JP5472762B2 - 紫外線照射装置 - Google Patents

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Description

この発明は紫外線照射装置に関し、特に、半導体や液晶の製造分野などの露光用光源に適用される、ショートアーク型放電ランプを光源とする紫外線照射装置に係わるものである。
通常、発光管内部に水銀が封入されたショートアーク型放電ランプでは、発光管内に対向配置された一対の電極の先端距離が短く点光源に近いことから、光学系と組み合わせることによって紫外線照射装置を構成して、半導体製造等に用いられる露光装置の光源として利用されている。
このような半導体や液晶パネルの製造工程で用いられる紫外線照射装置においては、近年では、特開2000−181075号公報(特許文献1)に記載されているように、省電力化のために、ショートアーク型放電ランプを常に定格電力で点灯するのではなく、露光時にのみ定格電力で点灯(フル点灯)させ、基板移動などの待機時には前記定格電力よりも小さな電力で点灯(スタンバイ点灯)させるという点灯方式(以下、フル・スタンバイ点灯という)が採用されている。
図6にこの従来技術が示されている。
紫外線照射装置は、光照射装置10と制御部20とからなる。
光照射装置10は、露光光を放射する放電ランプ11、集光鏡12、第一平面鏡13、インテグレータレンズ14、シャッタ15、コリメータミラー16から構成される。
また、制御部20は、上記ランプ11に電力を供給するランプ点灯制御装置21、シャッタ15の開閉を制御するシャッタコントローラ23、および、紫外線照射装置全体を制御する照射装置制御部24とから構成される。また、ランプ点灯制御装置21には、ランプ11に供給する電力を切り替える切替回路22が設けられ、これによりランプの点灯状態を「フル点灯状態(ランプを定格で点灯させる状態)」、「スタンバイ点灯状態(ランプを定格以下で点灯させる状態)」に切り替える。
例えば、露光時は定格電力で0.1〜10秒点灯させ、待機時は定格電力よりも小さい待機電力で0.1〜100秒点灯させるということが繰り返される。
このような従来技術に基づく紫外線照射装置における点灯波形が、図2(B)に示されている。スタンバイ点灯モードからフル点灯モードへ切り替える際には、ほぼ瞬時に、例えば、電力遷移時間1.0msecといった短い時間で、電力を切り替えていた。
これは、切り替えに無駄な時間を要していては、折角の省電力効果が薄らいでしまうため、なるべく瞬時に切り替えたほうが有利であるという考え方に基づくものである。
よって、スタンバイ点灯とフル点灯とは、基本的には瞬時に切り替えることを基本原理とするものである。
なお、従来例にかかる特許文献1の明細書の段落0018には、「スタンバイ点灯(70%)から定格の点灯状態であるフル点灯に切り替える」際に、「照度が低格を入力した所定の値にまで上昇するのに約0.5秒かかる」とあるが、入力電力が切り替えられた後、それに照度が応答するまでにはさらに時間がかかるという意味であって、電力の切り替えそのものに0.5秒かかっているというわけではない。
ところが、このようにスタンバイ点灯からフル点灯への電力の切り替えを急峻にしたことに起因して、ランプ陰極先端の変形という問題が生じてきている。
陰極先端の形状が変形すると、例えば輝度の広がりにより、結果としてランプからの発光による照度の低下を招くようになる。
この陰極先端形状の変形の理由は、以下のように考えられる。
(1)まず、電力の切り替えが急峻であるがゆえに、陰極先端の温度も急峻に変化することになる。
(2)そして、陰極と陽極間に形成されるアークにより陰極先端が加熱され、その温度が上昇する。この熱は陰極の先端から根元側に向かって伝わっていくが、その熱が伝達される時間に比べて、電力切り替えに要する時間の方が著しく短い。
そうすると、この時間差により、ある時間における陰極先端側の位置の温度上昇と、根元側の位置の温度上昇の間に大きな差異が生じるようになっていく。
(3)これにより、陰極先端側では温度上昇が大きくて、それによる熱膨張量が大きいが、陰極根元側では温度上昇が小さく熱膨張量が小さいという事態が生じて、この熱膨張量の差によって陰極内には熱応力が発生する。そして、この熱応力によって陰極先端が変形するということである。
具体的には、図7(A)に示すように、スタンバイ点灯からフル点灯へ切り替えると、アークAからの熱が陰極30の先端30aに伝わり、この熱が根元30b側へ向かう。
そして、前記したように、この陰極30においては、先端30a側の方が高温となり、かつその形状も先細形状となっていることから、その熱容量も小さいために熱膨張量が大きく、他方、根元30b側の方は先端より低温であり、かつ大径であって熱容量も大きいため熱膨張量が小さく、これらの熱膨張量の違いによって熱応力が生じ、図7(B)に示すように、陰極30の先端面が水平方向に膨張するような変形31が生じてしまうものと考えられる。
さらには、陰極先端は、機械的強度も弱く変形しやすいという事情も影響しているものと考えられる。
なお、原因として考えられる上記要因の(2)に関しては、通常点灯方式での点灯時にも当てはまる要因ではあるが、通常点灯での点灯始動の回数に比して、フル・スタンバイ点灯方式の切り替え回数は著しく多く、点灯切り替えの蓄積によって変形が顕著になったものである。
以上の問題点に鑑みて、陰極先端の変形を抑制するために、スタンバイ点灯モードからフル点灯モードへの切り替え時間を遅く(長く)する、という方法も考えられる。
切り替え時間を遅くすることにより、急峻な温度変化を緩和し、陰極全体として膨張させることで膨張量の偏りを無くし、熱応力を低減しようとする考え方によるものである。
しかしながら、上記したように、いたずらに切り替え時間を遅くすることは、この紫外線照射装置の「省電力」という社会的要請に応えられなくなり、現実的な解決策とはいえない。
特開2000−181075号公報
この発明が解決しようとする課題は、発光管内部の発光空間に水銀が封入され、該発光空間内に陰極および陽極が対向配置されてなる放電ランプと、該放電ランプに供給する電力をフル点灯電力によって点灯させるフル点灯モードと、前記フル点灯電力よりも低いスタンバイ点灯電力によって点灯させるスタンバイ点灯モードと、を切り替え可能に駆動できる点灯制御装置と、を備えた紫外線照射装置において、スタンバイ点灯からフル点灯への切り替えにおける電力遷移時間をいたずらに遅く(長く)することなく、切り替えを繰り返しても、陰極先端が変形することなく、照度低下を招くことのない紫外線照射装置を提供することである。
上記課題を解決するために、この発明に係る紫外線照射装置では、前記放電ランプの陰極は、先端が円錐台形状に形成されて先端面から根元側に向かって拡径するテーパ部を有し、前記先端面の径をφ(mm)、前記テーパ部のテーパ角度をθ(°)としたとき、
0.5≦φ≦4.0
30≦θ≦80
であって、
スタンバイ点灯モードのスタンバイ点灯電力と、フル点灯モードのフル点灯電力との間で電力が移行する期間を電力遷移時間Ts(msec)としたとき、
前記先端径φと、テーパ角度θと、電力遷移時間Tsとが、
Ts≧90exp(0.82φ)×exp(−0.054θ)
の関係にあることを特徴とする。
また、前記スタンバイ点灯電力が、フル点灯電力の45〜65%の電力であることを特徴とする。
この発明によれば、スタンバイ点灯電力とフル点灯電力との間で電力が移行する電力遷移時間を、放電ランプの陰極先端の形状、即ち、先端面径とテーパ角度との関係で適正に選択することにより、いたずらに前記電力遷移時間を遅くすることなく、前記陰極先端の熱応力による変形を防いで、紫外線照射装置の省電力という社会的要請に応えつつ、かつ、照度低下を起こすことがないという目的を同時に達成することができるという効果を奏するものである。
この発明に搭載される放電ランプの全体図。 (A)は本発明の点灯波形図、(B)は従来例の点灯波形図。 本発明における電力遷移時間の設定に考慮すべき陰極形状の図。 点灯実験結果を表す表。 図4の結果表をグラフ化した図。 従来の紫外線照射装置。 従来例の陰極の不具合の説明図。
図1に、本発明の紫外線照射装置に搭載される放電ランプ1の図を示す。
放電ランプ1、例えば石英ガラス等の透光性材料より構成される発光管2を有している。
前記発光管2は、外観が略球状となるように形成されるとともに発光空間Sを有する発光部3と、該発光部3の両端のそれぞれに連続して形成された封止部4、4とを備える。
封止部4、4の端部には、それぞれ口金5、5が装着されており、放電ランプ1への給電が可能とされている。
発光部3の発光空間Sには、陰極6および陽極7が対向して配置されているとともに、発光物質としての水銀が封入されている。
発光空間Sへの水銀の封入量は、放電ランプ20を高出力とするために、例えば5〜75(mg/cc)とされる。なお、水銀とともにキセノンガス等の希ガス0.9〜1.2(atm)が封入される場合もある。
発光部3の内壁に対する入力電力の比で表される管壁負荷は、例えば10〜30W/cmである。
放電ランプ1は、陰極6およびに陽極7に電力が供給されることにより、該陰極6と陽極7との間で絶縁破壊が生じてプラズマが生成され、例えば波長365nmの紫外線が放射される。
このような放電ランプが、従来例として図6で示したような紫外線照射装置に組み込まれる。
そして、当該放電ランプは、例えば、露光時はフル点灯電力で0.1〜60秒点灯させて照射を行い、照射を行わない時は、フル点灯電力よりも小さいスタンバイ点灯電力で0.1〜120秒点灯させ待機させる、ということが繰り返される点灯方式で点灯される。
なお、フル点灯電力とは、照射される紫外線の照度が必要な基準を満たすために放電ランプに投入する電力のことであって、必ずしも定格電力とは限らず、例えば定格電力に対し80%の電力となる場合もある。
図2(A)に、本発明の紫外線照射装置における放電ランプの点灯波形が示されている。
この図においては、横軸に時間を、縦軸に定格を100%とするランプ電力投入割合(%)を示した。
例えば、フル点灯モードでは、定格電力に対し100%のランプ電力を投入するものとし、スタンバイ点灯モードでは、定格電力に対し50%のランプ電力を投入するものとする。
なお、前記したように、フル点灯電力は定格電力の100%でなくてもよいし、スタンバイ点灯電力もフル点灯電力の50%に限られず、例えば、45〜65%であってもよい。
本発明の紫外線照射装置に搭載される放電ランプは陰極と陽極を有する直流放電ランプであるから、フル点灯モードと、スタンバイ点灯モードのいずれの点灯モードにおいても、点灯波形も実質的に直流電流による波形を構成している。
図2(B)に示される従来例では、スタンバイ点灯モードからフル点灯モードに切り替える際には、投入電力は瞬時に50%から100%に切り替えられている。前述のように、省電力の観点からはなるべく瞬時に切り替えることが好ましいとの考え方からであり、この切り替えに要していた時間は、例えば1.0msecである。
これに対して、図2(A)に示されるように本発明では、スタンバイ点灯電力からフル点灯電力に移行する期間、およびフル点灯電力からスタンバイ点灯電力に移行する期間のいずれにも、所定の電力遷移時間Ts(msec)を設けている。
この電力遷移時間Tsを設けることにより、切り替え時間が遅くなり、陰極での急峻な温度変化を緩和し、熱応力を低減することができる。
ここで、「電力遷移時間」は、上記のごとく、スタンバイ点灯電力と、フル点灯電力との間で電力が移行するのに要する期間であって、この電力遷移時間中は電力値が変化するが、その変化は必ずしも単調増加や単調減少でなくてもよい。
実際に電力変化を描く線の形態は、通常であれば直線であることが好ましいが、他の線、例えば曲線を描いて変化しても、階段状に変化しても、出発点における電力と目標点における電力の2点間を結ぶ線であればよい。
なお、電気回路の実際的な問題として、点灯モードの切り替えを行って電力が移行した直後に一時的に目標電力を超えた後に、当該目標電力に収束することや、その逆に目標電力を一時的に下回った後に収束することとも考えられる。
このような場合にあっても、本発明の電力遷移時間の意味合いを考慮すれば、電力変化が始まった点を始点に、目標電力に到達した時間を終点にして電力遷移時間とするものである。
上記電力遷移時間は、点灯モードの切り替えを不当に遅延させるものではなく、かつ、陰極の変形が生じないように熱応力を緩和させるものである必要がある。すなわち、陰極の変形が生じない範囲で短いほど好ましいといえる。
さらに、電力遷移時間は種々の放電ランプに対して一律には決まらず、陰極材料や陰極の形状ごとに、アークからの熱による温度上昇時間に応じて異なるものと予測される。
その理由は、熱を受ける陰極の寸法形状によって陰極先端部の温度上昇に要する時間が異なるため、設定すべき電力遷移時間が異なるからである。陰極先端部の温度上昇時間は、材料の熱伝導率、比熱および密度と、陰極先端形状を特徴づけるパラメータである陰極先端径、およびテーパ角度によって決定するものと考えられる。
ただ、上記要因のうち、材料の熱伝導率、比熱、および密度は、陰極の寸法形状が異なっても同一であるので、考慮しなくてよい。
例えば、陰極材料であるタングステンは以下の通りである。
熱伝導率k=120(J/smK)
密度ρ=19100(kg/m
比熱Cp=134.4(J/kgK)
他方、上記要因のうち、陰極先端径、およびテーパ角度については、陰極の寸法形状ごとに異なり、温度上昇時間に影響を与えるので、「電力遷移時間」は、陰極の先端径およびテーパ角度ごとに設定されなければならない。
なお、温度上昇時間は、上記の要因によって定まるため、ある投入電力割合のスタンバイ点灯モードと、フル点灯モードとの間で電力を移行させるときの、その電力変化量等に影響されないと考える。
そこで、本発明者らは、陰極の寸法形状に応じて適切な電力遷移時間を規定するべく以下の実験を行った。
図3に示すように、陰極6は先端が小径の先端面6aと、該先端面6aから根元側に向かうにつれて大径となるように拡径されたテーパ部6bを有している。この陰極構造について、タングステンを材料として、(1)陰極先端径φ(mm)と、(2)テーパ角度θ(°)を変化させて、様々な陰極を有するランプを作成した。
なお、本実験の陰極材料のタングステンには、エミッタとして酸化トリウムを最大で2.0重量%含むものを用いた。温度上昇時間を考慮するための物性値については、そのようなエミッタを含まない高純度タングステンと同様に扱ってもよいものと考える。
この実験で用いた放電ランプに関する、陰極の形状以外の仕様は以下の通りである。
・水銀封入量(g):5〜75
・希ガス封入量(atm):0.9〜1.2
・発光管最大外径(mm):62〜176
・電極間距離(mm):3〜21
・発光管内容積(cc):70〜2800
・定格電圧(V):25〜165
・定格電力(kW):2〜25
上記放電ランプに用いる陰極の形状として、先端径φを0.5mm、1mm、2mm、3mm、4mmとし、これらの先端径の陰極のテーパ角度(θ)を、それぞれ30°、45°、60°、80°に振った種々の陰極を作製して、電力遷移時間を変化させてフル・スタンバイ点灯実験を行った。
フル点灯電力は、定格電力の100%とし、スタンバイ点灯電力はフル点灯電力の50%とした。また、フル点灯モードと、スタンバイ点灯モードの時間的比率は、フル点灯モードが2秒、スタンバイ点灯モードが28秒とした。
このような時間的比率で、フル点灯とスタンバイ点灯を交互に切り替えて500時間の点灯試験を行った。
この点灯試験の結果、陰極先端の形状が、変形抑止効果があって変形しなかったか(○)、抑止効果がなくて変形したか(×)、について調べた。
上記実験による各陰極の先端径(φ)、テーパ角度(θ)、および電力遷移時間(Ts)と、陰極変形に対する効果の有無の関係について、図4の表に示す。
陰極変形に対する抑止効果の有無(○と×)の判断は、実験後のその陰極の(1)「変形率」が、(2)「従来例の変形率」に対し、(3)ある「基準」を満たしているかどうかにより行った。
それぞれの定義は以下の通りである。
(1)「変形率」とは、図7(B)に示されるように、点灯実験後に、拡大した先端径φAから、点灯実験前の先端径φBを引いた長さである変形量(φA−φB)を、もともとの先端径φBで除したものをいう。
(2)「従来例の変形率」とは、図2(B)に示されるような、電力遷移時間が1mecのときの陰極の変形率である。
(3)「基準」とは、実験した陰極の変形率が、従来例の変形率と比較して低減された変形率が、10%以上であることである。
以下に判断を行った具体例を示す。
先端径φが4.0mmの場合、テーパ角度θが80°の陰極を有する定格電力25kWの放電ランプにおいては、電力遷移時間1mecの従来例では変形量が1.80mmであって、変形率は45%である。
これに対して電力遷移時間Tsを変更して実験を行った陰極の変形率が35%以下となり、変形率が10%以上改善された場合に、変形抑止効果があったものとみなして○とした。
上記陰極において、電力遷移時間が10msecのときは、変形量は1.77mmで、変形率は44%であった。また、20msecのときも、変形量1.74mm、変形率43.5%であった。従って、これらはいずれも基準を満たしていないので、×とした。
これに対し、50msecとしたときは、変形量が1.40mmで、変形率は35%であり、更に、100msecとしたときは、変形量1.16mm、変形率29%であって、いずれも基準を満たすので、○とした。
以上のようにして、個々の陰極について、電力遷移時間と変形抑止に関する効果有無の判定を行った。
図4の表から、上記の○×の境界にある○に相当する数値を下限値として、それ以上に長い電力遷移時間Tsを選定すれば、陰極の変形は改善されることが分かる。
なお、電力遷移時間の上限値については、当該電力遷移時間をより長くするほど変形抑止効果があるものと推測されるが、無駄に長くすることは切り替え時間が不当に遅延することになって、前述したように、省電力の観点から好ましいことではない。
それゆえ、電力遷移時間の上限値は、陰極の変形抑止と省電力のバランスを考慮して適宜選択されるべきものである。
図4の表から、陰極ごとに(○)と判定された下限値となる電力遷移時間がわかった。これをもとに、下限値となる電力遷移時間Tsとテーパ角度θとの関係をプロットしたのが、図5のグラフAである。
また、同様に、下限値となる電力遷移時間Tsと先端径φとの関係をプロットしたものが、図5のグラフBである。
そして、各グラフA、Bにおいてプロットした点の近似線を作成し、その形状から、電力遷移時間Tsと、先端径φおよびテーパ角度θとの関係は、それぞれ指数関数として表現できることが判明した。
そこで、各グラフA、Bについて、最小二乗法を用いて曲線フィッティングを行い、得られた指数関数を掛け合わせて最終的に電力遷移時間に関して次式を得た。
Ts≧90exp(0.82φ)×exp(−0.054θ)

上式を満たす電力遷移時間Ts(msec)を下限値として設定すれば、陰極先端部の温度上昇を緩やかにすることができて、陰極の変形量を抑えることができる。
これにより、本発明の目的である陰極変形の防止と、省電力とを同時に達成することができる。
なお、この電力遷移時間は、フル点灯からスタンバイ点灯に電力を切り替える際にも適用することが好ましい。これにより陰極に発生する熱応力を緩和することができる。
以上説明したように、本発明のフル・スタンバイ点灯する紫外線照射装置においては、陰極先端面の径をφ(mm)、テーパ部のテーパ角度をθ(°)としたとき、
0.5≦φ≦4.0
30≦θ≦80
であって、
スタンバイ点灯モードのスタンバイ点灯電力と、フル点灯モードのフル点灯電力との間で電力が移行する期間を電力遷移時間Ts(msec)としたとき、
前記先端径φと、テーパ角度θと、電力遷移時間Tsとが、
Ts≧90exp(0.82φ)×exp(−0.054θ)
の関係にあるようにしたことにより、電力遷移時間をいたずらに長くすることなく省電力の効果を維持しながら、陰極先端の熱応力による変形を抑止して早期の照度低下を防ぐことができるという効果を奏するものである。
1 放電ランプ
2 発光管
3 発光部
4 封止部
5 口金
6 陰極
7 陽極
Ts 電力遷移時間



Claims (2)

  1. 発光管内部の発光空間に水銀が封入され、該発光空間内に陰極および陽極が対向配置されてなる放電ランプと、
    前記放電ランプに供給する電力をフル点灯電力によって点灯させるフル点灯モードと、前記フル点灯電力よりも低いスタンバイ点灯電力によって点灯させるスタンバイ点灯モードと、を切り替え可能に駆動できる点灯制御装置と、
    を備えた紫外線照射装置において、
    前記放電ランプの陰極は、先端が円錐台形状に形成されて先端面から根元側に向かって拡径するテーパ部を有し、
    前記先端面の径をφ(mm)、前記テーパ部のテーパ角度をθ(°)としたとき、
    0.5≦φ≦4.0
    30≦θ≦80
    であって、
    スタンバイ点灯モードのスタンバイ点灯電力と、フル点灯モードのフル点灯電力との間で電力が移行する期間を電力遷移時間Ts(msec)としたとき、
    前記先端径φと、テーパ角度θと、電力遷移時間Tsとが以下の関係にあることを特徴とする紫外線照射装置。
    式:Ts≧90exp(0.82φ)×exp(−0.054θ)
  2. 前記スタンバイ点灯電力は、フル点灯電力の45〜65%の電力であることを特徴とする請求項1に記載の紫外線照射装置。



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