JP5474468B2 - プラズマ放電を用いた排気ガス浄化装置 - Google Patents

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この発明は,ディーゼルエンジン等の原動機,又はバーナ,ボイラ等の燃焼機器から排出される排気ガスに含有されるNOX ,粒子状物質,スート等の有害物質を吸着し反応燃焼して消失させ,排気ガスを浄化するプラズマ放電を用いた排気ガス浄化装置に関する。
ディーゼルエンジンは,高い熱効率を有することから,結果的にディーゼル車の普及は地球温暖化防止に寄与することになる。また,ディーゼルエンジンから排出される炭素系の粒子状物質(PM),NOX ,有機化合物等の有害物質は,人体に有害であることから,近年,その排出量を益々低減するように規制されている。ディーゼル車から排出される排気ガスの温度が低いため,プラズマ反応による有害物質低減の技術は,PMの除去に有効であるとされている。従来,排気ガス浄化装置について,エンジンや燃焼機から排出されるPMをプラズマ反応を利用して低減することが有効であることが知られている。
プラズマ下NOX 浄化方法及びその装置として,排気ガスが低温から高温まで効率よくNOX を除去することができるというものが知られている。該プラズマ下NOX 浄化方法は,排気ガス温度がNOX 浄化触媒の作用温度以下であるときには,弱塩基性を呈するプラズマ下NOX 吸着材の表面付近で放電し,還元剤含有排気ガス雰囲気でプラズマを発生させてプラズマ下NOX 吸着材にNOX を吸着させ,排気ガス温度がNOX 浄化触媒の作用温度以上であるときには放電を止めて.プラズマ下NOX 吸着材に吸着されていたNOX を放出させ,プラズマ下NOX 吸着材から放出させたNOX と排気ガス中のNOX とをNOX 浄化触媒に導き,NOX の浄化処理を行うというものである(例えば,特許文献1参照)。
従来知られているプラズマ反応器は,プラズマ発生電極と所定の成分を含むガスの流路を内部に有するケース体を有し,ガスがケース体のガス流路に導入されたときに,プラズマ反応器発生電極で発生したプラズマによりガスに含まれる所定の成分が反応するものである。前記プラズマ発生電極は,互いに対向する2つ以上の板状の単位電極を備え,単位電極相互間に電圧を印加することによってプラズマを発生させることが可能であり,単位電極が誘電体となるセラミック体と,該セラミック体の一方の表面に配設された導電膜と,該導電膜の露出面を被覆するように配設された金属膜から構成された第1の保護膜とを有するものである(例えば,特許文献2参照)。
プラズマ電極の製作方法として,電極本体及び誘電体を有し,電圧の印加によってプラズマを発生させるためのプラズマ電極を作製するものであって,ディップコーティングによってガラスを電極本体に被覆して誘電体を形成するものである(例えば,特許文献3参照)。
排気ガス浄化方法及び装置として,排気ガス中のNOX を効果的に浄化するとともに,エネルギーの損失をもたらすことのない効率的なものが知られている。該排気ガス浄化方法は,排気ガス温度がNOX 吸蔵還元型触媒の作用温度未満であるときには,温度センサーからの信号に基づく制御装置からの信号により電極間に高圧電圧を印加して放電し,プラズマ状態を発生し,発生したプラズマがNOX 吸蔵還元型触媒に担持された塩基成分及び/又は貴金属の表面と接触するようにして,リーンの状態ではNOX を吸着させ,リッチの状態ではNOX を還元させ,また,内燃機関からの排気ガス温度がNOX 吸蔵還元型触媒の作用温度以上であるときには,電極間には電圧を印加せず,放電,プラズマの発生を停止し,NOX 吸蔵還元型触媒によるHC存在下での排気ガスの浄化処理を行うというものである(例えば,特許文献4参照)。
特開2001−182525号公報 特開2005−93107号公報 特開2009−117175号公報 特開2001−164927号公報
ところで,排気ガス浄化装置について,プラズマ反応を利用して排気ガスに含まれる粒子状物質(PM),NOX 等の有害物質を消失させるには,プラズマで生成した活性酸素種をPMと効率的に接触させ,反応させる必要があった。また,プラズマ反応器では,放電空間でプラズマ放電を所定の場所で発生させる必要があった。これまで開発された排気ガス浄化装置は,プラズマ反応を利用して排気ガス中のPM,NOX を除去するのにあたり,排気ガス浄化装置のセラミック製ハニカム構造体にプラズマ反応器を組み込んでいた
この発明の目的は,上記の問題を解決することであり,セラミック製ハニカム部材によって多数のハニカム通路が列状に且つ多段に配置され,奇数列と偶数列とのハニカム通路の前端と後端とを交互に開放状態と封止状態に構成し,流入側通路の段間に導電部材を埋め込んでプラズマ放電が発生可能にして流入側通路を放電空間に構成し,導電部材の電極に高電圧を印加してプラズマ放電を発生させ,プラズマ放電で発生するオゾンや活性酸素で排気ガスに含まれるNOX ,粒子状物質等の有害物質を吸着し酸化還元焼却して消失させることができ,放電空間にプラズマ放電を安定して発生させると共に,ハニカム構造を高強度に構成し,自動車等の高い振動や温度変化の反復負荷に耐え,高い耐久性を確保でき,しかも極めて容易に,安価に簡素に作製でき,著しく低コスト化できるプラズマ放電を用いた排気ガス浄化装置を提供することである。
この発明は,エンジン又は燃焼機器からの排気ガスを排出する排気ガス通路に配置され,前記排気ガス中に含まれるNOX や粒子状物質の有害物質をプラズマ放電を用いて消失させて前記排気ガスを浄化する排気ガス浄化装置において,
断面が多角形,楕円形,又は円形の形状のハニカム通路が多数列状で且つ多段に配置されたセラミック製ハニカム部材が前記排気ガス通路に配置されており,前記セラミック製ハニカム部材における奇数列の前記ハニカム通路の前端を入口として開放し且つ後端を封止して流入側通路に及び偶数列の前記ハニカム通路の前端を封止し且つ後端を出口として開放して流出側通路に構成されており,前記流入側通路と前記流出側通路とを隔てる壁面が多孔質のセラミックスで濾過層に構成され且つ多段における前記ハニカム通路を隔てる壁面が緻密質のセラミックスで電気的に絶縁層に構成されており,前記流入側通路が互いに対向した前記絶縁層には高圧側電極とアース側電極とを構成する導電部材をそれぞれ埋め込まれており,
前記セラミック製ハニカム部材の上流側の前記排気ガス通路には,炭化水素系ガス,燃料,アンモニアや尿素の還元剤を供給する還元剤供給装置が配置されており,前記還元剤供給装置の上流側の前記排気ガス通路には,酸化触媒浄化装置が配置されており,
前記セラミックスは,絶縁性と高い誘電率を有するアルミナ,コージライト,窒化アルミ,チタン酸アルミから選択される一種以上であり,
前記ハニカム通路の少なくとも前記流入側通路の内側には,γアルミナ,ゼオライト,又はγアルミナとゼオライトが60重量%以上の含有率のスラリーがウォッシュコートされた多孔質セラミックスでなる内壁面が形成されており,
前記ハニカム通路の少なくとも一部の壁面には,NOX 選択還元触媒が担持されており,前記導電部材には前記導電部材間にプラズマ放電のための高電圧が印加されるように構成されており,前記導電部材に印加される前記高電圧は,高周波数のパルス電源のプラズマ発生用電源から供給され,
前記プラズマ発生用電源は,コントローラにより排気ガス温度に応答してON/OFF制御され,前記排気ガス温度が予め決められた温度以下の低温ではONされ,それより高温ではOFFされ,前記ハニカム通路の壁面に前記粒子状物質を吸着させ燃焼消失させると共に,前記NOX を吸着させ還元消失させて前記排気ガスを浄化することを特徴とするプラズマ放電を用いた排気ガス浄化装置に関する。
この排気ガス浄化装置では,前記導電部材は,前記セラミックスに予め形成された空洞に金属板を挿入して構成されているか,又は金属ペーストを塗布して焼成されている。
また,前記還元剤供給装置は,コントローラにより排気ガス温度に応答してON/OFF制御され,前記排気ガス温度が予め決められた温度以下の低温ではOFFされ,それより高温ではONされる。
このプラズマ放電を用いた排気ガス浄化装置は,上記のように構成されているので,エンジン等から排出された排気ガスが流入側通路から流入し,ハニカム通路を隔てた多孔質のセラミック壁面を通過して流出側通路へ流出される。排気ガスが低温時には,高圧側電極とアース側電極とで流出側通路の放電空間がプラズマ状態になり,流出側通路の壁面である内面に付着した粒子状物質がプラズマ反応により生成したオゾン,活性酸素により二酸化炭素になり,流出側通路から流出される。また,排気ガスが低温時にはNOX がプラズマ放電下で流入側通路のγアルミ等の壁面に吸着され,排気ガス温度が高温になると,プラズマ放電をOFFにし,今まで壁面に吸着されていたNOX が放出され,ここで還元剤を供給することによってNOX はN2 に還元され,流出側通路から流出されて排気ガスが浄化される。従って,この排気ガス浄化装置は,構造そのものを簡素化すると共に,導電部材の電極間に排気ガス温度に応答して確実にプラズマ放電を発生させ,排気ガスを浄化することができ,装置そのものが高強度に簡素な構造に構成でき,製造コストを低減できるものである。
この発明によるプラズマ放電を用いた排気ガス浄化装置を構成する一実施例を示す説明図である。 図1における排気ガス浄化装置におけるセラミック製ハニカム部材を示す斜視図である。 図2のセラミック製ハニカム部材の排気ガスの流入側の端面を示す正面図である。 図2のセラミック製ハニカム部材を示し,図3のA−A断面における断面図である。 図2のセラミック製ハニカム部材を示し,図3のB−B断面における断面図である。 図2のセラミック製ハニカム部材を示し,図3のC−C断面における断面図である。 図2のセラミック製ハニカム部材を示し,図3のD−D断面における断面図である。 図2のセラミック製ハニカム部材を示し,図3のE−E断面における断面図である。 図2のセラミック製ハニカム部材を示し,図3の矢視Xにおける断面図である。 図2のセラミック製ハニカム部材を示し,図3の矢視Yにおける断面図である。
以下,図面を参照して,この発明によるプラズマ放電を用いた排気ガス浄化装置の実施例を説明する。この排気ガス浄化装置は,概して,ディーゼルエンジン,ガソリンエンジン等の原動機,ボイラー等の燃焼機器から排出されるNOX ,粒子状物質等の有害物質をプラズマ放電を用いて消失させて浄化する排気ガス浄化装置である。
図1〜図10を参照して,この発明による排気ガス浄化装置の一実施例を説明する。この排気ガス浄化装置は,ハウジング17に収容されており,ハウジング17は,ディーゼルエンジン,ガソリンエンジン等のエンジン又はボイラー,バーナ等の燃焼機器からの排気ガスを排出する排気ガス通路21の途中に配置されている。ハウジング17には,上記排気ガス通路21と連通する排気ガス通路21が軸方向に形成され,一端が排気ガスが流入する入口22が形成され,他端が排気ガスが流出する出口23が形成されている。この排気ガス浄化装置は,排気ガス中に含まれるNOX ,粒子状物質(PM),スート等の有害物質をプラズマ放電の助けをかりて吸着し,酸化還元反応させて消失させ,排気ガスを浄化するものである。図2,図3に示すように,断面が多角形,楕円形,円形等の形状,図では断面が四角形のハニカム通路25が複数(図では3列)の列状で且つ多段(図では3段)に配置されたセラミック製ハニカム部材10は,図1に示すように,ハウジング17内に断熱材16を介して収容されている。
この排気ガス浄化装置は,図1に示すように,ハウジング17内であって,セラミック製ハニカム部材10の上流側の排気ガス通路21には,炭化水素系ガス,燃料,アンモニア,尿素等の還元剤14を供給する還元剤供給装置28が配置されており,また,還元剤供給装置28の上流側の排気ガス通路21には,酸化触媒浄化装置13が断熱材16を介してハウジング17内に配置されている。プラズマ発生用電源12を備えたプラズマ発生装置は,排気ガス通路21を流れる排気ガス温度に応答してコントローラ20でON/OFF制御されるように構成されている。
この排気ガス浄化装置は,ハウジング17の入口22には温度センサ11が設けられており,流入する排気ガスの排気ガス温度を検出するように構成されている。温度センサ11で測定された排気ガス温度は,情報としてコントローラ20に入力される。還元剤供給装置28は,コントローラ20により排気ガス温度に応答してON/OFF制御され,排気ガス温度が予め決められた温度以下の低温ではOFFされ,それより高温ではONされるように設定されている。
また,高圧電源のプラズマ発生用電源12は,コントローラ20により排気ガス温度に応答してON/OFF制御され,排気ガス温度が予め決められた温度以下の低温ではONされ,それより高温ではOFFされるように設定されている。更に,この排気ガス浄化装置は,セラミック製ハニカム部材10に流入する排気ガス温度を制御するため,図示していないが,吸気スロットル,ポストインジェクション,酸化触媒浄化装置13の上流に設けられた燃料噴射装置,及び/又は排気シャッタが設けられている。
還元剤供給装置28は,例えば,NOX 還元剤として,炭化水素系ガス,軽油等の燃料,アンモニア,尿素等を使用することができ,セラミック製ハニカム部材10の上流側の排気ガス通路21に設けられており,コントローラ20の指令のよって,加圧燃料等の還元剤を燃料噴射ノズル9を通じてセラミック製ハニカム部材0の上流に噴射するように構成されている。燃料噴射ノズル9からセラミック製ハニカム部材10へと噴射される加圧燃料(還元剤)は,例えば,エンジン用の軽油をポンプ(図示せず)によって加圧して燃料噴射ノズル9へと送り込まれるように構成されている。燃料噴射ノズル9から噴射された軽油は,液滴または気化された軽油である。
セラミック製ハニカム部材10は,奇数列のハニカム通路25の前端を入口24として開放し且つ後端を出口側封止部材18で封止して流入側通路1,及び偶数列のハニカム通路25の前端を入口側封止部材19で封止し且つ後端を出口26として開放して流出側通路2で構成されている。また,セラミック製ハニカム部材10は,流入側通路1と流出側通路2とハニカム通路25を隔てる壁面を多孔質のセラミックスで濾過層6に構成し,また,多段におけるハニカム通路25を隔てる壁面を緻密質のセラミックスで電気的に絶縁層7に構成されている。緻密質のセラミックスからなる絶縁層7は,高い誘電率を有しており,プラズマ発生装置において誘電体の機能を有している。流入側通路1が互いに対向した領域の絶縁層7には,高圧側電極4とアース側電極5とを構成する導電部材3を流入側通路1を挟む状態にそれぞれ埋め込まれている。
この排気ガス浄化装置において,ハニカム通路25を構成する多孔質と緻密質とのセラミックスは,絶縁性と高い誘電率を有するアルミナ,コージライト,窒化アルミ,チタン酸アルミから選択される一種以上で構成されている。また,ハニカム通路25の少なくとも流入側通路1の内側には,図2,図3,図5等に示すように,γアルミナ,ゼオライト,又はγアルミナとゼオライトが60重量%以上の含有率のスラリーがウォッシュコートされた多孔質セラミックスでなる内壁面8が形成されている。図5では,この排気ガス浄化装置は,ハニカム通路25の流出側通路2の内側にも,多孔質セラミックスでなる内壁面8が形成されている。更に,この排気ガス浄化装置は,ハニカム通路25の少なくとも一部の壁面には,NOX 選択還元触媒が担持されている。内壁面8を構成する多孔質セラミックスは,ハニカム部材10と一体で焼成して形成されている。この排気ガス浄化装置では,排気ガス温度ガ低温でプラズマ放電下では,流入側通路1と流出側通路2との内壁面8を構成するγアルミナ等の面に吸着される。
この排気ガス浄化装置は,導電部材3は,導電部材3間にプラズマ放電のための高電圧が印加されるようにプラズマ発生用電源12に接続されている。導電部材3は,流出側通路1を挟んで配置されており,一方が高圧側電極4であり,他方がアース側電極5である。高圧側電極4は,高圧電源ライン29を通じて高圧電源のプラズマ発生用電源12に接続されており,また,アース側電極5は,アースライン30を通じてアース15に接続されている。
この排気ガス浄化装置では,導電部材3に印加される高電圧は,プラズマ発生用電源12から高周波数のパルス電源として供給されるものである。この排気ガス浄化装置は,導電部材3を印加してプラズマ放電を発生させると,ハニカム通路25の壁面には,粒子状物質を吸着し燃焼焼却させると共に,NOX を吸着し還元消失させて,排気ガスを浄化することができる。また,導電部材3は,セラミックスに予め形成された空洞に金属板を挿入して構成されているか,又は金属ペーストを塗布して焼成されていることによって,絶縁層7に埋め込んだ状態に配置することができる。
この排気ガス浄化装置は,上記のように構成されており,エンジン又は燃焼機器から排出された排気ガスがハウジング17の入口22から流入し,ハウジング17内に流入した排気ガスは,まず,酸化触媒浄化装置13を通って排気ガス中の粒子状物質が酸化反応して焼却され,次いで,排気ガスがセラミック製ハニカム部材10のハニカム通路25の入口24から流出側通路1に流入する。酸化触媒浄化装置13には,酸化触媒が担持されているので,排気ガス中のNOをNO2 に酸化変換させる。流入側通路1に流入した排気ガスは,多孔質のセラミックスから成る濾過層6を通過し,この時,排気ガス温度が高い場合には,多孔質セラミックスの濾過層6で捕捉された粒子状物質PMを酸化反応で消滅させられ,濾過層6を通り抜けてハニカム通路25の流出側通路2に流入する。流出側通路2に流入した排気ガスは,ハニカム通路25の出口26から排出され,次いでハウジング17の出口23から排気ガス通路へと排出される。
この排気ガス浄化装置については,排気ガス温度が低温では,排気ガスは流入側通路1の入口24から流入し,次いで,流入側通路1から多孔質セラミックスの濾過層6を通過して流出側通路2へ流入するが,この時,流入側通路1内はプラズマ状態になっているため,導電部材3の高圧電極4とアース電極5との間に高電圧を印加するとプラズマ放電が起こり,流入側通路1の内壁面8に付着した粒子状物質はプラズマ放電により生成したオゾン,活性酸素により二酸化炭素(CO2 )になり,流出側通路2へ流入し,次いで,流出側通路2の出口26から排出される。一方,排気ガス温度が低温時には,NOX はプラズマ下でγアルミナ等の多孔質セラミックスでなる内壁面8に吸着される。他方,排気ガス温度が高温になると,プラズマ放電がOFFになり,プラズマ放電がOFFになると,今まで内壁面8に吸着されていたNOX が放出され,この時,還元剤供給装置28が作動して還元剤14が供給され,NOX がN2 に還元され,排気ガスが浄化される。
また,この排気ガス浄化装置は,排気ガス温度が高温の時には,粒子状物質は酸化触媒により反応燃焼できるので,プラズマ放電は不要になる。また,セラミック製ハニカム部材10の上流の排気ガス通路21に,酸化触媒浄化装置13が設置されている場合には,酸化触媒によりNOがNO2 に変換され,ハニカム通路25内でNO2 による粒子状物質の酸化とNO2 の還元とが同時に起きることになる。従って,この排気ガス浄化装置は,排気ガス通路21におけるセラミック製ハニカム部材10の上流に酸化触媒浄化装置13が配設されているので,粒子状物質の酸化反応とNOX の還元反応とが同時に行われて,排気ガスが浄化される。
この発明による排気ガス浄化装置は,ディーゼルエンジン等の原動機やバーナやボイラ等の燃焼機器からの排気ガスに含まれる煤,黒煙等の粒子状物質,NOX 等の有害物質をプラズマ放電で発生したオゾンや活性酸素を用いて酸化させたり燃焼させたりして消滅させるのに好ましいものである。
1 流入側通路
2 流出側通路
3 導電部材
4 高圧側電極
5 アース側電極
6 濾過層
7 絶縁層
8 内壁面
9 燃料噴射ノズル
10 セラミック製ハニカム部材
11 温度センサ
12 プラズマ発生用電源
13 酸化触媒浄化装置
14 還元剤
20 コントローラ
21 排気ガス通路
24 入口
25 ハニカム通路
26 出口
28 還元剤供給装置

Claims (3)

  1. エンジン又は燃焼機器からの排気ガスを排出する排気ガス通路に配置され,前記排気ガス中に含まれるNOX や粒子状物質の有害物質をプラズマ放電を用いて消失させて前記排気ガスを浄化する排気ガス浄化装置において,
    断面が多角形,楕円形,又は円形の形状のハニカム通路が多数列状で且つ多段に配置されたセラミック製ハニカム部材が前記排気ガス通路に配置されており,前記セラミック製ハニカム部材における奇数列の前記ハニカム通路の前端を入口として開放し且つ後端を封止して流入側通路に及び偶数列の前記ハニカム通路の前端を封止し且つ後端を出口として開放して流出側通路に構成されており,前記流入側通路と前記流出側通路とを隔てる壁面が多孔質のセラミックスで濾過層に構成され且つ多段における前記ハニカム通路を隔てる壁面が緻密質のセラミックスで電気的に絶縁層に構成されており,前記流入側通路が互いに対向した前記絶縁層には高圧側電極とアース側電極とを構成する導電部材をそれぞれ埋め込まれており,
    前記セラミック製ハニカム部材の上流側の前記排気ガス通路には,炭化水素系ガス,燃料,アンモニアや尿素の還元剤を供給する還元剤供給装置が配置されており,前記還元剤供給装置の上流側の前記排気ガス通路には,酸化触媒浄化装置が配置されており,
    前記セラミックスは,絶縁性と高い誘電率を有するアルミナ,コージライト,窒化アルミ,チタン酸アルミから選択される一種以上であり,
    前記ハニカム通路の少なくとも前記流入側通路の内側には,γアルミナ,ゼオライト,又はγアルミナとゼオライトが60重量%以上の含有率のスラリーがウォッシュコートされた多孔質セラミックスでなる内壁面が形成されており,
    前記ハニカム通路の少なくとも一部の壁面には,NOX 選択還元触媒が担持されており,前記導電部材には前記導電部材間にプラズマ放電のための高電圧が印加されるように構成されており,前記導電部材に印加される前記高電圧は,高周波数のパルス電源のプラズマ発生用電源から供給され,
    前記プラズマ発生用電源は,コントローラにより排気ガス温度に応答してON/OFF制御され,前記排気ガス温度が予め決められた温度以下の低温ではONされ,それより高温ではOFFされ,前記ハニカム通路の壁面に前記粒子状物質を吸着させ燃焼消失させると共に,前記NOX を吸着させ還元消失させて前記排気ガスを浄化することを特徴とするプラズマ放電を用いた排気ガス浄化装置。
  2. 前記導電部材は,前記セラミックスに予め形成された空洞に金属板を挿入して構成されているか,又は金属ペーストを塗布して焼成されていることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ放電を用いた排気ガス浄化装置。
  3. 前記還元剤供給装置は,コントローラにより排気ガス温度に応答してON/OFF制御され,前記排気ガス温度が予め決められた温度以下の低温ではOFFされ,それより高温ではONされることを特徴とする請求項1又は2に記載のプラズマ放電を用いた排気ガス浄化装置。
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