JP5469578B2 - プライマー層を有する銅張積層板及びそれを用いた配線基板 - Google Patents
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Description
従来これらプリント配線板の製造には、銅箔の片面に微細な銅粒子を付着させる等の粗化処理を施すことにより表面に凹凸を形成した銅箔が用いられてきた。粗化処理銅箔を用いた場合、銅箔表面の凹凸形状に樹脂が埋まり込むことによってアンカー効果が得られるため、銅箔とポリイミド樹脂との密着性を改善することができる。
特許文献1には、銅箔と基材樹脂である非熱可塑性ポリイミドフィルムの密着性を向上させる目的で、非熱可塑性のポリイミドフィルムの表面に、熱可塑性ポリイミドのワニスを塗布して、熱可塑性ポリイミド層を形成した後、銅箔と熱圧着するラミネート法が開示されている。しかしながら、常温時のピール強度、高温条件に曝された後のピール強度及び湿熱条件に曝された後のピール強度の全てを満足するものは得られていない。また、該ワニスを用いたラミネート法は、寸法安定性が悪くなる傾向にある。更に、非熱可塑性ポリイミドフィルムのガス透過性が低い場合には、ポリイミドフィルムと該ワニスとの界面で残留溶剤や分解物に由来する発泡が起こりやすいため、ガス透過性の高いポリイミドフィルムを基材に用いる必要があった。
また、特許文献2には、ポリイミド系樹脂に対する密着性を向上させるため、粗化処理又は非粗化処理銅箔表面にNi層及び/又はCr層を設ける方法が開示されている。具体的には、銅箔表面にNiメッキによりNi層、又は/及び、メッキ法又はクロメート処理によりCr層を形成し、その上にポリアミック酸ワニスを塗布して、乾燥後イミド化して、ポリイミド層を形成した銅張積層板が開示されている。この方法ではある程度の密着性の向上は認められるが、特異的に密着力が発現するものではなく、また耐熱ピール強度及び耐湿熱後ピール強度の全ての接着強度を満足するものではない。
また、特許文献3には、無粗化処理銅箔とポリイミド樹脂(絶縁樹脂層)間の接着性を向上させる目的で、エポキシ樹脂と特定な閉環型ポリイミドを含むプライマー層用樹脂組成物が開示されている。
1. 粗化処理を施していない銅箔(A)上に設けられた被覆層の表面に、溶媒可溶性ポリイミドからなるプライマー樹脂(B)層を有し、更にその上に直接接着したポリイミド層(D)を有し、かつ、下記の要件を満たす銅張積層板、
(1)該被覆層は銅箔表面から順に積層したNi層及びCr層で構成され、
(2)該被覆層におけるNi及びCrの被覆量がそれぞれ15〜440μg/dm2及び15〜210μg/dm2であり、
(3)該被覆層の厚さの最大値が0.5〜5nm、かつ最小値が最大値の80%以上であり、
(4)溶媒可溶性ポリイミドが、下記(i)又は(ii)記載の芳香族四塩基酸二無水物と下記(iii)又は(iv)記載の芳香族ジアミン
(i)下記式(1)
(ii)該オキシジフタル酸二無水物及び、それ以外の芳香族四塩基酸二無水物の少なくとも1種と、
(iii)下記式(2)
(iv)上記(iii)に記載の2種のジアミン、及び、それら以外の芳香族ジアミンの少なくとも1種であり、
且つ、上記(iii)又は(iv)に記載のジアミンの総量に対して、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシビフェニルの含量が2〜40モル%であるジアミン、
との反応により得られる、数平均分子量が1,000〜50,000であり、かつ重量平均分子量が5,000〜500,000である閉環型ポリイミド樹脂である。
(i)式(1)のオキシジフタル酸二無水物、又は、
(ii)式(1)のオキシジフタル酸二無水物と下記式(3)
(iii)上記(i)又は(ii)の四塩基酸二無水物と、それ以外の芳香族四塩基酸二無水物の少なくとも1種、
である上記1に記載の銅張積層板。
4. プライマー樹脂(B)層に直接接着するポリイミド層(D)が、対応するポリアミック酸を含むポリイミド樹脂前駆体(C)からなる層を、加熱によりイミド化させて得られたポリイミド層(D)である上記1〜3の何れか一項に記載の銅張積層板。
6. プライマー樹脂(B)を含む樹脂ワニスが、溶媒可溶性ポリイミドを、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルホルムアミド、γ−ブチロラクトン、シクロペンタノン及び安息香酸メチルよりなる群から選ばれる少なくとも1種の溶媒に溶解した樹脂ワニスである上記5に記載の銅張積層板。
7. ポリアミック酸を含むポリイミド樹脂前駆体(C)が、下記式(7)
で表される末端にアミノ基を有するポリアミック酸及び、下記式(8)
(式(8)中、R 8 は4価の芳香族基、R 9 は水素原子又はC1〜C3アルキル基を表す。)
で表されるテトラカルボン酸誘導体を含むものである上記4〜6の何れか一項に記載の銅張積層板。
8.上記1〜7のいずれか一項に記載の銅張積層板を用いた配線基板。
a1. 粗化処理を施していない銅箔(A)上に設けられた被覆層の表面に、溶媒可溶性ポリイミドからなるプライマー樹脂(B)層を有し、更にその上に直接接着したポリイミド層(D)を有し、かつ、下記の要件を満たす銅張積層板、
(1)該被覆層は銅箔表面から順に積層したNi層及びCr層で構成され、
(2)該被覆層におけるNi及びCrの被覆量がそれぞれ15〜440μg/dm 2 及び15〜210μg/dm 2 であり、
(3)該被覆層の厚さの最大値が0.5〜5nm、かつ最小値が最大値の80%以上であり、
(4)溶媒可溶性ポリイミドが、下記(i)又は(ii)記載の芳香族四塩基酸二無水物と下記(iii)又は(iv)記載の芳香族ジアミン
(i)上記1に記載の式(1)で表されるオキシジフタル酸二無水物、又は、
(ii)該オキシジフタル酸二無水物及び、それ以外の芳香族四塩基酸二無水物の少なくとも1種、
(iii)上記1に記載の式(2)で表されるビス(アミノフェノキシ)ベンゼン、又は、
(iv)該ビス(アミノフェノキシ)ベンゼン及び、それ以外の芳香族ジアミンの少なくとも1種、
との反応により得られる、数平均分子量が1,000〜50,000であり、かつ重量平均分子量が5,000〜500,000である閉環型ポリイミド樹脂である。
a2. 式(2)以外の芳香族ジアミンの少なくとも1種が、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、3,3’−ジヒドロキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,3−ヘキサフルオロ−2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,3−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン及び9,9’−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレンからなる群から選ばれる少なくとも1種のジアミノジフェノール類である上記a1に記載の銅張積層板。
a3. 該溶媒可溶性ポリイミドの合成反応に使用される四塩基酸二無水物が、
(i)式(1)のオキシジフタル酸二無水物、又は、
(ii)式(1)のオキシジフタル酸二無水物と下記式(3)
で表される、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物及びピロメリット酸無水物よりなる群から選択される少なくとも1種の芳香族四塩基酸二無水物、又は、
(iii)上記(i)又は(ii)の四塩基酸二無水物と、それ以外の芳香族四塩基酸二無水物の少なくとも1種、
であり、
該溶媒可溶性ポリイミドの合成反応に使用されるジアミンが、
(i)式(2)のビス(アミノフェノキシ)ベンゼンと下記式(4)
(式(4)中、R 4 はメチル基、R 5 は水素原子、メチル基、エチル基、メトキシ基またはトリフルオロメチル基を表す。)
に記載される芳香族ジアミンよりなる群から選択される少なくとも1種、又は、
(ii)上記(i)の芳香族ジアミンと、それ以外の芳香族ジアミンの少なくとも1種、
である上記a1に記載の銅張積層板。
また、本発明の銅張積層板は、上記のプライマー樹脂(B)層を有することにより、銅箔(A)の防錆処理層としての効果をも有する。
更に、本発明の銅張積層板は、ポリアミック酸を含むポリイミド樹脂前駆体(C)ワニスの塗布、次いで得られた層(ポリイミド樹脂前駆体(C)層)のイミド化でポリイミド層(D)を形成する際に、残溶剤及び樹脂骨格の分解反応に起因する発泡が少なく、好ましい態様においては、特定の芳香族アミンの併用により、発泡が起きないという特徴を有する。この効果は、特に、プライマー樹脂(B)のポリイミドのジアミン成分として、式(2)のジアミン成分と共にジヒドロキシジアミノビフェニルを併用した時に大きい。
また、従来、密着性を付与する目的でプライマー樹脂にエーテル結合を導入するとプライマー樹脂の線膨張係数が増加し、最終的に得られた積層板の銅箔をエッチングした際にカールが発生することが問題であったが、本発明の好ましい態様においては、プライマー樹脂(B)が、エーテル結合に加え、剛直性及びスタッキング性の高い構造を適度に含むことから、線膨張係数の増加を伴うことなく、エッチング後のカールも抑制される。従って本発明の銅張積層板は、電気電子材料分野において実用的であり、極めて有用である。
また被覆層の厚さの最大値は通常0.5〜5nmであり、かつ最小値は通常最大値の80%以上である。
被覆量、被覆層の厚さ及び被覆層の厚さの均一性(厚さの最小値が最大値の80%以上)が大きく損なわれると、ポリイミド(B)層との密着性、エッチング性、柔軟性、銅箔の酸化防止効果等の特性が低下する。特に本発明においては被覆層の厚さの均一性は、本発明の特性を得るために重要である。
また、目的によっては、Niの被覆量は15〜300μg/dm2未満、例えば20〜200μg/dm2 程度、より好ましくは40〜180μg/dm2程度が好ましい。
Crの被覆量は15〜180μg/dm2未満、例えば20〜150μg/dm2程度、より好ましくは30〜100μg/dm2程度が好ましい。
被覆層の厚さ(Ni層及びCr層の合計の厚さ)の最大値は、目的によっては、0.5〜4nm程度、より好ましくは1〜4nm程度が好ましい。
尚、被覆層の厚さは、透過型電子顕微鏡を用いて被覆層の断面を目視で観察することにより測定することができる。Ni層及びCr層からなる被覆層は、スパッタリング法で形成されていることが好ましい。スパッタリング法でのNi層及びCr層の形成には、通常スパッタリング装置が使用される。スパッタリング装置は、上記の被覆層を形成することができるものであれば、市販のものの何れでもよい。特許文献3に具体的に開示されてるメッキ法でNi層、メッキ法又はクロメート処理でCr層を形成した場合には均一な厚さ(被覆層の厚さの最小値が最大値の80%以上)の被覆層を形成することが難しく、プライマー樹脂との特異的な密着性が得られない。
前記式(1)で表されるオキシジフタル酸二無水物を具体的に記載すると下記式(9)
また、前記式(2)で表されるビス(アミノフェノキシ)ベンゼンとしては下記式(10)
上記本発明におけるプライマー樹脂(B)として使用される溶媒可溶性のポリイミド樹脂は、数平均分子量が1,000〜50,000であり、かつ重量平均分子量が5,000〜500,000である溶媒可溶性の閉環型ポリイミド樹脂である。
上記の四塩基酸二無水物とジアミンとの付加反応によるポリアミック酸の合成及びそれに続く脱水閉環によるポリイミドの形成の一連の反応は1ポットで行うことが好ましい。
付加反応に用いられるジアミンの使用量は、使用する四塩基酸二無水物の有する酸無水物基1当量に対して、ジアミンの有するアミノ基が、通常0.5〜2.0当量、好ましくは0.8〜1.2当量、より好ましくは0.9〜1.1当量となる量である。
四塩基酸二無水物とジアミンの使用比率を前記の範囲とすることにより、数平均分子量が1,000〜50,000、より好ましくは5,000〜50,000であり、かつ重量平均分子量が5,000〜500,000、より好ましくは10,000〜300,000であるポリイミド樹脂が得られる。また、付加反応の際にジアミンを過剰に用いた場合には、両末端に使用したジアミンが結合し、末端アミノ基を有するポリイミド樹脂が得られ、四塩基酸二無水物を過剰に用いた場合には、両末端に使用した酸無水物が結合し、末端酸無水物基を有するポリイミド樹脂が得られる。ジアミンと四塩基酸二無水物を等モル使用した場合は末端はアミノ基と酸無水物基をランダムに有するポリイミド樹脂が得られる。
数平均分子量及び重量平均分子量が小さすぎる場合には、本来ポリイミドのもつ耐熱性と機械強度が発現し難くなるとともに、銅箔(A)上に設けられた被覆層の表面がプライマー樹脂(B)中の末端アミノ基または末端酸無水物基の影響を受けやすくなる。また、数平均分子量及び重量平均分子量が大きすぎる場合には、溶解液とした時の粘度が高くなることでプライマー層の薄膜を形成することが困難になると共に、被覆層とプライマー層との接着性が低下する。
尚、本発明における「溶媒可溶性ポリイミド」とは、有機溶剤に溶解した際に少なくとも5質量%以上、好ましくは10質量%以上の濃度の溶解液が得られるポリイミドである。また、数及び重量平均分子量とは、ゲルパーミネイションクロマトグラフィーの測定結果を元に、ポリスチレン換算で算出した分子量を示す。
該溶媒可溶性ポリイミド樹脂は、そこに含まれる四塩基酸二無水物由来成分の総量に対して、前記式(1)のオキシジフタル酸無水物由来成分が少なくとも30モル%以上含まれるのが好ましく、より好ましくは40〜100モル%であり、残部は他の芳香族四塩基酸二無水物である。また、該溶媒可溶性ポリイミド樹脂は、そこに含まれるジアミン由来成分の総量に対して、前記式(2)のビス(アミノフェノキシ)ベンゼン由来成分が少なくとも3〜100モル%含まれるのが好ましく、より好ましくは4〜100モル%であり、更に好ましくは5〜100モル%であり、残部は他の芳香族ジアミンである。
これらジアミノジフェノール類は、プライマー樹脂(B)の水酸基当量の計算値が、通常、3,000g/eq.以下、好ましくは2,000g/eq.以下となる量が用いられる。後述するポリイミド樹脂前駆体(C)の種類により発泡の抑制効果が異なるので、この限りではない。
これらのジアミノジフェノール類の、付加反応の際に用いるジアミンの総量に対して、ジアミノジフェノール類の使用量は2〜40モル%程度、好ましくは10〜30モル%程度である。残部は、前記式(2)のビス(アミノフェノキシ)ベンゼン、又は、それとそれ以外の芳香族ジアミンである。
これらジアミノジフェノール類を前記式(2)のビス(アミノフェノキシ)ベンゼンと併用して得られる溶媒可溶性ポリイミド樹脂をプライマー樹脂(B)として使用することにより、ポリイミド前駆体(C)をイミド化させる際の発泡現象を無くすことが可能であり、該溶媒可溶性ポリイミド樹脂は好ましいプライマー樹脂(B)の1つである。
(c)また、プライマー樹脂(B)の好ましい1つの態様として、式(2)のビス(アミノフェノキシ)ベンゼンと共に、前記(a)のジアミノジフェノール類と上記(b)に記載の芳香族ジアミンの少なくとも1種を併用する態様を挙げることができる。両者を併用することにより、発泡を無くし、かつ、カールを少なくすることができる。
(d)更に、プライマー樹脂(B)の好ましい1つの態様として、四塩基酸二無水物として、前記式(1)のオキシジフタル酸無水物と共に、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物又はピロメリット酸二無水物を併用して得られる溶媒可溶性ポリイミド樹脂をプライマー樹脂(B)として使用した本発明の銅張積層板も好ましい。この場合も、エッチング後のカールが小さい銅張積層板となる。
に記載される芳香族ジアミンを併用して得られる溶媒可溶性ポリイミド樹脂をプライマー樹脂(B)として使用するのが好ましい。 これらの芳香族ジアミンの使用量は、付加反応に用いるジアミンの総モルに対して、0〜95モル%であり、通常10モル%以上、好ましくは15〜95モル%、より好ましくは25〜85モル%である。これらの芳香族ジアミンの成分の使用量が少なすぎる場合にはカールの抑制効果が得られない恐れがある。
また、銅張積層板のエッチング後のカールが小さい銅張積層板を得るために、付加反応の際に、テトラカルボン酸二無水物として、前記式(1)のオキシジフタル酸無水物と共に、上記式(11)に記載されるテトラカルボン酸二無水物(ピロメリット酸二無水物又はビフェニルテトラカルボン酸二無水物)を併用してもよい。
これら併用するテトラカルボン酸二無水物の使用量は、付加反応に用いる酸二無水物の総モルに対して0〜70モル%、通常20〜70モル%、好ましくは30〜60モル%である。残部は、通常、前記の式(1)のオキシジフタル酸無水物である。但し、本発明に支障が生じない範囲で、その他の芳香族テトラカルボン酸二無水物を併用してもよい。
具体的には、ジアミン化合物として、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、m−トリレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルチオエーテル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルチオエーテル、3,3’−ジエトキシ−4,4’−ジアミノジフェニルチオエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルチオエーテル、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジメチル−4,4'−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノジフェニルチオエーテル、2,2’−ビス(3−アミノフェニル)プロパン、2,2’−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフォキサイド、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノビフェニル、p−キシリレンジアミン、m−キシリレンジアミン、o−キシリレンジアミン、2,2’−ビス(3−アミノフェノキシフェニル)プロパン、2,2’−ビス(4−アミノフェノキシフェニル)プロパン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシフェニル)ベンゼン、1,3’−ビス(3−アミノフェノキシフェニル)プロパン、ビス(4−アミノ−3−メチルフェニル)メタン、ビス(4−アミノ−3,5−ジメチルフェニル)メタン、ビス(4−アミノ−3−エチルフェニル)メタン、ビス(4−アミノ−3,5−ジエチルフェニル)メタン、ビス(4−アミノ−3−プロピルフェニル)メタン、ビス(4−アミノ−3,5−ジプロピルフェニル)メタン、シリコーンジアミン、イソホロンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン等があるがこれらに限定されるものではない。これらは1種又は2種以上混合して用いても良い。
これらその他のジアミン類の使用量は、本発明に支障を来さない限り特に限定されないが、付加反応に用いるジアミン類の総モルに対して通常0〜50モル%、好ましくは0〜40モル%である。
これらその他の四塩基酸二無水物の使用量は、本発明に支障を来さない限り特に限定されないが、付加反応に用いる酸二無水物類の総モルに対して通常0〜50モル%、好ましくは0〜40モル%である。
芳香族テトラカルボン酸二無水物として、
(i)式(1)のオキシジフタル酸二無水物、又は、
(ii)式(1)のオキシジフタル酸二無水物と前記式(3)で表される、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物及びピロメリット酸無水物よりなる群から選択される少なくとも1種(好ましくはビフェニルテトラカルボン酸二無水物)を用い、
芳香族ジアミンとして、
(iii)式(2)のビス(アミノフェノキシ)ベンゼンと前記式(4)に記載される芳香族ジアミンよりなる群から選択される少なくとも1種
を用いる組み合わせである。
また、芳香族テトラカルボン酸二無水物として、上記、(i)又は(ii)を用い、芳香族ジアミンのジアミンとして、(i)式(2)のビス(アミノフェノキシ)ベンゼン、(ii)前記ジアミノジヒドロキシビフェニル(好ましくは3,3’-ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシビフェニル)及び、(iii)4,4’−ジアミノ−2,2’−ジメチル(又はトリフルオロメチル)ビフェニル、4,4’−ジアミノ−2’−メトキシベンズアニリド及び3,7−ジアミノ−2,8−ジメチルジベンゾチオフェン5,5−ジオキサイドからなる群から選ばれる少なくとも1種の、3種のジアミンを併用する場合は更に好ましく、特に、上記(iii)のジアミンとして、4,4’−ジアミノ−2,2’−ジメチルビフェニル又は3,7−ジアミノ−2,8−ジメチルジベンゾチオフェン5,5−ジオキサイドを併用するときは好ましい。
ポリイミド樹脂前駆体(C)層は、テトラカルボン酸二無水物とジアミン、通常芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミンとを、ポリアミック酸を溶解する溶媒、例えばN−メチル−2−ピロリドンやN,N−ジメチルアセトアミド等の極性溶媒中で反応させて得られるポリアミック酸を含有する反応液を、必要に応じて樹脂濃度を調整して、樹脂ワニスとし、プライマー樹脂(B)層上に塗布して乾燥することによって得ることができる。得られたポリイミド樹脂前駆体(C)層を、例えば、250〜400℃で0.5〜20時間の条件で、脱水閉環させ、ポリイミド化することにより、プライマー樹脂(B)層に直接接着するポリイミド層(D)を有する、本発明の銅張積層板とすることができる。
プライマー樹脂(B)層に直接接着するポリイミド層(D)は、従来の2層CCLと呼ばれる銅張積層板に使用されるポリイミド層であればあれば何れでも特に支障は無い。
本発明の銅張積層板のプライマー樹脂(B)層上のポリイミド層(D)は、上記の通りポリアミック酸を含むポリイミド樹脂前駆体(C)層を、加熱閉環してポリイミド層(D)とするのが好ましい。
ポリイミド樹脂前駆体(C)層は、ポリアミック酸を含有し加熱閉環によりポリイミド層(D)としうるものであれば何れも使用しうる。
(式中、R6は4価の芳香族残基、R7は2価の芳香族ジアミン残基を表し、xは平均繰り返し数で1以上の実数を表す。)
で表される末端にアミノ基を有するポリアミック酸及び、下記式(8)
(式中、R8は4価の芳香族基、R9は水素原子又はC1〜C3アルキル基を表す。)
で表される化合物を含む樹脂ワニスを塗布乾燥して得られたものであってもよい。本発明においては後者の方が好ましい。
後者の場合得られるポリイミド樹脂前駆体(C)層は、上記式(7)で表される末端にアミノ基を有するポリアミック酸と式(8)で表される化合物を含む。
上記の樹脂ワニスは銅張積層板用に公知のポリアミック酸樹脂ワニスや、市販のポリアミック酸樹脂ワニスを使用することが出来る。後者のポリアミック酸樹脂ワニスの市販品としては、KAYAFLEX KPI−126(日本化薬株式会社製)等が挙げられる。後者のポリアミック酸樹脂ワニスの場合、末端にアミノ基を有するポリアミック酸と共に、テトラカルボン酸二無水物にメタノール、エタノール等のC1〜C3アルコール又は/及び水を反応させて得られる式(8)で表される化合物を、得られるポリイミド樹脂中のテトラカルボン酸由来成分の総量に対して、3〜20モル%程度の割合で含む。該樹脂ワニス又はポリイミド樹脂前駆体(C)層中で、該式(8)で表される化合物は式(7)のポリアミック酸と塩を形成している考えられる。従って、後者の場合該塩とポリアミック酸樹脂との混合物と考えられる。
尚、ポリイミド樹脂前駆体(C)の原料となるテトラカルボン酸二無水物とジアミンとの組み合わせには何ら制限は無く、従来公知のCCL用ポリイミド樹脂の合成に使用されるテトラカルボン酸二無水物とジアミンとの組み合わせであれば何れも用いることができる。
本発明の銅張積層板に、打ち抜き、エッチング、穴開け、メッキなどの加工を行うことにより、本発明のフレキシブルプリント基板用の配線板を得ることができる。
銅箔基材として、無粗化処理の圧延銅箔(JX日鉱日石金属株式会社製C1100、厚さ18μm、表面粗さ(Rz)0.7μm)を用い、この銅箔の片面からあらかじめ付着している薄い酸化膜をArイオンガンにより取り除いた後、Ni層及びCr層をそれぞれ1nmの厚さになるように連続スパッタリング装置で順に成膜した。Ni及びCrのそれぞれの被覆量は、Ni:85μg/dm2、及びCr:70μg/dm2であった。また、この被覆層の厚さの最大値は2.1nmであり、最小値は1.9nm(最大値に対する最小値の割合:約90%)であった。この得られた銅箔をA−1とする。
* 酸化膜の除去条件及びスパッタリングの条件
・装置:Arイオンガン(アドバンスドエナジー製)
連続スパッタリング装置(株式会社アルバック製)
・イオンガン電力:600W
・イオンガンArガス圧:6.0×10−2Pa
・スパッタArガス圧:0.3Pa
・到達真空度:1.0×10−5Pa
・ターゲット:
Ni層用=Ni(純度3N)
Cr層用=Cr(純度3N)
・スパッタリング電力:Ni 1.9kW、 Cr 1.8kW
*被覆量の測定
50mm×50mmの銅箔表面の皮膜をHNO3(2重量%)とHCl(5重量%)を混合した溶液に溶解し、その溶液中の金属濃度をICP発光分光分析装置(エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社製、SFC−3100)にて定量し、単位面積当たりの金属量(μg/dm2)を算出した。
*被覆層の厚さ測定
被覆層をTEMによって観察したときのTEMの測定条件を以下に示す。表中に示した厚みは観察視野中に写っている被覆層全体の厚みを1視野について50nm間の厚みの最大値、最小値を測定し、任意に選択した3視野の最大値と最小値を求め、最大値、及び最大値に対する最小値の割合を百分率で求めた。
TEMの測定条件
・装置:TEM(日立製作所社、型式H9000NAR)
・加速電圧:300kV
・倍率:300000倍
・観察視野:60nm×60nm
銅箔機材として、無粗化処理の圧延銅箔(JX日鉱日石金属株式会社製C1100、厚さ18μm、表面粗さ(Rz)0.7μm)を用い、この銅箔の片面から作製例1の方法に準じてあらかじめ付着している薄い酸化膜をArイオンガンにより取り除いた後、Ni層及びCr層をそれぞれ平均で約1nmの厚さになるようにNi電気メッキ及びクロメート処理を順に施した。この被覆層の厚さの最大値は3.0nmであり、最小値は0.5nmであった。この銅箔をA−2とする。
尚、Ni電気メッキ及びクロメート処理の条件は下記のとおりである。
(1)Niメッキ
・メッキ浴:スルファミン酸ニッケル(Ni2+として110g/L)、H3BO3(40g/L)
・電流密度:1.0A/dm2
・浴温:55℃
・Ni量:95μg/dm2(厚み約1.1nm)
(2)クロメート処理
・メッキ浴:CrO3(1g/L)、Zn(粉末0.4g)、Na2SO4(10g/L)
・電流密度:2.0A/dm2
・浴温:55℃
・Cr量:70μg/dm2(作製例1とほぼ同量のCr原子量)
温度計、環流冷却器、ディーンスターク装置、粉体導入口、窒素導入装置及び攪拌装置のついた500mlの反応器に、ジアミン化合物としてAPB−N(1,3−ビス−(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、三井化学株式会社製、分子量292.33)51.49g(0.176モル)、溶剤としてN−メチル−2−ピロリドン79.65gを仕込み、乾燥窒素を流しながら70℃で30分間撹拌した。その後、テトラカルボン酸二無水物としてODPA(4,4’−オキシジフタル酸無水物、マナック株式会社製、分子量310.22)55.73g(0.180モル)、溶剤としてN−メチル−2−ピロリドン119.47g、触媒としてピリジン2.84g、脱水剤としてトルエン37.99gを添加して反応器内を180℃まで昇温した。ディーンスターク装置を用いてイミド化反応により発生する水を除去しながら、180℃で3時間加熱閉環反応を行った後、更に2時間同温度で加熱を行いピリジン及びトルエンを除去した。反応終了後、80℃以下に冷却した反応液に、孔径3μmのテフロン(登録商標)製フィルターを用いて加圧濾過を施すことにより、ポリイミド樹脂を34質量%含有するプライマー樹脂ワニス(以下B−1とする)を300g得た。プライマー樹脂の数平均分子量は9,900、重量平均分子量は54,000であった(いずれもゲルパーミネイションクロマトグラフィーの測定結果を元に、ポリスチレン換算で算出した。以下同じ。)。
温度計、環流冷却器、ディーンスターク装置、粉体導入口、窒素導入装置及び攪拌装置のついた500mlの反応器に、ジアミン化合物としてAPB−N(1,3−ビス−(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、三井化学株式会社製、分子量292.33)30.02g(0.103モル)、HAB(3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、日本化薬株式会社製、分子量216.24)4.85g(0.022モル)、溶剤としてN−メチル−2−ピロリドン64.76gを仕込み、乾燥窒素を流しながら70℃で30分間撹拌した。その後、テトラカルボン酸二無水物としてODPA(4,4’−オキシジフタル酸無水物、マナック株式会社製、分子量310.22)36.62g(0.118モル)、溶剤としてN−メチル−2−ピロリドン68.00g、触媒としてピリジン1.87g、脱水剤としてトルエン28.55gを添加して反応器内を180℃まで昇温した。ディーンスターク装置を用いてイミド化反応により発生する水を除去しながら、180℃で3時間加熱閉環反応を行った後、更に2時間同温度で加熱を行いピリジン及びトルエンを除去した。反応終了後、80℃以下に冷却した反応液に孔径3μmのテフロン(登録商標)製フィルターを用いて加圧濾過を施すことにより、ポリイミド樹脂を34質量%含有するプライマー樹脂ワニス(以下B−2とする)を200g得た。プライマー樹脂の数平均分子量は10,500、重量平均分子量は36,400であった。原料の仕込み量から算出した理論水酸基当量は、1500g/eq.であった。
温度計、環流冷却器、ディーンスターク装置、粉体導入口、窒素導入装置及び攪拌装置のついた500mlの反応器に、ジアミン化合物としてAPB−N(1,3−ビス−(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、三井化学株式会社製、分子量292.33)1.08g(0.003モル)、m−TBHG(4,4’−ジアミノ−2,2’−ジメチルビフェニル、和歌山精化株式会社製、分子量212.29)7.04g(0.033モル)、HAB(3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、日本化薬株式会社製、分子量216.24)1.53g(0.007モル)、溶剤としてN−メチル−2−ピロリドン54.68gを仕込み、乾燥窒素を流しながら70℃で30分間撹拌した。その後、テトラカルボン酸二無水物としてODPA(4,4’−オキシジフタル酸無水物、マナック株式会社製、分子量310.22)8.02g(0.026モル)、BPDA(3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、三菱化学株式会社製、分子量294.22)5.068g(0.017モル)、溶剤としてN−メチル−2−ピロリドン74.14g、触媒としてピリジン0.68g、脱水剤としてトルエン23.70gを添加して反応器内を180℃まで昇温した。ディーンスターク装置を用いてイミド化反応により発生する水を除去しながら、180℃で3時間加熱閉環反応を行った後、更に2時間同温度で加熱を行いピリジン及びトルエンを除去した。反応終了後、80℃以下に冷却した反応液に孔径3μmのテフロン(登録商標)製フィルターを用いて加圧濾過を施すことにより、ポリイミド樹脂を14質量%含有するプライマー樹脂ワニス(以下B−3とする)を150g得た。プライマー樹脂の数平均分子量は33,000、重量平均分子量は143,800であった。原料の仕込み量から算出した理論水酸基当量は、1500g/eq.であった。
温度計、環流冷却器、ディーンスターク装置、粉体導入口、窒素導入装置及び攪拌装置のついた500mlの反応器に、ジアミン化合物としてAPB−N(1,3−ビス−(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、三井化学株式会社製、分子量292.33)5.14g(0.018モル)、MODABAN(4,4’−ジアミノ−2’−メトキシベンズアニリド、日本純良薬品株式会社製、分子量257.29)4.52g(0.018モル)、HAB(3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、日本化薬株式会社製、分子量216.24)1.64g(0.008モル)、溶剤としてN−メチル−2−ピロリドン45.20gを仕込み、乾燥窒素を流しながら70℃で30分間撹拌した。その後、テトラカルボン酸二無水物としてODPA(4,4’−オキシジフタル酸無水物、マナック株式会社製、分子量310.22)13.00g(0.042モル)、溶剤としてN−メチル−2−ピロリドン52.00g、触媒としてピリジン0.66g、脱水剤としてトルエン21.00gを添加して反応器内を180℃まで昇温した。ディーンスターク装置を用いてイミド化反応により発生する水を除去しながら、180℃で3時間加熱閉環反応を行った後、更に2時間同温度で加熱を行いピリジン及びトルエンを除去した。反応終了後、80℃以下に冷却した反応液に孔径3μmのテフロン(登録商標)製フィルターを用いて加圧濾過を施すことにより、ポリイミド樹脂を14質量%含有するプライマー樹脂ワニス(以下B−4とする)を120g得た。プライマー樹脂の数平均分子量は12,900、重量平均分子量は83,900であった。原料の仕込み量から算出した理論水酸基当量は、1500g/eq.であった。
温度計、環流冷却器、ディーンスターク装置、粉体導入口、窒素導入装置及び攪拌装置のついた500mlの反応器に、ジアミン化合物としてAPB−N(1,3−ビス−(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、三井化学株式会社製、分子量292.33)0.87g(0.003モル)、TFMB(2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノビフェニル、東レ・ファインケミカル株式会社製、分子量320.23)8.57g(0.027モル)、HAB(3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、日本化薬株式会社製、分子量216.24)1.48g(0.007モル)、溶剤としてN−メチル−2−ピロリドン80.07gを仕込み、乾燥窒素を流しながら70℃で30分間撹拌した。その後、テトラカルボン酸二無水物としてODPA(4,4’−オキシジフタル酸無水物、マナック株式会社製、分子量310.22)5.56g(0.018モル)、BPDA(3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、三菱化学株式会社製、分子量294.22)5.27g(0.018モル)、溶剤としてN−メチル−2−ピロリドン79.46g、触媒としてピリジン0.57g、脱水剤としてトルエン26.37gを添加して反応器内を180℃まで昇温した。ディーンスターク装置を用いてイミド化反応により発生する水を除去しながら、180℃で3時間加熱閉環反応を行った後、更に2時間同温度で加熱を行いピリジン及びトルエンを除去した。反応終了後、80℃以下に冷却した反応液に孔径3μmのテフロン(登録商標)製フィルターを用いて加圧濾過を施すことにより、ポリイミド樹脂を12質量%含有するプライマー樹脂ワニス(以下B−5とする)を180g得た。プライマー樹脂の数平均分子量は19,600、重量平均分子量は64,700であった。原料の仕込み量から算出した理論水酸基当量は、1500g/eq.であった。
温度計、環流冷却器、ディーンスターク装置、粉体導入口、窒素導入装置及び攪拌装置のついた500mlの反応器に、ジアミン化合物として4−APB(1,3−ビス−(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、日本純良薬品株式会社製、分子量292.33)1.17g(0.004モル)、TSN(3,7−ジアミノ−2,8−ジメチルジベンゾチオフェン5,5−ジオキサイド、和歌山精化株式会社製、分子量274.34)9.84g(0.036モル)、HAB(3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、日本化薬株式会社製、分子量216.24)1.84g(0.009モル)、溶剤としてN−メチル−2−ピロリドン72.81gを仕込み、乾燥窒素を流しながら70℃で30分間撹拌した。その後、テトラカルボン酸二無水物としてODPA(4,4’−オキシジフタル酸無水物、マナック株式会社製、分子量310.22)8.83g(0.028モル)、BPDA(3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、三菱化学株式会社製、分子量294.22)5.58g(0.019モル)、溶剤としてN−メチル−2−ピロリドン81.65g、触媒としてピリジン0.75g、脱水剤としてトルエン26.42gを添加して反応器内を180℃まで昇温した。ディーンスターク装置を用いてイミド化反応により発生する水を除去しながら、180℃で3時間加熱閉環反応を行った後、更に2時間同温度で加熱を行いピリジン及びトルエンを除去した。反応終了後、80℃以下に冷却した反応液に孔径3μmのテフロン(登録商標)製フィルターを用いて加圧濾過を施すことにより、ポリイミド樹脂を15質量%含有するプライマー樹脂ワニス(以下B−6とする)を180g得た。プライマー樹脂の数平均分子量は19,600、重量平均分子量は85,700であった。原料の仕込み量から算出した理論水酸基当量は、1500g/eq.であった。
合成例1(参考)及び合成例2〜6で得られた各樹脂ワニス(B−1)〜(B−6)を、乾燥後の膜厚が20μmになるようにオートマチックアプリケーター(株式会社安田精機製作所製)を用いてPETフィルム上に塗布し、塗膜を130℃で30分間乾燥した。その後、PETフィルムから剥離して得られた樹脂膜を、SUS製の型枠にイミドテープで固定して200℃で1時間追加乾燥させ、残存溶剤を完全に除去することでポリイミド樹脂単独のフィルムを得た。得られたフィルムについて、パーキンエルマー社製TMA7(Thermomechanical Analyzer)を用いて、4mm幅に切ったフィルムを200mNの加重で引っ張りながら50℃から350℃まで加熱し、線膨張係数の変移温度(ガラス転移温度、Tg)及び50〜150℃間の線膨張係数(CTE)を測定した。結果を表1及び表2に示した。なお、表1中における「Tgレス(収縮)」は明確なガラス転移温度が無く、温度上昇により収縮を起こしたことを示す。
銅箔(A)として、作製例1で得られた銅箔(A−1)、比較銅箔として、作製例2で得られた銅箔(A−2)、BHY(圧延銅箔、日鉱金属株式会社製、以下(A’−1)とする)(表面粗化処理無し)及びCF−T9FZ−HTE(電解銅箔、福田金属箔粉工業株式会社製、以下(A’−2)とする)(表面粗化処理無し)、プライマー樹脂(B)として合成例1(参考)及び合成例2〜6で得られた各樹脂ワニス(B−1)〜(B−6)を用い、表1及び表2に示す組合せで、A−1銅箔では被覆層表面に、その他の銅箔では無粗化処理表面に、比較例1を除き、乾燥後の膜厚が2μmになるようオートマチックアプリケーター(株式会社安田精機製作所製)で塗布し、塗膜を130℃で10分間乾燥することによりプライマー層の設けられた銅箔を得た。次いで、ポリイミド前駆体(C)としてKAYAFLEX KPI−126(日本化薬株式会社製、両末端アミノ基のポリアミック酸樹脂と前記式(8)のテトラカルボン酸誘導体を含む樹脂ワニス)(この樹脂を(C−1)とする)を用い、イミド化後の膜厚が25μmになるようキャスト法により、比較例1はA−1銅箔の被覆層表面に直接、その他は上記プライマー層上に塗布し、塗膜を130℃で10分間乾燥した後、更に350℃で2時間イミド化を行うことで、本発明の銅張積層板及び比較試験用の銅張積層板を得た。
参考例1、実施例1〜5及び比較例1〜4で得られた銅張積層板を用いて、下記の評価を行った。
参考例1、実施例1〜5及び比較例1〜4で得られた銅張積層板の銅箔側表面に、マスキングテープ(商品名 クリアーラインテープ No.557、ニチバン株式会社製、)を貼り付けた後、40℃に加熱したエッチング液(塩化第二鉄水溶液45°ボーメ)中で30分間エッチングを行い、マスキングテープを剥離することで10mm幅の銅箔パターンを形成した。次いで、ボンディングシートを用いてポリイミド樹脂層側を補強板に貼り付け、カッターナイフを用いて10mm幅の銅箔の端部をポリイミド樹脂から剥がし、テンシロン試験機(AUTOGRAPH:株式会社島津製作所製)を用いて90°方向での銅箔とポリイミド樹脂層との剥離強度を測定し、これを常態ピール強度とした。また、該積層板を150℃で168時間保持した後の剥離強度を耐熱ピール強度、40℃、95%RHで96時間保持した後の剥離強度を耐湿熱ピール強度とした。結果を表1及び表2に示した。
参考例1、実施例1〜5及び比較例1〜4で得られた銅張積層板の外観を目視で観察し、下記の基準で評価した。結果を表1及び表2に示した。
○ 発泡がなく外観上問題なし
△ 発泡がわずかに(部分的に)見られる
× 発泡があり外観上問題有り
参考例1、実施例1〜5及び比較例1〜4で得られた銅張積層板の外観を目視で観察し、下記の基準で評価した。結果を表1及び表2に示した。
○ 目視により銅箔の酸化が見られない
× 目視により銅箔の酸化による変色が確認される
参考例1、実施例1〜5及び比較例1〜4で得られた銅張積層板を260℃のハンダ浴に浮かべて外観を目視で観察し、下記の基準で評価した。結果を表1及び表2に示した。
○ 外観の変化なし
× 膨れ、変色等の外観異常が見られる
参考例1、実施例1〜5及び比較例1〜4で得られた銅張積層板を5cm角に切り取り、曲率半径を測定した。また、各銅張積層板の銅箔側を前記エッチング液を用いて全面エッチングを行い、同様に曲率半径を測定した。結果を表1及び表2に示した。
Claims (8)
- 粗化処理を施していない銅箔(A)上に設けられた被覆層の表面に、溶媒可溶性ポリイミドからなるプライマー樹脂(B)層を有し、更にその上に直接接着したポリイミド層(D)を有し、かつ、下記の要件を満たす銅張積層板、
(1)該被覆層は銅箔表面から順に積層したNi層及びCr層で構成され、
(2)該被覆層におけるNi及びCrの被覆量がそれぞれ15〜440μg/dm2及び15〜210μg/dm2であり、
(3)該被覆層の厚さの最大値が0.5〜5nm、かつ最小値が最大値の80%以上であり、
(4)溶媒可溶性ポリイミドが、下記(i)又は(ii)記載の芳香族四塩基酸二無水物と下記(iii)又は(iv)記載の芳香族ジアミン
(i)下記式(1)
で表されるオキシジフタル酸二無水物、又は、
(ii)該オキシジフタル酸二無水物及び、それ以外の芳香族四塩基酸二無水物の少なくとも1種、
(iii)下記式(2)
で表されるビス(アミノフェノキシ)ベンゼン及び3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、又は、
(iv)上記(iii)に記載の2種のジアミン、及び、それら以外の芳香族ジアミンの少なくとも1種であり、
且つ、上記(iii)又は(iv)に記載のジアミンの総量に対して、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシビフェニルの含量が2〜40モル%であるジアミン、
との反応により得られる、数平均分子量が1,000〜50,000であり、かつ重量平均分子量が5,000〜500,000である閉環型ポリイミド樹脂である。 - 粗化処理を施されていない銅箔(A)上に設けられた被覆層がスパッタリング法で形成されたものである請求項1又は2に記載の銅張積層板。
- プライマー樹脂(B)層に直接接着するポリイミド層(D)が、対応するポリアミック酸を含むポリイミド樹脂前駆体(C)からなる層を、加熱によりイミド化させて得られたポリイミド層(D)である請求項1〜3の何れか一項に記載の銅張積層板。
- プライマー樹脂(B)層が、プライマー樹脂(B)を含む樹脂ワニスを銅箔(A)上に設けられた被覆層の表面に塗布及び乾燥させて得られたものであり、かつ該プライマー樹脂(B)層の厚さが0.5〜20μmである請求項1〜4の何れか一項に記載の銅張積層板。
- プライマー樹脂(B)を含む樹脂ワニスが、溶媒可溶性ポリイミドを、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルホルムアミド、γ−ブチロラクトン、シクロペンタノン及び安息香酸メチルよりなる群から選ばれる少なくとも1種の溶媒に溶解した樹脂ワニスである請求項5に記載の銅張積層板。
- 請求項1〜7のいずれか一項に記載の銅張積層板を用いた配線基板。
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