JP5471192B2 - 水素発生装置とその起動停止方法 - Google Patents

水素発生装置とその起動停止方法 Download PDF

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Description

本発明は、都市ガスやLPG等の炭化水素系燃料を原料ガスとして、高濃度の水素が含まれた生成ガスをつくる水素発生装置とその起動停止方法に関するものである。
燃料電池発電装置は、高濃度の水素を含む生成ガスをつくる水素発生装置と、水素発生装置でつくられた水素を利用して発電する燃料電池とを主たる要素として構成されている。
水素発生装置で水素を生成する方法としては、都市ガスやLPGなどの炭化水素系燃料を原料ガスとして触媒を用いた水蒸気改質反応がある。水蒸気改質反応は原料ガスと水とを600℃〜700℃の高温下で改質触媒により反応させ、水素をはじめ、メタン、一酸化炭素、二酸化炭素や水蒸気が混合した改質ガスとして生成するものである。
この水素を燃料電池で使用するときには、燃料電池に対して被毒作用のある一酸化炭素を改質ガス中から除去するため、200℃〜400℃の温度下で変成触媒を用いたシフト反応や、酸素と混合した後に100℃〜200℃の温度下で選択酸化触媒を用いて選択酸化反応させるなどのCO除去反応を用いて、ppmオーダーのCO濃度まで低減している。これらの反応が適正に行われるように触媒を適切な温度で使用して、安定した水素の生成とCOの除去を実現させる装置が水素発生装置である。
その中で、家庭用燃料電池で使用する水素発生装置では、小型化、高効率化、低コスト化、高耐久性や起動から停止までの安定運転などが必要となる。起動から停止までの安定運転に対しては、数千回の起動停止に対して安定で安全な運転が求められる。
水素発生装置では、各触媒が触媒性能を発揮する適正な温度に昇温させるために加熱用のバーナを設置したり、水素発生装置の温度上昇には直接的に関係させなくても水や熱媒体を用いた給湯や暖房、乾燥装置などの熱利用機器に使用するバーナを設置したりしている。バーナでは、発電時の燃料電池から送出される水素や炭化水素などの可燃性成分が含まれるオフガスや、起動時や停止時に水素発生装置から送出されオフガスと同様に水素や炭化水素などの可燃性成分が含まれる生成ガスが送られ燃焼させることで、起動から停止にわたり可燃性ガスを有効に使用している。
例えば、起動時には、水素発生装置から送出される生成ガスを燃料電池をバイパスする経路からバーナに戻して燃焼させる方法が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
また、停止時には、水素発生装置への原料ガスと水蒸気の供給を停止させ、水素発生装置が所定温度よりも低下したときに原料ガスでパージを行い、水素発生装置内に存在する水蒸気を排出して触媒の水濡れを防止する方法が用いられている(例えば、特許文献2参
照)。
特開2008−218355号公報 特許第4130603号公報
しかし、上記水素発生装置では、以下のような課題があった。
停止時に、水素発生装置内に存在する水蒸気を押し出すために原料ガスでパージすると、触媒の周囲には原料ガスが存在することになる。この状態でさらに温度が下がると触媒は温度に応じた原料ガスを吸着する。次の起動時には、原料ガスの供給により水素発生装置から送出される生成ガスをバーナに供給して燃焼させ、各触媒を昇温させるがこの時、触媒の温度上昇に伴い吸着していた原料ガスが触媒から脱離する。脱離した原料ガスは供給された原料ガスとともにバーナに送られるため、バーナでは脱離した原料ガスの分だけ過剰な原料ガス(以下、バーナに対しての燃料ガスと示す)が供給される。燃料ガスが想定より過剰にあればその分供給している空気量に対する燃料ガスの割合が多くなり、空気量が不足傾向となる。空気量が不足傾向となれば、燃焼時に酸素不足による不完全燃焼となる可能性が生じる。不完全燃焼となればバーナからの燃焼ガスにCOが含まれることとなる。バーナが水素発生装置内の触媒を加熱するバーナであれば、水素発生装置を有する燃料電池発電装置からCOを排出することになる。また、燃焼ガス中にCOが発生することでバーナ内部や水素発生装置内ですすが発生する可能性も生じる。すすが発生してバーナや燃焼ガス流路にすすが堆積し燃焼ガスの流路状態が変われば、火炎や燃焼ガス流れの偏りを引き起こすことで触媒の加熱状態が変わったり、極端なすすの堆積が生じた場合には火炎が不安定となり失火したりして、安定した起動を行うことが出来なくなる可能性があった。
本発明は上記課題を解決するもので、水素発生装置の起動時のバーナでの燃料ガス状態を安定化させ、安全で安定した起動を有する水素発生装置とその起動停止方法を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するため、本発明に係る水素発生装置は、水供給装置からの水を蒸発させた水蒸気と原料供給装置から供給された原料ガスにより水蒸気改質反応を行い水素を含む改質ガスを生成する改質触媒層と、前記改質触媒層で生成された前記改質ガス中のCOを低減するCO除去触媒層と、前記CO除去触媒層を加熱するCO除去ヒータと、前記CO除去触媒層の温度を検知するCO除去温度検知部と、空気が供給されて前記CO除去触媒層からの生成ガスを燃焼するバーナと、前記生成ガスを前記バーナに供給する生成ガス流路と、前記生成ガス流路の途中に流路を開閉する出口開閉弁と、前記水供給装置の出口側の水の流路を開閉する水入口開閉弁と、前記原料供給装置の出口側の原料の流路を開閉する原料入口開閉弁と、停止時の前記CO除去温度検知部の温度が低下している時に、前記水入口開閉弁を閉じた状態で前記原料供給装置により原料ガスを一定量供給した後、前記出口開閉弁と前記原料入口開閉弁を閉じる動作を前記CO除去温度検知部の温度が前記CO除去触媒層に充填されているCO除去触媒に前記原料ガスが実質的に吸着しはじめる温度である第1温度より高い温度で行い、起動時の前記CO除去ヒータによる加熱により前記CO除去温度検知部の温度が上昇している時に、前記CO除去温度検知部の温度が前記第1温度より高い温度になってから前記出口開閉弁と前記原料入口開閉弁を開とし、前記原料供給装置による原料ガスの供給を行い前記バーナに火炎を形成する制御を行う制御
手段と、を備えたものである。
これにより、起動時のバーナに供給される燃料ガス量を安定化させ、バーナでの不完全燃焼によるCOの排出や水素発生装置内のすすの発生を防止しすることができる。
また、上記構成に加えて、前記改質触媒層を加熱する改質ヒータと、前記改質触媒層の温度を検知する改質温度検知部とを有し、前記制御手段は、停止時の前記改質温度検知部の温度と前記CO除去温度検知部の温度が低下している時に、前記水入口開閉弁を閉じた状態で前記原料供給装置により原料ガスを一定量供給した後、前記出口開閉弁と前記原料入口開閉弁を閉じる動作を前記改質温度検知部の温度が前記改質触媒層に充填されている改質触媒に前記原料ガスが実質的に吸着しはじめる温度である第2温度より高い温度で、かつ、前記CO除去温度検知部の温度が前記第1温度より高い温度で行い、起動時の前記改質ヒータと前記CO除去ヒータによる加熱により前記改質温度検知部の温度と前記CO除去温度検知部の温度が上昇している時に、前記改質温度検知部の温度が前記第2温度より高い温度、かつ、前記CO除去温度検知部の温度が前記第1温度より高い温度になってから前記出口開閉弁と前記原料入口開閉弁を開とし、前記原料供給装置による原料ガスの供給を行い前記バーナに火炎を形成する制御を行うものである。
これにより、起動時のバーナに供給される燃料ガス量をより安定化させることが出来、バーナからのCO排出や水素発生装置内のすすの発生を防止することができる。
さらに、バーナが改質触媒層とCO除去触媒層を加熱するバーナであるものである。
これにより、起動時の水素発生装置から排出される原料ガスにより水素発生装置内の触媒の昇温を直接的に行うことができる。
本発明によれば、停止時に触媒が原料ガスを吸着しない温度で原料ガスパージを行って水素発生装置を密封し、起動時にはヒータで触媒を加熱した後、触媒から原料ガスが脱離する温度より高い状態となれば、原料ガスを供給してバーナでの火炎形成を行うことで、バーナに供給される燃料ガス量を原料ガスの供給量とほぼ一致させることができる。よって、バーナでの燃料ガスの過剰供給による不完全燃焼を防止することでCOの排出やバーナ内部や水素発生装置内のすすの発生を抑制し、安全で安定した水素発生装置の起動を実現することができるものである。
本発明の第1の実施の形態を示す水素発生装置の概略構成図 CO除去触媒に吸着するLPG量を触媒温度に対して示した特性図 本発明の第2の実施の形態を示す水素発生装置の概略構成図 本発明の第3の実施の形態を示す水素発生装置の概略構成図 本発明の第3の実施の形態の改質ヒータを他の配置構成とした水素発生装置の概略構成図 本発明の第4の実施の形態を示す水素発生装置の概略構成図 本発明の第4の実施の形態の改質ヒータを他の配置構成とした水素発生装置の概略構成図
第1の発明は、水供給装置からの水を蒸発させた水蒸気と原料供給装置から供給された原料ガスにより水蒸気改質反応を行い水素を含む改質ガスを生成する改質触媒層と、前記改質触媒層で生成された前記改質ガス中のCOを低減するCO除去触媒層と、前記CO除
去触媒層を加熱するCO除去ヒータと、前記CO除去触媒層の温度を検知するCO除去温度検知部と、空気が供給されて前記CO除去触媒層からの生成ガスを燃焼するバーナと、前記生成ガスを前記バーナに供給する生成ガス流路と、前記生成ガス流路の途中に流路を開閉する出口開閉弁と、前記水供給装置の出口側の水の流路を開閉する水入口開閉弁と、前記原料供給装置の出口側の原料の流路を開閉する原料入口開閉弁と、停止時の前記CO除去温度検知部の温度が低下している時に、前記水入口開閉弁を閉じた状態で前記原料供給装置により原料ガスを一定量供給した後、前記出口開閉弁と前記原料入口開閉弁を閉じる動作を前記CO除去温度検知部の温度が前記CO除去触媒層に充填されているCO除去触媒に前記原料ガスが実質的に吸着しはじめる温度である第1温度より高い温度で行い、起動時の前記CO除去ヒータによる加熱により前記CO除去温度検知部の温度が上昇している時に、前記CO除去温度検知部の温度が前記第1温度より高い温度になってから前記出口開閉弁と前記原料入口開閉弁を開とし、前記原料供給装置による原料ガスの供給を行い前記バーナに火炎を形成する制御を行う制御手段と、を備えたものである。
第2の発明は、特に、第1の発明において、前記改質触媒層を加熱する改質ヒータと、前記改質触媒層の温度を検知する改質温度検知部とを有し、前記制御手段は、停止時の前記改質温度検知部の温度と前記CO除去温度検知部の温度が低下している時に、前記水入口開閉弁を閉じた状態で前記原料供給装置により原料ガスを一定量供給した後、前記出口開閉弁と前記原料入口開閉弁を閉じる動作を前記改質温度検知部の温度が前記改質触媒層に充填されている改質触媒に前記原料ガスが実質的に吸着しはじめる温度である第2温度より高い温度で、かつ、前記CO除去温度検知部の温度が前記第1温度より高い温度で行い、起動時の前記改質ヒータと前記CO除去ヒータによる加熱により前記改質温度検知部の温度と前記CO除去温度検知部の温度が上昇している時に、前記改質温度検知部の温度が前記第2温度より高い温度、かつ、前記CO除去温度検知部の温度が前記第1温度より高い温度になってから前記出口開閉弁と前記原料入口開閉弁を開とし、前記原料供給装置による原料ガスの供給を行い前記バーナに火炎を形成する制御を行うものである。
第3の発明は、特に、第1または第2の発明において、前記バーナが前記改質触媒層と前記CO除去触媒層を加熱するバーナである。
第4の発明は、特に、第1〜3のいずれか1つの発明において、前記原料ガスが、炭化水素を主成分とするガスである。
第5の発明は、特に、第の発明において、前記炭化水素が、プロパンまたはブタンである。
第6の発明は、水供給装置からの水を蒸発させた水蒸気と原料供給装置から供給された原料ガスにより水蒸気改質反応を行い水素を含む改質ガスを生成する改質触媒層と、前記改質触媒層で生成された前記改質ガス中のCOを低減するCO除去触媒層と、前記CO除去触媒層を加熱するCO除去ヒータと、前記CO除去触媒層の温度を検知するCO除去温度検知部と、空気が供給されて前記CO除去触媒層からの生成ガスを燃焼するバーナと、前記生成ガスを前記バーナに供給する生成ガス流路と、前記生成ガス流路の途中に流路を開閉する出口開閉弁と、前記水供給装置の出口側の水の流路を開閉する水入口開閉弁と、前記原料供給装置の出口側の原料の流路を開閉する原料入口開閉弁と、を備えた水素発生装置の起動停止方法であって、停止時の前記CO除去温度検知部の温度が低下している時に、前記水入口開閉弁を閉じた状態で前記原料供給装置により原料ガスを一定量供給した後、前記出口開閉弁と前記原料入口開閉弁を閉じる動作を前記CO除去温度検知部の温度が前記CO除去触媒層に充填されているCO除去触媒に前記原料ガスが実質的に吸着しはじめる温度である第1温度より高い温度で行い、起動時の前記CO除去ヒータによる加熱により前記CO除去温度検知部の温度が上昇している時に、前記CO除去温度検知部の温
度が前記第1温度より高い温度になってから前記出口開閉弁と前記原料入口開閉弁を開とし、前記原料供給装置による原料ガスの供給を行い前記バーナに火炎を形成するものである。
第7の発明は、特に、第6の発明において、前記改質触媒層を加熱する改質ヒータと、前記改質触媒層の温度を検知する改質温度検知部とを有し、停止時の前記改質温度検知部の温度と前記CO除去温度検知部の温度が低下している時に、前記水入口開閉弁を閉じた状態で前記原料供給装置により原料ガスを一定量供給した後、前記出口開閉弁と前記原料入口開閉弁を閉じる動作を前記改質温度検知部の温度が前記改質触媒層に充填されている改質触媒に前記原料ガスが実質的に吸着しはじめる温度である第2温度より高い温度で、かつ、前記CO除去温度検知部の温度が前記第1温度より高い温度で行い、起動時の前記改質ヒータと前記CO除去ヒータによる加熱により前記改質温度検知部の温度と前記CO除去温度検知部の温度が上昇している時に、前記改質温度検知部の温度が前記第2温度より高い温度で、かつ、前記CO除去温度検知部の温度が前記第1温度より高い温度になってから前記出口開閉弁と前記原料入口開閉弁を開とし、前記原料供給装置による原料ガスの供給を行い前記バーナに火炎を形成する。
第8の発明は、特に、第6または第7の発明において、前記バーナが前記改質触媒層と前記CO除去触媒層を加熱するバーナである。
以下、本発明を実施するための形態を図面を用いて説明する。なお、本実施の形態によって、本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の第1の実施の形態を示す水素発生装置の概略構成図である。図1において、原料供給装置4からの原料ガスと水供給装置5からの水が供給され、水の蒸発と蒸発した水蒸気と原料ガスを混合する水蒸発混合部13が設けられている。水蒸発混合部13からの混合ガスは水蒸発混合部13下部に位置し改質触媒が充填されている改質触媒層1に供給される。改質触媒層1から送出される改質ガスは、水蒸発混合部13の外側に隣接設置されているCO除去触媒が充填されたCO除去触媒層2に供給される。CO除去触媒層2から送出される生成ガスは、生成ガス出口14より水素発生装置からの生成ガスとして水素発生装置外へ排出される。水素発生装置から排出された生成ガスは、生成ガス流路15により改質触媒層1や水蒸発混合部13の内側に設置されたバーナ3に供給される。バーナ3では空気供給装置6から供給された空気と生成ガス流路15からの生成ガスを混合して火炎を形成する。バーナ3の火炎で生じた燃焼ガスは水蒸発混合部13や改質触媒層1の内側に隣接設置された燃焼ガス流路16を流れ、排気ガス出口17より水素発生装置外へ排出される。CO除去触媒層2には、CO除去触媒層2の温度を検知するCO除去温度検知部8と、CO除去触媒層2を加熱するCO除去ヒータ7が設置されている。水素発生装置からバーナ3への生成ガス流路15には流路を開閉する出口開閉弁9が、原料供給装置4の出口には原料入口開閉弁10が、水供給装置5の出口には水入口開閉弁11が設置されている。生成ガス流路15には、切換バルブ18も設置され、燃料電池100を通る生成ガス流路15が構成できるようにしてある。そして、CO除去温度検知部8から出力される信号は制御部12に伝わり、原料供給装置4や水供給装置5、空気供給装置6、CO除去ヒータ7、出口開閉弁9、原料入口開閉弁10や水入口開閉弁11を制御する構成となっている。
なお、CO除去触媒層2は、変成触媒を用いたシフト反応させるものや、酸素を供給して混合し、選択酸化触媒を用いて選択酸化反応させるものや、それらの反応を組み合わせたものとして構成しても良い。
また、改質触媒層1に充填した改質触媒としては、Pt、Ru、Rh、Pdなどの貴金属やNiなどを含むものが用いられる。CO除去触媒層2に充填する変成触媒としては、Ptなどの貴金属やFe−CrやCu−Znなど、選択酸化触媒としては、Pt、Ru、Rhなどを含むものが用いられる。
CO除去触媒層2に用いる温度センターとしては、サーミスタや熱電対などを用いることができる。
原料供給装置1や水供給装置5、空気供給装置6は各々の供給物の流量を調整可能に構成されている。例えば、供給物の流量制御が可能なポンプや、供給物の供給源とその下流側に設置した流量調整バルブとを組み合わせたものでも良い。
原料ガスとしては、都市ガスやLPGなどの炭化水素系燃料が使用される。
次に、上記構成において水素発生装置の各部動作を説明する。
原料供給装置4からの供給された原料ガスは開状態の原料入口開閉弁10を通り水素発生装置を通過して生成ガス出口14から生成ガスとして生成ガス流路15の開状態の出口開閉弁9を通ってバーナ3に供給される。バーナ3では空気供給装置6からの空気と生成ガスを混合し火炎を形成する。バーナ3からの高温の燃焼ガスは燃焼ガス流路16を通過すると同時に改質触媒層1や水蒸発混合部13を加熱し、排気ガスとして排気ガス出口17より排出される。水供給装置5から開状態の水入口開閉弁11を通り供給された水は水蒸発混合部13で水蒸気となり、原料供給装置4から供給された原料ガスと混合され混合ガスとして改質触媒層1に供給される。改質触媒層1はバーナ3からの燃焼ガスで600℃〜700℃の高温状態となっており、改質触媒の働きにより水蒸気改質反応を行いCOを10〜15%有する水素リッチな改質ガスとしてCO除去触媒層2へ送られる。CO除去触媒層2では、変成触媒によるシフト反応や、酸素との混合後の選択酸化触媒による選択酸化反応によりCOを除去し、高濃度の水素を含有する生成ガスとして生成ガス出口14から水素発生装置外に送出している。生成ガス出口14からの生成ガスは、上記のように生成ガス流路15を通りバーナ3に供給される。発電時には生成ガス流路15にある切換バルブ18が燃料電池100に繋がるように構成されているので、生成ガス出口14からの生成ガスは燃料電池100を通り、燃料電池100から排出された発電に使用されなかった水素や炭化水素ガスを含んだオフガスは生成ガス流路15を流れてバーナ3に供給される。
次に、この状態から運転を停止させ、その後再び起動する時の動作を説明する。
まず停止時には、原料供給装置4からの原料ガスの供給を停止すると同時に原料入口開閉弁10を閉とすることで原料ガスの供給を完全に停止する。また、水供給装置5からの水の供給も停止すると同時に水入口開閉弁11を閉とすることで水の供給も完全に停止する。さらに、出口開閉弁9も閉とすることで水素発生装置を密閉状態とする。原料供給装置4からの原料ガスの供給が停止することでバーナ3への燃料ガスの供給は停止しバーナ3での燃焼が停止するため、水素発生装置は時間の経過とともに周囲への放熱により温度が低下する。水素発生装置内には運転時に生成した生成ガスが滞留している。生成ガスには水蒸気が含まれているため、水素発生装置の温度が低下し、生成ガスの露点より低くなると結露することになる。水素発生装置内の触媒は結露して水分を吸うと触媒を構成する組成が変化したり、再度昇温したときに触媒内部に入り込んだ水分が蒸発するときの体積膨張により触媒が破壊される可能性が生じる。したがって、水素発生装置が温度低下して結露する前に、水蒸気を追い出して結露する危険性をなくす必要がある。そこで、前述の特許文献2(特許第4130603号公報)のように、生成ガス出口14より生成ガスと
ともに水蒸気を追い出すため、出口開閉弁9と原料入口開閉弁10を開き、原料供給装置4から原料ガスを供給する原料ガスパージを行っている。ただし、この原料ガスパージは水素発生装置の温度が高い状態で行うと、水素発生装置内の触媒や構造体上に炭素が析出し、触媒の性能や流路閉塞につながる可能性がある。したがって、水素発生装置の温度が炭素析出しない温度となってから、結露し始める前までに行う必要がある。
ここで、図2はCO除去触媒に使用している触媒が原料ガス(LPG)を吸着する量を触媒の温度に対して示した特性図である。30℃での吸着量を1としてその相対比で示している。触媒の温度が低くなると触媒は原料ガスを吸着することがわかる。この触媒では原料ガスであるLPGを60℃以下となれば吸着し始めることがわかる。また触媒の温度が低い方が吸着量が多いことがわかる。そこで、CO除去温度検知部8による温度検知を行い、CO除去温度検知部8の温度が低下していく状態において、CO除去温度検知部8の温度が触媒が原料ガスを吸着し始める温度より少し高い温度(例えば、100℃)になれば、制御部12により出口開閉弁9と原料入口開閉弁10を開として原料供給装置4より原料ガスを一定量供給し、一定量供給し終われば出口開閉弁9と原料入口開閉弁10を閉とする。ここで一定量とは水素発生装置内の水蒸気を押し出すために必要なガス量で、水素発生装置内の空間容積の数倍以上の原料ガス量を供給すれば効果を得ることができる。また、原料ガスを供給し始める温度を、触媒が原料ガスを吸着し始める温度より少し高い温度としているのは、原料ガスを一定流量流している時に触媒が温度低下して吸着する温度とならないように設定する必要があるからである。したがって、吸着する温度より少し高めの温度で原料ガスを一定量供給し始めてパージを行うことで触媒が原料ガスを吸着し始める前に水素発生装置内の水蒸気を排出することができ、触媒が水濡れしない状態で水素発生装置を密閉状態とする。
次の起動まで水素発生装置を密閉する事で、原料ガスパージ後の温度低下による水素発生装置内の原料ガスの体積収縮による外部の空気の吸い込みを防止し、触媒の空気による酸化劣化や空気中に含まれる被毒物質による劣化を防止している。
次に、この状態から再び起動させるときの動作を説明する。起動時には水素発生装置の生成ガス出口14からの生成ガス中に高濃度のCOを含む可能性があるので、生成ガス流路15は切換バルブ18により燃料電池100を通らない流路としている。停止時に水素発生装置は触媒が原料ガスを吸着する温度以下に低下しており、触媒は触媒の周囲に滞留している原料ガスを触媒温度に応じて吸着している。したがって、起動開始時にこの状態から原料入口開閉弁10と出口開閉弁9を開として原料供給装置5から水素発生装置に原料ガスを供給し、生成ガス出口14から送出され生成ガス流路15を通ってバーナ3に供給された燃料ガスでバーナ3で火炎を形成すると、触媒の温度が上昇し、触媒の温度上昇にともなって吸着した原料ガスが脱離して生成ガス出口14より送出されてバーナ3に供給される。
したがって、脱離した分の過剰な原料ガスの供給により、バーナ3では空気量が不足し不完全燃焼が引き起こされる可能性がある。そこで、起動開始時には、まずCO除去ヒータ7によりCO除去触媒層2を昇温させる。そして、触媒が原料ガスを吸着し始める温度より高い温度(例えば、CO除去温度検知部8が100℃)となれば、制御部12により出口開閉弁9と原料入口開閉弁10を開として原料供給装置4より原料ガスを供給し、生成ガス流路15を通ってバーナ3に供給された燃料ガスで火炎を形成する。触媒が原料ガスを吸着し始める温度より高い温度になるまで出口開閉弁9と原料入口開閉弁10を閉として水素発生装置を密閉しておくことで、停止時の温度低下により触媒に吸着した分の原料ガスは脱離し、水素発生装置内は停止時に原料ガスパージを行った時と同様な状態となる。つまり水素発生装置内の触媒にはほとんど原料ガスが吸着しておらず、空間部には過不足のない原料ガスが滞留していることになる。
したがって、原料供給装置4から供給した原料ガス量とほぼ同等量のガスが生成ガス出口14より送出されバーナ3に燃料ガスとして供給されることになる。よって、バーナ3からの燃焼ガスにより各部が加熱されて温度が上昇しても、触媒からの原料ガスの脱離は少なく、バーナ3に供給される燃料ガスは原料供給装置4から供給される原料ガスでほぼ制御することができる。したがって、燃焼に必要な空気量を不足なく空気供給装置6より供給する事ができ、不完全燃焼を防止することができる。ここで、CO除去ヒータ7をCO除去触媒層2に設置し、CO除去触媒層2の温度を検知するようにCO除去温度検知部8を設けたのは、水素発生装置内に使用する触媒の中でCO除去触媒層2に使用する触媒量が大きな割合を占めるためである。原料ガスの触媒への吸着量は触媒の比表面積がほぼ同じな場合、触媒の容積により決定される。
したがって、改質触媒層1とCO除去触媒層2の容積割合が1:6の場合、水素発生装置全体での吸着量の内、改質触媒層1へ17%、CO除去触媒層2へ83%の吸着となる。そこで、より吸着量の多いCO除去触媒層2の温度をCO除去温度検知部8で検知しながら、停止時にはCO除去触媒層2が原料ガスを吸着しない温度で原料ガスパージを行い、起動時にはCO除去ヒータ7でCO除去触媒層2の加熱を行ってCO除去触媒層2で停止時に吸着した原料ガスを脱離させた後原料ガスを供給している。よって、CO除去触媒層2からの原料ガスの脱離は起こらず、バーナ3への燃料ガス量は原料ガス供給装置4からの原料ガス量でほぼ制御できる。改質触媒層1でも原料ガスを吸着しているが、CO除去触媒層2と改質触媒層1とは金属の構造体で繋がっているため、CO除去ヒータ7の加熱により、改質触媒層1もある程度温度が上昇する。よって、CO除去触媒層2が原料ガスを吸着しない温度となったときには、改質触媒層1でも吸着していた原料をある程度脱離させており、改質触媒層1で元々吸着していた全体の17%の内の何割かは脱離させている状態となっている。
この状態で原料ガスを供給し始めてバーナ3に火炎を形成すると改質触媒の温度上昇に伴ない改質触媒層1から吸着していた原料ガスの脱離が生じるが、水素発生装置全体に吸着していた量に対してはわずかな量となるため、燃料ガス量の増加量は少なく抑えることができる。よって、空気供給装置6から供給している空気量での対応が可能となり、空気不足による不完全燃焼を防止することができる。したがって、CO除去温度検知部8でCO除去触媒層2の温度状態を把握し、停止時の原料パージや起動時の原料ガスを供給するタイミングを見極めることは、バーナ3での燃焼状態の安定化をはかり、安全で安定した水素発生装置の起動を実現することができる。
(実施の形態2)
次に、第2の実施の形態について図3を用いて説明する。図3は本発明の第2の実施の形態を示す水素発生装置の概略構成図である。図1の第1の実施の形態において、生成ガス流路15が外部バーナ21に繋がっている。外部バーナ21には外部バーナ21での燃焼に用いる空気を供給する外部バーナ空気供給装置22が接続され、制御部12により空気流量を制御できるようになっている。バーナ3には燃料ガスを供給する燃料供給装置23が設置され、バーナ3での燃焼を行うことができる構成となっている。
上記構成において、第2の実施の形態の動作における第1の実施の形態と異なる箇所について説明する。
水素発生装置は、燃料供給装置23から供給された燃料ガスと空気供給装置6からの空気によりバーナ3で燃焼を行う。バーナ3の燃焼による高温の燃焼ガスにより改質触媒層1や水蒸発混合部13は加熱され、高温化した改質触媒層1に原料ガスと水蒸発混合部13からの水蒸気が供給されることにより水蒸気改質反応が行われる。改質触媒層1からの
改質ガスは、CO除去触媒層2で変成触媒によるシフト反応や選択酸化触媒による選択酸化反応によりCOを除去し、高濃度の水素を含有する生成ガスとして生成ガス出口14から水素発生装置外に送出している。生成ガス出口14からの生成ガスは、外部バーナ21に供給されて外部バーナ空気供給装置22からの空気と混合され燃焼する。発電時には生成ガス流路15にある切換バルブ18が燃料電池100に繋がるように構成されているので、生成ガス出口14からの生成ガスは燃料電池100を通り、燃料電池100から排出された発電に使用されなかった水素や炭化水素ガスを含んだオフガスは生成ガス流路15を流れて外部バーナ21に供給される。外部バーナ21での燃焼で生じた高温の燃焼ガスは、水の加熱による給湯利用や熱媒体の加熱による床暖房をはじめとする暖房装置、さらに乾燥装置など、熱利用機器の熱源として利用される。
この状態から運転を停止させる時には、バーナ3での燃焼を停止するため燃料供給装置23からの燃料ガスの供給を停止すること以外は第1の実施の形態と同様である。つまり、原料供給装置4からの原料ガスの供給と水供給装置5からの水供給を停止し、出口開閉弁9を閉として水素発生装置を密閉状態とすると同時に、燃料供給装置23からの燃料ガスの供給を停止する。そうすることで、バーナ3での燃焼は停止し、水素発生装置の温度は低下する。そして、水素発生装置内の温度が原料ガス供給により炭素析出しない温度となり、水素生成装置内に滞留している生成ガス中の水蒸気が結露する前で触媒が原料ガスを吸着し始める温度より少し高い温度(例えば、CO除去温度検知部8が100℃)となれば、原料ガスパージを行い水蒸気を排出する。そして、水素発生装置を密閉状態とする。
次に、この状態から再び起動させる時は、バーナ3で燃焼させるときに燃料供給装置23から燃料ガスを供給して燃焼させて水素発生装置を昇温し、生成ガス出口14から排出される生成ガスを外部バーナ空気供給装置22からの空気とで外部バーナ21で燃焼させること以外は第1の実施の形態と同様である。つまり、起動開始時には、まずCO除去ヒータ7によりCO除去触媒層2を昇温させ、触媒が原料ガスを吸着し始める温度より高い温度(例えば、CO除去温度検知部8が100℃)となれば、制御部12により出口開閉弁9と原料入口開閉弁10を開として原料供給装置4より原料ガスを供給する。生成ガス流路15を通った原料ガスは外部バーナ21に供給され燃焼する。触媒が原料ガスを吸着し始める温度より高い温度になるまで出口開閉弁9と原料入口開閉弁10を閉として水素発生装置を密閉しておくことで、停止時の温度低下により触媒に吸着した分の原料ガスは脱離し、水素発生装置内は停止時に原料ガスパージを行った時と同様な状態となる。つまり水素発生装置内の触媒にはほとんど原料ガスが吸着しておらず、空間部には過不足のない原料ガスが滞留していることになり、原料供給装置4から供給した原料ガス量とほぼ同等量のガスが生成ガス出口14より送出され外部バーナ21に供給される。よって、外部バーナ21に供給される燃料ガスは原料供給装置4から供給される原料ガスでほぼ制御することができ、燃焼に必要な空気量を不足なく外部バーナ空気供給装置22より供給する事ができ、不完全燃焼を防止することができる。そして、バーナ3では燃料供給装置23からの燃料ガスと空気供給装置6からの空気により火炎を形成することで、燃焼ガスにより水素発生装置を昇温させることができる。
以上のように、第2の実施の形態を用いれば、水素発生装置から排出される生成ガスを外部バーナ21を用いた熱利用機器で使用する場合でも、外部バーナ21で燃焼状態の安定化をはかってCOの排出を防止し、安全で安定した水素発生装置の起動を実現することができる。
(実施の形態3)
次に、第3の実施の形態について図4を用いて説明する。図4は本発明の第3の実施の形態を示す水素発生装置の概略構成図である。図1の第1の実施の形態に加えて、改質触
媒層1を加熱する改質ヒータ19と改質触媒層1の温度を検知する改質温度検知部20を設置した構成となっている。改質ヒータ19は改質触媒層1の近傍の水素発生装置の金属構造体の最外表面に設置され、改質ヒータ19により加熱された金属構造体からの輻射伝熱や改質触媒層1との間の空間に存在するガスによる対流伝熱などにより改質触媒層1が加熱されるように構成されている。
第1の実施の形態と同様に、停止時には、原料入口開閉弁10と水入口開閉弁11、出口開閉弁9を閉として水素発生装置を密閉状態とし、原料ガスパージのタイミングを待つ。第2の実施の形態では、この原料ガスパージを行う判定が第1の実施の形態と異なる。つまり、改質温度検知部20とCO除去温度検知部8による温度検知を行いながら、改質温度検知部20とCO除去温度検知部8の温度が低下していく状態においてどちらかの温度が触媒が原料ガスを吸着し始める温度より少し高い温度(例えば、70℃で原料ガスを吸着する改質触媒を用いたとしてパージ時の温度低下を見越して改質温度検知部20では110℃となった時か、CO除去温度検知部8が100℃となった時の早い方)になれば、制御部12により出口開閉弁9と原料入口開閉弁10を開として原料供給装置4より原料ガスを一定量供給して原料ガスパージを行い、一定量供給し終われば出口開閉弁9と原料入口開閉弁10を閉とする。そうすることで、改質触媒層1とCO除去触媒層2との両方の触媒に対して原料ガスの吸着が始まらない状態で原料ガスにより水蒸気を押し出して原料ガスパージを完了させ水素発生装置を密封することができる。そして起動時には、改質ヒータ19とCO除去ヒータ7で改質触媒層1とCO除去触媒層2を加熱して温度を上昇させ、改質温度検知部20の温度とCO除去温度検知部8の温度の両方が、触媒が原料ガスを吸着し始める温度より高い温度(改質温度検知部20が110℃、CO除去温度検知部8が100℃)となれば、制御部12により出口開閉弁9と原料入口開閉弁10を開として原料供給装置4より原料ガスを供給し、生成ガス流路15を通ってバーナ3に供給された燃料ガスで火炎を形成させる。そうすれば、改質触媒層1とCO除去触媒層2に吸着していた原料ガスが原料ガスを供給し始める前に確実に脱離するため、原料ガスの供給による火炎形成時には、バーナ3に送られる燃料ガスを原料供給装置4から供給する原料ガスで制御することができる。よって、第1の実施の形態よりもより精度良く燃料ガスの制御を行うことができるため、バーナ3での不完全燃焼防止により安全で安定した水素発生装置の起動を実現することができる。
図5は第3の実施の形態における改質ヒータ19の他の配置構成を示した水素発生装置の概略構成図である。
改質ヒータ19が改質触媒層1の外壁を構成する構造体に設置されている。本配置とすれば、改質ヒータ19により改質触媒層1の外壁を直接加熱する事が出来るため、改質触媒層1は加熱された外壁からの直接的な伝導伝熱や輻射伝熱により加熱されるため、図4の改質ヒータ19の配置による間接的な加熱より、より確実に改質触媒層1を加熱することが可能となり、改質触媒層1全体の温度を昇温させることが可能となる。
(実施の形態4)
次に、第4の実施の形態について図6を用いて説明する。図6は本発明の第4の実施の形態を示す水素発生装置の概略構成図である。第1の実施の形態に対する第2の実施の形態と同様、第4の実施の形態は第3の実施の形態に対して、生成ガス流路15が外部バーナ21に繋がっている。外部バーナ21には外部バーナでの燃焼に用いる空気を供給する外部バーナ空気供給装置22が接続され、制御部12により空気流量を制御できるようになっている。バーナ3には燃料ガスを供給する燃料供給装置23が設置され、バーナ3でも燃焼を行うことができる構成となっている。
第4の実施の形態では第3の実施の形態で記載したのと同様な理由により、生成ガス出
口14でのガス流量を原料供給装置4からの原料ガスにより、より精度良く制御を行うことができる。そのため、外部バーナ21での燃料ガスの供給量を安定化させることで不完全燃焼を防止し、安全で安定した水素発生装置の起動を実現することができる。
図7は第4の実施の形態における改質ヒータ19の他の配置構成を示した水素発生装置の概略構成図である。
図5と同様に、改質ヒータ19は改質触媒層1の外壁を構成する構造体に設置されており、改質ヒータ19により改質触媒層1外壁の直接加熱により、より確実に改質触媒層1を加熱することが可能となり、改質触媒層1全体の温度を昇温させることが可能となる。以上のように、第4の実施の形態を用いれば、水素発生装置から排出される生成ガスを外部バーナ21を用いた熱利用機器で使用する場合でも、外部バーナ21での燃焼状態の安定化をはかり、安全で安定した水素発生装置の起動を実現することができる。
なお、改質ヒータ19やCO除去ヒータ7としては、改質触媒層1やCO除去触媒層2を加熱できるものであればどのようなものでも良く、それぞれの構造体の表面に設置したセラミックヒータや面ヒータ、シーズヒータのようなものが用いられる。
また、本発明では、原料入口開閉弁10や水入口開閉弁11は、原料供給装置4や水供給装置5と別に設けたが、原料供給装置4や水供給装置5の内部に開閉弁の機能を設けたものとしても良い。
さらに、上記説明で、「原料ガスとしては、都市ガスやLPGなどの炭化水素系燃料が使用される。」と記載したが、触媒の原料ガスの吸着は、一般に原料ガスが炭化水素成分の中で特に炭素成分が多く高沸点の物質が吸着しやすい傾向がある。つまり、メタンよりプロパン、プロパンよりブタンの方が吸着しやすい。したがって、メタン主成分の都市ガス(13A)よりプロパン主成分のLPGの方が吸着しやすく、本発明は原料ガスが都市ガス(13A)よりLPGを原料ガスとして使用する水素発生装置の方がより効果を発揮する。
本発明の水素発生装置は、停止時の原料ガスパージ後から再起動時の原料ガス供給による火炎形成時の水素発生装置内の原料ガス状態を制御することで、燃焼排ガス状態を乱すことなく安全で安定した水素発生装置の起動を実現するものである。例えば、頻繁な起動停止を行う家庭用の燃料電池発電装置への水素含有の生成ガスを供給する装置として有用である。
1 改質触媒層
2 CO除去触媒層
3 バーナ
4 原料供給装置
5 水供給装置
6 空気供給装置
7 CO除去ヒータ
8 CO除去温度検知部
9 出口開閉弁
10 原料入口開閉弁
11 水入口開閉弁
12 制御部
13 水蒸発混合部
14 生成ガス出口
15 生成ガス流路
16 燃焼ガス流路
17 排気ガス出口
18 切換バルブ
19 改質ヒータ
20 改質温度検知部
21 外部バーナ
22 外部バーナ空気供給装置
23 燃料供給装置
100 燃料電池

Claims (8)

  1. 水供給装置からの水を蒸発させた水蒸気と原料供給装置から供給された原料ガスにより水蒸気改質反応を行い水素を含む改質ガスを生成する改質触媒層と、
    前記改質触媒層で生成された前記改質ガス中のCOを低減するCO除去触媒層と、
    前記CO除去触媒層を加熱するCO除去ヒータと、
    前記CO除去触媒層の温度を検知するCO除去温度検知部と、
    空気が供給されて前記CO除去触媒層からの生成ガスを燃焼するバーナと、
    前記生成ガスを前記バーナに供給する生成ガス流路と、
    前記生成ガス流路の途中に流路を開閉する出口開閉弁と、
    前記水供給装置の出口側の水の流路を開閉する水入口開閉弁と、
    前記原料供給装置の出口側の原料の流路を開閉する原料入口開閉弁と、
    停止時の前記CO除去温度検知部の温度が低下している時に、前記水入口開閉弁を閉じた状態で前記原料供給装置により原料ガスを一定量供給した後、前記出口開閉弁と前記原料入口開閉弁を閉じる動作を前記CO除去温度検知部の温度が前記CO除去触媒層に充填されているCO除去触媒に前記原料ガスが実質的に吸着しはじめる温度である第1温度より高い温度で行い、
    起動時の前記CO除去ヒータによる加熱により前記CO除去温度検知部の温度が上昇している時に、前記CO除去温度検知部の温度が前記第1温度より高い温度になってから前記出口開閉弁と前記原料入口開閉弁を開とし、前記原料供給装置による原料ガスの供給を行い前記バーナに火炎を形成する制御を行う制御手段と、
    を備えた水素発生装置。
  2. 前記改質触媒層を加熱する改質ヒータと、前記改質触媒層の温度を検知する改質温度検知部とを有し、
    前記制御手段は、停止時の前記改質温度検知部の温度と前記CO除去温度検知部の温度が低下している時に、前記水入口開閉弁を閉じた状態で前記原料供給装置により原料ガスを一定量供給した後、前記出口開閉弁と前記原料入口開閉弁を閉じる動作を前記改質温度検知部の温度が前記改質触媒層に充填されている改質触媒に前記原料ガスが実質的に吸着しはじめる温度である第2温度より高い温度で、かつ、前記CO除去温度検知部の温度が前記第1温度より高い温度で行い、
    起動時の前記改質ヒータと前記CO除去ヒータによる加熱により前記改質温度検知部の温度と前記CO除去温度検知部の温度が上昇している時に、前記改質温度検知部の温度が前記第2温度より高い温度、かつ、前記CO除去温度検知部の温度が前記第1温度より高い温度になってから前記出口開閉弁と前記原料入口開閉弁を開とし、前記原料供給装置による原料ガスの供給を行い前記バーナに火炎を形成する制御を行う請求項1記載の水素発生装置。
  3. 前記バーナが前記改質触媒層と前記CO除去触媒層を加熱するバーナである請求項1または2に記載の水素発生装置。
  4. 前記原料ガスが、炭化水素を主成分とするガスである請求項1〜のいずれか1項に記載の水素発生装置。
  5. 前記炭化水素が、プロパンまたはブタンである請求項記載の水素発生装置。
  6. 水供給装置からの水を蒸発させた水蒸気と原料供給装置から供給された原料ガスにより水蒸気改質反応を行い水素を含む改質ガスを生成する改質触媒層と、
    前記改質触媒層で生成された前記改質ガス中のCOを低減するCO除去触媒層と、
    前記CO除去触媒層を加熱するCO除去ヒータと、
    前記CO除去触媒層の温度を検知するCO除去温度検知部と、
    空気が供給されて前記CO除去触媒層からの生成ガスを燃焼するバーナと、
    前記生成ガスを前記バーナに供給する生成ガス流路と、
    前記生成ガス流路の途中に流路を開閉する出口開閉弁と、
    前記水供給装置の出口側の水の流路を開閉する水入口開閉弁と、
    前記原料供給装置の出口側の原料の流路を開閉する原料入口開閉弁と、
    を備えた水素発生装置の起動停止方法であって、
    停止時の前記CO除去温度検知部の温度が低下している時に、前記水入口開閉弁を閉じた状態で前記原料供給装置により原料ガスを一定量供給した後、前記出口開閉弁と前記原料入口開閉弁を閉じる動作を前記CO除去温度検知部の温度が前記CO除去触媒層に充填されているCO除去触媒に前記原料ガスが実質的に吸着しはじめる温度である第1温度より高い温度で行い、
    起動時の前記CO除去ヒータによる加熱により前記CO除去温度検知部の温度が上昇している時に、前記CO除去温度検知部の温度が前記第1温度より高い温度になってから前記出口開閉弁と前記原料入口開閉弁を開とし、前記原料供給装置による原料ガスの供給を行い前記バーナに火炎を形成する水素発生装置の起動停止方法。
  7. 前記改質触媒層を加熱する改質ヒータと、前記改質触媒層の温度を検知する改質温度検知部とを有し、
    停止時の前記改質温度検知部の温度と前記CO除去温度検知部の温度が低下している時に、前記水入口開閉弁を閉じた状態で前記原料供給装置により原料ガスを一定量供給した後、前記出口開閉弁と前記原料入口開閉弁を閉じる動作を前記改質温度検知部の温度が前記改質触媒層に充填されている改質触媒に前記原料ガスが実質的に吸着しはじめる温度である第2温度より高い温度で、かつ、前記CO除去温度検知部の温度が前記第1温度より高い温度で行い、
    起動時の前記改質ヒータと前記CO除去ヒータによる加熱により前記改質温度検知部の温度と前記CO除去温度検知部の温度が上昇している時に、前記改質温度検知部の温度が前記第2温度より高い温度、かつ、前記CO除去温度検知部の温度が前記第1温度より高い温度になってから前記出口開閉弁と前記原料入口開閉弁を開とし、前記原料供給装置による原料ガスの供給を行い前記バーナに火炎を形成する請求項記載の水素発生装置の起動停止方法。
  8. 前記バーナが前記改質触媒層と前記CO除去触媒層を加熱するバーナである請求項6または7に記載の水素発生装置の起動停止方法。
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