JP2019208831A - 歯科分析システムおよび歯科分析x線システム - Google Patents

歯科分析システムおよび歯科分析x線システム Download PDF

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Abstract

【課題】歯科医師の判断の補助となる歯科分析システムおよび歯科分析X線システムを提供する。【解決手段】歯科パノラマX線画像400から病変箇所を検出して病名を判定するディープラーニング部340と、ディープラーニング部340により特定された病変箇所および病名を歯科パノラマX線画像上に表示する表示部320と、を含む。また、ディープラーニング部340は、YOLO (you only look once)システムを含んでもよい。【選択図】図5

Description

本発明は、歯科分析システムおよび歯科分析X線システムに関する。
歯科医師が歯の治療または診断を行うとき、外からの目視では確認が困難な場所に病変箇所があると考えられる場合には、歯科X線撮影装置を用いて診断をすることがある。また、近年は全ての歯を一度に撮影することができる歯科パノラマX線画像の撮影をすることができるようになったため、目視では気がつかない隠れた病変箇所または特徴を発見することもできるようになった。
例えば、特許文献1(特開2018−63707号公報)では、歯科パノラマX線画像を深層学習により歯番情報を取得し、身元確定対象者の身元確認情報を容易に得ることを可能とし、さらに、深層学習によって歯科パノラマX線画像から歯単体の画像を切り出し、深層学習により歯番情報を取得した上で、人手によって歯番情報の誤りを修正する画像分析システムが開示されており、容易に身元確認情報を得ることができる旨が記載されている。
また、特許文献2(特開2016−198197号公報)には、患部を撮像した患部画像を送信する第1端末と、第1端末から患部画像を受け取り、患部画像に対応する疾患名に関する情報を第1端末に送信するサーバと、医師による診断結果を示す疾患名に関する情報をサーバに送信する第2端末と、を備える。第1端末は、医師の診断の要否を患部画像とともにサーバに送信し、サーバは、画像解析によって患部画像に対応する疾患名を導出する画像解析部と、第1端末から医師の診断を要求された場合、患部画像を第2端末に送信する診断要求処理部と、画像解析部により導出された疾患名に関する情報および第2端末から送信された疾患名に関する情報を受け取った場合に第1端末に送信する疾患情報生成部と、を有する診断支援システムが開示されており、入力した患部情報に応じた疾患名を高い信頼性で提供できる旨が記載されている。
また、特許文献3(特開2015−154918号公報)には、医療映像内で病変候補を検出する病変候補検出段階と、医療映像内で解剖学的客体を検出する周辺客体検出段階と、病変候補を病変候補の位置と解剖学的客体の位置との関係情報を含む解剖学的脈絡情報に基づいて検証する病変候補検証段階と、検証結果に基づいて、病変候補のうち、偽陽性病変候補を除去する偽陽性除去段階と、を含む病変検出装置が開示されており、病変に関わる部位を適切に検出できる旨が記載されている。
特開2018−63707号公報 特開2016−198197号公報 特開2015−154918号公報
しかし、歯科のX線画像から病変箇所を特定し病名の判定をすることは相当の訓練が必要であるうえ、歯科パノラマX線画像から得られる画像は広範囲であるため、歯科医師の負担が大きく、見落としが生じる危険性があった。
そして、特許文献1の画像分析システムは、歯科パノラマX線画像から歯番情報を取得するものであって、病変箇所を特定し病名の判定をすることはできなかった。また、特許文献2の診断支援システムでは、皮膚の疾患を解析するものであって、外観による目視が困難な箇所の病変箇所を特定し病名の判定をすることができなかった。また、特許文献3の病変検出装置は、胸部映像から解剖学的客体として皮膚、脂肪、線組織、筋肉、骨のうち少なくとも1つを検出するために、病変候補検出と客体検出と病変候補検証と偽陽性除去の手順を行う必要があるため、高速処理に適さないという問題があった。
そこで、本発明の主な目的は、歯科パノラマX線画像から病変箇所および病名の判定をすることで、歯科医師の判断の補助となる歯科分析システムおよび歯科分析X線システムを提供することである。
本発明の他の目的は、病変箇所の検出および病名の判定を高い精度で高速に行うことができる歯科分析システムおよび歯科分析X線システムを提供することである。
(1)
一局面に従う歯科分析システムは、歯科パノラマX線画像から病変箇所を検出して病名を判定するディープラーニング部と、ディープラーニング部により特定された病変箇所および病名を歯科パノラマX線画像上に表示する表示部と、を含むことを特徴とする。
ディープラーニング部(深層学習部)により歯科の病変箇所を検出し、さらに病変箇所の病名を判定させることができるので、歯科医師の判断の補助に有効利用することができる。さらに、病変箇所の検出および病名の特定に深層学習を用いることで、歯科の病変箇所の検出および病名の判定を高い精度で高速に行うことができる。
(2)
第2の発明に係る歯科分析システムは、一局面の発明に係る歯科分析システムであって、ディープラーニング部は、YOLO (you only look once)システムを含んでもよい。
歯科パノラマX線画像を用いて病変箇所の検出および病名の判定をするにあたりYOLOシステムを用いることにより、より高精度かつ高速の処理をすることができる。
(3)
第3の発明に係る歯科分析システムは、一局面または第2の発明に係る歯科分析システムであって、YOLOシステムは、歯科パノラマX線画像の幅を1000ピクセル以上10000ピクセル以下とし、高さを500ピクセル以上5000ピクセル以下としてもよい。
これにより、病変箇所の検出および病名の判定を高い精度ですることができる。
(4)
第4の発明に係る歯科分析システムは、一局面から第3のいずれかの発明に係る歯科分析システムであって、YOLOシステムは、畳み込み処理における歯科パノラマX線画像を下記式(1)の倍率Rとしてよい。
R≧7/min(minW, minH) (1)
(式中、minWおよびminHは歯科パノラマX線画像上の検出したい病変箇所を囲む矩形の幅の最小値および高さの最小値を示し、min(minW, minH)はminWまたはminHのうちいずれか小さい方の値を示す。)
これにより、病変箇所の検出および病名の判定を高い精度ですることができる。
(5)
第5の発明に係る歯科分析システムは、一局面から第4のいずれかの発明に係る歯科分析システムであって、病名は、齲蝕、根尖病巣、嚢胞、歯石および根分岐部病変からなる群より選ばれる少なくとも1種であってもよい。
これにより、ディープラーニング部は、通常判定が難しい齲蝕、根尖病巣、嚢胞、歯石および根分岐部病変を高い精度で判定することができる。
(6)
第6の発明に係る歯科分析システムは、一局面から第5のいずれかの発明に係る歯科分析システムであって、ディープラーニング部は、検出および判定させたい病名ごとに500種類以上100000種類以下の教師データを用いて学習をさせてよい。
これにより、病変箇所の検出および病名の判定を高い精度ですることができる。
(7)
第7の発明に係る歯科分析システムは、一局面から第6のいずれかの発明に係る歯科分析システムであって、ディープラーニング部は、病名の判定確率を表示部に表示してもよい。
これにより、病名の判定確率を表示できるので、歯科医師の判断の補助に有効利用することができる。
(8)
第8の発明に係る歯科分析システムは、一局面から第7のいずれかの発明に係る歯科分析システムであって、前処理部をさらに含み、前処理部は、歯科パノラマX線画像の鼻画像および顎画像を削除し、ディープラーニング部に削除後の歯科パノラマX線抽出画像を与えてよい。
これにより、ディープラーニング部は、歯および歯の周辺のみの画像に基づいて病変箇所の検出および病名の判定をすることができる。すなわち、余分な情報を削除(トリミング)することで、検出および判定の精度および速度を高めることができる。
(9)
第9の発明に係る歯科分析システムは、一局面から第8のいずれかの発明に係る歯科分析システムであって、歯科パノラマX線画像を複数に分割する画像分割部をさらに含んでよい。
これにより、歯科パノラマX線画像を複数に分割して病変箇所の検出および病名の判定をすることができるので、検出および判定の精度を高めることができる。
(10)
第10の発明に係る歯科分析X線システムは、請求項1から9のいずれか1項に記載の歯科分析システムと、歯科パノラマX線画像を撮影するX線装置と、を含んでもよい。
この場合、X線装置により撮影されたX線画像を歯科分析システムにより判定し、表示させることができる。その結果、歯科医師の判断の補助に有効利用することができる。
(11)
第11の発明に係る歯科分析X線システムは、第10の発明に係る歯科分析X線システムであって、歯科パノラマX線画像、および請求項1から9のいずれか1項に記載の歯科分析システムの分析結果を被検者のカルテとリンクするリンク部をさらに含んでよい。
リンク部により自動的に被検者のカルテとリンクすることができるため、歯科医師による診察、治療および診療情報の管理に利用することができる。
本発明によれば、歯科医師の判断の補助となる歯科分析システムおよび歯科分析X線システムが得られる。
本発明の歯科分析X線システムの一例を示す模式図である。 撮影された歯科パノラマX線画像の一例を示す模式図である。 トリミングされた歯科パノラマX線画像の一例を示す模式図である。 分割された歯科パノラマX線画像の一例を示す模式図である。 歯科パノラマX線画像の分析結果の一例を示す模式図である。 コンピュータにおける処理の一例を示す模式図である。 ディープラーニングの一例を示す模式図である。 実施例における歯科医師による診断結果と歯科分析システムの計算結果である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明においては、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。以下に、本発明を詳細に説明する。
本実施例に係る歯科分析X線システム100は、歯科パノラマX線撮影装置200と、コンピュータ300に導入された歯科分析システムとを含む。
歯科パノラマX線撮影装置200は、被検者の歯科パノラマX線画像400を撮影する。コンピュータ300は、撮影された歯科パノラマX線画像400をディープラーニング部340で分析することで、病変箇所を検出し、その病名を判定する。コンピュータ300で分析された結果は、表示部320に表示され、歯科医師の判断の補助に有効利用することができる。ディープラーニング部340の詳細は後述する。
本発明の歯科分析システムは、ディープラーニング部340の分析を行う前に、前処理部322および/または画像分割部324の処理を行ってもよい(図6)。前処理部322および画像分割部324の詳細は後述する。
さらに、歯科パノラマX線画像400および分析結果460は、被検者のカルテとリンクしてもよい。これにより、歯科医師による診察、治療および診療情報の管理に供することができる。
(歯科パノラマX線撮影装置200)
本発明に係る歯科パノラマX線撮影装置200は、図1に示すように、被検者に向けてX線を照射するX線源212と、被検者を通過したX線を検出し撮影するX線撮影手段214とを有していてもよい。
X線源212とX線撮影手段214とは、被検者の周りを旋回しながら撮影することができるよう、対向して配設される。撮影系210は、X線源212とX線撮影手段214とを旋回可能とした旋回アーム216を有しており、撮影系210を保持しつつ旋回駆動する。このようにしてX線のフォーカスなどを適宜調整しながら連続的に撮影することで、被検者の歯科パノラマX線画像400を得ることができる。
なお、歯科パノラマX線撮影装置200は、撮影系210を昇降可能に配置するスライド本体部220を有していてもよい。また、歯科パノラマX線撮影装置200は被検者の頭部の位置決めをするヘッドサポート230を有していてもよい。また、位置決めは、歯科パノラマX線撮影装置200に固定されたマウスピースを被検者に噛ませる方法であってもよい。
(前処理部322)
撮影された歯科パノラマX線画像400は、図2に示すように通常、歯部のほか鼻部および顎部も同時に撮影されている。
本発明では、歯部の病変箇所を検出して病名を判定することを目的としているため、図3に示すように撮影された歯科パノラマX線画像400から、鼻部および顎部の画像をそれぞれ削除(トリミング)する。図6に示すように、ディープラーニング部340の分析の前に前処理部322の処理を行うことで、ディープラーニング部340は、歯部のみの画像に基づいて病変箇所の検出および病名の判定をすることができるため、検出および判定の精度および速度を高めることができる。なお、以下では歯部の病変箇所を検出して病名を判定する方法について説明するが、鼻部または顎部の病変箇所を検出し病名を判定してもよい。
撮影された歯科パノラマX線画像400から鼻部および顎部の画像をトリミングするにあたっては、撮影された歯科パノラマX線画像400から、自動的に歯部の位置を検出してトリミングを行ってもよい。また、撮影装置が変わらない場合は、中央部分の歯部の位置は大きく変動しないため、同じ大きさで一律にトリミングしてもよい。
また、撮影された歯科パノラマX線画像400は、撮影環境または被検者によっては、明るさ、コントラストおよびγ値が最適でない場合がある。したがって、撮影された歯科パノラマX線画像400の明るさ、コントラストおよびγ値を適宜調整してもよい。
(画像分割部324)
本発明では、前処理部322で得られたトリミングされた歯科パノラマX線画像420を適宜複数に分割してもよい。
分割の方法としては、例えば、上の歯と下の歯を1セットとした16分割の画像を得ることができる。また、図4に示すように、切歯および犬歯と左右の臼歯とを分けて3分割の画像を得ることもできる。
図6に示すように、画像分割部324で分割された歯科パノラマX線画像440を用いて、分割された画像(画像442から画像446)それぞれにおいて、ディープラーニング部340の分析を行うことにより、病変箇所の検出精度を高め、病名の判定精度を高めることができる。
また、病変箇所が画像を分割した箇所にまたがって存在する場合がある。したがって、画像を分割する場合には、それぞれの画像は分割箇所を0.5mm以上20mm以下の範囲で重複するようにして取得してもよい(図4の破線箇所)。これにより、分割部分にまたがって存在する病変箇所も確実に検出し病名を判定することができる。
分割された歯科パノラマX線画像440を表示部320に表示するにあたっては、分割された歯科パノラマX線画像440をそれぞれ独立して表示してもよいし、それぞれの画像を結合して一つの歯科パノラマX線画像400として表示してもよい。
(ディープラーニング部340)
前処理部322および/または画像分割部324により加工された歯科パノラマX線画像は、コンピュータ300のディープラーニング部340によって、病変箇所の検出および病名の判定が行われる。
「ディープラーニング」とは、図7に示すように多層構造のニューラルネットワーク342(深層ニューラルネットワーク)を用いた機械学習である。また、深層学習モデルとは、その深層ニューラルネットワークの構造を示す表現である。コンピュータ300は、教師データ344を用いて、深層学習モデル(深層ニューラルネットワークの構造)の少なくとも一部の構成要素について、人手を介することなく生成し、生成された構成要素を含む深層学習モデルを出力する。
したがって、深層学習モデルは自動的に構築される。本発明では、このようにして得られたニューラルネットワーク342を用いて歯科パノラマX線画像400の分析を行うため、従来の機械学習で行われる、領域探索、特徴抽出などの工程を必要としないため、より高速に処理をすることができる。
本発明におけるディープラーニング部340のアルゴリズム(情報処理装置にインストールするプログラム)は、YOLO (You Only Look Once)、R−CNN (Regions with CNN features)、SPPnet、Fast R−CNN、SSD(Single Shot MultiBox Detector)、U−NETなどを用いることができる。
本発明では、病変箇所の検出および病名の判定を行うことができる深層学習モデルの構築をするため、事前に教師データ344による学習を行う。
教師データ344として用いられる病変データは、齲蝕、根尖病巣、嚢胞、歯石および根分岐部病変による病変画像を用いて学習をすることが好ましい。これにより、通常判定が難しい齲蝕、根尖病巣、嚢胞、歯石および根分岐部病変を、ディープラーニングを用いて高い精度で検出し判定することができる。
ディープラーニング部340は、教師データ344による学習を多数行うことにより、深層学習モデルが自動的に構築される。したがって、病変箇所および病名を学習したディープラーニング部340は、画像認識などコンピュータビジョンによる一般物体検出のアルゴリズムによって、位置とカテゴリーを自動的に特定できるようになるため、歯科パノラマX線画像から病変箇所を検出して同時に病名を判定することができるようになる。
本発明の教師データ344による学習は、判定する病名ごとに500種類以上100000種類以下の教師データ344を用いて学習し、10000種類以上50000種類以下の教師データ344を用いて学習することが好ましい。このように下限値以上の学習をすることで、病変箇所の検出および病名の判定を高精度ですることができる。一方で、上記上限値を超えると学習の効果が飽和する。
本発明におけるディープラーニング部340のシステム(情報処理装置にインストールするプログラム)は、YOLO(Redmon, Joseph, et al.“YOLOv3: An Incremental Improvement“ arXiv preprint arXiv:1804.02767)を用いることができる。YOLOは、あらかじめ画像全体をグリッド分割しておき領域ごとに物体のクラス分類(Classification)とバウンディングボックスの計算を行い(Bounding Box Regression)、また1つのネットワークで構築されるため、高精度かつ高速の処理をすることができる。
また、YOLOシステムに入力する歯科パノラマX線画像は、画像の幅を1000ピクセル以上10000ピクセル以下、高さを500ピクセル以上5000ピクセル以下とすることが好ましい。さらに、YOLOシステムに入力する歯科パノラマX線画像は、畳み込み処理前に下記式(1)の倍率Rに縮小することが好ましい。
R≧7/min(minW, minH) (1)
式1において、minWおよびminHは歯科パノラマX線画像上の検出したい病変箇所を囲む矩形の幅の最小値および高さの最小値を示し、min(minW, minH)はminWまたはminHのうちいずれか小さい方の値を示す。
これにより、病変箇所の検出および病名の判定を高い精度ですることができる。
これまで、歯科パノラマX線画像を用いた病変箇所の検出および病名の判定について説明をしたが、本発明では、歯科パノラマX線画像のかわりにデンタルX線撮影画像を用いて病変箇所の検出および病名の判定を行っても良い。デンタルX線撮影画像では、通常2本乃至5本の歯及び歯茎が撮影されており、パノラマX線画像よりも狭い範囲を詳細に撮影することができる。
また、デンタルX線撮影画像を用いる場合は、YOLOシステムに入力する画像の幅を300ピクセル以上8000ピクセル以下、高さを200ピクセル以上6000ピクセル以下とすることが好ましい。これにより、デンタルX線撮影画像による病変箇所の検出および病名の判定を高い精度ですることができる。
(表示部320)
図5に示すように表示部320には、歯科パノラマX線画像400の分析結果460が表示される。歯科パノラマX線画像400の分析結果460は、歯科パノラマX線画像400に重ねるようにして、ディープラーニング部340によって検出された病変箇所の位置がバウンディングボックス464で表され、さらに判定された病名が文字462で表示される。分析結果460を確認することで、歯科医師は、撮影した被検者(患者)の病変箇所およびその病名を即座に知ることができる。
表示部320は、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどであってよい。また、歯科パノラマX線の画像以外の診療情報または画像と併せて表示されていてもよい。また、表示部320はX線装置の一部であってもよいし、ネットワークを介して表示するものであってもよい。
また、表示部320に表示される病名には、判定確率をさらに表示させてもよい。これにより、歯科医師の判断の補助に有効利用することができる。
さらに、歯科医師は、分析結果460を見て被検者を診察したうえで、さらに撮影した被検者の歯科パノラマX線画像400を教師データ344としてディープラーニング部340に学習させてもよい。これを繰り返すことにより、判定確率をさらに高くすることができる。
(リンク部)
本発明の歯科パノラマX線画像400および分析結果460は、被検者のカルテとリンクしてもよい。これにより、歯科医師による診察、治療および診療情報の管理に供することができる。
本発明の実施例として、株式会社吉田製作所製(XP−63型式)の歯科パノラマX線撮影装置200を用いて実験を行った。歯科パノラマX線撮影装置200で撮影された歯科パノラマX線画像400をコンピュータ300に取り込み、コンピュータ300において加工および分析を行った。ディープラーニング部340のシステムとしては、YOLO3 (Redmon, Joseph, et al.“YOLOv3: An Incremental Improvement” −arXiv preprint arXiv:1804.02767)を用いて歯科分析システムを構築した。YOLO3に入力する歯科パノラマX線画像400の幅は1000ピクセル以上10000ピクセル以下、高さは500ピクセル以上5000ピクセル以下に設定した。そして、畳み込み処理前に歯科パノラマX線画像400を縮小し、その倍率Rは以下のように設定した。すなわち、歯科パノラマX線画像400上の検出したい病変箇所を囲む矩形の幅Wおよび高さHの集合について、それぞれの最小値をmin Wおよびmin Hとし、最小の幅および高さのうち、小さい方の値を min(min W, min H)として、上記式(1)のように倍率Rを設定し、ディープラーニングによる学習および分析を行った。
ディープラーニングの深層学習モデルを構築するため、あらかじめ教師データ344として齲蝕、根尖病巣、嚢胞、歯石および根分岐部病変の病変を有する歯科パノラマX線画像400を用いて学習させた。なお、各病変の歯科パノラマX線画像400は、鼻画像および顎画像を削除(トリミング)し、コントラストを調整したうえで教師データ344として用いた。教師データ344は、齲蝕、根尖病巣、嚢胞、歯石および根分岐部病変のそれぞれについて、11450枚、4078枚、2501枚、1085枚、2570枚の画像を利用して学習をさせた。
実施例として、齲蝕を有する患者の歯科パノラマX線撮影を行った。撮影された歯科パノラマX線画像400は、コンピュータ300において、鼻画像および顎画像を削除(トリミング)しコントラストを調整したうえで、YOLO3によるディープラーニングの計算を行った。
その結果、図6に示すように、本実施例の歯科分析システムは、歯科医師の診断と同じ病変箇所の検出および病名の判定をすることができた。本実施例の歯科パノラマX線画像400から歯科医師が診断をするに要した時間は120秒であったが、歯科分析システムが病変箇所の検出および病名の判定をするに要した時間は0.018秒であった。
[実施形態における各部と請求項の各構成要素との対応関係]
本明細書における歯科分析X線システム100が「歯科分析X線システム」に相当し、前処理部322が「前処理部」に相当し、画像分割部324が「画像分割部」に相当し、ディープラーニング部340が「ディープラーニング部」に相当し、表示部320が「表示部」に相当し、歯科パノラマX線画像400が「歯科パノラマX線画像」に相当する。
100 歯科分析X線システム
200 歯科パノラマX線撮影装置
300 コンピュータ
320 表示部
322 前処理部
324 画像分割部
340 ディープラーニング部
342 ニューラルネットワーク
344 教師データ
400 歯科パノラマX線画像
420 トリミングされた歯科パノラマX線画像
440 分割された歯科パノラマX線画像
460 分析結果

Claims (11)

  1. 歯科パノラマX線画像から病変箇所を検出して病名を判定するディープラーニング部と、
    前記ディープラーニング部により特定された病変箇所および病名を前記歯科パノラマX線画像上に表示する表示部と、を含む歯科分析システム。
  2. 前記ディープラーニング部は、YOLO (you only look once)システムを含む、請求項1に記載の歯科分析システム。
  3. 前記YOLOシステムは、前記歯科パノラマX線画像の幅を1000ピクセル以上10000ピクセル以下とし、高さを500ピクセル以上5000ピクセル以下とする、請求項1または2に記載の歯科分析システム。
  4. 前記YOLOシステムは、畳み込み処理における前記歯科パノラマX線画像を下記式(1)の倍率Rとする、請求項1から3のいずれか1項に記載の歯科分析システム。
    R≧7/min(minW, minH) (1)
    (式中、minWおよびminHは歯科パノラマX線画像上の検出したい病変箇所を囲む矩形の幅の最小値および高さの最小値を示し、min(minW, minH)はminWまたはminHのうちいずれか小さい方の値を示す。)
  5. 前記病名は、齲蝕、根尖病巣、嚢胞、歯石および根分岐部病変からなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項1から4のいずれか1項に記載の歯科分析システム。
  6. 前記ディープラーニング部は、検出および判定させたい病名ごとに500種類以上100000種類以下の教師データを用いて学習をさせる、請求項1から5のいずれか1項に記載の歯科分析システム。
  7. 前記ディープラーニング部は、前記病名の判定確率を前記表示部に表示する、請求項1から6のいずれか1項に記載の歯科分析システム。
  8. 前処理部をさらに含み、
    前記前処理部は、前記歯科パノラマX線画像の鼻画像および顎画像を削除し、前記ディープラーニング部に削除後の歯科パノラマX線抽出画像を与える、請求項1から7のいずれか1項に記載の歯科分析システム。
  9. 前記歯科パノラマX線画像を複数に分割する画像分割部をさらに含む、請求項1から8のいずれか1項に記載の歯科分析システム。
  10. 請求項1から9のいずれか1項に記載の歯科分析システムと、
    前記歯科パノラマX線画像を撮影するX線装置と、を含む、歯科分析X線システム。
  11. 前記歯科パノラマX線画像、および請求項1から9のいずれか1項に記載の歯科分析システムの分析結果を被検者のカルテとリンクするリンク部をさらに含む、請求項10に記載の歯科分析X線システム。
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