(第一の検索対象除外手段)。
第二段階(欠損状態のフィルタリング)については、検索条件として入力される、各歯牙の欠損状態と検索対象データの対応する歯牙の欠損状態を比較し、矛盾する場合すなわち、入力が欠損で検索対象が現存の場合は対象外データとして、候補者データとしてはこれ以外を抽出する(第二の検索対象除外手段)。
第三段階(欠損状態の計算)については、検索条件として入力される、各歯牙の欠損または現存状態と検索対象データの対応する歯牙の状態を比較し、一致する場合は評価値に1を加算しすべての歯牙について比較を終えた場合の評価値に予め決められた一定の値(重み係数)をかけてこの検索対象に関する「欠損状態の計算値(評価値)」とする(第一の評価値算出手段)。
具体的には、重み係数としては、実験用の検索環境において重み係数(0〜1)につき複数の値を設定し、各重み係数毎に同回数の検索実験を行い得られる実験結果を、累積識別精度特性曲線(図7に例示、CMC曲線、横軸を検索結果順位の大きい順に並べた実験の累積回数とし、縦軸を横軸に対する検索結果順位とする)にプロットした場合に、各重み係数毎に検索順位を結んで得られる曲線で最も左側に位置する曲線の重み係数の値を採用する。
第四段階(歯牙状態の計算)については、検索条件入力(検索元データ)と検索対象データとを用いて図4に示したように検索条件として入力される部位ごとの処置状況の値を1として、これと比較対照される検索対象の同一部位・同一処置の確率的デンタルチャートの値をかけて、検索条件として入力されたすべての部位について計算値を合計したものを当該処置のデンタルスコアとし、全ての処置について合計して得られる全体のデンタルスコアを計算し、「歯牙状態の計算値(評価値)」とする(第二の評価値算出手段)。
第五段階(並べ替え)については、第三段階及び第四段階で計算した欠損状態の計算値と歯牙状態の計算値とを合計した後で、検索対象から抽出された候補者を合計値の大きい順に並べ替え、合計値の大きい順にあらかじめ決められた件数を候補者リストとして表示する(抽出手段、図6参照)。
本実施例の(各県システムの)サーバ及び(警察、保険会社等の)クライアント端末としては、端末としての一般的な機能を備えたコンピュータを採用できる。具体的には、サーバはHDD等の記憶装置(記憶手段)に格納されたプログラムに基づいてCPU等の演算処理部が上述する各手段として機能するように構成しているものであり、更に詳述すると、CPUと、RAM,ROM及びHDD等の記憶装置とを備え、これらがシステムバスを介して互いに接続されており、CPUが、HDD等に記憶されたOSのプログラムやアプリケーションプログラムに基づいて四則演算等の各種の演算及びハードウェアの制御を行うものである。また、クライアント端末には、上記CPUや記憶装置に加え、必要に応じてマウス等のポインティングデバイスやキーボード等の入力装置、ディスプレイ等の表示装置、記録媒体ドライブ等の記憶媒体読取装置等を備えたコンピュータを採用できる。
以上により、身元不明者に関し、本人の同意に基づき抽出されたレセプト情報よりデンタルチャート(歯牙の有無および歯牙の治療痕)を導出して大量の検索対象を得た中から、身元不明者の候補者絞込みを、迅速かつ効率的に行うことが可能となる。

Claims (12)

  1. 検索元の歯牙有無パターンと検索対象の歯牙有無パターンとを比較照合して得られた歯牙有無状態の一致した本数に重み係数を掛けた評価値に、歯牙ごとに検索元と検索対象の治療痕を比較照合し一致した場合に検索対象の歯牙の治療痕に予め対応付けられた値を加算し、全ての歯牙について比較照合し終わった際に得られる評価値が大きいほど検索元と検索対象との類似度が高いものとして抽出することを特徴とする身元確認支援方法。
  2. 前記検索対象の歯牙の治療痕に予め対応付けられた値として、歯科医院が毎月作成し審査機関に提出するものであって少なくとも治療内容情報と治療部位情報とが記載される診療報酬請求書の情報を用いて、前記治療部位情報から導出される歯牙に対して前記治療内容情報から導出される治療行為が均等に行われたとする実施確率値を用いることを特徴とする請求項1記載の身元確認支援方法。
  3. 前記検索対象の歯牙有無パターンは、歯科医院が毎月作成し審査機関に提出するものであって少なくとも治療内容情報と治療部位情報とが記載される診療報酬請求書の情報を用いて作成することを特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載の身元確認支援方法。
  4. 検索元の歯牙有無パターンと検索対象の歯牙有無パターンとを照合し、不可逆的な変化に矛盾する情報を持つ検索対象を抽出対象外とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の身元確認支援方法。
  5. 検索元の性別、年齢、死亡推定日について、検索対象がもつ情報と照合し、矛盾する情報を持つ検索対象を抽出対象外とすることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の身元確認支援方法。
  6. 歯科医院が毎月作成し審査機関に提出するものであって少なくとも治療内容情報と治療部位情報とが記載される診療報酬請求書の情報について対象となる患者個人若しくは当該情報を管理する法人より当該データの使用に同意を得た患者のみの当該情報を用いて前記検索対象の情報を蓄積することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の身元確認支援方法。
  7. 検索元の歯牙有無パターンと記憶装置に記憶される検索対象の歯牙有無パターンとを比較照合して得られた歯牙有無状態の一致した本数に重み係数を掛けて評価値を算出する第一の評価値算出手段と、歯牙ごとに検索元と前記記憶装置に記憶される検索対象の治療痕を比較照合し一致した場合に検索対象の歯牙の治療痕に予め対応付けられた値を加算する第二の評価値算出手段と、全ての歯牙について比較照合し終わった際に得られる評価値が大きいほど検索元と検索対象との類似度が高いものとして抽出する抽出手段とを備えたことを特徴とする身元確認支援システム。
  8. 前記検索対象の歯牙の治療痕に予め対応付けられた値として、歯科医院が毎月作成し審査機関に提出するものであって少なくとも治療内容情報と治療部位情報とが記載される診療報酬請求書の情報を用いて、前記治療部位情報から導出される歯牙に対して前記治療内容情報から導出される治療行為が均等に行われたとする実施確率値を用いるように前記第二の評価値算出手段を構成したことを特徴とする請求項7記載の身元確認支援システム。
  9. 前記検索対象の歯牙有無パターンは、歯科医院が毎月作成し審査機関に提出するものであって少なくとも治療内容情報と治療部位情報とが記載される診療報酬請求書の情報を用いて作成されたものであることを特徴とする請求項7,8のいずれか1項に記載の身元確認支援システム。
  10. 検索元の歯牙有無パターンと検索対象の歯牙有無パターンとを照合し、不可逆的な変化に矛盾する情報を持つ検索対象を抽出対象外とする第一の検索対象除外手段を備えたことを特徴とする請求項7〜9のいずれか1項に記載の身元確認支援システム。
  11. 検索元の性別、年齢、死亡推定日について、検索対象がもつ情報と照合し、矛盾する情報を持つ検索対象を抽出対象外とする第二の検索対象除外手段を備えたことを特徴とする請求項7〜10のいずれか1項に記載の身元確認支援システム。
  12. 歯科医院が毎月作成し審査機関に提出するものであって少なくとも治療内容情報と治療部位情報とが記載される診療報酬請求書の情報について対象となる患者個人若しくは当該情報を管理する法人より当該情報の使用に同意する同意情報若しくは同意しない不同意情報を送信する送信手段およびその同意情報若しくは不同意情報を受信して同意情報を送信した患者のみの当該情報を抽出して前記記憶装置に前記検索対象として蓄積する検索対象蓄積手段を備えたことを特徴とする請求項7〜11のいずれか1項に記載の身元確認支援システム。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014013563A (ja) * 2012-06-06 2014-01-23 Tomoyuki Kameda 身元確認支援システム
JP5475181B1 (ja) * 2013-10-23 2014-04-16 智之 亀田 身元確認支援システム
JP2014192631A (ja) * 2013-03-26 2014-10-06 Hitachi Solutions East Japan Ltd 災害時通信支援装置、災害時通信支援方法及び災害時通信支援プログラム
JP2019159964A (ja) * 2018-03-14 2019-09-19 メドケア株式会社 効率化支援システム及び医療効率化支援方法

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