JP6395568B2 - 流量計測器及び電磁流量計 - Google Patents

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Description

本発明は、磁場内に配置される計測流路に内部の流体によって生じる起電力を検出するための1対の検知電極を備えた流量計測器と、そのような流量計測器を備えた電磁流量計とに関する。
従来、この種の流量計測器として、1対の計測流路を流れる流体の流量をそれぞれ計測するために使用されるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平5−329205号公報(段落[0014]、[0015]、図2)
ところで、流量検出の精度を高くするには、計測流路を流れる流体の流速を、例えば実験等によって定まる所定の好適流速範囲に収める必要がある。このため、上述した従来の流量計測器の1対の計測流路に異なる流量の流体を流して流量検出を行うと、何れか一方の計測流路を流れる流体の流速が好適流速範囲から外れて、流量検出の精度が低くなるという問題が生じていた。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、1対の計測流路にそれぞれ流れる流体の異なる流量を共に高い精度で検出することが可能な流量計測器及び電磁流量計の提供を目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項1の発明に係る流量計測器は、互いに平行に延びかつ同一磁場内に配置される1対の計測流路のそれぞれに内部を流体が流れることで生じる起電力を検出するための1対の検知電極を備えた流量計測器において、1対の計測流路を、断面積が比較的大きい大流量用計測流路と、断面積が比較的小さい小流量用計測流路とに分けたところに特徴を有する。
請求項2の発明は、請求項1に記載の流量計測器において、大流量用計測流路の仕様として第1流量範囲が設定されると共に、小流量用計測流路の仕様として第2流量範囲が設定され、大流量用計測流路及び小流量用計測流路にそれぞれの仕様で流体を流した場合の流速が共に0.1〜1[m/s]になるように構成したところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の流量計測器において、大流量用計測流路及び小流量用計測流路の断面形状を共に長方形にして、それら長方形の幅を同じ大きさにする一方、高さを異ならせ、かつ、各長方形の幅方向に1対の検知電極を対向配置したところに特徴を有する。
請求項4の発明は、請求項3に記載の流量計測器において、互いに同一幅で深さが異なる角溝形構造の大流量用溝形部材と小流量用溝形部材との溝開口を共通のベース部材で閉塞して大流量用計測流路及び小流量用計測流路が構成されているところに特徴を有する。
請求項5の発明は、請求項4に記載の流量計測器において、大流量用溝形部材及び小流量用溝形部材は、同じ高さをなしかつ底部の厚さが互いに異なることで深さが異なり、ベース部材の面一な平坦面で大流量用溝形部材及び小流量用溝形部材の溝開口が閉塞されて、それら大流量用溝形部材及び小流量用溝形部材における底面の裏側面が互いに面一になっているところに特徴を有する。
請求項6の発明は、請求項3に記載の流量計測器において、同一形状の1対の角溝部を横並びに備えかつそれら角溝部の上面が面一になった溝付きベース部材と、1対の角溝部の上面に宛がわれる1対の蓋板から角溝部内に嵌合される嵌合角突部をそれぞれ突出させた1対の溝閉塞部材とを備え、それら1対の溝閉塞部材における1対の蓋板を同じ厚さにする一方、嵌合角突部の突出量を異ならせ、嵌合角突部の突出量が比較的小さい溝閉塞部材と一方の角溝部とから大流量用計測流路が構成されると共に、嵌合角突部の突出量が比較的大きい溝閉塞部材と一方の角溝部とから小流量用計測流路が構成されているところに特徴を有する。
請求項7の電磁流量計は、請求項1〜6の何れか1の請求項に記載の流量計測器と、磁場を生成する電磁コイルと、1対の検知電極の間の電位差に基づいて大流量用計測流路及び小流量用計測流路内を流れる流体の流量を検出する検出回路とを備えてなるところに特徴を有する。
[請求項1及び7の発明]
請求項1及び7の発明によれば、互いに平行に延びかつ同一磁場内に配置される1対の計測流路を、断面積が比較的大きい大流量用計測流路と、断面積が比較的小さい小流量用計測流路とに分けたので、大流量用計測流路を流量が大きい流体に使用する一方、小流量用計測流路を流量が小さい流体に使用することで、大流量用計測流路及び小流量用計測流路の両流体の流速を近づけて、高精度で流量検出を行うための好適流速範囲に収めることができるようになる。即ち、本発明によれば、1対の計測流路にそれぞれ流れる流体の異なる流量を共に高い精度で検出することが可能になる。
[請求項2の発明]
具体的には、例えば、請求項2の構成のように、大流量用計測流路の仕様として第1流量範囲を設定すると共に、小流量用計測流路の仕様として第2流量範囲を設定し、それら仕様で大流量用計測流路及び小流量用計測流路に流体を流した場合の流速が共に0.1〜1[m/s]になるように構成することで、1対の計測流路にそれぞれ流れる流体の異なる流量を共に極めて高い精度で検出することが可能になる。
[請求項3の発明]
起電力は流速と磁場と電極間の距離との積により定まるところ、請求項3の流量計測器によれば、各計測流路の電極間の距離が統一されるので流量の算出を容易にすることができる。
[請求項4,5の発明]
請求項4の流量計測器では、各計測流路の断面積が大流量用溝形部材及び小流量用溝形部材の構造により定められる。これにより、1対の計測流路の断面積の組み合わせが異なる流量計測器を複数種類製造する場合であっても、ベース部材を統一することができ、部品の共通化を図ることができる。ここで、請求項5の発明のように、大流量用溝形部材及び小流量用溝形部材の裏側面を互いに面一とすると、例えば、請求項7の電磁流量計に配置する際等に、取扱いを容易にすることができる。
[請求項6の発明]
また、請求項6の流量計測器においても同様に、各計測流路の断面積が蓋板により定められるため、1対の計測流路の断面積の組み合わせが異なる流量計測器を複数種類製造する場合であっても、ベース部材を統一することができ、部品の共通化を図ることができる。
本発明の一実施形態に係る保存装置の概念図 電磁流量計の斜視図 流量計測ピースをセットした状態の電磁流量計の斜視図 流量計測ピースの分解斜視図 ベース部材の平面図 流量計測ピースの断面図 流量計測ピースの断面図 流速と流速信号バラツキとのグラフ 第2実施形態の流量計測ピースの分解斜視図 第3実施形態の電磁流量計の断面図 変形例に係る電磁流量計の断面図 変形例に係る流量計測ピースの分解斜視図 変形例に係る流量計測ピースの断面図 変形例に係る電磁流量計の断面図 変形例に係る電磁流量計の断面図
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態を図1〜8に基づいて説明する。本実施形態の電磁流量計10は、臓器移植用の肝臓101を保存する保存装置100に用いられる。図1には、保存装置100の概略図が示されている。この保存装置100では、肝臓101の門脈101Aに保存液がポンプに接続された第1流路100Aを通して送られると共に、肝動脈101Bに保存液がポンプに接続された第2流路100Bを通して送られる。門脈101A及び肝動脈101Bに送られる保存液の流量は、例えば、門脈101Aに送られる保存液が140〜150ml/min、肝動脈101Bに送られる保存液が30〜40ml/minとそれぞれ異なっており、電磁流量計10は、これら門脈101A及び肝動脈101Bに送られる保存液の流量、即ち、第1流路100A及び第2流路100Bを流れる保存液の流量を計測している。
電磁流量計10では、保存液に触れる部分が使い捨て部品としての流量計測ピース30(本発明の「流量計測器」に該当する)になっていて、図2に示すように電磁流量計本体12に着脱可能に取り付けられる。電磁流量計本体12は、電磁コイル13、信号処理回路14等を筐体15にて覆った構造をなし、その筐体15の上面と両側面とに開放したピース受容溝16を備えている。また、筐体15内には、電磁コイル13を一部に有した磁気回路13Cが備えられ、その磁気回路13Cにおける1対の磁極13A,13Bが、ピース受容溝16を挟んで対向配置されている。また、ピース受容溝16内の前側の溝対向面における上端部にはコネクタ部17が設けられ、そのコネクタ部17には信号処理回路14に接続された図示しない複数の端子が横並びに配置されている。なお、筐体15の上面の後端部には、回動蓋18が回動可能に備えられ、その回動蓋18を図3に示すように筐体15の上面上に倒してピース受容溝16の上端開口が閉塞される。
図2に示すように、流量計測ピース30は、ピース受容溝16に上方から挿入可能な板状の樹脂ベース34を備えている。樹脂ベース34は、図4に示すように、ベース部材40の表裏の両面に第1と第2のサブ樹脂プレート41,42(本発明の「大流量用溝形部材」及び「小流量用溝形部材」に相当する)を重ねてなる。ベース部材40は、全体が横長矩形の板状をなし、その左右の板厚側面34S,34Sには、それぞれ1対ずつの配管接続パイプ35,35が上下に並べて突出形成されている。
図5に示すように、ベース部材40の内部には、各配管接続パイプ35に連通しかつ配管接続パイプ35の延長線上に真っ直ぐ延びた4つの延長流路45が形成されていて、それら延長流路45の端部が、ベース部材40に陥没形成された4つの連絡凹部44内で開口している。また、4つの連絡凹部44のうち上側に配置される配管接続パイプ35,35に対応した連絡凹部44,44は、ベース部材40の表側の面に開放される一方、下側に配置される配管接続パイプ35,35に対応した連絡凹部44,44は、ベース部材40の裏側の面に開放されている。
また、図5に示すように、ベース部材40には、1対の第1検知端子61,61と、1対の第2検知端子62,62と、アース端子63とが埋設されていて、ベース部材40の上端部における左右方向の中央部には、それら第1と第2の検知端子61,62及びアース端子63の接続端末部61B,62B,63Bが敷設されたコネクタ部49が設けられている。また、1対の第1検知端子61,61の先端部61A,61Aは、共にベース部材40の表側の面に突出する一方、1対の第2検知端子62,62の先端部62A,62Aは、共にベース部材40の裏側の面に突出している。なお、これら第1検知端子61,61の先端部61A,61A及び第2検知端子62,62の先端部62A,62Aが本発明の「検知電極」に相当する。
次いで、第1と第2のサブ樹脂プレート41,42について詳説する。図4に示すように、第1と第2のサブ樹脂プレート41,42は、ベース部材40より小さい横長矩形の板状をなしかつ、ベース部材40との接合面に、第1と第2の計測溝41M,42Mが形成された角溝形構造をなしている。以下に、第2の計測溝42Mを例にして第1と第2の計測溝41M,42Mについて説明する。
図4に示すように、第2の計測溝42Mは、直線溝部42Aの両端部から1対の連絡溝部42B,42Bを同一方向に直角曲げしたU字形状になっている。また、第2の計測溝42Mの断面形状は、偏平な長方形になっていて、第2の計測溝42Mは、全体的に幅に対して深さが小さくなっている。その第2の計測溝42Mの中でも、直線溝部42Aの長手方向の中央部は、底面が台形状に隆起して最も浅くなっている。具体的には、直線溝部42Aには、両端部から中心に向かう途中で徐々に第2の計測溝42Mが浅くなるように傾斜した傾斜底部42S,42Sが形成され、それら傾斜底部42S,42Sの間が第2のサブ樹脂プレート42におけるベース部材40との接合面と平行でかつその接合面に対して僅かに陥没した上げ底部42Tになっている。また、図4の上側位置に示すように、第1の計測溝41Mも、第2の計測溝42Mと同様に、直線溝部41Aと1対の連絡溝部41Bと傾斜底部41Sと上げ底部41Tとを備えている。
そして、第1のサブ樹脂プレート41は、ベース部材40の表側の面に、連絡溝部41Bと連絡凹部44とが重なるように固定され、第2のサブ樹脂プレート42は、ベース部材40に裏側の面に、連絡溝部42Bと連絡凹部44とが重なるように固定されている。なお、第1と第2のサブ樹脂プレート41,42は、ベース部材40の表裏の両面に突出形成された円柱形突部46により位置決めされている。また、ベース部材40と、第1と第2のサブ樹脂プレート41,42とは、例えば、拡散接合,接着剤,振動溶着等により接合されている。
これにより、図4及び図6に示すように、第1のサブ樹脂プレート41の第1の計測溝41Mがベース部材40により閉塞されて第1のプレート間流路51が構成される一方、第2のサブ樹脂プレート42の第2の計測溝42Mがベース部材40により閉塞されて第2のプレート間流路52が構成されている。また、第1のプレート間流路51は、連絡凹部44及び延長流路45を介して上側の一対の配管接続パイプ35,35と連通し、第1のピース内流路31をなす一方、第2のプレート間流路52は、連絡凹部44及び延長流路45を介して下側の一対の配管接続パイプ35,35と連通し、第2のピース内流路32をなしている。そして、第1のピース内流路31が第1流路100Aに接続される一方、第2のピース内流路32が第2流路100Bに接続される。
ここで、図6に示すように、第1のプレート間流路51のうち第1の計測溝41Mの上げ底部41Tが形成された部分が本発明に係る大流量用計測流路51Bになっていて、この大流量用計測流路51Bには、上下の内側面に、上述した第1検知端子61,61の先端部61A,61Aが配置されている。同様に、第2のプレート間流路52のうち第2の計測溝42Mの上げ底部42Tが形成された部分が本発明に係る小流量用計測流路52Bになっていて、小流量用計測流路52Bには、上下の内側面に上述した第2検知端子62,62の先端部62A,62Aが配置されている。これら大流量用計測流路51Bと小流量用計測流路52Bとは、図7に示すように、流量計測ピース30の上下方向で同じ高さに位置している。なお、図7においては大流量用及び小流量用の計測流路51B,52Bと上げ底部41T,42Tとが誇張して描かれている。
ところで、図8に示す実験例のように、一般的な電磁流量計では、流量計測を行う流体の流速が速すぎる又は遅すぎるとノイズ等の影響を受けて流速信号(起電力)にばらつきが生じるため、計測精度を高くするには、このばらつきが生じにくい好適流速範囲(図8に示すグラフの場合、0.1〜1.0m/s)内に流速を収めることが必要となる。
本実施形態の場合、上述したように、第1流路100Aを通過する保存液の流量は140〜150ml/minで、第2流路100Bを通過する保存液の流量は30〜40ml/minであるため、第1流路100Aと接続される第1のピース内流路31内の大流量用計測流路51Bを流れる保存液の流量は、第2流路100Bと接続される第2のピース内流路32内の小流量用計測流路52Bを流れる保存液の流量の3.5〜5.0倍多くなっている。ここで、仮にこれら計測流路を同一形状とすると、大流量用計測流路51Bを通過する保存液の流速は、小流量用計測流路52Bを通過する保存液の流速の3.5〜5.0倍となり、一方の流速を好適流速範囲内に収めると他方の流速が好適流速範囲を外れてしまい、計測精度が低下するという問題が生じ得る。
さて、本実施形態の流量計測ピース30は、上述した問題を解消するために、大流量用計測流路51Bと小流量用計測流路52Bとで断面積がそれぞれ異なるように構成されている。即ち、第1の計測溝41Mと第2の計測溝42Mとで幅方向の長さが等しい一方、第2の計測溝42Mの上げ底部42Tが第1の計測溝41Mの上げ底部41Tよりもベース部材40側に突出していて、上げ底部41T,42T部分では、第1の計測溝41Mが第2の計測溝42Mよりも深くなっている。具体的には、例えば、大流量用計測流路51B及び小流量用計測流路52Bの幅がどちらも3.0mmであるのに対し、大流量用計測流路51Bの深さは1.5mm、小流量用計測流路52Bの深さは0.4mmと異なっていて、大流量用計測流路51Bの断面積は小流量用計測流路52Bの断面積の3.75倍となっている。これにより、流量が異なる2つの計測流路51B,52Bを流れる保存液の流速を近づけて、両方の流速を好適流速範囲に収めやすくすることができる。
なお、本実施形態の流量計測ピース30には、それぞれの流速が0.1〜1.0m/s内に収まるようにするための仕様として、大流量用計測流路51B用の第1流量範囲(例えば、50〜200ml/min)と、小流量用計測流路52B用の第2流量範囲(例えば、10〜70ml/min)とが設定されている。ここでいう「仕様」とは、仕様書等に記載されているものに限らず、内部的に設計されているものであってもよいし、構成等から計算により導かれるものであってもよい。
本実施形態の流量計測ピース30の構成は以上である。次に、本実施形態の流量計測ピース30の作用効果について説明する。上述したように、流量計測ピース30は肝臓101の門脈101Aと肝動脈101Bとに送られる保存液の流量を計測するために用いられる。そのためには、まず、流量計測ピース30における一方の板厚側面34Sの配管接続パイプ35,35のうち第1ピース内流路31用の配管接続パイプ35(コネクタ部49寄りの配管接続パイプ35)に、肝臓101の門脈101Aから延びた配管を接続すると共に、第2のピース内流路32用の配管接続パイプ35に、肝臓101の肝動脈101Bから延びた配管を接続する。また、流量計測ピース30における他方の板厚側面34Sの配管接続パイプ35,35のうち第1ピース内流路31用の配管接続パイプ35に、門脈用のポンプから延びた配管を接続すると共に、第2のピース内流路32用の配管接続パイプ35に、肝動脈用のポンプから延びた配管を接続する(図1及び図4参照)。
そして、図2に示すように、コネクタ部49を上にして流量計測ピース30を電磁流量計本体12のピース受容溝16に挿入して回動蓋18を閉める(図3参照)。すると、電磁流量計本体12のコネクタ部17に流量計測ピース30のコネクタ部49が接続されると共に、図7に示すように、流量計測ピース30における第1と第2のプレート間流路51,52の計測流路51B,52Bが、電磁流量計本体12内の電磁コイル13(図2参照)を主部とした磁気回路13Cの1対の磁極13A,13B間に挟まれた状態になる。
これら流量計測ピース30と電磁流量計本体12とからなる電磁流量計10を起動すると、第1と第2のプレート間流路51,52の計測流路51B,52Bを磁束が貫通し、このとき、計測流路51B,52Bを通過する流体の流速に応じた検知電圧が1対の第1検知端子61,61の間及び1対の第2検知端子62,62の間に発生する。そして、それら検知電圧がコネクタ部17,49を通して電磁流量計本体12の信号処理回路14に取り込まれる。すると、信号処理回路14は、これら検知電圧に基づいて、第2のピース内流路32を流れる保存液の流量と第1ピース内流路31を流れる保存液の流量とを演算し、外部(例えば、モニタやパソコン等)に出力する。
ここで、本実施形態における使用例では、大流量用計測流路51Bを通過する保存液の流量は小流量用計測流路52Bを通過する保存液の流量よりも多いため、流量計測ピースの構成によっては、各計測流路51B,52Bを通過する保存液の流速が著しく異なり、従来の流量計測器においては一方の流速を好適流速範囲内に収めると他方の流速が好適流速範囲を外れてしまい、計測精度が低下するという問題が生じ得る。
これに対して、本実施形態の流量計測ピース30では、大流量用計測流路51Bの断面積が小流量用計測流路52Bの断面積よりも大きくなるように設計しているため、各計測流路51B,52Bを通過する保存液の流速を近づけて両方の流速を好適流速範囲内に収めやすくすることが可能となり、計測精度を向上させることができる。さらに、本実施形態では、大流量用計測流路51Bと小流量用計測流路52Bとの断面積の倍率(3.75倍)が、第1流路100Aを通過する保存液と第2流路100Bを通過する保存液との流量の予想される倍率(3.5〜5.0倍)の範囲内に入るように構成されているので、各計測流路51B,52Bを通過する保存液の流速をより近づけることができ、精度をより向上させることができる。
また、起電力は流速と磁場と電極間の距離との積により定まるところ、本実施形態の電磁流量計10によれば、大流量用計測流路51Bと小流量用計測流路52Bとでは、印加される磁場が等しく、電極間の距離も統一されているので、双方の計測流路51B,52Bを通過する保存液の流量の算出を容易にすることができる。
さらに、計測流路51B,52Bの断面積は、第1のサブ樹脂プレート41及び第2のサブ樹脂プレート42に形成された第1の計測溝41M及び第2の計測溝42Mの形状により定められるので、各計測流路の断面積の組み合わせが異なる流量計測ピース30を複数種類製造する場合であっても、ベース部材40を統一することができ、部品の共通化を図ることができる。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態は、図9に示されている。本実施形態の流量計測ピース130のベース部材140は、表裏の両面に第1と第2の計測溝140M,140N(本発明の「角溝部」に相当する)を備えている。これら第1と第2の計測溝140M,140Nの深さは同一となっている。また、第1と第2の計測溝140M,140Nにおける直線溝部140A,140Aの長手方向の中央部には、底面から1対の第1検知端子61,61の先端部61A,61Aと1対の第2検知端子62,62の先端部(図示せず)がそれぞれ露出し、計測溝140M,140N内に受容されている。
第1と第2のサブ樹脂プレート141,142(本発明の「溝閉塞部材」に相当する)は、全体的に平坦な板状をなしている。そして、ベース部材140の第1と第2の計測溝140M,140Nが第1及び第2のサブ樹脂プレート141,142に閉塞されて、第1と第2のプレート間流路が構成されている。ここで、第1と第2のサブ樹脂プレート141,142には、ベース部材140における第1と第2の計測溝140M,140Nのうちの第1検知端子61,61の先端部61A,61A又は1対の第2検知端子62,62の先端部と対向する部分に、突出部141T,142T(本発明の「嵌合角突部」に相当する)が設けられている。これら突出部141T,142Tは、第1のサブ樹脂プレート141に設けられているものと第2のサブ樹脂プレート142に設けられているものとで厚さが異なっていて、これにより2つの計測流路の断面積が異なっている。本実施形態の流量計測ピース130の構成であっても、上記第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態は、図10に示されている。本実施形態の電磁流量計200は、直方体状のハウジング290の内部に、計測流路251,252を有する流路構成部230と、流路構成部230を挟む2つの電磁コイル213,213とを備えている。流路構成部230は、平板状のベース部材240の表裏の両面に第1と第2のサブ樹脂プレート241,242を重ねてなる。第1と第2のサブ樹脂プレート241,242には、それぞれ深さの異なる計測溝241M,242Mが形成されていて、この計測溝241M,242Mがベース部材240に閉塞されることで大流量用及び小流量用の計測流路251,252が構成される。なお、第1と第2のサブ樹脂プレート241,242は、ベース部材240の幅方向の端部に形成された突起240Tと第1検知端子の先端部61A,61A又は第2検知端子の先端部62A,62Aとの間に位置決めされる。また、流路構成部230は、ハウジング290のうちの電磁コイル213,213が巻かれた上下のヨーク290A,290Bの間に挟みつけられて固定されている。
本実施形態の電磁流量計200は、第1と第2のサブ樹脂プレート241,242をベース部材240に宛がい、ハウジング290にセットすることで使用可能となる。この際、第1と第2のサブ樹脂プレート241,242として使用されるサブ樹脂プレートを、計測溝の深さの異なるものを複数種類用意しておくことで、大流量用及び小流量用の計測流路251,252の断面積を任意に選択することができる。
なお、図10に示す例では、大流量用計測流路251と小流量用計測流路252とが上下方向に並んでいるが、図11に示すように、横方向に並んだ構成であってもよい。
[他の実施形態]
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記実施形態では、流量計測ピース30,130又は流路構成部230に設けられた計測流路が2つであったが、大流量用計測流路と小流量用計測流路とを含んでいれば3つ以上であってもよい。
(2)上記第1実施形態の流量計測ピース30では、配管接続パイプ35を備えていたが、配管接続パイプ35を備えずにベース部材40内の延長流路45に配管を挿入して接続するようにしてもよい。
(3)本発明の「流量計測器」は、上記実施形態では、電磁コイル13を備えた電磁流量計本体12に収容されて使用される流量計測ピース30であったが、流量計測器自体が電磁コイルを備えた電磁流量計であってもよい。
(4)上記第1実施形態では、第1と第2のサブ樹脂プレート41,42がベース部材40の表裏に固定されて2つの計測流路51B,52Bが流量計測ピース30の板厚方向で並んだ構成であったが、図12及び図13に示すように、第1と第2のサブ樹脂プレート41,42がベース部材40の一方の面に並べて固定されて2つの計測流路51B,52Bが横並びになった構成であってもよい。
(5)上記第3実施形態では、計測流路の断面積を異ならせるために計測溝の深さが異なるサブ樹脂プレートを用意していたが、図14に示すように、サブ樹脂プレート341を統一し、サブ樹脂プレート341の下方に厚さの異なるパッキン345A,345Bを配置することで計測流路51B,52Bの断面積を調整する構成であってもよい。なお、この場合、低い方のサブ樹脂プレート341の上面とヨーク(図示せず)との間にスペーサ346を配置し、高さを合わせることが好ましい。
(6)上記第3実施形態では、サブ樹脂プレートに深さの異なる溝がそれぞれ形成されていたが、図15に示すように、ベース部材340に深さが同一の計測溝が形成され、計測流路51B,52Bの断面積をキャップ355,356により調節する構成であってもよい。
(7)上記第3実施形態では、使用時に、流路構成部230を組み立ててハウジング290にセットする構成であったが、流路構成部230がハウジング290と一体になっていて取り外し不可能な構成であってもよい。
(8)上記実施形態では、電磁流量計10が臓器移植用の保存装置100に用いられていたが、例えば、人工透析装置に用いてもよいし、複数の液体を混合する液体混合装置に用いてもよい。液体混合装置により混合される液体としては、例えば、薬液や細胞培養液などが挙げられる。また、自動滴定装置等の分析装置に用いてもよい。
(9)上記実施形態では、好適流速範囲を0.1〜1.0m/sの流速範囲としていたが、求める精度によって、その流速範囲を拡大してもよいし、縮小してもよい。即ち、例えば、図8に示すグラフにおいて流速信号のばらつきが0.5μV以下となる0.06〜4.0m/Sの範囲内に流速が収まるように計測流路を設計してもよいし、流速信号のばらつきがほとんどない0.2〜0.5m/Sの範囲内に流速が収まるように計測流路を設計してもよい。
(10)上記実施形態では、各計測流路毎に対応するサブ樹脂プレートを備える構成であってが、1つのサブ樹脂プレートにより複数の計測流路が形成される構成であってもよい。
10 電磁流量計
12 電磁流量計本体
13 電磁コイル
16 ピース受容溝
30,130 流量計測ピース(流量計測器)
40 ベース部材
41 第1のサブ樹脂プレート(大流量用溝形部材)
42 第2のサブ樹脂プレート(小流量用溝形部材)
51B 大流量用計測流路
52B 小流量用計測流路
61,61 第1検知端子
62,62 第2検知端子

Claims (7)

  1. 互いに平行に延びかつ同一磁場内に配置される1対の計測流路のそれぞれに内部を流体が流れることで生じる起電力を検出するための1対の検知電極を備えた流量計測器において、
    前記1対の計測流路を、断面積が比較的大きい大流量用計測流路と、断面積が比較的小さい小流量用計測流路とに分けたことを特徴とする流量計測器。
  2. 前記大流量用計測流路の仕様として第1流量範囲が設定されると共に、前記小流量用計測流路の仕様として第2流量範囲が設定され、
    前記大流量用計測流路及び前記小流量用計測流路にそれぞれの前記仕様で流体を流した場合の流速が共に0.1〜1[m/s]になるように構成したことを特徴とする請求項1に記載の流量計測器。
  3. 前記大流量用計測流路及び前記小流量用計測流路の断面形状を共に長方形にして、それら長方形の幅を同じ大きさにする一方、高さを異ならせ、かつ、各長方形の幅方向に前記1対の検知電極を対向配置したことを特徴とする請求項1又は2に記載の流量計測器。
  4. 互いに同一幅で深さが異なる角溝形構造の大流量用溝形部材と小流量用溝形部材との溝開口を共通のベース部材で閉塞して前記大流量用計測流路及び前記小流量用計測流路が構成されていることを特徴とする請求項3に記載の流量計測器。
  5. 前記大流量用溝形部材及び前記小流量用溝形部材は、同じ高さをなしかつ底部の厚さが互いに異なることで深さが異なり、前記ベース部材の面一な平坦面で前記大流量用溝形部材及び前記小流量用溝形部材の溝開口が閉塞されて、それら大流量用溝形部材及び小流量用溝形部材における底面の裏側面が互いに面一になっていることを特徴とする請求項4に記載の流量計測器。
  6. 同一形状の1対の角溝部を横並びに備えかつそれら角溝部の上面が面一になった溝付きベース部材と、1対の前記角溝部の上面に宛がわれる1対の蓋板から前記角溝部内に嵌合される嵌合角突部をそれぞれ突出させた1対の溝閉塞部材とを備え、
    それら1対の溝閉塞部材における前記1対の蓋板を同じ厚さにする一方、前記嵌合角突部の突出量を異ならせ、
    前記嵌合角突部の突出量が比較的小さい前記溝閉塞部材と一方の前記角溝部とから前記大流量用計測流路が構成されると共に、前記嵌合角突部の突出量が比較的大きい前記溝閉塞部材と一方の前記角溝部とから前記小流量用計測流路が構成されていることを特徴とする請求項3に記載の流量計測器。
  7. 請求項1〜6の何れか1の請求項に記載の流量計測器と、前記磁場を生成する電磁コイルと、前記1対の検知電極の間の電位差に基づいて前記大流量用計測流路及び前記小流量用計測流路内を流れる流体の流量を検出する検出回路とを備えてなる電磁流量計。
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