JP5467576B2 - 流量計測ピース及び電磁流量計 - Google Patents

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Description

本発明は、電磁流量計及びその電磁流量計のうち流体が触れる部分を電磁流量計本体から分割してなる流量計測ピースとに関する。
従来、この種の電磁流量計の一例として、例えば人口透析の透析液の流量を検出するためのものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この電磁流量計の流量計測ピースは、透析液が流れる計測流路を有した樹脂ベースに検知端子を埋設してなり、衛生上の観点から、人口透析が行われる度に新品に交換されて電磁流量計本体に取り付けられる。また、従来、この種の流量計測ピースは、検知端子のインサート成形品として製造され、例えば、成形金型の型開きに方向に延びた成形ピンによって計測流路が成形されていた。
特開平5−329205号公報(段落[0014],[0015]、図2)
ところで、流量計測ピースのうち磁束貫通部分が厚くなるとその分、磁気抵抗が増し、その結果、磁束強度と共に検知電圧が低下してノイズの影響を受け易くなり、流量検出の精度が低下する。従って、流量計測ピースのうち磁束貫通部分は薄い方が好ましい。しかしながら、従来の流量計測ピースでは、上記した成形ピンの強度確保のために計測流路を細くすることができず、その結果、流量計測ピースのうち磁束貫通部分を薄くすることができず、流量検出の高精度化を図ることができなかった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、流量検出の高精度化を図ることが可能な流量計測ピース及び電磁流量計の提供を目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項1の発明に係る流量計測ピースは、計測流路を有した樹脂ベースを備えると共に、その樹脂ベースに1対の検知端子が固定された流量計測ピースであって、電磁流量計本体に着脱可能に取り付けられて磁束を受け、計測流路に流れる流体の流量に応じた検知電圧を1対の検知端子の間に発生させて電磁流量計本体に付与する流量計測ピースにおいて、樹脂ベースは、メイン樹脂プレートにサブ樹脂プレートを重ね合わせてなりかつメイン樹脂プレートの板厚方向で磁束を受け、計測流路の少なくとも一部が、メイン樹脂プレートとサブ樹脂プレートとの接合面間に形成されたプレート間流路で構成され、1対の検知端子の一部がメイン樹脂プレートに埋設されると共に、1対の検知端子の先端部がプレート間流路内に露出してそのプレート間流路の幅方向に対向配置したところに特徴を有する。
請求項2の発明は、請求項1に記載の流量計測ピースにおいて、プレート間流路の断面形状は、1対の検知端子の先端部の対向方向で比較的大きく、磁束貫通方向で比較的小さい偏平形状になっているところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の流量計測ピースにおいて、メイン樹脂プレートの表裏の両面に第1と第2のサブ樹脂プレートを重ねて、第1のサブ樹脂プレートとメイン樹脂プレートとの間に第1のプレート間流路を有した第1の計測流路を設けると共に、第2のサブ樹脂プレートとメイン樹脂プレートとの間に第2のプレート間流路を有した第2の計測流路とを設け、それら第1と第2のプレート間流路に、同一断面形状を有して平行に延びかつ同じ磁束を受けるようにメイン樹脂プレートの板厚方向で重なり合った第1と第2の重複流路部を備え、1対の検知端子としての1対の第1検知端子と1対の第2検知端子とをメイン樹脂プレートに設けて、1対の第1検知端子の先端部を、第1の重複流路部における幅方向に対向配置すると共に、1対の第2検知端子の先端部を、第2の重複流路部における幅方向に対向配置したところに特徴を有する。
請求項4の発明は、請求項3に記載の流量計測ピースにおいて、第1と第2のサブ樹脂プレートを、同一形状の樹脂成形品とし、第1と第2のサブ樹脂プレートに第1と第2の計測溝を陥没形成し、それら第1及び第2の計測溝が、メイン樹脂プレートと第1及び第2のサブ樹脂プレートとの接合面間に配置されて第1及び第2のプレート間流路が構成されているところに特徴を有する。
請求項5の発明は、請求項3に記載の流量計測ピースにおいて、メイン樹脂プレートの表裏の両面に第1と第2の計測溝を陥没形成し、それら第1及び第2の計測溝が、メイン樹脂プレートと第1及び第2のサブ樹脂プレートとの接合面間に配置されて第1及び第2のプレート間流路が構成されているところに特徴を有する。
請求項6の発明は、請求項4又は5に記載の流量計測ピースにおいて、第1と第2の計測溝は、直線状に延びた直線溝部の両端部から1対の連絡溝部を同一方向に折り曲げて全体がU字形状に形成され、第1と第2の計測溝の直線溝部は、メイン樹脂プレートの板厚方向で重なり合うように配置されて第1と第2の重複流路部を構成し、第1と第2の計測溝が有する1対ずつの連絡溝部は、一方の対の連絡溝部と他方の対の連絡溝部とが、直線溝部から互いに異なる方向に延びた状態に配置され、メイン樹脂プレートには、その表裏の両面のうち1対ずつ計4つの連絡溝部に連通する連絡開口をそれぞれ有して、それら連絡開口から直線溝部に対して遠ざかる側にメイン樹脂プレート内を延びた1対ずつ計4つの中継流路が、第1及び第2の計測流路の一部として備えられ、メイン樹脂プレートのうち直線溝部の長手方向で対向した1対の板厚側面から突出しかつ各中継流路と連通した4つの配管接続パイプを備えたところに特徴を有する。
請求項7の発明は、請求項6に記載の流量計測ピースにおいて、直線溝部の中央部を両端部より浅くすることでプレート間流路の中央部に両端部より断面積が小さい計測流生成部を形成し、計測流生成部に各検知端子の先端部を配置したところに特徴を有する。
請求項8の発明は、請求項6又は7に記載の流量計測ピースにおいて、メイン樹脂プレート内に、4つの中継流路に共通したアース端子を設けて、そのアース端子に備えた4つの分岐先端部をそれぞれ各中継流路のうち連絡開口内に露出させたところに特徴を有する。
請求項9の発明は、請求項3乃至8の何れか1の請求項に記載の流量計測ピースにおいて、1対の第1検知端子の基端部が露出した状態で横並びに配置されると共に、その横に1対の第2検知端子の基端部が露出した状態で横並びに配置されてコネクタ部が形成され、外側2つの第1検知端子と第2検知端子とが、基端部から先端部に向かう途中で互いに接近する側に屈曲して延び、互いの先端寄り位置が間隔を空けた状態に突き合わされて先端部を除く全体が対称形状をなすと共に、先端部がメイン樹脂プレートの表裏の一方と他方とに分かれて露出し、内側2つの第1検知端子と第2検知端子とが、基端部から先端部に向かう途中で互いに接近する側に屈曲して延び、互いの先端寄り位置が間隔を空けた状態に突き合わされて先端部を除く全体が対称形状をなすと共に、先端部がメイン樹脂プレートの表裏の一方と他方とに分かれて露出しているところに特徴を有する。
請求項10の発明は、請求項1乃至9の何れか1の請求項に記載の流量計測ピースにおいて、サブ樹脂プレートは、メイン樹脂プレートに拡散接合層を介して接合されているところに特徴を有する。
請求項11の発明に係る電磁流量計は、請求項1乃至10の何れか1の請求項に記載の流量計測ピースと、その流量計測ピースが着脱可能に取り付けられ、流量計測ピースに磁束を付与すると共に、流量計測ピースから検知電圧を受け取って流量を演算する電磁流量計本体とからなるところに特徴を有する。
請求項12の発明に係る電磁流量計は、請求項3乃至10の何れか1の請求項に記載の流量計測ピースと、その流量計測ピースが着脱可能に取り付けられて、流量計測ピースに磁束を付与すると共に、第1検知端子及び第2検知端子から検知電圧を受け取って、第1の計測流路を流れる流体の流量と、第2の計測流路を流れる流体の流量との差分の流量を演算するところに特徴を有する。
[請求項1及び11の発明]
請求項1及び11の構成では、計測流量のうち1対の検知端子の先端部を内部に有した磁束貫通部分が、メイン樹脂プレートとサブ樹脂プレートとの接合面間にプレート間流路として形成されている。そのプレート間流路は、メイン樹脂プレートとサブ樹脂プレートとの接合面に溝を成形することで設けることができる。また、その接合面の溝は、メイン樹脂プレート又はサブ樹脂プレートの樹脂成形金型に溝成形突部を設けて成形することができるので、その溝成形突部の突出量を小さくすることで容易に浅くすることができる。即ち、本発明によれば、計測流路における磁束貫通部分(即ち、プレート間流路)を、従来の成形ピンで成形した計測流路の磁束貫通部分に比べて磁束貫通方向に小さくすることできる。これにより、本発明の流量計測ピースでは、磁束貫通部分を従来より薄くすることができ、その分、流量検出の高精度化を図ることが可能になる。
[請求項2の発明]
請求項2の構成では、プレート間流路の断面形状が、1対の検知端子の先端部の対向方向で比較的大きく、磁束貫通方向で比較的小さい偏平形状であるので、1対の検知端子の先端部間の間隔を広くすることができ、その分、検知電圧が大きくなって流量検出の高精度化を図ることが可能になる。なお、ここで、上記したプレート間流路を構成するための溝は、樹脂成形金型の溝成形突部の幅を大きくすることで容易に1対の検知端子の対向方向で幅広にすることができる。
[請求項3及び12の発明]
請求項3及び12の構成では、メイン樹脂プレートの表裏の両面に第1と第2のサブ樹脂プレートが重ねられて第1と第2のプレート間流路が形成され、それら第1と第2のプレート間流路に、同じ磁束を受けるように重なり合った第1と第2の重複流路部が設けられている。これにより、第1と第2の重複流路部を通過する流体の別々の流量を同じ磁束の条件下で計測することができ、それら流量同士の差分を正確に計測することが可能になる。また、第1と第2の各プレート間流路は、上述したように従来の成形ピンで成形された計測流路に比べて磁束貫通方向に小さくすることが可能なので、それら第1と第2のプレート間流路を磁束貫通方向で重ねても流量計測ピースのうち磁束貫通部分を薄くすることができる。これにより、流量検出の高精度化を図ることが可能になる。
[請求項4,5の発明]
第1と第2のプレート間流路は、請求項4に示すように第1と第2のサブ樹脂プレートに陥没成形された第1と第2の計測溝が、メイン樹脂プレートの表裏の平坦面でそれぞれ閉塞されて構成されてもよいし、請求項5に示すように、メイン樹脂プレートの表裏の両面に陥没成形された第1と第2の計測溝が、サブ樹脂プレートの平坦面でそれぞれ閉塞されて構成されてもよい。
また、請求項4の構成では、第1と第2のサブ樹脂プレートは、同一形状の樹脂成形品であるので、同一の成形金型で成形することができる。これにより、第1と第2のプレート間流路の同一性が高まり、それら第1と第2のプレート間流路に流れる流体の流量を同じ状態で計測することができ、それら流量の差分を正確に計測することが可能になる。
[請求項6の発明]
請求項6の構成では、第1と第2の計測溝は、直線溝部の両端部から1対の連絡溝部を折り曲げた状態に設けて全体がU字形状をなし、1対ずつの計4つの連絡溝部に連通する連絡開口を有した4つの中継流路がメイン樹脂プレート内に形成されている。そして、それら4つの中継流路がメイン樹脂プレートの板厚側面から突出した4つの配管接続パイプに繋がって第1と第2の計測流路が構成されている。これにより、配管接続パイプに接続した配管からの流体を、第1と第2の計測溝によって構成された第1と第2のプレート間流路に流すことができる。
[請求項7の発明]
請求項7の構成によれば、第1と第2の計測流路の直線溝部の中央部を両端部より浅くすることでプレート間流路の中央部に両端部より断面積が小さい計測流生成部を形成し、その計測流生成部に各検知端子の先端部を配置したので、1対の検知端子の先端部の間で流体の流速が比較的大きくなり、流量検出の高精度化を図ることができる。
[請求項8の発明]
請求項8の構成によれば、メイン樹脂プレート内の1つのアース端子に備えた4つの分岐先端部をそれぞれ各中継流路のうち連絡開口内に露出させたので、それら連絡開口を成形するための成形金型の突部にてアース端子の4つの分岐先端部を押さえることができる。これにより、メイン樹脂プレートのインサート成形が容易になる。
[請求項9の発明]
請求項9の構成では、第1と第2の検知端子の基端部を露出させたコネクタ部が形成されているので、電磁流量計本体側にコネクタ部を設けておけば、容易に流量計測ピースと電磁流量計本体とを電気接続することができる。また、第1検知端子と第2検知端子とが先端部を除いて対称形状をなしているので、第1検知端子と第2検知端子との間でノイズを相殺し易くなる。
[請求項10の発明]
請求項10の構成によれば、サブ樹脂プレートは、メイン樹脂プレートに拡散接合層を介して接合されているので、接着剤や振動溶着等によってサブ樹脂プレートとメイン樹脂プレートとを接合した場合に比べてサブ樹脂プレートとメイン樹脂プレートと間の距離のばらつきが抑えられ、プレート間流路の断面積のばらつきが抑えられる。これにより、流量検出の高精度化が図られる。
本発明の第1実施形態に係る電磁流量計の斜視図 流量計測ピースをセットした状態の電磁流量計の斜視図 人口透析装置の概念図 流量計測ピースの分解斜視図 流量計測ピースの平面図 メイン樹脂プレートの平面図 図5におけるA−A切断面の断面図 図7におけるC−C切断面の断面図 図5におけるB−B切断面の断面図 インサート成形品の斜視図 リードフレーム付きのメイン樹脂プレートの斜視図 第2実施形態の流量計測ピースの分解斜視図 流量計測ピースの側断面図 第3実施形態の流量計測ピースの分解斜視図 第4実施形態の流量計測ピースの側断面図 第5実施形態の流量計測ピースの分解斜視図 変形例に係る流量計測ピースの側断面図
[第1実施形態]
以下、本発明の一実施形態を図1〜図11に基づいて説明する。図1には、本発明に係る電磁流量計10が示されている。この電磁流量計10は、図3に示した人工透析装置11の一部を構成し、未使用の透析液(本発明に係る「流体」に相当する)の流量を計測するための第1の計測流路31と、ダイアライザー19内を通過した使用済みの透析液の流量を計測するための第2の計測流路32とを備えている。そして、これら第1と第2の計測流路31,32の間の差分の流量を、人体からの老廃物の排出量として計測する。
この電磁流量計10では、透析液に触れる部分が使い捨て部品としての流量計測ピース30になっていて、図1に示すように電磁流量計本体12に着脱可能に取り付けられる。電磁流量計本体12は、電磁コイル13、信号処理回路14等を筐体15にて覆った構造をなし、その筐体15の上面と両側面とに開放したピース受容溝16を備えている。また、筐体15内には、電磁コイル13を一部に有した磁気回路13Cが備えられ、その磁気回路13Cにおける1対の磁極13A,13Bが、ピース受容溝16を挟んで対向配置されている。また、ピース受容溝16内の前側の溝対向面における上端部にはコネクタ部17が設けられ、そのコネクタ部17には信号処理回路14に接続された図示しない複数の端子が横並びに配置されている。
なお、筐体15の上面の後端部には、回動蓋18が回動可能に備えられ、その回動蓋18を図2に示すように筐体15の上面上に倒してピース受容溝16の上端開口が閉塞される。
図1に示すように、流量計測ピース30は、ピース受容溝16に上方から挿入可能な板状の樹脂ベース34を備えている。樹脂ベース34は、図4に示すように、メイン樹脂プレート40の表裏の両面に第1と第2のサブ樹脂プレート41,42を重ねてなる。メイン樹脂プレート40は、全体が横長矩形の板状をなし、後述する第1の検知端子61(図6参照)等を内側に有したインサート成形品になっている。また、メイン樹脂プレート40のうち左右の板厚側面34S,34Sには、それぞれ1対ずつの配管接続パイプ35,35が上下に並べて突出形成されている。そして、上側に配置された1対の配管接続パイプ35内と樹脂ベース34内とに、前記した第1の計測流路31が形成され、下側に配置された1対の配管接続パイプ35内と樹脂ベース34内とに、前記した第2の計測流路32が形成されている。
具体的には、図6に示すように、メイン樹脂プレート40のうち、各配管接続パイプ35の延長線上でそれら各配管接続パイプ35を備えた板厚側面34S寄り位置には、4つの配管接続パイプ35に対応させて4つの連絡凹部44が陥没形成されている。そして、連絡凹部44のうち第1の計測流路31の配管接続パイプ35,35に対応した連絡凹部44,44は、メイン樹脂プレート40の表側の面に開放される一方、第2の計測流路32の配管接続パイプ35,35に対応した連絡凹部44,44は、メイン樹脂プレート40の裏側の面に開放されている。また、メイン樹脂プレート40の内部には、各配管接続パイプ35に連通しかつ配管接続パイプ35の延長線上に真っ直ぐ延びた4つの延長流路45が形成され、それら延長流路45の端部が各連絡凹部44内で開口している。
なお、本実施形態では、上記した延長流路45と連絡凹部44とによって、本発明に係る「中継流路」が構成され、連絡凹部44の開口が本発明に係る「連絡開口」に相当する。
第1と第2のサブ樹脂プレート41,42は、同一の樹脂成形金型で成形された同一形状の樹脂成形品であって、メイン樹脂プレート40より小さい横長矩形の板状をなしている。また、第1と第2のサブ樹脂プレート41,42のうちメイン樹脂プレート40との接合面には、第1と第2の計測溝41M,42Mが形成されている。ここで、第1と第2の計測溝41M,42Mは同じ形状であるが、図4には第2の計測溝42Mの詳細形状が示されているので、同図に基づいて第2の計測溝42Mの詳細形状について説明する。
即ち、第2の計測溝42Mは、直線溝部42Aの両端部から1対の連絡溝部42B,42Bを同一方向に直角曲げしたU字形状になっている。また、第2の計測溝42Mの断面形状は、偏平な長方形になっていて、第2の計測溝42Mは、全体的に幅に対して深さが小さくなっている。その第2の計測溝42Mの中でも、直線溝部42Aの長手方向の中央部は、底面が台形状に隆起して最も浅くなっている。具体的には、直線溝部42Aには、両端部から中心に向かう途中で徐々に第2の計測溝42Mが浅くなるように傾斜した傾斜底部42S,42Sが形成され、それら傾斜底部42S,42Sの間が第2のサブ樹脂プレート42におけるメイン樹脂プレート40との接合面と平行でかつその接合面に対して僅かに陥没した上げ底部42Tになっている。また、図4の上側位置に示すように、第1の計測溝41Mも、第2の計測溝42Mと同様に、直線溝部41Aと1対の連絡溝部41Bと傾斜底部41Sと上げ底部41Tとを備えている。
第1と第2のサブ樹脂プレート41,42を位置決めするために、メイン樹脂プレート40の表裏の両面には、複数ずつの円柱形突部46が突出形成されている。そして、第1のサブ樹脂プレート41は、メイン樹脂プレート40の表側の面に接合された状態で、円柱形突部46群によって、図5に示すように、メイン樹脂プレート40の左右方向の中央位置かつ上下方向における僅かに上寄り位置に位置決めされている。これに対し、第2のサブ樹脂プレート42は、メイン樹脂プレート40に裏側の面に接合された状態で、円柱形突部46群により、メイン樹脂プレート40の左右方向の略中央位置でかつ図7に示すように上下方向における下寄り位置に位置決めされている。
また、図7に示すように、第1の計測溝41Mの連絡溝部41Bは直線溝部41Aから上方に延びた状態となる一方、第2の計測溝42Mの連絡溝部42Bは直線溝部42Aから下方に延びた状態になっている。そして、図9に示すように、第1の計測溝41Mがメイン樹脂プレート40と第1のサブ樹脂プレート41との接合面間に配置されて、本発明に係る第1のプレート間流路51が構成される一方、第2の計測溝42Mがメイン樹脂プレート40と第2のサブ樹脂プレート42との接合面間に配置されて、本発明に係る第2のプレート間流路52が構成されている。また、第1の計測溝41Mの1対の連絡溝部41B,41Bがメイン樹脂プレート40の表側の連絡凹部44,44に対向して第1のプレート間流路51と1対の配管接続パイプ35,35との間が連通し(図8参照)、第2の計測溝42Mの1対の連絡溝部42B,42Bがメイン樹脂プレート40の裏側の連絡凹部44,44に対向して第2のプレート間流路52と1対の配管接続パイプ35,35との間が連通している。即ち、第1の計測流路31の一部としての第1のプレート間流路51が、メイン樹脂プレート40と第1のサブ樹脂プレート41との接合面間に配置され、第2の計測流路32の一部としての第2のプレート間流路52が、メイン樹脂プレート40と第2のサブ樹脂プレート42との接合面間に配置されている。
さらに、図9に示すように、第1の計測溝41Mの直線溝部41Aの溝開口がメイン樹脂プレート40の表側の平坦面にて閉塞されて本発明に係る第1の重複流路部51Aが構成され、その第1の重複流路部51Aの中でも第1の計測溝41Mの上げ底部41Tが形成された部分が本発明に係る計測流生成部51Bになっている。これと同様に、第2の計測溝42Mの直線溝部42Aの溝開口がメイン樹脂プレート40の裏側の平坦面にて閉塞されて本発明に係る第2の重複流路部52Aが構成され、その第2の重複流路部52Aの中でも第2の計測溝42Mの上げ底部42Tが形成された部分が本発明に係る計測流生成部52Bになっている。そして、第1の重複流路部51Aと第2の重複流路部52Aとが、図7に示すように、流量計測ピース30の上下方向で同じ高さに位置し、樹脂ベース34を板厚方向で透視した場合には、それら第1と第2の重複流路部51A,52Aとが1つに重なった状態になっている。
図6に示すように、メイン樹脂プレート40には、1対の第1検知端子61,61と、1対の第2検知端子62,62と、アース端子63とが埋設されている。また、メイン樹脂プレート40の上端部における左右方向の中央部には、図1に示すように、前面側(第1のサブ樹脂プレート41との接合面側)に突出しかつ裏面側が陥没した台座部48が設けられている。その台座部48には、図4に示すように、上下方向に延びた5つの端子収容溝48Mが横並びに形成され、それら端子収容溝48M内に第1と第2の検知端子61及びアース端子63の接続端末部61B,62B,63Bが敷設されてコネクタ部49が構成されている。具体的には、第1検知端子61等は、板金を打ち抜いてなる所謂バスバーであって、図6に示すように、メイン樹脂プレート40のうち第1のサブ樹脂プレート41が接合された面に向かって左側から1対の第1検知端子61,61の接続端末部61B,61B、1対の第2検知端子62,62の接続端末部62B,62B、アース端子63の接続端末部62Bの順番で横並びに配置されている。そして、外側2つの第1検知端子61と第2検知端子62は、接続端末部61B,62Bから先端に向かう途中で互いに接近する側に屈曲して延び、互いの先端寄り位置が間隔を空けた状態に突き合わされて先端部を除く全体が対称形状をなしている。また、外側2つの第1検知端子61及び第2検知端子62の先端部61A,62Aは、メイン樹脂プレート40の表裏の一方と他方とに分かれて露出している。
一方、内側2つの第1検知端子61と第2検知端子62は、接続端末部61B,62Bから先端に向かう途中で互いに接近する側に屈曲して延び、互いの先端寄り位置が間隔を空けた状態に突き合わされて先端部を除く全体が対称形状をなしている。また、内側2つの第1検知端子61及び第2検知端子62の先端部61A,62Aは、メイン樹脂プレート40の表裏の一方と他方とに分かれて露出している。
また、1対の第1検知端子61,61の先端部61A,61Aは、共にメイン樹脂プレート40の表側の面に突出し、第1のプレート間流路51の計測流生成部51Bにおける上下の内側面に隣接配置されている。一方、1対の第2検知端子62,62の先端部62A,62Aは、共にメイン樹脂プレート40の裏側の面に突出し、第2のプレート間流路52の計測流生成部52Bにおける上下の内側面に隣接配置されている。
図6に示すように、アース端子63は、第1と第2の検知端子61,61,62,62を囲んだ門形構造をなし、そのアース端子63の対向辺の一端部が接続端末部63Bとなってコネクタ部49で露出し、他端部はメイン樹脂プレート40内に埋設された状態になっている。また、アース端子63における対向辺の途中部分からは、4つの分岐先端部63Aが突出していて、それら各分岐先端部63Aが各連絡凹部44内で露出している。
本実施形態の流量計測ピース30の構成に関する説明は以上である。次に、この流量計測ピース30の製造方法について説明する。
メイン樹脂プレート40を製造するには、プレス加工機にて板金(金属製波形薄板:所謂、フープ)を打ち抜きかつ成形して、図10に示したインサート部品65を製作しておく。そのインサート部品65は、略四角形のリードフレーム66の一辺に、上記した第1と第2の検知端子61,62の接続端末部61B,62Bとアース端子63の両端部とを一体に繋げた形状になっている。また、リードフレーム66の四隅には位置決め孔66Aが形成されている。
次いで、メイン樹脂プレート40をインサート成形(フープ成形)するための図示しない樹脂成形金型にインサート部品65をセットする。このとき、リードフレーム66の位置決め孔66Aに樹脂成形金型の図示しない位置決めピンが挿入される。また、樹脂成形金型のうちメイン樹脂プレート40の4つの連絡凹部44を成形するための4つの成形突部のうちの2つの成形突部と、残り2つの成形突部とが、型閉じ方向の一方と他方とからアース端子63における4つの分岐先端部63A,63Aに突き当てられる。さらに、樹脂成形金型のうちメイン樹脂プレート40の表裏を成形する1対の成形面に1対ずつ備えた図示しない検知電極保持孔に、第1と第2の検知端子61,61,62,62の先端部61A,61A,62A,62Aが挿入される。そして、溶融樹脂を樹脂成形金型内に射出して溶融樹脂が固化した後、樹脂成形金型を型開きすると、図11に示したリードフレーム66付きのメイン樹脂プレート40が完成する。そこで、メイン樹脂プレート40からリードフレーム66を始めとするインサート部品65の不要な部分を切除してメイン樹脂プレート40が完成する。
一方、第1と第2のサブ樹脂プレート41,42は、同じ樹脂成形金型で成形される。その樹脂成形金型には、第1と第2のサブ樹脂プレート41,42におけるメイン樹脂プレート40との接合面を成形するための面に、第1と第2の計測溝41M,42Mを成形するための溝成形突部が突出形成されている。そして、この樹脂成形金型で第1と第2のサブ樹脂プレート41,42を成形し、それら第1と第2のサブ樹脂プレート41,42を拡散接合法にてメイン樹脂プレート40に接合して流量計測ピース30が完成する。
次に、本実施形態の流量計測ピース30の作用効果について説明する。流量計測ピース30は人工透析による老廃物の排出量を計測するために用いられる。そのためには、図1に示した流量計測ピース30のうち一方の板厚側面34Sの配管接続パイプ35,35のうち第1の計測流路31用の配管接続パイプ35(コネクタ部49寄りの配管接続パイプ35)に、未使用の透析液の保管タンク29(図3参照)から延びた配管を接続すると共に、第2の計測流路32用の配管接続パイプ35に、使用済みの透析液をドレインタンク28(図3参照)に排出するための配管を接続する。また、図1に示した流量計測ピース30のうち他方の板厚側面34Sの配管接続パイプ35,35のうち第1の計測流路31用の配管接続パイプ35(コネクタ部49寄りの配管接続パイプ35)に、ダイアライザー19(図3参照)の注入口にから延びた配管を接続すると共に、第2の計測流路32用の配管接続パイプ35に、ダイアライザー19の排出口から延びた配管を接続する。
そして、図1に示すように、コネクタ部49を上にして流量計測ピース30を電磁流量計本体12のピース受容溝16に挿入して回動蓋18を閉める(図2参照)。すると、電磁流量計本体12のコネクタ部17に流量計測ピース30のコネクタ部49が接続されると共に、図7に示すように、流量計測ピース30における第1と第2のプレート間流路51,52の計測流生成部51B,52Bが、電磁流量計本体12内の電磁コイル13を主部とした磁気回路13Cの1対の磁極13A,13B間に挟まれた状態になる。そして、これら流量計測ピース30と電磁流量計本体12とからなる電磁流量計10を起動すると、第1と第2のプレート間流路51,52の計測流生成部51B,52Bを磁束が貫通し、このとき、計測流生成部51B,52Bを通過する流体の流速に応じた検知電圧が1対の第1検知端子61,61の間及び1対の第2検知端子62,62の間に発生する。そして、それら検知電圧がコネクタ部17,49を通して電磁流量計本体12の信号処理回路14に取り込まれる。すると、信号処理回路14は、これら検知電圧に基づいて、第2の計測流路32を流れる透析液の流量から第1の計測流路31を流れる透析液の流量を差し引いた差分の流量を老廃物の排出量として演算し、外部(例えば、モニタやパソコン等)に出力する。
ところで、本実施形態の流量計測ピース30では、第1の計測流路31,32において、第1と第2の検知端子61,62の先端部61A,62Aを内部に有した磁束貫通部分(第1と第2のプレート間流路51,52の計測流生成部51B,52B)が、メイン樹脂プレート40と第1及び第2のサブ樹脂プレート41,42との接合面間に第1と第2のプレート間流路51,52として形成されている。また、これら第1と第2のプレート間流路51,52は、第1と第2のサブ樹脂プレート41,42の接合面に成形した第1と第2の計測溝41M,42Mで構成されている。そして、それら第1と第2の計測溝41M,42Mは、第1と第2のサブ樹脂プレート41,42用の樹脂成形金型に溝成形突部を設けて成形することができ、その溝成形突部の突出量を小さくすることで容易に浅くすることができる。即ち、第1及び第2の計測流路31,32における磁束貫通部分(第1と第2のプレート間流路51,52の計測流生成部51B,52B)を、従来の成形ピンで成形した計測流路の磁束貫通部分に比べて磁束貫通方向に小さくすることできる。これにより、本実施形態の流量計測ピース30では、磁束貫通部分を従来より薄くすることができ、その分、流量検出の高精度化を図ることが可能になる。
また、第1と第2のプレート間流路51,52の計測流生成部51B,52Bは、同じ磁束を受けるように重なり合っているので、第1と第2の重複流路部51A,52Aを通過する流体(透析液)の別々の流量を同じ磁束の条件下で計測することができ、それら流量の差分を正確に計測することが可能になる。
また、第1と第2のサブ樹脂プレート41,42は、同一形状の樹脂成形品であるので、同一の成形金型で成形することができる。これにより、第1と第2の重複流路部51A,52Aの同一性が高まり、この点においても、第1と第2の計測流路31,32を流れる流体の流量の差分を正確に計測することが可能になる。さらには、第1と第2のサブ樹脂プレート41,42は、メイン樹脂プレート40に拡散接合層を介して接合されているので、接着剤や振動溶着等によって接合した場合に比べて第1と第2のサブ樹脂プレート41,42とメイン樹脂プレート40と間の距離のばらつきが抑えられ、第1と第2のプレート間流路51,52の断面積のばらつきを抑えることができる。この点においても、第1と第2の計測流路31,32を流れる流体の流量の差分を正確に計測することが可能になる。
また、計測流生成部51B,52Bは、第1と第2のプレート間流路51,52の中でも断面積が小さくなっているので、それら計測流生成部51B,52Bで第1検知端子61,61同士及び第2検知端子62,62同士の間を通過する流体の流速が比較的大きくなってその分、検知電圧も大きくなる。さらに、それら計測流生成部51B,52Bは、第1検知端子61,61同士及び第2検知端子同士62,62の対向方で比較的大きく、磁束貫通方向で比較的小さい偏平形状になっているので、第1検知端子61,61同士及び第2検知端子62,62同士の間隔が広くなって検知電圧も大きくなる。その上、第1検知端子61,61と第2検知端子62,62とが先端部を除いて対称形状をなしているので、第1検知端子61,61と第2検知端子62,62との間のノイズを容易に相殺することができる。これらによっても、流量検出の高精度化が図られる。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態は、図12及び図13に示されている。図12に示すように、この実施形態の流量計測ピース70のメイン樹脂プレート71は帯板状をなし、そのメイン樹脂プレート71の幅方向における両側面には、補助プレート72,72が一体成形されている。また、メイン樹脂プレート71の上面は、補助プレート72,72の上面より陥没した位置に配置され、メイン樹脂プレート71と補助プレート72,72との段差面には、それぞれ1対ずつの位置決め突部73,73が突出形成されている。さらに、メイン樹脂プレート71の長手方向の両端部は、補助プレート72,72より側方に突出し、その突出部分の上面には円柱状の位置決め突部74が突出形成されている。
メイン樹脂プレート71の長手方向の両端面からは配管接続パイプ35,35が突出していて、メイン樹脂プレート71の長手方向の両端寄り位置には、上面に開放した1対の中継陥没部75,75が陥没形成されている。そして、配管接続パイプ35,35内の流路がメイン樹脂プレート71内に延長されて中継陥没部75,75内に連通している。
メイン樹脂プレート71内には、1対の検知端子77,77とアース端子78が埋設されている。それら検知端子77,77とアース端子78の接続端末部77B,77B,78Bは、一方の補助プレート72のうちメイン樹脂プレート71と反対側の外面から突出している。また、検知端子77,77の先端部77A,77Aは、メイン樹脂プレート71の上面における長手方向の中央において、メイン樹脂プレート71の上面の幅方向で対向した状態になって突出している。また、アース端子78には、1対の分岐先端部78Aが備えられ、それら分岐先端部78Aは、メイン樹脂プレート71の上面のうち中継陥没部75,75の近傍に陥没形成されたアース露出凹部76,76内で露出している。
サブ樹脂プレート80は、帯板状をなし、メイン樹脂プレート71のうち位置決め突部73,74に囲まれた部分に嵌合されて、メイン樹脂プレート71の上面に接合される。また、サブ樹脂プレート80のうちメイン樹脂プレート71との接合面には、計測溝81が形成されている。その計測溝81は、サブ樹脂プレート80の長手方向の延び、その長手方向の中央に第1実施形態の傾斜底部41S,41S及び上げ底部41Tと同様の傾斜底部81S,81S及び上げ底部81Tとを備えている。
この流量計測ピース70では、メイン樹脂プレート71にサブ樹脂プレート80が拡散接合法にて接合される。これにより、図13に示すように、メイン樹脂プレート71とサブ樹脂プレート80の接合面間に計測溝81からプレート間流路82が形成され、そのプレート間流路82における長手方向の中央には、第1実施形態の計測流生成部51Bと同様の計測流生成部82Bが形成される。これにより、流量計測ピース70にも、配管接続パイプ35,35の間を連絡する計測流路83が備えられる。そして、メイン樹脂プレート71とサブ樹脂プレート80の重ね合わせた方向に磁束を付与した状態で、計測流路83に流体を流せば、その流体の流量に応じた検知電圧が検知端子77,77の間に発生する。
この流量計測ピース70も第1実施形態の流量計測ピース30と同様に、計測流量83のうち1対の検知端子77,77の先端部77A,77Aを内部に有した磁束貫通部分が、メイン樹脂プレート71とサブ樹脂プレート80との接合面間にプレート間流路82として形成されている。そのプレート間流路82は、サブ樹脂プレート80に計測溝81を成形することで設けることができ、その計測溝81は、サブ樹脂プレート80の樹脂成形金型における溝形成突部の突出量を小さくすることで容易に浅くすることができる。即ち、本実施形態によっても、計測流路83における磁束貫通部分(即ち、プレート間流路82)を、従来の成形ピンで成形した場合に比べて磁束貫通方向に小さくすることでき、流量検出の高精度化を図ることが可能になる。
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態は、図14に示されている。本実施形態の流量計測ピース70Vは、配管接続パイプ35V,35Vの配置が第2実施形態の計測流路ピース70と異なる。具体的には、配管接続パイプ35V,35Vは、補助プレート72Vのうち検知端子77,77とアース端子78の接続端末部77B,77B,78Bが突出する面の両端部から突出している。そして、各配管接続パイプ35Vが延長されて中継陥没部75V内に連通している。その他の構成に関しては、第2実施形態と同じである。本実施形態の流量計測ピース70Vによれば、第2実施形態と同様の効果を奏することができる。
[第4実施形態]
本発明の第4実施形態は、図15に示されている。本実施形態の流量計測ピース70Xは、2つのメイン樹脂プレート71Xと3つのサブ樹脂プレート81X,81X,85とからなる。具体的には、第1実施形態のメイン樹脂プレート40と同様に、本実施形態のメイン樹脂プレート71Xは、表裏の両方の面から1対ずつの検知端子77X,77Xの先端部を突出させて備えている。そして、これら2つのメイン樹脂プレート71X,71Xの間にサブ樹脂プレート85が配置され、そのサブ樹脂プレート85の表裏両方の面に形成された計測溝81X,81Xにメイン樹脂プレート71Xの検知端子77X,77Xが受容されている。また、メイン樹脂プレート71X,71Xのうち相反する方向を向いた面には、片面にだけ計測溝81Xを備えたサブ樹脂プレート80X,80Xが重ねられている。本実施形態の流量計測ピース70Xによれば、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。また、第1実施形態の流量計測ピース30を2つ重ねた場合に比べて、部材点数を少なくすることができる。
[第5実施形態]
本発明の第5実施形態は、図16に示されている。本実施形態の流量計測ピース130のメイン樹脂プレート140は、表裏の両面に第1と第2の計測溝140M,140Mを備えている。第1と第2の計測溝140M,140Mは、同じ形状をなし、第1実施形態の第1と第2の計測溝41M,42Mと同様に、直線溝部140Aの両端部から1対の連絡溝部140B,140Bを同一方向に直角曲げしたU字形状になっている。第1と第2の計測溝140Mの連絡溝部140Bは相反する方向に延びている。また、第1と第2の計測溝140M,140Mの直線溝部140A,140Aは、メイン樹脂プレート140の板厚方向から見ると、重なっている。
直線溝部140Aの長手方向の中央部には、底面から1対の検知端子61A,61Aが露出し、計測溝140M内に受容されている。また、1対の連絡溝部140Bの底面には、連絡凹部144が形成され、配管接続パイプ35の延長線上に真っ直ぐ延びた4つの延長流路45が各連絡凹部144内で開口している。なお、直線溝部140Aの両端部には、アース端子63の分岐端末部63Aが露出している。
サブ樹脂プレート141,141は平坦な板状をなしている。そして、第1と第2の計測溝140M,140Mがメイン樹脂プレート140とサブ樹脂プレート141,141との接合面間に配置されて、第1と第2のプレート間流路が構成されている。本実施形態の流量計測ピース130の構成によれば、前記第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
[他の実施形態]
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)前記実施形態では、メイン樹脂プレートとサブ樹脂プレートとの接合面に計測流路が1つだけ設けられていたが、2つ以上設けられていてもよい。
(2)前記第2実施形態では、配管接続パイプ35,35がメイン樹脂プレート71の板厚方向と直交する面から突出していたが、図17に示す流量計測ピース70Wのように、配管接続パイプ35,35がメイン樹脂プレート71の表裏の何れかの面から板厚方向に突出する構成であってもよい。
(3)前記第1実施形態では、電磁流量計10が2つの計測流路31,32を流れる流体の流量の差分を計測していたが、差分を求めずに計測流路31,32を流れる流体の流量を別々に計測してもよい。
(4)前記第1実施形態では、同一形状のサブ樹脂プレート41,42を用いた例を示したが、計測溝の構造が異なる2種類のサブ樹脂プレートを用いて流量計測ピース30に異なる構造の計測流路を設けてもよい。
(5)前記第1実施形態の流量計測ピース30では、配管接続パイプ35を備えていたが、配管接続パイプ35を備えずにメイン樹脂プレート40内の延長流路45に配管を挿入して接続するようにしてもよい。
(6)前記実施形態では、メイン樹脂プレートとサブ樹脂プレートとの固定は、拡散接合により行われていたが、接着剤や振動溶着で固定されてもよい。
(7)前記第5実施形態では、サブ樹脂プレート141のうちメイン樹脂プレート140の計測溝140Mと対向する面は平坦であったが、計測溝140Mと対向する溝を備えてもよいし、計測溝140Mに向かって突出する突部を備えてもよい。
10 電磁流量計
12 電磁流量計本体
16 ピース受容溝
30,70,70V,70W,70X,130 流量計測ピース
31,32,83 計測流路
34 樹脂ベース
35,35V 配管接続パイプ
40,71,71V,71X,140 メイン樹脂プレート
41,42,80,80X,85,141 サブ樹脂プレート
41M,42M,81,81X,140M 計測溝
42B,140B 連絡溝部
44,144 連絡凹部
45 延長流路
51,52,82 プレート間流路
51A,52A 重複流路部
51B,52B 計測流生成部
49 コネクタ部
61,62,77 検知端子
63,78 アース端子
75,75V 中継陥没部

Claims (12)

  1. 計測流路を有した樹脂ベースを備えると共に、その樹脂ベースに1対の検知端子が固定された流量計測ピースであって、電磁流量計本体に着脱可能に取り付けられて磁束を受け、前記計測流路に流れる流体の流量に応じた検知電圧を前記1対の検知端子の間に発生させて前記電磁流量計本体に付与する流量計測ピースにおいて、
    前記樹脂ベースは、メイン樹脂プレートにサブ樹脂プレートを重ね合わせてなりかつ前記メイン樹脂プレートの板厚方向で前記磁束を受け、
    前記計測流路の少なくとも一部が、前記メイン樹脂プレートと前記サブ樹脂プレートとの接合面間に形成されたプレート間流路で構成され、
    前記1対の検知端子の一部が前記メイン樹脂プレートに埋設されると共に、前記1対の検知端子の先端部が前記プレート間流路内に露出してその前記プレート間流路の幅方向に対向配置したことを特徴とする流量計測ピース。
  2. 前記プレート間流路の断面形状は、前記1対の検知端子の先端部の対向方向で比較的大きく、前記磁束貫通方向で比較的小さい偏平形状になっていることを特徴とする請求項1に記載の流量計測ピース。
  3. 前記メイン樹脂プレートの表裏の両面に第1と第2の前記サブ樹脂プレートを重ねて、前記第1のサブ樹脂プレートと前記メイン樹脂プレートとの間に第1の前記プレート間流路を有した第1の前記計測流路を設けると共に、前記第2のサブ樹脂プレートと前記メイン樹脂プレートとの間に第2の前記プレート間流路を有した第2の前記計測流路とを設け、それら第1と第2のプレート間流路に、同一断面形状を有して平行に延びかつ同じ前記磁束を受けるように前記メイン樹脂プレートの板厚方向で重なり合った第1と第2の重複流路部を備え、
    前記1対の検知端子としての1対の第1検知端子と1対の第2検知端子とを前記メイン樹脂プレートに設けて、前記1対の第1検知端子の先端部を、前記第1の重複流路部における幅方向に対向配置すると共に、前記1対の第2検知端子の先端部を、前記第2の重複流路部における幅方向に対向配置したことを特徴とする請求項1又は2に記載の流量計測ピース。
  4. 前記第1と第2のサブ樹脂プレートを、同一形状の樹脂成形品とし、
    前記第1と第2のサブ樹脂プレートに第1と第2の計測溝を陥没形成し、それら第1及び第2の計測溝が、前記メイン樹脂プレートと前記第1及び第2のサブ樹脂プレートとの接合面間に配置されて前記第1及び第2のプレート間流路が構成されていることを特徴とする請求項3に記載の流量計測ピース。
  5. 前記メイン樹脂プレートの表裏の両面に第1と第2の計測溝を陥没形成し、それら第1及び第2の計測溝が、前記メイン樹脂プレートと前記第1及び第2のサブ樹脂プレートとの接合面間に配置されて前記第1及び第2のプレート間流路が構成されていることを特徴とする請求項3に記載の流量計測ピース。
  6. 前記第1と第2の計測溝は、直線状に延びた直線溝部の両端部から1対の連絡溝部を同一方向に折り曲げて全体がU字形状に形成され、
    前記第1と第2の計測溝の前記直線溝部は、前記メイン樹脂プレートの板厚方向で重なり合うように配置されて前記第1と第2の重複流路部を構成し、
    前記第1と第2の計測溝が有する前記1対ずつの連絡溝部は、一方の対の前記連絡溝部と他方の対の前記連絡溝部とが、前記直線溝部から互いに異なる方向に延びた状態に配置され、
    前記メイン樹脂プレートには、その表裏の両面のうち前記1対ずつ計4つの前記連絡溝部に連通する連絡開口をそれぞれ有して、それら連絡開口から前記直線溝部に対して遠ざかる側に前記メイン樹脂プレート内を延びた1対ずつ計4つの中継流路が、前記第1及び第2の計測流路の一部として備えられ、
    前記メイン樹脂プレートのうち前記直線溝部の長手方向で対向した1対の板厚側面から突出しかつ各前記中継流路と連通した4つの配管接続パイプを備えたことを特徴とする請求項4又は5に記載の流量計測ピース。
  7. 前記直線溝部の中央部を両端部より浅くすることで前記プレート間流路の中央部に両端部より断面積が小さい計測流生成部を形成し、前記計測流生成部に前記各検知端子の先端部を配置したことを特徴とする請求項6に記載の流量計測ピース。
  8. 前記メイン樹脂プレート内に、前記4つの中継流路に共通したアース端子を設けて、そのアース端子に備えた4つの分岐先端部をそれぞれ各前記中継流路のうち前記連絡開口内に露出させたことを特徴とする請求項6又は7に記載の流量計測ピース。
  9. 前記1対の第1検知端子の基端部が露出した状態で横並びに配置されると共に、その横に前記1対の第2検知端子の基端部が露出した状態で横並びに配置されてコネクタ部が形成され、
    外側2つの前記第1検知端子と前記第2検知端子とが、基端部から先端部に向かう途中で互いに接近する側に屈曲して延び、互いの先端寄り位置が間隔を空けた状態に突き合わされて先端部を除く全体が対称形状をなすと共に、先端部が前記メイン樹脂プレートの表裏の一方と他方とに分かれて露出し、
    内側2つの前記第1検知端子と前記第2検知端子とが、基端部から先端部に向かう途中で互いに接近する側に屈曲して延び、互いの先端寄り位置が間隔を空けた状態に突き合わされて先端部を除く全体が対称形状をなすと共に、先端部が前記メイン樹脂プレートの表裏の一方と他方とに分かれて露出していることを特徴とする請求項3乃至8の何れか1の請求項に記載の流量計測ピース。
  10. 前記サブ樹脂プレートは、前記メイン樹脂プレートに拡散接合層を介して接合されていることを特徴とする請求項1乃至9の何れか1の請求項に記載の流量計測ピース。
  11. 前記請求項1乃至10の何れか1の請求項に記載の流量計測ピースと、その流量計測ピースが着脱可能に取り付けられ、前記流量計測ピースに磁束を付与すると共に、前記流量計測ピースから前記検知電圧を受け取って流量を演算する電磁流量計本体とからなることを特徴とする電磁流量計。
  12. 前記請求項3乃至10の何れか1の請求項に記載の流量計測ピースと、その流量計測ピースが着脱可能に取り付けられて、前記流量計測ピースに磁束を付与すると共に、前記第1検知端子及び前記第2検知端子から前記検知電圧を受け取って、前記第1の計測流路を流れる流体の流量と、前記第2の計測流路を流れる流体の流量との差分の流量を演算することを特徴とする電磁流量計。
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