JP5472322B2 - Rfidタグ - Google Patents

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    • H01Q1/2208Supports; Mounting means by structural association with other equipment or articles associated with components used in interrogation type services, i.e. in systems for information exchange between an interrogator/reader and a tag/transponder, e.g. in Radio Frequency Identification [RFID] systems
    • H01Q1/2225Supports; Mounting means by structural association with other equipment or articles associated with components used in interrogation type services, i.e. in systems for information exchange between an interrogator/reader and a tag/transponder, e.g. in Radio Frequency Identification [RFID] systems used in active tags, i.e. provided with its own power source or in passive tags, i.e. deriving power from RF signal
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    • H01QANTENNAS, i.e. RADIO AERIALS
    • H01Q7/00Loop antennas with a substantially uniform current distribution around the loop and having a directional radiation pattern in a plane perpendicular to the plane of the loop

Description

本発明は、RFIDタグに関する。
近年、電磁界や電波を利用した非接触認証技術として、RFID(Radio Frequency Identification)技術が注目されている。RFID技術では、ICチップが実装されたアンテナ素子を有するRFIDタグ(ICタグおよび非接触式ICカード等、RFID技術を用いて情報交換が行われる媒体の総称)に含まれる情報を、リーダと呼ばれる装置で読み取ることにより、物体認証等を行うことができる。現在、電波方式のRFIDには、主にUHF帯と2.45GHz帯が利用されている。
このような電波方式のRFIDタグは、一般的に低誘電率の対象物のみで動作し、金属または高誘電率の対象物に貼り付けた場合、性能が劣化して読み取れなくなるという課題を抱えている。そこで、この課題を解決するために、金属等の対象物に貼り付けることが可能な特殊なアンテナ設計によるRFIDタグがこれまでに開発されてきた。このようなRFIDタグには、しばしばパッチアンテナが利用される。パッチアンテナは、グラウンドプレーンを必要とする構成であるので、金属製の被貼り付け対象物をグラウンドプレーンとして利用することが可能である。一方、パッチアンテナがグラウンドプレーンを有する構成の場合、グラウンドプレーン側を対象物に貼りつける場合に限っては、貼付け対象物が金属・非金属に関わらず、動作させることができる。また、RFIDタグに使用されるICチップとのインピーダンス整合の取り易さの観点から、パッチアンテナの給電に、ループ状給電素子が用いられる場合がある。
例えば、特許文献1には、誘電体層の同一平面上に、パッチ導体とインピーダンスマッチングループとを離間して配置した、RFIDタグとして使用可能なパッチアンテナが開示されている(特許文献1)。
国際公開第WO2008/006947号パンフレット
しかしながら、前述の特許文献1に記載のアンテナは、パッチアンテナであり、動作帯域幅が狭いという問題がある。このため、特許文献1に記載のアンテナでは、僅かの環境因子の変動でも、アンテナの動作周波数が大きくずれてしまい、良好な特性が得られなくなってしまう可能性が高い。
本発明は、このような背景の下なされたものであり、本発明は、アンテナとしての帯域幅が有意に広く、より安定に動作するRFIDタグを提供することを目的とする。
本発明では、
基材に形成されたループ状給電素子と、
前記ループ状給電素子と電気的に接続され前記基材上に設けられたICチップと、
第1の表面および第2の表面を有する誘電体層と、前記第1の表面に設置された第1の導電層と、前記第2の表面に設置された第2の導電層とを有し、前記基材が積層される人工媒質とを備え、
前記第1の表面は、前記第2の表面よりも前記ループ状給電素子から近い位置にあり、
前記ループ状給電素子が前記人工媒質に積層される積層方向から見たとき、前記ループ状給電素子は、前記人工媒質の前記第1の導電層の端部の一部を取り囲むように配置されていることを特徴とするRFIDタグが提供される。
ここで、本発明によるRFIDタグにおいて、前記積層方向から見たとき、前記ループ状給電素子は、該ループ状給電素子の中心が、前記人工媒質の前記第1の導電層の端部と揃うように配置されても良い。なお、本願において、「ループ状給電素子の中心」とは、ループ状給電素子によって取り囲まれた領域(形状)の中心を意味する。ただし、そのような領域(形状)が複雑な形状を有し、明確な中心が不明な場合、「ループ状給電素子の中心」は、取り囲まれた形状の重心に一致する。
また、本発明によるRFIDタグにおいて、前記基材の厚さは、5μm〜200μmの範囲にあっても良い。
また、本発明によるRFIDタグの放射特性において、放射効率Rの最大値をRとし、この最大放射効率Rが得られる周波数をfとし、前記最大放射効率Rよりも3dBだけ低い放射効率をR3dBとし、該放射効率R3dBが得られる周波数をfおよびfとし(ただし、f<f)、fとfの中間周波数をfとして、比帯域幅B(%)を

比帯域幅B(%)=(f−f)/f ×100 (式1)
により算出したとき、
比帯域幅Bは、15%を超えても良い。
また、本発明では、
第1の領域および第2の領域を有する上面、ならびに前記上面に対向する底面を有する誘電体層と、前記誘電体層の前記第1の領域に設置される第1の導電層、および前記誘電体層の前記底面上に設置される第2の導電層を備えた人工媒質と、
前記誘電体層の前記第1の領域に設置された前記第1の導電層上および前記誘電体層の前記第2の領域上に設置される絶縁基材と、
前記絶縁基材上に形成され、前記上面に垂直な方向から見たとき、前記誘電体層の前記第1の領域および前記第2の領域にまたがる閉じた領域を形成するループ状給電素子と、
前記ループ状給電素子と電気的に接続されるICチップと、
を備えたことを特徴とするRFIDタグが提供される。
また、本発明では、
基材に形成された給電素子と、
前記ループ状給電素子と電気的に接続され前記基材上に設けられたICチップと、
第1の表面および第2の表面を有する誘電体層と、前記第1の表面に設置された第1の導電層と、前記第2の表面に設置された第2の導電層とを有し、前記基材が積層される人工媒質とを備え、
前記第1の表面は、前記第2の表面よりも前記給電素子から近い位置にあり、
前記給電素子が前記人工媒質に積層される積層方向から見たとき、前記第1の表面は、前記第1の導電層が設置された第1の領域と、設置されていない第2の領域を有し、前記第1の導電層は、前記第1の領域と第2の領域の境界に対応する端部を有し、
前記積層方向から見たとき、前記給電素子は、前記人工媒質の前記第1の導電層の前記端部の一部を取り囲むように配置されたループ状線路を有し、
該ループ状線路で囲まれた領域内には、該領域を少なくとも2つの部分に区画するようにして前記ループ状線路に結合された、追加線路が設置されていることを特徴とするRFIDタグが提供される。
ここで、本発明によるRFIDタグにおいて、前記積層方向から見たとき、前記追加線路は、前記第1の導電層の上部に、前記端部と交差しないようにして配置されていても良い。
また、本発明によるRFIDタグにおいて、前記給電素子は、前記ループ状線路で囲まれた領域内に、さらに、第2の追加線路を有し、
該第2の追加線路は、前記積層方向から見たとき、前記第1の導電層の前記端部と交差するようにして配置されていても良い。
この場合、前記第2の追加線路は、前記追加線路のいずれかの位置に結合されていても良い。
また、本発明では、
基材に形成された給電素子と、
前記給電素子と電気的に接続され前記基材上に設けられたICチップと、
第1の表面および第2の表面を有する誘電体層と、前記第1の表面に設置された第1の導電層と、前記第2の表面に設置された第2の導電層とを有し、前記基材が積層される人工媒質とを備え、
前記第1の表面は、前記第2の表面よりも前記給電素子から近い位置にあり、
前記給電素子が前記人工媒質に積層される積層方向から見たとき、前記第1の表面は、前記第1の導電層が設置された第1の領域と、設置されていない第2の領域を有し、前記第1の導電層は、前記第1の領域と第2の領域の境界に対応する端部を有し、
前記積層方向から見たとき、前記給電素子は、前記人工媒質の前記第1の導電層の前記端部の一部を取り囲むように配置されたループ状線路を有し、
前記給電素子の前記ループ状線路には、ICチップが結合され、
該ICチップは、前記積層方向から見たとき、前記第2の領域にある、前記ループ状線路部分に配置され、
前記積層方向から見たとき、前記ICチップが配置された前記ループ状線路の位置から、前記ループ状線路に沿った第1の向きにおいて、前記ループ状線路が前記第1の導電層の前記端部と最初に交差する位置までの長さは、前記ICチップが配置された前記ループ状線路の位置から、前記ループ状線路に沿った、前記第1の向きとは反対の第2の向きにおいて、前記ループ状線路が前記第1の導電層の前記端部と最初に交差する位置までの長さとは、異なることを特徴とするRFIDタグが提供される。
本発明によるRFIDタグにおいて、前記ループ状線路は、略矩形形状を有し、
前記ICチップは、前記ループ状線路のコーナー部に配置されても良い。
また、本発明では、
基材に形成された給電素子と、
前記給電素子と電気的に接続され前記基材上に設けられたICチップと、
第1の表面および第2の表面を有する誘電体層と、前記第1の表面に設置された第1の導電層と、前記第2の表面に設置された第2の導電層とを有し、前記基材が積層される人工媒質とを備え、
前記第1の表面は、前記第2の表面よりも前記給電素子から近い位置にあり、
前記給電素子が前記人工媒質に積層される積層方向から見たとき、前記第1の表面は、前記第1の導電層が設置された第1の領域と、設置されていない第2の領域を有し、前記第1の導電層は、前記第1の領域と第2の領域の境界に対応する端部を有し、
前記積層方向から見たとき、前記給電素子は、前記人工媒質の前記第1の導電層の前記端部の一部を取り囲むように配置されたループ状線路を有し、
前記積層方向から見たとき、前記第1の導電層は、略矩形状の形状を有し、
前記第1の導電層は、対角線上にある一組のコーナー部が除去されており、または対角線上にある一組のコーナー部に突出部を有することを特徴とするRFIDタグが提供される。
さらに、本発明では、
基材に形成された給電素子と、
前記給電素子と電気的に接続され前記基材上に設けられたICチップと、
第1の表面および第2の表面を有する誘電体層と、前記第1の表面に設置された第1の導電層と、前記第2の表面に設置された第2の導電層とを有し、前記基材が積層される人工媒質とを備え、
前記第1の表面は、前記第2の表面よりも前記給電素子から近い位置にあり、
前記給電素子が前記人工媒質に積層される積層方向から見たとき、前記第1の表面は、前記第1の導電層が設置された第1の領域と、設置されていない第2および第3の領域を有し、前記誘電体層の前記第2の領域は、前記第1の領域に隣接しており、前記第3の領域は、前記第2の領域とは反対の側で、前記第1の領域と隣接しており、前記第2の領域とは隣接しておらず、
前記第1の導電層は、前記第1の領域と第2の領域の境界に対応する端部を有し、
前記積層方向から見たとき、前記給電素子は、前記人工媒質の前記第1の導電層の前記端部の一部を取り囲むように配置されたループ状線路を有し、該ループ状線路は、前記第1および第2の領域上のみに配置されることを特徴とするRFIDタグが提供される。
さらに、本発明では、
基材に形成された給電素子と、
前記給電素子と電気的に接続され前記基材上に設けられたICチップと、
第1の表面および第2の表面を有する誘電体層と、前記第1の表面に設置された第1の導電層と、前記第2の表面に設置された第2の導電層とを有し、前記基材が積層される人工媒質とを備え、
前記第1の表面は、前記第2の表面よりも前記給電素子から近い位置にあり、
前記給電素子が前記人工媒質に積層される積層方向から見たとき、前記給電素子は、前記人工媒質の前記第1の導電層の端部の一部を取り囲むように配置されたループ状線路を有し、
前記積層方向から見たとき、
前記誘電体層は、第1の領域と、該第1の領域と接する第2乃至第4の領域とを有し、前記第3の領域と第4の領域は、前記第1の領域を挟んで対向する位置にあり、前記第2の領域は、前記第3および第4の領域のそれぞれと接しており、
前記第1の導電層は、前記第1の領域を覆うように配置され、前記第2の領域、第3の領域および第4の領域上には配置されず、
前記ループ状線路は、前記第1および第2の領域上のみに配置されることを特徴とするRFIDタグが提供される。
さらに、本発明では、
基材に形成された給電素子と、
前記給電素子と電気的に接続され前記基材上に設けられたICチップと、
第1の表面および第2の表面を有する誘電体層と、前記第1の表面に設置された第1の導電層と、前記第2の表面に設置された第2の導電層とを有し、前記基材が積層される人工媒質とを備え、
前記第1の表面は、前記第2の表面よりも前記給電素子から近い位置にあり、
前記給電素子が前記人工媒質に積層される積層方向から見たとき、前記給電素子は、前記人工媒質の前記第1の導電層の端部の一部を取り囲むように配置されたループ状線路を有し、
前記積層方向から見たとき、
前記誘電体層は、第1の領域、第2の領域および第3の領域を有し、前記第2の領域は、前記第1の領域に隣接しており、前記第3の領域は、前記第2の領域とは反対の側で、前記第1の領域と隣接しており、
前記第1の導電層は、前記第1の領域を覆うように配置され、前記第2の領域および第3の領域上には配置されず、
前記ループ状線路は、前記第1および第2の領域上のみに配置されることを特徴とするRFIDタグが提供される。
ここで、当該RFIDタグは、前記積層方向から見たとき、前記第1の領域と隣接する第4および第5の領域を有し、
前記第4の領域と第5の領域は、前記第1の領域を挟んで対向する位置にあり、前記第2の領域は、前記第4および第5の領域のそれぞれと接しており、前記第3の領域は、前記第4および第5の領域のそれぞれと接しており、
前記ループ状線路は、前記第4および第5の領域上には配置されていなくても良い。
本発明では、アンテナとしての帯域幅が有意に広く、より安定に動作するRFIDタグを提供することが可能となる。
従来のRFIDタグ用パッチアンテナの概略的な上面図の一例である。 図1に示すパッチアンテナで構成されるRFIDタグを認識するために必要な送受信機の送信電力の周波数依存性を示したグラフである。 本発明によるRFIDタグの概略的な上面図の一例である。 図3に示すRFIDタグのA−A線での断面の一例を概略的に示した図である。 図3に示したRFIDタグにおいて、絶縁基材115を排除したときの仮想的な上面図である。 ループ状給電素子と人工媒質の間の別の相対的な位置関係を示す概略的な断面図である。 ループ状給電素子と人工媒質の間のさらに別の相対的な位置関係を示す概略的な断面図である。 ループ状給電素子と人工媒質の間のさらに別の相対的な位置関係を示す概略的な断面図である。 ループ状給電素子が容量性結合のループを有するRFIDタグの概略的な上面図である。 本発明によるRFIDタグにおけるループ状給電素子の位置yと比帯域幅Bの関係を示したグラフである。 比帯域幅Bを算出する際に使用される、放射効率の周波数依存性を模式的に示したグラフである。 本発明によるRFIDタグにおける絶縁基材の厚さと比帯域幅Bの関係を示したグラフである。 本発明によるRFIDタグにおける絶縁基材の厚さと最大相対放射効率の関係を示したグラフである。 本発明の第2のRFIDタグの模式的な上面図である。 RFIDタグ100、200のインピーダンスの測定結果を示すグラフである。 RFIDタグ100、200のインピーダンスの測定結果を示すグラフである。 RFIDタグ100、200のS11(リターンロス)の測定結果を示すグラフである。 本発明の第2のRFIDタグの別の一例の模式的な上面図である。 RFIDタグ200、201のインピーダンスの解析結果を示すグラフである。 RFIDタグ200、201のインピーダンスの解析結果を示すグラフである。 RFIDタグ200、201のS11(リターンロス)の解析結果を示したグラフである。 本発明の第3のRFIDタグの模式的な上面図である。 本発明の第3のRFIDタグにおいて得られたS11(リターンロス)の解析結果を、第1のRFIDタグと比較して示したグラフである。 本発明の第3のRFIDタグの変形例の模式的な上面図である。 図22のRFIDタグのA−A線における断面図である。 本発明の第3のRFIDタグの変形例において得られたS11(リターンロス)の解析結果を示すグラフである。 本発明の第4のRFIDタグの一例の模式的な上面図である。 第4のRFIDタグにおいて得られた動作利得の解析結果を示したグラフである。 本発明の第5のRFIDタグの一構成例の概略的な上面図である。 図27のB−B線に沿った、第5のRFIDタグの概略的な断面図である。 本発明の第5のRFIDタグを金属対象上、および非金属対象上に配置した際の、S11(リターンロス)の解析結果を示したグラフである。 本発明の第6のRFIDタグの模式的な上面図である。 図30のRFIDタグのB−B線における断面図である。 第6のRFIDタグのXY面の指向性利得の解析結果を示すグラフである。 第6のRFIDタグのYZ面の指向性利得の解析結果を示すグラフである。 本発明の第7のRFIDタグの模式的な上面図である。 図33のRFIDタグのC−C線における断面図である。 第7のRFIDタグのXY面の指向性利得の解析結果を示すグラフである。 第7のRFIDタグのYZ面の指向性利得の解析結果を示すグラフである 第7のRFIDタグのXY面の指向性利得のF/B比と人工媒質を構成する導体層の長さの差との関係を示すグラフである。 本発明の第8のRFIDタグの模式的な上面図である。 図37のRFIDタグのD−D線における断面図である。 第8のRFIDタグのXZ面の指向性利得の解析結果を示すグラフである。 第8のRFIDタグのYZ面の指向性利得の解析結果を示すグラフである。
本発明の特徴をより良く理解するため、最初に、図1および図2を参照して、従来のRFIDタグの一例について簡単に説明する。図1は、特許文献1のFig.16に相当する、従来のRFIDタグ用のパッチアンテナを示した上面図である。図2は、特許文献1のFig.21に相当する、図1に示したパッチアンテナの一特性を示したグラフである。
図1に示すように、従来のパッチアンテナ1は、基板10上に、第1の導電性パッチ20と、第2の導電性パッチ25と、インピーダンスマッチングループ30とを有する。第1および第2の導電性パッチ20、25と、インピーダンスマッチングループ30とは、基板10の同一平面上に設置される。第1の導電性パッチ20は、低周波数用のパッチであり、第2の導電性パッチ25は、高周波数用のパッチに相当する。インピーダンスマッチングループ30には、チップ35が設置される。
このパッチアンテナ1の送信電力の周波数依存性を図2に示す。図2に示すように、このパッチアンテナ1では、周波数約865MHzと約920MHzの位置に、それぞれP1およびP2の2つのピークが生じる。
しかしながら、図2から明らかなように、このパッチアンテナ1では、帯域幅が極めて狭くなっている。例えば、ピークP1において、送信電力が最小値(ピーク値)から3dBだけ変化するときの周波数バンド幅は、5MHz程度しかない。より具体的に説明すると、図2において、ピークP1の送信電力のピーク値は、18dBmである。このピーク値を基準として、送信電力の値が−3dB、すなわち21dBmとなる範囲に含まれる周波数バンド幅は、5MHzである。一般に、ピーク値に対して−3dBの範囲に含まれる周波数バンド幅が5MHz程度しかない場合、RFIDタグの設計の幅が狭くなる。その結果、従来のRFIDタグは、僅かの環境因子の変動でも、アンテナの動作周波数が大きくずれてしまい、良好な特性が得られなくなってしまう可能性が高い。
本願発明者らは、RFIDタグに人工媒質を使用し、この人工媒質とループ状給電素子を特定の相対位置関係とすることにより、前述のような問題が解決されることを見出した。
すなわち、本発明では、RFIDタグは、基材に形成されたループ状給電素子と、上部に前記基材が積層される人工媒質とを有し、
前記人工媒質は、第1の表面および第2の表面を有する誘電体層と、前記第1の表面に設置された第1の導電層と、前記第2の表面に設置された第2の導電層とを有し、
前記第1の表面は、前記第2の表面よりも前記ループ状給電素子から近い位置にあり、
前記ループ状給電素子が前記人工媒質に積層される積層方向から見たとき、前記ループ状給電素子は、前記人工媒質の前記第1の導電層の端部の一部を取り囲むように配置されていることを特徴とする。
RFIDタグをこのような構成とすることにより、従来に比べて、アンテナとしての帯域幅が有意に広がり、より安定に動作することの可能なRFIDタグを提供することができる。
以下、図面を参照して、本発明についてより詳しく説明する。
(本発明によるRFIDタグの構成)
本発明によるRFIDタグの具体的な構成について説明する。図3には、本発明によるRFIDタグの概略的な上面図の一例を示す。また、図4には、図3に示すRFIDタグのA−A線での概略的な断面図の一例を示す。さらに、図5には、ループ状給電素子と人工媒質の間の位置関係を明確にするため、図3に示したRFIDタグにおいて、絶縁基材115を排除したときの仮想的な上面図を示す。
図3および図4に示すように、本発明によるRFIDタグ100は、人工媒質120と、この人工媒質120上に設けられた絶縁基材115と、この絶縁基材115上に設けられたループ状給電素子110とを備える。ただし、この他、実際にRFIDタグ100が使用される際には、被設置対象(金属)160とRFIDタグ100の間に、別の誘電体150が設置される。そのため、図4には、これらを含めた構成が示されている。
ループ状給電素子110は、ある線幅を有する線状導電性部材によって構成され、この導電性部材は、矩形状または円状等の各種形状を有する。ここで、矩形状とは、長方形または正方形等のような、内角が直角のものに限定されず、台形、平行四辺形を含むものとする。さらに、矩形状には、角(コーナー)部分が丸まっているものも含まれる。また、円とは、平面上のある一点から等距離である正円または真円の他、正円が一部変形したような楕円形、卵形または長円形(oval)であっても良い。導電性部材は、この他にも、様々な形状を取り得る。なお、ループ状給電素子110の線幅は、要求される仕様に合うように適宜選択される。
このようなループ状給電素子は、以上のような形状に限られず、ループ形状を工夫することにより、さらに実用的なものにすることができる。例えば、本発明では、ループは、1重であるが、これを2重または3重にするなど、複数の電流経路を有する構成にしても良い。また、少なくとも一つのループが閉ループになっている場合、ループの途中にギャップを設け、開ループを形成しても良い。また、ループ形状の太さを局所的に変えても良い。さらに、ループ状給電素子の周りに、無給電素子を配置しても良い。
ICチップ111は、ループ状給電素子110と電気的に接続されるように、人工媒質120上に形成される。ここで、ICチップ111は、ループ状給電素子110上に形成されても良い。
人工媒質120は、誘電体層130と、該誘電体層130の上面に配置された第1の導電層125と、誘電体層130の上面に対向する底面に配置された第2の導電層135とを有する。
ここで、人工媒質120の誘電体層130の上面は、図4および図5に示されるように、第1領域400と、第1領域400に隣接する第2領域410とを有する。誘電体層130の第1領域400の上面には、第1の導電層125が形成される。一方、誘電体層130の第2領域410の上面には、第1の導電層125は形成されず、誘電体層130の上面が露出される。図4および図5において、境界線420は、第1領域400と第2領域410との仮想的な境界を示している。なお、図5において、第1領域400および第2領域410は、長方形の形状をしているが、これらの領域がそのような形状に限定されないことは言うまでもない。一方、第2の導電層135は、図4のY方向において、誘電体層130の底面全体にわたって設置されている。
図5から明らかなように、ループ状給電素子110は、誘電体層130の第1領域400と第2領域410の両方にまたがって設けられている。すなわち、仮想的な境界線420を含むように、ループ状給電素子110によって取り囲まれた閉じた領域430が形成されている。このため、RFIDタグ100を上部から見たとき、ループ状給電素子110の全体が第1の導電層125上に位置するのではなく、ループ状給電素子110の一部のみが第1の導電層125上に位置している。
換言すると、図4の例では、上部(あるいはZ方向)から見たとき、ループ状給電素子110は、該ループ状給電素子110のY方向における中央部(O点)が人工媒質120の第1の導電層125の端部126とほぼ一致するように配置されている。しかしながら、これは一例であって、本発明は、このような構成に限られるものではない。すなわち本発明では、ループ状給電素子110が、人工媒質120の第1の導電層125の端部126の一部を取り囲んでいる限り、ループ状給電素子110と人工媒質120は、いかなる相対位置で配置されても良い。
図6には、本発明のRFIDタグ100において、ループ状給電素子110と人工媒質120とが、Y方向において最もずれた状態にある配置の一例を示す。図6の配置では、ループ状給電素子110によって形成される閉じた領域430の左端110Lは、Z方向に平行な方向から見た場合、第1の導電層125の端部126と一致している。
図7には、本発明のRFIDタグ100において、ループ状給電素子110と人工媒質120とが、Y方向において最もずれた状態にある別の配置の一例を示す。図7の配置では、ループ状給電素子110によって形成される閉じた領域430の右端110Rは、Z方向に平行な方向から見た場合、第1の導電層125の端部126と一致している。
図6および図7に示したループ状給電素子110と人工媒質120の位置関係においても、図4に示した両者の配置と同様、以下に示すような本発明の効果が得られることは、当業者には明らかであろう。
本発明のRFIDタグ100において、人工媒質120およびこれを構成する各層の寸法、材質等は特に限られない。
なお、本発明において、図3のX方向におけるループ状給電素子110と人工媒質120の相対位置関係は、特に限られないことは、当業者には明らかであろう。
例えば、図8に示すように、RFIDタグを上部から見たとき、ループ状給電素子110は、2本の境界線420、421の交点、すなわち、第1の導電層125のコーナー部を取り囲むようにして配置されても良い。
このような構成とすることにより、アンテナの帯域幅を広げることができる。なお、図8において、ループは1重であるが、これを2重または3重にするなど、複数の電流経路を有する構成にしても良いことは言うまでもない。
なお、本発明によるRFIDタグにおいて、ループ状給電素子は、必ずしも、幾何形状が「閉じたループ」である必要はない。例えば、ループ状給電素子は、容量結合性のループを有しても良い。
図9には、そのような容量結合性のループを有するループ状給電素子を備えるRFIDタグの上面図を示す。なお、図9において、絶縁基材は、明確化のため、省略されている。
図9に示すように、このRFIDタグ101では、図5に示したRFIDタグ100とは異なり、ループ状給電素子110’は、容量結合性のループを有する。
このような構成とすることにより、アンテナの帯域幅を広げることができるという効果を奏する。なお、図9において、ループは1重であるが、これを2重または3重にするなど、複数の電流経路を有する構成にしても良いことは言うまでもない。
(本発明によるRFIDタグの特性評価)
次に、図3〜図4に示した本発明によるRFIDタグ100の特性の評価結果について説明する。なお、これらの結果は、市販の電磁界シミュレータを用いて得られたものである。
図10には、RFIDタグ100の放射特性に基づき算出した、ループ状給電素子110と人工媒質120の相対位置関係が比帯域幅Bに及ぼす影響を示す。なお、シミュレーションに際して、以下に示すパラメータ値を使用した。
ループ状給電素子110:X方向(図3参照)の全長(線幅を含む)17mm、Y方向(図3参照)の全長(線幅を含む)3.5mm、線幅0.5mm、
絶縁基材115:X方向(図3参照)の長さ40.25mm、Y方向(図3参照)の長さ15mm、厚さ50μm、比誘電率4、誘電損失tanδ=0.1、
人工媒質120:第1の導電層125(材質銅)のX方向(図3参照)の長さ40.25mm、Y方向(図3参照)の長さ10mm、厚さ18μm;第2の導電層135(材質銅)のX方向(図3参照)の長さ40.25mm、Y方向(図3参照)の長さ15mm、厚さ18μm;誘電体層130のX方向(図3参照)の長さ40.25mm、Y方向(図3参照)の長さ15mm、比誘電率17.8、誘電損失tanδ=0.003;人工媒質120全体の厚さ0.6mm;
その他:第2の誘電体層150のX方向(図3参照)の長さ40.25mm、Y方向(図3参照)の長さ15mm、の比誘電率4、誘電損失tanδ=0.1。
ここで、図10の横軸のループ状給電素子110の位置yは、Y方向におけるループ状給電素子110の中心O(境界線420の位置)の、第1の導電層125の端部126からのずれ幅で示した。従って、図4に示すように、ループ状給電素子110の中心Oと、第1の導電層125の端部126とがZ方向において揃っている場合、図10の横軸の値は、0である。また、図6に示すように、ループ状給電素子110によって形成される閉じた領域430の左端110Lと、第1の導電層125の端部126とがZ方向において揃っている場合、図10の横軸の値は、1.75mmである。同様に、図7に示すように、ループ状給電素子110によって形成される閉じた領域430の右端110Rと、第1の導電層125の端部126とがZ方向において揃っている場合、図10の横軸の値は、−1.75mmである。
また、比帯域幅Bは、以下のようにして算出した。
図11には、比帯域幅Bを算出する際に使用される、RFIDタグ100の放射特性のグラフを模式的に示す。図において、横軸は、周波数fであり、縦軸は、放射効率Rである。通常の場合、周波数fと放射効率Rとの関係として、図11に示すような、上に凸の曲線が得られる。ここで放射効率Rの最大値をRとし、この最大放射効率Rが得られる周波数をfとする。また、最大放射効率Rよりも3dBだけ低い放射効率をR3dBとし、この値が得られる周波数をfおよびfとする(ただし、f<f)。さらに、fとfの中間周波数をfとする。
以上のパラメータを使用し、以下の式から比帯域幅Bが算出される。

比帯域幅B (%)=(f−f)/f ×100

この式から、比帯域幅Bがアンテナの帯域幅の指標となることは、明らかであろう。
図10の結果から、ループ状給電素子110が第1の導電層125の端部126を取り囲むように配置される場合、すなわち、ループ状給電素子の位置yが、−1.75<y<+1.75の範囲にある場合、比帯域幅Bは、15%を超えていることがわかる。このことから、本発明によるRFIDタグ100では、極めて広い帯域幅が得られ、アンテナの作動安定性が向上することが予測される。
図12には、ループ状給電素子の位置yを0としたとき(すなわち、図4の配置としたとき)のRFIDタグ100の放射特性に基づき算出した、絶縁基材115の厚さと比帯域幅Bの関係を示す。このシミュレータ上では、金属層のみ有限の大きさが設定され、すべての誘電体部の大きさは、XY平面方向に無限として取り扱われる。つまり、図3および図4において、絶縁基材115、誘電体層130、および別の誘電体150は、無限大の大きさとして計算される。
この結果から、絶縁基材115の厚さが少なくとも200μm以下の範囲では、極めて大きな比帯域幅Bが得られることがわかる。
図13には、ループ状給電素子の位置yを0としたとき(すなわち、図4の配置としたとき)のRFIDタグ100の放射特性に基づき算出した、絶縁基材115の厚さと相対最大放射効率(dB)の関係を示す。
なお、相対最大放射効率は、以下のようにして算出した。絶縁基材115の厚さが5μmのときに得られた放射効率Rの最大値R(図11参照)を基準値(以下、「Rp5」と称する)とし、各絶縁基材115の厚さにおいて得られた放射効率Rの最大値RとRp5の差を求め、これを相対最大放射効率とした。
図13の結果から、絶縁基材115の厚さが10μm〜200μmの範囲では、絶縁基材115の厚さが5μmの場合とほぼ同様の最大放射効率が得られることがわかる。
このことから、本発明の構成では、特に、絶縁基材115の厚さが5μm〜200μmの範囲において、放射効率Rの最大ピーク値Rは、あまり変化しない状態のままで、帯域幅のみが広がる傾向にあることが示された。
(本発明によるRFIDタグの第2の構成)
次に、本発明によるRFIDタグの第2の構成(以下、「第2のRFIDタグ」という)について説明する。
これまでの例では、「放射効率」、すなわちアンテナと空間の間のエネルギー変換効率を指標として、本発明のRFIDタグ100におけるアンテナの帯域幅の有意性について検討した。しかしながら、実際には、アンテナの特性は、「放射効率」の他、インピーダンス整合の度合いによって左右される場合が多い。従って、実際の環境での特性を検討する場合、アンテナの「動作利得」を考慮することがより好ましいと言える。
ここで、「動作利得」は、指向性利得Gから放射効率η(誘電体損と導体損に起因する損失)と不整合損(インピーダンス不整合に起因する損失)を差し引いた値で定義される。すなわち、

動作利得G=(1−Γ)×放射効率η×指向性利得G (式2)

で表される。ここで、Γは反射係数である。S11(リターンロス)は、アンテナとICチップの間のインピーダンス整合性によって定まるパラメータである。「動作利得」には、「放射効率」とS11(リターンロス)の双方の影響が含まれるため、この指標を用いることにより、アンテナのより実際的な特性を評価することができる。
図14には、この「動作利得」を考慮した場合、より有意な特性が得られる第2のRFIDタグの模式的な上面図を示す。
図14に示すように、第2のRFIDタグ200は、基本的には、前述の図3〜図5に示したRFIDタグ100と同様の構成を有する。従って、図14において、図3〜図5と同様の構成部材には、図3〜図5の参照符号に100を加えた参照符号が付されている。(なお、図14では、明確化のため、図3、図4の絶縁基材115に相当する絶縁基材215は、省略されている。)
しかしながら、このRFIDタグ200では、図3〜図5のRFIDタグ100に比べて、ループ状給電素子210の構成が大きく異なっている。すなわち、RFIDタグ200におけるループ状給電素子210は、2つのループ210Aおよび210Bを有する。このうち、第1のループ210Aは、図3〜図5のループ状給電素子110に相当する部分であり、ループ210Aは、RFIDタグ200を上面から見たとき、人工媒質220の第1の導電層225の端部(すなわち、仮想的な境界線420)の一部を取り囲むようにして、人工媒質220上に設置されている。一方、第2のループ210Bは、RFIDタグ200を上面から見たとき、人工媒質220の第1の導電層225の領域内に収まるようにして配置されている。
あるいは、別の見方をすれば、ループ状給電素子210は、図3〜図5のRFIDタグ100のループ状給電素子110に相当する部分に、人工媒質220の第1の導電層225の上部において、X方向に対して平行に延伸する線路210Pを結合した構成と見なすことも可能である。線路210Pは、ループ状給電素子210によって囲まれた領域を2つの部分に区画している。
このようなループ状給電素子210の構成では、第2のRFIDタグ200において、ICチップ211とループ状給電素子210の間で、インピーダンス整合を比較的容易に行うことが可能となる。また、これにより、第2のRFIDタグ200の動作利得の帯域幅が改善される。
(第2のRFIDタグの特性評価)
図14に示した第2のRFIDタグ200の特性を評価した。特性評価には、ネットワークアナライザ(アジレントテクノロジー社)装置を使用した。なお、比較のため、図3〜図5に示したRFIDタグ100の特性についても同様の評価を行った。
測定に使用したRFIDタグの構成は、以下の通りである:
(第2のRFIDタグ200)
ループ状給電素子210の第1のループ210A:X方向(図14参照)の全長(L20)(線幅を含む)43mm、Y方向(図14参照)の全長(D20)(線幅含まず)5.5mm、線幅0.5mm、Y方向(図14参照)におけるRFIDタグ200の端面から第1のループ210Aまでの距離(W22)2mm、追加線路210PのX方向(図14参照)における全長(線幅を含む)43mm、線幅1mm、Y方向(図14参照)における境界線420と追加線路210Pとの間の距離(D22)2.5mm;
ループ状給電素子210の第2のループ210B:X方向(図14参照)の全長(線幅を含む)43mm、Y方向(図14参照)の全長(D21)(線幅含まず)1mm、線幅0.5mm;
絶縁基材215:X方向(図14参照)の長さ60mm、Y方向(図14参照)の長さ15mm、厚さ95μm;
人工媒質220:第1の導電層225(材質銅)のX方向(図14参照)の長さ(L21)60mm、Y方向(図14参照)の長さ(W23)10mm、厚さ18μm;第2の導電層235(材質銅)のX方向(図14参照)の長さ(L21)60m、Y方向(図14参照)の長さ(W21)15mm、厚さ18μm;誘電体層230のX方向(図14参照)の長さ(L21)60mm、Y方向(図14参照)の長さ(W21)15mm、比誘電率9.8、誘電損失tanδ=0.003。
(RFIDタグ100)
ループ状給電素子110:X方向(図3参照)の全長(線幅を含む)44.25mm、Y方向(図3参照)の全長(線幅を含む)3.6mm、線幅0.5mm;
絶縁基材115:X方向(図3参照)の長さ57mm、Y方向(図3参照)の長さ15mm、厚さ95μm;
人工媒質120:第1の導電層125(材質銅)のX方向(図3参照)の長さ57mm、Y方向(図3参照)の長さ10mm、厚さ18μm;第2の導電層135(材質銅)のX方向(図3参照)の長さ57mm、Y方向(図3参照)の長さ15mm、厚さ18μm;誘電体層130のX方向(図3参照)の長さ57mm、Y方向(図3参照)の長さ15mm、比誘電率9.8、誘電損失tanδ=0.003;人工媒質120全体の厚さ0.635mm。
図15A及び15Bには、両RFIDタグにおいて得られた、インピーダンスの測定結果を示す。図15Aは、インピーダンスの実部Zrealの周波数依存性を示し、図15Bは、インピーダンスの虚部Zimagの周波数依存性を示す。図15A及び15Bにおいて、破線は、ICチップ111、211によって定まる目標インピーダンス値を示している。
この結果から、いずれのRFIDタグにおいても、周波数0.95GHzを中心として、目標値に近い、良好なインピーダンスが得られることがわかる。ただし、特に、図15Bから、第2のRFIDタグ200の0.95GHz近傍におけるZimagの周波数依存性、すなわち曲線の勾配は、RFIDタグ100の同周波数における曲線の勾配よりも傾斜が緩くなっており、第2のRFIDタグ200のインピーダンスは、より目標インピーダンスに接近していると言える。
図16には、両RFIDタグのS11(リターンロス)の測定結果を示す。この結果から、第2のRFIDタグ200では、RFIDタグ100に比べて、S11が−3dBとなる周波数の帯域が広がっていることがわかる。この結果から、第2のRFIDタグ200では、RFIDタグ100に比べて、動作利得が改善されていると言える。
(第2のRFIDタグ200の変形例)
以上の記載では、図14に示すような、2つの相互に連結されたループ201A、210Bで構成されたループ状給電素子210を備える第2のRFIDタグ200を例に、アンテナの「動作利得」が改善されることを説明した。
しかしながら、「動作利得」が改善されるRFIDタグの構成は、これに限られるものではない。
例えば、RFIDタグのループ状給電素子は、2つの結合ループの他、さらに追加の線路部分を有しても良い。あるいは、ループ状給電素子は、一つのループと、該ループ内の領域を、少なくとも2つの部分に分離するようにして前記ループと結合された、追加線路部分とを有しても良い。ここで、図14に示したループ状給電素子210においても、2つのループの結合部分に相当する線路210Pは、そのような追加線路の一種に相当すると解することもできることに留意する必要がある。
図17には、「動作利得」が改善されるRFIDタグの別の一構成を示す。
このRFIDタグ201は、図14に示したRFIDタグ200とほぼ同様の構成を有する。そのため、図17において、図14と同様の構成部材には、図14と同じ参照符号が付されている。なお、図17においても、明確化のため、図3〜図5の絶縁基材115に相当する絶縁基材215は、省略されている。
しかしながら、このRFIDタグ201では、図14のRFIDタグ200とは異なり、ループ状給電素子210’は、2つのループ210Aおよび210Bに加えて、第1のループ210A内に、追加線路210Cを有する。この追加線路201Cは、RFIDタグ201を上面から見たとき、境界線420を跨ぐようにして(特に、図の例では、Y方向に平行に延伸するようにして)、第1のループ210A内に配置されている。
図18A及び18Bおよび図19には、図17に示した構成のRFIDタグ201において得られた特性解析結果を、図14に示したRFIDタグ200の結果と比較して示す。これらの結果は、市販の電磁界シミュレータを使用して得られたものである。このシミュレータ上では、金属層のみ有限の大きさが設定され、すべての誘電体部の大きさは、XY平面方向に無限として取り扱われる。つまり、図17および図14において、絶縁基材215および誘電体層230は、無限大の大きさとして計算される。
RFIDタグ201のシミュレーションに際しては、以下に示すパラメータ値を使用した。
ループ状給電素子210’:X方向(図17参照)の全長(L26)(線幅を含む)49.25mm、Y方向(図14参照)の全長(W26)(線幅を含む)3.5mm、
ループ状給電素子210’の第1のループ210A:X方向(図17参照)の全長(L26)(線幅を含む)49.25mm、Y方向(図17参照)の全長(D26)(線幅含まず)3.5mm、線幅0.5mm(ただし追加線路210Pの線幅1.0mm)、Y方向(図17参照)における追加線路210Pと境界線420との距離(D28)3.5mm;
ループ状給電素子210の第2のループ210B:X方向(図17参照)の全長(L26)(線幅を含む)49.25mm、Y方向(図17参照)の全長(D27)(線幅含まず)3mm、線幅0.5mm;
ループ状給電素子210’の追加線路210C:線幅0.75mm、Y方向(図17参照)の全長(D26)3.5mm;
絶縁基材215:厚さ95μm、比誘電率3.4、誘電損失tanδ=0.1;
人工媒質220:第1の導電層225(材質銅)のX方向(図17参照)の長さ(L27)60mm、Y方向(図17参照)の長さ(W28)10mm、厚さ18μm;第2の導電層235(材質銅)のX方向(図17参照)の長さ(L27)60m、Y方向(図17参照)の長さ(W27)15mm、厚さ18μm;誘電体層230の厚さ0.635mm、比誘電率9.8、誘電損失tanδ=0.003。
一方、RFIDタグ200のシミュレーションに際しても、同様のパラメータ値を使用した。ただし、RFIDタグ200において、追加線路210Cは、存在しない。
図18A及び18Bには、両RFIDタグ200、201において得られた、インピーダンスの解析結果を示す。図18Aは、インピーダンスの実部Zrealの周波数依存性を示し、図18Bは、インピーダンスの虚部Zimagの周波数依存性を示している。図18A及び18Bにおいて、破線は、ICチップ211によって定まる目標インピーダンス値を示す。
図18A及び18Bの結果から、追加線路210Cを有するRFIDタグ201においても、RFIDタグ200と同等以上のインピーダンス特性が得られることがわかる。特に、図18Aから、RFIDタグ201における周波数0.95GHz近傍でのインピーダンスの実部Zrealは、RFIDタグ200に比べて、より目標値に接近している。
図19には、両RFIDタグ200、201のS11(リターンロス)の解析結果を示す。この結果から、RFIDタグ201では、RFIDタグ200に比べて、−3dBのS11が得られる周波数帯域がよりいっそう広がっていることがわかる。この結果から、RFIDタグ201においても、RFIDタグ100に比べて、RFIDタグ200と同等あるいはそれ以上に、動作利得が改善されることがわかる。
このように、本発明のRFIDタグにおいて、ループ状給電素子が、一つのループと、該ループ内の領域を、少なくとも2つの部分に分離するようにして前記ループと結合された、追加線路部分とを有する場合、単一のループを有するループ状給電素子を備えるRFIDタグに比べて、より改善された動作利得を得ることができる。
(本発明によるRFIDタグの第3の構成)
次に、図面を参照して、本発明によるRFIDタグの第3の構成(以下、「第3のRFIDタグ」という)について説明する。
図20には、第3のRFIDタグの一例の模式的な上面図を示す。
図20に示すように、第3のRFIDタグ300は、基本的には、前述の図3〜図5に示したRFIDタグ100と同様の構成を有する。従って、図20において、図3〜図5と同様の構成部材には、図3〜図5の参照符号に200を加えた参照符号が付されている。(なお、図20では、明確化のため、図3〜図5の絶縁基材115に相当する絶縁基材315は、省略されている。)
しかしながら、このRFIDタグ300では、図3〜図5のRFIDタグ100とは異なり、ICチップ311は、ループ状給電素子310のX方向の全長の中心からずれた位置に配置されている。すなわち、ICチップ311は、RFIDタグ300を上面から見たとき、人工媒質320の誘電体層330の上部において、境界線420と平行に延伸するループ状給電素子310の線路部分310Lに結合されるように設置されているものの、その配置位置は、線路部分310Lの全長の中心310Cからずれている。
なお、ICチップ311がループ状給電素子310の線路部分310Lに結合される位置は、中心310Cからずれている限り、特に限られない。例えば、ICチップ311は、ループ状給電素子310のコーナー部380に配置されても良い。
第3のRFIDタグ300のような構成の場合、すなわちICチップ311が、ループ状給電素子310の線路部分310Lの全長の中心310Cからずれて配置された場合、以降に示すように、RFIDタグの動作周波数をデュアルバンド化することが可能となる。この時の動作周波数は、人工媒質を構成する導電層の形状、特に導電層が方形状の場合には長手方向と短手方向のそれぞれの長さと誘電体層の比誘電率等で制御することが可能であり、特に二つの動作周波数を近接させることにより、よりワイドバンド化させることが可能になる。
(第3のRFIDタグの動作利得について)
以下、第3のRFIDタグ300において得られた、動作利得の解析結果について説明する。なお、この解析には、前述の電磁界シミュレータを使用した。
解析には、以下に示すパラメータ値を使用した。
ループ状給電素子310:X方向(図20参照)の全長(L30)(線幅を含む)14mm、Y方向(図20参照)の全長(D30)(線幅含まず)14mm、線幅0.5mm、Y方向(図20参照)における境界線420と線路310Lとの間の距離(D32)2.5mm;
絶縁基材315:厚さ95μm、比誘電率3.4、誘電損失tanδ=0.1;
ICチップ311の配置位置:ループ状給電素子310のコーナー部380(図20参照);
人工媒質320:第1の導電層325(材質銅)のX方向(図20参照)の長さ(L31)54mm、Y方向(図20参照)の長さ(W33)52mm、厚さ18μm;第2の導電層335(材質銅)のX方向(図20参照)の長さ(L31)54mm、Y方向(図20参照)の長さ(W31)52mm、厚さ18μm;誘電体層330の厚さ0.635mm、比誘電率9.8、誘電損失tanδ=0.003。
図21には、第3のRFIDタグ300において得られた、動作利得の解析結果を示す。なお、図21には、比較のため、図3〜図5の構成のRFIDタグ100、すなわち、ICチップ111がループ状給電素子110のX方向の全長の「中心」に配置された構成において得られた結果についても、同時に示されている。
この結果から、第3のRFIDタグ300では、動作利得がピーク値から−3dBだけ低下する周波数帯域が、RFIDタグ100に比べて有意に広がっていることがわかる。
このように、ICチップ311を、ループ状給電素子310の線路部分310Lの全長の中心310Cからずらして配置することにより、RFIDタグの動作周波数をデュアルバンド化させることができ、RFIDタグの動作周波数をよりワイドバンド化させることが可能になる。
(第3のRFIDタグの変形例)
次に、第3のRFIDタグの変形例を図面を用いて説明する。図22は、本発明の第3のRFIDタグの変形例の模式的な上面図である。図23は、図22のRFIDタグのA−A線における断面図である。図22に示すように、この第3のRFIDタグの変形例は、
2重ループのループ状給電素子で構成されている。
このような構成とすることにより、1重ループアンテナの帯域幅と比較して更に帯域幅を広げることができる効果を奏する。これにより、例えば、現在UHF帯RFIDで使用されている世界中の全周波数帯(およそ860MHzから960MHz)をカバーするRFIDタグを実現することができる。
(第3のRFIDタグの変形例の特性評価)
図22に示した第3のRFIDタグの変形例の特性を電磁界シミュレータを用いて解析した。解析に使用したRFIDタグの構成は、以下の通りである。
第3のRFIDタグの変形例の動作利得を求めるために、以下のパラメータを用いた。図22に示されるように、各構成要素のサイズは、以下の通りである。L2710は100mm、L2720は27mm、L2730は3.5mm、W2740は92mm、W2750は2mm、W2760は3mm、W2770は1.75mm、W2780は0.75mm、W2790は0.5mmである。また、図23に示されるように、各構成要素の厚みや比誘電率は、以下の通りである。誘電体層330の厚みは1mm、比誘電率は2.9、tanδは0.001である。絶縁基材315の厚みは0.095mm、比誘電率は3.15、tanδは0.1である。ループ状給電素子、第1の導電層および第2の導電層310、325、335の厚みは、各々0.018mmである。
上述のパラメータを用いて、第3のRFIDタグの変形例の動作利得の解析結果を以下に示す。図24は、本発明の第3のRFIDタグの変形例において得られたS11(リターンロス)の解析結果を示すグラフである。
この結果から、第3のRFIDタグの変形例は、RFIDタグの動作周波数をデュアルバンド化させることができ、それぞれの動作周波数を近接させることにより、RFIDタグの動作周波数をよりワイドバンド化させることが可能になる。
(本発明によるRFIDタグの第4の構成)
次に、図面を参照して、本発明によるRFIDタグの第4の構成(以下、「第4のRFIDタグ」という)について説明する。
図25には、第4のRFIDタグの一例の模式的な上面図を示す。
図25に示すように、第4のRFIDタグ500は、基本的には、前述の図3〜図5に示したRFIDタグ100と同様の構成を有する。従って、図25において、図3〜図5と同様の構成部材には、図3〜図5の参照符号に400を加えた参照符号が付されている。(なお、図25では、明確化のため、図3〜図5の絶縁基材115に相当する絶縁基材515は、省略されている。)
しかしながら、このRFIDタグ500では、図3〜図5のRFIDタグ100に比べて、人工媒質520の構成が異なっている。すなわち、第4のRFIDタグ500では、人工媒質520の第1の導電層525は、対角線上の一組のコーナー部526A、526Bにおいて、除去されているという特徴を有する。
このような第4のRFIDタグ500は、以下に示すように、円偏波アンテナとして動作させることできる。
(第4のRFIDタグの動作利得について)
以下、第4のRFIDタグ500において得られた、動作利得の解析結果について説明する。なお、この解析には、前述の電磁界シミュレータを使用した。
解析には、以下に示すパラメータ値を使用した。
ループ状給電素子510:X方向(図25参照)の全長(L50)(線幅を含む)14mm、Y方向(図25参照)の全長(D50)(線幅含まず)14mm、線幅0.5mm、Y方向(図25)における境界線420と、端面側のループ状給電素子510との間の距離(D51)2.5mm;
絶縁基材515:厚さ95μm、比誘電率3.4、誘電損失tanδ=0.1;
ICチップ511の配置位置:ループ状給電素子510のコーナー部519(図25参照);
人工媒質520:第1の導電層525(材質銅)のX方向(図25参照)の長さ(L51)52mm(ただし、対角線上に一組の切欠部有り(W56=W58=3mm))、Y方向(図25参照)の長さ(W53)52mm(ただし、対角線上に一組の切欠部有り(W55=W57=3mm))、厚さ18μm;第2の導電層535(材質銅)のX方向(図25参照)の長さ(L51)52mm、Y方向(図25参照)の長さ(W50)66mm、厚さ18μm;誘電体層530の厚さ0.635mm、比誘電率9.8、誘電損失tanδ=0.003。
図26には、第4のRFIDタグ500において得られた、動作利得の解析結果を示す。
この結果から、第4のRFIDタグ500では、周波数0.95GHz近傍における右旋回の円偏波の動作利得は、左旋回の円偏波に比べて、有意に大きくなっていることがわかる。これは、第4のRFIDタグ500では、周波数0.95GHz近傍において、右旋回の円偏波が支配的になることを示すものである。このように、人工媒質の第1の導電層において、対角線上に一組の切欠部を設けることにより、RFIDタグに良好な円偏波特性を発現させることが可能となる。
なお、以上の例では、第4のRFIDタグは、人工媒質520の第1の導電層525において、対角線上の一組のコーナー部526A、526Bを取り除くことにより構成されている。しかしながら、円偏波特性を発現させるためのRFIDタグの構成は、これに限られるものではない。例えば、第4のRFIDタグ500において、第1の導電層525の対角線上の一組のコーナー部526A、526Bを除去する代わりに、両コーナー部526A、526Bに突出部を設けても良い。この場合も、RFIDタグに円偏波特性を発現させることができる。
(本発明によるRFIDタグの第5の構成)
以上の記載では、RFIDタグの使用の際に、RFIDタグが金属製の被設置対象160上に設置される場合を想定して、各説明を行ったが、このRFIDタグは金属製の被設置対象物でも非金属製の被設置対象でも動作させることが可能である。
しかしながら、その際にわずかな通信性能の変化を生ずる可能性がある。このような貼付け対象物による性能変化は、実際のRFIDシステムの運用において、タグの読み取りにばらつきを生み、結果として読み取り率が悪化する可能性がある。このような理由から、非金属製の被設置対象上にRFIDタグを設置した場合も、金属製の被設置対象160上にRFIDタグを設置した場合と同様の特性が得られれば、RFIDタグの利便性が高まり有意である。そこで、以下、そのようなRFIDタグ(第5のRFIDタグ)の構成について説明する。
図27には、第5のRFIDタグ600の一構成例の概略的な上面図を示す。また、図28には、図27のB−B線に沿った、第5のRFIDタグ600の概略的な断面図を示す。
図27、図28に示すように、第5のRFIDタグ600は、基本的には、前述の図3〜図5に示したRFIDタグ100と同様の構成を有する。従って、図27、図28において、図3〜図5と同様の構成部材には、図3〜図5の参照符号に500を加えた参照符号が付されている。(なお、図27では、明確化のため、図3〜図5の絶縁基材115に相当する絶縁基材615は、省略されている。)
しかしながら、このRFIDタグ600では、図3〜図5のRFIDタグ100に比べて、人工媒質620の構成が異なっている。すなわち、第5のRFIDタグ600では、人工媒質620の第1の導電層625は、Y方向において、両端の幅が他の層630、635に比べて狭くなっているという特徴を有する。
換言すれば、RFIDタグ600において、人工媒質620の誘電体層630の上面は、図27および図28に示されるように、第1領域400と、第1領域400とY方向において隣接する第2領域410と、第1領域400とY方向において隣接する第3領域440とを有する。第3領域440は、第1領域400を介して、第2領域410とは反対側に配置される。また、誘電体層630の第1領域400の上面にのみ、第1の導電層625が形成される。一方、誘電体層630の第2領域410、および第3領域440の上面には、第1の導電層625は形成されず、誘電体層630の上面が露出される。図27および図28において、境界線420は、第1領域400と第2領域410との仮想的な境界を示しており、境界線423は、第1領域400と第3領域440との仮想的な境界を示している。なお、図27、図28において、第1領域400、第2領域410、および第3領域440は、長方形の形状をしているが、これらの領域がそのような形状に限定されないことは言うまでもない。一方、第2の導電層635は、図27および図28のY方向において、誘電体層630の底面全体にわたって設置されている。ここで、第2の導電層635は、ループ状給電素子610を第2の導電層635に投影したすべての範囲を覆っていることが好ましい。このような構成により、いかなる誘電率を有する非金属物に設置した場合においても、設置対象物がRFIDタグへ与える影響を無くし、通信性能を安定させることができる。
このようなRFIDタグ600の構成では、非金属製の被設置対象上にRFIDタグ600を設置した場合と、金属製の被設置対象上にRFIDタグを設置した場合とで、ほぼ同様の特性を得ることができる。従って、このようなRFIDタグ600の構成では、RFIDタグの設置対象に対する制約が少なくなり、利便性が高まる。
(第5のRFIDタグの特性について)
以下、第5のRFIDタグ600において得られた、S11(リターンロス)の解析結果について説明する。
解析には、以下に示すパラメータ値を使用した。
ループ状給電素子610:X方向(図27参照)の全長(L60)(線幅を含む)34.6mm、Y方向(図27参照)の全長(D61)(線幅含まず)4.5mm、線幅0.05mm、Y方向(図27)における領域410、400および440のそれぞれの長さ5mm、10mm、および3.5mm;境界線420と、領域410上のX方向に平行なループ状給電素子610との間の距離(D62)2.5mm;
絶縁基材615:X方向(図27参照)の長さ59mm、Y方向(図27参照)の長さ20mm、厚さ95μm、比誘電率3.4、誘電損失tanδ=0.1;
人工媒質620:第1の導電層625(材質銅)のX方向(図27参照)の長さ(L61)59mm、厚さ18μm;第2の導電層635(材質銅)のX方向(図27参照)の長さ(L61)59mm、Y方向(図27参照)の長さ(W60)20mm、厚さ18μm;誘電体層630の厚さ0.635mm、比誘電率9.8、誘電損失tanδ=0.003。
図29には、第5のRFIDタグ600において得られた、S11(リターンロス)の解析結果を示す。図において、太線は、RFIDタグ600を金属対象上に配置した場合の結果であり、細線は、RFIDタグ600を非金属対象(自由空間)上に配置した場合の結果である。
この結果から、第5のRFIDタグ600では、RFIDタグ600を金属対象上に配置した場合と、非金属対象上に配置した場合とで、S11(リターンロス)がほとんど変化しないことがわかる。
このように、RFIDタグ600のような構成では、RFIDタグの設置対象に対する制約が少なくなり、利便性が高まることがわかった。
(本発明によるRFIDタグの第6の構成)
次に、第6のRFIDタグを図面を用いて説明する。
図30には、本発明の第6のRFIDタグの模式的な上面図を示す。また、図31には、図30のB−B線に沿った、第6のRFIDタグ601の概略的な断面図を示す。
図30、図31に示すように、第6のRFIDタグ601は、基本的には、前述の図27、図28に示したRFIDタグ600と同様の構成を有する。従って、図30、図31において、図27、図28と同様の構成部材には、図27、図28と同じ参照符号が付されている。(なお、図30では、明確化のため、絶縁基材615は、省略されている。)
しかしながら、このRFIDタグ601では、図27、図28のRFIDタグ600とは異なり、ループ状給電素子610が線路610Pを有するという特徴を有する。この線路610Pは、X方向に平行に延伸し、ループ状給電素子610によって囲まれた領域を2つの部分に区画している。また、線路610Pは、RFIDタグ601を上面から見たとき、人工媒質620の第1の導電層625の領域内に収まるようにして配置される。
より詳しく説明すると、RFIDタグ601において、人工媒質620の誘電体層630の上面は、図30および図31に示されるように、第1領域400と、第1領域400とY方向において隣接する第2領域410と、第1領域400とY方向において隣接する第3領域440とを有する。第3領域440は、第1領域400を介して、第2領域410とは反対側に配置される。また、誘電体層630の第1領域400の上面にのみ、第1の導電層625が形成される。一方、誘電体層630の第2領域410、および第3領域440の上面には、第1の導電層625は形成されず、誘電体層630の上面が露出される。図30および図31において、境界線420は、第1領域400と第2領域410との仮想的な境界を示しており、境界線423は、第1領域400と第3領域440との仮想的な境界を示している。なお、図30、図31において、第1領域400、第2領域410、および第3領域440は、長方形の形状をしているが、これらの領域がそのような形状に限定されないことは言うまでもない。一方、第2の導電層635は、図30および図31のY方向において、誘電体層630の底面全体にわたって設置されている。ここで、第2の導電層635は、ループ状給電素子610を第2の導電層635に投影したすべての範囲を覆っていることが好ましい。
(第6のRFIDタグの変形例の特性評価)
図30、図31に示した第6のRFIDタグの特性を電磁界シミュレータを用いて解析した。
解析には、以下に示すパラメータ値を使用した。
ループ状給電素子610:X方向(図30参照)の全長(L60)(線幅を含む)53.5mm、Y方向(図30参照)の全長(D61)(線幅含まず)8.5mm、線幅0.5mm、Y方向(図30)における領域410、400および440のそれぞれの長さ5mm、50mm、および5mm;境界線420と、領域410上のX方向に平行なループ状給電素子610との間の距離(D62)1.5mm;線路610Pの線幅1.0mm;線路610Pと第1の領域400上にあるループ状給電素子610とのY方向(図30参照)の距離(D66)(線幅含まず)1mm;
絶縁基材615:X方向(図30参照)の長さ108mm、Y方向(図30参照)の長さ60mm、厚さ95μm、比誘電率3.15、誘電損失tanδ=0.1;
人工媒質620:第1の導電層625(材質銅)のX方向(図30参照)の長さ(L61)108mm、厚さ18μm;第2の導電層635(材質銅)のX方向(図30参照)の長さ(L61)108mm、Y方向(図30参照)の長さ(W60)60mm、厚さ18μm;誘電体層630の厚さ0.254mm、比誘電率2.17、誘電損失tanδ=0.00085。
上述のパラメータを用いて、第6のRFIDタグを自由空間上に配置した場合における、指向性の解析結果を以下に示す。図32A及び32Bは、第6のRFIDタグの計算により得られた3次元指向性解析結果のうち、XY面とYZ面における電界の水平成分(X成分)の角度特性を抜粋して示している。図32A及び32Bのグラフの角度については、図30において、Z方向を正面(0°)方向とし、Z軸をX軸に重ねるように反時計回りに回転させた時の方向をプラス側、時計回りに回転させた時の方向をマイナス側とした。XZ平面においても同様である。図32A及び32Bに示されるように、第6のRFIDタグでは、0度方向(Z軸の正方向)と±180度方向の利得の差がない。すなわち、このような構成によって、タグを非金属対象物に貼り付けた場合、正面からだけでなく、背面からも読み取ることが可能となり、タグの利便性がさらに向上する。
このような構成とすることにより、アンテナの帯域幅を広げることができることに加え、金属上あるいは非金属面上に関わらず、同じインピーダンス特性を維持でき、特に非金属上では、タグの両面からの読み取りが可能となるという効果を奏する。
(本発明によるRFIDタグの第7の構成)
次に、第7のRFIDタグを図面を用いて説明する。
図33には、本発明の第7のRFIDタグの模式的な上面図を示す。また、図34には、図30のC−C線に沿った、第7のRFIDタグ700の概略的な断面図を示す。
図33、図34に示すように、第7のRFIDタグ700は、基本的には、前述の図14に示したRFIDタグ200と同様の構成を有する。従って、図33、図34において、図14と同様の構成部材には、図14の参照符号に500を加えた参照符号が付されている。(なお、図33では、明確化のため、絶縁基材715は、省略されている。)
しかしながら、このRFIDタグ700では、図14のRFIDタグ200とは異なり、人工媒質720の第1の導電層725のX方向における両端が、第2の導電層735および誘電体層730の両端に比べて短くなっているという特徴を有する。
より詳しく説明すると、人工媒質720の誘電体層730の上面は、図33および図34に示されるように、第1領域800と、該第1領域800とY方向において隣接する第2領域810とを有する。また、図33に示すように、誘電体層730の上面は、さらに、第1領域800とX方向において隣接する第3領域840および第4領域850を有する。第3領域840は、第1領域800を介して、第4領域850とは反対側に配置される。また、第3領域840および第4領域850は、Y方向において第2領域810と隣接している。
第1の導電層725は、誘電体層730の第1領域800の上面にのみ形成される。一方、誘電体層730の第2領域810、第3領域840、および第4領域850の上面には、第1の導電層725は形成されず、誘電体層730の上面が露出される。図33および図34において、境界線420は、第1領域800と第2領域810との仮想的な境界を示しており、境界線820は、第1領域800と第3領域840との仮想的な境界を示しており、境界線823は、第1領域800と第4領域850との仮想的な境界を示している。
なお、図33、図34において、第1領域800、第2領域810、第3領域840、および第4領域850は、いずれも長方形の形状をしているが、これらの領域がそのような形状に限定されないことは言うまでもない。一方、第2の導電層735は、誘電体層730の底面全体にわたって設置されている。ここで、第2の導電層735は、ループ状給電素子710を第2の導電層735に投影したすべての範囲を覆っていることが好ましい。
(第7のRFIDタグの特性評価)
図33および図34に示した第7のRFIDタグの特性を電磁界シミュレータを用いて解析した。
解析には、以下のパラメータを用いた。
ループ状給電素子710:X方向(図33参照)の全長(L61)(線幅を含む)53.5mm、Y方向(図33参照)の全長(D61)(線幅含まず)8.5mm、線幅0.5mm、Y方向(図33)における領域810および800のそれぞれの長さ5mm、および
50mm;境界線420と、領域810上のX方向に平行なループ状給電素子710との間の距離(D62)1.5mm;線路710Pの線幅1.0mm;線路710Pと第1の領域800上にあるループ状給電素子710とのY方向(図33参照)の距離(D66)(線幅含まず)1mm;
絶縁基材715:X方向(図33参照)の長さ108mm、Y方向(図33参照)の長さ55mm、厚さ95μm、比誘電率3.15、誘電損失tanδ=0.1;
人工媒質720:第1の導電層725(材質銅)のY方向(図33参照)の長さ50mm、厚さ18μm;第2の導電層735(材質銅)のX方向(図33参照)の長さ(L60)108mm、Y方向(図33参照)の長さ(W60)55mm、厚さ18μm;誘電体層730の厚さ0.254mm、比誘電率2.17、誘電損失tanδ=0.00085。
上記パラメータを用いて、第3領域840のX方向の幅(L70)および第4領域850のX方向の幅(L71)の値が等しいと仮定し、L70およびL71を0mmから10mmまで変化させ、第7のRFIDタグの放射指向性を評価した。
結果を図35A及び35Bに示す。
図35A及び35Bは、第7のRFIDタグのXZ面及びYZ面の指向性利得の角度特性を示すグラフである。図35A及び35Bに示されるように、第7のRFIDタグでは、L70、L71の長さに応じて、XZ面とYZ面の指向性を制御ができることがわかる。特に、±180°方向における感度を調整できることもわかる。
図36には、第7のRFIDタグのXY面の0°と±180°におけるF/B(フロントバック)比とL70(L71)の関係を示す。ここで、F/B(フロントバック)比とは、正面方向と裏面方向の放射強度の差をいう。図36に示されるように、L70(L71)の幅が3mm以下の場合、徐々にF/B比が解消されていることがわかる。
また、図35A及び35Bに示されるように、L70(L71)を変化させることにより、XY面およびYZ面の±90°方向に発生するヌルを解消することが可能となり、読み取り角度範囲の広角化が可能となる。
このような構成とすることにより、アンテナの帯域幅を広げることができることに加え、放射指向性を調整できることがわかった。つまり、人工媒質を構成する二つの導体に対して、共振周波数において電流の流れる方向、すなわち電界が発生する方向の長さを変化させることによって、特定の方向への放射強度を上げたり、方位角方向あるいは仰角方向のヌルを解消し、広角化したりする指向性制御の効果を奏する。
また、前述の第3の構成でも同様の効果を得ることができる。この場合は、人工媒質の長手、短手両方に電流が流れるため、それぞれの共振周波数において、人工媒質を構成する二つの導体に対し、それぞれの方向における長さの違いが指向性に影響を及ぼすことになる。
さらに、本構成では、ループ状給電素子に近い側の導電層を短くしているが、この逆、すなわちループ状給電素子に近い側の導電層が長くてもよい。このような構成の場合、貼付け対象物が非金属物の場合に限り、貼付け対象物側に放射強度を強くすることができるため、貼付け対象物越しにRFIDタグを認識する場合において好適である。
(本発明によるRFIDタグの第8の構成)
次に、第8のRFIDタグを図面を用いて説明する。
図37には、本発明の第8のRFIDタグの模式的な上面図を示す。また、図38には、図37のD−D線に沿った、第8のRFIDタグ900の概略的な断面図を示す。
図37および図38に示すように、第8のRFIDタグ900は、基本的には、前述の図33および図34に示したRFIDタグ700と同様の構成を有する。従って、図37および図38において、図33および図34と同様の構成部材には、図33および図34の参照符号に200を加えた参照符号が付されている。(なお、図37では、明確化のため、絶縁基材915は、省略されている。)
しかしながら、このRFIDタグ900では、図33および図34のRFIDタグ700とは異なり、人工媒質920の第1の導電層925は、Y方向において、両端の幅が他の層930、935に比べて狭くなっているという特徴を有する。
より詳しく説明すると、人工媒質925の誘電体層930の上面は、図37および図38に示されるように、第1領域1000と、該第1領域1000とY方向において隣接する第2領域1010および第3領域1015とを有する。
また、図37に示すように、誘電体層930の上面は、さらに、第1領域1000とX方向において隣接する第4領域1040および第5領域1050を有する。第4領域1040は、第1領域1000を介して、第5領域1050とは反対側に配置される。また、第4領域1040および第5領域1050は、Y方向において第2領域1010、第3領域1015と隣接している。
第1の導電層925は、誘電体層930の第1領域1000の上面にのみ形成される。一方、誘電体層930の第2領域1010、第3領域1015、第4領域1040、および第5領域1050の上面には、第1の導電層925は形成されず、誘電体層930の上面が露出される。図37および図38において、境界線420は、第1領域1000と第2領域1010との仮想的な境界を示しており、境界線423は、第1領域1000と第3領域1015との仮想的な境界を示しており、境界線1020は、第1領域1000と第4領域1040との仮想的な境界を示しており、境界線1023は、第1領域1000と第5領域1050との仮想的な境界を示している。
なお、図37、図38において、第1領域1000、第2領域1010、第3領域1015、第4領域1040、および第5領域1050は、いずれも長方形の形状をしているが、これらの領域がそのような形状に限定されないことは言うまでもない。一方、第2の導電層935は、誘電体層930の底面全体にわたって設置されている。ここで、第2の導電層935は、ループ状給電素子910を第2の導電層935に投影したすべての範囲を覆っていることが好ましい。
(第8のRFIDタグの特性評価)
図37、図38に示した第8のRFIDタグの特性を電磁界シミュレータを用いて解析した。
解析には、以下に示すパラメータ値を使用した。
ループ状給電素子910:X方向(図37参照)の全長(L61)(線幅を含む)53.5mm、Y方向(図37参照)の全長(D61)(線幅含まず)8.5mm、線幅0.5mm、Y方向(図37)における領域1010、1000および1015のそれぞれの長さ5mm、50mm、および5mm;境界線420と、領域1010上のX方向に平行なループ状給電素子910との間の距離(D62)1.5mm;線路910Pの線幅1.0mm;線路910Pと第1の領域1000上にあるループ状給電素子910とのY方向(図37参照)の距離(D66)(線幅含まず)1mm;
絶縁基材915:X方向(図37参照)の長さ(L60)118mm、Y方向(図37参照)の長さ(W60)60mm、厚さ95μm、比誘電率3.15、誘電損失tanδ=0.1;
人工媒質920:第1の導電層925(材質銅)のY方向(図37)の長さ50mm、厚さ18μm;第2の導電層935(材質銅)のX方向(図37参照)の長さ(L60)118mm、Y方向(図37参照)の長さ(W60)60mm、厚さ18μm;誘電体層930におけるX方向(図37参照)の領域1040、1000および1050のそれぞれの長さ5mm、108mm、および5mm、誘電体層930の厚さ0.254mm、比誘電率2.17、誘電損失tanδ=0.00085。
上記パラメータを用いて、第8のRFIDタグ900のXZ面およびYZ面の指向性利得を評価した。
結果を図39A及び39Bに示す。
図39A及び39Bは、第8のRFIDタグのXZ面およびYZ面の指向性利得の解析結果を示すグラフである。図39A及び39Bに示されるように、第8のRFIDタグでは、XY面にヌルが出現し、YZ面の指向性が正面方向で広角になることがわかる。
このような構成とすることにより、アンテナの帯域幅を広げることができることに加え、金属上あるいは非金属面上に関わらず、同じインピーダンス特性を維持でき、正面方向の利得を向上し、より遠方へ電波を飛ばすことができるという効果を奏する。
本出願を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。
本出願は、2009年12月24日出願の日本特許出願(特願2009-292898)ならびに2010年10月14日出願の日本特許出願(特願2010-231940)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
本発明は、RFID技術を用いたRFIDタグ等に利用することができる。
1 パッチアンテナ
10 基板
20 第1の導電性パッチ
25 第2の導電性パッチ
30 インピーダンスマッチングループ
35 チップ
100、101 本発明によるRFIDタグ
110、110’ ループ状給電素子
111 ICチップ
115 絶縁基材
120 人工媒質
125 第1の導電層
126 第1の導電層の端部
130 誘電体層
135 第2の導電層
150 別の誘電体
160 被設置対象
200、201 第2のRFIDタグ
210、210’ ループ状給電素子
210A 第1のループ
210B 第2のループ
210C 追加線路
210P 追加線路
220 人工媒質
225 第1の導電層
230 誘電体層
300 第3のRFIDタグ
310 ループ状給電素子
310C 全長の中心
310L 線路部分
311 ICチップ
315 絶縁基材
325 第1の導電層
330 誘電体層
335 第2の導電層
380 コーナー部
400 第1領域
410 第2領域
420、421、423 仮想的な境界線
430 閉じた領域
440 第3領域
500 第4のRFIDタグ
510 ループ状給電素子
520 人工媒質
525 第1の導電層
526A、526B 一組のコーナー部
530 誘電体層
600 第5のRFIDタグ
610 ループ状給電素子
611 ICチップ
615 絶縁基材
620 人工媒質
625 第1の導電層
630 誘電体層
635 第2の導電層
700 第7のRFIDタグ
710 ループ状給電素子
711 ICチップ
715 絶縁基材
720 人工媒質
725 第1の導電層
730 誘電体層
735 第2の導電層
800 第1領域
810 第2領域
840 第3領域
850 第4領域
900 第8のRFIDタグ
915 絶縁基材
920 人工媒質
925 第1の導電層
930 誘電体層
935 第2の導電層
1000 第1領域
1010 第2領域
1015 第3領域
1040 第4領域
1050 第5領域

Claims (16)

  1. 基材に形成されたループ状給電素子と、
    前記ループ状給電素子と電気的に接続され前記基材上に設けられたICチップと、
    第1の表面および第2の表面を有する誘電体層と、前記第1の表面に設置された第1の導電層と、前記第2の表面に設置された第2の導電層とを有し、前記基材が積層される人工媒質とを備え、
    前記第1の表面は、前記第2の表面よりも前記ループ状給電素子から近い位置にあり、
    前記ループ状給電素子が前記人工媒質に積層される積層方向から見たとき、前記ループ状給電素子は、前記人工媒質の前記第1の導電層の端部の一部を取り囲むように配置されていることを特徴とするRFIDタグ。
  2. 前記積層方向から見たとき、前記ループ状給電素子は、該ループ状給電素子の中心が、前記人工媒質の前記第1の導電層の端部と揃うように配置されていることを特徴とする請求項1に記載のRFIDタグ。
  3. 前記基材の厚さは、5μm〜200μmの範囲にあることを特徴とする請求項1または2に記載のRFIDタグ。
  4. 当該RFIDタグの放射特性において、放射効率Rの最大値をRとし、この最大放射効率Rが得られる周波数をfとし、前記最大放射効率Rよりも3dBだけ低い放射効率をR3dBとし、該放射効率R3dBが得られる周波数をfおよびfとし(ただし、f<f)、fとfの中間周波数をfとして、比帯域幅B(%)を
    比帯域幅B(%)=(f−f)/f ×100 (式1)
    により算出したとき、
    比帯域幅Bは、15%を超えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載のRFIDタグ。
  5. 第1の領域および第2の領域を有する上面、ならびに前記上面に対向する底面を有する誘電体層と、前記誘電体層の前記第1の領域に設置される第1の導電層、および前記誘電体層の前記底面上に設置される第2の導電層を備えた人工媒質と、
    前記誘電体層の前記第1の領域に設置された前記第1の導電層上および前記誘電体層の前記第2の領域上に設置される絶縁基材と、
    前記絶縁基材上に形成され、前記上面に垂直な方向から見たとき、前記誘電体層の前記第1の領域および前記第2の領域にまたがる閉じた領域を形成するループ状給電素子と、
    前記ループ状給電素子と電気的に接続されるICチップと、
    を備えたことを特徴とするRFIDタグ。
  6. 基材に形成された給電素子と、
    前記ループ状給電素子と電気的に接続され前記基材上に設けられたICチップと、
    第1の表面および第2の表面を有する誘電体層と、前記第1の表面に設置された第1の導電層と、前記第2の表面に設置された第2の導電層とを有し、前記基材が積層される人工媒質とを備え、
    前記第1の表面は、前記第2の表面よりも前記給電素子から近い位置にあり、
    前記給電素子が前記人工媒質に積層される積層方向から見たとき、前記第1の表面は、前記第1の導電層が設置された第1の領域と、設置されていない第2の領域を有し、前記第1の導電層は、前記第1の領域と第2の領域の境界に対応する端部を有し、
    前記積層方向から見たとき、前記給電素子は、前記人工媒質の前記第1の導電層の前記端部の一部を取り囲むように配置されたループ状線路を有し、
    該ループ状線路で囲まれた領域内には、該領域を少なくとも2つの部分に区画するようにして前記ループ状線路に結合された、追加線路が設置されていることを特徴とするRFIDタグ。
  7. 前記積層方向から見たとき、前記追加線路は、前記第1の導電層の上部に、前記端部と交差しないようにして配置されていることを特徴とする請求項6に記載のRFIDタグ。
  8. 前記給電素子は、前記ループ状線路で囲まれた領域内に、さらに、第2の追加線路を有し、
    該第2の追加線路は、前記積層方向から見たとき、前記第1の導電層の前記端部と交差するようにして配置されていることを特徴とする請求項7に記載のRFIDタグ。
  9. 前記第2の追加線路は、前記追加線路のいずれかの位置に結合されていることを特徴とする請求項8に記載のRFIDタグ。
  10. 基材に形成された給電素子と、
    前記給電素子と電気的に接続され前記基材上に設けられたICチップと、
    第1の表面および第2の表面を有する誘電体層と、前記第1の表面に設置された第1の導電層と、前記第2の表面に設置された第2の導電層とを有し、前記基材が積層される人工媒質とを備え、
    前記第1の表面は、前記第2の表面よりも前記給電素子から近い位置にあり、
    前記給電素子が前記人工媒質に積層される積層方向から見たとき、前記第1の表面は、前記第1の導電層が設置された第1の領域と、設置されていない第2の領域を有し、前記第1の導電層は、前記第1の領域と第2の領域の境界に対応する端部を有し、
    前記積層方向から見たとき、前記給電素子は、前記人工媒質の前記第1の導電層の前記端部の一部を取り囲むように配置されたループ状線路を有し、
    前記給電素子の前記ループ状線路には、ICチップが結合され、
    該ICチップは、前記積層方向から見たとき、前記第2の領域にある、前記ループ状線路部分に配置され、
    前記積層方向から見たとき、前記ICチップが配置された前記ループ状線路の位置から、前記ループ状線路に沿った第1の向きにおいて、前記ループ状線路が前記第1の導電層の前記端部と最初に交差する位置までの長さは、前記ICチップが配置された前記ループ状線路の位置から、前記ループ状線路に沿った、前記第1の向きとは反対の第2の向きにおいて、前記ループ状線路が前記第1の導電層の前記端部と最初に交差する位置までの長さとは、異なることを特徴とするRFIDタグ。
  11. 前記ループ状線路は、略矩形形状を有し、
    前記ICチップは、前記ループ状線路のコーナー部に配置されることを特徴とする請求項10に記載のRFIDタグ。
  12. 基材に形成された給電素子と、
    前記給電素子と電気的に接続され前記基材上に設けられたICチップと、
    第1の表面および第2の表面を有する誘電体層と、前記第1の表面に設置された第1の導電層と、前記第2の表面に設置された第2の導電層とを有し、前記基材が積層される人工媒質とを備え、
    前記第1の表面は、前記第2の表面よりも前記給電素子から近い位置にあり、
    前記給電素子が前記人工媒質に積層される積層方向から見たとき、前記第1の表面は、前記第1の導電層が設置された第1の領域と、設置されていない第2の領域を有し、前記第1の導電層は、前記第1の領域と第2の領域の境界に対応する端部を有し、
    前記積層方向から見たとき、前記給電素子は、前記人工媒質の前記第1の導電層の前記端部の一部を取り囲むように配置されたループ状線路を有し、
    前記積層方向から見たとき、前記第1の導電層は、略矩形状の形状を有し、
    前記第1の導電層は、対角線上にある一組のコーナー部が除去されており、または対角線上にある一組のコーナー部に突出部を有することを特徴とするRFIDタグ。
  13. 基材に形成された給電素子と、
    前記ループ状給電素子と電気的に接続され前記基材上に設けられたICチップと、
    第1の表面および第2の表面を有する誘電体層と、前記第1の表面に設置された第1の導電層と、前記第2の表面に設置された第2の導電層とを有し、前記基材が積層される人工媒質とを備え、
    前記第1の表面は、前記第2の表面よりも前記給電素子から近い位置にあり、
    前記給電素子が前記人工媒質に積層される積層方向から見たとき、前記第1の表面は、前記第1の導電層が設置された第1の領域と、設置されていない第2および第3の領域を有し、前記誘電体層の前記第2の領域は、前記第1の領域に隣接しており、前記第3の領域は、前記第2の領域とは反対の側で、前記第1の領域と隣接しており、前記第2の領域とは隣接しておらず、
    前記第1の導電層は、前記第1の領域と第2の領域の境界に対応する端部を有し、
    前記積層方向から見たとき、前記給電素子は、前記人工媒質の前記第1の導電層の前記端部の一部を取り囲むように配置されたループ状線路を有し、該ループ状線路は、前記第1および第2の領域上のみに配置されることを特徴とするRFIDタグ。
  14. 基材に形成された給電素子と、
    前記給電素子と電気的に接続され前記基材上に設けられたICチップと、
    第1の表面および第2の表面を有する誘電体層と、前記第1の表面に設置された第1の導電層と、前記第2の表面に設置された第2の導電層とを有し、前記基材が積層される人工媒質とを備え、
    前記第1の表面は、前記第2の表面よりも前記給電素子から近い位置にあり、
    前記給電素子が前記人工媒質に積層される積層方向から見たとき、前記給電素子は、前記人工媒質の前記第1の導電層の端部の一部を取り囲むように配置されたループ状線路を有し、
    前記積層方向から見たとき、
    前記誘電体層は、第1の領域と、該第1の領域と接する第2乃至第4の領域とを有し、前記第3の領域と第4の領域は、前記第1の領域を挟んで対向する位置にあり、前記第2の領域は、前記第3および第4の領域のそれぞれと接しており、
    前記第1の導電層は、前記第1の領域を覆うように配置され、前記第2の領域、第3の領域および第4の領域上には配置されず、
    前記ループ状線路は、前記第1および第2の領域上のみに配置されることを特徴とするRFIDタグ。
  15. 基材に形成された給電素子と、
    前記給電素子と電気的に接続され前記基材上に設けられたICチップと、
    第1の表面および第2の表面を有する誘電体層と、前記第1の表面に設置された第1の導電層と、前記第2の表面に設置された第2の導電層とを有し、前記基材が積層される人工媒質とを備え、
    前記第1の表面は、前記第2の表面よりも前記給電素子から近い位置にあり、
    前記給電素子が前記人工媒質に積層される積層方向から見たとき、前記給電素子は、前記人工媒質の前記第1の導電層の端部の一部を取り囲むように配置されたループ状線路を有し、
    前記積層方向から見たとき、
    前記誘電体層は、第1の領域、第2の領域および第3の領域を有し、前記第2の領域は、前記第1の領域に隣接しており、前記第3の領域は、前記第2の領域とは反対の側で、前記第1の領域と隣接しており、
    前記第1の導電層は、前記第1の領域を覆うように配置され、前記第2の領域および第3の領域上には配置されず、
    前記ループ状線路は、前記第1および第2の領域上のみに配置されることを特徴とするRFIDタグ。
  16. 前記積層方向から見たとき、前記第1の領域と隣接する第4および第5の領域を有し、
    前記第4の領域と第5の領域は、前記第1の領域を挟んで対向する位置にあり、前記第2の領域は、前記第4および第5の領域のそれぞれと接しており、前記第3の領域は、前記第4および第5の領域のそれぞれと接しており、
    前記ループ状線路は、前記第4および第5の領域上には配置されないことを特徴とする請求項15に記載のRFIDタグ。
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