JP5345116B2 - 銅張積層板及びその製造方法、並びに該銅張積層板を含む配線基板 - Google Patents
銅張積層板及びその製造方法、並びに該銅張積層板を含む配線基板 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5345116B2 JP5345116B2 JP2010221409A JP2010221409A JP5345116B2 JP 5345116 B2 JP5345116 B2 JP 5345116B2 JP 2010221409 A JP2010221409 A JP 2010221409A JP 2010221409 A JP2010221409 A JP 2010221409A JP 5345116 B2 JP5345116 B2 JP 5345116B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- polyimide
- copper
- copper foil
- coating layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
- Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
Description
1. 被覆層を有する粗化処理を施されていない銅箔(A)と、該被覆層に直接接着するポリイミド(B)層で構成され、下記(1)〜(4)の要件を満たす銅張積層板、
(1)該被覆層は銅箔表面から順に積層したNi層及びCr層で構成され、
(2)該被覆層におけるNi及びCrの被覆量がそれぞれ15〜440μg/dm2及び15〜210μg/dm2であり、
(3)該被覆層の厚さの最大値が0.5〜5nm、かつ最小値が最大値の80%以上であり、
(4)ポリイミド(B)が、下記式(1’)
で表される繰り返し単位を含むポリイミド(B’)であり、該ポリイミド(B’)の全ジアミン残基の総量に対して、Ar 1 ’が5〜30モル%、Ar 2 ’が70〜95モル%である銅張積層板。
次いで、該銅箔(A)の被覆層上に、下記(i)及び(ii)の成分、
(i)成分:3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸及び/または3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸ジアルキルエステル、
(ii)成分:式(1’)のAr’で表される3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸残基に対応する芳香族四塩基酸二無水物とAr 1 ’及びAr 2 ’で表されるジアミン残基に対応するジアミンを含むジアミンとの反応で形成されたポリアミック酸(C’)、
を含むポリイミド前駆体(C’)層を形成し、加熱処理によりポリイミド前駆体(C’)層をイミド化させてポリイミド(B’)層とする上記1〜3の何れか一項に記載の銅張積層板の製造方法、但し、ポリイミド(B’)の全ジアミン残基の総量に対して、Ar 1 ’が5〜30モル%、Ar 2 ’が70〜95モル%であるものとする。
5.被覆層を有する粗化処理を施されていない銅箔(A)と、該被覆層に直接接着するポリイミド(B)層で構成され、下記(1)〜(4)の要件を満たす銅張積層板、
(1)該被覆層は銅箔表面から順に積層したNi層及びCr層で構成され、
(2)該被覆層におけるNi及びCrの被覆量がそれぞれ15〜440μg/dm 2 及び15〜210μg/dm 2 であり、
(3)該被覆層の厚さの最大値が0.5〜5nm、かつ最小値が最大値の80%以上であり、
(4)ポリイミド(B)が、下記式(1)(ただし、Arは芳香族四塩基酸残基を表し、Ar 1 は下記式(2)に記載の2種のジアミン残基より選ばれる少なくとも1種のジアミン残基
(式(3)中Arは芳香族四塩基酸残基を表し、Ar 2 は、Ar 1 以外の芳香族ジアミン残基)
で表される繰り返し単位を含み、かつポリイミド(B)の全ジアミン残基の総量に対して、Ar 1 が5〜30モル%、Ar 2 が70〜95モル%である上記5に記載の銅張積層板。
(式(4)中、R 1 、R 2 はそれぞれ水素原子またはC1〜C3のアルキル基を表し、R 3 はメチル基、エチル基、メトキシ基またはトリフルオロメチル基を表し、X 2 は酸素原子またはNH基を表す)
に記載のアミン残基よりなる群から選ばれる少なくとも1種のジアミン残基である上記5又は6に記載の銅張積層板。
被覆量、被覆層の厚さ及び被覆層の厚さの均一性(厚さの最小値が最大値の80%以上)が前記の範囲を逸脱すると、ポリイミド(B)層との密着性、エッチング性、柔軟性、銅箔の酸化防止効果等の特性が低下する。特に本発明においては被覆層の厚さの均一性は、本発明の特性を得るために重要である。
また、目的によっては、Niの被覆量は15〜300μg/dm2未満、例えば20〜200μg/dm2 程度、より好ましくは40〜180μg/dm2 程度が好ましい。
Crの被覆量は15〜180μg/dm2未満、例えば20〜150μg/dm2程度、より好ましくは30〜100μg/dm2程度が好ましい。
被覆層の厚さ(Ni層及びCr層の合計の厚さ)の最大値は、目的によっては、0.5〜4nm程度、より好ましくは1〜4nm程度が好ましい。
尚、被覆層の厚さは、透過型電子顕微鏡を用いて被覆層の断面を目視で観察することにより測定することができる。被覆層は、スパッタリング法で形成されていることが好ましい。スパッタリング法でのNi層及びCr層の形成には、通常スパッタリング装置が使用される。スパッタリング装置は、上記の被覆層を形成することができるものであれば、市販のものの何れでもよい。特許文献3に具体的に開示されてるメッキ法でNi層、メッキ法又はクロメート処理でCr層を形成した場合には均一な厚さ(被覆層の厚さの最小値が最大値の80%以上)の被覆層を形成することが難しく、ポリイミド(B)層との特異的な密着性が得られない。
ポリイミド前駆体(C)は、下記式(6)
式(6)以外のより好ましい芳香族ジアミン化合物(b)としては下記式(7)
に記載の芳香族ジアミンより選ばれる少なくとも1種を挙げることができる。
式(7)以外の芳香族ジアミン化合物(b)の具体例としては、4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、3,4’−ジアミノジフェニルプロパン等のジアミノジフェニルプロパン類;4,4’−[1,3−フェニレンビス(1−メチリデン)]ビスアニリン、4,4’−[1,4−フェニレンビス(1−メチリデン)]ビスアニリン等のビスアニリン類;4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、2,4’−ジアミノジフェニルメタン等のジアミノジフェニルメタン類;4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,4’−ジアミノジフェニルスルフィド等のジアミノジフェニルスルフィド類;4,4’−ジアミノジフェニルスルフォン、3,4’−ジアミノジフェニルスルフォン等のジアミノジフェニルスルフォン類;1,5−ジアミノナフタレン等のジアミノナフタレン類;2,4−ビス(β−アミノ−t− ブチル)トルエン、ビス(p−β−アミノ−t−ブチルフェニル)エーテル等が挙げられ、これら芳香族ジアミン化合物(b)は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ジアミン化合物(b)の使用量は本発明の効果を損なわない限り特に制限はないが、ポリイミド(B)中における全ジアミン成分に占めるジアミン化合物(a)の比率が5〜30モル%、ジアミン化合物(b)の比率が70〜95モル%であることが好ましい。
また、ポリイミド(B)中における全ジアミン成分に占めるジアミン化合物(a)の比率が10〜30モル%、ジアミン化合物(b)の比率が70〜90モル%である場合、より好ましい。
本発明においては、前記式(1)におけるArとして、下記式(8)
上記式(8)で表される芳香族四塩基酸二無水物の名称を挙げると、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物(ピロメリト酸二無水物ともいう)及び2,3,6,7-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物である。
これらの芳香族四塩基酸二無水物は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ポリイミド(B)中の全芳香族四塩基酸二無水物成分の総量に対する芳香族四塩基酸二無水物(c)の比率は40〜100モル%が好ましく、より好ましくは、70〜100モル%であり、芳香族四塩基酸二無水物(d)の比率は0〜60モル%、より好ましくは、0〜30モル%である。
芳香族四塩基酸二無水物のより好ましい組み合わせとしては、ポリイミド(B)中の全芳香族四塩基酸二無水物の総量に対して、芳香族四塩基酸二無水物(c)に含まれるビフェニルテトラカルボン酸二無水物を、40〜100モル%、より好ましくは、70〜100モル%含み、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物以外の芳香族四塩基酸二無水物(c)(具体的にはピロメリット酸無水物又はナフタレンテトラカルボン酸二無水物)、及び、芳香族四塩基酸二無水物(d)からなる群から選ばれる少なくとも1種を0〜60モル%、より好ましくは、0〜30モル%含む場合である。この場合、芳香族四塩基酸二無水物(d)としては、上記で好ましいとして挙げたテトラカルボン酸二無水物が好ましく、より好ましくは、2個の無水フタル酸基が酸素原子を介して結合しているオキシジフタル酸二無水物である。
芳香族四塩基酸二無水物(c)に含まれるビフェニルテトラカルボン酸二無水物を、ポリイミド(B)中の全芳香族四塩基酸二無水物の総量に対して、80モル%を超えて〜100モル%、より好ましくは90モル%〜100モル%、更に好ましくは95〜100モル%含む時、耐熱及び/又は耐湿熱試験後のピール強度が1.0N/mm以上で、カールが銅張積層板で、5mm以下のものを得ることができ、非常に好ましい。
芳香族四塩基酸ジアルキルエステル並びに/若しくは芳香族四塩基酸とポリイミド前駆体(C)を含む溶液(樹脂ワニス)の固形分濃度は特に制限はないが、通常該溶液の総量に対して15〜40質量%程度、好ましくは20〜35質量%程度である。
なお、ここでの固形分濃度は、芳香族四塩基酸ジアルキルエステル、芳香族四塩基酸及びポリイミド前駆体(C)の合計濃度を意味する。
通常該樹脂ワニスには、芳香族四塩基酸ジアルキルエステル(好ましくは芳香族四塩基酸ジC1−C4アルキルエステル)を含む方が好ましい。従って、前記芳香族四塩基酸二無水物の一部を予めアルコール(好ましくはC1−C4アルコール)と反応させて用いるのが好ましい。この場合、芳香族四塩基酸ジアルキルエステルの生成に伴い、1分子の水が生成されるため、前記芳香族四塩基酸二無水物の一部はこの生成される水と反応して芳香族四塩基酸が共存すると考えられる。しかし、何れもイミド化に際しては、一緒にイミド化されるので支障はない。
また、銅箔(A)の被覆層上にポリイミド前駆体(C)層を形成後、加熱処理によりイミド化してポリイミド(B)とする際に、芳香族四塩基酸ジアルキルエステル{好ましくは芳香族四塩基酸ジ(C1−C4)アルキルエステル}及び/または芳香族四塩基酸が可塑剤として作用することにより、収縮応力が緩和されカールを抑制する効果がある。カールの抑制効果を得るには、反応に用いる全芳香族四塩基酸二無水物成分のうちの3〜20モル%をアルコール及び/または水と反応させることが好ましい。アルコール及び/または水と反応させる芳香族四塩基酸二無水物の割合があまり少なすぎる場合には、カール抑制効果が得られない恐れがあり、また多すぎる場合には、ポリイミド前駆体の高分子量化が不充分となり、塗工、乾燥工程でのハンドリングが困難となる恐れがあるので上記の範囲が好ましい。
尚、2種以上の芳香族四塩基酸二無水物を併用する場合には、いずれの四塩基酸二無水物をアルコール及び/または水と反応させても構わない。
上記範囲でジアミン成分を使用して得られるポリイミド(B)の末端は、使用したジアミン成分の残基若しくは芳香族四塩基酸二無水物の残基がランダムに存在していると考えられる。
予め、反応に用いる芳香族四塩基酸二無水物{(c)及び/または(d)}の一部、好ましくは3〜20モル%と、過剰量のアルコール、及びジメチルアミノエタノール又はジエチルアミノエタノール等のジC1−C3アルキルエタノール等の触媒を極性溶剤に溶解させ、室温〜100℃で1〜5時間攪拌し、四塩基酸ジアルキルエステルを調製する。その後、反応液をいったん室温まで冷却し、ジアミン化合物(a)および必要により任意成分のジアミン化合物(b)を添加し、次いで芳香族四塩基酸二無水物(c)及び/または(d)の残りを添加する。その後、室温〜100℃で1〜10時間攪拌し、ジアミン成分及び四塩基酸二無水物成分が完全に溶解したのを確認した後、室温に戻すことで本発明のポリイミド前駆体(C)溶液が得られる。
・ポリイミド前駆体(C’)溶液の粘度
E型粘度計(東機産業株式会社製)を用いて25℃で測定した値。
・銅箔、銅張積層板、及びポリイミドフィルムの膜厚
Digimicro stand MS−11C(株式会社ニコン製)を用いて測定した値。
・銅箔の剥離強度(ピール強度)
銅張積層板の銅箔側に、マスキングテープ(商品名 クリアーラインテープ No.557、ニチバン株式会社製、)を貼り付けた後、40℃に加熱したエッチング液(塩化第二鉄水溶液ボーメ比重45度)中で30分間エッチングを行い、マスキングテープを剥離することで10mm幅の銅箔パターンを形成した。次いで、両面テープを用いてポリイミド樹脂層側を補強板に貼り付け、カッターナイフを用いて10mm幅の銅箔の端部をポリイミド樹脂から剥がし、テンシロン試験機(AUTOGRAPH、株式会社島津製作所製)を用いて90°方向での銅箔とポリイミド樹脂層との剥離強度を測定し、これを常態ピール強度とした。また、該積層板を150℃で168時間保持した後の剥離強度を耐熱ピール強度、40℃、95%RHで96時間保持した後の剥離強度を耐湿熱ピール強度とした。
得られた銅張積層板を5cm×5cm角に切り出し、反っている方向を上にして水平な台に置き、4つの角の浮き上がり高さを測定し、その平均をエッチング前のカールの測定値とした。
・ポリイミドフィルムのカール
得られた銅張積層板の銅箔を全面エッチングしてポリイミドフィルムを作成した後、5cm×5cm角に切り出し、反っている方向を上にして水平な台に置き、4つの角の浮き上がり高さを測定し、その平均をポリイミドフィルムのカールの測定値とした。
・原料メーカー
1、3−ビス−(4−アミノフェノキシ)ベンゼン :和歌山精化工業株式会社
1、4−ビス−(4−アミノフェノキシ)ベンゼン :和歌山精化工業株式会社
1、3−ビス−(3−アミノフェノキシ)ベンゼン :三井化学株式会社
3,4’−オキシジアニリン :JFEケミカル株式会社
3,3’−ジアミノ−4,4’−ビフェニルジオール :日本化薬株式会社
p−フェニレンジアミン :大新化成工業株式会社
m−フェニレンジアミン :昭和化学株式会社
4,4’−ジアミノベンズアニライド :日本純良薬品株式会社
2,2’−ジメチルベンジジン :和歌山精化工業株式会社
N,N’−ビス(4−アミノフェニル)テレフタルアミド :日本純良薬品株式会社
3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物:三菱化学化学株式会社
2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物:東レ・ファインケミカル株式会社
ピロメリト酸二無水物 :三菱ガス化学株式会社
2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物 :JFEケミカル株式会社
銅箔基材として、無粗化処理の圧延銅箔(JX日鉱日石金属株式会社製C1100、厚さ18μm、表面粗さ(Rz)0.7μm)を用い、この銅箔の片面からあらかじめ付着している薄い酸化膜をArイオンガンにより取り除いた後、Ni層及びCr層をそれぞれ1nmの厚さになるように連続スパッタリング装置で順に成膜した。Ni及びCrのそれぞれの被覆量は、Ni:85μg/dm2であり、Cr:70μg/dm2であった。また、この被覆層の厚さの最大値は2.1nmであり、最小値は1.9nm(最大値に対する最小値の割合:約90%)であった。この銅箔をA−1とする。
* 酸化膜の除去条件及びスパッタリングの条件
・装置:Arイオンガン(アドバンスドエナジー製)
連続スパッタリング装置(株式会社アルバック製)
・イオンガン電力:600W
・イオンガンArガス圧:6.0×10−2Pa
・スパッタArガス圧:0.3Pa
・到達真空度:1.0×10−5Pa
・ターゲット:
Ni層用=Ni(純度3N)
Cr層用=Cr(純度3N)
・スパッタリング電力:Ni 1.9kW、 Cr 1.8kW
*被覆量の測定
50mm×50mmの銅箔表面の皮膜をHNO3(2重量%)とHCl(5重量%)を混合した溶液に溶解し、その溶液中の金属濃度をICP発光分光分析装置(エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社製、SFC−3100)にて定量し、単位面積当たりの金属量(μg/dm2)を算出した。
*被覆層の厚さ測定
被覆層をTEMによって観察したときのTEMの測定条件を以下に示す。表中に示した厚みは観察視野中に写っている被覆層全体の厚みを1視野について50nm間の厚みの最大値、最小値を測定し、任意に選択した3視野の最大値と最小値を求め、最大値、及び最大値に対する最小値の割合を百分率で求めた。
TEMの測定条件
・装置:TEM(日立製作所社、型式H9000NAR)
・加速電圧:300kV
・倍率:300000倍
・観察視野:60nm×60nm
銅箔機材として、無粗化処理の圧延銅箔(JX日鉱日石金属株式会社製C1100、厚さ18μm、表面粗さ(Rz)0.7μm)を用い、この銅箔の片面から作製例1の方法に準じてあらかじめ付着している薄い酸化膜をArイオンガンにより取り除いた後、Ni層及びCr層をそれぞれ約1nmの厚さになるようにNi電気メッキ及びクロメート処理を順に施した。また、この被覆層の厚さの最大値は3.0nmであり、最小値は0.5nmであった。
この銅箔をA−2とする。尚、Ni電気メッキ及びクロメート処理の条件は下記のとおりである。
(1)Niメッキ
・メッキ浴:スルファミン酸ニッケル(Ni2+として110g/L)、H3BO3(40g/L)
・電流密度:1.0A/dm2
・浴温:55℃
・Ni量:95μg/dm2(厚み約1.1nm)
(2)クロメート処理
・メッキ浴:CrO3(1g/L)、Zn(粉末0.4g)、Na3SO4(10g/L)
・電流密度:2.0A/dm2
・浴温:55℃
・Cr量:70μg/dm2(作製例1とほぼ同量のCr原子量)
温度計、環流冷却器、粉体導入口、窒素導入装置及び攪拌装置のついた300mlの反応器に、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物1.696g、2−ジメチルアミノエタノール0.0193g、メタノール0.443g及びN−メチル−2−ピロリドン92.5gを加え、70℃で2時間攪拌して均一な溶液になったことを確認した後、室温まで冷却した。これにp−フェニレンジアミン5.845g及び1,3−ビス−(4−アミノフェノキシ)ベンゼン5.267gを加え、次いで反応液の温度が70℃を超えないように3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物19.507gを徐々に加えた。その後、70℃で3時間攪拌し、室温に戻すことにより、固形分濃度が26.0%のポリイミド前駆体溶液125gを得た。得られた溶液の粘度を表1に示した。
銅箔A−1の被覆層上に、オートマチックアプリケーター(株式会社安田精機製作所製)を用いて、加熱ポリイミド化後のポリイミド層の膜厚が25μmとなる量のポリイミド前駆体溶液を塗布し、その後130℃で10分間乾燥し、更に350℃で2時間の加熱処理することによりイミド化した。得られた本発明の銅張積層板を評価し、その評価結果を表2に示した。
温度計、環流冷却器、粉体導入口、窒素導入装置及び攪拌装置のついた300mlの反応器に、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物1.769g、2−ジメチルアミノエタノール0.0201g、メタノール0.462g及びN−メチル−2−ピロリドン92.5gを加え、70℃で2時間攪拌して均一な溶液になったことを確認した後、室温まで冷却した。これにp−フェニレンジアミン6.906g及び1,3−ビス−(4−アミノフェノキシ)ベンゼン3.295gを加え、次いで反応液の温度が70℃を超えないように3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物20.338gを徐々に加えた。その後、70℃で3時間攪拌し、室温に戻すことにより、固形分濃度が26%のポリイミド前駆体溶液125gを得た。得られた溶液の粘度を表1に示した。
銅箔A−1の被覆層上に、オートマチックアプリケーター(株式会社安田精機製作所製)を用いて、加熱後のポリイミド層の膜厚が25μmとなる量のポリイミド前駆体溶液を塗布し、その後130℃で10分間乾燥し、更に350℃で2時間の加熱処理によりイミド化した。得られた本発明の銅張積層板を評価し、その評価結果を表2に示した。
温度計、環流冷却器、粉体導入口、窒素導入装置及び攪拌装置のついた300mlの反応器に、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物1.719g、2−ジメチルアミノエタノール0.0195g、メタノール0.449g及びN−メチル−2−ピロリドン74.1gを加え、70℃で2時間攪拌して均一な溶液になったことを確認した後、室温まで冷却した。これにp−フェニレンジアミン6.319g及び1,4−ビス−(4−アミノフェノキシ)ベンゼン4.270gを加え、次いで反応液の温度が70℃を超えないように3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物15.473g及び4,4’−オキシジフタル酸二無水物4.532gを徐々に加えた。その後、70℃で3時間攪拌し、室温に戻すことにより、固形分濃度が30.5%のポリイミド前駆体溶液107gを得た。得られた溶液の粘度を表1に示した。
銅箔A−1の被覆層上に、オートマチックアプリケーター(株式会社安田精機製作所製)を用いて、加熱後のポリイミド層の膜厚が25μmとなる量のポリイミド前駆体溶液を塗布し、その後130℃で10分間乾燥し、更に350℃で2時間の加熱処理によりイミド化した。得られた本発明の銅張積層板を評価し、その評価結果を表2に示した。
温度計、環流冷却器、粉体導入口、窒素導入装置及び攪拌装置のついた300mlの反応器に、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物2.029g、2−ジメチルアミノエタノール0.0231g、メタノール0.530g及びN−メチル−2−ピロリドン87.5gを加え、70℃で2時間攪拌して均一な溶液になったことを確認した後、室温まで冷却した。これにp−フェニレンジアミン7.925g及び1,3−ビス−(3−アミノフェノキシ)ベンゼン3.781gを加え、次いで反応液の温度が70℃を超えないように3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物19.532g及び4,4’−オキシジフタル酸二無水物4.012gを徐々に加えた。その後、70℃で3時間攪拌し、室温に戻すことにより、固形分濃度が30%のポリイミド前駆体溶液125gを得た。得られた溶液の粘度を表1に示した。
銅箔A−1の被覆層上に、オートマチックアプリケーター(株式会社安田精機製作所製)を用いて、加熱後のポリイミド層の膜厚が25μmとなる量のポリイミド前駆体溶液を塗布し、その後130℃で10分間乾燥し、更に350℃で2時間の加熱処理によりイミド化した。得られた本発明の銅張積層板を評価し、その評価結果を表2に示した。
温度計、環流冷却器、粉体導入口、窒素導入装置及び攪拌装置のついた300mlの反応器に、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物1.793g、2−ジメチルアミノエタノール0.0203g、メタノール0.469g及びN−メチル−2−ピロリドン74.1gを加え、70℃で2時間攪拌して均一な溶液になったことを確認した後、室温まで冷却した。これにp−フェニレンジアミン6.592g及び3,4’−オキシジアニリン3.051gを加え、次いで反応液の温度が70℃を超えないように3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物16.141g及び4,4’−オキシジフタル酸二無水物4.727gを徐々に加えた。その後、70℃で3時間攪拌し、室温に戻すことにより、固形分濃度が30.5%のポリイミド前駆体溶液107gを得た。得られた溶液の粘度を表1に示した。
銅箔A−1の被覆層上に、オートマチックアプリケーター(株式会社安田精機製作所製)を用いて、加熱後のポリイミド層の膜厚が25μmとなる量のポリイミド前駆体溶液を塗布し、その後130℃で10分間乾燥し、更に350℃で2時間の加熱処理によりイミド化した。得られた本発明の銅張積層板を評価し、その評価結果を表2に示した。
温度計、環流冷却器、粉体導入口、窒素導入装置及び攪拌装置のついた300mlの反応器に、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物1.793g、2−ジメチルアミノエタノール0.0203g、メタノール0.469g及びN−メチル−2−ピロリドン81.5gを加え、70℃で2時間攪拌して均一な溶液になったことを確認した後、室温まで冷却した。これにp−フェニレンジアミン6.592g及び4,4’−オキシジアニリン3.051gを加え、次いで反応液の温度が70℃を超えないように3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物16.141g及び4,4’−オキシジフタル酸二無水物4.727gを徐々に加えた。その後、70℃で3時間攪拌し、室温に戻すことにより、固形分濃度が28.5%のポリイミド前駆体溶液114gを得た。得られた溶液の粘度を表1に示した。
銅箔A−1の被覆層上に、オートマチックアプリケーター(株式会社安田精機製作所製)を用いて、加熱後のポリイミド層の膜厚が25μmとなる量のポリイミド前駆体溶液を塗布し、その後130℃で10分間乾燥し、更に350℃で2時間の加熱処理によりイミド化した。得られた本発明の銅張積層板を評価し、その評価結果を表2に示した。
温度計、環流冷却器、粉体導入口、窒素導入装置及び攪拌装置のついた300mlの反応器に、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物1.769g、2−ジメチルアミノエタノール0.0201g、メタノール0.462g及びN−メチル−2−ピロリドン92.5gを加え、70℃で2時間攪拌して均一な溶液になったことを確認した後、室温まで冷却した。これにm−フェニレンジアミン6.906g及び1,3−ビス−(4−アミノフェノキシ)ベンゼン3.295gを加え、次いで反応液の温度が70℃を超えないように3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物20.338gを徐々に加えた。その後、70℃で3時間攪拌し、室温に戻すことにより、固形分濃度が26.0%のポリイミド前駆体溶液125gを得た。得られた溶液の粘度を表1に示した。
銅箔A−1の被覆層上に、オートマチックアプリケーター(株式会社安田精機製作所製)を用いて、加熱後のポリイミド層の膜厚が25μmとなる量のポリイミド前駆体溶液を塗布し、その後130℃で10分間乾燥し、更に350℃で2時間の加熱処理によりイミド化した。得られた本発明の銅張積層板を評価し、その評価結果を表2に示した。
温度計、環流冷却器、粉体導入口、窒素導入装置及び攪拌装置のついた300mlの反応器に、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物1.416g、2−ジメチルアミノエタノール0.0161g、メタノール0.370g及びN−メチル−2−ピロリドン92.5gを加え、70℃で2時間攪拌して均一な溶液になったことを確認した後、室温まで冷却した。これに4,4’−ジアミノベンズアニライド10.252g及び1,3−ビス−(4−アミノフェノキシ)ベンゼン4.396gを加え、次いで反応液の温度が70℃を超えないように3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物16.282gを徐々に加えた。その後、70℃で3時間攪拌し、室温に戻すことにより、固形分濃度が26%のポリイミド前駆体溶液125gを得た。得られた溶液の粘度を表1に示した。
銅箔A−1の被覆層上に、オートマチックアプリケーター(株式会社安田精機製作所製)を用いて、加熱後のポリイミド層の膜厚が25μmとなる量のポリイミド前駆体溶液を塗布し、その後130℃で10分間乾燥し、更に350℃で2時間の加熱処理によりイミド化した。得られた本発明の銅張積層板を評価し、その評価結果を表2に示した。
温度計、環流冷却器、粉体導入口、窒素導入装置及び攪拌装置のついた300mlの反応器に、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物1.446g、2−ジメチルアミノエタノール0.0164g、メタノール0.378g及びN−メチル−2−ピロリドン92.5gを加え、70℃で2時間攪拌して均一な溶液になったことを確認した後、室温まで冷却した。これに2,2’−ジメチルベンジジン9.780g及び1,3−ビス−(4−アミノフェノキシ)ベンゼン4.489gを加え、次いで反応液の温度が70℃を超えないように3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物16.627gを徐々に加えた。その後、70℃で3時間攪拌し、室温に戻すことにより、固形分濃度が26%のポリイミド前駆体溶液125gを得た。得られた溶液の粘度を表1に示した。
銅箔A−1の被覆層上に、オートマチックアプリケーター(株式会社安田精機製作所製)を用いて、加熱後のポリイミド層の膜厚が25μmとなる量のポリイミド前駆体溶液を塗布し、その後130℃で10分間乾燥し、更に350℃で2時間の加熱処理によりイミド化した。得られた本発明の銅張積層板を評価し、その評価結果を表2に示した。
温度計、環流冷却器、粉体導入口、窒素導入装置及び攪拌装置のついた300mlの反応器に、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物1.215g、2−ジメチルアミノエタノール0.0138g、メタノール0.318g及びN−メチル−2−ピロリドン92.5gを加え、70℃で2時間攪拌して均一な溶液になったことを確認した後、室温まで冷却した。これにN,N’−ビス(4−アミノフェニル)テレフタルアミド13.409g及び1,3−ビス−(4−アミノフェノキシ)ベンゼン3.772gを加え、次いで反応液の温度が70℃を超えないように3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物13.972gを徐々に加えた。その後、70℃で3時間攪拌し、室温に戻すことにより、固形分濃度が26%のポリイミド前駆体溶液125gを得た。得られた溶液の粘度を表1に示した。
銅箔A−1の被覆層上に、オートマチックアプリケーター(株式会社安田精機製作所製)を用いて、加熱後のポリイミド層の膜厚が25μmとなる量のポリイミド前駆体溶液を塗布し、その後130℃で10分間乾燥し、更に350℃で2時間の加熱処理によりイミド化した。得られた本発明の銅張積層板を評価し、その評価結果を表2に示した。
温度計、環流冷却器、粉体導入口、窒素導入装置及び攪拌装置のついた300mlの反応器に、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物1.696g、2−ジメチルアミノエタノール0.0193g、メタノール0.443g及びN−メチル−2−ピロリドン92.5gを加え、70℃で2時間攪拌して均一な溶液になったことを確認した後、室温まで冷却した。これにp−フェニレンジアミン5.845g及び1,3−ビス−(4−アミノフェノキシ)ベンゼン5.267gを加え、次いで反応液の温度が70℃を超えないように2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物19.507gを徐々に加えた。その後、70℃で3時間攪拌し、室温に戻すことにより、固形分濃度が26%のポリイミド前駆体溶液125gを得た。得られた溶液の粘度を表1に示した。
銅箔A−1の被覆層上に、オートマチックアプリケーター(株式会社安田精機製作所製)を用いて、加熱後のポリイミド層の膜厚が25μmとなる量のポリイミド前駆体溶液を塗布し、その後130℃で10分間乾燥し、更に350℃で2時間の加熱処理によりイミド化した。得られた本発明の銅張積層板を評価し、その評価結果を表2に示した。
温度計、環流冷却器、粉体導入口、窒素導入装置及び攪拌装置のついた300mlの反応器に、3,3’4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物1.853g、2−ジメチルアミノエタノール0.0210g、メタノール0.484g及びN−メチル−2−ピロリドン92.5gを加え、70℃で2時間攪拌して均一な溶液になったことを確認した後、室温まで冷却した。これにp−フェニレンジアミン6.384g及び1,3−ビス−(4−アミノフェノキシ)ベンゼン5.752gを加え、次いで反応液の温度が70℃を超えないように3,3’4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物9.726g及びピロメリト酸二無水物8.594gを徐々に加えた。その後、70℃で3時間攪拌し、室温に戻すことにより、固形分濃度が26%のポリイミド前駆体溶液125gを得た。得られた溶液の粘度を表1に示した。
銅箔A−1の被覆層上に、オートマチックアプリケーター(株式会社安田精機製作所製)を用いて、加熱後のポリイミド層の膜厚が25μmとなる量のポリイミド前駆体溶液を塗布し、その後130℃で10分間乾燥し、更に350℃で2時間の加熱処理によりイミド化した。得られた本発明の銅張積層板を評価し、その評価結果を表2に示した。
温度計、環流冷却器、粉体導入口、窒素導入装置及び攪拌装置のついた300mlの反応器に、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物1.747g、2−ジメチルアミノエタノール0.0198g、メタノール0.457g及びN−メチル−2−ピロリドン92.5gを加え、70℃で2時間攪拌して均一な溶液になったことを確認した後、室温まで冷却した。これにp−フェニレンジアミン6.019g及び1,3−ビス−(4−アミノフェノキシ)ベンゼン5.423gを加え、次いで反応液の温度が70℃を超えないように3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物9.170g、及び2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物9.951gを徐々に加えた。その後、70℃で3時間攪拌し、室温に戻すことにより、固形分濃度が26%のポリイミド前駆体溶液125gを得た。得られた溶液の粘度を表1に示した。
銅箔A−1の被覆層上に、オートマチックアプリケーター(株式会社安田精機製作所製)を用いて、加熱後のポリイミド層の膜厚が25μmとなる量のポリイミド前駆体溶液を塗布し、その後130℃で10分間乾燥し、更に350℃で2時間の加熱処理によりイミド化した。得られた本発明の銅張積層板を評価し、その評価結果を表2に示した。
厚み18μmの圧延銅箔(BHY箔、JX日鉱日石金属株式会社製)の無粗化面上に、オートマチックアプリケーター(株式会社安田精機製作所製)を用いて、加熱後のポリイミド層の膜厚が25μmとなる量の実施例1で得られたポリイミド前駆体溶液を塗布し、その後130℃で10分間乾燥し、更に350℃で2時間の加熱処理によりイミド化し、比較用の銅張積層板を得た。この銅張積層板の評価結果を表2に示した。
厚み18μmの電解銅箔(T9箔、福田金属箔粉株式会社製)の無粗化面上に、オートマチックアプリケーター(株式会社安田精機製作所製)を用いて、加熱後のポリイミド層の膜厚が25μmとなる量の実施例1で得られたポリイミド前駆体溶液を塗布し、その後130℃で10分間乾燥し、更に350℃で2時間の加熱処理によりイミド化し、比較用の銅張積層板を得た。この銅張積層板の評価結果を表2に示した。
温度計、環流冷却器、粉体導入口、窒素導入装置及び攪拌装置のついた300mlの反応器に、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物1.889g、2−ジメチルアミノエタノール0.0215g、メタノール0.494g及びN−メチル−2−ピロリドン92.5gを加え、70℃で2時間攪拌して均一な溶液になったことを確認した後、室温まで冷却した。これにp−フェニレンジアミン8.680gを加え、次いで反応液の温度が70℃を超えないように3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物21.726gを徐々に加えた。その後、70℃で3時間攪拌し、室温に戻すことにより、固形分濃度が26%のポリイミド前駆体溶液125gを得た。得られた溶液の粘度を表1に示した。
銅箔A−1の被覆層上に、オートマチックアプリケーター(株式会社安田精機製作所製)を用いて、加熱後のポリイミド層の膜厚が25μmとなる量のポリイミド前駆体溶液を塗布し、その後130℃で10分間乾燥し、更に350℃で2時間の加熱処理によりイミド化し、比較用の銅張積層板を得た。この銅張積層板の評価結果を表2に示した。
温度計、環流冷却器、粉体導入口、窒素導入装置及び攪拌装置のついた300mlの反応器に、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物1.771g、2−ジメチルアミノエタノール0.0201g、メタノール0.463g及びN−メチル−2−ピロリドン92.5gを加え、70℃で2時間攪拌して均一な溶液になったことを確認した後、室温まで冷却した。これにp−フェニレンジアミン6.102g及び3,3’−ジアミノ−4,4’−ビフェニルジオール4.067gを加え、次いで反応液の温度が70℃を超えないように3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物20.366gを徐々に加えた。その後、70℃で3時間攪拌し、室温に戻すことにより、固形分濃度が26%のポリイミド前駆体溶液125gを得た。得られた溶液の粘度を表1に示した。
銅箔A−1の被覆層上に、オートマチックアプリケーター(株式会社安田精機製作所製)を用いて、加熱後のポリイミド層の膜厚が25μmとなる量のポリイミド前駆体溶液を塗布し、その後130℃で10分間乾燥し、更に350℃で2時間の加熱処理によりイミド化し、比較用の銅張積層板を得た。この銅張積層板の評価結果を表2に示した。
銅箔A−2の被覆層上に、オートマチックアプリケーター(株式会社安田精機製作所製)を用いて、加熱後のポリイミド層の膜厚が25μmとなる量の実施例1で用いたのと同じポリイミド前駆体溶液を塗布し、その後130℃で10分間乾燥し、更に350℃で2時間の加熱処理によりイミド化し、比較用の銅張積層板を得た。この銅張積層板の評価結果を表2に示した。
また、本発明の銅張積層板は、過酷な環境下においてもポリイミド樹脂層と銅箔との高い密着性が維持され、銅張積層板そのものとしてのカールが少ないのに加え、エッチングにより銅箔をすべて取り除きポリイミドフィルムのみにした場合におけるカールも少ないため、配線基板の材料として非常に実用的である。
Claims (4)
- 被覆層を有する粗化処理を施されていない銅箔(A)と、該被覆層に直接接着するポリイミド(B)層で構成され、下記(1)〜(4)の要件を満たす銅張積層板、
(1)該被覆層は銅箔表面から順に積層したNi層及びCr層で構成され、
(2)該被覆層におけるNi及びCrの被覆量がそれぞれ15〜440μg/dm2及び15〜210μg/dm2であり、
(3)該被覆層の厚さの最大値が0.5〜5nm、かつ最小値が最大値の80%以上であり、
(4)ポリイミド(B)が、下記式(1’)
(ただし、Ar’は3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸残基を表し、Ar 1 ’は1,3−ビス−(4−アミノフェノキシ)ベンゼン残基、Ar 2 ’はp−フェニレンジアミン残基を表す。)
で表される繰り返し単位を含むポリイミド(B’)であり、ポリイミド(B’)の全ジアミン残基の総量に対して、Ar 1 ’が5〜30モル%、Ar 2 ’が70〜95モル%である銅張積層板。 - 被覆層におけるNi層及びCr層がスパッタリングにより形成されたものである請求項1に記載の銅張積層板。
- 請求項1又は2に記載の銅張積層板を用いた配線基板。
- 粗化処理を施されていない銅箔の表面にNi層及びCr層の順にスパッタリングにより被覆層を形成し、被覆層を有する粗化処理を施されていない銅箔(A)を得、
次いで、該銅箔(A)の被覆層上に、下記(i)及び(ii)の成分、
(i)成分:3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸及び/または3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸ジアルキルエステル、
(ii)成分:式(1’)のAr’で表される3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸残基に対応する芳香族四塩基酸二無水物とAr 1 ’及びAr 2 ’で表されるジアミン残基に対応するジアミンを含むジアミンとの反応で形成されたポリアミック酸、
を含むポリイミド前駆体(C’)層を形成し、加熱処理によりポリイミド前駆体(C’)層をイミド化させてポリイミド(B’)層とする請求項1〜3の何れか一項に記載の銅張積層板の製造方法、但し、ポリイミド(B’)の全ジアミン残基の総量に対して、Ar 1 ’が5〜30モル%、Ar 2 ’が70〜95モル%であるものとする。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010221409A JP5345116B2 (ja) | 2010-09-30 | 2010-09-30 | 銅張積層板及びその製造方法、並びに該銅張積層板を含む配線基板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010221409A JP5345116B2 (ja) | 2010-09-30 | 2010-09-30 | 銅張積層板及びその製造方法、並びに該銅張積層板を含む配線基板 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012076278A JP2012076278A (ja) | 2012-04-19 |
JP5345116B2 true JP5345116B2 (ja) | 2013-11-20 |
Family
ID=46237090
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010221409A Expired - Fee Related JP5345116B2 (ja) | 2010-09-30 | 2010-09-30 | 銅張積層板及びその製造方法、並びに該銅張積層板を含む配線基板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5345116B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2708568B1 (en) * | 2011-05-09 | 2018-08-01 | Mitsubishi Chemical Corporation | Polycarbonate resin and transparent film comprising same |
WO2013144991A1 (ja) * | 2012-03-26 | 2013-10-03 | 日本化薬株式会社 | 銅張積層板及びその製造方法、並びに該銅張積層板を含む配線基板 |
EP2865243A1 (en) * | 2012-06-22 | 2015-04-29 | E. I. Du Pont de Nemours and Company | Circuit board |
TWI473838B (zh) * | 2013-11-13 | 2015-02-21 | 財團法人工業技術研究院 | 聚醯胺酸、聚亞醯胺、及石墨片的製作方法 |
JP6476469B2 (ja) | 2015-04-17 | 2019-03-06 | Jfeケミカル株式会社 | ポリアミド酸組成物およびポリイミド組成物 |
CN108699243B (zh) * | 2016-03-17 | 2021-05-18 | 日铁化学材料株式会社 | 聚酰胺酸、热塑性聚酰亚胺、树脂膜、层叠板及电路基板 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4412708B2 (ja) * | 2003-11-13 | 2010-02-10 | 日本化薬株式会社 | ポリアミド酸、ポリアミド組成物及びポリイミド |
JP2008095000A (ja) * | 2006-10-13 | 2008-04-24 | Toyobo Co Ltd | 易接着高弾性ポリイミドフィルム及びその製造方法 |
JP2010109275A (ja) * | 2008-10-31 | 2010-05-13 | Nippon Mining & Metals Co Ltd | プリント配線板用コイル状銅箔 |
-
2010
- 2010-09-30 JP JP2010221409A patent/JP5345116B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2012076278A (ja) | 2012-04-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP7382447B2 (ja) | 両面金属張積層板及び回路基板 | |
JP4508441B2 (ja) | 積層体及びその製造方法 | |
TWI437937B (zh) | 銅配線聚醯亞胺膜之製造方法及銅配線聚醯亞胺膜 | |
JP5345116B2 (ja) | 銅張積層板及びその製造方法、並びに該銅張積層板を含む配線基板 | |
JP5469578B2 (ja) | プライマー層を有する銅張積層板及びそれを用いた配線基板 | |
JP4907580B2 (ja) | フレキシブル銅張積層板 | |
JP2017165909A (ja) | ポリイミド、樹脂フィルム及び金属張積層板 | |
JP2006278371A (ja) | ポリイミド−金属層積層体の製造方法及びこの方法によって得たポリイミド−金属層積層体 | |
KR20240049536A (ko) | 금속 피복 적층판, 접착 시트, 접착성 폴리이미드 수지 조성물 및 회로 기판 | |
JP5733778B2 (ja) | プライマー層用ポリイミド樹脂及びそれを用いた積層板 | |
CN110871606B (zh) | 覆金属层叠板、粘接片、粘接性聚酰亚胺树脂组合物及电路基板 | |
JP2009184130A (ja) | ポリイミド樹脂積層体の製造方法及び金属張積層板の製造方法 | |
JP2010234638A (ja) | 銅張積層板及びその製造方法 | |
WO2013144992A1 (ja) | プライマー層を有する銅張積層板及びそれを用いた配線基板 | |
JPWO2009101874A1 (ja) | 回路配線基板の製造方法 | |
JP5042728B2 (ja) | ポリイミド樹脂層の表面改質方法及び金属張積層板の製造方法 | |
WO2013144991A1 (ja) | 銅張積層板及びその製造方法、並びに該銅張積層板を含む配線基板 | |
JP2005135985A (ja) | プリント配線板の製造方法 | |
JP6996997B2 (ja) | 金属張積層板及びその製造方法 | |
JP5660754B2 (ja) | プライマー層用樹脂組成物 | |
JP5009756B2 (ja) | 接着性層を有するポリイミド樹脂層の製造方法及び金属張積板の製造方法 | |
TW201338970A (zh) | 具有底覆層之覆銅積層板及使用該積層板之配線基板 | |
JP2005329641A (ja) | フレキシブルプリント配線板用基板及びその製造方法 | |
TWI654076B (zh) | 導體層之形成方法、及利用該形成方法的多層配線基板之製造方法 | |
JP4976269B2 (ja) | 接着性層を有するポリイミド樹脂層の製造方法及び金属張積層板の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20120521 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20130228 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130305 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130430 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130806 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130813 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5345116 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |